JP5521751B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、埋込絶縁膜を有するSOI(Silicon on insulator)構造半導体基板(以下、SOI基板という)もしくはシリコン等からなる半導体基板に対してエピタキシャル層を成長させたエピ基板に対して、例えば低電位基準回路、高電位基準回路などを構成する半導体素子が設けられた半導体装置に関するものである。
従来、例えば特許文献1、2に、埋込絶縁膜を有するSOI基板の活性層に対して、低電位基準回路や高電位基準回路を設けた構造の半導体装置が開示されている。この半導体装置は、例えばモータ等の負荷を駆動させるためのインバータ制御用の素子等に用いられる。
従来、インバータの駆動には、図39に示すように、モータ100の駆動を行うインバータ回路101のハイサイド側のIGBT102aを駆動する高電圧基準回路に相当する高電圧基準ゲート駆動回路103とローサイド側のIGBTを駆動する低電圧基準回路に相当する低電位基準ゲート駆動回路104を備えると共に、これらの間にレベルシフト素子105a、105bおよび制御回路106が備えられたHVIC(High Voltage Integrated Circuit)が用いられている。このHVICでは、レベルシフト素子105a、105bを通じて信号伝達を行うことにより高電位基準回路と低電位基準回路における基準電圧のレベルシフトを行っている。このようなHVICでは、インバータの小型化のために1チップ化が進められている。さらに、IGBTと還流ダイオードまで1チップ内に備えた1チップインバータ化も進められている。
しかしながら、このように1チップ化したHVICでは、高電位基準回路と低電位基準回路との間で電位の干渉が発生し、回路を誤動作させるという問題があった。このため、従来では、JI分離構造、誘電体分離構造、SOI基板を用いたトレンチ分離構造(例えば、特許文献1参照)などにより素子分離を行っている。ところが、高電位基準回路のIGBTを駆動するための出力部の電位を高電位側の基準とするための仮想GND電位にする必要があるため、上記したいずれの素子分離構造においてもレベルシフトにおける低電位(例えば0V)から高電位(例えば750V)に切り替えるときに高電圧(例えば1200Vを超える電圧)が数十kV/μsecという早い立ち上がり速度で生じ、大きな電位振幅が生じる。この立ち上がりの早い高電圧サージ(以下、立ち上がり時間に対する電圧上昇が高いことからdv/dtサージという)を回路の誤動作無く扱うことは難しい。
特開2006−093229号公報 特開2009−147119号公報
上述した素子分離手法の中では、SOI基板を用いたトレンチ分離構造が最もノイズに強く、素子分離としては最もポテンシャルが高いと考えられる。しかしながら、SOI基板を用いたトレンチ分離構造のHVICにおいても、dv/dtサージが印加された際に支持基板を介して電位が干渉し、支持基板と活性層との間に配置された埋込酸化膜(BOX:Buried Oxide)にて形成される寄生容量を充放電する変位電流が発生し、回路を誤動作させてしまうという問題が生じた。図40は、変位電流が発生する様子を示したHVICの断面図である。この図に示すように、例えば、高電位基準回路部HVの仮想GND電位とされる部位から埋込酸化膜を介して支持基板に流れたのち、再び埋込酸化膜を介して低電位基準回路部LVのGND電位とされる部位に流れ込むという経路で変位電流が発生する。
このような回路の誤作動の問題は、埋込酸化膜を厚くして寄生容量を低減したり、支持基板側の不純物濃度を下げて高抵抗にして変位電流の伝播を低減することで抑制可能である。しかしながら、高増幅率のアンプ回路等を集積する場合には僅かな変位電流でも誤動作の要因となり、完全な対策は難しい。
また、ここでは、SOI基板を用いる場合に埋込絶縁膜にて構成される寄生容量を要因とする変位電流について説明した。しかしながら、第1半導体層上に該第1半導体層とは異なる導電型の第2半導体層をエピタキシャル成長させたエピ基板でも、第1半導体層と第2半導体層とのPN接合によって構成される接合容量について、変位電流が発生するという問題が発生し得る。
本発明は上記点に鑑みて、寄生容量もしくは接合容量を充放電する変位電流が発生することを抑制し、回路の誤動作を防止することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、SOI基板(2)の活性層(2c)に対して半導体素子(42、44)を形成すると共に、該半導体素子を絶縁分離領域(3)によって囲んだ構造において、活性層内に、活性層とは異なる導電型の第1導電型の第1ウェル(42d、44d)を有し、半導体素子は、第1ウェル内に形成されており、第1ウェルの外周全体または外周の一部に、第1ウェルよりも深く、かつ、活性層よりも導電率が高く形成されたガードリング(42c、44c)を有することを特徴としている。
このように、半導体素子を形成する第1ウェルより深く、かつ、活性層よりも導電率が高いガードリングを備え、さらに、半導体素子を第1ウェルの中に形成することで、埋込絶縁膜による寄生容量を起因とする変位電流を効果的に引き抜くことができ、素子領域への変位電流の流入を抑制することができる。このガードリングは、半導体素子の外周全体でなくとも、外周の一部に形成することでも変位電流の引き抜き効果を得ることができる。
さらに、請求項に記載の発明では、活性層のうち埋込絶縁膜に接する側に、ガードリングに繋がる第2導電型の埋込領域(42b、44b)を備えることができる。また、請求項4に記載したように、第1半導体層のうち第2半導体層に接する側に、ガードリングに繋がる第2導電型の埋込領域(42b、44b)を備えている
このような構成とすれば、埋込領域とガードリングにて低抵抗な経路を形成することができ、変位電流をより効果的に引き抜くことができる。
また、請求項に記載の発明では、異なる基準電位で動作する回路を少なくとも2つ以上備えることを特徴としている。
このように、半導体装置内に作動電圧が異なる複数の素子や基準電位が異なる複数の回路が備えられるような場合に、dv/dtサージによる変位電流が発生し易いことから、このような場合に上記構造を適用すると好ましい。
具体的には、請求項に示すように、半導体素子を第1導電型チャネルと第2導電型チャネルのMOSFET(42、44)によって構成することができる。
さらに、請求項1に記載の発明では、ガードリングと第1ウェルとは、逆バイアスまたは同電位となる電位に固定されていることを特徴としている。このように、ガードリングと半導体素子を形成する第1ウェルの電位をそれぞれ逆バイアスまたは同電位となるように固定することで、変位電流の素子内への流入を効果的に抑制できる。
また、請求項1に記載の発明では、第1ウェル内に該第1ウェルと異なる導電型である第2導電型の第2ウェル(42e、44e)が備えられ、該第2ウェル内に半導体素子が形成されるような構造の場合、第1ウェルと第2ウェルとが逆バイアスまたは同電位となる電位に固定されるようにすることを特徴としている。
このように、二重ウェルの構造とされる場合にも、第1ウェルと第2ウェルとが逆バイアスまたは同電位となる電位に固定されるようにすることで、二重ウェルに寄生するトランジスタによる誤動作を抑制することができる。
また、請求項に記載したように、ガードリングの少なくとも一部を、トレンチと該トレンチ内部をエピタキシャル成長にて形成した第2導電型のエピタキシャル層で埋め込んだ構造とすることもできる。請求項に記載したように、ガードリングの少なくとも一部を、トレンチと該トレンチ内部を埋め込む導体材料からなる埋込材とすることもできる。また、請求項に記載したように、半導体素子の外周に絶縁分離領域よりも浅いトレンチを形成すると共に該トレンチ内に絶縁膜(4)を備え、ガードリングの少なくとも一部を、絶縁分離領域と絶縁膜との間に形成された拡散層によって構成することもできる。さらに、請求項に記載したように、ガードリングの一部を第1ウェルよりも浅い拡散層にて構成することもできる。
このような構成とすることで、ガードリングを深い拡散層にて形成する場合と比較して、平面的なガードリング領域の面積を小さくすることができる。勿論、請求項4〜7に記載した構造の組み合わせによって、ガードリングを構成することもできる。このような組み合わせよってガードリングを構成しても、全てを深い拡散層にて形成する場合と比較してガードリング領域の面積を小さくすることができるため、ガードリングによる回路面積の増加を抑制することができる。
請求項に記載の発明では、埋込領域は、不純物濃度が1×1017cm-3以上であることを特徴としている。
変位電流は、埋込領域とガードリングにて形成される低インピーダンスな経路にて引き抜かれるが、例えば、半導体素子の面積が大きい場合、半導体素子の中央部は外周に形成されたガードリングまでの距離が長いため、変位電流の経路のインピーダンスが大きくなってしまう。ガードリングまで到達する経路と、半導体素子内に流入する経路を比較して、半導体内部に流入する経路の方がインピーダンスが小さければ、変位電流は半導体素子内部に流入してしまう。したがって、請求項に記載したように、埋込領域の濃度を高くすることで変位電流の経路のインピーダンスを低くすることができ、半導体素子内部への変位電流の流入を抑制することができる。
請求項に記載の発明では、第1ウェルの外縁部全体または外縁部の一部に、第1ウェルよりも高濃度な第1導電型のコンタクト領域(42k、44k)が形成され、第2ウェルの外縁部全体または外縁部の一部に、第2ウェルよりも高濃度な第2導電型のコンタクト領域(42j、44j)が形成されることを特徴としている。
例えば、ガードリングを第2導電型とした場合、第1導電型の第1ウェルをチャネル領域とした第2導電型の寄生MOSが形成され、誤動作の原因となる場合がある。したがって、請求項に記載したように、寄生トランジスタのチャネル領域となりうる第1、第2ウェルに当該第1、第2ウェルよりも高濃度な不純物領域を形成することで、チャネル形成を防止することができ、寄生トランジスタによる誤動作を防止することができる。
請求項10に記載の発明では、半導体素子を回路動作上同一の機能を持つ複数の素子に分割してレイアウトした半導体素子群を有し、半導体素子群は、複数に分割された半導体素子のそれぞれが、絶縁分離領域に囲まれた素子形成領域内に形成されていることを特徴としている。また、請求項11に記載の発明では、半導体素子を回路動作上同一の機能を持つ複数の素子に分割してレイアウトした半導体素子群を有し、半導体素子群は、複数に分割された半導体素子の全てが、同じ絶縁分離領域に囲まれた1つの素子形成領域内に形成されていることを特徴としている。さらに、この場合において、請求項12に記載したように、半導体素子群に含まれる半導体素子の間の全てまたは一部にガードリングが形成されていることを特徴とする。
変位電流は、埋込絶縁膜によって構成される寄生容量や接合容量の面積の大きさに応じて流れるため、1つの半導体素子の面積が大きい場合には変位電流が大きくなってしまう。また、ガードリングから距離が遠い素子領域では、距離が遠い分だけ変位電流の経路のインピーダンスが高くなるため、ガードリングによる変位電流の引き抜き効果が弱まる。従って、1つの半導体素子の外周部にのみガードリングを形成した場合には、1つの半導体素子の面積が大きいと変位電流が大きくなってしまう。このため、1つの半導体素子の面積をできるだけ小さくしてガードリングで囲うようにした方が変位電流を抑制できる。
したがって、請求項10に記載したように、半導体素子を回路動作上同一の機能を持つ複数の素子に分割してレイアウトした半導体素子群とし、複数に分割された半導体素子のそれぞれが、絶縁分離領域に囲まれた素子形成領域内に形成されるようにすることで、各半導体素子の面積を小さくすることができ、変位電流を抑制することができる。
また、請求項11に記載したように、半導体素子を回路動作上同一の機能を持つ複数の素子に分割してレイアウトした半導体素子群とし、複数に分割された半導体素子の全てが、同じ絶縁分離領域に囲まれた1つの素子形成領域内に形成されるようにすることで、ガードリング領域からの最も遠い素子領域までの距離を短くすることができ、変位電流の引き抜き効果を高めることができる。
この場合、請求項12に記載のように、ガードリングを各半導体素子の間の全てに形成しても良いし、一部に形成しただけでも変位電流の引き抜き効果を得ることができ、回路全体の面積も小さくすることができる。
請求項13に記載の発明では、絶縁分離領域は、半導体基板の法線方向に対して斜めに形成され、素子形成領域において、半導体基板の表面側よりも裏面側の方が、面積が狭くなるように絶縁分離領域が形成されていることを特徴としている。
このように、SOI基板にて構成される半導体基板においては、埋込絶縁膜の面積を小さくすることで、変位電流を抑制することができ、第1、第2半導体層にて構成される半導体基板においては、PN接合面積を小さくすることで変位電流を抑制することができる。
請求項14に記載の発明では、請求項1ないし13のいずれか1つに記載の半導体装置に備えられた半導体素子が出力段または入力段を構成する素子もしくは差動対を構成する素子として適用されている半導体集積回路であることを特徴としている。
本発明では、変位電流が半導体素子内に流入し、回路動作に影響を与えて誤動作に至ることを問題としている。しかしながら、回路を構成する複数ある素子のなかで、変位電流による回路誤動作への影響度合いは素子により異なる。例えば、回路を構成する全ての素子にガードリングを備えなくとも、回路を構成する一部の素子のみにガードリングを備えることでも、回路誤動作を抑制することができる。特に、回路の出力段または入力段を構成する素子のみにガードリングを備えることで、また、差動対のみにガードリングを備えることで回路誤動作を大幅に抑制することができる。したがって、少なくとも、回路の出力段または入力段を構成する半導体素子、あるいは差動対を構成する半導体素子にガードリングを備えることで、回路誤動作を抑制することができる。
例えば、請求項15に記載したように、半導体集積回路として、電源回路、基準電圧回路、温度モニタ回路、過熱保護回路、過電流検出回路、短絡保護回路、電圧低下検出回路またはオフ保持回路のいずれか1つを挙げることができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態にかかる半導体装置の上面レイアウト図である。 図1に示す半導体装置のA−A’断面図である。 図1に示す半導体装置のB−B’断面図である。 図1に示す半導体装置のC−C’断面図である。 (a)は、高耐圧MOSFET32の上面レイアウト図、(b)は、pチャネル型MOSFET42の上面レイアウト図、(c)は、キャパシタ43の上面レイアウト図である。 第1実施形態の変形例で説明するpチャネル型MOSFET42の断面図である。 第1実施形態の変形例で説明する半導体装置の断面図であり、図1のA−A’断面に相当する断面図である。 第1実施形態の変形例で説明する半導体装置の断面図であり、図1のC−C’断面に相当する断面図である。 第1実施形態の変形例で説明するnチャネル型MOSFET44の断面図である。 図6に示すnチャネル型MOSFET44の上面レイアウト図である。 pチャネル型MOSFET42およびnチャネル型MOSFET44を同じ導電型の活性層2cに形成する場合の断面図である。 pチャネル型MOSFET42およびnチャネル型MOSFET44を同じ導電型の活性層2cに形成する場合の断面図である。 pチャネル型MOSFET42およびnチャネル型MOSFET44を同じ導電型の活性層2cに形成する場合の断面図である。 第1実施形態の変形例で説明するMOS型キャパシタ46の断面図である。 図11に示すMOS型キャパシタ46の上面レイアウト図である。 第1実施形態の変形例で説明するダイオード47の断面図である。 図12に示すダイオード47の上面レイアウト図である。 第1実施形態の変形例で説明する抵抗48の断面図である。 図15に示す抵抗48の上面レイアウト図である。 第1実施形態の変形例で説明するpチャネル型MOSFET42の上面レイアウト図である。 本発明の第2実施形態にかかる半導体装置1に備えられるpチャネル型MOSFET42の断面図である。 本発明の第3実施形態にかかる半導体装置1に備えられるpチャネル型MOSFET42の断面図である。 本発明の第4実施形態にかかる半導体装置1に備えられるpチャネル型MOSFET42の断面図である。 本発明の第5実施形態にかかる半導体装置1に備えられるpチャネル型MOSFET42の断面図である。 本発明の第6実施形態にかかる半導体装置1に備えられるpチャネル型MOSFET42の断面図である。 図22に示すpチャネル型MOSFET42の上面レイアウト図である。 第6実施形態の変形例として説明するpチャネル型MOSFET42の上面レイアウト図である。 本発明の第7実施形態にかかるpチャネル型MOSFET42の上面レイアウト図である。 dv/dtサージを印加した場合の変位電流の素子面積/素子幅依存をシミュレーションした結果を示した図である。 dv/dtサージを印加した場合の変位電流の素子面積/素子幅依存をシミュレーションした結果を示した図である。 図26および図27のシミュレーションに用いたnチャネル型MOSFET49の上面レイアウト図である。 変位電流のn型ガードリング49bの深さに対する依存性をシミュレーションした結果を示す図である。 本発明の第8実施形態にかかる半導体装置に備えられるpチャネル型MOSFET42の上面レイアウト図である。 第8実施形態の変形例として説明するn型ガードリング42cの構造を変更した場合の上面レイアウト図である。 第8実施形態の変形例として説明するn型ガードリング42cの構造を変更した場合の上面レイアウト図である。 第8実施形態の変形例として説明するn型ガードリング42cの構造を変更した場合の上面レイアウト図である。 本発明の第9実施形態で説明するdv/dtサージを印加した場合の変位電流の埋込領域の濃度に対する依存性をシミュレーションした結果を示した図である。 本発明の第9実施形態で説明するdv/dtサージを印加した場合の変位電流の埋込領域の濃度に対する依存性をシミュレーションした結果を示した図である。 本発明の第10実施形態にかかる半導体装置1に備えられるpチャネル型MOSFET42の断面図である。 本発明の第11実施形態にかかる半導体装置1に備えられる半導体集積回路の回路図である。 dv/dtサージを印加した場合のノイズ電圧のシミュレーション結果を示した図である。 HVICを用いたインバータ駆動回路の模式図である。 変位電流が発生する様子を示したHVICの断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。本実施形態では、半導体装置として、モータ等を駆動するためのインバータドライバICが1チップ上に構成された場合を例に挙げて説明する。
図1は、本実施形態にかかる半導体装置の上面レイアウト図である。また、図2−a〜図2−cは、それぞれ、図1に示す半導体装置のA−A’断面、B−B’断面、C−C’断面に相当する断面図である。
以下、これらの図を参照して、本実施形態の半導体装置の構成について説明する。なお、以下の説明では、図2の紙面上方を半導体装置の表面側、紙面下方を半導体装置の裏面側として説明する。
図1に示した本実施形態の半導体装置1は、図示しない三相モータを駆動するためのインバータ回路を構成するものである。この半導体装置1は、直列接続した上下アームが三相分並列接続されると共に、三相分の上下アーム、つまり6個分のアームを制御する回路が備えられた構成とされている。三相分の上アームと三相分の下アームは、交互にレイアウトされ、本実施形態では図1の紙面左から順に上アームと下アームが交互に配置されている。
具体的には、半導体装置1には、第1〜第6還流ダイオード11a〜11f、第1〜第6IGBT21a〜21f、第1〜第6ドライバ31a〜31f、第1〜第6論理回路41a〜41fおよび制御回路50が備えられている。そして、制御回路50によって各構成要素に備えられる半導体素子を制御することで、上アームと下アームとの中間電位を三相モータのU相、V相、W相の各相に順番に入れ替えながら印加し、三相モータを駆動する。
上アームと下アームに備えられる各構成要素は基本的には同じであるが、上アームに備えられる第1〜第3ドライバ31a〜31cおよび第1〜第3論理回路41a〜41cは、高電位を基準として作動する高電位基準回路部HVを構成し、下アームに備えられる第4〜第6ドライバ31d〜31fおよび第4〜第6論理回路41d〜41fは、低電位を基準として作動する低電位基準回路部LVを構成している。これらに関しては、基準とする電位が大きく異なっているため、基準とする電位をシフトすることが必要となる。このため、各上下アームの間には、第1〜第3レベルシフト素子51a〜51cが備えられている。
図2−a〜図2−cに示されるように、半導体装置1は、SOI基板2を用いて形成されている。SOI基板2は、シリコン基板などで構成された支持基板2aの表面に埋込酸化膜2bを介してシリコン層にて構成される活性層2cが備えられた構成とされている。活性層2cには、埋込酸化膜2bまで達するトレンチ分離構造3が形成されており、このトレンチ分離構造3によって半導体装置1の各構成要素に備えられる各種半導体素子が電気的に絶縁分離されている。トレンチ分離構造3は、例えばトレンチ内を熱酸化膜およびPoly−Siにて埋め込んだ構造によって構成されている。
図2−aに示されるように、第1還流ダイオード11aは、活性層2cにて構成されるn-型ドリフト層12内に形成されている。n-型ドリフト層12の表層部には、p+型アノード層13およびn+型カソード層14が互いに離間して備えられている。p+型アノード層13は、p+型アノード層13よりも低不純物濃度とされたp型層15によって囲まれており、n+型カソード層14は、n+型カソード層14よりも低不純物濃度とされたn型層16によって囲まれている。このような構造により、第1還流ダイオード11aが構成されている。なお、ここでは、第1還流ダイオード11aについて説明したが、第2〜第6還流ダイオード11b〜11fはすべて同じ断面構造であり、図2−aに示す構造となっている。
第1IGBT21aも、活性層2cにて構成されるn-型ドリフト層22内に形成されている。n-型ドリフト層22の表層部には、p型ベース領域23とp+型コレクタ領域24が互いに離間して形成されていると共に、p型ベース領域23に囲まれるようにn+型エミッタ領域25が形成されている。p型ベース領域23の表面にはp+型コンタクト領域26が形成されており、p+型コレクタ領域24の周囲にはこのp+型コレクタ領域24を囲むようにn型バッファ層27を形成してある。また、p型ベース領域23のうちn+型エミッタ領域25とp+型コレクタ領域24の間に位置する部分をチャネル領域として、当該チャネル領域の表面上にゲート絶縁膜28を介してゲート電極29が形成されている。そして、図示しないが、n+型エミッタ領域25およびp+型コンタクト領域26に電気的に接続されるエミッタ電極が形成されていると共に、p+型コレクタ領域24と電気的に接続されるコレクタ電極が形成されている。これらエミッタ電極およびコレクタ電極は、層間絶縁膜によってゲート電極29と電気的に分離され、層間絶縁膜に形成されたコンタクトホールを通じて上記各部と電気的に接続されている。このような構造により、第1IGBT21aが構成されている。なお、ここでは、第1IGBT21aについて説明したが、第2〜第6IGBT21b〜21fはすべて同じ断面構造であり、図2−aに示す構造となっている。
第1ドライバ31aおよび第1論理回路41aは、高電位基準回路部HVを構成する部分であり、第1ドライバ31aはハイサイドドライバとして働く。第1ドライバ31aには高耐圧MOSFET32が備えられており、第1論理回路41aには、MOSFET42およびキャパシタ43が備えられている。図3(a)〜(c)に、高耐圧MOSFET32、MOSFET42およびキャパシタ43の上面レイアウト図を示し、図2−aおよび図3(a)〜(c)を用いて、これらの構造について説明する。
高耐圧MOSFET32は、活性層2cにて構成されるn-型ドリフト層32a内に形成される。n-型ドリフト層32aのうち埋込酸化膜2b側となる裏面には、活性層2cよりも高不純物濃度とされたn+型埋込領域32bが形成されている。また、図3(a)に示すようにn-型ドリフト層32aのうち高耐圧MOSFET32を形成する領域を囲み、かつ、図2−aに示すようにn-型ドリフト層32aの表面からn+型埋込領域32bに達するように、活性層2cよりも導電率が高いn型ガードリング32cが形成されている。n型ガードリング32cは、例えば、ピーク濃度が8×1019cm-3、幅が7.4μm、接合深さ8.0μmで構成されている。これらn+型埋込領域32bおよびn型ガードリング32cは、回路を駆動する電源電位VCが印加されている。そして、これらn+型埋込領域32bおよびn型ガードリング32cにて囲まれたn-型ドリフト層32a内において、p型ウェル32dが形成され、このp型ウェル32d内に高耐圧MOSFET32を構成する各部が形成されている。
すなわち、p型ウェル32dの表層部には、互いに分離されたn+型ソース領域32eおよびn+型ドレイン領域32fが形成されている。n+型ドレイン領域32fの周囲は、n+型ドレイン領域32fよりも低不純物濃度とされたバッファ層として機能するn型ウェル32gにて囲まれている。また、n+型ソース領域32eの周囲は、p型ウェル32dよりも高不純物濃度とされたp型領域32hにて囲まれている。そして、p型ウェル32dのうちn+型ソース領域32eとn型ウェル32gとの間に配置された部分の表層部をチャネル領域として、このチャネル領域の表面にゲート絶縁膜32iを介してゲート電極32jが形成されている。
また、図示しないが、n+型ソース領域32eおよびp型領域32hに電気的に接続されるソース電極が形成されていると共に、n+型ドレイン領域32fと電気的に接続されるドレイン電極が形成されている。これらエミッタ電極およびコレクタ電極は、層間絶縁膜によってゲート電極32jと電気的に分離され、層間絶縁膜に形成されたコンタクトホールを通じて上記各部と電気的に接続されている。さらに、p型ウェル32dの外縁部の一部にp+型ウェルコンタクト領域32kが形成されており、このp+型ウェルコンタクト領域32kを通じてp型ウェル32dがGND電位に固定されている。このような構造により、高耐圧MOSFET32が構成されている。
pチャネル型MOSFET42は、活性層2cにて構成されるn-型層42a内に形成される。n-型層42aのうち埋込酸化膜2b側となる裏面には、活性層2cよりも高不純物濃度とされたn+型埋込領域42bが形成されている。また、図3(b)に示すように、n-型層42aのうちpチャネル型MOSFET42を形成する領域を囲み、かつ、n-型層42aの表面からn+型埋込領域42bに達するように、活性層2cよりも導電率が高いn型ガードリング42cが形成されている。これらn+型埋込領域42bおよびn型ガードリング42cは、回路を駆動する電源電位VCが印加されている。そして、これらn+型埋込領域42bおよびn型ガードリング42cにて囲まれたn-型層42a内において、p型ウェル42dが形成され、このp型ウェル42d内にpチャネル型MOSFET42を構成する各部が形成されている。
すなわち、p型ウェル42dの表層部には、n型ウェル42eが形成され、このn型ウェル42e内に、互いに離間したp+型ソース領域42fとp+型ドレイン領域42gが形成されている。また、n型ウェル42eのうちp+型ソース領域42fとp+型ドレイン領域42gの間に位置する部分をチャネル領域として、当該チャネル領域の表面上にゲート絶縁膜42hを介してゲート電極42iが形成されている。さらに、n型ウェル42eの外縁部には、n型ウェル42eよりも高不純物濃度とされたn+型ウェルコンタクト領域42jが形成され、このn+型ウェルコンタクト領域42jを通じてn型ウェル42eにも電源電位VCが印加されている。また、p型ウェル42dの外縁部にはp+型ウェルコンタクト領域42kが形成されており、このp+型ウェルコンタクト領域42kを通じてp型ウェル42dがGND電位に固定されている。このような構造により、pチャネル型MOSFET42が構成されている。
キャパシタ43は、ドープトPoly−Siにて構成される二層poly型キャパシタである。活性層2cにて構成されるn-型層43a内に形成される。n-型層43aのうち埋込酸化膜2b側となる裏面には、活性層2cよりも高不純物濃度とされたn+型埋込領域43bが形成されている。また、図3(c)に示すように、n-型層43aのうちキャパシタ43を形成する領域を囲み、かつ、n-型層43aの表面からn+型埋込領域43bに達するように、活性層2cよりも導電率が高いn型ガードリング43cが形成されている。これらn+型埋込領域43bおよびn型ガードリング43cは、回路を駆動する電源電位VCが印加されている。そして、これらn+型埋込領域43bおよびn型ガードリング43cにて囲まれたn-型層43a内において、p型ウェル43dが形成され、このp型ウェル43d内にキャパシタ43を構成する各部が形成されている。
すなわち、p型ウェル43dの表層部には、n型ウェル43eが形成され、このn型ウェル43e内に、LOCOS酸化膜43fを介してドープトPoly−Siで構成された第1電極43gと絶縁膜43hおよびドープトPoly−Siで構成された第2電極43iが積層された構造とされている。また、n型ウェル43eの外縁部には、n型ウェル43eよりも高不純物濃度とされたn+型ウェルコンタクト領域43jが形成され、このn+型ウェルコンタクト領域43jを通じてn型ウェル43eにも電源電位VCが印加されている。また、p型ウェル43dの外縁部にはp+型ウェルコンタクト領域43kが形成されており、このp+型ウェルコンタクト領域43kを通じてp型ウェル43dがGND電位に固定されている。このような構造により、絶縁膜43hを容量膜とし、第1、第2電極43g、43iを両電極とするキャパシタ43が構成されている。
なお、ここでは、第1ドライバ31aおよび第1論理回路41aについて説明したが、第2、第3ドライバ31b、31cおよび第2、第3論理回路41b、41cはすべて同じ断面構造であり、図2−aに示す構造となっている。
図2−bに示されるように、第1レベルシフト素子51aは、高耐圧LDMOSにて構成されており、活性層2cにて構成されるn-型ドリフト層52内に形成されている。n-型層52の表層部には、p型ベース領域53とn+型ドレイン領域54が互いに離間して形成されていると共に、p型ベース領域53に囲まれるようにn+型ソース領域55が形成されている。p型ベース領域53の表面にはp+型コンタクト領域56が形成されており、n+型ドレイン領域54の周囲にはこのn+型ドレイン領域54を囲むようにn型バッファ層57を形成してある。また、p型ベース領域53のうちn+型ソース領域55とn+型ドレイン領域54の間に位置する部分をチャネル領域として、当該チャネル領域の表面上にゲート絶縁膜58を介してゲート電極59が形成されている。そして、図示しないが、n+型ソース領域55およびp+型コンタクト領域56に電気的に接続されるソース電極が形成されていると共に、n+型ドレイン領域54と電気的に接続されるドレイン電極が形成されている。これらソース電極およびドレイン電極は、層間絶縁膜によってゲート電極59と電気的に分離され、層間絶縁膜に形成されたコンタクトホールを通じて上記各部と電気的に接続されている。このような構造により、第1レベルシフト素子51aが構成されている。なお、ここでは、第1レベルシフト素子51aについて説明したが、第2、第3レベルシフト素子51b、51cはすべて同じ断面構造であり、図2−bに示す構造となっている。
また、図2−cに示されるように、第4ドライバ31dおよび第4論理回路41dは、低電位基準回路部LVを構成する部分であり、第4ドライバ31dはローサイドドライバとして働く。これら第4ドライバ31dおよび第4論理回路41dを構成する各素子は、第1ドライバ31aおよび第1論理回路41aと同様である。なお、図2−cでは、第4ドライバ31aおよび第1論理回路41aについて説明したが、第5、第6ドライバ31e、31fおよび第5、第6論理回路41e、41fはすべて同じ断面構造であり、図2−aに示す構造となっている。
以上のような構造により、本実施形態の半導体装置1が構成されている。このような半導体装置1では、高電位基準回路部HVおよび低電位基準回路部LVを構成する各素子に備えられたn+型埋込領域32b、42b、43bやn型ガードリング32c、42cにより、低インピーダンスな電流経路を構成することできる。このため、埋込酸化膜2bによる寄生容量を起因とした変位電流をn型ガードリング32c、42cに接続される端子(以下、ガードリング端子という)から容易に引き抜くことができる。
さらに、高耐圧MOSFET32やpチャネル型MOSFET42およびキャパシタ43がn+型埋込領域32b、42b、43bやn型ガードリング32c、42c、43cとは異なる導電型のp型ウェル32d、42d、43d内に形成されている。このため、活性層2cとp型ウェル32d、42d、43dの間に接合容量が形成される。この接合容量により、変位電流がMOSFET等の内部に流れ込む経路のインピーダンスが高くなるため、高耐圧MOSFET32やpチャネル型MOSFET42およびキャパシタ43の内部への変位電流の流入をより抑制することができる。
また、p型ウェル42d、43dと、その中に形成されたn型ウェル42e、43eとの間にももう一つ接合容量が形成されるため、2つの接合容量が形成されることでより変位電流の流入を抑制することができる。
(第1実施形態の変形例)
(1)上記第1実施形態では、n+型埋込領域42bを形成したpチャネル型MOSFET42を例に挙げて説明したが、図4に示すようにn+型埋込領域無しでn型ガードリング42cのみを備えた構成としてもよい。また、図2−a〜図2−cに示した例では、低電位基準回路部LVおよび高電位基準回路部HVに形成される素子はn型埋込層が備えられているが、図5−a〜図5−bに示すように、低電位基準回路部LVおよび高電位基準回路部HV内に形成される素子の全てがn+型埋込領域無しでもよく、あるいは、低電位基準回路部LVおよび高電位基準回路部HV内に形成される素子の一部がn+型埋込領域を備えた構造としていても良い。なお、図5−a、bは、第1実施形態で説明した図1のA−A’断面およびC−C’断面に相当する断面図である。
(2)上記第1実施形態では、n型ガードリング32c、42c、43cの電位を電源電位VC、p型ウェル32d、42d、43dの電位をGND電位、n型ウェル42e、3eの電位を電源電位VCに固定しているが、それぞれが逆バイアスとなる構成であればよい。例えば、pチャネル型MOSFET42の基板電位となるn型ウェル42eの電位を浮かせて使うような場合においても、n型ウェル42eの電位がp型ウェル42dの電位よりも高くなるように構成されていればよい。また、n型ガードリング32c、42c、43cの電位についても、p型ウェル32d、42d、43dの電位よりも高くなるように構成されていればよい。さらに、n型ガードリング32c、42c、43cの電位を、回路駆動させるための電源電圧よりも高い電位、例えば、別のICから供給される別の電源電位にて固定されていてもよい。また、n型ガードリング32c、42c、43cと各ウェル32d、42d、42e、43d、43eが同電位となる構成であってもよく、例えば、全てがGND電位で固定されていてもよい。
(3)上記第1実施形態では埋込絶縁膜として埋込酸化膜2bの例を説明したが、酸化膜より誘電率の低い絶縁膜であることが望ましい。変位電流は、埋込絶縁膜による寄生容量を起因として発生するため、変位電流を小さくするには、埋込絶縁膜による寄生容量を小さくすること、即ち、誘電率の低い埋込絶縁膜を使うことが望ましい。酸化膜より誘電率の低い材料として、いわゆるLow−κ膜を用いてもよく、例えば、SiO2にC(カーボン)をドープしたSiOC膜、SiOCHベースのポーラス膜、ナノクラスタリングシリカ等のシリカ系絶縁膜などでもよい。あるいは、エポキシのような樹脂材料を用いてもよい。
(4)p型ウェル42d、43d内に形成されている高不純物濃度のp+型ウェルコンタクト領域42k、43kは、p型ウェル42d、43dの外周全体に形成され、n型ウェル42e内に形成されている高濃度n+型ウェルコンタクト領域42jは、n型ウェル42eの外周全体に形成されている。このように構成することで、各ウェル42d、42e、43dをチャネル領域とする寄生トランジスタ動作を抑制することができる。しかしながら、必ずしも上記第1実施形態のように各ウェル42d、42e、43dの外周全体に高濃度な領域を形成する必要は無く、少なくともウェル42d、42e、43d間を配線が跨ぐ部位に形成すればよい。
(5)上記第1実施形態では、高電位基準回路部HVや低電位基準回路部LVに備えられたMOSFETとして、pチャネル型MOSFET42の例を説明したが、その他の素子についても同様に構成することができる。
図6に、nチャネル型MOSFET44を構成した場合の断面図を示す。また、図7は、図6に示すnチャネル型MOSFET44の上面レイアウト図である。なお、図6は、図7のD−D’断面図に相当する図である。
図6に示すように、活性層2cの導電型をp型とすることによりp-型層44aを構成している。p-型層44aのうち埋込酸化膜2b側となる裏面には、活性層2cよりも高不純物濃度とされたn+型埋込領域44bが形成されている。また、図7に示すように、p-型層44aのうちnチャネル型MOSFET44を形成する領域を囲み、かつ、p-型層44aの表面からn+型埋込領域44bに達するように、活性層2cよりも伝導率が高いn型ガードリング44cが形成されている。これらn+型埋込領域44bおよびn型ガードリング44cは、回路を駆動する電源電位VCが印加されている。そして、これらn+型埋込領域44bおよびn型ガードリング44cにて囲まれたn-型層44a内において、n型ウェル44dが形成され、このn型ウェル44d内にnチャネル型MOSFET44を構成する各部が形成されている。
すなわち、n型ウェル44dの表層部には、p型ウェル44eが形成され、このp型ウェル44e内に、互いに離間したn+型ソース領域44fとn+型ドレイン領域44gが形成されている。また、p型ウェル44eのうちp+型ソース領域44fとp+型ドレイン領域44gの間に位置する部分をチャネル領域として、当該チャネル領域の表面上にゲート絶縁膜44hを介してゲート電極44iが形成されている。さらに、p型ウェル44eの外縁部には、p型ウェル44eよりも高不純物濃度とされたp+型ウェルコンタクト領域44jが形成され、このp+型ウェルコンタクト領域44jを通じてp型ウェル44eにもGND電位に固定されている。また、n型ウェル44dの外縁部にはn+型ウェルコンタクト領域44kが形成されており、このn+型ウェルコンタクト領域44kを通じてn型ウェル44dが電源電位VCが印加されている。そして、p-型層44aの表層部のうちn型ウェル44dとn型ガードリング44cとの間に位置する部分には、p-型層44aよりも高不純物濃度とされたp+型コンタクト領域44mが形成されている。このp+型コンタクト領域44mを通じてp-型層44aがGND電位に固定されている。このような構造により、nチャネル型MOSFET44が構成されている。
このように、n型ガードリング44cおよびn+型埋込領域44bはpチャネル型MOSFET42と同じ構成で、それ以外はpチャネル型MOSFET42とp/nを反対にした構成となる。このような構造のnチャネル型MOSFET44としても良い。なお、nチャネル型MOSFET44に関しても、n型ガードリング44c、各ウェル44d、44eおよび活性層の電位は、pチャネル型MOSFET42の場合と同様、各々が逆バイアスまたは同電位となる電位関係であればよい。
pチャネル型MOSFET42およびnチャネル型MOSFET44を同じ導電型の活性層2cに形成する場合には、図8、図9および図10のいずれかの断面図に示す構成とすることができる。
すなわち、図8に示すように、活性層2cの導電型をn型にして、pチャネル型MOSFET42については第1実施形態と同様の構造とし、nチャネル型MOSFET44については、図6および図7に示したp-型層44aおよびn型ウェル44dの代わりに、活性層2cにて構成されるn-型層44nを用い、このn-型層44n内にp型ウェル44eを形成した構造とする。このような構造とすることで、pチャネル型MOSFET42およびnチャネル型MOSFET44を同じ導電型の活性層2cに形成することができる。
また、図9に示すように、pチャネル型MOSFET42とnチャネル型MOSFET44を同じトレンチ分離構造3の島内に形成することもできる。この場合、pチャネル型MOSFET42とnチャネル型MOSFET44の間にn型ガードリング45を形成する構成とすることもできる。また、図10に示すように、nチャネル型MOSFET44を3重ウェルの構成、つまりn-型層44n内にp型ウェル44oを形成し、このp型ウェル44o内にn型ウェル44dおよびp型ウェル44eを形成した構造としても良い。
図11に、MOS型キャパシタ46を構成した場合の断面図を示す。また、図12は、図11に示すMOS型キャパシタ46の上面レイアウト図である。なお、図11は、図12のE−E’断面図に相当する図である。
図11に示すように、MOS型キャパシタ46は、活性層2cにて構成されるn-型層46a内に形成される。n-型層46aのうち埋込酸化膜2b側となる裏面には、活性層2cよりも高不純物濃度とされたn+型埋込領域46bが形成されている。また、図12に示すように、n-型層46aのうちMOS型キャパシタ46を形成する領域を囲み、かつ、n-型層46aの表面からn+型埋込領域46bに達するように、活性層2cよりも導電率が高いn型ガードリング46cが形成されている。これらn+型埋込領域46bおよびn型ガードリング46cは、回路を駆動する電源電位VCが印加されている。そして、これらn+型埋込領域46bおよびn型ガードリング46cにて囲まれたn-型層46a内において、p型ウェル46dが形成され、このp型ウェル46d内にキャパシタ46を構成する各部が形成されている。
すなわち、p型ウェル46dの表層部には、n型ウェル46eが形成され、このn型ウェル46eの表面に、絶縁膜46fを介してドープトPoly−Siで構成された電極46gが形成された構造とされている。また、n型ウェル46eの外縁部には、n型ウェル46eよりも高不純物濃度とされたn+型ウェルコンタクト領域46hが形成され、このn+型ウェルコンタクト領域46hを通じてn型ウェル46eがGND電位に固定されている。また、p型ウェル46dの外縁部にはp+型ウェルコンタクト領域46iが形成されており、このp+型ウェルコンタクト領域46iを通じてp型ウェル46dもGND電位に固定されている。このような構造により、絶縁膜46fを容量膜とし、n型ウェル46eおよび電極46gを両電極とするキャパシタ46が構成されている。なお、ここではn型ガードリング46cを電源電位VCとし、各ウェル46d、46eをGND電位としたが、これらの電位については、pチャネル型MOSFET42の場合と同様、各々が逆バイアスまたは同電位となる電位関係であればよい。
図13に、ダイオード47を構成した場合の断面図を示す。また、図14は、図13に示すダイオード47の上面レイアウト図である。なお、図13は、図14のF−F’断面図に相当する図である。
図13に示すように、ダイオード47は、活性層2cにて構成されるn-型層47a内に形成される。n-型層47aのうち埋込酸化膜2b側となる裏面には、活性層2cよりも高不純物濃度とされたn+型埋込領域47bが形成されている。また、図14に示すように、n-型層47aのうちダイオード47を形成する領域を囲み、かつ、n-型層47aの表面からn+型埋込領域47bに達するように、活性層2cよりも導電率が高いn型ガードリング47cが形成されている。これらn+型埋込領域47bおよびn型ガードリング47cは、回路を駆動する電源電位VCが印加されている。そして、これらn+型埋込領域47bおよびn型ガードリング47cにて囲まれたn-型層47a内において、p型ウェル47dが形成され、このp型ウェル47d内にダイオード47を構成する各部が形成されている。
すなわち、p型ウェル47dの表層部には、n型ウェル47eが形成され、このn型ウェル47eの表層部に、互いに離間するようにp型アノード領域47fとn型カソード領域47gが形成された構造とされている。また、p型ウェル47dの外縁部にはp+型ウェルコンタクト領域47hが形成されており、このp+型ウェルコンタクト領域47hを通じてp型ウェル47dもGND電位に固定されている。このような構造により、ダイオード47が構成されている。なお、ここではn型ガードリング47cを電源電位VCとし、p型ウェル47dをGND電位としたが、これらの電位については、pチャネル型MOSFET42の場合と同様、各々が逆バイアスまたは同電位となる電位関係であればよい。
図15に、抵抗48を構成した場合の断面図を示す。また、図16は、図15に示す抵抗48の上面レイアウト図である。なお、図15は、図16のG−G’断面図に相当する図である。
図15に示すように、抵抗48は、活性層2cにて構成されるn-型層48a内に形成される。n-型層48aのうち埋込酸化膜2b側となる裏面には、n+型埋込領域48bが形成されている。また、図16に示すように、n-型層48aのうち抵抗48を形成する領域を囲み、かつ、n-型層48aの表面からn+型埋込領域48bに達するように、n型ガードリング48cが形成されている。これらn+型埋込領域48bおよびn型ガードリング48cは、回路を駆動する電源電位VCが印加されている。そして、これらn+型埋込領域48bおよびn型ガードリング48cにて囲まれたn-型層48a内において、p型ウェル48dが形成され、このp型ウェル48d内に抵抗48を構成する各部が形成されている。
すなわち、p型ウェル48dの表層部には、n型ウェル48eが形成され、このn型ウェル48eの表層部に、互いに離間するようにn型ウェル48eよりも高不純物濃度とされたn+型コンタクト領域48f、48gが形成された構造とされている。また、p型ウェル48dの外縁部にはp+型ウェルコンタクト領域48hが形成されており、このp+型ウェルコンタクト領域48hを通じてp型ウェル48dもGND電位に固定されている。このような構造により、離間したn+型コンタクト領域48f、48gの間のn型ウェル48eの内部抵抗を利用した抵抗48が構成されている。なお、ここではn型ガードリング48cを電源電位VCとし、p型ウェル48dをGND電位としたが、これらの電位については、pチャネル型MOSFET42の場合と同様、各々が逆バイアスまたは同電位となる電位関係であればよい。
なお、MOS型キャパシタ46、ダイオード47、抵抗48の構成においても、n+型埋込領域46b、47b、48bを形成した例を説明したが、図4で示したpチャネル型MOSFET42の場合と同様に、n+型埋込領域無しでn型ガードリング46c、47c、48cのみで構成してもよい。
また、ここでは、n型ガードリング32c、42c、43c、44c、46c、47c、48cをp型ウェル32d、42d、43d、44e、46d、47dの外周全体に形成しているが、例えば図17のpチャネル型MOSFET42の上面レイアウト図に示すように、外周全体でなくとも、外周の一部に形成されていてもよい。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態の半導体装置は、第1実施形態に対してエピ基板を用いるものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図18は、本実施形態にかかる半導体装置1に備えられるpチャネル型MOSFET42の断面図である。なお、ここではpチャネル型MOSFET42のみを示してあるが、上述した各種素子に対しても、同様にエピ基板を用いて構成しても良い。
図18に示すように、本実施形態のpチャネル型MOSFET42を備えた半導体装置1は、例えば第1導電型の第1半導体層に相当するp型基板2d上に第2導電型の第2半導体層に相当するn型エピ層2eが形成された基板を用いて構成されている。
n型エピ層2eは、複数のトレンチ分離構造3により素子分離されている。各トレンチ分離構造3は、例えばn型エピ層2eの表面からp型基板2dに達するトレンチとトレンチ内に配置された絶縁膜によって構成されており、例えば同等幅にて構成されている。そして、このn型エピ層2eをn-型層42aとして、n-型層42aのうち埋込酸化膜2b側となる裏面に、n型エピ層2eよりも高不純物濃度とされたn+型埋込領域42bが形成されている。また、n-型層42aのうちpチャネル型MOSFET42を形成する領域を囲み、かつ、n-型層42aの表面からn+型埋込領域42bに達するように、n型エピ層2eよりも導電率が高いn型ガードリング42cが形成されている。そして、これらn+型埋込領域42bおよびn型ガードリング42cにて囲まれたn-型層42a内において、p型ウェル42d、n型ウェル42e、p+型ソース領域42f、p+型ドレイン領域42g、ゲート絶縁膜42h、ゲート電極42i、n+型ウェルコンタクト領域42j、p+型ウェルコンタクト領域42kが備えられ、第1実施形態と同様のpチャネル型MOSFET42を構成している。
このように構成された半導体装置では、第1実施形態と同様に、n型ガードリング42cとn+型埋込領域42bにて低インピーダンスな電流経路が構成されるため、p型基板2dとn型エピ層2eとの界面に形成される接合容量による寄生容量を起因とした変位電流をガードリング端子から引き抜き易くなる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態の半導体装置は、第1実施形態に対してガードリングの構造を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図19は、本実施形態にかかる半導体装置1に備えられるpチャネル型MOSFET42の断面図である。なお、ここではpチャネル型MOSFET42のみを示してあるが、上述した各種素子に対しても、同様の構成としても良い。
図19に示したように、本実施形態のn型ガードリング42cは、トレンチ内にn型層をエピタキシャル成長させることによって構成されている。すなわち、n-型層42aの外縁部にn+型埋込領域42bに達する深さのトレンチを形成し、SiClx4-x(x=0〜4)ガス等を用いるエピタキシャル成長法によりトレンチ内をn型エピ層にて埋め込むことで、n型ガードリング42cを形成した構成としている。
このように構成することで、第1実施形態にて説明したように、n型ガードリング42cを深い拡散層にて形成する場合と同様に、変位電流の引き抜き効果を得ることができるのに加え、n型ガードリング42cを深い拡散層にて形成する場合と比較して、平面的なレイアウト面積を小さくすることができる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態の半導体装置も、第1実施形態に対してガードリングの構造を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図20は、本実施形態にかかる半導体装置1に備えられるpチャネル型MOSFET42の断面図である。なお、ここではpチャネル型MOSFET42のみを示してあるが、上述した各種素子に対しても、同様の構成としても良い。
図20に示したように、本実施形態のn型ガードリング42cは、トレンチと、トレンチ内に埋め込まれた活性層2cよりも伝導率の高い埋込材(例えばドープトPoly−Si)とによって構成される。すなわち、n-型層42aの外縁部にn+型埋込領域42bに達する深さのトレンチを形成し、この中を例えばドープトPoly−Siで埋め込むことによってn型ガードリング42cを構成する。
このように構成することで、第1実施形態にて説明した、n型ガードリング42cを深い拡散層にて形成する場合と同様に、変位電流の引き抜き効果を得ることができるのに加え、n型ガードリング42cを深い拡散層にて形成する場合と比較して、平面的なレイアウト面積を小さくすることができる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態について説明する。本実施形態の半導体装置も、第1実施形態に対してガードリングの構造を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図21は、本実施形態にかかる半導体装置1に備えられるpチャネル型MOSFET42の断面図である。なお、ここではpチャネル型MOSFET42のみを示してあるが、上述した各種素子に対しても、同様の構成としても良い。
図21に示したように、トレンチ分離構造3を構成するトレンチの内側に、トレンチ分離構造3のトレンチよりも浅いトレンチが形成され、このトレンチ内に絶縁膜4が埋め込まれている。そして、トレンチ分離構造3と絶縁膜4の間に、n型の深い拡散層にて形成されたn型ガードリング42cが形成されている。
このように構成することで、第1実施形態にて説明した、n型ガードリング42cを深い拡散層にて形成する場合と同様に、変位電流の引き抜き効果を得ることができるのに加え、n型ガードリング42cを深い拡散層にて形成する場合と比較して、平面的なレイアウト面積を小さくすることができる。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態について説明する。本実施形態の半導体装置も、第1実施形態に対してガードリングの構造を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図22は、本実施形態にかかる半導体装置1に備えられるpチャネル型MOSFET42の断面図である。また、図23は、図22に示すpチャネル型MOSFET42の上面レイアウト図である。なお、ここではpチャネル型MOSFET42のみを示してあるが、上述した各種素子に対しても、同様の構成としても良い。
図22および図23に示したように、n型ガードリング42cの一部、具体的にはn型ガードリング42cが構成する四角形のうちの右側の一辺を他の部分と比較して浅く、かつ、高不純物濃度となるn+型拡散層で構成している。
このように構成することで、第1実施形態にて説明した、n型ガードリング42cを深い拡散層にて形成する場合と同様に、変位電流の引き抜き効果を得ることができるのに加え、深い拡散層のみによってn型ガードリング42cを形成する場合と比較して、平面的なレイアウト面積を小さくすることができる。
なお、本実施形態では、n型ガードリング42cを深い拡散層にて形成しつつ、一部を浅いn+型拡散層とした場合について説明したが、一部を上述した第3〜第5実施形態で示したような構造とすることもできる。例えば、図24は、n型ガードリング43cの一部を第3実施形態に示した構造とした場合のpチャネル型MOSFET42の上面レイアウト図である。この図に示すように、例えばn型ガードリング43cのうち、ソース−ドレインの配列方向に対して垂直な方向のニ辺をトレンチ内にn型エピ層を埋め込んだ構造としている。このようにしても、本実施形態と同様の効果を得ることができる。また、本実施形態で説明したような浅いn+型拡散層とする場合と第3〜第5実施形態で示した構造のいずれか2つ以上の組み合わせにて構成することもできる。
(第7実施形態)
本発明の第7の実施形態について説明する。本実施形態の半導体装置は、第1実施形態に対して半導体素子を複数に分割するものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図25は、本実施形態にかかる半導体装置に備えられるpチャネル型MOSFET42の上面レイアウト図である。図25に示すように、1つのpチャネル型MOSFET42を複数に分割して半導体素子群を構成している。すなわち、1つのレイアウトにて構成されるpチャネル型MOSFET42を複数のレイアウトに分割して構成している。分割された複数のpチャネル型MOSFET42は、それぞれトレンチ分離構造3によって絶縁分離された素子形成領域内に形成され、それぞれのpチャネル型MOSFET42がn型ガードリング42cにて囲われるように構成している。なお、ここではpチャネル型MOSFET42のみを示してあるが、上述した各種素子に対しても、同様の構成としても良い。
変位電流は、埋込絶縁膜によって構成される寄生容量の面積の大きさに応じて流れため、1つの半導体素子の面積が大きいほど変位電流が大きくなる。また、n型ガードリング42cから距離が遠い素子領域では、n型ガードリング42cによる変位電流の引き抜き効果が弱まるため、1つのpチャネル型MOSFET42の外周部にのみn型ガードリング42cを形成した場合には、1つのpチャネル型MOSFET42の面積が大きいと変位電流が大きくなってしまう。
図26および図27は、dv/dtサージを印加した場合に低電位基準回路部LV内にあるMOSFETに流れる変位電流の素子面積/素子幅依存をシミュレーションした結果を示した図である。具体的には、高電位基準回路部HVの基準電位が50kV/μsecで0〜1200Vに切り替わる際に、低電位基準回路部LV内にあるMOSFETの端子に流れる変位電流をシミュレーションした結果を示しており、図26は、ドレイン端子に流れる変位電流、図27はpウェルコンタクトに接続される端子に流れる変位電流の図である。
この場合のMOSFETとしては、図28に示すようなnチャネル型MOSFET49を想定しており、活性層2cにて構成されたn-型層49aの外縁部のうち対向する二辺にのみn型ガードリング49bを配置し、n-型層49aの裏面側にn型埋込領域(図示せず)を配置している。このn型ガードリング49bに挟まれたn-型層49a内にp型ウェル49cを形成すると共に、p型ウェル49c内に互いに離間するn+型ソース領域49dとn+型ドレイン領域49eを形成している。また、n+型ソース領域49dとn+型ドレイン領域49eの間におけるp型ウェル49cをチャネル領域として、図示しないゲート絶縁膜を介してゲート電極49fを形成している。そして、p型ウェル49cの外縁部にp+型ウェルコンタクト領域49gを形成し、このp+型ウェルコンタクト領域49gを介してp型ウェル49cをGND電位に固定している。このnチャネル型MOSFET49のn型ガードリング49bの幅はおよそ10μmである。
図26および図27では、例えば、素子面積が360μm2で表されるデータは、素子面積を360μm2で一定とし、素子幅を36μmから291μmまで変化させた場合のデータを取得している。これらの図26、図27から、まず、素子面積が360μm2から10770μm2に増えるに従って変位電流が比例して大きくなることが判る。一方、素子幅についても、同じ面積であっても素子幅が大きくなるに従い変位電流が大きくなることがわかる。つまり、変位電流は単純に素子の面積に比例して大きくなるだけでなく、同じ素子面積であってもn型ガードリング49bからの距離が遠い領域があるようなレイアウトであると変位電流が大きくなる。
また、図29に、素子面積を360μm2、素子幅を36μmとしたときにドレイン端子に流れる変位電流のn型ガードリング49bの深さに対する依存性をシミュレーションした結果を示す。この図に示すように、p型ウェル49cの深さが4.5μm辺りを境界として直線の傾きが緩やかになっている。このことから、p型ウェル49cの深さ近辺で変曲点があり、これ以上の深さになると変位電流が小さくなることが分かる。
したがって、1つの半導体素子の面積をできるだけ小さくなるようにレイアウトしてガードリングで囲うようにした方が変位電流を抑制できる。さらに、図26からは素子幅がおよそ80μm2以上では変位電流がほぼ一定であり、図27からは素子幅がおよそ80μm2以上では、点線で示す一定の傾きでの増加となることが判る。したがって、1つの素子幅をおよそ80μm2以下となるようにレイアウトすることで、より効果的に変位電流を抑制できる。さらに望ましくは、50μm2以下となるレイアウトがよい。
以上より、図25に示すように、1つの半導体素子を回路動作上同一の機能を持つ複数の素子に分割してレイアウトした半導体素子郡とし、各々の半導体素子をガードリングにて囲うことで、変位電流を抑制することができる。これにより、回路誤動作を防止することができる。
(第8実施形態)
本発明の第8の実施形態について説明する。本実施形態の半導体装置1は、第7実施形態と同様に半導体素子を複数に分割するものであり、その他に関しては第7実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図30は、本実施形態にかかる半導体装置1に備えられるpチャネル型MOSFET42の上面レイアウト図である。本実施形態でも、図30に示すように、1つのpチャネル型MOSFET42を複数に分割しているが、分割したpチャネル型MOSFET42の複数個(本図では4個)を同じトレンチ分離構造3によって絶縁分離された領域内に配置した構成としている。そして、トレンチ分離構造3内において、pチャネル型MOSFET42それぞれをn型ガードリング42cによって囲んでいる。なお、ここではpチャネル型MOSFET42のみを示してあるが、上述した各種素子に対しても、同様の構成としても良い。
このように構成することで、pチャネル型MOSFET42それぞれを別々のトレンチ分離構造3によって囲む場合と比較して、n型ガードリング42cの共通化が図れるし、トレンチ分離構造3の共通化も図れる。このため、第7実施形態よりも素子全体の面積を小さくすることが可能となる。
なお、ここではpチャネル型MOSFET42それぞれをn型ガードリング42cによって囲んでいるが、n型ガードリング42cによって各素子の外周を全て囲うように構成しなくともよい。図31および図32は、半導体装置1に備えられるn型ガードリング42cの構造を変更した場合の上面レイアウト図である。図31に示すように、トレンチ分離構造3の内側に沿った領域にのみ形成する構造とすることもできる。また、図32に示すように、n型ガードリング42cをストライプ状に配置し、その間に各素子が配置されるような構造、つまり各素子の一部にのみ形成する構造とすることもできる。
さらに、図33に示すように、n型ガードリング42cをすべて第1実施形態に示した深い拡散層で形成する必要はなく、例えば第3実施形態に示したトレンチ内にn型層をエピタキシャル成長させた構造との組み合わせた構造としても良い。勿論、第1実施形態に示した深い拡散層や第3実施形態に示したトレンチ内にn型層をエピタキシャル成長させた構造に加え、第4実施形態に示したトレンチ内にドープトPoly−Siを配置した構造、第5実施形態に示したトレンチ分離構造3と浅いトレンチ内に配置した絶縁膜4の間にn型の深い拡散層を配置した構造のいずれか二つ以上を組み合わせた構造としても良い。
(第9実施形態)
本発明の第9の実施形態について説明する。本実施形態の半導体装置は、第1実施形態に対して埋込層の濃度を規定するものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図34および図35は、dv/dtサージを印加した場合に低電位基準回路部LV内にあるMOSFETに流れる変位電流の埋込領域の濃度に対する依存性をシミュレーションした結果を示した図である。具体的には、高電位基準回路部HVの基準電位が50kV/μsecで0〜1200Vに切り替わる際に、低電位基準回路部LV内にあるMOSFETの端子に流れる変位電流をシミュレーションした結果であり、図34はドレイン端子に流れる変位電流、図35はpウェルコンタクトに接続される端子に流れる変位電流の図である。
図34および図35のデータは、図28に示したnチャネル型MOSFET49を用いた図26および図27における素子面積360μm2、素子幅291μmのデータに関してn型埋込領域の濃度依存を計算した結果である。図34および図35より、n型埋込領域の濃度が1×1017cm―3以上から変位電流が大きく減少してくる様子が判る。
変位電流は、n型埋込領域(図28中では図示せず)とn型ガードリング49bにて形成される低インピーダンスな経路にて引き抜かれるが、例えば、半導体素子の面積が大きい場合、半導体素子の中央部は外周に形成されたn型ガードリング49bまでの距離が長いため、変位電流の経路のインピーダンスが大きくなってしまう。n型ガードリング49bまで到達する経路と、半導体素子内に流入する経路を比較して、半導体内部に流入する経路の方がインピーダンスが小さければ、変位電流は半導体素子内部に流入してしまう。
したがって、n型埋込領域の濃度を高くすることにより、変位電流の経路のインピーダンスを低くすることができ、半導体素子内部への変位電流の流入を抑制することができる。具体的には、上述したように1×1017cm―3以上の濃度にすることにより、変位電流を大幅に抑制することができる。
(第10実施形態)
本発明の第10の実施形態について説明する。本実施形態の半導体装置は、第1実施形態に対してトレンチ分離構造3を斜めに形成するものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図36に示すように、トレンチ分離構造3が基板法線方向に対して斜めに形成され、活性層2c内における素子形成領域について、半導体基板の表面側よりも裏面側の方が面積が狭くなるようにトレンチ分離構造3が形成される。
このように構成することで、SOI基板2における寄生容量の要因となる埋込酸化膜2bの面積の面積、つまり素子面積に対する埋込酸化膜2bの面積の割合を小さくすることができる。その結果、変位電流を抑制することができる。
なお、トレンチ分離構造3は、活性層2cに対して斜め方向にトレンチを形成したのち、トレンチ内を絶縁膜等で埋め込むことによって形成される。このときにトレンチを斜め方向に形成するには、例えば特開平5−29283号公報等に示される手法を用いればよい。すなわち、トレンチエッチングマスクに対して開口部を形成したのち、開口部の一側面を加熱流動化させてテーパとし、そのテーパを用いてトレンチを斜めにドライエッチングすればよい。
(第11実施形態)
本発明の第11の実施形態について説明する。本実施形態は、半導体装置1に備えられる回路構成に関するものであり、回路構成以外に関しては前述の実施形態と同様であるため、前述の実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図37は、本実施形態にかかる半導体装置1に備えられる半導体集積回路の回路図である。図37に示した回路はオペアンプであり、このオペアンプの出力段に接続されるキャパシタについて、素子の外周を囲むガードリングを備えた素子を用いている。
図37のオペアンプは、第1〜第4nチャネル型MOSFET61〜64と、第1〜第7pチャネル型MOSFET65〜71と、抵抗72およびキャパシタ73を有した構成とされている。第1、第2nチャネル型MOSFET61、62は、負荷を構成する。第1、第2pチャネル型MOSFET65、66および抵抗72は、定電流源を構成する。第3、第4pチャネル型MOSFET67、68は、差動対を構成する。第3nチャネル型MOSFET63は、第1nチャネル型MOSFET61と共にカレントミラー回路を構成する。第6、第7pチャネル型MOSFET70、71は、第5pチャネル型MOSFET69と共にカレントミラー回路を構成する。第4nチャネル型MOSFET64と第6、第7pチャネル型MOSFET70、71およびキャパシタ73は、出力段を構成する。キャパシタ73は、回路の安定性を高くするための位相補償回路として設けられている。
差動対を構成している第3、第4pチャネル型MOSFET67、68の各ゲートは、非反転入力端子および反転入力端子にそれぞれ接続されている。このため、非反転入力端子および反転入力端子に印加される各電圧の電位差に応じた電流が第3、第4pチャネル型MOSFET67、68に流れる。また、定電流源を構成する第1、第2pチャネル型MOSFET65、66の各ゲートには、電源電圧Vccおよび第1pチャネル型MOSFET65および抵抗72にて決まる定電流がそれぞれ流れる。出力段の第4nチャネル型MOSFET64には、カレントミラーを構成する第2nチャネル型MOSFET62と等しい電流が流れる。
一方、出力段の第6pチャネル型MOSFET70には、カレントミラーを構成する第5pチャネル型MOSFET69と等しい電流が流れ、第5pチャネル型MOSFET69には、第5pチャネル型MOSFET69と接続される第3nチャネル型MOSFET63とカレントミラーを構成する第1nチャネル型MOSFET61と等しい電流が流れる。そして、出力端子OUTの電位は第7pチャネル型MOSFET71のゲート電位によって決まる。
このようなオペアンプは、以下のように作動する。まず、非反転入力端子に入力される信号の電圧が、反転入力端子に入力される信号の電圧よりも高くなった場合には、第4pチャネル型MOSFET68に流れる電流が、第3pチャネル型MOSFET67に流れる電流よりも大きくなる。したがって、第2nチャネル型MOSFET62に流れる電流が、第1nチャネル型MOSFET61に流れる電流より大きくなる。つまり、第2nチャネル型MOSFET62とカレントミラーを構成する第4nチャネル型MOSFET64に流れる電流が、第1nチャネル型MOSFET61とカレントミラーを構成する第3nチャネル型MOSFET63に流れる電流よりも大きくなる。このとき第3nチャネル型MOSFET63に流れる電流は、第5pチャネル型MOSFET69に流れる電流と等しく、また、第5pチャネル型MOSFET69とカレントミラーを構成する第6pチャネル型MOSFET70に流れる電流と等しい。
したがって、出力段を構成する第4nチャネル型MOSFET64に流れる電流は、第6pチャネル型MOSFET70に流れる電流よりも大きくなるため、第7pチャネル型MOSFET71のゲート電位が低下し、出力端子OUTの電位が上昇する。反対に、反転入力端子に入力される信号の電圧が、非反転入力端子に入力される信号の電圧よりも高くなった場合には、第7pチャネル型MOSFET71のゲート電位が上昇し、出力端子OUTの電位が低下する。
このような動作を行うオペアンプにおいて出力段に接続されるキャパシタ73にガードリング付きのものを用いている。このため、変位電流が発生することを抑制することが可能となり、オペアンプの出力電圧として現れるノイズ電圧を大幅に低減することが可能となる。
図38は、キャパシタ73をPoly型キャパシタもしくはMOS型キャパシタとして、dv/dtサージを印加した場合のオペアンプの出力端子OUTからの出力電圧として現れるノイズ電圧をシミュレーションした結果を示す図である。具体的には、高電位基準回路部HVの基準電位が50kV/μsecで0〜1200Vに切り替わる際に、低電位基準回路部LV内にあるオペアンプの出力電圧に現れるノイズ電圧をシミュレーションした結果を示してある。
この図に示すように、オペアンプを構成する回路中の全ての素子を、ガードリング付きでない素子にて構成した場合のノイズ電圧は1.54Vであるが、全ての素子を第1実施形態で示すようなガードリング付素子にて構成した場合は0.26mVとなった。この結果より、ガードリングを設けることによりノイズ電圧を大幅に抑制することができることが判る。
一方、出力段以外の構成素子であるMOSFETを全てガードリング付にて構成した場合のノイズ電圧は1.47Vであり、ノイズ抑制の効果がほとんどないが、出力段であるキャパシタ73のみをガードリング付にて構成した場合のノイズ電圧は0.58mVである。つまり、全ての素子をガードリング付素子にて構成する場合には及ばないものの、出力段のキャパシタ73のみをガードリング付にて構成することで、ガードリング無しの場合よりも大幅にノイズ電圧を抑制することができる。
したがって、回路出力の精度がシビアに要求されない場合などにおいては、回路を構成する素子の全てをガードリング付にしなくとも、出力段のキャパシタ73のみガードリング付素子にて構成することで、ノイズ電圧を大幅に抑制することができる。
このように、回路を構成する全ての半導体素子をガードリング付の半導体素子にて構成することもできるが、この場合、ガードリング付でない半導体素子にて回路を構成した場合と比較して回路面積が大きくなってしまうため、本実施形態のように、出力段の素子をガードリング付素子にて構成することで、ノイズ電圧を抑制することができ、かつ、回路面積の増大を抑制することができる。
なお、本実施形態では出力段のキャパシタ73のみをガードリング付にする構成を示したが、出力段の素子のみでなく、出力段の素子を含む複数の素子がガードリング付素子にて構成されていてもよい。また、出力段ではなく、少なくとも入力段を含む素子がガードリング付素子にて構成されていてもよい。さらに、差動対を含む回路においては、少なくとも差動対を含む素子がガードリング付素子にて構成されていてもよい。
(他の実施形態)
上記第1実施形態の変形例として、様々な変形例を示したが、第2〜第11実施形態についても、上記第1実施形態の変形例で示した各変形例を適用することができる。また、第2実施形態の示したようなエピ基板、つまり第1導電型の第1半導体層の上にこれと異なる第2導電型の第2半導体層が形成された半導体基板のように、接合容量が形成される半導体基板に対して、上記第3〜第11実施形態に示した構造を適用することも可能である。
また、上記各実施形態では、絶縁分離領域をトレンチ分離構造3によって構成する場合について説明したが、これに限るものではなく、従来よりある他の構造を適用することもできる。
また、上記各実施形態では、高電位基準回路部HVと低電位基準回路部LVという2つの異なる基準電位で動作する2つの回路を備えた場合について説明したが、異なる基準電位で動作する回路を少なくとも2つ以上備えた半導体装置に対して本発明を適用すると好ましい。また、作動電圧が異なる半導体素子、例えば低電圧素子と高電圧素子が2つ以上混載された半導体装置についても、本発明を適用すると好ましい。つまり、dv/dtサージによる変位電流が発生し易いことから、これらの半導体装置に本発明を適用すると好適である。
また、上記第11実施形態ではオペアンプの例を示したが、オペアンプ以外においても同様に構成することができる。例えば、電源回路、基準電圧回路、温度モニタ回路、過熱保護回路、過電流検出回路、短絡保護回路、電圧低下検出回路、オフ保持回路等についても同様に構成することができ、また、これらの回路の構成要素であるカレントミラー回路、コンパレータ回路等についても同様に構成することができる。
1 半導体装置
2 SOI基板
2c 活性層
2d p型基板
2e n型エピ層
3 トレンチ分離構造
32 高耐圧MOSFET
32c n型ガードリング
32d p型ウェル
42 pチャネル型MOSFET
43、46 キャパシタ
44 nチャネル型MOSFET
42c〜44c n型ガードリング
42d、43d p型ウェル
44e p型ウェル
45 n型ガードリング
47 ダイオード
48 抵抗
46c〜48c n型ガードリング
46d〜48d p型ウェル

Claims (15)

  1. 活性層(2c)と支持基板(2a)と埋込絶縁膜(2b)から構成されるSOI基板(2)からなる半導体基板を有し、
    前記活性層内に半導体素子(42、44)が形成されていると共に、該半導体素子が絶縁分離領域(3)によって囲まれた素子形成領域に形成された半導体装置において、
    前記活性層内に、前記活性層とは異なる導電型の第1導電型の第1ウェル(42d、44d、44o)を有し、
    記第1ウェルの外周全体または外周の一部に、前記第1ウェルよりも深く形成され、かつ、前記活性層よりも導電率が高いガードリング(42c、44c)を有していると共に、
    前記活性層のうち前記埋込絶縁膜に接する側には、前記ガードリングに繋がる前記第2導電型の埋込領域(42b、44b)が形成されており、
    前記半導体素子は第1導電型チャネルと第2導電型チャネルのMOSFET(42、44)であり、前記半導体素子により、異なる基準電位で動作する回路が少なくとも2つ以上構成され、
    前記ガードリングの少なくとも一部は、第2導電型の拡散層によって構成され、
    前記ガードリングと前記第1ウェルとは、逆バイアスまたは同電位となる電位に固定されていると共に、
    前記半導体素子のうち前記第2導電型チャネルのMOSFETは、前記第1ウェル内に形成され、
    前記半導体素子のうち前記第1導電型チャネルのMOSFETは、前記第1ウェル内に該第1ウェルと異なる導電型である第2導電型の第2ウェル(42e、44e)が備えられ、該第2ウェル内に形成されており、
    前記第1ウェルと前記第2ウェルとは、逆バイアスまたは同電位となる電位に固定されることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記半導体素子として、低電圧素子と高電圧素子が混載されていることを特徴とする請求項に記載の半導体装置。
  3. 前記半導体素子により、第1の電位を基準電位として動作する低電位基準回路部(LV)と、前記第1の電位よりも高電位な第2の電位を基準電位として動作する高電位基準回路部(HV)とが構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記ガードリングの少なくとも一部は、トレンチと該トレンチ内部をエピタキシャル成長にて形成した第2導電型のエピタキシャル層で埋め込んだ構造とされていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の半導体装置。
  5. 前記ガードリングの少なくとも一部は、トレンチと該トレンチ内部を埋め込む導体材料からなる埋込材にて形成されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の半導体装置。
  6. 前記半導体素子の外周に前記絶縁分離領域よりも浅いトレンチが形成されていると共に該トレンチ内に絶縁膜(4)が備えられており、
    前記ガードリングの少なくとも一部は、前記絶縁分離領域と前記絶縁膜との間に形成された拡散層によって構成されていることを特徴とする特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の半導体装置。
  7. 前記ガードリングの一部は、前記第1ウェルよりも浅い拡散層にて構成されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の半導体装置。
  8. 前記埋込領域は、不純物濃度が1×1017cm-3以上であることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の半導体装置。
  9. 前記第1ウェルの外縁部全体または外縁部の一部に、前記第1ウェルよりも高濃度な第1導電型のコンタクト領域(42k、44k)が形成され、
    前記第2ウェルの外縁部全体または外縁部の一部に、前記第2ウェルよりも高濃度な第2導電型のコンタクト領域(42j、44j)が形成されることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載の半導体装置。
  10. 前記半導体素子を回路動作上同一の機能を持つ複数の素子に分割してレイアウトした半導体素子群を有し、
    前記半導体素子群は、複数に分割された半導体素子のそれぞれが、前記絶縁分離領域に囲まれた素子形成領域内に形成されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の半導体装置。
  11. 前記半導体素子を回路動作上同一の機能を持つ複数の素子に分割してレイアウトした半導体素子群を有し、
    前記半導体素子群は、複数に分割された半導体素子の全てが、同じ絶縁分離領域に囲まれた1つの素子形成領域内に形成されていることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1つに記載の半導体装置。
  12. 前記半導体素子群に含まれる前記半導体素子の間の全てまたは一部に前記ガードリングが形成されていることを特徴とする請求項11に記載の半導体装置。
  13. 前記絶縁分離領域は、前記半導体基板の法線方向に対して斜めに形成され、
    前記素子形成領域において、前記半導体基板の表面側よりも裏面側の方が、面積が狭くなるように前記絶縁分離領域が形成されていることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1つに記載の半導体装置。
  14. 請求項1ないし13のいずれか1つに記載の半導体装置に備えられた前記半導体素子が出力段または入力段を構成する素子もしくは差動対を構成する素子として適用されていることを特徴とする半導体集積回路。
  15. 電源回路、基準電圧回路、温度モニタ回路、過熱保護回路、過電流検出回路、短絡保護回路、電圧低下検出回路およびオフ保持回路のいずれか1つが構成されていることを特徴とする請求項14に記載の半導体集積回路。
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