JPH0685172U - ステアリングコラムにおける軸受の取付け構造 - Google Patents

ステアリングコラムにおける軸受の取付け構造

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JPH0685172U
JPH0685172U JP2808093U JP2808093U JPH0685172U JP H0685172 U JPH0685172 U JP H0685172U JP 2808093 U JP2808093 U JP 2808093U JP 2808093 U JP2808093 U JP 2808093U JP H0685172 U JPH0685172 U JP H0685172U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ステアリングコラムの下端部内側に軸受を容
易に装着することができるとともに、この軸受を十分な
強度で保持できる、ステアリングコラムにおける軸受の
取付け構造を提供する。 【構成】 軸受19の外周部が嵌入されるステアリングコ
ラム2の下端部2aに、軸方向に延びる割溝20を設ける一
方、上記ステアリングコラム2の下端部2aを車体適部に
支持するロアコラムブラケット4に筒状連結部14を設
け、この筒状連結部14を、樹脂製スリーブ21を介して、
上記ステアリングコラム下端部2a外周に套嵌する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本願考案は、ステアリングシャフトをステアリングコラム下端部内側において 回転自在に支持する、ステアリングコラムにおける軸受の取付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の運転席前方には、ステアリングシャフトを内挿しつつこれを回転自在 に支持するステアリングコラムが設けられる。このステアリングコラムは、上端 部がアッパコラムブラケットを介してインスツルメントパネル内を車幅方向に延 びるピラーツーピラーメンバ等に対して支持される一方、下端部がロアコラムブ ラケットを介してダッシュパネルないしこのダッシュパネルに固定されるペダル ブラケット等に対して支持されている。そして、このステアリングコラム内に、 上端部にステアリングホイールを備えるステアリングシャフトが回転自在に支持 され、上記ステアリングホイールの回転操作がステアリングシャフトを介して前 輪転舵機構に伝達されるように構成されている。
【0003】 ステアリングコラムの下端部内側には、ステアリングシャフトを回転自在に支 持する軸受が設けられる。この軸受は、通常、ステアリングコラムの下端部内側 に圧入されることが多い。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、ステアリングコラムの下端部に軸受を圧入するには、はめあい精度 を確保するため、上記ステアリングコラムの下端部内側を精度高く切削加工する 必要がある。このため、製造コストが高くなるという問題が生じる。
【0005】 また、上記ステアリングコラムの下端部に割溝を軸方向に形成し、軸受を圧入 する際にステアリングコラムの下端部を弾性拡径するように構成することもでき る。
【0006】 しかし、この割溝を形成する方法によると、ステアリングコラムの下端部が拡 径しやすいため、軸受の取付け強度が下がってしまうという問題が生じる。また 、軸受がステアリングコラムから抜けてしまうという懸念も生じる。
【0007】 上述の問題を解決するため、たとえば、実開平2─49670号公報に記載さ れた考案のように、外周にリング状弾性部材を套嵌した軸受を、ステアリングコ ラムの下端部内側に圧入することも考えられる。
【0008】 上記公報に記載されている考案によると、切削加工などによってはめあい精度 を出す必要がないだけでなく、軸受がステアリングコラムから抜け出す恐れもな い。
【0009】 しかし、軸受がステアリングコラムに弾性部材を介して支持されているため、 ステアリングシャフトの取付け精度が低下する恐れがある。また、ステアリング シャフトないしステアリングホイールの振動特性が低下することも考えられる。 さらに、軸受をステアリングコラムに圧入する際、上記弾性部材を大きく変形さ せる必要があり、組付け作業が困難になる恐れもある。
【0010】 本願考案は、上述の事情のもとで考えだされたものであって、ステアリングコ ラムの下端部内側に軸受を容易に圧入することができるとともに、この軸受を十 分な強度で保持できる、ステアリングコラムにおける軸受の取付け構造を提供す ることをその課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本願考案は、上述の課題を解決するため、次の手段を講じている。 すなわち、上端部にステアリングホイールを備えるとともにステアリングコラ ム内に通挿されるステアリングシャフトを、上記ステアリングコラム下端部内側 において回転自在に支持する、ステアリングコラムにおける軸受の取付け構造で あって、 上記軸受の外周部が嵌入される上記ステアリングコラムの下端部に、軸方向に 延びる割溝を設ける一方、 上記ステアリングコラム下端部を車体適部に支持するロアコラムブラケットに 筒状連結部を設け、この筒状連結部を、樹脂製スリーブを介して、上記ステアリ ングコラムの下端部外周に套嵌したことを特徴としている。
【0012】
【考案の作用および効果】
本願考案のステアリングコラムにおける軸受の取付け構造においては、軸受の 外周部が嵌入される上記ステアリングコラムの下端部に、軸方向に延びる割溝を 設ける一方、上記ステアリングコラム下端部を車体適部に支持するロアコラムブ ラケットに筒状連結部を設け、この筒状連結部を樹脂製スリーブを介して、上記 ステアリングコラムの下端部外周に套嵌している。
【0013】 本願考案においては、ステアリングコラムの下端部に上記割溝を設けているた め、下端部の先端を弾性拡径させて容易に軸受を圧入することができる。
【0014】 しかも、軸受が圧入されたステアリングコラムの下端部外周には、上記樹脂製 スリーブを介して上記ロアコラムブラケットの筒状連結部が外嵌されるので、上 記割溝に起因してステアリングコラム下端部が容易に拡開することはない。
【0015】 また、上記樹脂製スリーブを上記ロアコラムブラケットと筒状連結部との間に 介装することによって、ステアリングコラム下端部と、筒状連結部の精度が多少 低くても、軸受を確実に支持することができる。このため、ステアリングコラム の下端部内側を切削加工などで精度高く加工する必要がなく、製造コストを下げ ることができる。また、軸受がステアリングコラムから抜け出てしまう恐れもな い。
【0016】 また、本願考案においては、上記ロアコラムブラケットを利用して軸受を取り 付けるように構成しているため、部品点数が増加することもなく、また、組付け 作業の合理化を図ることもできる。
【0017】 しかも、樹脂製スリーブを介してロアコラムブラケットの筒状連結部をコラム ブラケットに外嵌することによって、ステアリングコラムとロアコラムブラケッ トを連結することができるため、ステアリングコラムとロアコラムブラケットの 組付け作業も容易である。
【0018】 さらに、上記樹脂製スリーブがロアコラムブラケットとステアリングコラムと の間に介装されているため、乗員がステアリングホイールに衝突して、ステアリ ングホイールないしステアリングコラムに一定以上の荷重が作用した場合に、上 記ステアリングコラムを上記ロアコラムブラケットから離脱するように設定する ことができる。したがって、衝突時の安全性を向上させることもできる。
【0019】
【実施例の説明】
以下、本願考案の好ましい実施例を、図面を参照しながら具体的に説明する。 図1に示すように、自動車の運転席前方には、ステアリングシャフト1を内挿 しつつこれを回転自在に支持するステアリングコラム2が設けられる。
【0020】 本実施例に係るステアリングコラム2は、アッパコラムブラケット3およびロ アコラムブラケット4を介して、インスツルメントパネル内を車幅方向に延びる ピラーツーピラーメンバ5と、ダッシュパネル6に固定されるペダルブラケット 7とに対して支持されている。そして、このステアリングコラム2内に、ステア リングホイール8を上端部に有するステアリングシャフト1が回転自在に支持さ れ、上記ステアリングホイール8の回転操作がステアリングシャフト1を介して 前輪転舵機構に伝達されるように構成されている。
【0021】 図1および図5に示すように、上記ピラーツーピラーメンバ5には、上記ステ アリングコラム2の上方を前後に延びる側面視略円弧状のステアリング取付け部 材9が接合されており、この取付け部材9の後端部9aに上記アッパコラムブラ ケット3が連結される一方、上記ペダルブラケット7に接合されるロアコラム支 持部材10に対して上記ロアコラムブラケット4の前部が連結されるように構成 されている。また、本実施例においては、上記ロアコラムブラケット4の後部が 、上記ピラーツーピラーメンバ5から前方へ延びるステアリング取付け部材9の 前端部9bに連結されるように構成されている。
【0022】 上記アッパコラムブラケット3は、図2によく表れているように、ステアリン グコラム2の上面に溶接される中央部3aと、この中央部3aから車幅方向両側 に延び、車体後方へ開口するボルト通挿孔3c,3cを設けた取付け部3b,3 bとを備えている。そして、これら取付け部3b,3bが上記ステアリング取付 け部材9の後端部9aに連結される。
【0023】 上記ロアコラムブラケット4は、下方に開口する箱状に形成されており、上記 ステアリングコラム2の上方に位置する上壁部11と、この上壁部11の両側か ら下方に折り曲げ形成された略L字状の側壁部12,12と、上記上壁部11お よび側壁部12,12の前縁に接合された前壁部13とを備えている。
【0024】 上記ロアコラムブラケット4の前壁部13には、ステアリングコラム2の下端 部2aに套嵌される円筒状の連結部14が貫通状に溶接されている。
【0025】 上記両側壁部12,12の後部下縁からは、車幅方向外方に延びる後方取付け 部15,15がそれぞれ一体形成されており、上記ステアリング取付け部材9の 前端部9bに連結される。上記両側壁部12,12のL字隅部から下方に延びる 部分には、車体後方へ開口するボルト通挿孔16,16が形成されており、ロア コラムブラケット4の両側壁部12,12がロアコラム支持部材10を介して上 記ペダルブラケット7に連結される。
【0026】 上記ステアリング取付け部材9は、図5に示すように断面略コ字状に形成され るとともに、図1に示すように側面視円弧状に形成されており、中央部が上記ス テアリングコラム2の上方において上記ピラーツーピラーメンバ5に接合されて いる。上記ステアリング取付け部材9の後端部9aの両側および前端部9bの両 側には、車幅方向外方へ延びる取付け片9c,9c、9d,9dがそれぞれ延出 形成されており、後端部の取付け片9c,9cに対して上記アッパコラムブラケ ット3(3b)が連結される一方、前端部の取付け片9d,9dには、上記ロア コラムブラケット4の後方取付け部15,15が連結される。
【0027】 上記ロアコラム支持部材10は、図2に示すように、上記ロアコラムブラケッ ト4の下部および両側壁部を囲むようにして底壁部10aと側壁部10b,10 bとが形成されるとともに、これら側壁部10b,10bの上縁から車幅方向外 方に延びてペダルブラケット7に連結される接合部10c,10cが形成されて いる。また、上記側壁部10b,10bには、上記ロアコラムブラケット4のボ ルト通挿孔16,16に対応するボルト通挿孔10d,10dが形成されている 。
【0028】 本実施例においては、上記アッパコラムブラケット3の取付け部3b,3bと 、上記ステアリング取付け部材9の取付け片9c,9cとを上下に重ね合わせ、 後方から略U字状の離脱プレート17,17を嵌着するとともに、上記取付け部 3b,3bのボルト通挿孔3c,3c、上記ステアリング取付け部材9の取付け 片9c,9cおよび離脱プレート17,17に連通挿されるねじ23によって、 上記アッパコラムブラケット3と上記ステアリング取付け部材9とを共締め状に 挟着している。
【0029】 一方、図2および図3に示すように、上下方向に延びるロアコラムブラケット 4の側壁部12,12には、上記ロアコラム支持部材10の側壁部10b,10 bが重ね合わされ、後方から略U字状の離脱プレート18,18を嵌着するとと もに、上記側壁部12,12のボルト通挿孔16,16、上記ロアコラム支持部 材10のボルト通挿孔10d,10dおよび離脱プレート18,18に連通挿さ れるねじ24によって、上記ロアコラムブラケット4と上記ロアコラム支持部材 10とを共締め状に挟着している。さらに、上記ロアコラムブラケット4の後部 に設けられた後方取付け部15,15には、上記ステアリング取付け部材9の前 端部に設けた取付け片9d,9dが重ね合わされ、これらに連通挿されるボルト 25によって連結される。
【0030】 さて、本実施例においては、図2ないし図4に示すように、上記ステアリング コラム2の下端部2aの内側に、ステアリングシャフト1の下端部を回転自在に 支持する軸受19が圧入されている。そして、この軸受19を圧入した部分の外 周に樹脂製スリーブ21を介して上記ロアコラムブラケット4の円筒状連結部1 4が套嵌されている。なお、本実施例において軸受19には、ボールベアリング が採用されている。
【0031】 上記軸受19の外周部が嵌入されるステアリングコラム2の下端部2aには、 端面から延びる一対の割溝20,20が直径方向に対向して形成されている。
【0032】 上記樹脂製スリーブ21は、図2および図3に示すように、略円筒状に形成さ れており、前端縁から半径方向内方に延出する内周フランジ21aが設けられて いるとともに、軸方向に延びる割溝21bが設けられている。
【0033】 本実施例においては、ステアリングコラム2の下端部2aに上記割溝20を設 けているため、下端部2aを弾性拡径させて容易に軸受19を圧入することがで きる。
【0034】 しかも、軸受19が圧入されたステアリングコラム2の下端部2aの外周には 、上記樹脂製スリーブ21を介して上記ロアコラムブラケット4の円筒状連結部 14が外嵌される。このため、上記割溝20に起因してステアリングコラム2の 下端部2aが容易に拡開することはなく、軸受19を上記ステアリングコラム2 に対して十分な強度で保持させることができる。
【0035】 また、上記樹脂製スリーブ21を介装することによって、ステアリングコラム 2の下端部2aと、円筒状連結部14の加工精度が多少低くても、軸受19を確 実に支持することができる。
【0036】 このため、ステアリングコラム2の下端部2a内側を切削加工などで精度高く 加工する必要がなく、製造コストを下げることができる。また、軸受19がステ アリングコラム2から抜け出す恐れもなく、ステアリングシャフト1の振動特性 が低下する恐れもない。
【0037】 また、本願考案においては、上記ロアコラムブラケット4を利用して軸受19 を取り付けるように構成しているため、部品点数が増加することもなく、また、 組付け作業の合理化を図ることもできる。
【0038】 しかも、樹脂製スリーブ21を介してロアコラムブラケット4の円筒状連結部 14をステアリングコラム2の下端部に外嵌することによって、ステアリングコ ラム2とロアコラムブラケット4を連結することができるため、ステアリングコ ラム2とロアコラムブラケット4の組付け作業も容易である。
【0039】 さらに、本実施例においては、上記アッパコラムブラケット3を上記ステアリ ング取付け部材9に対して前方へ離脱可能に連結するとともに、上記樹脂製スリ ーブ21が上記ロアコラムブラケット4とステアリングコラム2との間に介装さ れている。このため、乗員がステアリングホイール8に衝突して、上記ステアリ ングシャフト1ないしステアリングコラム2に車体前方向へ一定以上の荷重が作 用した場合に、ステアリングコラム2を上記ステアリング取付け部材9およびロ アコラムブラケット4から離脱させて前方へ変位させるように構成することがで きる。
【0040】 すなわち、上記アッパコラムブラケット3のボルト通挿孔3c,3cが車体後 方へ開口させられているため、上記アッパコラムブラケット3をステアリングコ ラム2とともに上記ステアリング取付け部材9から前方へ離脱させることができ る。一方、上記ステアリングコラム2の下端部2aと上記ロアコラムブラケット 4の円筒状連結部14との間に介装される上記スリーブ21が、樹脂で形成され ているため、一定以上の荷重が軸方向前方に作用した場合に、上記ステアリング コラム2の下端部2aを上記ロアコラムブラケット4の筒状連結部から前方へ抜 け出るようにして離脱させることができる。
【0041】 したがって、自動車衝突時に乗員がステアリングホイール8にぶつかった場合 、ステアリングホイール8ないしステアリングコラム2を前方向に移動させるこ により、乗員に加わる衝撃力を緩和して、衝突時の安全性を向上させることがで きる。
【0042】 しかも、本実施例においては、以下に説明するように、正面衝突等をした場合 における安全性をさらに向上させている。
【0043】 一般に、自動車が正面衝突すると、まず車体前部に搭載された前輪転舵機構な いしエンジンが後方へ押しやられるとともに、エンジンルームと車室を区画する ダッシュパネルないしこれに接合されたペダルブラケットが車室へせり出してく る。このとき、まず、ステアリングシャフト下端部に設けられるユニバーサルジ ョイント22が前輪転舵機構に連結された被動軸22aによって押し上げられる ことにより、ステアリングコラムが図1における時計回り方向へ、すなわちステ アリングホイール8が下方へ変位するように回転させられる。
【0044】 次に、上記ダッシュパネル6ないしペダルブラケット7が後方へ変位する。そ して、このダッシュパネル6が上記ユニバーサルジョイント22に当たると、ス テアリングコラム2がステアリングシャフト1とともに図1における反時計回り 方向へ、すなわち、ステアリングホイール8が再び上方へ変位するように回転さ せられる。この時に乗員が衝突の衝撃で前方へ移動すると、上方へ変位した上記 ステアリングホイール8の中心部分に頭部をぶつける恐れがあり、乗員に加わる 衝撃力が大きくなる恐れがある。
【0045】 本実施例においては、上記ステアリングコラム2を車体に対して上述したよう に組み付けるとともに、上記ダッシュパネル6ないしペダルブラケット7と上記 ピラーツーピラーメンバ5ないしステアリング取付け部材9との距離Lを、上記 ダッシュパネル6とユニバーサルジョイント22との距離Sよりも短く設定する ことにより、上記の問題を解決している。
【0046】 すなわち、自動車が正面衝突すると、上述のように、まず上記ユニバーサルジ ョイント22がこれに連結された被動軸によって押し上げられることにより、ス テアリングコラムが図1における時計回り方向へ、すなわちステアリングホイー ル8が下方へ変位するように回転させられる。
【0047】 次に、上記ダッシュパネル6ないしペダルブラケット7が後方へ変位する。本 実施例においては、上記ロアコラムブラケット4が上記ピラーツーピラーメンバ 5に対して離脱可能に連結される一方、ロアコラムブラケット4とロアコラム支 持部材10とが離脱可能に連結されている。このため、上記ロアコラム支持部材 10が後方へ変位するようにして、上記ロアコラムブラケット4とロアコラム支 持部材10との連結が解除され、ダッシュパネル6ないしペダルブラケット7が 後方へ変位する。通常、上記ダッシュパネル6ないしペダルブラケット7は、衝 突の際に車幅方向へ変位することは少ない一方、上下方向に変位することは多い と考えられる。本実施例においては、上記ロアコラムブラケット4とロアコラム 支持部材10とを垂直方向に延びる互いの側壁部12,10bを重ね合わせると ともに、離脱可能に連結している。このため、上記ダッシュパネル6ないしペダ ルブラケット7が後方斜め上方向あるいは後方斜め下方向に変位しても、上記ロ アコラムブラケット4とロアコラム支持部材10とを確実に離脱させることがで きる。
【0048】 そして、上記ダッシュパネル6ないしペダルブラケット7が後方へ変位した場 合、本実施例においては上述したように、上記ピラーツーピラーメンバ5ないし ステアリング取付け部材9と、上記ダッシュパネル6ないしペダルブラケット7 との距離Lを、上記ダッシュパネル6とユニバーサルジョイント22との間の距 離Sより短く設定しているため、上記ダッシュパネル6がユニバーサルジョイン ト22に当たる前に、上記ダッシュパネル6ないしペダルブラケット7を上記ピ ラーツーピラーメンバ5ないしステアリング取付け部材9に当接させることがで きる。
【0049】 このため、下方へ変位させられたステアリングホイール8を再び上方へ変位さ せることなく、ステアリングコラム2およびダッシュパネル6を一体的に後方移 動させることができる。したがって、上方に変位したステアリングホイール8の 中心部分に乗員の頭部が衝突する恐れが少なくなる。この結果、衝突時の安全性 を格段に向上させることができる。
【0050】 その後、上述したようにステアリングホイール8の上部に乗員が衝突すると、 ステアリングコラム2がステアリング取付け部材9およびロアコラムブラケット 4から離脱して、乗員に加わる衝撃力を緩和することができる。
【0051】 このように、本実施例においては、上記ステアリングコラム2の連結構造によ って、衝突時における安全性の向上を図っている。
【0052】 なお、本願考案は、上記実施例に限定されることはない。
【0053】 上記ロアコラムブラケット4は、下方に開口する箱状に形成されているが、こ れに限定されることはもちろんなく、たとえば、上方に開口する箱状に形成する こともできる。
【0054】 また、上記アッパコラムブラケット3は、ステアリングコラム2の上面に溶接 されているが、たとえば、ボルト等によって接合してもよい。
【0055】 また、樹脂製スリーブ21およびステアリング取付け部材9の形状も本実施例 に限定されることはない。
【0056】 さらに、軸受として、すべり軸受を採用することもできる。
【0057】 さらにまた、ステアリングコラム2の下端部2aに設けた割溝20の形状およ び数も変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例のステアリングコラムの全体構造を示
す側面図である。
【図2】本実施例の要部の分解斜視図である。
【図3】図1におけるIII-III 線に沿う断面図である。
【図4】図3におけるIV-IV 線に沿う断面図である。
【図5】図1におけるV-V 線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1 ステアリングシャフト 2 ステアリングコラム 2a ステアリングコラム下端部 4 ロアコラムブラケット 8 ステアリングホイール 14 筒状連結部(円筒状連結部) 19 軸受 20 割溝 21 樹脂製スリーブ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上端部にステアリングホイールを備える
    とともにステアリングコラム内に通挿されるステアリン
    グシャフトを、上記ステアリングコラム下端部内側にお
    いて回転自在に支持する、ステアリングコラムにおける
    軸受の取付け構造であって、 上記軸受の外周部が嵌入される上記ステアリングコラム
    の下端部に、軸方向に延びる割溝を設ける一方、 上記ステアリングコラム下端部を車体適部に支持するロ
    アコラムブラケットに筒状連結部を設け、この筒状連結
    部を、樹脂製スリーブを介して、上記ステアリングコラ
    ムの下端部外周に套嵌したことを特徴とする、ステアリ
    ングコラムにおける軸受の取付け構造。
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