JP5515807B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電動パワーステアリング装置に関する。
従来、電動パワーステアリング装置(EPS)には、モータを駆動源としてステアリングシャフトを回転駆動することにより、操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与するものがある。通常、このようなEPSは、モータにより回転されるウォームギア及びステアリングシャフトに連結されるホイールギアを噛合してなる減速機構を備えている。そして、モータの回転は、この減速機構により減速されてステアリングシャフトに伝達されるようになっている。
ところで、上記のような減速機構を用いたEPSの場合、上記各ギアの噛合状態、つまりウォームギア及びホイールギアの噛合部における適切な軸間距離の設定及び維持が極めて重要な要素となる。具体的には、その軸間距離が小さいほど、音や振動の発生は抑えることができるものの、その背反として各ギアの磨耗は進みやすくなる。一方、その軸間距離が大きい場合には、磨耗を抑えることができるものの音や振動が発生しやすくなるという傾向がある。そのため、各ギアの軸間距離は、これらのバランスを考慮した上で最適と考えられる範囲に設定するとともに、歯面の磨耗等といった経年変化によらず安定的に維持されることが望ましい。
そこで、このような減速機構を用いるEPSには、多くの場合、付勢手段を用いてウォームギアをホイールギアに近接する方向に押し付けることにより、両者の軸間距離を最適に維持する所謂アンチ・バックラッシュ・システムが組み込まれている(例えば、特許文献1参照)。
具体的には、図10に示すように、減速機構101を収容するハウジング102内において、ウォームギア103は、その一端(図10における左端)がホイールギア104に対して接離する方向に移動可能に設けられた第1の転がり軸受105に支持されるとともに、その他端(図10における右端)がハウジング102に固定された第2の転がり軸受106に支持されている。そして、第1の転がり軸受105がその外周を囲繞するように湾曲された付勢手段としての湾曲板ばね107によりホイールギア104に近接するように付勢されることで、上記アンチ・バックラッシュ・システムが構成されている。この構成では、第1の転がり軸受105がホイールギア104に近接する方向に付勢されることにより、ウォームギア103がその他端側を中心として傾動(チルト)し、その噛合部におけるウォームギア103とホイールギア104との軸間距離が最適に維持されるようになっている。
なお、ハウジング102におけるウォームギア103の軸方向一端側には、開口部111が形成されており、上記第1の転がり軸受105や湾曲板ばね107は開口部111から挿入されて組み付けられている。また、図11に示すように、湾曲板ばね107とハウジング102との間には、弾性材料からなる略円環状の角リング112が介在されている。これにより、湾曲板ばね107がハウジング102の内面に衝突することを防止し、打音の発生を防いでいる。そして、開口部111にはエンドカバー113が固定されることで、湾曲板ばね107や角リング112の脱落が防止されている。
ところで、第2の転がり軸受106には、ウォームギア103の傾動を許容すべく、その内輪及び外輪と、転動体(ボール)との間に所定の内部隙間(ガタ)が形成されているため、車両の走行に伴う振動等により異音が発生する虞がある。そこで、図10に示すように、ウォームギア103とモータ114の出力軸115との間に弾性材料からなるスペーサ116を介在させることで、同ウォームギア103を介して第2の転がり軸受106に予圧を付与し、その内部隙間を詰めて異音の発生を抑制している。
特開2006−111133号公報 特許3788576号公報
しかしながら、スペーサ116は、ウォームギア103と出力軸115との間に介在されるため、同スペーサ116によって出力軸115も押圧されることになり、モータ114の作動(出力軸の回転)に影響を及ぼす虞がある。また、第2の転がり軸受106に予圧を付与するためにスペーサ116を別途設けることで部品点数が増加するため、EPSの組み付け作業が煩雑なものとなる。
さらに、上記のようなEPSにおいては、ウォームギア103の傾動を許容すべく、第1の転がり軸受105にも内部隙間が形成されている。しかし、同第1の転がり軸受105はハウジング102に対して固定されておらず、移動可能に設けられているため、上記のようにスペーサ116によりウォームギア103をその他端側から押圧しても、第1の転がり軸受105の内部隙間を詰めることはできない。その結果、上記従来の構成では、異音の発生を十分に抑制できているとはいい難く、この点においてなお改善の余地があった。
なお、特許文献2には、弾性体により構成され、第1の転がり軸受を支持するとともに同第1の転がり軸受をホイールギアに近接する方向に付勢するように形成された筒体を備えたEPSが開示されている。そして、この構成では、筒体のハウジング(開口部)に対する固定位置を調整することで、同筒体により第1の転がり軸受に予圧を付与することも可能である。しかし、この場合には第1の転がり軸受を軸方向に押圧することで筒体が変形するため、同筒体が第1の転がり軸受をホイールギアに近接する方向に付勢する付勢力が変化してしまい、製品毎に付勢力がばらつく虞がある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、簡易な構成でモータの作動に影響を与えずに異音の発生を十分に抑制することができる電動パワーステアリング装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与するモータと、前記モータにより回転されるウォームギア及びステアリングシャフトに連結されるホイールギアを噛合してなる減速機構と、前記減速機構を収容するハウジングとを備え、前記ウォームギアはその一端が前記ホイールギアに対して接離する方向に移動可能に設けられた第1の転がり軸受に支持されるとともに、その他端が前記ハウジングに固定された第2の転がり軸受に支持され、前記第1の転がり軸受は付勢手段により前記ホイールギアに近接するように付勢された電動パワーステアリング装置において、前記ハウジングには開口部が形成され、該開口部は前記ウォームギアの一端側に開口し、前記開口部には、該開口部を閉塞する閉塞部材が設けられるものであって、前記付勢手段は、前記第1の転がり軸受の外周を囲繞するように湾曲した湾曲板ばねであり、前記閉塞部材は、弾性材料により構成され、前記閉塞部材には押圧部が一体形成され、該押圧部は前記第1の転がり軸受の外輪を前記ウォームギアの軸方向他端側に押圧するものであり、さらに前記閉塞部材には延出部が一体形成され、該延出部は前記湾曲板ばねと前記ハウジングとの間に介在されるものであることを要旨とする。
上記構成によれば、押圧部による押圧力は、第1の転がり軸受の外輪、同第1の転がり軸受の内輪、ウォームギア、第2の転がり軸受の内輪及び外輪に伝達される。ここで、第2の転がり軸受はハウジングに対して固定されているため、第1の転がり軸受の外輪を軸方向に押圧することにより、同第1の転がり軸受の内部隙間を詰めるとともに、第1の転がり軸受の内輪及びウォームギアを介して第2の転がり軸受の内輪が軸方向に押圧されて、同第2の転がり軸受の内部隙間を詰めることができる。これにより、ウォームギアが振動することに起因する異音の発生を十分に抑制することができる。また、従来のようにスペーサをウォームギアとモータの出力軸との間に介在させる場合と異なり、同出力軸に押圧力が付与されないため、モータの作動に影響を与えない。さらに、押圧部は閉塞部材と一体形成されるため、従来のようにスペーサを設ける場合に比べ、部品点数を削減し、電動パワーステアリング装置を簡易な構成をすることができる。さらにまた、押圧部は、第1の転がり軸受の外輪をウォームギアの軸方向に押圧するのみであり、第1の転がり軸受は別途設けられた付勢手段によりホイールギアに近接する方向に付勢されるため、同付勢力がばらつくことを防止できる。
ここで、ウォームギアが振動することで湾曲板ばねがハウジングと衝突し、打音が発生する虞があるため、従来からハウジングと湾曲板ばねとの間には、角リング等の弾性体が介在されている。そのため、従来の構成では電動パワーステアリング装置を構成する部品点数が多くなり、その組み付け作業が煩雑になるといった問題がある。この点、上記構成によれば、閉塞部材が弾性材料よりなり、同閉塞部材に湾曲板ばねとハウジングとの間に介在される延出部が一体形成されるため、部品点数を削減し、その組み付け作業を簡素化することができる。
請求項に記載の発明は、請求項1に記載の電動パワーステアリング装置において、前記押圧部は、前記閉塞部材から前記ウォームギアの軸方向に突出した環状に形成されたことを要旨とする。
上記構成によれば、押圧部が環状に形成されるため、容易に第1の転がり軸受の外輪全体を均一に押圧することができ、第1及び第2の転がり軸受の内部隙間を好適に詰めることができる。
本発明によれば、簡易な構成でモータの作動に影響を与えずに異音の発生を十分に抑制することが可能な電動パワーステアリング装置を提供することができる。
電動パワーステアリング装置(EPS)の概略構成図。 本実施形態のEPSアクチュエータの概略構成を示す断面図。 図2のA−A断面図。 本実施形態の第1の転がり軸受近傍を示す拡大断面図。 図4のB−B断面図。 エンドカバーの正面図。 本実施形態の第1の転がり軸受近傍を示す平面図。 別の第1の転がり軸受近傍を示す拡大断面図。 別の第1の転がり軸受近傍を示す拡大断面図。 従来のEPSアクチュエータの概略構成を示す断面図。 従来の第1の転がり軸受近傍を示す拡大断面図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、電動パワーステアリング装置(EPS)1において、ステアリング2が固定されたステアリングシャフト3は、ラックアンドピニオン機構4を介してラック軸5と連結されている。これにより、ステアリング操作に伴うステアリングシャフト3の回転は、ラックアンドピニオン機構4によりラック軸5の往復直線運動に変換される。なお、ステアリングシャフト3は、コラムシャフト8、インターミディエイトシャフト9、及びピニオンシャフト10を連結してなる。そして、このステアリングシャフト3の回転に伴うラック軸5の往復直線運動が、同ラック軸5の両端に連結されたタイロッド11を介して図示しないナックルに伝達されることにより、転舵輪12の舵角、即ち車両の進行方向が変更される。
また、EPS1は、モータ21を駆動源として操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与する操舵力補助装置としてのEPSアクチュエータ22と、該EPSアクチュエータ22の作動を制御するECU23とを備えている。
EPSアクチュエータ22は、所謂コラム型のEPSアクチュエータとして構成されている。具体的には、EPSアクチュエータ22の駆動源であるモータ21は、減速機構24を介してコラムシャフト8と駆動連結されている。この減速機構24は、コラムシャフト8に連結されたホイールギア25と、モータ21に連結されたウォームギア26とを噛合することにより構成されている。そして、そのモータ21の回転を減速機構24により減速してコラムシャフト8に伝達することによって、モータトルクをアシスト力として操舵系に付与する構成となっている。
なお、ECU23には、コラムシャフト8を介して伝達される操舵トルクを検出するためのトルクセンサ31が接続されている。具体的には、コラムシャフト8は、ステアリング2に連結される上側軸32と、上記ホイールギア25が設けられた下側軸33とをトーションバー34を介して連結することにより構成されている。そして、トルクセンサ31は、そのトーションバー34の捻れ角を測定することにより、操舵系に入力される操舵トルクτを検出するように構成されている。
また、ECU23には、上記トルクセンサ31とともに、車速センサ35が接続されている。そして、ECU23は、これらセンサにより検出される車速V及び操舵トルクτに基づいて、EPSアクチュエータ22の作動、詳しくは、駆動源であるモータ21の発生するトルクを制御することにより、操舵系に付与するアシスト力の制御を実行する構成になっている。
次に、本実施形態におけるEPSアクチュエータの構成について説明する。
図2に示すように、EPSアクチュエータ22は、減速機構24を収容するハウジング41を備えている。このハウジング41は、モータ21の一部が収容されるモータ収容部42、同モータ収容部42に連続して形成されるとともにウォームギア26が収容されるウォームギア収容部43、及び同ウォームギア収容部43に連続して形成されるとともにホイールギア25が収容されるホイールギア収容部44を有している。また、ウォームギア収容部43におけるウォームギア26の一端側(図2において左側)には、略円形状の開口を有する開口部45が形成されている。そして、開口部45は、閉塞部材としてのエンドカバー47により閉塞されている。
モータ21は、ハウジング41に貫設されたステアリングシャフト3(コラムシャフト8)の軸線方向に対して、その出力軸48の軸線方向が直交するように、詳しくは所謂「捩れ」の関係となる態様で同ハウジング41に固定されている。そして、その出力軸48に連結されたウォームギア26は、その両端がハウジング41内に設けられた第1及び第2の転がり軸受51,52により回転可能に支持されるとともに、ステアリングシャフト3に連結されたホイールギア25に噛合されている。なお、本実施形態では、これら第1及び第2の転がり軸受51,52には、ボール軸受が採用されている。
ここで、本実施形態のEPSアクチュエータ22には、その減速機構24を構成するホイールギア25及びウォームギア26の噛合部における軸間距離を最適に維持するための所謂アンチ・バックラッシュ・システムが組み込まれている。
詳述すると、ウォームギア26とモータ21の出力軸48とは、一対のフランジボス61,62、及びこれらの間に介在された弾性材料からなるラバースプリング63により構成される軸継手64を介して接続されている。そして、これにより、ウォームギア26は、出力軸48に対する軸線の傾斜(チルト)が許容される構成となっている。
具体的には、各フランジボス61,62はそれぞれ略円環状に形成されるとともに、フランジボス61は出力軸48に固定され、フランジボス62はウォームギア26に固定されている。そして、各フランジボス61,62には、互いに対向する方向に突出する複数(本実施形態では4つ)の係合爪61a,62aが形成されている。なお、各係合爪61a,62aは、それぞれ周方向に等間隔を空けて形成されている。また、図3に示すように、ラバースプリング63は、円環状の本体部63aと、同本体部63aからその径方向外側に延出される係合部63bとから構成されている。
そして、軸継手64は、フランジボス61,62の各係合爪61a,62aが周方向に交互に配置され、隣接する係合爪61a,62aの間に、ラバースプリング63の係合部63bが挟持されるようになっている。すなわち、周方向に隣接する各係合爪61a,62aがラバースプリング63の係合部63bを挟んで互いに噛み合わされている。従って、ラバースプリング63が弾性変形することにより、フランジボス62はフランジボス61に対して傾動可能となる。このようにして軸継手64は、ウォームギア26の出力軸48に対する傾斜が許容されるように、同ウォームギア26と同出力軸48とを連結している。
また、図2に示すように、ウォームギア26の他端(図2における右端)を支持する第2の転がり軸受52は、ハウジング41(ウォームギア収容部43)に対して固定されている。具体的には、第2の転がり軸受52は、その外輪52aがウォームギア収容部43の他端側から挿入され、その一端がハウジング41に当接するとともに、その他端がウォームギア収容部43における他端に固定された固定部材71に当接することで、ハウジング41に対して固定されている。
一方、ウォームギア26の一端(図2における左端)を支持する第1の転がり軸受51は、ハウジング41のウォームギア収容部43内においてホイールギア25に対して接離する方向(同図中、上下方向)に移動可能に設けられている。そして、第1の転がり軸受51がその外周を囲繞するように湾曲した付勢手段としての湾曲板ばね72の弾性力により、ホイールギア25に近接する方向に付勢されている。
詳述すると、図4に示すように、ウォームギア収容部43には、開口部45と連続する位置に第1の転がり軸受51及び湾曲板ばね72を収容支持するための支持部73が形成されている。この支持部73の内径は第1の転がり軸受51の外径よりも大きく設定されている。これにより、第1の転がり軸受51は、支持部73内において、ホイールギア25に対して接離する方向に移動可能となっている。
図5に示すように、湾曲板ばね72は、第1の転がり軸受51の外輪51aに当接する円弧状の円弧部72aと、この円弧部72aよりも径方向外側に配置されるばね部72bと、これら各ばね部72b及び円弧部72aの両端をそれぞれ連結する連結部72cとからなる。そして、第1の転がり軸受51が支持部73内に挿入され、同第1の転がり軸受51の外周に湾曲板ばね72が挿入されている。
また、支持部73の周壁には、そのホイールギア25(図2参照)と反対側(図5における上側)に、上記挿入の際に撓められた湾曲板ばね72のばね部72bを収容する収容凹部78が形成されている。そして、その湾曲板ばね72のばね部72bが当該収容凹部78の底面78aに当接して当該底面78aを押圧することにより、第1の転がり軸受51は、ホイールギア25に近接する方向(図5における下側)に向って付勢されている。これにより、図2に示すように、ウォームギア26がその他端側を中心として傾動し、その噛合部におけるウォームギア26とホイールギア25との軸間距離が最適に維持されるようになっている。
ところで、上述のように第1及び第2の転がり軸受51,52には、ウォームギア26の傾動を許容すべく、その外輪51a,52a及び内輪51b,52bと、転動体(ボール)51c,52cとの間に所定の内部隙間(ガタ)が形成されているため、車両の走行に伴う振動等により異音が発生する虞がある。そこで、ウォームギア26とモータ21の出力軸48との間に弾性材料からなるスペーサ(図10参照)を介在させることも考えられるが、この場合にはモータ21の作動(出力軸48の回転)に影響を及ぼす虞が生じる等の問題がある。
この点を踏まえ、図4に示すように、本実施形態のエンドカバー47には、第1の転がり軸受51の外輪51aをウォームギア26の軸方向における他端側(以下、軸方向他端側)に押圧する押圧部81が一体形成されている。
詳述すると、図6に示すように、エンドカバー47は合成ゴム等の弾性材料からなり、円板状に形成されている。図4及び図6に示すように、この押圧部81は、エンドカバー47から、軸方向他端側に突出した円環状に形成されるとともに、第1の転がり軸受51の外輪51aとの当接面が平面状に形成されている。なお、本実施形態の押圧部81の内径は、第1の転がり軸受51の外輪51aの内径と略等しくなるように形成されている。そして、エンドカバー47は、開口部45に圧入されることにより、ハウジング41に固定されている。
また、エンドカバー47には、湾曲板ばね72とハウジング41との間に介在される延出部82が一体形成されている。具体的には、図4に示すように、支持部73の軸方向における開口部45側には、支持部73の内径よりも大きな直径を有する拡径部73aが形成されている。そして、延出部82は、エンドカバー47における押圧部81の外周と隣接する位置から、軸方向他端側に突出して形成されており、湾曲板ばね72の円弧部72aと拡径部73aとの間に介在されるようになっている。なお、図5〜図7に示すように、本実施形態の延出部82は、略円環状に形成されるとともに、湾曲板ばね72との干渉を避けるべく、その連結部72cと対応する部分に切欠き部82aが形成されている。
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)ウォームギア26の一端をホイールギア25に対して接離する方向に移動可能に設けられた第1の転がり軸受51により支持するとともに、その他端をハウジング41に固定された第2の転がり軸受52により支持し、第1の転がり軸受51を湾曲板ばね72によりホイールギア25に近接するように付勢した。また、ハウジング41におけるウォームギア26の一端側に開口した開口部45を閉塞するエンドカバー47に、第1の転がり軸受51の外輪51aをウォームギア26の軸方向他端側に押圧する押圧部81を一体形成した。
上記構成によれば、押圧部81による押圧力は、第1の転がり軸受51の外輪51a、同第1の転がり軸受51の内輪51b、ウォームギア26、第2の転がり軸受52の内輪52b及び外輪52aに伝達される。ここで、第2の転がり軸受52はハウジング41に対して固定されているため、第1の転がり軸受51の外輪51aを軸方向に押圧することにより、同第1の転がり軸受51の内部隙間を詰める(なくす)とともに、第1の転がり軸受51の内輪51b及びウォームギア26を介して第2の転がり軸受52の内輪52bが軸方向に押圧されて、同第2の転がり軸受52の内部隙間を詰めることができる。これにより、車両の走行に伴う振動等に起因する異音の発生を十分に抑制することができる。また、押圧部81の押圧力は、上記のように第2の転がり軸受52を介してハウジング41に伝達されるため、従来のようにスペーサ(図10参照)をウォームギア26とモータ21の出力軸48との間に介在させる場合と異なり、同出力軸48に押圧力が付与されず、モータ21の作動に影響を与えない。さらに、押圧部81はエンドカバー47と一体形成されるため、従来のようにスペーサを設ける場合に比べ、部品点数を削減し、EPS1を簡易な構成をすることができる。さらにまた、押圧部81は、第1の転がり軸受51の外輪51aをウォームギア26の軸方向に押圧するのみであり、第1の転がり軸受51は別途設けられた湾曲板ばね72によりホイールギア25に近接する方向に付勢されるため、同付勢力がばらつくことを防止できる。
(2)第1の転がり軸受51の外周を囲繞するように湾曲した湾曲板ばね72により、第1の転がり軸受51を付勢するようにした。そして、エンドカバー47を弾性材料により構成し、同エンドカバー47に湾曲板ばね72の円弧部72aとハウジング41の拡径部73aとの間に介在される延出部82を一体形成した。
ここで、ウォームギア26が振動することで湾曲板ばね72がハウジング41と衝突し、打音が発生する虞があるため、従来からハウジング41と湾曲板ばね72との間には、角リング(図11参照)等の弾性体が介在されている。そのため、従来の構成ではEPS1を構成する部品点数が多くなり、その組み付け作業が煩雑になるといった問題がある。この点、上記構成によれば、エンドカバー47に湾曲板ばね72とハウジング41との間に介在される延出部82が一体形成されるため、部品点数を削減し、その組み付け作業を簡素化することができる。
(3)押圧部81を、エンドカバー47からウォームギア26の軸方向他端側に突出した円環状に形成したため、容易に第1の転がり軸受51の外輪51a全体を均一に押圧することができ、第1及び第2の転がり軸受51,52の内部隙間を好適に詰めることができる。
(4)エンドカバー47を開口部45に圧入することにより、該開口部45に固定したため、エンドカバー47の組み付け性の向上を図ることができる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の態様にて実施することもできる。
・上記実施形態では、エンドカバー47に押圧部81及び延出部82を一体形成したが、これに限らない。例えば、図8に示すように、エンドカバー47に押圧部81のみを一体形成して延出部82を形成せず、同延出部82と同形状に形成された角リング91を別途設け、同角リング91を湾曲板ばね72の円弧部72aと拡径部73aとの間に介在させるようにしてもよい。また、図8に示す構成において、角リング91を設けなくともよい。この変形例は、本発明とは別に参考例として示すものである。
・上記実施形態では、押圧部81をエンドカバー47から軸方向他端側に突出した円環状に形成したが、これに限らず、例えば押圧部81を軸方向他端側に突出した突起状(粒状)に形成し、複数の押圧部81を周方向に等間隔を空けて配置するようにしてもよい。
また、押圧部81をエンドカバー47から軸方向他端側に突出した円板形状に形成してもよい。なお、この場合には、エンドカバー47と内輪51b及びウォームギア26との干渉を避けるべく、第1の転がり軸受51の外輪51aが、その内輪51b及びウォームギア26の軸方向端部よりも、エンドカバー47側(軸方向一端側)に突出するように構成することが望ましい。
・上記実施形態では、エンドカバー47の延出部82を湾曲板ばね72の連結部72cと対応する部分に切欠き部82aを有する環状に形成し、同延出部82が湾曲板ばね72の円弧部72aとハウジング41の拡径部73aとの間に介在されるようにした。しかし、これに限らず、延出部82が円弧部72aと拡径部73aとの間に加え、ばね部72bと収容凹部78との間にも介在されるような形状、すなわち湾曲板ばね72の外周を囲繞するような形状に同延出部82を形成してもよい。
・上記実施形態では、エンドカバー47を開口部45に圧入することによりハウジング41に対して固定したが、これに限らず、接着材を用いる等してエンドカバー47を固定するようにしてもよい。
・上記実施形態では、第1の転がり軸受51の外周を囲繞するような円弧状に湾曲した湾曲板ばね72により付勢手段を構成したが、これに限らず、第1の転がり軸受51をホイールギア25に近接するように付勢できれば、例えばコイルスプリング等の他の部材により付勢手段を構成してもよい。この変形例は、本発明とは別に参考例として示すものである。
・上記実施形態では、本発明を所謂コラム型のEPS1に具体化したが、ウォームギア26及びホイールギア25を噛合してなる減速機構24を介してモータ21とステアリングシャフト3とが駆動連結される構成を有するものであれば、例えばピニオンシャフト10に対してアシスト力を付与する所謂ピニオン型のEPSに適用してもよい。
・上記実施形態では、エンドカバー47に押圧部81及び延出部82を一体形成したが、これに限らず、図9に示すように、エンドカバー47に延出部82のみを一体形成し、押圧部81を形成しない構成としてもよい。なお、このように構成しても、上記(2)に準じた作用効果を奏することができる。この変形例は、本発明とは別に参考例として示すものである。
次に、上記各実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(ア)操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与するモータと、前記モータにより回転されるウォームギア及びステアリングシャフトに連結されるホイールギアを噛合してなる減速機構と、前記減速機構を収容するハウジングとを備え、前記ウォームギアはその一端が前記ホイールギアに対して接離する方向に移動可能に設けられた第1の転がり軸受に支持されるとともに、その他端が前記ハウジングに固定された第2の転がり軸受に支持され、前記第1の転がり軸受はその外周を囲繞するように湾曲した湾曲板ばねにより前記ホイールギアに近接するように付勢された電動パワーステアリング装置において、前記ハウジングには開口部が形成され、該開口部は前記ウォームギアの一端側に開口し、前記開口部には、該開口部を閉塞する閉塞部材が設けられるものであって、前記閉塞部材は、弾性材料により構成されるとともに延出部が一体形成され、該延出部は前記湾曲板ばねと前記ハウジングとの間に介在されるものであることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
ウォームギアが振動することで湾曲板ばねがハウジングと衝突し、打音が発生する虞があるため、従来からハウジングと湾曲板ばねとの間には、角リング等の弾性体が介在されている(図11参照)。そのため、従来の構成では電動パワーステアリング装置を構成する部品点数が多くなり、その組み付け作業が煩雑になるといった問題がある。この点、上記構成によれば、閉塞部材が弾性材料よりなり、同閉塞部材に湾曲板ばねとハウジングとの間に介在される延出部が一体形成されるため、部品点数を削減し、その組み付け作業を簡素化することができる。
(イ)前記閉塞部材は前記開口部に圧入されることにより、該開口部に固定されたことを特徴とする電動パワーステアリング装置。上記構成によれば、圧入することにより閉塞部材が開口部に固定されるため、閉塞部材の組み付け性の向上を図ることができる。
1…電動パワーステアリング装置(EPS)、3…ステアリングシャフト、8…コラムシャフト、21…モータ、22…EPSアクチュエータ、24…減速機構、25…ホイールギア、26…ウォームギア、41…ハウジング、42…モータ収容部、43…ウォームギア収容部、44…ホイールギア収容部、45…開口部、47…エンドカバー、48…出力軸、51…第1の転がり軸受、51a,52a…外輪、52…第2の転がり軸受、72…湾曲板ばね、72a…円弧部、72b…ばね部、72c…連結部、73…支持部、73a…拡径部、81…押圧部、82…延出部。

Claims (2)

  1. 操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与するモータと、前記モータにより回転されるウォームギア及びステアリングシャフトに連結されるホイールギアを噛合してなる減速機構と、前記減速機構を収容するハウジングとを備え、前記ウォームギアはその一端が前記ホイールギアに対して接離する方向に移動可能に設けられた第1の転がり軸受に支持されるとともに、その他端が前記ハウジングに固定された第2の転がり軸受に支持され、前記第1の転がり軸受は付勢手段により前記ホイールギアに近接するように付勢された電動パワーステアリング装置において、
    前記ハウジングには開口部が形成され、該開口部は前記ウォームギアの一端側に開口し、
    前記開口部には、該開口部を閉塞する閉塞部材が設けられるものであって、
    前記付勢手段は、前記第1の転がり軸受の外周を囲繞するように湾曲した湾曲板ばねであり、
    前記閉塞部材は、弾性材料により構成され、
    前記閉塞部材には押圧部が一体形成され、該押圧部は前記第1の転がり軸受の外輪を前記ウォームギアの軸方向他端側に押圧するものであり、
    さらに前記閉塞部材には延出部が一体形成され、該延出部は前記湾曲板ばねと前記ハウジングとの間に介在されるものであることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 請求項1に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記押圧部は、前記閉塞部材から前記ウォームギアの軸方向に突出した環状に形成されたことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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