JP5532328B2 - 負極活物質、二次電池、電動工具、電気自動車および電力貯蔵システム - Google Patents

負極活物質、二次電池、電動工具、電気自動車および電力貯蔵システム Download PDF

Info

Publication number
JP5532328B2
JP5532328B2 JP2010204626A JP2010204626A JP5532328B2 JP 5532328 B2 JP5532328 B2 JP 5532328B2 JP 2010204626 A JP2010204626 A JP 2010204626A JP 2010204626 A JP2010204626 A JP 2010204626A JP 5532328 B2 JP5532328 B2 JP 5532328B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
negative electrode
cobalt
active material
iron
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010204626A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012059674A (ja
Inventor
一昭 高田
弘 井上
聡 水谷
和彦 吉田
啓太郎 松井
弘一郎 平田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2010204626A priority Critical patent/JP5532328B2/ja
Priority to US13/226,105 priority patent/US9112223B2/en
Priority to CN201110278675.9A priority patent/CN102403492B/zh
Publication of JP2012059674A publication Critical patent/JP2012059674A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5532328B2 publication Critical patent/JP5532328B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/36Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
    • H01M4/38Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of elements or alloys
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60LPROPULSION OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; SUPPLYING ELECTRIC POWER FOR AUXILIARY EQUIPMENT OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; ELECTRODYNAMIC BRAKE SYSTEMS FOR VEHICLES IN GENERAL; MAGNETIC SUSPENSION OR LEVITATION FOR VEHICLES; MONITORING OPERATING VARIABLES OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; ELECTRIC SAFETY DEVICES FOR ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES
    • B60L50/00Electric propulsion with power supplied within the vehicle
    • B60L50/50Electric propulsion with power supplied within the vehicle using propulsion power supplied by batteries or fuel cells
    • B60L50/60Electric propulsion with power supplied within the vehicle using propulsion power supplied by batteries or fuel cells using power supplied by batteries
    • B60L50/64Constructional details of batteries specially adapted for electric vehicles
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/052Li-accumulators
    • H01M10/0525Rocking-chair batteries, i.e. batteries with lithium insertion or intercalation in both electrodes; Lithium-ion batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/70Energy storage systems for electromobility, e.g. batteries

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Sustainable Energy (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Description

本発明は、構成元素としてスズと鉄とコバルトと炭素とチタンとを含む負極活物質、その負極活物質を用いた二次電池、ならびにその二次電池を用いた電動工具、電気自動車および電力貯蔵システムに関する。
近年、携帯用端末機器などに代表される小型の電子機器が広く普及しており、そのさらなる小型化、軽量化および長寿命化が強く求められている。これに伴い、電源として、電池、特に小型かつ軽量で高エネルギー密度を得ることが可能な二次電池の開発が進められている。この二次電池は、最近では、小型の電子機器に限らず、自動車などに代表される大型の電子機器への応用も検討されている。
二次電池のキャリア(電極反応物質)としては、さまざまな元素を用いることが検討されている。中でも、電極反応物質としてリチウム(Li)を用いると共に充放電反応としてリチウムイオンの吸蔵放出を利用するリチウムイオン二次電池は、大いに期待されている。鉛電池およびニッケルカドミウム電池などよりも高いエネルギー密度が得られるからである。
二次電池における負極の活物質としては、黒鉛などの炭素材料の他、高容量化のためにケイ素(Si)またはスズ(Sn)などの金属系材料も用いられている。ところが、最近では、さらなる高容量化と共にサイクル特性などの向上も目指して、新たな材料の開発が進められている。具体的には、スズとコバルト(Co)と炭素(C)とを構成元素として含み、X線回折により得られる回折ピークの半値幅が1°以上である低結晶性材料が検討されている(例えば、特許文献1〜4参照。)。この低結晶性材料では、コバルトの代わりに鉄(Fe)が用いられたり、コバルトおよび鉄が一緒に用いられる場合もある。
特開2006−107792号公報 特開2006−128051号公報 特開2006−344403号公報 特開2008−293955号公報
近年、電子機器はますます高性能化および多機能化しており、その使用頻度も増加しているため、二次電池は頻繁に充放電される傾向にある。そこで、充放電回数が少ない初期状態においても充放電を多数回繰り返した後の状態においても十分な電池性能を発揮するために、初回充放電特性およびサイクル特性に関する改善が望まれている。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、優れた初回充放電特性およびサイクル特性を得ることが可能な負極活物質、二次電池、ならびに電動工具、電気自動車および電力貯蔵システムを提供することにある。
本発明の負極活物質は、構成元素としてスズと鉄とコバルトと炭素とチタンとからなる。炭素の含有量は9質量%以上30質量%以下、鉄とコバルトとの合計に対するコバルトの割合(Co/(Fe+Co))は10質量%以上80質量%以下、スズと鉄とコバルトとの合計に対する鉄とコバルトとの合計の割合((Fe+Co)/(Sn+Fe+Co))は11.3質量%以上26.3質量%以下、チタンの含有量は0.5質量%以上8質量%以下である。また、X線回折により得られる回折ピーク(回折角2θが34°以上37°以下の範囲に得られるピーク)の半値幅は1°以上である
また、本発明の他の負極活物質は、第1〜第5構成元素であるスズ、鉄、コバルト、炭素およびチタンと、第6構成元素である銀、リン、アンチモン、アルミニウム、バナジウム、クロム、ニオブ、ビスマス、タンタル、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、インジウム、タングステンおよびモリブデンのうちの少なくとも1種とからなる。炭素の含有量は9質量%以上30質量%以下、鉄とコバルトとの合計に対するコバルトの割合(Co/(Fe+Co))は10質量%以上80質量%以下、スズと鉄とコバルトとの合計に対する鉄とコバルトとの合計の割合((Fe+Co)/(Sn+Fe+Co))は11.3質量%以上26.3質量%以下、チタンの含有量は0.5質量%以上8質量%以下、第6構成元素の含有量は0.1質量%以上14.9質量%以下である。また、X線回折により得られる回折ピーク(回折角2θが34°以上37°以下の範囲に得られるピーク)の半値幅は1°以上である。
本発明の二次電池は、正極と、負極活物質を含む負極と、電解液とを備え、その負極活物質が上記した本発明の負極活物質と同様の構成を有するものである。また、本発明の他の二次電池は、正極と、負極活物質を含む負極と、電解液とを備え、その負極活物質が上記した本発明の他の負極活物質と同様の構成を有するものである。
さらに、本発明の電動工具、電気自動車および電力貯蔵システムは、上記した本発明の二次電池と同様の構成を有する二次電池を用いるものである。
本発明の負極活物質およびそれを用いた二次電池によれば、負極活物質が構成元素としてスズと鉄とコバルトと炭素とチタンとからなり、各構成元素の含有量およびX線回折により得られる回折ピークの半値幅が上記した条件を満たしている。または、本発明の他の負極活物質およびそれを用いた他の二次電池によれば、負極活物質が構成元素としてスズと鉄とコバルトと炭素とチタンと銀等とからなり、各構成元素の含有量およびX線回折により得られる回折ピークの半値幅が上記した条件を満たしている。よって、優れた初回充放電特性およびサイクル特性を得ることができる。これにより、本発明の電動工具、電気自動車および電力貯蔵システムにおいても、同様の効果を得ることができる。
本発明の一実施形態の負極活物質を用いた円筒型の二次電池の構成を表す断面図である。 図1に示した巻回電極体の一部を拡大して表す断面図である。 本発明の一実施形態の負極活物質を用いたラミネートフィルム型の二次電池の構成を表す分解斜視図である。 図3に示した巻回電極体のIV−IV線に沿った構成を表す断面図である。 本発明の一実施形態の負極活物質を用いた積層型の二次電池の構成を表す断面図である。 X線光電子分光法(X-ray Photoelectron Spectroscopy:XPS)により得られたピークの一例を表す図である。 コイン型の二次電池の構成を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明する順序は、下記の通りである。

1.負極活物質
2.負極活物質を用いた二次電池
2−1.円筒型
2−2.ラミネートフィルム型
2−3.積層型
3.二次電池の用途
<1.負極活物質>
本発明の一実施形態の負極活物質は、電極反応物質と反応可能であり、二次電池などに用いられる。電極反応物質とは、電極反応において正極と負極との間を往来する物質であり、例えば、長周期型周期表における1族、2族あるいは13族に属する軽金属などである。1族の軽金属は、例えば、リチウム、ナトリウム(Na)あるいはカリウム(K)などである。2族の軽金属は、例えば、マグネシウム(Mg)あるいはカルシウム(Ca)などである。13族の軽金属は、アルミニウム(Al)などである。
[負極活物質の組成:第1〜第5構成元素]
負極活物質は、構成元素(第1〜第3の構成元素)として、スズと、鉄と、コバルトとを含んでいる。スズは単位質量当たりにおける電極反応物質との反応量が多いため、高い容量が得られるからである。また、スズ単体では十分なサイクル特性を得ることは困難であるが、スズと一緒に鉄およびコバルトを含むことで、サイクル特性が向上するからである。
鉄およびコバルトの含有量は、スズと鉄とコバルトとの合計に対する鉄とコバルトとの合計の割合((Fe+Co)/(Sn+Fe+Co))として、11.3質量%以上26.3質量%以下であることが好ましい。割合が11.3質量%よりも小さいと、鉄およびコバルトが少なすぎるため、十分な初回充放電特性およびサイクル特性が得られないからである。また、割合が26.3質量%よりも大きいと、スズが少なすぎるため、従来の負極活物質(炭素材料など)を上回る容量が得られないからである。
また、コバルトの含有量は、鉄とコバルトとの合計に対するコバルトの割合(Co/(Fe+Co))として、10質量%以上80質量%以下であることが好ましい。割合が10質量%よりも小さいと、コバルトが少なすぎるため、十分なサイクル特性が得られないからである。また、割合が80質量%よりも大きいと、スズが少なすぎるため、従来の負極活物質を上回る容量が得られないからである。
この負極活物質は、さらに、構成元素(第4の構成元素)として、炭素を含んでいる。上記したスズ、鉄およびコバルトと一緒に炭素を含むことで、サイクル特性がより向上するからである。
炭素の含有量は、9質量%以上30質量%以下であることが好ましい。炭素の含有量が上記した範囲外であると、十分なサイクル特性が得られないからである。
この負極活物質は、さらに、構成元素(第5の構成元素)として、チタンを含んでいる。上記したスズ、鉄およびコバルトと一緒にチタンを含むことで、初回充放電特性およびサイクル特性がより向上するからである。
チタンの含有量は、0.5質量%以上8質量%以下であることが好ましい。チタンの含有量が上記した範囲外であると、十分な初回充放電特性およびサイクル特性が得られないからである。
[負極活物質の組成:第6構成元素]
なお、負極活物質は、さらに、構成元素(第6の構成元素)として、銀、リン、アンチモン、アルミニウム、バナジウム、クロム、ニオブ、ビスマス、タンタル、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、インジウム、タングステンおよびモリブデンのうちの少なくとも1種を含んでいてもよい。初回充放電特性が大きく低下せずにサイクル特性が向上する傾向があるからである。
銀などの含有量は、特に限定されないが、中でも、0.1質量%以上14.9質量%以下であることが好ましい。より高い効果が得られるからである。
[負極活物質の物性]
負極活物質は、低結晶性あるいは非晶質の相を有しており、その相は、電極反応物質と反応可能な反応相である。ただし、低結晶性の相と非晶質の相とは、混在していてもよい。この反応相の存在により、優れたサイクル特性が得られる。反応相は、例えば、上記した各構成元素を含んでおり、主に、炭素により低結晶化あるいは非晶質化されていると考えられる。なお、負極活物質は、上記した低結晶性あるいは非晶質の相に加えて、各構成元素の単体あるいは一部を含む相を有している場合もある。
反応相についてX線回折により得られる回折ピークは、回折角2θが20°以上50°以下の範囲に得られる。ただし、特定X線としてCuKα線を用いると共に、挿引速度を1°/minとする。なお、X線回折により得られた回折ピークが反応相に由来するものであるか否かを判断するためには、電極反応物質との電気化学的反応の前後においてX線回折チャートを比較すればよい。例えば、電極反応物質との電気化学的反応の前後において回折ピークの位置が変化していれば、その回折ピークは反応相に由来するものである。
特に、反応相を有する負極活物質についてX線回折により得られる回折ピーク(回折角2θが34°以上37°以下の範囲に得られるピーク)の半値幅は、1°以上である。電極反応物質が負極活物質において円滑に吸蔵放出されると共に、電解質に対する負極活物質の反応性が低下するからである。特定X線の種類および挿引速度の値は、上記した通りである。
負極活物質中において、構成元素である炭素の少なくとも一部は、他の構成元素である金属元素あるいは半金属元素と結合していることが好ましい。サイクル特性の低下はスズなどの凝集あるいは結晶化に起因すると考えられるが、炭素が他の元素と結合すると、スズなどの凝集あるいは結晶化が抑制されるからである。
元素の結合状態を調べる方法としては、例えば、X線光電子分光法(XPS)が挙げられる。このXPSは、軟X線を試料に照射し、その表面から飛び出してくる光電子の運動エネルギーを測定して、試料表面から数nmの領域における元素の組成および結合状態を調べる方法である。軟X線は、例えば、Al−Kα線あるいはMg−Kα線などである。
元素の内殻軌道電子の束縛エネルギーは、第1近似的には、元素上の電荷密度と相関しながら変化する。例えば、炭素元素の電荷密度がその近傍に存在する元素との相互作用の影響を受けて減少した場合には、2p電子などの外殻電子が減少しているため、炭素元素の1s電子は殻から強い束縛力を受けることになる。すなわち、元素の電荷密度が減少すると、束縛エネルギーは高くなる。XPSでは、束縛エネルギーが高くなると、高いエネルギー領域にピークがシフトするようになっている。
炭素の1s軌道(C1s)のピークは、グラファイトであれば、金原子の4f軌道(Au4f)のピークが84.0eVに得られるようにエネルギー較正された場合において、284.5eVに現れる。また、表面汚染炭素であれば、284.8eVに現れる。これに対して、炭素元素の電荷密度が高くなる場合、例えば、炭素よりも陽性な元素と結合している場合には、C1sのピークは、284.5eVよりも低い領域に現れる。すなわち、負極活物質に含まれている炭素の少なくとも一部が他の構成元素である金属元素あるいは半金属元素などと結合している場合には、負極活物質について得られるC1sの合成波のピークは、284.5eVよりも低い領域に現れる。
なお、XPS測定において、負極活物質の表面が表面汚染炭素により覆われている場合には、XPS装置に付属されているアルゴンイオン銃を用いて負極活物質の表面を軽くスパッタすることが好ましい。また、測定対象である負極活物質が後述する二次電池の負極中に存在する場合には、二次電池を解体して負極を取り出したのち、炭酸ジメチルなどの揮発性溶媒を用いて負極を洗浄すればよい。負極の表面に存在する揮発性の低い溶媒と共に電解質塩を除去するためである。これらのサンプリングは、不活性雰囲気下において行うことが望ましい。
また、XPS測定では、例えば、スペクトルのエネルギー軸を補正するために、C1sのピークを用いる。通常、物質表面には表面汚染炭素が存在しているため、表面汚染炭素のC1sのピークを284.8eVとしてエネルギー基準にする。なお、C1sのピークの波形は、表面汚染炭素のピークと負極活物質中における炭素のピークとを含んだ形として得られるため、例えば、市販のソフトウエアを用いて解析して、表面汚染炭素のピークと負極活物質中における炭素のピークとを分離する。波形の解析では、最低束縛エネルギー側に存在する主ピークの位置をエネルギー基準(284.8eV)とする。
[負極活物質の製造方法]
この負極活物質を製造するためには、例えば、各構成元素を有する原料を混合して、電気炉、高周波誘導炉あるいはアーク溶解炉などを用いて溶解させたのちに凝固させる。この他、例えば、各種アトマイズ法(ガスアトマイズあるいは水アトマイズなど)、各種ロール法またはメカノケミカル反応(メカニカルアロイング法あるいはメカニカルミリング法など)を用いてもよい。中でも、メカノケミカル反応が好ましい。負極活物質が低結晶化あるいは非晶質化しやすいからである。この方法では、例えば、遊星ボールミル装置などを用いることができる。
原料としては、各構成元素の単体を混合してもよいが、炭素以外の構成元素の一部については合金を用いることが好ましい。この合金に炭素を加えたのち、メカニカルアロイング法を用いて合成すれば、負極活物質の低結晶化あるいは非晶質化を実現できると共に、それに要する時間(反応時間)を短縮できるからである。なお、原料の形態は、粉体でも塊状でもよい。
原料として用いる炭素は、例えば、難黒鉛化性炭素、易黒鉛化性炭素、グラファイト、熱分解炭素類、コークス、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体、活性炭あるいはカーボンブラックなどの炭素材料のいずれか1種あるいは2種以上である。コークス類は、ピッチコークス、ニードルコークスあるいは石油コークスなどであり、有機高分子化合物焼成体は、フェノール樹脂あるいはフラン樹脂などの高分子化合物が適当な温度で焼成(炭素化)されたものである。炭素材料の形状は、繊維状、球状、粒状あるいは鱗片状のいずれでもよい。
[負極活物質に関する作用および効果]
この負極活物質によれば、構成元素としてスズと鉄とコバルトと炭素とチタンとを含み、各構成元素の含有量およびX線回折により得られる回折ピークの半値幅が上記した条件を満たしている。これにより、初回の充放電時から放電容量が高くなると共に充放電効率も高くなる。また、充放電を繰り返しても充放電効率が低下しにくくなる。よって、優れた初回充放電特性およびサイクル特性を得ることができる。また、負極活物質がさらに構成元素として銀などを含んでいれば、より高い効果を得ることができる。
<2.負極活物質を用いた二次電池>
次に、上記した負極活物質の適用例について説明する。この負極活物質は、電極反応を用いる多様なデバイスに適用可能であるが、以下では、負極活物質の適用例として、二次電池について説明する。以下で説明する二次電池は、負極の容量がリチウムの吸蔵放出により表されるリチウムイオン二次電池である。
<2−1.円筒型>
図1は、円筒型の二次電池の断面構成を表しており、図2は、図1に示した巻回電極体20の一部を拡大している。
[二次電池の全体構成]
この二次電池は、主に、ほぼ中空円柱状の電池缶11の内部に、巻回電極体20および一対の絶縁板12,13が収納されたものである。この巻回電極体20は、セパレータ23を介して正極21と負極22とが積層および巻回された巻回積層体である。
電池缶11は、一端部が閉鎖されると共に他端部が解法された中空構造を有していると共に、例えば、鉄、アルミニウムあるいはそれらの合金などにより形成されている。なお、電池缶11が鉄製である場合には、例えば、電池缶11の表面にニッケルなどが鍍金されていてもよい。一対の絶縁板12,13は、巻回電極体20を上下から挟み、その巻回周面に対して垂直に延在するように配置されている。
電池缶11の開放端部には電池蓋14、安全弁機構15および熱感抵抗素子(Positive Temperature Coefficient:PTC素子)16がガスケット17を介してかしめられており、その電池缶11は密閉されている。電池蓋14は、例えば、電池缶11と同様の材料により形成されている。安全弁機構15および熱感抵抗素子16は電池蓋14の内側に設けられており、その安全弁機構15は熱感抵抗素子16を介して電池蓋14と電気的に接続されている。この安全弁機構15では、内部短絡、あるいは外部からの加熱などに起因して内圧が一定以上となった場合に、ディスク板15Aが反転して電池蓋14と巻回電極体20との間の電気的接続を切断するようになっている。熱感抵抗素子16は、温度上昇に応じた抵抗増加により、大電流に起因する異常な発熱を防止するものである。ガスケット17は、例えば、絶縁材料により形成されており、その表面には、アスファルトが塗布されていてもよい。
巻回電極体20の中心には、センターピン24が挿入されていてもよい。正極21には、アルミニウムなどの導電性材料により形成された正極リード25が接続されていると共に、負極22には、ニッケルなどの導電性材料により形成された負極リード26が接続されている。正極リード25は、安全弁機構15に溶接などされ、電池蓋14と電気的に接続されていると共に、負極リード26は、電池缶11に溶接などされ、それと電気的に接続されている。
[正極]
正極21は、正極集電体21Aの片面あるいは両面に正極活物質層21Bが設けられたものである。
正極集電体21Aは、例えば、アルミニウム、ニッケルあるいはステンレスなどの導電性材料により形成されている。
正極活物質層21Bは、リチウムイオンを吸蔵放出することが可能な正極活物質のいずれか1種類あるいは2種類以上を含んでおり、必要に応じて、正極結着剤あるいは正極導電剤などの他の材料を含んでいてもよい。
正極活物質は、リチウム含有化合物であることが好ましい。高いエネルギー密度が得られるからである。このリチウム含有化合物は、例えば、リチウムと遷移金属元素とを構成元素として有する複合酸化物、あるいはリチウムと遷移金属元素とを構成元素として有するリン酸化合物などである。中でも、遷移金属元素としてコバルト(Co)、ニッケル、マンガン(Mn)および鉄(Fe)の1種類あるいは2種類以上を有していることが好ましい。より高い電圧が得られるからである。その化学式は、例えば、Lix M1O2 あるいはLiy M2PO4 で表される。式中、M1およびM2は、1種類以上の遷移金属元素を表す。また、xおよびyの値は、充放電状態に応じて異なるが、通常、0.05≦x≦1.10、0.05≦y≦1.10である。
リチウムと遷移金属元素とを有する複合酸化物は、例えば、リチウムコバルト複合酸化物(Lix CoO2 )、リチウムニッケル複合酸化物(Lix NiO2 )、あるいは下記の化学式で表されるリチウムニッケル系複合酸化物などである。リチウムと遷移金属元素とを有するリン酸化合物は、例えば、リチウム鉄リン酸化合物(LiFePO4 )あるいはリチウム鉄マンガンリン酸化合物(LiFe1-u Mnu PO4 (u<1))などである。高い電池容量が得られると共に、優れたサイクル特性も得られるからである。
LiNi1-x x 2
(Mはコバルト、マンガン、鉄、アルミニウム、バナジウム、スズ、マグネシウム、チタン、ストロンチウム、カルシウム、ジルコニウム、モリブデン、テクネチウム、ルテニウム、タンタル、タングステン、レニウム、イッテルビウム、銅、亜鉛、バリウム、ホウ素、クロム、ケイ素、ガリウム、リン、アンチモンおよびニオブの1種類あるいは2種類以上である。xは0.005<x<0.5である。)
この他、正極活物質材料は、例えば、酸化物、二硫化物、カルコゲン化物あるいは導電性高分子などでもよい。酸化物は、例えば、酸化チタン、酸化バナジウムあるいは二酸化マンガンなどである。二硫化物は、例えば、二硫化チタンあるいは硫化モリブデンなどである。カルコゲン化物は、例えば、セレン化ニオブなどである。導電性高分子は、例えば、硫黄、ポリアニリンあるいはポリチオフェンなどである。
正極結着剤は、例えば、合成ゴムあるいは高分子材料などのいずれか1種類あるいは2種類以上である。合成ゴムは、例えば、スチレンブタジエン系ゴム、フッ素系ゴムあるいはエチレンプロピレンジエンなどである。高分子材料は、例えば、ポリフッ化ビニリデンあるいはポリイミドなどである。
正極導電剤は、例えば、炭素材料などのいずれか1種類あるいは2種類以上である。炭素材料は、例えば、黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラックあるいはケチェンブラックなどである。なお、正極導電剤は、導電性を有する材料であれば、金属材料あるいは導電性高分子などでもよい。
[負極]
負極22は、負極集電体22Aの片面あるいは両面に負極活物質層22Bが設けられたものである。
負極活物質層22Bは、例えば、上記した負極活物質を含んでおり、必要に応じて、ポリフッ化ビニリデンなどの結着剤を含んでいてもよい。
なお、負極活物質層22Bは、上記した負極活物質に加えて、他の負極活物質または負極導電剤などの他の材料を含んでいてもよい。他の負極活物質は、例えば、リチウムを吸蔵放出することが可能な炭素材料などである。この炭素材料は、サイクル特性を向上させることができると共に、導電剤としても機能するので好ましい。炭素材料は、例えば、負極活物質を製造する際に用いられるものと同様である。
[セパレータ]
セパレータ23は、正極21と負極22とを隔離して、両極の接触による電流の短絡を防止しながらリチウムイオンを通過させるものである。このセパレータ23には、液状の電解質である電解液が含浸されている。
セパレータ23は、例えば、合成樹脂あるいはセラミックからなる多孔質膜などにより構成されており、それらの2種以上の多孔質膜が積層されたものでもよい。合成樹脂は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレンあるいはポリエチレンなどである。
[電解液]
電解液は、溶媒と、それに溶解された電解質塩とを含んでいる。
溶媒は、例えば、以下で説明する非水溶媒(有機溶媒)のいずれか1種類あるいは2種類以上である。炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ブチレン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エチルメチル、炭酸メチルプロピル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、1,2−ジメトキシエタンあるいはテトラヒドロフランである。2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキサンあるいは1,4−ジオキサンである。酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、イソ酪酸メチル、トリメチル酢酸メチルあるいはトリメチル酢酸エチルである。アセトニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、メトキシアセトニトリル、3−メトキシプロピオニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノンあるいはN−メチルオキサゾリジノンである。N,N’−ジメチルイミダゾリジノン、ニトロメタン、ニトロエタン、スルホラン、燐酸トリメチルあるいはジメチルスルホキシドである。優れた電池容量、サイクル特性および保存特性などが得られるからである。
中でも、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチルおよび炭酸エチルメチルのうちの少なくとも1種が好ましい。より優れた特性が得られるからである。この場合には、炭酸エチレンあるいは炭酸プロピレンなどの高粘度(高誘電率)溶媒(例えば比誘電率ε≧30)と、炭酸ジメチル、炭酸エチルメチルあるいは炭酸ジエチルなどの低粘度溶媒(例えば粘度≦1mPa・s)との組み合わせがより好ましい。電解質塩の解離性およびイオンの移動度が向上するからである。
特に、溶媒は、1あるいは2以上の不飽和炭素結合を有する環状炭酸エステル(不飽和炭素結合環状炭酸エステル)でもよい。充放電時において負極22の表面に安定な保護膜が形成されるため、電解液の分解反応が抑制されるからである。不飽和炭素結合環状炭酸エステルは、例えば、炭酸ビニレンあるいは炭酸ビニルエチレンなどである。なお、非水溶媒中における不飽和炭素結合環状炭酸エステルの含有量は、例えば、0.01重量%以上10重量%以下である。電池容量を低下させすぎずに、電解液の分解反応が抑制されるからである。
また、溶媒は、1あるいは2以上のハロゲン基を有する鎖状炭酸エステル(ハロゲン化鎖状炭酸エステル)、および1あるいは2以上のハロゲン基を有する環状炭酸エステル(ハロゲン化環状炭酸エステル)のうちの1種でもよい。充放電時において負極22の表面に安定な保護膜が形成されるため、電解液の分解反応が抑制されるからである。ハロゲン基の種類は、特に限定されないが、中でも、フッ素基、塩素基あるいは臭素基が好ましく、フッ素基がより好ましい。高い効果が得られるからである。ただし、ハロゲン基の数は、1つよりも2つが好ましく、さらに3つ以上でもよい。より強固で安定な保護膜が形成されるため、電解液の分解反応がより抑制されるからである。ハロゲン化鎖状炭酸エステルは、例えば、炭酸フルオロメチルメチル、炭酸ビス(フルオロメチル)あるいは炭酸ジフルオロメチルメチルなどである。ハロゲン化環状炭酸エステルは、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンあるいは4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンなどである。なお、非水溶媒中におけるハロゲン化鎖状炭酸エステルおよびハロゲン化環状炭酸エステルの含有量は、例えば、0.01重量%以上50重量%以下である。電池容量を低下させすぎずに、電解液の分解反応が抑制されるからである。
また、溶媒は、スルトン(環状スルホン酸エステル)でもよい。電解液の化学的安定性が向上するからである。スルトンは、例えば、プロパンスルトンあるいはプロペンスルトンなどである。なお、非水溶媒中におけるスルトンの含有量は、例えば、0.5重量%以上5重量%以下である。電池容量を低下させすぎずに、電解液の分解反応が抑制されるからである。
さらに、溶媒は、酸無水物でもよい。電解液の化学的安定性がより向上するからである。酸無水物は、例えば、例えば、ジカルボン酸無水物、ジスルホン酸無水物あるいはカルボン酸スルホン酸無水物などである。ジカルボン酸無水物は、例えば、無水コハク酸、無水グルタル酸あるいは無水マレイン酸などである。ジスルホン酸無水物は、例えば、無水エタンジスルホン酸あるいは無水プロパンジスルホン酸などである。カルボン酸スルホン酸無水物は、例えば、無水スルホ安息香酸、無水スルホプロピオン酸あるいは無水スルホ酪酸などである。なお、非水溶媒中における酸無水物の含有量は、例えば、0.5重量%以上5重量%以下である。電池容量を低下させすぎずに、電解液の分解反応が抑制されるからである。
[電解質塩]
電解質塩は、例えば、以下で説明するリチウム塩のいずれか1種類あるいは2種類以上である。ただし、電解質塩は、リチウム塩以外の他の塩(例えばリチウム塩以外の軽金属塩)でもよい。
リチウム塩は、例えば、以下の化合物などである。六フッ化リン酸リチウム(LiPF6 )、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4 )、過塩素酸リチウム(LiClO4 )あるいは六フッ化ヒ酸リチウム(LiAsF6 )である。テトラフェニルホウ酸リチウム(LiB(C6 5 4 )、メタンスルホン酸リチウム(LiCH3 SO3 )、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCF3 SO3 )あるいはテトラクロロアルミン酸リチウム(LiAlCl4 )である。六フッ化ケイ酸二リチウム(Li2 SiF6 )、塩化リチウム(LiCl)あるいは臭化リチウム(LiBr)である。優れた電池容量、サイクル特性および保存特性などが得られるからである。
中でも、六フッ化リン酸リチウム、四フッ化ホウ酸リチウム、過塩素酸リチウムおよび六フッ化ヒ酸リチウムのうちの少なくとも1種が好ましく、六フッ化リン酸リチウムがより好ましい。内部抵抗が低下するため、より高い効果が得られるからである。
電解質塩の含有量は、溶媒に対して0.3mol/kg以上3.0mol/kg以下であることが好ましい。高いイオン伝導性が得られるからである。
[二次電池の動作]
この二次電池では、例えば、充電時において、正極21から放出されたリチウムイオンが電解液を介して負極22に吸蔵される。また、例えば、放電時において、負極22から放出されたリチウムイオンが電解液を介して正極21に吸蔵される。
[二次電池の製造方法]
この二次電池は、例えば、以下の手順により製造される。
最初に、正極21を作製する。まず、正極活物質と、必要に応じて正極結着剤および正極導電剤などとを混合して正極合剤としたのち、有機溶剤などの溶媒に分散させてペースト状の正極合剤スラリーとする。続いて、正極集電体21Aの両面に正極合剤スラリーを塗布してから乾燥させて、正極活物質層21Bを形成する。こののち、必要に応じて加熱しながら、ロールプレス機などを用いて正極活物質層21Bを圧縮成型する。この場合には、圧縮成型を複数回繰り返してもよい。
次に、上記した正極21と同様の手順により、負極22を作製する。この場合には、負極活物質と、必要に応じて負極結着剤および負極導電剤などとを混合した負極合剤を溶媒に分散させて、ペースト状の負極合剤スラリーとする。続いて、負極集電体22Aの両面に負極合剤スラリーを塗布してから乾燥させて負極活物質層22Bを形成したのち、必要に応じて負極活物質層22Bを圧縮成型する。
なお、正極21とは異なる手順により、負極22を作製してもよい。例えば、蒸着法などの気相法を用いて負極集電体22Aの両面に負極材料を堆積させて、負極活物質層22Bを形成する。
最後に、正極21および負極22を用いて二次電池を組み立てる。まず、正極集電体21Aに正極リード25を溶接などして取り付けると共に、負極集電体22Aに負極リード26を溶接などして取り付ける。続いて、セパレータ23を介して正極21と負極22とを積層および巻回させて巻回電極体20を作製したのち、その巻回中心にセンターピン24を挿入する。続いて、一対の絶縁板12,13で挟みながら巻回電極体20を電池缶11の内部に収納する。この場合には、正極リード25の先端部を安全弁機構15に溶接などして取り付けると共に、負極リード26の先端部を電池缶11に溶接などして取り付ける。続いて、電池缶11の内部に電解液を注入してセパレータ23に含浸させる。こののち、ガスケット17を介して電池缶11の開口端部に電池蓋14、安全弁機構15および熱感抵抗素子16をかしめる。これにより、図1および図2に示した二次電池が完成する。
[二次電池に関する作用および効果]
この円筒型の二次電池によれば、負極22の負極活物質層22Bが上記した負極活物質を含んでいるので、優れた初回充放電特性およびサイクル特性を得ることができる。これ以外の効果は、負極活物質と同様である。
<2−2.ラミネートフィルム型>
図3は、ラミネートフィルム型の二次電池の分解斜視構成を表しており、図4は、図3に示した巻回電極体30のIV−IV線に沿った断面を拡大している。なお、以下では、円筒型の二次電池について説明した構成要素を随時引用する。
[二次電池の全体構成]
この二次電池は、主に、フィルム状の外装部材40の内部に巻回電極体30が収納されたものである。この巻回電極体30は、セパレータ35および電解質層36を介して正極33と負極34とが積層および巻回された巻回積層体である。正極33には正極リード31が取り付けられていると共に、負極34には負極リード32が取り付けられている。この巻回電極体30の最外周部は、保護テープ37により保護されている。
正極リード31および負極リード32は、例えば、外装部材40の内部から外部に向かって同一方向に導出されている。正極リード31は、例えば、アルミニウムなどの導電性材料により形成されていると共に、負極リード32は、例えば、銅、ニッケルあるいはステンレスなどの導電性材料により形成されている。これらの材料は、例えば、薄板状あるいは網目状になっている。
外装部材40は、例えば、融着層、金属層および表面保護層がこの順に積層されたラミネートフィルムである。このラミネートフィルムでは、例えば、融着層が巻回電極体30と対向するように、2枚のフィルムの融着層における外周縁部同士が融着、あるいは接着剤などにより貼り合わされている。融着層は、例えば、ポリエチレンあるいはポリプロピレンなどのフィルムである。金属層は、例えば、アルミニウム箔などである。表面保護層は、例えば、ナイロンあるいはポリエチレンテレフタレートなどのフィルムである。
中でも、外装部材40としては、ポリエチレンフィルム、アルミニウム箔およびナイロンフィルムがこの順に積層されたアルミラミネートフィルムが好ましい。ただし、外装部材40は、他の積層構造を有するラミネートフィルムでもよいし、ポリプロピレンなどの高分子フィルム、あるいは金属フィルムでもよい。
外装部材40と正極リード31および負極リード32との間には、外気の侵入を防止するために密着フィルム41が挿入されている。この密着フィルム41は、正極リード31および負極リード32に対して密着性を有する材料により形成されている。このような材料は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリエチレンあるいは変性ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂である。
正極33は、例えば、正極集電体33Aの両面に正極活物質層33Bが設けられたものである。負極34は、例えば、負極集電体34Aの両面に負極活物質層34Bが設けられたものである。正極集電体33A、正極活物質層33B、負極集電体34Aおよび負極活物質層34Bの構成は、それぞれ正極集電体21A、正極活物質層21B、負極集電体22Aおよび負極活物質層22Bの構成と同様である。また、セパレータ35の構成は、セパレータ23の構成と同様である。
電解質層36は、高分子化合物により電解液が保持されたものであり、必要に応じて添加剤などの他の材料を含んでいてもよい。この電解質層36は、いわゆるゲル状の電解質である。ゲル状の電解質は、高いイオン伝導率(例えば、室温で1mS/cm以上)が得られると共に電解液の漏液が防止されるので好ましい。
高分子化合物は、例えば、以下の高分子材料のいずれか1種類あるいは2種類以上である。ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリヘキサフルオロプロピレン、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリフォスファゼン、ポリシロキサンあるいはポリフッ化ビニルである。ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、ポリスチレンあるいはポリカーボネートである。フッ化ビニリデンとヘキサフルオロピレンとの共重合体である。中でも、ポリフッ化ビニリデン、あるいはフッ化ビニリデンとヘキサフルオロピレンとの共重合体が好ましい。電気化学的に安定だからである。
電解液の組成は、円筒型の二次電池について説明した場合と同様である。ただし、ゲル状の電解質である電解質層36において、電解液の非水溶媒とは、液状の溶媒だけでなく、電解質塩を解離させることが可能なイオン伝導性を有する材料まで含む広い概念である。よって、イオン伝導性を有する高分子化合物を用いる場合には、その高分子化合物も溶媒に含まれる。
なお、ゲル状の電解質層36の代わりに、電解液をそのまま用いてもよい。この場合には、電解液がセパレータ35に含浸される。
[二次電池の動作]
この二次電池では、例えば、充電時において、正極33から放出されたリチウムイオンが電解質層36を介して負極34に吸蔵される。また、例えば、放電時において、負極34から放出されたリチウムイオンが電解質層36を介して正極53に吸蔵される。
[二次電池の製造方法]
このゲル状の電解質層36を備えた二次電池は、例えば、以下の3種類の手順により製造される。
第1手順では、まず、正極21および負極22と同様の作製手順により、正極33および負極34を作製する。この場合には、正極集電体33Aの両面に正極活物質層33Bを形成して正極33を作製すると共に、負極集電体34Aの両面に負極活物質層34Bを形成して負極34を作製する。続いて、電解液と、高分子化合物と、有機溶剤などの溶媒とを含む前駆溶液を調製したのち、その前駆溶液を正極33および負極34に塗布してゲル状の電解質層36を形成する。続いて、正極集電体33Aに正極リード31を溶接などして取り付けると共に、負極集電体34Aに負極リード32を溶接などして取り付ける。続いて、電解質層36が形成された正極33と負極34とをセパレータ35を介して積層および巻回させて巻回電極体30を作製したのち、その最外周部に保護テープ37を接着させる。続いて、2枚のフィルム状の外装部材40の間に巻回電極体30を挟み込んだのち、熱融着法などで外装部材40の外周縁部同士を接着させて、その外装部材40に巻回電極体30を封入する。この場合には、正極リード31および負極リード32と外装部材40との間に密着フィルム41を挿入する。
第2手順では、まず、正極33に正極リード31を取り付けると共に、負極34に負極リード32を取り付ける。続いて、セパレータ35を介して正極33および負極34を積層および巻回させて巻回電極体30の前駆体である巻回体を作製したのち、その最外周部に保護テープ37を接着させる。続いて、2枚のフィルム状の外装部材40の間に巻回体を挟み込んだのち、一辺の外周縁部を除いた残りの外周縁部を熱融着などして接着させて、袋状の外装部材40の内部に巻回体を収納する。続いて、電解液と、高分子化合物の原料であるモノマーと、重合開始剤と、必要に応じて重合禁止剤などの他の材料とを含む電解質用組成物を調製して袋状の外装部材40の内部に注入したのち、外装部材40の開口部を熱融着などして密封する。こののち、モノマーを熱重合させて高分子化合物とし、ゲル状の電解質層36を形成する。
第3手順では、まず、高分子化合物が両面に塗布されたセパレータ35を用いることを除き、上記した第2手順と同様に、巻回体を作製して袋状の外装部材40の内部に収納する。このセパレータ35に塗布する高分子化合物は、例えば、フッ化ビニリデンを成分とする重合体(単独重合体、共重合体あるいは多元共重合体など)などである。具体的には、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデンおよびヘキサフルオロプロピレンを成分とする二元系共重合体、あるいはフッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレンおよびクロロトリフルオロエチレンを成分とする三元系共重合体などである。なお、フッ化ビニリデンを成分とする重合体と一緒に、他の1種類あるいは2種類以上の高分子化合物を用いてもよい。続いて、電解液を調製して外装部材40の内部に注入したのち、熱融着法などで外装部材40の開口部を密封する。こののち、外装部材40に加重をかけながら加熱して、高分子化合物を介してセパレータ35を正極33および負極34に密着させる。これにより、電解液が高分子化合物に含浸するため、その高分子化合物がゲル化して電解質層36が形成される。
この第3手順では、第1手順よりも電池膨れが抑制される。また、第3手順では、第2手順よりも高分子化合物の原料であるモノマーあるいは溶媒などが電解質層36中にほとんど残らないため、高分子化合物の形成工程が良好に制御される。このため、正極33、負極34およびセパレータ35と電解質層36との間において十分な密着性が得られる。
[二次電池に関する作用および効果]
このラミネートフィルム型の二次電池によれば、負極34の負極活物質層34Bが上記した負極活物質を含んでいるので、優れた初回充放電特性およびサイクル特性を得ることができる。これ以外の効果は、負極活物質と同様である。
<2−3.積層型>
図5は、積層型の二次電池の断面構成を表している。なお、以下では、円筒型の二次電池について説明した構成要素を随時引用する。
この二次電池は、フィルム状の外装部材56の内部に平板状の電極体50が収容されたものである。この電極体50は、正極52と負極53とが電解質層55を介して対向配置されたものであり、正極52および負極53には、それぞれ正極リード51および負極リード53が取り付けられている。なお、外装部材56の構成は、上記したラミネートフィル型の二次電池における外装部材40と同様である。
正極52は、正極集電体52Aの片面に正極活物質層52Bが設けられたものである。負極54は、負極集電体54Aの片面に負極活物質層54Bが設けられたものであり、その負極活物質層54Bは、電解質層55を介して正極活物質層52Bと対向している。正極集電体52A、正極活物質層52B、負極集電体54A、負極活物質層54Bの構成は、それぞれ正極集電体21A、正極活物質層21B、負極集電体22Aおよび負極活物質層22Bと同様である。
電解質層55は、例えば、固体電解質である。固体電解質は、例えば、リチウムイオン導電性を有する材料であれば、無機固体電解質あるいは高分子固体電解質のいずれでもよい。無機固体電解質は、例えば、窒化リチウムあるいはヨウ化リチウムなどを含むものである。高分子固体電解質は、主に、電解質塩とそれを溶解する高分子化合物とからなるものである。高分子固体電解質の高分子化合物としては、例えば、ポリエチレンオキサイドあるいはポリエチレンオキサイドを含む架橋体などのエーテル系高分子化合物や、ポリメタクリレートなどのエステル系高分子化合物や、アクリレート系高分子化合物などを単独あるいは混合して、または共重合させて用いることができる。
高分子固体電解質を形成するためには、例えば、高分子化合物と、電解質塩と、混合溶剤とを混合したのち、その混合溶剤を揮発させる。または、電解質塩と、高分子化合物の原料であるモノマーと、重合開始剤と、必要に応じて重合禁止剤などの他の材料とを混合溶剤に溶解させて、その混合溶剤を揮発させたのち、熱を加えてモノマーを重合させて高分子化合物とする。
無機固体電解質は、例えば、気相法あるいは液相法により正極52あるいは負極54の表面に形成される。気相法は、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法、レーザーアブレーション法、イオンプレーティング法あるいはCVD(Chemical Vapor Deposition )法などである。液相法は、例えば、ゾルゲル法などである。
[二次電池に関する作用および効果]
この積層型の二次電池によれば、負極54の負極活物質層54Bが上記した負極活物質を含んでいるので、優れた初回充放電特性およびサイクル特性を得ることができる。これ以外の効果は、負極活物質と同様である。
<3.二次電池の用途>
次に、上記した二次電池の適用例について説明する。
二次電池の用途は、それを駆動用の電源あるいは電力蓄積用の電力貯蔵源などとして用いることが可能な機械、機器、器具、装置あるいはシステム(複数の機器などの集合体)などであれば、特に限定されない。二次電池が電源として用いられる場合、それは主電源(優先的に使用される電源)でもよいし、補助電源(主電源に代えて、あるいは主電源から切り換えて使用される電源)でもよい。この主電源の種類は、二次電池に限られない。
二次電池の用途は、例えば、以下の用途などである。ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、携帯電話機、ノートパソコン、コードレス電話機、ヘッドホンステレオ、携帯用ラジオ、携帯用テレビあるいは携帯用情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)などの携帯用電子機器である。電気シェーバなどの生活用電気器具である。バックアップ電源あるいはメモリーカードなどの記憶用装置である。電動ドリルあるいは電動のこぎりなどの電動工具である。ペースメーカーあるいは補聴器などの医療用電子機器である。電気自動車(ハイブリッド自動車を含む)である。非常時などに備えて電力を蓄積しておく家庭用バッテリシステムなどの電力貯蔵システムである。
中でも、二次電池は、電動工具、電気自動車あるいは電力貯蔵システムなどに適用されることが有効である。二次電池について優れた特性が要求されるため、本発明の二次電池を用いることで、有効に特性向上を図ることができるからである。なお、電動工具は、二次電池を駆動用の電源として可動部(例えばドリルなど)が可動するものである。電気自動車は、二次電池を駆動用電源として作動(走行)するものであり、上記したように、二次電池以外の駆動源も併せて備えた自動車(ハイブリッド自動車など)でもよい。電力貯蔵システムは、二次電池を電力貯蔵源として用いるシステムである。例えば、家庭用の電力貯蔵システムでは、電力貯蔵源である二次電池に電力が蓄積されており、その二次電池に貯蔵された電力が必要に応じて消費されることにより、家庭用電気製品などの各種機器が使用可能になる。
本発明の具体的な実施例について、詳細に説明する。
(実験例1−1〜1−10)
最初に、負極活物質を作製した。まず、原料としてスズ粉末と鉄粉末とコバルト粉末と炭素粉末とチタン粉末とを用意した。続いて、スズ粉末と鉄粉末とコバルト粉末とチタン粉末とを合金化してスズ・鉄・コバルト・チタン合金粉末としたのち、炭素粉末を加えて乾式混合した。この場合には、鉄とコバルトとの合計に対するコバルトの割合(Co/(Fe+Co))と、スズと鉄とコバルトとの合計に対する鉄とコバルトとの合計の割合((Fe+Co)/(Sn+Fe+Co))と、チタンの含有量とがそれぞれ一定になると共に、炭素の含有量だけが変化するように、原料の混合比を調整した。続いて、伊藤製作所製の遊星ボールミル装置の反応容器中に、直径9mmの鋼玉約400gと一緒に混合物20gをセットした。続いて、反応容器中をアルゴン(Ar)雰囲気に置換したのち、毎分250回転の回転速度による10分間の運転と10分間の休止とを運転時間の合計(反応時間)が30時間になるまで繰り返した。続いて、反応容器を室温まで冷却したのち、合成された負極活物質粉末を取り出し、280メッシュのふるいを通して粗粉を取り除いた。
得られた負極活物質を分析したところ、表1に示した組成(質量%)が確認された。この場合には、炭素の含有量を測定するために炭素・硫黄分析装置を用いると共に、スズ、鉄、コバルトおよびチタンの含有量を測定するためにICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合プラズマ)発光分析を用いた。
また、X線回折法を用いて負極活物質を分析したところ、2θが20°以上50°以下の範囲に回折ピークが得られた。このうち、2θが34°以上37°以下の範囲に得られた回折ピークの半値幅は、表1に示した通りである。
さらに、XPSを用いて負極活物質中の元素結合状態を調べたところ、図6に示したように、ピークP1が得られた。このピークP1を解析したところ、表面汚染炭素のピークP2と、負極活物質中におけるC1sのピークP3とが得られ、そのピークP3は、ピーク2よりも低エネルギー側に位置していた。この場合には、ピークP3が284.5eVよりも低い領域に得られたため、負極活物質中において炭素が他の元素と結合していることが確認された。
次に、負極活物質を用いて、図7に示したコイン型の二次電池を作製した。この二次電池は、負極活物質を用いた試験極61を缶62に収容すると共に、対極63を缶64に貼り付けたのち、電解液が含浸されたセパレータ65を介して缶62,64を積層させてからガスケット66を介してかしめたものである。試験極61を形成する場合には、負極活物質70質量部と、導電剤兼負極活物質である黒鉛20質量部と、導電剤であるアセチレンブラック1質量部と、結着剤であるポリフッ化ビニリデン4質量部とを混合し、適当な溶剤に分散させてスラリーとしたのち、銅箔集電体に塗布し、乾燥後に直径16.4mmのペレット状に打ち抜いた。対極63としては、直径15.2mmに打ち抜いたコバルト酸リチウム(LiCoO2 )板を用いた。電解液を調製する場合には、溶媒である炭酸エチレン(EC)と炭酸エチルメチル(EMC)と炭酸ジメチル(DMC)とを混合したのち、電解質塩である六フッ化リン酸リチウム(LiPF6 )を溶解させた。この場合には、溶媒の組成を質量比でEC:EMC:DMC=30:10:60、電解質塩の濃度を1mol/dm3 (=1mol/l)とした。
また、負極活物質を用いて、図1および図2に示した円筒型の二次電池を作製した。最初に、正極活物質であるニッケル酸化物と、導電剤であるケッチェンブラックと、結着剤であるポリフッ化ビニリデンとをニッケル酸化物:ケッチェンブラック:ポリフッ化ビニリデン=94:3:3の質量比で混合したのち、N−メチル−2−ピロリドンに分散させて正極合剤スラリーとした。続いて、正極集電体21Aである帯状のアルミニウム箔の両面に正極合剤スラリーを均一に塗布して乾燥させたのち、ロールプレス機を用いて圧縮成型して正極活物質層21Bを形成することにより、正極21を作製した。こののち、正極集電体21Aの一端にアルミニウム製の正極リード25を取り付けた。また、負極集電体22Aである帯状の銅箔の両面に上記した負極合剤スラリーを均一に塗布して乾燥させたのち、ロールプレス機を用いて圧縮成型して負極活物質層22Bを形成することにより、負極22を作製した。こののち、負極集電体22Aの一端にニッケル製の負極リード26を取り付けた。続いて、負極22、セパレータ23、正極21およびセパレータ23をこの順に積層すると共に巻回させて巻回電極体20を作製した。続いて、ニッケル鍍金された鉄製の電池缶11の内部に、巻回電極体20を一対の絶縁板12,13で挟みながら収納した。この際、正極リード25を安全弁機構15に溶接すると共に、負極リード26を電池缶11に溶接した。最後に、電池缶11の内部に上記した電解液を減圧方式により注入した。
コイン型の二次電池について初回充電容量(mAh/g)、初回放電容量(mAh/g)および初回効率(%)を調べると共に、円筒型の二次電池について容量維持率(%)を調べたところ、表1に示した結果が得られた。
初回充電容量を調べる場合には、1mAの電流で電池電圧が4.2Vに到達するまで定電流充電したのち、4.2Vの電圧で電流が100μAに到達するまで定電圧充電して、試験極61の質量から銅箔集電体および結着剤の質量を除いた単位質量あたりの充電容量を求めた。ここでいう充電とは、負極活物質へのリチウム挿入反応を意味する。
初回放電容量を調べる場合には、初回充電容量を調べた場合との同様の手順で充電したのち、1mAの電流で電池電圧が2.5Vに到達するまで定電流放電して、試験極61の質量から銅箔集電体および結着剤の質量を除いた単位質量あたりの充電容量を求めた。ここでいう放電とは、負極活物質からのリチウム離脱反応を意味する。
初回効率としては、初回効率(%)=(初回放電容量/初回充電容量)×100を算出した。
容量維持率を調べる場合には、1サイクル目において、1mAの電流で電池電圧が4.2Vに到達するまで定電流充電し、さらに4.2Vの電圧で電流が100μAに到達するまで定電圧充電したのち、1mAの電流で電池電圧が2.5Vに到達するまで定電流放電した。また、2サイクル目以降では、2mAの電流で電池電圧が4.2Vに到達するまで定電流充電し、さらに4.2Vの電圧で電流が100μAに到達するまで定電圧充電したのち、2mAの電流で電池電圧が2.5Vに到達するまで定電流放電した。こののち、容量維持率(%)=(40サイクル目の放電容量/2サイクル目の放電容量)×100を算出した。
Figure 0005532328
表1から明らかなように、炭素の含有量が9質量%以上30質量%以下であると、半値幅が1°以上になると共に、初回放電容量を維持しつつ高い初回効率および容量維持率が得られた。
(実験例2−1〜2−11)
表2に示したように、Co/(Fe+Co)だけが変化するように組成を変更したことを除き、実験例1−1〜1−10と同様の手順により負極活物質および二次電池を作製して諸特性を調べた。この場合においても、XPSを用いて負極活物質を分析したところ、実験例1−1〜1−10と同様の結果が得られた。
Figure 0005532328
表2から明らかなように、Co/(Fe+Co)が10質量%以上80質量%以下であると、半値幅が1°以上になると共に、高い初回放電容量、初回効率および容量維持率が得られた。
(実験例3−1〜3−8)
表3に示したように、(Fe+Co)/(Sn+Fe+Co)だけが変化するように組成を変更したことを除き、実験例1−1〜1−10と同様の手順により負極活物質および二次電池を作製して諸特性を調べた。この場合においても、XPSを用いて負極活物質を分析したところ、実験例1−1〜1−10と同様の結果が得られた。
Figure 0005532328
表3から明らかなように、(Fe+Co)/(Sn+Fe+Co)が11.3質量%以上26.3質量%以下であると、半値幅が1°以上になると共に、高い初回放電容量、初回効率および容量維持率が得られた。
(実験例4−1〜4−8)
表4に示したように、チタンの含有量だけが変化するように組成を変更したことを除き、実験例1−1〜1−10と同様の手順により負極活物質および二次電池を作製して諸特性を調べた。この場合においても、XPSを用いて負極活物質を分析したところ、実験例1−1〜1−10と同様の結果が得られた。
Figure 0005532328
表4から明らかなように、チタンの含有量が0.5質量%以上8質量%以下であると、半値幅が1°以上になると共に、高い初回放電容量、初回効率および容量維持率が得られた。
(実験例5−1〜5−22)
表5および表6に示したように、原料としてさらにアルミニウム粉末などを用いて、追加する金属元素の種類および含有量だけが変化するように組成を変更したことを除き、実験例1−1〜1−10と同様の手順により負極活物質および二次電池を作製して諸特性を調べた。この場合においても、XPSを用いて負極活物質を分析したところ、実験例1−1〜1−10と同様の結果が得られた。
Figure 0005532328
Figure 0005532328
表5および表6から明らかなように、アルミニウムなどを構成元素として追加しても、半値幅が1°以上になると共に、高い初回放電容量、初回効率および容量維持率が得られた。この場合には、追加する金属元素の種類によっては、容量維持率がより高くなった。
表1〜表6に示した結果から、本発明では、負極活物質の組成(構成元素の種類および各構成元素の含有量)および物性(半値幅)を適正化しているため、優れた初回充放電特性およびサイクル特性が得られた。
以上、実施形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明はそれらで説明した態様に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、本発明の負極活物質は、二次電池に限らず、キャパシタなどの他のデバイスに適用されてもよい。
また、二次電池の種類は、リチウムイオン二次電池に限られない。例えば、負極の容量がリチウムイオンの吸蔵放出による容量とリチウム金属の析出溶解に伴う容量とを含み、かつ、それらの容量の和により表される二次電池でもよい。この場合には、負極活物質として、リチウムイオンを吸蔵放出することが可能な負極材料が用いられると共に、負極材料の充電可能な容量は、正極の放電容量よりも小さくなるように設定される。
また、二次電池の構造は、円筒型、ラミネートフィルム型あるいはコイン型に限られず、電池素子の構造は、巻回構造に限られない。例えば、二次電池の構造は、角型あるいはボタン型などでもよいし、電池素子の構造は、積層構造などでもよい。
また、上記した実施の形態および実施例では、本発明の負極活物質における炭素の含有量について、実施例の結果から導き出された適正範囲を説明しているが、その説明は、含有量が上記した範囲外となる可能性を完全に否定するものではない。上記した適正範囲は、あくまで本発明の効果を得る上で特に好ましい範囲であり、本発明の効果が得られるのであれば、含有量が上記した範囲から多少外れてもよい。このことは、炭素の含有量に限らず、Co/(Fe+Co)、(Fe+Co)/(Sn+Fe+Co)、チタンの含有量および半値幅などについても同様である。
11…電池缶、12,13…絶縁板、14…電池蓋、15…安全弁機構、15A…ディスク板、16…熱感抵抗素子、17…ガスケット、20,30…巻回電極体、21,33…正極、21A,33A…正極集電体、21B,33B…正極活物質層、22,34…負極、22A,34A…負極集電体、22B,34B…負極活物質層、23,35…セパレータ、24…センターピン、25,31…正極リード、26,32…負極リード、36…電解質、37…保護テープ、40…外装部材、41…密着フィルム。

Claims (10)

  1. 構成元素としてスズ(Sn)と鉄(Fe)とコバルト(Co)と炭素(C)とチタン(Ti)とからなり
    炭素の含有量は9質量%以上30質量%以下、鉄とコバルトとの合計に対するコバルトの割合(Co/(Fe+Co))は10質量%以上80質量%以下、スズと鉄とコバルトとの合計に対する鉄とコバルトとの合計の割合((Fe+Co)/(Sn+Fe+Co))は11.3質量%以上26.3質量%以下、チタンの含有量は0.5質量%以上8質量%以下であり、
    X線回折により得られる回折ピーク(回折角2θが34°以上37°以下の範囲に得られるピーク)の半値幅は1°以上である、
    負極活物質。
  2. 第1〜第5構成元素であるスズ(Sn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、炭素(C)およびチタン(Ti)と、
    第6構成元素である銀(Ag)、リン(P)、アンチモン(Sb)、アルミニウム(Al)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、ニオブ(Nb)、ビスマス(Bi)、タンタル(Ta)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、タングステン(W)およびモリブデン(Mo)のうちの少なくとも1種と
    からなり、
    炭素の含有量は9質量%以上30質量%以下、鉄とコバルトとの合計に対するコバルトの割合(Co/(Fe+Co))は10質量%以上80質量%以下、スズと鉄とコバルトとの合計に対する鉄とコバルトとの合計の割合((Fe+Co)/(Sn+Fe+Co))は11.3質量%以上26.3質量%以下、チタンの含有量は0.5質量%以上8質量%以下、前記第6構成元素の含有量は0.1質量%以上14.9質量%以下であり、
    X線回折により得られる回折ピーク(回折角2θが34°以上37°以下の範囲に得られるピーク)の半値幅は1°以上である、
    負極活物質。
  3. X線光電子分析法により284.5eVよりも低い領域に炭素の1sピークが得られる、
    請求項1または請求項2に記載の負極活物質。
  4. 正極と、負極活物質を含む負極と、電解液とを備え、
    前記負極活物質は、構成元素としてスズと鉄とコバルトと炭素とチタンとからなり
    前記負極活物質において、炭素の含有量は9質量%以上30質量%以下、鉄とコバルトとの合計に対するコバルトの割合は10質量%以上80質量%以下、スズと鉄とコバルトとの合計に対する鉄とコバルトとの合計の割合は11.3質量%以上26.3質量%以下、チタンの含有量は0.5質量%以上8質量%以下であると共に、X線回折により得られる回折ピーク(回折角2θが34°以上37°以下の範囲に得られるピーク)の半値幅は1°以上である、
    二次電池。
  5. 正極と、負極活物質を含む負極と、電解液とを備え、
    前記負極活物質は、
    第1〜第5構成元素であるスズ(Sn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、炭素(C)およびチタン(Ti)と、
    第6構成元素である銀(Ag)、リン(P)、アンチモン(Sb)、アルミニウム(Al)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、ニオブ(Nb)、ビスマス(Bi)、タンタル(Ta)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、タングステン(W)およびモリブデン(Mo)のうちの少なくとも1種と
    からなり、
    前記負極活物質において、炭素の含有量は9質量%以上30質量%以下、鉄とコバルトとの合計に対するコバルトの割合は10質量%以上80質量%以下、スズと鉄とコバルトとの合計に対する鉄とコバルトとの合計の割合は11.3質量%以上26.3質量%以下、チタンの含有量は0.5質量%以上8質量%以下、前記第6構成元素の含有量は0.1質量%以上14.9質量%以下であると共に、X線回折により得られる回折ピーク(回折角2θが34°以上37°以下の範囲に得られるピーク)の半値幅は1°以上である、
    二次電池。
  6. 前記負極活物質において、X線光電子分析法により284.5eVよりも低い領域に炭素の1sピークが得られる、
    請求項4または請求項5に記載の二次電池。
  7. リチウムイオン二次電池である、
    請求項4ないし請求項6のいずれか1項に記載の二次電池。
  8. 正極および負極と共に電解液を備えた二次電池を電源として可動し、
    前記負極は、構成元素としてスズと鉄とコバルトと炭素とチタンとからなる負極活物質を含有し、
    前記負極活物質において、炭素の含有量は9質量%以上30質量%以下、鉄とコバルトとの合計に対するコバルトの割合は10質量%以上80質量%以下、スズと鉄とコバルトとの合計に対する鉄とコバルトとの合計の割合は11.3質量%以上26.3質量%以下、チタンの含有量は0.5質量%以上8質量%以下であると共に、X線回折により得られる回折ピーク(回折角2θが34°以上37°以下の範囲に得られるピーク)の半値幅は1°以上である、
    電動工具。
  9. 正極および負極と共に電解液を備えた二次電池を電源として作動し、
    前記負極は、構成元素としてスズと鉄とコバルトと炭素とチタンとからなる負極活物質を含有し、
    前記負極活物質において、炭素の含有量は9質量%以上30質量%以下、鉄とコバルトとの合計に対するコバルトの割合は10質量%以上80質量%以下、スズと鉄とコバルトとの合計に対する鉄とコバルトとの合計の割合は11.3質量%以上26.3質量%以下、チタンの含有量は0.5質量%以上8質量%以下であると共に、X線回折により得られる回折ピーク(回折角2θが34°以上37°以下の範囲に得られるピーク)の半値幅は1°以上である、
    電気自動車。
  10. 正極および負極と共に電解液を備えた二次電池を電力貯蔵源として用い、
    前記負極は、構成元素としてスズと鉄とコバルトと炭素とチタンとからなる負極活物質を含有し、
    前記負極活物質において、炭素の含有量は9質量%以上30質量%以下、鉄とコバルトとの合計に対するコバルトの割合は10質量%以上80質量%以下、スズと鉄とコバルトとの合計に対する鉄とコバルトとの合計の割合は11.3質量%以上26.3質量%以下、チタンの含有量は0.5質量%以上8質量%以下であると共に、X線回折により得られる回折ピーク(回折角2θが34°以上37°以下の範囲に得られるピーク)の半値幅は1°以上である、
    電力貯蔵システム。
JP2010204626A 2010-09-13 2010-09-13 負極活物質、二次電池、電動工具、電気自動車および電力貯蔵システム Expired - Fee Related JP5532328B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010204626A JP5532328B2 (ja) 2010-09-13 2010-09-13 負極活物質、二次電池、電動工具、電気自動車および電力貯蔵システム
US13/226,105 US9112223B2 (en) 2010-09-13 2011-09-06 Anode active material, secondary battery, electric power tool, electrical vehicle, and electric power storage system
CN201110278675.9A CN102403492B (zh) 2010-09-13 2011-09-06 氧化极活性材料、二次电池、电动工具及电能储存系统

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010204626A JP5532328B2 (ja) 2010-09-13 2010-09-13 負極活物質、二次電池、電動工具、電気自動車および電力貯蔵システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012059674A JP2012059674A (ja) 2012-03-22
JP5532328B2 true JP5532328B2 (ja) 2014-06-25

Family

ID=45885472

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010204626A Expired - Fee Related JP5532328B2 (ja) 2010-09-13 2010-09-13 負極活物質、二次電池、電動工具、電気自動車および電力貯蔵システム

Country Status (3)

Country Link
US (1) US9112223B2 (ja)
JP (1) JP5532328B2 (ja)
CN (1) CN102403492B (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10326131B2 (en) 2015-03-26 2019-06-18 Sparkle Power Llc Anodes for batteries based on tin-germanium-antimony alloys

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3620703B2 (ja) * 1998-09-18 2005-02-16 キヤノン株式会社 二次電池用負極電極材、電極構造体、二次電池、及びこれらの製造方法
US20040013941A1 (en) * 2002-05-20 2004-01-22 Nichia Corporation Positive electrode active material for a nonaqueous electrolyte secondary battery
TWI306319B (en) * 2004-09-30 2009-02-11 Sony Corp Anode active material and battery using the same
JP4910282B2 (ja) 2004-09-30 2012-04-04 ソニー株式会社 リチウムイオン二次電池用負極活物質およびそれを用いたリチウムイオン二次電池
JP4055207B2 (ja) 2004-09-30 2008-03-05 ソニー株式会社 負極活物質およびそれを用いた電池
JP4051686B2 (ja) * 2004-09-30 2008-02-27 ソニー株式会社 負極活物質およびそれを用いた電池
JP2006344403A (ja) 2005-06-07 2006-12-21 Sony Corp 負極活物質およびそれを用いた電池、ならびに負極活物質の製造方法
KR20080095193A (ko) * 2007-04-23 2008-10-28 소니 가부시끼 가이샤 부극 활성 물질 및 이차 전지
JP4897718B2 (ja) 2007-04-23 2012-03-14 ソニー株式会社 負極活物質および二次電池
JP5518285B2 (ja) * 2007-08-17 2014-06-11 山陽特殊製鋼株式会社 リチウムイオン電池負極材用粉末

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012059674A (ja) 2012-03-22
CN102403492A (zh) 2012-04-04
CN102403492B (zh) 2016-02-17
US20120082894A1 (en) 2012-04-05
US9112223B2 (en) 2015-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101978434B1 (ko) 2차 전지, 부극, 정극 및 전해질
JP5177361B2 (ja) 二次電池用負極および二次電池
JP5510084B2 (ja) リチウムイオン二次電池用負極、リチウムイオン二次電池、電動工具、電気自動車および電力貯蔵システム
JP4993209B2 (ja) リチウムイオン二次電池用負極およびその製造方法、ならびにリチウムイオン二次電池
JP5617265B2 (ja) リチウムイオン二次電池用負極、リチウムイオン二次電池、電動工具、電気自動車および電力貯蔵システム
JP5842985B2 (ja) リチウムイオン二次電池、リチウムイオン二次電池用負極、電動工具、電気自動車および電力貯蔵システム
US8962189B2 (en) Secondary battery, battery pack, electric vehicle, electric power storage system, electric power tool, and electronic device
WO2011013552A1 (ja) 二次電池用正極および二次電池
JP2012142155A (ja) リチウム二次電池、正極活物質、正極、電動工具、電動車両および電力貯蔵システム
JP2012142156A (ja) リチウムイオン二次電池、正極活物質、正極、電動工具、電動車両および電力貯蔵システム
JP2012142154A (ja) リチウムイオン二次電池、電動工具、電動車両および電力貯蔵システム
JP5924237B2 (ja) リチウムイオン二次電池用活物質、リチウムイオン二次電池用電極、リチウムイオン二次電池、電池パック、電動車両、電力貯蔵システム、電動工具および電子機器
JP2008198432A (ja) 電池
JP2012142157A (ja) リチウムイオン二次電池、正極活物質、正極、電動工具、電動車両および電力貯蔵システム
WO2014112420A1 (ja) 二次電池用活物質、二次電池用電極、二次電池、電池パック、電動車両、電力貯蔵システム、電動工具および電子機器
JP6028630B2 (ja) 二次電池用活物質、二次電池用電極、二次電池、電池パック、電動車両、電力貯蔵システム、電動工具および電子機器
JP2014112476A (ja) 二次電池用活物質、二次電池用電極、二次電池、電池パック、電動車両、電力貯蔵システム、電動工具および電子機器
JP2007128842A (ja) 負極活物質および電池
JP2012221824A (ja) リチウムイオン二次電池、電子機器、電動工具、電動車両および電力貯蔵システム
JP4626679B2 (ja) 負極活物質および二次電池
WO2017159073A1 (ja) 二次電池用負極、二次電池、電池パック、電動車両、電力貯蔵システム、電動工具および電子機器
JP5532328B2 (ja) 負極活物質、二次電池、電動工具、電気自動車および電力貯蔵システム
JP4222292B2 (ja) 二次電池
JP2012238459A (ja) 二次電池、電子機器、電動工具、電動車両および電力貯蔵システム
JP2006344403A (ja) 負極活物質およびそれを用いた電池、ならびに負極活物質の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120110

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20120111

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130725

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140128

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140306

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140327

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140409

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5532328

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees