JP5531611B2 - 電力変換装置 - Google Patents
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Description
上記パワー端子に流れる電流を測定する電流センサとを備え、
上記電流センサは、その少なくとも一部を、隣り合う2個の上記冷却チューブの間に介在させており、
上記電流センサは、上記パワー端子に流れる電流を検出する検出素子と、該検出素子に導通し該検出素子の出力信号を処理する回路部とを備え、該回路部は、隣り合う2個の上記冷却チューブの間に介在していることを特徴とする電力変換装置にある(請求項1)。
本発明において、上記冷却チューブは導電性材料から構成されていることが好ましい(請求項2)。
このようにすると、隣接する半導体モジュールから放射される電磁ノイズを、冷却チューブによって遮蔽することができる。そのため、電流センサが電磁ノイズの影響を受けにくくなり、誤作動しにくくなる。
このようにすると、電流センサと制御回路基板とを最短距離で接続することができる。そのため、電流センサと制御回路基板とを接続する配線を、積層体の周囲に引き回した場合(図11参照)と比較して、積層体の周りに接続配線を配置するスペースを確保する必要がなくなるため、電力変換装置を小型化することができる。
また、半導体モジュールの制御端子と、電流センサの信号端子とが同一方向に突出しているため、制御回路基板に対して制御端子と信号端子とを同時に接続することができる。これらの接続工程は、はんだ付け等により自動的に行うことができるため、電力変換装置の製造コストを低減することが可能になる。
電流センサの回路部は、温度上昇の影響を特に受けやすい部分であり、温度の上昇によって壊れたり、センサ出力を不安定にしたりしやすい部分である。そのため、少なくとも回路部を冷却チューブで挟んで冷却することにより、本発明の効果、すなわち、電流センサを壊れにくくし、かつ測定値を正確にできるという効果を十分に発揮させることができる。
なお、回路部は、検出素子の出力信号を処理する電気回路を備えた部位であり、例えば該出力信号を増幅する増幅回路を備える。
このように、電流センサと半導体モジュールとを一体にすると、これらを別々に形成した場合よりもサイズを小さくすることができる。また、上記構成によると、積層体を製造する際に、電流センサと半導体モジュールを別々に積層する必要がなくなるので、作業性を向上させることができる。
このようにすると、半導体モジュールの冷却効率を高めることができる。すなわち、発熱量が特に大きい半導体モジュールがある場合は、その半導体モジュールを挟む冷却チューブの温度が高くなりやすい。この冷却チューブに別の半導体モジュールを接触させると、更に温度が上昇して冷却効率が低下しやすくなる。そのため、温度が上昇しやすい冷却チューブに別の半導体モジュールを接触させず、発熱量の少ない電流センサを接触させることにより、冷却チューブの温度上昇を防止でき、半導体モジュールの冷却効率低下を防止することができる。
本発明の実施例にかかる電力変換装置につき、図1〜図3を用いて説明する。
本例の電力変換装置1は、図1、図2に示すごとく、複数個の半導体モジュール2と、該半導体モジュール2を冷却する複数個の冷却チューブ3とを積層した積層体4を備える。個々の半導体モジュール2は、電力変換回路を構成するスイッチング素子23を内蔵した本体部20を有し、該スイッチング素子23に導通したパワー端子21と制御端子22とが本体部20から互いに反対方向へ突出している。
また、電力変換装置1は、パワー端子21に流れる電流を測定する電流センサ5を備える。
電流センサ5は、その少なくとも一部を、隣り合う2個の冷却チューブ3の間に介在させている。
以下、詳説する。
検出素子50はホール素子であり、パワー端子21cの周囲に発生した磁界を検出することにより、パワー端子21cに流れる電流の大きさを検出する。また、回路部51は、検出素子50の出力信号を処理する電気回路を備えた部位であり、例えば検出素子50の出力信号を増幅する増幅回路等を備える。
図2に示すごとく、コア52と、検出素子50と、回路部51とは、合成樹脂製の封止部502によって封止されている。センサ5は、コア52と回路部51とが直交しており、全体がL字状に形成されている。
センサ5を構成する部品、すなわちコア52と、検出素子50と、回路部51とは、全て冷却チューブ3に挟持されている。
また、本体部20は、パワー端子21a,21bの中央部分まで封止しているのに対し、パワー端子21cは中央部分まで封止しておらず、このパワー端子21cの周囲に凹状部200が形成されている。この凹状部200にコア52が配置されている。
図1、図2に示すごとく、本例の電力変換装置1は、隣り合う2個の冷却チューブ3の間に電流センサ5を介在させている。これにより、電流センサ5をその両面から冷却チューブ3で冷却することが可能となる。そのため、温度上昇に伴って電流センサ5が壊れやすくなるという不具合を防止できる。また、電流センサ5の温度を一定に保ちやすくなるため、パワー端子21に流れる電流を精確に測定することが可能になる。
このようにすると、隣接する半導体モジュール2から放射される電磁ノイズを、冷却チューブ3によって遮蔽することができる。そのため、電流センサ5が電磁ノイズの影響を受けにくくなり、誤作動しにくくなる。
このようにすると、電流センサ5と制御回路基板6とを最短距離で接続することができる。そのため、従来のように、電流センサ95(図11参照)と制御回路基板98とを接続する配線99を、積層体の周囲に引き回した場合と比較して、積層体の周りに配線99を配置するスペース990(図10参照)を確保する必要がなくなるため、電力変換装置を小型化することができる。
また、本例では、半導体モジュール2の制御端子22と、電流センサ5の信号端子53とが同一方向に突出しているため、制御回路基板6に対して制御端子22と信号端子53とを同時に接続することができる。これらの接続工程は、はんだ付け等により自動的に行うことができるため、電力変換装置1の製造コストを低減することが可能になる。
本例は、電流センサ5の構成を変更した例である。図4、図5に示すごとく、本例における電流センサ5は、パワー端子21cを取り囲む鉄製のコア52と、該コア52に挟持され、パワー端子21cに流れる電流を測定する検出素子50(ホール素子)と、検出素子50に導通した回路部51とからなり、回路部51は、隣り合う2個の冷却チューブ3の間に介在している。また、本例では、コア52と検出素子50とを冷却チューブ3で挟持せず、積層体4からパワー端子21の突出側にはみ出した位置に設けている。
その他、実施例1と同様の構成を有する。
本例では、コア52と検出素子50とを冷却チューブ3の間に配置していないため、図4に示すごとく、半導体モジュール2よりも積層方向の寸法が長いコア52を用いることができる。
また、本例では冷却チューブ3で回路部51を挟んで冷却している。上述したように、回路部51は温度上昇の影響を特に受けやすい部分であるため、この回路部51を冷却することにより、回路部51を壊れにくくし、電流センサ5の測定値を正確にすることができる。
なお、回路部51に比べて、コア52や検出素子50は耐熱性が比較的高い。そのため、コア52と検出素子50は冷却チューブ3で挟まなくてもよい。このようにすると、電流センサ5に不具合を生じさせずに、積層体4を小型化できる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
本例は、電流センサ5の構成を変更した例である。図6、図7に示すごとく、本例では、電流センサ5と半導体モジュール2とが一体になった一体化モジュール2aを備える。一体化モジュール2aは、合成樹脂からなる本体部20を有し、この本体部20に、スイッチング素子23、コア52、検出素子50、回路部51が封止されている。また、スイッチング素子23に導通するパワー端子21および制御端子22と、回路部51に導通する信号端子53とが、本体部20から突出している。
その他、実施例1と同様の構成を備える。
このように、電流センサ5と半導体モジュール2を一体にすると、これらを別々に形成した場合よりもサイズを小さくすることができる。また、上記構成によると、積層体4を製造する際に、電流センサ5と半導体モジュール2を別々に積層する必要がなくなるので、作業性を向上させることができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を備える。
本例は、電流センサ5の構成を変更した例である。図8、図9に示すごとく、本例では、冷却チューブ3は、所定間隔をおいて積層配置されており、隣り合う2個の冷却チューブ3の間に、半導体モジュール2と電流センサ5とのいずれか一方が介在し、電流センサ5は、冷却チューブ3を介して隣接配置された半導体モジュール2のパワー端子21cに流れる電流を測定するよう構成されている。
その他、実施例1と同様の構成を備える。
上記構成にすると、半導体モジュール2の冷却効率を高めることができる。すなわち、図8に示すごとく、発熱量が特に大きい半導体モジュール2cがある場合は、その半導体モジュール2cを挟む冷却チューブ3aの温度が高くなりやすい。この冷却チューブ3aに別の半導体モジュール2を接触させると、更に温度が上昇して冷却効率が低下しやすくなる。そのため、温度が上昇しやすい冷却チューブ3aには別の半導体モジュール2を接触させず、発熱量の少ない電流センサ5やダミーモジュール8を接触させることにより、冷却チューブ3aの温度上昇を防止でき、半導体モジュール2cの冷却効率低下を防止することができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
2 半導体モジュール
20 本体部
21 パワー端子
22 制御端子
3 冷却チューブ
4 積層体
5 電流センサ
6 制御回路基板
Claims (5)
- 電力変換回路を構成するスイッチング素子を内蔵した本体部を有し、上記スイッチング素子に導通したパワー端子と制御端子とが上記本体部から互いに反対方向へ突出した複数個の半導体モジュールと、該半導体モジュールを冷却する複数個の冷却チューブとを積層した積層体と、
上記パワー端子に流れる電流を測定する電流センサとを備え、
上記電流センサは、その少なくとも一部を、隣り合う2個の上記冷却チューブの間に介在させており、
上記電流センサは、上記パワー端子に流れる電流を検出する検出素子と、該検出素子に導通し該検出素子の出力信号を処理する回路部とを備え、該回路部は、隣り合う2個の上記冷却チューブの間に介在していることを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1において、上記冷却チューブは導電性材料から構成されていることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1または請求項2において、上記電流センサは、上記制御端子と同一方向に突出した信号端子を備え、該信号端子と上記制御端子とに、上記電流センサの出力信号を受け付けるとともに上記スイッチング素子の動作を制御する制御回路基板が接続されていることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1〜請求項3のいずれか1項において、上記電流センサは、上記半導体モジュールと一体に形成されていることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1〜請求項3のいずれか1項において、上記冷却チューブは、所定間隔をおいて積層配置されており、隣り合う2個の上記冷却チューブの間に、上記半導体モジュールと上記電流センサとのいずれか一方が介在し、上記電流センサは、上記冷却チューブを介して隣接配置された上記半導体モジュールの上記パワー端子に流れる電流を測定するよう構成されていることを特徴とする電力変換装置。
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