JP5527514B2 - 歯科用機器の保守情報及び資材発注情報通知装置 - Google Patents

歯科用機器の保守情報及び資材発注情報通知装置 Download PDF

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Description

本発明は、通知装置に係り、特に総合病院歯科や歯科医院等に設置され、歯科用機器の点検や故障修理などの保守、あるいは資材の調達等に係る情報を即時に保守部門あるいは資材部門に対して、簡単な操作で必要な保守作業、要求した資材を適時に充足する歯科用機器の保守情報及び資材発注情報通知装置に関する。
総合病院の歯科や歯科医院等の歯科医療機関(以下、歯科医院又は単に歯科)で、歯科治療用の機器(医療機器)に点検・修理などの保守を必要とする事態が発生したときには、歯科医師あるいは技工士等が、保守部門あるいは製造者や保守業者(製造元や納入元も含む)に電話等で連絡し、点検・保守要員の派遣を要求している。
なお、この種の一般的な従来技術を開示したものとしては、特許文献1に記載の緊急通知システム、特許文献2に記載の携帯電話を用いた防犯システムを挙げることができる。
特開平2002−344659号公報 特開平2003−217060号公報
しかしながら、上記したような従来の手順では、歯科業界における医療機器の保守管理、義歯素材や薬品などの資材等の発注・納入管理には少なからぬ時間と手間がかかるため、医療機器の稼動停止や資材到着までの治療の中止による治療時間のロス、それに伴う患者の待ち時間の延長など、歯科と患者の双方にとって大きな負担になっていた。
例えば、一つの歯科で複数の歯科用チェアユニットが使用されている場合に、特定のチェアユニットに故障が発生したことを想定する。通常、治療、診療場所には電話機等の通知用の機器が施術者の手元に無いのが一般的であり、また時間的余裕が無いため、施術者から保守部門の担当者あるいは製造元や納入元等に即時通知されない場合がある。
また、チェアユニットの一部に故障があっても、取り敢えず治療に差し支えないときにはそのまま放置したりする場合がある。
一方、機器の管理部門、あるいは製造元や納入元側も、それぞれ既存の業務スケジュールがあるために、歯科医院からの電話連絡を受けた後、ある程度の日時がたってから、故障の修理や点検に取りかかる場合が多いため、保守点検の対応が遅れる場合がある。
また、同様の理由で資材の調達についても、業者への連絡が遅れる場合がある。そのため、修理要因の手配が遅れ、資材納入が治療に間に合わない、といった事態が発生し兼ねない。
さらに、前記従来技術の文献に開示されているような、この種の一般的な従来技術を開示したものとしては、緊急通知に関するサーバと携帯情報端末装置を通信網で接続してシステムを構成するものがある。特許文献1に開示されたシステムでは、予めユーザーは携帯電話から固有情報をサーバに送信すると共に登録し、緊急事態発生時におけるユーザーの携帯電話からの通報先はサーバとし、サーバは、携帯電話から緊急事態が発生したことを通知する情報を受信すると、情報を送信してきたユーザー固有の情報に対応する通信先に通知して、ユーザーに緊急事態が発生したことを知らせる。
特許文献2では、緊急事態発生時にユーザーが携帯電話に備えられた非常ボタンを押し下げることによって、緊急事態が発生したことを示す信号が、基地局を経由して交換局に送信され、交換局では信号が送信された場所の近くの警察署を検索し、その結果得られた警察署に緊急事態の発生を通知する。
しかし、上記の従来技術は、いずれも携帯電話を使って緊急事態の発生を通知しており、緊急事態に対処するための通知に関する処理は、サーバや交換局で行なっている。
したがって、携帯電話を使った緊急の通知のためにシステムを構築するか、あるいは既存のサーバや交換局で行われる処理を変更する必要があり、システムの構築や、処理の変更に多額の初期費用がかかり、かつ以降の保守にも費用がかかる。このため緊急事態通知のサービスをビジネスとして実施することに要する負担が大きいという問題があった。
本発明の目的は、歯科用の医療機器の点検・保守情報、あるいは歯科資材の調達に係る資材発注情報を、即時に保守部門あるいは資材部門に対して簡単な操作で通知する簡易装置構造で、かつ歯科への導入が容易な歯科用機器の保守情報及び資材発注情報の通知装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、前記歯科用機器毎に設けられて、歯科医師又は技工士により、当該歯科用機器の保守情報及び資材の調達情報が入力される情報通知用スイッチを有する情報通知用操作盤と、前記情報通知用操作盤に入力された前記保守情報や資材の調達情報を収集して外部回線網に送出する本体とを備え、
前記歯科医師又は技工士による前記情報通知用操作盤の操作により、前記歯科医院等に設置された歯科用機器の保守及び資材の調達情報を、被通知者である保守部門あるいは資材部門若しくはコールセンタに通知することで、必要な保守作業及び要求した資材適時充足を可能とした。本発明に係る歯科用機器の保守情報及び資材発注情報装置の構成をさらに具体的に記述すれば、次の通りである。
(1)歯科用機器に対して一対一に設けられ、歯科医師又は技工士により当該歯科用機器の保守情報及び資材の調達情報が入力される情報通知用スイッチを有する情報通知用操作盤と、前記情報通知用操作盤に入力された前記保守情報や資材の調達情報を収集して外部回線網に送出する本体とを有し、前記情報通知用操作盤は、前記情報通知用スイッチにより入力された保守情報や資材の調達情報を伝達するための手段として、前記歯科用機器毎に付設された固有の情報通知用操作盤の番号とスイッチ番号の組み合わせに変換する識別符号発生器と、前記識別符号発生器で発生した符号情報を無線送信する無線送受信回路とを有し、前記本体は、前記情報通知用操作盤の前記無線送受信回路から送信される前記符号情報を収集する無線送受信部と、前記無線送受信部で受信した符号情報を、所定の送信データに変換するデータ処理装置と、前記データ処理装置の処理データを外部通信網に接続する回線終端装置とを有し、前記歯科医院等に設置された歯科用機器の保守及び資材の調達情報を、即時に保守部門あるいは資材部門に対して通知し、必要な保守作業及び要求した資材の適時充足を可能とすることを特徴とする。
(2)前記本体が、回線終端装置をデータ処理装置の筐体に収容し、かつ、同筐体には、複数の前記情報通知用操作盤からの無線送受信に対する送受信部を収容して一体の装置としたことを特徴とする。
(3)情報通知用操作盤は、分類されている複数の情報通知用スイッチ中の一個の情報通知用スイッチが押された際に、前記歯科用機器毎に付設された固有の情報通知用操作盤の番号と当該スイッチ番号を組み合わせたデジタル信号に変換する識別符号発生器により、識別符号を発生し、前記本体との間で送受信を行なうことを特徴とする。
(4)前記識別符号情報の送受信に、ブルートゥース等の省電力システムを採用したことを特徴とする。
(5)情報通知用操作盤に、前記被通知者側の電話への呼び出し状態を表示する表示器を設けたことを特徴とする。
(6)情報通知用操作盤に復旧通知用操作スイッチを設けたことを特徴とする。
(7)情報通知用操作盤からの前記符号情報を受けて、前記本体のデータ処理装置において、送信データに変換される処理データが、当該歯科医院名、歯科用機器の機種名とシリアル番号、故障情報、情報通知時刻、通知先の登録電話番号、電子メールアドレス、相手先IPアドレス等のデータであり、かつ、前記データは、本体のデータ処理装置に含まれる通知情報変換部の音声情報発生部並びに電子情報発生部によって、予め、前記情報通知用スイッチ毎の符号情報に対応して登録されている音声情報又は、デジタル化された電子情報に変換されて、前記回線終端装置から外部通信網に接続され、プロトコルSNMP又はICMP等によってコールセンタに通知され、あるいは、VoIPを採用し前記外部通信網のインターネット経由で、音声通知ができることを特徴とする。
(8)前記コールセンタは、歯科を有する総合病院や、地区毎の保守点検サービス内あるいは製造者や納入元の保守点検部門内に設置され、前記通信回線網を経由した複数の歯科医院の当該歯科用機器の情報に関する音声並びに電子情報を受信する回線端末装置と、前記音声情報が伝達される登録された固定電話機及び携帯電話機と、前記電子情報を入力し、情報データを表示する表示器と、データのメモリー及びデータの加工等を行なう処理装置を有する監視装置を備えていることを特徴とする。
(9)受信側の前記コールセンタにおいては、前記登録された固定電話機あるいは携帯電話機に通知される音声情報を受け、担当者は即時に送信側に設置されている一般の電話機あるいは携帯電話機に事後の措置を通知する。一方、前記電子情報は、情報データを表示する表示器とメモリー及び加工等を行なう処理装置を有する監視装置に入力され、前記処理装置によりデータは蓄積されて、同データを基にして統計、分析等が行われ、個々の歯科用機器の保守点検における問題点の整理や定期点検時期の算出などの資料として、活用することを特徴とする。
(10)前記資材調達情報通知は、前記当該歯科医院の関係業者の登録された固定あるいは携帯の電話機に対して行なわれるが、前記本体のデータ処理装置は資材調達通知情報の管理機能を備えており、この際の処理データは、当該歯科医院名、情報通知時刻、通知先の登録電話番号、電子メールアドレス、相手先IPアドレス等であり、前記情報通知用操作盤の資材調達用の情報通知スイッチが押された際には、前記本体を経由して送信される。そして、受信側の前記固定あるいは携帯の各電話機において、音声情報を受けた担当者は、即時、送信側に設置されている一般の電話機あるいは携帯電話機に連絡し、資材調達の内容について打ち合せ、調達を行なうことを特徴とする。
(11)前記本体に、前記データ処理装置からの出力情報を表示する表示器を備え、また、予め登録された前記音声情報の内容の変更や前記データ処理装置のソフトの変更等を任意に操作できる複数個の操作キーを備えていることを特徴とする。
(12)前記本体に、外部のファクシミリや情報処理装置に送信するためのファクシミリ機構を備えていることを特徴とする。
(13)前記情報通知用操作盤に、データ処理装置と、このデータ処理装置からの出力情報を表示する表示器を備え、外部のテンキーや前記データ処理装置のソフト修正やデータの入出力等の際に外部の情報処理装置等を接続するための少なくとも1個以上の外部接続部を設けてなり、前記データ処理用装置のデータを前記本体間で送受信する手段を備えていることを特徴とする。
(14)前記情報通知用操作盤に、静止画、動画を撮像するためのデジタルカメラと、その画像データを前記本体間で送受信する機能を備えていることを特徴とする。
(15)前記情報通知用操作盤に、歯科用機器に内蔵又は添付されたマイクロチップの情報を読み取るためのマイクロチップリーダを備え、読み取った前記マイクロチップの情報を元に、予め登録されている歯科用機器の情報を前記マイクロチップが内蔵又は添付された他の歯科用機器の情報に変更する手段を有してなることを特徴とする。
(16)前記情報通知用操作盤に、音声又は音情報を録音するための録音機能と、録音された前記音声又は音情報あるいは予め登録された音声又は音情報を再生する音声又は音情報再生機能と、録音された前記音声又は音情報、あるいは予め登録された前記音声又は音情報を前記本体間で送受信する手段を備えてなることを特徴とする。
上記(1)の構成により、施術者は、故障や点検が必要となった時点で、あるいは資材の補充が必要な時に、その場で当該情報通知用操作盤の操作スイッチを押す簡単な操作で歯科医院等に設置された歯科用機器の保守及び資材の調達情報を即時に保守部門あるいは資材部門に対して通知し、必要な保守作業及び要求した資材の適時充足を行うことができる。
したがって、従来のように電話の設置されている場所まで移動して連絡する必要も無く、また、診療中の貴重な時間を割いて、例えば故障した歯科用機器の機種名や故障の内容等を説明したりする手間も無くなるため、歯科医院内の当該機械器具の故障の放置や、連絡の遅れ等をなくすことができ、機器の稼働率の向上を図ることができる。また、製造元や納入元等にとっても、歯科用機器等の保守点検サービスの向上や資材調達の促進化につながる。
上記(2)の構成により、前記本体が回線終端装置をデータ処理装置の筐体に収容し、かつ、同筐体には複数の前記情報通知用操作盤からの無線送受信に対する送受信部を収容して、一体の装置としたため、小型の1台の本体で近辺に設置された複数の情報通知用操作盤に対応でき、また、回線終端装置から外部の回線網に処理データを送ることができる。
上記(3)の構成により、情報通知用操作盤は、分類されている複数の情報通知用スイッチ中の一個の情報通知用スイッチが押された際に、前記歯科用機器毎に付設された固有の情報通知用操作盤の必要最小限の情報である操作盤の番号と当該スイッチの番号を組み合わせたデジタル信号に変換する識別符号発生器により識別符号を発生し、前記本体との間で送受信を行なうので、操作盤は小型軽量とすることができる、
上記(4)の構成により、基本的な情報通知用操作盤から複数の機能を組み合わせた情報通知用操作盤にわたって既製のモジュールを使用して、干渉に強く、指向性が無く、歯科医院内の広さに適した通信距離と、堅固なセキュリティと、低消費電力、同時複数の接続可能等の特徴を持つ無線LANを、容易に歯科医院内に構築することができる。
上記(5)の構成により、表示器により被通知者側の電話への呼び出しが完了したかどうかの確認を容易に行なうことができる。例えば、色表示や点滅によって、「発呼中」、「通知終了」、「回線空き待ち」等の呼び出し状態を表示できるため、通知できたかどうか簡単に確認できる。また、前記被通知者側の電話への呼び出しは、完了するまで続けられるので、通知できない場合でも、時間をおいて、再度通知する必要がなく手間がかからない。
上記(6)の構成により、製造元や納入元の点検者によって、修理完了後、復旧通知用操作スイッチが押されると、前記識別符号発生器によって復旧通知用操作スイッチの識別符号が発生し、双方の無線送受信回路と本体の通知情報変換部を経由し、外部回線網を経て受信側のコールセンタに作業の完了を即時通知することができる。また、情報通知用操作盤に設けられた前記被通知者側の電話への呼び出し状態を表示する表示器の表示は初期状態に戻り、修理の完了を直接確認していない他の施術者等であっても修理が完了していることを知ることができる。
上記(7)の構成により、情報通知用操作盤からの前記符号情報を受けて、前記本体のデータ処理装置において送信データに変換される処理データが、当該歯科医院名、歯科用機器の機種名とシリアル番号、故障情報、情報通知時刻、通知先の登録電話番号、電子メールアドレス、相手先IPアドレス等のデータであり、かつ、前記データは本体の処理装置に含まれる通知情報変換部の音声情報発生部並びに電子情報発生部によって、予め、前記情報通知用スイッチ毎の符号情報に対応して登録されている音声情報又はデジタル化された電子情報に変換されて、前記回線終端装置から外部通信網に接続され、
プロトコルSNMP又はICMP等によってコールセンタに通知され、あるいは、VoIPを採用し前記外部通信網のインターネット経由で、音声通知ができるため、受信側は、電話を通した前記音声情報、あるいはデジタル化された前記電子情報を迅速かつ確実に受信することができ、詳細な故障状況の確認や修理部品の手配等の作業に即座に対応できる。
上記(8)又は(9)の構成により、前記コールセンタは前記登録された固定電話機あるいは携帯電話機に通知される音声情報を受け、担当者は即時、送信側に設置されている一般の電話機あるいは携帯電話機に今後の措置を通知するとともに、前記電子情報は、情報データを表示する表示器とメモリー及び加工等を行なう処理装置を有する監視装置に入力され、前記処理装置によりデータは蓄積されて、同データを基にして統計、分析等が行われ、例えば、当該歯科用機器の保守点検における問題点の整理や、定期点検時期の算出などのために利用されるベースとなり、歯科医院の個々の歯科用機器の保守点検状況の管理に利用することができる。
上記(10)の構成により、歯科材料や薬品、消耗品等の資材調達が迅速に行なわれ、
歯科医院運営効率の向上を図ることができる。
上記(11)の構成により、前記本体に、前記データ処理装置からの出力情報を表示する表示器を備え、また予め登録された前記音声情報の内容の変更や、前記データ処理装置のソフトの変更等を任意に操作できる複数個の操作キーを備えてなるため、製造元や、納入元等の保守点検者は、外部の情報処理装置を接続することなく、本体において予め登録された音声情報の内容の変更や前記データ処理装置のソフトの変更等、任意の操作を行なうことができる。
上記(12)の構成により、前記本体に外部のファクシミリや情報処理装置に送信するためのファクシミリ機能を備えてなるため、故障の状況を説明するための文書、図、画像等をハードコピーにして送信することができる。
上記(13)の構成により、前記表示器にて通知が完了したかどうかの確認や、通知した情報の内容の再確認等ができるとともに、予め登録された歯科用機器等の情報や音声情報、又は前記データ処理装置のソフト等を、表示器を見ながら、前記操作スイッチ、外部のテンキー、あるいは外部の情報処理装置等を操作し、変更、修正、確認等をすることができる。また、施術者や患者の見える位置に前記情報通知用操作盤を置き、前記表示器に施術者や患者にとって重要な注意、警告、連絡事項等を伝えるためのマークやメッセージ等を表示させることもできる。
上記(14)の構成により、前記情報通知用操作盤に、静止画、動画を撮像するためのデジタルカメラと、その画像データを前記本体間で送受信する機能を備えてなるため、
現場の状況を静止画、動画にて、記録及び通知することができ、故障の状況について詳細な情報通知が必要なとき等に有効である。
上記(15)の構成により、情報通知用操作盤と一対一に登録された歯科用機器を、他の歯科用機器に変更して登録する場合、登録情報の変更作業のために前記情報通知用操作盤又は本体に外部の情報処理装置を接続する等の作業をすることなく、前記情報通知用操作盤をマイクロチップが内蔵又は添付された登録希望の他の歯科用機器に近づけるだけでマイクロチップリーダにより前記マイクロチップの情報を読みとり変更作業が完了するので、多数の歯科用機器を対象として一つの情報通知用操作盤で、必要なときに簡単に変更登録して利用することができる。
上記(16)の構成により、現場の音声による情報や、機械音等を録音及び通知することができ、故障の状況について詳細な通知情報が必要なとき等に有効であるとともに、前記音声又は音情報を再生して確認することができる。また、施術中開口状態を強いられ、話をすることが困難な患者に、前記情報通知用操作盤を持たせ、痛みを感じたり気分が悪くなったりして施術者に意思を伝えたいとき等に、前記情報通知用操作盤の操作スイッチを操作させ、録音された音声又は音情報あるいは予め登録された音声又は音情報を再生して意思を伝えさせる、というような使い方もできる。
以上述べたように、本発明の歯科用機器の保守情報及び資材発注情報通知装置によって通信回線網を利用して、歯科用機器の保守点検や、資材調達等の迅速かつ的確な実施と管理を図ることができる。
本発明に係る歯科用機器の保守情報及び資材発注情報通知装置の全体構成の説明図。 本発明に係る歯科用機器の保守情報及び資材発注情報通知装置の実施例1を説明する当該通知装置を構成する情報通知用操作盤の外観を示す斜視図。 図2に示した情報通知用操作盤の構成を説明する機能ブロック図。 本発明に係る歯科用機器の保守情報及び資材発注情報通知装置の実施例1を説明する当該通知装置を構成する本体の外観を示す斜視図。 図4に示した本体の構成を説明する機能ブロック図。 本発明に係る歯科用機器の保守情報及び資材発注情報通知装置の実施例2を説明する当該通知装置を構成する本体の外観を示す斜視図。 図6に示した本体の構成を説明する機能ブロック図。 本発明に係る歯科用機器の保守情報及び資材発注情報通知装置の実施例2を説明する当該通知装置を構成する情報通知用操作盤の外観を示す斜視図。 図8に示した情報通知用操作盤の構成を説明する機能ブロック図。 本発明に係る歯科用機器の保守情報及び資材発注情報通知装置の実施例3を説明する当該通知装置を構成する情報通知用操作盤の外観を示す斜視図。 図10に示した情報通知用操作盤の背面斜視図。 図10に示した情報通知用操作盤の構成を説明する機能ブロック図。 本発明に係る歯科用機器の保守情報及び資材発注情報通知装置からの通知を受ける側の一例であるコールセンタの構成図。
故障や点検が必要となった時点で、あるいは資材の補充が必要な時に、施術者は、その場で当該情報通知用操作盤の操作スイッチを押す簡単な操作で歯科医院等に設置された歯科用機器の保守及び資材の調達情報を即時に保守部門あるいは資材部門に対して通知し、必要な保守作業及び要求した資材の適時充足を行うことができる。以下、図面に基づいて発明を実施するための形態を説明する。
図1は、本発明に係る歯科用機器の保守情報及び資材発注情報の通知装置の全体構成の説明図である。図1では、歯科医院に設置された歯科用機器として、歯科用チェアユニット又は歯科用光重合器を例として説明する。図1において、1は歯科医院、2は歯科用機器の保守情報及び資材発注情報通知装置、3(3a、3b)は歯科用チェアユニット、4は歯科用光重合器、5(5a、5b、5c)は情報通知用操作盤、6は歯科用機器の保守情報及び資材発注情報通知装置の本体(以下単に本体ともいう)、7は通信回線網(以下単に回線網、通信回線とも称する:LANあるいはWAN経由でインターネットに接続する態様を含む)、8は被通知者端末、8aは固定電話、8bは携帯電話、8nはコールセンタの監視装置を示す。
この通知装置は、歯科医院1内に設置された複数台の歯科用チェアユニット3a、3b又は歯科用光重合器4の各歯科用機器に対して、着脱自在に付設される情報通知用操作盤5a、5b,5cと、前記複数の情報通知用操作盤5a〜5cを一括の対象として歯科医院1内に配設され、また外部の通信回路網7に接続された本体6よりから構成されている。
この構成において、例えば、歯科医院1内に設置された複数の歯科用チェアユニット3a,3b又は歯科用光重合器4のいずれかに、故障が発生したとき、施術者は前記歯科用チェアユニット3a、3b又は歯科用光重合器4に付設された情報通知用操作盤5a、5b、5cに有する図3で後述する情報通知用操作スイッチ10a、10b、10cのいずれか該当するスイッチの一つを操作する(押すあるいは回す)と、この操作により情報通知信号が発生し、図3で後述する機器側無線送受信回路23より無線信号として歯科医院1内に配設された本体6に送られる。
ここでは、前記情報通知用操作スイッチ10a、10b、10cに、故障、点検、資材の通知内容と通知先の端末識別情報が割り付けられている。割付の一例は後述する。
なお、情報通知用操作スイッチとしては3個(10a、10b、10c)のみ示したが、通知内容の数に応じた数の押しボタンとし、あるいは所要の数の選択位置を設定した回転選択スイッチとすることができる。そして、それぞれの押しボタン、あるいは回転選択スイッチの選択位置に、通知先の端末識別情報を関連づける。又は、通知先の端末識別情報を指定するスイッチを別途設けることも可能である。
図5で後述するように、本体6は、無線送受信回路24により受けた前記情報通知信号を、所定の音声並びに電子情報に変換して、回線終端装置34から外部通信回線網7に送出する。そして、外部通信回路網7に送出された情報通知信号は、外部通信回路網7に接続する被通知者端末8の固定電話8a、携帯電話8b・・・、あるいはコールセンタの監視装置8n等のうちの端末識別情報で指定された所定の端末に伝達され、所要の情報が通知される。
次に、本発明に係る歯科用機器の保守情報及び資材発注情報通知装置の構成機器の実施例を説明する。
図2は、本発明に係る歯科用機器の保守情報及び資材発注情報通知装置の実施例1を説明する当該通知装置を構成する情報通知用操作盤の外観を示す斜視図である。実施例1は、主として機器の保守情報の通知に係るものである。図2において、符号10a、10b、10cは情報通知用操作スイッチ、同12は復旧通知用操作スイッチ、14は呼び出し状態表示器、51は筐体である。なお、符号 11a、11b、11c、13、15は表示銘板(説明表示)を示す。
本情報通知用操作盤5は小型可搬型であり、前記したように歯科用チェアユニット3a等の所定位置あるいは任意位置に着脱自在に付設できるように、その筐体51の背面又は上下又は左右の側面に、図示しない掛止用具あるいは磁着用具、吸着用具等を備えていても良い。
図3は、図2に示した情報通知用操作盤の構成を説明する機能ブロック図である。図3において、符号20a、20b、20c及び21は識別符号発生器、22は表示回路、23は機器側無線送受信回路を示す。
本実施例では、図3に示す識別符号発生器20a、20b、20c、21、表示回路22及び、機器側無線送受信回路23は、前記図2に示した情報通知用操作盤5に内蔵されている。図3において、通知すべき情報例えば、前記歯科用チェアユニット3aに故障が発生した場合、同歯科用チェアユニット3a(図1)に付設されている情報通知用操作盤5aの、後記する故障例(あるいは点検等の項目の情報)が分類されている情報通知用操作スイッチ10a、10b、10cの中のいずれかを押す。ここでは、例えば10aを押すと、前記歯科用チェアユニット3aと情報通知用操作盤5aと前記故障例が分類されている情報通知用操作スイッチ10aとを組み合わせた必要最小限の情報であるデジタル信号のみを変換する識別符号発生器20aによる識別符号が発生し、機器側無線送受信回路23によって後記する本体6に送出される。この信号は本体6の動作を開始させるトリガー信号ともなる。
上記最小限のデジタル信号は、情報通知用操作盤5a〜5bの識別情報(操作盤ID=ID機器)と各情報通知用操作盤5a〜5bの情報通知用操作スイッチ10a、10b、10c毎に割り振られている故障例(故障ID)の組み合わせである。実施例1では、情報通知用操作盤が3個で、操作スィッチは復帰通知用を含めて4個なので、識別符号発生器20a、20b、20c、21は最低で4ビットの識別符号を発生する。実際には、スタート符号(あるいは別途トリガー符号)の付加などで、ビット数はもっと多くなる。機器側無線送受信回路23は、情報通知用操作スイッチ10a、10b、10cからの入力符号を適宜の変調波で変調して本体に送信する。
前記情報通知用操作スイッチ10a、10b、10cに割り付ける故障例等の通知情報の分類の一例として次のようにすることができる。故障の内容として、例えば、10aは「歯科用チェアユニットの姿勢制御ができない」、スイッチ10bは「ライトが点灯しない」、スイッチ10cは「水・空気が出ない」、等に分類する。また、後述する復旧通知用操作スイッチ12を押したときも、情報の種類が異なるだけで作用は同様である。
そして、このとき、被通知側の電話への呼び出し状態が、前記機器側無線送受信回路23および表示回路22経由で、呼び出し状態表示器14に表示される。この呼び出し状態表示器14は、例えば、色表示や点滅によって、「発呼中」、「通知終了」、「回線空き待ち」等の呼び出し状態を表示することができる。また、修理完了後、製造者や納品者等の点検者によって、復旧通知用操作スイッチ12が押されると、識別符号発生器21によって、復旧通知用操作スイッチ12の識別符号が発生し、機器側無線送受信回路23を経由して後記する本体に送出される。
また、前記情報通知用操作盤5と本体6間の送受信に周知のブルートゥース等の短距離無線通信を採用することにより、図2に示した情報通知用操作盤〜図10に示した複数の機能を組み合わせた情報通知用操作盤の製作を既製のモジュールを使用して対応することができ、歯科医院内の無線LANを容易に構築することができる。
図4は、本発明に係る歯科用機器の保守情報及び資材発注情報の通知装置の実施例1を説明する当該通知装置を構成する本体の外観を示す斜視図である。図4において、符号35は回線接続端子を示す。実施例1の本体6は本発明に係る歯科用機器の保守情報及び資材発注情報の通知装置を構成する本体の基本図である。この本体6の筐体6aは、小型で可搬型となっている。前記のように歯科医院1内に設置できるようにこの本体6は、その背面あるいは底面等に図示しない設置具(マグネットキャッチ、係止ブラケットなど)を設けることができる。そして、本体6の筐体6aには、次の図5で説明する回路や装置が収容されている。
図5は、図4に示した本体の構成を説明する機能ブロック図である。図5において、符号24は本体側無線送受信回路、33はデータ処理装置、34は回線終端装置である。
データ処理装置33は、通知情報変換部30、音声情報発生部31、電子情報発生部32からなる。なお、符号35は外部通信網との、回線接続端子、同36はメモリーを示す。
すなわち、前記歯科用機器の保守情報及び資材発注情報の通知装置を構成する本体6は、前記情報通知用操作盤5の機器側無線送受信回路23から送信された信号を、本体側無線送受信回路24で受信する。本体側無線送受信回路24は受信した信号を復調して元の識別符号を得る。後述するように、この識別符号に対応する具体的な情報をメモリー36から読み出す。例えば、識別符号発生器20aからの識別符号(前記歯科用チェアユニット3aと、情報通知用操作盤5aと、前記通知情報が分類されて割り付けられている情報通知用操作スイッチ10aとを組み合わせた、必要最小限の情報であるデジタル信号のみを発生する識別符号発生器20aによる識別符号)を受けて、通知情報変換部30が前記識別符号を対応する通知情報に復号する。
ここで、前記情報通知用操作スイッチ10aに係る通知情報とは、前記当該歯科医院名、歯科用機器の機種名とシリアル番号:歯科用チェアユニット3aと、操作盤5aの操作による故障情報、及び情報通知時刻、通知先の登録電話番号、電子メールアドレス、相手先IPアドレス等のデータである。これらの情報は、予めメモリー36に格納されている。
そして、情報通知用操作盤5aの情報通知用操作スイッチ10aが押され、本体6が、前記必要最小限のデジタル信号を受信すると、前記デジタル信号をトリガーとして、本体6のデータ処理装置33の通知情報変換部30が動作し、受信デジタル信号を復号し、その復号信号からメモリー36を参照し、対応する情報を読み出して音声情報発生部31と電子情報発生部32により具体的な通知情報に変換される。
すなわち、予め前記情報通知用操作スイッチ10aに係る通知情報として、音声情報発生部31では、データ処理装置33のメモリー36に登録されている情報、例えば、前記当該歯科医院名、歯科用機器の機種名とシリアル番号、故障情報、通知先の登録電話番号、電子メールアドレス、相手先IPアドレス等のデータ等の音声情報が読み出され、音声によって回線終端装置34に送出される。なお、情報通知時刻は受信の際に付加される。
また、電子情報発生部32では、同様に前記当該歯科医院名、歯科用機器の機種名とシリアル番号、故障情報、通知先の登録電話番号、電子メールアドレス、相手先IPアドレス等のデータ(情報通知時刻は受信の際に付加)の電子情報(文字情報等)がメモリー36から読み出され、電子情報発生部32によって電子情報に変換され、回線終端装置34に送出される。
また、前記本体6はサーバとして、そのデータ処理装置33が前記通知情報、すなわち歯科医院名、歯科用機器の機種名とシリアル番号、故障情報、情報通知時刻、通知先の登録電話番号、電子メールアドレス、相手先IPアドレス等の情報を処理し、かつ管理している。なお、音声情報の内容や、前記データ処理のソフト等は、予め登録されている。この登録はデータ処理装置33のメモリー36に格納されている。このメモリー36を外部の情報処理装置に接続して書き込み、あるいは書き換えすることができる。
そのために、メモリー36に外部の情報処理装置の接続用ポートを設けておいてもよく、あるいはデータ処理装置33から取り外して外部の情報処理装置に直接接続するようにしてもよい。
そして、前記通知情報を回線終端装置34の回線接続端子35に接続される外部通信網7を介して、外部の固定電話8a、携帯電話8b、コールセンタの監視装置8n(図1)等に送出する。被通知者端末8のうち、被通知者が固定電話8aや携帯電話8bである場合は、音声情報が利用され、コールセンタの監視装置8nが電子メール等の電子情報を用いるものである場合は、電子情報が利用される。
実施例1により、施術者は機器の故障発生時や保守点検が必要になった時に、当該機器の取付けてある情報通知用操作盤の該当する操作スイッチを押すという簡単な操作で、歯科医院等に設置された歯科用機器の故障や保守点検を即時に、保守部門に通知でき、必要な要員を派遣してもらうことができる。
したがって、従来のように、診療中の貴重な時間を割いて故障した歯科用機器の機種名や故障の内容等を電話等で説明したりする手間も無くなるため、診療・治療効率の向上、機器の稼働率の向上を図ることができる。また、機器の製造元や納入元等にとっても、当該機器の保守点検サービスへの対応を向上でき、資材調達の促進化を図ることができる。
図6は、本発明に係る歯科用機器の保守情報及び資材発注情報通知装置の実施例2を説明する当該通知装置を構成する本体の外観を示す斜視図である。実施例2の本体6は、前記図4で説明した実施例1の本体に、データ処理装置の表示部と、操作キー及び、ファクシミリ装置を設けると共に、USBメモリー等に接続することができる外部接続ポート44、ファクシミリ回線接続端子37(図示せず)を追加したものである。
図6において、符号40は液晶パネルあるいは有機ELパネルを好適とする本体6の表示器、同41、42は操作キー、同43はファクシミリ装置であり、送受信紙のスキャナー部で示す。なお、ファクシミリ回線接続端子37は、外部通信網に接続する回線接続端子35を利用するようにしてもよい。実施例1と共通の機能説明は重複するので省略する。
図7は、図6に示した本体の構成を説明する機能ブロック図である。基本構成は前記図5で説明した実施例1の本体と同じであるが、本体6の表示器40には例えば、前記通知情報の内容や、操作キー42により複数の機能を表示選択実行させるため、前記複数の機能が表示される。操作キー41は一般の外部の情報処理装置に備えるものと同様のテンキーと文字入力キー(アルファニューメリック、あるいは50音文字)及び本装置に必要なファンクションキーであり、操作キー42は単独キーを十字状に配置した本発明の装置に特有のファンクションキー(例えば、ファクシミリ装置の操作のためのキー、取り消しキー、確認キー、操作戻りキー等)である。そして、操作キー41、42等は、表示灯付きであってもよい。
この操作キー41,42は製造者や納品者等の点検者によって操作されるものであり、例えば、本体6を外部の情報処理装置に接続することなく、本体6自身においてメモリー36に予め登録された音声情報の内容の変更や、前記データ処理装置のソフトの変更等の復雑な操作も可能としたものである。
実施例2では、さらに、内蔵するファクシミリ43(図6にはファクシミリ通信紙のスキャナー部で示す)によって、故障の状況を説明するための文書、図面や画像等をハードコピーにして送信することができる。そして、USBメモリー等に接続することができる外部接続ポート44も設けられている。目視で判断可能な故障、重大と考えられる場合などに、かつ通報に時間的余裕がある場合には、デジタルカメラで撮影した静止画や動画を記録したUSBメモリーをポート44に接続し、あるいは外部接続ポート44にデジタルカメラ転送ポートを設けることで、修理への的確な対応ができるようにすることも可能である。
図8は、本発明に係る歯科用機器の保守情報及び資材発注情報通知装置の実施例2を説明する当該通知装置を構成する情報通知用操作盤の外観を示す斜視図である。
図8において、実施例2の情報通知用操作盤5は、図2に示した実施例1の本体に資材調達通知用の操作スイッチ10dと表示銘板11dが追加されている。
その他の構成は図2と同様なので重複説明は省略する。
図9は、図8に示した情報通知用操作盤の構成を説明する機能ブロック図である。図9において、符号10dは図8に示した資材調達通知用操作スイッチ、20dは識別符号発生器を示す。その他は図3で説明した実施例1の情報通知用操作盤と同様である。
通知すべき情報として、例えば、歯科材料、薬品等を補充する必要が生じた場合、資材調達通知用操作スイッチ10dを押すと、識別符号発生器20dによって、資材調達通知用操作スイッチ10dの識別符号が発生し、発生した識別符号が機器側無線送受信回路23によって本体6に送出される。実施例1と共通の機能説明は重複するので省略する。なお、言うまでもなく、操作スイッチの数が増えた分、識別符号の構成ビット数も実施例1より多く必要になる。
この資材調達情報は、前記故障情報等と異なるので、前記本体6の通知情報変換部30と、音声情報発生部31又は電子情報発生部32において、調達に適した前記予め登録された音声情報が、関係業者の登録された電話機に送出される。そして、通知された音声情報は、受信した側の担当者から、即時送信側の固定電話又は携帯電話へ連絡され確認される。
資材の調達情報のうち、歯科材料、薬品等は種類が多く、また、関係業者の営業形態も前記保守部門とは異るので、実際の調達に際しては具体的に発注者との対話が必要である。したがって、一般の歯科医院では、前記音声通知情報で、調達の迅速性の向上を図ることができる。
また、複数の医科をグループ化し、それらの機械の保守、資材の発注を一括して受け、それらに対処する体系の所では、後記、コールセンタ90を構内に設け、前記監視装置92に前記音声情報及び、電子情報を受けてデータベース化することにより、歯科関係の資材調達状況の管理に利用することができる。
実施例2により、施術者は、資材調達が必要となった時に、当該機器の取り付けてある情報通知用操作盤の該当するスイッチを押す簡単な操作で、必要な資材の調達情報を即時に、資材部門に対して通知でき、要求した資材の適時充足を行なうことができる。
図10は、本発明に係る歯科用機器の保守情報及び資材発注情報通知装置の実施例3を説明する当該通知装置を構成する情報通知用操作盤の外観を示す斜視図である。また、図11は、図10に示した通知装置の背面図である。図10に示す実施例3は、前記図2で説明した実施例1の情報通知用操作盤に、複数の機能を組み合わせ装備したものである。
図10、図11において、符号60は表示器、同61は再生兼情報通知用操作スイッチ、同62は録音兼情報通知用操作スイッチ、同63はシャッタ兼情報通知用操作スイッチである。また符号64a、64b、64c、64d、64eは操作キー、同65はマイクロフォン、同66はスピーカ、同67は外部接続ポート、同68はロックスイッチを示す。符号76は呼び出し状態表示器であり、再生兼情報通知用操作スイッチ61に内蔵され一体化されている。なお、図11に示したように、実施例3の通知装置の筐体51にはデジタルカメラが内蔵されており、筐体の背面にはカメラレンズ70が設置されている。また、次の図12に示すもので、図10又は11に示されていないものは、情報通知用操作盤5に内蔵されているものとする。
図12は、図10に示した情報通知用操作盤の構成を説明する機能ブロック図である。
図12において、符号72はマイクロチップリーダ、73、74、75は識別符号発生器、77は表示回路、71はデジタルカメラ部、80は録音・再生部、81は制御装置、82はスイッチ切り替え回路を示す。
本実施例3では、再生兼情報通知用操作スイッチ61、録音兼情報通知用操作スイッチ62、シャッタ兼情報通知用操作スイッチ63が、それぞれ複数の機能を兼用している。これらのスイッチは、表示器60に表示される各種機能を示すメニューの中から、施術者等が操作キー64a・64b・64c・64d・64eを操作して必要な機能を選択して制御装置81を介してスイッチ切り替え回路82が制御されることにより、前記機能に対応するようになっている。
図12において、通知すべき情報例えば、故障が発生した場合、予めその場で、情報通知用の機能に切り替えた後、例えば再生兼情報通知用操作スイッチ61を押すと、識別符号発生器73によって、該当する識別符号が発生し、無線送受信端末23によって後記本体6に送出される。そして、この際、外部の電話への呼び出し状態が、前記機器側無線送受信回路23及び表示回路77経由で、呼び出し状態表示器76に表示される。
例えば、色表示や点滅によって、「発呼中」、「通知終了」、「回線空き待ち」等の呼び出し状態を表示することができる。本実施例の情報通知用操作盤5では、前記の呼び出し状態表示器76は、前記再生兼情報通知用操作スイッチ61に内蔵され、該スイッチを色表示や点滅させることによって、前記呼び出し状態を表わし、専用の表示器を節減している。
さらに、製造者や納品者等の点検者によって、修理後、復旧通知用操作スイッチ12が押されると、識別符号発生器21によって、復旧通知用操作スイッチ12の識別符号が発生し、機器側無線送受信回路23を経由し本体6に送出され、本体のデータ処理装置33内の前記電子情報発生部32にて故障の修理が完了したという内容の電子情報に変換され、製造者や納品者等の情報処理装置に送信されると共に、前記情報通知用操作盤5の表示回路77に信号を送り、呼び出し状態表示器76の表示を通知前の状態に戻し、情報通知を行なった者が、故障の修理が完了していることを確認することができる。
また、前記電子情報は、製造者や納品者等において前記歯科用機器の保守管理に利用される。そして、前記再生兼情報通知用操作スイッチ61、録音兼情報通知用操作スイッチ62、シャッタ兼情報通知用操作スイッチ63、を情報通知用で使用する場合は、例えば、故障の内容により使い分けることもできる。
さらに、前記情報通知用操作盤5には基本的な機能の他に、次のような諸機能が装備されている。情報通知用操作盤5には、内蔵する情報処理用の制御装置81の出力情報を表示する表示器60と、外部のテンキーや、外部の情報処理装置に接続するための外部接続ポート67を設け、前記情報処理用の制御装置81のソフトを外部から修正したり、予め登録されている情報を変更したりすることができる。
また、静止画や動画を撮影するためのデジタルカメラ部71と、カメラレンズ70並びに、シャッタ兼情報通知用操作スイッチ63を有し、画像情報を制御装置81を介して機器側無線送受信回路23から前記本体6経由で外部に送出することができる。
さらに、歯科用機器に内蔵又は添付されたマイクロチップに記録された前記歯科用機器の情報を読み取るためのマイクロチップリーダ72を有し、他の歯科機器の情報を取得することができる。
このため、情報通知用操作盤5と一対一に登録された歯科用機器を、他の歯科用機器に変更して登録する場合、登録情報の変更作業のために前記情報通知用操作盤5又は本体6に外部の情報処理装置を接続する等の作業をすることなく、前記情報通知用操作盤5をマイクロチップが内蔵又は添付された登録希望の前記他の歯科用機器に近づけるだけで、マイクロチップリーダ72により、前記マイクロチップに記録された前記他の歯科用機器の情報を読みとり変更作業が完了するので、多数の歯科用機器を対象として一つの情報通知用操作盤5で、必要なときに簡単に変更登録して利用することができる。
そして、音声又は例えば、機器からの発生音等の音情報を録音及び再生する機能を有している。すなわち、制御装置81と、録音・再生部80と、再生兼情報通知用操作スイッチ61並びに録音兼情報通知用操作スイッチ62及び、マイクロフォン65と、スピーカ66を有しており、これらにより情報通知用操作盤5単独で音声又は音情報の録音再生ができ、また本体6を介して外部と前記音声又は音情報の送受信ができる。
また、ロックスイッチ68(図10)は、情報通知用操作盤5は前記着脱自在であるため、例えば、衣服のポケット等に入れて持ち歩くことも可能であるが、この際、衣服が情報通知用操作盤5表面のスイッチやキー等に触れて操作が変更されてしまうことも想定されるので、スライド式の本ロックスイッチ68をセットすることにより、誤って操作されることがないようにしたものである。
実施例3により、施術者は資材調達が必要となった時に、当該機器の取り付けてある情報通知用操作盤の該当するスイッチを押す簡単な操作で、必要な資材の調達情報を即時に、資材部門に対して通知でき、要求した資材の適時充足を行なうことができると共に、上記の諸機能によって、事前あるいは事後に詳細な諸情報を取得し、前記歯科用情報を通知する際に併用して、より多くの情報を伝達することができる。
図13は、本発明に係る歯科用機器の保守情報及び資材発注情報通知装置からの通知を受ける側の一例であるコールセンタの構成図である。コールセンタ90は好適には、地区毎の保守点検サービス内、あるいは、製造者や納入元の保守点検部門内に設置され、
あるいは、複数の医科をグループ化し、それらの機械器具の保守、資材の発注を一括して受け、それらに対処する部署等に設置される。
図13において、符号90はコールセンタ、同91は回線終端装置、同92は監視装置、同93は電話機、同94は携帯電話機を示す。コールセンタ90は、前記通信回線網7を経由した複数の医院からの、当該歯科用機器に関する情報通知すなわち、音声並びに電子情報を、直接あるいは、回線終端装置91を介して受信する。前記音声情報は、通信回路網7を介して直接携帯電話機94に伝達され、又は、回線終端装置91を介してコールセンタ90に設置登録された電話機93に伝達される。
通知を受けた担当者は即時対応し、発信元の歯科医院1(図1)に設置されている一般の電話機あるいは携帯電話機(図示せず)に、今後の措置を通知するとともに、保守点検の事態に迅速に対応する処置をとることができる。
一方、電子情報は、情報データを表示する表示器及び、データのメモリー及びデータの加工等を行なう情報処理装置を有する監視装置92に入力される。そして、前記データは蓄積され、統計、分析等が行われ、個々の歯科用機器の保守点検における問題点の整理や、定期点検時期の算出などのために利用されるデータベースとなり、歯科医院の個々の歯科用チェアユニット等の保守点検状況の管理に利用することができる。
さらに、前記情報通知用操作盤5の復旧通知用操作スイッチ12(図2)が、製造者や納品者の点検者により操作されると、当該装置を経由して登録されたコールセンタ90へ音声又は電子情報として通知され、前記歯科用機器の保守点検状況の管理に利用することができる。
そして、前記図8及び図9に示す、情報通知用操作盤に資材調達通知用の操作スイッチを並設した場合、この資材調達通知は、関係調達担当業者に伝達する必要があるため、資材調達通知用の操作スイッチ10dが操作されると、当該調達担当業者の登録された電話機93、携帯電話機94等に直接音声情報が伝達され、担当者は即時対応することができる。
また、コールセンタ90の監視装置92に電子情報が送られデータベース化されることにより、前記複数の医科をグループ化し、それらの機械器具の保守、資材の発注を一括して受け対処する部署等に設置して、その中の歯科用資材調達状況の管理に利用することができる。
1:歯科医院
2:歯科用機器の保守情報及び資材発注情報通知装置
3、3a、3b:歯科用チェアユニット
4:歯科用光重合器
5、5a、5b、5c:情報通知用操作盤
6:本体
6a:筐体
7:通信回線網
8:被通知者端末
8a:固定電話
8b:携帯電話
8n:コールセンタの監視装置
10a、10b、10c:情報通知用操作スイッチ
10d:資材調達通知用操作スイッチ
11a、11b、11c、11d:表示銘板
12:復旧通知用操作スイッチ
13:表示銘板
14:呼び出し状態表示器
15:表示銘板
20a、20b、20c、20d、21:識別符号発生器
22:表示回路
23:機器側無線送受信回路
24:本体側無線送受信回路
30:通知情報変換部
31:音声情報発生部
32:電子情報発生部
33:データ処理装置
34:回線終端装置
35:回線接続端子
36:メモリー
37:ファクシミリ回線接続端子
40:本体の表示器
41、42:操作キー
43:ファクシミリ装置
44:外部接続ポート
51:筐体
60:表示器
61:再生兼情報通知操作スイッチ
62:録音兼情報通知操作スイッチ
63:シャッタ兼情報通知操作スイッチ
64a、64b、64c、64d、64e:操作キー
65:マイクロフォン
66:スピーカ
67:外部接続ポート
68:ロックスイッチ
70:カメラレンズ
71:デジタルカメラ部
72:マイクロチップリーダ
73、74、75:識別符号発生器
76:呼び出し状態表示器
77:表示回路
80:録音・再生部
81:制御装置
82:スイッチ切り替え回路
90:コールセンタ
91:回線終端装置
92:監視装置
93:電話機
94:携帯電話機

Claims (13)

  1. 歯科医院等に設置された歯科用の保守情報及び資材発注情報通知装置であって、
    前記歯科用機器に対して一対一に設けられ、歯科医師又は技工士等により、当該歯科用機器の保守情報及び資材の調達情報が入力される情報通知用スイッチを有する情報通知用操作盤と、前記情報通知用操作盤に入力された前記保守情報や資材の調達情報を収集して外部回線網に送出する本体とを備え、
    前記情報通知用操作盤は、前記情報通知用スイッチにより入力された保守情報や資材の調達情報を伝達するための手段として、前記歯科用機器毎に付設された前記情報通知用操作盤の固有の番号及び固有のスイッチ番号の組み合わせに変換する識別符号発生器と、前記識別符号発生器で発生した符号情報を無線送信する機器側無線送受信回路とを有し、
    前記本体は、前記情報通知用操作盤の前記無線送受信回路から送信される前記符号情報を収集する本体側無線送受信回路と、前記本体側無線送受信回路で受信した符号情報を、予め定められた送信データに変換する通知情報変換部を有するデータ処理装置と、
    前記データ処理装置の処理データを外部通信網に接続する回線終端装置とを収容する筐体を有し、
    前記歯科医院等に設置された歯科用機器の保守及び資材の調達情報を、被通知者である保守部門あるいは資材部門若しくはコールセンタに通知し、必要な保守作業及び要求した資材の適時充足を可能とすることを特徴とする歯科用機器の保守情報及び資材発注情報通知装置。
  2. 前記情報通知用操作盤は、複数の前記情報通知用スイッチ中の一つが押された際に、
    前記歯科用機器毎に付設された固有の前記情報通知用操作盤の番号と当該スイッチ番号の組み合せを前記識別符号発生器によりデジタル信号に変換して前記識別符号を発生し、前記本体との間で送受信を行なうことを特徴とする請求項1に記載の歯科用機器の保守情報及び資材発注情報通知装置。
  3. 前記情報通知用操作盤に、前記被通知者側の電話への呼び出し状態を表示する表示器を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の歯科用機器の保守情報及び資材発注情報通知装置。
  4. 前記情報通知用操作盤に復旧通知用操作スイッチを設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の歯科用機器の保守情報及び資材発注情報通知装置。
  5. 前記情報通知用操作盤からの前記符号情報を受けて、前記本体のデータ処理装置において送信データに変換される処理データが、前記歯科医院等の名称、前記歯科用機器の機種名とシリアル番号、故障情報、情報通知時刻、通知先の登録電話番号、電子メールアドレス、相手先IPアドレス等のデータであり、
    前記データ処理装置は、通知情報変換部と、音声情報発生部及び電子情報発生部を備え、
    前記データは、前記音声情報発生部並びに電子情報発生部によって、予め前記情報通知用スイッチ毎の符号情報に対応して登録されている音声情報又はデジタル化された電子情報に変換され、前記回線終端装置から外部通信網、あるいはインターネットに接続されて前記被通知者に通知されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の歯科用機器の保守情報及び資材発注情報通知装置。
  6. 前記コールセンタは、前記通信回線網を経由した複数の前記歯科医院の該当歯科用機器の情報に関する音声並びに電子情報を受信する回線終端装置と、前記音声情報が伝達される登録された固定電話機及び携帯電話機と、前記電子情報を入力し、情報データを表示する表示器と、データを格納するメモリー及びデータの加工等を行なう処理装置を有する監視装置を備えてなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の歯科用機器の保守情報及び資材発注情報通知装置。
  7. 前記コールセンタは、前記登録された固定電話機あるいは携帯電話機に通知される音声情報を受け、送信側に設置されている一般の電話機あるいは携帯電話機に、事後の措置を通知すると共に、
    前記電子情報は、情報データを表示する前記表示器と前記メモリー及び前記処理装置を有する監視装置に入力され、
    前記処理装置により、前記メモリーに格納された前記データを基にして、統計、分析等が行われ、個々の歯科用機器の保守点検における問題点の整理、定期点検時期の算出などの資料として活用することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の歯科用機器の保守情報及び資材発注情報通知装置。
  8. 前記本体に、前記データ処理装置からの出力情報を表示する表示器と、予め登録された前記音声情報の内容の変更、前記データ処理装置のソフトの変更等を任意に操作できる複数個の操作キーを備えていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の歯科用機器の保守情報及び資材発注情報通知装置。
  9. 前記本体に、外部のファクシミリやデータ処理装置に送信するためのファクシミリ装置を備えていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の歯科用機器の保守情報及び資材発注情報通知装置。
  10. 前記情報通知用操作盤は、データ処理装置を有すると共に、前記データ処理装置からの出力情報を表示する表示器を備え、
    前記データ処理装置のソフト修正やデータの書き込みのために外部の情報処理装置と接続するための少なくとも1個以上の外部接続ポートを設けてなり、
    前記データ処理装置のデータを前記本体間で送受信する機能を備え、
    前記本体は前記データ処理装置のデータを、前記回線終端装置から外部通信網に接続し、あるいはインターネットに接続して被通知者に通知することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の歯科用機器の保守情報及び資材発注情報通知装置。
  11. 前記情報通知用操作盤に、静止画、動画を撮像するためのデジタルカメラと、前記デジタルカメラで撮像した画像データを前記本体間で送受信する機能を備え、
    前記本体は前記画像データを、前記回線終端装置から外部通信網に接続し、あるいはインターネットに接続して被通知者に通知することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の歯科用機器の保守情報及び資材発注情報通知装置。
  12. 前記情報通知用操作盤に、歯科用機器に内蔵又は添付されたマイクロチップの情報を読み取るためのマイクロチップリーダを備え、
    読み取った前記マイクロチップの情報を元に、予め登録されている歯科用機器の情報を前記マイクロチップが内蔵又は添付された他の歯科用機器の情報に変更する手段を有していることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の歯科用機器の保守情報及び資材発注情報通知装置
  13. 前記情報通知用操作盤に、音声又は音情報を録音するための録音手段と、録音された前記音声又は音情報、あるいは予め登録された音声又は音情報を再生する音声又は音情報再生手段と、録音された前記音声又は音情報、あるいは予め登録された前記音声又は音情報を前記本体間で送受信する手段を備え、
    前記本体は前記録音された音声又は音情報、あるいは予め登録された前記音声又は音情報を前記回線終端装置から外部通信網に接続し、あるいはインターネットに接続して、被通知者に通知することを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の歯科用機器の保守情報及び資材発注情報通知装置。
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