JP5379153B2 - 化学的耐性のある架橋した床仕上げ剤のための床剥離剤 - Google Patents

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Description

本発明は、床剥離及び床仕上げ剤の非破壊除去に関する。
従来の床仕上げ剤は、適切な床剥離剤を用いる再仕上げのために除去し得る容易に分解可能な架橋部位を有するアクリレートポリマーを主成分とする。例えば、アクリレート床仕上げポリマーは、金属イオン架橋を頻繁に用いており、アルカリ性剥離剤を用いて除去される。増加した耐薬品性が仕上げに必要である用途(例えば、病院、並びに消毒用アルコール及び他の仕上げ−変色溶媒をこぼしてよい他の場所)については、余り容易に分解できない架橋剤(例えば、アジリジンなど)を利用してよい。しかし、再仕上げが望まれるときに、これが、古い仕上げ剤の除去を非常に困難にする場合がある。特に高い耐薬品性を有する仕上げ剤は、研磨などの機械的手段を用いて除去される必要があるかもしれない。これは、下層の床基材を損傷させることがある。また、幾つかの下層の床基材は、強い床剥離剤に利用される化学物質から損傷を受けやすい。例えば、リノリウムは、高pH条件下で褐変するであろう。
床剥離剤に関する参考文献としては、米国特許第号5,342,551明細書(Ruckle)、第5,419,848号明細書(Van Eenam ’848)、第5,637,559号明細書(Koreltzら)、第5,804,541号明細書(Jans)、第5,849,682号明細書(VanEenam ’682)、第5,977,042号明細書(Hernandezら)及び第6,544,942号明細書(Smithら)、第6,583,101号明細書(Wisethら)、米国特許出願公開第2002/0028621号明細書(Levittら)、第2003/0125226号明細書(Lewis)、第2006/0234890号明細書(Grieseら)、第2007/0087952号明細書(Heiら’952)、第2007/0095003号明細書(Heiら ’003)並びに国際公開第2004/090085号パンフレット(Vocfree社)が挙げられる。
特に、化学攻撃の影響を受けやすい床基材上で、化学的耐性のある架橋した床仕上げ剤を安全に除去できる床剥離剤についての需要がまだ満たされていない。
本発明は、一態様では、
a)フェニル置換アルキルアルコール;
b)フェニル置換アルキルアルコール以外の酸素化膨潤溶媒;
c)水;
d)組成物が単相を有するのに十分な結合剤;及び
e)鹸化剤を含まない他の類似組成物と比較したときに、組成物がアルカリ性pHを有し、かつ剥離後に減少した油性残留物を有するために、脂肪酸又は脂肪酸エステルと化学量論的に過剰なアルカリ金属水酸化物又は水酸化アンモニウムの反応物を含む十分な鹸化剤
を含む、床仕上げ剥離剤組成物を提供する。
本発明は、別の態様では、
a)フェニル置換アルキルアルコール、フェニル置換アルキルアルコール以外の酸素化膨潤溶媒、水、組成物が単相を有するのに十分な結合剤、及び鹸化剤を含まない他の類似組成物と比較したときに、組成物がアルカリ性pHを有し、かつ剥離後に減少した油性残留物を有するために、脂肪酸又は脂肪酸エステルと化学量論的に過剰なアルカリ金属水酸化物又は水酸化アンモニウムの反応物を含む十分な鹸化剤を含む組成物を床仕上げ剤に適用する工程;
b)適用された組成物で少なくとも幾つかの床仕上げ剤を軟化させる工程;並びに
c)床から組成物及び軟化した床仕上げ剤を除去する工程
を含む、床上の硬化した床仕上げ剤を剥離するか、又はディープ・スクラブ(deep scrubbing)する方法を提供する。
開示された組成物及び方法は、化学的耐性のある架橋床仕上げ剤を剥離するか、又はディープ・スクラブするために特に有用である。
語句「硬化性床仕上げ剤」とは、床上に不粘着膜を形成するために、化学的又は物理的プロセス(溶媒蒸発若しくは他の乾燥プロセス、光化学反応、電気化学反応、ラジカルプロセス、熱プロセス、イオン性プロセス、湿気硬化プロセス又は多成分(例えば、2又は3成分)架橋プロセスを含む)を経て、その場(in situ)で乾燥するか、架橋するか、或いは硬化することができる塗布された液体コーティングをいう。語句「硬化した床仕上げ剤」とは、そのように乾燥した、架橋した或いは硬化した仕上げ剤をいう。語句「化学的耐性のある架橋した床仕上げ剤」とは、例えば、イソプロピル又はエチルアルコールを含む消毒洗剤で一時的にコーティングされたときに、溶解又は変色しない仕上げ剤を提供するために硬化中に架橋された、硬化した床仕上げ剤をいう。
床仕上げ剤に関して使用される場合の用語「剥離」とは、そうすることが求められているようなときに、下層に設置された床基材から、前記床基材の実質的な部分を除去することなく、実質的に全ての硬化した床仕上げ剤を除去する工程をいう。好ましくは、そのような剥離では、最小限の研磨手段(例えば、開示された剥離剤のモップ又はスプレー塗布など)、短い固定時間、及び、例えば水又は洗剤溶液を用いるすすぎを利用する。剥離は、必要に応じて、さらに研磨できるが、床を安全に保つ手段{例えば、不織布又はブラシの床スクラブパッドを備えた市販の回転式フロアマシン(時には「シングルディスクマシン」又は「スウィングマシン」とも呼ばれる)を用いて、固定時間中に仕上げ剤を研磨する工程}と合わせて行なってよい。好ましくは、床に損傷を与える仕上げ剤除去工程(やすり掛けなど)を必要とせずに、剥離が行なわれる。床仕上げ剤に関して使用される場合の語句「ディープ・スクラブ(deep scrubbing)」とは、そうすることが求められているようなときに、仕上げられた全ての層を除去することなく、多層の硬化した床仕上げ剤の最上部を除去する工程をいう。床仕上げ剤に関して使用される場合の用語「再塗装」とは、そうすることが求められているようなときに、下層に設置された床基材上の磨耗した或いは劣化した床仕上げ剤を剥離又はディープ・スクラブして、追加の層又は硬化性床仕上げ剤の層を塗装し、硬化させて新たな硬化した床仕上げ剤表面を提供する工程をいう。
床剥離剤組成物に関して使用される場合の語句「膨潤溶媒」とは、設置された床上で、膨張できるか、或いは硬化した床仕上げ剤に吸収され得る有機液体をいう。
語句「難水溶性」とは、室温及び室内圧力での水中におけるそれ自体の溶解限度が約10重量%未満であり、かつ十分な量の適切な結合剤の存在下で、そのような溶解限度より上の濃度において透明で均質な水溶液を形成できる材料をいう。
床剥離剤組成物に関して使用される場合の用語「濃縮物」とは、使用前に水で希釈されることになっている組成物をいう。床剥離剤組成物に関して使用される場合の語句「使用準備完了」とは、そのような希釈を行なうことなく使用してよい組成物をいう。
床剥離剤組成物に関して使用される場合の語句“実質的に無漂白」とは、好ましくない量の塩素系溶剤(例えば、塩化メチレン)(その存在が健康的又は環境的危険を引き起こし得る)を含まない組成物をいう。
各種のフェニル置換アルキルアルコールが、開示された組成物及び方法に利用され得る。好ましくは、フェニル置換アルキルアルコールは、約60℃を超える引火点、低臭気及び低毒性を有し、そして好ましくは、少なくとも0.1重量%の水溶解度を有する。代表的なフェニル置換アルキルアルコールとしては、ベンジルアルコール(約4%水溶解度);テルピネオール(例えば、α、β、γ、など;僅かな水溶解度);エチレングリコールモノベンジルエーテル(水溶性);α−フェニルエチルアルコール(<0.1%水溶解度)、β−フェニルエチルアルコール(4%水溶解度)、エチレングリコールフェニルエーテル(約2%水溶解度、ダウ・ケミカル(Dow Chemical)社からDOWANOL(商標)EPh(商標)として入手できる)、プロピレングリコールフェニルエーテル(約1%水溶解度、ダウ・ケミカル社からDOWANOL PPh(商標)として入手できる)及びこれらの混合物が挙げられる。ベンジルアルコール、エチレングリコールフェニルエーテル及びプロピレングリコールフェニルエーテルが、好ましいフェニル置換アルキルアルコールである。フェニル置換アルキルアルコールは、例えば、全剥離剤組成物の少なくとも1重量%、少なくとも5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、少なくとも20重量%又は少なくとも25重量%に相当してよい。また、フェニル置換アルキルアルコールは、例えば、全剥離剤組成物の50重量%未満、40重量%未満、30重量%未満、20重量%未満又は15重量%未満に相当してもよい。典型的には、適切な量は、選択されたフェニル置換アルキルアルコール、剥離剤組成物中の他の含有物、及び床仕上げ剤(その剥離又はディープ・スクラブが好ましい)の特性に応じて、いくらか変わるであろう。難水溶性フェニル置換アルキルアルコールが利用されるとき、フェニル置換アルキルアルコール量は、結合剤の存在しない通常の溶解限度未満であるか、又はより好ましくは通常の溶解限度を超えてよい。好ましいフェニル置換アルキルアルコール量は、全剥離剤組成物の5重量%を超え、かつ30重量%未満であり、より好ましくは10重量%を超え、かつ20重量%未満である。
各種の酸素化膨潤溶媒が、開示された組成物及び方法に利用され得る。酸素化膨潤溶媒は、選択されたフェニル置換アルキルアルコールとは異なり、好ましくは、約60℃を超える引火点、低臭気及び低毒性を有し、好ましくは、少なくとも0.1重量%の水溶解度を有する。代表的な酸素化膨潤溶媒としては、2−、3−又は4−アセトアミドフェノール(<1.4%水溶解度)を含む、アルコール、エーテル、エステル、脂肪族の酸又は無水物、及びケトン;アセトアニリド(<1%水溶解度);アセトフェノン(<1%水溶解度);2−アセチル−1−メチルピロール;ベンジルアセテート(<1%水溶解度);ベンジルベンゾエート(<1%水溶解度);酸素化エッセンシャルオイル(例えば、ベンズアルデヒド、カルボン、シンナムアルデヒド、ボルネオール及びそのエステル、シトラール、リナロール及びそのエステル);二塩基性エステル、例えば、アジピン酸ジメチル、コハク酸ジメチル、グルタル酸ジメチル(多くの場合には混合物として入手できる、例えば、デュポン・ナイロン(DuPont Nylon)社から商品名DBE(商標)、DBE−3、DBE−4、DBE−5、DBE−6、DBE−9、DBE−IB、及びDBE−MEとして入手できる製品など)、マロン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、コハク酸ジエチル、グルタル酸ジエチル、コハク酸ジブチル、及びグルタル酸ジブチルなど;ジアルキルカーボネート(例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、ジイソプロピルカーボネート、及びジブチルカーボネートなど);C1−12脂肪族酸(例えば、酢酸又はコハク酸など);C1−12脂肪族無水物(例えば、無水酢酸又は無水コハク酸など);オルガノ−ホスフェート及びホスホネート(例えば、トリブチルホスフェート、トリプロピルホスフェート、2−エチル−1−ヘキシルホスフェートなど);フタル酸エステル(例えば、フタル酸ジブチル、フタル酸ジエチルヘキシル、及びフタル酸ジエチルなど);ピロリジノン(例えば、1−メチル−2−ピロリジノン(NMP)及び1−エチル−2−ピロリジノン(NEP)など);及びこれらの混合物が挙げられる。追加の代表的な酸素化溶媒としては、アミルアセテート、アミルアルコール、ブタノール、3−ブトキシエチル−2−プロパノール、ブチルアセテート、n‐ブチルプロピオネート、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール、ジエトキシエタノール、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジイソブチルカルビノール、ジイソブチルケトン、ジメチルヘプタノール、ジプロピレングリコールtert‐ブチルエーテル、エタノール、酢酸エチル、2−エチルヘキサノール、エチルプロピオネート、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、ヘキサノール、イソブタノール、イソブチルアセテート、イソブチルヘプチルケトン、イソホロン、イソプロパノール、イソプロピルアセテート、メタノール、メチルアミルアルコール、メチルn−アミルケトン、2−メチル−1−ブタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、1−ペンタノール、n−ペンチルプロピオネート、1−プロパノール、n−プロピルアセテート、n−プロピルプロピオネート、プロピレングリコールエチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル(ダウ・ケミカル社からDOWANOL TPMとして市販されている)、ジプロピレングリコールジメチルエーテル(ダウ・ケミカル社からPROGLYDE(商標)DMMとして市販されている)、トリプロピレングリコールn‐ブチルエーテル(ダウ・ケミカル社からDOWANOL TPNBとして市販されている)、ジエチレングリコールn‐ブチルエーテルアセテート(ダウ・ケミカル社からButyl CARBITOL(商標)acetateとして市販されている)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ダウ・ケミカル社からButyl CARBITOLとして市販されている)、エチレングリコールn‐ブチルエーテルアセテート(ダウ・ケミカル社からButyl CELLOSOLVE(商標)acetateとして市販されている)、エチレングリコールモノブチルエーテル(ダウ・ケミカル社からButyl CELLOSOLVEとして市販されている)、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル(ダウ・ケミカル社からButyl DIPROPASOL(商標)として市販されている)、プロピレングリコールモノブチルエーテル(ダウ・ケミカル社からDOWANOL PnBとして市販されている)、エチル3−エトキシプロピオネート(ダウ・ケミカル社からUCAR(商標)Ester EEPとして市販されている)、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート(ダウ・ケミカル社からUCAR FILMER(商標)IBTとして市販されている)、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル(ダウ・ケミカル社からHexyl CARBITOLとして市販されている)、エチレングリコールモノヘキシルエーテル(ダウ・ケミカル社からHexyl CELLOSOLVEとして市販されている)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(ダウ・ケミカル社からMethyl CARBITOLとして市販されている)、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(ダウ・ケミカル社からCARBITOLとして市販されている)、エチレングリコールメチルエーテルアセテート(ダウ・ケミカル社からMethyl CELLOSOLVE acetateとして市販されている)、エチレングリコールモノメチルエーテル(ダウ・ケミカル社からMethyl CELLOSOLVEとして市販されている)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(ダウ・ケミカル社からMethyl DIPROPASOLとして市販されている)、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(ダウ・ケミカル社からMethyl PROPASOL acetateとして市販されている)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(ダウ・ケミカル社からMethyl PROPASOLとして市販されている)、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル(ダウ・ケミカル社からPropyl CARBITOLとして市販されている)、エチレングリコールモノプロピルエーテル(ダウ・ケミカル社からPropyl CELLOSOLVEとして市販されている)、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル(ダウ・ケミカル社からPropyl DIPROPASOLとして市販されている)及びプロピレングリコールモノプロピルエーテル(ダウ・ケミカル社からPropyl PROPASOLとして市販されている)及びこれらの混合物が挙げられる。好ましい酸素化膨潤溶媒としては、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、NMP、NEP及びこれらの混合物が挙げられる。ベンジルアルコールなどのフェニル置換アルキルアルコールと合わせたときに、幾つかの酸素化膨潤溶媒(例えば、NMP又はNEP)は、剥離性能に相乗的な向上を提供し得る。必要に応じて、低引火点溶媒のみを含むものよりも許容可能な可燃特性を有する組成物を提供するために、少量の低引火点酸素化膨潤溶媒(例えば、1,3−ジオキソランホス(引火点約−6℃)、エタノール(引火点12℃)、イソプロパノール(引火点12℃)及び当業者によって知られているであろう他の溶媒など)を多量のより高い引火点の酸素化膨潤溶媒と共に含有させてよい。酸素化膨潤溶媒は、例えば、全剥離剤組成物の少なくとも1重量%、少なくとも4重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%又は少なくとも20重量%に相当してよい。また、酸素化膨潤溶媒は、例えば、全剥離剤組成物の40重量%未満、30重量%未満、20重量%未満、15重量%未満、10重量%未満又は5重量%未満に相当してよい。典型的には、この適切な量は、選択された酸素化膨潤溶媒、剥離剤組成物中の他の含有物、床仕上げ剤(その剥離又はディープ・スクラブが好ましい)の特性に応じていくらか変化するであろう。難水溶性酸素化膨潤溶媒を利用するとき、酸素化膨潤溶媒量は、結合剤の存在しない通常の溶解限度未満であるか、又はより好ましくは通常の溶解限度を超えてよい。好ましい酸素化膨潤溶媒量は、全剥離剤組成物の1重量%を超え、かつ10重量%未満であり、より好ましくは4重量%を超え、かつ10重量%未満である。
水道水、脱イオン水、蒸留水又は任意の他の適切な形態の水が、開示された組成物及び方法に使用されてよい。軟水又は低い全体的な硬度を有する水の使用は、開示された組成物の硬化した床仕上げ剤への適用を促進し、そして撥水(dewetting)を制限し得る。水は、例えば、全剥離剤組成物の少なくとも5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも20重量%、少なくとも25重量%、少なくとも30重量%、少なくとも40重量%、少なくとも50重量%又は少なくとも60重量%に相当してよい。また、水は、例えば、全剥離剤組成物の80重量%未満、70重量%未満、60重量%未満、55重量%未満、50重量%未満、40重量%未満、30重量%未満又は20重量%未満に相当してよい。典型的には、この適切な量は、剥離剤組成物中の他の含有物及び床仕上げ剤(その剥離又はディープ・スクラブが好ましい)の特性に応じて、いくらか変化するであろう。本組成物は、使用準備完了形態で販売されるか、又は必要に応じて、例えば剥離よりもディープ・スクラブが好ましい場合には、追加の水によって希釈されるように設計された水含有濃縮物として販売され得る。使用準備完了組成物で用いる好ましい水量は、全剥離剤組成物の約10〜約70重量%、及びより好ましくは約20〜約60重量%である。
各種の結合剤が、開示された組成物及び方法に利用され得る。好ましくは、結合剤は、剥離剤組成物中の1つ以上の疎水性含有物のための溶解度向上剤として機能し、炭素原子(例えば、約2〜約11個の炭素原子)又はヘテロ原子(例えば、窒素又は硫黄)を含んでよく、そしてそのような炭素原子、ヘテロ原子及び部分が、本組成物が単相になるのを阻害せず、かつ選択された塗布器を利用するときに過度の発泡を起こさない限り、様々な部分(例えば、ヒドロキシル、エステル、アルデヒド又はアルキル基)で置換されてよい。その関連では、モップ、スポンジ又は他の単純な適用デバイスを用いるとき、発泡がほとんど起こらず、結合剤選択における更なる自由度が得られるであろうことに注目されたい。また、回転式フロアマシン又は他の電動適用デバイスを用いるときは、更なる発泡が起こり、そして、結合剤選択における自由度はほとんど得られないであろう。代表的な結合剤としては、様々な芳香族酸、芳香族酸の水溶性アルカリ金属塩、水溶性有機アミン、そのようなアミンの水溶性塩、及びこれらの混合物が挙げられる。クメンスルホン酸ナトリウム、クメンスルホン酸カリウム、ヒドロキシエタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、メチルナフタレンスルホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、n‐ブチル過リン酸塩、フェニル過リン酸塩、ジメチルピロリン酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸(例えば、2−ヒドロキシ安息香酸)、ジヒドロキシ安息香酸(例えば、3,5−ジヒドロキシ安息香酸)、ピリジンカルボン酸(例えば、2−ピリジンカルボン酸)、ピリジンジカルボン酸(例えば、2,6−ピリジンジカルボン酸)、スルホコハク酸、モノエタノールアミン(MEA)、2−アミノメチルプロパノール(AMPS)、酸(クメンスルホン酸など)とアミン(MEAなど)を化合させることにより形成された反応物、アミノトリ(メチレンホスホン酸)及びこれらの混合物を含む多くの結合剤が、入手できる。結合剤は、任意の適切な純度を有してよい。しかし、好ましくは、少なくとも30%純度の結合剤が利用される。組成物が単相を有するのに十分な結合剤を利用するべきである。したがって、好ましい結合剤量は、選択されたフェニル置換アルキルアルコール及び酸素化膨潤溶媒の水溶解度に応じて、いくらか変化するであろう。しかし、通常は、フェニル置換アルキルアルコール及び酸素化膨潤溶媒の少なくとも1つ、そして時には両方が、結合剤の存在しないそれらの水溶解限度を上回る量で存在し得るので、結合剤は、単相剥離剤組成物を提供するために必要とされるであろう。開示された組成物が濃縮物として形成されるとき、結合剤は、例えば、全濃縮物重量の約0.1〜約20重量%、約1〜約10重量%又は約3〜約8重量%に相当してよい。
各種の鹸化剤が、開示された組成物及び方法に利用され得る。鹸化剤は、脂肪酸又は脂肪酸エステルと(水酸化物の当量と比べたときの酸基又はエステル結合の当量を基準として)化学量論的に過剰なアルカリ金属水酸化物又は水酸化アンモニウムとの反応物を含む。好ましくは、脂肪酸又は脂肪酸エステル及びそれらから形成された鹸化剤は、低臭気か、又は少なくとも不快ではない臭気を有する。各種の脂肪酸又は脂肪酸エステルが利用され得る。脂肪酸又は脂肪酸エステルは、例えば、飽和又は不飽和でよく、そして自然発生であるか、又は合成され得る。脂肪酸又は脂肪酸エステルは、例えば約2〜約34個の脂肪族炭素原子を含んでよいが、注意として、発香性(odiferous)酸又はエステル(例えば、酪酸及びカプロン酸など)は使用禁止とされる。代表的な飽和脂肪酸としては、酢酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸及びこれらの混合物が挙げられる。代表的な不飽和脂肪酸としては、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノレイン酸、α−リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、エルカ酸、ドコサヘキサエン酸及びこれらの混合物(例えば、ヤシ油脂肪酸)が挙げられる。代表的な脂肪酸エステルとしては、上述の脂肪酸の非発香性アルキルエステルが挙げられる。脂肪酸又は脂肪酸エステルは、例えば、全剥離剤組成物の少なくとも1重量%、少なくとも3重量%、少なくとも5重量%、少なくとも6重量%、少なくとも7重量%又は少なくとも9重量%に相当してよい。また、脂肪酸又は脂肪酸エステルは、例えば、全剥離剤組成物の30重量%未満、20重量%未満、15重量%未満又は10重量%未満に相当してよい。典型的には、この適切な量は、選択されたフェニル置換アルキルアルコール及び剥離剤組成物中の他の含有物に応じて、いくらか変化するであろう。好ましい脂肪酸又は脂肪酸エステル量は、全剥離剤組成物の5重量%を超え、かつ25重量%未満であり、より好ましくは6重量%を超え、かつ20重量%未満である。
鹸化剤を形成するために、各種の水酸化物化合物を、脂肪酸又は脂肪酸エステルと混合してよい。代表的な水酸化物化合物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及び水酸化アンモニウムが挙げられ、水酸化ナトリウム及び水酸化アンモニウムが好ましい。水酸化物化合物の量は、利用された脂肪酸又は脂肪酸エステルの酸当量の数を基準として決定してよい。剥離剤組成物が、アルカリ性pH、例えば、7を超え、好ましくは、11以下のpH値を有するように、十分に過剰な水酸化物化合物を利用すべきである。10を超えるpH値を有する剥離剤組成物が、リノリウムに染みてよい。剥離剤組成物のための好ましいpHは、約8〜約11、約8〜約10、約9〜約11又は約9〜約10である。
鹸化剤を含まない他の類似組成物と比較したときに、剥離剤組成物が、剥離後に減少した油性残留物を有するか、好ましくは、剥離剤組成物が、剥離後(剥離された表面を手又は布で拭うことにより評価されるとき)に最大限でも僅かに油性の残留物を残す程度か、より好ましくは、剥離剤組成物が、剥離後に油性残留物を残さないように、十分な鹸化剤が使用される。鹸化剤は、例えば、全剥離剤組成物の少なくとも2重量%、少なくとも3重量%、少なくとも5重量%、少なくとも8重量%、少なくとも10重量%又は少なくとも15重量%に相当してよい。また、鹸化剤は、例えば、全剥離剤組成物の30重量%未満、25重量%未満、20重量%未満、15重量%未満又は10重量%未満に相当してよい。典型的には、この適切な量は、選択されたフェニル置換アルキルアルコール及び剥離剤組成物中の他の含有物に応じて、いくらか変化するであろう。好ましい鹸化剤量は、全剥離剤組成物の5重量%を超え、かつ30重量%未満であり、より好ましくは10重量%を超え、かつ20重量%未満である。
また、開示された組成物は、1つ以上の界面活性剤を含んでよい。代表的な界面活性剤は、当業者によく知られており、アニオン性、カチオン性、両性及び非イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物を含むであろう。典型的な界面活性剤としては、脂肪アルコール(例えば、飽和又は不飽和C4−34脂肪アルコール)及び米国特許第6,544,942号明細書に開示されている界面活性剤が挙げられる。界面活性剤の量は、開示された組成物中の他の含有物の種類及び量、好ましい希釈度、及び当業者によく知られているであろう他の要因などの要因によって変化してよい。一般的な指針として、界面活性剤の量は、全剥離剤組成物の約0.1〜約20重量%、約1〜約15重量%、約1〜約10重量%又は約1〜約5重量%でよい。
また、開示された組成物は、1つ以上の増粘剤を含んでもよい。剥離剤組成物が被剥離領域の外側の好ましくない領域(例えば、敷物類、剥離されない床材、又は店舗陳列物及び棚の下の領域など)中に流れる傾向を減らすことにより、そして剥離剤組成物が、剥離されない領域内の高い部分から低い部分へ流れる傾向を減らすことにより、増粘剤は、塗布された後に組成物がしっかり留まることを容易にする。各種の増粘剤を利用してよい。好ましい増粘剤は、剥離剤組成物を通した光透過を過度に妨げず、床基材に塗布された後に透明となり得る組成物を提供する。代表的な増粘剤としては、アルカリ膨潤性又はアルカリ溶解性エマルション(ASE増粘剤)及び疎水的に改質されたASE増粘剤(HASE増粘剤)を含むポリアクリル酸コポリマー;疎水的に改質されたエトキシル化ウレタン樹脂(HEUR増粘剤)を含むウレタンコポリマー;例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース及び他のアルキル又はヒドロキシアルキルセルロースエーテルなどのセルロースエーテル;コロイダルシリカを含むシリカ;例えば、ベントナイト及びモンモリロナイトなどの粘土;糊;コロイダルアルミナを含むアルミナ;アラビアゴム;トラガカント;寒天;糖誘導体;高分子量ポリエチレンオキシド;グアーガム;キサンタンゴム;ポリビニルピロリドン;メチルビニルエーテル/無水マレイン酸コポリマー並びに米国特許第5,364,551号明細書(Lentschら)、第5,419,848号明細書(VanEenam ’848)、第5,696,072(Nercissiantzら)号明細書、第6,010,995号明細書(Van Eenam ’995)、第6,586,380号明細書(Marquisら)、第6,630,434号明細書(Besseら)及び第6,833,341号明細書(Machac、Jr.ら)に開示されている他の増粘剤若しくは増粘系が挙げられる。増粘剤量は、好ましい保管、分散及び塗布後の粘度並びに好ましいレオロジー挙動によって変化してよい。典型的な市販されている増粘剤としては、カール・アンド・カンパニー(Kahl&Co)製のWOKAMER(商標)C3301ポリアクリル酸コポリマー、及びインターポリマー(Interpolymer)社製のSYNTRAN(商標)1501水性アクリルコポリマーが挙げられる。好ましい増粘剤量は、全剥離剤組成物の約1〜約10重量%である。
開示された組成物は、無機粒子(例えば、研磨剤粒子)を含んでよい。無機粒子の代表的な目録は、米国特許第6,800,353号明細書(Andersonら)に示されている。約0.005〜約0.1μmの平均粒径を有するシリカ又はオルガノシリカ無機粒子が好ましい。好ましい無機粒子量は、全剥離剤組成物の約5〜約20重量%である。
開示された組成物は、殺菌剤、キレート剤、ビルダー、脱泡剤、香料、染料、指示薬、色材、抗腐食添加剤、防さび添加剤、光安定剤及び酸化防止剤を含む他の補助剤を含んでよい。そのような補助剤の種類及び量は、当業者によく知られているであろう。
それらの様々な含有物について幾つかの提案されている処方及び提案されている範囲が、下記の表1で説明されている。
Figure 0005379153
開示された組成物は、ボトル、ドラム缶、剥離剤/洗浄剤の適用中に使用者によって運ばれるための分配器、及び混合又は分配デバイスに交換可能な状態で取り付けられるための分配器(例えば、壁掛け式の自立又は卓上分配ステーション)を含む幾つかの便利な形態で充填されてよい。適切な包装の種類及び設計は、当業者によく知られているであろう。
各種の床基材が、開示された方法を用いて剥離され得る。典型的な床基材としては、弾性床基材(例えば、ビニル組成物タイル、ビニル床材(PVC床材を含む)、リノリウム、ゴムシート、ゴムタイル、コルク及び合成スポーツ用床材など)、並びに非弾性床基材(例えば、テラゾ、コンクリート、石材、大理石、スレート、セラミックタイル、グラウト、及びドライシェイク床材など)が挙げられる。そのような床基材は、新しい又は現存する居住用、工業用及び政府又は政府機関の所有する場所を伴う屋内及び屋外の場所を含む各種の現場で設置され得る。
各種の硬化した床仕上げ剤が、開示された方法を用いて、剥離又はディープ・スクラブされ得る。代表的な入手できる床仕上げ剤としては、PADLOCK(商標)、GEMSTAR LASER(商標)、GEMSTAR POLARIS(商標)、RIVET(商標)、並びにTAJ MAHAL(商標)アクリル床仕上げ剤、GLOSSTEK 100(商標)及びORION(商標)ポリウレタン床仕上げ剤及びCOURTMASTER II(商標)、ISI STAR(商標)、TUKLAR MEDICAL(商標)、並びにLODAN STAR(商標)仕上げ剤、全てイーコラブ(Ecolab)社製;3M社製CORNERSTONE(商標)及びTOPLINE(商標)アクリル床仕上げ剤;Betco社製BETCO BEST(商標)床仕上げ剤;Butchers社製HIGH NOON(商標)アクリル仕上げ剤;バックアイ・インターナショナル(Buckeye International)社製CITATION(商標)及びCASTLEGUARD(商標)アクリル仕上げ剤;Johannes Kiel KG社製THERMOHOSPITAL(商標)艶出し剤;S.C.ジョンソン・プロフェッショナル・プロダクツ(Johnson Professional Products)社製COMPLETE(商標)、SIGNATURE(商標)、TECHNIQUE(商標)及びVECTRA(商標)アクリル床仕上げ剤及びOVER AND UNDER(商標)床封止剤;ジョンソン・ディバーシー(JohnsonDiversey)社製TASKI JONTECシリーズの仕上げ剤(ESD(商標)、ETERNUM(商標)、LINOS AFE(商標)、LUNA(商標)、MATT(商標)、RESITOL(商標)、TIMESAVER(商標)及びTRAFFIC(商標)仕上げ剤を含む);ミニットマン・インターナショナル(Minuteman,International)社製SPLENDOR(商標)、DECADE90(商標)、PRIME SHINE(商標)ULTRA及びPREMIER(商標)アクリル仕上げ剤並びにFIRST ROUND及びFORTRESS(商標)ウレタンアクリル仕上げ剤;ミニットマン・インターナショナル社製ACRYL−KOTE(商標)Seal and Finish及びPREP Floor Seal;ミニットマン・インターナショナル社製ULTRA TC(商標)及びUV I−FINISH(商標)UV−硬化性仕上げ剤;ドクター・シェル・ケミー(Dr. Schnell Chemie)社製ON TOP(商標)硬質床コーティング;サービスマスター(ServiceMaster)社製FLOORSTAR(商標)Premium25床仕上げ剤;スパルタン・ケミカル(Spartan Chemical)社製UPPER LIMITS(商標)アクリル仕上げ剤及びISHINE(商標)光学的に明るい床仕上げ剤並びにタナ−ケミー(Tana−Chemie)社製LONGLIFE HOSPITAL(商標)仕上げ剤が挙げられる。開示された組成物は、化学的耐性のある架橋床仕上げ剤(例えば、アジリジンを用いて架橋され、かつ従来の剥離剤を用いても通常は除去できない上述のTUKLAR MEDICAL仕上げ剤)を剥離又は洗浄するための特定の有用性を有する。
濃縮形態の場合には、剥離剤/洗浄剤は、使用前に、例えば、目的とする使用場所で、水によって希釈されるべきである。普通の水道水、軟水又はプロセス水を利用してよい。通常は、濃縮物:水の希釈比は、少なくとも1:1、例えば、少なくとも1:2、少なくとも1:3、少なくとも1:4、少なくとも1:5、少なくとも1:6、少なくとも1:8、少なくとも1:10以上の体積比であろう。各種の混合法を利用してよい。モップバケツ中の混合は、その一方法であり、好ましいであろう。剥離剤/洗浄剤は、当業者によく知られているであろう技術(例えば、フラット又はストリングモップ、スキージ、ローラー又はタオルを用いる)を用いて塗布してよい。塗布された剥離剤/洗浄剤は、それが床仕上げ剤を軟化又はディープ・スクラブする内は、適切な時間(例えば、少なくとも10分間、少なくとも20分間又は少なくとも30分間、必要に応じて、1時間以下、2時間以上)置いておくべきである。所望により、パスを重ねて湿潤表面を念入りに維持する工程を用いて、適切で柔らかい研磨剤(例えば、3M社製グリーン又はブラックSCOTCH−BRITE(商標)フロアメンテナンスパッド)を備えた回転式フロアマシンを用いて床仕上げ剤及び剥離剤/洗浄剤を研磨してよい。真空化、モップ掛け、スクラブ、雑巾掛け又は剥離を含む当業者によく知られているであろう各種の技術を用いて本組成物(及び、剥離が目的である場合には軟化仕上げ剤)を除去してよい。水を少なくとも1回及び好ましくは2回以上適用して、剥離された床又はディープ・スクラブされた床仕上げ剤をすすぎ洗いして乾燥させ、床仕上げ剤の単層又は複層をそこに塗布して、硬化を起こすか、又は硬化させてよい。床仕上げ剤の1回以上の塗布及び塗布間の追加の乾燥時間が、下層の床又は床仕上げ剤の多孔性部分が適切に充填されることを確実にするために必要であろう。
次の非限定的な実施例(その全ての部及びパーセント(%)は、他に指定のない限り、質量を基準とする)において本発明をさらに説明する。
実施例1
下記表2に示された含有物及び量を用いて、使用準備完了剥離製剤を形成した。混合物は透明な単相溶液を形成した。
Figure 0005379153
得られた剥離剤組成物を用いて、30〜50m/L(1,200〜2,000ft/ガロン)のコーティング速度で塗布されているアジリジン架橋したTUKLAR MEDICAL床仕上げ剤(イーコラブ社製)の3回塗りによってコーティングされたビニル複合タイルを剥離した。組成物は容易に塗布されたが、撥水していないようだった。塗布された組成物を10〜20分の接触時間残しておいて、次に手で拭うか、又は180RPMで稼動しており、かつグリーン、ブラウン又はブルーSCOTCH−BRITE(商標)研磨パッド(3M社製)を備えている回転式フロアマシンを用いてスクラブし、次に水で2回すすぎ洗いした。10又は20分の接触時間のいずれかの後に、仕上げ剤の全塗装を完全に除去した。タイルのすすぎ洗い後、油性残留物は全く残らなかった。
実施例2
下記表3に示された含有物及び量を用いて、使用準備完了剥離製剤を形成した。混合物は透明な単相溶液を形成した。
Figure 0005379153
実施例1の方法を用いて、得られた剥離剤組成物を評価し、次の主観的尺度を用いて、湿潤挙動及び除去性について評価した。
Figure 0005379153
Figure 0005379153
本剥離剤組成物は、良好な湿潤挙動(尺度2)を示し、1回塗布後に完全な仕上げ剤除去(尺度3)を提供した。僅かに油性の残留物のみが剥離されたタイル上に残った。水酸化ナトリウム及び脂肪酸の除去は、剥離後に問題になるほどの油性残留物を残し得る剥離剤組成物を提供するであろう。そのような残留物は、剥離された面上を歩いているヒトを滑らせ、転倒させて負傷させる原因となる場合があった。
本発明の範囲及び理念から逸脱することなく、当業者にとっては本発明の様々な改良及び変化が自明であろう。当然のことながら、本発明は、上記で説明したような説明的な実施形態に限定されない。

Claims (8)

  1. a)5重量%を超え、かつ25重量%未満のフェニル置換アルキルアルコール;
    b)1重量%を超え、かつ10重量%未満のプロピレングリコールモノブチルエーテル;
    c)水;
    d)芳香族酸、芳香族酸の水溶性アルカリ金属塩、水溶性有機アミン、水溶性有機アミンの水溶性塩、又はそれらの混合物;
    e)脂肪酸又は脂肪酸エステルと化学量論的に過剰なアルカリ金属水酸化物又は水酸化アンモニウムの反応物
    を含む、床仕上げ剥離剤組成物であって、該組成物は、単相を有し、かつ8〜10のpHを有する、前記床仕上げ剥離剤組成物。
  2. フェニル置換アルキルアルコールが、ベンジルアルコールを含む、請求項1に記載の組成物。
  3. フェニル置換アルキルアルコールが、エチレングリコールフェニルエーテル若しくはプロピレングリコールフェニルエーテル又はこれらの混合物を含む、請求項1に記載の組成物。
  4. 組成物が9〜10のpHを有する、請求項1に記載の組成物。
  5. 1〜10重量%の増粘剤及び1〜10重量%の界面活性剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  6. アジリジン架橋した床仕上げ剤を除去できる、請求項1に記載の組成物。
  7. 0.005〜0.1μmの平均粒径を有するシリカ又はオルガノシリカ無機粒子をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  8. a)請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物を、床上の架橋した床仕上げ剤に適用する工程;
    b)適用された組成物によって、少なくとも幾つかの床仕上げ剤を軟化させる工程;並びに
    c)床から該組成物及び軟化した床仕上げ剤を除去する工程
    を含む、床上の架橋した床仕上げ剤を剥離するか、又はディープ・スクラブする方法。
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