JP5529030B2 - 水性インクジェットインク - Google Patents

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Description

本発明は、ラインヘッド型インクジェットプリンタでの使用に適した水性インクジェットインクであって、より詳しくは、顔料が凝集し難く、機上安定性に優れた水性インクジェットインクに関する。
インクジェットインクには、油性インク、水性インク、ソルベント系インク、紫外線硬化性インクなどの様々な種類のインクがある。その中でも、水性インクは、裏抜けが少なく、文字再現性が良いことから、家庭用、事務用、産業用に広く使用されている。しかし、従来使用されている水性インクは、水を多量に含有するものであり、印刷用紙として普通紙を用いて印刷した場合、インク中の水分が印刷用紙の繊維を膨潤させ、印刷用紙にカールやコックリングを生じさせるという問題があった。
上記のような従来の水性インクの欠点を改良するために、特開2005−220296号公報及び特開2007−144931号公報は、インクの水含有量を50%未満にとし、ポリアルキレングリコールアルキルエーテルなどの低極性の水溶性有機溶剤を50質量%以上含有させることで、普通紙に印刷した場合でも裏抜けが少なく且つカールやコックリングが生じない水性インクを提案している。しかし、かかる水性インクは、顔料の分散性に劣る低極性の水溶性有機溶剤を使用しているため、水分の蒸発や吸湿、その他の物質の混入などによりインクの組成が変化した際に、顔料の分散安定性が損なわれ、顔料の凝集、沈降、固化が発生するという問題があった。
例えば、上記水性インクをインクジェットヘッドに充填して45℃30%R.H.の環境に放置すると、水分の蒸発により顔料の分散安定性が損なわれ、顔料凝集が発生し、また、30℃100%R.H.の環境に放置すると、ノズル近傍や廃液経路に顔料の凝集が生じてノズルの閉塞や廃液経路の詰まりが生じ、インクジェットヘッドに回復不可能な致命的なダメージを与え、プリンタの機上安定性を損なうことになる。このような不具合を防止するために、インクジェットヘッドにキャップやメインテナンス機構を付加することも考えられるが、特に、吐出ヘッド数の多いライン型インクジェットプリンタにおいては、プリンタのコストを大きく増加させることになる。
また、上記水性インクをインクジェットヘッドに充填して70℃の環境に放置すると、水分の蒸発により顔料の分散安定性が損なわれ、顔料凝集が発生し、輸送時や保管時の環境に制限が加わる。
特開2007−91911号公報は、顔料として自己分散顔料を使用するとともに、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなどの化合物を添加することにより、上記公報記載の水性インクの顔料分散安定性を改良することを提案している。しかし、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンのような化合物を使用すると、安全性が低いうえに、コストが上昇する。
特開2005−220296号公報 特開2007−144931号公報 特開2007−91911号公報
本発明の目的は、低極性の水溶性有機溶剤を配合して水の含有量を低減させた水性インクにおける顔料分散安定性を単純な方法で向上させ、機上安定性に優れたインクジェットインクを提供するとともに、さらに貯蔵安定性にも優れたインクジェットインクを提供することにある。
本発明者等は、上記目的の下に鋭意研究した結果、低極性の水溶性有機溶剤を配合して水の含有量を低減させて印刷用紙のカールを防止した水性インクにおいて、顔料として特定のカウンターイオンを備えた自己分散顔料を使用することにより、顔料の分散安定性を向上させるとともに、インクの機上安定性を改良できることを見出し、本発明を完成するに至った。
また、本発明者等は、上記インクに塩基性物質を共存させて該インクのpHを塩基性に保つことにより、さらに顔料の分散安定性を向上させるとともに、インクの貯蔵安定性を改良できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、水と、低極性の水溶性有機溶剤と、顔料とを少なくとも含んでなる水性インクジェットインクであって、前記水はインク全量の60質量%以下を占め、前記水溶性有機溶剤はインク全量の15質量%以上を占め、前記顔料は、表面にアニオン性官能基を備えるとともにそのカウンターイオンとして下記式(1)で示される四級アンモニウムイオンを備える自己分散顔料を含んでなり、所望により、塩基性物質をインクのpHを9〜11とするに十分な量だけ含有することを特徴とする水性インクジェットインクが提供される。
Figure 0005529030
(式中、R、R、R及びRは、それぞれ独立に、置換または非置換のアルキル基を示す。)
本発明によれば、低極性の水溶性有機溶剤を配合することにより水の含有量を低減させた水性インクジェットインクにおいて、顔料として、表面にアニオン性官能基を備えるとともにそのカウンターイオンとして上記式(1)で示される四級アンモニウムイオンを備える自己分散顔料を使用することとしたので、印刷用紙として普通紙を用いて印刷した場合でもカールやコックリングの発生が抑制されるだけでなく、顔料の分散安定性が改良され、高温乾燥環境下や多湿環境下でもヘッドノズルの閉塞や廃液経路の詰まりの発生が抑制され、吐出回復性、すなわち、機上安定性に優れたインクジェットインクが提供される。また、塩基性物質を含有させることによりインクのpHを塩基性に維持した場合は、さらに顔料の分散安定性が改良され、高温環境下で保存した場合でもインク性状に変化を生じることがなく、すなわち、貯蔵安定性に優れたインクジェットインクが提供される。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明の水性インクジェットインクは、水性媒体を構成する水及び低極性の水溶性有機溶剤と、該水性媒体に分散された上記自己分散顔料とから少なくとも構成され、所望により、上記水性媒体に溶解された塩基性物質を含有してもよい。
本発明で使用する水性媒体は、水に水溶性有機溶媒を配合して構成される。水溶性有機溶剤は、印刷時に印刷用紙にカールが生じるのを防止するために使用されるものである。
本発明で使用できる低極性の水溶性有機溶剤としては、例えば、グリコールエーテル類、グリコールエーテル類のアセタート、グリセリン、ポリグリセリン、イミダゾリジノン系溶剤、3‐メチル‐2,4‐ペンタンジオールなどが挙げられる。
グリコールエーテル類としては、アルキレングリコールアルキルエーテル及びポリアルキレングリコールアルキルエーテル(本明細書では、両者を(ポリ)アルキレングリコールアルキルエーテルと総称する)が挙げられ、例えば、下記式(2)で示される化合物が挙げられる。
Figure 0005529030
(式(2)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜6好ましくは4〜6のアルキル基であり、R及びRの少なくとも一つはアルキル基であり、nは1乃至4の整数であり、好ましくは3乃至4、さらに好ましくは4である。)
上記式(2)で示される(ポリ)アルキレングリコールアルキルエーテルの具体例としては、例えば、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノプロピルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテルなどが挙げられる。
他の(ポリ)アルキレングリコールアルキルエーテルの具体例としては、下記式(3)で示される化合物が挙げられる。
Figure 0005529030
(式(2)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜6好ましくは4〜6のアルキル基であり、R及びRの少なくとも一つはアルキル基であり、nは1乃至4の整数であり、好ましくは3乃至4、さらに好ましくは4である。)
上記式(3)で示される(ポリ)アルキレングリコールアルキルエーテルの具体例としては、例えば、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジブチルエーテル、トリプロピレングリコールジブチルエーテルなどが挙げられる。
本発明では、カールの発生を有効に防止するためには、上記水溶性有機溶剤のうち、α値65°以下の水溶性有機溶剤を使用することが好ましく、α値35〜60°の水溶性有機溶剤を使用することがより好ましい。このような水溶性有機溶媒としては、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル(α値=55.2)、トリエチレングリコールエチルエーテル(α値=59.3)、トリエチレングリコールヘキシルエーテル(α値=48.4)、2−エチル−1,3ヘキサンジオール(α値=55.0)、ヘキシレングリコール(α値=61.2)などが挙げられる。
なお、α値とは、tanα=(無機性値/有機性値)で与えられるαの値である。ここで、「有機性値」及び「無機性値」は、藤田穆により提案された「有機概念図」において用いられている概念に基づくものであり、有機化合物をその炭素領域の共有結合連鎖に起因する「有機性」と置換基(官能基)に存在する静電性の影響による「無機性」との2因子に分けてそれぞれを数値化したものであり、個々の化合物の構造等から求められる値である。したがって、α値は、化合物の「有機性」と「無機性」のバランスを定量的に示すものである。なお、「有機概念図」に関連する事項は、藤田穆著「系統的有機定性分析(混合物編)」風間書房(1974)等に詳述されている。
本発明では、水溶性有機溶剤として、上記α値65°以下のものに併用して、他の水溶性有機溶剤を使用することを妨げるものではない。かかる他の水溶性有機溶剤としては、上記に列挙した水溶性有機溶剤を使用することができ、その他、例えば、グリセリン(α値=78.7)、ジグリセリン(α値=74.2)、テトラグリセリン(α値=70.0)、ヘキサグリセリン(α値=68.2)、デカグリセリン(α値=66.5)、1,3プロパンジオール(α値=73.3)などを使用することもできる。
本発明の好ましい実施形態によれば、上記水溶性有機溶剤は、グリセリン及びポリグリセリンからなる群から選ばれた少なくとも1種を含有することが好ましい。ポリグリセリンとしては、グリセリン単位を2〜10個含むものが挙げられ、好ましくはジグリセリンが使用される。グリセリン及びポリグリセリンは、保湿剤として作用するので、インクから水分が揮発してインク組成が変化するのを防止し、機上安定性を向上させることができる。かかる保湿剤は、インク全量に対して5質量%以上含有させることが好ましく、5〜30質量%含有させることがより好ましい。
本発明の水性インクジェットインクにおいて、水はインク全量の60質量%以下を占めることが必要であり、インク全量の35〜60質量%を占めることが好ましい。本発明の水性インクジェットインクが塩基性物質を含有する場合は、水はインク全量の55質量%以下を占めることが好ましく、インク全量の25〜55質量%を占めることがより好ましく、インク全量の30〜50質量%を占めることが特に好ましい。水は、インクが紙に着弾した後、紙繊維に速やかに浸透する一方で、顔料の流動性を失わせて紙表面に止まらせるため、高画質化に寄与する。したがって、水は高画質化のために必要な成分である。しかし、水の量が多すぎる場合、印刷時の印刷用紙のカールやコックリングの発生を適切に防止することができなくなる。また、水の量が少なすぎる場合、インク粘度が高くなりすぎて吐出が不安定になるおそれがあり、また、画質が低下するおそれもある。
本発明の水性インクジェットインクにおいて、上記水溶性有機溶剤はインク全量の15質量%以上を占めることが必要であり、塩基性物質を含まない場合、インク全量の35〜60質量%を占めることが好ましい。本発明の水性インクジェットインクが塩基性物質を含む場合、上記水溶性有機溶剤はインク全量の15質量%以上を占めることが必要であり、インク全量の15〜65質量%を占めることが好ましく、インク全量の25〜60質量%を占めることがより好ましく、インク全量の40〜60質量%を占めることがより好ましい。上記水溶性有機溶剤の量が少なすぎる場合、印刷時の印刷用紙のカールやコックリングの発生を適切に防止できなくなる。水溶性有機溶剤が多すぎる場合、顔料の分散安定性を損なうおそれがある。
本発明において、印刷時の印刷用紙のカールやコックリングの発生を有効に防止するために、α値65°以下の水溶性有機溶剤を、インク全量の20質量%以上含有させることが好ましく、25質量%以上含有させることがさらに好ましい。本発明では、顔料として下記自己分散顔料を使用することとしたので、かかる低極性有機溶剤の含有下においても、安定した顔料分散性を確保することができる。
本発明において、上記水溶性有機溶剤として(ポリ)アルキレングリコールアルキルエーテルを使用する場合は、インク全量の15〜55質量%を含有させることが好ましく、インク全量の15〜50質量%を含有させることがより好ましい。また、(ポリ)アルキレングリコールアルキルエーテルとしては、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル及びトリエチレングリコールヘキシルエーテルからなる群より選ばれた少なくとも1種を使用することが好ましく、これらを、インク全量の20質量%以上含有させることが好ましく、25質量%以上含有させることがさらに好ましい。この場合、印刷時の印刷用紙のカールやコックリングの発生が実質的に無くなり、印刷時の高速な印刷用紙の搬送が可能となり、安定した顔料分散性と機上安定性、さらには貯蔵安定性を備えたインクジェットインクが得られる。
本発明のインクジェットインクの水性媒体を構成する水と低極性の水溶性有機溶剤との使用比率(水/水溶性有機溶剤)は、質量比で、0.5〜5.5とすることが好ましく、0.75〜2.5とすることがより好ましい。
本発明で使用する自己分散顔料は、分散剤なしで分散が可能な顔料であり、表面にアニオン性官能基を備えるとともにそのカウンターイオンとして上記式(1)で示される四級アンモニウムイオンを備える顔料粒子である。顔料としては、カーボンブラック等の黒色顔料の他、各種色彩の有機顔料を使用することができる。
本発明で使用する自己分散顔料は、アニオン性官能基が顔料粒子の表面に直接結合しているものであっても、他の原子団を介して顔料粒子の表面に結合しているものであってもよい。
アニオン性官能基としては、例えば、カルボン酸基、スルホン酸基、燐酸基などのアニオン性の極性基が挙げられ、好ましくは、カルボン酸基である。
かかるアニオン性官能基は、特表2003−513137号公報、WO97/48769号公報、特開平10−110129号公報、特開平11−246807号公報、特開平11−57458号公報、同11−189739号公報、特開平11−323232号公報、特開2000−265094号公報などに記載の方法に従って、顔料粒子表面に結合させることができる。
本発明においては、顔料として、上記アニオン性官能基が上記式(1)で示される四級アンモニウムイオンをカウンターイオンとして備える自己分散顔料が必須成分として使用される。上記式(1)で示される四級アンモニウムイオンとしては、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラエチルアンモニウムイオン、テトラプロピルアンモニウムイオン及びテトラブチルアンモニウムイオンが好ましく、テトラプロピルアンモニウムイオン及びテトラブチルアンモニウムイオンがより好ましく、テトラブチルアンモニウムイオンが特に好ましい。
本発明では、カウンターイオンとして四級アンモニウムイオンを備える自己分散顔料を使用することとしたので、水及び低極性の水溶性有機溶媒を含有する水性媒体中おいて、水中では電離して水に対する親和性を発揮し、低極性の水溶性有機溶媒中では四級アンモニウム塩を形成して該有機溶媒に対する親和性を発揮し、水の蒸発等でインク組成が変化した場合でも、顔料の分散安定性を保つことが可能になると考えられる。
表面にアニオン性官能基を備えた顔料は、通常、ナトリウム塩、カリウム塩、アミン塩、遊離酸の形態で提供されている。このような自己分散顔料は、キャボット社から商品名Cab−O−JET300、Cab−O−JET200、Cab−O−JET250、Cab−O−JET260、Cab−O−JET270の下に市販されている。
遊離酸の形態の顔料については、四級アンモニウムイオンを添加することにより、カウンターイオンとして四級アンモニウムイオンを備えた上記自己分散顔料に変換することができ、そのまま本発明のインクに配合することができる。塩の形態の顔料は、イオン交換樹脂により一旦遊離酸の形態に変換した後、四級アンモニウムイオンを添加することにより、カウンターイオンとして四級アンモニウムイオンを備えた上記自己分散顔料に変換することができる。また、塩の形態の顔料は、四級アンモニウムイオンを保持したイオン交換樹脂を用いて、カウンターイオンとして四級アンモニウムイオンを備えた上記自己分散顔料に直接変換することもできる。
本発明において、自己分散顔料の全カウンターイオンが四級アンモニウムイオンで構成されている必要はなく、カウンターイオンとしての四級アンモニウムイオンは、自己分散顔料の全カウンターイオンに対する当量比(前記四級アンモニウムイオン/全カウンターイオン)で0.45乃至1に相当する量だけ存在していればよく、好ましくは0.55乃至1に相当する量だけ存在していればよい。この当量比が0.45未満の場合、顔料の分散安定性の改善効果が十分に得られない場合がある。なお、四級アンモニウムイオン以外のカウンターイオンは、特に限定されるものではなく、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン等が挙げられ、そのうち、リチウムイオン、ナトリウムイオン及びカリウムイオンが好ましく、ナトリウムイオンがより好ましい。
したがって、本発明の自己分散顔料として、例えば、塩の形態の自己分散顔料を完全に四級アンモニウム塩の形態に変換したもの(自己分散顔料X)を単独で使用してもよく、塩の形態の自己分散顔料のカウンターイオンを例えば半分以上四級アンモニウム塩に変換したもの(自己分散顔料Y)を単独で使用してもよく、さらには、上記自己分散顔料Xと、塩の形態の自己分散顔料のカウンターイオンが四級アンモニウムイオン以外のもの(自己分散顔料Z)とを混合したものを使用しても良い。
本発明の水性インクジェットインクにおいて、顔料の含有量は特に限定されないが、インク全量に対して、固形分換算で0.1質量%〜15質量%の範囲が好ましく、1質量%〜15質量%がより好ましく、3〜10質量%が特に好ましい。0.1質量%未満では、十分な画像濃度が得られない。15質量%を越えると、インク変質が起こりやすく、ノズルの詰まりが発生しやすくなる。
本発明で使用する塩基性物質は、インクのpHを9〜11とすることができるものであれば特に限定されない。塩基性物質の具体例としては、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の水酸化物又はアミン類が挙げられる。アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の水酸化物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等が挙げられる。アミン類としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のエタノールアミン類、アンモニア水(水酸化アンモニウム)、その他上記カウンターイオンと同様のアンモニウムイオンを備えた四級アンモニウム塩などが挙げられる。このうち、水酸化ナトリウム、エタノールアミン類、及び自己分散顔料のカウンターイオンとして用いたものと同一のアンモニウムイオンの塩が好ましく用いられる。水酸化ナトリウムの添加量は、通常、インク全量に対して0.005〜0.05質量%である。エタノールアミン類の添加量は、通常、インク全量に対して0.5〜5質量%である。アンモニウムイオンの塩の添加量は、通常、インク全量に対して0.01〜1質量%である。インクのpHが9未満の場合、貯蔵安定性が十分でなくなり、pHが11を越えると、インクの粘度上昇が生じ、インクの吐出性が低下する。
本発明の水性インクジェットインクには、上記成分の他に、必要に応じて、界面活性剤、酸化防止剤、防黴剤などの各種添加剤を配合することができる。
界面活性剤としては、各種界面活性剤を使用できるが、インクの吐出性を改善するために、アセチレングリコールのエチレンオキシド付加物を使用することが好ましい。かかる界面活性剤は、インク全量に対して0.5〜5質量%配合することが好ましい。
本発明の水性インクジェットインクは、例えばディスパー等の公知の分散機に全成分を一括又は分割して投入して分散させ、所望により、メンブレンフィルター等の公知のろ過機を通すことにより調製できる。具体的には、予め溶剤の一部と顔料の全量を均一に混合させた混合液を調製して分散機にて分散させた後、この分散液に残りの成分を添加してろ過機を通すことにより調製することができる。
本発明の水性インクジェットインクは、多数のノズルが長手方向に一列に配列されたライン型インクジェットプリンタでの印刷に用いるのに好適である。このようなインクジェットプリンタでは、印刷用紙を印刷機に一回通過させるだけで画像形成が行われ、100ppm以上の高速で印刷が行われる。ライン型インクジェットプリンタ用には、本発明のインクジェットインクは、該プリンタに専用の容量500mL以上のインク容器に充填して提供することができる。
ライン型インクジェットプリンタ用の水性インクジェットインクの23℃における粘度は、インクジェットヘッドノズルからの吐出に適した5〜50mPa・sの範囲に設定することが好ましく、5〜30mPa・sの範囲に設定することがより好ましく、7〜14mPa・sの範囲に設定することがさらにより好ましい。また、保存環境によってインクが凍結しないように、インクの凝固点は−5℃以下とするのが好ましい。かかる粘度や凝固点は、水や上記水溶性有機溶媒の種類や量などを適宜選択したり、必要に応じて、添加剤を配合することにより調整することができる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
実施例I-1〜I-3
キャボット社製自己分散カーボンブラック分散体(商品名:Cab−O−JET300、表1における自己分散顔料分散体I-10に相当)を、テトラブチルアンモニウムイオンを吸着させたイオン交換樹脂(商品名:アンバーライト、Sigma-Aldrich社製)で処理し、該分散体がカウンターイオンとして含有していたナトリウムイオンをテトラブチルアンモニウムイオンに変換した(変換後の分散体が表1における自己分散顔料分散体I-1、 I-2及びI-3)。
変換後の分散体に含まれるナトリウムイオンをナトリウムイオン濃度計で測定し、変換前の分散体に含まれていたナトリウムイオンとの濃度差をテトラブチルアンモニウムイオン濃度とし、カウンターイオン全量に対する当量比を求めた。結果を表1に示した。
なお、キャボット社製自己分散カーボンブラック分散体(商品名:Cab−O−JET300、表1における自己分散顔料分散体I-10に相当)は、表面にカルボン酸基(カウンターイオンはナトリウムイオンであり、イオン濃度は0.036mol/L)を結合させたカーボンブラック粒子の濃度15質量%の水分散体である。
表1に示す各成分を表1に示す割合で混合した後、8μmセルロースアセテートメンブレンフィルターで濾過して、インクジェットインクを調製した。
上記実施例でそれぞれ得られたインクジェットインクについて、以下の方法によりインクの機上安定性を評価した。これらの評価結果を表1に示した。
・インクの吐出回復性(機上安定性)
東芝テック社製インクジェットプリンタヘッドCB1単体(318ノズル)にインクジェットインクを充填し、温度45℃湿度30%R.H.、温度45℃湿度100%R.H.または温度23℃湿度50%R.H.に設定された恒温恒湿槽に7日間放置した。その後、温度23℃湿度50%R.H.の環境下において、インクに圧力10Kpsを10秒間加え、プリンタヘッドのノズル表面のインクを吸引除去する吐出回復動作を繰り返し、下記の評価基準に従い、吐出性を評価した。
○:回復動作3回以内で全ノズルが吐出回復。
△:回復動作10回以内で全ノズルが吐出回復。
×:回復動作10回で吐出回復しないノズルが1つ以上ある。
実施例I-4〜I-5
カウンターイオンをテトラエチルアンモニウムイオン又はテトラメチルアンモニウムイオンに変換した以外、実施例I-1と同様の方法でインクジェットインクを作成し、評価した。結果を表1に示す。
実施例I-6〜I-8
上記自己分散顔料分散体I-1の代わりに、自己分散顔料分散体I-6、 I-7又はI-8を用いた以外、実施例I-1と同様の方法でインクジェットインクを作成し、評価した。結果を表1に示す。
自己分散顔料分散体I-6は、上記自己分散カーボンブラック分散体(商品名:Cab−O−JET300、キャボット社製)の代わりに、自己分散シアン顔料分散体(商品名:Cab−O−JET250、キャボット社製)を用いて、実施例I-1と同様の方法でカウンターイオンを変換して得られたものである。この自己分散シアン顔料分散体(商品名:Cab−O−JET250)は、表面にカルボン酸基(カウンターイオンはナトリウムイオンであり、イオン濃度は0.024mol/L)を結合させたフタロシアニンブルー(PB15:4)粒子の濃度10質量%の水分散体である。
自己分散顔料分散体I-7は、上記自己分散カーボンブラック分散体(商品名:Cab−O−JET300、キャボット社製)の代わりに、自己分散マゼンダ顔料分散体(商品名:Cab−O−JET260、キャボット社製)を用いて、実施例I-1と同様の方法でカウンターイオンを変換して得られたものである。この自己分散マゼンダ顔料分散体(商品名:Cab−O−JET260)は、表面にカルボン酸基(カウンターイオンはナトリウムイオンであり、イオン濃度は0.024mol/L)を結合させたジメチルキナクリドン(PR122)粒子の濃度10質量%の水分散体である。
自己分散顔料分散体I-8は、上記自己分散カーボンブラック分散体(商品名:Cab−O−JET300、キャボット社製)の代わりに、自己分散イエロー顔料分散体(商品名:Cab−O−JET270、キャボット社製)を用いて、実施例I-1と同様の方法でカウンターイオンを変換して得られたものである。この自己分散イエロー顔料分散体(商品名:Cab−O−JET270)は、表面にカルボン酸基(カウンターイオンはナトリウムイオンであり、イオン濃度は0.024mol/L)を結合させたモノアゾイエロー(PY74)粒子の濃度10質量%の水分散体である。
比較例I-1
カウンターイオンをリチウムイオンに変換した以外、実施例I-1と同様の方法でインクジェットインクを作成し、評価した。結果を表1に示す。
比較例I-2
カウンターイオンを変換せずにキャボット社製自己分散カーボンブラック分散体(商品名:Cab−O−JET300、表1における自己分散顔料分散体I-10に相当)をそのまま用いた以外、実施例1と同様の方法でインクジェットインクを作成し、評価した。結果を表1に示す。
Figure 0005529030
尚、表1記載の原材料の表示は、以下の通りである。
サーフィノール465(商品名): エアープロダクツ社製アセチレングリコールエチレンオキシド付加物(界面活性剤)
表1の結果から、本発明に属する実施例I-1〜I-8のインクジェットインクは、何れの条件下でも吐出回復性に優れ、機上安定性に優れたインクであることがわかる。特に、カウンターイオンとしてテトラブチルアンモニウムイオンを使用した実施例I-1〜I-3及びI-6〜I-8のインクジェットインクは、高温乾燥下でも良好な吐出回復性を維持する優れたインクであることがわかる。
これに対し、カウンターイオンとしてリチウムイオンを使用した比較例I-1のインクジェットインクは、常温における使用には問題はないが、高温及び高湿条件下で吐出回復性が損なわれ、高温及び高湿条件下の使用に適さない。また、カウンターイオンとしてナトリウムイオンを使用した比較例I-2のインクジェットインクは、何れの条件でも吐出回復性に問題が生じ、機上安定性に劣る。
実施例II-1〜II-7、比較例II-1〜II-3
キャボット社製自己分散カーボンブラック分散体(商品名:Cab−O−JET400、表2における自己分散顔料分散体II-4に相当)を、テトラブチルアンモニウムイオンを吸着させたイオン交換樹脂(商品名:アンバーライト、Sigma-Aldrich社製)で処理し、該分散体がカウンターイオンとして含有していたナトリウムイオンをテトラブチルアンモニウムイオンに変換して、自己分散顔料分散体II-1を得た。なお、カウンターイオンの変換率は80%であった。
テトラブチルアンモニウムイオンの代わりに、テトラエチルアンモニウムイオンを用いた以外、上記自己分散顔料分散体II-1と同様の方法でカウンターイオンを変換して、自己分散顔料分散体II-2を得た。なお、カウンターイオンの変換率は80%であった。
テトラブチルアンモニウムイオンの代わりに、テトラメチルアンモニウムイオンを用いた以外、上記自己分散顔料分散体II-1と同様の方法でカウンターイオンを変換して、自己分散顔料分散体II-3を得た。なお、カウンターイオンの変換率は80%であった。
なお、キャボット社製自己分散カーボンブラック分散体(商品名:Cab−O−JET400、表2における自己分散顔料分散体II-4に相当)は、表面にリン酸基(カウンターイオンはナトリウムイオン)を結合させたカーボンブラック粒子の濃度15質量%の水分散体である。
キャボット社製自己分散カーボンブラック分散体(商品名:Cab−O−JET300、表2における自己分散顔料分散体II-7に相当)を、テトラブチルアンモニウムイオンを吸着させたイオン交換樹脂(商品名:アンバーライト、Sigma-Aldrich社製)で処理し、該分散体がカウンターイオンとして含有していたナトリウムイオンをテトラブチルアンモニウムイオンに変換して、自己分散顔料分散体II-5を得た。なお、カウンターイオンの変換率は80%であった。
テトラブチルアンモニウムイオンの代わりに、テトラエチルアンモニウムイオンを用いた以外、上記自己分散顔料分散体II-5と同様の方法でカウンターイオンを変換して、自己分散顔料分散体II-6を得た。なお、カウンターイオンの変換率は80%であった。
なお、キャボット社製自己分散カーボンブラック分散体(商品名:Cab−O−JET300、表2における自己分散顔料分散体II-7に相当)は、表面にカルボン酸基(カウンターイオンはナトリウムイオン)を結合させたカーボンブラック粒子の濃度15質量%の水分散体である。
表2に示す各成分を表2に示す割合で混合した後、8μmフィルターでろ過して、インクジェットインクを調製した。
上記例でそれぞれ得られたインクジェットインクについて、以下の方法によりインクの貯蔵安定性を評価した。これらの評価結果を表2に示した。
・インクの粘度変化(貯蔵安定性)
作製したインクの粘度(初期粘度)を測定した。そして、このインクを20mL容量のガラス瓶に充填し、70℃で7日放置した後、粘度(放置後粘度)を測定し、下記式に従って変化率を算出した。
変化率(%)=((放置後粘度−初期粘度)/初期粘度)×100
粘度は、HAAKE社製レオメーターReoStress300を用い、23℃/Shear stress10paの条件で測定した。評価は、下記の規準に従って行った。
○:変化率の絶対値が10%未満。
△:変化率の絶対値が10%以上20%未満。
×:変化率の絶対値が20%以上。
なお、インク粘度が50mPaを越えると、加温してインク粘度の低減を図っても印字は困難である。
Figure 0005529030
尚、表2記載の原材料の表示は、以下の通りである。
サーフィノール465(商品名): エアープロダクツ社製アセチレングリコールエチレンオキシド付加物(界面活性剤)
表2の結果から、本発明に属する実施例II-1〜II-7のインクジェットインクは、粘度変化率が低く、貯蔵安定性に優れたインクであることがわかる。
これに対し、カウンターイオンとして四級アンモニウムイオンを含まずナトリウムイオンを使用した比較例II-1およびII-2のインクジェットインクは、粘度変化が激しく、貯蔵安定性に劣る。また、カウンターイオンとして四級アンモニウムイオンを使用したが、塩基性物質を配合しなかった比較例II-3も、粘度上昇が激しく、貯蔵安定性に劣る。
本発明の水性インクジェットインクは、普通紙に印刷した際にカールやコックリングの発生が防止されているので、各種インクジェットプリンタで普通紙に印刷するのに利用でき、しかも、常温だけでなく、高温及び高湿条件下でも顔料の分散安定性に優れているので、プリンタを長期間使用せずに放置した後でも、ノズルの閉塞や廃液経路の詰まりが生じる危険性が低減され、機上安定性に優れ、また、高温下で保存した場合にも顔料の分散安定性が損なわれず、輸送時や保存時における環境の変化に対して耐性があり、貯蔵安定性に優れるため、大容量のインク容器を備えた、吐出ヘッド数の多いライン型インクジェットプリンタで使用するのに好適である。

Claims (6)

  1. 水と、低極性の水溶性有機溶剤と、顔料とを少なくとも含んでなる水性インクジェットインクであって、前記水はインク全量の60質量%以下を占め、前記水溶性有機溶剤はテトラエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノヘキシルエーテル、トリエチレングリコールエチルエーテル、2−エチル−1,3ヘキサンジオール及びヘキシレングリコールからなる群より選ばれた少なくとも1種を含むとともにインク全量の15質量%以上を占め、前記顔料は、表面にアニオン性官能基を備えるとともにそのカウンターイオンとして下記式(1)で示される四級アンモニウムイオンを備える自己分散顔料を含んでなることを特徴とする水性インクジェットインク。
    Figure 0005529030

    (式中、R、R、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1乃至4のアルキル基を示す。)
  2. 前記式(1)で示される四級アンモニウムイオンは、前記自己分散顔料の全カウンターイオンに対する当量比(前記四級アンモニウムイオン/全カウンターイオン)で0.45乃至1に相当する量だけ存在する請求項1に記載の水性インクジェットインク。
  3. 前記自己分散顔料のアニオン性官能基が、カルボン酸基、スルホン酸基及び燐酸基からなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項に記載の水性インクジェットインク。
  4. 前記水溶性有機溶剤が、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル及びトリエチレングリコールモノヘキシルエーテルからなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項に記載の水性インクジェットインク。
  5. 前記水溶性有機溶剤が、前記インク全量の15〜55質量%を占める、請求項4に記載の水性インクジェットインク。
  6. 前記テトラエチレングリコールモノブチルエーテルが、前記インク全量の20質量%以上を占める、請求項に記載の水性インクジェットインク。
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