JP5526010B2 - スパークプラグ用主体金具の製造方法およびスパークプラグの製造方法 - Google Patents

スパークプラグ用主体金具の製造方法およびスパークプラグの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、スパークプラグ用主体金具の製造方法およびスパークプラグの製造方法に関する。
ガソリンエンジンなどの内燃機関の点火に使用されるスパークプラグは、一般に、中心電極と、中心電極の外側に設けられた絶縁体と、絶縁体の外側に設けられた主体金具と、主体金具に取り付けられて中心電極との間に火花放電ギャップを形成する接地電極(「外側電極」とも呼ばれる)とを備えている。
スパークプラグの構成部品としての主体金具は、外周面の一部にネジが形成された略円筒形状の部分(以下、「小径筒状部」と呼ぶ)を有している。エンジンヘッドにスパークプラグを取り付ける際には、主体金具の小径筒状部に形成されたネジが、エンジンヘッドのネジ孔に螺合する。
主体金具の製造の際には、金属製の線材を所定の長さにせん断することにより出発材料が作成され、大径孔と小径孔とが連通された内部孔を有する金型が準備され、出発材料を大径孔側から内部孔内に挿入して小径孔側へと押し出す鍛造成形によって略円筒形状の素材径部が形成される。そして、形成された素材径部の先端から所定の範囲内の外周面を切削し、素材径部の切削範囲外の外周面にネジを形成することにより、小径筒状部が形成される(例えば特許文献1,2参照)。
特開2004−247282号公報 特開2009−95854号公報
上述した素材径部を形成するための鍛造成形の際には、鍛造成形前に出発材料の先端面の縁に位置していた部分(以下、「縁部」と呼ぶ)が、成形時の抵抗によって、先端から軸方向に沿って離れるように移動する場合がある。このような縁部の移動が発生すると、鍛造成形により形成された素材径部の側面における移動後の縁部に相当する位置に、シワやクラック(以下、まとめて「シワ等」と呼ぶ)が発生する。このようなシワ等が素材径部の側面におけるネジを形成すべき範囲内に発生すると、その後のネジ形成加工(転造加工)の際にネジヒゲの発生といった不具合が発生する場合があった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、スパークプラグ用主体金具の製造の際のネジ形成に伴う不具合の発生を抑制することを目的とする。
上記課題の少なくとも一部を解決するために、本発明は、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]大径筒状部と前記大径筒状部より外径が小さく外周面の一部にネジが形成された小径筒状部とを含むスパークプラグ用主体金具の製造方法であって、
大径孔と、前記大径孔より内径が小さい小径孔と、により連通された内部孔を有する金型を準備する準備工程と、
線材を所定の長さにせん断することにより、前記金型に挿入される金属製の出発材料を得るせん断工程と、
前記出発材料を前記金型の前記大径孔側から前記内部孔に挿入して前記小径孔側へと押し出して鍛造成形を行うことにより、前記出発材料に前記小径孔の内径と略同一の外径を有する素材径部を形成する鍛造成形工程と、
前記素材径部の先端から所定の切削範囲内の外周面を切削する切削工程と、
前記素材径部の前記切削範囲外の外周面にネジを形成して前記小径筒状部を形成するネジ形成工程と、を備え、
前記せん断工程で生じる前記出発材料の先端面の縁部が前記鍛造成形後に前記切削範囲内に収まることを特徴とする、スパークプラグ用主体金具の製造方法。
この方法では、せん断工程で生じる出発材料の先端面の縁部が鍛造成形後に切削範囲内に収まるために、素材径部の側面において移動後の縁部に相当する位置がネジを形成すべき範囲内となることはなく、素材径部の外周面にネジを形成する際にネジヒゲの発生といった不具合が発生することがない。そのため、この方法では、スパークプラグ用主体金具の製造の際のネジ形成に伴う不具合の発生を抑制することができる。
[適用例2]適用例1に記載のスパークプラグ用主体金具の製造方法であって、
前記内部孔は、前記大径孔を有する大径孔部と、前記小径孔を有し前記大径孔部と中心軸を共有する小径孔部と、前記大径孔部と前記小径孔部とを連通し、前記大径孔部と接する側の端から前記小径孔部と接する側の端に向かって内径が徐々に小さくなる連通孔部と、により構成されており、
前記金型の前記中心軸を含む断面における前記連通孔部の内壁と前記中心軸とのなす角度が、前記せん断工程で生じる前記出発材料の先端面の縁部が前記鍛造成形後に前記切削範囲内に収まるような角度であることを特徴とする、スパークプラグ用主体金具の製造方法。
この方法では、金型の断面における連通孔部の内壁と中心軸とのなす角度が、せん断工程で生じる出発材料の先端面の縁部が鍛造成形後に切削範囲内に収まるような角度であるため、素材径部の側面において移動後の縁部に相当する位置がネジを形成すべき範囲内となることはなく、素材径部の外周面にネジを形成する際にネジヒゲの発生といった不具合が発生することがない。そのため、この方法では、スパークプラグ用主体金具の製造の際のネジ形成に伴う不具合の発生を抑制することができる。
[適用例3]適用例1または適用例2に記載のスパークプラグ用主体金具の製造方法であって、
前記所定の角度は20度から27度の範囲内であることを特徴とする、スパークプラグ用主体金具の製造方法。
この方法では、上記所定の角度を27度より小さくすることにより、鍛造成形の際の連通孔部における加工速度を増加させて出発材料の先端面の縁部が鍛造成形後に切削範囲内に収まるようにすることができると共に、上記所定の角度を20度より大きくすることにより、鍛造成形に伴うバリの発生を抑制することができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、主体金具の製造方法および製造装置、スパークプラグの製造方法および製造装置、等の形態で実現することができる。
本発明の第1実施例におけるスパークプラグ100の構成を示す説明図である。 本実施例における主体金具50の製造方法を示すフローチャートである。 本実施例における主体金具50の製造方法を示す説明図である。 本実施例における主体金具50の製造方法を示す説明図である。 本実施例における主体金具50の製造方法を示す説明図である。 本実施例における主体金具50の製造方法を示す説明図である。 本実施例における主体金具50の製造方法を示す説明図である。 金型DIaの絞り角度θaとシワ高さHwとの関係を調べる実験結果の一例を示す説明図である。 金型DIaの絞り角度θaとバリの発生の有無との関係を調べる実験結果の一例を示す説明図である。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.実施例:
A−1.スパークプラグの構成:
A−2.主体金具の製造方法:
B.変形例:
A.実施例:
A−1.スパークプラグの構成:
図1は、本発明の第1実施例におけるスパークプラグ100の構成を示す説明図である。図1において、スパークプラグ100の中心軸である軸線OLの右側にはスパークプラグ100の側面構成を示しており、軸線OLの左側にはスパークプラグ100の断面構成を示している。なお、以下では、図1における軸線OLに沿った上側(接地電極30が配置されている側)をスパークプラグ100の先端側と呼び、下側(端子金具40が配置されている側)を後端側と呼ぶものとする。
図1に示すように、スパークプラグ100は、絶縁碍子10と、中心電極20と、接地電極(外側電極)30と、端子金具40と、主体金具50と、を備えている。中心電極20は絶縁碍子10によって保持され、絶縁碍子10は主体金具50によって保持される。接地電極30は、主体金具50の先端側に取り付けられ、端子金具40は絶縁碍子10の後端側に取り付けられている。
絶縁碍子10は、中心電極20および端子金具40を収容する軸孔12が中心に形成された筒状の絶縁体であり、例えばアルミナを始めとするセラミックス材料を焼成して形成されている。絶縁碍子10の軸方向に沿った中央付近には他の部分より外径の大きい中央胴部19が形成されている。中央胴部19よりも後端側には、端子金具40と主体金具50との間を絶縁する後端側胴部18が形成されている。中央胴部19よりも先端側には、先端側胴部17が形成され、先端側胴部17のさらに先端側には、先端側胴部17より外径が小さい脚長部13が形成されている。
主体金具50は、絶縁碍子10の後端側胴部18の一部から脚長部13にわたる部位を包囲して保持する略円筒形状の金具であり、例えば低炭素鋼といった金属により形成されている。主体金具50は、比較的小径の小径筒状部58と、概ね小径筒状部58より大径の大径筒状部59と、を有している。小径筒状部58は、略円筒形状のネジ部52と、ネジ部52の先端側に位置しネジ部52より外径の小さい略円筒形状の先端円筒部53と、を含んでいる。先端円筒部53の先端側の端面である先端面57は、中空円形状であり、先端面57の中空部分から絶縁碍子10の脚長部13の先端が突出している。ネジ部52の側面には、スパークプラグ100をエンジンヘッドに取り付ける際にエンジンヘッドのネジ孔に螺合するネジ山が形成されている。大径筒状部59は、スパークプラグ100をエンジンヘッドに取り付ける際に工具が嵌合する工具係合部51と、ネジ部52の後端側に鍔状に形成されたシール部54と、を含んでいる。シール部54とエンジンヘッドとの間には、板体を折り曲げて形成した環状のガスケット5が嵌挿される。工具係合部51は、例えば六角形断面形状である。
中心電極20は、有底筒状に形成された被覆材21の内部に、被覆材21よりも熱伝導性に優れる芯材25を埋設した略棒状形状の電極である。本実施例では、被覆材21は、ニッケルを主成分とするニッケル合金により形成されており、芯材25は、銅または銅を主成分とする合金により形成されている。中心電極20は、被覆材21の先端側が絶縁碍子10の脚長部13の軸孔12から突出した状態で絶縁碍子10の軸孔12内に収容されており、セラミック抵抗3およびシール体4を介して、絶縁碍子10の後端に設けられた端子金具40に電気的に接続されている。
接地電極30は、屈曲した略棒状形状の電極である。本実施例では、接地電極30も、中心電極20と同様に、ニッケルを主成分とするニッケル合金により形成された被覆材と、銅または銅を主成分とする合金により形成された芯材と、の二層により構成されている。接地電極30は、一方の端部が主体金具50の先端面57に抵抗溶接によって接合されており、他方の端部が中心電極20の先端部と対向するように屈曲されている。接地電極30の自由端と中心電極20の先端との間には、火花ギャップが形成される。
A−2.主体金具の製造方法:
図2は、本実施例における主体金具50の製造方法を示すフローチャートである。また、図3ないし図7は、本実施例における主体金具50の製造方法を示す説明図である。
主体金具50の製造の際には、まず初めに出発材料Mが準備される(図2のステップS110)。図3(a)には出発材料Mの側面構成を示しており、図3(b)には出発材料Mの平面構成を示している。図3(a)および図3(b)に示すように、出発材料Mは、直径Rmの略円柱形状の金属材料である。この出発材料Mは、金属製の線材を所定の長さにせん断することにより得られる。そのため、出発材料Mの中心軸Amに略直交する先端面ESは、せん断面SSと破断面FSとを有している。なお、図3(a)および図3(b)には、出発材料Mの先端面ESの縁(エッジ)に位置する部分である縁部EPも示している。
次に、出発材料Mに対する金型を用いた鍛造成形が実行される(図2のステップS120)。本実施例では、鍛造成形として、互いに異なる金型を用いた複数回の(多段の)鍛造成形が実行される。図4(a)ないし図4(d)には、各回の鍛造成形の概要を示している。なお、図4(a)ないし図4(d)において、中心軸Adの右側には、各回の鍛造成形前の状態を示しており、中心軸Adの左側には、各回の鍛造成形後の状態を示している。
図4(a)に示す1回目の鍛造成形では、出発材料Mに対する金型DIaを用いた鍛造成形により、成形体102aが製造される。図5には、図4(a)に示す1回目の鍛造成形に用いられる金型DIaの詳細構成を示している。図5に示すように、金型DIaは、大径孔LHと大径孔LHより径の小さい小径孔SHとを連通する内部孔IHを有している。内部孔IHは、大径孔LHを有する大径孔部LHPと、小径孔SHを有すると共に大径孔部LHPと中心軸Adを共有する小径孔部SHPと、大径孔部LHPと小径孔部SHPとを連通する連通孔部CHPと、により構成されている。大径孔部LHPおよび小径孔部SHPは、略円柱形状であり、大径孔部LHPの内径RHlは、小径孔部SHPの内径RHsより大きい。また、連通孔部CHPの内径は、大径孔部LHPと接する側の端から小径孔部SHPと接する側の端に向かって、徐々に小さくなっている。なお、本明細書では、金型DIaの内部孔IHの中心軸Adを含む断面における連通孔部CHPの内壁と中心軸Adとのなす角度を、絞り角度θaと呼ぶものとする。
図4(a)に示す1回目の鍛造成形では、図5に示す金型DIaを用いて、略円筒形状のスリーブ221kとスリーブ221kの中空内に挿入された略円柱形状のピン(「ポンチ」とも呼ばれる、以下同様)221bとが小径孔部SHPに設置された状態で、大径孔LHから大径孔部LHP内に挿入された出発材料Mが、略円柱形状のピン221aによって小径孔部SHP側に押し出される。この1回目の鍛造成形により製造される成形体102aの構成を図6に示している。図4(a)および図6に示すように、1回目の鍛造成形により製造される成形体102aは、金型DIaの連通孔部CHP(図5参照)を通過する際に形成される素材径部MRを有する。素材径部MRは、略円柱形状であり、その外径は、金型DIaの小径孔部SHPの内径RHsと略同一である。また、この鍛造成形の際には、出発材料Mの先端面ESの縁部EPが、成形時の抵抗によって、先端から軸方向に沿って離れるように移動する場合がある(この場合には、出発材料Mにおける縁部EP以外の部分が、成形体102aにおける先端面の縁を構成することとなる)。このような移動は、特に、先端面ESの破断面FS側の縁部EPで発生しやすい。このような縁部EPの移動が発生すると、鍛造成形により形成された素材径部MRの側面における移動後の縁部に相当する位置(以下、「縁部移動位置P1」と呼ぶ)に、シワやクラック(シワ等)が発生する。
その後、2回目以降の鍛造成形が行われる。図4(b)に示す2回目の鍛造成形では、金型DIbの内部孔にスリーブ222kおよびピン222bが設置された状態で、1回目の鍛造成形により製造された成形体102aが内部孔に挿入されてピン222aにより成形され、成形体102bが製造される。2回目の鍛造成形では、主に、主体金具50の大径筒状部59(図1参照)の内部孔およびシール部54が形成される。図4(c)に示す3回目の鍛造成形では、金型DIcの内部孔にスリーブ223kおよびピン223bが設置された状態で、2回目の鍛造成形により製造された成形体102bが内部孔に挿入されてピン223aにより成形され、成形体102cが製造される。3回目の鍛造成形では、主に、主体金具50の小径筒状部58の内部孔が形成される。図4(d)に示す4回目の鍛造成形では、金型DIdの内部孔にスリーブ224kが設置された状態で、3回目の鍛造成形により製造された成形体102cが内部孔に挿入されてピン224aおよび外側型224cにより成形され、成形体102dが製造される。4回目の鍛造成形では、主に、主体金具50の工具係合部51が形成される。その後、成形体102dにおける先端側の内部孔と後端側の内部孔との間にある壁体124dが図示しない打ち抜きピンによって打ち抜かれ、両内部孔が連通する。
鍛造成形が完了すると、次に、鍛造成形により製造された成形体102d(図4(d)参照)に対する切削加工が行われる(図2のステップS130)。切削加工の際には、成形体102dにおける素材径部MRの先端から所定の切削範囲CP内の外周面が切削され、先端円筒部53を有する成形体102eが製造される。このとき、素材径部MRにおける切削範囲CP以外の部分に対する切削は行われない。図7には、切削加工により製造される成形体102eの構成を示している。なお、切削加工の際には、成形体102dの大径筒状部59に対応する部分(例えば工具係合部51の周辺部分)の切削も行われる。
次に、成形体102eの素材径部MRにおける切削範囲CP外の外周面にネジを形成する加工(転造加工)が実行される(図2のステップS140)。これにより、ネジ部52を有する小径筒状部58が形成される。
以上の工程により、主体金具50が製造される。その後、製造された主体金具50と他の構成部品とが組み立てられて、スパークプラグ100(図1)が製造される。
ここで、本実施例の主体金具50の製造は、出発材料Mの準備(図2のステップS110)におけるせん断によって生じる出発材料Mの先端面ESの縁部EPが、鍛造成形(同ステップS120)の際に先端から軸方向に沿って離れるように移動しても、移動後の縁部に相当する位置(縁部移動位置P1)が素材径部MRの切削範囲CP内に収まるように実行される。そのため、その後の切削工程(同ステップS130)において、素材径部MRの縁部移動位置P1は切削の対象となる。また、その後のネジ形成工程(同ステップS140)において、縁部EPの移動を原因として、ネジヒゲの発生といった不具合が発生することがない。従って、本実施例の主体金具50の製造方法によれば、主体金具50の製造の際のネジ形成に伴う不具合の発生を抑制することができる。
本実施例では、縁部移動位置P1が素材径部MRの切削範囲CP内に収まるように、1回目の鍛造成形に用いられる金型DIa(図5参照)の絞り角度θaが設定されている。図8は、金型DIaの絞り角度θaとシワ高さHwとの関係を調べる実験結果の一例を示す説明図である。シワ高さHwは、素材径部MRにおける先端面から縁部移動位置P1までの中心軸Amに沿った距離である。図8に示すように、絞り角度θaが大きいほど、先端面ESの縁部EPの移動量が大きくなり、シワ高さHwが大きくなる。これは、絞り角度θaが大きいほど、金型DIaの連通孔部CHPにおける加工速度が低下するためである。
本実施例では、素材径部MRにおける切削範囲CPを先端から2.8mmの範囲としている。そのため、絞り角度θaが30度より小さければ、縁部移動位置P1が切削範囲CP内に収まる。反対に、絞り角度θaが40度より大きければ、縁部移動位置P1が切削範囲CP外となるため、ネジ形成に伴う不具合が発生するおそれがある。
他方、絞り角度θaを小さくし過ぎると、鍛造成形後の成形体102aの先端面の縁にバリが発生する場合がある。図9は、金型DIaの絞り角度θaとバリの発生の有無との関係を調べる実験結果の一例を示す説明図である。図9に示すように、絞り角度θaが20度より大きければ、バリの発生の可能性は極めて小さいが、絞り角度θaが15度より小さいと、バリが発生するおそれがある。
従って、図8および図9に示す実験結果によれば、絞り角度θaが20度から30度の範囲内であれば、縁部移動位置P1が切削範囲CP内に収まってネジ形成に伴う不具合の発生を抑制することができると共に、バリの発生も抑制することができる。なお、ネジ形成に伴う不具合の発生防止の可能性を高める観点から、絞り角度θaは20度から27度の範囲内であることがより好ましく、20度から25度の範囲内であることがさらに好ましい。
B.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
上記実施例におけるスパークプラグ100およびその構成部品としての主体金具50の構成は、あくまで一例であり、種々変形可能である。
また、上記実施例では、鍛造成形工程(図2のステップS120)が4回の鍛造成形により構成されるとしているが、鍛造成形工程において実施される鍛造成形の回数(段数)は4回に限られず、任意の回数に変形可能である。
また、上述した実施形態における本発明の構成要素のうち、独立請求項に記載された要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略、または、組み合わせが可能である。
3…セラミック抵抗
4…シール体
5…ガスケット
10…絶縁碍子
12…軸孔
13…脚長部
17…先端側胴部
18…後端側胴部
19…中央胴部
20…中心電極
21…被覆材
25…芯材
30…接地電極
40…端子金具
50…主体金具
51…工具係合部
52…ネジ部
53…先端円筒部
54…シール部
57…先端面
58…小径筒状部
59…大径筒状部
100…スパークプラグ
102…成形体
124…壁体

Claims (4)

  1. 大径筒状部と前記大径筒状部より外径が小さく外周面の一部にネジが形成された小径筒状部とを含むスパークプラグ用主体金具の製造方法であって、
    大径孔と、前記大径孔より内径が小さい小径孔と、により連通された内部孔を有する金型を準備する準備工程と、
    線材を所定の長さにせん断することにより、前記金型に挿入される金属製の出発材料を得るせん断工程と、
    前記出発材料を前記金型の前記大径孔側から前記内部孔に挿入して前記小径孔側へと押し出して鍛造成形を行うことにより、前記出発材料に前記小径孔の内径と略同一の外径を有する素材径部を形成する鍛造成形工程と、
    前記素材径部の先端から所定の切削範囲内の外周面を切削する切削工程と、
    前記素材径部の前記切削範囲外の外周面にネジを形成して前記小径筒状部を形成するネジ形成工程と、を備え、
    前記せん断工程で生じる前記出発材料の先端面の縁部が前記鍛造成形後に前記切削範囲内に収まることを特徴とする、スパークプラグ用主体金具の製造方法。
  2. 請求項1に記載のスパークプラグ用主体金具の製造方法であって、
    前記内部孔は、前記大径孔を有する大径孔部と、前記小径孔を有し前記大径孔部と中心軸を共有する小径孔部と、前記大径孔部と前記小径孔部とを連通し、前記大径孔部と接する側の端から前記小径孔部と接する側の端に向かって内径が徐々に小さくなる連通孔部と、により構成されており、
    前記金型の前記中心軸を含む断面における前記連通孔部の内壁と前記中心軸とのなす角度が、前記せん断工程で生じる前記出発材料の先端面の縁部が前記鍛造成形後に前記切削範囲内に収まるような角度であることを特徴とする、スパークプラグ用主体金具の製造方法。
  3. 請求項2に記載のスパークプラグ用主体金具の製造方法であって、
    前記連通孔部の内壁と前記中心軸とのなす角度は20度から27度の範囲内であることを特徴とする、スパークプラグ用主体金具の製造方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のスパークプラグ用主体金具の製造方法を用いて前記主体金具を製造する工程を備える、スパークプラグの製造方法。
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