JP5505076B2 - Scrシステム - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの排ガス中のNOxを尿素水を用いて還元するSCRシステムに関するものである。
ディーゼルエンジンの排気ガス中のNOxを浄化するための排ガス浄化システムとして、選択還元触媒装置(以下、SCR(Selective Catalytic Reduction)装置という)を用いたSCRシステムが開発されている。
このSCRシステムは、尿素水をSCR装置の排気ガス上流に供給し、排気ガスの熱でアンモニアを生成し、このアンモニアによって、SCR触媒上でNOxを還元して浄化するものである(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−303826号公報
ところで、選択還元触媒(以下、SCR触媒という)は、所定温度未満(例えば190℃未満)であると、排気ガス中のNOxを十分に浄化できない。また、排気ガス温度が低い状況で尿素水を噴射すると、尿素水がアンモニアに分解されず、尿素水がそのまま排気管に付着して排気管を腐食させるなどの不具合が発生するおそれがある。
そのため、SCRシステムでは、SCR装置の入口における排気ガス温度が所定温度未満(例えば190℃未満)であると、尿素水の噴射を行わないように制御を行っている。尿素水の噴射を開始する排気ガス温度(例えば190℃)を尿素水噴射開始温度と呼称する。
しかしながら、車重の小さい車両(JE05試験(JE05モード)のT3,T4カテゴリー)などでは、走行時におけるエンジンへの負荷が低いために、排気ガス温度が尿素水噴射開始温度に達するまでに時間がかかってしまい、尿素水の噴射が行われない状態で長時間走行してしまうおそれがある。この場合、長時間にわたって排気ガス中のNOxが浄化されずに大気中に放出され続けることとなり、NOx浄化率が低下してしまう。
なお、尿素水噴射開始温度をできるだけ低く設定して、尿素水の噴射をできるだけ早く開始させることも考えられるが、この場合でも、SCR触媒がNOxを浄化できる温度に達していなければ、排気ガス中のNOxは浄化されない。
また、排気管を断熱構造としたり、低温でもNOxを浄化できるSCR触媒を用いることも考えられるが、この場合でも、NOx浄化率の低下は避けられない。
本発明は、上記事情に鑑み為されたもので、車重の小さい車両などであっても、NOx浄化率を向上させることが可能なSCRシステムを提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、エンジンの排気管に設けられた選択還元触媒装置と、前記選択還元触媒装置の上流側で尿素水を噴射するドージングバルブと、前記選択還元触媒装置の上流側の前記排気管に設けられ、前記選択還元触媒装置の入口での排気ガス温度である選択還元触媒入口温度を検出する排気温度センサと、選択還元触媒入口温度が予め設定された尿素水噴射開始温度以上であるとき、前記エンジンから排出されるNOx量に応じた噴射量で、前記ドージングバルブから尿素水を噴射させる尿素水噴射制御部と、を備えたSCRシステムにおいて、選択還元触媒入口温度が前記尿素水噴射開始温度未満であるとき、排気ガス温度を昇温させるべく、前記エンジンでの燃料噴射タイミングを、選択還元触媒入口温度に応じた補正量分遅らせるタイミングリタード制御部を備えたSCRシステムである。
前記タイミングリタード制御部は、エンジン回転数と燃料噴射量ごとに、補正量のベース値となるベース補正量が設定されたベース補正量マップと、エンジン回転数と燃料噴射量とで前記ベース補正量マップを参照して、ベース補正量を求めるベース補正量演算部と、エンジン回転数と燃料噴射量ごとに、目標選択還元触媒入口温度が設定された目標選択還元触媒入口温度マップと、エンジン回転数と燃料噴射量とで前記目標選択還元触媒入口温度マップを参照して、目標選択還元触媒入口温度を求める目標選択還元触媒入口温度演算部と、前記目標選択還元触媒入口温度演算部が求めた目標選択還元触媒入口温度と、前記排気温度センサで検出した選択還元触媒入口温度との差ごとに、補正係数が設定された補正係数マップと、目標選択還元触媒入口温度と選択還元触媒入口温度の差で前記補正係数マップを参照し、補正係数を求める補正係数演算部と、前記ベース補正量演算部が求めたベース補正量に、前記補正係数演算部が求めた補正係数を乗ずることにより、補正量を求める補正量演算部と、前記補正量演算部が求めた補正量に応じて、燃料噴射タイミングを遅らせる制御を行う燃料噴射タイミング制御部と、を備えてもよい。
前記タイミングリタード制御部は、外気温ごとに第1係数が設定された第1係数マップと、大気圧ごとに第2係数が設定された第2係数マップと、前記エンジンを冷却する冷却水の温度ごとに第3係数が設定された第3係数マップと、外気温で前記第1係数マップを参照して求めた第1係数と、大気圧で前記第2係数マップを参照して求めた第2係数と、冷却水の温度で前記第3係数マップを参照して求めた第3係数とを掛け合わせて環境係数を求め、求めた環境係数を、前記補正量演算部が求めた補正量に乗ずることにより、補正量の環境補正を行う環境補正部と、をさらに備えてもよい。
前記タイミングリタード制御部は、前記補正量演算部が求めた補正量が、予め設定した最大補正量よりも大きいときは、補正量を前記最大補正量とし、前記補正量演算部が求めた補正量が、予め設定した最小補正量よりも小さいときは、補正量を前記最小補正量とする補正量範囲制限部をさらに備えてもよい。
本発明によれば、車重の小さい車両などであっても、NOx浄化率を向上させることが可能となる。
(a),(b)は、本発明の一実施の形態に係るSCRシステムの概略構成図である。 図1のSCRシステムにおける入出力構成図である。 本発明において、タイミングリタード制御の制御フローを示すフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
まず、車両に搭載されるSCRシステムについて説明する。
図1(a)に示すように、SCRシステム100は、エンジンEの排気管102に設けられたSCR装置103と、SCR装置103の上流側(排気ガスの上流側)で尿素水を噴射するドージングバルブ(尿素噴射装置、ドージングモジュール)104と、尿素水を貯留する尿素タンク105と、尿素タンク105に貯留された尿素水をドージングバルブ104に供給するサプライモジュール106と、ドージングバルブ104やサプライモジュール106等を制御するDCU(Dosing Control Unit)126とを主に備える。
エンジンEの排気管102には、排気ガスの上流側から下流側にかけて、DOC(Diesel Oxidation Catalyst;酸化触媒)107、DPF(Diesel Particulate Filter)108、SCR装置103が順次配置される。DOC107は、エンジンEから排気される排気ガス中のNOを酸化してNO2とし、排気ガス中のNOとNO2の比率を制御してSCR装置103における脱硝効率を高めるためのものである。また、DPF108は、排気ガス中のPM(Particulate Matter)を捕集するためのものである。
SCR装置103の上流側の排気管102には、ドージングバルブ104が設けられる。ドージングバルブ104は、高圧の尿素水が満たされたシリンダに噴口が設けられ、その噴口を塞ぐ弁体がプランジャに取り付けられた構造となっており、コイルに通電することによりプランジャを引き上げることで弁体を噴口から離間させて尿素水を噴射するようになっている。コイルへの通電を止めると、内部のバネ力によりプランジャが引き下げられて弁体が噴口を塞ぐので尿素水の噴射が停止される。
ドージングバルブ104の上流側の排気管102には、SCR装置103の入口における排気ガスの温度である選択還元触媒入口温度(以下、SCR入口温度という)を測定する排気温度センサ109が設けられる。また、SCR装置103の上流側(ここでは排気温度センサ109の上流側)には、SCR装置103の上流側でのNOx濃度を検出する上流側NOxセンサ110が設けられ、SCR装置103の下流側には、SCR装置103の下流側でのNOx濃度を検出する下流側NOxセンサ111が設けられる。
サプライモジュール106は、尿素水を圧送するSMポンプ112と、サプライモジュール106の温度(サプライモジュール106を流れる尿素水の温度)を測定するSM温度センサ113と、サプライモジュール106内における尿素水の圧力(SMポンプ112の吐出側の圧力)を測定する尿素水圧力センサ114と、尿素水の流路を切り替えることにより、尿素タンク105からの尿素水をドージングバルブ104に供給するか、あるいはドージングバルブ104内の尿素水を尿素タンク105に戻すかを切り替えるリバーティングバルブ115とを備えている。ここでは、リバーティングバルブ115がONのとき、尿素タンク105からの尿素水をドージングバルブ104に供給するようにし、リバーティングバルブ115がOFFのとき、ドージングバルブ104内の尿素水を尿素タンク105に戻すようにした。
リバーティングバルブ115が尿素水をドージングバルブ104に供給するように切り替えられている場合、サプライモジュール106は、そのSMポンプ112にて、尿素タンク105内の尿素水を送液ライン(サクションライン)116を通して吸い上げ、圧送ライン(プレッシャーライン)117を通してドージングバルブ104に供給するようにされ、余剰の尿素水を、回収ライン(バックライン)118を通して尿素タンク105に戻すようにされる。
尿素タンク105には、SCRセンサ119が設けられる。SCRセンサ119は、尿素タンク105内の尿素水の液面高さ(レベル)を測定するレベルセンサ120と、尿素タンク105内の尿素水の温度を測定する温度センサ121と、尿素タンク105内の尿素水の品質を測定する品質センサ122とを備えている。品質センサ122は、例えば、超音波の伝播速度や電気伝導度から、尿素水の濃度や尿素水に異種混合物が混合されているか否かを検出し、尿素タンク105内の尿素水の品質を検出するものである。
尿素タンク105とサプライモジュール106には、エンジンEを冷却するための冷却水を循環する冷却ライン123が接続される。冷却ライン123は、尿素タンク105内を通り、冷却ライン123を流れる冷却水と尿素タンク105内の尿素水との間で熱交換するようにされる。同様に、冷却ライン123は、サプライモジュール106内を通り、冷却ライン123を流れる冷却水とサプライモジュール106内の尿素水との間で熱交換するようにされる。
冷却ライン123には、尿素タンク105とサプライモジュール106に冷却水を供給するか否かを切り替えるタンクヒーターバルブ(クーラントバルブ)124が設けられる。なお、ドージングバルブ104にも冷却ライン123が接続されるが、ドージングバルブ104には、タンクヒーターバルブ124の開閉に拘わらず、冷却水が供給されるように構成されている。なお、図1(a)では図を簡略化しており示されていないが、冷却ライン123は、尿素水が通る送液ライン116、圧送ライン117、回収ライン118に沿って配設される。
図2に、DCU126の入出力構成図を示す。
図2に示すように、DCU126には、上流側NOxセンサ110、下流側NOxセンサ111、SCRセンサ119(レベルセンサ120、温度センサ121、品質センサ122)、排気温度センサ109、サプライモジュール106のSM温度センサ113と尿素水圧力センサ114、およびエンジンEを制御するECM(Engine Control Module)125からの入力信号線が接続されている。ECM125には、外気温、大気圧、エンジンEを冷却する冷却水の温度(冷却水温度)、エンジンパラメータ(エンジン回転数、燃料噴射量など)の信号が入力される。外気温としては、吸気マニホールドの温度(吸気温度)を用いてもよい。
また、DCU126には、タンクヒーターバルブ124、サプライモジュール106のSMポンプ112とリバーティングバルブ115、ドージングバルブ104、上流側NOxセンサ110のヒータ、下流側NOxセンサ111のヒータ、への出力信号線が接続される。なお、DCU126と各部材との信号の入出力に関しては、個別の信号線を介した入出力、CAN(Controller Area Network)を介した入出力のどちらであってもよい。
DCU126には、SCR入口温度が予め設定された尿素水噴射開始温度(例えば190℃)以上であるとき、エンジンEから排出されるNOx量に応じた噴射量で、ドージングバルブ104から尿素水を噴射させる尿素水噴射制御部127が搭載される。尿素水噴射制御部127は、ECM125からのエンジンパラメータの信号と、排気温度センサ109からの排気ガス温度とを基に、排気ガス中のNOxの量を推定すると共に、推定した排気ガス中のNOxの量を基にドージングバルブ104から噴射する尿素水量を決定するようにされ、さらに、ドージングバルブ104にて決定した尿素水量で噴射したとき、上流側NOxセンサ110の検出値に基づいてドージングバルブ104を制御して、ドージングバルブ104から噴射する尿素水量を調整するようにされる。
さて、本実施の形態に係るSCRシステム100は、SCR入口温度が尿素水噴射開始温度未満であるとき、排気ガス温度を昇温させるべく、エンジンEでの燃料噴射タイミングを、SCR入口温度に応じた補正量分遅らせるタイミングリタード制御(SOI(Start Of Injection;燃料噴射開始時期)補正ともいう)を行うタイミングリタード制御部1を備えている。ここで、補正量とは、例えばクランク角であり、燃料噴射タイミングを通常のタイミングから遅らせる(タイミングリタードさせる)度合いを表すものである。タイミングリタード制御部1は、ECM125に搭載される。
本実施の形態では、タイミングリタード制御部1は、メイン噴射のタイミングを、SCR入口温度に応じた補正量分遅らせるよう構成される。メイン噴射以外の噴射(例えば、プレ噴射やアフター噴射)は、メイン噴射を基準としてタイミングが決定されるため、メイン噴射に付随してタイミングが遅れることになる。
図1(b)に示すように、タイミングリタード制御部1は、ベース補正量マップ2、ベース補正量演算部3、目標SCR入口温度マップ(目標選択還元触媒入口温度マップ)4、目標SCR入口温度演算部(目標選択還元触媒入口温度演算部)5、補正係数マップ6、補正係数演算部7、補正量演算部8、および燃料噴射タイミング制御部9を備えている。
ベース補正量マップ2は、エンジン回転数と燃料噴射量ごとに、補正量のベース値となるベース補正量が設定されたマップである。ベース補正量マップ2に設定されるベース補正量は、エンジン回転数と燃料噴射量に応じた補正量(ここではクランク角)の最大値を表すものである。
ベース補正量演算部3は、エンジン回転数と燃料噴射量とでベース補正量マップ2を参照して、ベース補正量を求めるようにされる。
目標SCR入口温度マップ4は、エンジン回転数と燃料噴射量ごとに、目標SCR入口温度が設定されたマップである。
目標SCR入口温度演算部5は、エンジン回転数と燃料噴射量とで目標SCR入口温度マップ4を参照して、目標SCR入口温度を求めるようにされる。
補正係数マップ6は、目標SCR入口温度演算部5が求めた目標SCR入口温度と、排気温度センサ109で検出したSCR入口温度との差ごとに、補正係数(SOI補正係数)が設定されたマップである。補正係数には、0以上1以下の値が設定され、目標SCR入口温度とSCR入口温度の差が大きいほど値が大きく、目標SCR入口温度とSCR入口温度の差が小さいほど値が小さくなるように設定される。また、補正係数は、目標SCR入口温度とSCR入口温度の差が0(目標SCR入口温度とSCR入口温度が等しい)またはマイナス(目標SCR入口温度よりもSCR入口温度が大きい)である場合、その値が0となるように設定されている。
補正係数演算部7は、目標SCR入口温度とSCR入口温度の差で補正係数マップ6を参照し、補正係数を求めるようにされる。
補正量演算部8は、ベース補正量演算部3が求めたベース補正量に、補正係数演算部7が求めた補正係数を乗ずることにより、補正量(SOI補正量、ここではクランク角)を求めるようにされる。
燃料噴射タイミング制御部9は、補正量演算部8が求めた補正量に応じて、燃料噴射タイミング(メイン噴射のタイミング)を遅らせる制御を行うようにされる。具体的には、例えば、通常のメイン噴射のタイミングが上死点から5°遅れたクランク角でなされており、補正量が2°である場合、燃料噴射タイミング制御部9は、メイン噴射のタイミングを2°遅らせて、上死点から7°遅れたクランク角でメイン噴射を行うことになる。
なお、本実施の形態では、タイミングリタード制御部1をECM125に搭載しているが、燃料噴射タイミング制御部9をDCU126に搭載するようにしてもよい。
また、タイミングリタード制御部1は、第1係数マップ10、第2係数マップ11、第3係数マップ12、環境補正部13、および補正量範囲制限部14をさらに備えている。
第1係数マップ10は、外気温ごとに第1係数が設定されたマップである。第1係数には、0以上1以下の値が設定され、外気温が低いほど値が小さくなるように設定される。また、第1係数マップ10では、寒冷地などで外気温が所定温度以下である場合、第1係数が0となるように設定されている。
第2係数マップ11は、大気圧(外気圧)ごとに第2係数が設定されたマップである。第2係数には、0以上1以下の値が設定され、大気圧(外気圧)が低いほど値が小さくなるように設定される。また、第2係数マップ11では、高地などで大気圧(外気圧)が所定圧力以下である場合、第2係数が0となるように設定されている。
第3係数マップ12は、冷却水温度ごとに第3係数が設定されたマップである。第3係数には、0以上1以下の値が設定され、冷却水温度が低いほど値が小さくなるように設定される。また、第3係数マップ12では、エンジンEが暖気されておらず冷却水温度が所定温度以下である場合、第3係数が0となるように設定されている。
環境補正部13は、外気温で第1係数マップ10を参照して求めた第1係数と、大気圧で第2係数マップ11を参照して求めた第2係数と、冷却水温度で第3係数マップ12を参照して求めた第3係数とを掛け合わせて環境係数を求め、求めた環境係数を、補正量演算部8が求めた補正量に乗ずることにより、補正量の環境補正を行うようにされる。
このとき、寒冷地などで外気温が所定温度以下である場合、高地などで大気圧(外気圧)が所定圧力以下である場合、およびエンジンEが暖気されておらず冷却水温度が所定温度以下である場合には、環境係数が0となるので、補正量は0となり、タイミングリタード制御は行われないことになる。これは、メイン噴射のタイミングを遅らせるタイミングリタード制御を行った場合、車両を走行させるトルクが減少するため、寒冷地や高地など特殊環境下においては、車両が十分な走行性能を発揮できないおそれがあるためである。また、エンジンEが十分に暖気されていない状況でタイミングリタード制御を行った場合も、車両が十分な走行性能を発揮できないおそれがあり、ドライバーが違和感を感じてしまうためである。
補正量範囲制限部14は、補正量演算部8が求めた補正量(ここでは、環境補正部13が補正した補正量を用いる)が、予め設定した最大補正量よりも大きいときは、補正量を最大補正量とし、予め設定した最小補正量よりも小さいときは、補正量を最小補正量とすることで、補正量を最大補正量〜最小補正量の範囲内に制限するようにされる。これは、補正量が最大補正量を超えた場合、車両を走行させるのに必要なトルクが得られないおそれがあるためである。最小補正量は、0(つまりタイミングリタード制御を行わない)に設定してもよい。
さらに、タイミングリタード制御部1は、排気温度センサ109などのセンサ類あるいはCAN通信に異常があるとき、およびDPF再生時には、補正量を強制的に0にする(つまりタイミングリタード制御を行わないようにする)補正禁止部15をさらに備えている。
次に、タイミングリタード制御部1の制御フローを図3を用いて説明する。タイミングリタード制御部1は、図3の制御フローを繰返し実行するようにされる。
図3に示すように、まず、ステップS1にて、ベース補正量演算部3が、エンジン回転数と燃料噴射量とでベース補正量マップ2を参照して、ベース補正量を求める。ベース補正量を求めた後、ステップS2に進む。
ステップS2では、目標SCR入口温度演算部5が、エンジン回転数と燃料噴射量とで目標SCR入口温度マップ4を参照して、目標SCR入口温度を求める。目標SCR入口温度を求めた後、ステップS3に進む。
ステップS3では、補正係数演算部7が、ステップS2で求めた目標SCR入口温度と、排気温度センサ109で検出したSCR入口温度との差で補正係数マップ6を参照し、補正係数を求める。補正係数を求めた後、ステップS4に進む。
ステップS4では、補正量演算部8が、ステップS1で求めたベース補正量に、ステップS3で求めた補正係数を乗ずることにより、補正量を求める。補正量を求めた後、ステップS5に進む。
ステップS5では、環境補正部13が、外気温で第1係数マップ10を参照して求めた第1係数と、大気圧で第2係数マップ11を参照して求めた第2係数と、冷却水温度で第3係数マップ12を参照して求めた第3係数とを掛け合わせて環境係数を求め、求めた環境係数を、ステップS4で求めた補正量に乗ずることにより、補正量の環境補正を行う。補正量の環境補正を行った後、ステップS6に進む。
ステップS6では、補正量範囲制限部14が、ステップS5で環境補正した補正量が、最大補正量よりも大きいかを判断する。ステップS6にてYESと判断された場合、ステップS7にて、補正量範囲制限部14が、補正量を最大補正量に設定し、ステップS10に進む。
ステップS6でNOと判断された場合、ステップS8にて、補正量範囲制限部14が、ステップS5で環境補正した補正量が、最小補正量よりも小さいかを判断する。ステップS8にてYESと判断された場合、ステップS9にて、補正量範囲制限部14が、補正量を最小補正量に設定し、ステップS10に進む。
ステップS10では、補正禁止部15が、排気温度センサ109などのセンサ類あるいはCAN通信に異常があるか、あるいはDPF再生中であるかを判断する。ステップS10にてYESと判断された場合、ステップS11にて、補正禁止部15が、補正量を0に設定し、ステップS12に進む。ステップS10にてNOと判断された場合、そのままステップS12に進む。
ステップS12では、燃料噴射タイミング制御部9が、ステップS1〜S11で得られた補正量に応じて、燃料噴射タイミング(メイン噴射のタイミング)を遅らせる制御を行う。なお、ステップS1〜S11で得られた補正量が0である場合は、燃料噴射タイミングを遅らせる制御は行われないことになる。
以上説明したように、本実施の形態に係るSCRシステム100では、SCR入口温度が尿素水噴射開始温度未満であるとき、排気ガス温度を昇温させるべく、エンジンEでの燃料噴射タイミングを、SCR入口温度に応じた補正量分遅らせるタイミングリタード制御部1を備えている。
燃料噴射タイミングを遅らせると、噴射された燃料の燃焼タイミング(着火時期)が遅れ、高温のままの排気ガスが排気管102に排出されることとなり、排気ガス温度が昇温される。また、燃料噴射タイミングを遅らせると、着火時期の遅れにより燃焼最高温度が低下し、窒素と酸素の反応が抑制されて、エンジンEから排出されるNOx量が低減する。
つまり、タイミングリタード制御部1により燃料噴射タイミングを遅らせることによって、排気ガス温度を昇温し、SCR触媒をNOxを十分に浄化できる温度まで昇温させ、かつ、エンジンEから排出されるNOx量自体を低減させることが可能となり、NOx浄化率を向上させることが可能となる。
なお、燃料噴射タイミングを遅らせると燃費が悪化するが、タイミングリタード制御部1では、SCR入口温度に応じた(目標SCR入口温度とSCR入口温度との差に応じた)補正量分だけ燃料噴射タイミングを遅らせるため、燃費の悪化を最小限とすることが可能である。
また、SCRシステム100では、環境補正部13にて、外気温で第1係数マップ10を参照して求めた第1係数と、大気圧で第2係数マップ11を参照して求めた第2係数と、冷却水温度で第3係数マップ12を参照して求めた第3係数とを掛け合わせて環境係数を求め、求めた環境係数を、補正量演算部8が求めた補正量に乗ずることにより、補正量の環境補正を行っている。
これにより、寒冷地や高地など特殊環境下、あるいはエンジンEが十分に暖気されていない状況においては、タイミングリタード制御を行わず、車両の走行性能を十分に発揮させることが可能となる。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
1 タイミングリタード制御部
2 ベース補正量マップ
3 ベース補正量演算部
4 目標SCR入口温度マップ(目標選択還元触媒入口温度マップ)
5 目標SCR入口温度演算部(目標選択還元触媒入口温度演算部)
6 補正係数マップ
7 補正係数演算部
8 補正量演算部
9 燃料噴射タイミング制御部
10 第1係数マップ
11 第2係数マップ
12 第3係数マップ
13 環境補正部
14 補正量範囲制限部
15 補正禁止部
100 SCRシステム
102 排気管
103 SCR装置(選択還元触媒装置)
104 ドージングバルブ
109 排気温度センサ
125 ECM
126 DCU
127 尿素水噴射制御部
E エンジン

Claims (3)

  1. エンジンの排気管に設けられた選択還元触媒装置と、
    前記選択還元触媒装置の上流側で尿素水を噴射するドージングバルブと、
    前記選択還元触媒装置の上流側の前記排気管に設けられ、前記選択還元触媒装置の入口での排気ガス温度である選択還元触媒入口温度を検出する排気温度センサと、
    選択還元触媒入口温度が予め設定された尿素水噴射開始温度以上であるとき、前記エンジンから排出されるNOx量に応じた噴射量で、前記ドージングバルブから尿素水を噴射させる尿素水噴射制御部と、を備えたSCRシステムにおいて、
    選択還元触媒入口温度が前記尿素水噴射開始温度未満であるとき、排気ガス温度を昇温させるべく、前記エンジンでの燃料噴射タイミングを、選択還元触媒入口温度に応じた補正量分遅らせるタイミングリタード制御部を備え
    前記タイミングリタード制御部は、
    エンジン回転数と燃料噴射量ごとに、補正量のベース値となるベース補正量が設定されたベース補正量マップと、
    エンジン回転数と燃料噴射量とで前記ベース補正量マップを参照して、ベース補正量を求めるベース補正量演算部と、
    エンジン回転数と燃料噴射量ごとに、目標選択還元触媒入口温度が設定された目標選択還元触媒入口温度マップと、
    エンジン回転数と燃料噴射量とで前記目標選択還元触媒入口温度マップを参照して、目標選択還元触媒入口温度を求める目標選択還元触媒入口温度演算部と、
    前記目標選択還元触媒入口温度演算部が求めた目標選択還元触媒入口温度と、前記排気温度センサで検出した選択還元触媒入口温度との差ごとに、補正係数が設定された補正係数マップと、
    目標選択還元触媒入口温度と選択還元触媒入口温度の差で前記補正係数マップを参照し、補正係数を求める補正係数演算部と、
    前記ベース補正量演算部が求めたベース補正量に、前記補正係数演算部が求めた補正係数を乗ずることにより、補正量を求める補正量演算部と、
    前記補正量演算部が求めた補正量に応じて、燃料噴射タイミングを遅らせる制御を行う燃料噴射タイミング制御部と、を備える
    ことを特徴とするSCRシステム。
  2. 前記タイミングリタード制御部は、
    外気温ごとに第1係数が設定された第1係数マップと、
    大気圧ごとに第2係数が設定された第2係数マップと、
    前記エンジンを冷却する冷却水の温度ごとに第3係数が設定された第3係数マップと、
    外気温で前記第1係数マップを参照して求めた第1係数と、大気圧で前記第2係数マップを参照して求めた第2係数と、冷却水の温度で前記第3係数マップを参照して求めた第3係数とを掛け合わせて環境係数を求め、求めた環境係数を、前記補正量演算部が求めた補正量に乗ずることにより、補正量の環境補正を行う環境補正部と、
    をさらに備える請求項1記載のSCRシステム。
  3. 前記タイミングリタード制御部は、
    前記補正量演算部が求めた補正量が、予め設定した最大補正量よりも大きいときは、補正量を前記最大補正量とし、前記補正量演算部が求めた補正量が、予め設定した最小補正量よりも小さいときは、補正量を前記最小補正量とする補正量範囲制限部をさらに備える請求項1または2記載のSCRシステム。
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