JP2001315655A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両への取付が容易であり、ラック・ピニオ
ンの歯の強度を上げなくても高い出力が可能で、かつ、
静粛性も損なわない電動パワーステアリング装置を提供
する。 【解決手段】 ピニオン軸6の軸線A1と略線対称にな
るようにモータ7の軸線A2を配置し、ラック軸2と同
軸的に配置されたベアリングナット9を介して、モータ
7の電動操舵力をラック軸2に付与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動パワーステア
リング装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ラック
・ピニオン式の電動パワーステアリング装置には、主と
して、入力軸としてのピニオン軸の周りに設けたモータ
及び減速機構から電動操舵力を付加するピニオンアシス
トタイプのものと、ボールねじを利用した減速機構をラ
ック軸と同軸的に設け、これを介してモータによる電動
操舵力を付加するラックアシストタイプのものとがあ
る。しかしながら、前者は、モータや減速機構が設けら
れることでピニオン軸周辺のコンパクトさが損なわれ、
その結果、当該電動パワーステアリング装置を車両へ取
り付けることが容易ではなかった。また、ラック・ピニ
オンの歯に負荷が集中するため、高出力を可能とするに
は、歯の強度を上げなければならなかった。その結果、
油圧パワーステアリング装置より強度の高いラック・ピ
ニオンを採用しなければならず、この点で油圧パワース
テアリング装置より不利であった。一方、後者は、ボー
ルねじのボールサーキュレータ等における打音が、静粛
性を損なうという問題点があった。
【0003】上記のような従来の問題点に鑑み、本発明
は、車両への取付が容易であり、ラック・ピニオンの歯
の強度を上げなくても高い出力が可能で、かつ、静粛性
も損なわない電動パワーステアリング装置を提供するこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の電動パワーステ
アリング装置は、車両の幅方向における一方側に設けら
れ、手動操舵力により回転駆動されるピニオン軸と、前
記ピニオン軸と噛合して直線運動し、操舵輪を操舵する
ラック軸と、前記ラック軸と同軸的に配置され、当該ラ
ック軸と共にベアリングナット機構を構成するベアリン
グナットと、前記幅方向における他方側に設けられ、前
記ベアリングナットを回転駆動して前記ラック軸に電動
補助操舵力を付与するモータとを備えたものである(請
求項1)。
【0005】上記のように構成された電動パワーステア
リング装置では、電動操舵力がモータからベアリングナ
ットを介してラック軸に伝えられる。このため、ボール
ねじ機構のような、ボールの循環による打音は発生しな
い。また、ピニオン軸とは別に、ベアリングナットを介
してラック軸をアシストすることにより、ラック軸は高
出力となる。さらに、ピニオン軸は車両の幅方向の一方
側に、モータは他方側にそれぞれ配置されることによ
り、車両内空間が有効利用される。
【0006】また、上記電動パワーステアリング装置に
おいて、ピニオン軸の軸線とモータの軸線とは、ラック
軸に直交する中心線に対して略線対称に配置されていて
もよい(請求項2)。この場合、略線対称の配置によ
り、左右どちらのハンドルにも対応できるように予め確
保されている車両内空間の一方にピニオン軸を配置し、
他方の空間にモータを配置することができる。従って、
元々ある空間を有効利用して取り付けることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施形態によ
る電動パワーステアリング装置を車両の後方側から見た
図である。図において、車両の幅方向(図の左右方向)
に延びる円筒状のハウジング1内には、ラック軸2が軸
方向に移動可能に保持されている。ラック軸2の両端部
には、ブーツ4で覆われたボールジョイント3を介し
て、サイドロッド5が接続されている。サイドロッド5
の先には図示しない操舵輪が取り付けられている。車両
の幅方向における左側には、左ハンドル(図示せず。)
から手動操舵力により回転駆動されるピニオン軸6が設
けられている。ピニオン軸6の下部には、図示しないピ
ニオンが一体的に形成されている。ピニオン軸6は、当
該ピニオンにおいてラック軸2のラック2aと噛合して
おり、このラック軸2の直線運動により操舵輪が操舵さ
れる。ピニオン軸6の軸線A1は、ラック軸2に直交す
る平面S1に対して、外側に所定の角度θ1だけ傾斜し
ている。
【0008】一方、車両の幅方向における右側には、モ
ータ(電動モータ)7、減速機8及びベアリングナット
9が設けられている。図2は、これらの詳細な構造を示
す部分断面図である。図2において、モータ7から減速
機8を介した出力軸10は、下端部にかさ歯車10aを
有している。このかさ歯車10aは、回転外筒11の右
端部外周に固定されたリング状の歯車12と噛合してい
る。回転外筒11は、ラック軸2と同軸的に配置され、
一対のベアリング13,14により、ハウジング1に対
して回転自在に支持されている。回転外筒11の内部に
は円筒状の回転内筒15が挿嵌されており、これを固定
するリング16が回転外筒11の左端部に螺着されてい
る。回転内筒15の内部には、4個の送りリングR1〜
R4が保持されており、これらがラック軸2に係合して
いる。両端のリングR1及びR4の外側には、止め輪1
7が装着されている。
【0009】図1に戻り、モータ7は、その軸線A2
が、ラック軸2に直交する中心線、すなわち車両の幅方
向の中心線CLに対してピニオン軸6と略線対称になる
ように、配置されている。従って、軸線A2は、ラック
軸2に直交する平面S2に対して、ピニオン軸6とは互
いに反対方向の外側に所定の角度θ2だけ傾斜してい
る。また、出力軸10(図2)の軸線も、モータ7の軸
線A2と一致している。
【0010】上記角度θ1及びθ2は、0度〜35度の
範囲の値である。但し、ピニオン軸6からステアリング
ホイール等(図示せず。)への接続を容易にするために
は、10度〜25度とすることが好ましい。また、上記
「略線対称」とは、本実施形態では、角度θ1及びθ2
の差(絶対値の差)が10度以内であることをいう。但
し、好ましくは、5度以内である。
【0011】上記モータ7、減速機8及び出力軸10
は、右ハンドルの場合に入力軸としてのピニオン軸等を
収めるため予め確保されている空間に配置される。すな
わち、車両内部のレイアウトは、左右どちらのハンドル
にも対応できるように予め空間が確保されているので、
空いている右ハンドル取付用の空間を有効利用してモー
タ7等を配置するのである。従って、モータ7等の取付
空間を別途確保する必要がなくなり、これらのレイアウ
トが容易になる。モータ7等を上記のように配置するこ
とができるのは、上記略線対称の配置によるものであ
る。さらに、上記略線対称の配置により、ピニオン軸6
の周りがコンパクトになるので、当該電動パワーステア
リング装置は、車体への取付が容易である。
【0012】なお、本実施形態は左ハンドル車に搭載さ
れる電動パワーステアリング装置を示しているが、右ハ
ンドル車の場合には、図1と左右が逆の配置になる。そ
の場合、中心線CLを中心に図1と左右逆配置になるよ
うに、設計を行えばよい。従って、設計が容易である。
【0013】図3は、上記ベアリングナット9の詳細な
構造を示す断面図である。また、図7は、図3に示す回
転内筒15、送りリングR1〜R4及びラック軸2を、
軸回りに90度異なる位相方向から見た断面図である。
図3において、送りリングR1〜R4は、実質的に玉軸
受であり、内輪21と外輪22との間に多数のボール2
3を有する。送りリングR1〜R4は、ラック軸2の外
径より大きい内径を有し、ラック軸2に対して、軸を傾
斜させた状態で偏心保持されている。なお、送りリング
R1〜R4を回転内筒15に装着するには、種々の方法
がある。例えば、送りリングR1,R4については、円
形の溝15a,15dを設け、回転内筒15の軸端側か
ら装着する。一方、送りリングR2,R3については、
軸断面がU字状の溝15b,15cを設け、その開いた
側方から挿入する。また、これとは別に、溝は全て円形
とし、回転内筒15を軸方向又は周方向に分割可能とし
て、送りリングR1〜R4の装着の便宜を図ってもよ
い。
【0014】ラック軸2の外周には、溝の形が半円状の
ねじ溝2bが、所定のリード角を有して形成されてい
る。ねじ溝2bは、ベアリングナット9の軸長範囲を含
む所定の範囲に形成されている(図示しているのはその
一部のみ。)。送りリングR1〜R4の各内輪21の内
周側には、ねじ溝2bに対応する半円形状の断面を有す
る係合突起21aが、周方向に連続して形成されてい
る。送りリングR1〜R4の軸の傾斜角度は、ラック軸
2のリード角と等しい(但し、送りリングR2,R3は
逆向き)。そして、送りリングR1〜R4の内周がねじ
溝2bに外接する周方向の位置において、係合突起21
aがねじ溝2bに係合するように構成されている。
【0015】図4は、一例として送りリングR1の周辺
をさらに拡大した部分断面図である。送りリングR1
は、ねじ溝2bのリード角と等しい傾斜を有して保持さ
れており、内輪21の係合突起21aを、ねじ溝2b上
の一箇所(図のP1)で係合させてある。上記の構成に
よれば、回転内筒15が回転した場合、当該回転内筒1
5に保持された送りリングR1がねじ溝2bとの係合を
保って転動する。この転動により、ラック軸2には、ね
じ溝2bに沿った摩擦力Fが係合位置P1に加わり、ラ
ック軸2は摩擦力Fの軸方向分力F1により押圧され、
矢印Xに示す方向、すなわち軸方向に移動する。この移
動の方向は回転内筒15の回転方向に応じて決まり、回
転内筒15の正逆両方向の回転運動がラック軸2の直線
運動に変換される。
【0016】以上のような送りリングR1〜R4による
動力伝達を安定して行わせるためには、回転内筒15に
保持された4個の送りリングR1〜R4のそれぞれが、
常に良好な係合状態を保つことが重要である。以下、こ
の点について説明する。図5は、ラック軸2の周上での
送りリングR1〜R4の係合位置の関係を示す斜視図で
あり、ラック軸2と送りリングR1〜R4との関係を簡
略化して図示している。図5において、送りリングR1
及びR2を第1組とし、送りリングR3及びR4を第2
組とすると、第1組の送りリングR1及びR2の係合位
置P1及びP2は、周方向の位相が互いに180度ずれ
た位置にある。一方、第2組の送りリングR3及びR4
の係合位置P3及びP4も、周方向の位相が互いに18
0度ずれた位置にある。また、第1組の係合位置P1及
びP2と、第2組の係合位置P3及びP4とは周方向に
互いにずれた位置にある。
【0017】図6は、以上のような係合位置P1〜P4
をラック軸2の軸断面から見た略図である。図におい
て、係合位置P1〜P4は、ラック軸2の外周上に▽印
(押圧力の方向を表す。)と○印とによって示されてい
る。図に示すように、係合位置P1とP4とは角度θだ
け互いにずれた位置にあり、同様に係合位置P2とP3
とは、角度θだけ互いにずれた位置にある。これらの係
合位置P1〜P4は、図3におけるP1〜P4に相当す
る。図3中、白丸はラック軸2の手前側にあり、黒丸は
背面側にある。第1組、第2組共に、一方の係合位置
(P1,P4)が手前側にあり、他方の係合位置(P
2,P3)が背面側に位置している。このような係合位
置P1〜P4により、ラック軸2は、4箇所で支えられ
ている。この構成によれば、送りリングR1の係合を強
化すべく、送りリングR1を係合位置P1の側からラッ
ク2に押し付けたとき、この押しつけによるラック軸2
のたわみ変位が、同組の他方の送りリングR2により抑
制される。こうして、送りリングR1及びR2をラック
軸2に強固に係合させることができる。このような構造
は、第2組の送りリングR3及びR4についても同様に
なされ、すべての送りリングR1〜R4の係合状態を組
み立て段階において良好に設定することができる。
【0018】上記のように送りリングR1〜R4を係合
させた使用状態において、ラック軸2には操舵輪に加わ
る路面反力等の外力が作用し、この外力の分力として図
6の矢印に示すように、送りリングR1,R2の係合位
置P1,P2を結ぶ直線に対して直交する方向の押圧力
W1が加わることがあるが、本実施形態のベアリングナ
ット9においては、第2組の送りリングR3の係合位置
P3が、押圧力W1の向きとほぼ対向するように設定し
てあるから、押圧力W1の作用方向へのラック軸2のた
わみ変位が送りリングR3により抑えられ、第1組の送
りリングR1,R2の係合状態は損なわれることなく良
好に維持される。なお、押圧力W1と逆の方向から加わ
る押圧力に対しては、第2組の送りリングR4がラック
軸2のたわみ変位を抑える作用を成し、全く同様に係合
状態を良好に維持することができる。
【0019】また、第2組の送りリングR3,R4の係
合位置P3,P4を結ぶ直線に対して直交する方向の押
圧力W2が加わった場合には、この方向のラック軸2の
たわみ変位が第1組の送りリングR1により抑えられ、
第2組の送りリングR3,R4の係合状態は損なわれる
ことなく維持される。なお、この場合においても、押圧
力W2と逆の方向から作用する押圧力に対しては、第1
組の送りリングR2がラック軸2の変位を抑える作用を
成し、全く同様に係合状態を良好に維持することができ
る。
【0020】以上のように、本実施形態の電動パワース
テアリング装置においては、ラック軸2と4個の送りリ
ングR1〜R4との係合状態が、ラック軸2に対して種
々の方向に加わる押圧力に対して損なわれることなく維
持されるから、回転内筒15の回転運動からラック軸2
の直線運動への運動変換を安定して行わせることができ
る。また、送りリングR1〜R4は、玉軸受であり、回
転内筒15への嵌め込みにより固定された簡素な構成で
ある上に、各ボールは相互間の位置を変えることなく転
動し、衝突する恐れがないから、上記の動作に伴って発
生する音が小さく、静粛な動作が可能となる。
【0021】上記のように構成された電動パワーステア
リング装置において、手動操舵力によりピニオン軸6が
回転駆動されると、これに応じてモータ7が駆動され、
減速機8を介して出力軸10が回転する。これにより、
出力軸10と噛合している歯車12がラック軸2の周り
を回転し、これに伴って回転外筒11、回転内筒15が
ラック軸2の軸回りに回転する。回転内筒15の回転に
より、送りリングR1〜R4が傾斜したまま回転し、係
合突起21aと溝2bとの係合によりラック軸2は軸方
向に直線運動する。すなわち、ラック軸2は手動操舵力
及びこれを補助する電動操舵力によって直線運動し、操
舵輪が操舵される。電動操舵力は、ベアリングナット9
を介してラック軸2に付加されるため、ピニオン軸6と
ラック軸2とのラック・ピニオンに過大な負荷がかかる
ことはない。これにより、ラック・ピニオンを強化しな
くても、ラック軸2の高出力化が可能となる。
【0022】ベアリングナット9内のラック軸2には、
種々の方向にラジアル荷重が発生するが、4個の送りリ
ングR1〜R4の係合位置P1〜P4が前述のように設
定してあり、送りリングR1〜R4の係合状態がラジア
ル荷重の作用下においても損なわれることなく良好に維
持される。従って、電動補助操舵を良好に行わせること
ができる。
【0023】なお、第1組の係合位置P1,P2に対す
る第2組の係合位置P3,P4のずれ角度θは、0度〜
90度の角度範囲にて適宜設定することができる。但
し、0度とすると、第1,第2両組の係合位置が周方向
に一致し、これらに直交する方向の押圧力に対するラッ
ク軸2の変位を抑えることができない。また、90度と
した場合、一方の組の係合位置への作用力が他方の組の
係合を弱めるように作用する。従って、前記ずれ角度は
0度と90度との中間点である45度近傍(±10度程
度)に設定するのが好ましい。
【0024】また、上記実施形態においては、送りリン
グR1,R2を第1組、R3,R4を第2組としたが、
組分けはこれに限らない。例えば、送りリングR1及び
R4を第1組、R2及びR3を第2組としてもよい。但
し、この場合においても、各送りリングR1〜R4は、
ラック軸2の軸断面内にて、一側半部にそれぞれの係合
位置が設定された2個の送りリング(図5においては送
りリングR1,R4)が、これらの間に他側半部に係合
位置が設定された少なくとも1個の送りリング(送りリ
ングR2及びR3)を挟むように配置する必要がある。
これは、図5において、ラック軸2の一側半部に送りリ
ングR1,R2が係合し、他側半部に送りリングR3及
びR4が係合する配置とした場合、各送りリングR1〜
R4の係合位置に加わる押し付け力によりラック軸2の
軸長方向に、回転モーメントが発生し、各送りリングR
1〜R4の係合状態が良好に保てなくなる恐れがあるか
らである。
【0025】また、以上の実施形態においては、4個の
送りリングR1〜R4を備える構成について述べたが、
本発明に係る電動パワーステアリング装置は、5個以上
の送りリングを備えて構成することも可能である。その
場合、4個を超えて備えられた送りリングを上記2組の
一方に組み込み、組内の2個の送りリングのいずれか一
方と周方向に整合するように係合位置を設定してもよい
し、また、2組のいずれにも属さず、これらと別個に係
合位置を設定するようにしてもよい。
【0026】
【発明の効果】以上のように構成された本発明は以下の
効果を奏する。請求項1の電動パワーステアリング装置
によれば、電動操舵力がモータからベアリングナットを
介してラック軸に伝えられるので、ボールねじ機構のよ
うな、ボールの循環による打音は発生せず、静粛性が高
い。また、ピニオン軸とは別に、ベアリングナットを介
してラック軸をアシストすることにより、ラック・ピニ
オンの歯の強度を上げなくともラック軸は高出力とな
る。さらに、ピニオン軸は車両の幅方向の一方側に、モ
ータは他方側にそれぞれ配置されることにより、車両内
空間が有効利用されるので、当該電動パワーステアリン
グ装置を車両へ取り付けることが容易である。
【0027】請求項2の電動パワーステアリング装置に
よれば、左右どちらのハンドルにも対応できるように予
め確保されている車両内空間の一方にピニオン軸を配置
し、他方の空間にモータを配置することができるので、
元々ある空間を有効利用して取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による電動パワーステアリ
ング装置を車両の後方側から見た図である。
【図2】上記電動パワーステアリング装置の一部の拡大
断面図である。
【図3】上記電動パワーステアリング装置におけるベア
リングナットの断面図である。
【図4】上記ベアリングナットの一部の拡大断面図であ
る。
【図5】上記ベアリングナットにおける、ラック軸と送
りリングとの関係を示す斜視図である。
【図6】図5に示す係合位置をラック軸の軸断面から見
た断面図である、
【図7】図3に示す回転内筒、送りリング及びラック軸
を、軸回りに90度異なる位相方向から見た断面図であ
る。
【符号の説明】
2 ラック軸 6 ピニオン軸 7 モータ 9 ベアリングナット A1,A2 軸線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐野 修 大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋 精工株式会社内 (72)発明者 有馬 雅規 大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋 精工株式会社内 Fターム(参考) 3D033 CA02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の幅方向における一方側に設けられ、
    手動操舵力により回転駆動されるピニオン軸と、 前記ピニオン軸と噛合して直線運動し、操舵輪を操舵す
    るラック軸と、 前記ラック軸と同軸的に配置され、当該ラック軸と共に
    ベアリングナット機構を構成するベアリングナットと、 前記幅方向における他方側に設けられ、前記ベアリング
    ナットを回転駆動して前記ラック軸に電動補助操舵力を
    付与するモータとを備えたことを特徴とする電動パワー
    ステアリング装置。
  2. 【請求項2】前記ピニオン軸の軸線と前記モータの軸線
    とは、前記ラック軸に直交する中心線に対して略線対称
    に配置されている請求項1記載の電動パワーステアリン
    グ装置。
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