JP4380637B2 - パワー半導体素子の冷却構造およびインバータ - Google Patents

パワー半導体素子の冷却構造およびインバータ Download PDF

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Description

この発明は、一般的には、パワー半導体素子の冷却構造およびインバータに関し、より特定的には、蛇行しながら延びる冷媒通路を備えるパワー半導体素子の冷却構造およびその冷却構造が適用されたインバータに関する。
従来のパワー半導体素子の冷却構造に関して、たとえば、特開平11−262241号公報には、素子の安全性を低下させることなく、装置の複雑化を招くことなく、出力電流を増大させることを目的としたパワー電子回路装置が開示されている(特許文献1)。特許文献1では、アルミダイキャストにより作製されたベースプレートに、冷却フィンが形成されている。ベースプレートには、3相インバータ回路を構成するIGBTチップと、温度センサとが並んで配設されている。
また、特開2003−18861号公報には、複数のインバータに対して単一の温度センサを配設した場合に、各インバータを構成する電力用半導体素子の接合部分の温度を精度良く演算することを目的としたインバータの冷却制御装置が開示されている(特許文献2)。
また、特開平11−215838号公報には、電源がリセットされた場合であっても、その後の駆動対象の保護を適切に行なうことを目的としたインバータ装置が開示されている(特許文献3)。また、特開2004−327124号公報には、半導体スイッチング素子の温度を正確に検出し、高絶縁を不要とし、自動機による素早い実装を可能とし、低コストで作製することを目的としたサーミスタ付きプリント基板が開示されている(特許文献4)。
特開平11−262241号公報 特開2003−18861号公報 特開平11−215838号公報 特開2004−327124号公報
上述の特許文献1では、温度センサにより検出された素子近傍温度に基づいて、3相インバータ回路の出力電流を制限するか否かが判断される。しかしながら、インバータの小型化を図るために複数のチップをより密に配置すると、冷却効率の劣る複数箇所にチップが位置決めされることがある。このような場合に、3相インバータ回路の出力電流を制限するタイミングを的確に判断しようとすると、温度上昇が最も大きいと考えられるその複数箇所でチップの温度を検出、監視する必要が生じる。このため、チップの温度制御が複雑になったり困難になるおそれが生じる。
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、小型化を図りつつ、素子温度の制御が容易かつ適切に行なわれるパワー半導体素子の冷却構造およびインバータを提供することである。
この発明に従ったパワー半導体素子の冷却構造は、搭載面に搭載された複数のパワー半導体素子と、搭載面に対向して形成され、複数のパワー半導体素子を冷却する冷媒が流通する冷媒通路と、冷媒通路の内壁から冷媒通路内に突出するように設けられたフィンとを備える。冷媒通路は、直線上に延びるストレート部と、ストレート部に接続され、曲りながら延びる接続部とを有する。フィンは、互いに冷媒通路の経路上の異なる区間に配設された第1の部分と第2の部分とを有する。第1の部分は、冷媒通路の経路に沿って冷媒の流れ方向に沿って延在する表面から形成されている。第2の部分は、ストレート部の一部の区間に配設され、第1の部分より冷媒との熱伝達係数が大きくなる形態で設けられている。複数のパワー半導体素子は、接続部に対向して配置されたパワー半導体素子を含む。パワー半導体素子の冷却構造は、接続部に対向して配置されたパワー半導体素子の温度情報に基づいて、複数のパワー半導体素子に流れる電流を制御する制御部をさらに備える。
このように構成されたパワー半導体素子の冷却構造によれば、接続部に対向する位置にパワー半導体素子を配置することにより、ストレート部に対向する位置にのみパワー半導体素子を配置する場合と比較して、より狭い搭載面上により多くのパワー半導体素子を設けることができる。これにより、複数のパワー半導体素子を備える装置の小型化を図ることができる。この場合に、第2の部分をストレート部の一部の区間に設けることによって、その区間に対向して配置されたパワー半導体素子の冷却効率を優先的に向上させることができる。このため、複数のパワー半導体素子に流れる電流の制御を、接続部に対向して配置されたパワー半導体素子の温度情報に基づいて行なうことによって、容易かつ適切な制御を実現することができる。
また好ましくは、搭載面上には、ストレート部に対向し、複数のパワー半導体素子が相対的に密に配置された領域が形成されている。第2の部分は、その領域に対向して設けられている。
このように構成されたパワー半導体素子の冷却構造によれば、冷却効率に優れる第2の部分をより大きい発熱を伴う領域に対向して設けることにより、複数のパワー半導体素子の熱に対する性能を効率良く向上させることができる。
また好ましくは、第2の部分は、冷媒通路の経路に沿って波打ちながら延びるウェーブフィンから形成されている。このように構成されたパワー半導体素子の冷却構造によれば、冷媒と第2の部分との接触面積を増大させるとともに、冷媒の流れに積極的に乱流を生じさせることができる。このため、第2の部分と冷媒との熱伝達係数を、第1の部分と冷媒との熱伝達係数よりも大きくすることができる。
また好ましくは、第2の部分は、互いに間隔を隔てて立設された複数のピンフィンから形成されている。このように構成されたパワー半導体素子の冷却構造によれば、冷媒の流れに積極的に乱流を生じさせることができる。このため、第2の部分と冷媒との熱伝達係数を、第1の部分と冷媒との熱伝達係数よりも大きくすることができる。
この発明に従ったインバータは、上述のいずれかに記載のパワー半導体素子の冷却構造が用いられ、車両に搭載されている。このように構成されたインバータによれば、インバータの小型化を図りつつ、インバータの容易かつ適切な制御を実現することができる。
以上説明したように、この発明に従えば、小型化を図りつつ、素子温度の制御が容易かつ適切に行なわれるパワー半導体素子の冷却構造およびインバータを提供することができる。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
図1は、HV(Hybrid Vehicle)システムの冷却系を示す斜視図である。図中に示すHVシステムの冷却系は、モータと、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関とを動力源として駆動するハイブリッド車両に搭載されている。
図1を参照して、ハイブリッド車両は、エンジン310と、駆動用のモータおよび発電用のジェネレータ(以下、モータジェネレータと称する)を内蔵するトランクアクスル330と、バッテリの直流電圧とモータジェネレータの交流電圧とを相互に変換するインバータ130と、ラジエータ350とを備える。
ラジエータ350には、互いに独立した2つの冷却水路が設けられており、そのうちの一方が、エンジン310の冷却系を構成し、他方が、HVシステムの冷却系を構成している。HVシステムの冷却系は、ラジエータ350→インバータ130→リザーバタンク320→ウォータポンプ340→トランクアクスル330→ラジエータ350を順にたどる冷却水路によって形成されている。水路内の冷却水(たとえば、エチレングリコール系のクーラント)は、ウォータポンプ340によって強制循環され、インバータ130や、トランクアクスル330に設けられたモータジェネレータを順に冷却する。冷却によって温度上昇した冷却水は、ラジエータ350を通過することによって、温度が下げられる。なお、使用される冷媒は、液体に限定されず、気体が使用されても良い。
図2は、HVシステムの主要部を示す電気回路図である。図2を参照して、HVシステム200は、モータジェネレータ110およびインバータ130に加えて、コンバータ120と、制御装置140と、コンデンサC1,C2と、電源ラインPL1〜PL3と、出力ライン220,240,260とを含む。なお、モータジェネレータ110は、実際には、主にジェネレータとして機能するモータジェネレータMG1と、主にモータとして機能するモータジェネレータMG2とから構成されているが、以降の説明を簡単にするため、図中では1つのモータジェネレータとして示されている。
コンバータ120は、電源ラインPL1,PL3を介してバッテリBと接続されている。インバータ130は、電源ラインPL2,PL3を介してコンバータ120と接続されている。インバータ130は、出力ライン220,240,260を介してモータジェネレータ110と接続されている。バッテリBは、直流電源であって、たとえばニッケル水素電池やリチウムイオン電池等の2次電池から形成されている。バッテリBは、蓄えた直流電力をコンバータ120に供給したり、コンバータ120から受け取る直流電力によって充電される。
モータジェネレータ110は、たとえば3相交流同期電動発電機であって、インバータ130から受け取る交流電力によって駆動力を発生する。モータジェネレータ110は、発電機としても使用され、減速時の発電作用(回生発電)により交流電力を発生させ、その発生した交流電力をインバータ130に供給する。
コンバータ120は、半導体モジュールから構成された上アームおよび下アームと、リアクトルLとを含む。上アームおよび下アームは、電源ラインPL2,PL3間に直列に接続されている。電源ラインPL2に接続される上アームは、パワートランジスタ(IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)Q1と、パワートランジスタQ1に逆並列に接続されるダイオードD1とからなる。電源ラインPL3に接続される下アームは、パワートランジスタQ2と、パワートランジスタQ2に逆並列に接続されるダイオードD2とからなる。リアクトルLは、電源ラインPL1と、上アームおよび下アームの接続点との間に接続されている。
コンバータ120は、バッテリBから受け取る直流電圧をリアクトルLを用いて昇圧し、その昇圧した電圧を電源ラインPL2に供給する。コンバータ120は、インバータ130から受け取る直流電圧を降圧してバッテリBを充電する。なお、コンバータ120は必ずしも設けられる必要はない。
インバータ130は、U相アーム152と、V相アーム154と、W相アーム156とを含む。U相アーム152、V相アーム154およびW相アーム156は、電源ラインPL2,PL3間に並列に接続されている。U相アーム152、V相アーム154およびW相アーム156の各々は、半導体モジュールから構成された上アームおよび下アームからなる。各相アームの上アームおよび下アームは、電源ラインPL2,PL3間に直列に接続されている。
U相アーム152の上アームは、パワートランジスタ(IGBT)Q3と、パワートランジスタQ3に逆並列に接続されるダイオードD3とからなる。U相アーム152の下アームは、パワートランジスタQ4と、パワートランジスタQ4に逆並列に接続されるダイオードD4とからなる。V相アーム154の上アームは、パワートランジスタQ5と、パワートランジスタQ5に逆並列に接続されるダイオードD5とからなる。V相アーム154の下アームは、パワートランジスタQ6と、パワートランジスタQ6に逆並列に接続されるダイオードD6とからなる。W相アーム156の上アームは、パワートランジスタQ7と、パワートランジスタQ7に逆並列に接続されるダイオードD7とからなる。W相アーム56の下アームは、パワートランジスタQ8と、パワートランジスタQ8に逆並列に接続されるダイオードD8とからなる。各相アームのパワートランジスタの接続点は、対応する出力ラインを介してモータジェネレータ110の対応する相のコイルの反中性点側に接続されている。
なお、図中では、U相アーム152からW相アーム156の上アームおよび下アームが、それぞれ、パワートランジスタとダイオードとからなる1つの半導体モジュールから構成されている場合が示されているが、複数の半導体モジュールにより構成されても良い。
インバータ130は、制御装置140からの制御信号に基づいて、電源ラインPL2から受け取る直流電圧を交流電圧に変換してモータジェネレータ110へ出力する。インバータ130は、モータジェネレータ110によって発電された交流電圧を直流電圧に整流して電源ラインPL2に供給する。
コンデンサC1は、電源ラインPL1,PL3間に接続され、電源ラインPL1の電圧レベルを平滑化する。コンデンサC2は、電源ラインPL2,PL3間に接続され、電源ラインPL2の電圧レベルを平滑化する。
制御装置140は、モータジェネレータ110のトルク指令値、各相電流値、およびインバータ130の入力電圧に基づいて、モータジェネレータ110の各相コイル電圧を演算する。制御装置140は、その演算結果に基づいて、パワートランジスタQ3〜Q8をオン/オフするPWM信号を生成してインバータ130へ出力する。モータジェネレータ110の各相電流値は、インバータ130の各アームを構成する半導体モジュールに組込まれた電流センサによって検出される。この電流センサは、S/N比が向上するように半導体モジュール内に配設されている。制御装置140は、上述したトルク指令値およびモータ回転数に基づいてインバータ130の入力電圧を最適にするためのパワートランジスタQ1,Q2のデューティ比を演算する。制御装置140は、その結果に基づいてパワートランジスタQ1,Q2をオン/オフするPWM信号を生成してコンバータ120へ出力する。
さらに、制御装置140は、モータジェネレータ110によって発電された交流電圧を直流電圧に変換してバッテリBに充電するため、コンバータ120およびインバータ130におけるパワートランジスタQ1〜Q8のスイッチング動作を制御する。
続いて、インバータ130の冷却構造について説明を行なう。本実施の形態では、本発明によるパワー半導体素子の冷却構造がインバータ130に適用されている。図3は、図1中のインバータの冷却構造を示す平面図である。図4は、図3中のIV−IV線上に沿ったインバータの断面図である。
図3および図4を参照して、インバータ130は、搭載面21aおよび搭載面21aの反対側に面する設置面21bを有するケース体21を備える。ケース体21は、アルミダイキャスト等の鋳造工程により製造されている。ケース体21を形成する材料として、たとえば鉄やマグネシウムを用いても良い。
搭載面21aには、シリコングリス34を介して放熱板33が固定されている。放熱板33上には、さらに、絶縁基板32を介して複数のチップ31が固定されている。複数のチップ31は、搭載面21a上の互いに離間した位置に設けられている。チップ31は、U相アーム152からW相アーム156を構成する上アームおよび下アームに対応して設けられており、パワートランジスタとダイオードとからなる半導体モジュールを含む。なお、図3中では、12個のチップ31が示されており、各アームが2つのチップ31から構成されている場合について示されている。
設置面21b上には、冷却水通路26が形成されている。冷却水通路26には、チップ31を冷却するための冷却水が流通する。冷却水通路26は、チップ31を搭載する搭載面21aに対向して形成されている。冷却水通路26は、冷却水が供給される供給口23と、冷却水が排出される排出口24とを有し、供給口23と排出口24との間で延びている。冷却水通路26は、搭載面21aに平行に延びている。冷却水通路26は、搭載面21aを平面的に見た場合に、チップ31の搭載位置と重なるように延びている。
冷却水通路26は、設置面21b上で直線上に延びるストレート部15と、ストレート部15に接続され、設置面21b上で湾曲しながら延びる接続部16とを有する。供給口23から排出口24に向かう冷却水通路26の経路上に、ストレート部15と接続部16とが交互に設けられている。ストレート部15は、一方向に並んで複数、設けられている。複数のストレート部15は、互いに平行に延びている。複数のストレート部15は、互いに異なる方向に延びても良い。接続部16は、隣り合う複数のストレート部15間を接続している。接続部16は、延びる方向を180°変化させながら延びている。
供給口23を通じて冷却水通路26に供給された冷却水は、冷却水通路26の経路に沿って流れる。この間、冷却水は、ケース体21を介してチップ31と熱交換を行ない、チップ31を冷却する。チップ31との熱交換によって温度上昇した冷却水は、排出口24を通じて冷却水通路26から排出される。
図5は、図3中の冷却水通路を示す斜視図である。図3から図5を参照して、搭載面21aには、チップ31が相対的に疎に配置された領域11および12と、チップ31が相対的に密に配置された領域13とが形成されている。領域11および12には、それぞれ、チップ31Aおよびチップ31Cが配設されており、領域13には、チップ31Bが配設されている。チップ31Aおよび31Cは、隣り合うチップ31との距離が相対的に大きく、チップ31Bは、隣り合うチップ31との距離が相対的に小さい。チップ31Bは、チップ31Aとチップ31Cとの間に位置決めされている。
搭載面21aには、ストレート部15に対向する領域11および12と、ストレート部15に対向し、領域11および12と比較してチップ31が密に配置された領域13と、接続部16に対向する領域14とが形成されている。
領域11および12には、それぞれ、チップ31Aおよびチップ31Cが複数ずつ配設されている。領域13には、チップ31Bが複数、配設されている。それぞれの領域で互いに隣り合うチップ間の距離の平均値を求めた場合に(たとえば、領域11におけるチップ間の距離の平均値は、(L1+L2)/2)、領域13におけるチップ間の距離の平均値は、領域11および12におけるチップ間の距離の平均値よりも小さくなる。すなわち、チップ31Aおよび31Cは、隣り合うチップ間の距離が相対的に大きくなるように配設され、チップ31Bは、隣り合うチップ間の距離が相対的に小さくなるように配設されている。領域14には、チップ31Dが配設されている。
冷却水通路26には、フィン41が設けられている。フィン41は、ケース体21を介して行なわれる、チップ31と冷却水通路26に流れる冷却水との間の熱交換を促進させる。フィン41は、冷却水通路26の内壁の一部を形成する設置面21bから突出している。フィン41は、ケース体21に一体に形成されている。冷却水の流れ方向の直交平面により切断された場合のフィン41の断面形状は、図4中に示す矩形に限定されず、たとえば山形であっても良い。
フィン41は、冷却水通路26が延びる方向の直交方向に間隔を隔てて複数、形成されている。フィン41は、冷却水通路26が延びる方向に沿って延びている。フィン41は、冷却水通路26の内壁から冷却水通路26内の空間に向かって突出するように設けられている。本実施の形態では、フィン41が、冷却水通路26に流れる冷却水を案内するガイド部材としての役割を果たしている。複数のフィン41は、等間隔に配置されている。複数のフィン41は、異なる間隔で配置されても良い。
フィン41は、ストレートフィン部42と、ウェーブフィン部43とを有する。ストレートフィン部42とウェーブフィン部43とは、フィン41が冷却水通路26に沿って延びる区間の互いに異なる区間に配設されている。フィン41は、ストレートフィン部42とウェーブフィン部43とから構成されている。
ストレートフィン部42は、ストレートフィンから形成されている。すなわち、ストレートフィン部42は、冷却水通路26の経路に沿って冷却水の流れ方向に沿って延在する表面42aから形成されている。表面42aは、平滑面により形成されている。ストレートフィン部42は、冷却水通路26の経路に平行に延びている。ストレートフィン部42は、設置面21bに接続される下端からその反対側に位置する上端まで、表面42aにより形成されている。
ウェーブフィン部43は、ウェーブフィンから形成されている。すなわち、ウェーブフィン部43は、冷却水通路26の経路に沿って冷却水の流れ方向に交差する方向に延在する表面43aを有する。表面43aは、冷却水通路26の経路に沿って凹凸を繰り返す凹凸面により形成されている。表面43aは、湾曲面により形成されている。ウェーブフィン部43は、冷却水通路26の経路に沿って波打ちながら延びている。ウェーブフィン部43は、下端から上端まで表面43aにより形成されている。冷却水通路26の経路の単位長さ当たりの表面43aの面積は、表面42aの面積よりも大きい。
ストレートフィン部42は、領域11、12および14に対向するように設けられている。ウェーブフィン部43は、領域13に対向するように設けられている。すなわち、搭載面21aを平面的に見た場合に、ストレートフィン部42は、チップ31A、31Cおよび31Dに重なるように設けられている。ウェーブフィン部43は、チップ31Bに重なるように設けられている。
チップ31が相対的に密に配置された領域13は、仮に冷却水通路26の全区間にストレートフィン部42が設けられているとした場合に、領域13に配置されたチップ31Bの温度が、領域14に配置されたチップ31Dの温度と同じか、それ以上となる領域である。
図6は、冷却水とフィンとの熱伝達係数を、ウェーブフィン部およびストレートフィン部間で比較する方法を示す図である。図6(A)および図6(B)には、それぞれ、ウェーブフィン部43およびストレートフィン部42が示されている。
図6を参照して、ウェーブフィン部43は、冷却水通路26に流通する冷却水との熱伝達係数が、ストレートフィン部42よりも大きくなるように設けられている。ウェーブフィン部43の表面43a上では、冷却水の流れにより積極的に乱流が形成され、冷却水とウェーブフィン部43との熱交換が促進される。
ウェーブフィン部43およびストレートフィン部42間の熱伝達係数の大小関係は、たとえば、以下に説明する方法により測定される。
チップ31の近傍に、抵抗を含み、電流を供給することによって発熱するヒートチップ45を配置する。ヒートチップ45を発熱させ、チップ31に熱量Qを与える。一定の時間が経過した後、チップ31の温度Taと冷却水の温度Tbとを測定する。チップ31の温度Taと冷却水の温度Tbとの温度差ΔT(=Ta−Tb)を算出する。以上の測定を、ストレートフィン部42を用いた場合と、ウェーブフィン部43を用いた場合とのそれぞれで実施する。この際、チップ31に加える熱量Qや、流速、温度等の冷却水の流通条件、チップ31およびフィン41間の境界条件等、全て等しい条件のもとでそれぞれの測定を行なう。
ストレートフィン部42を用いた場合と、ウェーブフィン部43を用いた場合とで、温度差ΔTを比較する。温度差ΔTが、ストレートフィン部42を用いた場合よりもウェーブフィン部43を用いた場合の方が大きい場合に、冷却水とウェーブフィン部43との熱伝達係数が、冷却水とストレートフィン部42との熱伝達係数よりも大きいと判断される。
図2および図3を参照して、制御装置140は、チップ31Dに内蔵された温度検出部からの信号に基づいてチップ31Dの温度を検知する。制御装置140は、検知されたチップ31Dの温度が予め定められた上限値よりも高いか否かを判断する。制御装置140は、チップ31Dの温度が予め定められた上限値よりも高いと判断した場合に、出力電流を小さく抑える制御信号をインバータ130に出力する。なお、制御装置140は、チップ31D以外の接続部16に対向して設けられたチップ31の温度情報に基づいて、インバータ130の出力電流を制御しても良い。
図7は、図3中のチップの温度を示すグラフである。図7を参照して、グラフ中では、図3中のチップ31Aから31Dの温度が示されている。線分101は、フィン41が設けられていない場合のチップ31の温度を示す。線分102は、ストレートフィン部42とウェーブフィン部43とを併用したフィン41が設けられている場合のチップ31の温度を示す。
湾曲しながら延びる接続部16では、ストレート部15と比較して冷却水による冷却効率が低い傾向がある。このため、領域14に配置されたチップ31Dの温度は、領域11および12にそれぞれ配置されたチップ31Aおよび31Cの温度よりも高くなる。
また、フィン41が設けられていない場合、領域13に配置されたチップ31Bの温度は、周りに配置されたチップ31の温度の影響を大きく受けるため、相対的に高くなり、領域11および12にそれぞれ配置されたチップ31Aおよび31Cの温度は、周りに配置されたチップ31の温度の影響をあまり受けないため、相対的に低くなる。この結果、チップ31Bの温度は、チップ31Bがストレート部15に対向して配置されているにもかかわらず、チップ31Dの温度と同じか、それ以上となる。
本実施の形態では、ウェーブフィン部43をチップ31Bに重なるように設けることによって、チップ31Bの冷却効率を優先的に改善する。これにより、チップ31A、31Cおよび31Dと比較して、チップ31Bの温度を大幅に低減させることができる。結果、本実施の形態では、接続部16に対向する領域14に設けられたチップ31Dが、最も高い温度に設定される。
また、ウェーブフィン部43を設けることにより冷却水流れが妨げられるが、本実施の形態では、ストレート部15にストレートフィン部42とウェーブフィン部43とが併用されている。このため、ウェーブフィン部43のみを設けた場合と比較して、冷却水流れの圧損の増大を最小限に抑えることができる。
この発明の実施の形態におけるパワー半導体素子の冷却構造は、搭載面21aに搭載された複数のパワー半導体素子としてのチップ31と、搭載面21aに対向して形成され、チップ31を冷却する冷媒としての冷却水が流通する冷媒通路としての冷却水通路26と、冷却水通路26の内壁から冷却水通路26内に突出するように設けられたフィン41とを備える。冷却水通路26は、直線上に延びるストレート部15と、ストレート部15に接続され、曲りながら延びる接続部16とを有する。フィン41は、互いに冷却水通路26の経路上の異なる区間に配設された第1の部分としてのストレートフィン部42と第2の部分としてのウェーブフィン部43とを有する。ストレートフィン部42は、冷却水通路26の経路に沿って冷却水の流れ方向に沿って延在する表面42aから形成されている。ウェーブフィン部43は、ストレート部15の一部の区間に配設され、ストレートフィン部42より冷却水との熱伝達係数が大きくなる形態で設けられている。チップ31は、接続部16に対向して配置されたチップ31Dを含む。パワー半導体素子の冷却構造は、接続部16に対向して配置されたチップ31Dの温度情報に基づいて、チップ31に流れる電流を制御する制御部としての制御装置140をさらに備える。
このように構成された、この発明の実施の形態におけるパワー半導体素子の冷却構造によれば、チップ31が、ストレート部15に対向する領域11、12および13のみならず冷却効率に劣る接続部16に対向する領域14にも配置されている。このため、所定数のチップ31を、より狭い搭載面21a上に搭載することができる。これにより、インバータ130の小型化を図ることができる。また、ウェーブフィン部43をストレート部15の中でも比較的大きい発熱を伴う位置に設けることによって、インバータ130の熱に対する性能を効果的に向上させることができる。
ストレート部15にウェーブフィン部43が設けられない場合、チップ31Bおよびチップ31Dの双方の温度を管理して、インバータ130の出力電流を制御する必要がある。この場合、制御を容易かつ適切に行なうことが困難となる。これに対して、本実施の形態ではストレート部15にウェーブフィン部43が設けられた結果、接続部16に対向して設けられたチップ31Dが最も高い温度に設定される。このため、そのチップ31Dの温度に基づいてインバータ130の出力電流を制御することにより、チップ31の温度制御を容易かつ適切に行なうことができる。
図8は、図5中のフィンの変形例を示す冷却水通路の斜視図である。図8を参照して、図5中のウェーブフィン部43が一定の厚みを有するのに対して、本変形例では、ウェーブフィン部43が、冷却水通路26の経路に沿って繰り返し厚みを増減させながら延びている。
また、別の変形例として、フィン41は、ストレートフィン部42と、ウェーブフィン部43に替えて、冷却水通路26の経路に沿ってジグザグ状に延びる屈曲フィン部とを有しても良い。
図9は、図5中のフィンのさらに別の変形例を示す冷却水通路の斜視図である。図9を参照して、本変形例では、フィン41は、ストレートフィン部42と、図5中のウェーブフィン部43に替えて設けられたピンフィン部51とを備える。ピンフィン部51は、設置面21bから冷却水通路26に向けて突出する複数のピンフィンから形成されている。複数のピンフィンは、互いに間隔を隔てて配置されている。複数のピンフィンは、等間隔に配置されている。複数のピンフィンは、冷却水の流れ方向において千鳥状に配置されている。複数のピンフィンは、マトリクス状に配置されても良い。
冷却水通路26を流通する冷却水がピンフィン部51に衝突することによって、冷却水の流れにより積極的に乱流が形成され、冷却水とピンフィン部51との間の熱交換が促進される。
これらの変形例においても、インバータ130の出力電流を、最も高い温度に設定されるチップ31Dの温度に基づいて制御することにより、上述の効果を同様に得ることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
HVシステムの冷却系を示す斜視図である。 HVシステムの主要部を示す電気回路図である。 図1中のインバータの冷却構造を示す平面図である。 図3中のIV−IV線上に沿ったインバータの断面図である。 図3中の冷却水通路を示す斜視図である。 冷却水とフィンとの熱伝達係数を、ウェーブフィン部およびストレートフィン部間で比較する方法を示す図である。 図3中のチップの温度を示すグラフである。 図5中のフィンの変形例を示す冷却水通路の斜視図である。 図5中のフィンのさらに別の変形例を示す冷却水通路の斜視図である。
符号の説明
11,12,13,14 領域、15 ストレート部、16 接続部、21a 搭載面、26 冷却水通路、31,31A〜31D チップ、41 フィン、42 ストレートフィン部、42a 表面、43 ウェーブフィン部、51 ピンフィン部、140 制御装置。

Claims (5)

  1. 搭載面に搭載された複数のパワー半導体素子と、
    直線上に延びるストレート部と、前記ストレート部に接続され、曲りながら延びる接続部とを有し、前記搭載面に対向して形成され、前記複数のパワー半導体素子を冷却する冷媒が流通する冷媒通路と、
    前記冷媒通路の内壁から前記冷媒通路内に突出するように設けられ、互いに前記冷媒通路の経路上の異なる区間に配設された第1の部分と第2の部分とを有するフィンとを備え、
    前記第1の部分は、前記冷媒通路の経路に沿って冷媒の流れ方向に沿って延在する表面から形成されており、前記第2の部分は、前記ストレート部の一部の区間に配設され、前記第1の部分より冷媒との熱伝達係数が大きくなる形態で設けられており、
    前記複数のパワー半導体素子は、前記接続部に対向して配置されたパワー半導体素子を含み、さらに、
    前記接続部に対向して配置された前記パワー半導体素子の温度情報に基づいて、前記複数のパワー半導体素子に流れる電流を制御する制御部を備える、パワー半導体素子の冷却構造。
  2. 前記搭載面上には、前記ストレート部に対向し、前記複数のパワー半導体素子が相対的に密に配置された領域が形成され、
    前記第2の部分は、前記領域に対向して設けられている、請求項1に記載のパワー半導体素子の冷却構造。
  3. 前記第2の部分は、前記冷媒通路の経路に沿って波打ちながら延びるウェーブフィンから形成されている、請求項1または2に記載のパワー半導体素子の冷却構造。
  4. 前記第2の部分は、互いに間隔を隔てて立設された複数のピンフィンから形成されている、請求項1または2に記載のパワー半導体素子の冷却構造。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のパワー半導体素子の冷却構造が用いられ、車両に搭載された、インバータ。
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