以下に添付図面を参照して、この発明にかかる歩数計の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
(歩数計のハードウェア構成)
まず、この発明の実施の形態1にかかる歩数計について説明する。図1は、この発明の実施の形態1にかかる歩数計のハードウェア構成を示すブロック図である。図1に示すように、この発明の実施の形態1にかかる歩数計100は、互いに異なる三方向(X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向とする)の加速度を検出可能な3軸加速度センサを備えている。ここでは、3軸加速度センサを、X軸方向の加速度を検出するX軸加速度センサ101、Y軸方向の加速度を検出するY軸加速度センサ102、およびZ軸方向の加速度を検出するZ軸加速度センサ103として示す。加速度センサとしては、周知のものを用いることができる。X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向は、歩数計100に固有の方向であり、歩数計100の姿勢(向きや傾き)の変化にともなって変わる。
また、歩数計100は、3軸加速度センサの出力信号に基づいて、歩数計100を携帯する被験者(携帯者)の体動であるか否かを判断し、体動をカウントすることで歩数を計数する処理装置104を備えている。処理装置104の詳細な構成については、後述する。また、歩数計100は、処理装置104でカウントされた体動を表示する表示装置105を備えている。表示装置105は、たとえば、液晶パネルと液晶駆動回路を備えている。表示装置105の詳細な構成については、後述する。
また、歩数計100は、現在時刻および各種時間を計時する計時装置106と、各種操作スイッチからなる操作指示手段としての入力装置107と、パソコンなどの図示を省略する情報処理装置と接続し、歩数計100によって測定したデータや情報処理装置に入力されたデータを歩数計100と情報処理装置との間で送受信するためのインタフェース(I/F)108とを備えている。
計時装置106は、たとえば発振回路から構成され、計時処理の基準となる所定の周波数を有する信号を発生する基準信号発生部と、基準信号発生部から発生される所定の周波数を有する信号を処理装置104および表示装置105に対して出力するカウンタとを備えている。I/F108は、具体的にはたとえばUSBなどの接続端子からなり、情報処理装置にインストールされたアプリケーションソフトによって、データの送受信の制御をおこなう。
(処理装置の機能的構成)
図2は、この発明の実施の形態1にかかる歩数計の処理装置の機能的構成を示すブロック図である。図2に示すように、処理装置104は、X軸アナログ/デジタル変換部201、Y軸アナログ/デジタル変換部202、Z軸アナログ/デジタル変換部203、加速度取得部204、上弦ピーク値検出部205および下弦ピーク値検出部206、算出手段としての機能を有するピーク差算出部207、判定手段としての機能を有する閾値判定部208、フラグ制御部209、計数部210、記憶部211、計数制御部212および算出部213を備えている。これらの機能部については、ハードウェアにより実現されてもよいし、CPU等でプログラムを実行することにより実現されてもよい。
X軸アナログ/デジタル変換部201、Y軸アナログ/デジタル変換部202およびZ軸アナログ/デジタル変換部203は、それぞれ、図示を省略する入力端子を介してX軸加速度センサ101、Y軸加速度センサ102およびZ軸加速度センサ103に接続されており、それらのセンサから出力されるアナログ電圧信号を所定の周期でサンプリングしてデジタルデータに変換する。X軸アナログ/デジタル変換部201、Y軸アナログ/デジタル変換部202およびZ軸アナログ/デジタル変換部203は、同一のタイミングでそれぞれのセンサ出力信号をサンプリングするのが望ましい。
加速度取得部204は、各軸のアナログ/デジタル変換部201,202,203の出力値に基づいて加速度の大きさを取得する。加速度の大きさは、増減を繰り返す。上弦ピーク値検出部205は、加速度取得部204により取得された加速度の大きさが増加傾向から減少傾向に切り替わるときのピーク値(上弦ピーク値とする)を検出する。上弦ピーク値を検出するために、上弦ピーク値検出部205は、たとえば、つぎのような処理をおこなう。
上弦ピーク値検出部205は、加速度取得部204から出力された加速度の値をバッファに格納し、そのバッファの格納値と、そのつぎに加速度取得部204から出力された加速度の値を比較し、大きい方の値でバッファの格納値を更新する。そして、上弦ピーク値検出部205は、加速度取得部204から出力された加速度の値がバッファの格納値よりも小さくなったら、そのときのバッファの格納値を上弦ピーク値とする。
下弦ピーク値検出部206は、加速度取得部204により取得された加速度の大きさが減少傾向から増加傾向に切り替わるときのピーク値(下弦ピーク値とする)を検出する。下弦ピーク値を検出するために、下弦ピーク値検出部206は、たとえば、つぎのような処理をおこなう。
下弦ピーク値検出部206は、加速度取得部204から出力された加速度の値をバッファに格納し、そのバッファの格納値と、そのつぎに加速度取得部204から出力された加速度の値を比較し、小さい方の値でバッファの格納値を更新する。そして、下弦ピーク値検出部206は、加速度取得部204から出力された加速度の値がバッファの格納値よりも大きくなったら、そのときのバッファの格納値を下弦ピーク値とする。
ピーク差算出部207は、下弦ピーク値検出部206により検出された下弦ピーク値および上弦ピーク値検出部205により検出された上弦ピーク値の差分を算出する。その際、ピーク差算出部207は、下弦ピーク値とその直後の上弦ピーク値との差分を算出してもよいし、上弦ピーク値とその直後の下弦ピーク値との差分を算出してもよい。
閾値判定部208は、ピーク差算出部207により算出された、下弦ピーク値と上弦ピーク値の差分を、予め設定されている閾値と比較し、その結果に基づいて体動を検出したか否かを判定する。たとえば閾値判定部208は、下弦ピーク値と上弦ピーク値の差分が閾値よりも大きいときに、体動を検出したと判定する。
フラグ制御部209は、閾値判定部208により体動を検出したと判定された場合に、所定のタイミングで体動検出フラグをオンにする。所定のタイミングとは、加速度取得部204により取得された加速度の大きさにより決まるタイミングである。また、フラグ制御部209は、体動検出フラグをオンにした後、所定期間経過した時点で体動検出フラグをオフに切り替える。
計数部210は、カウンタにより構成されており、体動検出フラグがオンになった回数を常にカウントし、カウント値を後述する複数の歩数データとして計数して記憶部211に保持(記憶)するとともに、当該歩数データを、図示を省略する出力端子を介して表示装置105へ送る。このようにして、計数部210は複数の歩数データを計数する。また、記憶部211は、計数部210によって計数された複数の歩数データの計数値のほか、各種データを記憶する。記憶するデータの種類については後述する。記憶部211は、たとえば、RAMなどによってその機能を実現する。このようにして、記憶部211は、計数部210によって計数された複数の歩数データを記憶する。
複数の歩数データは、たとえば異なる時点から計数した歩数データなどである。具体的には、複数日にわたる累計歩数データ(たとえば後述する図12を参照)や、所定の区間を計測した歩数データ(たとえば後述する図13−1〜図13−5を参照)である。さらに、過去の歩数データ(たとえば後述する図15を参照)であってもよい。そして計数部210は、算出部213によって算出された結果に関する数値を受け取って、記憶部211に記憶するとともに、その数値データを図示を省略する出力端子を介して表示装置105へ送る。
計数制御部212は、計数部210による計数処理を制御する。具体的には、複数の歩数データのいずれかの歩数データ(たとえば後述する図13−1に示す区間計測)の計数の開始を指示する開始操作手段または歩数データの計数の停止を指示する停止操作手段としての入力装置107から操作指示を受けて、選択された歩数データの計数部210による計数の開始および停止の制御をおこなう。たとえば、計数部210が当日の歩数データ、累計歩数データ、区間計測の歩数データなどの複数の歩数データを計数する場合に、区間計測の歩数データは、計数を停止しても、当日の歩数データ、累計歩数データなど、区間計測の歩数データ以外は計数を継続しておこなうものである。
また停止時間計時手段としての計時装置106が、停止操作手段による歩数データの計数の停止の指示があってからの時間を計時する。そして停止時間計時手段としての計数制御部212は、計時装置106によって計時された結果、所定の時間(たとえば1時間)が経過した場合に、歩数データの計数の停止を解除する。これによって、区間計測において歩数データの計測が停止されたとしても、所定の時間が経過した場合に、歩数データの計測が自動的に再開されることになり、携帯者が停止の解除を忘れた場合でも、区間計測を継続しておこなうことができる。
上記所定の時間は、1時間に限定されるものではなく、また、たとえば入力装置107を用いた携帯者からの入力を受け付けることにより、任意に設定することができる。たとえば、30分単位で、あるいは1時間単位で設定可能としてもよく、分または秒単位で設定可能としてもよい。したがって、歩数データの計測を一時停止する理由にあわせて、自動的に歩数データの計数を再開させることができる。
また計数制御部212は、現在日時を計時する日時計時手段としての計時装置106によって計時されている現在日時に基づいて、計数のリセット(開始)が指示された日時を記憶部211に記憶する。そして、計数部210は、区間計測画面を表示する際に、区間計測に於ける歩数データとともに、記憶部211に記憶された日時に関する情報(日時の全部または一部)を表示装置105へ送る。表示装置105は、送られた日時データを表示する。その際、日時のすべて(年月日および時刻)を表示してもよく、計数のリセットが指示されたのが当日であれば時刻を、計数の開始が指示されたのが前日以前であれば、日付のみを表示するようにしてもよい。このように、限られた表示領域において必要最小限の情報のみを表示することで、表示内容の視認のしやすさを向上させることができる。
また、算出部213は、体動検出フラグのオンがカウントされ、歩数データとして計数された回数、計時装置106からの時間に関する情報および予め設定された携帯者の体重、歩幅に関する情報などに基づいて、計数された歩数データ以外の数値(歩数関連データ)を算出する。また、歩数関連データは、歩数データ以外のデータに基づき算出されるようにしてもよく、さらに、歩数データおよび歩数データ以外のデータに基づき算出されるようにしてもよい。
そして計数部210は、算出部213によって算出された結果に関する数値を受け取って、その数値データを記憶部211に保持(記憶)するとともに、その数値データを図示を省略する出力端子を介して表示装置105へ送る。
歩数関連データとは、具体的には、携帯者の消費カロリー(たとえば後述する図7を参照)、脂肪燃焼量(たとえば後述する図8を参照)、歩行距離(たとえば後述する図9を参照)、歩行時間(たとえば後述する図10を参照)、平均速度(たとえば後述する図11を参照)などである。また、歩数データと歩数関連データとは、互いに同じ種類の複数の表示形式を有するものであってもよい。さらには、歩数データと歩数関連データとは、互いに同じ数の前記複数の表示形式を有するものであってもよい。また、複数の表示形式は、異なる期間の歩数データおよび歩数関連データであってもよい。これらの歩数関連データの詳細については、後述する。
(表示装置の機能的構成)
図3は、この発明の実施の形態1にかかる歩数計の表示装置の機能的構成を示すブロック図である。図3に示すように、表示装置105は、表示部301と、切り替え制御部302とを備えている。表示部301は、計数部210から送られた歩数データと、歩数とは異なる数値データとを切り替えて表示する。表示部301は、たとえば液晶パネルなどによってその機能を実現する。
切り替え制御部302は、歩数データに関する情報を表示するように表示部301を制御するとともに、入力装置107からの携帯者の所定の操作入力(スイッチ操作)に基づいて、表示部301に表示されている歩数データを歩数とは異なる数値データへ切り替えて表示するように表示部301を制御する。
そして、切り替え制御部302は、入力装置107からあらたに所定の操作入力がない状態で、計時装置106によって計時された時間が所定時間(たとえば15秒程度)を経過した場合に、表示部301にどのようなデータが表示されていても、所定の歩数データ(たとえば、当日の歩数)へ切り替えて表示するように表示部301を制御する。切り替え制御部302は、たとえば液晶駆動回路によってその機能を実現する。
(計数制御処理および表示切り替え制御処理の手順)
図4−1は、この発明の実施の形態1にかかる歩数計の計数制御処理および表示切り替え制御処理の手順を示すフローチャートである。図4−1のフローチャートにおいて、切り替え制御部302は、表示部301において、通常画面(「当日の歩数」)が表示されるように制御する(ステップS401)。つぎに、区間計測画面の表示指示があったか否かを判断する(ステップS402)。具体的には、たとえば図5に示す設定スイッチ501が2回連続して押下されたか否かを判断する(設定スイッチ501が1回押下された場合は「累計データ」画面となる)。
ステップS402において、区間計測画面の表示指示がない場合(ステップS402:No)は、つぎに、他の表示画面の表示指示があったか否かを判断する(ステップS403)。ここで、他の表示画面の表示指示があった場合(ステップS403:Yes)は、切り替え制御部302は、当該他の表示画面を表示する。一方、他の表示画面の表示指示がなかった場合(ステップS403:No)は、切り替え制御部302は、表示部301において「通常画面」を維持する。
つぎに、ステップS402において、区間計測画面の表示指示があった場合(ステップS402:Yes)は、切り替え制御部302は、区間計測画面(図13−1を参照)を表示する(ステップS404)。そして、計数制御部212は、区間計測画面において、現在区間計測中であるか否かを判断する(ステップS405)。ここで、区間計測中である場合(ステップS405:Yes)は、ステップS410へ移行する。
一方、ステップS405において、区間計測中ではない場合(ステップS405:No)は、計数制御部212は、計測開始指示があったか否かを判断する(ステップS406)。計測開始指示は、具体的には、たとえば後述する図5に示すアップスイッチ503を2秒ほど押し続けられた(長押しされた)か否かで判断する。ここで、計測開始指示がない場合(ステップS406:No)は、切り替え制御部302は、いずれのスイッチも押下されない状態で、15秒が経過したか否かを判断する(ステップS407)。そして、未だ15秒が経過していない場合(ステップS407:No)は、つぎに、切り替え制御部302は、他の表示画面の表示指示があったか否かを判断する(ステップS408)。
ステップS408において、他の表示画面の表示指示があった場合(ステップS408:Yes)は、切り替え制御部302は、当該他の表示画面を表示する。一方、ステップS408において、他の表示画面の表示指示がなかった場合(ステップS408:No)は、ステップS406へ戻り、15秒が経過するまで、ステップS406〜S408を繰り返す。そして、ステップS407において、15秒が経過した場合(ステップS407:Yes)は、ステップS401へ戻り、通常画面の表示をおこなう。
ステップS406において、計測開始指示があった場合(ステップS406:Yes)は、計数部210による計測(歩数データの計数)を開始する(ステップS409)。その際、図13−3に示すように、計測が開始されたことを示す『ON』を表示画面の左下側の日時情報表示領域602に所定時間だけ表示する。所定時間が経過した後は、日時情報に切り替えて表示する。そして、計数部210によって計数された歩数データを、計数されるごとに区間計測データとして表示する(ステップS410)。
つぎに、計数制御部212は、表示されたデータをリセットする指示があったか否かを判断する(ステップS411)。リセット指示は、具体的には、たとえば携帯者によって設定スイッチ501が2秒ほど押下し続けられた(長押しされた)か否かで判断する。ここで、リセット指示があった場合(ステップS411:Yes)は、計数制御部212は、歩数データのカウンタ値をリセットし0にする(ステップS412)。それにともなって、表示画面の歩数データ表示領域601およびエクササイズ量情報表示領域603の表示がいずれも「0」となる(図13−4を参照)。さらに、計数制御部212は、計時装置106からリセット日時を取得し、記憶部211に記憶する(ステップS413)。一方、リセット指示がない場合(ステップS411:No)は、何もせずに、ステップS414へ移行する。
そして、計数制御部212は、計測停止指示があったか否かを判断する(ステップS414)。計測停止指示は、具体的には、たとえば携帯者によって後述する図5に示すダウンスイッチ504を2秒ほど押し続けられた(長押しされた)か否かで判断する。ここで、計測停止指示がない場合(ステップS414:No)は、切り替え制御部302は、いずれのスイッチも押下されない状態で、15秒が経過したか否かを判断する(ステップS415)。そして、いまだ15秒が経過していない場合(ステップS415:No)は、つぎに、切り替え制御部302は、他の表示画面の表示指示があったか否かを判断する(ステップS416)。
ステップS416において、他の表示画面の表示指示があった場合(ステップS416:Yes)は、切り替え制御部302は、当該他の表示画面を表示する。一方、ステップS416において、他の表示画面の表示指示がなかった場合(ステップS416:No)は、ステップS411へ戻り、15秒が経過するまで、ステップS411〜S416を繰り返す。そして、ステップS415において、15秒が経過した場合(ステップS415:Yes)は、ステップS401へ戻り、通常画面の表示をおこなう。
一方、ステップS414において、計測停止指示があった場合(ステップS414:Yes)は、計数制御部212は、計数部210による計測(歩数データの計数)を停止する(ステップS417)。その際、図13−5に示すように、計測が停止されたことを示す『OFF』を表示画面の左下側の日時情報表示領域602に所定時間だけ表示する。所定時間が経過した後は、日時情報に切り替えて表示する。そして、計数部210によって計数され、計数が停止した歩数データを、区間計測データとして表示する。その後、ステップS406へ移行する。
図4−2は、この発明の実施の形態1にかかる歩数計の計数制御処理の別の手順を示すフローチャートである。図4−2では、計数制御部212の処理手順のみを説明するため、切り替え制御部302の表示切り替え処理の手順については、省略している。
図4−2のフローチャートにおいて、計数制御部212は、計測開始指示があったか否かを判断する(ステップS451)。計測開始指示は、具体的には、たとえば後述する図5に示すアップスイッチ503を2秒ほど押し続けられた(長押しされた)か否かで判断する。ここで、計測開始指示があった場合(ステップS451:Yes)は、計数制御部212は、計数部210による計測(歩数データの計数)を開始する(ステップS452)。
つぎに、計数制御部212は、表示された歩数データをリセットする指示があったか否かを判断する(ステップS453)。リセット指示は、具体的には、たとえば携帯者によって設定スイッチ501が2秒ほど押下し続けられた(長押しされた)か否かで判断する。ここで、リセット指示があった場合(ステップS453:Yes)は、計数制御部212は、歩数データの計数をリセットし、表示値を0にする(ステップS454)。さらに、計数制御部212は、計時装置106からリセット日時を取得し、記憶部211に記憶する(ステップS455)。一方、リセット指示がない場合(ステップS453:No)は、何もせずに、ステップS456へ移行する。
そして、計数制御部212は、計測停止指示があったか否かを判断する(ステップS456)。計測停止指示は、具体的には、たとえば携帯者によって後述する図5に示すダウンスイッチ504を2秒ほど押し続けられた(長押しされた)か否かで判断する。ここで、計測停止指示がない場合(ステップS456:No)は、ステップS453へ戻る。以後、ステップS453〜S456を繰り返す。
そして、ステップS456において、計測停止指示があった場合(ステップS456:Yes)は、計数制御部212は、計数部210による計測(歩数データの計数)を停止する(ステップS457)。つぎに、計測停止指示があってから所定時間(たとえば1時間)が経過したか否かを判断する(ステップS458)。ここで、所定時間が経過していない場合(ステップS458:No)は、ステップS451と同様の計測開始指示があったか否かを判断する(ステップS459)。
ステップS459において、計測開始指示があった場合(ステップS459:Yes)は、ステップS452へ戻り、計測を再開する。一方、ステップS459において、計測開始指示がない場合(ステップS459:No)は、ステップS458へ戻る。以後、ステップS458およびS459を繰り返す。そして、ステップS458において、所定の時間が経過した場合(ステップS458:Yes)は、ステップS452へ戻って、計測を再開する。このようにすることで、所定時間が経過後に、自動的に歩数データの計数を再開することができる。
なお、図4−1および図4−2のフローチャートにおいて、リセット指示は、計測開始指示がおこなわれた後でなければできない手順となっているが、これに限定されるものではなく、計測開始指示をおこなう前にリセット指示をおこなうようにしてもよい。また、計測開始指示がおこなわれた際の日時情報もあわせて記憶するようにしてもよい。また、計数停止指示の後に計数を停止した状態で、リセット指示を行なうようにしてもよい。その場合、リセット指示後も計数を停止した状態を維持するようにしてもよいし、リセット指示が計測開始指示を兼ねてリセット指示によって計測を開始するようにしてもよい。
さらに、リセット指示が行なわれたときに、前回のリセット(または計測開始)指示から今回のリセット指示の間に計数した区間計測の歩数データを記憶するようにしてもよい。また、区間計測の歩数データの記憶に合わせて、記憶した区間計測の歩数データの計測を開始した日時情報、リセット指示を行なって計数を終了した日時情報のどちらかまたは両方を記憶するようにしてもよい。
(歩数計の外観および表示画面の内容)
図5は、この発明の実施の形態1にかかる歩数計の外観を示す説明図である。図5において、歩数計100は、表示部(表示画面)301と、表示形式(通常表示→累計データ表示→区間計測表示→日時表示)を切り替える設定スイッチ501と、歩数データ以外のデータ(歩数→消費カロリー→脂肪燃焼量→歩行距離→歩行時間→平均速度)を表示するように切り替える切替スイッチ502と、過去のデータを表示するように切り替えるアップスイッチ503およびダウンスイッチ504と、を備えている。また上記各スイッチは、歩幅の設定、目標歩数の設定、日時の設定、区間計測の開始および終了(停止)、区間計測のリセットなどにも用いる。
図6−1は、通常画面(本日の歩数表示画面)の一例を示す説明図である。図6−1の通常画面(「歩数表示」画面)600は、歩数データ表示領域601、日時情報表示領域602、エクササイズ量情報表示領域603、目標達成度情報表示領域604から構成される。歩数データ表示領域601には歩数データが表示される。「12441(歩)」が本日の歩数を示している。本日の歩数表示であるか否かは、「歩数表示」画面600の左下側の日時情報表示領域602の「今日」という表示があるか否かで携帯者が容易に判断することができる。また、日時情報表示領域602の「15:24」が現在の時刻を示している。
また、右下側のエクササイズ量情報表示領域603の「6.2(EX)」は、厚生労働省が策定した「健康作りのための運動指針2006」で示す身体活動量を表す単位であるエクササイズ量を示している。エクササイズ量は身体活動の強度(メッツ)に身体活動の実施時間(時)を乗算することによって算出する。メッツとは、安静時の何倍に相当するかの身体活動の強度を表す単位であり、普通歩行は3メッツに相当する。たとえば普通歩行を20分おこなうと、3メッツ×1/3時間(20分)=1エクササイズとなる。
また、通常画面600の左端の目標達成度情報表示領域604には、携帯者が設定した目標歩数に対する達成度を表示する。図6−2は、目標達成度情報の表示の変化を示す説明図である。図6−2において、一番左端の表示から右の表示へいくほど、目標達成度が上がった状態(9段階)を示している。図6−2に示すように、目標達成度が上がるほど、矩形のマークの数が上積みされて増加していくように表示する。目標達成度が上がるほど、矩形のマークの縦の幅も徐々に大きくなる。目標が達成されると矩形のマークの数が最大になるとともに、一番上のマークには星印を表示する(図6−2の一番右端の表示を参照)。これによって、一見で目標達成度を携帯者に容易に認識させることができる。
切替スイッチ502が1回押下されるごとに、図6−1に示した「通常画面600→図7に示した「消費カロリー」画面700→図8に示した「脂肪燃焼量」画面800→図9に示した「歩行距離」画面900→図10に示した「歩行時間」画面1000→図11に示した「平均速度」画面1100→図6−1に示した「歩数表示」画面600と循環して切り替わる。その間であっても、各画面が表示されてから15秒間が経過すると、図6−1に示した通常画面600に戻る。なお、消費カロリー、脂肪燃焼量、歩行距離、歩行時間および平均速度は、図6−1に示した携帯者の本日の歩数データである「12441(歩)」などを元に算出部213によって算出された歩数関連データである。
本日の歩数データまたは、歩数関連データが表示されている状態において、設定スイッチ501が1回押下されると、つぎに、図12に示す「累計データ」画面1200に表示形式が切り替わる。図12においては、7日分の累計データ(6日前から今日まで)である「58765(歩)」を表示する。「累計データ」画面1200であるか否かは、画面の左上側の「累計」という文字の表示および左下側の「2−08〜今日」という表示があるか否かで携帯者が容易に判断することができ、「2−08〜今日」という表示から、2月8日〜今日までの累計データであることも携帯者が容易に判断することができる。
また、目標歩数達成度は、「1日の目標歩数×7」に対する7日分の累計歩数を9段階で表示する。また、切替スイッチ502を押下するたびに、「歩数表示」画面600と同様に、その他のデータにおける累計データを表示する。
図12に示した「累計データ」画面1200において、画面が切り替わってから、15秒間、上記いずれのスイッチ501〜504も押下されなかった場合は、15秒経過後に図6−1に示した通常画面600に切り替わる。一方、15秒経過前に設定スイッチ501が1回押下されると、つぎに、図13−1に示す「区間計測」画面1300に切り替わる。区間計測か否かは、「区間」の文字が歩数データ表示領域601の左上に表示されているかを確認することで携帯者は容易に認識することができる。
図13−1においては、日時情報表示領域602に時刻「10:43〜」が表示されているのに対して、図13−2は、日付「2−14〜」が表示されている。これは、区間計測が2日以上にわたる場合には、時刻ではなく日付を表示するものである。すなわち、区間計測をリセットした当日は、開始時刻「hh:mm(時:分))」を表示し、区間計測をリセットした翌日以降は、開始日付「MM−DD(月−日)」を表示するものである。
これは、当日内における比較的短い時間の計測の場合は、携帯者はリセットして計数を開始した時刻が知りたい場合が多く、一方、2日以上にわたるような長時間の計測の場合は、携帯者にとって、リセット時刻よりもリセット日時がより知りたい情報となることを考慮するものである。また、限られた表示領域において、必要最小限の情報のみを表示することによって、携帯者に必要な情報のみを容易に認識させることができることを考慮するものである。
また、リセット日時(日付、時刻)に加えて、または、リセット日時に代えて計測開始指示の日時(日付、時刻)を記憶しておき表示するようにしてもよい。またリセット日付とリセット時刻を所定のタイミング(たとえば、所定の時間(たとえば1秒)ごとに交互に、または所定のスイッチの押下に応じて)切り替えて表示するようにしてもよい。さらに、図示した表示に変えて日付、時刻を同時に表示するようにしてもよい。
図13−1(または図13−2)の「区間計測」画面1300の状態で、アップスイッチ503を2秒ほど押下し続ける(長押しをする)と、図13−3に示すように、日時情報表示領域602の表示が「ON」表示に切り替わる。これによって、区間計測がおこなわれることを示すことができる。そして、設定スイッチ501を2秒ほど押下し続けると、図13−4に示すように、区間計測の歩数データはリセットされ、区間計測の歩数データが0になり、区間計測が開始される。その際、エクササイズ量情報表示領域603の表示も「0.0(EX)」となる。
また、ダウンスイッチ504を2秒ほど押下し続ける(長押しをする)と、図13−5に示すように、日時情報表示領域602の表示が「OFF」表示に切り替わる。これによって、区間計測が停止(終了)されたことを示すことができる。そして、再び、アップスイッチ503を2秒ほど押下し続けると、区間計測を再開する。リセットをすることなく、このアップスイッチ503とダウンスイッチ504の長押しを繰り返すことによって、区間計測の計測・停止を繰り返しておこなうことができる。このように、区間計測のON/OFFは、たとえば、泊まりがけのハイキングなどで、宿に入ってからの歩数を区間計測に入れたくない場合などに活用することができる。
また、区間計測においては、任意の複数区間(たとえば3区間)を測定するようにしてもよい。図示は省略するが、「区間計測」画面1300において、区間を示す数字または記号などを表示することで、どの区間であるのかを携帯者に理解させるようにするとよい。このように、複数の区間計測の歩数データを計数する場合に、複数の区間計測の歩数データをそれぞれ個別に計測の開始および停止を制御することで、複数の区間計測の歩数データのうち1つの区間計測の歩数データの計数を停止しても、他の区間計測の歩数データの計数を継続しておこなうようにして本発明を実現してもよい。
設定スイッチ501が1回押下されるごとに、図6−1に示した通常画面600→図12に示した「累計データ」画面1200→図13−1(または図13−2)に示した「区間計測」画面1300→図14に示した「日時」画面1400→図6−1に示した通常画面600と循環して切り替わる。その間であっても、各画面が表示されてから15秒間が経過すると、図6−1に示した通常画面600に戻る。
また、図6−1に示した通常画面600が表示されている状態において、アップスイッチ503が1回押下されると、図15に示すように、「メモリー(1日前の歩数表示)」画面1500に切り替わる。たとえば本日が2月15日であれば、「メモリー(1日前の歩数表示)」画面1500の左下に「2−14 M」と表示されることから、メモリー表示であることを携帯者は容易に理解することができる。
さらに、アップスイッチ503が1回押下されるたびに、図示は省略するが、「2日前」→「3日前」→・・・→「29日前」→「30日前」→「今日」と表示形式が切り替わる。反対に、ダウンスイッチ504が1回押下されるたびに、「30日前」→「29日前」→・・・→「2日前」→「今日」と表示形式が切り替わる。メモリーは30日分としたが、この日数には限定されず、30日分よりも短くてもよく、また30日分よりも長くてもよい。
各画面(700〜1100)においても、アップスイッチ503が1回押下されるたびに、図示は省略するが、それぞれの歩数関連データの「2日前」→「3日前」→・・・→「29日前」→「30日前」→「今日」と表示形式が切り替わる。反対に、ダウンスイッチ504が1回押下されるたびに、それぞれの歩数関連データの「30日前」→「29日前」→・・・→「2日前」→「今日」と表示形式が切り替わる。
また、「2日前」の通常画面600が表示されている状態において、切替スイッチ502が1回押下されるごとに、図示は省略するが、「2日前」の「消費カロリー」画面→「2日前」の「脂肪燃焼量」画面→「2日前」の「歩行距離」画面→「2日前」の「歩行時間」画面→「2日前」の「平均速度」画面→「2日前」の「歩数表示」画面というように同じ表示形式で表示する歩数関連データが循環して切り替わる。
これら各画面(700〜1400および図示を省略した画面)においても、上述した画面と同様に、15秒間何も操作指示がなかった場合は、15秒経過後に、各画面の「今日」に表示が切り替わるのではなく、図6−1に示した通常画面600に切り替わる。すなわち、「4日前」の「歩行距離」画面900が表示されていても、何らの操作指示がなかった場合は、15秒後に今日の「歩行距離」画面900に切り替えるのではなく、図6−1に示した通常画面600に切り替わる。
以上説明したように、実施の形態1によれば、複数の歩数データを計数する計数部210と、計数部210によって計数された複数の歩数データをそれぞれ記憶する記憶部211と、記憶部211によって記憶された歩数データを表示する表示装置105と、歩数データの計数の停止を指示する入力装置107と、を備えているため、携帯者の意思で自由に任意の歩数データの計数を止めることができる。
また、歩数データの計数の停止を解除する計数制御部212を備えているので、区間計測中に歩数をカウントしたくない場合にその間だけ一時的に歩数の計数を中断した後に計数を再開して、計測したい区間の歩数データを正確に計測することができる。
また、停止が指示されてからの時間を計時する計時装置106を備え、計数制御部212は、計時装置106によって計時された結果、所定の時間が経過した場合に、歩数の計数の停止を解除するため、ON(オン)に戻し忘れた場合にでも、所望の計測をおこなうことができる。また、所定の時間を設定する入力装置107を備えているので、停止の状況に応じた自動復帰を実現することができる。
このような構成から、ある区間を計測した際に、その場で歩数データに関するメモを取らなくても、区間計測をOFF(オフ)とするだけで、カウントが一時的に停止し、後で当該区間の歩数データを確認することができる。したがって、すぐその場でメモが取れない状況においても、後から容易に当該区間の歩数データを取得することができる。
また、区間計測中に歩数をカウントしたくない場合にその間だけ一時的に歩数の計数を中断することができる。たとえば散歩中に立ち寄ったお店の中での歩数をカウントしたくない場合、区間計測中に振動の大きい乗り物に乗っているとき、その振動が歩行と見なされることを防止したい場合、区間計測中にホテルや家に帰った後の移動中ではない状況における歩数をカウントしたくない場合、区間計測中に意識的に歩いたもの以外をカウントしたくない場合、区間計測中に振動の大きい歩行以外の運動が歩行と見なされるのを回避したい場合など、その際の歩数の計数を中断することができる。
(実施の形態2)
(処理装置の機能的構成)
つぎに、この発明の実施の形態2にかかる歩数計について説明する。実施の形態2においては、上述した実施の形態1と同一部分は同一符号で示し、説明を省略する。図16は、この発明の実施の形態2にかかる歩数計の処理装置の機能的構成を示すブロック図である。
図16に示すように、この発明の実施の形態2にかかる歩数計100の処理装置104は、X軸アナログ/デジタル変換部201、Y軸アナログ/デジタル変換部202、Z軸アナログ/デジタル変換部203、加速度取得部204、上弦ピーク値検出部205および下弦ピーク値検出部206、算出手段としての機能を有するピーク差算出部207、判定手段としての機能を有する閾値判定部208、フラグ制御部209、計数部210、記憶部211、計数制御部212および算出部213を備えている。これらの機能部については、ハードウェアにより実現されてもよいし、CPU等でプログラムを実行することにより実現されてもよい。
処理装置104が備える計数部210は、実施の形態1と同様に体動を常にカウントし、カウント値を後述する複数の歩数データとして計数して記憶部211に保持(記憶)する。なお、複数の歩数データは、異なる時点から計数した歩数データや、特定の条件を満たす歩行による歩数データなどである。具体的には、通常の歩行による当日の歩数や、複数日にわたる累計歩数や、所定の区間を計測した歩数や、後述するジョギングによる当日の歩数や、複数日にわたる累計歩数や、所定の区間を計測した歩数である。さらに、通常の歩行による過去の日の歩数や、ジョギングによる過去の日の歩数であってもよい。
処理装置104が備える計数制御部212は、任意の区間の指定を受け付ける区間指定受付手段としての入力装置107から操作指示を受けて、指定された区間における計数部210による計数処理を制御する。具体的には、計数制御部212は、たとえば、計数部210が計数した歩数データのうち、指定された任意の区間内においては、当該区間外とは区別して歩数データの計数がおこなわれるように計数部210による計数処理を制御する。
処理装置104が備える記憶部211は、計数部210によって計数された歩数データのうち、指定された任意の区間内に計数された歩数データを、当該任意の区間ごとに記憶する。記憶部211は、たとえば、指定された任意の区間内に計数された歩数データを示す情報と、当該任意の区間の開始日時および終了日時を示す情報と、を関連づけて記憶する。この場合、具体的には、たとえば、任意の区間の開始日時を「2010年1月10日17時30分」のように特定し、任意の区間の終了日時を「2010年1月10日18時30分」のように特定することができる。この場合においては、任意の区間の長さは1時間とされる。
あるいは、具体的には、記憶部211は、たとえば、指定された任意の区間内に計数された歩数データを示す情報と、当該任意の区間の開始日時および開始から終了までの時間を示す情報と、を関連づけて記憶する。この場合、具体的には、たとえば、任意の区間の開始日時を「2010年1月10日17時30分」のように特定し、開始から終了までの時間を「1時間」のように特定することができる。この場合においては、任意の区間の終了日時は、「2010年1月10日18時30分」とされる。
任意の区間は、入力装置107から操作指示を受けることによって任意の区間の開始が指定されてから、入力装置107から操作指示を受けることによって任意の区間の終了が指定されるまでの区間(時間)であってもよい。この場合、任意の区間の開始日時は任意の区間の開始を指定する操作を受け付けた日時とされ、任意の区間の終了日時は任意の区間の終了を指定する操作を受け付けた日時とされ、任意の区間の長さ(時間)は適宜変化する。これにより、具体的には、たとえば、携帯者が所定のコースにおける歩行を開始してから当該所定のコースを1周するまでを1つの区間とし、所定のコースのラップタイムを記憶することができる。
記憶部211は、計数部210によって計数された歩数データを、入力装置107における操作指示により指定を受け付けた任意の区間ごとに記憶する。具体的には、たとえば、携帯者が所定のコースを複数周周回する際に、1周ごとに区間の開始および終了を指定した場合、所定のコースの1周あたりのラップタイムを複数周分記憶することができる。
また、計数制御部212は、特定の条件を満たす歩行による歩数を歩数データとして計数するように計数部210による計数処理を制御する。
具体的には、特定の条件を満たす歩行とは、たとえば、所定時間においてカウントされる体動数が所定数以上であって、かつ、カウントされる体動が所定以上の強さすなわち通常歩行時よりも力強いと判断できる体動をカウントする「ジョギング」とすることができる。ジョギングしている場合は、地面を蹴ったり着地したりする際に発生する体動の強さが通常歩行時より強くなることから、計数制御部212は、所定の閾値以上の強さの体動を検出した場合に体動検出フラグをオンとし、当該体動をジョギングの歩数データとしてカウントするように、計数部210による計数処理を制御する。
より具体的には、計数制御部212は、X軸加速度センサ101、Y軸加速度センサ102およびZ軸加速度センサ103が検出する加速度に基づいて、所定時間においてカウントされる体動数が所定数以上であって、かつ、カウントされる体動が所定以上の強さすなわち通常歩行時よりも力強いと判断できる体動をジョギングの歩数データとしてカウントするように、計数部210による計数処理を制御する。
ジョギングの歩数データは、ジョギングに代えて、たとえば通常歩行時よりも速い速度で歩行しているいわゆる速歩などのように、所定時間においてカウントされる体動数が所定数以上であると判断できる体動をカウントしてもよい。早足で歩行(速歩)している場合は、速歩中に発生する体動の間隔が通常歩行時の間隔より短くなることから、計数制御部212は、前回の体動検出から所定時間以内につぎの体動を検出した場合に体動検出フラグをオンとし、当該体動をカウントするように、計数部210による計数処理を制御する。
より具体的には、計数制御部212は、X軸加速度センサ101、Y軸加速度センサ102およびZ軸加速度センサ103が検出する加速度に基づいて、速歩で歩行していると判断できる体動をカウントするように、計数部210による計数処理を制御する。また、ジョギングおよび速歩の両方の体動をカウントしてもよい。
また、携帯者の歩幅や所定時間あたりの歩数などに基づいて歩行速度を算出し、算出された歩行速度が所定速度以上となる場合の体動を歩数データとしてカウントしてもよい。いずれの場合にも、計数制御部212は、上記の各種の判断基準にしたがってジョギングによる体動であると判断された体動があった場合にのみジョギングの歩数データの計数処理がおこなわれるように、計数部210による計数処理を制御する。
たとえばジョギングや速歩(以下、ジョギングや速歩などの特定の条件を満たす歩行を「ジョギング」という)による体動としてカウントされた歩数データは、「通常歩モード」に累積して計数することができる。この場合、具体的には、たとえば、ジョギングによる体動としてカウントされた歩数が、通常歩による歩数としてもカウントされる。より具体的には、たとえば1000歩の歩行のうち通常歩の歩行が500歩カウントされ、ジョギングの歩行が500歩カウントされた場合、ジョギングにおける歩数データは500(歩)となり通常歩における歩数データは1000(歩)とされる。
あるいは、ジョギングによる体動としてカウントされた歩数データが、ジョギングの歩数データのみ計数されるようにしてもよい。この場合、具体的には、たとえば、ジョギングと通常歩とでは、それぞれ別個に歩数データを取得する。より具体的には、たとえば1000歩の歩行のうち通常歩による歩数が500歩カウントされ、ジョギングによる歩数が500歩カウントされた場合、ジョギングにおける歩数データは500(歩)となり通常歩における歩数データが500(歩)とされる。
また、計数制御部212は、歩行による歩数に基づく複数の歩数データを計数するとともに、入力装置107から操作指示を受けることにより特定歩行モードの設定を受け付けた場合に、さらに入力装置107から操作指示を受けることにより指定を受け付けた任意の区間において、特定の条件を満たす歩行による歩数に基づく歩数データを計数するように、計数部210による計数処理を制御する。
具体的には、計数制御部212は、たとえば「ジョギングモード」の設定を受け付けた場合は、通常歩およびジョギングによる体動としてカウントされる歩数データを計数するとともに、さらに指定を受け付けた任意の区間においてジョギングによる体動としてカウントされる歩数をジョギング区間計測の歩数データとして計数するように、計数部210による計数処理を制御する。
このように計数制御部212は、計数部210による計数処理を制御する。具体的には、複数の歩数データのいずれかの歩数データ(たとえばジョギング区間計測の歩数データ)の計数の任意の区間を指示する区間指定受付手段としての入力装置107から操作指示を受けて、選択された歩数データの計数部210による計数の開始および停止の制御をおこなう。たとえば、計数部210が当日の歩数データ、累計歩数データ、ジョギングの歩数データ、ジョギング区間計測の歩数データなどの複数の歩数データを計数する場合に、ジョギングの区間計測の歩数データは、計数を停止しても、ジョギング区間計測の歩数データ以外は計数を継続しておこなうものである。
算出部213は、体動検出フラグのオンがカウントされ、計数部210によって歩数データとして計数された歩数、計時装置106からの時間に関する情報および予め設定された携帯者の体重、歩幅に関する情報などに基づいて、計数された歩数データ以外の数値(歩数関連データ)を算出する。歩数関連データは、歩数データ以外のデータに基づき算出されるようにしてもよい。あるいは、歩数関連データは、歩数データおよび歩数データ以外のデータに基づき算出されるようにしてもよい。
計数部210がジョギングによる体動としてジョギングの歩数データを計数するため、算出部213は、ジョギングの歩数データに基づいて、ジョギングによる歩数関連データを算出することができる。そして、計数部210は、算出部213によって算出された結果に関する数値を受け取って、ジョギングによる歩数関連データを、記憶部211に保持(記憶)する。また、計数部210は、算出部213によって算出されたジョギングによる歩数関連データを、図示を省略する出力端子を介して表示装置105へ送る。これにより、表示部301は、ジョギングによる歩数関連データを表示することができる。
また、算出部213は、計数部210が「ジョギングモード」の設定下において指定された任意の区間ごとに計数されたジョギング区間計測の歩数データに基づいて、ジョギング区間計測による歩数関連データを算出することができる。そして、計数部210は、算出部213によって算出されたジョギング区間計測による歩数関連データを、図示を省略する出力端子を介して表示装置105へ送る。これにより、表示部301は、「ジョギングモード」の設定下において計測されたジョギング区間計測による歩数関連データを、任意の区間ごとに表示することができる。
(表示装置の機能的構成)
この発明の実施の形態2にかかる歩数計が備える表示装置105は、特定の条件を満たす歩行による歩数に基づく歩数データを表示部301に表示する。具体的に、表示装置105は、入力装置107からの操作指示に基づく、「ジョギングモード」の設定下ではジョギングによる体動としてカウントされた歩数データを、表示部301に表示する。
表示装置105は、ジョギングによる体動としてカウントされた歩数データに代えて、あるいは当該歩数データに加えて、「ジョギングモード」の設定下では、ジョギングによる体動に基づく歩数関連データを、表示部301に表示してもよい。これにより、携帯者は、ジョギングによる体動としてカウントされた歩数データや歩数関連データを確認することができる。
また、表示装置105は、「ジョギングモード」の設定下であって任意の区間に該当する時間内に、ジョギングによる体動としてカウントされたジョギングの区間計測の歩数データに加えて、あるいはジョギングの区間計測の歩数関連データを表示してもよい。さらに当該歩数データや歩数関連データに加えて、「ジョギングモード」による体動の計測または表示中であることを示す情報を表示部301に表示してもよい。
「ジョギングモード」において、ジョギングによる体動の計測または表示中であることを示す情報は、たとえば、人が走っている画像やアイコンなどとすることができる。これにより、携帯者は、「ジョギングモード」に設定されている間は、ジョギングによる体動としてカウントされた歩数データや歩数関連データを確認することができる。また、現在表示されている歩数データや歩数関連データがジョギングによるものであることを簡単に認識することができる。
(表示切り替えの概念・その1)
図17は、この発明にかかる実施の形態2の歩数計の表示切り替えの概念を示す説明図である。図17においては、表示部301における表示切り替えの概念および当該表示切り替えを実現する操作の概念を示している。図17において、表示装置105は、たとえば電池の交換や、入力装置107を介して所定の操作指示を受け付けた場合に、「設定モード」を起動し、「設定モード」画面を表示する。
表示装置105は、「設定モード」画面で各設定を完了した場合、「日毎表示モード」を起動し、「設定モード」画面から当日の歩数を表示する通常画面(「今日表示」画面)に切り替えて表示する。通常画面においては、該当する日付の歩数が表示される。通常画面は、歩数計100の起動時にも表示される。
表示装置105は、「日毎表示モード」を起動して「今日表示」画面の表示中に、アップスイッチ503あるいはダウンスイッチ504が押下された場合、押下されたスイッチ503、504および当該スイッチ503、504が連続して押下された回数に基づいて、1日前〜30日前までの間における所定日数前の歩数を表示する。たとえば、「今日表示」画面の表示中に、アップスイッチ503が1回押下された場合は現在の日付より1日前の歩数に切り替えて表示し、アップスイッチ503が2回連続して押下された場合は現在の日付より2日前の歩数に切り替えて表示する。たとえば、「今日表示」画面の表示中に、ダウンスイッチ504が1回押下された場合は現在の日付より30日前の歩数に切り替えて表示し、ダウンスイッチ504が2回連続して押下された場合は現在の日付より29日前の歩数に切り替えて表示する。
表示装置105は、「今日表示」画面の表示中に設定スイッチ501が押下された場合、設定スイッチ501が連続して押下された回数に基づいて、「今日表示」画面、「累計データ(累計表示)」画面、「区間計測(区間表示)」画面および「日時表示」画面の各表示画面を、「今日表示」画面→「累計表示」画面→「区間表示」画面→「日時表示」画面→「今日表示」画面、・・・の順序で切り替えて表示する。
たとえば、「今日表示」画面の表示中に設定スイッチ501が1回押下された場合は、「累計表示モード」を起動し、「今日表示」画面を「累計表示」画面に切り替えて表示する。また、たとえば、「今日表示」画面の表示中に設定スイッチ501が2回連続して押下された場合は、「区間表示モード」を起動し、「今日表示」画面を「区間表示」画面に切り替えて表示する。
また、たとえば、「今日表示」画面の表示中に設定スイッチ501が3回連続して押下された場合は、「日時表示モード」を起動し、「今日表示」画面を「日時表示」画面に切り替えて表示する。「設定モード」は、「日時表示」画面の表示中に設定スイッチ501が長押し(たとえば2秒程度)された場合に起動することができる。
表示装置105は、「区間表示モード」を起動し、「区間表示」画面に表示を切り替えてから所定時間(たとえば15秒)が経過するまでの間に、アップスイッチ503が長押し(たとえば2秒程度)された場合に、計数部210による計測(歩数データの計数)を開始し、計数部210によって計数された歩数データを、計数されるごとに区間計測データとして表示する。表示装置105は、「区間表示」画面に表示を切り替えてから所定時間(たとえば15秒)が経過するまでの間に、設定スイッチ501が長押し(たとえば2秒程度)された場合に、表示されている区間計測データをリセットする。
表示装置105は、「累計表示」画面、「区間表示」画面および「日時表示」画面の各表示画面の表示に切り替えてから所定時間(たとえば15秒)が経過するまでの間に他の表示画面の表示指示がなかった場合は、自動的に、「今日表示」画面に切り替えて表示する(オートリターン機能)。また、表示装置105は、任意の表示画面の表示中に切替スイッチ502が長押し(たとえば2秒程度)された場合は、上記のオートリターンをおこなわず、以降は各スイッチ501〜504が短押し(たとえば1秒以内)された場合にも表示画面の切り替えをおこなわない(画面HOLD機能)。この画面HOLD機能が設定されている場合は、いずれかのスイッチ501〜504が長押し(たとえば2秒程度)されたことをもって画面HOLD機能を解除することができる。
表示装置105は、「今日表示」画面の表示中に設定スイッチ501が長押し(たとえば2秒程度)された場合、「JOG日毎表示モード」を起動し、「今日表示」画面をジョギングモードにおける「今日表示」画面(「JOG今日表示」画面)に切り替えて表示する(図19を参照)。「JOG今日表示」画面は、今日すなわち現在の日付において、ジョギングによる体動としてカウントされた歩数が表示される。
表示装置105は、「JOG今日表示」画面の表示中にアップスイッチ503あるいはダウンスイッチ504が押下された場合、押下されたスイッチ503、504および当該スイッチ503、504が連続して押下された回数に基づいて、1日前〜30日前までの間における所定日数前の、ジョギングによる体動としてカウントされた歩数を表示する。たとえば、「JOG今日表示」画面の表示中にアップスイッチ503が1回押下された場合は、ジョギングによる体動としてカウントされた歩数のうち、現在の日付より1日前の歩数に切り替えて表示する。また、たとえば、「JOG今日表示」画面の表示中にアップスイッチ503が2回連続して押下された場合は、ジョギングによる体動としてカウントされた歩数のうち、現在の日付より2日前の歩数に切り替えて表示する。
また、表示装置105は、たとえば、「JOG今日表示」画面の表示中にダウンスイッチ504が1回押下された場合は、ジョギングによる体動としてカウントされた歩数のうち、現在の日付より30日前の歩数に切り替えて表示する。同様に、表示装置105は、たとえば、「JOG今日表示」画面の表示中にダウンスイッチ504が2回連続して押下された場合は、ジョギングによる体動としてカウントされた歩数のうち、現在の日付より29日前の歩数に切り替えて表示する。
表示装置105は、「JOG今日表示」画面の表示中に設定スイッチ501が押下された場合、設定スイッチ501が連続して押下された回数に基づいて、「JOG今日表示」画面、ジョギングモードにおける「累計表示」画面(「JOG累計表示」画面)、ジョギングモードにおける「区間表示」画面(「JOG区間表示」画面)およびジョギングモードにおける「日時表示」画面(「JOG日時表示」画面)の各表示画面を、「JOG今日表示」画面→「JOG累計表示」画面→「JOG区間表示」画面→「JOG日時表示」画面→「JOG今日表示」画面、・・・の順序で切り替えて表示する。
たとえば、「JOG今日表示」画面の表示中に設定スイッチ501が1回押下された場合は、「JOG累計表示モード」を起動し、「JOG累計表示」画面に切り替えて表示する。また、たとえば、「JOG今日表示」画面の表示中に設定スイッチ501が2回連続して押下された場合は、「JOG区間表示モード」を起動し、「JOG区間表示」画面に切り替えて表示する(図20を参照)。「JOG累計表示」画面からの切り替えによって表示される「JOG区間表示」画面においては、1回前の区間において、ジョギングによるものとしてカウントした体動に基づく歩数を表示する。
また、たとえば、「JOG今日表示」画面の表示中に設定スイッチ501が3回連続して押下された場合は、「JOG日時表示モード」を起動し、「JOG今日表示」画面を「JOG日時表示」画面に切り替えて表示する。「JOG日時表示モード」においては、ジョギングモードの設定下における表示態様を設定することができる。
表示装置105は、「JOG区間表示」画面に表示を切り替えてから所定時間(たとえば15秒)が経過するまでの間に、アップスイッチ503あるいはダウンスイッチ504が押下された場合、押下されたスイッチ503、504および当該スイッチ503、504が連続して押下された回数に基づいて、ジョギングによるものとしてカウントした体動に基づいて計数した歩数のうち、2回前〜30回前までの間における所定回数前の区間において計数した歩数を表示する。
たとえば、「JOG区間表示」画面の表示中にアップスイッチ503が1回押下された場合は、ジョギングによるものとしてカウントした体動に基づく歩数のうち、2回前の区間において計数した歩数に切り替えて表示する。同様に、たとえば、「JOG区間表示」画面の表示中にアップスイッチ503が2回連続して押下された場合は、ジョギングによるものとしてカウントした体動に基づく歩数のうち、3回前の区間において計数した歩数に切り替えて表示する。
また、たとえば、「JOG区間表示」画面の表示中にダウンスイッチ504が1回押下された場合は、ジョギングによるものとしてカウントした体動に基づく歩数のうち、30回前の区間において計数した歩数に切り替えて表示する。同様に、「JOG区間表示」画面の表示中にダウンスイッチ504が2回連続して押下された場合は、ジョギングによるものとしてカウントした体動に基づく歩数のうち、29回前の区間において計数した歩数に切り替えて表示する。
表示装置105は、「JOG累計表示」画面、「JOG区間表示」画面および「JOG日時表示」画面の各表示画面の表示に切り替えてから所定時間(たとえば15秒)が経過するまでの間に他の表示画面の表示指示がなかった場合は、自動的に、「JOG今日表示」画面に切り替えて表示する(ジョギングモードにおけるオートリターン機能)。また、表示装置105は、任意の表示画面の表示中に切替スイッチ502が長押し(たとえば2秒程度)された場合は、上記のジョギングモードにおけるオートリターンをおこなわず、以降は各スイッチ501〜504が短押し(たとえば1秒以内)された場合にも表示画面の切り替えをおこなわない(ジョギングモードにおける画面HOLD機能)。このジョギングモードにおける画面HOLD機能が設定されている場合は、いずれかのスイッチ501〜504が長押し(たとえば2秒程度)されたことをもってジョギングモードにおける画面HOLD機能を解除することができる。
歩数計100は、1回前の「JOG区間表示」画面の表示中に設定スイッチ501が長押し(たとえば2秒程度)された場合、任意の区間内におけるジョギングによる歩数データの計数をおこなう「JOG区間測定」モードを起動し、「JOG区間測定中」画面を表示する(図21を参照)。これにより、携帯者は、1回前の「JOG区間表示」画面の表示中に設定スイッチ501を長押しすることによって、「JOG区間測定」モードを容易に起動し、ジョギングによる歩数データの計数および当該計数をおこなう区間の計時をおこなわせることができる。
歩数計100は、「JOG区間測定」モードの起動中は、ジョギングによる体動に基づく計数部210による歩数の計測(ジョギングによる歩数データの計数、ジョギングによる歩数の測定)をおこなう。表示装置105は、計数部210によって計数されたジョギングによる歩数を、当該歩数が計数されるごとに更新して表示する。
表示装置105は、「JOG区間測定」モードの起動中は、オートリターン機能を無効とする。すなわち、表示装置105は、「JOG区間測定」モードの起動中は、いずれのスイッチ501〜504も操作されずに所定時間(たとえば15秒)が経過した場合にも表示画面の切り替えはおこなわず、計数部210によって計数されたジョギングによる歩数を、当該歩数が計数されるごとに更新して表示する。このように、表示装置105は、「JOG区間測定」モードの起動中は、各スイッチ501、503および504が短押し(たとえば1秒以内)された場合にも表示画面の切り替えをおこなわない。スイッチ502が押下された場合は、「歩数」→「(消費)カロリー」→「脂肪燃焼量」→「歩行距離」→「歩行速度」→「歩数」の順に切り替えて表示する。
また、表示装置105は、「JOG区間測定」モードの起動中は、スイッチ501が長押しされるまでは表示画面の切り替えをおこなわず、「JOG区間測定中」画面を表示するが、「JOG区間測定」モードを起動してからスイッチ501が長押しされないまま所定の制限時間(たとえば、10時間)が経過した場合は、「JOG区間測定」モードを終了する。
歩数計100は、設定スイッチ501が長押し(たとえば2秒程度)されることによって「JOG区間測定」モードが起動された後、ふたたび、設定スイッチ501が長押しされた場合に「JOG区間測定」モードを解除する。この場合、設定スイッチ501が長押しされて「JOG区間測定」モードが起動されてから、ふたたび、設定スイッチ501が長押しされるまでの間が任意の区間とされる。
(表示切り替えの概念・その2)
図18は、この発明にかかる実施の形態2の歩数計の表示切り替えの概念を示す説明図である。図18においては、表示部301における表示切り替えの概念および当該表示切り替えを実現する操作の概念を示している。図18において、表示装置105は、上記の各種の表示モードの設定下において、切替スイッチ502が押下されるごとに、各表示画面で表示する情報を「歩数」→「(消費)カロリー」→「脂肪燃焼量」→「歩行距離」→「歩行時間」→「歩行速度」→「歩数」、・・・の順序で切り替えて表示する。
JOG区間表示モードの起動中に表示される「JOG区間表示」画面における歩行時間は、ジョギングモードによる測定(計測)を開始してから終了するまでの時間(測定時間)とすることができる。また、JOG区間表示モードの起動中に表示される「JOG区間表示」画面における歩行速度は、ジョギングモードによる測定(計測)を開始してから終了するまでの時間から算出する。また、歩行速度はジョギングモードによる測定(計測)をおこなう区間において、所定以上の歩行速度となった時間、すなわち、ジョギングによる体動の測定がおこなわれた測定時間から算出してもよい。
JOG区間測定モードの起動中に表示される「JOG区間測定中」画面における歩行速度は、ジョギングモードによる測定(計測)を開始してからの時間から算出することができる。また、ジョギングモードによる測定(計測)をおこなっている現在の区間において、所定以上の歩行速度となった時間、すなわち、ジョギングによる体動の測定がおこなわれた測定時間から算出してもよい。JOG区間測定モードの起動中に切替スイッチ502を押下することによって、「JOG区間測定中」画面内に表示される情報を切り替え、ジョギングによる測定を開始してからの時間(測定時間)を表示することができる。
JOG区間測定モードの起動中においては、切替スイッチ502の押下の有無および切替スイッチ502の押下回数にかかわらず、ジョギングによる体動の計測を開始してからの経過時間である歩行時間を、表示部301に常に表示するようにしてもよい(図21を参照)。これにより、現在計測中のジョギングモードの経過時間を、携帯者が所望する任意のタイミングで迅速に確認することができる。
図19は、この発明の実施の形態2にかかる歩数計の表示内容の一例(「JOG今日表示」画面)を示す説明図である。図19において、「JOG今日表示」画面1900には、ジョギングとして計測された結果であることを示すマーク1901が表示されている。また、「JOG今日表示」画面1900には、計数された歩数であることを示すマーク1902が表示されている。「JOG今日表示」画面1900は、マーク1901、1902によって、ジョギングによる体動に基づいて計数された歩数が表示されていることを示している。
図20は、この発明の実施の形態2にかかる歩数計の表示内容の一例(「JOG区間表示」画面)を示す説明図である。図20において、「JOG区間表示」画面2000には、マーク1901、1902に加えて、携帯者によって指定された任意の区間における、ジョギングによる体動に基づいて計数された歩数が表示されている。
図20に示した「JOG区間表示」画面2000においては、1回前の区間において計数された歩数が「1234」歩であることが示されている。図20に示した「JOG区間表示」画面2000においては、表示画面の左下側の区間開始時刻表示領域2001に、歩数を表示している区間の開始時刻が表示されている。
また、図20に示した「JOG区間表示」画面2000においては、表示画面の右下側の区間特定情報表示領域2002に、表示されている歩数が何回前の区間によるものかが示されている。図20に示した「JOG区間表示」画面2000においては、1回前の区間の計測が10時23分から開始されたことが示されている。「JOG区間表示」画面2000においては、1回前〜30回前までの区間における歩数を表示することができる。
図21は、この発明の実施の形態2にかかる歩数計の表示内容の一例(「JOG区間表示」における歩行時間表示)を示す説明図である。図21において、表示画面2100には、表示画面の上側の経過時間表示領域2101に、選択された回数前の区間計測における「JOG区間測定」モードを起動してから解除されるまでの経過時間が表示されている。図21に示した画面2100においては、1回前の区間の計測が10時23分から開始されたことが示されている。
図22は、この発明の実施の形態2にかかる歩数計の表示内容の一例(「JOG区間測定中」画面)を示す説明図である。図22において、「JOG区間測定中」画面2200には、マーク1901、1902に加えて、表示画面の下側の経過時間表示領域2201に、「JOG区間測定」モードを起動してからの経過時間が表示されている。図22においては、「JOG区間測定」モードを起動してから「1分2秒」が経過したことが示されている。
(計数制御処理および表示切り替え制御処理の手順)
図23は、この発明の実施の形態2にかかる歩数計の計数制御処理および表示切り替え制御処理の手順を示すフローチャートである。図23のフローチャートにおいて、まず、切り替え制御部302は、表示部301において、「今日表示」画面が表示されるように制御する(ステップS2301)。
つぎに、JOGモードの設定指示があったか否かを判断する(ステップS2302)。ステップS2302においては、「今日表示」画面の表示中に設定スイッチ501が長押し(たとえば2秒程度)されたか否かを判断し、「今日表示」画面の表示中に設定スイッチ501が長押しされた場合にJOGモードの設定指示があったと判断する。ステップS2302において、JOGモードの設定指示がない場合(ステップS2302:No)は、ステップS2315へ移行する。
ステップS2302において、JOGモードの設定指示があった場合(ステップS2302:Yes)は、切り替え制御部302は、表示部301において、「JOG今日表示」画面1900が表示されるように制御する(ステップS2303)。そして、「JOG今日表示」画面1900の表示中に、「JOG区間測定」モードの設定指示があったか否かを判断する(ステップS2304)。
ステップS2304においては、1回前の「JOG区間表示」画面2000の表示中に設定スイッチ501が長押し(たとえば2秒程度)されたか否かを判断し、1回前の「JOG区間表示」画面2000の表示中に設定スイッチ501が長押しされた場合に「JOG区間測定」モードの設定指示があったと判断する。ステップS2304において、「JOG区間測定」モードの設定指示がない場合(ステップS2304:No)は、ステップS2312へ移行する。
ステップS2304において、「JOG区間測定」モードの設定指示があった場合(ステップS2304:Yes)は、切り替え制御部302は、表示部301において、「JOG区間測定中」画面2100が表示されるように制御する(ステップS2305)とともに、計数部210による計測を開始して(ステップS2306)、計数制御部212は、ジョギングによる体動に起因する歩数データの計数を開始する。
そして、ステップS2306において計数された歩数データに基づいて、計数制御部212は、各種の歩数関連データの算出や、測定された歩数データおよび算出された各種の歩数関連データの記憶をおこなう(ステップS2307)とともに、切り替え制御部302は、表示部301において、ステップS2306において計数された歩数データに基づくJOG区間測定データが表示されるように制御する(ステップS2308)。
つぎに、「JOG区間測定」モードの設定解除指示があったか否かを判断する(ステップS2309)。ステップS2309においては、ジョギングによる体動に起因する歩数データの計数中(JOG区間測定モードの起動中)に設定スイッチ501が長押し(たとえば2秒程度)されたか否かを判断し、JOG区間測定モードの起動中に設定スイッチ501が長押しされた場合に「JOG区間測定」モードの設定解除指示があったと判断する。
ステップS2309において、「JOG区間測定」モードの設定解除指示がない場合(ステップS2309:No)は、ジョギングにおける体動による歩数データの計数、当該計数された歩数データに基づく各種の歩数関連データの算出、計数された歩数データに基づくJOG区間測定データの表示などを継続しておこなう。
一方、ステップS2309において、「JOG区間測定」モードの設定解除指示があった場合(ステップS2309:Yes)は、計数制御部212による歩数データの計数を停止する(ステップS2310)とともに、切り替え制御部302は、表示部301において、「JOG区間表示」画面2000が表示されるように制御する(ステップS2311)。
つぎに、他のJOG表示画面(「JOG区間表示」画面2000以外のJOG表示画面)の表示指示があったか否かを判断する(ステップS2312)。ステップS2312においては、「JOG区間表示」画面2000の表示中に設定スイッチ501が操作されたか否かを判断することによって、他のJOG表示画面の表示指示があったか否かを判断する。ステップS2312において、他のJOG表示画面の表示指示があった場合(ステップS2312:Yes)は、切り替え制御部302は、設定スイッチ501が連続して押下された回数に基づいて、表示部301において、該当する他のJOG表示画面(「JOG今日表示」画面1900、「JOG累計表示」画面、「JOG区間表示」画面2000あるいは「JOG日時表示」画面)が表示されるように制御する(ステップS2313)。
一方、ステップS2312において、他のJOG表示画面の表示指示がない場合(ステップS2312:No)は、ステップS2311において「JOG区間表示」画面2000が表示されるように制御してから所定時間(たとえば15秒)が経過したか否かを判断する(ステップS2314)。ステップS2311において「JOG区間表示」画面2000が表示されるように制御してから15秒が経過していない場合(ステップS2314:No)は、ステップS2312に戻る。
一方、ステップS2314において、ステップS2311において「JOG区間表示」画面2000が表示されるように制御してから15秒が経過した場合(ステップS2314:Yes)は、ステップS2303へ移行し、切り替え制御部302は、表示部301において、「JOG今日表示」画面1900が表示されるように制御する。
ステップS2315においては、他の表示画面(ジョギングモード以外のモードにおける「今日表示」画面以外の各種の表示画面)の表示指示があったか否かを判断し(ステップS2315)、当該他の表示画面の表示指示があった場合(ステップS2315:Yes)は、切り替え制御部302は、表示部301において、該当する他の表示画面が表示されるように制御する(ステップS2316)。ステップS2315においては、「今日表示」画面の表示中に設定スイッチ501〜504が押下(たとえば1秒程度の短押し)されたか否かを判断し、「今日表示」画面の表示中に設定スイッチ501〜504が押下された場合に、他の表示画面の表示指示があったと判断する。
ステップ2315において、他の表示画面の表示指示がない場合(ステップS2315:No)は、ステップS2301において「今日表示」画面が表示されるように制御してから所定時間(たとえば15秒)が経過したか否かを判断する(ステップS2317)。ステップS2301において「今日表示」画面が表示されるように制御してから15秒が経過していない場合(ステップS2317:No)は、ステップS2315に戻る。一方、ステップS2317において、ステップS2301において「今日表示」画面が表示されるように制御してから15秒が経過した場合(ステップS2317:Yes)は、ステップS2301へ移行し、切り替え制御部302は、表示部301において、「今日表示」画面が表示されるように制御する。
上述した実施の形態2においては、「JOG区間測定」モードの起動中は、表示部301における表示画面にジョギングによる歩数データの計測または表示中であることを示すマークを表示するようにしたが、ジョギングモードによる歩数データの計測中であることを示す方法はこれに限るものではない。たとえば、「JOG区間測定」モードの起動中は、上記のマークの表示に代えて、あるいは上記のマークの表示に加えて、所定のLEDを点灯するようにしてもよい。これによって、当該所定のLEDの点灯中はジョギングモードによる歩数データの計測中であることを示すことができる。
また、たとえば、「JOG区間測定」モードの起動中は、上記のマークの表示に代えて、あるいは上記のマークの表示に加えて、電子音を出力したり、メロディ音を出力したりするようにしてもよい。これによって、電子音やメロディ音の出力中はジョギングモードによる歩数データの計測中であることを示すことができる。さらに、「JOG区間測定」モードの起動中に電子音やメロディ音を出力する場合、出力する音声によって歩行(走行)ピッチを案内するようにしてもよい。具体的には、たとえば、所定時間においてカウントされる体動数が所定数以上となるような周期の電子音を出力したり、アップテンポのメロディ音を出力したりすることによって出力する音声によって歩行(走行)ピッチを案内するようにしてもよい。
以上説明したように、実施の形態2によれば、任意の区間の指定を受け付ける入力装置107を備え、記憶部211は、計数部210によって計数された歩数データを、入力装置107によって指定を受け付けた任意の区間ごとに記憶するため、携帯者が指定した区間において計数した歩数データを、その他の歩数データと区別して、かつ、区間ごとに案内することができる。
また、実施の形態2によれば、計数部210によって計数された歩数データを、入力装置107によって指定を受け付けた任意の区間ごとに記憶するため、起動中の「JOG区間測定」モードが解除(停止)された場合や、或る区間に対する「JOG区間測定」モードによる計数結果をリセットする指示操作があった場合などにおいても、解除された区間に該当する歩数データあるいはリセットが指示された区間に該当する歩数データ以外の歩数データはそのまま継続して記憶することができる。
また、実施の形態2によれば、計数部210によって計数された歩数データを、入力装置107によって指定を受け付けた任意の区間ごとに記憶するため、携帯者が指定した区間の1回あたりの歩行データを、歩数データの計数後の任意の時点で確認することができる。これによって、たとえば、所定のコースを複数周にわたって歩行するなど、同じ区間を複数回(複数周)歩行した場合に、各回(各週)ごとの歩数や経過時間(ラップタイム)などを容易かつ正確に比較することができる。
また、これによって、たとえば、同じ区間を複数回(複数周)歩行した場合に、当該区間を1回(1周)歩行するごとにその場でメモなどの記録を取ることなく、当該区間の1回あたりの歩行データを歩数データの計数後の任意の時点で確認することができる。また、これによって、たとえば、「○月○日の××時××分におこなった歩行結果が見たい」などのように、任意の区間の1回あたりの歩行データを当該歩数データの計数後の任意の時点で確認することができる。
また、実施の形態2によれば、特定の条件を満たす歩行による歩数データを計数する特定歩行モード(たとえば、ジョギングモード)の設定を受け付ける入力装置107を備え、計数部210は、入力装置107によって特定歩行モードの設定を受け付けた場合に、歩行による歩数に基づく歩数データを計数するとともに、入力装置107によって指定を受け付けた任意の区間において特定の条件を満たす歩行による歩数に基づく歩数データを計数し、記憶部211は、特定の条件を満たす歩行による歩数に基づく歩数データを、任意の区間ごとに記憶するため、携帯者に対して、当該携帯者が意識しておこなった運動についての歩数データを、その他の歩数データの計測と区別して案内することができる。
これによって、具体的には、たとえば、「○月×日におけるジョギングによる測定結果が見たい」などのように、任意の区間の1回あたりの歩行データ(測定結果)を、当該歩数データの計数後の任意の時点で確認することができる。
また、実施の形態2によれば、表示装置105は、任意の区間において、特定の条件を満たす歩行による歩数に基づく歩数データの計数中であることを表示するため、携帯者が指定した区間および特定の条件を満たす歩行データの計数または表示中であることを、その他の歩数データの計測と区別することができる。これによって、特定の条件を満たす歩行データの計数中であることを、確実に案内することができる。