JP5515526B2 - 給紙装置 - Google Patents

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本発明は、複写機、プリンタ、FAX又は印刷機等の画像形成装置の給紙装置に関し、特に給紙トレイに積載された用紙束から用紙を一枚ずつ分離、給送する給紙機構を備えた給紙装置に関する。
給紙トレイに積載された用紙束から用紙を一枚ずつ分離搬送する給紙機構には種々のものがあり、主な方式として現在は以下の4つを挙げることができる。
1.コーナーセパレータ方式
給紙トレイの用紙束給送方向先端両角隅部にコーナーセパレータと呼ばれる爪を搭載したものである。フィードローラにより用紙を送り出すと、最上部の用紙がコーナーセパレータで座屈してコーナーセパレータから抜け出すことにより用紙が1枚ずつ分離される。長所は、構成がシンプルである点、及びコストが著しく安い点である。一方、短所は、用紙分離性能が劣るため、使用機種が低速機に制限される点、用紙の吸湿が性能に影響し易い点、及び用紙対応性が低い点である。
2.フリクションリタード方式(摩擦分離方式)
重送阻止部材を使用する紙、ローラ及び阻止部材の摩擦係数の差を利用して分離する方式である。長所は、使用紙種範囲が比較的広い点である。一方、短所は、紙粉の発生が多い点、阻止部材でさばき音が発生することがある点、阻止部材の寿命が短い点、及び用紙交換時分離部に用紙が残り易い点である。
3.戻し分離方式(FRR方式)
トルクリミッタを介して駆動される戻しローラによって分離する方式である。長所は、使用紙種範囲が広い点、及び分離確実度がきわめて高い点である。一方、短所は、機構が複雑でコストが高くなるという点である。
4.エア分離方式
負圧吸着とエアーナイフによって分離する方式である。長所は、高速分離良好(60〜250枚/分)な点、寿命が長い点、及び信頼性が高い点である。一方、短所は、エア圧力の調整が必要で難しい点、騒音が大きい点、高速大量処理用途向けである点、大型でコストが高くなる点である。
上述の方式を採用する給紙装置においては、基本的な構成に新たな機構を備えることにより、分離性能を向上させることがよく行われる。
例えば、特許文献1には、戻し分離方式の給紙機構を備えた給紙装置が記載されている。この給紙装置は、用紙トレイの積載面に対し上流側へ傾斜させたストッパゲートを設けて、用紙束の下層部が給送方向下流側へ繰り出しつつ上層部が徐々に後退した略楔形に用紙束を積載収容することにより、用紙束の下層部から、分離ローラ対によって最下紙1枚だけを分離する点に特徴がある。
また、特許文献2には、フリクションリタード方式の給紙機構を備えた給紙装置が記載されている。この給紙装置は、給紙ローラを正逆転方向に夫々短時間駆動させることにより、給紙ローラに接する最上部の用紙を給送方向上下流方向に振動させて、用紙先端を分離する点に特徴がある。
一般的に用紙分離性能が高い方式は給紙機構が複雑でコストが高く、シンプルでコストが安い給紙機構は分離性能が劣るという特徴がある。
言い換えれば、従来の用紙分離搬送機構においては、上述のコーナーセパレータ方式やフリクションリタード方式に代表される比較的構造がシンプルでコストが安い構成の場合、分離性能が比較的劣る、対応可能な紙種が限定される、或いは生産性が比較的劣るといった機能的なデメリットがある。また、上述の戻し分離方式やエア分離方式に代表される高機能な構成では複雑でコストが高いといったデメリットがある。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、従来技術と同等以上の分離性能を確保しつつ、シンプルな構成で低コストの給紙装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、複数枚の用紙を略水平な姿勢で積載する給紙トレイと、前記用紙束の少なくとも最上部の用紙を最上部から二枚目の用紙上面に沿ってスライドさせて一枚ずつ分離して一方向へ送出する給紙機構と、を備えた給紙装置であって、前記給紙機構は、前記用紙束の斜め上方から前記用紙束の用紙送出方向後端縁に当接して該用紙送出方向へ加振しつつ分離する振動体を備え、該振動体は、用紙送出方向先端側が高くなるように傾斜して配置されると共に、下面が前記用紙束の最上部用紙を先頭として前記用紙束の上部に位置する複数枚の用紙の後部に接して該用紙の位置を順次ずらして送出する構成を備え、前記給紙トレイの用紙送出方向先端部に、前記最上部の用紙の送出をガイドする上向き傾斜ガイド面を設け、該上向き傾斜ガイド面の傾斜最下点の位置を、前記振動体と当接する複数枚の用紙のうち最下部にある用紙の水平面位置よりも低く設定し、且つ、該上向き傾斜ガイド面の傾斜最上点の位置を、前記用紙束の水平な最上面の位置よりも高く設定した給紙装置を特徴とする。
請求項2に記載の発明は、前記振動体の下面は、凹状に湾曲している請求項1記載の給紙装置を特徴とする。

請求項に記載の発明は、前記上向き傾斜ガイド面の摩擦係数を、前記給紙トレイに積載された用紙の摩擦係数よりも大きく設定した請求項1又は2記載の給紙装置を特徴とする。
請求項に記載の発明は、前記上向きガイド面に形成された複数の気流孔と、前記気流孔から気流を噴出させる気流発生装置と、を備えた請求項1乃至の何れか一項記載の給紙装置を特徴とする。
請求項に記載の発明は、前記各気流孔の開口面積が、前記上向き傾斜ガイド面の上方に向かうほど大きくなるように構成した請求項記載の給紙装置を特徴とする。
請求項に記載の発明は、前記気流発生装置の気流発生動作が、前記給紙機構による給紙動作に連動する請求項4又は5記載の給紙装置を特徴とする。

本発明によれば、用紙束の用紙送出方向後端縁に当接して用紙送出方向へ加振しつつ分離する振動部材と、給紙トレイの用紙送出方向先端部に、最上部の用紙の送出をガイドする上向き傾斜ガイド面とを設けたので、積載された用紙が振動部材により給紙トレイから分離搬送されるに伴い、用紙先端が上向き傾斜ガイド面に沿って上昇する。すると、用紙間に空間が生じ、同時に用紙間の密着力が低減するので、用紙の搬送性が向上し、円滑かつ確実な分離搬送を実現することができる。また、従来技術に比べ構成がシンプルで部品点数が少ないため、コストが低く信頼性の高い給紙装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るデジタル複写機の概略構成図である。 本発明に係る給紙装置を示した概略構成図である。 振動体の斜視図である。 用紙束が給紙トレイにセットされた直後における用紙束と振動体との関係を示した部分拡大模式図である。 振動発生装置が振動している時の用紙の状態を示した模式図である。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
まず、本発明の給紙装置が適用される画像形成装置について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るデジタル複写機の概略構成図である。
複写機100の最上部には、原稿束Pから原稿を一枚ずつ分離して搬送する自動原稿送り装置201と、原稿束を載置する原稿トレイ202と、自動原稿送り装置201から搬送された原稿が停止するコンタクトガラス206と、コンタクトガラス206の下方から原稿画像を読み取る読み取り手段250と、コンタクトガラス206上の原稿を搬送する搬送ベルト204と、を備えた画像読取部が配置されている。
複写機100の最下部には、用紙を積載する第1トレイ208、第2トレイ209、第3トレイ210と、夫々のトレイから用紙を1枚ずつ分離して給送する第1給紙ユニット211、第2給紙ユニット212、第3給紙ユニット213と、を備える給紙装置が配置されている。
給紙装置の上部には、トナー像を形成する画像形成部が配置され、給紙装置の用紙搬送方向下流には、用紙を画像形成部へと搬送する縦搬送ユニット214が配置されている。
画像形成部は、読み取り手段250によって原稿から読み取られた画像データを感光体215に書き込む書き込みユニット257と、書き込みユニット257からのレーザによって感光体215に書き込まれた潜像をトナー像化する現像ユニット227と、を備える。
画像形成部の用紙搬送方向下流には、熱と圧力によりトナー像を用紙に定着させる定着ユニット217と、用紙を複写機100の外部に排出する排紙ユニット218と、排出された用紙を積載する排紙トレイ219が配置されている。
原稿トレイ202に原稿の画像面を上にして置かれた原稿束Pは、操作部上のプリントキーが押下されると、一番上の原稿からコンタクトガラス206上の所定の位置に給送される。給送された原稿は、読み取りユニット250によってコンタクトガラス206上の原稿の画像データを読み取り後、給送ベルト204および反転駆動コロによって排出口A(原稿反転排出時の排出口)に排出される。さらに、原稿トレイ202に次の原稿が有ることを検知した場合、前原稿と同様にコンタクトガラス206上に給送される。
第1トレイ208、第2トレイ209、第3トレイ210の各給紙トレイに積載された用紙は、各々第1給紙ユニット211、第2給紙ユニット212、第3給紙ユニット213によって給紙され、縦搬送ユニット214によって感光体215に当接する位置まで搬送される。読み取りユニット250にて読み込まれた画像データは、書き込みユニット257からのレーザによって感光体215に書き込まれ、現像ユニット227を通過することによってトナー像が形成される。そして、用紙は感光体215の回転と等速で搬送ベルト216によって搬送されながら、感光体215上のトナー像が転写される。その後、定着ユニット217にて画像を定着させ、排紙ユニット218に搬送される。排紙ユニット218に搬送された用紙は、排紙トレイ219に排紙される。
次に、本発明に係る給紙装置の一実施形態について図2に基づいて説明する。図2は、本発明に係る給紙装置を示した概略構成図である。本発明に係る給紙装置は、用紙束の用紙送出方向後端縁に当接して用紙送出方向へ加振しつつ分離する振動部材を備え、給紙トレイの用紙送出方向先端部に、最上部の用紙の送出をガイドする上向き傾斜ガイド面を設けた点に特徴がある。なお、本明細書において後部、後端、前部、先端とは、用紙送出方向を基準として表現したものである。後部、後端は図中左側に相当し、前部、先端は図中右側に相当する。
給紙装置1は、複数枚の用紙を略水平な姿勢で積載する給紙トレイ2と、積載された用紙束Pの最上部の用紙P1を最上部から二枚目の用紙P2上面に沿ってスライドさせて一枚ずつ分離して一方向へ送出する給紙機構3と、を備えている。
給紙機構3は、用紙束Pの用紙送出方向後端縁に当接して用紙送出方向へ加振しつつ分離する振動部材(振動体17及び振動発生装置18)を備えるとともに、給紙トレイ2の用紙送出方向先端部に、用紙P1の送出をガイドする上向き傾斜ガイド面Kが設けられている。振動体17は、用紙束の最上部用紙を先頭とした複数枚の用紙の後部に接して順次位置をずらして送出する。振動体17と当接する各用紙が夫々の直下に位置する用紙の上面に沿って順次スライドして、用紙が一枚ずつ分離されて一方向へ送出される構成である。また、給紙装置1の動作は、制御装置(図示せず)により制御されている。
給紙トレイ2は、トレイの外枠を形成するケーシング11内にシート状の用紙束Pを略水平な姿勢で積載するための底板12と、底板12を用紙の残量に応じて略水平な姿勢のまま上下させるアーム対13と、用紙束Pをケーシング11にセットする際のばらつきを規制するフェンス14と、を備える。
給紙トレイ2から用紙送出方向直下流には、給紙トレイ2より1枚ずつ分離された用紙を搬送する搬送ローラ対15が配置されており、搬送ローラ対15を通過した用紙は搬送経路16を経由して感光体215と対向する位置へ搬送される。
給紙トレイ2に積載された用紙束Pの用紙送出方向後端部には、用紙束Pの幅方向中央部後端縁に上方から当接して用紙送出方向に沿って振動する振動体17と、振動体17を振動させるための振動発生装置18が設けられている。
振動体17の下面は用紙送出方向に対して上向きに傾斜しており、同時に複数の用紙後端に斜め上方から接触する。また、振動体17の下面は、用紙後端部に対してやや凹形状の曲面であり、用紙束Pの上位にある紙ほど大きく送出される構成である。振動体17の用紙幅方向における長さは、例えば5センチ程度とする。振動体17は用紙束Pの幅方向に複数配置してもよい。用紙同士の密着性が高い場合にあっては、振動体17の幅を広くするか、複数の振動体17を用紙幅方向に配置して、用紙の分離性を高くする。
図3は、振動体の底面斜視図である。振動体17の下面には鱗片状突起17aが形成されており、用紙束Pの用紙P1を先頭とした複数枚の用紙の後部に接触して順次用紙の位置をずらして送出する構成を有する。すなわち、鱗片状突起17aは、用紙幅方向に延びる先端が尖った薄肉の突出片を振動体17の先端部(図中右側)から後端部にかけて複数配置することによって、用紙を送出する方向に力が作用するように構成したものである。鱗片状突起17aを構成する突出片の用紙幅方向における長さは、振動体17の同方向における長さと略同一である。なお、理解容易のため図では鱗片状突起17aを大きく表示しているが、実際には各突出片間の有する段差を用紙の厚さよりも小さくする等して、用紙が一枚ずつ繰り出されるようにする。
振動体17の下面を図のような鱗状とすることで、振動体17が用紙を後退させる方向に力を加えないようにして、用紙送出方向における分離・搬送能力を高めている。振動体17の下面を均等な粗面とした高摩擦部材とすることも考えられるが、正常に分離・搬送できない虞がある。つまり、振動体17が用紙後部上端に当接しつつ、振動する過程で用紙を後退させる方向へ移動すると、振動体の摩擦力により振動体17の移動に合わせて用紙が後退する虞がある。従って、少なくとも、用紙送出方向に強い押し出し力を加えることが可能であり、かつ後退する方向に力を加えないような構成とする必要がある。
振動発生装置18は、振動体17を用紙の進行方向に沿った方向に振動させる装置である。振動発生装置18は、振動体17下面の傾斜に略平行に振動を発生させてもよいが、水平方向に振動を発生させることが望ましい。
ケーシング11に積載された用紙束Pの用紙送出方向先端部が当接する側壁11aの上部には、用紙P搬送方向下流側に向かって斜め上方向に突出する上向き傾斜ガイド面Kが配置されている。
次に、本発明の用紙分離搬送メカニズムについて、図4、図5に基づいて説明する。
図4は、用紙束Pが給紙トレイにセットされた直後における用紙束と振動体との関係を示した部分拡大模式図である。図5は、振動発生装置が振動している時の用紙の状態を示した模式図である。
給紙トレイ2に積載された用紙束Pの最上部の用紙を用紙P1とし、その一枚下にある用紙を用紙P2とし、以下n枚目を用紙Pnとする。図4に示すように、振動発生装置18が振動動作を開始する前においては、用紙P1乃至用紙Pnの後端部は積載された状態のまま鉛直方向に揃っている。振動体17の下面に形成された鱗片状突起17aが用紙P1の送出方向後端部に当接した状態にて静止している。
振動発生装置18が用紙の送出方向に振動することにより、鱗片状突起17aが用紙P1の後端部を搬送方向に押し出して搬送する。用紙P1が一定量搬送されて、振動体17の当接面が用紙P2にも当接すると鱗片状突起17aの押し出し効果は用紙P2に作用し、用紙P2を搬送する。このようにして、用紙束Pの後端部は図5に示すように段差が形成された状態となる。
一方、用紙束Pの先端部には、上向き傾斜ガイド面Kが配置されており、振動体17によって押し出された用紙の先端部が、上向き傾斜ガイド面Kに沿って上昇する。
上向き傾斜ガイド面Kには、用紙通紙面から裏面にかけて貫通する複数の気流孔Hが形成されている。また、上向き傾斜ガイド面Kの裏面には、気流孔Hを通じて用紙通紙面に空気を送る通風用のダクト19が配置され、ダクト19は気流を発生させる気流発生装置(図示せず)と接続されている。すなわち、気流発生装置より送られた空気はダクト19及び気流孔Hを通過して、用紙通紙面に噴出する。
用紙束Pの先端部は、振動体17下面の傾斜と鱗片状突起17aと振動との働きにより、段差を有した状態にて上向き傾斜ガイド面Kに到達する。上向き傾斜ガイド面Kの用紙通紙面から噴出した空気は、用紙と用紙との間に吹き込こまれ、用紙と用紙との間に空気層が形成される。形成された空気層により、用紙P1と用紙P2同士の摩擦抵抗が軽減され、用紙P1が給紙トレイ2から滑らかに分離搬送される。
本実施形態においては、上向き傾斜ガイド面Kの用紙通紙面における気流孔Hの開口面積は、傾斜部Kの上部、すなわち用紙送出方向下流側を大きく、上流側を小さくする構成である。従って、用紙P1とP2との間に最も多くの気体が吹き込まれて、空気層が厚く形成され、用紙P1の搬送抵抗が最も少なく滑らかに搬送される構成となっている。
用紙P1がさらに振動体17により押し出され、用紙P1の先端部が搬送ローラ対15のニップに到達すると、ローラの搬送力によって搬送経路16に搬送される。
以下、振動体17が順次用紙P2、用紙P3・・・用紙Pnに作用することにより積載された用紙を連続的に分離搬送する。
以上の給紙装置の動作は制御装置により制御されている。さらに、制御装置は、振動発生装置18と搬送ローラ対15の動作(給紙動作)と、気流発生装置の気流発生動作とが連動するように制御している。
上向き傾斜ガイド面Kの形状について説明する。上向き傾斜ガイド面Kの傾斜最下点の高さ位置K1は、振動体17の接触する用紙のうち最も下部にある用紙Puの水平面位置よりも低い位置となっている。望ましくは0〜5mm低い位置がよい。また、その傾斜最上点の高さ位置K2は、用紙束Pの水平な最上面の位置、すなわち用紙P1の水平面部分よりも高い位置となっている。望ましくは3〜15mm高い位置がよい。また、上向き傾斜ガイド面Kの用紙通紙面の摩擦係数は、用紙Pの表面における摩擦係数に対して大きい設定となっている。摩擦係数を大きくするための構成としては表面の平滑度を粗くする方法や、摩擦係数の大きい材質をシート状に傾斜面に設ける方法がある。
以上のように本発明に係る給紙装置は、用紙束Pの用紙送出方向後部上面に当接して用紙送出方向へ加振しつつ分離する振動部材と、給紙トレイの用紙送出方向先端部に、最上部の用紙の送出をガイドする上向き傾斜ガイド面とを設けたので、積載された用紙が振動部材により給紙トレイから分離搬送されるに伴い、用紙先端が上向き傾斜ガイド面に沿って上昇する。従って、用紙間に空間が生じ、同時に用紙間の密着力が低減するので、用紙の搬送性が向上し、円滑かつ確実な分離搬送を実現することができる。
また、従来技術に比べ構成がシンプルで部品点数が少ないため、コストが低く信頼性の高い給紙装置を提供することができる。
また、上向き傾斜ガイド面の傾斜最下点の高さを、積載された用紙のうち振動部材と接触する最下部の用紙よりも低く設定することにより、振動部材と当接する用紙の先端部が上向き傾斜ガイド面に乗るようにしたので、最上部の用紙先端が側壁に突き当たることを防止でき、最上部の用紙が上向き傾斜ガイド面を確実にスライドする。また、上向き傾斜ガイド面の傾斜最下点と振動部材と当接する最下部の用紙との高低差を0〜5mmに規定することにより、振動部材により分離搬送された最下部の用紙が、搬送後速やかに上向き傾斜ガイド面に到達し、上昇移動を開始する。これにより、無駄な搬送パスを最小限に抑え生産性の向上を図ることができる。
また、上向き傾斜ガイド面の傾斜最上点の高さを、最上紙の水平面高さよりも高く設定したので、振動部材により分離搬送される用紙が確実に上向き傾斜ガイド面をスライドして、上昇しつつ搬送される。また、その高低差を3〜15mmに規定することにより、用紙の上昇動作による用紙間の空間形成及び用紙間の密着力低減を充分に行うことができ、円滑かつ確実な分離搬送を実現することができる。
また、上向き傾斜ガイド面の用紙通過面の摩擦係数を、用紙面の摩擦係数より大きくすることにより、振動部材によって押し出される用紙の用紙間の密着力が強く、正しく分離されないまま進行した場合においても、上向き傾斜ガイド面に沿って上昇する過程において下に位置する用紙の搬送抵抗が上に位置する用紙の搬送抵抗より大きくなるため、用紙を確実に分離することができる。
また、上向き傾斜ガイド面に設けた気流孔を通じて、気流発生装置より送られた気流が積載された用紙先端部に送られることにより、用紙と傾斜部との間に形成される略密閉空間に空気が吹き込まれ、用紙と用紙との間に空気層を形成する。形成された空気層により、用紙束の上部に位置する用紙同士の摩擦抵抗が軽減され、給紙トレイから滑らかに分離搬送される。気流孔の開口面積が、上向き傾斜ガイド面の上方に向かうほど大きくなるように構成したので、常に最上部の用紙が最も搬送抵抗が少なく滑らかに搬送される構成となっている。用紙の分離搬送が滑らかに行われることによって、搬送速度の高速化を図ることができる。また、本構成によれば、従来の高速な給紙機構に比べ構成がシンプルで部品点数が少ないため、低コストでありながら信頼性の高い給紙装置を提供できる。さらに、従来のエア分離方式に比べ必要とする気流量が格段に少ないため、装置の小型化、低騒音化、低電力化を実現することができる。
また、気流発生装置の動作を給紙機構による給紙動作と連動させることにより、必要な時のみ気流を発生させるので、不必要な騒音、電力の発生を防止することができる
1…給紙装置、2…給紙トレイ、3…給紙機構、11…ケーシング、11a…側壁、12…底板、13…アーム対、14…フェンス、15…搬送ローラ対、16…搬送経路、17…振動体、17a…鱗片状突起、18…振動発生装置、19…ダクト
特開平5−124774号公報 特開2007−161383公報

Claims (6)

  1. 複数枚の用紙を略水平な姿勢で積載する給紙トレイと、前記用紙束の少なくとも最上部の用紙を最上部から二枚目の用紙上面に沿ってスライドさせて一枚ずつ分離して一方向へ送出する給紙機構と、を備えた給紙装置であって、
    前記給紙機構は、前記用紙束の斜め上方から前記用紙束の用紙送出方向後端縁に当接して該用紙送出方向へ加振しつつ分離する振動体を備え、
    該振動体は、用紙送出方向先端側が高くなるように傾斜して配置されると共に、下面が前記用紙束の最上部用紙を先頭として前記用紙束の上部に位置する複数枚の用紙の後部に接して該用紙の位置を順次ずらして送出する構成を備え、
    前記給紙トレイの用紙送出方向先端部に、前記最上部の用紙の送出をガイドする上向き傾斜ガイド面を設け、該上向き傾斜ガイド面の傾斜最下点の位置を、前記振動体と当接する複数枚の用紙のうち最下部にある用紙の水平面位置よりも低く設定し、且つ、該上向き傾斜ガイド面の傾斜最上点の位置を、前記用紙束の水平な最上面の位置よりも高く設定したことを特徴とする給紙装置。
  2. 前記振動体の下面は、凹状に湾曲していることを特徴とする請求項1記載の給紙装置。
  3. 前記上向き傾斜ガイド面の摩擦係数を、前記給紙トレイに積載された用紙の摩擦係数よりも大きく設定したことを特徴とする請求項1又は2記載の給紙装置。
  4. 前記上向きガイド面に形成された複数の気流孔と、前記気流孔から気流を噴出させる気流発生装置と、を備えたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項記載の給紙装置。
  5. 前記各気流孔の開口面積が、前記上向き傾斜ガイド面の上方に向かうほど大きくなるように構成したことを特徴とする請求項4記載の給紙装置。
  6. 前記気流発生装置の気流発生動作が、前記給紙機構による給紙動作に連動することを特徴とする請求項4又は5記載の給紙装置。
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