JP5772953B2 - 半導体素子の冷却構造 - Google Patents

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Description

この発明は、一般的には、半導体素子の冷却構造に関し、より特定的には、車両に搭載されるパワー制御ユニット(PCU:Power Control Unit)に適用される半導体素子の冷却構造に関する。
従来の半導体素子の冷却構造に関して、たとえば、特開2006−295178号公報には、電子素子と接触する面の温度が一定であるように吸熱流体の流量を均一に維持することを目的とした電子素子用ヒートシンク装置が開示されている(特許文献1)。
特許文献1に開示されたヒートシンク用装置は、複数の流路壁によって所定間隔で区画された複数の流路と、流入口を通じて流入した吸熱流体を複数の流路のそれぞれに案内する流入案内部とを有する。流入案内部には、その流路断面積が流入口から遠ざかるほど小さくなるように、線形的に傾いた流入案内板が設けられている。また、別のヒートシンク用装置では、流入案内部の流路断面積が流入口から遠ざかるほど小さくなるように、複数の流路壁の一端が、流入口から遠ざかるほど流入案内部側に長く延びるように形成されている。
また、特開2003−33002号公報には、他のヒートシンクの熱干渉を防ぐことができ、さらに冷却気体に対面する部分の面積を増加させることなく、半導体素子の数を増加させることを目的とした電力変換装置が開示されている(特許文献2)。特許文献2に開示された電力変換装置では、複数個の放熱フィンが受熱板に取り付けられてヒートシンクを構成している。ヒートシンクの入り口側の放熱フィンが、冷却気体の入り口から遠い程大きく突出して階段状に形成されている。
特開2006−295178号公報 特開2003−33002号公報
上述の特許文献に開示されるように、インバータ回路などに使用される半導体素子(パワー半導体素子)の作動には、非常に大きい発熱を伴うため、各種の冷却構造が採用されている。
これらの冷却構造を用いて複数の半導体素子を一括に冷却する場合、各半導体素子に供給される冷媒の流量に差が生じると、複数の半導体素子が均一に冷却されないという懸念がある。半導体素子の温度にばらつきが生じると、冷媒を供給するためのファンの性能や、半導体素子の負荷率を制限する開始温度を、冷却効率の低い半導体素子を基準にして設定する必要があるため、冷却構造の大型化や半導体素子により発揮される性能の低下などを招いてしまう。
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、複数の半導体素子を均一に冷却する半導体素子の冷却構造を提供することである。
この発明に従った半導体素子の冷却構造は、冷媒が流通する冷媒通路と、冷媒通路から分岐し、冷媒通路を挟んだ両側にそれぞれ配置される第1分岐通路および第2分岐通路とが形成され、第1分岐通路および第2分岐通路を流通する冷媒によって複数の半導体素子を冷却する冷却構造である。半導体素子の冷却構造は、冷媒通路における冷媒流れの下流側に設けられる壁部と、冷媒通路における冷媒の流れ方向に互いに間隔を隔てて配置され、互いに隣り合う位置に第1分岐通路を形成する複数枚の第1フィン部と、冷媒通路における冷媒の流れ方向に互いに間隔を隔てて配置され、互いに隣り合う位置に第2分岐通路を形成する複数枚の第2フィン部とを備える。第1フィン部および第2フィン部は、冷媒通路に向けて延びる先端に端部を有する。
複数枚の第1フィン部は、第1フィン部の端部が、その第1フィン部と冷媒通路における冷媒流れの下流側に隣り合う第1フィン部の端部よりも、冷媒通路に向けて大きく延出しないように設けられる。複数枚の第2フィン部は、第2フィン部の端部が、その第2フィン部と冷媒通路における冷媒流れの下流側に隣り合う第2フィン部の端部よりも、冷媒通路に向けて大きく延出しないように設けられる。複数枚の第1フィン部間で端部を結んで得られる仮想線および複数枚の第2フィン部間で端部を結んで得られる仮想線の、冷媒通路における冷媒の流れ方向に対する勾配は、冷媒通路における冷媒流れの下流側よりも上流側で大きくなる。
このように構成された半導体素子の冷却構造によれば、冷媒通路における冷媒流れの下流側では、冷媒通路を流通する冷媒が壁部に衝突して第1分岐通路および第2分岐通路に流入するため、第1分岐通路および第2分岐通路における冷媒流量が、冷媒通路における冷媒流れの上流側よりも下流側で大きくなる傾向が生じる。これに対して、複数枚の第1フィン部間で端部を結んで得られる仮想線の勾配および複数枚の第2フィン部間で端部を結んで得られる仮想線の勾配を、冷媒通路における冷媒流れの下流側よりも上流側で大きくすることにより、冷媒通路における冷媒流れの下流側よりも上流側で、冷媒通路を流通する冷媒が第1分岐通路および第2分岐通路に流入し易くなる。これにより、冷媒通路における冷媒流れの上流側と下流側との間で、第1分岐通路および第2分岐通路における冷媒流量がばらつくことを抑制し、複数の半導体素子をより均一に冷却することができる。
また好ましくは、端部を結んで得られる仮想線は、冷媒通路における冷媒流れの下流側で、冷媒通路における冷媒の流れ方向に対して平行方向に延び、冷媒通路における冷媒流れの上流側で、冷媒通路における冷媒の流れ方向に対して斜め方向に延びる。また好ましくは、端部を結んで得られる仮想線は、冷媒通路における冷媒流れの下流側から上流側に向けて、冷媒通路における冷媒の流れ方向に対する勾配を大きくしながら湾曲する。
このように構成された半導体素子の冷却構造によれば、冷媒通路における冷媒流れの上流側と下流側との間で、第1分岐通路および第2分岐通路における冷媒流量がばらつくことをより効果的に抑制することができる。
また好ましくは、半導体素子の冷却構造は、壁部を有し、第1フィン部および第2フィン部を収容するケース体と、ケース体に向けて冷媒を供給するファンとをさらに備える。ケース体には、冷媒通路における冷媒流れの上流側で開口する開口部が形成される。ファンは、開口部に直接、接続される。
このように構成された半導体素子の冷却構造によれば、ファンとケース体との間に整流用のダクトを介在させることなく、複数の半導体素子を均一に冷却することができる。
また好ましくは、ファンは、遠心ファンであり、開口部に接続される断面において第1フィン部側から第2フィン部側に近づくほど冷媒流量が小さくなるように、開口部に接続される。複数枚の第2フィン部間で端部を結んで得られる仮想線の勾配は、複数枚の第1フィン部間で端部を結んで得られる仮想線の勾配よりも大きい。
このように構成された半導体素子の冷却構造によれば、複数枚の第2フィン部間で端部を結んで得られる仮想線の勾配を、複数枚の第1フィン部間で端部を結んで得られる仮想線の勾配よりも大きくすることにより、冷媒通路を流通する冷媒が第1分岐通路よりも第2分岐通路に流入し易くなる。これにより、冷媒通路に供給される冷媒流量に偏りが生じる遠心ファンの特性にもかかわらず、第1分岐通路および第2分岐通路における冷媒流量が互いにばらつくことを抑制することができる。
また好ましくは、半導体素子の冷却構造は、壁部に設けられ、第1分岐通路と第2分岐通路との間で冷媒通路に向けて突出する突出部をさらに備える。
このように構成された半導体素子の冷却構造によれば、冷媒通路を流通する冷媒をより円滑に第1分岐通路および第2分岐通路に流入させることができる。
以上に説明したように、この発明に従えば、複数の半導体素子を均一に冷却する半導体素子の冷却構造を提供することができる。
ハイブリッド自動車のモータジェネレータ制御に関する構成を示す回路図である。 この発明の実施の形態1における半導体素子の冷却構造を示す断面図である。 図2中の2点鎖線IIIに示す範囲を拡大して示した断面図である。 図2中の2点鎖線IVに示す範囲を拡大して示した断面図である。 比較のための半導体素子の冷却構造を模式的に表わす図である。 比較のための半導体素子の冷却構造を模式的に表わす別の図である。 比較のための半導体素子の冷却構造を模式的に表わすさらに別の図である。 図2中の半導体素子の冷却構造の第1変形例を示す断面図である。 図2中の半導体素子の冷却構造の第2変形例を示す断面図である。 図2中の半導体素子の冷却構造の第3変形例を示す断面図である。 図2中の半導体素子の冷却構造の第4変形例を示す断面図である。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
(実施の形態1)
図1は、ハイブリッド自動車のモータジェネレータ制御に関する構成を示す回路図である。本実施の形態では、本発明における半導体素子の冷却構造が、ハイブリッド自動車に搭載されるパワー制御ユニット(PCU:Power Control Unit)に適用される。
図1を参照して、まず、ハイブリッド自動車のモータジェネレータ制御に関して説明すると、ハイブリッド自動車は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関と、充放電可能な2次電池(バッテリ)から電力供給されるモータとを動力源とする。
ハイブリッド自動車は、バッテリユニット140と、車両用駆動装置120と、図示しないエンジンとを有する。車両用駆動装置120は、モータジェネレータMG1,MG2と、図示しないエンジンおよびモータジェネレータMG1,MG2の間で動力を分配する動力分割機構126と、モータジェネレータMG1,MG2の制御を行なうパワー制御ユニット121とを有する。
モータジェネレータMG1は、主にジェネレータとして機能し、エンジンの出力により発電を行なう。また、モータジェネレータMG1は、エンジン始動時にはスタータとして作動する。モータジェネレータMG2は、主にモータとして機能し、エンジンの出力を補助し、駆動力を高める。また、モータジェネレータMG2は、回生制動時には発電を行ない、バッテリBを充電する。
バッテリユニット140には端子141,142が設けられている。PCU121にはDC端子143,144が設けられている。端子141とDC端子143との間および端子142とDC端子144との間は、それぞれ、ケーブル106およびケーブル108によって電気的に接続されている。
バッテリユニット140は、バッテリBと、バッテリBの正極と端子141との間に接続されるシステムメインリレーSMR2と、バッテリBの負極と端子142との間に接続されるシステムメインリレーSMR3と、バッテリBの正極と端子141との間に直列に接続される、システムメインリレーSMR1および制限抵抗Rとを有する。システムメインリレーSMR1〜SMR3は、後述の制御装置130から与えられる制御信号SEに応じて導通/非導通状態が制御される。
バッテリユニット140は、バッテリBの端子間の電圧VBを測定する電圧センサ110と、バッテリBに流れる電流IBを検知する電流センサ111とを有する。バッテリBとしては、ニッケル水素、リチウムイオン等の2次電池や、燃料電池などを用いることができる。バッテリBに代わる蓄電装置として、電気二重層コンデンサ等の大容量キャパシタを用いることもできる。
パワー制御ユニット121は、モータジェネレータMG1,MG2にそれぞれ対応して設けられるインバータ122,114と、インバータ122,114に共通して設けられる昇圧コンバータ112と、制御装置130とを有する。
昇圧コンバータ112は、DC端子143,144間の電圧を昇圧する。昇圧コンバータ112は、一方端が端子143に接続されるリアクトル132と、昇圧用IPM(Intelligent Power Module)113と、平滑用コンデンサ133とを有する。昇圧用IPM113は、昇圧後の電圧VHを出力する昇圧コンバータ112の出力端子間に直列に接続されるIGBT素子Q1,Q2と、IGBT素子Q1,Q2にそれぞれ並列に接続されるダイオードD1,D2とを有する。平滑用コンデンサ133は、昇圧コンバータ112によって昇圧された電圧を平滑化する。
リアクトル132の他方端は、IGBT素子Q1のエミッタおよびIGBT素子Q2のコレクタに接続されている。ダイオードD1のカソードは、IGBT素子Q1のコレクタと接続され、ダイオードD1のアノードは、IGBT素子Q1のエミッタと接続されている。ダイオードD2のカソードは、IGBT素子Q2のコレクタと接続され、ダイオードD2のアノードは、IGBT素子Q2のエミッタと接続されている。
インバータ114は、車輪を駆動するモータジェネレータMG2に対して昇圧コンバータ112の出力する直流電圧を三相交流に変換して出力する。インバータ114は、回生制動に伴い、モータジェネレータMG2において発電された電力を昇圧コンバータ112に戻す。このとき、昇圧コンバータ112は、降圧回路として動作するように制御装置130によって制御される。
インバータ114は、走行用IPM118を構成するU相アーム115、V相アーム116およびW相アーム117を有する。U相アーム115,V相アーム116およびW相アーム117は、昇圧コンバータ112の出力ライン間に並列に接続されている。
U相アーム115は、直列接続されたIGBT素子Q3,Q4と、IGBT素子Q3,Q4とそれぞれ並列に接続されるダイオードD3,D4とを有する。ダイオードD3のカソードは、IGBT素子Q3のコレクタと接続され、ダイオードD3のアノードは、IGBT素子Q3のエミッタと接続されている。ダイオードD4のカソードは、IGBT素子Q4のコレクタと接続され、ダイオードD4のアノードは、IGBT素子Q4のエミッタと接続されている。
V相アーム116は、直列接続されたIGBT素子Q5,Q6と、IGBT素子Q5,Q6とそれぞれ並列に接続されるダイオードD5,D6とを有する。ダイオードD5のカソードは、IGBT素子Q5のコレクタと接続され、ダイオードD5のアノードは、IGBT素子Q5のエミッタと接続されている。ダイオードD6のカソードは、IGBT素子Q6のコレクタと接続され、ダイオードD6のアノードは、IGBT素子Q6のエミッタと接続されている。
W相アーム117は、直列接続されたIGBT素子Q7,Q8と、IGBT素子Q7,Q8とそれぞれ並列に接続されるダイオードD7,D8とを有する。ダイオードD7のカソードは、IGBT素子Q7のコレクタと接続され、ダイオードD7のアノードは、IGBT素子Q7のエミッタと接続されている。ダイオードD8のカソードは、IGBT素子Q8のコレクタと接続され、ダイオードD8のアノードは、IGBT素子Q8のエミッタと接続されている。
各相アームの中間点は、モータジェネレータMG2の各相コイルの各相端に接続されている。すなわち、モータジェネレータMG2は、三相の永久磁石同期モータであり、U,V,W相の3つのコイルは各々一方端が中性点に共に接続されている。U相コイルの他方端は、IGBT素子Q3,Q4の接続ノードに接続されている。V相コイルの他方端は、IGBT素子Q5,Q6の接続ノードに接続されている。W相コイルの他方端は、IGBT素子Q7,Q8の接続ノードに接続されている。
電流センサ125は、モータジェネレータMG1に流れる電流をモータ電流値MCRT1として検出し、モータ電流値MCRT1を制御装置130に出力する。電流センサ124は、モータジェネレータMG2に流れる電流をモータ電流値MCRT2として検出し、モータ電流値MCRT2を制御装置130に出力する。
インバータ122は、昇圧コンバータ112に対してインバータ114と並列的に接続される。インバータ122は、モータジェネレータMG1に対して昇圧コンバータ112の出力する直流電圧を三相交流に変換して出力する。インバータ122は、昇圧コンバータ112から昇圧された電圧を受けてたとえばエンジンを始動させるためにモータジェネレータMG1を駆動する。
また、インバータ122は、エンジンのクランクシャフトから伝達される回転トルクによってモータジェネレータMG1で発電された電力を昇圧コンバータ112に戻す。このとき、昇圧コンバータ112は降圧回路として動作するように制御装置130によって制御される。なお、インバータ122の内部の構成はインバータ114と同様であるため、詳細な説明は繰返さない。
制御装置130は、トルク指令値TR1,TR2、モータ回転数MRN1,MRN2、電圧VB,VL,VH、電流IBの各値、モータ電流値MCRT1,MCRT2および起動信号IGONを受ける。
ここで、トルク指令値TR1,モータ回転数MRN1およびモータ電流値MCRT1は、モータジェネレータMG1に関するものであり、トルク指令値TR2,モータ回転数MRN2およびモータ電流値MCRT2は、モータジェネレータMG2に関するものである。電圧VBは、バッテリBの電圧であり、電流IBは、バッテリBに流れる電流である。電圧VLは、昇圧コンバータ112の昇圧前電圧であり、電圧VHは、昇圧コンバータ112の昇圧後電圧である。
制御装置130は、昇圧コンバータ112に対して昇圧指示を行なう制御信号PWU,降圧指示を行なう制御信号PWDおよび動作禁止を指示する信号CSDNを出力する。
制御装置130は、インバータ114に対して昇圧コンバータ112の出力である直流電圧をモータジェネレータMG2を駆動するための交流電圧に変換する駆動指示PWMI2と、モータジェネレータMG2で発電された交流電圧を直流電圧に変換して昇圧コンバータ112側に戻す回生指示PWMC2とを出力する。制御装置130は、インバータ122に対して直流電圧をモータジェネレータMG1を駆動するための交流電圧に変換する駆動指示PWMI1と、モータジェネレータMG1で発電された交流電圧を直流電圧に変換して昇圧コンバータ112側に戻す回生指示PWMC1とを出力する。
図2は、この発明の実施の形態1における半導体素子の冷却構造を示す断面図である。続いて、図1中のパワー制御ユニットに適用される半導体素子の冷却構造について説明する。
図2を参照して、本実施の形態における半導体素子の冷却構造は、ケース体としての冷却器ケース21と、複数枚の冷却フィン43と、複数枚の冷却フィン53と、遠心ファン(シロッコファン)28とを有する。
冷却器ケース21は、矢印102に示す方向に延びる筒形状を有する。冷却器ケース21は、金属から形成されており、本実施の形態では、アルミニウムから形成されている。冷却器ケース21は、側壁22、側壁24および底壁25を有する。
冷却器ケース21は、筒形状に延びる方向に直交する平面により切断された場合に矩形形状の断面を有する。側壁22は、その矩形断面のうちの一辺をなし、側壁24は、別の一辺をなし、底壁25は、さらに別の一辺をなす。側壁22と側壁24とは、矢印102に示す方向に直交する矢印101に示す方向において、互いに距離を隔てて対向している。底壁25は、側壁22と側壁24との間で矢印101に示す方向に延在している。側壁24には、冷却器ケース21の内外を連通させる開口部23が形成されている。開口部23に向かい合う位置には、側壁22が配置されている。
底壁25の外表面には、複数の半導体素子26が接合されている。本実施の形態では、複数の半導体素子26として、走行用IPM118(U相アーム115、V相アーム116およびW相アーム117)を構成する6つのパワー半導体モジュールが設けられている。
遠心ファン28は、冷却器ケース21内部に空気を供給するためのファンとして設けられている。遠心ファン28は、遠心力を利用して、ファンの回転中心側からその半径方向に空気を送り出すファンである。遠心ファン28は、ファンから空気を流出させる噴き出し口29を有する。噴き出し口29は、ファンの回転方向の接線方向に開口している。遠心ファン28は、開口部23に直接、接続されている。遠心ファン28は、噴き出し口29と開口部23とが連続するように、冷却器ケース21に接続されている。
なお、冷却器ケース21に供給される冷媒は、気体に限られず、LLC(ロング・ライフ・クーラント)やオイルなどいった液体であってもよい。また、半導体素子26の数は特に限定されないが、本実施の形態における半導体素子の冷却構造は、4つ以上の半導体素子26を一括に冷却する場合により好適に用いられる。
複数枚の冷却フィン43および複数枚の冷却フィン53は、冷却器ケース21に収容されている。複数枚の冷却フィン43と複数枚の冷却フィン53とは、矢印102に示す方向において互いに距離を隔てた位置に配置されている。
複数枚の冷却フィン43と複数枚の冷却フィン53との間には、冷却風通路31が形成されている。すなわち、冷却風通路31を挟んで一方の側に複数枚の冷却フィン43が配置され、冷却風通路31を挟んで他方の側に複数枚の冷却フィン53が配置されている。冷却風通路31は、矢印101に示す一方向に延びている。冷却風通路31における冷却風流れの上流側には開口部23が配置され、下流側には側壁22が配置されている。遠心ファン28の駆動に伴い、開口部23を通じて冷却風通路31に冷却風が供給される。冷却風通路31に供給された冷却風は、矢印101に示す方向に流通する。
複数枚の冷却フィン43は、冷却風通路31における冷却風の流れ方向に互いに間隔を隔てて配置されている。複数枚の冷却フィン43は、等間隔に配置されている。複数枚の冷却フィン43は、側壁22と側壁24との間に連続的に配列されている。複数枚の冷却フィン53は、冷却風通路31における冷却風の流れ方向に互いに間隔を隔てて配置されている。複数枚の冷却フィン53は、等間隔に配置されている。複数枚の冷却フィン53は、側壁22と側壁24との間に連続的に配列されている。
冷却フィン43および冷却フィン53は、底壁25から突出し、冷却風通路31における冷却風の流れ方向に直交する方向に直線状に延びている。冷却フィン43および冷却フィン53は、冷却風通路31における冷却風の流れ方向に直交する方向に延びる同一線上に配置されている。
冷却フィン43および冷却フィン53は、金属から形成されており、本実施の形態では、アルミニウムから形成されている。冷却フィン43および冷却フィン53は、冷却器ケース21に一体に成形されてもよいし、別体に形成された冷却フィン43および冷却フィン53が、底壁25に接合されてもよい。
互いに隣り合う冷却フィン43間には、冷却風分岐通路41が形成され、互いに隣り合う冷却フィン53間には、冷却風分岐通路51が形成されている。冷却風分岐通路41および冷却風分岐通路51は、冷却風通路31から互いに反対方向に分岐し、冷却風通路31における冷却風の流れ方向に直交する方向に直線状に延びている。複数の冷却風分岐通路41が、冷却風通路31における冷却風の流れ方向に並び、複数の冷却風分岐通路51が、冷却風通路31における冷却風の流れ方向に並んでいる。
本実施の形態では、図2中に示す平面視において、3つの半導体素子26が冷却風分岐通路41と重なる位置に配置され、3つの半導体素子26が冷却風分岐通路51と重なる位置に配置されている。冷却風分岐通路41と重なる位置に配置された3つの半導体素子26は、冷却風分岐通路41が延びる方向、すなわち、冷却風分岐通路41における冷却風の流れ方向において直列に並ばないように配置されている。冷却風分岐通路51と重なる位置に配置された3つの半導体素子26は、冷却風分岐通路51が延びる方向、すなわち、冷却風分岐通路51における冷却風の流れ方向において直列に並ばないように配置されている。
図3は、図2中の2点鎖線IIIに示す範囲を拡大して示した断面図である。図4は、図2中の2点鎖線IVに示す範囲を拡大して示した断面図である。
図2から図4を参照して、冷却フィン43および冷却フィン53は、それぞれ、端部43pおよび端部53pを有する。端部43pは、冷却フィン43が冷却風通路31に向けて延びる先端に配置されている。端部53pは、冷却フィン53が冷却風通路31に向けて延びる先端に配置されている。端部43pと端部53pとは、冷却風通路31を隔てて互いに対峙している。
本実施の形態における半導体素子の冷却構造においては、複数枚の冷却フィン43が、ある冷却フィン43の端部43pが、その冷却フィン43と冷却風通路31における冷却風流れの下流側に隣り合う冷却フィン43の端部43pよりも、冷却風通路31に向けて大きく延出しないように設けられている。言い換えれば、冷却風通路31における冷却風の流れ方向に互いに隣り合って配置された2つの冷却フィン43に注目した場合に、上流側に配置された冷却フィン43の端部43pと下流側に配置された冷却フィン43の端部43pとが、冷却風通路31における冷却風の流れ方向において互いに揃って配置されるか、下流側に配置された冷却フィン43の端部43pが、上流側に配置された冷却フィン43の端部43pよりも冷却風通路31に向けて大きく延出する。
たとえば、図3中では、冷却フィン43A、冷却フィン43Bおよび冷却フィン43Cが、挙げた順に、冷却風通路31における冷却風流れの上流側から下流側に並び、図4中では、冷却フィン43D、冷却フィン43Eおよび冷却フィン43Fが、挙げた順に、冷却風通路31における冷却風流れの上流側から下流側に並んでいる。図3中では、冷却フィン43Aの端部43pは、冷却フィン43Bの端部43pよりも冷却風通路31に向けて大きく延出せず、冷却フィン43Bの端部43pは、冷却フィン43Cの端部43pよりも冷却風通路31に向けて大きく延出しない。図4中では、冷却フィン43Dの端部43pは、冷却フィン43Eの端部43pよりも冷却風通路31に向けて大きく延出せず、冷却フィン43Eの端部43pは、冷却フィン43Fの端部43pよりも冷却風通路31に向けて大きく延出しない。
同様に、複数枚の冷却フィン53は、ある冷却フィン53の端部53pが、その冷却フィン53と冷却風通路31における冷却風流れの下流側に隣り合う冷却フィン53の端部53pよりも、冷却風通路31に向けて大きく延出しないように設けられている。
複数枚の冷却フィン43の端部43pを結んで仮想線61が得られ、複数枚の冷却フィン53の端部53pを結んで仮想線71が得られる。本実施の形態における半導体素子の冷却構造においては、冷却風通路31における冷却風の流れ方向に対する仮想線61の勾配が、冷却風通路31における冷却風流れの下流側(図4により拡大される図2中の領域91)よりも上流側(図3により拡大される図2中の領域92)で大きくなる。
より具体的には、図4中に示すように、冷却風通路31における冷却風流れの下流側では、冷却フィン43D、冷却フィン43Eおよび冷却フィン43Fが、各冷却フィンの端部43pの位置が矢印102に示す方向において揃うように設けられている。すなわち、仮想線61は、冷却風通路31における冷却風の流れ方向に平行な直線により表わされ、冷却風通路31における冷却風の流れ方向に対する仮想線61の勾配は、ゼロである。
一方、図3中に示すように、冷却風通路31における冷却風流れの上流側では、冷却フィン43Bの端部43pが冷却フィン43Aの端部43pよりも冷却風通路31に向けて大きく延出し、冷却フィン43Cの端部43pが冷却フィン43Bの端部43pよりも冷却風通路31に向けて大きく延出する。仮想線61は、冷却風通路31における冷却風の流れ方向に対して一定の勾配を有する直線により表わされる。冷却風通路31における冷却風流れの上流側では、複数枚の冷却フィン43の端部43pが階段状に配置されている。
同様に、冷却風通路31における冷却風の流れ方向に対する仮想線71の勾配が、冷却風通路31における冷却風流れの下流側(図4により拡大される図2中の領域91)よりも上流側(図3により拡大される図2中の領域92)で大きくなる。
本実施の形態では、複数枚の冷却フィン43と複数枚の冷却フィン53とが、冷却風通路31を挟んで対称の形状に設けられている。
続いて、本実施の形態における半導体素子の冷却構造によって奏される作用効果について説明する。
図5から図7は、比較のための半導体素子の冷却構造を模式的に表わす図である。図5から図7を参照して、比較のための半導体素子の冷却構造は、冷却風通路81を形成するための複数枚の冷却フィン83と、遠心ファン28から供給された冷却風を冷却風通路81に導くための整流用ダクト85とを有する。冷却風通路81と重なる位置には、複数の半導体素子26が配置されている。
図5中では、遠心ファン28から整流用ダクト85に流入する冷却風の流れ方向と、冷却風通路81における冷却風の流れ方向とが直交するように、遠心ファン28が整流用ダクト85に接続されている。図6中では、遠心ファン28から整流用ダクト85に流入する冷却風の流れ方向と、冷却風通路81における冷却風の流れ方向とが互いに反対方向となるように、遠心ファン28が整流用ダクト85に接続されている。図7中では、遠心ファン28から整流用ダクト85に流入する冷却風の流れ方向と、冷却風通路81における冷却風の流れ方向とが同じ方向となるように、遠心ファン28が整流用ダクト85に接続されている。
本実施の形態では、1つのモータジェネレータに対応して設けられたインバータが、6つの半導体素子26から構成されている。これら複数の半導体素子26を一括して冷却する場合、複数の半導体素子26を均一に冷却するという要求がある。これに対して、上記の比較例では、遠心ファン28から供給された冷却風を均等に複数の半導体素子26に向けて導くため、遠心ファン28から供給された冷却風を整流化する整流用ダクト85を設けている。しかしながら、このような構成では、半導体素子の冷却構造の大型化を招いてしまう。
一方、図2から図4中に示す本実施の形態における半導体素子の冷却構造では、複数枚の冷却フィン43と複数枚の冷却フィン53とを冷却風通路31を挟んだ両側に設けることにより、遠心ファン28から冷却風通路31に供給された冷却風をT字状に流通させる。そして、その下流側の冷却風分岐通路41および冷却風分岐通路51上に複数の半導体素子26を並列的に配置することにより、整流用ダクトを用いることなく複数の半導体素子26に冷却風を均等に流通させる構造を実現している。
この際、冷却風通路31における冷却風流れの下流側では、冷却風通路31を流通する冷却風が側壁22に衝突して冷却風分岐通路41および冷却風分岐通路51に流入するため、冷却風通路31における冷却風流れの下流側よりも上流側で、冷却風分岐通路41および冷却風分岐通路51に流通する冷却風の流量が小さくなる懸念がある。
これに対して、本実施の形態における半導体素子の冷却構造では、冷却風通路31における冷却風流れの上流側において、仮想線61および仮想線71が冷却風通路31における冷却風の流れ方向に対して勾配を有する。この場合、図3中に示すように、冷却風通路31を流通する冷却風が冷却フィン43に衝突することによって、冷却フィン43に平行な方向の分散流が生じる。この分散流が、隣接する冷却フィン43間に形成された冷却風分岐通路41に流入するため、冷却風分岐通路41における冷却風の流量が増大する。また同様の理由から、冷却風分岐通路51における冷却風の流量が増大する。
一方、冷却風通路31における冷却風流れの下流側では、冷却風通路31における冷却風の流れ方向に対する仮想線61および仮想線71の勾配がゼロであるため、上記のような冷却フィン43および冷却フィン53による分散流の効果が得られない。結果、冷却風通路31における冷却風流れの上流側と下流側との間で生じていた冷却風分岐通路41および冷却風分岐通路51における冷却風の流量のばらつきが解消されるため、複数の半導体素子26を均等な流量の冷却風により冷却することができる。
以上に説明した、この発明の実施の形態1における半導体素子の冷却構造についてまとめて説明すると、本実施の形態における半導体素子の冷却構造は、冷媒としての冷却風が流通する冷媒通路としての冷却風通路31と、冷却風通路31から分岐し、冷却風通路31を挟んだ両側にそれぞれ配置される第1分岐通路としての冷却風分岐通路41および第2分岐通路としての冷却風分岐通路51とが形成され、冷却風分岐通路41および冷却風分岐通路51を流通する冷却風によって複数の半導体素子26を冷却する冷却構造である。半導体素子の冷却構造は、冷却風通路31における冷却風流れの下流側に設けられる壁部としての側壁22と、冷却風通路31における冷却風の流れ方向に互いに間隔を隔てて配置され、互いに隣り合う位置に冷却風分岐通路41を形成する複数枚の第1フィン部としての冷却フィン43と、冷却風通路31における冷却風の流れ方向に互いに間隔を隔てて配置され、互いに隣り合う位置に冷却風分岐通路51を形成する複数枚の第2フィン部としての冷却フィン53とを備える。冷却フィン43および冷却フィン53は、それぞれ、冷却風通路31に向けて延びる先端に端部43pおよび端部53pを有する。
複数枚の冷却フィン43は、冷却フィン43の端部43pが、その冷却フィン43と冷却風通路31における冷却風流れの下流側に隣り合う冷却フィン43の端部43pよりも、冷却風通路31に向けて大きく延出しないように設けられる。複数枚の冷却フィン53は、冷却フィン53の端部53pが、その冷却フィン53と冷却風通路31における冷却風流れの下流側に隣り合う冷却フィン53の端部53pよりも、冷却風通路31に向けて大きく延出しないように設けられる。複数枚の冷却フィン43間で端部43pを結んで得られる仮想線61および複数枚の冷却フィン53間で端部53pを結んで得られる仮想線71の、冷却風通路31における冷却風の流れ方向に対する勾配は、冷却風通路31における冷却風流れの下流側よりも上流側で大きくなる。
このように構成された、この発明の実施の形態1における半導体素子の冷却構造によれば、複数枚の冷却フィン43間で端部43pを結んで得られる仮想線61および複数枚の冷却フィン53間で端部53pを結んで得られる仮想線71の、冷却風通路31における冷却風の流れ方向に対する勾配を、冷却風通路31における冷却風流れの下流側よりも上流側で大きくすることにより、冷却風分岐通路41および冷却風分岐通路51における冷却風の流量が冷却風通路31における冷却風流れの上流側と下流側との間でばらつくことを抑制できる。これにより、複数の半導体素子26をより均一に冷却することができる。
なお、本発明を、燃料電池と2次電池とを動力源とする燃料電池ハイブリッド車(FCHV:Fuel Cell Hybrid Vehicle)または電気自動車(EV:Electric Vehicle)に搭載されるパワー制御ユニットに適用することもできる。本実施の形態におけるハイブリッド自動車では、燃費最適動作点で内燃機関を駆動するのに対して、燃料電池ハイブリッド車では、発電効率最適動作点で燃料電池を駆動する。また、2次電池の使用に関しては、両方のハイブリッド自動車で基本的に変わらない。
また、本発明は、パワー制御ユニットに限られず、半導体素子の冷却が必要となる各種装置に適用される。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1における半導体素子の冷却構造の各種変形例について説明する。以下では、実施の形態1における半導体素子の冷却構造と比較して、重複する構造については説明を繰り返さない。
図8は、図2中の半導体素子の冷却構造の第1変形例を示す断面図である。図8を参照して、本変形例では、仮想線61および仮想線71が、冷却風通路31における冷却風流れの下流側から上流側に向けて、冷却風通路31における冷却風の流れ方向に対する勾配を大きくしながら湾曲する。仮想線61および仮想線71は、側壁22と側壁24との間で連続して湾曲している。
図9は、図2中の半導体素子の冷却構造の第2変形例を示す断面図である。図9を参照して、本変形例では、仮想線61および仮想線71が、冷却風通路31における冷却風流れの下流側(領域91)および上流側(領域92)の双方において、冷却風通路31における冷却風の流れ方向に対して一定の勾配を有する直線により表わされる。冷却風通路31における冷却風流れの上流側(領域92)における仮想線61および仮想線71の勾配は、冷却風通路31における冷却風流れの下流側(領域91)における仮想線61および仮想線71の勾配よりも大きい。
仮想線61および仮想線71の勾配が大きいほど、冷却風通路31を流通する冷却風と冷却フィン43および冷却フィン53との衝突による分散流が大きくなるため、冷却風分岐通路41および冷却風分岐通路51における冷却風流量が増大する現象が顕著となる。このため、冷却風分岐通路41および冷却風分岐通路51における冷却風の流量のばらつきを抑制するために、複数枚の冷却フィン43および複数枚の冷却フィン53の長短を調整し、仮想線61および仮想線71の勾配をチューニングする。この際、実施の形態1や上記変形例に示すように、仮想線61および仮想線71を、傾きの異なる直線や曲線などを適宜組み合わせた形態としてもよい。
図10は、図2中の半導体素子の冷却構造の第3変形例を示す断面図である。図10を参照して、本変形例では、仮想線61および仮想線71が、冷却風通路31における冷却風流れの下流側から上流側に向けて、冷却風通路31における冷却風の流れ方向に対する勾配を大きくしながら湾曲する。この際、冷却風通路31における冷却風流れの同じ地点で比較した場合に、複数枚の冷却フィン53の端部53pを結んで得られた仮想線71の勾配が、複数枚の冷却フィン43の端部43pを結んで得られた仮想線61の勾配よりも大きくなる。
冷却風通路31に対する冷却風の供給に遠心ファン28を用いた場合、遠心ファン28の回転中心から見て外周側から送り出される冷却風の流量が大きくなり、内周側から送り出される冷却風の流量が小さくなる現象が生じる。このような現象に起因して、図10中に示す遠心ファン28の接続形態においては、遠心ファン28が開口部23に接続される断面において冷却フィン43側から冷却フィン53側に近づくほど冷却風の流量が小さくなる流量分布が生じる(矢印103に示す流量分布)。
これに対して、本変形例では、複数枚の冷却フィン53の端部53pを結んで得られた仮想線71の勾配が、複数枚の冷却フィン43の端部43pを結んで得られた仮想線61の勾配よりも大きいため、冷却フィン53側で、冷却風分岐通路41および冷却風分岐通路51における冷却風流量が増大する現象がより顕著となる。結果、遠心ファン28の上記特性にもかかわらず、冷却風分岐通路41における冷却風の流量と冷却風分岐通路51における冷却風の流量とがばらつくことを抑制できる。
図11は、図2中の半導体素子の冷却構造の第4変形例を示す断面図である。図中には、図4に示す範囲と同じ範囲が示されている。
図11を参照して、本変形例では、側壁22に突出部96が設けられている。突出部96は、側壁22の内表面から冷却風通路31に向けて突出するように設けられている。突出部96は、冷却風分岐通路41と冷却風分岐通路51との間に配置されている。突出部96は、冷却風分岐通路41側と冷却風分岐通路51側とに対称の形状を有する。突出部96は、図11中に示す平面視において、冷却風通路31に向けて突出する先端に頂点を有する三角形状を有する。
本変形例によれば、冷却風通路31を流通する冷却風が、突出部96によって円滑に冷却風分岐通路41および冷却風分岐通路51に分流されるため、冷却風流れの圧力損失を低減することができる。これにより、遠心ファン28の体格を小さくし、半導体素子の冷却構造の小型化を図ることができる。
このように構成された、この発明の実施の形態2における半導体素子の冷却構造によれば、実施の形態1に記載の効果を同様に得ることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、主に、半導体素子を搭載する各種装置の冷却構造に適用される。
21 冷却器ケース、22,24 側壁、23 開口部、25 底壁、26 半導体素子、28 遠心ファン、29 噴き出し口、31,81 冷却風通路、41,51 冷却風分岐通路、43,43A〜43F,53,83 冷却フィン、43p,53p 端部、85 整流用ダクト、91,92 領域、96 突出部、106,108 ケーブル、110 電圧センサ、111 電流センサ、112 昇圧コンバータ、113 昇圧用IPM、114,122 インバータ、115 U相アーム、116 V相アーム、117 W相アーム、118 走行用IPM、120 車両用駆動装置、121 パワー制御ユニット、124,125 電流センサ、126 動力分割機構、130 制御装置、132 リアクトル、133 平滑用コンデンサ、140 バッテリユニット、141,142 端子、143,144 DC端子。

Claims (1)

  1. 冷媒が流通する冷媒通路と、前記冷媒通路から分岐し、前記冷媒通路を挟んだ両側にそれぞれ配置される第1分岐通路および第2分岐通路とが形成され、前記第1分岐通路および前記第2分岐通路を流通する冷媒によって複数の半導体素子を冷却する冷却構造であって、
    前記冷媒通路における冷媒流れの下流側に設けられる壁部と、
    前記冷媒通路における冷媒の流れ方向に互いに間隔を隔てて配置され、互いに隣り合う位置に前記第1分岐通路を形成する複数枚の第1フィン部と、
    前記冷媒通路における冷媒の流れ方向に互いに間隔を隔てて配置され、互いに隣り合う位置に前記第2分岐通路を形成する複数枚の第2フィン部とを備え、
    前記第1フィン部および前記第2フィン部は、前記冷媒通路に向けて延びる先端に端部を有し、
    複数枚の前記第1フィン部は、前記第1フィン部の前記端部が、その第1フィン部と前記冷媒通路における冷媒流れの下流側に隣り合う前記第1フィン部の前記端部よりも、前記冷媒通路に向けて大きく延出しないように設けられ、複数枚の前記第2フィン部は、前記第2フィン部の前記端部が、その第2フィン部と前記冷媒通路における冷媒流れの下流側に隣り合う前記第2フィン部の前記端部よりも、前記冷媒通路に向けて大きく延出しないように設けられ、
    複数枚の前記第1フィン部間で前記端部を結んで得られる仮想線および複数枚の前記第2フィン部間で前記端部を結んで得られる仮想線の、前記冷媒通路における冷媒の流れ方向に対する勾配は、前記冷媒通路における冷媒流れの下流側よりも上流側で大きくなり、
    前記壁部を有し、前記第1フィン部および前記第2フィン部を収容するケース体と、
    前記ケース体に向けて冷媒を供給するファンとをさらに備え、
    前記ケース体には、前記冷媒通路における冷媒流れの上流側で開口する開口部が形成され、
    前記ファンは、前記開口部に直接、接続され、
    前記ファンは、遠心ファンであり、前記開口部に接続される断面において前記第1フィン部側から前記第2フィン部側に近づくほど冷媒流量が小さくなるように、前記開口部に接続され、
    複数枚の前記第2フィン部間で前記端部を結んで得られる仮想線の勾配は、複数枚の前記第1フィン部間で前記端部を結んで得られる仮想線の勾配よりも大きい、半導体素子の冷却構造。
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