JP2576510B2 - 半導体記憶装置 - Google Patents

半導体記憶装置

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JP2576510B2
JP2576510B2 JP15484087A JP15484087A JP2576510B2 JP 2576510 B2 JP2576510 B2 JP 2576510B2 JP 15484087 A JP15484087 A JP 15484087A JP 15484087 A JP15484087 A JP 15484087A JP 2576510 B2 JP2576510 B2 JP 2576510B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は半導体記憶装置におけるビット線の構成及び
データ読み出し回路に関する。
〔従来の技術〕
MOSトランジスタから成る半導体記憶装置には、製造
工程中のフォトエッチング用マスクにてデータを書き込
みマスクROM、フローティングゲート構造のEPROM、EEPR
OMがあるが、ここでは構造が簡単でわかりやすいマスク
ROMについて説明する。このマスクROMは例えば、ISSCC
DIGEST OF TECHNICAL PARERS,P146〜147、329、1984の
3図(P329)、4図(P147)に示されるような構成であ
る。この論文4図において、アドレス入力端子により指
定された信号のうちA7〜Al6の信号を入力とするRow Dec
oder(ローデコーダ)の出力をメモリセルのゲートに接
続するワード線があり、上下に2分割された512×2本
のうちの1本が選択され高レベルになる。又、アドレス
信号A0〜A6、Al4を入力とするColumn Decoder(カラム
デコーダ)によって上下それぞれ128本の出力線のうち
1本が高レベルとなり、カラム・トランスミッション・
NチャネルMOSトランジスタ1個がオン状態となり、そ
の結果、ローデコーダ及びカラムデコーダによって512
×128の2つのメモリセルアレイ内から1個のメモリセ
ルが選択されたセンスアンプに接続される。ここでマス
クROMのデータ書き込みは、製造工程中のフォトエッチ
ング用マスクにて行なわれるものであり、前記論文では
スルーホールを形成するか否かによってメモリセルであ
るMOSトランジスタのドレインとビットラインを接続す
るか否かによりセンスアンプからビットラインを通して
選択されたメモリセルのソースである電源端子への経路
があるか否かによって2値情報を書き込むものである。
例えば選択されたメモリセルにスルーホールがありビッ
トラインに接続されている場合、この選択されたメモリ
セルによりビットラインを低レベル側に引き下げ、MOS
インバータの入出力を短絡しレベル決定しているセンス
アンプの入力を低レベル側に引き下げる。その結果セン
スアンプに接続されるMOSインバータ3段後の出力は高
レベルになる。又、選択されたメモリセルにスルーホー
ルがない場合、ビットラインから電源端子への経路がな
くなり、オープン状態となり、前記メモリセルにスルー
ホールがある場合に比べビットライン及びセンスアンプ
の入力は高レベル側に上り、MOSインバータ3段後の出
力は低レベルとなる。このように前記論文ではスルーホ
ールにより2値情報を書き込むものであるが、メモリセ
ルのチャネル部にイオン注入することによってMOSトラ
ンジスタのシキイ値電圧を変化することによっても、又
MOSトランジスタ部の拡散層を形成するか否かによる方
法であっても同様に2値情報を書き込むことが可能であ
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
前記論文の1MビットマスクROMの構成では4図に示さ
れるように1つのビットラインに512個のメモリセルが
接続される構成となり、スルーホールによりその数は異
なるが、最も多い場合全てのメモリセルがビットライン
に接続される。この時、1図(a)のようにビットライ
ンはスルーホールを通してMOSトランジスタのドレイン
に接続され、その結果、ビットラインには512個のドレ
イン拡散層と基板間の容量負荷がついてしまう。従って
ビットラインには最も多い状態で512個のMOSトランジス
タのドレインと基板間の容量とビットラインを形成する
Alと電源端子間の容量負荷がつくため、その負荷容量は
非常に大きなものとなってしまう。ここでメモリセルで
あるMOSトランジスタは、メモリセルの大容量化のため
最小サイズで作られ、例えば前記論文の2μmルールで
は約3μmのチャネル幅となる。このようにメモリセル
であるMOSトランジスタの電流能力は小さく設定される
ためビットラインの大きな負荷を動作させるためには多
くの時間がかかってしまう。前記論文は1Mビットのもの
であるが、さらに大容量化、微細化がされると、メモリ
セルのチャネル幅の低下、すなわち電流能力の低下とな
り、又大容量化によるビットラインに接続するメモリセ
ル数の増加によって負荷容量の増加となり、動作速度と
低下となってしまう。ビットラインの負荷容量低減の方
法として、前記論文は3図及び4図のようにメモリセル
アレイを2分割し、その間にカラム トランスミッショ
ン トランジスタ及びセンスアンプを入れる構成をとっ
ているが、同様の構成で分割数を増加することは、カラ
ム トランスミッション トランジスタ及びセンスアン
プの増加、又センスアンプ出力線等の配線領域の増加と
なり、チップ面積の増加となってしまう。日経エレクト
ロニクス 1986、4、21、P124に示される2Mビット以上
のマスクROMにおいても2分割程度であり、又分割した
チップのカラム トランスミッション トランジスタ及
びセンスアンプ部の面積が大きいことは理解できるであ
ろう。
本発明はこのようなビットラインの負荷容量を低減す
ると共に、電流能力を考えることなくより小さいメモリ
セルによって、ビットラインを大きな電流能力で駆動す
ることにより、高集積度、高速度な半導体記憶装置を得
ることを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の半導体記憶装置は、マトリクス状に配置され
る複数のメモリセルと、それぞれの前記メモリセルに接
続される複数のワード線とを有し、それぞれ異なるワー
ド線により選択が制御される複数の前記メモリセルが複
数のブロックに分割されてなる半導体記憶装置であっ
て、各前記ブロックにそれぞれ対応し、該ブロックの前
記メモリセルのうちワード線により選択されたメモリセ
ルの情報に基づく電流を流す複数の第1のビット線と、
前記複数の第1のビット線にそれぞれ接続され、接続さ
れた該ビット線に流れる電流を増幅して出力する複数の
電流増幅回路と、複数の前記電流増幅回路に接続され、
該電流増幅回路から出力される電流を流す第2のビット
線とを有し、前記第2のビット線の電流に基づき、前記
選択されたメモリの情報を検知してなることを特徴とす
る。
また、前記電流増幅回路は、前記メモリセルと同一導
電型のトランジスタより成ることを特徴とする。
また、マトリクス状に配置される複数のメモリセル
と、それぞれの前記メモリセルに接続される複数のワー
ド線とを有し、それぞれ異なるワード線により選択が制
御される複数の前記メモリセルが複数のブロックに分割
されてなる半導体記憶装置であって、各前記ブロックに
それぞれ対応し、該ブロックの前記メモリセルのうちワ
ード線により選択されたメモリセルの情報に基づく電流
を流す複数の第1のビット線と、前記複数の第1のビッ
ト線にそれぞれ接続され、接続された該ビット線に流れ
る電流を増幅して出力する複数の電流増幅回路と、複数
の前記電流増幅回路に接続され、該電流増幅回路から出
力される電流を流す第2のビット線とを有し、前記第1
のビット線の電位を検出し、該第1のビット線の充電状
態を制御する充電制御回路とを有し、前記第2のビット
線の電流に基づき、前記選択されたメモリの情報を検知
してなることを特徴とする。
また、半導体基板上に、マトリクス状に配置される複
数のメモリセルと、それぞれの前記メモリセルに接続さ
れる複数のワード線とを有し、それぞれ異なるワード線
により選択が制御される複数の前記メモリセルが複数の
ブロックに分割されてなる半導体記憶装置であって、各
前記ブロックにそれぞれ対応し、該ブロックの前記メモ
リセルのうちワード線により選択されたメモリセルの情
報に基づく電流を流す複数の第1のビット線と、前記複
数の第1のビット線にそれぞれ接続され、接続された該
ビット線に流れる電流を増幅して出力する複数の電流増
幅回路と、複数の前記電流増幅回路に接続され、該電流
増幅回路から出力される電流を流す第2のビット線とを
有し、前記第2のビット線の電流に基づき、前記選択さ
れたメモリの情報を検知してなり、前記第1のビット線
及び前記第2のビット線は絶縁基板を介して2層構造に
なっており、前記第2のビット線は、前記第1のビット
線よりも前記半導体基板に対して上側の層に配置されて
いることを特徴とする。
また、前記第1のビット線はポリシリコンであること
を特徴とする半導体記憶装置。
〔実施例〕
第1図は第1のビット線が電流増幅回路を介して第2
のビット線に複数接続する構成が1段の場合の本発明の
実施例であり、1はセンスアンプ、2はビット線選択回
路の出力端子、3、4は電流増幅回路、5、6はメモリ
セルでありここではNチャネルMOSトランジスタの例で
あり、7、8は第1のビット線、9、10は電流増幅回路
を構成するPチャネルMOSトランジスタ、11、12は第2
のビット線、13、14はビット線選択用NチャネルMOSト
ランジスタ、15、16はカラムデコーダの出力線、17、18
はローデコーダの出力線である。第1図において、例え
ばメモリセル5が選択されている場合、ワード線17が高
レベルとなり他のワード線18は低レベルとなっている。
又カラムデコーダ出力線15が高レベルとなり他のカラム
デコーダ出力線16は低レベルとなりビット線選択用Nチ
ャネルMOSトランジスタ14がオン状態となり第2のビッ
ト線11がセンスアンプ1に接続される。メモリセル5が
例えばデータとして第1のビット線から接地間に電流経
路ができるように書き込まれている場合、PチャネルMO
Sトランジスタ9からメモリセル5の電流能力に相当す
る電流が接地端子に流れる。この時、PチャネルMOSト
ランジスタ9はゲートとドレイン端子を接続しているた
め、メモリセル5の電流能力を電源端子とゲート間の電
位で取り出すことができる。そしてPチャネルMOSトラ
ンジスタのゲートと接続されているためこのPチャネル
MOSトランジスタ9、10のサイズ比によってPチャネルM
OSトランジスタ10を通してメモリセル5の電流能力を電
流増幅して第2のビット線11に取り出すことができる。
例えば、PチャネルMOSトランジスタ9のチャネル幅を
1、PチャネルMOSトランジスタ10のチャネル幅を5の
割合とし、それぞれのチャネル長が等しいとすると、第
2のビット線11にはメモリセル5の電流能力の2倍の電
流が取り出せることになる。一方第1のビット線8に接
続されるメモリセルは全てオフであるため電流増幅用P
チャネルMOSトランジスタは全てオフとなり、第2のビ
ット線11には選択されたメモリセル5の5倍の電流だけ
を取出すことができる。又、データとして第1のビット
線7から接地への電流経路がないように書き込まれてい
る場合、すなわちメモリセル5がオフとなっている場
合、非選択の第1のビット線8と同様にPチャネルMOS
トランジスタ9、10はオフ状態となり第2のビット線11
へは電流を取り出せない。このように2つの情報をしか
も電流能力を大きく取り出すよう構成することができ
る。ここで第1のビット線は第2のビット線を分割する
形で作ることが可能であり、第1図に示す部分図では2
つの第1のビット線だけであるが、例えば前記論文のよ
うにワード線が512本ある場合で、第1のビット線に接
続するメモリセルを32とすると、第1のビット線16本が
電流増幅回路を介して第2のビット線に接続されること
になる。その結果、第1のビット線の長さは前記論文の
1/16となり、又第1のビット線に接続されるメモリセル
の数も1/16となることから第1のビット線負荷容量は1/
16の大きさとなる。この1/16に減少した小さい負荷容量
の第1のビット線をメモリセルの電流能力で駆動するこ
とになる。又第2のビット線は、分割された第1のビッ
ト線に対して1つのPチャネルMOSトランジスタのドレ
インが接続されることになり、16個のPチャネルMOSト
ランジスタのドレインによる負荷容量と第2のビット線
と電源間の負荷容量となり、前記論文の負荷容量の1/3
〜1/4に減少される。このように小さいメモリセルの電
流能力が小さい負荷容量を駆動し、電流増幅された大き
な電流で第2のビット線をしかもその第2のビット線の
負荷容量も1/3〜1/4となり高速な動作が可能となる。
又、電流増幅回路も2個のPチャネルMOSトランジスタ
でよく、メモリセル32個に対して2個のMOSトランジス
タの増加であるからほとんど面積を増加することなく可
能である。さらに駆動する第1のビット線及び第2のビ
ット線負荷容量の和は、前記論文の回路の負荷容量をCb
とすると、 1/3Cb+1/16Cb=19/48Cbとなり1/2以下の負荷容量と
なることから、ビット線駆動による消費電力も1/2以下
にすることができる。
第2図は本発明の他の実施例であり、第1図と同様に
第1のビット線が電流増幅回路を介して第2のビット線
に複数接続する構成が1段の場合の他の実施例である。
第2図において、19、20は電流増幅回路を構成するNチ
ャネルMOSトランジスタ、1はセンスアンプの一例であ
り、21はセンスアンプの動作を制御する信号、22ダミー
セル等から得られる基準単位、23はセンスアンプの出力
端子、24〜26はセンスアンプを構成するNチャネルMOS
トランジスタ、27〜29は同様にPチャネルMOSトランジ
スタである。第2図は電流増幅回路をメモリセルと同じ
NチャネルMOSトランジスタで構成した例であり、メモ
リセルであるNチャネルMOSトランジスタは高電源側に
接続されている。第1図に示すセンスアンプは電流検出
型のセンスアンプの一例であり、PチャネルMOSトラン
ジスタ28で第2のビット線11に流れる電流、すなわち電
流増幅されたメモリセルの電流を検出し、PチャネルMO
Sトランジスタ29の電流能力と基準電位22をゲートに接
続するNチャネルMOSトラトジスタ24の電流比較を行な
うものである。PチャネルMOSトランジスタ27及びNチ
ャネルMOSトランジスタ25、26はビット線選択回路の出
力2、さらには第2のビット線11の電圧レベルを安定化
する負帰還回路である。第2図の実施例では、電流増幅
回路がメモリセルと同一のNチャネルMOSトランジスタ
で作られるため、メモリセルアレイ内にNチャネルとR
チャネルの分離帯の必要がなく、1つの第1のビット線
に対して2個のMOSトランジスタでよく、電流増幅回路
による面積増はさらに小さくなり、ほとんどわからない
範囲となる。
第3回は本発明の他の実施例であり、第1のビット線
が選択回路及び電流増幅回路を介して第2のビット線に
複数接続する構成を示す部分図であり、30、31は第1の
ビット線34、35の並列する2本を選択する信号、32、33
は第1のビット線34、35の選択用NチャネルMOSトラン
ジスタである。第3図は並列する2本の第1のビット線
を選択回路を介して電流増幅回路に接続する構成であ
り、第1のビット線2本に対して電流増幅回路を配置す
ればよく、メモリセル以外に4個のMOSトランジスタで
よく、第2図同様1つの第1のビット線に対して2個の
MOSトランジスタとなり、ほとんど面積を増やすことな
く実現できる。第3図の構成では、第2のビット線は2
本の第1のビット線に対して1本でよく、例えば、第1
のビット線をAl等に比べ微細化が容易なポリシリコン材
等を用いて形成し、第2のビット線はAl等の微細化は困
難であるが、低抵抗の配線材とし、メモリセルサイズを
最小にすることができる。又、第1のビット線、第2の
ビット線を絶縁膜を介して2層化し、第2のビット線を
半導体基板に対して上側の層を用いることで、第2のビ
ット線下の絶縁膜が厚くなり、第2のビット線負荷容量
の大部分を含める配線層と電源間の負荷容量低減とな
り、さらに高速度化が実現できる。さらに第1のビット
線及び第2のビット線を2層化することで、第2のビッ
ト線は第1のビット線に、もしくは第1のビット線間の
絶縁膜の上に配置することが可能であり、第1のビット
線と第2のビット線等ビット線の数が増えても面積を増
加することなく実現できる。
次に前述したビット線を多層構成で、第1のビット線
をポリシリコン材で作った場合の本発明の実施例を示
す。第4図は第3図の回路構成で、電流増幅回路部を除
くメモリセル及び第1のビット線選択回路部の平面図で
あり、36はゲート材から成るワード線、37はポリシリコ
ン材から成る第1のビット線、38はメモリセルであるMO
Sトランジスタのソースに接続するためのポリシリコン
材、39は第2のビット線であるAl、40は同様にソースに
接続するAl、41はポリシリコン材とAlを接続するための
コンタクトホール、42はポリシリコン材と拡散層を埋め
込みコンタクトで接続するためのホール、43は第1のビ
ット線選択回路を作る酸化膜の段差、44は第1のビット
線の選択線であるゲート材、45はメモリセルであるMOS
トランジスタ形成用の酸化膜の段差である。ここで埋め
込みコンタクトの作成方法について簡単に説明すると、
MOSトランジスタ形成用の酸化膜形成後、ゲート膜をつ
け、次にゲート材を全面につけ、さらにゲート材上に酸
化膜をつける。次にゲート材のフォトエッチングを行な
い、ゲート材上の酸化膜、ゲート材及びゲート酸化膜を
エッチングする。その後ソース、ドレインをイオン注入
等により形成し、そして、全面に酸化膜をつける。する
と、ゲート材上は酸化膜が残っているため拡散層の上よ
り厚くなっている。この状態で、微細MOSトランジスタ
技術で用いるLDD構造を作る際ゲーと材の側壁に酸化膜
を残す技術と同様に埋め込みコンタクト用のホールのフ
ォトエッチングを行ない、その上にポリシリコン材をつ
け、フォトエッチングにてパターンを形成する。その後
は通常MOSトランジスタ構造と同様、層間絶縁膜、コン
タクトホール、Alと形成していく。このように第1のビ
ット線とメモリセルのソース、ドレインは自己整合的に
埋め込みコンタクトで接続することが可能であり、ゲー
ト材及びポリシリコン材の最小ピッチでメモリセルを作
ることが可能である。ポリシリコン材はAl等金属に比べ
比抵抗は高いが、本発明の第1のビット線のように、分
割され短い長さで使用する場合、又ポリシリコン材であ
る第1のビット線はメモリセルの小さい電流で、第2の
ビット線は低抵抗で長く、かつ大きな電流で駆動する構
成では非常に有用である。その結果、それぞれの特徴を
生かす形で、パターン的には通常ゲート材はポリシリコ
ン材で作られ、しかもデザイン寸法の最小で作られるた
め、ゲート材及び第1のビット線であるポリシリコン材
により寸法決定されるメモリセルはデザイン寸法の最小
のピッチで作られ、回路的にはメモリセルの小さい電流
能力で小さい負荷容量を比較的大きな比抵抗の第1のビ
ット線を駆動し、絶縁膜は厚くなっているものの大きな
負荷容量を小さい比抵抗の第2のビット線を電流増幅し
た大きな電流で駆動するという効率的な構成が可能とな
る。
第5図は本発明の他の実施例であり、第1のビット線
が電流増幅回路を介して第2のビット線に複数接続する
構成が2段の場合であり、46、47は第2のビット線、48
は第3のビット線、49、50は第2のビット線46、47の電
流増幅回路、51、52は電流増幅回路を構成するNチャネ
ルMOSトランジスタである。第5図に示す構成は、小さ
い電流で小さい負荷容量を駆動する第1のビット線から
最終段である第3のビット線までの間にさらに1段追加
し、細分化して次第に大きな電流で大きな負荷容量を駆
動する形にしたものである。
第6図は本発明の他の実施例であり、第1のビット線
34、35の2本を選択用NチャネルMOSトランジスタ32、3
3を介して電流増幅回路62に接続する構成であり、さら
に第1のビット線34、35の電圧安定化回路である反転増
幅回路61とその出力信号により、第1のビット線の充電
を制御するNチャネルMOSトランジスタ56を追加したも
のである。又、電流増幅回路は63、64のPチャネルMOS
トランジスタによる構成と、65、66のNチャネルMOSト
ランジスタによる構成の2段構成としたものである。54
は第1のビット線選択信号30、31のいずれかが高レベル
になった時、低レベルの信号を出力し、又53は、第2の
ビット線11が選択された時、すなわち第6図には示して
いないが第2のビット線選択信号が選択レベルとなった
時、低レベルとなり、反転増幅器61、及び第1のビット
線の充電制御用NチャネルMOSトランジスタ56の動作状
態とする選択信号だである。第6図の構成において、例
えばメモリセル5が選択されている場合で第1のビット
線34が初期状態の接地レベルにあった場合、ワード線1
7、選択信号30が高レベル、選択信号53、54が低レベル
になると、NチャネルMOSトランジスタ56のソース電位
が低レベルに下り、その結果、反転増幅器61の出力は高
レベルとなり、電流検出用PチャネルMOSトランジスタ6
3を通して第1のビット線34を充電する。NチャネルMOS
トランジスタ56のソース電位が上昇してくると、反転増
幅器61の出力が低レベル側に下ってきて56の電流抵抗を
低下させ、安定位置に保とうとする動作をするものであ
る。第5図までの回路構成では第1のビット線の分割数
によって、負荷容量を低減させ第1のビット線の動作速
度を高速化する構成を示してきたが、第6図の構成で
は、第1のビット線を分割し、さらに充電制御回路を用
いることで、負荷容量の小さい第1のビット線をより高
速に安定電位にし、メモリセルの電流を増幅して第2の
ビット線を駆動し、動作速度のより一層の高速化をはか
ったものである。第6図の構成では、2本の第1のビッ
ト線に対して反転増幅回路及び電流増幅回路を接続した
が、第1のビット線選択回路の数を増やすことで第3図
までの構成と同様に付加回路を面積増を小さくすること
は可能である。又、充電制御回路により、第1のビット
線の負荷容量を第3図までの構成より動作速度を遅らせ
ることなく大きくすることが可能であり、反転増幅回路
及び電流増幅回路の数を減らすことが可能であり、チッ
プ面積の増加をさらに少なくすることができる。
これまで、ビット線と電源端子間にメモリセルである
MOSトランジスタが並列に接続される並列型のメモリセ
ル構成について説明してきたが、メモリセルが直列に接
続されたグループをビット線に並列に接続する直並列型
であっても同様に構成することも可能である。又実施例
以外にも本発明による構成は可能であり、例えば第3図
に示すのは並列する2本の第1のビット線を選択回路を
介して共通接続するものであるが、上下2本づつ、計4
本を共通接続することも可能であり、又並列する第1の
ビット線の本数を増加することも可能である。さらに実
施例では回路構成上あるいは構造上について個別の説明
を行なってきたが、これらの組み合わせによっても可能
である。
〔発明の効果〕
本発明はビット線を複数のビット線群とし、第1のビ
ット線が電流増幅回路を介して第2のビット線に複数接
続する構成を直列に1段以上接続することで、メモリセ
ルの小さな電流能力でも高速度で第1ビット線を動作
し、電流増幅回路で増幅した大きな電流で第2のビット
線を動作させることで高速度な読み出し動作を実現する
ことができる。又、第2のビット線の負荷容量は配線に
よる容量と分割した第1のビット線の出力部の容量と第
1のビット線1本の容量となり、第2のビット線の容量
の大幅に低下と増幅したメモリセルの電流により駆動す
ることから、メモリセルアレイの分割を行なわなくとも
高速動作が可能であり、チップ面積を増加することなく
実現できる。さらにはビット線の容量が小さくなること
から、ビット線負荷容量による消費電流をも小さくする
ことができる。又、本発明の構成であるビット線を多層
構造とすることで、前述のような高速度をチップ面保の
増加なしで実現でき、さらに多層化によって第2のビッ
ト線の配線容量の低下による高速化、低消費電流化が可
能である。又、ビット線を多層化し、第1のビット線を
ポリシリコン材とすることで、メモリセルであるMOSト
ランジスタのゲート材と同様デザイン寸法の最小ピッチ
でメモリセルを構成することが可能であり、メモルセル
サイズを大幅に小さくすることが可能である。もちろ
ん、第1のビット線、第2のビット線だけでなく、多段
構成とすることでメモリ容量に応じた最適な構成が可能
であり、メモリの大容量に化に対しても、チップサイズ
の小さい高速度な半導体記憶装置を実現することができ
る。尚、本発明は半導体を使ったMROM,EPROM,E2PROM,DR
AM,SRAM等の様々な記憶装置において、適用することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1、第2及び第3図は本発明の回路構成の実施例を示
す図であり、第4図は本発明の実施例によるメモリセル
部の平面図、第5図及び第6図は本発明の回路構成よる
他の実施例を示す図である。 1……センスアンプ 3、4……電流増幅回路 5、6……メモリセル 7、8、34、35……第1のビット線 11、12……第2のビット線 15、16……カラムデコーダ出力線 17、18……ワード線 32、33……第1のビット線選択用MOSトランジスタ 36、44……ゲート材 37、38……ポリシリコン材 39、40……Al 41……ポリシリコン材とAlのコンタクトホール 42……埋め込みコンタクト用ホール 43、45……MOSトランジスタを形成する酸化膜の段差 48……第3のビット線 49、50……電流増幅回路 61……反転増幅器 56……充電制御用MOSトランジスタ 62……電流増幅回路

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マトリクス状に配置される複数のメモリセ
    ルと、 それぞれの前記メモリセルに接続される複数のワード線
    とを有し、 それぞれ異なるワード線により選択が制御される複数の
    前記メモリセルが複数のブロックに分割されてなる半導
    体記憶装置であって、 各前記ブロックにそれぞれ対応し、該ブロックの前記メ
    モリセルのうちワード線により選択されたメモリセルの
    情報に基づく電流を流す複数の第1のビット線と、 前記複数の第1のビット線にそれぞれ接続され、接続さ
    れた該ビット線に流れる電流を増幅して出力する複数の
    電流増幅回路と、 複数の前記電流増幅回路に接続され、該電流増幅回路か
    ら出力される電流を流す第2のビット線とを有し、 前記第2のビット線の電流に基づき、前記選択されたメ
    モリの情報を検知してなることを特徴とする半導体記憶
    装置。
  2. 【請求項2】前記電流増幅回路は、前記メモリセルと同
    一導電型のトランジスタより成ることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載の半導体記憶装置。
  3. 【請求項3】マトリクス状に配置される複数のメモリセ
    ルと、 それぞれの前記メモリセルに接続される複数のワード線
    とを有し、 それぞれ異なるワード線により選択が制御される複数の
    前記メモリセルが複数のブロックに分割されてなる半導
    体記憶装置であって、 各前記ブロックにそれぞれ対応し、該ブロックの前記メ
    モリセルのうちワード線により選択されたメモリセルの
    情報に基づく電流を流す複数の第1のビット線と、 前記複数の第1のビット線にそれぞれ接続され、接続さ
    れた該ビット線に流れる電流を増幅して出力する複数の
    電流増幅回路と、 複数の前記電流増幅回路に接続され、該電流増幅回路か
    ら出力される電流を流す第2のビット線とを有し、 前記第1のビット線の電位を検出し、該第1のビット線
    の充電状態を制御する充電制御回路とを有し、 前記第2のビット線の電流に基づき、前記選択されたメ
    モリの情報を検知してなることを特徴とする半導体記憶
    装置。
  4. 【請求項4】半導体基板上に、マトリクス状に配置され
    る複数のメモリセルと、 それぞれの前記メモリセルに接続される複数のワード線
    とを有し、 それぞれ異なるワード線により選択が制御される複数の
    前記メモリセルが複数のブロックに分割されてなる半導
    体記憶装置であって、 各前記ブロックにそれぞれ対応し、該ブロックの前記メ
    モリセルのうちワード線により選択されたメモリセルの
    情報に基づく電流を流す複数の第1のビット線と、 前記複数の第1のビット線にそれぞれ接続され、接続さ
    れた該ビット線に流れる電流を増幅して出力する複数の
    電流増幅回路と、 複数の前記電流増幅回路に接続され、該電流増幅回路か
    ら出力される電流を流す第2のビット線とを有し、 前記第2のビット線の電流に基づき、前記選択されたメ
    モリの情報を検知してなり、 前記第1のビット線及び前記第2のビット線は絶縁基板
    を介して2層構造になっており、前記第2のビット線
    は、前記第1のビット線よりも前記半導体基板に対して
    上側の層に配置されていることを特徴とする半導体記憶
    装置。
  5. 【請求項5】前記第1のビット線はポリシリコンである
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第4項いず
    れか記載の半導体記憶装置。
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