JP5504007B2 - 角形電池およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、開口部が形成された直方体形状の電池容器と、電池容器の開口部を封止する電池蓋と、電池容器と電池蓋とで画定された空間内に配置され、正負極板を有する発電要素群とを備えた角形電池およびその製造方法に関する。
リチウムイオン電池等の角形電池では、円柱形状や直方体形状の密閉型電池が用いられている。これまでは円柱形状の電池が多く用いられてきたが、車載用として実装密度の向上を図る観点から、直方体形状の電池の実用化検討が盛んに行われている。直方体形状の電池には、深絞り製法等により、開口部の短辺寸法より深さ寸法を大きくした金属製の電池容器が用いられることが多い。この電池容器に絶縁シートを介して発電要素群が収納される。
発電要素群は、集電箔を有する正負極板を捲回または積層したもので、両端部には正負極合剤の未塗工部がそれぞれ形成されている。未塗工部のそれぞれには極板が超音波法等により接合されている。電池容器の開口部は金属製の電池蓋で封止される。電池蓋には、外部負荷と接続するための正極端子および負極端子が、電池蓋と電気的絶縁を行い、かつ、電池内部の気密を保つためのシール部材を介して固定されている。電池容器の開口部はレーザビーム溶接法等により電池蓋で封止される。
特許文献1の角形電池では、電池容器と電池蓋とを以下のように溶接して外装容器を構成している。すなわち、電池蓋の周縁部底面には段差部が形成されている。この段差部が電池容器の上部開口部に嵌合され、電池蓋の段差部の下面と電池容器の開口部上端面との当接部にレーザビーム溶接を施し、両部材を固着している。
特許第3257700号
特許文献1の構造には次のような問題がある。
すなわち、電池蓋の段差部の側面と電池容器の開口部上端の内面とを角形電池の四辺全てにおいて密着させるためには、電池容器と電池蓋を極めて高精度に製作する必要があり、電池容器と電池蓋で構成される外装容器のコストが高価となる。
(1)請求項1の発明は、一端部に開口部を有し、他端部が閉塞され、側面が幅広側面と幅狭側面によって形成された扁平直方体形状の電池容器と、前記開口部に溶接される電池蓋とによって外装容器が構成される角形電池であって、前記電池蓋には、前記開口部に嵌入される嵌入部と、前記開口部の端面に当接するフランジ部とが設けられ、前記電池蓋は、前記嵌入部が前記開口部に嵌入した状態で、前記幅広側面側および前記幅狭側面側の双方において、前記フランジ部を前記開口部端面にすみ肉溶接して固着され、前記電池容器の幅狭側面の板厚を、前記電池容器の幅広側面の板厚よりも厚くするとともに、前記幅狭側面側の前記フランジの突出長さを、前記幅広側面側の前記フランジの突出長さより大きくし、前記幅広側面の内周面は、前記幅広側面に対向する前記嵌入部の側面に密着され、前記フランジ部の全周において、前記フランジ部の側面が前記電池容器の外表面よりも内側に位置していることを特徴とする。
(2)請求項2の発明は、一端部に開口部を有し、他端部が閉塞され、側面が幅広側面と幅狭側面によって形成された扁平直方体形状の電池容器と、前記開口部に溶接される電池蓋とによって外装容器が構成される角形電池であって、
前記電池蓋には、前記開口部に嵌入される嵌入部と、前記開口部の端面に当接するフランジ部とが設けられ、
前記電池蓋は、前記嵌入部が前記開口部に嵌入した状態で、前記幅広側面側および前記幅狭側面側の双方において、前記フランジ部を前記開口部端面にすみ肉溶接して固着され、前記幅広側面の内周面は、前記幅広側面に対向する前記嵌入部の側面に密着され、前記電池容器の幅狭側面の板厚をT、前記幅狭側面側の前記フランジの突出長さをb、前記幅狭側面側の前記嵌入部の側面と前記幅狭側面側の電池容器内面との隙間の最小値をδ1、すみ肉溶接のために前記開口部端面上で必要な最小長さをmin(bc)とするとき、板厚Tが、T=b―δ1+min(bc)に設定され、前記電池容器の幅広側面の板厚をt、前記幅広側面側の前記フランジ部の突出長さをaとするとき、板厚tが、t>aに設定されていることを特徴とする。
(3)請求項3の発明は、請求項2記載の角形電池において、前記幅狭側面側の前記フランジの突出長さbは、前記幅広側面側の前記フランジの突出長さaよりも大きく設定することを特徴とする。
(4)請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の角形電池の製造方法において、前記溶接はレーザビームによるレーザビーム溶接であり、前記電池蓋を前記電池容器にすみ肉溶接するとき、前記レーザビームの中心を、前記開口部の端面の周縁から前記レーザビームの半径だけ離間して溶接を行うことを特徴とする。
(5)請求項5の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の角形電池の製造方法において、前記電池蓋を前記電池容器にすみ肉溶接するとき、前記レーザビームの中心を、前記開口部の端面の周縁から前記レーザビームの半径だけ離間し、かつ、前記開口部の内面から少なくとも前記レーザビームの半径だけ離間して溶接を行うことを特徴とする。
本発明によれば、外装容器の製作コストの増加を最小限に抑えつつ、異物侵入を防止することができる。
本発明による角形電池の一実施形態を示す斜視図。 図1の角形電池の分解斜視図。 図1の角形電池における捲回電極群を示す分解斜視図。 図1の角形電池における外装容器の接合構造を説明するために、電池容器、電池蓋以外の構成要素を省略した斜視図。 (a)は電池容器の幅広側面の厚さtと幅狭側面の厚さTを説明する図、(b)は電池蓋のフランジ突出長さを説明する図。 電池蓋のフランジ側面と電池容器の側面との間の距離ac,bcを説明する図。 図4のVII−VII矢視線に沿う縦断面図。 図4のVIII−VIII矢視線に沿う縦断面図。 図7の部分拡大図。 図8の部分拡大図。 図9の外装容器の溶接後の状態を示す拡大縦断面図。 図10の外装容器の溶接後の状態を示す拡大縦断面図。 実施例を示す図9に対応した部分拡大縦断面図。 実施例を示す図10に対応した部分拡大縦断面図。 実施例の寸法関係を示す表。 本発明の変形例を説明する図であり、(a)は蓋を裏面から見た要部斜視図、(b)は電池容器を開口部側から見た要部斜視図。
図1〜図12を参照して、本発明による角形電池の実施形態を説明する。
[角形電池の説明]
図1および図2において、角形電池20は、電池容器13内に絶縁シート12を介して扁平形捲回電極群4(図3参照)を収納して構成される。電池容器13の矩形開口は、矩形形状の電池蓋9を電池容器13にレーザ溶接して封止されている。電池蓋9には、正極外部端子8と、負極外部端子7とが設けられている。外部端子7,8を介して外部負荷に電力が供給され、あるいは、外部端子7,8を介して外部発電電力が捲回電極群4に充電される。なお、電池容器13と電池蓋9を外装容器と呼ぶ。
電池蓋9には、電池容器13内に電解液を注入する注液口11が穿設され、注液口11は、電解液注入後に注液栓によって封止される。電池蓋9にはガス排出弁10も設けられている。電池容器内の圧力が上昇すると、ガス排出弁10が開いて内部からガスが排出され、電池容器内の圧力が低減される。
捲回電極群4は、図3に示すように、正負極板1、2をセパレータ3を介在させつつ扁平状に捲回して成る。正負極板1、2は正負極集電箔上に活物質合剤を塗布して構成され、その幅方向(捲回方向に直交する方向)の一端部には、活物質合剤を塗布しない未塗工部1a,2aが設けられている。未塗工部1a,2aは、発電要素群6の幅方向の反対位置にそれぞれ形成されている。集電箔が露出する未塗工部1a,2aには接続板6,5が電気的に接続され、接続板6,5は、正負極外部端子8,7に接続されている。接続板5,6と外部端子7,8は、図示しない絶縁材によって電池蓋9と電気的に絶縁されている。また、電池蓋9の貫通孔には図示しないシール材が設けられ、電池容器からの液漏れを防止している。
電池容器13、電池蓋9は、共にアルミニウム合金で製作されている。正極側の接続板6、外部端子8はアルミニウム合金で製作され、負極側の接続端子4、外部端子7は銅合金で製作されている。
[外装容器]
図4〜図12を参照して外装容器について詳細に説明する。なお、同図では、外装容器の理解を容易にするために、電池蓋9、電池容器13以外の構成要素を省略している。
図4および図5に示すように、外装容器は電池容器13と電池蓋9から構成されている。電池容器13は、アルミニウム素材を深絞り加工して、幅広側面13Wおよび幅狭側面13Nを有する扁平な直方体形状に形成したものである。電池容器13は、一端部に開口部13Mを有し、他端は容器底面により閉鎖されている。深絞り加工により、幅広側面13Wおよび幅狭側面13Nの板厚を任意に設定できる。
図5(b)は、電池蓋9を底面から見た斜視図である。電池蓋9の底面には、開口部13Mに嵌入される嵌入部9Iが突設され、嵌入部9Iの周囲にはフランジ部9Fが形成されている。嵌入部9Iは電池開口部13Mの内周面と嵌合し、フランジ部9Fは電池開口部13Mの上部端面に当接する。
すなわち、嵌入部9Iの長辺側の側面(長辺側側面)9Waは、開口部13Mの内法の長辺側の内面(長辺側内面)13Waと対向し、嵌入部9Iの短辺側の側面(短辺側側面)9Naは、開口部13Mの内法の短辺側の内面(短辺側内面)13Naと対向するように、嵌入部9Iが開口部13Mに嵌入される。
嵌入部9Iの側面と開口部13Mの内面との間にすき間があると、レーザビームで溶接した際に発生したスパッタ等の異物が、このすき間から電池容器内部に侵入し、電池の信頼性が低下することがある。両部材の側面と内面とを密接するためには、両面の間の隙間公差を厳しく規定すればよいが、製作コストが高くなってしまう。
そこで、本発明では、次の条件1〜5を規定した。
―条件1―
嵌入部9Iの側面と開口部13Mの内面との間の隙間公差を通常設計ルールとし、長辺側の隙間GWの最大値と短辺側の隙間GNの最大値との大小関係を、
長辺側の最大隙間GW<短辺側の最大隙間GN
とする。
―条件2―
電池蓋9の溶接にあたり、電池容器13の幅広側面13Wの内面13Waを電池蓋9の嵌入部9Iの側面9Waに押圧して両者の隙間を強制的にゼロとする。
次に、以上の条件1,2にしたがって製造コスト低減を図ることに伴い、短辺側に必要以上の隙間GNが生じ、スパッタの進入経路となる可能性が生じる。さらに、電池蓋9を開口部13Mにおいてすみ肉溶接する際の溶接品質を確保する必要もある。そこで、以下の条件3〜5をさらに設定する。
―条件3―
すみ肉溶接の品質を確保するため、短辺側および長辺側ともに、電池蓋9のフランジ部9Fの周面が開口部13Mの外周面よりも内側に位置することが必要である。そこで、図5(b)に示すように、電池容器13の幅広側面13Wにおける容器板厚をt、幅狭側面13Nにおける容器板厚をT、フランジ部9Fの幅広側面13W側のフランジ突出長をa、幅狭側面13Nにおけるフランジ突出長をbとすると、
a<t 式(1)
b<T 式(2)
を満足するように、各部の寸法を定める。
条件1、2を考慮して、条件3とあわせて下記の条件4,5が必要となる。
―条件4―
電池蓋9のフランジ9Fが嵌入部9Iから突出する長辺側突出長さaと短辺側突出長さbとの大小関係を、
長辺側突出長さa<短辺側突出長さb 式(3)
とする。
―条件5―
電池蓋9の短辺側側面9Naと電池容器13の短辺側内面13Naとの隙間GNが最小となっても、フランジ9Fの短辺側側面が、電池容器13の短辺側外周面の内側となるように、各部の寸法を設定する。
本発明は、嵌入部9Iの長辺側側面9Waと短辺側側面9Naのそれぞれが、開口部13Mの内法の長辺側内面13Waと短辺側内面13Naと密に接するように寸法精度を規定した場合に比べて、嵌入部9Iの寸法精度は緩くてよい。従って、電池容器13および電池蓋9の製作コストは比較的安価である。
図6〜図10を参照して、電池蓋9と容器開口13Mとの嵌合いについて説明する。
図6は容器開口13Mに電池蓋9を装着した外装容器を上斜め上方から見た斜視図、図7は図4、図6のVII−VII線断面図、図8は図4、図6のVIII−VIII線断面図、図9は図7の外装容器のコーナ部C9(電池蓋9と容器幅広側面13Wとのコーナ部)の拡大図、図10は図8の外装容器のコーナ部C10(電池蓋9と容器幅広側面13Nとのコーナ部)の拡大図である。
図6および図8に示すように、電池蓋9を電池容器13に被せ、電池蓋9を容器開口13Mに溶接する際、治具(図示省略)によって幅広側面13Wを側面から押圧力F(図6および図8)で押圧する。嵌入部9Iの長辺側側面9Waを容器開口13Mの長辺側内面13Waに押し当てながら電池蓋9を電池容器13に溶接する。これによって、幅広側面13Wの内周面は嵌入部9Iの長辺側側面9Waに密着する。
このとき、図6および図9に示すように、電池容器13の開口部13Mにおける幅広側面13Wの端面には、
ac=t−a 式(4)
で表される長さacの開放端面13Maが露出される。
電池蓋9と容器13との溶接に際して、電池蓋9に設けた嵌入部9Iの長辺側側面9Waを容器開口13Mの長辺側内面13Waに当接させるのは、両部材の密着性を保証することによって、幅広側面13Wからの異物の侵入を防止するためである。
電池蓋9の嵌入部9Iの短辺側面9Naと容器開口13Mの短辺側内面13Naとの間の間隙δ(図10参照)は、はめあい公差を考慮すると、
δ1≦δ≦δ2 式(5)
の範囲内の値に設定する。
ここで、電池容器13の開口部13Mにおける幅狭側面13Nの端面には、
0<T−(b−δ1)≦bc≦T−(b−δ2) 式(6)
の長さbcの開放端面13Mbが残されるように設定されている。
長さac、bcは、フランジ部9Fの側面と、開放端面13Ma、13Mbとで形成されるコーナ部C9、C10をすみ肉溶接(図11、図12において溶接部をWW、WNで示す。)によってレーザビーム溶接できるように設定される。すなわち、容器開口部13Mの長辺側および短辺側のいずれにおいてもすみ肉溶接の品質条件を満足するための数値である。
フランジ9Fの全周において、電池容器13の外表面よりもフランジ側面が開口部端面において内側に位置するようになり、寸法ac,bcを必ず確保することができる。したがって、電池蓋9を電池容器13に充分な強度で接合できるとともに、幅狭側面13Nにおけるスパッタ等の異物の混入を防止することができる。
なお、幅広側面13Wの溶接は、幅狭側面13Nの溶接前に行うことによって、幅広側面13Wの変形の自由度が高まり、嵌入部9Iへの良好な密着状態を確保することができる。
一般に、幅広側面13Wは幅狭側面13Nに比較して剛性、強度が低くなるが、幅広側面13Wを密着しつつ溶接するので、充分高い強度、密着性を確保できる。一方、幅狭側面13Nにおいてもフランジ部9Fの端面ですみ肉によるレーザビーム溶接を行うので、幅狭側面13Nにおいても、充分な密封性能、強度を確保することができる。
図9および図10を参照してレーザ溶接について説明する。レーザビームLBは、電池蓋9の上方(開放端面13Ma、13Mbの上方)から電池蓋9および開放端面13Ma、13Mbに照射される。レーザビームLBの直径をD、レーザビームLBの中心から開放端面13Maの周縁までの距離をda、レーザビームLBの中心から開放端面13Mbの周縁までの距離をdbとすると、
D/2=da=db 式(7)
となるように、レーザビームLBの中心を設定する。
これによって、レーザビームLBが開放端面13Ma、13Mbの外に照射されることがなく、照射エネルギのロスを最小限に抑えることができる。
なお、レーザビームLBが、開口端部13Mの内面より内側に対応する位置で、電池蓋9に照射されると、電池蓋9底面での金属溶融が生じ、スパッタが角形電池20の内部に落下する可能性がある。
このスパッタ落下を防止するためには、
D/2≦t−da 式(8)
D/2≦T−db 式(9)
とすべきである。
本発明による角形電池の外装容器は、一端部に開口部13Mを有し、他端部が閉塞され、側面が幅広側面13Wと幅狭側面13Nによって形成された扁平直方体形状の電池容器13と、開口部に溶接される電池蓋9とを備える。このような角形電池では、電池蓋9には、開口部13Mに嵌入される嵌入部9Iと、開口部13Mの端面に当接するフランジ部9Fとが設けられ、電池蓋9は、嵌入部9Iが開口部13Mに嵌入した状態で、幅広側面側および幅狭側面側の双方において、フランジ部9Fを開口部端面にすみ肉溶接して固着される。電池容器13の幅狭側面側の板厚をT、幅狭側面側のフランジ9Fの突出長さをb、嵌入部9Iの幅狭側面9Naと電池容器13の幅狭側面側の内面13Naとの隙間GNの最小値をδ1、すみ肉溶接のために開口部端面上で必要な最小長さをmin(bc)とするとき、板厚Tは、
T=b―δ1+min(bc) 式(10)
で設定される。
上記角形電池の製造方法は、電池容器13を製作する工程と、電池蓋9を製作する工程と、捲回電極群4を製作する工程と、電池蓋9に正負極外部端子8,7を装着するとともに捲回電極群4の正負極露出面1a,2aを正負極外部端子8,7と接続して発電ユニットを製作する工程と、発電ユニットを電池容器13に収容し、電解液を注入する工程と、最後に電池蓋9をレーザ溶接により電池容器13にすみ肉溶接する工程とを含む。電池蓋9を電池容器13にすみ肉溶接するとき、レーザビームの中心を、開口部13Mの端面の周縁からレーザビームの半径Dだけ離間して溶接を行う。
さらに、このような角形電池の製造方法において、電池蓋9を電池容器13にすみ肉溶接するとき、レーザビームの中心を開口部13Mの端面の周縁からレーザビームの半径Dの1/2だけ離間し、かつ、開口部13Mの内面から少なくともレーザビームの半径Dの1/2だけ離間して溶接を行うことが好ましい。
図13〜図15は、本実施形態の具体的実施例を示す。
本実施例の寸法関係は図15の表1のとおりであり、板厚t、寸法aは外装容器の強度の要求から、それぞれ0.8mm、0.6mmに設定されている。レーザビームLBの直径Dは、一般的な0.6mmとされ、隙間δは標準的な公差に基づいて、δ1=0mm、δ2=0.2mmに設定されている。
このような寸法関係において、長さbcは、すみ肉溶接のための最小長さを確保するため、
bc≧0.1mm 式(11)
min(bc)=0.1mm 式(12)
に設定されている。
このとき、幅狭側面13Nの端面とフランジ部9Fの重なり長さは、幅広側面13W同様、その強度上の要求から、隙間δの値にかかわらず、0.6mm以上必要であり、寸法bは、
b≧0.6+δ2=0.6+0.2=0.8mm 式(13)
となり、ここでは余裕をもって0.9mmとしている。
板厚Tは、例えば、
T≧b+bc=0.9+0.1=1.0mm 式(14)
に設定される。
なお、b=0.8mmとすれば、T=0.9mmと設定することも可能である。
本発明は次のように変形して実施することができる。
(1)外装容器を扁平直方体としたが、図16に示すように、短辺側を直線ではなく円弧面9Na、13Naなどの曲線としてもよい。短辺を円弧とした扁平外装容器としたときでも、上記条件1〜5は同様である。
以上の説明は一例であり、本発明は上記実施形態、実施例、変形例に限定されない。
したがって、本発明は次のような角形電池にも適用できる。
すなわち、本発明による角形電池の外装容器は、一端部に開口部13Mを有し、他端部が閉塞され、側面が幅広側面13Wと幅狭側面13Nによって形成された扁平直方体形状の電池容器13と、開口部に溶接される電池蓋9とを備える。このような角形電池では、電池蓋9には、開口部13Mに嵌入される嵌入部9Iと、開口部13Mの端面に当接するフランジ部9Fとが設けられ、電池蓋9は、嵌入部9Iが開口部13Mに嵌入した状態で、幅広側面側および幅狭側面側の双方において、フランジ部9Fを開口部端面にすみ肉溶接して固着される。そして、電池容器13の幅狭側面13Wの板厚Tを、電池容器13の幅広側面13Nの板厚tよりも厚くするとともに、幅狭側面側のフランジ9Fの突出長さbを、幅広側面側のフランジ9Fの突出長さaより大きくする。このような寸法設定により、電池蓋9の嵌入部9Iの側面形状寸法と、電池容器13の開口端部13Mの内面寸法とをそれほど精度よく加工することなく、電池蓋9の製造コストを安価にできる。
1:正極
1a、2a:金属露出部
2:負極
3:セパレータ
4:捲回電極群
5:正極集電板
6:負極集電板
9:電池蓋
9I:嵌入部
9F:フランジ部
9Na:短辺側側面
9Wa:長辺側側面
13:電池容器
13W:幅広側面
13Wa:長辺側内面
13Na:短辺側内面
13N:幅狭側面
13M:開口部
13Ma、13Mb:開放端面
20:角形電池

Claims (5)

  1. 一端部に開口部を有し、他端部が閉塞され、側面が幅広側面と幅狭側面によって形成された扁平直方体形状の電池容器と、前記開口部に溶接される電池蓋とによって外装容器が構成される角形電池であって、
    前記電池蓋には、前記開口部に嵌入される嵌入部と、前記開口部の端面に当接するフランジ部とが設けられ、
    前記電池蓋は、前記嵌入部が前記開口部に嵌入した状態で、前記幅広側面側および前記幅狭側面側の双方において、前記フランジ部を前記開口部端面にすみ肉溶接して固着され、
    前記電池容器の幅狭側面の板厚を、前記電池容器の幅広側面の板厚よりも厚くするとともに、
    前記幅狭側面側の前記フランジの突出長さを、前記幅広側面側の前記フランジの突出長さより大きくし
    前記幅広側面の内周面は、前記幅広側面に対向する前記嵌入部の側面に密着され、
    前記フランジ部の全周において、前記フランジ部の側面が前記電池容器の外表面よりも内側に位置していることを特徴とする角形電池。
  2. 一端部に開口部を有し、他端部が閉塞され、側面が幅広側面と幅狭側面によって形成された扁平直方体形状の電池容器と、前記開口部に溶接される電池蓋とによって外装容器が構成される角形電池であって、
    前記電池蓋には、前記開口部に嵌入される嵌入部と、前記開口部の端面に当接するフランジ部とが設けられ、
    前記電池蓋は、前記嵌入部が前記開口部に嵌入した状態で、前記幅広側面側および前記幅狭側面側の双方において、前記フランジ部を前記開口部端面にすみ肉溶接して固着され、
    前記幅広側面の内周面は、前記幅広側面に対向する前記嵌入部の側面に密着され、
    前記電池容器の幅狭側面の板厚をT、前記幅狭側面側の前記フランジの突出長さをb、前記幅狭側面側の前記嵌入部の側面と前記幅狭側面側の電池容器内面との隙間の最小値をδ1、すみ肉溶接のために前記開口部端面上で必要な最小長さをmin(bc)とするとき、板厚Tが、
    T=b―δ1+min(bc)
    に設定され
    前記電池容器の幅広側面の板厚をt、前記幅広側面側の前記フランジ部の突出長さをaとするとき、板厚tが、
    t>a
    に設定されていることを特徴とする角形電池。
  3. 請求項2記載の角形電池において、
    前記幅狭側面側の前記フランジの突出長さbは、前記幅広側面側の前記フランジの突出長さaよりも大きく設定することを特徴とする角形電池。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の角形電池の製造方法において、
    前記溶接はレーザビームによるレーザビーム溶接であり、
    前記電池蓋を前記電池容器にすみ肉溶接するとき、前記レーザビームの中心を、前記開口部の端面の周縁から前記レーザビームの半径だけ離間して溶接を行うことを特徴とする角形電池の製造方法。
  5. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の角形電池の製造方法において、
    前記電池蓋を前記電池容器にすみ肉溶接するとき、前記レーザビームの中心を、前記開口部の端面の周縁から前記レーザビームの半径だけ離間し、かつ、前記開口部の内面から少なくとも前記レーザビームの半径だけ離間して溶接を行うことを特徴とする角形電池の製造方法。
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