以下に添付図面を参照して、この発明にかかる歩数計の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる歩数計の好適な実施の形態1を詳細に説明する。
(歩数計のハードウェア構成)
図1は、この発明にかかる実施の形態1の歩数計のハードウェア構成を示すブロック図である。図1に示すように、歩数計100は、互いに異なる三方向(X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向とする)の加速度を検出可能な3軸加速度センサを備えている。
ここでは、3軸加速度センサを、X軸方向の加速度を検出するX軸加速度センサ101、Y軸方向の加速度を検出するY軸加速度センサ102、およびZ軸方向の加速度を検出するZ軸加速度センサ103として示す。加速度センサとしては、周知のものを用いることができる。X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向は、歩数計100に固有の方向であり、歩数計100の姿勢(向きや傾き)の変化に伴って変わる。
また、歩数計100は、3軸加速度センサの出力信号に基づいて、歩数計100を携帯する携帯者(被験者)の体動であるか否かを判断し、体動をカウントすることで歩数を計数する処理装置104を備えている。処理装置104の詳細な構成については、後述する。また、歩数計100は、処理装置104でカウントされた体動を表示する表示装置105を備えている。表示装置105は、たとえば、液晶パネルと液晶駆動回路を備えている。表示装置105の詳細な構成については、後述する。
また、歩数計100は、現在時刻および各種時間を計時する計時装置106と、各種操作スイッチからなる操作手段としての入力装置107を備えている。計時装置106は、たとえば発振回路から構成され、計時処理の基準となる所定の周波数を有する信号を発生する基準信号発生部と、基準信号発生部から発生される所定の周波数を有する信号を処理装置104および表示装置105に対して出力するカウンタとを備えている。
歩数計100は、たとえばパーソナルコンピュータなどの情報処理装置との間でデータの送受信をおこなうI/Fを備えていてもよい。具体的には、I/Fは、たとえばUSBなどの接続端子からなり、情報処理装置にインストールされたアプリケーションソフトによって、データの送受信の制御をおこなう。このI/Fについては、公知の各種の技術を用いて容易に実現可能であるため図示および説明を省略する。
(処理装置の機能的構成)
図2は、この発明にかかる実施の形態1の歩数計100の処理装置の機能的構成を示すブロック図である。図2に示すように、処理装置104は、X軸アナログ/デジタル変換部201、Y軸アナログ/デジタル変換部202、Z軸アナログ/デジタル変換部203、加速度取得部204、上弦ピーク値検出部205および下弦ピーク値検出部206、ピーク差算出部207、閾値判定部208、フラグ制御部209、計数部210、記憶部211、計数制御部212および算出部213を備えている。これらの機能部については、ハードウェアにより実現されてもよいし、CPUなどでプログラムを実行することにより実現されてもよい。
X軸アナログ/デジタル変換部201、Y軸アナログ/デジタル変換部202およびZ軸アナログ/デジタル変換部203は、それぞれ、図示を省略する入力端子を介してX軸加速度センサ101、Y軸加速度センサ102およびZ軸加速度センサ103に接続されており、それらのセンサから出力されるアナログ電圧信号を所定の周期でサンプリングしてデジタルデータに変換する。X軸アナログ/デジタル変換部201、Y軸アナログ/デジタル変換部202およびZ軸アナログ/デジタル変換部203は、同一のタイミングでそれぞれのセンサ出力信号をサンプリングするのが望ましい。
加速度取得部204は、各軸のアナログ/デジタル変換部201,202,203の出力値に基づいて加速度の大きさを取得する。加速度の大きさは、増減を繰り返す。上弦ピーク値検出部205は、加速度取得部204により取得された加速度の大きさが増加傾向から減少傾向に切り替わるときのピーク値(上弦ピーク値とする)を検出する。上弦ピーク値を検出するために、上弦ピーク値検出部205は、たとえば、つぎのような処理をおこなう。
上弦ピーク値検出部205は、加速度取得部204から出力された加速度の値をバッファに格納し、そのバッファの格納値と、そのつぎに加速度取得部204から出力された加速度の値を比較し、大きい方の値でバッファの格納値を更新する。そして、上弦ピーク値検出部205は、加速度取得部204から出力された加速度の値がバッファの格納値よりも小さくなったら、そのときのバッファの格納値を上弦ピーク値とする。
下弦ピーク値検出部206は、加速度取得部204により取得された加速度の大きさが減少傾向から増加傾向に切り替わるときのピーク値(下弦ピーク値とする)を検出する。下弦ピーク値を検出するために、下弦ピーク値検出部206は、たとえば、つぎのような処理をおこなう。
下弦ピーク値検出部206は、加速度取得部204から出力された加速度の値をバッファに格納し、そのバッファの格納値と、そのつぎに加速度取得部204から出力された加速度の値を比較し、小さい方の値でバッファの格納値を更新する。そして、下弦ピーク値検出部206は、加速度取得部204から出力された加速度の値がバッファの格納値よりも大きくなったら、そのときのバッファの格納値を下弦ピーク値とする。
ピーク差算出部207は、下弦ピーク値検出部206により検出された下弦ピーク値および上弦ピーク値検出部205により検出された上弦ピーク値の差分を算出する。その際、ピーク差算出部207は、下弦ピーク値とその直後の上弦ピーク値との差分を算出してもよいし、上弦ピーク値とその直後の下弦ピーク値との差分を算出してもよい。
閾値判定部208は、ピーク差算出部207により算出された、下弦ピーク値と上弦ピーク値の差分を、あらかじめ設定されている閾値と比較し、その結果に基づいて体動を検出したか否かを判定する。たとえば閾値判定部208は、下弦ピーク値と上弦ピーク値の差分が閾値よりも大きいときに、体動を検出したと判定する。
フラグ制御部209は、閾値判定部208により体動を検出したと判定された場合に、所定のタイミングで体動検出フラグをオンにする。所定のタイミングは、加速度取得部204により取得された加速度の大きさにより決まるタイミングとすることができる。また、フラグ制御部209は、体動検出フラグをオンにした後、所定期間経過した時点で体動検出フラグをオフに切り替える。
計数部210は、カウンタにより構成されており、体動検出フラグがオンになった回数を常にカウントし、カウント値を歩数データとして計数して記憶部211に保持(記憶)するとともに、当該歩数データを、図示を省略する出力端子を介して表示装置105へ送る。このようにして、計数部210は複数の歩数データを計数する。
また、記憶部211は、計数部210によって計数された複数の歩数データの計数値のほか、各種データを記憶する。記憶するデータの種類については後述する(図5を参照)。記憶部211は、たとえば、RAMなどによってその機能を実現する。このようにして、記憶部211は、計数部210によって計数された複数の歩数データを記憶する。
歩数データおよび歩数関連データは、異なる時点から計数した歩数データおよび歩数に関するデータであってもよい。具体的には、複数日にわたる累計歩数データ(たとえば後述する図8を参照)であってもよく、被験者の歩数に基づいて算出される消費カロリーデータ(たとえば後述する図9を参照)でもよい。さらに、過去の歩数データ(たとえば後述する図16を参照)であってもよい。そして計数部210は、算出部213によって算出された結果に関する数値を受け取って、記憶部211に記憶するとともに、その数値データを図示を省略する出力端子を介して表示装置105へ送る。
計数制御部212は、計数部210による計数処理を制御する。具体的には、計数制御部212は、たとえば入力装置107から操作指示を受けて、選択された歩数データの計数部210による計数を開始する制御をおこなう。また、具体的には、計数制御部212は、たとえば入力装置107から操作指示を受けて、選択された歩数データの計数部210による計数を停止する制御をおこなう。
計数制御部212は、たとえば、計数部210が当日の歩数データ、累計歩数データ、区間計測の歩数データなどの複数の歩数データを計数する場合に、区間計測の歩数データは、計数を停止しても、当日の歩数データ、累計歩数データなど、区間計測の歩数データ以外は計数を継続しておこなう。
計時装置106は、表示装置105において表示を切り替えてからの経過時間を計時する。表示装置105は、計時装置106によって計時された結果、表示を切り替えてから所定の時間(たとえば10秒)が経過した場合に、あらかじめ指定された所定の画面(以下「指定画面」という)に切り替えて表示する。表示装置105における画面の切り替えについては、説明を後述する。上記所定の時間は、10秒に限定されるものではなく、また、たとえば入力装置107を用いた被験者からの入力を受け付けることにより、たとえば20秒、1分などのように任意に設定することができる。また、計時装置106は、現在日時を計時する。
また、計数制御部212は、計時装置106によって計時されている現在日時に基づいて、計数のリセット(開始)が指示された日時を記憶部211に記憶する。そして、計数部210は、区間計測画面を表示する際に、区間計測における歩数データとともに、記憶部211に記憶された日時に関する情報(日時の全部または一部)を表示装置105へ送る。
表示装置105は、計数部210から送られた日時データを表示する。その際、日時のすべて(年月日および時刻)を表示してもよく、計数のリセットが指示されたのが当日であれば時刻を、計数の開始が指示されたのが前日以前であれば、日付のみを表示するようにしてもよい。このように、限られた表示領域において必要最小限の情報のみを表示することで、表示内容の視認のしやすさを向上させることができる。
また、算出部213は、体動検出フラグのオンがカウントされ、歩数データとして計数された回数、計時装置106からの時間に関する情報、および、あらかじめ設定された被験者の体重や歩幅に関する情報などに基づいて、計数された歩数データ以外の数値(歩数関連データ)を算出する。歩数関連データは、歩数データ以外のデータに基づき算出されるようにしてもよく、さらに、歩数データおよび歩数データ以外のデータに基づき算出されるようにしてもよい。
計数部210は、算出部213によって算出された結果に関する数値を受け取って、受け取った数値データを記憶部211に保持(記憶)する。また、計数部210は、算出部213から受け取った数値データを記憶部211に保持(記憶)するとともに、その数値データを図示を省略する出力端子を介して表示装置105へ送る。
歩数関連データは、具体的には、被験者の消費カロリー(たとえば後述する図9を参照)、脂肪燃焼量(たとえば後述する図10を参照)、歩行距離(たとえば後述する図11を参照)、歩行時間(たとえば後述する図12を参照)、平均速度(たとえば後述する図13を参照)などである。
また、歩数データと歩数関連データとは、互いに同じ種類の複数の表示形式を有するものであってもよい。さらには、歩数データと歩数関連データとは、互いに同じ数の複数の表示形式を有するものであってもよい。また、複数の表示形式は、異なる期間の歩数データおよび歩数関連データであってもよい。
(表示装置の機能的構成)
図3は、この発明にかかる実施の形態1の歩数計100の表示装置の機能的構成を示すブロック図である。図3に示すように、表示装置105は、表示部301と、切り替え制御部302と、設定部303と、を備えている。表示部301は、計数部210から送られたカウント値のデータ(歩数)と、歩数とは異なる数値データとを切り替えて表示する。表示部301は、たとえば液晶パネルなどによってその機能を実現する。
切り替え制御部302は、歩数に関する情報を表示するように表示部301を制御するとともに、被験者の所定の操作入力(スイッチ操作)に基づく入力装置107からの出力信号に基づいて、表示部301に表示されている歩数に関する情報を歩数とは異なる数値データへ切り替えて表示するように表示部301を制御する。
そして、切り替え制御部302は、入力装置107からあらたに所定の操作入力がない状態で、計時装置106によって計時された時間が所定時間(たとえば10秒)を経過した場合に、表示部301に表示されている表示画面を、あらかじめ指定された所定の画面(以下「指定画面」という)に切り替えて表示するように表示部301を制御する。切り替え制御部302は、たとえば液晶駆動回路によってその機能を実現する。
指定画面は、歩数データおよび歩数関連データのうちのいずれかのデータであってあらかじめ設定された所定のデータ(以下「設定データ」という)を表示する。また、指定画面は、上記の設定データを、あらかじめ設定された所定の表示形式(以下「設定表示形式」という)で表示する。歩数関連データは、消費カロリー、脂肪燃焼量、歩行距離、歩行時間、平均速度に関する情報の少なくともいずれか一つとすることができる。
指定画面は、たとえば歩数計100の被験者によって任意に設定することができる。具体的には、指定画面は、たとえば被験者がもっとも確認したい情報を表示する画面、確認する頻度が高い画面などとすることができる。より具体的には、指定画面は、たとえば「累計データ」画面(たとえば図8を参照)とすることができる。以下、この実施の形態1においては、指定画面として「累計データ」画面が設定されたものとして説明する。
設定データは、たとえば歩数データの変化に応じて変化するデータとすることができる。具体的には、設定データは、たとえば当日の歩数として計数している歩数データ、当該当日を含む所定期間において継続して歩数として計数している歩数データ、あらかじめ定められている区間において歩数として計数している歩数データ、歩数データの歩数関連データまたは日付データのいずれかのデータとすることができる。
設定部303は、指定画面に表示する設定データ、およびその表示形式を設定する。設定部303は、被験者の所定の操作入力(スイッチ操作)に基づく入力装置107からの出力信号に基づいて、設定データおよび設定表示形式を設定する。この実施の形態1においては、設定部303によって設定手段を実現することができる。
具体的には、設定部303は、たとえば指定画面として設定したい画面を表示した状態で、所定のスイッチ(たとえば図6における設定スイッチ601を参照)が長押しされた場合に、当該画面を指定画面として設定する。あるいは、具体的には、設定部303は、たとえば指定画面の設定をおこなうための特定の画面が表示されている状態で、この特定の画面の表示内容にしたがって指定画面を選択する操作がおこなわれた場合に、該当する画面を指定画面として設定するようにしてもよい。
(歩数計100の表示切り替え制御処理の手順)
図4は、この発明にかかる実施の形態1の歩数計100の表示切り替え制御処理の手順を示すフローチャートである。図4のフローチャートにおいて、切り替え制御部302は、表示部301において、あらかじめ指定された所定の画面(以下「指定画面」という)が表示されるように制御する(ステップS401:指定画面表示)。
つぎに、所定のスイッチのいずれかが押下されたか否かを判断する(ステップS402)。ここで、上記所定のスイッチが押下されない場合(ステップS402:No)は、表示部301における「指定画面表示」を維持する。所定のスイッチは、表示部301において表示する表示画面を切り替えるためのスイッチであり、具体的には、たとえば後述する「切替」スイッチとすることができる。
そして、上記所定のスイッチが押下された場合(ステップS402:Yes)は、押下されたスイッチに応じた表示の切り替えをおこなう(ステップS403)。それとともに、計時を開始する(ステップS404)。ステップS403の処理とステップS404の処理とは、実行する順序が逆であってもよい。すなわち、上記所定のスイッチが押下された場合は、所定のスイッチが押下されてからの時間の計時を開始した後に、押下されたスイッチに応じた表示の切り替えをおこなうようにしてもよい。
その後、ステップS404における計時が開始されてから所定時間(たとえば「10秒」)が経過したか否かを判断する(ステップS405)。ステップS404における計時が開始されてから、未だ10秒が経過していない場合(ステップS405:No)は、所定のスイッチのいずれかが押下されたか否かを判断する(ステップS406)。
そして、ステップS404における計時が開始されてから10秒が経過するまでの間にスイッチが押下された場合(ステップS406:Yes)は、ステップS403へ戻って、再び、押下されたスイッチに応じた表示の切り替えをおこなう(ステップS403)。以後ステップS403〜S406の各処理を繰り返しおこなう。
ステップS405において、スイッチの押下がなく(ステップS406:No)、10秒が経過した場合(ステップS405:Yes)は、切り替え制御部302は、表示部301において上記「指定画面表示」に表示を切り替えるよう制御する(ステップS407)。その後、ステップS402へ移行し、以後ステップS402〜S407の各処理を繰り返しおこなう。
このように処理することによって、表示部301における表示が切り替わってから10秒間、何らの操作が入力されなければ、かならず、「指定画面」に表示が切り替わる。すなわち、表示部301が「指定画面」以外のどの画面を表示していても同様に、表示部301における表示が切り替わってから10秒後に「指定画面」に表示が切り替わる。
スイッチの押下は、被験者の意思によるものに加えて、歩数計100をポケットに収納している際の誤動作など、被験者が意図しないスイッチの押下を含む。これにより、被験者が意図しないスイッチの押下がなされた場合であっても、表示部301における表示が切り替わってから10秒後には、指定画面以外の表示画面から指定画面に戻ることになる。
(歩数計100の動作)
つぎに、この発明にかかる実施の形態1の歩数計100の動作の概念について説明する。図5は、この発明にかかる実施の形態1の歩数計100の動作の概念を示す説明図である。図5においては、上記した画面の切り替え表示の概念および当該切り替えを実現する歩数計100のデータ構造の概念を示している。図5において、歩数計100は、歩数、消費カロリー、歩行距離、歩行時間、脂肪燃焼量、・・・などの歩数関連データを、日付ごとに記憶している。
歩数関連データは、日付ごとに記憶されているため、本日、1日前、2日前、・・・などのように遡って読み出すことができる。歩数計100において、歩数関連データは、消費カロリー、歩行距離、歩行時間、脂肪燃焼量、・・・などの項目ごとに、本日、1日前、2日前、・・・などのように遡って読み出すように記憶されていてもよい。
歩数計100は、日付ごとに記憶されている歩数関連データに基づいて、消費カロリー、歩行距離、歩行時間、脂肪燃焼量、・・・などの項目ごとに当該項目におけるデータを累積した情報を記憶している。歩数計100は、記憶しているこれらのデータに基づいて、たとえば歩数計100の使用開始時から累積した、あるいは指定された日時から累積した歩数、当該累積した消費カロリー、当該累積した歩行距離、当該累積した歩行時間、当該累積した脂肪燃焼量、・・・などを表示することができる。
歩数計100が表示する各項目におけるデータは、被験者の所定の操作入力(スイッチ操作)に基づく入力装置107からの出力信号に基づいて、切り替えることができる。歩数計100が表示するデータは、所定のスイッチ(図6における符号601、602、603、604を参照)が操作されるごとに順番に切り替えることができる(図5における点線の矢印を参照)。
また、歩数計100は、歩数データおよび歩数関連データを、所定の区間ごとに記憶している。所定の区間ごとに記憶する歩数データおよび歩数関連データは、上記の日付ごとに記憶する歩数データおよび歩数関連データとは別に記憶することができる。具体的には、所定の区間ごとに記憶する歩数データおよび歩数関連データは、たとえば所定の区間を計測した歩数データと、その歩数データから算出された歩数関連データとすることができる。
区間は、たとえば区間開始時点と区間終了時点とを指定することによって任意に設定することができる。この場合、日付や時刻を指定することによって区間開始時点や区間終了時点を指定することができる。あるいは区間は、区間開始時点のみの設定を受け付け、あらかじめ定められた所定の時間が経過する時点を区間終了時点として設定するようにしてもよい。この場合、区間開始時点の日付や時刻を指定することによって区間を設定することができる。
あるいは、所定の区間ごとに記憶する歩数関連データは、上記の日付ごとに記憶する歩数関連データに基づいて適宜算出されるものであってもよい。具体的には、たとえば日付ごとに記憶している歩数を7日間分加算することによって、「1週間」という区間の歩数データを取得するようにしてもよい。
歩数計100においては、表示部301における表示が切り替わってから所定時間(図4においては10秒間)、操作入力がなされなければ、図5における矢印500に例示するように、かならず「累計データ」画面に切り替わる。図5においては、一例として、「1日前の歩行距離」を示す表示画面から、指定画面としての「累計データ」画面に切り替わる様子を矢印500によって示している。
(歩数計100の外観および表示画面の内容)
図6は、この発明にかかる実施の形態1の歩数計100の外観を示す説明図である。図6において、歩数計100は、表示部(表示画面)301と、設定スイッチ601と、切替スイッチ602と、アップスイッチ603と、ダウンスイッチ604と、を備えている。
図7、図8、図9、図10、図11、図12、図13、図14、図15および図16は、この発明にかかる実施の形態1の歩数計100の表示内容の一例を示す説明図である。図7においては、「歩数表示」画面の一例を示している。図7の「歩数表示」画面700において、本日の歩数表示であるか否かは、左下側の「今日」という表示があるか否かで被験者が容易に判断することができる。「12441(歩)」が本日の歩数を示している。また、「18:45」が現在の時間を示している。
また、「6.2(エクササイズ)」は、厚生労働省が策定した「健康作りのための運動指針2006」で示す身体活動量を表す単位であるエクササイズ量を示している。エクササイズ量は身体活動の強度(メッツ)に身体活動の実施時間(時)を乗算することによって算出する。メッツとは、安静時の何倍に相当するかの身体活動の強度を表す単位であり、普通歩行は3メッツに相当する。たとえば普通歩行を20分おこなうと、3メッツ×1/3時間(20分)=1エクササイズとなる。
図8においては、「累計データ」画面の一例を示している。図8において、「累計データ」画面800は、「歩数表示」画面700が表示されている状態において、設定スイッチ601が2回押下された場合に表示形式が切り替わり表示される。図8においては、所定区間(図8においては7日間)の累計データ(6日前から今日まで)である「69070(歩)」を表示している。
「累計データ」画面800であるか否かは、画面の左上側の「累計」という文字の表示および左下側の「〜今日」という表示があるか否かで被験者が容易に判断することができ、「1/01」という表示から、1月1日〜今日までの累計データであることも被験者が容易に判断することができる。
「累計データ」画面800は、「歩数表示」が表示されている状態において設定スイッチ601が2回押下された場合に限るものではない。「累計データ」画面800は、歩数以外の歩数関連データが表示されている状態において設定スイッチ601が2回押下された場合に表示することができる。
「累計データ」画面800を指定画面として設定する場合は、「累計データ」画面800が表示されている状態において、設定スイッチ601を長押し(たとえば2秒間)する。あるいは「累計データ」画面800を指定画面として設定する場合は、たとえば指定画面の設定をおこなう特定の画面(図示を省略する)を表示し、この特定の画面の表示内容にしたがって「累計データ」画面800を指定画面として設定する操作をおこなうようにしてもよい。
上記図7に示した「歩数表示」画面700において、画面が切り替わってから、10秒間、上記いずれのスイッチ601〜604も押下されなかった場合は、10秒経過後に図8に示した「累計データ」画面800に切り替わる。図7に示した「歩数表示」画面700が表示されている状態において、切替スイッチ602が1回押下されると、つぎに、図9に示す「消費カロリー」画面900に切り替わる。
図9の「消費カロリー」画面900においては、図7の「歩数表示」画面700に示した被験者の歩数「12441(歩)」に基づいて図2に示した算出部213によって算出された消費カロリーである「395.9(kcal)」を表示する。その他の表示は図7の「歩数表示」画面700と同様である。
図9に示した「消費カロリー」画面900において、画面が切り替わってから、10秒間、上記いずれのスイッチ601〜604も押下されなかった場合は、10秒経過後に図8に示した「累計データ」画面800に切り替わる。一方、10秒経過前に切替スイッチ602が1回押下されると、つぎに、図10に示す「脂肪燃焼量」画面1000に切り替わる。
図10においては、図7の「歩数表示」画面700に示した被験者の歩数「12441(歩)」に基づいて図2に示した算出部213によって算出された脂肪燃焼量である「56.5(g)」を表示する。その他の表示は図7の「歩数表示」画面700と同様である。
図10に示した「脂肪燃焼量」画面1000において、画面が切り替わってから、10秒間、上記いずれのスイッチ601〜604も押下されなかった場合は、10秒経過後に図8に示した「累計データ」画面800に切り替わる。一方、10秒経過前に切替スイッチ602が1回押下されると、つぎに、図11に示す「歩行距離」画面1100に切り替わる。図11おいては、図7の「歩数表示」画面700に示した被験者の歩数である「12441(歩)」に基づいて図2に示した算出部213によって算出された歩行距離である「8.98(km)」を表示する。その他の表示は図7の「歩数表示」画面700と同様である。
図11に示した「歩行距離」画面1100において、画面が切り替わってから、10秒間、上記いずれのスイッチ601〜604も押下されなかった場合は、10秒経過後に図8に示した「累計データ」画面800に切り替わる。一方、10秒経過前に切替スイッチ602が1回押下されると、つぎに、図12に示す「歩行時間」画面1200に切り替わる。図12においては、図2に示した算出部213によって算出された歩行時間である「112(分)」を表示する。その他の表示は図7の「歩数表示」画面700と同様である。
図12に示した「歩行時間」画面1200において、画面が切り替わってから、10秒間、上記いずれのスイッチ601〜604も押下されなかった場合は、10秒経過後に図8に示した「累計データ」画面800に切り替わる。一方、10秒経過前に切替スイッチ602が1回押下されると、つぎに、図13に示す「平均速度」画面1300に切り替わる。図13においては、図2に示した算出部213によって算出された平均速度である「4.81(km/時)」を表示する。その他の表示は図7の「歩数表示」画面700と同様である。
図13に示した「平均速度」画面1300において、画面が切り替わってから、10秒間、上記いずれのスイッチ601〜604も押下されなかった場合は、10秒経過後に図8に示した「累計データ」画面800に切り替わる。また、10秒経過前に切替スイッチ602が1回押下されると、図7の「歩数表示」画面700に切り替わる。
このようにして、切替スイッチ602が1回押下されるごとに、図7に示した「歩数表示」画面700→図9に示した「消費カロリー」画面900→図10に示した「脂肪燃焼量」画面1000→図11に示した「歩行距離」画面1100→図12に示した「歩行時間」画面1200→図13に示した「平均速度」画面1300→図7に示した「歩数表示」画面700と循環して切り替わる。その間であっても、各画面が表示されてから10秒間が経過すると、図8に示した「累計データ」画面800に戻る。
「歩数表示」または、歩数関連データが表示されている状態において、設定スイッチ601が1回押下されると、つぎに、図8に示す「累計データ」画面800に表示形式が切り替わる。図8においては、7日間の累計データ(6日前から今日まで)である「69070(歩)」を表示する。「累計データ」画面800であるか否かは、画面の左上側の「累計」という文字の表示および左下側の「〜今日」という表示があるか否かで被験者が容易に判断することができ、「1/01」という表示から、1月1日〜今日までの累計データであることも被験者が容易に判断することができる。
図8に示した「累計データ」画面800において、画面が切り替わってから、10秒間、上記いずれのスイッチ601〜604も押下されなかった場合は、10秒経過後もそのまま「累計データ」画面800の表示を継続する。一方、「累計データ」画面800において、画面が切り替わってから、10秒経過前に設定スイッチ601が1回押下されると、つぎに、図14に示す「区間計測」画面1400に表示形式が切り替わる。
図14においては、任意の複数区間(たとえば3区間)を測定することができる。図14では、「区間計測」画面1400は、「1」の区間において「1684(歩)」であることを示している。区間の切り替えは、アップスイッチ603およびダウンスイッチ604を押下することによっておこなう。また、区間のリセットは設定スイッチ601を長押しすることによっておこなう。
図14に示した「区間計測」画面1400において、画面が切り替わってから、10秒間、上記いずれのスイッチ601〜604も押下されなかった場合は、10秒経過後に図8に示した「累計データ」画面800に切り替わる。一方、10秒経過前に設定スイッチ601が1回押下されると、つぎに、図15に示す「日時」画面1500に切り替わる。「日時」画面1500では、日付(1月1日:「1/01」)、時計(18時45分:「18:45」)、年(2008年:「08」)が表示される。
図15に示した「日時」画面1500において、画面が切り替わってから、10秒間、上記いずれのスイッチ601〜604も押下されなかった場合は、10秒経過後に図8に示した「累計データ」画面800に切り替わる。また、図15に示した「日時」画面1500において、画面が切り替わってから、10秒経過前に設定スイッチ601が1回押下された場合は、図7に示した「歩数表示」画面700に切り替わる。
このように、設定スイッチ601が1回押下されるごとに、図7に示した「歩数表示」画面700→図8に示した「累計データ」画面800→図14に示した「区間計測」画面1400→図15に示した「日時」画面1500→図7に示した「歩数表示」画面700と循環して切り替わる。その間であっても、各画面が表示されてから10秒間が経過すると、図8に示した「累計データ」画面800に戻る。
また、図7に示した「歩数表示」画面700が表示されている状態において、アップスイッチ603が1回押下されると、図16に示すように、「メモリー(1日前の歩数表示)」画面1600に切り替わる。たとえば本日が1月1日であり、画面1600の左下に「12/31」および「メモリー」と表示されることから、メモリー表示であることを被験者は容易に理解することができる。具体的には、昨日(12月31日)の歩数が、10210歩であることを理解することができる。
さらに、アップスイッチ603が1回押下されるたびに、図示は省略するが、「2日前」→「3日前」→・・・→「14日前」→「今日」と表示形式が切り替わる。反対に、ダウンスイッチ604が1回押下されるたびに、「14日前」→「13日前」→・・・→「2日前」→「今日」と表示形式が切り替わる。メモリーは14日としたが、この日数には限定されず、14日よりも短くてもよく、また14日よりも長くてもよい。
各画面(700〜1500)においても、アップスイッチ603が1回押下されるたびに、図示は省略するが、それぞれの歩数関連データの「2日前」→「3日前」→・・・→「14日前」→「今日」と表示形式が切り替わる。反対に、ダウンスイッチ604が1回押下されるたびに、それぞれの歩数関連データの「14日前」→「13日前」→・・・→「2日前」→「今日」と表示形式が切り替わる。
また、「2日前」の「歩数表示」画面が表示されている状態において、切替スイッチ602が1回押下されるごとに、図示は省略するが、「2日前」の「消費カロリー」画面→「2日前」の「脂肪燃焼量」画面→「2日前」の「歩行距離」画面→「2日前」の「歩行時間」画面→「2日前」の「平均速度」画面→「2日前」の「歩数表示」画面というように同じ表示形式で表示する歩数関連データが循環して切り替わる。
これら各画面(700〜1500および図示を省略した画面)においても、上述した画面と同様に、10秒間何も操作指示がなかった場合は、10秒経過後に、各画面の「今日」に表示が切り替えるのではなく、図8に示した「累計データ」画面800に切り替える。すなわち、「4日前」の「歩行距離」画面が表示されていても、何らの操作指示がなかった場合は、10秒後に今日の「歩行距離」画面に切り替えるのではなく、図8に示した「累計データ」画面800に切り替える。
以上説明したように、実施の形態1の歩数計100は、計数した歩数を歩数データとして記憶し、歩数データに基づき複数の歩数関連データを算出して記憶する歩数計100において、歩数データおよび歩数関連データのそれぞれを複数の表示形式で表示可能な表示装置105と、歩数データの複数の表示形式間の表示の切り替え、歩数関連データの複数の表示形式間の切り替え、および歩数データと歩数関連データとの間の表示の切り替えをおこなうための入力装置107と、を有し、表示装置105における表示が、設定データの設定表示形式(たとえば「累計データ」画面800)以外に切り替えられた後、入力装置107の操作が所定時間おこなわれないときに設定データの設定表示形式に自動的に切り替えることを特徴としている。
実施の形態1の歩数計100によれば、表示装置105における表示が「累計データ」画面800以外に切り替えられた後、所定時間が経過するまでの間に何らの操作もなければ、表示装置105における表示が「累計データ」画面800の表示に切り替わる。すなわち、表示装置105における表示が「累計データ」画面800以外に切り替えられると、何らの操作をしなくても切り替えられてから所定時間経過後に「累計データ」画面800を表示させることができる。これによって、被験者に対して、当該被験者が所望する情報(たとえば6日前から今日までの累計歩数)を容易に確認させることができる。
また、実施の形態1の歩数計100は、設定データが、歩数データの変化に応じて変化するデータであることを特徴としている。歩数データは被験者の体動によって変化するため、歩数データの変化に応じて変化するデータを表示することにより、被験者は体動によるデータの変化を容易に確認することができる。
また、実施の形態1の歩数計100は、設定データが、当日の歩数として計数している歩数データ、当該当日を含む所定期間において継続して歩数として計数している歩数データ、あらかじめ定められている区間において歩数として計数している歩数データ、歩数データの歩数関連データまたは日付データのいずれかのデータであることを特徴としている。
このように、歩数計100に対して何らかの操作がなされた後、所定時間が経過するまでの間に何らの操作もない場合に、被験者の体動による変化の実績あるいは時間的な変化を確認できるデータを表示することにより、被験者が所望する情報を迅速に提供することができる。
また、実施の形態1の歩数計100は、歩数関連データが、消費カロリー、脂肪燃焼量、歩行距離、歩行時間、平均速度に関する情報の少なくともいずれか一つを含むことを特徴としている。消費カロリー、脂肪燃焼量、歩行距離、歩行時間、平均速度などのように被験者の体動によって変化するデータは、被験者が確認を所望していると考えられる。このため、歩数計100に対して何らかの操作がなされた後、所定時間が経過するまでの間に何らの操作もない場合に、被験者の体動に応じて変化するデータを表示することにより、被験者が所望する情報を迅速に提供することができる。
また、実施の形態1の歩数計100は、設定データおよび設定表示形式の少なくともいずれかを設定する設定部303を備えたことを特徴としている。実施の形態1の歩数計100によれば、被験者が所望する設定データの設定表示形式を、当該被験者が任意に設定することができる。これによって、被験者ごとに当該被験者が所望する情報を容易に確認させることができる。
(実施の形態2)
つぎに、この発明にかかる歩数計の好適な実施の形態2を詳細に説明する。実施の形態2においては、上述した実施の形態1と同一部分については同一符号で示し、説明を省略する。
(処理装置の機能的構成)
図17は、この発明にかかる実施の形態2の歩数計の処理装置の機能的構成を示すブロック図である。図17に示すように、処理装置104は、X軸アナログ/デジタル変換部201、Y軸アナログ/デジタル変換部202、Z軸アナログ/デジタル変換部203、加速度取得部204、上弦ピーク値検出部205および下弦ピーク値検出部206、ピーク差算出部207、閾値判定部208、フラグ制御部209、計数部210、記憶部211、計数制御部212、算出部213を備えている。これらの機能部については、ハードウェアにより実現されてもよいし、CPUなどでプログラムを実行することにより実現されてもよい。
計数制御部212は、X軸加速度センサ101、Y軸加速度センサ102およびZ軸加速度センサ103が検出する加速度に基づいて、そのモードに合致する加速度を検出したときに歩行モード(計数モード)ごとに計数部210により歩数を計数する。歩行モードは、たとえば「通常歩モード」、「速歩モード」、「ランニングモード」などのように、被験者の歩行状態に応じて分類された複数種類の歩行モードの中から任意の歩行モードを設定することができる。
この実施の形態2において、「通常歩モード」は、X軸加速度センサ101、Y軸加速度センサ102およびZ軸加速度センサ103が検出する加速度に基づいて、通常の歩行をしていると判断できる体動をカウントする。具体的には、「通常歩モード」は、たとえばX軸加速度センサ101、Y軸加速度センサ102およびZ軸加速度センサ103が検出する加速度が所定閾値より小さい体動を、通常の歩行による体動として判断し、カウントする。
また、この実施の形態2において、「速歩モード」は、X軸加速度センサ101、Y軸加速度センサ102およびZ軸加速度センサ103が検出する加速度に基づいて、所定時間においてカウントされる体動数が所定数以上すなわち通常歩行時よりも速い速度で歩行していると判断できる体動をカウントする。具体的には、たとえば早足で歩行(速歩)している場合、速歩中に発生する体動の間隔は、通常歩行時の間隔より短くなることから、前回の体動検出から所定時間以内につぎの体動を検出した場合に当該体動をカウントする。
また、この実施の形態2において、「ランニングモード」は、X軸加速度センサ101、Y軸加速度センサ102およびZ軸加速度センサ103が検出する加速度に基づいて、所定時間においてカウントされる体動数が所定数以上であって、かつ、カウントされる体動が所定以上の強さすなわち通常歩行時よりも力強いと判断できる体動をカウントする。具体的には、たとえばランニングしている場合、地面を蹴ったり着地したりする際に発生する体動の強さは、通常歩行時の間隔より強くなることから、所定の閾値以上の強さの体動を検出した場合に当該体動をカウントする。
速歩としてカウントされた歩数データは、「通常歩モード」に累積して計数することができる。この場合、具体的には、たとえば速歩としてカウントされた歩数データが、通常歩としてもカウントされる。より具体的には、たとえば1000歩の歩行のうち通常歩の歩行が500歩カウントされ、速歩が500歩カウントされた場合、「速歩モード」における歩数は500(歩)となり「通常歩モード」における歩数は1000(歩)とされる。
あるいは、速歩としてカウントされる歩数データは、「速歩モード」にのみ計数されるようにしてもよい。この場合、具体的には、たとえば「速歩モード」と「通常歩モード」とでは、それぞれ別個に歩数データを取得する。より具体的には、たとえば1000歩の歩行のうち通常歩の歩行が500歩カウントされ、速歩が500歩カウントされた場合、「速歩モード」における歩数は500(歩)となり「通常歩モード」における歩数が500(歩)とされる。
同様に、ランニングとしてカウントされた歩数データは、「通常歩モード」に累積して計数することができる。この場合、具体的には、たとえばランニングとしてカウントされた歩数が、通常歩としてもカウントされる。より具体的には、たとえば1000歩の歩行のうち通常歩の歩行が500歩カウントされ、ランニングが500歩カウントされた場合、「ランニングモード」における歩数は500(歩)となり「通常歩モード」における歩数は1000(歩)とされる。
あるいは、ランニングとしてカウントされた歩数データは、「ランニングモード」にのみ計数されるようにしてもよい。この場合、具体的には、たとえば「ランニングモード」と「通常歩モード」とでは、それぞれ別個に歩数関連データを取得する、より具体的には、たとえば1000歩の歩行のうち通常歩が500歩カウントされ、ランニングが500歩カウントされた場合、「ランニングモード」における歩数は500(歩)となり「通常歩モード」における歩数が500(歩)とされる。
また、「速歩モード」、「ランニングモード」にカウントされた歩数を「通常歩モード」に累積して加算するが、「速歩モード」と「ランニングモード」との間では歩数のカウントを累積しないようにしてもよい。この場合、具体的には、1500歩の歩行のうち通常歩として500歩、速歩として500歩、さらにランニングが500歩おこなった場合、「速歩モード」および「ランニングモード」における歩数はそれぞれ500(歩)となり「通常歩モード」における歩数が1500(歩)とされる。
モード切替制御部1701は、表示装置に表示する歩行モードの設定が「通常歩モード」、「速歩モード」あるいは「ランニングモード」に切り替えられた場合に、所定のタイミングで、該当する歩行モードフラグをオンにする。所定のタイミングは、たとえば「通常歩モード」が設定されている状態において入力装置107から表示する歩行モードの設定を「速歩モード」に切り替える操作指示を受けた時点とする。
また、所定のタイミングは、たとえば「通常歩モード」を表示するように設定されている状態において入力装置107から表示する歩行モードの設定を「ランニングモード」に切り替える操作指示を受けた時点とする。モード切替制御部1701は、表示する歩行モードの設定の切り替えがあった場合に、該当しない歩行モードフラグをオフにする。
計数制御部212は、歩行モードに合致する体動を検出した場合に、計数部210によりその歩行モードの歩数としてカウントがおこなわれるように、計数部210による計数処理を制御する。具体的には、速歩に合致する体動を検出した場合に計数部210により速歩モードの歩数としてカウントがおこなわれるように、計数部210による計数処理を制御する。
実施の形態2の歩数計100において、記憶部211は、計数部210によって歩行モードごとにカウントされた歩数データのカウント値を、歩行モードごとに記憶する。この実施の形態2においては、記憶部211によって記憶手段を実現することができる。
速歩やランニングとしてカウントされた歩数データのカウント値を、通常歩に累積して計数するようにした場合、記憶部211は、検出された歩行の種類にかかわらず、計数部210によってカウントされた歩数データのカウント値を、「通常歩モード」における歩数データのカウント値に累積して加算する。
実施の形態2の歩数計100において、設定部303は、記憶部211に記憶された歩数データの異なる歩行モード(計数モード)ごとに、それぞれ異なる設定データの設定表示形式を設定する。これにより、実施の形態2の歩数計100においては、歩行モードごとに指定画面を設定することができる。
すなわち実施の形態2の歩数計100においては、「通常歩モード」での指定画面と、「速歩モード」での指定画面と、をそれぞれ設定することができる。歩行モードごとの指定画面の設定方法は、各歩行モードを表示するように設定されている状態で、それぞれ、指定画面として設定したい画面に切り替えて表示し、この状態でたとえば図6における設定スイッチ601などの所定のスイッチを長押しすることによって設定することができる。以下、この実施の形態2においては、「通常歩モード」での指定画面として「累計データ」画面800が設定され、「速歩モード」での指定画面としてエクササイズ量のうちの「消費カロリー」画面900が設定され、「ランニングモード」での指定画面として「平均速度」画面1300が設定されたものとして説明する。
(歩数計100の表示切り替え制御処理の手順)
図18は、この発明にかかる実施の形態2の歩数計100の表示切り替え制御処理の手順を示すフローチャートである。図18のフローチャートにおいて、切り替え制御部302は、まず、現在設定されている歩行モードを特定する(ステップS1801)。ステップS1801においては、たとえば処理装置104のモード切替制御部1701における歩行モードフラグがオンであるかオフであるかに基づいて、現在設定されている歩行モードを特定することができる。
つぎに、表示部301において、ステップS1801において特定された歩行モードに該当する指定画面を表示する(ステップS1802:歩行モードに該当する指定画面表示)。具体的には、ステップS1802においては、たとえば、ステップS1801において特定された歩行モードが「通常歩モード」であった場合は「累計データ」画面800に切り替えて表示し、ステップS1801において特定された歩行モードが「速歩モード」であった場合は「消費カロリー」画面900に切り替えて表示する。
そして、歩行モードに該当する指定画面を表示した状態で、たとえば「切替」スイッチ602などの所定のスイッチのいずれかが押下されたか否かを判断する(ステップS1803)。ステップS1803において、所定のスイッチが押下されない場合(ステップS1803:No)は、表示部301における、歩行モードごとの「指定画面表示」を維持する。
ステップS1803において、上記所定のスイッチが押下された場合(ステップS1803:Yes)は、押下されたスイッチに応じた表示の切り替えをおこなう(ステップS1804)。また、ステップS1804における表示切り替えとともに、表示を切り替えてからの経過時間の計時を開始する(ステップS1805)。
ステップS1804の処理とステップS1805の処理とは、実行する順序が逆であってもよい。すなわち、上記所定のスイッチが押下された場合は、所定のスイッチが押下されてからの時間の計時を開始した後に、押下されたスイッチに応じた表示の切り替えをおこなうようにしてもよい。
その後、ステップS1805における計時が開始されてから所定時間(たとえば「10秒」)が経過したか否かを判断する(ステップS1806)。ステップS1805における計時が開始されてから、未だ10秒が経過していない場合(ステップS1806:No)は、所定のスイッチのいずれかが押下されたか否かを判断する(ステップS1807)。
そして、ステップS1805における計時が開始されてから10秒が経過するまでの間にスイッチの押下があった場合(ステップS1807:Yes)は、ステップS1804へ戻って、再び、押下されたスイッチに応じた表示の切り替えをおこなう(ステップS1804)。以後ステップS1804〜ステップS1807の各処理を繰り返しおこなう。
ステップS1806において、スイッチの押下がなく(ステップS1807:No)、10秒が経過した場合(ステップS1806:Yes)は、切り替え制御部302は、現在設定されている歩行モードを特定し(ステップS1808)、特定された歩行モードに該当する指定画面に表示を切り替える(ステップS1809)。
具体的には、ステップS1809においては、たとえば、ステップS1808において特定された歩行モードが「通常歩モード」であった場合は、「累計データ」画面800に切り替えて表示する。
また、具体的には、ステップS1809においては、たとえば、ステップS1808において特定された歩行モードが「速歩モード」であった場合は、「消費カロリー」画面900に切り替えて表示する。
また、具体的には、ステップS1809においては、たとえばステップS1808において特定された歩行モードが「ランニングモード」であった場合は、「平均速度」画面1300に切り替えて表示する。
その後、ステップS1803へ移行し、以後ステップS1804〜ステップS1809の各処理を繰り返しおこなう。
(歩数計100の動作)
つぎに、この発明にかかる実施の形態2の歩数計100の動作の概念について説明する。図19は、この発明にかかる実施の形態2の歩数計100の動作の概念を示す説明図である。図19において、歩数計100は、歩数、消費カロリー、歩行距離、歩行時間、脂肪燃焼量、・・・などの歩数関連データを日付ごとに記憶するデータ群を、歩行モードごとに記憶している。
歩数計100においては、「通常歩モード」の設定下において表示部301における表示が切り替わってから所定時間(図18においては10秒間)、操作入力がなされなければ、図19における矢印1910に例示するように、かならず「累計データ」画面800に切り替わる。図19においては、一例として、「3日前のエクササイズ量」を示す表示画面から、指定画面としての「累計データ」画面800に切り替わる様子を矢印1910によって示している。
歩数計100においては、「速歩モード」の設定下において表示部301における表示が切り替わってから所定時間(図18においては10秒間)、操作が入力なされなければ、図19における矢印1920に例示するように、かならずエクササイズ量のうちの「消費カロリー」画面900に切り替わる。図19においては、一例として、「今週のエクササイズ量」を示す表示画面から、指定画面としての「本日のエクササイズ量」を示す表示画面に切り替わる様子を矢印1920によって示している。
(歩数計100の外観)
つぎに、この発明にかかる実施の形態2の歩数計100の外観について説明する。図20は、この発明にかかる実施の形態2の歩数計100の外観を示す説明図である。図20において、歩数計100は、表示部(表示画面)301と、設定スイッチ601と、切替スイッチ602と、アップスイッチ603と、ダウンスイッチ604と、モードスイッチ2001と、を備えている。
モードスイッチ2001は、操作されるごとに、表示装置に表示する歩行モードの設定を切り替える。たとえば「通常歩モード」が設定されている状態でモードスイッチ2001が1回操作された場合、歩数計100においては「速歩モード」が設定される。また、たとえば「速歩モード」が設定されている状態でモードスイッチ2001が1回操作された場合、歩数計100においては「通常歩モード」が設定される。
「速歩モード」においては、速歩として判断された体動に基づく歩数、累計歩数、消費カロリー、脂肪燃焼量、歩行距離、歩行時間、平均速度、区間データなどがカウントされる。これにより、「速歩モード」が設定された状態では、速歩としてカウントされた体動に基づく「歩数表示」画面700、「累計データ」画面800、「消費カロリー」画面900、「脂肪燃焼量」画面1000、「歩行距離」画面1100、「歩行時間」画面1200、「平均速度」画面1300、「区間計測」画面1400などの各種画面を表示することができる。
「速歩モード」が設定された状態で表示される各種画面(「歩数表示」画面700、「累計データ」画面800、「消費カロリー」画面900、「脂肪燃焼量」画面1000、「歩行距離」画面1100、「歩行時間」画面1200、「平均速度」画面1300、「区間計測」画面1400)においては、速歩としてカウントされた体動に基づくデータが表示される。
「通常歩モード」においては、通常歩として判断された体動に基づく歩数、累計歩数、消費カロリー、脂肪燃焼量、歩行距離、歩行時間、平均速度、区間データなどがカウントされる。これにより、「通常歩モード」が設定された状態では、通常歩としてカウントされた体動に基づく「歩数表示」画面700、「累計データ」画面800、「消費カロリー」画面900、「脂肪燃焼量」画面1000、「歩行距離」画面1100、「歩行時間」画面1200、「平均速度」画面1300、「区間計測」画面1400などの各種画面を表示することができる。
「通常歩モード」が設定された状態で表示される各種画面(「歩数表示」画面700、「累計データ」画面800、「消費カロリー」画面900、「脂肪燃焼量」画面1000、「歩行距離」画面1100、「歩行時間」画面1200、「平均速度」画面1300、「区間計測」画面1400)においては、通常歩としてカウントされた体動に基づくデータが表示される。
「ランニングモード」においては、ランニングであると判断された体動に基づく歩数、累計歩数、消費カロリー、脂肪燃焼量、歩行距離、歩行時間、平均速度、区間データなどがカウントされる。これにより、「ランニングモード」が設定された状態では、ランニングとしてカウントされた体動に基づく「歩数表示」画面700、「累計データ」画面800、「消費カロリー」画面900、「脂肪燃焼量」画面1000、「歩行距離」画面1100、「歩行時間」画面1200、「平均速度」画面1300、「区間計測」画面1400などの各種画面を表示することができる。
「ランニングモード」が設定された状態で表示される各種画面(「歩数表示」画面700、「累計データ」画面800、「消費カロリー」画面900、「脂肪燃焼量」画面1000、「歩行距離」画面1100、「歩行時間」画面1200、「平均速度」画面1300、「区間計測」画面1400)においては、ランニングとしてカウントされた体動に基づくデータが表示される。
以上説明したように、この発明にかかる実施の形態2の歩数計100は、計数する歩数の種類によって複数の異なる歩数データを記憶する記憶部211を備え、設定部303が、記憶部211に記憶された異なる計数モードの歩数データごとに、それぞれ異なる設定データの設定表示形式を設定することを特徴としている。
実施の形態2の歩数計100によれば、表示装置における表示が、設定データの設定表示形式以外に切り替えられた場合には、設定されている歩行モードにしたがって、所定時間経過後に、設定された歩行モードにおける、設定表示形式にしたがった設定データの表示に切り替わる。これにより、被験者に対して何らの操作をさせることなく、当該被験者が所望する情報を表示することができる。これによって、被験者に対して、当該被験者が所望する情報を容易に確認させることができる。
(実施の形態3)
つぎに、この発明にかかる活動量計の実施の形態を説明する。
活動量計は、図17に示される歩数計の処理装置の機能的構成と同様の構成であって、計数制御部212は、X軸加速度センサ101、Y軸加速度センサ102およびZ軸加速度センサ103が検出する加速度に基づいて、被検者の活動に合致する加速度を検出したときに、それぞれの活動の強度ごとに活動量を計数して、その活動強度ごとに活動量および活動量関連データを算出したり、活動強度ごとの活動量および活動量関連データをすべて合算して全体の活動量および活動量関連データを算出したりするものである。
たとえば、具体的には実施の形態2のように歩行をその歩行形態(通常歩、速歩、ランニングなどの歩行強度)ごとに歩行データを計数して、歩数データ、歩数関連データを算出する場合も該当する。この場合、実施の形態2で詳細に説明したのと同様に活動強度(歩行強度)に応じて、活動量(歩数データ)および活動量関連データ(歩数関連データ)を算出して、それぞれの活動強度ごとに活動量および活動量関連データを表示できるようにし、表示を設定している活動強度におけるどのデータを表示していても操作が所定時間おこなわれないときにその活動強度ごとに設定データの設定表示形式に自動的に切り替えるようにすることができる。
また、活動強度ごとに算出した活動量および活動量関連データを全て合算して、被検者の活動全体の活動量および活動量関連データを算出して、表示する場合は、実施の形態1で詳細に説明したのと同様にどのデータを表示していても操作が所定時間おこなわれないときに、設定データの設定表示形式に自動的に切り替えるようにすることができる。
以上においてこの発明は、上述した実施の形態1〜3に限らず、種々変更可能である。たとえば、上記10秒が経過した場合であっても、所定の動きを検知した場合(一度でも動きがあった場合)は、画面が指定画面には戻らないようにしてもよい。あるいは指定画面へ戻るまで時間(たとえば10秒)を延長するようにしてもよい。
また、被験者による携帯を検知した場合(連続した動きがあった場合)は、上記10秒が経過した場合であっても、所定の動きを検知した場合(一度でも動きがあった場合)は、画面が指定画面には戻らないようにしてもよい。あるいは指定画面へ戻るまで時間(たとえば10秒)を延長するようにしてもよい。
また、被験者による歩行を検知した場合(連続した動きがあった場合)は、上記10秒が経過した場合であっても、所定の動きを検知した場合(一度でも動きがあった場合)は、画面が指定画面には戻らないようにしてもよい。あるいは指定画面へ戻るまで時間(たとえば10秒)を延長するようにしてもよい。
また、歩数計100が所定の傾きを検知した場合(3次元加速度センサによる検出をした場合)は、上記10秒が経過した場合であっても、所定の動きを検知した場合(一度でも動きがあった場合)は、画面が指定画面には戻らないようにしてもよい。あるいは指定画面へ戻るまで時間(たとえば10秒)を延長するようにしてもよい。
また、所定の動作を検知した場合(入力ボタンなどの押下や本体を振るなど)は、上記10秒が経過した場合であっても、所定の動きを検知した場合(一度でも動きがあった場合)は、画面が指定画面には戻らないようにしてもよい。あるいは指定画面へ戻るまで時間(たとえば10秒)を延長するようにしてもよい。