JP2004249924A - ステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な成形により高い形状精度を有するコラムハウジングを構成して、低コストのステアリング装置を提供する。
【解決手段】コラム軸を支持するコラムハウジング2を、互いに平行をなす折り線により板材を折り曲げ成形し、突き合わされた端縁同士を、溶接等の接合手段により接合して、夫々の折り線を角とする多角形(矩形)断面を有して構成する。コラムハウジング2の一側端部には、他部との連結のための連結フランジ21を周設し、また長手方向の中途部には、車体への支持のための支持ブラケット22,22を一体に設ける。
【選択図】 図2
【解決手段】コラム軸を支持するコラムハウジング2を、互いに平行をなす折り線により板材を折り曲げ成形し、突き合わされた端縁同士を、溶接等の接合手段により接合して、夫々の折り線を角とする多角形(矩形)断面を有して構成する。コラムハウジング2の一側端部には、他部との連結のための連結フランジ21を周設し、また長手方向の中途部には、車体への支持のための支持ブラケット22,22を一体に設ける。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステアリング装置において操舵部材と舵取機構とを連絡するコラム軸を回動自在に支持するコラムハウジングの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
ステアリング装置は、車室の内部に配されたステアリングホイール等の操舵部材と車室の外部に配された舵取機構とをコラム軸を介して連結してなり、運転者により操舵部材に加えられる操舵トルクをコラム軸を介して舵取機構に伝え、該舵取機構の所定の動作により、操舵用の車輪(一般的には左右の前輪)を転舵せしめる構成となっている。
【0003】
このようなステアリング装置において、前記コラム軸は、筒形をなすコラムハウジングの内部に回動自在に支持され、該コラムハウジングを介して車室の内部に取付けられている。ここで、コラムハウジング内でのコラム軸の支持には、抵抗の少ない滑らかな回転を実現するために、玉軸受等の転がり軸受が広く用いられており、この転がり軸受の内嵌保持を可能とするためにコラムハウジングは円筒形状としてある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−302046号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上の如く円筒形状をなすコラムハウジングは、円形断面のパイプ材を素材として製作されるが、安価な市販のパイプ材を使用する場合、内径寸法、外径寸法等の各部の寸法が制約されるという問題があり、適正な寸法を有する特殊なパイプ材を使用した場合、製品コストの増大を招くという問題がある。また、パイプ材を素材として用いる場合、車体への支持部となる支持ブラケットの後付けが必要となり、製造の手間及びコストの増大を招くという不具合がある。
【0006】
前記特許文献1に開示されたステアリング装置においては、支持ブラケットを一体に備えるコラムハウジングが用いられている。このコラムハウジングは、予め所定形状に板取りされた平板を素材として用い、この平板を、支持ブラケットの対応部位においては矩形筒形に、他の部分においては円筒形に夫々成形し、突き合わせ端縁を溶接接合して構成されている。この構成によれば、支持ブラケットの後付けが不要となる反面、軸長方向の各部を異なる形状に成形するという複雑な成形工程が要求されるという難点があり、また円筒形の成形部に高い形状精度を確保することが難しく、転がり軸受の保持部に追加工を強いられるという問題がある。
【0007】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、板材を素材として簡易な成形によりコラムハウジングを構成し、低コストのステアリング装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1発明に係るステアリング装置は、操舵部材と舵取機構とを連絡するコラム軸を、筒形をなすコラムハウジングの内部に転がり軸受により支持してあるステアリング装置において、前記コラムハウジングは、互いに略平行をなす複数の折り線に沿って板材を折り曲げ成形し、夫々の折り線を角とする多角形断面を有して構成してあることを特徴とする。
【0009】
本発明においては、一面内に略平行をなして設定された折り線に沿って板材を折り曲げ成形し、例えば、相互に突き合わされた端縁を溶接等の手段により接合して多角形断面の筒体を構成し、コラムハウジングとして使用する。このようなコラムハウジングは、簡易な成形により良好な形状精度を有して構成することができ、ステアリング装置の低コスト化に寄与し得る。コラム軸を支持する転がり軸受は、コラムハウジングの内部に板状のスペーサにより支持された円筒形の保持部を設け、この保持部に内嵌保持させればよい。
【0010】
また本発明の第2発明に係るステアリング装置は、第1発明におけるコラムハウジングの断面に対応する多角形の外周縁と転動体の軌道が形成された内周縁とを有する板材により構成され、前記転がり軸受の外輪と、該転がり軸受の支持体とを兼ねる外輪フレームを備えることを特徴とする。
【0011】
この発明においては、コラムハウジングに内嵌固定される板材の内周縁に転動体の軌道を一体形成し、転がり軸受の外輪と支持体とを兼ねる外輪フレームを構成し、コラム軸の支持構造の簡素化により更なる低コスト化を図る。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係るステアリング装置の全体構成を示す模式図である。
【0013】
図中1は、コラム軸であり、該コラム軸1は、筒形をなすコラムハウジング2の内部に回転自在に支持されている。コラムハウジング2の一側には、センサハウジング3及び減速機ハウジング4が同軸的に連設されており、コラム軸1は、コラムハウジング2の中途部をアッパブラケット20により支え、また減速機ハウジング4の端部をロアブラケット40により支えて、センサハウジング3及び減速機ハウジング4の連設側を前下方(図における左下方)に向けた傾斜姿勢にて車室の内部に取り付けられている。
【0014】
コラムハウジング2の上部に突出するコラム軸1の上端部には、車室内部の運転者に対面するようにステアリングホイール10が嵌着固定され、同じく減速機ハウジング4の下部に突出するコラム軸1の下端部は、両端にユニバーサルジョイント50,50を備える中間軸5を介して舵取機構6の入力軸60に連結されている。以上の構成により、操舵のためにステアリングホイール10に加えられる操舵トルクは、コラム軸1及び中間軸5を介して舵取機構6の入力軸60に伝達され、該舵取機構6の動作により操舵が実行される。
【0015】
センサハウジング3の内部には、ステアリングホイール10を介してコラム軸1に加えられる操舵トルクを検出するトルクセンサが構成され、また減速機ハウジング4の内部には、該センサハウジング3の外側に取付けられた操舵補助用のモータ41の発生力をコラム軸1に伝えるウォーム式減速装置が構成されており、図1に示すステアリング装置は、センサハウジング3内部のトルクセンサによる検出トルクに基づいて操舵補助用のモータ41を駆動し、該モータ41の回転力を減速機ハウジング4内部のウォーム式減速装置を介してコラム軸1に伝え、前述の如く行われる操舵を補助する電動パワーステアリング装置として構成されている
【0016】
図2は、コラム軸1を支持するコラムハウジング2の外観斜視図である。本図に示す如くコラムハウジング2は、全長に亘って矩形断面を有する筒体として構成されており、一側端部には、図中に2点鎖線により示す如く連結フランジ21が周設され、長手方向の中途部には、幅方向の両側辺に沿って立ち上がる一対の支持ブラケット22,22が設けてある。
【0017】
連結フランジ21には、複数(図においては4つ)のボルト孔23,23…が周方向に等配をなして貫通形成されており、コラムハウジング2は、連結フランジ21をセンサハウジング3の同側の連結フランジ30(図1参照)に整合させ、前記ボルト孔23,23…の夫々に挿通させた図示しない固定ボルトを連結フランジ30に締め付けてセンサハウジング3と連結されている。
【0018】
また支持ブラケット22,22には、互いに対向する部位にボルト孔24,24が貫通形成されており、コラムハウジング2は、支持ブラケット22,22をアッパブラケット20に整合させ、前記ボルト孔24,24に挿通された一本の支持ボルト25(図1参照)をアッパブラケット20に締め付けて、該アッパブラケット20による前述した支持がなされている。
【0019】
図3は、コラムハウジング2の成形手順の説明図である。コラムハウジング2の成形には、図3(a)に示す如く、矩形に板取りされた板材2aが素材として用いられる。板材2aは、コラムハウジング2の全長に対応する長さLと、コラムハウジング2の周長に対応する幅Wとを有しており、長さ方向の中途部には、幅方向の両側縁から内向きに、幅Wの略1/8に達する各一対のスリット2b,2bが形成されている。
【0020】
以上の如き板材2aを用いたコラムハウジング2の成形は、まず、図3(a)に示す如く、板材2aの幅方向の中央部にW/4の幅を隔てて、両側縁と平行をなす2本の折り線2c,2cを設定し、またこれらの折り線2c,2cの他側に、夫々W/4の幅を隔てて両側縁と平行をなす2本の折り線2d,2dを設定する。
【0021】
次いで、図3(b)に示す如く、折り線2c,2cに沿って板材2aを厚さ方向の同側に向けて略直角に屈曲成形し、更に、図3(c)に示す如く、折り線2d,2dに沿って板材2aを略直角に屈曲成形し、この屈曲により互いに突き合わされる板材2aの側縁を溶接等の接合手段によって接合して、矩形筒形をなすコラムハウジング2が成形される。
【0022】
なお、折り線2d,2dによる屈曲成形を、前記各一対のスリット2b,2b間の部分を除いて実施すれば、図3(c)に示す如く、幅方向の両側辺に沿って立ち上がる起立片2e,2eが残り、これらにボルト孔24,24を貫通形成することにより、図2に示す支持ブラケット22,22を一体成形することができる。
【0023】
このようにコラムハウジング2は、直線状をなす4本の折り線2c,2c及び2d,2dに沿って板材2aを屈曲せしめるという簡易な成形により、高い形状精度を有して製造することができる。また素材となる板材2aは、前述の如く、単純な矩形形状を有しており、板取りを含めて製造工程の大幅な簡素化を図ることができ、製品コストの大幅な削減を図ることができる。
【0024】
更に、板材2aの側縁に前述の如きスリット2b,2bを設け、このスリット2b,2b間の部分を屈曲させずに残すことにより、車体への支持部として用いられる支持ブラケット22,22を一体構成することができ、製造の手間及び製品コストの更なる削減を図ることができる。
【0025】
図4は、コラムハウジング2の他の成形手順の説明図である。この成形手順においては、図4(a)に示す如く、コラムハウジング2の全長に対応する長さLと、コラムハウジング2の周長に対応する幅Wとを有して矩形に板取りされた板材2aの幅方向の両側縁に、雄形のファスナ部2f及び雌形のファスナ部2gを夫々設けておき、このような板材2aに、図3におけると同様に折り線2c,2c及び折り線2d,2dを設定し、まず図4(b)に示す如く、折り線2c,2cに沿って板材2aを厚さ方向の同側に向けて略直角に屈曲成形し、次いで、図4(c)に示す如く、折り線2d,2dに沿って板材2aを略直角に屈曲成形し、この屈曲により互いに突き合わされる板材2aの両側縁に前述の如く設けられた雄形のファスナ部2fと雌形のファスナ部2gとを相互に噛み合わせることにより、矩形筒形をなすコラムハウジング2が成形される。
【0026】
図4に示す成形手順によれば、接合のための溶接工程が不要となり、製品コストの更なる低減を図ることができる。なお、ファスナ部2f,2gの噛み合わせ部に対し、抜け止めのために、スポット溶接、かしめ等の接合補助処理を行ってもよい。
【0027】
この成形手順においても、図4(a)に示す如く、板材2aの幅方向の両側縁に各一対のスリット2b,2bを形成しておき、折り線2d,2dによる屈曲成形をスリット2b,2b間の部分を除いて実施すれば、図4(c)に示す如く、幅方向の両側辺に沿って立ち上がる起立片2e,2eが残り、これらにボルト孔24,24を貫通形成することにより、図2に示す支持ブラケット22,22を一体成形することができる。
【0028】
コラムハウジング2は、以上の如き成形の後、一側端部の外面に連結フランジ21を取付け、更に、両端部の内側にコラム軸1を支持するための転がり軸受7を取付けて構成される。図5は、コラムハウジング2への転がり軸受7の取付け構造を示す縦断面図である。
【0029】
本図に示す転がり軸受7は、短寸円筒形をなす内輪70及び外輪71と、これらの間に介装された複数のボール(転動体)72,72…と、これらのボール72,72…を周方向の間隔を保って保持する保持器73とを備える公知の深溝玉軸受である。このように円形断面を有する転がり軸受7を前述の如く矩形断面を有するコラムハウジング2の端部に取り付けるために、図5においては、スペーサ8が用いられている。
【0030】
図6は、以上の取付けに用いられるスペーサ8の外観斜視図である。本図に示す如くスペーサ8は、矩形の外周縁と円形の内周縁とを有する支持板80と、該支持板80の内周縁に溶接固定された円筒形の保持筒81とを備えてなる。支持板80の外形は、図6中に2点鎖線により示すコラムハウジング2の内面形状に対応させてあり、スペーサ8は、支持板80の外周縁をコラムハウジング2に嵌め込み、該コラムハウジング2の端部近傍に固定されている。
【0031】
この固定は、図5(a)においては、コラムハウジング2の周壁の一部を支持板80の両側において内向きにかしめ、夫々のかしめ片26,27を支持板80の外周縁に当接せしめて実現されており、また図5(b)においては、支持板80の外周縁をコラムハウジング2の内面に溶接して実現されている。
【0032】
保持筒81の内周面は、以上の如きスペーサ8の固定後に、コラムハウジング2の軸心上において、転がり軸受7の嵌め込みが可能な内径を有するように加工されている。転がり軸受7は、図5に示す如く、保持筒81に内嵌された外輪71を止め輪82により軸長方向への移動不可に固定してスペーサ8に保持されており、コラム軸1は、転がり軸受7の内輪70に挿通せしめられ、コラムハウジング2の内部に同軸的に支持されている。
【0033】
このようにスペーサ8を用いることにより、円形断面を有する転がり軸受7を矩形筒形をなすコラムハウジング2の内部に保持させ、コラム軸1の支持が可能となり、安価なコラムハウジング2の使用によりステアリング装置の低コスト化を図ることができる。なお、コラムハウジング2内へのスペーサ8の固定は、図5に示すかしめ及び溶接に限らず、他の固定手段により実現してもよい。
【0034】
図7は、転がり軸受7の他の取付け構造を示す縦断面図であり、図5と同様、コラムハウジング2の一側端部が示されている。本図に示す転がり軸受7は、図5に示す転がり軸受7と同様、短寸円筒形をなす内輪70、複数のボール72,72…及び保持器73とを備えると共に、図5及び図6に示す転がり軸受7の外輪71とスペーサ8とを兼ねる外輪フレーム74を備えて構成されている。
【0035】
図8は、外輪フレーム74の分解斜視図である。図示の如く外輪フレーム74は、矩形の外周縁と円形の内周縁とを有する2枚の側板75,76を厚さ方向に重ね、溶接等の接合手段により一体に接合して構成されている。両側板75,76の外周縁には、略直角をなして一側に張り出す固定鍔77,77が周設されており、同じく内周縁には、固定鍔77,77と同側に、45°前後の傾斜角度を有して内向きに張り出す軌道鍔78,78が周設されており、側板75,76は、夫々の固定鍔77,77及び軌道鍔78,78を逆向きとして重ね合わされて一体化されている。
【0036】
以上の如く側板75,76により構成された外輪フレーム74は、軌道鍔78,78間に略直角をなして形成される溝を前記ボール72,72…の転動溝として利用し、図7に示す如く、この転動溝と内輪70の外周面に設けられた転動溝との間に前記ボール72,72…を介在させて、これらのボール72,72…を保持器73により保持せしめて転がり軸受7を構成している。
【0037】
外輪フレーム74の外形は、図8中に2点鎖線により示すコラムハウジング2の内面形状に対応させてあり、外輪フレーム74は、固定鍔77,77が周設された外周縁をコラムハウジング2に嵌め込み、該コラムハウジング2の端部近傍に固定されている。
【0038】
この固定は、図7(a)においては、外輪フレーム74を構成する側板75,76外周の固定鍔77,77の両側においてコラムハウジング2の周壁の一部を内向きにかしめ、夫々のかしめ片26,27を固定鍔77,77の端縁に当接せしめて実現されており、また図7(b)においては、前記固定鍔77,77の端縁をコラムハウジング2の内面に溶接して実現されている。
【0039】
以上の如き外輪フレーム74を備える転がり軸受7を用いることにより、矩形筒形をなすコラムハウジング2の内部でのコラム軸1の支持を確実に実現することができる。外輪フレーム74は、2枚の側板75,76を重ねて接合せしめてなる簡素な構成を有し、前記側板75,76は、図8に示す如く、板材のプレス成形により簡易に成形可能な形状を有しているから、安価なコラムハウジング2との併用によりステアリング装置の更なる低コスト化を図ることができる。
【0040】
なお以上の実施の形態においては、転動体としてボール72,72…を備える転がり軸受7を用いてあるが、転動体としてコロを備える転がり軸受7を用いてもよいことは言うまでもない。
【0041】
また以上の実施の形態においては、コラムハウジング2を矩形(4角形)断面としてあるが、3角形、5角形、6角形等の他の多角形断面としてもよい。これらの多角形断面を有するコラムハウジング2も、実施の形態に示す矩形断面を有するコラムハウジング2と同様に、互いに平行な直線状の折り線によって平板を屈曲せしめることにより、簡易に、しかも高精度に成形することができ、製品コストの大幅な削減を図ることができる。
【0042】
また以上の実施の形態においては、操舵補助用のモータ41の回転をウォーム式減速装置によりコラム軸1に伝える構成とした電動パワーステアリング装置への適用例について述べたが、本発明は、ハイポイドギヤ式等の他の形式の減速装置を備える電動パワーステアリング装置に適用することも可能であり、更には、運転者によりステアリングホイール10に加えられる操舵トルクのみによって操舵を行わせるマニュアル式のステアリング装置への適用も可能であり、また舵取機構6に付設された油圧シリンダの発生力により操舵を補助する油圧パワーステアリング装置への適用も可能である。
【0043】
【発明の効果】
以上詳述した如く本発明に係るステアリング装置においては、簡易な成形により高い形状精度を有するコラムハウジングを提供することができ、製品コストの低下を図り得る等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るステアリング装置の全体構成を示す模式図である。
【図2】コラム軸を支持するコラムハウジングの外観斜視図である。
【図3】コラムハウジングの成形手順の説明図である。
【図4】コラムハウジングの他の成形手順の説明図である。
【図5】コラムハウジングへの転がり軸受の取付け構造を示す縦断面図である。
【図6】図5に示す取付けにおいて用いられるスペーサの外観斜視図である。
【図7】転がり軸受の他の取付け構造を示す縦断面図である。
【図8】図7に示す取付けにおいて用いられる外輪フレームの分解斜視図である。
【符号の説明】
1 コラム軸
2 コラムハウジング
2a 板材
2c,2d 折り線
6 舵取機構
7 転がり軸受
10 ステアリングホイール(操舵部材)
72 ボール(転動体)
74 外輪フレーム
78 軌道鍔(軌道)
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステアリング装置において操舵部材と舵取機構とを連絡するコラム軸を回動自在に支持するコラムハウジングの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
ステアリング装置は、車室の内部に配されたステアリングホイール等の操舵部材と車室の外部に配された舵取機構とをコラム軸を介して連結してなり、運転者により操舵部材に加えられる操舵トルクをコラム軸を介して舵取機構に伝え、該舵取機構の所定の動作により、操舵用の車輪(一般的には左右の前輪)を転舵せしめる構成となっている。
【0003】
このようなステアリング装置において、前記コラム軸は、筒形をなすコラムハウジングの内部に回動自在に支持され、該コラムハウジングを介して車室の内部に取付けられている。ここで、コラムハウジング内でのコラム軸の支持には、抵抗の少ない滑らかな回転を実現するために、玉軸受等の転がり軸受が広く用いられており、この転がり軸受の内嵌保持を可能とするためにコラムハウジングは円筒形状としてある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−302046号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上の如く円筒形状をなすコラムハウジングは、円形断面のパイプ材を素材として製作されるが、安価な市販のパイプ材を使用する場合、内径寸法、外径寸法等の各部の寸法が制約されるという問題があり、適正な寸法を有する特殊なパイプ材を使用した場合、製品コストの増大を招くという問題がある。また、パイプ材を素材として用いる場合、車体への支持部となる支持ブラケットの後付けが必要となり、製造の手間及びコストの増大を招くという不具合がある。
【0006】
前記特許文献1に開示されたステアリング装置においては、支持ブラケットを一体に備えるコラムハウジングが用いられている。このコラムハウジングは、予め所定形状に板取りされた平板を素材として用い、この平板を、支持ブラケットの対応部位においては矩形筒形に、他の部分においては円筒形に夫々成形し、突き合わせ端縁を溶接接合して構成されている。この構成によれば、支持ブラケットの後付けが不要となる反面、軸長方向の各部を異なる形状に成形するという複雑な成形工程が要求されるという難点があり、また円筒形の成形部に高い形状精度を確保することが難しく、転がり軸受の保持部に追加工を強いられるという問題がある。
【0007】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、板材を素材として簡易な成形によりコラムハウジングを構成し、低コストのステアリング装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1発明に係るステアリング装置は、操舵部材と舵取機構とを連絡するコラム軸を、筒形をなすコラムハウジングの内部に転がり軸受により支持してあるステアリング装置において、前記コラムハウジングは、互いに略平行をなす複数の折り線に沿って板材を折り曲げ成形し、夫々の折り線を角とする多角形断面を有して構成してあることを特徴とする。
【0009】
本発明においては、一面内に略平行をなして設定された折り線に沿って板材を折り曲げ成形し、例えば、相互に突き合わされた端縁を溶接等の手段により接合して多角形断面の筒体を構成し、コラムハウジングとして使用する。このようなコラムハウジングは、簡易な成形により良好な形状精度を有して構成することができ、ステアリング装置の低コスト化に寄与し得る。コラム軸を支持する転がり軸受は、コラムハウジングの内部に板状のスペーサにより支持された円筒形の保持部を設け、この保持部に内嵌保持させればよい。
【0010】
また本発明の第2発明に係るステアリング装置は、第1発明におけるコラムハウジングの断面に対応する多角形の外周縁と転動体の軌道が形成された内周縁とを有する板材により構成され、前記転がり軸受の外輪と、該転がり軸受の支持体とを兼ねる外輪フレームを備えることを特徴とする。
【0011】
この発明においては、コラムハウジングに内嵌固定される板材の内周縁に転動体の軌道を一体形成し、転がり軸受の外輪と支持体とを兼ねる外輪フレームを構成し、コラム軸の支持構造の簡素化により更なる低コスト化を図る。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係るステアリング装置の全体構成を示す模式図である。
【0013】
図中1は、コラム軸であり、該コラム軸1は、筒形をなすコラムハウジング2の内部に回転自在に支持されている。コラムハウジング2の一側には、センサハウジング3及び減速機ハウジング4が同軸的に連設されており、コラム軸1は、コラムハウジング2の中途部をアッパブラケット20により支え、また減速機ハウジング4の端部をロアブラケット40により支えて、センサハウジング3及び減速機ハウジング4の連設側を前下方(図における左下方)に向けた傾斜姿勢にて車室の内部に取り付けられている。
【0014】
コラムハウジング2の上部に突出するコラム軸1の上端部には、車室内部の運転者に対面するようにステアリングホイール10が嵌着固定され、同じく減速機ハウジング4の下部に突出するコラム軸1の下端部は、両端にユニバーサルジョイント50,50を備える中間軸5を介して舵取機構6の入力軸60に連結されている。以上の構成により、操舵のためにステアリングホイール10に加えられる操舵トルクは、コラム軸1及び中間軸5を介して舵取機構6の入力軸60に伝達され、該舵取機構6の動作により操舵が実行される。
【0015】
センサハウジング3の内部には、ステアリングホイール10を介してコラム軸1に加えられる操舵トルクを検出するトルクセンサが構成され、また減速機ハウジング4の内部には、該センサハウジング3の外側に取付けられた操舵補助用のモータ41の発生力をコラム軸1に伝えるウォーム式減速装置が構成されており、図1に示すステアリング装置は、センサハウジング3内部のトルクセンサによる検出トルクに基づいて操舵補助用のモータ41を駆動し、該モータ41の回転力を減速機ハウジング4内部のウォーム式減速装置を介してコラム軸1に伝え、前述の如く行われる操舵を補助する電動パワーステアリング装置として構成されている
【0016】
図2は、コラム軸1を支持するコラムハウジング2の外観斜視図である。本図に示す如くコラムハウジング2は、全長に亘って矩形断面を有する筒体として構成されており、一側端部には、図中に2点鎖線により示す如く連結フランジ21が周設され、長手方向の中途部には、幅方向の両側辺に沿って立ち上がる一対の支持ブラケット22,22が設けてある。
【0017】
連結フランジ21には、複数(図においては4つ)のボルト孔23,23…が周方向に等配をなして貫通形成されており、コラムハウジング2は、連結フランジ21をセンサハウジング3の同側の連結フランジ30(図1参照)に整合させ、前記ボルト孔23,23…の夫々に挿通させた図示しない固定ボルトを連結フランジ30に締め付けてセンサハウジング3と連結されている。
【0018】
また支持ブラケット22,22には、互いに対向する部位にボルト孔24,24が貫通形成されており、コラムハウジング2は、支持ブラケット22,22をアッパブラケット20に整合させ、前記ボルト孔24,24に挿通された一本の支持ボルト25(図1参照)をアッパブラケット20に締め付けて、該アッパブラケット20による前述した支持がなされている。
【0019】
図3は、コラムハウジング2の成形手順の説明図である。コラムハウジング2の成形には、図3(a)に示す如く、矩形に板取りされた板材2aが素材として用いられる。板材2aは、コラムハウジング2の全長に対応する長さLと、コラムハウジング2の周長に対応する幅Wとを有しており、長さ方向の中途部には、幅方向の両側縁から内向きに、幅Wの略1/8に達する各一対のスリット2b,2bが形成されている。
【0020】
以上の如き板材2aを用いたコラムハウジング2の成形は、まず、図3(a)に示す如く、板材2aの幅方向の中央部にW/4の幅を隔てて、両側縁と平行をなす2本の折り線2c,2cを設定し、またこれらの折り線2c,2cの他側に、夫々W/4の幅を隔てて両側縁と平行をなす2本の折り線2d,2dを設定する。
【0021】
次いで、図3(b)に示す如く、折り線2c,2cに沿って板材2aを厚さ方向の同側に向けて略直角に屈曲成形し、更に、図3(c)に示す如く、折り線2d,2dに沿って板材2aを略直角に屈曲成形し、この屈曲により互いに突き合わされる板材2aの側縁を溶接等の接合手段によって接合して、矩形筒形をなすコラムハウジング2が成形される。
【0022】
なお、折り線2d,2dによる屈曲成形を、前記各一対のスリット2b,2b間の部分を除いて実施すれば、図3(c)に示す如く、幅方向の両側辺に沿って立ち上がる起立片2e,2eが残り、これらにボルト孔24,24を貫通形成することにより、図2に示す支持ブラケット22,22を一体成形することができる。
【0023】
このようにコラムハウジング2は、直線状をなす4本の折り線2c,2c及び2d,2dに沿って板材2aを屈曲せしめるという簡易な成形により、高い形状精度を有して製造することができる。また素材となる板材2aは、前述の如く、単純な矩形形状を有しており、板取りを含めて製造工程の大幅な簡素化を図ることができ、製品コストの大幅な削減を図ることができる。
【0024】
更に、板材2aの側縁に前述の如きスリット2b,2bを設け、このスリット2b,2b間の部分を屈曲させずに残すことにより、車体への支持部として用いられる支持ブラケット22,22を一体構成することができ、製造の手間及び製品コストの更なる削減を図ることができる。
【0025】
図4は、コラムハウジング2の他の成形手順の説明図である。この成形手順においては、図4(a)に示す如く、コラムハウジング2の全長に対応する長さLと、コラムハウジング2の周長に対応する幅Wとを有して矩形に板取りされた板材2aの幅方向の両側縁に、雄形のファスナ部2f及び雌形のファスナ部2gを夫々設けておき、このような板材2aに、図3におけると同様に折り線2c,2c及び折り線2d,2dを設定し、まず図4(b)に示す如く、折り線2c,2cに沿って板材2aを厚さ方向の同側に向けて略直角に屈曲成形し、次いで、図4(c)に示す如く、折り線2d,2dに沿って板材2aを略直角に屈曲成形し、この屈曲により互いに突き合わされる板材2aの両側縁に前述の如く設けられた雄形のファスナ部2fと雌形のファスナ部2gとを相互に噛み合わせることにより、矩形筒形をなすコラムハウジング2が成形される。
【0026】
図4に示す成形手順によれば、接合のための溶接工程が不要となり、製品コストの更なる低減を図ることができる。なお、ファスナ部2f,2gの噛み合わせ部に対し、抜け止めのために、スポット溶接、かしめ等の接合補助処理を行ってもよい。
【0027】
この成形手順においても、図4(a)に示す如く、板材2aの幅方向の両側縁に各一対のスリット2b,2bを形成しておき、折り線2d,2dによる屈曲成形をスリット2b,2b間の部分を除いて実施すれば、図4(c)に示す如く、幅方向の両側辺に沿って立ち上がる起立片2e,2eが残り、これらにボルト孔24,24を貫通形成することにより、図2に示す支持ブラケット22,22を一体成形することができる。
【0028】
コラムハウジング2は、以上の如き成形の後、一側端部の外面に連結フランジ21を取付け、更に、両端部の内側にコラム軸1を支持するための転がり軸受7を取付けて構成される。図5は、コラムハウジング2への転がり軸受7の取付け構造を示す縦断面図である。
【0029】
本図に示す転がり軸受7は、短寸円筒形をなす内輪70及び外輪71と、これらの間に介装された複数のボール(転動体)72,72…と、これらのボール72,72…を周方向の間隔を保って保持する保持器73とを備える公知の深溝玉軸受である。このように円形断面を有する転がり軸受7を前述の如く矩形断面を有するコラムハウジング2の端部に取り付けるために、図5においては、スペーサ8が用いられている。
【0030】
図6は、以上の取付けに用いられるスペーサ8の外観斜視図である。本図に示す如くスペーサ8は、矩形の外周縁と円形の内周縁とを有する支持板80と、該支持板80の内周縁に溶接固定された円筒形の保持筒81とを備えてなる。支持板80の外形は、図6中に2点鎖線により示すコラムハウジング2の内面形状に対応させてあり、スペーサ8は、支持板80の外周縁をコラムハウジング2に嵌め込み、該コラムハウジング2の端部近傍に固定されている。
【0031】
この固定は、図5(a)においては、コラムハウジング2の周壁の一部を支持板80の両側において内向きにかしめ、夫々のかしめ片26,27を支持板80の外周縁に当接せしめて実現されており、また図5(b)においては、支持板80の外周縁をコラムハウジング2の内面に溶接して実現されている。
【0032】
保持筒81の内周面は、以上の如きスペーサ8の固定後に、コラムハウジング2の軸心上において、転がり軸受7の嵌め込みが可能な内径を有するように加工されている。転がり軸受7は、図5に示す如く、保持筒81に内嵌された外輪71を止め輪82により軸長方向への移動不可に固定してスペーサ8に保持されており、コラム軸1は、転がり軸受7の内輪70に挿通せしめられ、コラムハウジング2の内部に同軸的に支持されている。
【0033】
このようにスペーサ8を用いることにより、円形断面を有する転がり軸受7を矩形筒形をなすコラムハウジング2の内部に保持させ、コラム軸1の支持が可能となり、安価なコラムハウジング2の使用によりステアリング装置の低コスト化を図ることができる。なお、コラムハウジング2内へのスペーサ8の固定は、図5に示すかしめ及び溶接に限らず、他の固定手段により実現してもよい。
【0034】
図7は、転がり軸受7の他の取付け構造を示す縦断面図であり、図5と同様、コラムハウジング2の一側端部が示されている。本図に示す転がり軸受7は、図5に示す転がり軸受7と同様、短寸円筒形をなす内輪70、複数のボール72,72…及び保持器73とを備えると共に、図5及び図6に示す転がり軸受7の外輪71とスペーサ8とを兼ねる外輪フレーム74を備えて構成されている。
【0035】
図8は、外輪フレーム74の分解斜視図である。図示の如く外輪フレーム74は、矩形の外周縁と円形の内周縁とを有する2枚の側板75,76を厚さ方向に重ね、溶接等の接合手段により一体に接合して構成されている。両側板75,76の外周縁には、略直角をなして一側に張り出す固定鍔77,77が周設されており、同じく内周縁には、固定鍔77,77と同側に、45°前後の傾斜角度を有して内向きに張り出す軌道鍔78,78が周設されており、側板75,76は、夫々の固定鍔77,77及び軌道鍔78,78を逆向きとして重ね合わされて一体化されている。
【0036】
以上の如く側板75,76により構成された外輪フレーム74は、軌道鍔78,78間に略直角をなして形成される溝を前記ボール72,72…の転動溝として利用し、図7に示す如く、この転動溝と内輪70の外周面に設けられた転動溝との間に前記ボール72,72…を介在させて、これらのボール72,72…を保持器73により保持せしめて転がり軸受7を構成している。
【0037】
外輪フレーム74の外形は、図8中に2点鎖線により示すコラムハウジング2の内面形状に対応させてあり、外輪フレーム74は、固定鍔77,77が周設された外周縁をコラムハウジング2に嵌め込み、該コラムハウジング2の端部近傍に固定されている。
【0038】
この固定は、図7(a)においては、外輪フレーム74を構成する側板75,76外周の固定鍔77,77の両側においてコラムハウジング2の周壁の一部を内向きにかしめ、夫々のかしめ片26,27を固定鍔77,77の端縁に当接せしめて実現されており、また図7(b)においては、前記固定鍔77,77の端縁をコラムハウジング2の内面に溶接して実現されている。
【0039】
以上の如き外輪フレーム74を備える転がり軸受7を用いることにより、矩形筒形をなすコラムハウジング2の内部でのコラム軸1の支持を確実に実現することができる。外輪フレーム74は、2枚の側板75,76を重ねて接合せしめてなる簡素な構成を有し、前記側板75,76は、図8に示す如く、板材のプレス成形により簡易に成形可能な形状を有しているから、安価なコラムハウジング2との併用によりステアリング装置の更なる低コスト化を図ることができる。
【0040】
なお以上の実施の形態においては、転動体としてボール72,72…を備える転がり軸受7を用いてあるが、転動体としてコロを備える転がり軸受7を用いてもよいことは言うまでもない。
【0041】
また以上の実施の形態においては、コラムハウジング2を矩形(4角形)断面としてあるが、3角形、5角形、6角形等の他の多角形断面としてもよい。これらの多角形断面を有するコラムハウジング2も、実施の形態に示す矩形断面を有するコラムハウジング2と同様に、互いに平行な直線状の折り線によって平板を屈曲せしめることにより、簡易に、しかも高精度に成形することができ、製品コストの大幅な削減を図ることができる。
【0042】
また以上の実施の形態においては、操舵補助用のモータ41の回転をウォーム式減速装置によりコラム軸1に伝える構成とした電動パワーステアリング装置への適用例について述べたが、本発明は、ハイポイドギヤ式等の他の形式の減速装置を備える電動パワーステアリング装置に適用することも可能であり、更には、運転者によりステアリングホイール10に加えられる操舵トルクのみによって操舵を行わせるマニュアル式のステアリング装置への適用も可能であり、また舵取機構6に付設された油圧シリンダの発生力により操舵を補助する油圧パワーステアリング装置への適用も可能である。
【0043】
【発明の効果】
以上詳述した如く本発明に係るステアリング装置においては、簡易な成形により高い形状精度を有するコラムハウジングを提供することができ、製品コストの低下を図り得る等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るステアリング装置の全体構成を示す模式図である。
【図2】コラム軸を支持するコラムハウジングの外観斜視図である。
【図3】コラムハウジングの成形手順の説明図である。
【図4】コラムハウジングの他の成形手順の説明図である。
【図5】コラムハウジングへの転がり軸受の取付け構造を示す縦断面図である。
【図6】図5に示す取付けにおいて用いられるスペーサの外観斜視図である。
【図7】転がり軸受の他の取付け構造を示す縦断面図である。
【図8】図7に示す取付けにおいて用いられる外輪フレームの分解斜視図である。
【符号の説明】
1 コラム軸
2 コラムハウジング
2a 板材
2c,2d 折り線
6 舵取機構
7 転がり軸受
10 ステアリングホイール(操舵部材)
72 ボール(転動体)
74 外輪フレーム
78 軌道鍔(軌道)
Claims (2)
- 操舵部材と舵取機構とを連絡するコラム軸を、筒形をなすコラムハウジングの内部に転がり軸受により支持してあるステアリング装置において、
前記コラムハウジングは、互いに略平行をなす複数の折り線に沿って板材を折り曲げ成形し、夫々の折り線を角とする多角形断面を有して構成してあることを特徴とするステアリング装置。 - 前記コラムハウジングの断面に対応する多角形の外周縁と転動体の軌道が形成された内周縁とを有する板材により構成され、前記転がり軸受の外輪と、該転がり軸受の支持体とを兼ねる外輪フレームを備えることを特徴とする請求項1記載のステアリング装置。
Priority Applications (1)
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-
2003
- 2003-02-21 JP JP2003044474A patent/JP2004249924A/ja active Pending
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