図面を参照して、本発明に係る不揮発性半導体記憶装置の第1実施形態〜第6実施形態、及びその他の実施形態を説明する。以下、各実施形態における図面において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付す。
ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なる。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれる。
(1)第1実施形態
以下、第1実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置について、(1.1)全体概略構成、(1.2)メモリセルアレイの構成、(1.3)回路構成、(1.4)第1実施形態の効果の順で説明する。
(1.1)全体概略構成
図1は、第1実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1Aの全体概略構成図である。
図1に示すように、不揮発性半導体記憶装置1Aは、コマンドデコーダ201、メモリコントローラ202、アドレスラッチとコマンドジェネレータとからなるアドレスラッチ&コマンドジェネレータ203、アドレスデコーダ204、センスアンプコントローラ205、メモリセルアレイ100A、カラムデコーダと読み出し判定回路とからなるカラムデコーダ&読み出し判定回路206、SRAMキャッシュ回路207、データラッチ回路208、I/Oバッファ209、及びビット線スイッチコントローラ210を有する。
コマンド信号は、アドレスラッチイネーブル(ALE)、読み出しイネーブル(/RE)、チップイネーブル(/CE)、書き込みイネーブル(/WE)、コマンドラッチイネーブル(/CLE)、及びコマンド・アドレス・データ入出力(I/O)等を含み、外部からコマンドデコーダ201に入力される。コマンドデコーダ201は、入力されたコマンド信号をデコードし、そのデコード結果をメモリコントローラ202に出力する。メモリコントローラ202は、コマンドデコーダ201からデコード結果が入力され、その入力に応じてメモリセルアレイ100A及びカラムデコーダ&読み出し判定回路206を制御する。
また、アドレス信号A0−nは、外部からアドレスラッチ&コマンドジェネレータ203に入力される。アドレスラッチ203は、外部から入力されたアドレス信号A0−nをラッチし、コマンドジェネレータ203は、外部から入力されたアドレス信号A0−nに対応するコマンドの生成を行う。アドレスラッチ&コマンドジェネレータ203でラッチされたアドレス信号A0−nは、アドレスデコーダ204に出力される。アドレスデコーダ204は、入力されたアドレス信号A0−nをデコードし、そのデコード結果を、センスアンプコントローラ205、カラムデコーダ&読み出し判定回路206、ビット線スイッチコントローラ210、及びメモリセルアレイ100Aに出力する。
センスアンプコントローラ205は、アドレスデコーダ204からデコード結果が入力され、その入力に応じてメモリセルアレイ100A内のメインバッファ150a,150b…(図2参照)を制御する。カラムデコーダ&読み出し判定回路206は、アドレスデコーダ204からデコード結果が入力され、その入力に応じてビット線を選択し、メモリセルアレイ100A内のロウデコーダと共に、メモリセルアレイ100A内の複数のメモリセルの中から制御対象メモリセルを指定する。
ビット線スイッチコントローラ210は、アドレスデコーダ204からデコード結果が入力され、その入力に応じてメモリセルアレイ100A内のビット線スイッチSSEL(図4参照)を制御する。ビット線スイッチコントローラ210の詳細については後述する。
読み出し判定回路206は、制御対象メモリセルからデータを読み出し、その読み出しデータの判定を行い、読み出しデータをSRAMキャッシュ回路207に出力する。SRAMキャッシュ回路207は、カラムデコーダ&読み出し判定回路206から読み出しデータが入力され、その読み出しデータを一時的に記憶する。読み出しデータは、SRAMキャッシュ回路207から出力され、D−フリップ・フロップにより構成されるデータラッチ回路208でラッチされ、I/Oバッファ209を経由して外部に出力される。一方、書き込み動作時において、外部からI/Oバッファ209を経由してデータラッチ回路208にデータが入力される。なお、SRAMキャッシュ回路207が省略された構成も可能である。
(1.2)メモリセルアレイの構成
図2は、メモリセルアレイ100Aの概略レイアウト図である。本実施形態において、メインデータ線はMDLとして、ビット線は、BLとして説明する。また、ビット線方向Bにおけるメインバッファ150側をD1側と称し、メインバッファ150の反対側をD2側と称する。
図2に示すように、メモリセルアレイ100Aは、メモリプレーン110,120…、ロウデコーダ101,102…、及びメインバッファ150a,150b…を有する。入出力パッド190や、上述した各種回路は、不揮発性半導体記憶装置1Aにおけるメインバッファ150a,150b…側の端部に配置される。
メモリプレーン110,120…のそれぞれは、メインデータ線MDL、複数のビット線BL、及び複数のワード線WLを有する。
メインデータ線MDL及び複数のビット線BLのそれぞれは、ビット線方向Bに沿って延びる。
複数のワード線WLのそれぞれは、ロウデコーダからワード線方向Wに沿って延びる。メモリセルMC(図7参照)は、ワード線WLとビット線BLとの交差部分に設けられる。すなわち、メモリプレーン110,120…のそれぞれにおいて、複数のメモリセルMCがビット線方向B及びワード線方向Wに配列される。メモリセルMCは、例えば浮遊ゲート及び制御ゲートのスタックゲート構造を有する閾値可変トランジスタであるものとするが、他の構造を採用してもよい。
ロウデコーダ101,102…は、メモリプレーン110,120…毎に設けられる。ロウデコーダ101,102…は、メモリプレーン110,120…とワード線方向Wに隣り合って配置される。ロウデコーダが配置される領域は、ビット線方向Bに沿って延びる。
メインバッファ150a,150b…は、メモリプレーン110,120…毎に設けられる。メインバッファ150a,150b…は、メモリプレーン110,120…とビット線方向Bに隣り合って配置される。ただし、メインバッファ150a,150b…をメモリプレーン110,120…毎に設ける構成に限らず、複数のメモリセルエリアと対応させて1つのメインバッファを設ける構成でもよい。
図3は、メモリプレーン110の概略レイアウト図である。他のメモリプレーン120,130…はメモリプレーン110と同様に構成されるため、ここではメモリプレーン110についてのみ説明する。
図3に示すように、メモリプレーン110は、偶数番スイッチ領域110a、メモリストリング領域110b、及び奇数番スイッチ領域110cを有する。偶数番のビット線BL及び偶数番のメモリセルMCと対応するビット線スイッチSSELは、偶数番スイッチ領域110aに設けられる。複数のメモリストリングSTR(図6参照)は、メモリストリング領域110bに設けられる。奇数番のビット線BL及び奇数番のメモリセルMCと対応するビット線スイッチSSELは、奇数番スイッチ領域110cに設けられる。
また、偶数番スイッチ領域110a及び奇数番スイッチ領域110cは、メモリストリング領域110bとビット線方向Bに隣り合って設けられる。メモリストリング領域及びスイッチ領域は、メモリプレーン110内において、メインバッファ150aからD2側に向けて、交互に形成される。メインバッファに隣り合う領域は、メモリストリング領域で構成させるとよい。
なお、用語「スイッチ」とは、メモリセルMCと同等に浮遊ゲート及び制御ゲートのスタックゲート構造を有するトランジスタ、制御ゲートのみを有する通常のトランジスタ構造を有するトランジスタの両方を含む概念である。ビット線スイッチSSELは、メモリセルエリア内のメモリセルと同一の設計ルールで形成するトランジスタ構造により構成されるとよい。
図4は、偶数番スイッチ領域110a、メモリストリング領域110b、及び奇数番スイッチ領域110cのレイアウト図である。SSELel0、SSELel1、SSELeu0、SSELeu1及びSSELou0、SSELou1の表記において、「e」は偶数番を意味し、「o」は奇数番を意味し、偶数番スイッチ領域110aまたは奇数番スイッチ領域110c中の「l」はD1側と対応することを意味し、「u」はD2側と対応することを意味する。
図4に示すように、ロウデコーダ101からワード線方向Wに沿って延びる複数の偶数番用選択線SSELeは、偶数番スイッチ領域110aに配置される。ビット線スイッチSSEL0及びビット線スイッチSSEL2は、偶数番スイッチ領域110aにおいて、図4中の破線で囲む位置に設けられる。ビット線スイッチSSEL0はビット線BL0のD2側の端部801に設けられる。ビット線スイッチSSEL2は、ビット線BL2のD2側の端部803に設けられる。ワード線方向Wにおいて、ビット線スイッチSSEL0とビット線スイッチSSEL2との間隔G1は、ビット線BLの最小ピッチの2倍である。ビット線のピッチが2倍になれば、ビット線スイッチのトランジスタのチャネル幅を2倍に形成できる。これにより、ビット線スイッチがONの時の抵抗が低減される。
ロウデコーダ101からワード線方向Wに沿って延びるドレイン選択線SELDと、メモリストリング領域110bをビット線方向Bに沿って延びるビット線BL0乃至ビット線BL3とは、メモリストリング領域110bに配置される。ビット線BL0及びBL2は、偶数番のビット線であり、ビット線BL1及びBL3は、偶数番のビット線である。
ロウデコーダ101からワード線方向Wに沿って延びる複数の奇数番用選択線SSELoは、奇数番スイッチ領域110cに配置される。ビット線スイッチSSEL1及びビット線スイッチSSEL3は、奇数番スイッチ領域110cにおいて、破線で囲む位置に設けられる。ビット線スイッチSSEL1はビット線BL1のD1側の端部802に設けられる。ビット線スイッチSSEL3はビット線BL3のD1側の端部に設けられる。ビット線スイッチSSEL1とビット線スイッチSSEL3との間隔G2は、ビット線BLの最小ピッチの2倍である。ビット線のピッチが2倍になれば、ビット線スイッチのトランジスタのチャネル幅を2倍に形成できる。これにより、ビット線スイッチがONの時の抵抗が低減される。
このように、偶数番のビット線スイッチSSEL0及びSSEL2は、メモリストリング領域110bのD2側の偶数番スイッチ領域110aに設けられる。奇数番のビット線スイッチSSEL1及びSSEL3は、メモリストリング領域110bのD1側の奇数番スイッチ領域110cに設けられる。
また、メインデータ線MDLは、ビット線BL0〜BL3のそれぞれよりも太い。4本のビット線BL0〜BL3は、1本のメインデータ線MDLに対応して設けられる。ただし、1本のメインデータ線MDLに対応するビット線BLの本数は4本に限定されない。例えば、1本のメインデータ線MDLにつき、2本、3本又は5本等のビット線BLを設けてもよい。
図5は、本発明の第1実施形態に係るメモリストリング領域およびスイッチ領域の断面概略図である。M1は第1層金属層を示し、M2は第2層金属層を示し、M3は第3層金属層を示す。
図5(a)は、図4のA−A間の断面図である。
図5(a)に示すように、ビット線BL0は、半導体基板(ウェル)501の上方の第1層金属層に形成される。図示しないが、ビット線BL1〜BL3も同様に半導体基板(ウェル)501の上方の第1層金属層に形成される。ビット線スイッチSSEL0は、ソース/ドレイン拡散層502、ソース/ドレイン拡散層503、及び、ゲート電極としてのビット線選択線SSELel0を含む。ソース/ドレイン拡散層502は、第1層金属層と基板とのコンタクト506を介してビット線BL0と短絡される。ソース/ドレイン拡散層503は、第1層金属層と基板とのコンタクト507を介して第1層金属層の局所配線601と短絡される。ビット線BL0は、第1層金属層と基板とのコンタクト505を介して、メモリストリングの一部を構成するドレイン選択トランジスタSG1(図7参照)のソース/ドレイン拡散層504と短絡される。
図5(b)は、図4のB−B間の断面図である。
図5(b)に示すように、ビット線BL2は、第1層金属層に形成される。ビット線スイッチSSEL2は、ソース/ドレイン拡散層511、ソース/ドレイン拡散層513、及び、ゲート電極としてのビット線選択線SSELel1を含む。ソース/ドレイン拡散層511は、第1層金属層と基板とのコンタクト512を介してビット線BL2と短絡される。ソース/ドレイン拡散層513は、第1層金属層と基板とのコンタクト514を介して第1層金属層の局所配線601と短絡される。局所配線601は、第2層金属層と第1層金属層とのコンタクト603を介して第2層金属層の局所配線602と短絡される。局所配線602は、第3層金属層と第2層金属層とのコンタクト604を介して第3層金属層のメインデータ線MDLと短絡される。
図5(c)は、図4のC−C間の断面図である。
図5(c)に示すように、コンタクト507は、第1層金属層に設けられた局所配線601とビット線スイッチSSEL0のソース/ドレイン拡散層503とを短絡する。コンタクト603は、第2層金属層に設けられた局所配線602と第1層金属層に設けられた局所配線601とを短絡する。コンタクト604は、第3層金属層に設けられたメインデータ線MDLと第2層金属層に設けられた局所配線602とを短絡する。
ここで、コンタクト507、コンタクト603、およびコンタクト604は、階段状又はステップ状に形成されたコンタクト群を構成し、ステップコンタクトの一例として示す。ステップコンタクトとは、複数の層間に形成する複数のコンタクトからなり、各コンタクトが鉛直上同一に並ばない位置に形成されたコンタクト群をいう。第3層金属層と第2層金属層とのコンタクト604の位置、第2層金属層と第1層金属層とのコンタクト603の位置、第1層金属層と基板とのコンタクト507の位置が同じ場所に無い。コンタクト群が鉛直上同一の位置に形成されないので、製造プロセス工程で生じるコンタクト間の悪影響が回避される。また、例えば、TSV(シリコン貫通電極)のようなチップ間のコンタクトを、鉛直上方に位置する他のチップからビット線スイッチ付近のMDL上に短絡させる場合、第3層金属層と第2層金属層とのコンタクト604は、このチップ間のコンタクトと鉛直上同一に並ばない位置に形成させるとよい。チップ間のコンタクトは、第3層金属層と第2層金属層とのコンタクト604の状態に左右されず、製造プロセス工程において有利である。よって、ステップコンタクトは、下の層に位置するコンタクトの状態に左右されず、製造プロセス工程を行うことができるので、有利である。
(1.3)回路構成
図6は、メモリプレーン110の等価回路図である。第1実施形態では、ビット線BL0〜BL3のそれぞれに2つのメモリストリングSTRが接続される。ただし、各ビット線BLに接続されるメモリストリングSTRの数は2つに限らず、3つ以上のメモリストリングSTRが各ビット線BLに接続されてもよい。
図6に示すように、メモリストリングSTR160及び161は、ワード線方向Wに延びる複数のワード線WL、ドレイン選択線SELD、ソース選択線SELS、及び共通ソース線ARVSSが接続される。
メモリストリングSTR160は、ビット線方向のD2側(ドレイン選択線SELD側)が、ビット線BL0の一端(ノードn160)に接続され、ビット線方向のD1側(ソース選択線SELS側)が、共通ソース線ARVSSに接続されるノードn161を介し、メモリストリングSTR161に接続される。メモリストリングSTR161は、ビット線方向のD2側(ドレイン選択線SELD側)が、ノードn161に接続され、ビット線方向のD1側(ソース選択線SELS側)が、ビット線BL0の他端に接続される。ビット線スイッチSSEL0は、ビット線BL0とメインデータ線MDLとの間に接続され、メインデータ線MDLのD1側の端部は、メインバッファ150aに接続される。
ビット線スイッチSSEL0のゲートは、偶数番用選択線SSELel0に接続され、ビット線スイッチSSEL0のON/OFFは、偶数番用選択線SSELel0によって切り替わる。ビット線スイッチSSEL0がオンの状態では、ビット線BL0に接続されたメモリストリングSTRとメインバッファ150aとが電気的に短絡される。これにより、メモリストリングSTR160及びメモリストリングSTR161内のメモリセルに格納されたデータは、メインデータ線MDLを介し、メインバッファ150aへ読み出される。
また、図6に示すように、メモリストリングSTR170及び171は、ワード線方向Wに延びる複数のワード線WL、ドレイン選択線SELD、ソース選択線SELS、及び共通ソース線ARVSSが接続される。
メモリストリングSTR170は、ビット線方向のD1側(ドレイン選択線SELD側)が、ビット線BL1の一端(ノードn170)に接続され、ビット線方向のD2側(ソース選択線SELS側)が、共通ソース線ARVSSに接続されるノードn171を介し、メモリストリングSTR171に接続される。メモリストリングSTR171は、ビット線方向のD1側(ドレイン選択線SELD側)が、ノードn171に接続され、ビット線方向のD2側(ソース選択線SELS側)が、ビット線BL1の他端に接続される。
ビット線スイッチSSEL1は、ビット線BL1とメインデータ線MDLとの間に接続され、メインデータ線MDLのD1側の端部は、メインバッファ150aに接続される。
ビット線スイッチSSEL1のゲートは、奇数番用選択線SSELou0に接続され、ビット線スイッチSSEL1のON/OFFは、奇数番用選択線SSELou0によって切り替わる。ビット線スイッチSSEL1がオンの状態では、ビット線BL1に接続されたメモリストリングSTRとメインバッファ150aとが電気的に短絡される。これにより、メモリストリングSTR170及びメモリストリングSTR171内のメモリセルに格納されたデータは、メインデータ線MDLを介し、メインバッファ150aへ読み出される。
また、メモリストリングSTR180及び181は、ワード線方向Wに延びる複数のワード線WL、ドレイン選択線SELD、ソース選択線SELS、及び共通ソース線ARVSSが接続される。
メモリストリングSTR180は、ビット線方向のD1側(ソース選択線SELS側)が、ビット線BL2の一端(ノードn180)に接続され、ビット線方向のD2側(ドレイン選択線SELD側)が、共通ソース線ARVSSに接続されるノードn181を介し、メモリストリングSTR181に接続される。メモリストリングSTR181は、ビット線方向のD1側(ドレイン選択線SELD側)が、ノードn181に接続され、ビット線方向のD2側(ソース選択線SELS側)が、ビット線BL2の他端に接続される。
ビット線スイッチSSEL2は、ビット線BL2とメインデータ線MDLとの間に接続され、メインデータ線MDLのD1側の端部は、メインバッファ150aに接続される。
ビット線スイッチSSEL2のゲートは、偶数番用選択線SSELel1に接続され、ビット線スイッチSSEL2のON/OFFは、偶数番用選択線SSELel1によって切り替わる。ビット線スイッチSSEL2がオンの状態では、ビット線BL2に接続されたメモリストリングSTRとメインバッファ150aとが電気的に短絡される。これにより、メモリストリングSTR180及びメモリストリングSTR181内のメモリセルに格納されたデータは、メインデータ線MDLを介し、メインバッファ150aへ読み出される。
また、メモリストリングSTR190及び191は、ワード線方向Wに延びる複数のワード線WL、ドレイン選択線SELD、ソース選択線SELS、及び共通ソース線ARVSSが接続される。
メモリストリングSTR190は、ビット線方向のD1側(ドレイン選択線SELD側)が、ビット線BL3の一端(ノードn190)に接続され、ビット線方向のD2側(ソース選択線SELS側)が、共通ソース線ARVSSに接続されるノードn191を介し、メモリストリングSTR191に接続される。メモリストリングSTR191は、ビット線方向のD1側(ソース選択線SELS側)が、ノードn191に接続され、ビット線方向のD2側(ドレイン選択線SELD側)が、ビット線BL3の他端に接続される。
ビット線スイッチSSEL3は、ビット線BL3とメインデータ線MDLとの間に接続され、メインデータ線MDLのD1側の端部は、メインバッファ150aに接続される。
ビット線スイッチSSEL3のゲートは、奇数番用選択線SSELou1に接続され、ビット線スイッチSSEL3のON/OFFは、奇数番用選択線SSELou1によって切り替わる。ビット線スイッチSSEL3がオンの状態では、ビット線BL3に接続されたメモリストリングSTRとメインバッファ150aとが電気的に短絡される。これにより、メモリストリングSTR190及びメモリストリングSTR191内のメモリセルに格納されたデータは、メインデータ線MDLを介し、メインバッファ150aへ読み出される。
図7は、メモリストリングSTRの等価回路図である。
図7に示すように、メモリストリングSTRは、複数のメモリセルMC、ドレイン選択トランジスタSG1、及びソース選択トランジスタSG2を有する。
ドレイン選択トランジスタSG1のドレインは、ビット線BLに接続される。ドレイン選択トランジスタSG1のゲートは、ドレイン選択線SELDに接続される。ドレイン選択トランジスタSG1のソースは、ドレイン選択トランジスタSG1側のメモリセルMCのドレインに接続される。
複数のメモリセルMCは、ドレイン選択トランジスタSG1のソースとソース選択トランジスタSG2のドレインとの間に直列に接続される。複数のメモリセルMCのそれぞれのゲート(制御ゲート)は、ワード線WLに接続される。
ソース選択トランジスタSG2のドレインは、ソース選択トランジスタSG2側のメモリセルMCのソースに接続される。ソース選択トランジスタSG2のゲートは、ソース選択線SELSに接続される。ソース選択トランジスタSG2のソースは、共通ソース線ARVSSに接続される。
図8は、メインバッファ150aの回路構成図である。他のメインバッファ150b、150c…についてもメインバッファ150aと同様に構成されるため、ここではメインバッファ150aについてのみ説明する。
図8に示すように、メインバッファ150aは、2つのデータラッチ回路151,152、2つのスイッチBSEL0,BSEL1、及びプリチャージ/ディスチャージ用トランジスタPSELを有する。スイッチBSEL0は、データラッチ回路151とメインデータ線MDLとの間に接続される。スイッチBSEL1は、データラッチ回路152とメインデータ線MDLとの間に接続される。プリチャージ/ディスチャージ用トランジスタPSELは、バイアス回路(BIAS)とメインデータ線MDLとの間に接続される。スイッチBSEL0、スイッチBSEL1、及びプリチャージ/ディスチャージ用トランジスタPSELのそれぞれのゲートは、メモリコントローラ202の出力側に接続される。
スイッチBSEL0、スイッチBSEL1、及びプリチャージ/ディスチャージ用トランジスタPSELのON/OFFは、メモリコントローラ202から送られる信号によって切り替わる。データラッチ回路151は、スイッチBSEL0がオンの状態において、メインデータ線MDLを介して何れかのビット線BLと電気的に短絡される。データラッチ回路152は、スイッチBSEL1がオンの状態において、メインデータ線MDLを介して何れかのビット線BLと電気的に短絡される。これにより、データラッチ回路151,152のそれぞれは、ビット線BLの電位を検出し、検出結果に応じた読み出しデータを保持する。また、プリチャージ/ディスチャージ用トランジスタPSELは、ビット線BLのチャージ/ディスチャージ時において、メインデータ線MDLとバイアス回路(BIAS)とを電気的に接続する。
図9は、ビット線スイッチコントローラ210の回路構成図である。
図9に示すように、ビット線スイッチコントローラ210は、AND回路211及びOR回路212により構成されるプリデコード回路と、インバータ213と、レベルシフタ214と、駆動回路215〜218とを有する。
AND回路211の入力側は、アドレスデコーダ204の出力側に接続される。AND回路211の出力側は、OR回路212の入力側に接続される。OR回路212の出力側は、インバータ213の入力側に接続される。インバータ213の出力側は、レベルシフタ214の入力側に接続される。インバータ213の出力側及びレベルシフタ214の出力側は、駆動回路215〜218のそれぞれに接続される。
駆動回路215は、駆動電源GSSELe0とグラウンドVssとの間に直列接続された2つのトランジスタを有する。駆動電源GSSELe0側のトランジスタのゲートは、レベルシフタ214の出力側に接続される。グラウンドVss側のトランジスタのゲートは、インバータ213の出力側に接続される。これら2つのトランジスタの接続点は、偶数番用選択線SSELe0(SSELel0)を介してビット線スイッチSSEL0のゲートに接続される。
駆動回路216は、駆動電源GSSELe1とグラウンドVssとの間に直列接続された2つのトランジスタを有する。駆動電源GSSELe1側のトランジスタのゲートはレベルシフタ214の出力側に接続される。グラウンドVss側のトランジスタのゲートはインバータ213の出力側に接続される。これら2つのトランジスタの接続点は、偶数番用選択線SSELe1(SSELel1)を介してビット線スイッチSSEL2のゲートに接続される。
駆動回路217は、駆動電源GSSELo0とグラウンドVssとの間に直列接続された2つのトランジスタを有する。駆動電源GSSELo0側のトランジスタのゲートは、レベルシフタ214の出力側に接続される。グラウンドVss側のトランジスタのゲートは、インバータ213の出力側に接続される。これら2つのトランジスタの接続点は、奇数番用選択線SSELo0(SSELou0)を介してビット線スイッチSSEL1のゲートに接続される。
駆動回路218は、駆動電源GSSELo1とグラウンドVssとの間に直列接続された2つのトランジスタを有する。駆動電源GSSELo1側のトランジスタのゲートは、レベルシフタ214の出力側に接続される。グラウンドVss側のトランジスタのゲートは、インバータ213の出力側に接続される。これら2つのトランジスタの接続点は、奇数番用選択線SSELo1(SSELou1)を介してビット線スイッチSSEL3のゲートに接続される。
次に、ビット線スイッチコントローラ210の動作について説明する。ビット線スイッチコントローラ210は、アドレスデコーダ204によるアドレス信号のデコード結果に応じて、ビット線スイッチSSEL0〜SSEL3をオン/オフさせるように構成される。
具体的には、エリア選択信号1,2は、アドレス信号のうちのロウアドレスをデコードして得られる信号であり、アドレスデコーダ204から入力される。SSEL_DEC信号1,2は、アドレス信号のうちのカラムアドレスをデコードして得られる信号であり、アドレスデコーダ204から入力される。エリア選択信号1,2及びSSEL_DEC信号1,2は、ビット線スイッチコントローラ210のAND回路211に入力される。AND回路211は、エリア選択信号1,2及びSSEL_DEC信号1,2に基づきAND論理演算を行い、その演算結果をOR回路212に出力する。
TWIN_RPC信号は、ビット線スイッチSSEL0〜SSEL3の全てをオンさせるための信号であり、ビット線BL0〜BL3の全てをチャージするような場合に用いられる。OR回路212は、AND回路211からの出力信号と、TWIN_RPC信号とに基づきOR論理演算を行い、その演算結果をインバータ213に出力する。インバータ213は、入力信号を反転し、インバータ213への出力信号及びSELB_N信号を出力する。レベルシフタ214は、入力された信号のレベルを変え、出力部分で信号を反転し、GWLN信号を出力する。すなわち、ビット線スイッチコントローラ210が選択された状態(インバータ213の出力がロウレベル)になると、レベルシフタ214が出力するGWLN信号が高電圧HVとなる。また、SELB_N信号がロウレベルとなり、GSSELの電圧が駆動回路215〜218からビット線スイッチSSELに供給される。一方、ビット線スイッチコントローラ210が選択されていない状態(インバータ213の出力がハイレベル)になると、レベルシフタ214が出力するGWLN信号がロウレベル、SELB_N信号がハイレベルとなり、駆動回路215〜218から各ビット線スイッチSSELにロウレベルが供給され、各ビット線スイッチSSELはオフする。GSSELは、ビット線スイッチコントローラ210の外部から供給され、カラムアドレスに応じて何れか1つのみがビット線スイッチSSELへ供給される。
(1.4)第1実施形態の効果
第1実施形態によれば、ビット線をメインデータ線MDL及びビット線BLに階層化することで、読み出し動作時において、メインデータ線MDLと電気的に接続されるメモリストリングSTRの数を削減でき、メインデータ線MDLの負荷を低減できる。データ転送及びデータ読み出し動作中のストレスを削減できる。これにより、読み出し動作の高速化が実現できる。
また、偶数番のメモリセルMCと対応するビット線スイッチSSELは、当該ビット線BLのD2側に配置され、奇数番のメモリセルMCと対応するビット線スイッチSSELは、当該ビット線BLのD1側に配置される。これにより、ビット線スイッチSSELが密集することを回避でき、ビット線BLの高集積化が容易になる。
(2)第2実施形態
以下、第2実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置について、(2.1)全体概略構成、(2.2)メモリセルアレイの構成、(2.3)回路構成、(2.4)第2実施形態の効果の順で説明する。第2実施形態においては、第1実施形態との相違点について主に説明する。
(2.1)全体概略構成
図10は、第2実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1Bの全体概略構成図である。
図10に示すように、不揮発性半導体記憶装置1Bは、コマンドデコーダ201、メモリコントローラ202、アドレスラッチ&コマンドジェネレータ203、アドレスデコーダ204、センスアンプコントローラ205、メモリセルアレイ100B、カラムデコーダ&読み出し判定回路206、SRAMキャッシュ回路207、データラッチ回路208、I/Oバッファ209、ビット線スイッチコントローラ210、及びサブラッチ回路コントローラ220を有する。
コマンドデコーダ201、メモリコントローラ202、アドレスラッチ&コマンドジェネレータ203、アドレスデコーダ204、センスアンプコントローラ205、カラムデコーダ&読み出し判定回路206、SRAMキャッシュ回路207、データラッチ回路208、I/Oバッファ209、及びビット線スイッチコントローラ210の構成は第1実施形態と同様である。
サブラッチ回路コントローラ220の入力側は、メモリコントローラ202の出力側に接続される。サブラッチ回路コントローラ220の出力側は、後述するサブラッチ回路SUBLAT及びサブラッチ回路スイッチSLSEL(図12参照)に接続される。
メモリコントローラ202は、メモリを制御する信号を出力し、その出力された信号は、サブラッチ回路コントローラ220に入力される。サブラッチ回路コントローラ220は、サブラッチ回路を制御する信号を出力し、その出力信号は、メモリアレイ100B内に入力される。これにより、サブラッチ回路コントローラ220は、メモリコントローラ202からの信号に応じて、サブラッチ回路SUBLAT及びサブラッチ回路スイッチSLSELを制御する。
(2.2)メモリセルアレイの構成
図11は、第2実施形態に係るメモリセルアレイ100Bの概略レイアウト図である。
図11に示すように、メモリセルアレイ100Bは、複数のメモリプレーン110,120…を有する。
メモリプレーン110は、メインバッファ150aとロウデコーダ101で制御される各メモリセル及び回路を含む領域であり、ワード線方向及びビット線方向に一定の領域を占めるプレーンであり、その領域は、ビット線方向Bに沿って延びる。ロウデコーダ101が配置される領域は、メモリプレーン110とワード線WLに隣り合って設けられ、ビット線方向Bに沿って延びる。メインバッファ150aが配置される領域は、メモリプレーン110とビット線方向Bに隣り合って設けられる。
メモリプレーン110は、ビット線方向Bに区分されたメモリセルエリア111〜114と、メモリセルエリア111〜114間に設けられるSUBLAT領域111a〜113aとを有する。SUBLAT領域111aは、メモリセルエリア111とメモリセルエリア112との間に設けられる。SUBLAT領域112aは、メモリセルエリア112とメモリセルエリア113との間に設けられる。SUBLAT領域113aは、メモリセルエリア113とメモリセルエリア114との間に設けられる。
メモリセルエリア111〜114のそれぞれは、メインデータ線MDL、複数のビット線BL、複数のワード線WLを有する。メモリセルMCは、ワード線WLとビット線BLとの交差部分に配置される。メモリセルエリア111〜114のそれぞれの詳細な構成は、第1実施形態で説明した構成と同様であるものとする。
メモリプレーン120は、メインバッファ150bとロウデコーダ102で制御される各メモリセル及び回路を含む領域であり、ワード線方向及びビット線方向に一定の領域を占めるプレーンであり、その領域は、ビット線方向Bに沿って延びる。ロウデコーダ102が配置される領域は、メモリプレーン120とワード線WLに隣り合って設けられ、ビット線方向Bに沿って延びる。メインバッファ150bが配置される領域は、メモリプレーン120とビット線方向Bに隣り合って設けられる。
メモリプレーン120は、ビット線方向Bに区分されたメモリセルエリア121〜124と、メモリセルエリア121〜124間に設けられるSUBLAT領域121a〜123aとを有する。SUBLAT領域121aは、メモリセルエリア121とメモリセルエリア122との間に設けられる。SUBLAT領域122aは、メモリセルエリア122とメモリセルエリア123との間に設けられる。SUBLAT領域123aは、メモリセルエリア123とメモリセルエリア124との間に設けられる。
メモリセルエリア121〜124のそれぞれは、メインデータ線MDL、複数のビット線BL、複数のワード線WLを有する。メモリセルMCは、ワード線WLとビット線BLとの交差部分に配置される。メモリセルエリア121〜124のそれぞれの詳細な構成は、第1実施形態で説明した構成と同様であるものとする。
このように、メモリプレーン120はメモリプレーン110と同様の構成であるため、以下においては主にメモリプレーン110について説明する。
なお、ビット線方向において、SUBLAT領域が設けられる間隔は、等間隔に限らない。また、SUBLAT領域をメモリセルエリア間に配置する構成に限らず、例えばメモリセルエリアとワード線方向Wに隣り合ってSUBLAT領域を設けてもよい。
(2.3)回路構成
図12は、メモリセルエリア111,112及びSUBLAT領域111aの概略回路構成図である。“e”は偶数番と対応することを意味し、“o”は奇数番と対応することを意味する。
図12に示すように、メモリセルエリア111は、メインデータ線MDLの一部と、ビット線BL0〜BL3と、ビット線スイッチSSEL0〜SSEL3とを有する。ビット線BL0は、ビット線スイッチSSEL0を介してメインデータ線MDLに接続される。ビット線BL1は、ビット線スイッチSSEL1を介してメインデータ線MDLに接続される。ビット線BL2は、ビット線スイッチSSEL2を介してメインデータ線MDLに接続される。ビット線BL3は、ビット線スイッチSSEL3を介してメインデータ線MDLに接続される。メモリセルエリア112は、メモリセルエリア111と同様に構成される。
SUBLAT領域111aは、一対のサブラッチ回路SUBLATe,SUBLAToと、一対のサブラッチ回路スイッチSLSELe,SLSELoとを有する。サブラッチ回路スイッチSLSELe,SLSELoのそれぞれは、メモリセルMCと同様のトランジスタで構成してもよく、通常のトランジスタで構成してもよい。第2実施形態では、サブラッチ回路スイッチSLSELe,SLSELoのそれぞれは、高耐圧系の通常のトランジスタにより構成される。
サブラッチ回路SUBLATeは、メモリセルエリア111に含まれる偶数番のビット線BL0,BL2と対応する。サブラッチ回路スイッチSLSELeは、サブラッチ回路SUBLATeとメインデータ線MDLとの間に接続される。具体的には、サブラッチ回路スイッチSLSELeの2つのドレイン/ソースのうちの一方がサブラッチ回路SUBLATeに接続され、他方がメインデータ線MDLに接続される。サブラッチ回路スイッチSLSELeのゲートは、サブラッチ回路コントローラ220に接続される。
サブラッチ回路SUBLAToは、メモリセルエリア111に含まれる奇数番のビット線BL1,BL3と対応する。サブラッチ回路スイッチSLSELoは、サブラッチ回路SUBLAToとメインデータ線MDLとの間に接続される。具体的には、サブラッチ回路スイッチSLSELoの2つのドレイン/ソースのうちの一方がサブラッチ回路SUBLAToに接続され、他方がメインデータ線MDLに接続される。サブラッチ回路スイッチSLSELoのゲートは、サブラッチ回路コントローラ220に接続される。
図13は、サブラッチ回路SUBLATの回路構成図である。サブラッチ回路SUBLAToは、サブラッチ回路SUBLATeと同様に構成されるため、ここではサブラッチ回路SUBLATeについて説明する。
図13に示すように、サブラッチ回路SUBLATeは、チャージ用トランジスタ411、検出用トランジスタ412、ラッチ用トランジスタ413、インバータ414,415、リセット用トランジスタ416、及び出力用トランジスタ417を有する。インバータ414,415は、ラッチ部を構成する。
チャージ用トランジスタ411のソースは、電源Vccに接続される。チャージ用トランジスタ411のゲートは、サブラッチ回路コントローラ220に接続される。チャージ用トランジスタ411のドレインは、サブラッチ回路スイッチSLSELeのドレイン/ソースに接続される。
検出用トランジスタ412のドレインは、ラッチ用トランジスタ413のソースに接続される。検出用トランジスタ412のゲートは、サブラッチ回路スイッチSLSELeのドレイン/ソースに接続される。検出用トランジスタ412のソースは、グラウンドGNDに接続される。
ラッチ用トランジスタ413のドレインは、インバータ414の入力側及びインバータ415の出力側に接続される。以下、ラッチ用トランジスタ413のドレインとインバータ414の入力側とインバータ415の出力側との接続点を「ノードn42」と称する。ラッチ用トランジスタ413のゲートは、サブラッチ回路コントローラ220に接続される。
インバータ414の出力側は、インバータ415の入力側、リセット用トランジスタ416のドレイン、及び出力用トランジスタ417のドレインに接続される。以下、インバータ414の出力側とリセット用トランジスタ416のドレインと出力用トランジスタ417のドレインとの接続点を「ノードn43」と称する。
リセット用トランジスタ416のゲートは、サブラッチ回路コントローラ220に接続される。リセット用トランジスタ416のソースは、グラウンドGNDに接続される。
出力用トランジスタ417のゲートは、サブラッチ回路コントローラ220に接続される。出力用トランジスタ417のソースは、サブラッチ回路スイッチSLSELeのドレイン/ソースに接続される。以下、出力用トランジスタ417のソースとサブラッチ回路スイッチSLSELeのドレイン/ソースとの接続点を「ノードn44」と称する。
サブラッチ回路に接続される配線の引き出し部(ノードn44)のレイアウト構造に関し、各ラッチ部の引き出し口のピッチは、設計上、コンタクトの設計ルールによって左右される。そのため、複数のサブラッチ回路の引き出し口(タップ)は、レイアウト上、交互に又は互い違いに置くとよい。複数のサブラッチ回路の引き出し口(タップ)を交互に置くことで、引き出し口のピッチを広げて配置することが可能となり、ラッチ回路毎のピッチにあわせた配線とその端子の引き込みが可能となる。引き込み口はラッチ回路の端部でなくても構わない。引き出し口をワード線方向に直線状に並べた場合、引き出し口のピッチがせまく、ラッチ回路毎のピッチを広げなければならない等、配置に不自由が生ずる。副次的な効果として、引き込みの配線を上下に配置する場合、配線のピッチも倍とすることが可能になる。
次に、サブラッチ回路SUBLATeの動作について説明する。
チャージ用トランジスタ411は、サブラッチ回路コントローラ220からの信号PCHRBeに応じてオン/オフする。チャージ用トランジスタ411がオンすると、電源電圧Vccがメインデータ線MDLに印加され、メインデータ線MDLがチャージされる。メインデータ線MDLのチャージ後、チャージ用トランジスタ411は、サブラッチ回路コントローラ220からの信号PCHRBeに応じてオフする。
メインデータ線MDLの電位は、サブラッチ回路スイッチSLSELeがオンの状態において、検出用トランジスタ412のゲートの電位を決定づける。メインデータ線MDLの電位が検出用トランジスタ412の閾値よりも高い場合に、検出用トランジスタ412がオンする。検出用トランジスタ412のドレインは、検出用トランジスタ412がオンの状態においてロウレベルになる。
信号LTeは、サブラッチ回路コントローラ220からラッチ用トランジスタ413のゲートに入力され、ラッチ用トランジスタ413は、その信号LTeに応じてオン/オフする。検出用トランジスタ412がオンの状態において、ラッチ用トランジスタ413がオンすると、ノードn42がロウレベルになり、インバータ414はノードn43の電位をハイレベルにする。ノードn43がハイレベルになると、インバータ415はノードn42の電位をロウレベルにする。
このように、ラッチ用トランジスタ413がオンの状態に検出用トランジスタ412がオンしていれば、ノードn43にハイレベルの電位(“1”データ)が保持される。一方、ラッチ用トランジスタ413がオンの状態に検出用トランジスタ412がオフしていれば、ノードn43にロウレベルの電位(“0”データ)が保持される。
信号LTOUTeは、サブラッチ回路コントローラ220から出力用トランジスタ417のゲートに入力され、出力用トランジスタ417は、その信号LTOUTeに応じてオン/オフする。出力用トランジスタ417がオンすると、ノードn43に保持されているデータ(“0”又は“1”)がノードn44に出力される。
信号RSTReは、サブラッチ回路コントローラ220からリセット用トランジスタ416のゲートに入力され、リセット用トランジスタ416は、その信号RSTReに応じてオン/オフする。リセット用トランジスタ416がオンすると、ノードn43がロウレベルとなり、ノードn43に保持されているデータ(“0”又は“1”)がリセットされる。
図14は、サブラッチ回路コントローラ220の回路構成図である。
図14に示すように、サブラッチ回路コントローラ220は、プリデコード回路221、レベルシフタ222、駆動回路224、及び制御信号生成回路223を有する。
プリデコード回路221の入力側は、メモリコントローラ202(又はアドレスデコーダ204)の出力側に接続される。プリデコード回路221の出力側は、レベルシフタ222の入力側、駆動回路224の入力側、及び制御信号生成回路223の入力側に接続される。レベルシフタ222の出力側は、駆動回路224の入力側に接続される。
駆動回路224は、サブラッチ回路スイッチSLSELe,SLSELoと対応する駆動回路224a,224aを有する。
駆動回路224aは、駆動電源GSLSELeとグラウンドVssとの間に直列接続された2つのトランジスタを有する。駆動回路224aを構成する一方のトランジスタは、駆動電源GSLSELe側のトランジスタであり、その駆動電源GSLSELe側のトランジスタのゲートは、レベルシフタ222の出力側に接続される。駆動回路224aを構成するもう一方のトランジスタは、グラウンドVss側のトランジスタであり、そのグラウンドVss側のトランジスタのゲートは、プリデコード回路221の出力側に接続される。これら2つのトランジスタの接続点は、サブラッチ回路スイッチSLSELeのゲートに接続される。
駆動回路224bは、駆動電源GSLSELoとグラウンドVssとの間に直列接続された2つのトランジスタを有する。駆動電源GSLSELo側のトランジスタのゲートは、レベルシフタ222の出力側に接続される。グラウンドVss側のトランジスタのゲートは、プリデコード回路221の出力側に接続される。これら2つのトランジスタの接続点は、サブラッチ回路スイッチSLSELoのゲートに接続される。
制御信号生成回路223の入力側は、プリデコード回路221の出力側及びメモリコントローラ202の出力側に接続される。制御信号生成回路223の出力側は、サブラッチ回路SUBLATe,SUBLAToに接続される。
次に、サブラッチ回路コントローラ220の動作について説明する。
エリア選択信号は、アドレス信号のうちのロウアドレスをデコードして得られる信号であり、メモリセルアレイ100B内のメモリセルエリアを選択するための信号である。メモリコントローラ202(又はアドレスデコーダ204)から出力されたエリア選択信号は、プリデコード回路221に入力される。
レベルシフタ222は、高電圧HVを出力可能に構成される。プリデコード回路221の出力がハイレベルになると、レベルシフタ222が出力するGWLN信号がロウレベル、SELB_N信号がハイレベルとなり、駆動回路224a,224bからサブラッチ回路スイッチSLSELe,SLSELoのゲートにロウレベルが供給され、サブラッチ回路スイッチSLSELe,SLSELoがオフする。
プリデコード回路221の出力がロウレベルになると、レベルシフタ222が出力するGWLN信号がハイレベル、SELB_N信号がロウレベルとなり、駆動回路224a,224bからGSLSELe,GSLSELoがサブラッチ回路スイッチSLSELe,SLSELoのゲートに供給される。GSLSELe,GSLSELoは、サブラッチ回路コントローラ220の外部から供給される。
読み出し動作のステータスを示すREADステータス信号と、プリデコード回路221から出力される信号SELB_Nとは、制御信号生成回路223に入力される。制御信号生成回路223は、READステータス信号及び信号SELB_Nに応じて、サブラッチ回路SUBLATに供給する制御信号(RSTR信号、PCHRB信号、LT信号、LTOUT信号)を生成する。
サブラッチ回路コントローラ220は、ビット線スイッチコントローラ210と共にメモリセルアレイ100B内の各回路を制御する。ビット線スイッチコントローラ210及びサブラッチ回路コントローラ220は、読み出し動作においてアドレス信号によって検出対象メモリセルが指定された場合に、次のような制御を行う。
ビット線スイッチコントローラ210及びサブラッチ回路コントローラ220は、検出対象メモリセルに対応するサブラッチ回路SUBLATと、検出対象メモリセルに対応するビット線BLとを電気的に接続するように、ビット線スイッチSSEL及びサブラッチ回路スイッチSLSELを制御する。
また、ビット線スイッチコントローラ210及びサブラッチ回路コントローラ220は、検出対象メモリセル以外のメモリセルに対応するサブラッチ回路SUBLATと検出対象メモリセル以外のメモリセルに対応するビット線BLとを電気的に遮断するように、複数のビット線スイッチ及び複数のサブラッチ回路スイッチSLSELを制御する。
(2.4)第2実施形態の効果
以上説明したように、第2実施形態によれば、メモリセルエリア毎にサブラッチ回路SUBLATを設けることで、メモリセルエリアに設けられたビット線BLの電位を短時間で検出可能になるため、読み出し動作を高速化できる。
また、メインバッファ150以外に、メモリセルアレイ100B内のサブラッチ回路SUBLATでデータを保持しておくことができるため、高い頻度で読み出されるデータをサブラッチ回路SUBLATに保持させておき、所定のトリガで当該データをメインデータ線MDLを介してサブラッチ回路SUBLATからメインバッファ150に転送するといった使用法が採用できる。
(3)第3実施形態
以下、第3実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置について、(3.1)全体概略構成、(3.2)メモリセルアレイの構成、(3.3)回路構成、(3.4)読み出し動作、(3.5)第3実施形態の効果の順で説明する。第3実施形態においては、第1実施形態との相違点を主として説明する。
(3.1)全体概略構成
図15は、第3実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1Cの全体概略構成図である。
図15に示すように、不揮発性半導体記憶装置1Cは、コマンドデコーダ201、メモリコントローラ202、アドレスラッチ&コマンドジェネレータ203、アドレスデコーダ204、センスアンプコントローラ205、メモリセルアレイ100C、カラムデコーダ&読み出し判定回路206、SRAMキャッシュ回路207、データラッチ回路208、I/Oバッファ209、ビット線スイッチコントローラ210、及びメインデータ線スイッチコントローラ230を有する。
コマンドデコーダ201、メモリコントローラ202、アドレスラッチ&コマンドジェネレータ203、アドレスデコーダ204、センスアンプコントローラ205、カラムデコーダ&読み出し判定回路206、SRAMキャッシュ回路207、データラッチ回路208、I/Oバッファ209、及びビット線スイッチコントローラ210の構成は第1実施形態と同様である。
メインデータ線スイッチコントローラ230の入力側は、メモリコントローラ202の出力側に接続される。メインデータ線スイッチコントローラ230の出力側は、メモリセルアレイ100C内のメインデータ線スイッチTSL(図16及び図17参照)に接続される。
メモリコントローラ202は、メモリを制御する信号を出力し、その出力された信号は、メインデータ線スイッチコントローラ230に入力される。メインデータ線スイッチコントローラ230は、メインデータ線スイッチTSLを制御する信号を出力し、その出力信号は、メモリアレイ100B内に入力される。これにより、メインデータ線スイッチコントローラ230は、メモリコントローラ202からの信号に応じて、メインデータ線スイッチTSLを制御する。
(3.2)メモリセルアレイの構成
図16は、第3実施形態に係るメモリセルアレイ100Cの概略レイアウト図である。
図16に示すように、メモリセルアレイ100Cは、複数のメモリプレーン110,120…を有する。メモリプレーン120はメモリプレーン110と同様に構成されるため、ここではメモリプレーン110について説明する。
メモリプレーン110は、ビット線方向Bに沿って延びる。ロウデコーダ101が配置される領域は、メモリプレーン110とワード線WLに隣り合って設けられ、ビット線方向Bに沿って延びる。メインバッファ150aが配置される領域は、メモリプレーン110とビット線方向Bに隣り合って設けられる。
メモリプレーン110は、ビット線方向Bに区分されたメモリセルエリア111〜114と、メモリセルエリア111〜114間に設けられるTSL領域111b〜113bとを有する。TSL領域111bは、メモリセルエリア111とメモリセルエリア112との間に設けられる。TSL領域112bは、メモリセルエリア112とメモリセルエリア113との間に設けられる。TSL領域113bは、メモリセルエリア113とメモリセルエリア114との間に設けられる。
メモリセルエリア111〜114のそれぞれは、メインデータ線MDL、複数のビット線BL、複数のワード線WLを有する。メモリセルMCは、ワード線WLとビット線BLとの交差部分に配置される。メモリセルエリア111〜114のそれぞれの詳細な構成は、第1実施形態で説明した構成と同様であるものとする。
なお、ビット線方向において、TSL領域を設ける間隔は、等間隔に限らない。また、TSL領域をメモリセルエリアの境界部分に設ける構成に限らず、例えばメモリセルエリアとワード線方向Wに隣り合ってTSL領域を設けてもよい。
(3.3)回路構成
図17は、メモリセルエリア111,112及びTSL領域111bの概略回路構成図である。
図17に示すように、メモリセルエリア111は、メインデータ線MDLの一部と、ビット線BL0〜BL3と、ビット線スイッチSSEL0〜SSEL3とを有する。ビット線BL0は、ビット線スイッチSSEL0を介してメインデータ線MDLに接続される。ビット線BL1は、ビット線スイッチSSEL1を介してメインデータ線MDLに接続される。ビット線BL2は、ビット線スイッチSSEL2を介してメインデータ線MDLに接続される。ビット線BL3は、ビット線スイッチSSEL3を介してメインデータ線MDLに接続される。メモリセルエリア112は、メモリセルエリア111と同様に構成される。
TSL領域111bは、メインデータ線スイッチTSLを有する。メインデータ線スイッチTSLは、メモリセルMCと同様のトランジスタで構成してもよく、通常のトランジスタで構成してもよい。本実施形態では、メインデータ線スイッチTSLは、高耐圧系の通常のトランジスタにより構成されるものとする。
メインデータ線スイッチTSLは、2つのドレイン/ソースのうち一方がメモリセルエリア111のメインデータ線MDLに接続され、他方がメモリセルエリア112のメインデータ線MDLに接続される。メインデータ線スイッチTSLのゲートは、メインデータ線スイッチコントローラ230に接続される。
図18は、メインデータ線スイッチコントローラ230の回路構成図である。
図18に示すように、メインデータ線スイッチコントローラ230は、プリデコード回路231、レベルシフタ232、及び駆動回路233を有する。
プリデコード回路231の入力側は、メモリコントローラ202(又はアドレスデコーダ204)の出力側に接続される。プリデコード回路231の出力側は、レベルシフタ232の入力側及び駆動回路233の入力側に接続される。レベルシフタ222の出力側は、駆動回路233の入力側に接続される。駆動回路233は、駆動電源GTSLとグラウンドVssとの間に直列接続された2つのトランジスタを有する。駆動電源GTSL側のトランジスタのゲートは、レベルシフタ232の出力側に接続される。グラウンドVss側のトランジスタのゲートは、プリデコード回路231の出力側に接続される。これら2つのトランジスタの接続点は、メインデータ線スイッチTSLのゲートに接続される。
次に、メインデータ線スイッチコントローラ230の動作について説明する。
エリア選択信号は、アドレス信号のうちのロウアドレスをデコードして得られる信号であり、メモリセルアレイ100C内のメモリセルエリアを選択するための信号である。メモリコントローラ202(又はアドレスデコーダ204)から出力されたエリア選択信号は、プリデコード回路231に入力される。プリデコード回路231は、エリア選択信号に基づきNAND論理演算を行い、その演算結果をレベルシフタ232及び駆動回路233に出力する。
レベルシフタ232は、高電圧HVを出力可能に構成される。プリデコード回路231の出力がハイレベルになると、レベルシフタ232が出力するGWLN信号がロウレベル、SELB_N信号がハイレベルとなり、駆動回路233からメインデータ線スイッチTSLnのゲートにロウレベルが供給され、メインデータ線スイッチTSLnがオフする。
プリデコード回路231の出力がロウレベルになると、レベルシフタ232が出力するGWLN信号がハイレベル、SELB_N信号がロウレベルとなり、駆動回路233からGTSLがメインデータ線スイッチTSLnのゲートに供給される。GTSLは、メインデータ線スイッチコントローラ230の外部から供給される。
次に、図17に示すメインデータ線スイッチTSLを制御する一例を説明する。
メインデータ線スイッチコントローラ230は、読み出し動作においてアドレス信号A0−nによってメモリセルエリア111内のメモリセルMCが指定された場合に、メインデータ線スイッチTSLをオンにする。これにより、メモリセルエリア111に設けられたメインデータ線MDLとメモリセルエリア112に設けられたメインデータ線MDLとが電気的に接続される。
メモリセルエリア111内のメモリセルMCからメインバッファ150aにデータを読み出す際に、メインデータ線スイッチコントローラ230は、TSL領域111b乃至113bにあるメインデータ線スイッチTSLをそれぞれONにする。これにより、メモリセルエリア111からメインバッファ150aまでのメインデータ線MDL上の電気経路は、電気的に接続される。
また、メインデータ線スイッチコントローラ230は、メモリセルエリア112と対応するメモリセルMCが指定された場合又はメモリセルエリア112よりもメインバッファ150a側に設けられたメモリセルエリアと対応するメモリセルMCが指定された場合に、TSL領域111b内のメインデータ線スイッチTSLをオフにする。これにより、メモリセルエリア111に設けられたメインデータ線MDLとメモリセルエリア112に設けられたメインデータ線MDLとが電気的に遮断される。
メモリセルエリア112内のメモリセルMCからメインバッファ150aにデータを読み出す際に、メインデータ線スイッチコントローラ230は、TSL領域112b及び113bにあるメインデータ線スイッチTSLをそれぞれONにする。これにより、メモリセルエリア112からメインバッファ150aまでのメインデータ線MDL上の電気経路は、電気的に接続される。なお、この際に、メインデータ線スイッチコントローラ230は、TSL領域111bにあるメインデータ線スイッチTSLをON又はOFFのいずれにも制御することができる。
(3.4)読み出し動作
図19は、読み出し動作時におけるメインデータ線スイッチTSLの制御方法を説明するための動作概念図である。
図19において、メインデータ線スイッチコントローラ230は、メモリセルエリア111に設けられたメモリセルMCについて読み出しを行う場合に、メモリセルエリア111よりもメインバッファ150a側に位置するメインデータ線スイッチTSL11,TSL12,TSL13のそれぞれをオンにする。これにより、メモリセルエリア111に設けられたメモリセルMCに格納されたデータは、メインデータ線MDL1を介し、メインバッファ150aへ読み出される。
また、メインデータ線スイッチコントローラ230は、メモリセルエリア122に設けられたメモリセルMCについて読み出しを行う場合に、メモリセルエリア122よりもメインバッファ150b側に設けられたメインデータ線スイッチTSL22,TSL23のそれぞれをオンさせ、メモリセルエリア122よりもメインバッファ150bの反対側に設けられたメインデータ線スイッチTSL21をオフにする。これにより、メモリセルエリア122に設けられたメモリセルMCに格納されたデータは、メインデータ線MDL2を介し、メインバッファ150bへ読み出される。
メインデータ線スイッチコントローラ230は、メモリセルエリア133に設けられたメモリセルMCについて読み出しを行う場合に、メモリセルエリア133よりもメインバッファ150c側に設けられたメインデータ線スイッチTSL33をオンさせ、メモリセルエリア133よりもメインバッファ150cの反対側に設けられたメインデータ線スイッチTSL31,TSL32をオフにする。これにより、メモリセルエリア133に設けられたメモリセルMCに格納されたデータは、メインデータ線MDL3を介し、メインバッファ150cへ読み出される。
メインデータ線スイッチコントローラ230は、メモリセルエリア144に設けられたメモリセルMCについて読み出しを行う場合に、メモリセルエリア144よりもメインバッファ150dの反対側に設けられたメインデータ線スイッチTSL41,TSL42,TSL43をオフにする。これにより、メモリセルエリア144に設けられたメモリセルMCに格納されたデータは、メインデータ線MDL4を介し、メインバッファ150cへ読み出される。
(3.5)第3実施形態の効果
以上説明したように、第3実施形態によれば、検出対象のメモリセルエリアよりもメインバッファ150から遠いメモリセルを電気的に遮断することができるため、メインデータ線MDLの負荷が削減され、読み出し動作を高速化できる。
(4)第4実施形態
以下、第4実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置について、(4.1)全体概略構成、(4.2)メモリセルアレイの構成、(4.3)回路構成、(4.4)読み出し動作、(4.5)第4実施形態の効果の順で説明する。第4実施形態においては、第1実施形態との相違点を主として説明する。
(4.1)全体概略構成
図20は、第4実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1Dの全体概略構成図である。
図20に示すように、不揮発性半導体記憶装置1Dは、コマンドデコーダ201、メモリコントローラ202、アドレスラッチ&コマンドジェネレータ203、アドレスデコーダ204、センスアンプコントローラ205、メモリセルアレイ100D、カラムデコーダ&読み出し判定回路206、SRAMキャッシュ回路207、データラッチ回路208、I/Oバッファ209、ビット線スイッチコントローラ210、サブラッチ回路コントローラ220、及びメインデータ線スイッチコントローラ230を有する。
コマンドデコーダ201、メモリコントローラ202、アドレスラッチ&コマンドジェネレータ203、アドレスデコーダ204、センスアンプコントローラ205、カラムデコーダ&読み出し判定回路206、SRAMキャッシュ回路207、データラッチ回路208、I/Oバッファ209、及びビット線スイッチコントローラ210の構成は第1実施形態と同様である。
サブラッチ回路コントローラ220の入力側は、メモリコントローラ202の出力側に接続される。サブラッチ回路コントローラ220の出力側は、メモリセルアレイ100D内のサブラッチ回路SUBLAT及びサブラッチ回路スイッチSLSEL(図21,図22参照)に接続される。サブラッチ回路コントローラ220は、メモリコントローラ202からの信号に応じて、サブラッチ回路SUBLAT及びサブラッチ回路スイッチSLSELを制御する。
メインデータ線スイッチコントローラ230の入力側は、メモリコントローラ202の出力側に接続される。メインデータ線スイッチコントローラ230の出力側は、メモリセルアレイ100D内のメインデータ線スイッチTSL(図21,図22参照)に接続される。メインデータ線スイッチコントローラ230は、メモリコントローラ202からの信号に応じて、メインデータ線スイッチTSLを制御する。
(4.2)メモリセルアレイの構成
図21は、第4実施形態に係るメモリセルアレイ100Dの概略レイアウト図である。
図21に示すように、メモリセルアレイ100Dは、複数のメモリプレーン110,120…を有する。メモリプレーン120はメモリプレーン110と同様に構成されるため、ここではメモリプレーン110について説明する。
メモリプレーン110は、ビット線方向Bに沿って延びる。ロウデコーダ101が配置される領域は、メモリプレーン110とワード線WLに隣り合って設けられ、ビット線方向Bに沿って延びる。メインバッファ150aが配置される領域は、メモリプレーン110とビット線方向Bに隣り合って設けられる。
メモリプレーン110は、ビット線方向Bに区分されたメモリセルエリア111〜114と、メモリセルエリア111〜114間に設けられるSUBLAT&TSL領域111c〜113cとを有する。SUBLAT&TSL領域111c〜113cのそれぞれは、サブラッチ回路及びメインデータ線スイッチを有する。SUBLAT&TSL領域111cは、メモリセルエリア111とメモリセルエリア112との間に設けられる。SUBLAT&TSL領域112cは、メモリセルエリア112とメモリセルエリア113との間に設けられる。SUBLAT&TSL領域113cは、メモリセルエリア113とメモリセルエリア114との間に設けられる。
メモリセルエリア111〜114のそれぞれは、メインデータ線MDL、複数のビット線BL、複数のワード線WLを有する。メモリセルMCはワード線WLとビット線BLとの交差部分に配置される。メモリセルエリア111〜114のそれぞれの詳細な構成は、第1実施形態で説明した構成と同様であるものとする。
ビット線方向において、SUBLAT&TSL領域を設ける間隔は、等間隔に限らない。また、SUBLAT&TSL領域をメモリセルエリアの境界部分に配置する構成に限らず、例えばメモリセルエリアとワード線方向Wに隣り合ってSUBLAT&TSL領域を設けてもよい。
(4.3)回路構成
図22は、メモリセルエリア111,112、及びSUBLAT&TSL領域111cの概略回路構成図である。“e”は偶数番と対応することを意味し、“o”は奇数番と対応することを意味する。また、“u”はメインバッファ150aと反対側を意味し、“l”はメインバッファ150a側を意味する。サブラッチ回路SUBLATの内部構成は第2実施形態と同様であるものとする。
図22に示すように、メモリセルエリア111は、メインデータ線MDLの一部と、ビット線BL0〜BL3と、ビット線スイッチSSEL0〜SSEL3とを有する。ビット線BL0は、ビット線スイッチSSEL0を介してメインデータ線MDLに接続される。ビット線BL1は、ビット線スイッチSSEL1を介してメインデータ線MDLに接続される。ビット線BL2は、ビット線スイッチSSEL2を介してメインデータ線MDLに接続される。ビット線BL3は、ビット線スイッチSSEL3を介してメインデータ線MDLに接続される。メモリセルエリア112は、メモリセルエリア111と同様に構成される。
SUBLAT&TSL領域111cは、一対のサブラッチ回路SUBLATe,SUBLAToと、一対のサブラッチ回路スイッチSLSELe,SLSELoと、一対のメインデータ線スイッチTSLu,TSLlを有する。
サブラッチ回路SUBLATeは、メモリセルエリア111に含まれる偶数番のビット線BL0,BL2と対応する。サブラッチ回路スイッチSLSELeは、サブラッチ回路SUBLATeとメインデータ線MDLとの間に接続される。サブラッチ回路スイッチSLSELeの2つのドレイン/ソースのうちの一方がサブラッチ回路SUBLATeに接続され、他方がメインデータ線MDLに接続される。サブラッチ回路スイッチSLSELeのゲートは、サブラッチ回路コントローラ220に接続される。以下、サブラッチ回路スイッチSLSELeとメインデータ線MDLとの接続点を「ノードn111」と称する。
サブラッチ回路SUBLAToは、メモリセルエリア111に含まれる奇数番のビット線BL1,BL3と対応する。サブラッチ回路スイッチSLSELoは、サブラッチ回路SUBLAToとメインデータ線MDLとの間に接続される。サブラッチ回路スイッチSLSELoの2つのドレイン/ソースのうちの一方がサブラッチ回路SUBLAToに接続され、他方がメインデータ線MDLに接続される。サブラッチ回路スイッチSLSELoのゲートは、サブラッチ回路コントローラ220に接続される。以下、サブラッチ回路スイッチSLSELoとメインデータ線MDLとの接続点を「ノードn112」と称する。
メインデータ線スイッチTSLuは、メモリセルエリア111に設けられたメインデータ線MDLとノードn111との間に接続される。メインデータ線スイッチTSLuの2つのドレイン/ソースのうちの一方がメモリセルエリア111に設けられたメインデータ線MDLに接続され、他方がノードn111に接続される。メインデータ線スイッチTSLuのゲートは、メインデータ線スイッチコントローラ230に接続される。
メインデータ線スイッチTSLlは、メモリセルエリア112に設けられたメインデータ線MDLとノードn112との間に接続される。メインデータ線スイッチTSLlの2つのドレイン/ソースのうちの一方がメモリセルエリア112に設けられたメインデータ線MDLに接続され、他方がノードn112に接続される。メインデータ線スイッチTSLlのゲートは、メインデータ線スイッチコントローラ230に接続される。
メインデータ線、及びそのメインデータ線上に配設されるメインデータ線スイッチTSLは、製造プロセス上、各メモリセル、ビット線BL、サブラッチ回路スイッチSLSEL、サブラッチ回路SUBLATとは異なる階層に配設されるため、後述するデータの読み出し動作及びデータの転送動作は、メインデータ線を介し、ストレスが緩和される経路で行われる。
なお、図22では、一つのエリアに対応するサブラッチ回路の数が、一本のメインデータ線MDLに対して2つの場合を示したが、特に2つとは限らず、一つでも複数でもよい。例えば、一本のメインデータ線に対して4つのサブラッチ回路を接続する場合、図22の構成では、メインデータ線スイッチTSLuとTSLlとの間のメインデータ線MDLに、サブラッチ回路スイッチSLSELのトランジスタを介したサブラッチ回路が2組あるが、これに、さらに2組追加すればよい。
(4.4)読み出し動作
次に、図23及び図24を参照して、第4実施形態に係るサブラッチ回路SUBLAT、サブラッチ回路スイッチSLSEL、及びメインデータ線スイッチTSLの動作例について説明する。
図23は、読み出し動作において、ビット線BLの電位を検出する際のサブラッチ回路SUBLAT、サブラッチ回路スイッチSLSEL、及びメインデータ線スイッチTSLの動作例を示す図である。ここでは、アドレス信号A0−nによって、メモリセルエリア111の偶数番のメモリセルMCが指定されたものとして説明する。
図23に示すように、メインデータ線スイッチコントローラ230は、メモリセルエリア111と対応するメインデータ線スイッチTSLu1をオンにし、メモリセルエリア111に設けられた偶数番のメモリセルMCと対応するサブラッチ回路スイッチSLSELe1をオンにする。
サブラッチ回路コントローラ220は、サブラッチ回路SUBLATe1にビット線BLのプリチャージを行わせた後、ビット線BLの電位の検出をサブラッチ回路SUBLATe1に行わせる。その結果、サブラッチ回路SUBLATe1は、メモリセルエリア111に設けられた偶数番のメモリセルMCに格納されたデータを検出して保持する。
図24は、サブラッチ回路SUBLATe1が保持したデータをメインバッファ150aに転送する際の動作例を示す図である。
メインデータ線スイッチコントローラ230は、上述した第3実施形態と同様にして、データ転送経路上のメインデータ線スイッチTSLl1,TSLu2,TSLl2,TSLu3,TSLl3をオンにする。サブラッチ回路コントローラ220は、サブラッチ回路SUBLATe1が保持するデータを出力させる。その結果、サブラッチ回路SUBLATe1が保持するデータは、メインデータ線MDLを経由してメインバッファ150aに入力され、メインバッファ150aに保持される。
(4.5)第4実施形態の効果
以上説明したように、第4実施形態によれば、メモリセルエリア毎にサブラッチ回路SUBLAT及びメインデータ線スイッチTSLを設けることで、メモリセルエリアに設けられたビット線BLの電位を短時間で検出可能になるため、読み出し動作を高速化できる。
さらに、第3実施形態と同様に、検出対象のメモリセルエリアよりもメインバッファ150から遠いメモリセルを電気的に遮断することができるため、メインデータ線MDLの負荷が削減され、読み出し動作を高速化できる。
(5)第5実施形態
以下、第5実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置について、(5.1)全体概略構成、(5.2)メモリセルアレイの構成、(5.3)回路構成、(5.4)読み出し動作、(5.5)第5実施形態の効果の順で説明する。第5実施形態においては、第1実施形態との相違点について主に説明する。
(5.1)全体概略構成
図25は、第5実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1Eの全体概略構成図である。
図25に示すように、不揮発性半導体記憶装置1Eは、コマンドデコーダ201、メモリコントローラ202、アドレスラッチ&コマンドジェネレータ203、アドレスデコーダ204、センスアンプコントローラ205、メモリセルアレイ100E、カラムデコーダ&読み出し判定回路206、SRAMキャッシュ回路207、データラッチ回路208、I/Oバッファ209、ビット線スイッチコントローラ210、サブラッチ回路コントローラ220、及びメインデータ線スイッチコントローラ230を有する。
コマンドデコーダ201、メモリコントローラ202、アドレスラッチ&コマンドジェネレータ203、アドレスデコーダ204、センスアンプコントローラ205、カラムデコーダ&読み出し判定回路206、SRAMキャッシュ回路207、データラッチ回路208、I/Oバッファ209、及びビット線スイッチコントローラ210の構成は第1実施形態と同様である。
サブラッチ回路コントローラ220の入力側は、メモリコントローラ202の出力側に接続される。サブラッチ回路コントローラ220の出力側は、メモリセルアレイ100D内のサブラッチ回路SUBLAT及びサブラッチ回路スイッチSLSEL(図26,図27参照)に接続される。サブラッチ回路コントローラ220は、メモリコントローラ202からの信号に応じて、サブラッチ回路SUBLAT及びサブラッチ回路スイッチSLSELを制御する。
メインデータ線スイッチコントローラ230の入力側は、メモリコントローラ202の出力側に接続される。メインデータ線スイッチコントローラ230の出力側は、メモリセルアレイ100D内のメインデータ線スイッチTSL(図26,図27参照)に接続される。メインデータ線スイッチコントローラ230は、メモリコントローラ202からの信号に応じて、メインデータ線スイッチTSLを制御する。
(5.2)メモリセルアレイの構成
図26は、第5実施形態に係るメモリセルアレイ100Eの概略レイアウト図である。
図26に示すように、メモリセルアレイ100Eは、複数のメモリプレーン110,120…を有する。メモリプレーン120はメモリプレーン110と同様に構成されるため、ここではメモリプレーン110について説明する。
メモリプレーン110は、ビット線方向Bに沿って延びる。ロウデコーダ101が配置される領域は、メモリプレーン110とワード線WLに隣り合って設けられ、ビット線方向Bに沿って延びる。メインバッファ150aが配置される領域は、メモリプレーン110とビット線方向Bに隣り合って設けられる。
メモリプレーン110は、ビット線方向Bに区分されたメモリセルエリア111〜118と、SUBLAT&TSL領域111d,113d,115d,117dと、TSL領域112d,114d,116dとを有する。
SUBLAT&TSL領域111d,113d,115d,117dのそれぞれは、サブラッチ回路及びメインデータ線スイッチを有する。SUBLAT&TSL領域111dは、メモリセルエリア111とメモリセルエリア112との間に設けられる。SUBLAT&TSL領域113dは、メモリセルエリア113とメモリセルエリア114との間に設けられる。SUBLAT&TSL領域115dは、メモリセルエリア115とメモリセルエリア116との間に設けられる。SUBLAT&TSL領域117dは、メモリセルエリア117とメモリセルエリア118との間に設けられる。
TSL領域112d,114d,116dのそれぞれは、メインデータ線スイッチを有する。TSL領域112dは、メモリセルエリア112とメモリセルエリア113との間に設けられる。TSL領域114dは、メモリセルエリア114とメモリセルエリア115との間に設けられる。TSL領域116dは、メモリセルエリア116とメモリセルエリア117との間に設けられる。
メモリセルエリア111〜118のそれぞれは、メインデータ線MDL、複数のビット線BL、複数のワード線WLを有する。メモリセルMCはワード線WLとビット線BLとの交差部分に配置される。メモリセルエリア111〜118のそれぞれの詳細な構成は、第1実施形態で説明した構成と同様であるものとする。
(5.3)回路構成
図27は、メモリセルエリア111,112,113と、SUBLAT&TSL領域111dと、TSL領域112dとの概略回路構成図である。“e”は偶数番と対応することを意味し、“o”は奇数番と対応することを意味する。サブラッチ回路SUBLATの内部構成は第2実施形態と同様であるものとする。
図27に示すように、メモリセルエリア111は、メインデータ線MDLの一部と、ビット線BL0〜BL3と、ビット線スイッチSSEL0〜SSEL3とを有する。ビット線BL0は、ビット線スイッチSSEL0を介してメインデータ線MDLに接続される。ビット線BL1は、ビット線スイッチSSEL1を介してメインデータ線MDLに接続される。ビット線BL2は、ビット線スイッチSSEL2を介してメインデータ線MDLに接続される。ビット線BL3は、ビット線スイッチSSEL3を介してメインデータ線MDLに接続される。メモリセルエリア112,113は、メモリセルエリア111と同様に構成される。
SUBLAT&TSL領域111dは、一対のサブラッチ回路SUBLATe,SUBLAToと、一対のサブラッチ回路スイッチSLSELe,SLSELoと、メインデータ線スイッチTSL1とを有する。
サブラッチ回路SUBLATeは、メモリセルエリア111に含まれるビット線BL0,BL1,BL2,BL3と対応する。サブラッチ回路スイッチSLSELeは、サブラッチ回路SUBLATeとメインデータ線MDLとの間に接続される。サブラッチ回路スイッチSLSELeの2つのドレイン/ソースのうちの一方がサブラッチ回路SUBLATeに接続され、他方がメインデータ線MDLに接続される。サブラッチ回路スイッチSLSELeのゲートは、サブラッチ回路コントローラ220に接続される。以下、サブラッチ回路スイッチSLSELeとメインデータ線MDLとの接続点を「ノードn111」と称する。
サブラッチ回路SUBLAToは、メモリセルエリア112に含まれるビット線BL1,ビット線BL2,BL3と対応する。サブラッチ回路スイッチSLSELoは、サブラッチ回路SUBLAToとメインデータ線MDLとの間に接続される。サブラッチ回路スイッチSLSELoの2つのドレイン/ソースのうちの一方がサブラッチ回路SUBLAToに接続され、他方がメインデータ線MDLに接続される。サブラッチ回路スイッチSLSELoのゲートは、サブラッチ回路コントローラ220に接続される。以下、サブラッチ回路スイッチSLSELoとメインデータ線MDLとの接続点を「ノードn112」と称する。
メインデータ線スイッチTSL1は、ノードn111とノードn112との間に接続される。メインデータ線スイッチTSL1の2つのドレイン/ソースのうちの一方がノードn111oに接続され、他方がノードn112に接続される。メインデータ線スイッチTSL1のゲートは、メインデータ線スイッチコントローラ230に接続される。
TSL領域112dは、メインデータ線スイッチTSL2を有する。メインデータ線スイッチTSL2は、メモリセルエリア112に設けられたメインデータ線MDLとメモリセルエリア113に設けられたメインデータ線MDLとの間に接続される。具体的には、メインデータ線スイッチTSL2の2つのドレイン/ソースのうちの一方がメモリセルエリア112に設けられたメインデータ線MDLに接続され、他方がメモリセルエリア113に設けられたメインデータ線MDLに接続される。メインデータ線スイッチTSL2のゲートは、メインデータ線スイッチコントローラ230に接続される。
図27では、一つのエリアに対応するサブラッチ回路の数が、一本のメインデータ線に対して1つの場合を示したが、特に1つとは限らず、複数でもよい。例えば、一本のメインデータ線に対して2つ、2エリア合計で4つのサブラッチ回路を接続したい場合、図27の構成に加え、メインデータ線スイッチTSLのメインバッファと逆方向側に、サブラッチ回路スイッチSLSELのトランジスタを介したサブラッチ回路を1組、メインデータ線スイッチTSLのメインバッファ側に、サブラッチ回路スイッチSLSELのトランジスタを介したサブラッチ回路を1組、それぞれ追加するように配置すればよい。
(5.4)読み出し動作
次に、図28及び図29を参照して、第5実施形態に係るサブラッチ回路SUBLAT、サブラッチ回路スイッチSLSEL、及びメインデータ線スイッチTSLの動作例について説明する。
図28は、読み出し動作において、ビット線BLの電位を検出する際のサブラッチ回路SUBLAT、サブラッチ回路スイッチSLSEL、及びメインデータ線スイッチTSLの動作概要を示す図である。ここでは、アドレス信号A0−nによって、メモリセルエリア111及び112のそれぞれに設けられたメモリセルMCが指定された際の動作を説明する。
図28に示すように、メインデータ線MDLのプリチャージ後において、メインデータ線スイッチコントローラ230は、メモリセルエリア111とメモリセルエリア112との間のメインデータ線スイッチTSL1をオフにする。サブラッチ回路コントローラ220は、メモリセルエリア111と対応するサブラッチ回路スイッチSLSELe1及びメモリセルエリア112と対応するサブラッチ回路スイッチSLSELo1をオンにする。
サブラッチ回路コントローラ220は、メモリセルエリア111と対応するサブラッチ回路SUBLATe1及びメモリセルエリア112と対応するサブラッチ回路SUBLATo1にビット線BLの電位の検出を行わせる。その際、メインデータ線スイッチTSL1がオフにされているため、サブラッチ回路SUBLATe1及びSUBLATo1のそれぞれはビット線BLの電位の検出を同時に行うことができる。
その結果、サブラッチ回路SUBLATe1はメモリセルエリア111に設けられたメモリセルMCと対応するデータを保持し、サブラッチ回路SUBLATo1はメモリセルエリア112に設けられたメモリセルMCが格納するデータを検出して保持する。
図29は、サブラッチ回路SUBLATe1及びSUBLATo1が保持するデータをメインバッファ150aに転送する際の動作例を示す図である。
図29(a)に示すように、サブラッチ回路SUBLATo1からのデータ転送において、メインデータ線スイッチコントローラ230は、サブラッチ回路SUBLATo1からメインバッファ150aまでのデータ転送経路上のメインデータ線スイッチTSL2,TSL3,TSL4,TSL5,TSL6,TSL7をオンにする。サブラッチ回路コントローラ220は、サブラッチ回路SUBLATo1が保持するデータを出力させる。その結果、サブラッチ回路SUBLATo1が保持するデータがメインデータ線MDLを経由してメインバッファ150aに入力され、メインバッファ150aに保持される。
図29(b)に示すように、サブラッチ回路SUBLATo1からのデータ転送において、メインデータ線スイッチコントローラ230は、サブラッチ回路SUBLATe1からメインバッファ150aまでのデータ転送経路上のメインデータ線スイッチTSL1をさらにオンにする。サブラッチ回路コントローラ220は、サブラッチ回路SUBLATe1が保持するデータを出力させる。その結果、サブラッチ回路SUBLATe1が保持するデータがメインデータ線MDLを経由してメインバッファ150aに入力され、メインバッファ150aに保持される。
次に、図30及び図31を参照して、第5実施形態に係るサブラッチ回路SUBLAT、サブラッチ回路スイッチSLSEL、及びメインデータ線スイッチTSLの動作を説明する。
図30は、第5実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1Eの動作を示すフローチャートである。ここでは、アドレス信号によってメモリセルエリア111及びメモリセルエリア112のそれぞれが指定された場合の動作について説明する。
図30に示すように、ステップS101において、読み出し動作を指示する読み出しコマンドがコマンドデコーダ201に入力される。
ステップS102において、読み出し対象アドレスを示すアドレス信号A0−nがアドレスラッチ&コマンドジェネレータ203に入力される。
ステップS103において、内部処理の進行中を示すレディ/ビジー信号=ロウを不揮発性半導体記憶装置1Eの外部に出力する。
ステップS104において読み出しモードに移行し、読み出し動作が開始する。
ステップS105において、ビット線スイッチコントローラ210、サブラッチ回路コントローラ220、及びメインデータ線スイッチコントローラ230は、サブラッチ回路スイッチSLSELe、サブラッチ回路スイッチSLSELo、メインデータ線スイッチTSL、及びビット線スイッチSSELのそれぞれをオンにする。
ステップS106において、メモリコントローラ202は、メインデータ線MDL及びビット線BLをディスチャージするようにメインバッファ150aを制御する。具体的には、メインバッファ150aのバイアス回路(BIAS)が0Vの状態でプリチャージ/ディスチャージ用トランジスタPSELをオンにする。その結果、メインデータ線MDL及びビット線BLのそれぞれが0Vになる。
ステップS107において、メモリコントローラ202は、メインバッファ150aのデータラッチ回路151,152及びサブラッチ回路SUBLATのそれぞれが保持するデータをリセットさせる。
ステップS108において、サブラッチ回路コントローラ220は、サブラッチ回路スイッチSLSELe,SLSELoのそれぞれをオンにする。また、ビット線スイッチコントローラ210は、アドレス信号A0−nによって指定された、メモリセルエリア111及びメモリセルエリア112のそれぞれのメモリセルMCに対応するビット線スイッチSSELをオンにする。
ステップS109において、サブラッチ回路コントローラ220は、サブラッチ回路SUBLATe,SUBLAToのそれぞれのチャージ用トランジスタ411をオンにする。その結果、メインデータ線MDL及びビット線BLがプリチャージされる。
ステップS110において、メモリコントローラ202は、メモリセルエリア111及びメモリセルエリア112のそれぞれの検出対象メモリセルMCに対応するドレイン選択トランジスタSG1及びソース選択トランジスタSG2をオンにする。また、メモリセルエリア111及びメモリセルエリア112のそれぞれの検出対象メモリセルに対応するワード線WL(2ブロック)を駆動させる。具体的には、メモリセルエリア111、112の検出対象メモリセルMCに対応する選択ワード線WLを4V、非選択ワード線を6Vとする。
ステップS111において、サブラッチ回路コントローラ220は、サブラッチ回路SUBLATe及びSUBLATo内のトランジスタ413をオンにして、同時にそれぞれのメインデータ線(MDL)の状態を検出し、サブラッチ回路にて保持させる。この時、それぞれのメインデータ線(MDL)は、メインデータ線スイッチTSLがオフとなって分離されているため、問題なくそれぞれの状態を読み取ることができる。
ステップS112において、ビット線スイッチコントローラ210、サブラッチ回路コントローラ220、及びメインデータ線スイッチコントローラ230は、メインデータ線スイッチTSL、サブラッチ回路スイッチSLSEL、及びビット線スイッチSSELのそれぞれをオフにする。
ステップS113において、サブラッチ回路コントローラ220は、サブラッチ回路SUBLAToが保持するデータを転送するようにサブラッチ回路SUBLAToを制御する。
ステップS114において、メインデータ線スイッチコントローラ230は、メインデータ線スイッチTSLをオンにする。
ステップS115において、サブラッチ回路コントローラ220は、サブラッチ回路SUBLATeが保持するデータを転送するようにサブラッチ回路SUBLATeを制御する。
ステップS116において、ビット線スイッチコントローラ210、サブラッチ回路コントローラ220、及びメインデータ線スイッチコントローラ230は、メインデータ線スイッチTSL、サブラッチ回路スイッチSLSEL、及びビット線スイッチSSELのそれぞれをオフにする。
ステップS117において、メモリコントローラ202は、読み出しモードを終了させる。
ステップS118において、内部処理が終了したこと示すレディ/ビジー信号=ハイを不揮発性半導体記憶装置1Eの外部に出力する。
図31は、第5実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1Eの動作を示すタイムチャートである。
図31に示すように、ステップS106〜S108において、メモリコントローラ202は、RSTP信号によって、メインバッファ150aのデータラッチ回路151,152が保持するデータをリセットする。また、サブラッチ回路コントローラ220は、RSTR信号によって、サブラッチ回路SUBLATe,SUBLAToのそれぞれのリセット用トランジスタ416をオンにし、サブラッチ回路SUBLATe,SUBLAToのそれぞれのラッチ部(インバータ414,415)が保持するデータをリセットする。また、各ビット線スイッチSSEL及び各メインデータ線スイッチTSLがオンの状態において、メモリコントローラ202は、プリチャージ/ディスチャージ用トランジスタPSELをオンにすることによって、メインデータ線MDL及び各ビット線BLを0Vにする。
ステップS109において、サブラッチ回路コントローラ220は、PCHRB信号によって、サブラッチ回路SUBLATe,SUBLAToのそれぞれのチャージ用トランジスタ411をオンにする。なお、チャージ用トランジスタ411は、pチャネル型のトランジスタにより構成されており、PCHRB信号を0Vにすることでオンとなる。この時点で、メモリセルエリア111に含まれるビット線スイッチSSELu及びメモリセルエリア112に含まれるビット線スイッチSSELlのそれぞれがオンの状態であるため、メモリセルエリア111に含まれるビット線BL及びメモリセルエリア112に含まれるビット線BLがハイレベルにチャージされる。
ステップS110−1において、ロウデコーダ101は、メモリセルエリア111,112のそれぞれに対し、検出対象のメモリセルMCを含むメモリストリングSTRと対応するドレイン選択線SELDを4Vとして、当該メモリストリングSTRに含まれるドレイン選択トランジスタSG1をオンにする。その後、サブラッチ回路コントローラ220は、サブラッチ回路スイッチSLSELe,SLSELoのそれぞれをオフにするとともに、チャージ用トランジスタ411をオフにする。また、メインデータ線スイッチコントローラ230は、各メインデータ線スイッチTSLをオフにする。その結果、メモリセルエリア111のメインデータ線MDLとメモリセルエリア112のメインデータ線MDLとが電気的に遮断される。
ステップS110−2において、ロウデコーダ101は、メモリセルエリア111,112のそれぞれに対して検出動作(センス動作)を行う。具体的には、ロウデコーダ101は、メモリセルエリア111,112のそれぞれに対し、検出対象のメモリセルMCを含むメモリストリングSTRと対応するソース選択線SELSを4Vとして、当該メモリストリングSTRに含まれるソース選択トランジスタSG2をオンにする。また、ロウデコーダ101は、メモリセルエリア111,112のそれぞれの検出対象のメモリセルMCと対応する各選択ワード線WLを2.5Vとし、検出対象のメモリセルMC以外と対応する各非選択ワード線WL(unWL)を6Vとする。その結果、検出対象のメモリセルMC以外のメモリセルMCはオンする。検出対象のメモリセルMCについては、イレース状態であればオンし、プログラム状態であればオンしない。検出対象のメモリセルMCがオンすると、当該メモリストリングSTRを介して共通ソース線ARVSSに電流が流れ、対応するビット線BLは徐々に0Vになる。一方、検出対象のメモリセルMCがオンしないと、当該メモリストリングSTRを介して共通ソース線ARVSSに電流が流れないため、対応するビット線BLはハイレベルのままである。
ステップS111及びS112において、サブラッチ回路コントローラ220は、サブラッチ回路スイッチSLSELe,SLSELoのそれぞれをオンにする。また、サブラッチ回路コントローラ220は、LT信号によって、サブラッチ回路SUBLATe,SUBLAToのそれぞれのラッチ用トランジスタ413をオンにする。これにより、サブラッチ回路SUBLATeは、メモリセルエリア111に含まれる検出対象のメモリセルMCと対応するビット線BLの電位を検出し、検出した結果を保持する。同時に、サブラッチ回路SUBLAToは、メモリセルエリア112に含まれる検出対象のメモリセルMCと対応するビット線BLの電位を検出し、検出した結果を保持する。さらに、ビット線スイッチコントローラ210は、メモリセルエリア111に含まれるビット線スイッチSSELu及びメモリセルエリア112に含まれるビット線スイッチSSELlのそれぞれをオフする。サブラッチ回路コントローラ220は、サブラッチ回路スイッチSLSELeをオフにする。ロウデコーダ101は、ドレイン選択線SELD、ソース選択線SELS、及びワード線WLを0Vにする。なお、メインバッファ150a側のサブラッチ回路スイッチSLSELoはオンのままである。
ステップS113において、サブラッチ回路コントローラ220は、LTOUTo信号によって、サブラッチ回路SUBLAToの出力用トランジスタ417をオンにする。これにより、サブラッチ回路SUBLAToのノードn43に保持されているデータがサブラッチ回路スイッチSLSELo及びメインデータ線MDLを介してメインバッファ150aに転送される。ここで、メインバッファ150aのスイッチBSEL1はオンの状態であり、転送されたデータはメインバッファ150aのデータラッチ回路152に保持される。サブラッチ回路SUBLAToのデータ転送後において、サブラッチ回路コントローラ220は、サブラッチ回路スイッチSLSELoをオフにする。
ステップS114,S115において、サブラッチ回路コントローラ220は、サブラッチ回路スイッチSLSELeをオンにする。メインデータ線スイッチコントローラ230は、メモリセルエリア111,112の間のメインデータ線スイッチTSL1をオンにする。そして、サブラッチ回路コントローラ220は、LTOUTe信号によって、サブラッチ回路SUBLATeの出力用トランジスタ417をオンにする。これにより、サブラッチ回路SUBLATeのノードn43に保持されているデータがサブラッチ回路スイッチSLSELe及びメインデータ線MDLを介してメインバッファ150aに転送される。ここで、メインバッファ150aのスイッチBSEL0はオンの状態であり、転送されたデータはメインバッファ150aのデータラッチ回路151に保持される。サブラッチ回路SUBLATeのデータ転送後において、サブラッチ回路コントローラ220は、サブラッチ回路スイッチSLSELeをオフにする。
ステップS116において、メインデータ線スイッチコントローラ230は、メモリセルエリア111,112の間のメインデータ線スイッチTSL1をオフにする。
(5.5)第5実施形態の効果
以上説明したように、第5実施形態によれば、サブラッチ回路SUBLATe及びSUBLAToにより2つのメモリセルエリアのそれぞれと対応するデータを同時に読み出すことができるため、読み出し動作を高速化できる。
(6)第6実施形態
次に、第6実施形態について説明する。第6実施形態においては、第1実施形態〜第5実施形態に適用可能な読み出し方法について説明する。
第6実施形態に係る読み出し方法では、プリチャージ時において、複数のビット線スイッチSSELをオンすることで複数のビット線BLを同時にプリチャージし、ビット線BLの電位検出時において、ビット線スイッチSSELを1つのみオンする。
以下、第4実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1Dを例に挙げて、第6実施形態に係る読み出し方法について説明する。
図32は、第6実施形態に係る読み出し方法を示すフローチャートである。ここでは、アドレス信号によって、メモリセルエリア111内の同一WL上の2つのメモリセルMCe,MCoが指定された場合の動作について説明する。
ステップS201において、読み出し動作を指示する読み出しコマンドがコマンドデコーダ201に入力される。
ステップS202において、読み出し対象アドレスを示すアドレス信号A0−nがアドレスラッチ&コマンドジェネレータ203に入力される。
ステップS203において、内部処理の進行中を示すレディ/ビジー信号=ロウを不揮発性半導体記憶装置1Dの外部に出力する。
ステップS204において読み出しモードに移行し、読み出し動作が開始する。
ステップS205において、ビット線スイッチコントローラ210、サブラッチ回路コントローラ220、及びメインデータ線スイッチコントローラ230は、サブラッチ回路スイッチSLSELe、サブラッチ回路スイッチSLSELo、メインデータ線スイッチTSL、及びビット線スイッチSSELのそれぞれをオンにする。
ステップS206において、メモリコントローラ202は、メインデータ線MDL及びビット線BLをディスチャージするようにメインバッファ150aを制御する。具体的には、メインバッファ150aのバイアス回路(BIAS)が0Vの状態でプリチャージ/ディスチャージ用トランジスタPSELをオンにする。その結果、メインデータ線MDL及びビット線BLのそれぞれが0Vになる。
ステップS207において、メモリコントローラ202及びサブラッチ回路コントローラ220は、メインバッファ150aのデータラッチ回路151,152及びサブラッチ回路SUBLATのそれぞれが保持するデータをリセットするように制御する。
ステップS208において、ビット線スイッチコントローラ210及びサブラッチ回路コントローラ220は、サブラッチ回路スイッチSLSELe、ビット線スイッチSSELe、及びビット線スイッチSSELoのそれぞれをオンするように制御する。
ステップS209において、サブラッチ回路コントローラ220は、サブラッチ回路SUBLATe及びSUBLAToのチャージ用トランジスタ411をオンにする。この時サブラッチ回路SUBLATeまたはSUBLAToのどちらか一つのトランジスタ411をオンするだけでも構わない。その結果、メインデータ線MDL、及びメモリセルエリア111内の全てのメインデータ線MDL及びビット線BLがプリチャージされる。全てのビット線BLがプリチャージされた後、ビット線スイッチSSELoはオフされる。
ステップS210において、メモリコントローラ202は、メモリセルエリア111の検出対象メモリセルMCeに対応するドレイン選択トランジスタSG1及びソース選択トランジスタSG2をオンにする。また、検出対象メモリセルMCeに対応する選択ワード線WLを4V、非選択ワード線unWLを6Vとする。サブラッチ回路SUBLATeは、検出対象メモリセルMCeに対応するビット線BLの電位を検出して検出結果を保持する。
ステップS211において、サブラッチ回路コントローラ220は、サブラッチ回路SUBLATe内のトランジスタ413をオンにして、メインデータ線(MDL)の状態が検出され、ラッチにて保持させる。
ステップS212において、ビット線スイッチコントローラ210、サブラッチ回路コントローラ220、及びメインデータ線スイッチコントローラ230は、メインデータ線スイッチTSL、サブラッチ回路スイッチSLSEL、及びビット線スイッチSSELのそれぞれをオフにする。
ステップS213において、ビット線スイッチコントローラ210及びサブラッチ回路コントローラ220は、サブラッチ回路スイッチSLSELo及びビット線スイッチSSELoをオンにすることにより、メインデータ線MDLに追加チャージする。この時、サブラッチ回路SUBLATeまたはSUBLAToのどちらか一つのトランジスタ411をオンするだけでも構わない。追加チャージはメインデータ線MDLに対してのみ行われるため、ステップS209におけるビット線BL及びメインデータ線MDLのプリチャージに比べ、短時間で済む。
ステップS214において、サブラッチ回路コントローラ220は、サブラッチ回路SUBLATo内のトランジスタ413をオンにして、メインデータ線MDLの状態が検出され、ラッチ回路にて保持させる。
ステップS216、S217にて、サブラッチ回路コントローラ220は、サブラッチ回路SUBLATeが保持するデータを転送するようにサブラッチ回路SUBLATeを制御し、サブラッチ回路SUBLAToが保持するデータを転送するようにサブラッチ回路SUBLAToを制御する。
ステップS218において、メモリコントローラ202は、読み出しモードを終了させる。
ステップS219において、内部処理が終了したこと示すレディ/ビジー信号=ハイを不揮発性半導体記憶装置1Dの外部に出力する。
次に、図33を参照して、図32の各ステップの詳細について説明する。図33は、第6実施形態に係る読み出し方法を示すタイムチャートである。ここでは、図32と同様に、第4実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置1Dにおいて、メモリセルエリア111のビット線BL0及びBL1のそれぞれを同時にプリチャージする場合について説明する。
を例に挙げて説明する。
図33に示すように、ステップS205〜S208において、メモリコントローラ202は、RSTP信号によって、メインバッファ150aのデータラッチ回路151,152が保持するデータをリセットする。また、サブラッチ回路コントローラ220は、RSTR信号によって、サブラッチ回路SUBLATe,SUBLAToのそれぞれのリセット用トランジスタ416をオンにし、サブラッチ回路SUBLATe,SUBLAToのそれぞれのラッチ部(インバータ414,415)が保持するデータをリセットする。また、各ビット線スイッチSSEL及び各メインデータ線スイッチTSLがオンの状態において、メモリコントローラ202は、プリチャージ/ディスチャージ用トランジスタPSELをオンにすることによって、メインデータ線MDL及び各ビット線BLを0Vにする。メインデータ線スイッチコントローラ230は、メインバッファ150a側のメインデータ線スイッチTSLlをオフにする。
ステップS209において、サブラッチ回路コントローラ220は、PCHRB信号によって、サブラッチ回路SUBLATe,SUBLAToのそれぞれのチャージ用トランジスタ411をオンにする。この時点で、メモリセルエリア111に含まれるビット線スイッチSSELe及びSSELoのそれぞれがオンの状態であり、メインデータ線MDL、ビット線BL0及びBL1のそれぞれが同時にハイレベルにチャージされる。そして、ビット線スイッチコントローラ210は、ビット線スイッチSSELoをオフにする。
ステップS210−1において、ロウデコーダ101は、メモリセルエリア111におけるドレイン選択線SELDを4Vとして、ドレイン選択トランジスタSG1をオンにする。その後、サブラッチ回路コントローラ220は、サブラッチ回路スイッチSLSELe,SLSELoのそれぞれをオフにするとともに、チャージ用トランジスタ411をオフにする。
ステップS210−2において、ロウデコーダ101は、メモリセルエリア111内のソース選択線SELSを4Vとして、ソース選択トランジスタSG2をオンにする。また、ロウデコーダ101は、メモリセルエリア111内の検出対象のメモリセルMCe及びMCoと対応する選択ワード線WLを2.5Vとし、検出対象のメモリセルMCe及びMCo以外と対応する非選択ワード線WL(unWL)を6Vとする。検出対象のメモリセルMCeについては、イレース状態であればオンし、プログラム状態であればオンしない。検出対象のメモリセルMCeがオンすると、当該メモリストリングSTRを介して共通ソース線ARVSSに電流が流れ、対応するビット線BL0は徐々に0Vになる。一方、検出対象のメモリセルMCeがオンしないと、当該メモリストリングSTRを介して共通ソース線ARVSSに電流が流れないため、対応するビット線BL0はハイレベルのままである。
ステップS211及びS212において、サブラッチ回路コントローラ220は、サブラッチ回路スイッチSLSELeをオンにする。また、サブラッチ回路コントローラ220は、LTe信号によって、サブラッチ回路SUBLATeのラッチ用トランジスタ413をオンにする。これにより、サブラッチ回路SUBLATeは、メインデータ線MDLを介して、メモリセルMCeと対応するビット線BL0の電位を検出し、検出した結果を保持する。さらに、ビット線スイッチコントローラ210は、ビット線スイッチSSELeをオフにする。
ステップS213において、ビット線スイッチコントローラ210は、ビット線スイッチSSELoをオンにする。また、サブラッチ回路コントローラ220は、サブラッチ回路スイッチSLSELoをオンにする。サブラッチ回路コントローラ220は、PCHRB信号によって、サブラッチ回路SUBLATe及びSUBLAToのそれぞれのチャージ用トランジスタ411をオンにする。この時点で、メモリセルエリア111に含まれるビット線スイッチSSELoがオンの状態であり、ビット線BL1が追加チャージされる。そして、ビット線スイッチコントローラ210は、ビット線スイッチSSELeをオフにする。
ステップS214及びS215において、サブラッチ回路コントローラ220は、LTo信号によって、サブラッチ回路SUBLAToのラッチ用トランジスタ413をオンにする。これにより、サブラッチ回路SUBLAToは、メインデータ線MDLを介して、メモリセルMCoと対応するビット線BL1の電位を検出し、検出した結果を保持する。さらに、ビット線スイッチコントローラ210は、ビット線スイッチSSELoをオフにする。サブラッチ回路コントローラ220は、サブラッチ回路スイッチSLSELoをオフにする。メインデータ線スイッチコントローラ230は、メインバッファ150aと反対側のメインデータ線スイッチTSLuをオフにする。
ステップS216において、サブラッチ回路コントローラ220は、サブラッチ回路スイッチSLSELeをオンにする。メインデータ線スイッチコントローラ230は、メインバッファ150a側のメインデータ線スイッチTSLlをオンにする。そして、サブラッチ回路コントローラ220は、LTOUTe信号によって、サブラッチ回路SUBLATeの出力用トランジスタ417をオンにする。これにより、サブラッチ回路SUBLATeのノードn43に保持されているデータがサブラッチ回路スイッチSLSELe、メインデータ線スイッチTSLl及びメインデータ線MDLを介してメインバッファ150aに転送される。ここで、メインバッファ150aのスイッチBSEL0はオンの状態であり、転送されたデータはメインバッファ150aのデータラッチ回路151に保持される。サブラッチ回路SUBLATeのデータ転送後において、サブラッチ回路コントローラ220は、サブラッチ回路スイッチSLSELeをオフにする。
ステップS217において、サブラッチ回路コントローラ220は、サブラッチ回路スイッチSLSELoをオンにする。そして、サブラッチ回路コントローラ220は、LTOUTo信号によって、サブラッチ回路SUBLAToの出力用トランジスタ417をオンにする。これにより、サブラッチ回路SUBLAToのノードn43に保持されているデータがサブラッチ回路スイッチSLSELo、メインデータ線スイッチTSLl及びメインデータ線MDLを介してメインバッファ150aに転送される。ここで、メインバッファ150aのスイッチBSEL1はオンの状態であり、転送されたデータはメインバッファ150aのデータラッチ回路152に保持される。サブラッチ回路SUBLAToのデータ転送後において、サブラッチ回路コントローラ220は、サブラッチ回路スイッチSLSELoをオフにする。
以上説明したように、第6実施形態によれば、読み出し動作でのプリチャージに要する時間を短縮できるため、読み出し動作を高速化できる。
(7)その他の実施形態
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
例えば、上述した第1〜第6実施形態のそれぞれは、別個独立して実施するだけでなく、互いに組み合わせて実施しても構わない。
さらに、第2〜第6実施形態は、ビット線(メインデータ線MDL及びビット線BL)を階層化する構成に限らず、ビット線を階層化しない構成に適用可能である。
上述した第6実施形態においては、ビット線電位の検出前におけるチャージであるプリチャージについて説明した。しかしながら、ビット線電位の検出後において行われるチャージについても第6実施形態で説明した読み出し方法が適用可能である。
さらに、上述した第6実施形態においては、1つのメモリセルエリアに設けられた複数本のビット線BLを同時にチャージする一例を説明したが、複数のメモリセルエリアのそれぞれに設けられたビット線BLを同時にチャージしてもよい。
なお、第6実施形態においては、サブラッチ回路SUBLATがプリチャージ及びビット線電位の検出を行う一例について説明したが、メインバッファ150がプリチャージ及びビット線電位の検出を行ってもよい。
なお、上述した第1〜第6実施形態においては、NAND型の不揮発性半導体記憶装置を例に説明したが、本発明はNAND型に限定されない。例えばNOR型の不揮発性半導体記憶装置に本発明を応用してもよい。
このように本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態等を包含するということを理解すべきである。したがって、本発明はこの開示から妥当な特許請求の範囲の発明特定事項によってのみ限定されるものである。