JP5520151B2 - 銅材料の表面上に無機被覆層を形成するための電気化学的方法 - Google Patents

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本発明は、銅材料の表面上に特定の光学的、化学的および機械的特性を有する無機被覆層を形成するための改良された電機化学的方法に関する;本発明はさらにまた、特定の光学的、化学的および機械的性質を有する無機被覆層を備える、少なくともそれの表面上では銅または銅系合金材料から作られている銅製品に関する。
多数のさまざまな用途において銅または銅系合金材料を特定の特性を有する層で被覆する必要があることはよく知られている。さまざまな用途は、通例は被覆層の種々の特徴を必要とする。:たとえば、電線保護においては良好な電機絶縁特性が不可欠であり、太陽エネルギー集積装置においては光学的特性(反射率、光沢等)が極めて重要であり、屋根葺きおよび建築構造においては一般に特定の審美的外観および特定の色が重要である;いずれの場合においても、被覆層はできる限り銅材料に付着性でなければならず(製造工程中または使用時に起こり得る剥離を回避するため)、さらに良好な機械的特性を有していなければならない。
これまでに銅材料表面上にさまざまな種類のコーティング層を形成するために多種多様な方法が提案されてきた。とくに、化成コーティング法または陽極酸化法が知られている。化成コーティング法では、酸化銅(II)(酸化第二銅、CuO)を形成するために処理すべき銅材料は高濃度のアルカリ塩および酸化剤を備える高温の電解槽中に浸漬させられる:この方法は長い工程所要時間だけではなく試薬のための相当に高額の費用も必要とするので、このためにその生産性は不良である。伝統的な陽極処理法(すなわち、陽極酸化法)では、酸化銅(II)CuOから構成される層が高濃度のアルカリ溶液中で高電流密度で銅材料上に形成される:このようにして形成されたCuOは工程条件(アルカリ濃度、電流密度)における僅かな変動によってさえ即時に再溶解するので、工程管理は極めて困難である。
改良された陽極酸化法は米国特許第A-5078844号および米国特許第A-5401382号に開示されている:ヘキサシアノ鉄酸錯塩の酸性電解槽中において低電流密度で陽極処理することによって、頑丈な電気絶縁層が銅表面上に形成される;最終的には、そのような陽極酸化処理に先行して酸化第二銅CuOの薄膜層を形成するために苛性アルカリのアルカリ電解槽中でさらに陽極処理することができる。これらの方法は酸化銅(I)およびヘキサシアノ鉄酸銅(I)または(II)から作られる絶縁複合層の効率的製造を提供するが、それらは相当に長い工程所要時間および高額の費用を必要とし、さらにその上、これらの層は多数の用途には、とくに特定の色、審美的外観および光学的特徴が必要とされる場合には適切ではない。さらにまた欧州特許第A-751233号からたとえば屋根被覆に使用される銅の帯状材または板状材上に濃褐色の被覆層を形成するための褐色着色法が知られている:銅材料は酸化第一銅(Cu2O)層を形成するためにO2を含有する混合大気中において高温(250750℃)で熱処理され、さらにそののち酸化条件下でさらに熱処理される、あるいはまた酸化第二銅(CuO)層を形成するために水性アルカリ溶液を用いて処理される。どちらの場合も最終被覆層は主要成分金属に付着したCu2Oから作られた第1層と第1層の上方のCuOから作られた第2層とから構成される。この方法は複合被覆層を形成するために高度の接触時間を必要とし、さらにまた基本的には一部の酸化剤の科学安定性の低下および水質汚染および大気汚染を回避するために不可欠である廃棄物処理の高額の費用を原因とする相当に高額の製造コストを必要とする。
イギリス特許第1052729号公報から、ある処理条件下での水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムの溶液などのアルカリ性水溶液内での銅シートの表面の陽極酸化が知られているが、常に0.5A未満の電流密度におけるもので、ゴールデンイエローないしゴールデンレッド被覆Cu2Oを顕著に引き起こす。
この特許は、酸化第一銅(Cu2O)から形成される連続した一様な層を与え、特許のパラメータを変化させることによって異なる色を得る陽極酸化を提供するものではない。
本発明の目的は、銅表面上に被覆層を形成するための改良された電気化学的方法を提供することであり、この方法はよく知られている工程に結び付いている上記の欠点を排除できる。とくに、本発明の目的は、電流密度を変化させることによって特定の色、審美的外観および光学的特性、銅基質への付着性の向上および素晴らしい機械的特性を有する被覆層を備えた銅表面を提供することにおいて実際に有効である迅速、単純かつ安価な方法を提供することである。
本発明にしたがうと、銅または銅系合金部材の表面上に無機被覆層を生じさせるための電気化学的方法が提供され、本方法は前記部材の陽極酸化を備えることを特徴とするが、このとき前記表面は温度および電流密度の調節工程条件下で前記表面上に連続した実質的に均質な層を形成するために適切な時間に渡ってアルカリ水溶液中の少なくとも1種のアルカリからなる電解槽中に浸漬され、前記層は基本的に結晶構造および前記調節工程条件によって決定された結果として生じる色を有する酸化銅(I)(酸化第一銅、Cu2O)から形成される。
とくに、陽極酸化は、好ましくはヒドロキシイオン(たとえば、濃度約50450g/lの水酸化ナトリウムNaOHまたは濃度約70630g/lの水酸化カリウムKOH)の約1.2511.25モル/lの濃度で、水溶液中に単一アルカリ塩しか含有していない槽中で実施される。
好ましくは、陽極酸化は水溶液中に少なくとも20重量%の水酸化ナトリウムを含有する槽中において約0.23Vの電池電位(陽極/陰極電位差)とともに少なくとも60℃の温度、0.520A/dm2の電流密度で約5120secの時間に渡って実施される。より好ましくは、陽極酸化は水溶液中に30重量%のNaOHを含有する槽中において、約0.1000.400μmの厚さを有する層を入手するために適切な約8292℃の温度および約1030secの時間に渡って実施される。この層の最終的な色は、前記アルカリ電解槽中の電流密度を0.320A/dm2の範囲内で変化させることによって決定される:とくに、陽極酸化は、褐色を有する層を形成するためには約0.51A/dm2の電流密度で、濃褐色を有する層を形成するためには約2.53A/dm2の電流密度で、濃い黒色およびビロードのような表面効果を有する層を形成するためには約1015A/dm2の電流密度で実施される。
本発明にしたがった方法は、さらにまた陽極酸化工程の前に、銅表面の前処理ステップ(たとえば化学的もしくは熱的前酸化、スキン・パッシング工程、ベンゾトリアゾール抑制等)並びに陽極酸化の後に最終表面処理(たとえば、そののちのスキン・パッシングステップのため)を備えることができる。
本発明のある実施形態にしたがうと、陽極酸化は銅表面が電解槽に接触させられると直ちに始まる;あるいはまた、陽極酸化は銅表面が電解槽に接触させられてから約3〜180sec後に開始する。
銅もしくは銅系合金部材が板状部材である場合は、前記部材の両面を本発明にしたがった陽極酸化に同時に受けさせることができる。明らかに、本発明の方法は当然ながら板状製品には限定されず、実質的にあらゆる形状および幾何学的構成を有する製品に適用できる。
本発明はさらにまた、それの表面では少なくとも銅または銅系合金材料から作られている銅製品に関するが、この製品は前記表面上で連続的な実質的に均質な被覆層(好ましくは約0.100〜0.400μmの厚さを有する)を備えることを特徴とし、前記薄膜は基本的には前記表面に特異的光学特性を与えるために規定の結晶構造を有する酸化銅(酸化第一銅、Cu2O)から形成されている。
このため本発明の基礎は、基本的に酸化第一銅Cu2Oを形成して酸化第二銅CuOの形成を回避できるように、伝統的な電解槽中において、調節された条件下で銅表面の陽極酸化を実施することに見ることができる:このため本発明の工程は、上記の知られている工程のすべての短所を克服する改良された電気化学的褐色着色法であると見なすことができる:実際に、本発明にしたがった方法ではアルカリ溶液(たとえば、極めて安価な水性水酸化ナトリウム溶液)および電流(相当に低い消費量)だけが使用される:所望の層は化学的酸化剤および/またはその他の高価な試薬の使用を回避しながら電気化学的に製造される:極めてほんの短い接触時間しか必要とされない(よく知られている工程に比較して著しく短い)ので、このため全行程はよく知られている工程より高速、より単純およびより安価である。本方法は“廃棄物ゼロ”工程であると定義できるが、それは本工程に関与する化学薬品の消費量が極めて少なく、さらにたとえば減圧もしくは逆浸透圧濃縮器を使用することによってさらに抑制できる可能性があるからである。
いずれかのよく知られている電気化学的装置は本発明にしたがった方法を実行できる可能性がある:上記で述べたように、電解槽は1種類のアルカリ、好ましくは水酸化ナトリウム(極めて安価)および脱塩水しか含有していない:他のよく知られている褐色着色工程におけるような添加剤または他の化学薬品は全く必要とされない。
着色最終層は基本的には、クロノポテンショメトリー(定電流電解法)分析(クーロメトリー(電量分析法)の派生法)によって明らかになるように、微量の酸化銅(II)(CuO)を含有する純粋結晶酸化第一銅Cu2Oから作られている。Cu2O層は、CuO層と比較すると数多くの長所を提供する:それらは銅基質により強力に付着してより良好な機械的挙動を示し、機械的処理中および使用時のどちらにおいてもあらゆる剥離問題を回避させる;それらは一般に酸性雨および大気条件に対してより高度の溶出耐性を示す;それらは優れた光学的性質並びに所望の強度および陰影を備えた褐色を想定できるより心地よい審美的外観を有する;それらは金属拡散に対する効果的障壁を実現する良好な絶縁特性を有し、さらに熱および放射線による影響をほとんど受けない。本発明にしたがった方法は、陽極酸化工程条件(主として電流密度)を単純に制御することでさまざまな色およびその結果として結晶形の酸化層を入手することを可能にする:たとえば黒色クロム(よく知られているように、太陽エネルギー用途のために電気めっきによって銅板に被覆するために伝統的に使用されている)と比較したときに光学特性の向上を示すビロードのような濃い黒色層を入手することさえ可能である。
本発明にしたがった方法は、とくに銅の連続帯状材および単一板状材上に(それらの両側で)極めて均質な着色薄層を製造するためにとくに有用であるが、さらにまたあらゆる形状を有する銅製品上に使用することもできる:本方法は連続工程または工業用バッチ工程のいずれにおいても容易に実行できる。本発明の方法はあらゆる種類の銅系材料に適用することができる:たとえば、純銅、銅系合金(真鍮および青銅)、前処理(例、熱的または化学的前酸化、スキン・パッシング、ベンゾトリアゾール抑制)がされている場合、またはされていない場合:脱脂および酸洗いのような前洗浄処理は必要とされない。本発明にしたがって実現された銅表面は、上記の好都合な特徴のおかげで広範囲の工業用途に使用することができる:とくに(だが限定はされない)、本発明の方法は屋根葺き(標準的または勢力的屋根葺き)用の圧延した帯状材または板状材、建築構造において使用される装飾材、エレクトロニクス(黒色化)または電子回路における内層の酸化銅表面のための前酸化銅箔、太陽エネルギー用途のための熱集積装置(伝統的な極めて高価な黒色クロムメッキ銅表面の代わりに)の容易、高速かつ安価な製造を可能にする;本方法はさらにまたたとえば導線、棒材、管材および無機絶縁ケーブルのような円筒形の形状の表面を銅製シージングで被覆するため、並びに銅線および超導電性ケーブルの電気絶縁のためにも使用することができ、その場合にはCu2Oの代わりにCuOを作り出すために適切な時間へ陽極酸化工程を延長させることができる。
上記で述べたように、本発明にしたがった陽極酸化プロセスには前処理、たとえば前酸化処理を先行させることができる:銅基材表面の性質は化学組成および結晶形に関して、並びに厚さに関して酸化被膜の形成に影響をおよぼすことが注目されてきた。
同様に前状態調節時間(すなわち、銅製品がアルカリ槽中に入る瞬間と適用された電界にそれが到達する瞬間までの時間)を使用して被覆層の質に影響をおよぼすことができる:前状態調節時間が増加すると、被覆層の最終態様および色が改良される。
本発明の方法を実施する装置の好ましい実施例の概略を示している。 本発明の装置にしたがって製造されたサンプルのSEMマイクログラフィー写真であり、結晶構造を示している。 本発明の装置にしたがって製造されたサンプルのSEMマイクログラフィー写真であり、結晶構造を示している。 本発明の装置にしたがって製造されたサンプルのSEMマイクログラフィー写真であり、結晶構造を示している。 本発明にしたがって製造された3つのサンプル層および比較サンプル間の色の相違(ASTM E 308およびISO 8125にしたがって評価された)を図示している図である。 本発明にしたがって製造された3つのサンプル層および比較サンプル間の色の相違(ASTM E 308およびISO 8125にしたがって評価された)を図示している図である。 本発明にしたがって着色された3つの異なる層および比較基準参照の反射率測定(ASTM E 429による)を図示している。
本発明のさらなる目的および利点は、添付図面を参照しつつ以下の記載から明らかになるであろう。
図1を参照すると、本発明の方法の好ましい実施例によれば、電気的に絶縁された繰り出し機(decoiler)2に巻き取られた銅または銅をベースにした合金のストリップ1が、無機層と共にその両側に設けられなければならない。巻き取られたストリップ1は、切断機/結合機3を通過したのちに、公知の予備処理ユニット4に送られる。当該予備処理ユニットは、熱的予備酸化または化学的予備処理ユニット6のための連続炉5であってよく、グリースの除去/ピックリング(pickling)ユニット7、および乾燥ユニット9へと続くスプレイリンスユニット8(いずれも処理流体の再生工程を備えている)を備えている。本発明には必ずしも必要ではないが、予備処理ののち、ストリップ1は、導電ブリッドル(bridle)10(たとえば、公知の解決方法にしたがって直接接地されないが、アース変圧器(earthing transformer)に接続された陽極接続を確実にする)金属導電ロールを介して公知のタイプの陽極電池11に送られる。周知の配置によれば、ストリップ1の両側を酸化するために、当該陽極電池は、たとえば電気的に加熱されたポリプロピレン槽と、多数の平行に対向している不溶性のカソード13と、電池11内に位置付けられる多数のローラ14とを備えており、該ポリプロピレン槽には攪拌器が設けられてもよく、該ポリプロピレン槽はアルカリ電解バス12を含んでいる。該不溶性のカソードは、たとえば銅、白金、白金が被覆されたチタン、またはステンレス鋼から製造される。ひじょうに一様な電界を発生し、ボーダー効果なくストリップの両側の一様な着色を確実にするために、各カソードは一様な表面形状(surface geometry)を有している。個々のカソード13と銅ストリップ1(すなわち、陽極ないしはアノード)とのあいだの距離は約50mmであることが好ましいが、これより短いものや長いものも有害な効果なしに用いられ得る。電池11には電解溶液の再生システム15が設けられている。電池11内で行なわれる陽極処理後、ストリップ1は、高圧水スプレイなどのスプレイリンスユニット16(これにも再生システム17が設けられている)、高温乾燥ユニット18および機械的切断ユニット19を通過し、最終的にストリップ1は巻取り器20に巻き取られる。
本発明はつぎの実施例の記載により、より分かりやすく理解されるであろう。
[実施例1]
図1を参照して記載され、かつ説明された装置を用いて、本発明の方法により、幅0.6インチで厚さ1.542cmの100インチのコイルの状態で表皮が出されたベンゾトリアゾールで抑制された「レッド(red)」銅が処理された。水溶液中30重量%のNaOHの電解バスが使用された。処理および電池のパラメータを表1にまとめた。
陽極処理中は、攪拌のもとにバスが維持された。2つの銅カソードが用いられたが、明らかなカソード面の面積はそれぞれ1dm2であり、一様な電界を生成し得る公知の幾何学的形状を有していた。暗褐色ないしはダークブラウン(dark brown)の極めて一様かつ粘着性を有する層(比較のためにCB2という)が得られた。
[実施例2]
実施例1と同一の装置、電池および銅材料が用いられた。処理および電池のパラメータを表2にまとめる。
褐色の極めて一様かつ粘着性を有する層(比較のためにCB3という)が得られた。
[実施例3]
実施例1と同一の装置、電池および銅材料が用いられた。処理および電池のパラメータを表2にまとめた。
濃い黒色ないしはディープブラック(deep black)でベルベット状の外観の極めて一様かつ粘着性を有する層(比較のためにCB4という)が得られた。
[実施例4]
叙上の実施例1〜3で製造されたすべてのサンプルが、化学的組成を決定するために(X線回折および質量分析によって)テストされ、(1990年フローレンスで開催された第11回国際コロージョン コングレスの議事録第5巻129頁に刊行され、1990年にイタリア共和国ミラノのイタリア金属学会で編集された、ア ビリ、エ マリネリ、エルレ ペドッチ、ジ ロビーダ著、「サーフェイス キャラクタライゼーション アンド コロージョン ビヘイビアー オブ Cu−Cu2O−CuOシステム」に詳細に記載された方法にしたがい、0.1モルのNa2CO3の溶液中において一定の電流密度で外面の銅を減少させることによって質量分析を行なって)厚さが得られ、(SEMマイクログラフィーおよびX線回折分析によって)結晶構造が得られた。主な試験結果を表4にまとめた。
本発明による層の結晶形体は、図2〜4に示されており、当該図は3つのサンプルCEB2、CEB3およびCEB4のSEMマイクログラフィー写真である。
光学的特性を評価するためのテストも行なわれた。実施例1〜3において得られたサンプルと比較サンプルのあいだの色の相違(ASTM E 308およびISO 8125にしたがって評価された)の図解が図5に与えられている。ここに、比較参照基準は、CuB_NAT(商品名)と称する天然の銅(大気露出10年後)、TECUOREF(商品名)と称する人工で褐色にされた銅(Tecu-Oxid(登録商標)のもとで市場に出され、実質的にヨーロッパ特許出願公開第751233号にしたがって製造されたシート)、硫酸バリウムBaSO4(板、白色体)である。本発明にしたがって製造された3つの異なる着色層と比較参照基準の反射率の測定(ASTM E 429による)を表5にまとめた。同一の結果の図解が図6に示される。
本発明にしたがって製造された3つの異なる着色層と比較参照基準のグロスナンバー(gloss number)測定(ASTM D 523による)を表6にまとめた。
本発明の方法により製造されたすべてのサンプルが、機械的挙動を評価するためにテストされた。関連する結果を表7にまとめた。
もっとも有効な制御プロセス条件を評価するためにプロセス条件を変化させて、本発明の方法にしたがって他のテストを行なった。この一連のテストは、評価されるべき好ましい条件を可能にする(表8にまとめた)。

Claims (1)

  1. 表面において少なくとも銅または銅をベースにした合金から製造された銅の物品であって、該物品が、
    前記表面に陽極酸化工程によって0.1〜0.4μmの厚さに形成された結晶構造を有する酸化第一銅(Cu2O)を有してなる被覆層を含んでおり、
    前記陽極酸化工程において0.5〜1A/dm2の電流密度で形成される立方体の結晶形体を有する褐色の表面層、2.5〜3A/dm2の電流密度で形成される立方体の結晶形体を有する濃褐色の表面層および10〜15A/dm2の電流密度で形成される、ベルベット状の外観効果を有するディープブラックの表面層から選ばれるいずれかの表面層を有することを特徴とする物品。
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