JP3236555B2 - 車両用離脱部構造 - Google Patents

車両用離脱部構造

Info

Publication number
JP3236555B2
JP3236555B2 JP9764798A JP9764798A JP3236555B2 JP 3236555 B2 JP3236555 B2 JP 3236555B2 JP 9764798 A JP9764798 A JP 9764798A JP 9764798 A JP9764798 A JP 9764798A JP 3236555 B2 JP3236555 B2 JP 3236555B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
pedal
bracket
load
slit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP9764798A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11291944A (ja
Inventor
雄三 小西
弘之 江口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyoda Iron Works Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyoda Iron Works Co Ltd
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyoda Iron Works Co Ltd, Toyota Motor Corp filed Critical Toyoda Iron Works Co Ltd
Priority to JP9764798A priority Critical patent/JP3236555B2/ja
Publication of JPH11291944A publication Critical patent/JPH11291944A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3236555B2 publication Critical patent/JP3236555B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Steering Controls (AREA)
  • Braking Elements And Transmission Devices (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定値以上の荷重
が作用した場合に一方の部材と他方の部材との結合状態
を解除させるための車両用離脱部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、所定値以上の外力が車両の所
定部位に作用した際における乗員保護性能を高めるべ
く、当該外力が作用した際に部材同士の連結状態を解除
するという技術が採用されている。この種の構造の一例
として、特開平1−240383号公報には、所定値以
上の外力が車両前部に作用した際にペダルブラケットを
車体側から離脱させる技術が開示されている。以下、こ
の公報に開示された技術について説明する。
【0003】図6に示されるように、エンジンルーム2
00と車室内空間202とを仕切る位置には、ダッシュ
パネル204が配設されている。ダッシュパネル204
の上端部は、車両幅方向を長手方向として配置される閉
断面構造のカウルボックス206の前端下部に結合され
ている。このカウルボックス206の下方には、車両用
ペダル208を揺動可能に支持するペダルブラケット2
10が配置されている。ペダルブラケット210の前端
部210Aは、マスタシリンダ212と一体化されたブ
レーキブースタ214と共締めされることにより前述し
たダッシュパネル204に固定されている。さらに、ペ
ダルブラケット210の後端部210Bは、カウルボッ
クス206の後端下部に離脱可能に結合されている。
【0004】次に、ペダルブラケット210の後端部2
10Bのカウルボックス206からの離脱構成について
説明する。図7に示されるように、カウルボックス20
6の後端下部には、一対のウエルドナット216が溶着
された皿状のブラケット218が溶接されている。ま
た、ペダルブラケット210の後端部210B(頂壁部
の後端側)には、長孔部220A及び広孔部220Bか
ら成る一対の開口220が形成されている。そして、図
8に示される如く、これらの開口220の長孔部220
Aの端部側にてボルト222がウエルドナット216に
螺合されることにより、ペダルブラケット210の後端
部210Bがブラケット218を介してカウルボックス
206の後端下部に結合されている。なお、開口220
の長孔部220Aの孔幅はボルト222の軸径に略一致
されており、又広孔部220Bの孔幅はボルト222の
頭部径よりも大きく設定されている。
【0005】上記構成によれば、所定値以上の外力が車
両前部に作用すると、マスタシリンダ212及びブレー
キブースタ214を介して、当該外力がダッシュパネル
204に入力されることがある。この場合、ダッシュパ
ネル204は略車両後方側へ変位するため、ペダルブラ
ケット210も略車両後方側へと押圧されて変位するこ
とになる。従って、ペダルブラケット210の後端部2
10Bがブラケット218に対して略車両後方側へスラ
イドし、ボルト222が開口220の長孔部220Aか
ら広孔部220Bへと相対的に変位される。これによ
り、ボルト222の頭部が広孔部220Bを通って、ペ
ダルブラケット210の後端部210Bがカウルボック
ス206の後端下部から離脱される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成による場合、ペダルブラケット210の後端部210
Bをカウルボックス206のブラケット218から離脱
させる際の離脱荷重の安定化と、車両用ペダル208の
通常操作時における当該後端部210Bの当該ブラケッ
ト218への取付剛性確保との両立を図ることが困難で
ある。
【0007】すなわち、ペダルブラケット210の後端
部210Bのカウルボックス206のブラケット218
への取付剛性を確保するべく、ボルト222の締付トル
クを高くすると、当該後端部210B(即ち、長孔部2
20Aの周囲部)に高い締付力が作用すると共にブラケ
ット218及びボルト222の頭部に対する摺動抵抗も
高くなる。従って、当該後端部210Bはブラケット2
18とボルト222の頭部との間から離脱しにくくな
る。
【0008】逆に、ペダルブラケット210の後端部2
10Bがカウルボックス206のブラケット218から
離脱し易くなるように、ボルト222の締付トルクを低
くすると、当該後端部210Bに作用する締付力が弱ま
り、当該後端部210Bの当該ブラケット218への取
付剛性が低下する。
【0009】本発明は上記事実を考慮し、通常時におけ
る一方の部材の他方の部材への取付剛性の確保並びに所
定値以上の荷重が作用した際における一方の部材の他方
の部材からの離脱荷重の安定化の両立を図ることができ
る車両用離脱部構造を得ることが目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、所定値以上の荷重が作用した場合に一方の部材と他
方の部材との結合状態を解除させるための車両用離脱部
構造であって、一方の部材には荷重作用方向に沿って切
れ込み、内周側から軸心側へ向けて突出された複数の爪
部を有する保持部及び当該保持部と連通されかつ保持部
よりも幅広に開口された離脱部から成るスリットが形成
されており、当該スリットの保持部内へ複数の爪部を変
形させながら圧入されたカラーを介して一方の部材と他
方の部材とが締結具によって離脱可能に結合されてい
る、ことを特徴としている。
【0011】請求項1記載の本発明によれば、一方の部
材には保持部及び離脱部から成るスリットが形成されて
おり、このうちの保持部の内周側から軸心側へ向けて突
出された複数の爪部を変形させながらカラーが圧入さ
れ、当該カラーを介して一方の部材と他方の部材とが
結具によって結合されるため、一方の部材と他方の部材
との間には圧入による所定の保持力が確保されている。
【0012】また、所定値以上の荷重が作用すると、ス
リットが荷重作用方向に沿って切れ込んでいるため、
ラーは相対的にスリット内を保持部から離脱部へ移動
し、当該離脱部から外れる。これにより、一方の部材が
他方の部材から離脱される。このときの離脱荷重は、
ラーによって変形される爪部の形状や個数等によって決
り、カラーに作用する締結具の締付力はカラーの圧入
状態に何らの影響も与えない。従って、離脱荷重のバラ
ツキは極めて少ない。
【0013】以下、図1〜図5を用いて、本実施形態に
係るブレーキペダル10の変位制御構造について説明す
る。
【0014】図1には、吊り下げ式のブレーキペダル1
0の変位制御構造の全体構成が示されている。この図に
示されるように、エンジンルーム12と車室内空間14
とを仕切る位置には、ダッシュパネル16が略垂直に配
置されている。ダッシュパネル16の上端部は略車両幅
方向を長手方向として配置された図示しないカウルのカ
ウルインナパネルの前端下部に溶接接合されており、又
ダッシュパネル16の下端部は図示しないフロアパネル
に溶接接合されている。
【0015】上述したダッシュパネル16の前方側に
は、ブレーキペダル10に付与された乗員の踏力を増強
するための踏力増強手段として機能するブレーキブース
タ26と、このブレーキブースタ26によって増強され
た圧力を液圧に変換するための液圧変換用のマスタシリ
ンダ28と、液圧系統の体積変化に追従してブレーキフ
ルードを貯留及び補充するリザーバタンク30とが一体
的に配設されている。
【0016】一方、ダッシュパネル16の後方側には、
ブレーキペダル10を揺動可能に支持する「一方の部
材」としてのペダルブラケット32が配設されている。
ペダルブラケット32は、ダッシュパネル16への取付
座面を構成するベースプレート部34と、このベースプ
レート部34の両側部に前端側が固着され略車両後方側
へ向けて互いに平行に延出された一対のサイドプレート
部36と、これらのサイドプレート部36の後部上縁同
士を繋ぐ断面コ字状のサポートブラケット部38と、を
含んで構成されている。このうち、サイドプレート部3
6の略車両前後方向の所定位置には、略車両前後方向に
対する剛性を低下させるための開口部39が形成されて
いる。なお、開口部39に相当する構成、即ちサイドプ
レート部36に回転変位を生じさせ得る脆弱部であれば
よく、例えば、サイドプレート部36の下縁前端側に上
縁側へ向けて切れ込む切欠を形成したり、ビードの形
成、板厚に変化を付ける等の構成を採ってもよい。
【0017】上述したペダルブラケット32の一対のサ
イドプレート部36間には、吊り下げ式のブレーキペダ
ル10が配置されている。ブレーキペダル10は、狭幅
の板材を適宜屈曲させて形成したペダルアーム部40
と、このペダルアーム部40の下端部に設けられ乗員の
踏力が付与されるペダルパッド(踏面)42と、を含ん
で構成されている。なお、ブレーキペダル10のペダル
アーム部40又は後述するクレビスピン54には図示し
ないリターンスプリングが係止されており、このリター
ンスプリングによってブレーキペダル10は初期位置に
復帰する方向へ常時付勢されている。
【0018】また、ブレーキペダル10のペダルアーム
部40の上端部には回転軸部44が設けられており、こ
の回転軸部44がペダルブラケット32の一対のサイド
プレート部36に軸支されている。なお、回転軸部44
の構成の一例について簡単に触れると、ペダルアーム部
40の上端部に形成された貫通孔内に略円筒状のペダル
ボスが圧入されると共に、当該ペダルボスの両端部に円
筒状のブッシュが各々嵌入され、更に双方のブッシュ内
へ円筒状のカラーが挿入された後、取付ボルト46が一
方のサイドプレート部36の外側から挿入され、他方の
サイドプレート部36の外側からナット48が螺合され
ることにより、回転軸部44が構成されている。
【0019】さらに、ブレーキペダル10のペダルアー
ム部40の中間部には、ブレーキブースタ26から突出
してダッシュパネル16を貫通するプッシュロッド(オ
ペレーティングロッド)50の先端部が連結されてい
る。具体的には、プッシュロッド50の先端部には、断
面略コ字形のクレビス52が取り付けられている。この
クレビス52の内方にはペダルアーム部40が挿入状態
で配置されており、クレビス52の両側部及びペダルア
ーム部40をクレビスピン54が貫通し、その貫通端部
にβピンや止め輪等が挿入及び係止されて抜止めとされ
ることによりプッシュロッド50とペダルアーム部40
とが相対回転自在に連結されている。
【0020】次に、上述したペダルブラケット32の車
体側構成部材への結合構造について説明する。ペダルブ
ラケット32のベースプレート部34の前面四隅には、
ブレーキブースタ26から突出するスタッドボルト58
を挿通させるための円筒状のカラー60が固着されてい
る。ベースプレート部34は、これらのカラー60をダ
ッシュパネル16に当接させた状態で、内部に挿通され
たスタッドボルト58にナット62を螺合させることに
よりダッシュパネル16に固定されている。これによ
り、ペダルブラケット32の前端側がダッシュパネル1
6に結合されている。なお、ダッシュパネル16の前面
にウエルドナットを予め溶着させておいて、取付ボルト
をベースプレート部34側から螺入して固定することも
可能である。また、ダッシュパネル16とベースプレー
ト部34との間には、遮音材として用いられる図示しな
いダッシュインシュレータが介在されている。
【0021】一方、ペダルブラケット32におけるサポ
ートブラケット部38は、図2に示される如く、一対の
サイドプレート部36に溶接等により固着される一対の
側壁部38Aと、所定形状のスリット64が形成された
頂壁部38Bと、を備えている。スリット64は、所定
値以上の外力が車両前部に作用した際にペダルブラケッ
ト32が荷重を受ける方向(図1の矢印B方向)に沿っ
て切り込まれている。また、図3〜図5に示される如
く、スリット64は、頂壁部38Bの略中央に形成され
かつ略円形に開口された保持部64Aと、この保持部6
4Aと連通されかつ保持部64Aよりも幅広に開口され
た離脱部64Bと、によって構成されている。さらに、
スリット64の保持部64Aの内周側には、軸芯側へ向
けて突出された四片の爪部66が一体に形成されてい
る。
【0022】上記構成のスリット64の保持部64Aへ
は、樹脂製のカラー68が下方側(図5の矢印A方向
側)から圧入されている。カラー68は、円筒部68A
及び円筒部68Aの一端部に一体形成された鍔部68B
から成る。円筒部68Aの外径寸法は保持部64Aの内
径寸法に略一致されており、又鍔部68Bの外径寸法は
保持部64Aの内径寸法よりも大きく設定されている。
カラー68がスリット64の保持部64A内へ圧入され
た状態では、四片の爪部66は円筒部68Aの外周部に
よって塑性変形されている(図4及び図5参照)。な
お、サポートブラケット部38に形成されたスリット6
4の保持部64A内へカラー68が圧入された状態で、
一つのサブアッセンブリとされている。また、本実施形
態では、カラー68を樹脂製としたが、これに限らず、
金属製にしてもよい。
【0023】上述したサポートブラケット部38の上方
側には、インパネリインフォース70に基端部が固着さ
れて略車両前方側へ向けて突出された「他方の部材」と
してのスライドガイドプレート72の先端部が配置され
ている。なお、インパネリインフォース70は、略車両
幅方向を長手方向として配置されたパイプ状の高強度部
材である。スライドガイドプレート72は上方側が開放
された断面コ字形に形成されており、インパネリインフ
ォース70と同様に所定の高強度に設定されている。ま
た、スライドガイドプレート72の底面は、略車両前後
方向に沿って水平に位置されたストレート部72A及び
略車両後方側へ向かうにつれて略車両下方側へ所定角度
で傾斜された傾斜部72Bから成る摺動案内面を構成し
ている。さらに、スライドガイドプレート72の先端部
の上面には、前述したカラー68と同軸上となる位置に
ウエルドナット74が予め溶着されている。そして、カ
ラー68の鍔部68B側から取付ボルト76が挿入され
てウエルドナット74に螺合されることにより、サポー
トブラケット部38がスライドガイドプレート72の先
端部に固定されている。次に、本実施形態の作用並びに
効果を説明する。
【0024】図1に実線で示された状態が、通常時、即
ちブレーキ非操作時におけるブレーキペダル10及びペ
ダルブラケット32の状態である。なお、この状態か
ら、乗員がブレーキペダル10のペダルパッド42に踏
力を付与すると、ブレーキペダル10は回転軸部44回
りに略車両前方側へ揺動され、プッシュロッド50が略
車両前方側へ押圧される。これにより、ペダルパッド4
2に付与された乗員の踏力は、プッシュロッド50を介
してブレーキブースタ26に伝達されて増強された後、
マスタシリンダ22によって液圧に変換される。
【0025】一方、所定値以上の外力が車両前部に作用
すると、その際の荷重がマスタシリンダ28及びブレー
キブースタ26を介してダッシュパネル16に入力され
ることがある。この場合、ダッシュパネル16は図1に
二点鎖線で示される如く略車両後方側へ変位し、これに
伴ってペダルブラケット32にも略車両後方側への荷重
(図1の矢印B方向への荷重)が作用する。これに対
し、インパネリインフォース70に支持されたスライド
ガイドプレート72は高強度部材であることから、略車
両後方側へは殆ど変位しない。
【0026】このため、サポートブラケット部38に形
成されたスリット64の保持部64Aに圧入されて保持
されていたカラー68が、スリット64の保持部64A
から離脱部64Bへと相対的に変位し、当該離脱部64
Bから抜ける。これにより、サポートブラケット部38
のスライドガイドプレート72への結合状態が解除され
る。
【0027】離脱後のサポートブラケット部38は、図
1に二点鎖線で示される如く、スライドガイドプレート
72のストレート部72Aから傾斜部72Bへと摺動し
ていき、この過程でペダルブラケット32の後端側がそ
の前端側(ベースプレート部34)回りに略車両下方側
(かつ略車両前方側)へと回転変位される。なお、この
とき、ペダルブラケット32の一対のサイドプレート部
36には開口部39が形成されることにより略車両前後
方向に対する剛性が意図的に低下されているため、ペダ
ルブラケット32の後端側は円滑に回転変位される。
【0028】ペダルブラケット32の後端側が略車両下
方側(かつ略車両前方側)へ向けて回転変位されると、
これに支持された吊り下げ式のブレーキペダル10のペ
ダルパッド42も略車両前方側へと変位される。その結
果、本実施形態によれば、所定値以上の外力が車両前部
に作用した際に、乗員の慣性移動による脚部の膝の屈曲
を抑制することができ、ひいては乗員の脚部の膝をステ
アリングコラムから遠ざけることができる。
【0029】ここで、本実施形態では、スリット64の
保持部64Aの内周側に複数の爪部66を形成し、当該
爪部66を塑性変形させながらカラー68を保持部64
A内へ圧入させる構成を採ったので、取付ボルト76及
びウエルドナット74による締付トルク(締付力)は、
カラー68の圧入状態に何らの影響も与えず(すなわ
ち、相互に独立しており)、サポートブラケット部38
がスライドガイドプレート72から離脱する際の離脱荷
重はカラー68の円筒部68Aによって変形される爪部
66の形状や個数等によって決まる。このため、離脱荷
重のバラツキを極力抑えることができる。その結果、本
実施形態によれば、所定値以上の荷重が作用した際にお
けるペダルブラケット32の後端側(即ち、サポートブ
ラケット部38)のスライドガイドプレート72からの
離脱荷重の安定化を図ることができる。
【0030】さらに、通常のブレーキペダル10の操作
時には、ブレーキペダル10を介してサポートブラケッ
ト部38とスライドガイドプレート72との結合部位に
略車両下方側(図2の矢印C方向側)への荷重が加わる
が、本実施形態によれば、複数の爪部66を塑性変形さ
せながらカラー68を保持部64A内へ圧入させること
により、所定の保持力が確保されている。このため、通
常のブレーキペダル10の操作時におけるサポートブラ
ケット部38のスライドガイドプレート72への取付剛
性を確保することができる。従って、ブレーキペダル1
0の操作時にガタツキや異音が発生することはない。
【0031】総じていえば、本実施形態によれば、通常
のブレーキペダル10の操作時におけるペダルブラケッ
ト32の後端側のスライドガイドプレート72への取付
剛性の確保並びに所定値以上の荷重が作用した際におけ
るペダルブラケット32の後端側のスライドガイドプレ
ート72からの離脱荷重の安定化の両立を図ることがで
きる。
【0032】なお、上記構成において、取付ボルト76
及びウエルドナット74は広義には固定具又は締結具と
して把握されるものであり、カラー68も含めれば固定
手段として把握されるものである。また、スライドガイ
ドプレート72は、広義にはペダルブラケット32の後
端側(即ち、サポートブラケット部38)を略車両下方
側(かつ略車両前方側)へ向けて回転変位させる変位制
御手段或るいはスライド部材として把握されるものであ
り、その意味からすればスライドガイドプレート72の
底面は必ずしも本実施形態のようにストレート部72A
及び傾斜部72Bによって構成される必要はなく、三面
以上の平面の連続体として構成されていてもよいし、所
定曲率半径の単一曲面又は複数曲面の連続体として構成
されていてもよいし、更には平面と曲面の複合面として
構成されていてもよい。
【0033】また、本実施形態では、取付ボルト76を
サポートブラケット部38の下方側(図5の矢印A方向
側)から挿入してウエルドナット74に螺合させたが、
これに限らず、取付ボルト76をスライドガイドプレー
ト72の上方側からサポートブラケット部38側へ向け
て挿入してサポートブラケット部38の裏面側からナッ
トを螺合させる構成を採ってもよい。
【0034】さらに、本実施形態では、吊り下げ式のブ
レーキペダル10を対象として本発明を適用したが、こ
れに限らず、吊り下げ式のクラッチペダル等の車両用ペ
ダルに対して本発明を適用することも可能である。
【0035】また、車両用ペダルの範疇を越えて、例え
ば、所定値以上の外力が車両前部に作用した際にステア
リングコラムを車体側から離脱させるための離脱部構造
として、本発明を適用することも可能であり、所定値以
上の荷重が作用した場合に一方の部材と他方の部材との
結合状態を解除させる必要があるものであれば、本発明
はすべて適用可能である。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の本発
明に係る車両用離脱部構造は、一方の部材には荷重作用
方向に沿って切れ込み、内周側から軸心側へ向けて突出
された複数の爪部を有する保持部及び当該保持部と連通
されかつ保持部よりも幅広に開口された離脱部から成る
スリットが形成されており、当該スリットの保持部内へ
複数の爪部を変形させながら圧入されたカラーを介して
一方の部材と他方の部材とが締結具によって離脱可能に
結合されているため、通常時における一方の部材の他方
の部材への取付剛性の確保並びに所定値以上の荷重が作
用した際における一方の部材の他方の部材からの離脱荷
重の安定化の両立を図ることができるという優れた効果
を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るブレーキペダルの変位制御構
造の全体構成を示す側面図である。
【図2】図1に示されるペダルブラケットのサポートブ
ラケット部とスライドガイドプレートとの結合状態を示
す要部拡大縦断面図である。
【図3】図2に示されるサポートブラケット部にカラー
が圧入される前の状態を示すサポートブラケット部単品
の平面図である。
【図4】図3に示されるサポートブラケット部のスリッ
トにカラーが圧入された状態を示す図3に対応する平面
図である。
【図5】図4に示されるサブアッセンブリ化されたサポ
ートブラケット部の縦断面図である。
【図6】従来例に係るブレーキペダル周辺の全体構成を
示す側面図である。
【図7】図6に示されるペダルブラケット及びブラケッ
トを拡大して示す斜視図である。
【図8】組付状態における長孔に対するボルトの位置を
示す平面図である。
【符号の説明】
38 サポートブラケット部(一方の部材) 64 スリット64A 保持部 64B 離脱部 66 爪部 68 カラー 72 スライドガイドプレート(他方の部材)74 ウエルドナット(締結具) 76 取付ボルト(締結具)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−338108(JP,A) 特開 平6−211115(JP,A) 特開 平2−200579(JP,A) 実開 平4−80775(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 7/06 B62D 25/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定値以上の荷重が作用した場合に一方
    の部材と他方の部材との結合状態を解除させるための車
    両用離脱部構造であって、 一方の部材には荷重作用方向に沿って切れ込み、内周側
    から軸心側へ向けて突出された複数の爪部を有する保持
    部及び当該保持部と連通されかつ保持部よりも幅広に開
    口された離脱部から成るスリットが形成されており、 当該スリットの保持部内へ複数の爪部を変形させながら
    圧入されたカラーを介して一方の部材と他方の部材とが
    締結具によって離脱可能に結合されている、 ことを特徴とする車両用離脱部構造。
JP9764798A 1998-04-09 1998-04-09 車両用離脱部構造 Expired - Fee Related JP3236555B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9764798A JP3236555B2 (ja) 1998-04-09 1998-04-09 車両用離脱部構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9764798A JP3236555B2 (ja) 1998-04-09 1998-04-09 車両用離脱部構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11291944A JPH11291944A (ja) 1999-10-26
JP3236555B2 true JP3236555B2 (ja) 2001-12-10

Family

ID=14197904

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9764798A Expired - Fee Related JP3236555B2 (ja) 1998-04-09 1998-04-09 車両用離脱部構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3236555B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003019965A (ja) * 2001-07-09 2003-01-21 Aisin Seiki Co Ltd 車両用ステアリング装置
JP4266918B2 (ja) 2004-11-18 2009-05-27 豊田鉄工株式会社 車両用ペダルの後退防止装置
JP5914089B2 (ja) * 2012-03-27 2016-05-11 ダイハツ工業株式会社 車両のペダル支持構造

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11291944A (ja) 1999-10-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3267182B2 (ja) 車両用ペダル変位制御構造
JP3239751B2 (ja) 車両用ペダル支持構造
US8172026B2 (en) Vehicle pedal support system
JP3277814B2 (ja) 車両用ペダル変位制御構造
JP2004017709A (ja) 車両用ペダル支持構造
JPH11139346A (ja) 車両用ペダル変位制御構造
JP6572112B2 (ja) 車両用操作ペダルの支持構造
JPH10175492A (ja) 車両用ペダル変位制御構造
JP3236555B2 (ja) 車両用離脱部構造
JPH10236335A (ja) 車両用離脱部構造
JP2000344064A (ja) ペダル支持構造
JP4120528B2 (ja) 車両用ブレーキ配設構造
JPH1143073A (ja) 車両用ペダル変位制御構造
JP3995931B2 (ja) 車両用ペダル支持構造
JP3269412B2 (ja) 車両用ペダル支持構造
JPH11268667A (ja) 車両用ペダル変位制御構造
JPH10236288A (ja) 車両用ペダル支持構造
JP3856272B2 (ja) ペダルブラケットの構造
JP2001233187A (ja) 車両のブレーキペダル装置
JPH1159351A (ja) 車両用ペダル変位制御構造
JP3804651B2 (ja) 車両用ペダル変位制御構造
JPH10264860A (ja) 車両用離脱部構造
JP3236528B2 (ja) 車両用ペダル変位制御構造
JPH10264785A (ja) 車両用ペダル周辺構造
JP3671668B2 (ja) 車両用ペダル支持構造

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070928

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080928

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080928

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090928

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100928

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100928

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110928

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120928

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130928

Year of fee payment: 12

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees