JP5500686B2 - シリカガラスルツボ - Google Patents

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Description

本発明は、シリカガラスルツボに関する。
シリコン単結晶は、一般に、シリカガラスルツボ内で高純度の多結晶シリコンを溶融させてシリコン融液を得て、このシリコン融液に種結晶の端部を浸けて回転させながら引き上げることによって製造する。
シリコン融液は、シリコンの融点が1410℃であるので、それ以上の温度に維持される。この温度では、シリカガラスルツボとシリコン融液とが反応して、ルツボの壁の厚さが徐々に減少する。ルツボの壁の厚さが減少するとその強度が低下し、それによってルツボの座屈や沈み込みといった現象が発生するという問題が生じる。
このような問題を解決するために、ルツボの外層に結晶化を促進する層を設けて、これによってルツボの外層を結晶化して、ルツボの強度向上を図る技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。このような層を設けると、ルツボが長時間加熱された際に、ルツボの外層が結晶化される。シリカの結晶は、単位厚さ当たりの強度がガラスよりも高いので、結晶化によってルツボ壁の単位厚さ当たりの強度が高められて、ルツボの座屈や沈み込みの発生が抑制される。
特開2000−247778号公報
特許文献1の技術によれば、外層が結晶化されて座屈や沈み込みの問題の発生が抑制される。しかし、外層に不純物を添加しているので、インゴットの引き上げ条件によっては、不純物がシリコン融液中に混入し、シリコン単結晶の結晶性を乱してしまう場合がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、シリコン融液への不純物の混入のおそれなく、シリカガラスルツボの座屈や沈み込みを抑制することができるシリカガラスルツボを提供するものである。
本発明によれば、シリコン単結晶の引き上げに用いるシリカガラスルツボであって、前記ルツボの壁の外表面から内表面に向かって厚さ2mmの領域のシリカガラスのラマンスペクトルでの492cm−1におけるピークの面積強度I1と、606cm−1におけるピークの面積強度I2の比I2/I1が0.67〜1.17であるシリカガラスルツボが提供される。
シリカガラスのラマンスペクトルは、492cm−1と606cm−1にピークを有している。本発明者がこれらのピークの面積強度比I2/I1とシリカガラスの結晶化されやすさの度合い(以下、「結晶化容易性」と称する)の関係について検討したところ、面積強度比I2/I1が0.67〜1.17の場合にはシリカガラスがシリコンインゴットの引き上げ中に形成される結晶化層の厚さが厚くなってルツボの強度を向上させることが分かった。また、この面積強度比はシリカ粉を融解後に冷却してシリカガラスを形成する際の融解温度や冷却プロファイルを変化させることによって調節可能であることが分かった。従って、シリカガラスの融解及び冷却条件を調節して、ルツボ外面領域での面積強度比I2/I1を0.67〜1.17にすることによって、鉱化元素を添加することなく、ルツボの外面を結晶化させることができる。従って、本発明によれば、シリコン融液への不純物の混入のおそれなく、シリカガラスルツボの座屈や沈み込みを抑制することができる。
本発明の一実施形態のシリカガラスルツボの構造を示す断面図である。 図1中の領域Aの拡大図である。
1.シリカガラスルツボの構成
以下、図1〜図2を用いて、本発明の一実施形態のシリカガラスルツボについて説明する。図1は、本実施形態のシリカガラスルツボの構造を示す断面図であり、図2は、図1中の領域Aの拡大図である。
本実施形態のシリカガラスルツボ1は、シリコン単結晶の引き上げに用いるシリカガラスルツボ1であって、ルツボ1の壁3の外表面から内表面に向かって厚さ2mmの領域3cのシリカガラスのラマンスペクトルでの492cm−1におけるピークの面積強度I1と、606cm−1におけるピークの面積強度I2の比I2/I1が0.67〜1.17である。
以下、各構成要素について詳細に説明する。
シリカガラスルツボ1の壁3は、図1に示した断面図のように、曲率が比較的大きいコーナー部32と、上面に開口した縁部を有する円筒状の側部31と、直線または曲率が比較的小さい曲線からなるすり鉢状の底部33を有する。本発明において、コーナー部とは、側部31と底部33を連接する部分で、コーナー部の曲線の接線がシリカガラスルツボの側部31と重なる点から、底部と共通接線を有する点までの部分のことを意味する。
本実施形態における壁3の厚さ方向の構成は、外表面から厚さ2mmの領域3cの上記面積強度比I2/I1が0.67〜1.17であればよく、それ以外の点は特に限定されず、一層構造であっても二層以上の構造であってもよい。一層構造の場合、合成シリカガラス層(以下、「合成層」と称する)であっても、天然シリカガラス層(以下、「天然層」と称する)であってもよい。合成層は、高純度であるため、シリコン融液への不純物の混入を防ぐという点で利点がある。天然層は、高温粘度が合成層よりも高いので、ルツボの高温強度を高めるという点で利点がある。そこで、これらの利点を合わせ持つように、内面側に合成層3aと、外面側に天然層3bを備える構造のルツボが好ましい。
ルツボ1の外表面から2mmの領域3cは、ラマンスペクトルが測定される領域であり、別の領域と外見上又は組成上明確に区別可能である必要はなく、外層のシリカガラス層の一部であってもよい。この領域3cのシリカガラスには、鉱化元素が含まれていてもよいが、本実施形態のルツボは鉱化元素が含まれていなくても結晶化されるので、鉱化元素による汚染を防ぐために、領域3cは、ノンドープであることが好ましい。「ノンドープ」とは、不純物濃度が20ppm以下(好ましくは15ppm)以下であることを意味する。なお、領域3cをさらに結晶化させやすくするために、領域3cに鉱化元素を添加してもよい。領域3cでは、シリカガラス自体が結晶化されやすい性質のものであるので、鉱化元素を添加するとしても、その添加量を少なくすることが可能である。
ここで言う鉱化元素とは、ガラスの結晶化を促進する元素を示し、無機塩、硝酸塩、炭酸塩、硫酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、弗化塩、リン酸塩、酸化物、過酸化物、水酸化物、塩化物などの状態でガラスに混在する状態、Siと原子置換した状態、イオン化した状態、あるいは3Al・2SiOなどの化合物の状態で、シリカガラス中に存在する。鉱化元素の種類としては、Na、K、Li、Ca、Sr、Ba、Ra、Ti、Zr、Cr、Mo、Fe、Co、Ni、Cu、Agなどが挙げられる。
本発明者らは、シリカガラス中の歪みの程度がシリカガラスの結晶化容易性に関係しているのではないかとの仮説を立て、シリカガラスのラマンスペクトルでの、シリカガラスの歪み構造である平面四員環構造や平面三員環構造に関係するピークに注目した。そして、平面四員環構造に帰属される492cm−1のピークの面積強度I1と、平面三員環構造に帰属される606cm−1のピークの面積強度I2の比I2/I1が0.67〜1.17にあるときにシリカガラスが結晶化されやすくなることを見出し、本発明の完成に至った。比I2/I1は、例えば、0.67、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、1、1.05、1.10、1.15、1.17であり、ここで例示した何れか2つの数値の範囲内であってもよい。
ルツボ1の外面全体に渡って、領域3cの比I2/I1が0.67〜1.17であってもよいが、座屈や沈み込みを防ぐにはルツボの側部31やコーナー部32の強度を向上させることが好ましいので、側部31のみ又は側部31及びコーナー部32のみにおいて、領域3cの比I2/I1が0.67〜1.17であってもよい。
ルツボ1の外表面から2mmの領域3cのラマンスペクトルは、領域3cをルツボ1から削り取った後、粉砕して粉状にして十分に撹拌した試料、あるいはルツボ1の外表面から厚さ2mmの領域3cを切り出した試料を用いて測定する。
合成層3aは、ルツボ1の最も内側に配置されていて、シリコン融液と接触する層である。合成層3aは、化学合成されたシリカ(二酸化シリコン)を溶融させたものを固化して形成されるガラス(以下、「合成シリカガラス」と称する)からなる層であり、不純物濃度が非常に低い。従って、ルツボ1の内層を合成層3aにすることによってシリコン融液への不純物の混入を低減することができる。シリカの化学合成の方法は、特に限定されないが、四塩化珪素(SiCl)の気相酸化(乾式合成法)や、シリコンアルコキシド(Si(OR))の加水分解(ゾル・ゲル法)が挙げられる。
天然層3bは、α−石英を主成分とする天然鉱物を溶融させたものを固化することによって形成されるガラスからなる層である。α−石英を溶融させると粘度は大幅に低下するが、SiO結合の繰り返しによる鎖状構造は完全には切断されず、天然シリカガラス中には結晶型の微細構造が残存しているため、天然シリカガラスは、構造が変化しにくい。このため、天然層は、粘度が比較的大きい。また、天然層3bは、原料が天然物であるので20ppm以下の不純物がほぼ不可避的に含まれる。
2.シリカガラスルツボの製造方法
本実施形態のシリカガラスルツボ1は、(1)石英ガラスルツボの外形を規定する碗状の内表面を有するモールドを回転させながら、その内部の底部及び側面上に結晶質又は非晶質のシリカ粉を所定厚さに堆積させることによってシリカ粉層を形成し、(2)このシリカ粉層をアーク放電によって融解させた後に冷却することによって、製造することができる。
シリカ粉の融解は、回転モールドの内表面での最高到達温度が2000〜2600℃になるように行うことが好ましい。最高到達温度が2000℃よりも低いとシリカガラスの構造中あるいはシリカガラス中に気泡として残存するガスが抜け切れず、シリコン単結晶中の引き上げ中に、ルツボが激しき膨張する。また、最高到達温度が2600℃よりも高いとシリカガラスの粘度が低下して形状崩れが発生するからである。
また、融解後の冷却は、比I2/I1が0.67〜1.17となるように行う。比I2/I1は、融解温度と冷却プロファイルに依存して変化する。一般には、融解温度が高いほど比I2/I1が大きくなり、また、冷却速度が速いほど比I2/I1が大きくなる。従って、最初は比I2/I1を考えずに融解及び冷却を行い、形成されたルツボについて比I2/I1を測定し、測定された比I2/I1の値が0.67よりも小さい場合には、融解温度を高くしたり、冷却速度を速めたりすることによって比I2/I1の値を0.67〜1.17にすることができる。一方、測定された比I2/I1の値が1.17よりも大きい場合には、融解温度を低くしたり、冷却速度を遅くしたりすることによって比I2/I1の値を0.67〜1.17にすることができる。
シリカ粉層の融解時には、モールド側からシリカ粉層を−50以上〜−95kPa未満の圧力で減圧することによって、気泡を実質的に有さない(気泡含有率が0.5%未満の)透明層を作製することができる。また、透明層を形成した後に、減圧の圧力を+10kPa〜−20kPaにすることによって、透明層の外側に、気泡含有率が0.5%以上50%未満の気泡含有層を形成することができる。本明細書において、気泡含有率とは、ルツボ1の一定体積(w)に対する気泡占有体積(w)の比(w/w)を意味する。
3.シリコンインゴットの製造方法
シリコンインゴットは、(1)本実施形態のシリカガラスルツボ1内で多結晶シリコンを溶融させてシリコン融液を生成し、(2)シリコン種結晶の端部を前記シリコン融液中に浸けた状態で前記種結晶を回転させながら引き上げることによって製造することができる。シリコン単結晶の形状は、上側から円柱状のシリコン種結晶、その下に円錐状のシリコン単結晶、上部円錐底面と同じ径を持つ円柱状のシリコン単結晶(以下、直胴部と称する)、頂点が下向きである円錐状のシリコン単結晶からなる。
シリコンインゴットの引き上げは、通常、1450〜1500℃程度で行われる。本実施形態のルツボ1の外側が結晶化されやすいので、本実施形態のルツボ1を用いてシリコンインゴットの引き上げを行うと、引き上げ途中のルツボ1の外側が結晶化されて強度が向上してルツボの座屈や沈み込みの発生が抑制される。
従来のルツボにように、不純物が添加された層がルツボの外面に設けられていると、この不純物がシリコン融液中に混入して、シリコンインゴットの結晶性を悪化させる場合がある。しかし、本実施形態のルツボ1は、このような不純物を添加することなく、ルツボの外面を結晶化させやすくするものであり、従って、不純物がシリコン融液に混入するおそれを低減することができる。
回転モールド法により、外径が800mmであり、壁厚が15mmであるルツボを製造した。外側が厚さ14mmのノンドープ天然シリカガラス層、内側が厚さ1mmのノンドープ合成シリカガラス層になるように形成した。表1に示すように、最高到達温度と、冷却時にモールドに吹きつけるエアーの吹きつけ速度を変えて、10個のルツボサンプルを作成した。ルツボサンプルは、ルツボの上端部を2cm以上切り捨てて作成するが、この切り捨てた部分を厚さ2mmで削り取って粉状にして十分に撹拌したサンプルあるいはルツボ1の外表面から厚さ2mmの領域3cを切り出したサンプルに対してラマンスペクトルの測定を行った(日本分光株式会社製のレーザラマン分光光度計を使用)。得られたラマンスペクトルの492cm−1のピークの面積強度I1と、606cm−1のピークの面積強度I2の比I2/I1を求めたところ、表1のような値が得られた。表1におけるエアーの流速は、以下の通りである。
弱:流速 0.1m/s
中:流速 1m/s
強:流速 10m/s
作成したルツボサンプルを用いて直径300mmのシリコンインゴットの引き上げを行った。引き上げ後のルツボの外面の結晶化層厚を測定した。また、得られたシリコンインゴットの結晶性を評価した。結晶性の評価は、(シリコン単結晶の直胴部の質量)/(引上げ直前にルツボに充填されているポリシリコンの質量)の値(単結晶率)に基づいて行った。その結果を表1に示す。表1における評価基準は、以下の通りである。
◎:単結晶率が0.80以上〜0.99未満
○:単結晶率が0.70以上〜0.80未満
△:単結晶率が0.60以上〜0.70未満
×:単結晶率が0.60未満
表1を参照すると、サンプル2、4,5,7〜9では、比I2/I1が0.67〜1.17であり、外面の結晶化層厚が厚く、単結晶率が高かった。一方、これら以外のサンプルでは、比I2/I1が0.67〜1.17の範囲から外れていて、結晶化層厚が厚くならず、単結晶率も低かった。
表1に示すように、最高到達温度が高い場合ほど、比I2/I1の値が大きくなる傾向にあり、エアーの流速を低くするほど、比I2/I1の値が低くなる傾向にあることが分かった。従って、最高到達温度とモールドに吹きつけるエアーの流速を変化させることによって、比I2/I1の値を0.67〜1.17にすることができることが分かった。
以上より、ルツボの外面から厚さ2mmの領域での492cm−1のピークの面積強度I1と、606cm−1のピークの面積強度I2の比I2/I1を0.67〜1.17にすることによって、外面が結晶化しやすいルツボを作製することができることが分かった。

Claims (2)

  1. シリコン単結晶の引き上げに用いるシリカガラスルツボであって、前記ルツボの壁の外表面から内表面に向かって厚さ2mmの領域のシリカガラスのラマンスペクトルでの492cm−1におけるピークの面積強度I1と、606cm−1におけるピークの面積強度I2の比I2/I1が0.67〜1.17であるシリカガラスルツボ。
  2. 前記領域のシリカガラスは、鉱化元素の含有量が20ppm以下であり、
    前記鉱化元素は、Na、K、Li、Ca、Sr、Ba、Ra、Ti、Zr、Cr、Mo、Fe、Co、Ni、CuまたはAgから選択される請求項1に記載のルツボ。
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