JP5522557B2 - ステアリングコラムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ステアリングコラム装置の製造方法に関し、特に低コストで高精度な組付けを行えるステアリングコラム装置の製造方法に関する。
従来、チルト機構やテレスコピック機構が採用されたステアリングコラムでは、鋼管製のステアリングコラムに鋼板製のディスタンスブラケットを溶接接合し、このディスタンスブラケットを鋼板製の車体側ブラケットにより挟圧・固定するものが一般的であった。ところが、このような構成を採った場合、構成部材点数や溶接工数が多くなる他、溶接時の熱歪み等に起因する種々の不具合が避けられないため、塑性加工によりステアリングコラムにディスタンス部を膨出成形したものが提案されている(特許文献1参照)。鋼管等の膨出成形方法としては、成形型内にブランクをセットした後、水等の高圧流体をブランク内に注入して塑性加工するハイドロフォーム法が多く用いられている(特許文献2参照)。尚、特許文献2には、要部の膨出成形をハイドロフォームにより行うと同時に、軸押パンチによりブランクの端部を所望の形状に塑性加工する技術が記載されている。更に、特許文献3には、要部の膨出成形をハイドロフォームにより行うと共に、軸受の保持部を形成する技術が開示されている。
特開平10−7003号公報 特開2001−286943号公報 特開2004−203133号公報
ところで、ステアリングコラムを二分割して、互いに嵌合させ、外側のコラムを縮径することで内側のコラムに対して固定することが行われている。かかる場合、内側のコラムは鋼管を用いるが、外側のコラムは軽量化のために鋼管の代わりにアルミのダイカストを用いることがある。しかしながら、アルミダイカスト製のコラムにおいて、内側のコラムが嵌合する部位は切削加工で形成する必要があるが、これを精度良く加工形成することは難しいという問題がある。一方、外側のコラムの嵌合部位を精度良く切削加工した場合でも、縮径により加工形状が崩れると、内側のコラムに対して内周全体で当接させることができず、その分締め付け力を増大させなくてはならず、クランプ機構の大型化を招くという問題もある。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、低コストでありながら高精度な組付けを行えるステアリングコラム装置を提供することを目的とする。
本発明のステアリングコラム装置の製造方法は、少なくとも軸方向一部の内径を拡縮可能とした筒状のコラム本体部と、このコラム本体部と一体に成形され、幅方向に拡縮が可能となるよう切欠を挟んで1対の径方向に突出した部位とを備えるステアリングコラムの製造方法に於いて、
少なくとも1対のステアリングコラムの一端同士を連続した形状を有するブランクを、ハイドロフォーム工法により中空管を径方向外方に膨らませて成形した後、
前記ブランクを分割して、前記ステアリングコラムを成形する事を特徴とする。
本発明の場合、コラム本体部と、クランプボルトを挿通してインナーコラムを締め上げるための、径方向に突出した部位とを一体に成形している。この為、ステアリングコラムの強度及び剛性を高くできる。又、1回のハイドロフォーム工程により、少なくとも1対のステアリングコラムの一端同士が連続したブランクを成形する。そして、このブランクを分割し2個のステアリングコラムを成形する。この為、ステアリングコラムの生産効率を向上し、且つ、製造コストの低減を図る事ができる。
前記筒状の部材は、ハイドロフォーミングで成形されてなると、高精度な成形を行えるので好ましい。
前記ステアリングコラムは、第1のコラムの半径方向外方に、少なくとも部分的に縮径可能な筒状の第2のコラムが嵌合してなり、前記第2のコラムの内側に樹脂が付着もしくは係合されていると、嵌合時のガタを抑えることができるので好ましい。
前記第1のコラムと前記第2のコラムとは軸線方向に相対移動可能となっていると、テレスコ調整が可能であり、更に車両の衝突時にステアリングコラムが縮む構成を提供できる。
前記第1のコラムと前記第2のコラムとが軸線方向に所定量以上相対移動したときに、前記第2のコラムの内側に付着した樹脂が前記第1のコラムに当接すると、当接時に樹脂をせん断又は変形させることによって衝撃エネルギーの吸収を行えるため好ましい。
前記第1のコラムと前記第2のコラムとが収縮する方向に衝撃力を受けたとき、前記樹脂部材は破断又は剪断すると、衝撃エネルギーの吸収を行えるため好ましい。
前記ステアリングシャフトは、前記ステアリングコラムに樹脂で固定された軸受を介して回転自在に支持されていると、他の固定部材が不要となるので好ましい。
前記ステアリングコラムは、位置調整用のクランプボルトが係合する長孔を有し、前記長孔内において、前記クランプボルトに当接可能な位置に前記樹脂が形成されていると、クランプボルトと長孔とが相対摺動する際の振動や、衝接する際の衝撃を緩和することができるので好ましい。
前記樹脂は、前記ステアリングコラムの周囲に配置される周囲部品の一部又は全部となると好ましい。
前記周囲部品は、他の部品の取り付け部材であると、別個に取り付け部材を設ける必要がなくなるので好ましい。
前記金属の部材は板材であり、前記板材を折り曲げ成形して、その内周に前記樹脂部材を係合させると好ましい。
前記ステアリングコラムは、第1のコラムの半径方向外方に、少なくとも部分的に縮径可能な筒状の第2のコラムが嵌合してなり、前記第2のコラムの内側に前記樹脂部材が係合されていると好ましい。
本実施の形態であるステアリングコラム装置100を含むステアリング機構の概略図である。 図1の構成をII-II線で切断して矢印方向に見た図である。 ブランクBをハイドロフォーミング成形する際の断面図である。 図4Aは、ブランクBをハイドロフォーミング成形後に機械加工した状態を示す側面図である。 図4BはブランクBの下面図である。 ブランクBを二分割した状態を示す図である。 ブランクBに中子N1及び玉軸受4を取り付ける前の状態を示す断面図である。 ブランクBに中子N1及び玉軸受4を取り付けた後の状態を示す断面図である。 ブランクBに取り付ける中子N2a,N2bの斜視図である。 ブランクBに取り付ける中子N3の斜視図である。 本実施例において、ブランクBに中子N2,N2a、N2b、N3を取り付けた後の状態を示す下面図である。 変形例において、ブランクBに中子N2,N2b、N3を取り付けた後の状態を示す下面図である。 ブランクBの内周に樹脂を形成してなるアウターコラム2の断面図である。 本実施の形態の変形例にかかるアウターコラム2’の断面図である。 本実施の形態の別な変形例にかかるアウターコラム2”の断面図である。 本実施の形態の別な変形例にかかるアウターコラム2”の断面図である。 本実施の形態の別な変形例にかかるダンパー形状を示す図である。 本実施の形態の別な変形例にかかるアウターコラム2の分解図である。 本実施の形態の別な変形例にかかるアウターコラム2の断面図である。 別な実施の形態にかかるステアリングコラムの斜視図であるが、外側部材を透視した状態で示している。 別な実施の形態にかかるステアリングコラムの斜視図であるが、外側部材を透視した状態で示している。 外側部材を形成する板材を、プレスした後、折り曲げる前の状態で示している図である。 図16の構成をXIX-XIX線で切断して矢印方向に見た図である。 突起が通し孔を貫通して上面に抜けた状態を示す図である。 上面に抜けた突起を加熱した工具を押し付けて変形させた状態を示す図である。 図16の構成を矢印XXII方向に見た図である。 図22の構成を矢印XXIII方向に見た図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施の形態であるステアリングコラム装置100を含むステアリング機構の概略図である。図1に示すように、中空円筒状のアウターコラム2内には、車体後方側(図1の右側)にステアリングホイール10を取付けた上部ステアリングシャフト41が、玉軸受4を介して回動可能且つ軸線方向に対して相対移動不能に軸支されている。アウターコラム2の車体前方側(図1の左側)には、インナーコラム(第1のコラム)1が軸方向に摺動可能に嵌合している。インナーコラム1の上部に嵌合したアウターコラム(第2のコラム)2は、車体6に固定されたチルトブラケット3によって車体6に取付けられている。
インナーコラム1の車体前方側には、ロアー側車体取付けブラケット7が車体6に取付けられ、インナーコラム1は、その車体前方側に固定されたチルト中心軸21を介して、ロアー側車体取付けブラケット7にチルト可能に軸支されている。
インナーコラム1には、下部ステアリングシャフト42が回転可能に軸支され、下部ステアリングシャフト42は上部ステアリングシャフト41とスプライン嵌合し、軸線方向に相対移動可能だが回転方向に一体で回転するようになっている。これにより上部ステアリングシャフト41の回転が下部ステアリングシャフト42に伝達される。尚、スプラインに限らず、三角形や十字形やスプライン状などの非円形状断面同士で係合していても良い。このとき、操舵トルク伝達においてガタをなくしたり、軸方向の摺動抵抗を低減することを目的として、間に樹脂ブッシュを入れたり、樹脂をコーティングするもしくはグリース(非表示)を充填してもよい。
下部ステアリングシャフト42の左端は、上部自在継手71を介して中間シャフト72に連結され、中間シャフト72の左端は、下部自在継手73を介してピニオンシャフト74に連結されている。ピニオンシャフト74の左端はステアリングギヤ75に連結される。従って、運転者がステアリングホイール10を回転させると、その回転が、ステアリングシャフト41,42、上部自在継手71、中間シャフト72、下部自在継手73、及びピニオンシャフト74を介してステアリングギヤ75に伝達されて、車輪の操舵角を変えることができる。
かかるステアリングコラム装置100にて、アウターコラム2には、軸線方向(テレスコ方向)に長孔2aが設けられている。チルトブラケット3に形成されたチルト方向に延在する長孔3a、ならびにアウターコラム2の長孔2aを貫通してクランプボルト18が設けられている。後述するように、クランプボルト18の軸力を変化させることで、アウターコラム2はチルトブラケット3に対して固定され、又は相対移動が可能となる。
図2は、図1の構成をII-II線で切断して矢印方向に見た図である。図2において、中空状のアウターコラム2は上部が半円筒状であり、下部は側面が平行な筐体状であって、その下面には軸線方向に延在するスリット2bが形成されている。スリット2bは、アウターコラム2の下部を閉じやすくする機能を有し、その一方の端部は、周方向に180度程度延在する切欠2c(図1)の中央に接続されている。アウターコラム2は、上部半円筒2Aの外径よりも下部筐体2Bの平行な側面2f、2f間の距離の方が大きくなっていると好ましい。
又、アウターコラム2の内周には、樹脂材5が付着されている。樹脂材5は、インナーコラム1の外径に対応して形成された中空円筒部5aと、長孔3aに対応して形成された中空長孔部5bとを有しており、更にスリット2b内を充填するように形成されている。インナーコラム1は中空円筒部5a内に挿通され、樹脂材5を介してアウターコラム2に対してガタなく摺動可能となっている。
クランプボルト18は、右方から、軸受11,チルトブラケット3の長孔3a、樹脂材5の中空長孔部5b、長孔3a、カム機構12,操作レバー13の端部を貫通し、その端部にナット14を螺合してなる。
操作レバー13を所定の方向に回動させると、カム機構12の対向するカム面同士が乗りあがることでクランプボルト18に軸力が発生し、これにより一対のチルトブラケット3,3を近接する方向に変位させることができ、チルトブラケット3,3とアウターコラム2との間に作用する摩擦力で、チルトブラケット3,3に対してアウターコラム2を固定できる。更に、一対のチルトブラケット3,3が近接する方向に変位することで、アウターコラム2のスリット2bが閉じる方向に付勢されるので、アウターコラム2の内径が小さくなり、樹脂材5を締め付けて縮径することによりインナーコラム1の外周を押圧して、樹脂材5との間にインナーコラム1を保持するに適切な摩擦力を発生するようになっている。
一方、操作レバー13を逆方向に回動させると、クランプボルト18の軸力が喪失するので、チルトブラケット3,3とアウターコラム2との間に作用する摩擦力が小さくなり、チルト中心軸21に対してアウターコラム2及びインナーコラム1を、長孔3aの範囲でチルト調整できる。又、アウターコラム2のスリット2bが開くことで、アウターコラム2の内径が大きくなり、樹脂材5の拡径を許容することによりインナーコラム1と樹脂材5との間の摩擦力が小さくなるので、インナーコラム1に対してアウターコラム2を、長孔2aの範囲でテレスコ調整できる。
次に、本実施の形態にかかるアウターコラムの製造方法について説明する。図3〜10は、1本のブランクから2つのアウターコラムを製造する製造工程を説明する図である。まず、図3に示したように、半円筒状の下面UMaを有する上型UMと、側面が平行な凹部LMaとを有する下型LMとの間に、一様な径の電縫管であるブランクBを挿入する。上型UMと下型LMとを合わせた(型締めした)状態で、密封されたブランクBの両端から内部に、ハイドロフォーム液(水や油)を加圧注入すると、内圧によりブランクBの下部は、凹部LMaに応じて側面が平行な筐体状に塑性変形する。
次に、金型を開いてブランクBを取り出し、ピアス加工によって、図4A,4Bに示すように、切欠2b、スリット2c、長孔2a、その他キーロック用の窓部2d、支持用に突き出した耳部2e等を形成する(窓部2d、耳部2eは、図4A,4B、5以外において図示を省略する)。更に、全長を整えると共に、ブランクBの両端を縮径するように絞り加工を行う(矢印Aの位置)。尚、これらの穴あけ加工については、ハイドロフォームによる内圧によりピアス加工であっても良い。その後、図5に示すように、ブランクBを中央(矢印Cの位置)で切断して2つに分割する。スリット2cは、上述したようにクランプボルト18の締め付け時にアウターコラム2が変形しやすくする機能を有するものであるが、スリット2cに近い端部2gは環状として剛性を高めている。つまり、コラムの端部2gまでスリット2cを成形していないのである。ブランクBを分割すると、管状素材の内部応力バランスの崩れより側面における長孔2a周辺の平行度が低下する恐れがあるので、このとき面平行度を調整すると好ましい。
次に、図6に示すように、インナーコラム1と同径φ1を有する円筒状の中子N1の先端に玉軸受4を装着し、分割した一方のブランクBの内部へと挿入し、図7に示すように、ブランクBの縮径した先端部に装着する。インナーコラム1と中子N1の径φ1は同一とするが、樹脂の収縮代や、インナーコラム1とアウターコラム2の微小な隙間代を予め見越した値にしておくと更に好ましい。又、図8Aに示す一対の切欠部N2aを切欠2cに両側から装着すると共に、長手部N2bをスリット2bに下方から装着する。更に、ブランクBの長孔2aに、対応する断面形状の一対の中子N3(図8B)を両側から装着する。中子N3を合わせたとき、両端中央に凹部N3aが形成される。中子を装着したブランクBを下方側から見た状態を図9Aに示す。
次に、ブランクBの隙間(窓部2d、耳部2eを含む)ふさぎ、不図示のノズルより、溶融した樹脂を充填する。ここで用いる樹脂としては、ポリアミド系、ポリアセタール系の素材が好ましい。更に、樹脂にグラスファイバーやカーボンファイバーを混入することで、強度を高めても良い。樹脂Rが固化した後に、中子を取り出す。これにより、図10に示すように、ブランクBの内周面に、中子の部分をのぞいて樹脂Rが付着する。中子N1により中空円筒部5aが形成され、中子N2bにより中空長孔部5bを有する樹脂材5が一体的に形成され、アウターコラム2が完成する。このとき玉軸受4は、樹脂Rによってアウターコラム2に固定される。
尚、中子N1は分解可能な中子とし、離型の際に押し治具等を用いて中子の内径をわずかに小さくするようにすると中子が抜き出しやすくなる。もしくは、離型の際に、ブランクBのスリット2bを押し広げるように変形させて、充填した樹脂Rを剥がすようにすると中子が抜き出しやすくなる。更に、中子N1を回転させながら抜き出しても良い。このようにすることで、抜き勾配を設けることなく、内径が均一な中空円筒部5aを形成することができる。尚、図9Bに示す変形例のように、中子N2aを省略する代わりに、ブランクBの端部までスリットを成形すると共に、中子N2bを延長することで、コラムのスリット2bを端部まで延長しても良い。
ステアリングコラム装置の組み付け時には、図10に示すように、樹脂材5の中空円筒部5aにインナーコラム1が挿通される。このとき、中空円筒部5aをインナーコラム1の外周に密着するように形成しているので、ガタなく摺動が出来且つ締まり性も優れ、機械加工等を施す必要がないため手間もかからない。更に図10に示すように、長孔2aより上下方向内側に樹脂材5が侵入するように樹脂Rを充填することで、クランプボルト18が、長孔2aの金属の縁に当たらず樹脂Rのみと接触摺動することで、チルト・テレスコ調整を滑らかに行うことができる。又、中子3の凹部N3aに対応した突起5cが、中空長孔部5bの両端に突出して形成されるため、勢いよくアウターコラム2を相対移動させた場合に、クランプボルト18が長孔2aの金属の縁に衝接することなく突起5cに衝接するので、チルト・テレスコ調整時の操作感を向上させることができる。
図11は、本実施の形態の変形例にかかるアウターコラム2’の断面図である。本変形例によれば、樹脂材5’を成形する際に、その一部をアウターコラム2’の外側にはみ出させ、ここに不図示の金型を用いて、ワイヤハーネスの支持部5dを一体的に形成している。このように、ステアリングコラム装置の周囲部品としては、ワイヤハーネスの支持部に限らず、キーロック装置の支持部、コンビネーションスイッチの支持部、配線の支持部等、種々の支持部もしくはその他の部材を容易に形成することができる。
図12Aは、本実施の形態の別な変形例にかかるアウターコラム2”の断面図である。本変形例において、インナーコラム1とアウターコラム2”とがテレスコ調整のために通常摺動する範囲外の位置(玉軸受4に近い側)にて、インナーコラム1の半径方向外側の樹脂の肉厚t1よりも厚い肉厚t2を有し且つインナーコラム1に向かうにつれて先細形状となるような複数の樹脂部Rcを、アウターコラム2”の内周に形成している。
例えば二次衝突時など、前方に投げ出された運転者の体をステアリングホイール10(図1)が受け止めたとき、ステアリング41及び玉軸受4を介して、アウターコラム2”はインナーコラム1に向かって軸線方向力Fで押されることがある。このとき、通常のテレスコ調整範囲を超えて、アウターコラム2”がインナーコラム1に対して摺動すると、樹脂部Rcの先端からインナーコラム1が当接し、これをせん断もしくは変形させながら相対摺動が進行することとなる。かかる場合、樹脂部Rcのせん断や変形で衝撃エネルギーが吸収され、それにより運転者を保護することができる。特に、樹脂部Rcは断面積が小さい先端からせん断もしくは変形してゆくので、吸収する荷重の立ち上がりを穏やかに調整することが出来るため、エネルギーの吸収特性上好ましい。尚、樹脂部Rcの形状は、例えば軸線方向に進むにつれて厚くするなど、任意に設定できる。更に、図13に示すように、最終的にインナーコラム1が突き当たる部位の形状は、突き当て時の衝撃エネルギーを吸収できるように、樹脂部Rcの根元にダンパー形状Rs(樹脂部Rcに類似したテーパ形状)を設けることが望ましい。
以上述べたように、本実施の形態によれば、ステアリングコラムに樹脂をモールド成形することで、金属構造のみではなしえない種々の機能を付加することができるにも関わらず、部品コストや加工コストを最小限に抑えることができる。更に、樹脂を用いることで軽量化を図れると共に、部品の統合化によるスペース効率も増大できる。
以上、本発明を実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることはもちろんである。例えば、図14に示すように、円筒部5a、中空長孔部5bやスリット部5cを有する樹脂材5dを予め別個に形成し、これに対応した形状のブランクBに挿入し、図15に示すように、対応する部位に嵌合させることで、ステアリングコラムを形成することもできる。
図16〜23は、別な実施の形態にかかるステアリングコラムを示す図である。図16,17に示すように、ステアリングコラム(第2のコラム)101は、第1樹脂部材101Aと、第2樹脂部材101Bと、互いに隔置された第1樹脂部材101A及び第2樹脂部材101Bの外周に係合する金属製の外側部材101Cとからなり、部分的に縮径可能な筒状となっている。外側部材101Cは、金属製の板材を折り曲げて形成されている。
図18は、外側部材101Cを形成する板材Pを、プレスした後、折り曲げる前の状態で示している。板材Pにおける図で上方の端部には6つの突起101aが形成され、図で左側の側縁には、付け根が狭い4つの凸部101bが形成され、それに対向して図で右側の側縁には、入口が狭い4つの凹部101cが形成されている。板材Pの図で下方においては、それぞれ対になって、広幅の長孔101dと、狭幅の長孔101eと、通し孔101fとが外側から順に対称的に配置されている。板材Pの略中央は、タブ101gの切り起こしの為に部分的に2カ所、U字形状に切れ目を入れられている。板材Pは、点線で示す位置を折り曲げることで、図16,17に示すように一部が角筒状になり、外側部材101Cを形成できる。このとき、凸部101bと凹部101cとを組み合わせることで、板材Pの側縁同士が分離不能に連結される。その後、外側部材101Cの長孔が形成されている対向する2面を押し広げながら、第1樹脂部材101Aを係合させ、更に端部側から第2樹脂部材101Bを係合させるようにして組み付けを行う。図16,17に示すように、水平になるよう切り起こされたタブ101gは、ステアリング周辺部品(不図示)を取り付けるために用いられる。
全体的に筒状の第1樹脂部材101Aは、射出成形等により形成され、下部が肉厚となっていて軸線方向に伸びるスリット101hが全長にわたって形成されている。第1樹脂部材101Aは、上部に2つの突起101iを2列に配置し、更に対向する側面に狭幅の細長台地部101jと、広幅の細長台地部101kとをそれぞれ有する(図19参照)。細長台地部101kは、テレスコ調整用の長孔101mを有している。又、第1樹脂部材101Aの内周には、第1のコラムであるインナーコラム1(点線で図示)を保持するのに好適な複数の突出部101nが、周方向に間隔をあけて軸方向に延在して配置されている。
第1樹脂部材101Aは、板材Pに包み込まれたときに、上面と斜面と側面とが板材Pに密着するようになっており、このとき突起101iは通し孔101fを貫通して上面側に抜け、細長台地部101j、101kは、それぞれ長孔101e、101dとに嵌合するようになっており、これにより第1樹脂部材101Aと外側部材101Cとの軸線方向の位置決めが行われる。
図20に示すように、突起101iが通し孔101fを貫通して上面側に抜けた後、加熱した工具(不図示)を押し付けることで、図21に示すように樹脂が溶融し、上面側で通し孔101fの周囲に広がることで、第1樹脂部材101Aと外側部材101Cとの分離を抑制できる。
全体的に環状の第2樹脂部材101Bは、射出成形等により形成されている。図22に示すように、第2樹脂部材101Bの端部外周には、上方、下方及び側方に向かって伸びる6つの突出部101pが形成されており、また端面には、板材Pの突起101aに対応して、6つの逃げ溝101sが放射状に形成されている。
第2樹脂部材101Bは、板材Pに包み込まれたときに、端部を除く円筒部101tの全周が係合するようになっており、突出部101pが板材Pの端面に突き当たることで、第2樹脂部材101Bと外側部材101Cとの軸線方向の位置決めが行われる。かかる状態では、図23に示すように、板材Pの突起101aが、第2樹脂部材101Bの端面より外側(図23で右方)に突き出るので、これらを内側に折り曲げることで、第2樹脂部材101Bと外側部材101Cとの分離を抑制できる。かかる場合、折り曲げられた突起101aは、第2樹脂部材101Bの逃げ溝101s内に収容される。
第2樹脂部材101Bは、図23に点線で示すように、ステアリングシャフト(不図示)を保持する軸受BRGの内輪をインサート成形して軸線方向に固定しても良い。この場合、二次衝突時にステアリングシャフトと外側部材101Cとの間に軸線方向における衝撃力が発生したときは、一点鎖線で示すように、インナーコラム1が第2樹脂部材101Bの円筒部101tに突き当たり、これを破断又は剪断しながら、ステアリングシャフトと外側部材101Cとの相対変位を許容するので、コンパクトな衝撃吸収可能なステアリング装置を実現できる。
本発明によれば、低コストでありながら高精度な組付けを行えるステアリングコラム装置を提供することができる。
1 インナーコラム
2 アウターコラム
2a 長孔
2b スリット
2c 切欠
2d 窓部
2e 耳部
3 チルトブラケット
3a 長孔
4 玉軸受
5 樹脂材
5a 中空円筒部
5b 中空長孔部
5c 突起
5d 支持部
6 車体
7 ブラケット
10 ステアリングホイール
11 軸受
12 カム機構
13 操作レバー
14 ナット
18 クランプボルト
21 チルト中心軸
41 上部ステアリングシャフト
42 ステアリングシャフト
42 下部ステアリングシャフト
71 上部自在継手
72 中間シャフト
73 下部自在継手
74 ピニオンシャフト
75 ステアリングギヤ
100 ステアリングコラム装置
101 ステアリングコラム
101A 第1樹脂部材
101B 第2樹脂部材
101C 外側部材
101a 突起
101b 凸部
101c 凹部
101d 長孔
101e 長孔
101f 孔
101g タブ
101h スリット
101i 突起
101j 細長台地部
101k 細長台地部
101m 長孔
101n 突出部
101p 突出部
101s 逃がし溝
B ブランク
F 軸線方向力
LM 下型
LMa 凹部
N1 中子
N2a 中子の切欠部
N2b 中子の長手部
N3 中子
N3a 凹部
R 樹脂
Rc 樹脂部
UM 上型
UMa 下面
BRG 軸受
P 板材

Claims (1)

  1. 少なくとも軸方向一部の内径を拡縮可能とした筒状のコラム本体部と、このコラム本体部と一体に成形され、幅方向に拡縮が可能となるよう切欠を挟んで1対の径方向に突出した部位とを備えるステアリングコラムの製造方法に於いて、
    少なくとも1対のステアリングコラムの一端同士を連続した形状を有するブランクを、ハイドロフォーム工法により中空管を径方向外方に膨らませて成形した後、
    前記ブランクを分割して、前記ステアリングコラムを成形する事を特徴とするステアリングコラムの製造方法
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