JP2008289330A - インバータの冷却系構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】信頼性に優れたインバータの冷却系構造、を提供する。
【解決手段】インバータの冷却系構造は、ハイブリッド車両に搭載されるインバータ130と、インバータ130に供給される冷却水が循環する冷却水路300と、冷却水路300の経路上に配置され、冷却水中の異物を冷却水路300から除去する異物除去装置50とを備える。
【選択図】図3
【解決手段】インバータの冷却系構造は、ハイブリッド車両に搭載されるインバータ130と、インバータ130に供給される冷却水が循環する冷却水路300と、冷却水路300の経路上に配置され、冷却水中の異物を冷却水路300から除去する異物除去装置50とを備える。
【選択図】図3
Description
この発明は、一般的には、インバータの冷却系構造に関し、より特定的には、バッテリの直流電圧と車両駆動用のモータの交流電圧とを相互に変換するインバータの冷却系構造に関する。
従来のインバータの冷却系構造について、たとえば、特開2006−144703号公報には、外気との熱交換により冷却を行なう機器に要求される放熱量を満足すること、あるいは車両騒音を抑制することのうちのいずれか一方を実現するハイブリッド車両が開示されている(特許文献1)。特許文献1に開示されたハイブリッド車両は、電動機を駆動するインバータにインバータ用冷媒を循環させるインバータ冷却系統を備える。
また、実開平6−43222号公報には、エンジン運転中に冷却水内の異物を除去することを目的とした、水冷エンジンにおける冷却水の異物除去装置が開示されている(特許文献2)。特許文献2では、ラジエータの下部タンク内に異物案内板が設けられ、その下方に異物堆積室が形成されている。
また、特開2005−268043号公報には、燃料電池システムの運転時、特に初期運転時に発生する異物を簡単な構成にて効果的に排除することを目的とした燃料電池システムが開示されている(特許文献3)。特許文献3では、一酸化炭素選択酸化部と燃料電池とを連通する改質ガス供給管のいずれかの部位に、異物を捕集する捕集装置が設けられている。
また、実開平5−42638号公報には、ヒータコアのチューブ等の目詰まりを防止するとともに、浄化装置のフィルタ部の清掃や取り替えの頻度を少なくすることを目的とした車両用エンジンの冷却水浄化装置が開示されている(特許文献4)。特許文献4では、車両用エンジンの冷却水循環流路の配管上に、冷却水に含有される異物を除去する浄化装置が取り付けられている。
特開2006−144703号公報
実開平6−43222号公報
特開2005−268043号公報
実開平5−42638号公報
上述の特許文献1に開示されるように、バッテリの直流電圧と車両駆動用のモータの交流電圧とを相互に変換するインバータを冷却するため、ハイブリッド車両にインバータ用の冷却系が設けられる場合がある。しかしながら、その冷却系に封入された冷却水に金属くずやFIPG等の異物が混入した場合、冷却水路が目詰まりを起こしたり、冷却水を強制循環させるポンプの駆動に支障が生じるおそれがある。このため、インバータの冷却系の信頼性が低下する。
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、信頼性に優れたインバータの冷却系構造を提供することである。
この発明に従ったインバータの冷却系構造は、車両に搭載されるインバータと、インバータに供給される冷媒が循環する冷媒循環路と、冷媒循環路の経路上に配置され、冷媒中の異物を冷媒循環路から除去する異物除去部とを備える。このように構成されたインバータの冷却系構造によれば、異物除去部によって、冷媒中に混入した異物を冷媒循環路から除去する。これにより、異物に起因する不具合を回避し、インバータの冷却系の信頼性を向上させることができる。
また好ましくは、異物除去部は、冷媒循環路の経路上の最も低い位置に配置される。このように構成されたインバータの冷却系構造によれば、車両停止時、冷媒よりも大きい比重を有する異物は冷媒循環路のより低い位置へと移動する。このため、本構成により、車両始動時、異物を冷媒循環路から効率良く除去することができる。
また好ましくは、冷媒循環路の経路上において冷媒の流速は、異物除去部で最も小さくなる。このように構成されたインバータの冷却系構造によれば、異物の移動速度が異物除去部で小さくなるため、異物を冷媒循環路から効率良く除去することができる。
また好ましくは、インバータの冷却系構造は、冷媒循環路の経路上に配置され、冷媒循環路に侵入した空気を大気開放するリザーバタンクをさらに備える。異物除去部は、冷媒の流れを蛇行させる板部材を含む。板部材には、異物除去部に侵入した空気を冷媒循環路に戻すための空気孔が形成される。このように構成されたインバータの冷却系構造によれば、異物除去部に侵入した空気を、冷媒循環路を通じてリザーバタンクに導き、リザーバタンクから大気開放させる。これにより、冷媒中に空気が混入することを防ぎ、インバータの冷却効率を向上させることができる。
また好ましくは、異物除去部は、冷媒が流れる冷媒流通部と、冷媒流通部から分岐した位置に配置され、異物を沈殿させる異物沈殿部とを含む。このように構成されたインバータの冷却系構造によれば、異物沈殿部が冷媒流れから外れた位置に配置される。このため、異物沈殿部に起因して冷媒流れが阻害されることを抑制できる。
また好ましくは、インバータは、パワー半導体素子と、パワー半導体素子を収容するケース体とを含む。ケース体には、互いに間隔を隔てて配置される複数のフィンが形成される。パワー半導体素子を冷却する冷媒が、互いに隣り合う複数のフィン間を流通する。このように構成されたインバータの冷却系構造によれば、複数のフィン間が異物によって目詰まりすることを防止できる。これにより、ケース体内での冷媒流れを確保し、パワー半導体素子を確実に冷却することができる。
以上説明したように、この発明に従えば、信頼性に優れたインバータの冷却系構造を提供することができる。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
図1は、HV(Hybrid Vehicle)システムを示す電気回路図である。図中に示すHVシステムは、モータと、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関とを動力源として駆動するハイブリッド車両に搭載される。まず、そのHVシステムについて説明する。
図1を参照して、HVシステム200は、インバータ130と、モータジェネレータ110と、コンバータ120と、制御装置140と、コンデンサC1,C2と、電源ラインPL1〜PL3と、出力ライン220,240,260とを含む。
モータジェネレータ110は、実際には、主に発電用のジェネレータとして機能するモータジェネレータMG1と、主に駆動用のモータとして機能するモータジェネレータMG2とから構成されているが、以降の説明を簡単にするため、図中では1つのモータジェネレータとして示されている。
コンバータ120は、電源ラインPL1,PL3を介してバッテリBと接続されている。インバータ130は、電源ラインPL2,PL3を介してコンバータ120と接続されている。インバータ130は、出力ライン220,240,260を介してモータジェネレータ110と接続されている。バッテリBは、直流電源であって、たとえばニッケル水素電池やリチウムイオン電池等の2次電池から形成されている。バッテリBは、蓄えた直流電力をコンバータ120に供給したり、コンバータ120から受け取る直流電力によって充電される。
モータジェネレータ110は、たとえば3相交流同期電動発電機であって、インバータ130から受け取る交流電力によって駆動力を発生する。モータジェネレータ110は、発電機としても使用され、減速時の発電作用(回生発電)により交流電力を発生させ、その発生した交流電力をインバータ130に供給する。
コンバータ120は、半導体モジュールから構成された上アームおよび下アームと、リアクトルLとを含む。上アームおよび下アームは、電源ラインPL2,PL3間に直列に接続されている。電源ラインPL2に接続される上アームは、パワートランジスタ(IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)Q1と、パワートランジスタQ1に逆並列に接続されるダイオードD1とからなる。電源ラインPL3に接続される下アームは、パワートランジスタQ2と、パワートランジスタQ2に逆並列に接続されるダイオードD2とからなる。リアクトルLは、電源ラインPL1と、上アームおよび下アームの接続点との間に接続されている。
コンバータ120は、バッテリBから受け取る直流電圧をリアクトルLを用いて昇圧し、その昇圧した電圧を電源ラインPL2に供給する。コンバータ120は、インバータ130から受け取る直流電圧を降圧してバッテリBを充電する。なお、コンバータ120は必ずしも設けられる必要はない。
インバータ130は、U相アーム152と、V相アーム154と、W相アーム156とを含む。U相アーム152、V相アーム154およびW相アーム156は、電源ラインPL2,PL3間に並列に接続されている。U相アーム152、V相アーム154およびW相アーム156の各々は、半導体モジュールから構成された上アームおよび下アームからなる。各相アームの上アームおよび下アームは、電源ラインPL2,PL3間に直列に接続されている。
U相アーム152の上アームは、パワートランジスタ(IGBT)Q3と、パワートランジスタQ3に逆並列に接続されるダイオードD3とからなる。U相アーム152の下アームは、パワートランジスタQ4と、パワートランジスタQ4に逆並列に接続されるダイオードD4とからなる。V相アーム154の上アームは、パワートランジスタQ5と、パワートランジスタQ5に逆並列に接続されるダイオードD5とからなる。V相アーム154の下アームは、パワートランジスタQ6と、パワートランジスタQ6に逆並列に接続されるダイオードD6とからなる。W相アーム156の上アームは、パワートランジスタQ7と、パワートランジスタQ7に逆並列に接続されるダイオードD7とからなる。W相アーム156の下アームは、パワートランジスタQ8と、パワートランジスタQ8に逆並列に接続されるダイオードD8とからなる。各相アームのパワートランジスタの接続点は、対応する出力ライン220,240,260を介してモータジェネレータ110の対応する相のコイルの反中性点側に接続されている。
なお、図中では、U相アーム152からW相アーム156の上アームおよび下アームが、それぞれ、パワートランジスタとダイオードとからなる1つの半導体モジュールから構成されている場合が示されているが、複数の半導体モジュールにより構成されてもよい。
インバータ130は、制御装置140からの制御信号に基づいて、電源ラインPL2から受け取る直流電圧を交流電圧に変換してモータジェネレータ110へ出力する。インバータ130は、モータジェネレータ110によって発電された交流電圧を直流電圧に整流して電源ラインPL2に供給する。
コンデンサC1は、電源ラインPL1,PL3間に接続され、電源ラインPL1の電圧レベルを平滑化する。コンデンサC2は、電源ラインPL2,PL3間に接続され、電源ラインPL2の電圧レベルを平滑化する。
制御装置140は、モータジェネレータ110のトルク指令値、各相電流値、およびインバータ130の入力電圧に基づいて、モータジェネレータ110の各相コイル電圧を演算する。制御装置140は、その演算結果に基づいて、パワートランジスタQ3〜Q8をオン/オフするPWM信号を生成してインバータ130へ出力する。モータジェネレータ110の各相電流値は、インバータ130の各アームを構成する半導体モジュールに組込まれた電流センサによって検出される。この電流センサは、S/N比が向上するように半導体モジュール内に配設されている。制御装置140は、上述したトルク指令値およびモータ回転数に基づいてインバータ130の入力電圧を最適にするためのパワートランジスタQ1,Q2のデューティ比を演算する。制御装置140は、その結果に基づいてパワートランジスタQ1,Q2をオン/オフするPWM信号を生成してコンバータ120へ出力する。
さらに、制御装置140は、モータジェネレータ110によって発電された交流電圧を直流電圧に変換してバッテリBに充電するため、コンバータ120およびインバータ130におけるパワートランジスタQ1〜Q8のスイッチング動作を制御する。
図2は、図1中のHVシステムの冷却系を示す斜視図である。図3は、図1中のHVシステムの冷却系を模式的に表わす図である。
図2および図3を参照して、HVシステム200の冷却系は、インバータ130と、冷却水路300と、異物除去装置50とを含む。インバータ130および異物除去装置50は、冷却水路300の経路上に配置されている。冷却水路300には、インバータ130に供給する冷却水(たとえば、エチレングリコール系のクーラント)が循環する。異物除去装置50は、冷却水中の異物を冷却水路300の経路上から除去する。
冷却水路300の経路上には、トランスミッション330と、ラジエータ350と、リザーバタンク320と、ウォータポンプ340とが配置されている。トランスミッション330は、図1中のモータジェネレータ110を内蔵する。
ラジエータ350は、互いに独立した2つの冷却水路を含む。そのうちの一方がエンジン310の冷却系を構成し、他方がHVシステム200の冷却系を構成する。エンジン310およびHVシステム200の冷却系に、別々のラジエータが設けられてもよい。
冷却水路300に流通する冷却水は、ラジエータ350→インバータ130→リザーバタンク320→異物除去装置50→ウォータポンプ340→トランスミッション330→ラジエータ350を順にたどる。水路内の冷却水は、ウォータポンプ340によって強制循環され、インバータ130や、トランスミッション330に内蔵されるモータジェネレータ110を冷却する。冷却によって温度上昇した冷却水は、ラジエータ350を通過することによって、温度が下げられる。リザーバタンク320は、温度上昇によって体積膨張した冷却水を蓄える役割を果たしたり、冷却水を補給する際に使用される。冷却水中に混入した空気は、リザーバタンク320に集まり、大気開放される。
図4は、図2中のインバータの冷却水路を示す平面図である。図5は、図4中のV−V線上に沿ったインバータの断面図である。図4および図5を参照して、インバータ130は、パワー半導体素子としてのチップ31と、チップ31を収容するケース体134とを含む。
チップ31は、図1中のU相アーム152からW相アーム156を構成する上アームおよび下アームに対応して複数設けられており、各々がパワートランジスタとダイオードとからなる半導体モジュールを含む。ケース体134は、たとえばアルミニウムから形成されている。ケース体134は、鉄やマグネシウム等の金属から形成されてもよい。ケース体134には、シリコングリス34を介在させて放熱板33が固定されている。放熱板33上には、絶縁基板32を介在させてチップ31が固定されている。
ケース体134には、冷却水路300の一部の区間をなす冷却水路133が形成されている。冷却水路133には、チップ31を冷却する冷却水が流通する。冷却水路133は、チップ31が配置された平面に平行な平面上で蛇行しながら延びる。ケース体134は、複数のフィン132を含む。複数のフィン132は、所定の間隔を隔てて配置されている。複数のフィン132は、冷却水路133が延びる方向に沿って延びる。複数のフィン132の間を冷却水が流れる。複数のフィン132間のピッチは、たとえば0.5mm以下の値である。複数のフィン132間のピッチは、0.9mm以下の値であってもよい。
図6は、図2中の異物除去装置を示す断面図である。図2および図6を参照して、異物除去装置50は、筐体65を含む。筐体65には、冷却水路300をなすホース55およびホース56が接続されている。ホース55は、リザーバタンク320と異物除去装置50との間で延びる。ホース56は、異物除去装置50とウォータポンプ340との間で延びる。
異物除去装置50は、冷媒流通部としての冷却水流通部91および異物沈殿部92を含む。冷却水流通部91は、冷却水路300の一部の区間をなし、冷却水が流通する。異物沈殿部92は、冷却水流通部91から分岐した位置に形成されている。異物沈殿部92には、冷却水路300を循環する冷却水流れが生じない。異物沈殿部92は、冷却水流通部91の鉛直下側に配置されている。冷却水中の異物が、冷却水流通部91から異物沈殿部92に導かれ、異物沈殿部92に沈殿する。
本実施の形態では、異物を沈殿させる異物沈殿部92が、冷却水路300を循環する冷却水流れから外れた位置に設けられるため、異物沈殿部92に起因して冷却水流れの圧損が増大することを抑制できる。また、異物沈殿部92において異物の沈殿量が徐々に増大しても、冷却水流れの圧損に影響が生じない。
冷却水流通部91は、上流部81および下流部83を含む。上流部81は、冷却水流通部91に形成される冷却水流れの上流側に形成され、下流部83は、冷却水流通部91に形成される冷却水流れの下流側に形成されている。ホース55およびホース56は、それぞれ、上流部81および下流部83に連通するように筐体65に接続されている。冷却水流通部91は、中流部82を含む。中流部82は、冷却水流通部91における冷却水の流れ方向において、上流部81と下流部83との間に配置されている。中流部82は、異物沈殿部92に隣接して配置されている。
ホース55を流れる冷却水が異物除去装置50に流入するとき、冷却水の流路面積が拡大する。これに伴い、冷却水の流速が小さくなる。本実施の形態では、冷却水路300の経路上において冷却水の流速が、異物除去装置50で最も小さくなる。このような構成により、異物除去装置50を移動する異物の速度が小さくなるため、異物を効率良く異物沈殿部92に導くことができる。
異物除去装置50は、隔壁61を含む。隔壁61は、上流部81を規定する底部81cに立設されている。隔壁61は、上流部81と中流部82との間に配置されている。ホース55を流れる冷却水が上流部81に噴出することにより、冷却水中の異物は、上流部81において舞った状態となる。舞う異物は、隔壁61を乗り越え、中流部82を通って異物沈殿部92へと沈殿していく。
異物除去装置50は、隔壁62、63および64を含む。隔壁61〜64により、冷却水は、冷却水流通部91を蛇行しながら流れる。隔壁61および63は、異物沈殿部92の両側に配置されている。隔壁61は、上流部81と中流部82との間を遮るように配置されている。隔壁63は、中流部82と下流部83との間を遮るように配置されている。このような構成により、ホース55およびホース56がそれぞれ接続され、冷却水流れに乱れが生じる上流部81および下流部83から中流部82を区画する。これにより、中流部82において冷却水中の異物が舞うことを抑制し、異物を効率良く異物沈殿部92に導くことができる。
異物沈殿部92は、異物侵入路69を含む。異物は、冷却水流通部91から異物侵入路69を通って、異物沈殿部92に導かれる。異物侵入路69は、冷却水流通部91における冷却水流れの上流側を向いて開口する。異物侵入路69は、冷却水流通部91における冷却水流れの上流側から下流側に向けて延びる。このような構成により、冷却水中の異物を異物沈殿部92に導かれ易くすると同時に、異物沈殿部92に沈殿した異物が冷却水流通部91に逆流することを防止できる。
図7は、図6中のVII−VII線上に沿った異物除去部の断面図である。図中では、筐体65の上面が透視して描かれている。図3、図6および図7を参照して、ホース55には、空気孔71が形成されている。板部材としての隔壁62および64には、空気孔72が形成されている。空気孔71および72は、筐体65の上面に隣接する位置に形成されている。異物除去装置50に侵入した空気は、空気孔71および72を通じて冷却水路300に戻される。空気は、リザーバタンク320から大気開放される。このような構成により、冷却水中に混入する空気に起因してインバータ130やモータジェネレータ110の冷却効率が低下することを防止できる。
たとえば、ケース体134の加工時に生じたアルミくずや、冷却系の配管を組み立てる際に生じたFIPGのかすや軍手の糸くずなどが、冷却水に混入する場合がある。また、長年の使用により、エチレングリコール系のクーラントによって腐食されたアルミニウムの腐食くずが、冷却水に混入する場合がある。また近年、ハイブリッド車両の改良が進むにつれて、インバータ130の発熱量も増大している。このため、ケース体134に形成するフィン132の数を増やし、インバータ130の冷却効率を向上させる必要がある。しかしながら、この場合、フィン132間のピッチが小さくなり、微小な異物の混入であっても冷却水路300が目詰まりを起こすおそれがある。
これに対して、本実施の形態では、HVシステム200の冷却系に異物除去装置50が設けられている。これにより、冷却水中の異物に起因し、冷却水路300が目詰まりを起こしたり、ウォータポンプ340が故障を起こすことを防止できる。
好ましくは、異物除去装置50は、冷却水路300の経路上において最も低い位置に配置される。比重が大きい異物と小さい異物とを比較した場合、比重が大きい異物の方が冷却水路300の目詰まりを引き起こし易い。冷却水よりも比重の大きい異物は、車両停止時に、冷却水路300の低い位置に集まる。これに対して、異物除去装置50を冷却水路300の経路上において最も低い位置に配置することにより、車両停止後の始動時に、異物を効率良く異物除去装置50に導くことができる。
図8は、図6中の異物除去装置の変形例を示す断面図である。図中には、図6中のVIII−VIII線上に沿った位置に対応する異物除去装置の断面形状が示されている。
図8を参照して、隔壁62は、異物沈殿部92に隣接する位置で冷却水の流路を形成する。本変形例では、隔壁62が、延長隔壁部62pおよび短縮隔壁部62qを含む。冷却水の流路面積は、延長隔壁部62pが配置された位置で相対的に小さく、短縮隔壁部62qが配置された位置で相対的に大きい。このような構成により、延長隔壁部62pによって、比較的大きい異物をせき止め、異物沈殿部92に導くことができる。また、短縮隔壁部62qによって、冷却水流れの圧損が著しく増大することを防止できる。
この発明の実施の形態におけるインバータの冷却系構造は、車両としてのハイブリッド車両に搭載されるインバータ130と、インバータ130に供給される冷媒としての冷却水が循環する冷媒循環路としての冷却水路300と、冷却水路300の経路上に配置され、冷却水中の異物を冷却水路300から除去する異物除去部としての異物除去装置50とを備える。
このように構成された、この発明の実施の形態におけるインバータの冷却系構造によれば、冷却水中の異物を冷却水路300から除去することにより、HVシステム200の冷却系の信頼性を向上させることができる。
なお、本発明を、燃料電池とバッテリとを駆動源とする燃料電池ハイブリッド車両(FCHV:Fuel Cell Hybrid Vehicle)または電気自動車(EV:Electric Vehicle)に適用することもできる。本実施の形態におけるハイブリッド車両では、燃費最適動作点で内燃機関を駆動するのに対して、燃料電池ハイブリッド車両では、発電効率最適動作点で燃料電池を駆動する。また、バッテリの使用に関しては、両方のハイブリッド車両で基本的に変わらない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
31 チップ、50 異物除去装置、62,64 隔壁、72 空気孔、91 冷却水流通部、92 異物沈殿部、130 インバータ、132 フィン、134 ケース体、300 冷却水路、320 リザーバタンク。
Claims (6)
- 車両に搭載されるインバータと、
前記インバータに供給される冷媒が循環する冷媒循環路と、
前記冷媒循環路の経路上に配置され、冷媒中の異物を前記冷媒循環路から除去する異物除去部とを備える、インバータの冷却系構造。 - 前記異物除去部は、前記冷媒循環路の経路上の最も低い位置に配置される、請求項1に記載のインバータの冷却系構造。
- 前記冷媒循環路の経路上において冷媒の流速は、前記異物除去部で最も小さくなる、請求項1または2に記載のインバータの冷却系構造。
- 前記冷媒循環路の経路上に配置され、前記冷媒循環路に侵入した空気を大気開放するリザーバタンクをさらに備え、
前記異物除去部は、冷媒の流れを蛇行させる板部材を含み、
前記板部材には、前記異物除去部に侵入した空気を前記冷媒循環路に戻すための空気孔が形成される、請求項1から3のいずれか1項に記載のインバータの冷却系構造。 - 前記異物除去部は、冷媒が流れる冷媒流通部と、前記冷媒流通部から分岐した位置に配置され、異物を沈殿させる異物沈殿部とを含む、請求項1から4のいずれか1項に記載のインバータの冷却系構造。
- 前記インバータは、パワー半導体素子と、前記パワー半導体素子を収容するケース体とを含み、
前記ケース体には、互いに間隔を隔てて配置される複数のフィンが形成され、
前記パワー半導体素子を冷却する冷媒が、互いに隣り合う前記複数のフィン間を流通する、請求項1から5のいずれか1項に記載のインバータの冷却系構造。
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2007
- 2007-05-21 JP JP2007134486A patent/JP2008289330A/ja not_active Withdrawn
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