JP5527432B2 - 溶剤可溶型反応性ポリシロキサンの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、有機溶剤に可溶であり、(メタ)アクリロイル基からなる反応性官能基を有する反応性ポリシロキサンの製造方法に関する。反応性ポリシロキサンを含有する硬化性組成物は、耐熱性に優れる硬化被膜等を与える。
工業的に用いられる化学材料は、保存安定性に優れていることが望ましく、長期保存しても、性状および物性が変化しないことが望ましい。一般的に、(メタ)アクリロイル基等の反応性官能基を有するポリシロキサンは、単独で保存しているときに、部分架橋が進み、有機溶剤への溶解性が低下して、有機溶剤に溶けなくなることがある。また、ポリマー溶液として保存する場合には、ポリシロキサンがゲル化したり、不溶化した成分が溶液から析出したりすることがある。そして、好ましくない不具合は、ポリシロキサンを製造する工程の途中でゲル化や不溶化が起きてしまい、目的物が得られないことであった。
特許文献1には、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランのような反応性官能基を有するアルコキシシラン(A)と、テトラメトキシシランのようなアルコキシシラン(B)とを、陽イオン交換樹脂のような、系に不溶な固体触媒の存在下、水を、(A)および(B)の合計のモル数に対して70〜140モル%の割合で使用して、共加水分解縮合する、ポリシロキサン系マクロモノマーの製造方法が記載されている。そして、塩酸のように系に溶解する触媒を使用してアルコキシシランを加水分解縮合すると、加水分解縮合反応が経時的に進行して反応液が増粘し、最終的にゲル化が発生するので、保存安定性が悪いと記載がある。
特許文献1には、アルコキシシランの種類によって、加水分解反応速度に差のあることが示唆されているが、(A)および(B)の2種類のアルコキシシランを同時に加水分解する方法しか記載がない。また、実施例の中には、2種類のアルコキシシランのうちの一方が仕込みの13質量%も反応せずに残ってしまう例も記載されていた。このように、反応速度が異なる複数のアルコキシシランを加水分解するとき、混合して共加水分解縮合するだけでは、ランダム共縮合体とはならず、反応速度の速い成分が優先して加水分解縮合してしまうことがあった。特に、反応速度の速い成分がテトラメトキシシランのような4官能のアルコキシシランであったときは結合手が多いため、縮合したものは強固に3次元架橋しやすいので、4官能のアルコキシシランが優先的に反応した部分では、3次元架橋が多くなって、反応液が増粘すること、ゲル化又は不溶化が起きやすいこと等が考えられる。
特許文献2には、2種類のアルコキシシランの反応速度をバランスさせるため、SiX4(Xはアルコキシ基等のシロキサン結合生成基)で表される4官能の有機ケイ素化合物(B1)を、1−プロパノール中でアルコール交換反応させて得られた組成物に、R0(R1nSiY3-n(Yはアルコキシ等の加水分解性基)で表される有機ケイ素化合物(A1)を添加し、アルカリ性条件下で加水分解共重縮合させる縮合体の製造方法が開示されている。この製造方法によれば、加水分解共重縮合反応が円滑に進行して、より安定な縮合体である有機ケイ素化合物(C1)が生成し、より優れた硬度と安定性とを与える硬化性組成物とすることができることが記載されている。
特許文献2に開示された製造方法の中でも、条件の違いにより、得られたポリシロキサンの安定性に若干の差があった。
産業の発達に伴い、反応性ポリシロキサンの用途が広がるにつれ、より製造しやすく、より安定なポリシロキサンを製造する方法に対する産業界の期待が高まってきた。
特開平6−32903号公報 WO2009/131038号国際公開公報
本発明の課題は、縮合工程においてゲル化することなく、保存安定性に優れた、反応性官能基を有し有機溶剤に可溶な反応性ポリシロキサンを、効率よく製造する方法を提供することである。
本発明者らは、下記一般式(1)で表される反応性ポリシロキサンの製造において、3官能のシロキサン結合生成基を有する有機ケイ素化合物と水を含む液に、4官能のシロキサン結合生成基を有する有機ケイ素化合物を、一定時間かけて徐々に添加したとき、安定性に優れた反応性ポリシロキサンが得られることを見出した。
即ち、本発明の溶剤可溶型反応性ポリシロキサンの製造方法は、触媒の存在下、下記一般式(5)で表される有機ケイ素化合物(S1)と、テトラアルコキシシランおよびテトラハロゲノシランから選ばれた少なくとも1種のケイ素化合物(S2)と、を含む、シロキサン結合生成基を有する原料化合物を加水分解共重縮合して、下記一般式(1)で表される反応性ポリシロキサンを合成する縮合工程を備え、
Figure 0005527432
〔一般式(5)において、R0は、下記一般式(2)で示される有機基であり、R1は、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数7〜10のアラルキル基又は炭素原子数6〜10のアリール基から選択される有機基であり、R 1 は、同一であっても異なっても良く、R11は、シロキサン結合生成基であり、nは0又は1である。〕
上記縮合工程において、上記有機ケイ素化合物(S1)および上記ケイ素化合物(S2)は、モル比(S2)/(S1)が1.8以下となるように用いられ、
上記縮合工程は、上記一般式(5)で表される有機ケイ素化合物(S1)と水とを含む原料液に、ケイ素化合物(S2)および上記触媒の混合物を徐々に添加して行い、該混合物が、上記有機ケイ素化合物(S1)の使用量に対する上記ケイ素化合物(S2)の使用量のモル比を、0.001/分〜0.3/分の間で維持しながら添加されることを特徴とする。
Figure 0005527432
〔一般式(1)において、R0は、下記一般式(2)で示される有機基であり、R1は、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数7〜10のアラルキル基又は炭素原子数6〜10のアリール基から選択される有機基であり、R 1 は、同一であっても異なっても良く、R2、R3およびR4は、それぞれ、独立して、水素原子又は炭素原子数1〜10の炭化水素基であり、R5は、炭素原子数1〜6の炭化水素基であり、nは0又は1であり、a、w、x、yおよびzは、モル数を示し、aおよびwは、正の数であり、x、yおよびzは、0又は正の数であり、0<a/w≦1.8、0≦x/(a+w)≦2、0≦y/(a+w)≦2、0≦z/(a+w+x+y)≦1である。〕
Figure 0005527432
〔一般式(2)において、R6は、水素原子又はメチル基であり、R7は、炭素原子数1〜6のアルキレン基である。〕
本発明の製造方法によって得られる反応性ポリシロキサンは、プロピレングリコールモノブチルエーテル、1−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、1−オクタノールおよびプロピレングリコールメチルエーテルアセタート等の有機溶剤に可溶であり、その溶液におけるポリシロキサンの保存安定性に優れる。また、本発明の製造方法によれば、製造工程途中での粘度増大やゲル化などの不具合がなく、工業的実施にも適したものである。
以下、本発明を詳しく説明する。尚、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、アクリルおよびメタクリルを意味し、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレートおよびメタクリレートを意味する。また、「(メタ)アクリロイル基」とは、アクリロイル基およびメタクリロイル基を意味する。
本発明により製造される反応性ポリシロキサンは、(メタ)アクリロイル基およびシロキサン結合生成基を有する有機ケイ素化合物(S1)と、テトラアルコキシシランおよびテトラハロゲノシランから選ばれた少なくとも1種のケイ素化合物(S2)と、を含む、シロキサン結合生成基を有する原料化合物の加水分解共重縮合物であり、下記一般式(1)で表される。
Figure 0005527432
上記シロキサン結合生成基とは、加水分解縮合反応によってシロキサン結合を生成する基を意味し、加水分解性基および水酸基が挙げられる。このシロキサン結合生成基としては、水酸基、ハロゲノ基、アルコキシ基等が挙げられる。これらのうち、加水分解性が良好であり、酸を副生しないことからアルコキシ基が好ましく、炭素原子数1〜3のアルコキシ基がより好ましい。この説明は、後述する一般式(5)におけるR11等に適用される。
上記一般式(1)において、R0は、メタクリロイル基およびアクリロイル基から選択される少なくとも1つを含む有機基であり、R1は、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数7〜10のアラルキル基又は炭素原子数6〜10のアリール基から選択される有機基であり、R 1 は、同一であっても異なっても良く、R2、R3およびR4は、それぞれ、独立して、水素原子又は炭素原子数1〜10の炭化水素基であり、R5は、炭素原子数1〜6の炭化水素基であり、nは0又は1であり、a、w、x、yおよびzは、モル数を示し、aおよびwは、正の数であり、x、yおよびzは、0又は正の数であり、0<a/w≦1.8、0≦x/(a+w)≦2、0≦y/(a+w)≦2、0≦z/(a+w+x+y)≦1である。
一般式(1)のR0は、下記一般式(2)で表される有機基である。
Figure 0005527432
〔一般式(2)において、R6は水素原子又はメチル基であり、R7は炭素原子数1〜6のアルキレン基である。〕
即ち、上記反応性ポリシロキサンは、下記式(11)および(12)で表される構造単位を含み、下記式(13)〜(15)で表される構造単位を含んでよい重合体である。
Figure 0005527432
Figure 0005527432
Figure 0005527432
Figure 0005527432
Figure 0005527432
上記式(11)で表される構造単位は、Si−O−結合を4個有しており、「Q構造」とも呼ばれる。縮合反応によりQ構造を与える原料化合物は、「Qモノマー」と呼ばれ、本発明におけるテトラアルコキシシランおよびテトラハロゲノシラン、即ち、4官能のシロキサン結合生成基を有するケイ素化合物(S2)である。好ましいテトラアルコキシシランとしては、テトラメトキシシラン(TMOS)、テトラエトキシシラン、テトラ1−プロポキシシラン、テトラ2−プロポキシシラン等の炭素原子数1〜3のアルコキシ基を有するテトラアルコキシシランが挙げられる。また、好ましいテトラハロゲノシランとしては、テトラクロロシラン等を挙げることができる。
上記式(12)で表される構造単位は、下記一般式(5)で表される有機ケイ素化合物(S1)に由来する、反応性官能基を有する構造単位である。
Figure 0005527432
〔一般式(5)において、R0は、上記一般式(2)で表される有機基であり、R1は、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数7〜10のアラルキル基又は炭素原子数6〜10のアリール基から選択される有機基であり、R 1 は、同一であっても異なっても良く、R11は、シロキサン結合生成基であり、nは0又は1である。〕

反応性官能基を含む上記一般式(2)において、好ましいR7はプロピレン基であり、その理由は、このような有機官能基を有する構造単位(12)を形成する原料化合物である上記一般式(5)で表される有機ケイ素化合物(S1)の入手又は合成が容易なためである。また、好ましいR6はメチル基である。
上記一般式(1)および(5)におけるR1は、炭素原子数1〜10の官能基を少なくとも1つ含む有機基であるが、好ましくは炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数7〜10のアラルキル基又は炭素原子数6〜10のアリール基を有する有機基から選択され、同一であっても異なってもよい。
上記一般式(1)、(5)および(12)におけるnは、0又は1である。nが0である場合、一般式(12)で表される構造単位は、Si−O−結合を3個有しており、「T構造」とも呼ばれる。また、nが1である場合の構造単位は、Si−O−結合を2個有しており、「D構造」とも呼ばれる。縮合反応により、分子内にシロキサン結合生成基を3つ有し、T構造を与える3官能の有機ケイ素化合物を「Tモノマー」と呼び、分子内にシロキサン結合生成基を2つ有し、D構造を与える2官能の有機ケイ素化合物を「Dモノマー」と呼ぶ。TモノマーおよびDモノマーは、上記一般式(5)で表される化合物に含まれる。
上記一般式(1)において、構造単位(11)の割合が、ポリシロキサン分子内で相対的に多くなるほど、硬化性組成物に応用した場合の硬化物の硬度や耐熱性が向上する。しかしながら、この割合が多すぎると、ポリシロキサンが不溶化する傾向があり、ポリマー溶液の粘度が上昇して扱い難くなる傾向がある。即ち、本発明では、0<a/w≦1.8であり、好ましくは0.3≦a/w≦1.8であり、更に好ましくは0.8≦a/w≦1.8であり、特に好ましくは1.0≦a/w≦1.8である。本発明に係る縮合工程によれば、仕込みの原料化合物の組成比を、対応する構造単位の割合と等しくすることにより、望みの組成のポリシロキサンが得られる。
上記一般式(1)において、nが0であるT構造の割合が多い構造単位(12)を備える反応性ポリシロキサンは、耐熱性が高くなる傾向があるため好ましく、反応性ポリシロキサンの有機溶剤への溶解性を向上させるためには、nが1であるD構造の割合が多い方が好ましい。本発明により得られる反応性ポリシロキサンは、T構造とD構造の構造単位を同一分子内で有するポリシロキサンを含んでよいし、あるいは、T構造を有するポリシロキサンと、D構造を有するポリシロキサンと、を含んでもよい。いずれの場合も、T構造とD構造の含有割合は、反応性ポリシロキサンを製造するときの原料化合物の仕込み比等で決められる。また、T構造およびD構造の含有割合は、反応性ポリシロキサンの用途によって、適宜、選択される。本発明において好ましい反応性ポリシロキサンは、一般式(1)におけるnの平均値が0〜0.5であるポリシロキサンであり、更に好ましくは、nの平均値が0〜0.3であるポリシロキサンである。
上記Tモノマーとしては、2−アクリロキシエチルトリメトキシシラン、2−アクリロキシエチルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、2−メタクリロキシエチルトリメトキシシラン、2−メタクリロキシエチルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
また、上記Dモノマーとしては、2−アクリロキシエチルジメトキシメチルシラン、2−アクリロキシエチルジエトキシメチルシラン、3−アクリロキシプロピルジメトキシメチルシラン、3−アクリロキシプロピルジエトキシエチルシラン、2−メタクリロキシエチルジメトキシメチルシラン、2−メタクリロキシエチルジエトキシエチルシラン、3−メタクリロキシプロピルジメトキシメチルシラン、3−メタクリロキシプロピルジエトキシエチルシラン等が挙げられる。
上記一般式(1)および式(13)において、R2は、水素原子又は炭素原子数1〜10の炭化水素基である。好ましいR2は、メチル基、およびフェニル基であり、更に好ましくは立体障害の小さいメチル基である。尚、2つのR2は、同一であってよいし、異なってもよい。異なる場合、例えば、メチル基およびフェニル基とすることができる。
上記構造単位(13)を与える有機ケイ素化合物としては、ジメトキシメチルシラン、ジメトキシジメチルシラン、ジメトキシメチルフェニルシラン、ジメトキシジフェニルシラン、ジエトキシメチルシラン、ジエトキシジメチルシラン、ジエトキシメチルフェニルシラン、ジエトキシジフェニルジラン等が挙げられる。
上記反応性ポリシロキサンを構成する構造単位(11)、(12)および(13)の割合は、0≦x/(a+w)≦2を満たし、好ましくは0≦x/(a+w)≦1である。即ち、上記反応性ポリシロキサンは、上記構造単位(13)を含む重合体であってよいし、含まない重合体であってもよい。
また、上記一般式(1)および式(14)において、R3およびR4は、それぞれ、独立して、水素原子又は炭素原子数1〜10の炭化水素基である。好ましいR3は、メチル基、エチル基、プロピル基およびフェニル基であり、更に好ましくはメチル基である。また、好ましいR4は、メチル基、エチル基およびプロピル基であり、更に好ましくはメチル基である。上記一般式(1)および式(14)において、R3および2つのR4が、同じ炭化水素基であってよいし、R3および2つのR4が、異なる炭化水素基であってもよい。
上記構造単位(14)を与える有機ケイ素化合物としては、後述するMモノマー等が挙げられる。
上記反応性ポリシロキサンを構成する構造単位(11)、(12)および(14)の割合は、0≦y/(a+w)≦2を満たし、好ましくは0≦y/(a+w)≦1である。即ち、上記反応性ポリシロキサンは、上記構造単位(14)を含む重合体であってよいし、含まない重合体であってもよい。
上記式(14)で表される構造単位は、Si−O−結合を1個有しており、「M構造」とも呼ばれる。M構造は、ポリシロキサンの縮合鎖の末端を封鎖する働きがある。反応性ポリシロキサンの分子量を制御する場合には、縮合反応によりシロキサン結合生成基を1つだけ有する、M構造を与える原料化合物(Mモノマー)を用いることが好ましい。
上記Mモノマーとしては、メトキシジメチルシラン、エトキシジメチルシラン、メトキシトリメチルシラン、エトキシトリメチルシラン、ヘキサメチルジシロキサン等が挙げられる。
上記一般式(1)および式(15)において、R5は、炭素原子数1〜6のアルキル基である。好ましいR5は、メチル基、エチル基、およびプロピル基であり、更に好ましくはプロピル基であり、特に好ましくはn−プロピル基である。
上記構造単位(15)は、上記有機ケイ素化合物(S1)およびケイ素化合物(S2)に由来して形成される構造単位である。この構造単位(15)は、例えば、縮合工程において、シロキサン結合形成基における反応が進行せず、重縮合しない場合等により形成される。
上記反応性ポリシロキサンを構成する構造単位(11)〜(15)の割合は、0≦z/(a+w+x+y)≦1を満たし、好ましくは0.01≦z/(a+w+x+y)≦0.5である。
本発明に係る反応性ポリシロキサンは、上記構造単位(11)〜(15)を与える、シロキサン結合生成基を有する原料化合物を縮合工程(以下、「第1工程」ともいう。)に供することにより製造することができる。但し、原料化合物は、上記有機ケイ素化合物(S1)およびケイ素化合物(S2)を必須とする。
上記第1工程において用いるケイ素化合物(S2)は、特に好ましくは、アルコキシ基を同一としたテトラアルコキシシランに、1−プロパノールと触媒とを加えてアルコール交換反応をさせて得られたQモノマーである。
テトラアルコキシシランのアルコール交換反応は、塩基性触媒又は酸性触媒の存在下で進めることができ、好ましくは塩基性触媒であり、更に好ましくは金属を含まない水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)である。第1工程における加水分解共重縮合で用いる触媒も、塩基性触媒又は酸性触媒とすることができ、好ましくは塩基性触媒である。従って、アルコール交換反応および第1工程において、同じ種類の触媒を用いる場合には、アルコール交換反応の後、残触媒を除去する工程を備えることなく、第1工程を行うことができる。
上記触媒が塩基性触媒である場合には、構造単位(13)を与える有機ケイ素化合物におけるR2、並びに構造単位(14)を与える有機ケイ素化合物におけるR3およびR4は、いずれも、水素原子でなく、炭素原子数1〜10の炭化水素基であることが好ましい。
上記有機ケイ素化合物(S1)および(S2)は、モル比(S2)/(S1)が1.8以下となるように用いられる。また、上記構造単位(13)〜(15)を与える原料化合物は、以下のように、適宜、選択された割合に基づいて用いられる。即ち、上記構造単位(13)を与える原料化合物の使用量は、好ましくは0≦x/(a+w)≦2、より好ましくは0≦x/(a+w)≦1を満たすように、上記有機ケイ素化合物(S1)および(S2)の使用量とともに、選択される。
上記構造単位(14)を与える原料化合物の使用量は、好ましくは0≦y/(a+w)≦2、より好ましくは0≦y/(a+w)≦1を満たすように、上記有機ケイ素化合物(S1)および(S2)の使用量とともに、選択される。
上記第1工程は、好ましくは酸性又はアルカリ性条件下で、更に好ましくはアルカリ性条件下で共重縮合が行われる。そして、有機ケイ素化合物(S1)と水とを含む原料液(以下、「原料液(V1)」ともいう)に、ケイ素化合物(S2)と触媒とを含む混合物(以下、「原料液(V2)」ともいう)を添加して行い、原料液(V2)が、上記有機ケイ素化合物(S1)の使用量に対する上記ケイ素化合物(S2)の使用量のモル比を、0.001/分〜0.3/分の間、好ましくは0.002/分〜0.2/分の間で維持しながら添加される。本発明においては、Tモノマー等の有機ケイ素化合物(S1)を含む原料液(V1)に対して、Qモノマー等のケイ素化合物(S2)と触媒とを含む原料液(V2)を、5分以上12時間以下の間に添加して反応させることが好ましい。
本発明においては、上記のように、原料液(V1)に水が含まれる。水の含有量は、有機ケイ素化合物(S1)に含まれる加水分解性基に対して、モル比で、好ましくは0.5〜10倍、より好ましくは0.5〜3倍である。
また、原料液(V2)に含まれる触媒のうち、塩基性触媒としては、アンモニア、有機アミン、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、コリン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等が挙げられる。これらのうち、触媒活性の良好な第4級窒素原子を有するアンモニウム化合物が好ましく、水酸化テトラメチルアンモニウムがより好ましい。
上記のように、ケイ素化合物(S2)が、テトラアルコキシシランを、塩基性触媒の存在下、アルコール交換反応に供して得られた化合物を含む場合には、このアルコール交換反応後の反応液をそのまま、第1工程で用いることができる。即ち、アルコール交換反応で用いた塩基性触媒を第1工程で利用することができる。尚、上記原料液(V2)に含まれる触媒の含有量は、ケイ素化合物(S2)に対して、モル比で、好ましくは0.001〜0.6倍、より好ましくは0.005〜0.3倍である。
上記第1工程においては、原料液(V1)に、原料液(V2)が添加されると、反応液中で加水分解によるシロキサン結合生成を起こし、ポリシロキサンを形成するが、副反応として、反応液中で、有機ケイ素化合物(S1)とアルコールとが反応し、(メタ)アクリロイル基の一部が加アルコール分解して(メタ)アクリル酸エステルを生ずる。この副反応は、塩基性触媒の存在下で加速されるので、第1工程で用いる触媒の種類に限定されることなく、触媒は、ケイ素化合物(S2)とともに含む原料液(V2)に含ませ、有機ケイ素化合物(S1)を含む原料液(V1)には触媒を加えないのが、得られる反応性ポリシロキサンに含まれる(メタ)アクリル基の歩留まりを向上させるうえで好ましい。
原料液(V2)の具体的な添加法は、Tモノマー等の有機ケイ素化合物(S1)を含む原料液(V1)に、原料液(V2)に含まれるQモノマー等のケイ素化合物(S2)を一定速度あるいは間欠的に加えることが好ましい。尚、ケイ素化合物(S2)の全量を加えるのに5分以上、原料液(V2)を添加し続けることが好ましい。添加時間の上限は、好ましくは12時間以下である。また、原料液(V2)の添加時間は、更に好ましくは10分以上6時間以下、特に好ましくは20分以上60分以下である。あらかじめ、調製した、有機ケイ素化合物(S1)およびケイ素化合物(S2)の混合物を用いて反応させる方法は、得られるポリシロキサンの安定性が低くなり、反応中、あるいは反応後にゲル化が生ずるので好ましくない。
原料液(V2)の添加時間が短いほど、反応性ポリシロキサンの工業的な生産性は高くなるが、発熱反応による反応熱の除熱が難しくなる問題がある。一方、原料液(V2)の添加に長い時間をかけるほど、除熱の問題は緩和されるが、反応器中でTモノマー等の有機ケイ素化合物(S1)が未反応の状態で長時間保持される結果、一般式(1)中、R0で示されるメタクリロイル基又はアクリロイル基の分解が進んでしまう問題が起きやすくなるため、原料液(V2)の添加速度およびその好ましい添加時間が設定される。上記原料液(V2)は、有機ケイ素化合物(S1)の使用量に対するケイ素化合物(S2)の使用量の割合を、モル基準で、0.001/分〜0.3/分の速度を維持しながら添加されるが、この範囲において、原料液(V2)の添加速度は、終始、同じであってよいし、適宜、変更してもよい。また、連続的な添加であってよいし、間欠的な添加であってもよい。
本発明の製造方法における反応温度は、有機ケイ素化合物(S1)を含む原料液(V1)に、ケイ素化合物(S2)および触媒を含む原料液(V2)の添加を終了した時点の温度であって、次の工程、例えば、中和工程に進むまでの温度を意味する。縮合反応は、温度を一定として行うのが簡便である。反応温度が高すぎると、縮合反応の制御が難しくなり、エネルギー的にもコストがかかる。更に、原料液(V2)の添加に長時間をかけた場合と同様に、メタクリロイル基又はアクリロイル基の分解が進むことも見出した。一方、反応温度が低すぎると、反応時間が長くなり、反応中にゲル化が生じやすくなることを見出した。したがって、反応温度の上限は、好ましくは100℃、更に好ましくは80℃、特に好ましくは60℃である。下限温度は、反応液が凍結する可能性を考えると、好ましくは0℃、更に好ましくは15℃であり、特に好ましくは30℃である。また、反応温度は、終始、一定であってよいし、昇温してもよい。例えば、原料液(V2)の添加初期において、低温(例えば、30℃)とし、原料液(V1)を収容した反応器に、原料液(V2)を添加しながら、徐々に温度を上げる方法も好ましい。原料液(V2)の添加時も、反応温度の設定温度と同じ温度に調整することが好ましい。
以下、本発明における第1工程の作用について、述べる。有機ケイ素化合物(S1)を含む原料液(V1)に触媒を含まない態様で、第1工程を実施したとき、上記の(メタ)アクリロイル基の加アルコール分解(「アルコリシス反応」とも呼ぶ)は抑えられる。また、わずかに起こったとしても、副生する(メタ)アクリル酸エステルは、ポリシロキサンに比べて蒸気圧が高いので、簡単に除去することができるから、得られるポリシロキサンへの影響は少ない。いったんT構造がポリシロキサンに取り込まれた後、(メタ)アクリロイル基は、加アルコール分解に対しては安定であることを見出したので、本発明の製造方法では、原料の(メタ)アクリロイル基を有する有機ケイ素化合物(S1)は、第1工程において効率よく反応性ポリシロキサンに組み込まれ、副生物の(メタ)アクリル酸エステルはほとんど生成しない。
また、ケイ素化合物(S2)である4官能のQモノマーは、Qモノマー同士で強固な架橋をしやすい。従って、原料液(V2)を、相対的に多量の有機ケイ素化合物(S1)が含まれる原料液(V1)に、上記特定の速度で添加すると、速やかに有機ケイ素化合物(S1)およびケイ素化合物(S2)の加水分解縮合反応が進行しゲル化を防ぐ。本発明は、有機ケイ素化合物(S1)を含む原料液(V1)に、加水分解に必要な水を加えること、ケイ素化合物(S2)を含む原料液(V2)に、触媒を加えること、並びに、原料液(V2)を上記特定の速度で添加することが、予想困難な組み合わせを備えることで、ゲル化を抑制するとともに、溶剤可溶性を損なわない、反応性ポリシロキサンを製造するものである。
本発明の製造方法では、上記の第1工程の後、反応性ポリシロキサンを含む反応液を中和する工程(以下、「第2工程」ともいう。)、中和後の反応液、即ち、中和液を濃縮する工程(以下、「第3工程」ともいう。)、得られた濃縮液と、水洗用有機溶剤と、を混合し、反応性ポリシロキサンを水洗用有機溶剤に溶解する工程(以下、「第4工程」ともいう。)、得られた有機溶液と、水とを接触させ、混合液から水層を除去する工程(以下、「第5工程」ともいう。)、並びに、回収された油層から、媒体を除去する工程(以下、「第6工程」ともいう。)を、順次、備えることができる。
上記第2工程は、反応性ポリシロキサンを含む反応液を中和する工程である。第1工程が、塩基性触媒の存在下で行われた場合には、例えば、シュウ酸、塩酸、硝酸等を用いて中和が行われる。中和された反応液、即ち、中和液において、反応性ポリシロキサンは、変質することなく、そのまま、第4工程に供して水洗用有機溶媒に溶かして、第5工程に進めることができる。しかしながら、第1工程で用いた原料化合物に、シロキサン結合生成基がアルコキシ基である有機ケイ素化合物を含む場合、第1工程においてアルコールが副生する。また、反応溶媒にアルコールを用いた場合も反応液中にアルコールが含まれる。反応液に含まれるアルコールが、第4工程後に残存している場合には、第5工程において油水分離を悪くする傾向がある。従って、原料化合物として、アルコキシ基を有する有機ケイ素化合物を用いた場合には、第4工程の前に、アルコールを除去する工程を備えることにより、第5工程での歩留まりが向上する。即ち、第4工程の前に、第3工程を備えることが好ましい。
上記第1工程において、原料化合物の縮合率は、モル単位で好ましくは92%以上、より好ましくは95%以上、更に好ましくは98%以上である。シロキサン結合生成基(加水分解性基を含む)は実質的に全てが縮合されていることが最も好ましいが、縮合率の上限は、通常、99.9%である。したがって、本発明の製造方法による反応性ポリシロキサン溶液には、縮合されなかった加水分解性基が、一般式(1)の構造に残っている反応性ポリシロキサンを含んでもよい。加水分解性基の残存率は、モル単位で好ましくは8%以下、より好ましくは2%以下である。
反応性ポリシロキサンに、シロキサン結合生成基(加水分解性基を含む)が残存する場合、その残存割合は、1H−NMR(核磁気共鳴スペクトル)チャートの各シグナルの積分比から算出することができる。尚、「加水分解性基の実質的に全てが縮合されている」ことは、例えば、得られた反応性ポリシロキサンの1H−NMRチャートにおいて加水分解性基に基づくシグナルがほとんど観察されないことにより確認することができる。
上記第4工程で用いる水洗用有機溶剤は、第1工程で生成した反応性ポリシロキサンを溶解する化合物であり、好ましくは、第5工程において、水層との分離が良好な油層を形成する化合物である。更に、上記水洗用有機溶剤は、第6工程に向けて適度な蒸気圧を有し、樹脂を侵しにくい化合物であることが好ましい。上記水洗用有機溶剤としては、1−オクタノール、1−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセタート等が挙げられる。これらの化合物は、単独で用いてよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明においては、プロピレングリコールモノブチルエーテルが好ましい。
上記水洗用有機溶剤の使用量は、反応性ポリシロキサンの溶解性、第5工程における水層との分離性、経済性等の観点から、反応性ポリシロキサンの理論生成量100質量部に対して、好ましくは20〜1,000質量部、より好ましくは50〜500質量部である。
上記第5工程は、上記第4工程により得られた、水洗用有機溶剤に反応性ポリシロキサンが溶解した有機溶液と、水とを接触させた後、混合液から水層を除去する工程である。即ち、第5工程は、混合液から、油層と水層に分離することにより、有機溶液中の水溶性成分を水層に移行させ、反応性ポリシロキサンを含む油層から除く工程である。この第5工程により、反応性ポリシロキサンが、水洗用有機溶剤に溶解した反応性ポリシロキサン溶液を得ることができる。尚、小規模の製造においては、一般的に、分液ロートと呼ばれる器具を用いて、水と有機溶液とを接触させたり混合させたりした後、分液ロート底部から水層を排出する方法が知られている。このとき、有機溶液中の水溶性成分が、水層から十分に除かれるまで、水の添加と排出を繰り返してもよく、また、除きたい水溶性成分に応じて、水層を、酸性にしたりアルカリ性にしたりする方法が知られている。更に、無機塩の水溶液を用いたりする方法も知られている。工業的規模で実施するには、同じ原理を用いた向流抽出装置等も知られているが、本発明の製造方法においては、いずれの方法をも用いることができる。尚、上記第5工程で用いる好ましい水としては、脱イオン水の他、飽和食塩水等が挙げられ、有機ポリマーの水洗に用いられる、従来、公知の水成分を使用することができる。
上記第5工程に得られる油層は、反応性ポリシロキサンが溶解しているポリマー溶液であり、第6工程により媒体を除去し、反応性ポリシロキサンを回収することができる。尚、媒体は、主として、第4工程で用いた水洗用有機溶剤からなるので、この媒体が、反応性ポリシロキサンの保存安定性を阻害する物質でない場合には、第4工程で用いた水洗用有機溶剤と同じ有機溶剤を用いて、希釈して、反応性ポリシロキサン溶液を製造することができる。また、後述する有機溶剤を用いてもよい。この反応性ポリシロキサン溶液における、反応性ポリシロキサンの濃度は、好ましくは0.1〜80質量%であり、更に好ましくは1〜70質量%である。
反応性ポリシロキサン溶液が含む有機溶剤としては、アルキルアルコールやプロピレングリコールモノアルキルエーテル、分子内にアルコール性水酸基を1つ有するものが好ましい。具体的には、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、2,2−ジメチル−1−プロパノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、1−オクタノール、3−メチル−2−ブタノール、3−ペンタノール、2−メチル−2−ブタノール、シクロペンタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルなどが例示される。反応性ポリシロキサン溶液が含む媒体としては、媒体の全量の1質量%以上100質量%以下が上記の水洗用有機溶剤であることが好ましく、更に好ましくは50質量%以上100質量%以下、特に好ましくは100質量%である。
上記反応性ポリシロキサンの数平均分子量(Mn)は、例えば、テトラヒドロフラン(THF)をキャリア溶剤とする、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)分析を40℃で行い、標準ポリスチレン換算で算出することができる。好ましいMnは500〜100,000、より好ましくは1,000〜50,000、更に好ましくは2,000〜20,000である。
本発明の製造方法で得られた反応性ポリシロキサンは、上記一般式(1)で表されるように、(メタ)アクリロイル基を有することから、重合開始剤の存在下に反応させると、硬化物を得ることができる。この場合、必要に応じて、後述する、他の成分を更に含む硬化性組成物を調製することができる。また、上記のように、第6工程の後、反応性ポリシロキサンを溶解する有機溶剤を用いて、反応性ポリシロキサン溶液を調製することができる。いずれの場合も、保存安定性を損ねないように、ラジカル重合禁止剤、酸化防止剤等を含有してもよい。硬化性組成物に配合される他の成分としては、重合性不飽和化合物、紫外線吸収剤、光安定剤、レベリング剤、有機ポリマー、フィラー、金属粒子、顔料、増感剤、有機溶剤等が挙げられる。
上記硬化性組成物は、活性エネルギー線硬化性組成物又は熱硬化性組成物とすることができる。
上記硬化性組成物および反応性ポリシロキサン溶液に配合されるラジカル重合禁止剤および酸化防止剤は、以下の通りである。
上記ラジカル重合禁止剤としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル等のフェノール系化合物、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン塩等を用いることができる。
上記酸化防止剤としては、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、ペンタエリスリトールテトラキス(3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)等のヒンダードフェノール系酸化防止剤、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール等のイオウ系二次酸化防止剤、リン系二次酸化防止剤等が挙げられる。これらは、1種のみ用いてもよく、2種以上を併用することもできる。ラジカル重合禁止剤又は酸化防止剤を含有する場合には、反応性ポリシロキサンを含有する硬化性組成物又は反応性ポリシロキサン溶液の保存安定性、熱安定性等を向上させることができる。
上記硬化性組成物又は反応性ポリシロキサン溶液が、ラジカル重合禁止剤を含有する場合、このラジカル重合禁止剤の含有量は、上記反応性ポリシロキサン1,000,000質量部に対して、好ましくは1〜10,000質量部、より好ましくは10〜2,000質量部、更に好ましくは100〜500質量部である。
上記硬化性組成物又は反応性ポリシロキサン溶液が、酸化防止剤を含有する場合、この酸化防止剤の含有量は、上記反応性ポリシロキサン1,000,000質量部に対して、好ましくは1〜10,000質量部、より好ましくは10〜2,000質量部、更に好ましくは100〜500質量部である。
上記硬化性組成物に配合される重合開始剤としては、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン等が挙げられる。
上記硬化性組成物に配合される重合性不飽和化合物としては、例えば、形成される硬化物の硬度、機械的強度、耐薬品性および密着性等の物性を調整すること、基材への密着性に優れた硬化被膜を得ること、硬化性組成物の粘度および硬化性等を調整すること等を目的として、アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する化合物(以下、「(メタ)アクリレート化合物」という。)等が好ましく用いられる。
上記(メタ)アクリレート化合物としては、単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは、単独で用いてよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記硬化性組成物に配合される紫外線吸収剤としては、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−ドデシロキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン等のヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤や、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、酸化チタン微粒子や酸化亜鉛微粒子等の紫外線を吸収する無機微粒子等が挙げられる。これらは、1種のみ用いてもよく、2種以上を併用することもできる。
また、上記硬化性組成物に配合される光安定剤としては、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート等のヒンダードアミン系光安定剤等が挙げられる。
紫外線吸収剤および光安定剤を用いる場合には、UV耐性や耐候性に優れた硬化被膜を得ることができる。
上記硬化性組成物に配合されるレベリング剤としては、シリコーン系ポリマー、フッ素原子含有ポリマー等が挙げられる。レベリング剤は、硬化性組成物を塗布した際のレベリング性を向上させることができる。
上記硬化性組成物に配合される有機ポリマーとしては、(メタ)アクリル系ポリマー、エポキシ系ポリマー等が挙げられ、これらのポリマーを形成する好適なモノマーとしては、メチルメタクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、N−(2−(メタ)アクリロキシエチル)テトラヒドロフタルイミド等が挙げられる。
上記硬化性組成物に配合されるフィラーとしては、シリカ粒子、アルミナ粒子等が挙げられる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。但し、本発明は、この実施例に何ら限定されるものではない。
尚、「Mn」は、数平均分子量を意味し、ゲルパーミエーションクロマトグラフ法(以下、「GPC」と略す)により、溶離液THFで、40℃において、連結したGPCカラム「TSK−Gel G4000H」および「TSK−Gel G2000H」(型式名、東ソー社製)を用いて分離し、リテンションタイムから標準ポリスチレンを用いて分子量を算出したものである。
また、得られた反応性ポリシロキサンの1H−NMR分析では、測定試料約1gと、内部標準物質であるヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)約100mgとを、それぞれ精秤して、分析溶媒として重クロロホルムに溶解し、HMDSOのプロトンのシグナル強度を基準として解析を行った。
1.反応性ポリシロキサンおよびポリマー溶液の製造並びに評価
実施例および比較例において、ケイ素化合物(S2)としてQモノマーであるテトラメトキシシラン(TMOS)を用いて、下記の参考例1〜4により得られた「Qモノマー液」を用いた。
参考例1
1−プロパノール22.90gと、テトラメトキシシラン(TMOS)19.03g(0.125モル)とをフラスコに仕込んだ後、撹拌しながら、水酸化テトラメチルアンモニウムの25質量%メタノール溶液5.71g(メタノール0.117モル、水酸化テトラメチルアンモニウム15.7ミリモル)を徐々に加え、内温を60℃にして1時間反応させて、Qモノマー液を得た。Qモノマー液をガスクロマトグラフ分析(FID検出器)したところ、Qモノマー(Q1)として、TMOSのメトキシ基が1−プロポキシ基に置換された化合物(1置換体、2置換体、3置換体および4置換体)と、未反応のTMOSとが検出された。Qモノマー液に含まれるQモノマー(Q1)の全量に対して、1−プロポキシ基含有化合物の割合は、合計で約90モル%であった。ガスクロマトグラムにおける生成物のピーク面積に基づいて、1−プロパノールの置換数(1−プロポキシ基含有化合物1分子あたりの1−プロポキシ基の数の平均)を求めたところ、1.9であった。
参考例2
テトラメトキシシランの使用量を4.57g(0.03モル)とした他は、参考例1と同様にして、Qモノマー(Q2)および水酸化テトラメチルアンモニウムを含むQモノマー液を調製した。このQモノマー液をガスクロマトグラフ分析(FID検出器)したところ、Qモノマー(Q2)として、TMOSのメトキシ基が1−プロポキシ基に置換された化合物(1置換体、2置換体、3置換体および4置換体)と、未反応のTMOSとが検出された。Qモノマー液に含まれるQモノマー(Q2)の全量に対して、1−プロポキシ基含有化合物の割合は、合計で約90モル%であった。ガスクロマトグラムにおける生成物のピーク面積に基づいて、1−プロパノールの置換数(1−プロポキシ基含有化合物1分子あたりの1−プロポキシ基の数の平均)を求めたところ、1.9であった。
参考例3
テトラメトキシシランの使用量を27.40g(0.18モル)とした他は、参考例1と同様にして、Qモノマー(Q3)および水酸化テトラメチルアンモニウムを含むQモノマー液を調製した。このQモノマー液をガスクロマトグラフ分析(FID検出器)したところ、Qモノマー(Q3)として、TMOSのメトキシ基が1−プロポキシ基に置換された化合物(1置換体、2置換体、3置換体および4置換体)と、未反応のTMOSとが検出された。Qモノマー液に含まれるQモノマー(Q3)の全量に対して、1−プロポキシ基含有化合物の割合は、合計で約90モル%であった。ガスクロマトグラムにおける生成物のピーク面積に基づいて、1−プロパノールの置換数(1−プロポキシ基含有化合物1分子あたりの1−プロポキシ基の数の平均)を求めたところ、1.9であった。
参考例4
1−プロパノール23.86gと、テトラメトキシシラン(TMOS)19.83g(0.13モル)とをフラスコに仕込んだ後、撹拌しながら、水酸化テトラメチルアンモニウムの25質量%メタノール溶液2.06g(メタノール0.042モル、水酸化テトラメチルアンモニウム5.65ミリモル)を徐々に加え、内温を60℃にして1時間反応させて、Qモノマー液を得た。このQモノマー液をガスクロマトグラフ分析(FID検出器)したところ、Qモノマー(Q4)として、TMOSのメトキシ基が1−プロポキシ基に置換された化合物(1置換体、2置換体、3置換体および4置換体)と、未反応のTMOSとが検出された。Qモノマー液に含まれるQモノマー(Q4)の全量に対して、1−プロポキシ基含有化合物の割合は、合計で約90モル%であった。ガスクロマトグラムにおける生成物のピーク面積に基づいて、1−プロパノールの置換数(1−プロポキシ基含有化合物1分子あたりの1−プロポキシ基の数の平均)を求めたところ、1.9であった。
実施例1
本例では、参考例1で調製したQモノマー液(0.125モルのQモノマー(Q1)、および、触媒である水酸化テトラメチルアンモニウムを含む)を、滴下用の原料液(V2)として用いた。
また、有機ケイ素化合物(S1)としてTモノマーである3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン24.86g(0.1モル)と、重合禁止剤であるN−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩(商品名「Q−1301」、和光純薬工業株式会社製)0.001gと、水14.51g(0.8モル)と、1−プロパノール14.31gとを60℃で混合して、Tモノマーを含む原料液(V1)を準備した。
Tモノマーを含む原料液(V1)の全量を反応器に入れ、液温を60℃±10℃に保ちつつ、原料液(V2)を、滴下ロートを用いて、一定速度で、30分間かけて反応器に滴下した。すなわち、0.1モルのTモノマーに対して、0.125モルのQモノマーを30分かけて添加したことになるので、有機ケイ素化合物(S1)に対するケイ素化合物(S2)の使用量のモル比Aは1.25であり、原料液(V2)の添加速度、即ち、単位時間あたりの有機ケイ素化合物(S1)に対するケイ素化合物(S2)のモル比、は、0.04/分となる(表2参照)。原料液(V2)の添加後、反応液の温度を60℃としたまま、撹拌を続け、2時間後、反応を終了した。この60℃および2時間を、反応温度および反応時間として表2に示した。その後、シュウ酸の20質量%メタノール溶液3.80g(8.4ミリモル)を加えて、触媒である水酸化テトラメチルアンモニウムを中和した。次いで、この中和液から、30℃以下で、メタノール、1−プロパノール、水等を含む溶媒の一部を減圧留去して濃縮した。そして、この濃縮液に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート(PGMEA)25gおよび飽和食塩水40gを加えて撹拌した。撹拌をやめると、フラスコ内の液は速やかに2層に分離していること、および、層の界面は明瞭に分離していることが認められた。下層の水層を排出し、再び飽和食塩水40gを加えて撹拌し、水層を排出する操作を6回繰り返した(洗浄工程)。この工程により、濃縮液に含まれる塩類や過剰の酸を除去した。
その後、ポリシロキサン(C1)およびPGMEAを主として含む油層に、重合禁止剤としてN−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩(商品名「Q−1301」、和光純薬工業株式会社製)を1mg加えた。得られた混合溶液を、減圧下で加熱し、溶媒の一部を留去した。そして、析出した塩等をろ別して、淡黄色透明な反応性ポリシロキサン(C1)のポリマー溶液を得た。ポリマー溶液の0.6gを100℃で1時間乾固した後、乾燥物の重量測定からポリマー溶液の固形分濃度を算出したところ、55.6質量%であり、ポリシロキサン(C1)の固形分換算の収量は23.71gであった。
反応性ポリシロキサン(C1)のMnは10,000であった。また、反応性ポリシロキサン(C1)を1H−NMR分析し、メタクリロイル基が存在することを確認した。更に、この1H−NMR分析により、構造単位(12)の含有量および残存アルコキシ基の含有量を求め、これを基にして構造単位(11)の含有量を計算した。その結果、得られた反応性ポリシロキサン(C1)は、一般式(1)におけるa、w、x、yおよびzが、それぞれ、1.25、1、0、0、および、0.14であるポリマーであること、並びに、各原料が化学量論的に反応して得られた共重縮合物であることが確認された。
反応性ポリシロキサン(C1)の1H−NMRチャートから算出した残存アルコキシ基(ケイ素原子に結合した1−プロポキシ基)の含有割合は、原料化合物に含まれていたアルコキシ基の全体に対して1.7%に相当する量であった。
実施例2
原料液(V2)の滴下を60分かけて行った他は、実施例1と同様にして、反応性ポリシロキサン(C2)を得た。Mnは13,000であった。また、固形分換算の収量は23.96gであった。
反応性ポリシロキサン(C2)の1H−NMRチャートから算出した残存アルコキシ基(ケイ素原子に結合した1−プロポキシ基)の含有割合は、原料化合物に含まれていたアルコキシ基の全体に対して2.5%に相当する量であった。
実施例3
原料液(V2)の滴下を6分かけて行った他は、実施例1と同様にして、反応性ポリシロキサン(C3)を得た。Mnは11,000であった。また、固形分換算の収量は23.84gであった。
反応性ポリシロキサン(C3)の1H−NMRチャートから算出した残存アルコキシ基(ケイ素原子に結合した1−プロポキシ基)の含有割合は、原料化合物に含まれていたアルコキシ基の全体に対して2.3%に相当する量であった。
実施例4
反応器に収容された、Tモノマーを含む原料液(V1)の液温を、80℃±10℃に保ちつつ、原料液(V2)を、滴下ロートを用いて、一定速度で、30分間かけて反応器に滴下し、その後、反応系を、80℃で2時間撹拌した以外は、実施例1と同様にして反応性ポリシロキサン(C4)を得た。Mnは11,000であった。また、固形分換算の収量は23.80gであった。
反応性ポリシロキサン(C4)の1H−NMRチャートから算出した残存アルコキシ基(ケイ素原子に結合した1−プロポキシ基)の含有割合は、原料化合物に含まれていたアルコキシ基の全体に対して1.8%に相当する量であった。
実施例5
反応器に収容された、Tモノマーを含む原料液(V1)の液温を、30℃±10℃に保ちつつ、原料液(V2)を、滴下ロートを用いて、一定速度で、30分間かけて反応器に滴下し、その後、反応系を、30℃で2時間撹拌した以外は、実施例1と同様にして反応性ポリシロキサン(C5)を得た。Mnは16,000であった。また、固形分換算の収量は24.01gであった。
反応性ポリシロキサン(C5)の1H−NMRチャートから算出した残存アルコキシ基(ケイ素原子に結合した1−プロポキシ基)の含有割合は、原料化合物に含まれていたアルコキシ基の全体に対して3.3%に相当する量であった。
実施例6
原料液(V2)として、参考例2で得られた、Qモノマー(Q2)を含むQモノマー液を、実施例1のQモノマー液に代えて用いたこと以外は、実施例1と同様にして反応性ポリシロキサン(C6)を得た。Mnは5,000であった。また、固形分換算の収量は19.24gであった。
反応性ポリシロキサン(C6)の1H−NMRチャートから算出した残存アルコキシ基(ケイ素原子に結合した1−プロポキシ基)の含有割合は、原料化合物に含まれていたアルコキシ基の全体に対して1.6%に相当する量であった。
実施例7
原料液(V2)として、参考例3で得られた、Qモノマー(Q3)を含むQモノマー液を、実施例1のQモノマー液に代えて用いたこと以外は、実施例1と同様にして反応性ポリシロキサン(C7)を得た。Mnは18,000であった。また、固形分換算の収量は27.88gであった。
反応性ポリシロキサン(C7)の1H−NMRチャートから算出した残存アルコキシ基(ケイ素原子に結合した1−プロポキシ基)の含有割合は、原料化合物に含まれていたアルコキシ基の全体に対して3.6%に相当する量であった。
比較例1
比較例1では、実施例1で用いた原料液(V1)および(V2)の使用形態を逆とした。即ち、反応器に、Qモノマー(Q1)を含むQモノマー液の全量を仕込んだ後、Tモノマー、水、および1−プロパノールの混合液を、反応器に30分かけて滴下して反応を行った。しかし、混合液の滴下途中で反応液はゲル化した。
比較例2
比較例2では、参考例4で得られた、Qモノマー(Q4)および水酸化テトラメチルアンモニウムを含むQモノマー液を用いた。
このQモノマー液を反応器に収容した後、シュウ酸の18質量%メタノール溶液(2.78ミリモル)を加えて酸性とした。このとき、Qモノマー液のpHは10から4となった。
このQモノマー液に、Tモノマーとしての3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン25.04g(0.1モル)、および、重合禁止剤(N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩)0.0015gを加え、これを原料液(V1)として用い、60℃に加熱した。
次いで、この原料液(V1)に、水酸化テトラメチルアンモニウムの25質量%メタノール溶液5.81g(メタノール0.12モル、水酸化テトラメチルアンモニウム15.9ミリモル)、水14.52g(0.8モル)および1−プロパノール14.68gを混合した溶液からなる原料液(V2)を、反応系の温度を60℃±10℃に保ちつつ、滴下ロートを用いて、一定速度で30分間かけて滴下した。原料液(V2)の添加後、反応液の温度を60℃としたまま、撹拌を続け、2時間後、反応を終了した。
その後、反応液に、シュウ酸の20質量%メタノール溶液3.75g(8.3ミリモル)を加えて中和した。次いで、この中和液から、30℃以下で、メタノール、1−プロパノール、水等を含む溶媒の一部を減圧留去して濃縮した。そして、この濃縮液に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート(PGMEA)25gおよび飽和食塩水40gを加えて撹拌した。撹拌をやめると、フラスコ内の液は速やかに2層に分離していること、および、層の界面は明瞭に分離していることが認められた。下層の水層を排出し、再び飽和食塩水40gを加えて撹拌し、水層を排出する操作を6回繰り返した(洗浄工程)。この工程により、濃縮液に含まれる塩類や過剰の酸を除去した。その後、ポリシロキサン(D2)およびPGMEAを主として含む油層に、上記重合禁止剤1.5mg加えた。得られた混合溶液を、減圧下で加熱し、溶媒の一部を留去した。そして、析出した塩等をろ別して、淡黄色透明な反応性ポリシロキサン(D2)のポリマー溶液を得た。ポリマー溶液の0.6gを100℃で1時間乾固した後、乾燥物の重量測定からポリマー溶液の固形分濃度を算出したところ、53.2質量%であり、ポリシロキサン(D2)の固形分換算の収量は24.08gであった。
反応性ポリシロキサン(D2)のMnは14,000であった。また、反応性ポリシロキサン(D2)の1H−NMRチャートから算出した残存アルコキシ基(ケイ素原子に結合した1−プロポキシ基)の含有割合は、原料化合物に含まれていたアルコキシ基の全体に対して3.5%に相当する量であった。
比較例3
反応器に、Qモノマー(Q5)としてTMOS19.03g(0.125モル)、有機ケイ素化合物(S1)としてTモノマーである3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン24.82g(0.1モル)、1−プロパノール23.90gおよび上記重合禁止剤1.5mgをフラスコに仕込み、これを原料液(V1)として用い、60℃に加熱した。
次いで、この原料液(V1)に、水酸化テトラメチルアンモニウムの25質量%メタノール溶液5.80g(メタノール0.12モル、水酸化テトラメチルアンモニウム15.9ミリモル)、水14.50g(0.8モル)および1−プロパノール14.60gを混合した溶液からなる原料液(V2)を、反応系の温度を60℃±10℃に保ちつつ、滴下ロートを用いて、一定速度で30分間かけて滴下した。原料液(V2)の添加後、反応液の温度を60℃としたまま、撹拌を続け、2時間後、反応を終了した。
その後、反応液に、シュウ酸の20質量%メタノール溶液3.74g(8.3ミリモル)を加えて中和した。次いで、この中和液から、30℃以下で、メタノール、1−プロパノール、水等を含む溶媒の一部を減圧留去して濃縮した。そして、この濃縮液に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート(PGMEA)25gおよび飽和食塩水40gを加えて撹拌した。撹拌をやめると、フラスコ内の液は速やかに2層に分離していること、および、層の界面は明瞭に分離していることが認められた。下層の水層を排出し、再び飽和食塩水40gを加えて撹拌し、水層を排出する操作を6回繰り返した(洗浄工程)。この工程により、濃縮液に含まれる塩類や過剰の酸を除去した。その後、ポリシロキサン(D3)およびPGMEAを主として含む油層に、上記重合禁止剤1.5mg加えた。得られた混合溶液を、減圧下で加熱し、溶媒の一部を留去した。そして、析出した塩等をろ別して、淡黄色透明な反応性ポリシロキサン(D3)のポリマー溶液を得た。ポリマー溶液の0.6gを100℃で1時間乾固した後、乾燥物の重量測定からポリマー溶液の固形分濃度を算出したところ、54.7質量%であり、ポリシロキサン(D3)の固形分換算の収量は24.01gであった。
反応性ポリシロキサン(D3)のMnは15,000であった。また、反応性ポリシロキサン(D3)の1H−NMRチャートから算出した残存アルコキシ基(ケイ素原子に結合した1−プロポキシ基)の含有割合は、原料化合物に含まれていたアルコキシ基の全体に対して3.7%に相当する量であった。
比較例4
水酸化テトラメチルアンモニウムの25質量%メタノール溶液、水および1−プロパノールを含む原料液(V2)の滴下時間を60分とした他は、比較例3と同様にして、反応性ポロシロキサンの合成を試みた。しかし、上記原料液(V2)の滴下中に反応液はゲル化した。
表1に、実施例1〜7、および、比較例1〜4で用いた原料液(V1)および(V2)の構成を示す。表1において、「○」は、「構成」欄に示す原料成分が、原料液(V1)又は(V2)に含まれたことを示す。比較例2の原料液(V1)における触媒の欄の「△」は、TモノマーとQモノマーが混合される前に、Qモノマー液に含まれていた塩基性触媒が中和されたことを意味する。
表2に、縮合工程における反応条件、得られた反応性ポリシロキサンの数平均分子量(Mn)等を示す。
比較例は、ケイ素化合物(S2)に有機ケイ素化合物(S1)を添加する方法ではないポリシロキサンの製造方法であるので、原料液(V2)の添加速度、即ち、単位時間あたりの有機ケイ素化合物(S1)に対するケイ素化合物(S2)のモル比は、載せなかった。反応温度および反応時間は、それぞれ、原料液(V2)の添加が終了した後で中和を行う前までの反応液の温度および撹拌時間を意味する。
Figure 0005527432
Figure 0005527432

比較例1および4を除く実験例にて得られた反応性ポリシロキサンの保存安定性評価を、以下の方法で行った。
ポリマー溶液を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセタートおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルの混合溶媒(質量比4:1)を用いて、反応性ポリシロキサンの固形分濃度が40質量%となるように調製して、反応性ポリシロキサンの保存安定性評価に供した。
固形分濃度40質量%のポリマー溶液20gを、50mlのサンプル管瓶にとって密栓し、60℃の空気恒温槽に保存して24時間毎にサンプル瓶を振ってみて目視観察した。サンプル瓶をさかさまにしたときに溶液が勢いよく流れればゲル化は起きていないと判断し、さかさまにしても液が流れ落ちなければゲル化したと判断した。そして、この評価を7日間行い、ゲル化が確認されるまでの日数を保存日数として記録した。7日後にゲル化が起きていなければ保存安定性評価試験を終了し、ゲル化が起きていないポリマー溶液については、保存安定性評価の試験前と7日後の粘度比を算出し、保存安定性を評価した。すなわち、EDH型粘度計により、コーン半径2.4mm、角度1度34分の円錐コーンを用いて25℃における回転粘度を測定し、表3に載せた。粘度比が1の場合、粘度変化が無いことを意味し、粘度比の値が1に近いほど、保存安定性が優れていることを意味する。
Figure 0005527432
表2および表3の結果から明らかなように、有機ケイ素化合物(S1)を含む原料液(V1)に、ケイ素化合物(S2)を含む原料液(V2)を添加した実施例1〜7は、本発明の製造方法の例であり、反応中にゲル化が起きることがなく、生成した反応性ポリシロキサンおよびその溶液の保存安定性が優れている。逆に、ケイ素化合物(S2)を含む原料液(V1)に、有機ケイ素化合物(S1)を含む原料液(V2)を添加する比較例1では、反応中にゲル化が起き、反応性ポリシロキサンが得られなかった。また、比較例2および3では、ポリシロキサンの製造中にゲル化が見られなかったが、それぞれ、6日以内および3日以内にゲル化した。これらは、例えば、6日目にサンプル瓶を振った時に、すでにゲル化していて、サンプル瓶内でポリマー溶液が流れ落ちなかったことを意味する。
2.反応性ポリシロキサンの硬化性の評価
実施例で得られたポリシロキサンを用いて硬化性組成物を調製し、下記の方法で硬化性を評価した。
固形分濃度50質量%の反応性ポリシロキサン(C1)を含むポリマー溶液200質量部に、ラジカル重合開始剤である2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン3質量部を溶解させて、硬化性組成物を調製した。硬化性組成物を、バーコーターを用いてポリカーボネート板に塗布した後、塗膜を約50℃で5分間加熱して溶剤を揮発させて、約10μmの厚さの被膜を形成させた。その後、EIT社照度計を用いて、下記の条件により紫外線照射を行って硬化させたところ、1回の照射で表面のタックがなくなり、良好な硬化性を示した。
[紫外線照射条件]
ランプ:80W/cm高圧水銀ランプ
ランプ高さ:10cm
積算光量:210mJ/cm2(UV−A領域)
雰囲気:大気中
本発明により製造された反応性ポリシロキサンは、有機溶剤に溶解された溶液の形態で、長期保管ができることから、貯蔵、運搬等においてポリシロキサンの変質が抑制される。そして、この反応性ポリシロキサン溶液は、使用が簡便であり、工業材料として好適である。また、反応性ポリシロキサンは、(メタ)アクリロイル基の反応性基を有するので、硬化性に優れた硬化性組成物等を与えるものであるから、工業的に有用である。

Claims (5)

  1. 触媒の存在下、下記一般式(5)で表される有機ケイ素化合物(S1)と、テトラアルコキシシランおよびテトラハロゲノシランから選ばれた少なくとも1種のケイ素化合物(S2)と、を含む、シロキサン結合生成基を有する原料化合物を加水分解共重縮合して、下記一般式(1)で表される反応性ポリシロキサンを合成する縮合工程を備える、溶剤可溶型反応性ポリシロキサンの製造方法において、
    Figure 0005527432
    〔一般式(5)において、R0は、下記一般式(2)で示される有機基であり、R1は、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数7〜10のアラルキル基又は炭素原子数6〜10のアリール基から選択される有機基であり、R 1 は、同一であっても異なっても良く、R11は、シロキサン結合生成基であり、nは0又は1である。〕
    上記縮合工程において、上記有機ケイ素化合物(S1)および上記ケイ素化合物(S2)は、モル比(S2)/(S1)が1.8以下となるように用いられ、
    上記縮合工程は、上記一般式(5)で表される有機ケイ素化合物(S1)と水とを含む原料液に、ケイ素化合物(S2)および上記触媒の混合物を徐々に添加して行い、該混合物が、上記有機ケイ素化合物(S1)の使用量に対する上記ケイ素化合物(S2)の使用量のモル比を、0.001/分〜0.3/分の間で維持しながら添加されることを特徴とする溶剤可溶型反応性ポリシロキサンの製造方法。
    Figure 0005527432
    〔一般式(1)において、R0は、下記一般式(2)で示される有機基であり、R1は、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数7〜10のアラルキル基又は炭素原子数6〜10のアリール基から選択される有機基であり、R 1 は、同一であっても異なっても良く、R2、R3およびR4は、それぞれ、独立して、水素原子又は炭素原子数1〜10の炭化水素基であり、R5は、炭素原子数1〜6の炭化水素基であり、nは0又は1であり、a、w、x、yおよびzは、モル数を示し、aおよびwは、正の数であり、x、yおよびzは、0又は正の数であり、0<a/w≦1.8、0≦x/(a+w)≦2、0≦y/(a+w)≦2、0≦z/(a+w+x+y)≦1である。〕
    Figure 0005527432
    〔一般式(2)において、R6は、水素原子又はメチル基であり、R7は、炭素原子数1〜6のアルキレン基である。〕
  2. 上記縮合工程における反応温度が30℃〜80℃である、請求項1に記載の溶剤可溶型反応性ポリシロキサンの製造方法。
  3. 上記縮合工程において用いるケイ素化合物(S2)が、テトラアルコキシシランであり、該テトラアルコキシシランが、1−プロパノールによるアルコール交換反応に供された化合物である、請求項1に記載の溶剤可溶型反応性ポリシロキサンの製造方法。
  4. 上記縮合工程の後、上記反応性ポリシロキサンを含む反応液を中和する工程と、中和後の反応液を濃縮する工程と、得られた濃縮液と、水洗用有機溶剤と、を混合し、上記反応性ポリシロキサンを該水洗用有機溶剤に溶解する工程と、得られた有機溶液と、水とを接触させ、混合液から水層を除去する工程と、回収された油層から、媒体を除去する工程とを、順次、含む、請求項1に記載の溶剤可溶型反応性ポリシロキサンの製造方法。
  5. 上記水洗用有機溶剤が、プロピレングリコールモノブチルエーテル、1−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、1−オクタノールおよびプロピレングリコールメチルエーテルアセタートから選択される少なくとも1つである、請求項4に記載の溶剤可溶型反応性ポリシロキサンの製造方法。
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