JP5527500B2 - 樹脂ワックス皮膜層の剥離剤組成物およびその除去方法 - Google Patents

樹脂ワックス皮膜層の剥離剤組成物およびその除去方法 Download PDF

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Description

本発明は、床面などに樹脂ワックスを塗布して形成された樹脂ワックス皮膜層を除去する除去剤組成物およびその除去剤組成物を使用した樹脂ワックス皮膜層の除去方法にかんする。
床面(木質系床材、合成樹脂製床材、石質性床材などの床面)には、通常、樹脂ワックスを塗布した樹脂ワックス皮膜層が形成されている。樹脂ワックス皮膜層の形成された床面は、当初、光沢のある美観を呈しているが、時間の経過とともに樹脂ワックス皮膜層に劣化が生じる。すなわち歩行などに起因する傷や汚れによる劣化である。このような劣化を補修するため樹脂ワックス皮膜層の表面洗浄と、樹脂ワックスの塗布が定期的におこなわれる。そしてこのような補修によっても対応ができない段階になると、樹脂ワックス皮膜層を完全に除去する一方、新たに樹脂ワックスを塗布して樹脂ワックス皮膜を再形成し、床面の美観を維持管理している。
従来、樹脂ワックス皮膜層の除去には水性タイプの除去剤などが使用されている。従来の水性タイプの除去剤は、主成分として、ベンジルアルコールやグリコールエーテル系の溶剤と、非イオン系界面活性剤またはアニオン系界面活性剤と、アミン、珪酸ソーダなどのアルカリ性成分を含有する。このような水性タイプの除去剤が樹脂ワックス皮膜層の除去性を向上させることは関連文献(関連特許公報など)に示されるとおりである。しかし近年ではメンテナンスの省力化などの要請から、除去しにくい高耐久樹脂ワックスが使用され、また樹脂ワックスの厚塗りの傾向がみられる。さらに樹脂ワックス皮膜層の多重層化とこれにともなう硬化度の進行もあり、樹脂ワックス皮膜層の除去が一層困難となっている。すなわち除去能力が不十分で1回の除去作業で樹脂ワックス層が完全に除去されないため、残留した樹脂ワックス層に再び除去剤を塗布して除去をおこなわざるをえない。このような状況の下にあって除去能力に優れた除去剤、すなわち除去剤の除去性の向上が強く求められている。
また従来の水性タイプ除去剤の場合、多量の水で希釈された除去剤を樹脂ワックス皮膜層に塗布し、デッキブラシ、ポリッシャーなどで擦りながら洗浄するが、希釈により多量の水を含む除去剤で濡れた床面は滑り易いなど、作業性や作業の安全性の点で問題となる。さらに除去作業時に発生する汚水は作業環境や環境保全の観点からも問題がある。
特開平2−274800
このような問題点に鑑み、本発明の解決しようとする課題は、除去性に優れ、また簡易で確実な除去が可能な樹脂ワックス皮膜層の除去剤組成物を提供することにある。さらに、作業性が向上し、作業環境が悪化することのない樹脂ワックス皮膜層の除去剤組成物を提供することにある。さらにその除去方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明にかかる樹脂ワックス皮膜層の中性の除去剤組成物は、樹脂ワックス皮膜層を形成する樹脂ワックスが合成樹脂、水、界面活性剤を含有し、かつ有効成分の合成樹脂が界面活性剤でエマルジョン化された親水性エマルジョンの性質を有する一方、除去剤組成物はビス(2−メトキシエチル)エーテル、ビス(2−エトキシエチル)エーテル、γ−ヒドロキシ酪酸ラクトン、2−ブトオキシエチルアセタート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアセタートから選ばれた一種又はその混合からなる溶剤と水から構成され、かつ溶剤と水の配合比が溶剤50重量%乃至99重量%、前記水1重量%乃至50重量%である、樹脂ワックス皮膜層を剥離して除去する。
また本発明にかかる樹脂ワックス皮膜層の除去方法は、樹脂ワックス皮膜層を形成する樹脂ワックスが合成樹脂、水、界面活性剤を含有し、かつ樹脂ワックスの有効成分の合成樹脂が界面活性剤でエマルジョン化された親水性エマルジョンの性質を有する一方、樹脂ワックス皮膜層に対して、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、ビス(2−エトキシエチル)エーテル、γ−ヒドロキシ酪酸ラクトン、2−ブトオキシエチルアセタート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアセタートから選ばれた一種又はその混合からなる溶剤からなる中性の除去剤組成物を塗布した後、溶剤と水の配合比が溶剤50重量%乃至99重量%、水1重量%乃至50重量%の範囲内で調整して水を追加し、溶剤と追加された水が浸透して軟質化と部分的な白濁化現象が生じたとき、樹脂ワックスの皮膜層を剥離して除去する。
そして樹脂ワックス皮膜層を形成する樹脂ワックスに含有される合成樹脂がアクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂の合成樹脂とすることができる。また樹脂ワックス皮膜層が床面に形成することができる。
効果
特定の溶剤と水を含有する本発明の除去剤組成物によれば、除去能力が大きく除去性が向上し、高耐久性樹脂ワックス皮膜層、多重層樹脂ワックス層、長期使用で硬化の進んだ樹脂ワックス層など、除去困難な樹脂ワックス層に対しても有効であり、樹脂ワックス層を容易に除去することができる。また溶解された樹脂ワックス皮膜層が粘りを生じることもなく、除去器具による簡易で確実な除去が可能となる。さらに除去作業時に汚水が発生することもない(ドライ除去)。このような除去性の向上と除去の簡易性・確実性により作業性が向上し、また良好な作業環境が維持される。配合、追加された水が溶剤の揮発を適宜にコントロールして溶剤の臭気をさらに低減させ、臭気の点からも作業性の向上と良好な作業環境の維持を図ることができる。なお配合された水が引火性を減少させ、防火に対する安全性も向上する。
また本発明の除去剤組成物の除去方法によれば、樹脂ワックス皮膜層は固着面(床面など)からの剥離性が良好である。すなわち、樹脂ワックス皮膜層が軟質化して軟質フィルムのような面状に剥離できるなど、樹脂ワックス皮膜層が容易、簡易かつ確実に剥離される。
本発明にかかる樹脂ワックス皮膜層の除去剤組成物について最良の形態を説明する。本発明の除去剤は、主に、床面に形成された水性フロアポリッシュポリマータイプのいわゆる樹脂ワックス皮膜層を対象とするが、床面だけでなく、壁面、天井などの樹脂ワックス皮膜層にも適用される。本発明にかかる樹脂ワックス皮膜層の除去剤組成物は、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、ビス(2−エトキシエチル)エーテル、γ−ヒドロキシ酪酸ラクトン、2−ブトオキシエチルアセタート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアセタートから選ばれた一種又はその混合からなる溶剤と水を含有する。水は精製水、蒸留水、水道水など特に制限はなく、通常は水道水でよい。
このように、本発明は特定の溶剤、つまりビス(2−メトキシエチル)エーテル、ビス(2−エトキシエチル)エーテル、γ(ガンマー)−ヒドロキシ酪酸ラクトン、2−ブトオキシエチルアセタート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアセタートから選ばれた一種又はその混合からなる溶剤に水を加えたものであるが、これにより樹脂ワックス皮膜層に対する除去能力が大きくなり(除去性の向上)、また樹脂ワックス皮膜層の除去が簡易・確実になること(除去の簡易性)が判明した。以下、本発明の除去剤による床面の樹脂ワックス皮膜層の除去およびその除去方法について説明する。
除去剤を樹脂ワックス皮膜層に塗布すると、除去剤に含有された溶剤と水が樹脂ワックス層に浸透する。溶剤には浸透性と溶解性があり、樹脂ワックス層に浸透した溶剤が樹脂ワックス層を溶解し膨潤させる。溶剤は樹脂ワックス皮膜層の全体、特にその下層部(床面との固着面あるいはその近接部分)まで浸透して溶解することが肝要である。
一般的に溶剤には浸透性と溶解性がある一方、揮発性がある。そこで塗布された除去剤中の溶剤は樹脂ワックス層内部へ浸透するが、時間の経過とともにその1部が樹脂ワックス層表面から揮発する。溶剤の揮発性が大きいと、溶剤が樹脂ワックス皮膜層内部に十分浸透しないうちに揮発して除去能力が低下する。しかし本発明では除去剤中の水が溶剤の揮発を適宜に抑制し、その結果、除去剤中の溶剤の樹脂ワックス皮膜層内部への浸透が促進されることになる。
樹脂ワックス皮膜層の除去において樹脂ワックス皮膜層の溶解が必須であるが、この場合、溶解により樹脂ワックス皮膜層に粘性(粘り)が生じる。粘りが大きくなると、除去器具に粘り、ベタつきが付着し、作業性に問題を生ずるだけでなく、樹脂ワックス皮膜層の除去自体が困難となる。本除去剤では溶剤が樹脂ワックス皮膜層を溶解する一方、配合された水が樹脂ワックス皮膜層の粘りやベタつきを防止し、樹脂ワックス皮膜層を簡易に除去することができる。粘りやベタつきがないから除去器具(電気ブラシなど通常の除去器具、以下同様)に粘りなどが付着することもない。
内部に浸透した溶剤は樹脂ワックス皮膜層を溶解するが、他方、時間の経過とともに浸透した溶剤は樹脂ワックス皮膜層外へ徐徐に揮発する。揮発量が大きいと短時間で樹脂ワックス皮膜層から溶剤が失われ、一旦溶解された樹脂ワックス皮膜層が除去剤塗布前の硬化状態に戻り樹脂ワックス皮膜層の除去が困難となる。本発明では配合された水がこのような溶剤の揮発を適宜に抑制し、溶解された樹脂ワックス皮膜層の硬化を遅延させる。すなわち樹脂ワックス皮膜層が短時間で硬化することがなく、時間を調節しながら余裕をもって除去作業をおこなうことができる。
なお本発明の除去剤組成物は水を含有するが、従来の水性タイプ除去剤とは根本的に相違する。すなわち、従来の水性タイプ除去剤は相当に多量の水で希釈して床面(樹脂ワックス皮膜層表面)を十分に濡らすとともに除去をおこなうため、除去作業時に泥、ごみなどを含む汚水が発生する。これに対して本発明では塗布された除去剤が樹脂ワックス皮膜層内部に浸透し、表面の濡れが無くなった状態で除去を行うものであり、除去作業時に汚水は発生しない(いわゆるドライ除去)。
特定の溶剤と水を含有する本発明の除去剤組成物によれば、樹脂ワックス皮膜層に対する除去性の向上がみられた。除去剤組成物が含有する溶剤と水との配合割合(全重量に対する重量%)について、好ましい配合比は溶剤50重量%乃至99重量%、水1重量%乃至50重量%である。水が50重量%を超えると、溶剤の溶解性が弱くなり除去性が低下する。尤も、水が50重量%を超える場合も十分に時間をかければ除去性は改善する。この好ましい配合比の範囲内においては、溶剤の溶解力により樹脂ワックス皮膜層が十分に溶解されるとともに、樹脂ワックス皮膜層で樹脂ワックス有効成分の再エマルジョン化がスムーズに進行し(有効成分の再エマルジョン化については後述)、除去性が良好となると考えられる。また臭気の観点からも良好である。なお除去剤組成物の液性は中性である。
本発明における除去性の向上の要因の1つとして、樹脂ワックス(有効成分)と水との関係が考えられる。樹脂ワックスは、主にアクルリ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂などの合成樹脂、水、界面活性剤などを含有し、合成樹脂エマルジョン系である。すなわち、樹脂ワックスの有効成分の合成樹脂が界面活性剤でエマルジョン化されているが、そのタイプは水中油型エマジョン(O/W型エマルジョン)、つまり親水性エマルジョンである。これは、合成樹脂(アクリル樹脂など)の細粒と水との界面に介在する界面活性剤の分子が親水基を内側(合成樹脂側)、親水基を外側(水側)に向け、親水基に水分子が吸着されている状態である。一方、床面に塗布された樹脂ワックスは時間の経過とともに内部の水が蒸発し、蒸発に伴う乾燥化により樹脂ワックス皮膜層の硬貨が進行するが、その結果、樹脂ワックス皮膜層(樹脂成分)が床面に強固に固着される。この過程を前記親水性エマルジョンの視点からいえば、水の蒸発にともない親水基に吸着されていた水分子が親水基から分離し、水分子を失った親水性エマルジョンがその機能を喪失し、樹脂ワックス皮膜層の硬化が進行することになる。
そして本発明の除去剤では樹脂ワックスの再エマルジョン化が除去性の向上に寄与しているものと考えられる。すなわち、硬化した樹脂ワックス皮膜層に除去剤を塗布すると、除去剤中の溶剤により樹脂ワックス皮膜層が溶解・膨潤するが、本発明の除去剤は溶剤と水を含有しており、溶解された樹脂ワックス皮膜層では樹脂ワックスの有効成分(合成樹脂)における水分子を失った親水基に除去剤中の水(水分子)が吸着され、親水基の一部がエマルジョンとして回復する現象(エマルジョンの再生化現象)が起きるものと考えられる。このような親水基の再エマルジョン化により樹脂ワックス皮膜層が軟質化して樹脂ワックス皮膜層の固着面(床面)からの剥離が容易となる。多重層樹脂ワックス皮膜層、厚みのある樹脂ワックス皮膜層、硬化の進行した樹脂ワックス皮膜層など、除去が困難な樹脂ワックス皮膜層に対しても有効であり、樹脂ワックス皮膜層は容易かつ確実に除去される。このように特定の溶剤と水を含有する本発明の除去剤によれば、溶剤による樹脂ワックス皮膜層の溶解と、水による樹脂ワックスの再エマルジョン化により、除去性(剥離性)が大きく向上する。
樹脂ワックス皮膜層を溶剤で溶解すると溶解された樹脂ワックス皮膜層が粘りでベタつき、樹脂ワックス皮膜層の除去が困難になることは前記のとおりである。これに対して本発明においては樹脂ワックス皮膜層に粘りを生ずることなく、樹脂ワックス皮膜層が軟質フィルム状に剥離されるなど、簡易な剥離が可能となる。なお必要に応じて本発明の除去剤の除去性を損なわない範囲内で防腐剤、抗菌剤、殺菌剤、香料などの添加物を添加することができる。
次に樹脂ワックス皮膜層の除去方法について説明する。一般的な塗布器具(モップや刷毛など)を使用し、除去剤を床面にほぼ均一に塗布する。塗布の回数、量は、除去剤が樹脂ワックス皮膜層に十分浸透するよう樹脂ワックス皮膜層の厚み、硬化の程度などを考慮し適宜に選択する。塗布された除去剤が十分に浸透し、樹脂ワックス皮膜層が溶解・膨潤し、軟質化した状態で樹脂ワックス皮膜層を除去する。除去器具はデッキブラシ、ポリッシャー(ブラシ又はパッド使用)など一般に使用されているものでよい。塗布された除去剤の浸透後に樹脂ワックス皮膜層の軟質化が不十分な場合はさらに水を追加してもよい。すなわち溶剤の塗布された樹脂ワックス皮膜層(通常は塗布された溶剤が内部に浸透した樹脂ワックス皮膜層)に対し、スプレー器具などの通常の散水器具で散水しあるいはモップで塗布する。水を追加する手段は問わない。追加された水が樹脂ワックス皮膜層に浸透すると樹脂ワックス皮膜層が軟質化するが、この場合、樹脂ワックス皮膜層の一部に白濁化の現象がしばしばみられる。これは樹脂ワックス皮膜層内部で生じた再エマルジョン化によるものと考えられる。
上記の除去方法に使用される除去剤は、第1に前記の特定の溶剤に水を配合したものである。しかし第2に、水を含有しないものを使用することもできる。すなわちその組成物が前記の特定の溶剤、すなわちビス(2−メトキシエチル)エーテル、ビス(2−エトキシエチル)エーテル、γ−ヒドロキシ酪酸ラクトン、2−ブトオキシエチルアセテート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアセタートから選ばれた一種又はその混合からなる溶剤である。この溶剤を使用する場合、除去剤を樹脂ワックス皮膜層に塗布した後、樹脂ワックス皮膜層に対して水を追加し、溶剤と水の浸透した樹脂ワックス皮膜層が軟質化してから、これを除去するものである。水を追加する方法、手段は、水を含有する前記の除去剤の場合と同じである。溶剤の塗布後に水を追加することにより、水と溶剤が樹脂ワックス皮膜層に浸透して樹脂ワックス皮膜層が溶解・膨潤し、さらにその軟質化により除去性(剥離性)が向上する。これは、溶剤と水を含有する前記の除去剤を使用した場合と同じである。水の追加は、塗布された溶剤が樹脂ワックス皮膜層に浸透した後(通常は塗布時から10分から20分後)におこなうのが好ましい。しかし溶剤の浸透前に追加することもできる。水の追加により樹脂ワックス皮膜層の一部に白濁化の現象がみられるのも前記の除去剤を使用した場合と同様である([0022]説明参照)。追加する水の量(重量%)は前記の特定の溶剤に水を配合した前記の除去剤と基本的に同じでよく、全体として、特定、溶剤50重量%乃至99重量%、水1重量%乃至50重量%の範囲内であればよい。
本発明の樹脂ワックス皮膜層の除去方法では、樹脂ワックス皮膜層が軟質化し、固着面(床面)からの剥離が容易に簡易、確実となる。例えば、硬質素材で形成された床面の場合、樹脂ワックス皮膜層が床面から軟質フィルム状に剥離される。すなわち樹脂ワックス皮膜層が面状体又は帯状体に剥離される。また軟質素材で形成された床面の場合、樹脂ワックス皮膜層は床面から麟片状などの小片となって剥離される。除去作業時に汚水が発生しないからフローリング(床面)、木製面、リノリーム面などにも有効である。剥離・除去された樹脂ワックス皮膜は通常の電気掃除機などで集めて処理することができる。樹脂ワックス皮膜層が容易、簡易、確実に除去(剥離)されるから、除去(剥離)後の床面への悪影響は全くみられない。
本発明にかかる除去剤組成物の実施例について説明する。なお実施例はここに表示したものに限定されない。テストパネルの樹脂ワックス皮膜層に除去剤組成物を塗布し、除去性、除去作業性、除去後の床面などへの影響について調べた。除去性については、樹脂ワックス皮膜層が除去され、良好な場合を◎、樹脂ワックス皮膜層が若干残る場合を○、樹脂ワックス皮膜層が50%程度残る場合を△、樹脂ワックス皮膜層が除去できない場合を×とした。除去作業性については、除去工程がスムーズであり、作業良好の場合を◎、粘りやベタつきがなく除去はできるが、除去(剥離)工程が若干重く力を必要とする場合を○、樹脂ワックス皮膜層にやや粘りやベタつきがあり、除去作業がスムーズにできない場合を△、樹脂ワックス皮膜層に粘りやベタつきがあり、除去作業が不能あるいは困難な場合を×とした。臭気については、臭気を感じない場合を◎、微量の臭気を感じる場合を○、気になる臭気がある場合を△、臭くて不快を感じる場合を×とした。樹脂ワックス皮膜層の除去後の床面への影響性については、樹脂ワックス皮膜層の除去直後の床材を観察し、変色、ゆがみ、はがれがなくきわめて良好な状態の場合を◎、変色、ゆがみ、はがれなどがほとんどなく良好な場合を○、変色、ゆがみ、はがれなどが微妙に認められる場合を△、変色、ゆがみ、はがれが認められる場合を×とする。なお除去不能な場合も×とした。
床面を構成する床材として次のようなテストパネルを調製した。
1)コンポジションビニタイル、株式会社タジマ製(商品名P−60)
2)フロ−リング床材、大建工業株式会社製(商品名YW−1826)
3)コルク床材、神戸コルク株式会社製(商品名KC−200)
4)リノリュ−ム床材、東リ株式会社製(商品名リノリ−ム)
樹脂ワックスとして株式会社リスダンケミカル製(商品名ベストコ−ト)の水性ポリマ−樹脂ワックスを上記床材に塗布した。塗布量は1回当たり10g/平方メ−トルとし、上記床材に10回重ね塗りをした。常温(摂氏20乃至25度)で自然乾燥し、24時間室温で放置した。除去用具は株式会社オ−エ製ブラシ(商品名BBア−ルハスタイブラシNo.6760)、住友3M株式会社製の不織布、(商品名ユ−テイリテイパッド)を使用した。
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Claims (4)

  1. 樹脂ワックス皮膜層を形成する樹脂ワックスが合成樹脂、水、界面活性剤を含有し、かつ有効成分の合成樹脂が界面活性剤でエマルジョン化された親水性エマルジョンの性質を有する一方、除去剤組成物はビス(2−メトキシエチル)エーテル、ビス(2−エトキシエチル)エーテル、γ−ヒドロキシ酪酸ラクトン、2−ブトオキシエチルアセタート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアセタートから選ばれた一種又はその混合からなる溶剤と水から構成され、かつ溶剤と水の配合比が溶剤50重量%乃至99重量%、前記水1重量%乃至50重量%である、樹脂ワックス皮膜層を剥離して除去する中性の除去剤組成物。
  2. 樹脂ワックス皮膜層を形成する樹脂ワックスに含有される合成樹脂がアクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂である請求項1に記載の樹脂ワックス皮膜層の除去剤組成物。
  3. 樹脂ワックス皮膜層が床面に形成される請求項1に記載の床用の樹脂ワックス皮膜層の除去剤組成物。
  4. 樹脂ワックス皮膜層を形成する樹脂ワックスが合成樹脂、水、界面活性剤を含有し、かつ樹脂ワックスの有効成分の合成樹脂が界面活性剤でエマルジョン化された親水性エマルジョンの性質を有する一方、樹脂ワックス皮膜層に対して、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、ビス(2−エトキシエチル)エーテル、γ−ヒドロキシ酪酸ラクトン、2−ブトオキシエチルアセタート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアセタートから選ばれた一種又はその混合からなる溶剤からなる中性の除去剤組成物を塗布した後、溶剤と水の配合比が溶剤50重量%乃至99重量%、水1重量%乃至50重量%の範囲内で調整して水を追加し、溶剤と追加された水が浸透して軟質化と部分的な白濁化現象が生じたとき、樹脂ワックスの皮膜層を剥離して除去する樹脂ワックス皮膜層の除去方法。
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