JP5527585B2 - 多層配線基板及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、SAW(Surface Acoustic Wave:表面弾性波)圧電素子や半導体素子等の電子部品素子を搭載する基板に用いられる多層配線基板及びその製造方法に関する。
近年、電子機器の小型化、軽量化、多機能化が一段と進み、これらに用いられる多層配線基板においても、多層化や配線の微細化とともに、多層配線基板の薄型化が求められている。これに伴い、多層配線基板の製造プロセスにおいては、より薄型の配線基板を取り扱う必要が生じている。つまり、従来一般の電子部品素子搭載用の多層配線基板は、いわゆるビルドアップ工法により製造されており、これは、コア基板となる薄型の配線基板の両側に、絶縁樹脂層と配線パターンとからなる配線層を積み上げて多層配線基板を製造する製法であるため、配線層の層数が少ない段階では、例えば0.1mm以下の薄型の配線基板の状態で製造プロセスを進める必要があるためである。薄型の配線基板は製造プロセスの中で、寸法変動による反りや、製造装置内での引っかかりによる折れ、破損などが生じ易いため、取り扱いが困難になっている。このような薄型の配線基板の取り扱いを容易にする方法としては、配線基板の1枚1枚に、機械的な強度を持たせる目的で、治具や支持基板を取付ける方法が考えられる。しかしながら、この方法では、大幅に工数が増加し、コストアップとなる問題がある。
このような問題を回避するための方法としては、両側に剥離性銅箔を積層した支持体を準備し、この支持体の両側に多層配線基板を形成した後、剥離性銅箔の剥離作用を利用して、多層配線基板と支持体を分離する方法(特許文献1)、2枚を貼り合わせた支持体を準備し、この両側に多層配線基板を形成した後、貼り合わせてあった支持体を多層配線板ごと分離し、その後多層配線基板から支持体を除去する方法(特許文献2)、支持体として両側に銅箔を有するコア基板を準備し、このコア基板の両側の銅箔上に、ひとまわり小さい銅箔Aを直接重ねて配置し、この銅箔A上に配線層を積み重ねて多層配線基板を形成した後、銅箔同士が直接重ねられた領域は接着しないことを利用して、多層配線基板とコア基板とを分離する方法(特許文献3)などが知られている。これらの製法は、従来のビルドアップ工法と違い、製造される多層配線基板自体の構成には、支持体となるコア基板を必要としない。このため、このような製法を、本発明においては、以下、コアレス工法という。
これらのコアレス工法によれば、支持体の機械的強度に加え、配線基板が2枚分の厚みとなるため、層数の少ない段階の薄型の配線基板の状態であっても、支持体と配線基板を含めた全体の厚みが厚くなり、剛性が増すので、製造設備内での引っかかりによる折れ、破損などを抑制できる。また、支持体の両側に、対称な構成で多層配線基板が形成されるため、製造プロセスの中で寸法変動による反りが生じても、反りによる応力が支持体の両側でほぼ釣り合うことにより、支持体と多層配線基板を含めた全体としては、反りを抑制することができる。さらに、特許文献3のコアレス工法では、従来のビルドアップ法のように内層となるコア基板の両側に配線層を積み上げるのではなく、銅箔Aの片側にだけ配線層を積み上げることになる。このため、多層配線基板の最外層の一方の導体層は、銅箔Aだけで構成できるので、微細配線パターンの形成に有利となる。なお、支持体の両側に形成される多層配線基板を個別にみれば、従来のビルドアップ工法のように、内層となるコア基板の両側に、1回の積層工程で同時に配線層を積み上げるのではなく、片側にだけ配線層を積み上げることになるが、1回の積層工程で2枚分の積層を行うことになるので、従来のビルドアップ法と同等の生産性を維持することができる。
特許第4273895号公報 特開2008−047936号公報 特開2009−252827号公報
しかしながら、一般に、低層側の配線層の上に、絶縁樹脂層と導体層を重ねて高層側の配線層を積み上げる場合、既に硬化した低層側の配線層の硬化収縮よりも、新たに積み上げる高層側の配線層の硬化収縮の方が大きいので、多層配線基板は、高層側の配線層の方が内側となる状態で反りを生じる。上記の従来のコアレス工法においては、支持体と多層配線基板を含めた全体としては、反りを抑制したり、剛性を向上することが可能であるものの、多層配線基板が単体になった場合の反りについては考慮されていない。つまり、コアレス工法では、従来のビルドアップ法のように内層となるコア基板の両側に配線層を積み上げるのではなく、片側にだけ配線層を積み上げることになるが、コアレス工法によって製造された個別の多層配線基板においては、絶縁樹脂層の硬化収縮が多層配線基板の片側のみに偏って生じることになるため、特に配線層の層数が大きくなる場合は、反りが拡大する傾向がある。一方、多層配線基板の支持体と接した側の導体層は、支持体と分離してからでないと、回路形成以降の製造プロセスを行なうことができないため、多層配線基板を完成させるためには、多層配線基板と支持体とを分離する必要があり、多層配線基板単体で行なう製造プロセスが残ることになる。このため、支持体を分離して多層配線基板単体となったときに、反りを生じてしまう点が問題となる。
この問題に対しては、配線層の層数が大きくなって反りが拡大する前に、即ち必要な配線層の層数まで積み上げる前に、支持体を分離して単体の多層配線基板とし、その後は、従来のビルドアップ工法を用いて、分離した後の多層配線基板に対して、その両側に必要な層数の配線層を積み上げる方法が考えられる。しかしながら、従来のビルドアップ工法を用いる場合、両側に配線層を積み上げる際には、分離した後の多層配線基板上の両側に、絶縁樹脂層と銅箔を積層した後、コンフォーマル工法を用いて非貫通孔を開け、層間接続用のめっきを行い、その後、エッチングにより配線パターンを形成する。この場合は、最終的に最外層となる第1層配線パターンが、銅箔とその上に層間接続により生じるめっき層とを有することになる。このため、第1層配線パターンの厚みが厚くなり、微細パターンの形成に不利になる問題がある。また、銅箔上に形成される層間接続により生じるめっき層は、突起を生じ易いので、銅箔単体の場合に比べて、凹凸が拡大し易い。最外層である第1層配線パターンは、通常はさらに表面に保護めっきを行うため、凹凸がさらに拡大することになる。
ところで、電子部品素子を搭載する多層配線基板の用途として、SAW(Surface Acoustic Wave:表面弾性波)デバイスを構成する多層配線基板としての用途があるが、小型化・薄型化の要求に伴い、ファイスダウンでフリップチップ接続されたSAW圧電素子の活性面(表面弾性波の振動部分)と多層配線基板表面の第1層配線パターンとの隙間に形成される振動空間が、より狭く(例えば、10μm程度)なるように設計される傾向がある。このため、多層配線基板表面の第1層配線パターンの表面凹凸が大きいと、配線パターンとSAW圧電素子の活性面が接触する可能性があり、フィルタとしての機能を確保できない問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、銅箔の片側だけに配線層を積み上げて多層化するコアレス工法を用いても、反り量を抑制でき、作業性や歩留りのよい多層配線基板及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下のものに関する。
1. 金属箔Aを回路加工して形成された第1層配線パターンと、この第1層配線パターン上に配置された絶縁樹脂層及びこの絶縁樹脂層上に配置された配線パターンを有する複数層の高層側の配線層と、を有し、前記第1層配線パターン上に配置された絶縁樹脂層よりも前記高層側の絶縁樹脂層の硬化収縮が大きい多層配線基板であって、前記高層側の配線パターンは、前記絶縁樹脂層上に金属箔とめっきにより形成された導体層を回路加工することにより形成され、前記第1層配線パターンより最も高層側の配線パターンの厚みが厚く、または前記第1層配線パターンより最も高層側の配線パターンの導体層残存率が大きく、または前記第1層配線パターン上の絶縁樹脂層より最も高層側の絶縁樹脂層の厚みが薄くなるように形成される多層配線基板。
2. 上記1において、高層側にいくにつれて、配線パターンの厚みが厚く、または配線パターンの導体層残存率が大きく、または絶縁樹脂層の厚みが薄くなるように形成される多層配線基板。
3. 上記1または2において、最も高層側の導体層に、この導体層が平面方向に伸長するように機械的処理が施される多層配線板。
4. コア基板の金属箔上に、直接金属箔Aを重ね、この上に絶縁樹脂層及びこの絶縁樹脂層上に配置された配線パターンを有する少なくとも1層の高層側の配線層を形成し、この上にさらに高層側の配線層を形成するための絶縁樹脂層及び導体層を積層することによって、前記コア基板の金属箔上に直接接触した金属箔Aと、この金属箔A上の配線層と、この配線層上に形成された絶縁樹脂層及び導体層を有し、前記金属箔A上に配置された絶縁樹脂層よりも前記高層側の絶縁樹脂層の硬化収縮が大きい多層基板を形成する工程と、前記コア基板の金属箔と金属箔Aとの界面で、前記コア基板と多層基板とを分離する工程と、この多層基板の前記金属箔A及び導体層を回路加工することにより、一方に前記金属箔Aを回路加工して形成された第1層配線パターンを、他方に前記導体層を回路加工して形成された高層側の配線パターンを有する多層配線基板を形成する工程と、を有する多層配線基板の製造方法であって、前記第1層配線パターンより最も高層側の配線パターンの厚みが厚く、または前記第1層配線パターンより最も高層側の配線パターンの導体層残存率が大きく、または前記第1層配線パターン上の絶縁樹脂層より最も高層側の絶縁樹脂層の厚みが薄くなるように形成する多層配線基板の製造方法。
5. コア基板の金属箔上に、直接金属箔Aを重ね、この上に絶縁樹脂層及びこの絶縁樹脂層上に配置された配線パターンを有する少なくとも1層の高層側の配線層を形成し、この上にさらに高層側の配線層を形成するための絶縁樹脂層及び導体層を重ねることによって、前記コア基板の金属箔上に直接接触した金属箔Aと、この金属箔A上の配線層と、この配線層上に形成された絶縁樹脂層及び導体層を有し、前記金属箔A上に配置された絶縁樹脂層よりも前記高層側の絶縁樹脂層の硬化収縮が大きい多層基板を形成する工程と、この多層基板の前記導体層を回路加工する工程と、前記コア基板の金属箔と金属箔Aとの界面で、前記コア基板と多層基板とを分離する工程と、この多層基板の前記金属箔Aを回路加工することにより、一方に前記金属箔Aを回路加工して形成された第1層配線パターンを、他方に前記導体層を回路加工して形成された高層側の配線パターンを有する多層配線基板を形成する工程と、を有する多層配線基板の製造方法であって、前記第1層配線パターンより最も高層側の配線パターンの厚みが厚く、または前記第1層配線パターンより最も高層側の配線パターンの導体層残存率が大きく、または前記第1層配線パターン上の絶縁樹脂層より最も高層側の絶縁樹脂層の厚みが薄くなるように形成する多層配線基板の製造方法。
6. 上記4または5において、高層側にいくにつれて、配線パターンの厚みが厚く、または配線パターンの導体層残存率が大きく、または絶縁樹脂層の厚さが薄くなるよう形成される多層配線基板の製造方法。
7. 上記4から6の何れかにおいて、最も高層側の導体層に、この導体層が平面方向に伸長するように機械的処理が施される多層配線板の製造方法。
本発明によれば、銅箔の片側だけに配線層を積み上げて多層化するコアレス工法を用いても、反り量を抑制でき、作業性や歩留りのよい多層配線基板及びその製造方法を提供することができる。
本発明の多層配線基板及びこれを用いて作製した電子部品モジュールの断面図を示す。 本発明の多層配線基板の断面図を示す。 本発明の多層配線基板の製造工程の一部を示す。 本発明の多層配線基板の製造工程の一部を示す。 本発明の多層配線基板の製造工程の一部を示す。 本発明の多層配線基板の製造工程の一部を示す。 本発明の多層配線基板の製造工程の一部を示す。 本発明の多層配線基板の製造工程の一部を示す。 本発明の多層配線基板の製造工程の一部を示す。
本発明の多層配線基板は、電子部品素子を搭載するための基板である。本発明において、電子部品素子とは、半導体素子、SAW圧電素子、PA(パワーアンプ)素子などのフリップチップ接続やワイヤーボンド接続によって、配線基板上の接続端子に接続される表面実装型の電子部品素子をいう。電子部品素子を、フリップチップ接続またはワイヤーボンド接続して搭載する用途であれば、特に限定はないが、例えばSAW圧電素子もしくはPA(パワーアンプ)素子を搭載して、いわゆるSAWフィルタパッケージもしくはPAモジュールなどの通信モジュールを形成するための部材として、主に携帯電話などの通信モジュールでベアチップ実装用途に用いられるのが望ましい。
本発明の多層配線基板の一形態としては、図1、図2に示すように、金属箔A19を回路加工して形成された第1層配線パターン8と、この第1層配線パターン8上に配置された絶縁樹脂層及びこの絶縁樹脂層上に配置された配線パターンを有する少なくとも1層の高層側の配線層と、を有する多層配線基板1であって、前記高層側の配線パターンは、前記絶縁樹脂層上に金属箔とめっきにより形成された導体層を回路加工することにより形成され、前記第1層配線パターン8より最も高層側の配線パターンの厚みが厚く、または前記第1層配線パターン8より最も高層側の配線パターンの導体層残存率が大きく、または前記第1層配線パターン8上の絶縁樹脂層より最も高層側の絶縁樹脂層の厚みが薄くなるように形成される多層配線基板1が挙げられる。
本発明の多層配線基板の一形態をより具体的に説明すると、図1、図2に示す例では、一方の面にフリップチップ接続端子5を含む第1層配線パターン8が、第1絶縁樹脂層9に形成された第1フィルドビア10を層間接続として、第2層配線パターン11に電気的に接続された配線構造を有し、さらに第2絶縁樹脂層12に形成された第2フィルドビア13を層間接続として第3層配線パターン14に電気的に接続された配線構造を有し、さらに第3絶縁樹脂層15に形成された第3フィルドビア16を層間接続として、裏面電極7となる部分を含む第4層配線パターン17に電気的に接続された配線構造を備える多層配線基板1である。第1層配線パターン8は金属箔A19を回路加工して形成され、それよりも高層側の配線パターン(第2層配線パターン11、第3層配線パターン14及び第4層配線パターン17)は、金属箔B20、C23、D24とこれらの上部に形成される層間接続の際に生じるめっき層31とで構成される第1層導体層30、第2層導体層33、第3層導体層35を回路形成して形成される。最外層となる第1層配線パターン8及び第4層配線パターン17は、その上に保護めっき22を備えており、第1フィルドビア10の直上には、電子部品素子3を搭載するためのフリップチップ接続端子5が設けられる。各配線パターンの厚み、各配線パターンの導体層残存率、各絶縁樹脂層の厚みの詳細は図示しないが、第1層配線パターン8より最も高層側の配線パターン11、14、17の厚みが厚く、または第1層配線パターン8より最も高層側の配線パターン11、14、17の導体層残存率が大きく、または第1層配線パターン8上の第1絶縁樹脂層9より最も高層側の絶縁樹脂層12、15の厚みが薄くなるように形成される。
第1層配線パターンより、最も高層側の配線パターンの厚みを厚くすることによって、最も高層側の絶縁樹脂層を積み上げる際に生じる、最も高層側の絶縁樹脂層の硬化収縮を抑制することができる。これは、配線パターンの寸法変化は、絶縁樹脂層よりも小さいので、配線パターンの厚みを厚くすることにより、配線パターンの厚みが薄い場合よりも、絶縁樹脂層の寸法変化(この場合は、硬化収縮)を抑制する作用が大きくなるためである。これにより、既に硬化している低層側の絶縁樹脂層の硬化収縮との収縮率の差が小さくなるので、多層配線基板全体としての反りを抑制することができる。
第1層配線パターンより、最も高層側の配線パターンの導体層残存率を大きくすることによって、最も高層側の絶縁樹脂層を積み上げる際に生じる、最も高層側の絶縁樹脂層の硬化収縮を抑制することができる。これは、配線パターンの寸法変化は、絶縁樹脂層よりも小さいので、配線パターンの導体層残存率を大きくすることにより、配線パターンの導体残存率が小さい場合よりも、絶縁樹脂層の寸法変化(この場合は、硬化収縮)を抑制する作用が大きくなるためである。これにより、既に硬化している低層側の絶縁樹脂層の硬化収縮との収縮率の差が小さくなるので、多層配線基板全体としての反りを抑制することができる。
第1層配線パターン上の絶縁樹脂層より、最も高層側の絶縁樹脂層の厚みを薄くすることによって、最も高層側の絶縁樹脂層を積み上げる際に生じる、最も高層側の絶縁樹脂層の硬化収縮を抑制することができる。これは、高層側の絶縁樹脂層を積み上げる際の、高層側の絶縁樹脂の硬化収縮は、既に硬化している低層側の絶縁樹脂の硬化収縮よりも大きいが、最も高層側の絶縁樹脂の厚みが低層側よりも薄いことによって、低層側の絶縁樹脂層の寸法変化の方が支配的になるためである。これにより、高層側の絶縁樹脂層の硬化収縮の影響が小さくなるので、多層配線基板全体としての反りを抑制することができる。
高層側にいくにつれて、配線パターンの厚みが厚く、または配線パターンの導体層残存率が大きく、または絶縁樹脂層の厚みが薄くなるように形成されるのが望ましい。これにより、上述したような、配線パターンの厚みを厚くすることによる作用、配線パターンの導体層残存率を大きくすることにより作用、絶縁樹脂層の厚みが薄くなるように形成することによる作用が、積み上げる配線層毎に作用するので、多層配線基板の内部での歪みを押さえつつ、反りを抑制することができる。
最も高層側の導体層に、この導体層が平面方向に伸長するように機械的処理が施されるのが望ましい。これにより、支持体と分離した後の多層配線基板に反りが残っても、機械的処理が施された導体層が、平面方向に伸長するので、反りを矯正することができる。導体層が平面方向に伸長するように施される機械的処理としては、バフ研磨やベルトサンダーが挙げられる。
また、図1、図2に示す形態では、フリップチップ接続端子5となる部分を含む第1層配線パターン8は、金属箔A19だけで構成され、その上部には、フィルドビアめっきにより層間接続を形成する際にも、フィルドビアめっき21a、21b、21cが形成されない。このため、このような層間接続の際に生じるめっき層31により、金属箔A19の表面粗さや凹凸が拡大することがない。ここで、層間接続の際に生じるめっき層31とは、例えば、コンフォーマル工法において、ビア内に層間接続のためのフィルドビアめっき等を行なうと、表面の金属箔上にもフィルドビアめっき等が形成され、表面の導体層の厚みが厚くなるが、このときの金属箔上に形成されたフィルドビアめっき等のことをいう。また、金属箔A19で構成される第1層導体層30(図4に示す。)の厚みが、層間接続の際に生じるめっき層31によって増大することがないので、微細パターンを形成する場合でも、それに応じた厚みの金属箔A19を選択することができ、ハーフエッチングやバフ研磨を行なう必要がないので、金属箔A19の表面粗さが拡大することがない。したがって、金属箔A19の表面平滑性をほぼそのまま利用することができ、優れた表面平滑性を有する第1層配線パターン8を形成することができる。また、フリップチップ接続端子5となる部分を含む第1層配線パターン上に保護めっき22を形成する場合でも、第1層配線パターン8の表面が平滑なので、その上に形成する保護めっき22の表面も平滑性を維持することができる。このため、表面平滑性に優れたフリップチップ接続端子5を形成できるので、フリップチップ接続性に優れる多層配線基板1を提供できる。また、フリップチップ接続端子5を、ワイヤーボンド接続端子として形成した場合は、ワイヤーボンド接続性に優れる多層配線基板1を提供できる。なお、ここでハーフエッチングとは、回路加工によって配線パターンを形成する前に、エッチングによって導体層の厚みを薄くしておき、微細な回路加工を容易にするための処理をいう。
さらに、図1、図2に示す形態では、フリップチップ接続端子5となる部分以外においても、第1層配線パターン8上の保護めっき22の表面は、同様に平滑性を有している。このため、電子部品素子3としてSAW圧電素子3を搭載する場合、第1層配線パターン8が、SAW圧電素子3の活性面39(表面弾性波の振動部分)の下方領域に形成された場合でも、SAW圧電素子3のフィルタ機能を確保することができる。例えば、0.45〜4.0GHzの高周波領域に用いるSAWデバイスでは、小型化・薄型化の要求から、多層配線基板1に搭載されるSAW圧電素子3の下面(活性面39)と、多層配線基板1の第1層配線パターン8上の保護めっき22との間に設ける隙間(振動空間)が10μm程度になるように設計される場合がある。このため、SAW圧電素子3を搭載する面の第1層配線パターン8上の保護めっき22の表面凹凸が、8μm未満の表面平滑性を有するように調整すれば、0.45〜4.0GHz程度の高周波のSAWフィルタ用の基板として用いられた場合に、フィルタ機能を確保するのに有効である。
また、図1、図2に示す形態では、第1層配線パターン8は、金属箔A19をエッチング等で回路加工するだけで形成できるので、厚みの薄い金属箔A19を用いれば、配線パターンの高密度化を図ることができる。さらに、第1層配線パターン8には、その上部に、層間接続の際に生じるめっき層31が形成されないので、微細な配線パターンを形成する場合でも、いわゆるハーフエッチングやバフ研磨等によって、導体層の厚みを薄くする工程が必要ないため、工数が増加せず、安価な多層配線基板1を提供することが可能になる。また、ハーフエッチングやバフ研磨等を行なうと、導体層の表面粗さが大きくなるため、これらの工程が不要であることは、工数低減ばかりでなく、第1層配線パターン8及びその上の保護めっき22の表面の表面平滑性を維持する効果を有する。このように、本発明によれば、特にフリップチップ接続端子5を含む第1層配線パターン8上の保護めっき22の表面平滑性を要求される、電子部品素子3搭載用途に適した多層配線基板1を提供することができる。
本発明の多層配線基板は、電子部品素子を搭載するための基板であり、例えばSAW圧電素子もしくはPA(パワーアンプ)素子を搭載していわゆるSAWフィルタパッケージもしくはPAモジュールなどの通信モジュールを形成するための部材として用いることができる。主に携帯電話などの通信モジュールでベアチップ実装用途に用いられるのが、本発明の第1層配線パターンが高密度で、その上に形成される保護めっきが平滑表面を有するという特徴を生かすことができる点で望ましい。
本発明において、導体層とは、絶縁樹脂層の表面に設けられ、上部に層間接続の際に生じるめっき層を有する金属箔または金属箔のみで構成される、回路加工前の状態のものをいう。導体層残存率とは、回路加工前の導体層の面積に対する回路加工後に残った配線パターンの面積の比をいう。配線パターンとは、この導体層を回路加工して配線や接続端子のパターンが形成されたものをいい、例えばコンフォーマルマスク用の開口を設けただけのもの等は含まない。層間接続の際に生じるめっき層とは、例えば、コンフォーマル工法において、ビア内に層間接続のためのフィルドビアめっき等を行なうと、表面の金属箔上にもフィルドビアめっき等が形成され、表面の導体層の厚みが厚くなるが、このときの金属箔上に形成されたフィルドビアめっき等のことをいう。また、第1層配線パターンとは、上記の配線パターンのうち、電子部品素子との接続端子を有する側の表層(第1層)に設けられる配線パターンをいう。各層の配線パターンは、フィルドビアで形成される層間接続の直上の位置を含むように形成される。配線層とは、絶縁樹脂層と配線パターンとを有し、多層配線基板を構成する一つの層の配線基板をいう。
フィルドビアで形成される層間接続の直上に位置する配線パターンのうち、第1層配線パターンは、金属箔Aにより形成される。つまり、第1層配線パターンでは、回路加工前の金属箔Aの上部には、層間接続の際に生じるめっき層は形成されておらず、金属箔Aが露出し、金属箔Aのみで第1層導体層が構成されており、第1層配線パターンは、この第1層導体層を回路加工することにより形成される。このため、第1層配線パターンは、金属箔Aの表面平滑性をほぼそのまま利用することができ、優れた表面平滑性を備えることができる。このため、第1層配線パターン上に形成する保護めっきの表面も平滑になる。また、第1層配線パターンは、金属箔Aのみをエッチングして回路加工するので、導体層の厚みが薄いため、微細な配線パターンの形成が可能になる。このため、回路加工前に、ハーフエッチングやバフ研磨等によって、導体層の厚みを薄くする工程が不要である。
第1層配線パターンを除く各層の配線パターンの回路加工の方法としては、一般の電子部品素子実装用基板に用いられる回路形成方法によって行なうことができる。このような回路形成方法として、サブトラクト法、セミアディティブ法等が挙げられる。
本発明に用いる金属箔Aとしては、一般の電子部品素子実装用基板に用いられるものを使用することができるが、電気特性や回路加工性等の点から、特には銅箔が望ましい。このような銅箔としては、3EC−VLP−12(三井金属鉱業株式会社製、商品名)等が例示できる。また、金属箔は、アルミニウム、真鍮、ニッケル、鉄等の単独、合金又は複合箔からなる金属箔、または銅箔にアルミニウム、ニッケル、銀、金等の金属をめっきや蒸着したものに置き換えることができる。
本発明において、層間接続とは、絶縁樹脂層に設けられた層間接続孔を介して、各層の配線パターン同士を電気的に接続するものをいい、いわゆるフィルドビアめっきにより形成されるものが挙げられる。フィルドビアめっきとしては、例えば、一般の電子部品素子実装用基板に用いられる電気銅めっきを用いたフィルドビアめっきが挙げられる。
本発明において、フィルドビアとは、フィルドビアめっきにより形成される層間接続であり、層間接続孔の内部がフィルドビアめっきにより形成された金属で充填されているものをいう。フィルドビアは、絶縁樹脂層をレーザー等により加工して、直径1μmから300μm程度の層間接続孔を形成した後、この層間接続孔を、フィルドビアめっきで満たすことにより形成することができる。
本発明に用いる絶縁樹脂層は、各層間及び同一層内の配線パターン同士の電気的な絶縁を図るものであるとともに、各層の導体層を貼り合わせたり、各層の配線パターンの支持体になるものである。一般の電子部品素子搭載用基板の製造において使用される一般的なものを使用することができる。例えば、熱硬化性樹脂プリプレグ、高分子量エポキシ樹脂を主成分としたものやBTレジンを主成分とする熱硬化タイプの液状やシート状の絶縁樹脂層を使用することができる。熱硬化性樹脂プリプレグとしては、高分子量エポキシ樹脂を主成分としたGEA−679FG(日立化成工業株式会社製、商品名)やBTレジンを主成分としたGHPL−830NX Type A(三菱ガス化学株式会社製、商品名)等が、液状接着剤としては、SFX513(信越化学工業株式会社製、商品名)等が、シート状接着剤としては、AS−3000、AS2600W(何れも日立化成工業株式会社製、商品名)、電子部品用高性能接着シート TAS(東レ株式会社製、商品名)等が例示できるが、これらに限定されるわけではない。絶縁樹脂層は、1種類のものを単独で用いても良いし、2種類以上をシート状のものは重ねて、液状のものは混合して用いても良い。
金属箔Aの一方の面にのみ、絶縁樹脂層と配線パターンとそれぞれの配線パターン間を接続する層間接続とを積み上げて形成し、第1層配線パターンは前記金属箔Aを回路加工して形成する。つまり、金属箔Aの一方の面にのみ多層化を行ない、金属箔Aの他方の面には多層化せずにそのまま回路加工する。金属箔Aの他方の面は、絶縁樹脂層や配線パターンは形成されず、金属箔Aの初期の表面状態が維持されている。この金属箔Aを回路加工することによって、層間接続の直上に位置する配線パターンのうち、第1層配線パターンが金属箔Aにより形成される。これにより、第1層配線パターンは、金属箔Aの表面平滑性をそのまま利用することができ、優れた表面平滑性を備えることができる。このため、第1層配線パターン上に形成される保護めっきの表面平滑性も優れている。また、第1層配線パターンは、金属箔Aのみをエッチングして回路加工するので、導体層の厚みが薄いため、微細な配線パターンの形成が可能になる。このため、回路加工前に、ハーフエッチングやバフ研磨等によって、導体層の厚みを薄くする工程が不要である。
接続端子となる部分を含む第1層配線パターン上には、保護めっきとして、ニッケルめっきまたはニッケルめっきと金めっきとを有するのが望ましい。ニッケルめっき上にパラジウムめっきを行なってから金めっきを行なうのが、電子部品素子との接続信頼性を向上できる点でさらに望ましい。金めっきの代わりに銀めっきを用いてもよい。これらのめっき方法としては、電子部品素子実装用基板で用いられる無電解めっきや電気めっき、置換めっきを用いることができる。なお、保護めっきとは、配線パターンを保護して、フリップチップ接続性やワイヤーボンド接続性を付与するため、回路形成後の配線パターンの上部に設けられるめっき層をいう。
第1層配線パターンを構成する金属箔Aが、厚さ1〜18μmの銅箔であるのが望ましい。本発明の多層配線基板では、第1層配線パターンが、金属箔Aを回路加工することにより形成されるため、適切な金属箔Aの厚さを選択できるが、金属箔Aが、厚さ1〜18μmの銅箔であれば、例えば、ライン/スペースが、30μm/30μm以下の高密度配線パターンを形成するのが容易である。
層間接続の直上に位置する第1層配線パターンが、フリップチップ接続端子またはワイヤーボンド接続端子を形成するのが望ましい。本発明の多層配線基板では、第1層配線パターンが、金属箔Aを回路加工することにより形成されるため、金属箔Aの表面状態が維持されるので、金属箔Aの表面平滑性をそのまま利用することができる。このため、この金属箔Aで形成される配線パターンを、フリップチップ接続端子またはワイヤーボンド接続端子として形成することにより、配線パターン上に形成される保護めっきの表面平滑性も優れるので、フリップチップ接続性及びワイヤーボンド接続性に優れた多層配線基板を提供することができる。
本発明において、接続端子とは、一般の電子部品素子実装用基板で用いられるものと同様に、バンプやワイヤーボンドによって、電子部品素子と電気的接続を行なうための端子である。接続端子は、金属箔Aで形成した第1層配線パターンの表面を金や銀等の保護めっきで被覆して形成するのが、バンプやワイヤーボンドもしくははんだによる接続を行う際の作業性や信頼性上、好ましい。
接続端子の上部に設けられる保護めっき表面は、金めっきであるのが望ましい。これにより、フリップチップ接続に用いるバンプとして金バンプを用いる際に、接続端子とバンプとの接合を強固にすることができる。ワイヤーボンド接続に金ワイヤを用いた場合も同様に、接続端子と金ワイヤとの接合を強固にできる。さらに、はんだ付けを行う際のはんだ濡れ性を確保することができる。また、金めっきの下地としてニッケルめっきを設けるのが望ましく、さらにニッケルめっき上にパラジウムめっきを設けてから金めっきするのが望ましい。本発明において、接続端子となる部分を含む第1層配線パターンは、銅箔等の金属箔Aを用いて形成されるが、金めっきの下地としてニッケルめっきを設けることにより、銅が金めっき表面に拡散し、バンプとの接続信頼性を低下させるのを抑制することができる。
金めっきの厚さは、0.01〜3μmが望ましい。これにより、金めっきは、バンプとの接合強度を確保することができ、下地ニッケルめっきの酸化を防止することができる。また、下地のニッケルめっきの厚さは、1〜20μmが望ましい。さらにニッケルめっき上に設けるパラジウムめっきの厚さは、0.01〜1μmが望ましい。これにより、ニッケルめっきが、銅の金めっき表面への拡散を抑制するため、バンプ接続の信頼性を確保できる。
本発明において、裏面電極とは、多層配線基板の接続端子が設けられる面(一方の面)の反対面(他方の面)に設けられる電極をいい、本発明の多層配線板を用いて作製した通信モジュール等が、他の基板に実装される際に、他の基板の実装端子と接続するために用いられる。裏面電極と他の基板の実装端子との接続は、導電性接着剤を用いた圧着や、はんだ付けなどで行うことができる。
本発明の多層配線基板の製造方法の一形態としては、コア基板の金属箔上に、直接金属箔Aを重ね、この上に絶縁樹脂層及びこの絶縁樹脂層上に配置された配線パターンを有する少なくとも1層の高層側の配線層を形成し、この上にさらに高層側の配線層を形成するための絶縁樹脂層及び導体層を積層することによって、前記コア基板の金属箔上に直接接触した金属箔Aと、この金属箔A上の配線層と、この配線層上に形成された絶縁樹脂層及び導体層を有する多層基板を形成する工程と、前記コア基板の金属箔と金属箔Aとの界面で、前記コア基板と多層基板とを分離する工程と、この多層基板の前記金属箔A及び導体層を回路加工することにより、一方に前記金属箔Aを回路加工して形成された第1層配線パターンを、他方に前記導体層を回路加工して形成された高層側の配線パターンを有する多層配線基板を形成する工程と、を有する多層配線基板の製造方法であって、前記第1層配線パターンより最も高層側の配線パターンの厚みが厚く、または前記第1層配線パターンより最も高層側の配線パターンの導体層残存率が大きく、または前記第1層配線パターン上の絶縁樹脂層より最も高層側の絶縁樹脂層の厚みが薄くなるように形成する多層配線基板の製造方法が挙げられる。ここで、多層基板の一つの面に形成される導体層の回路加工は、コア基板と多層基板とを分離する工程の前に行ってもよい。なお、本発明において、多層基板とは、一方の面に金属箔Aを、他方の面に導体層を有し、内部に少なくとも1層の配線層を有するものをいう。
本発明の多層配線基板の製造方法の一形態について、より具体的に、図を用いて説明する。まず、図3に示すように、両面に金属箔38を有するコア基板25と、表層の第1層導体層30(図4に示す。)となる金属箔A19を準備し(工程(1))、コア基板25の金属箔38の上に、表層の第1層導体層30となる金属箔A19を直接重ねる。金属箔A19は、コア基板25の金属箔38よりも一回り小さいサイズのものを用いる。その後、金属箔A19の一方の面上に第1絶縁樹脂層9と金属箔B20とを積層する(工程(2))。第1絶縁樹脂層9は、金属箔A19よりも一回り大きいサイズのものを用いる。このように積層された状態では、金属箔A19の他方の面と、コア基板25の金属箔38とは、接触しているだけで接着はされていない状態であり、一方、金属箔A19の周囲にはみ出した第1層絶縁樹脂層9と、コア基板25の金属箔38とは、接着された状態となっている。このため、金属箔A19の他方の面(コア基板25の金属箔25側の面)はコア基板25の金属箔38に保護された状態となるため、この後に続く多層配線基板1の製造プロセスにおいても、金属箔A19の他方の面は表面状態が当初の状態のまま維持される。なお、図3の実施形態では、金属箔A19の表面は、コア基板25の金属箔38により保護されるが、金属箔A19の表面を保護でき、かつ剥離可能なものであれば、その材料・方法について特に限定はなく、樹脂製のフィルム等を用いることもできる。なお、図3の実施形態では、コア基板25の両面の金属箔38上に金属箔A19を重ねて多層化プロセスを行うが、この場合、1回の多層化プロセスを行うだけで、2枚の多層配線基板1を製造することができ、生産効率がよい。また、コア基板25の上下両側に多層化プロセスを行うので、反りが生じ難く、製造プロセスにおけるトラブルが生じ難い。さらに、コア基板25が支持体となるので、薄い多層配線基板1の場合でも、製造プロセスでの取り扱いが容易であり、作業性が向上する。なお、支持体となるコア基板25の剛性が大きい場合は、コア基板25の片方の金属箔38上にのみ金属箔A19を重ねて多層化プロセスを行うこともできる。
次に、図4に示すように、第1絶縁樹脂層9に、金属箔B20から第1層導体層30に到る第1層間接続孔29を形成する(工程(3))。第1層間接続孔29の形成は、金属箔B20にエッチングにより開口を形成し、この開口に炭酸ガスレーザ等を照射するコンフォーマル工法、金属箔B20に開口を形成せずに直接UVレーザ等を照射するダイレクトレーザ工法等を用いて行なうことができる。
次に、図4に示すように、第1層間接続孔29内及び金属箔B20上に、第1層導体層30と金属箔B20とを電気的に接続するためのフィルドビアめっき21aを行なう(工程(4))。第1層間接続孔29内には、第1フィルドビア10が形成され、金属箔B20の上には層間接続の際に生じるめっき層31が形成される。また、金属箔B20と層間接続の際に生じるめっき層31の両者により、第2層導体層33が形成される。
次に、図5に示すように、フィルドビアめっき後の第2層導体層33(図4に示す。)を回路加工して、第2層配線パターン11を形成する(工程(5))。フィルドビアめっき後の第2層導体層33は、銅箔B20の厚みに、層間接続の際に生じるめっき層31の厚みが加わっているため、これらの両者を合わせた厚みの導体層に対して回路加工が必要である。第2層導体層33の厚みを薄くする必要がある場合は、回路加工の前に、ハーフエッチングやバフ研磨等を行う。
次に、第2層配線パターン11上に、工程(2)〜(5)を必要な回数繰り返す(工程(6))。この工程(6)は、具体的には、図5に示すように、第2層配線パターン11上に、第2絶縁樹脂層12と金属箔C23とを積層し(工程(2))、次に、図6に示すように、第2絶縁樹脂層12に金属箔C23から第2層導体層33に到る第2層間接続孔32を形成し(工程(3))、第2層間接続孔32内及び金属箔C23上に、第2層導体層33(図4に示す。)と金属箔C23とを電気的に接続するためのフィルドビアめっき21bを行ない、第2フィルドビア13及び第3層導体層35とを形成し(工程(4))、次に、図7に示すように、フィルドビアめっき後の第3層導体層35(図6に示す。)を回路加工して、第3層配線パターン14を形成した後(工程(5))、さらに第3層配線パターン14上に、第3絶縁樹脂層15と金属箔D24とを積層し(工程(2))、第3絶縁樹脂層15に金属箔D24から第3層導体層35に到る第3層間接続孔34を形成し(工程(3))、第3層間接続孔34内及び金属箔D24上に、第3層導体層35と金属箔D24とを電気的に接続するためのフィルドビアめっき21cを行ない、第3フィルドビア16及び第4層導体層37とを形成する(工程(4))。次に、フィルドビアめっき後の第4層導体層37を回路加工して、第4層配線パターン17(図9に示す。)を形成する(工程(5))。なお、この工程(5)の第4層導体層37の回路加工は、コア基板25と、多層基板40とを分離する前に行なってもよいし、図8に示すように、これらを分離した後で行なってもよく、また、後述する第1層導体層30の回路加工と同時に行なってもよい。
次に、図8に示すように、コア基板25と多層基板40とを分離し、図9に示すように、第1層導体層30である金属箔A19を回路加工して、第1層配線パターン8を形成することにより、フィルドビアめっきを行なった第1層間接続孔29の直上に接続端子5を形成する(工程(7))。第1層導体層30である金属箔A19の上には、層間接続の際にも、層間接続の際に生じるめっき層31が生じないため、第1層導体層30の厚みは、金属箔A19の厚みそのものとなる。このため、第1層導体層30の回路加工は、金属箔A19をエッチングするだけで行うことができるので、金属箔A19の厚みを1μm〜18μmに設定すれば、高密度な配線パターンを形成することが可能となる。また、このため、第1層導体層30に対して、ハーフエッチングやバフ研磨を行う必要がないので、表面の平滑性が保たれる。なお、工程(7)の第1層導体層30の回路加工は、工程(5)の第4層導体層37の回路加工と同時に行なってもよい。なお、各配線パターンの厚み、各配線パターンの導体層残存率、各絶縁樹脂層の厚みの詳細は図示しないが、第1層配線パターン8より最も高層側の配線パターン11、14、17の厚みが厚く、または第1層配線パターン8より最も高層側の配線パターン11、14、17の導体層残存率が大きく、または第1層配線パターン8上の第1絶縁樹脂層9より最も高層側の絶縁樹脂層12、15の厚みが薄くなるように形成する。
次に、図9に示すように、第1層間接続孔29の直上に形成された接続端子5の上に保護めっき22を形成する。保護めっき22としては、ニッケルめっきまたはニッケルめっきと金めっきとを有するのが望ましい。これにより、第1配線パターン8を保護して、フリップチップ接続性やワイヤーボンド接続性を付与することができる。また、ニッケルめっきと金めっきとの間にパラジウムめっきを形成すると、電子部品素子3との接続信頼性が向上するので更に望ましい。金めっきの代わりに銀めっきを用いることもできる。
以下、図3から図9を用いて、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図3に示すように、支持体となるコア基板25として、銅厚18μmの両面銅張積層板(日立化成工業株式会社製MCL−E679FG)厚さ0.20mmを準備した。次に、その両面に、金属箔A19として、サイズがコア基板25よりひと回り小さく、厚さが12μmの銅箔(三井金属株式会社製3EC−VLP−12)を、平面視においてコア基板25の上下左右均等に、且つ銅箔光沢面をコア基板25に向けて配置した。次に、更にその上に、第1絶縁樹脂層9として、厚さ0.03mmのプリプレグ(ガラス布を基材としエポキシ樹脂を含浸したプリプレグ日立化成工業株式会社製GEA−679FG)と、金属箔B20として厚さ5μmの銅箔(三井金属株式会社製MT18SDH5)を順次重ねた構成体を作製した。これらを加熱加圧処理(185℃、3MPa、90分のプレス成形処理)により積層し、積層板a26を作製した。
積層板a26にエッチングレジストをラミネートし、所望のパターンを有するネガマスクを当て、平行露光機にて回路パターン焼付けを行った。その後、炭酸ナトリウム水溶液で現像を行い、塩化第二鉄水溶液で不要な銅箔をエッチング除去した。その後、水酸化ナトリウム水溶液にてエッチングレジストを除去し、第1層導体層30となる金属箔A19との接続をとるための第1層間接続孔29の設置場所となる部分にコンフォーマルマスク及びレーザー加工時の位置認識パターンを形成した。
図4に示すように、積層板a26に対して、炭酸ガスレーザーを用いて、ビーム照射径Φ0.2mm、周波数500Hz、パルス幅10μs、照射回数3ショットの条件にて、第1層間接続孔29を加工した。その後、温度80±5℃、濃度55±10g/Lの過マンガン酸ナトリウム水溶液を用いてデスミア処理を施し、無電解銅めっきにて0.4〜7.0μmの厚みのめっきをした後、耐水研磨紙#1200を用いて表面の手研磨を行い、電解銅めっきにて、第1層間接続孔29及び表面にフィルドビアめっき21aを形成した。これらの無電解銅めっき及び電解銅めっきによって、金属箔B20の表面には15〜30μmの厚みのめっき(層間接続の際に生じるめっき層31)が形成された。その後ソフトエッチング液(メック株式会社製メックパワーエッチHE−7002A、硫酸、過酸化水素)を用いて、12μmの銅厚までソフトエッチングを行い、第2層導体層33を形成した。
図4、図5に示すように、第2層導体層33上に、エッチングレジストをラミネートし、所望のパターンを有するネガマスクを当て、平行露光機にて回路パターン焼付けを行った。その後、炭酸ナトリウム水溶液で現像を行い、塩化第二鉄水溶液で不要な銅箔をエッチング除去した。その後、水酸化ナトリウム水溶液にてエッチングレジストを除去し内層パターンとなる第2層配線パターン11を形成した。第2層配線パターン11の導体層残存率は、20%であった。その後、銅表面粗化液(マクダーミッド株式会社製マルチボンドMB−100)を用いて粗化を行い、第2絶縁樹脂層12となる厚さ0.03mmのプリプレグ(日立化成工業株式会社製GEA−679FG)と、金属箔C23となる厚さ5μmの銅箔(三井金属株式会社製MT18SDH5)を、順次重ねた構成体を作製した。これらを加熱加圧処理(185℃、3MPa、90分のプレス成形処理)により積層し、積層板b27を作製した。
図6に示すように、積層板b27に対して、積層板a26に対するときと同様にして、コンフォーマルマスク及びレーザー加工時の位置認識パターンを形成した。次に、積層板a26に対するときと同様にして、第2層間接続孔32を加工し、デスミア処理、無電解銅めっき、表面の手研磨を行った後、電解銅めっきにて、第2層間接続孔32及び表面にフィルドビアめっき21bを形成し、その後、12μmの銅厚までソフトエッチングを行い、第3層導体層35を形成した。
図6、図7に示すように、第3層導体層35上に、第2層導体層33に対するときと同様にして、内層パターンとなる第3層配線パターン14を形成した。第3層配線パターンの14導体層残存率は、20%であった。その後、第2層配線パターン11のときと同様にして、粗化を行い、第3絶縁樹脂層15となる厚さ0.03mmのプリプレグ(日立化成工業株式会社製GEA−679FG)と、金属箔D24となる厚さ5μmの銅箔(三井金属株式会社製MT18SDH5)とを、順次重ねた構成体を作製し、これらを加熱加圧処理(185℃、3MPa、90分のプレス成形処理)により積層して、積層板c36を作製した。
図7に示すように、積層板c36に対して、積層板a26及び積層板b27に対するときと同様にして、コンフォーマルマスク及びレーザー加工時の位置認識パターンを形成した。次に、積層板a26及び積層板b27に対するときと同様にして、第3層間接続孔34を加工し、デスミア処理、無電解銅めっき、表面の手研磨を行った後、電解銅めっきにて、第3層間接続孔34及び表面にフィルドビアめっき21cを形成し、その後、15μm、20μm、25μmの各銅厚までソフトエッチングを行い、第4層導体層37を形成した。本実施例では、第4層導体層37まで有する多層基板40を作製したが、積み上げる配線層の層数を変えることにより、3層構造、4層構造、・・・n層構造の基板形成が可能である。
図8に示すように、第4層導体層37を形成した積層板c36を、金属箔A19を配置した範囲内において、ルータ加工機にて裁断する。これより、コア基板25から製品となる多層基板40を分離させる。
分離した後の多層基板40の金属箔A19(第1層導体層30)及び第4層導体層37に対して、それぞれ第1層配線パターン8及び第4層配線パターン17を形成した。第1層配線パターン8及び第4層配線パターン17の導体層残存率は、何れも20%であった。次に、ソルダーレジスト18形成、保護めっき22であるニッケル・金めっき仕上げを行った。最後に、保護めっき22を施した多層配線基板1に対して、製品サイズへの外形加工を施すことにより、製品サイズの多層配線基板1を形成した。
(比較例)
実施例1と同様にして、第3層導体層35に第3層間接続孔34を加工し、デスミア処理、無電解銅めっき、表面の手研磨を行った後、電解銅めっきにて、第3層間接続孔34及び表面にフィルドビアめっき21cを形成した。その後、実施例1とは違い、第2層導体層〜第4層導体層について12μmの銅厚までソフトエッチングを行った。その後は、実施例1と同様にして、多層配線基板を作製した。つまり、第1層配線パターンの厚みと、最も高層側の全ての配線パターンの厚みとが、同等になるようにした点が、実施例1とは異なる。
(実施例1と比較例のまとめ)
実施例1と比較例について、コア基板と分離した直後の多層配線基板、ソルダーレジスト形成後の多層配線基板(何れも基板サイズ500×500mm)、及び外形加工後の多層配線基板(製品サイズ100×100mm)のそれぞれの反り量の測定結果を、表1に示す。表1からどの工程においても、最も高層側の第4層配線パターンの厚みが厚い場合は、比較例1と比べて、反り量が小さくなり、第4層配線パターンの厚みが厚いほど、反り量が小さくなる効果が大きかった。また、高層側にいくにつれて、配線パターンの厚みが厚くなる場合は、さらに反り量が小さかった。
Figure 0005527585
(実施例2)
実施例1と同様にして多層配線基板を作製した。但し、実施例2は、第1層配線パターン〜第4層配線パターンまでの全ての厚みを12μmとし、第4層配線パターンの導体層残存率を30%、50%、70%、90%とした点が、実施例1と相違する。
(実施例2と比較例のまとめ)
実施例2と比較例について、コア基板と分離した直後の多層配線基板、ソルダーレジスト形成後の多層配線基板(何れも基板サイズ500×500mm)、及び外形加工後の多層配線基板(製品サイズ100×100mm)のそれぞれの反り量の測定結果を、表2に示す。表2より、第4層配線パターンの導体層残存率を増加させたときの基板反り量は低減していた。また、高層側にいくにつれて、配線パターンの導体層残存率を増加させた場合は、さらに反り量が小さかった。
Figure 0005527585
(実施例3)
実施例1と同様にして多層配線基板を作製した。但し、実施例3は、配線パターン〜第4層配線パターンまでの全ての厚みを12μmとし、第1層絶縁樹脂層よりも、第4層絶縁樹脂層の厚みを薄くした点が、実施例1と相違する。
(実施例3と比較例のまとめ)
実施例3と比較例について、コア基板と分離した直後の多層配線基板、ソルダーレジスト形成後の多層配線基板(何れも基板サイズ500×500mm)、及び外形加工後の多層配線基板(製品サイズ100×100mm)のそれぞれの反り量の測定結果を、表3に示す。表3より、第1層絶縁樹脂層よりも第3層絶縁樹脂層に用いるプリプレグの厚みを薄くしたときの基板反り量は低減していた。また、第1層絶縁樹脂層から順に、厚いプリプレグから薄いプリプレグへと構成する方が反り量が低減した。
Figure 0005527585
(実施例4)
第1層間接続孔29への無電解銅めっき後の手研磨、または第2層層間接続孔32への無電解銅めっき後の手研磨、または第3層間接続孔34への無電解銅めっき後の手研磨の代わりに、各層間接続孔への無電解銅めっき後の表面に対して、表4に示す組合せで、機械研磨(ジャブロ工業製V3#600)を行なった。また、第1層配線パターン〜第4層配線パターンまでの全ての厚みを12μmとした。それ以外は、実施例1と同様にして多層配線基板を作製した。
(実施例4と比較例のまとめ)
表4より、機械研磨をかけたときの基板反り量は、手研磨のときより低減していた。また、第2層以降の全てに機械研磨を行なったときの基板反り量は、さらに向上していた。
Figure 0005527585
1…多層配線基板、2…通信モジュール、3…電子部品素子またはSAW圧電素子、4…(フリップチップ接続用)バンプ、5…(フリップチップ)接続端子、6…モールド用の樹脂、7… 裏面電極、8…第1層配線パターン、9…第1絶縁樹脂層、10…第1フィルドビア、11…第2層配線パターン、12…第2絶縁樹脂層、13…第2フィルドビア、14…第3層配線パターン、15…第3絶縁樹脂層、16…第3フィルドビア、17…第4層配線パターン、18…ソルダーレジスト、19…金属箔A、20…金属箔B、21a、21b、21c…フィルドビアめっき、22…保護めっき、23…金属箔C、24…金属箔D、25…銅張積層板またはコア基板、26…積層板a、27…積層板b、28…断裁部、29…第1層間接続孔、30…第1層導体層、31…層間接続の際に生じるめっき層、32…第2層間接続孔、33…第2層導体層、34…第3層間接続孔、35…第3層導体層、36…積層板c、37…第4層導体層、38…(コア基板の)金属箔、39…SAW圧電素子の活性面、40…多層基板

Claims (7)

  1. 金属箔Aを回路加工して形成された第1層配線パターンと、この第1層配線パターン上に配置された絶縁樹脂層及びこの絶縁樹脂層上に配置された配線パターンを有する複数層の高層側の配線層と、を有し、前記第1層配線パターン上に配置された絶縁樹脂層よりも前記高層側の絶縁樹脂層の硬化収縮が大きい多層配線基板であって、
    前記高層側の配線パターンは、前記絶縁樹脂層上に金属箔とめっきにより形成された導体層を回路加工することにより形成され、
    前記第1層配線パターンより最も高層側の配線パターンの厚みが厚く、または前記第1層配線パターンより最も高層側の配線パターンの導体層残存率が大きく、または前記第1層配線パターン上の絶縁樹脂層より最も高層側の絶縁樹脂層の厚みが薄くなるように形成される多層配線基板。
  2. 請求項1において、
    高層側にいくにつれて、配線パターンの厚みが厚く、または配線パターンの導体層残存率が大きく、または絶縁樹脂層の厚みが薄くなるように形成される多層配線基板。
  3. 請求項1または2において、
    最も高層側の導体層に、この導体層が平面方向に伸長するように機械的処理が施される多層配線板。
  4. コア基板の金属箔上に、直接金属箔Aを重ね、この上に絶縁樹脂層及びこの絶縁樹脂層上に配置された配線パターンを有する少なくとも1層の高層側の配線層を形成し、この上にさらに高層側の配線層を形成するための絶縁樹脂層及び導体層を積層することによって、前記コア基板の金属箔上に直接接触した金属箔Aと、この金属箔A上の配線層と、この配線層上に形成された絶縁樹脂層及び導体層を有し、前記金属箔A上に配置された絶縁樹脂層よりも前記高層側の絶縁樹脂層の硬化収縮が大きい多層基板を形成する工程と、
    前記コア基板の金属箔と金属箔Aとの界面で、前記コア基板と多層基板とを分離する工程と、
    この多層基板の前記金属箔A及び導体層を回路加工することにより、一方に前記金属箔Aを回路加工して形成された第1層配線パターンを、他方に前記導体層を回路加工して形成された高層側の配線パターンを有する多層配線基板を形成する工程と、
    を有する多層配線基板の製造方法であって、
    前記第1層配線パターンより最も高層側の配線パターンの厚みが厚く、または前記第1層配線パターンより最も高層側の配線パターンの導体層残存率が大きく、または前記第1層配線パターン上の絶縁樹脂層より最も高層側の絶縁樹脂層の厚みが薄くなるように形成する多層配線基板の製造方法。
  5. コア基板の金属箔上に、直接金属箔Aを重ね、この上に絶縁樹脂層及びこの絶縁樹脂層上に配置された配線パターンを有する少なくとも1層の高層側の配線層を形成し、この上にさらに高層側の配線層を形成するための絶縁樹脂層及び導体層を重ねることによって、前記コア基板の金属箔上に直接接触した金属箔Aと、この金属箔A上の配線層と、この配線層上に形成された絶縁樹脂層及び導体層を有し、前記金属箔A上に配置された絶縁樹脂層よりも前記高層側の絶縁樹脂層の硬化収縮が大きい多層基板を形成する工程と、
    この多層基板の前記導体層を回路加工する工程と、
    前記コア基板の金属箔と金属箔Aとの界面で、前記コア基板と多層基板とを分離する工程と、
    この多層基板の前記金属箔Aを回路加工することにより、一方に前記金属箔Aを回路加工して形成された第1層配線パターンを、他方に前記導体層を回路加工して形成された高層側の配線パターンを有する多層配線基板を形成する工程と、
    を有する多層配線基板の製造方法であって、
    前記第1層配線パターンより最も高層側の配線パターンの厚みが厚く、または前記第1層配線パターンより最も高層側の配線パターンの導体層残存率が大きく、または前記第1層配線パターン上の絶縁樹脂層より最も高層側の絶縁樹脂層の厚みが薄くなるように形成する多層配線基板の製造方法。
  6. 請求項4または5において、
    高層側にいくにつれて、配線パターンの厚みが厚く、または配線パターンの導体層残存率が大きく、または絶縁樹脂層の厚さが薄くなるよう形成される多層配線基板の製造方法。
  7. 請求項4から6の何れかにおいて、
    最も高層側の導体層に、この導体層が平面方向に伸長するように機械的処理が施される多層配線板の製造方法。
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