JP5502286B2 - 塩素の製造方法およびイソシアネートの製造方法 - Google Patents

塩素の製造方法およびイソシアネートの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、塩化水素およびさらに二次成分、たとえば硫黄化合物を含有するガス混合物から塩素を製造する方法に関する。使用された塩化水素は、ガス混合物の質量に対して100ppm未満、好ましくは50ppm未満、より好ましくは5ppm未満、さらに好ましくは1ppm未満の硫黄を元素または結合した形で含有する。
反応体として、塩素またはホスゲンを必要とする多くの化学的方法、たとえばイソシアネートの製造または芳香族の塩素化は、塩化水素の回避できない製造を招く。一般に、この塩化水素は、電気分解によって塩素に再度変換される(たとえば、WO 97 24320 Al参照)。この極めてエネルギー集中的な方法と比較して、
Figure 0005502286
による、不均一系触媒上の塩化水素の純粋な酸素または酸素含有ガスでの熱的酸化(いわゆるDeacon プロセス)は、エネルギー消費に対する顕著な利点を提供する(たとえば、WO-A-04/014845参照)。
ClおよびHOを生じるHClガスのOを用いての接触酸化は、典型的には不均一系触媒上で実施する。種々の触媒、たとえばルテニウム、クロム、銅等をベースとする触媒は、担持または非担持の形で使用されてもよい。このような触媒は、たとえばJP 2001 019405、DE 1 567 788 Al、EP 251 731 A2、EP 936 184 A2、EP 761 593 Al、EP 711 599 AlおよびDE 105 50 131 Alに記載されている。特に、金属性ルテニウム、酸化ルテニウム、ルテニウム混合酸化物、オキシ塩化ルテニウムおよび塩化ルテニウムをベースとする触媒は、担持または非担持の形で使用することができる。適した支持体は、たとえば酸化錫、酸化アルミニウム、酸化珪素、アルミニウム−珪素混合酸化物、ゼオライト、酸化物および混合酸化物(たとえばチタン、ジルコニウム、バナジウム、アルミニウム、珪素等)、金属硫酸塩、アルミナである。しかしながら、可能な支持体の選択は、これに制限されるものではない。
硫黄成分、たとえばHSO、SO、SO、HSまたはCOSは触媒毒として作用することが見出されている。これらの硫黄成分は、完全触媒上に段階的にゆっくりと堆積する。結果として触媒活性は減少する。この減少した活性は、大工業的規模における使用には許容されない。触媒活性における損失は永続的または一時的であってもよく、かつ可逆的または非可逆的であってもよい。活性損失に関する他の理由は、大部分のDeacon触媒がチオフィリック(thiophilic)であり、かつしたがって極めて清浄な条件下であっても硫黄を有する幾らか安定性の化合物を形成することであり、これによって触媒活性成分を許容不可能なものまたは不活性なものにする。したがって、Deaconプロセスの最適な操作のために、HClガス中の硫黄成分の可能な限り低い含量は必要不可欠である。
しかしながら、最も多くの方法、たとえばホスゲン化によるイソシアネートの製造方法は、著量の硫黄成分をHCl廃ガス中の不純物として含有していてもよく、かつDeaconプロセス中に導入する。硫黄成分は、ホスゲンの製造のために使用される天然ガス/石炭中でのその由来を有し、すなわち、Deaconプロセスへの硫黄成分の導入は、ホスゲン製造におけるCOの質によって、引き続いてのイソシアネート設備のHClプロセスガスを介して実施することができる。硫黄の他の源はイソシアネートプロセス中に存在していてもよく、かつ、HCl酸化のためのHClガス流を汚染する。これらの硫黄の付加的な源は、イソシアネートプロセス(たとえば、蒸留)において使用される添加物、使用された触媒の質(たとえば、ホスゲンの製造および分解のため)および使用された溶剤の純度におけるその源を有していてもよい。
硫黄の最も少ない量であっても、可逆的または非可逆的にDeacon触媒に損傷を与えることから、ガスの高価かつ広範な精製は、イソシアネートプロセスガスがDeacon触媒と接触する前におこなうべきである。したがって、これらをDeacon反応器に導入前のこのエダクトの精製は、触媒の寿命のため、したがって接触酸化によるHClからの塩素の製造の採算性のために重要である。
EP 0 478 744は、廃ガスからのSOの吸着除去を記載している。Deaconプロセスにおける使用のためのHCl流の精製はここでは記載されていない。
JP 2005-177614には、HClおよびClを含有するガスからの硫黄成分の除去が記載されている。この除去は、これらのガスを金属またはその化合物と接触させることにより実施される。金属は、元素周期律表の第8族〜第10族から選択される。
WO 97 24320 Al WO-A-04/014845 JP 2001 019405 DE 1 567 788 Al EP 251 731 A2 EP 936 184 A2 EP 761 593 Al EP 711 599 Al DE 105 50 131 Al EP 0 478 744 JP 2005-177614
したがって本発明の課題は、イソシアネート設備からのHCl含有プロセスガス中での硫黄成分を減少させるために、可能な限り効率的な方法を提供することであり、この場合、このガスは引き続いて、特に塩化水素の酸素での酸化のためのDeaconプロセスまたはDeacon様プロセスに提供されるべきである。
本発明の他の課題は、塩化水素の酸素での酸化のための引き続いてのDeaconプロセスまたはDeacon様プロセスのためのHCl含有プロセスガス中で、低含量の硫黄成分を有するイソシアネート設備からのHCl含有プロセスガスを提供することである。
これらの課題および技術水準に対して明らかであろう他の課題は、塩化水素の接触酸化によって達成され、これにより、100ppm未満の硫黄含量を有する塩素が得られる。その後に、この低い硫黄含量を有する塩素は、イソシアネートを製造するために使用されてもよい。
本発明は、塩化水素の接触酸化により塩素を製造するための方法に関し、その際、使用された塩化水素流は、塩化水素流の質量に対して硫黄を100ppm未満、好ましくは50ppm未満、より好ましくは5ppm未満、最も好ましくは1ppm未満の含量で、元素または結合された形で有する。
これに関して、ppmで示された濃度は、硫黄含有塩化水素流の質量に対する。
塩化水素および硫黄を含有し、かつ本発明による方法で使用されたガスは、一般に、有機イソシアネート形成のためのホスゲン化反応のプロセスガスであるが、しかしながら二者択一的に、炭化水素の塩素化反応からのプロセスガスであってもよい。
さらに本発明は、相当するアミンのホスゲン化によるイソシアネート製造のための方法に関し、この場合、この方法は、
a)一酸化炭素を塩素と反応させることによりホスゲンを生じ、かつ、
b)少なくとも1つのアミンをホスゲンと反応させ、1つまたは複数のイソシアネート、粗イソシアネート混合物および塩化水素を含有するガス流を生じさせ、かつ、
c)粗イソシアネート混合物を蒸留により精製し、イソシアネートならびにイソシアネートと混合物の質量に対して10〜70質量%の含量の非揮発性残留物との混合物を得て、かつ、
d)工程c)中で得られたイソシアネートと10〜70質量%の含量の非揮発性残留物との混合物を、さらなる後処理工程のために供給し、その際、イソシアネートは、混練乾燥器または残留物パン中での蒸発によって回収されるか、あるいは、アミンは、残留物の加水分解によって回収され、かつ得られたイソシアネートまたはアミンの少なくとも一部分をb)中の反応に返送し、かつ、
e)塩素を、工程b)中で得られた塩化水素を含有するガス流から接触酸化により製造し、その際、接触酸化中で使用された塩化水素を含有するガス流中の、元素または結合した形での硫黄の含量は、使用されたガス流の質量に対して全部で100ppm未満、好ましくは50ppm未満、より好ましくは5ppm未満、最も好ましくは1ppm未満であり、かつ、
f)工程e)中で製造された塩素を、少なくとも部分的に、工程a)中のホスゲンの製造に返送する。
本発明にしたがって反応された塩化水素ガスは、この場合、硫黄成分を含有するものであって、他の成分、たとえば炭化水素、CO、CO、窒素化合物等を含有していてもよい。元素の形の硫黄は、硫黄のみを含有する分子の形である。本明細書中で使用する「結合された形の硫黄」とは、硫黄に加えてさらに硫黄以外の原子を含有する化合物または分子を意味する(たとえば、硫化水素、COSおよび硫化物塩(sulfur salts))。本明細書中で使用される「全硫黄量」とは、硫黄および結合された形の硫黄を意味する。
硫黄含量の分析的測定はクロマトグラフィー、特にガスクロマトグラフィーよって実施することができ、かつ、好ましくは質量分析法と組み合わせる。二者択一的に、硫黄化合物の濃縮は吸収材上で達成されてもよく、その際、引き続いての硫黄のための吸収材の分析を含む。
前記方法の工程a)中の一酸化炭素および塩素からのホスゲンの製造は公知である。たとえばEP-B-881 986またはEP-A-1640341を参照。一酸化炭素の反応は、一酸化炭素と塩素との反応によって実施され、ホスゲンを、たとえば活性炭触媒上で生じる。しかしながら、二者択一的な触媒を使用することができる。ここで、従来技術を引用してもよい(たとえば、DE 3327274; GB 583477,WO 97/30932; WO 96/16898およびUS 6713035)。工業的規模では、ホスゲンは通常、一酸化炭素と塩素とを、有利には触媒としての活性炭上で反応させることによって製造される。高発熱性の気相反応は、少なくとも100℃から600℃を上回ることのない温度で、一般に管束反応器中で実施する。反応熱は種々の方法で、たとえば液体媒体熱交換体(たとえば、WO 03/072237中で記載されている)または流を生じさせる反応熱の同時使用による二次循環を介しての蒸発冷却(たとえば、US4764308に開示されている)によって除去することができる。好ましくは、活性炭は、工程a)中で触媒として使用される。
活性炭は、好ましくは触媒全量に対して1質量%未満、より好ましくは0.5質量%未満の全硫黄含量を有する。さらに本発明の工程a)は、好ましくは300℃未満または300℃の温度で、流の発生と組み合わせて実施する。工程a)中で使用された触媒は、好ましくは10m/gを上回る比表面積を有する。
工程a)中の好ましい条件下でのホスゲンの製造のための好ましい触媒の使用は、顕著に減少した硫黄成分の、工程b)からの塩化水素含有プロセスガス中への導入を導き、この場合、これは反応して、工程e)中の接触酸化反応中で反応して塩素を生じ、したがって、工程e)で使用された触媒の顕著に延長した寿命を可能にする。
第一級アミンのホスゲン化および引き続いての粗イソシアネートの蒸留による精製によるイソシアネートの製造は、一般に知られている。第一級アミンは、工程b)中の本発明による方法のために使用することができる。アミン、特にジアミンは、1〜15個の炭素原子を有する脂肪族もしくは脂環式の炭化水素をベースとするものであって、特に好ましい。好ましいアミンは、1,6−ジアミノヘキサン(HDA)、1−アミノ−3,3,5−トリメチル−5−アミノメチルシクロヘキサン(IPDA)及び4,4’−ジアミノジシクロヘキシルアミンである。1,6−ジアミノヘキサンが特に好ましい。さらに芳香族アミンを本発明による方法において使用することができる。好ましい芳香族アミンの例は、トルエンジアミン(TDA)、特に2,4−TDA及び2,6−TDA並びにこれらの混合物、ジアミノベンゼン、ナフチルジアミン(NDA)及び2,2’−、2,4’−もしくは4,4’−メチレンジフェニルジアミン(MDA)又はこれらの異性体の混合物である。トルエンジアミン(TDA)、特に2,4−TDA及び2,6−TDA並びにそれらの混合物が好ましい。2,2’−、2,4’−または4,4’−メチレンジフェニルジアミン(MDA)およびこれらの混合物はさらに好ましい。
アミンとホスゲンとの反応は公知であり、原則として、たとえばUllmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry,第5版. 第A 19巻、第390頁以降, VCH Verlagsgesellschaft mbH, Weinheim, 1991およびG. Oertel (ed.) Polyurethane Handbook,第2版, Hanser Verlag, Munich, 1993, 第60頁以降, およびG. Wegener ら., Applied Catalysts A:General 221 (2001), 第303-335頁, Elsevier Science B.V.に記載されている。
好ましくはアミン、たとえば、TDAとホスゲンとの工程b)中での反応は、以下のようにして生じる:TDIは、工程b)中でホスゲンとの反応によってTDAから製造する。TDAは好ましくは、ジニトロトルエン(DNT)の水素化から生じる。工程b)は、さらにここではホスゲン化と呼称される。ホスゲン化反応は、副生成物として塩化水素を形成しながら実施する。
一般的なイソシアネートおよび特にTDIの合成は、特に、従来技術から十分に知られている。一般にホスゲンは、アミン、好ましくはTDAに対して化学量論的過剰量で使用される。工程b)中のホスゲン化工程は、通常、液相中で生じる(DE 3744001 Cl, EP 0314985 Al)。ホスゲンおよびTDAを溶剤中で溶解することが可能である。好ましい溶剤は塩素化芳香族炭化水素、たとえばクロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、p−ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、相当するクロロトルエンまたはクロロキシレン、クロロエチルベンゼン、モノクロロジフェニル、α−およびβ−ナフチルクロリド、安息香酸エチルエステル、フタル酸ジアルキルエステル、ジイソジエチルフタレート、トルエンおよびキシレンである。適した溶剤の他の例は、従来技術より公知である。さらに従来技術より、たとえばWO-A-96/16028より公知であるように、形成されたイソシアネートが同様にそれ自体ホスゲンのための溶剤として機能することができる。
他の好ましい実施態様において、ホスゲン化はTDAの沸点を上回って生じる。気相ホスゲン化は、たとえばEP 570 799 A、EP 1555258 Al、EP 1526129 AlまたはDE 10161384 Al中で記載されている。他の通常の液相ホスゲン化に対するこの気相方法の利点は、高価な溶剤およびホスゲン循環を最小化することによるエネルギーの削減を含む。TDAは、1段階または2段階または場合によっては多段階の反応で、ホスゲンと反応させることができる。これに関連して、操作の連続およびさらに非連続様式が可能である。
気相中の一段階ホスゲン化が選択される場合には、反応はTDAの沸点を上回って実施され、好ましくは0.05〜5秒の平均接触時間および200〜600℃の温度で実施される(DE 101613 84 Al)。気相中のホスゲン化が選択される場合には、この反応は好ましくは断熱的に実施される。さらにホスゲン化を、気相中で、管型反応器中で、可動の挿入物なしで実施することは好ましく、その際、ガスは好ましくは反応器中に逆混合なしで導かれる。
20〜240℃の温度および1〜約50バールの圧力は、通常、液相ホスゲン化中で使用される(US-A-3,544,611)。液相中のホスゲン化は、1段階または数段階において実施することができ、その際、ホスゲンを化学量論的過剰量で使用することが可能である。これに関連して、TDA溶液およびホスゲン溶液は好ましくは静的混合要素を介して組み合わされ、引き続いて、たとえば1個または複数個の反応塔を介して塔底から上方に導き、その際、混合物は反応して、好ましいイソシアネートを生じる。適した混合エレメントを備えた反応塔の他に、さらに撹拌装置を備えた反応容器を使用してもよい。静的混合要素とは別に、特別な動的混合要素をさらに使用することができる。適した静的混合要素又は動的混合要素は、従来技術から知られている。
一般に、工業的規模でのイソシアネートの連続的な液相製造は2段階で実施される。これに関連して、第一の工程において、一般に220℃を上回らない温度、好ましくは160℃を上回らない温度で、塩化カルバモイルをアミンおよびホスゲンから形成し、かつ塩化水素アミンをアミンから形成し、かつ塩化水素を分離する。この第一段階は、高く発熱的である。第二段階において、塩化カルバモイルをTDIと塩化水素とに分解し、かつ、アミン塩化水素塩を塩化カルバモイルに変換する。第二段階は、一般には、少なくとも90℃、有利には100℃〜240℃の温度で実施する。
ホスゲン化は、好ましくは気相中で実施し、それというのも気相ホスゲン化は一般に、液相ホスゲン化よりも高い圧力下で実施し、かつこれにより、接触酸化前の引き続いてのHClの圧縮を簡略化する。したがって、ホスゲン化中の絶対圧は、好ましくは1〜30bar、より好ましくは1〜6barである。
ホスゲン化は、好ましくは気相中で実施するが、それというのも気相ホスゲン化中に添加される不活性物質、特に窒素を、接触酸化のための塩化水素含有プロセスガス流の希釈を導き、これによって工程e)による塩化物を生じる。HClの塩素への発熱性接触酸化は、気相中で良好に、かつより簡単に制御することができ、かつ工程e)中の反応熱の除去を簡略化する。気相ホスゲン化への不活性物質の添加は、工程e)中の熱の除去を改善し、それによって触媒の局所的過熱を防止することで、触媒の寿命を延長する。
液相または気相中のホスゲン化において使用された溶剤を介して、工程b)からのこれらの塩化水素含有プロセスガス流中の溶剤中に含有される硫黄成分を、接触HCl酸化に導入し、工程e)による塩化物を生じる。5ppm未満、好ましくは3ppm未満の全硫黄含量を有する溶剤を、特に好ましくはホスゲン化のために使用する。
気相中のホスゲン化が好ましい他の理由は、この工程における全溶剤滞留量(hold-up)(すなわち、全溶剤量)を、液相中でのホスゲン化と比較して顕著に減少させ、これによって全硫黄滞留量(全硫黄量)をさらに顕著に減少させる。これは、工程e)中の触媒の顕著に延長した使用寿命を導く。
工程b)中のホスゲン化をさらに好ましくは気相中で実施し、それというのもEP 0570799は気相ホスゲン化が95%を上回る収率を生じることを教示しているためである。高い収率は、工程d)中で後処理すべき、非揮発性TDI残留混合物の低い製造を導く。したがって、工程d)中で場合による硫黄含有添加剤の使用すべき量は減少し、かつこれは、工程e)中で接触的に酸化した塩素を生じる、塩化水素含有プロセスガス中で、硫黄の低含量を導く。したがって、工程e)中の触媒の寿命は、工程b)中で気相中でのホスゲン化によって延長される。
その後に、液体生成物流、粗トルエンジイソシアネートは、蒸留により、一般には複数個の段階において、工程c)中で後処理される。ホスゲンは、依然として、工程b)からの粗イソシアネート混合物中で溶解されており、かつ溶剤を分離除去し、回収し、かつ工程に返送する。工程c)中の粗イソシアネート混合物の蒸留は、一般的に公知の方法によって実施することができる(たとえば、EP-A-1413571およびUS 2003/0230476 Alに記載されているようにして)。蒸留は、一般に複数個の段階で実施し、かつたとえばWO-A-2004/056757およびEP-B-1575907中で記載されている。
しかしながら、工程c)中での蒸留による粗TDIを精製するためのすべての公知方法は、蒸留からの好ましくは精製されたTDIに加えて、さらに処理しなければならないトルエンジイソシアネートを含有する混合物および蒸留残留物が得られるといった共通する特徴を有する。これに関して、特定の塔の塔底生成物流から、工程d)においてさらに処理されるTDI残留混合物の分離は、蒸留順序の開始時、中間および終了時において実施することができる。
工程c)中の蒸留および/または工程d)中のさらなる後処理における溶剤の回収およびホスゲン化工程b)中への返送は、溶剤中に存在する硫黄成分を、工程b)からの塩化水素含有プロセスガス中に導入することを意味し、その際、ガス流は、塩化水素を含有し、その結果として、工程e)中の触媒に損傷を与えうる。工程c)中の蒸留および/または工程d)中のさらなる後処理からの溶剤の返送は、さらに工程c)および/またはd)中で使用された添加剤からの硫黄成分を、溶剤循環を介して、ホスゲン化工程b)中に導入し、したがって工程e)中で、接触酸化された塩化水素含有プロセスガス中に導入することを意味する。したがって、工程c)および/またはd)中で使用された添加物中の硫黄成分は、工程e)中の触媒寿命の減少を招きうる。
工程d)中で、イソシアネートと混合物の質量に対して1〜70質量%、好ましくは20〜70質量%の含量を有する非揮発性TDI蒸留残留物を含有する混合物を、さらなる後処理装置に導き、これにより、可能な限り高いTDI収率を達成し、かつ廃棄が要求される残留物の製造を最小限にする。
これに関して、イソシアネートと非揮発性TDI残留物を含有する混合物は、最初に蒸発器を介してさらに濃縮することができ、付加的なイソシアネートを得て、かつ工程c)中の蒸留に供給する。イソシアネートと非揮発性イソシアネート残留物との混合物、この場合、これは、混合物の質量に対して30質量%を上回る、好ましくは40質量%を上回る非揮発性イソシアネート残留物の含量である、が得られた。
この混合物は、複数個の可能な方法によって後処理をすることができる。
第一の実施態様において、後処理を残留物パン、すなわち、撹拌および加熱容器中で実施し、その際、蒸留条件下で不活性である高沸点炭化水素(好ましくはビチューメン)は、依然として残留物中に存在する遊離イソシアネートが可能な限り完全に留去される程度に混合される。依然として存在する残留物は、自由流動性の固体として搬出することができ、かつ、EP 0548685 A2中に記載されたように燃焼プロセスに供給することができる。この方法の欠点は、ビチューメンが硫黄化合物の著量を含有しうることである。これらの硫黄化合物は、蒸留条件下で放出することができ、その後に、引き続いての洗浄機中で溶剤を用いて蒸留ガス流から洗い出す。硫黄化合物を含む溶剤は、前記に記載したように、工程b)によるホスゲン化工程中で使用し、したがって、工程e)中の触媒寿命の減少を招く。好ましくは、5質量%未満の全硫黄含量を有するビチューメン、好ましくは1質量%未満の全硫黄含量を有するほとんど硫黄不含のビチューメンを、この実施態様において使用する。
二者択一的な実施態様において、工程d)中の後処理を、混練乾燥器を用いて実施する(US 5446196)。この方法では、前記の加熱および撹拌容器を、混練乾燥器に置き換える。例えばビチューメンを使用することによって、依存として存在する残留物は、燃料として、たとえばセメント作業において使用することができる自由流動性固体として得られる。好ましくは、この実施態様において、5質量%未満の全硫黄含量を有するビチューメン、好ましくは1質量%未満の全硫黄含量を有するほとんど硫黄不含のビチューメンを使用する。
さらに好ましい実施態様において、工程d)中の後処理は、少なくとも2個の回転軸を有する混練乾燥機を用いて実施し、それによってビチューメンの使用が排除される。2個の回転軸を有する適した混練乾燥器は、たとえばDE 10120391Al中で開示されている。
他の好ましい実施態様において、工程d)による後処理を、水を用いての加水分解により実施する。工程b)中で使用されるような第1級アミンが得られる。残留物の加水分解は当業者に公知であり、かつたとえばWO-A-2007/007887またはWO-A-2007/007791またはUS-B-6,673,960中で記載されている。加水分解は、イソシアネートがTDIである場合には特に好ましい。他の実施態様において、加水分解は、1質量%未満の全硫黄含量を有するほとんど硫黄不含の添加物を用いて実施する。
残留物は、TDAを、加水分解を介して回収することができる化合物、たとえばカルボジイミド、尿素、ウレトジオン等を含有する。したがって、混練乾燥器または残留物パンの代わりに硫黄含有ビチューメンを使用すべきものを用いて、イソシアネートおよび場合によっては塩化水素および溶剤を、最初に工程d)中の蒸発器中で分離除去することができ、30〜70質量%のイソシアネート、好ましくはTDIと30〜70質量%の残留物を含有する液体混合物が得られる。この混合物をその後に、残留物加水分解中で再度後処理する。残留物の加水分解は、水との反応、いわゆる加水分解反応である。残留物の加水分解は、一般には塩基または酸により促進される。加水分解は、TDI蒸留残留物を変性するために使用することができ、この場合、これはUS-A-4,091,009中に記載されている。さらなる可能性はTDAの回収であり、この場合、これはその後に、イソシアネート方法中で、ホスゲンと一緒に反応させることができ、これによりTDIを生じる。このような方法は、たとえばDE-A-29 42 678、JP-A-5 201 751およびDE-A-19 62 598中で記載されている。残留物の加水分解は、回分方法および連続方法の双方において実施することができ、たとえば管型反応器中で実施することができる。加水分解を実施するための好ましい温度は100〜280℃の範囲であり、かつ圧力は好ましくは1〜50barである。
蒸留残留物の加水分解はビチューメンなしで、かつ低硫黄の化学製品を用いて実施し、したがって、塩化水素酸化のためのHCl廃ガス中での硫黄装填量の顕著な減少を可能にする。
したがって工程d)中で、本質的にイソシアネートおよび非揮発性残留物を含有する流を、圧力加水分解中で水と一緒に反応させる。第1級アミンが得られる。この方法は、イソシアネートがTDIである場合には特に好ましい。
記載された工程の組合せ、たとえば残留物加水分解および引き続いてのHClガスの吸収精製は、硫黄装填量をさらに減少させるために専ら適している。
工程d)中のイソシアネート生成物と蒸留残留物との混合物の後処理は、原則として省略することができ、かつこの混合物は、連続的にかまたは非連続的に燃焼させることができる。この方法は技術的に単純であり、かつ、この目的のために適した熱利用のための設備が、イソシアネート生産用設備の付近に存在するならば、その方法は、実用蒸気の生成のために使用することができ、これによって、パイプラインの連結による廃棄を保証する。
反復するが、イソシアネート設備の塩化水素含有プロセスガスを、引き続いて、塩化水素を酸素で酸化するためのDeaconプロセスまたはDeacon様プロセスに提供する本発明の課題は、工程d)の要約された形で達成され、この場合、この工程は、工程d)中の非揮発性TDI蒸留残留物の後処理を、5質量%未満、好ましくは1質量%未満の全硫黄含量を有する低硫黄ビチューメンの添加によって実施することができる。
さらに本発明の課題は、非揮発性TDI蒸留残留物の後処理を、ビチューメンの添加なしで、複数個の軸を備えた混練乾燥器中で実施しうることにより達成することができる。
さらに本発明の課題は、工程d)中の非揮発性TDI蒸留残留物の後処理を、加水分解によって実施しうることにより達成することができる。好ましくは1質量%未満の全硫黄含量を有する、ほとんど硫黄不含の添加物を使用する。
さらに本発明の課題は、工程d)中の非揮発性TDI蒸留残留物の後処理を省略し、かつこの残留物を、たとえば熱利用に、たとえば燃焼させることにより達成することができる。
二者択一的に、工程b)からのHClプロセスガス流、その際、ガス流は塩化水素を含有するものであり、最初に、硫黄および硫黄化合物から吸収材、吸着材(活性炭、吸着剤)または保護床中で、工程e)中のHCl酸化のための導入する前に精製することができる。
工程e)中で、塩素を、工程b)中で得られた塩化水素を含有するガス流から接触酸化により製造し、その際、接触酸化中で使用される塩化水素を含有するガス流中で、元素または結合した形での硫黄含量は、塩化水素流の質量に対して100ppm未満、好ましくは50ppm未満、より好ましくは5ppm未満、さらに好ましくは1ppm未満、最も好ましくは0.001〜1ppm未満である。したがって、工程b)中で得られた塩化水素を含有する最初のガス流に関して、硫黄に対して要求される純度で提供することは必要不可欠である。これは、前記尺度によって達成することができる。したがって、適切である場合には、工程b)中で得られた塩化水素を含有するガスに関して、その塩素への接触酸化における使用前に精製することは必要不可欠であってもよい。
元素または結合された形での硫黄からの工程b)中で得られたHClガスの精製は、水洗浄工程により実施することはできず、それというのも、HClは吸収され、かつしたがって、HCl損失量が自動的に生じうるためである。水中でのHClの完全な吸収は塩酸を生じ、塩酸の精製および引き続いての水性塩酸からのHClの脱離は、エネルギーの点において極めて高価であり、かつ不適切な精製が生じる。したがって、精製は困難である。
HClのための好ましい精製方法は、たとえば活性炭または種々のセラミック吸収材料、たとえば酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化ジルコニウム等および混合酸化物を用いての吸着方法である。好ましくは再生可能な吸着材料を使用する。吸着材料は、金属または金属化合物を用いて含浸することができる。可能な化合物は、たとえば酸化銅、酸化ランタン、酸化亜鉛、酸化チタン、チタン酸亜鉛、酸化鉄、酸化カルシウム、ケイ酸塩および酸化アルミニウムおよび混合化合物である。さらに、一列に連結された複数個の吸着床を使用することも可能であり、この場合、これらの量(content)は異なっていてもよい。この吸着工程は、固定床または流動床中で、好ましくは固定床中で、0〜600℃、好ましくは20〜400℃の温度で、かつ1bar〜50barの圧力範囲で、好ましくは以下の工程で使用されたHCl酸化の範囲内で実施することができる。吸着床の再生は、HCl流を排除し、引き続いて不活性ガスを、場合によっては他の成分、たとえば酸素または水素と一緒に導入することによって、高められた温度下で実施することができる。
他の好ましい可能性は、保護床(guard bed)の概念を組み込むことにある。これに関して、塩化水素および場合によっては他のガス、たとえば酸素または塩素または複数個のガス混合物を、触媒上に導く。これに関連して、硫黄化合物は化学反応(たとえば、酸化および/または錯化)を介して堆積する。この実施態様において、化学反応を介しての他の成分の同時除去を確保することができる。したがって、一酸化炭素、他の考えられうる触媒毒および置換または非置換の炭化水素の酸化を、酸素の存在下で実施することが可能である。この方法は、固体床反応器または流動床反応器中の双方において実施することができる。このような精製は、たとえばJP 2005-177614中に記載されている。
二者択一的に、残留物パンまたは混練乾燥器からのガス流を、ホスゲン化工程に返送する前に、吸着材または保護床を介して直接的に硫黄から精製することができる。ガスの顕著に低い量が精製されなければならないことは利点である。
工程d)において、イソシアネートおよび存在する任意の溶剤を含有するガス流および存在する硫黄化合物の任意の痕跡量を、イソシアネートおよび非揮発性残留物を含有する工程c)中で得られた混合物から分離除去する。好ましい実施態様において、イソシアネートおよび非揮発性残留物を含有する混合物からの、なおも存在する任意の塩化水素の除去は同様に、工程d)中で実施される。この実施態様は、混練乾燥器または残留物パンが工程d)中で使用される場合には、特に好ましい。好ましくは、この方法で得られた、イソシアネートおよび任意の溶剤を含有するガス流は、その後に硫黄および硫黄化合物を、吸収材または保護床中で除去するために精製する。
これらすべての方法は、Deaconプロセスのためのイソシアネート設備のプロセスガス中での、硫黄含量の減少を導くといった共通する特徴を有する。それぞれの場合において、イソシアネートプロセスガスからの硫黄の除去は、ガスを触媒と接触させる前の、付加的なDeaconプロセスにおけるしばしばかなり高価な精製工程である。残留物を工程d)中の加水分解により後処理する実施態様は、比較的簡単である。
しかしながら、さらに硫黄成分の含量に対してイソシアネート設備のHClガスの純度を、全イソシアネートプロセスそれ自体における硫黄源を減少させることによって誘導することは有利である。したがって、工程a)中で、ホスゲンの製造中へのCO含有吸込み流(intake stream)中の硫黄含量を、好ましくは、HCl廃ガス流の汚染を回避するために減少させる。
ホスゲン中の硫黄の低い含量を確立するための他の可能性は、たとえば、ホスゲンの製造における高品質のエダクトの使用であり、この場合、これは、すでに硫黄の顕著に低い含量を有することである。特に、硫黄の相対的に低い含量、好ましくは100ppm未満、より好ましくは10ppm未満、最も好ましくは1ppmの含量を有するCOの使用が適している。低い含量の硫黄を有するCOの製造方法は、当業者に公知である。したがって、たとえば石炭のガス化、水蒸気改質、CO改質、炭化水素の部分酸化または他の方法によって得られるCOを使用することができる。同様にCOは、CO−含有ガス混合物からの分離によって得ることができる。COを製造または得るためのこのような方法は、たとえばChemische Technik (pub.:Dittmeyer, Keim, Kreysa, Oberhold)、第5版、第4巻、第981-1007頁中に記載されている。
CO中に要求される低い硫黄含量は粗材料を使用することによって達成され、この場合、これは実際には硫黄不含であるか、あるいは、COを製造または得るのに十分に低い硫黄含量を有する。これに関して、硫黄の不在またはCOの製造または獲得するのに十分に低い原料の硫黄含量の達成手段については関係ない。
CO中の要求される低い硫黄含量を達成するためのもうひとつの可能性は、使用されるべきCOからの硫黄(元素または結合した形)の除去である。この目的のために役立つ種々の方法は、文献において記載されている。これらは、たとえば硫黄含有不純物、たとえばHSの除去によって挙げることができ、この場合、これはUS-A 1-2005/0025693にしたがってCO含有ガス流を、金属酸化物を用いて含浸された活性炭と接触させることによる。他の可能性は、DE-A1-103 01 434にしたがって、蒸気の存在下で、酸化アルミニウム上で、高められた温度で接触する無機および有機硫黄化合物の変換ならびに得られたガス混合物の、蒸気および定められた量の酸素の存在下での、水酸化鉄を含有する組成物上への通過である。DE-A1-103 01 434は、硫黄含有不純物からCOを除去するための他の考えられる方法を記載する。
この方法で得ることが可能な多量の硫黄不含のCOを、その後に、通常および公知の方法の内容で反応させてホスゲンを得て、この場合、これは、たとえば、Ullmanns Enzyklopadie der industriellen Chemie, 第3版., 第13巻, 第494-500頁に記載されている。
元素または結合した硫黄の低い含量を有するホスゲンを得るための他の方法は、ホスゲン自体から元素または結合した硫黄を分離することである。ここでさらに、原則として、通常のすべての分離方法、たとえば蒸留、吸着等を使用することができる。本発明の方法のために、元素または結合した硫黄の濃度に関する前記上限に忠実であることは、重要である。
工程a)中で得られたホスゲンは、好ましくは元素または結合した形で、100ppm未満の含量を有する。
塩化水素の接触酸化による塩素の製造のための本発明による方法は、この場合、使用された塩化水素流を、塩化水素流の質量に対して、元素または結合した形で100ppm未満、好ましくは50ppm未満、より好ましくは5ppm未満、さらに好ましくは1ppm未満の硫黄含量を有し、これにより、Deacon触媒の顕著に延長した寿命を達成することが可能であり、たとえばイソシアネートプロセスと組合せて、かつ、可逆的または部分可逆的な毒作用工程の場合においては、延長した失活時間およびこれにより、より長い触媒寿命を達成する。
本発明による方法における接触塩化水素酸化は、断熱的にまたは等温的にまたはほぼ等温的に、断続的に実施することができるが、しかしながら好ましくは連続的に流動床または固定床工程として、好ましくは固定床工程として、特に好ましくは不均一系触媒上で管束反応器中で、180〜500℃、好ましくは200〜450℃、より好ましくは220〜400℃の反応温度で、1〜25bar(1000〜25000hPa)、好ましくは1.2〜20bar、より好ましくは1.5〜17barおよび特に好ましくは2.0〜15barの圧力下で実施することができる。
接触塩化水素酸化を実施することができる通常の反応装置は、固定床または流動床反応器である。接触塩化水素酸化は、好ましくは複数段階で実施することができる。
等温的にまたはほぼ等温的および断熱的な方法において、付加的な中間冷却を備えた、直列に連結された複数個の、好ましくは2〜10個、より好ましくは2〜6個、さらに好ましくは2〜5個、最も好ましくは2、3または4個の反応器を使用することができる。塩化水素は、第一反応器の酸素上昇流と完全に一緒にか、あるいは、種々の反応器に分配して添加することができる。個々の反応器のこの直列の連結は、さらに1個の装置中で組み合わせることができる。
方法のために適した装置の他の好ましい実施態様は、担持触媒を使用し、その際、触媒活性は流れの方向において増加する。このような担持触媒は、触媒担持材料を活性組成物で含浸する方法によってか、あるいは、触媒を不活性材料で種々の希釈をすることによって実施することができる。二酸化チタン、二酸化ジルコニウムまたはこれらの混合物、酸化アルミニウム、ステアライト、セラミック、ガラス、グラファイト、高級鋼またはニッケル含有合金の環、円筒またはボールは、たとえば不活性材料として使用することができる。好ましい触媒成形体の場合には、不活性材料は好ましくは同様の外寸法を有するべきである。
任意の好ましい形状を有する成形体は、触媒成形体として適している。錠剤、環、円筒、星形、ワゴンホイールまたはボールが好ましい。環、円筒または星形のストランドは、形状として特に好ましい。
適した不均一系触媒は、特に、担持材料上のルテニウム化合物または銅化合物であり、この場合、これらはドープされていてもよい。ドープされたルテニウム触媒が好ましい。適した担持材料は、たとえば二酸化珪素、グラファイト、ルチルまたはアナターゼ構造を有する二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、酸化アルミニウムまたはこれらの混合物、好ましくは二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、酸化アルミニウムまたはこれらの混合物、より好ましくはγ−またはδ−酸化アルミニウムまたはこれらの混合物である。
銅またはルテニウム触媒は、たとえば担持材料をCuClまたはRuClの水性溶液を用いて、かつ場合によってはドーピングのための促進剤を用いて、好ましくはその塩化物の形で、含浸することによって得ることができる。触媒の成形は、担持材料の含浸後または好ましくは含浸前に実施することができる。
触媒のドーピングに適した促進剤はアルカリ金属、たとえばリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウムおよびセシウム、好ましくはリチウム、ナトリウムおよびカリウム、より好ましくはカリウム、アルカリ土類金属、たとえばマグネシウム、カルシウム、ストロンチウムおよびバリウム、好ましくはマグネシウムおよびカルシウム、より好ましくはマグネシウム、希土類金属、たとえばスカンジウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジムおよびネオジム、好ましくはスカンジウム、イットリウム、ランタンおよびセリウム、より好ましくはランタンおよびセリウムまたはこれらの混合物である。
その後に成形体を乾燥させてもよく、かつ適切な場合には100〜1000℃、好ましくは100〜500℃の温度で、窒素、アルゴンまたは空気の雰囲気下でか焼することができる。好ましくは、成形体を先ず100〜150℃で乾燥させ、その後に200〜500℃でか焼する。
シングルパスにおける塩化水素の変換は、好ましくは15〜90%、より好ましくは40〜85%に制限することができる。いくつかまたはすべての未反応塩化水素は、分離除去した後に、接触塩化水素酸化中に返送することができる。
接触塩化水素酸化の反応熱は、有利な方法で利用することができ、これにより高圧蒸気を生じる。これは、たとえばホスゲン化反応器または蒸留カラム、特にイソシアネート蒸留カラムの操作のために使用することができる。
本発明による方法により得られた塩素は、その後に一酸化炭素と少なくとも部分的に、従来公知の方法で反応させることができ、これによりホスゲンが得られ、この場合、これは、相当するアミンからのイソシアネートの製造のために使用することができる。アミンのホスゲン化において順に形成される塩化水素は、その後に記載された方法によって反応することができ、これにより塩素を生じる。
HCl流中の硫黄含量は本発明による方法によって顕著に減少し、その結果として、後続工程におけるDeacon触媒の寿命を延長し、かつ硫黄成分の可能な堆積(触媒による)は、触媒のより遅い減少した失活を導く。
図1は、イソシアネートの製造のための本発明による方法の好ましい実施態様を図示するものであり、この場合、以下の符号は、以下の意味を有する:
A:ホスゲン合成(工程a)
B:イソシアネート合成(工程b)
C:蒸留(工程c)
D:残留物加水分解(工程d)
E:接触HCl酸化
F:アミン
G:イソシアネート
E中で製造された塩素を、A中のホスゲン合成に返送する。D中で回収されたアミンFを、B中のホスゲン化に返送する。
参考例1:
10gの塩化ルテニウムn−水和物を34mlの水中に溶解し、200gの担持材料(SnO/Al(85:15m/m)を添加し、かつ成分を、溶液が担持材料によって吸収されるまで完全に混合した。この方法で含浸された担持材料を、1時間に亘って放置した。湿めった固体を最終的に洗浄されていない形で、マッフル炉中で4時間に亘って60℃で、かつ16時間に亘って250℃で乾燥させた。
2gの乾燥触媒を、81/h(STP)の酸素、2l/h(STP)の塩化水素および10/1h(STP)の窒素のガス流に、300℃でさらした。形成された塩素量を、16%濃度のヨウ化カリウム溶液中に通過させ、かつチオ硫酸塩と一緒に形成されたヨウ素を滴定することによって測定した。0.48kgの塩素(Kg cat.h)の時間に亘り一定の空時収量が得られた。
他の実施態様において、一定量の硫黄成分を、灌流ポンプを用いて、他の点では同様に維持される条件下で添加した。硫黄化合物に関して示された量は、全ガス流に対してppmで示した。SOおよびCOSを用いての10時間の毒作用時間の後の、触媒の空時収量(活性)の低下を第1表に示す。
Figure 0005502286
参考例2:
活性炭上での一酸化炭素と塩素との反応によって生じたホスゲンは、300℃を上回る温度で、2.5tのガス状TDAと気相中で反応させることによって、粗TDIを生じた。低温冷却トラップを介して精製した後に、HCl部分流を接触酸化し、塩素を得た。粗TDIを蒸留により精製し、約20質量%のTDI蒸留残留物を有するTDI残留混合物が得られ、この場合、これを、蒸発器を介して約50質量%に濃縮した。さらにTDIがこの混合物から、5質量%未満の硫黄含量を有するビチューメンを添加することにより得られた。
参考例3:
ホスゲンをODB中に溶解することにより得られたo−ジクロロベンゼン(ODB)のホスゲン溶液。ホスゲンを、塩素および一酸化炭素から、活性炭上で、同時に蒸気を生成しながら製造した。このホスゲンを、ODB中のTDA溶液と反応させて、粗TDIを生じた。このTDIを蒸留により精製し、かつ純粋なTDIおよびTDIと約10質量%のTDI蒸留残留物との混合物が得られた。この残留混合物を、50質量%のTDI蒸留残留物に濃縮し、かつ混練乾燥器中でビチューメンを連続的に添加した。付加的なTDIが得られた。混練乾燥器の減圧排気物を、ODBを用いて洗浄し、かつ得られた洗浄液を、ホスゲン化中で再使用した。HCl流を、−35℃で操作した低温冷却トラップを介して、その後に活性炭を介して充填された吸収剤を介して精製し、その際、1ppm未満の硫黄含量を用いて、塩素に接触酸化した。50kg/hの塩素が得られた。使用した溶剤は4ppmの硫黄含量を有していた。
本発明を例示の目的のために以下に詳細に記載するが、このような詳細は、単に、いわゆる当業者によって、本発明の趣旨および範囲を逸脱することなく目的を達成し、かつ変法をおこなうことができるためのものであって、何ら請求の範囲を限定するものではないと理解されるべきである。
本発明によるイソシアネートを製造するための好ましい方法を示す図。
符号の説明
A ホスゲン合成、 B イソシアネート合成、 C 蒸留、 D 残留物加水分解、 E 接触HCl酸化、 F アミン、 G イソシアネート

Claims (3)

  1. アミンのホスゲン化によるイソシアネートの製造方法において、
    a)一酸化炭素と塩素とを反応させ、ホスゲンを形成し、
    b)アミンとホスゲンとを反応させ、粗イソシアネート混合物および塩化水素を含有するガス流を形成し、
    c)粗イソシアネート混合物を蒸留することにより混合物を精製し、かつイソシアネートならびにイソシアネートと混合物の質量に対して10〜70質量%の非揮発性残留物とを含有する混合物を得て、
    d)c)で得られたイソシアネートと10〜70質量%の非揮発性残留物との混合物を、硫黄含量が、使用されるビチューメンの全質量に対して5質量%未満であるビチューメンを用いて混練乾燥機中で、又は、ビチューメンを用いずに少なくとも2個の回転軸を有する混練乾燥機中で、又は、硫黄含量が、使用されるビチューメンの全質量に対して5質量%未満であるビチューメンを用いて残留物パン中で、蒸発させることにより後処理をしてイソシアネートを回収、かつ、得られたイソシアネート少なくとも一部分をb)中の反応に返送し、かつ、
    e)b)中で得られた、ガス流の質量に対して100ppm未満の硫黄含量を元素または結合した形で有する塩化水素を含有するガス流を、接触酸化して塩素を製造し、かつ、
    f)工程e)中で製造された塩素の少なくとも一部を、a)中のホスゲンの製造に返送することを含む、アミンのホスゲン化によりイソシアネートを製造する方法。
  2. b)からの、塩化水素を含有するガス量が、吸収により又は保護床において、精製して硫黄が除去される、請求項1記載の方法。
  3. 工程a)において、CO及び/又はホスゲンが、吸着材により、硫黄から分離される、請求項1に記載の方法。
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