JP5497819B2 - 基板分離方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基板分離装置及び基板分離方法に関する。
通常、プリント基板は、種々の熱硬化性合成樹脂からなるボードの片面又は両面に銅箔で配線を形成し、ボード上に集積回路(Integrated Circuit;IC)又は電子部品を配置固定し、これらの間の電気的配線を具現した後、絶縁体でコーティングしたものである。
近年、電子産業の発達につれて電子部品の高機能化、軽薄短小化に対する要求が急増しており、これに伴って、このような電子部品が搭載されるプリント基板にも高密度配線化及び薄板化が要求されている。
特に、プリント基板の薄板化に対応するために、コア基板を使用せず、プリント基板の全体的な厚さを減らし、これにより、信号処理時間を短縮できるコアレス基板が注目されている。
コアレス基板の場合、コア基板を使用しないため、製造工程において支持体の機能を行うキャリア部材が必要である。例えば、キャリア部材の両面に基板を積層形成した後、形成された積層基板をキャリア部材と分離することである。
現在、キャリア部材と積層基板を分離する工程は、2つに大別されるが、第一に、積層基板の外側を、ルーティング工法を用いて切断することにより、接合された部分を除去してキャリア部材と積層基板を分離する方法がある。
しかし、このような基板分離工程は、切断する長さに応じて、基板の大きさが変化するため、基板分離後に行われる工程に係わる設備を改造したり、新規設備を取り入れるなどにより、投資コストが増加するという問題点があった。
また、第二に、ブレード(blade)を用いてキャリア部材と積層基板を分離する方法があるが、このような基板分離工程は、分離する際に積層基板に物理的な力が加えられるため、基板に反り変形が発生するという問題点があった。
本発明による実施例は、前記従来技術の問題点を解決するためのものであって、本実施例の一側面は、キャリア部材と積層基板を容易に分離できる基板分離装置及び基板分離方法を提供することを目的とする。
本発明の一実施例による基板分離装置は、キャリア部材上に積層基板が形成された積層体が配置される基板支持部と、前記基板支持部に配置された積層体における積層基板の角部を切断する基板切断手段及び角部が切断された前記積層基板とキャリア部材との間に隙間を形成する基板折り曲げ手段を備える基板角分離部と、前記積層基板とキャリア部材との間に形成された隙間に挿入されて前記積層基板とキャリア部材を分離する基板分離部と、を含む。
前記基板角分離部は、前記基板切断手段及び基板折り曲げ手段の駆動を制御する制御部をさらに含むことが好ましい。
ここで、前記制御部は、前記基板切断手段及び前記基板折り曲げ手段それぞれを前進又は後進及び上昇又は下降させる第1駆動手段と、第2駆動手段と、を含むことが好ましい。
前記基板角分離部の前記基板折り曲げ手段は、前記積層基板とキャリア部材との間に形成された隙間の開いた面積を拡大するために、前記隙間に空気を噴射する空気噴射通路をさらに含むことが好ましい。
この際、前記基板角分離部は、前記空気噴射通路を介して空気噴射を行う第3駆動手段をさらに含むことが好ましい。
また、前記基板折り曲げ手段の前記空気噴射通路に供給される空気が貯蔵された空気貯蔵手段の一端は、前記基板折り曲げ手段の一側端に連結され、他端は、前記空気貯蔵手段に連結された空気供給管をさらに含むことが好ましい。
また、前記基板切断手段は、カッター(cutter)又はレーザー(laser)であることが好ましい。
また、前記基板分離部は、前記積層基板とキャリア部材との間に形成された隙間に挿入された後、挿入方向に移動して前記積層基板とキャリア部材を分離することが好ましい。
また、前記基板分離部は、前記積層基板とキャリア部材との間に形成された隙間に挿入されるブレードと、前記ブレードに連結され前記ブレードを前進又は後進させるブレード移動手段と、前記ブレード移動手段が締結され、前記ブレード移動手段の移動経路をガイドするガイド部材と、を含むことが好ましい。
ここで、前記ブレードは、くさび状であることが好ましい。
また、前記基板支持部は、前記積層体が固定される基板固定手段と、前記基板固定手段を前進又は後進させるための基板移動手段と、を含むことが好ましい。
この際、前記基板固定手段は、真空を形成して前記積層体を吸着固定する真空テーブルであることが好ましい。
また、本発明の一実施例による基板分離方法は、基板支持部と、基板の角を切断及び分離する基板角分離部と、キャリア部材と基板を分離する基板分離部と、を含む基板分離装置を使用しており、キャリア部材上に積層基板が形成された積層体を基板支持部に配置させる段階と、前記基板角分離部により前記基板支持部に配置された積層体の積層基板角部を切断する段階と、前記基板角分離部により前記角部が切断された積層基板とキャリア部材との間に隙間を形成する段階と、前記基板分離部により前記隙間が形成された積層基板とキャリア部材を分離する段階と、を含む。
この際、前記積層基板の角部を切断する段階は、前記基板角分離部の基板切断手段により行われることが好ましい。
ここで、前記基板切断手段は、カッター(cutter)又はレーザー(laser)を含むことが好ましい。
また、前記角部を切断する段階以降に、前記基板角分離部の空気噴射通路を介して前記積層基板に空気を噴射し、切断工程により発生されるスクラップ(scrap)を除去する段階をさらに含むことが好ましい。
また、前記隙間を形成する段階は、前記積層基板とキャリア部材との間に隙間が生じるように、前記基板角分離部の基板折り曲げ手段により、前記キャリア部材を前記積層基板が位置した方向と反対の方向に折り曲げることにより行われることが好ましい。
また、前記隙間を形成する段階以降に、前記基板角分離部の空気噴射通路を介して前記形成された隙間に空気を噴射して、前記隙間の開いた面積を拡大する段階をさらに含むことが好ましい。
また、前記積層基板とキャリア部材を分離する段階は、前記形成された隙間に前記基板分離部のブレードを挿入する段階と、前記挿入されたブレードを挿入方向に移動させて前記積層基板とキャリア部材を分離する段階と、を含むことが好ましい。
本発明の特徴及び利点は、添付図面に基づく以下の詳細な説明によりさらに明らかになるであろう。
本発明の詳細な説明に先立ち、本明細書及び特許請求の範囲に用いられた用語や単語は、通常的かつ辞書的な意味に解釈されてはならず、発明者が自らの発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則に従って本発明の技術的思想にかなう意味と概念に解釈されるべきである。
本発明は、キャリア部材上に積層形成された積層基板の角部を切断することにより、キャリア部材と積層基板とが接する面上に形成された異物浸透を防止するための接合部が除去され、キャリア部材と積層基板をより容易に分離することができる効果がある。
また、本発明は、積層基板角部を切断した後、キャリア部材を積層基板が位置した方向と反対方向に折り曲げて積層基板とキャリア部材との間に隙間が生じるようにすることで、キャリア部材と積層基板との間に、基板分離のためのブレードを容易に挿入することができるという効果がある。
更に、本発明は、積層基板とキャリア部材との間に開いた隙間に空気を噴射して、隙間の開いた面積を拡大することにより、キャリア部材と積層基板をより容易に分離することができるという効果がある。
本発明の一実施例による基板分離装置の構造を示す側面図である。 本発明の一実施例による基板分離装置を用いた基板分離状態を示す正面図である。 本発明の一実施例による基板分離方法の流れを示すフローチャートである。 本発明の一実施例による基板分離方法の流れを順に沿って示した説明図である。 本発明の一実施例による基板分離方法の流れを順に沿って示した説明図である。 本発明の一実施例による基板分離方法の流れを順に沿って示した説明図である。 本発明の一実施例による基板分離方法の流れを順に沿って示した説明図である。
本発明の目的、特定の長所及び新規の特徴は、添付図面に係る以下の詳細な説明及び好ましい実施例によってさらに明らかになるであろう。本明細書において、各図面の構成要素に参照番号を付け加えるに際し、同一の構成要素に限っては、たとえ異なる図面に示されても、できるだけ同一の番号を付けるようにしていることに留意しなければならない。また、本発明を説明するにあたり、係わる公知技術についての具体的な説明が本発明の要旨を不明瞭にする可能性があると判断される場合は、その詳細な説明を省略する。本明細書において第1、第2などの用語は、一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用されるものであって、構成要素が前記用語により制限されるものではない。
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
(基板分離装置)
図1は、本発明の一実施例による基板分離装置の構造を示す側面図であり、図2は、本発明の一実施例による基板分離装置を用いた基板分離状態を示す正面図である。
図1を参照すると、本発明の一実施例による基板分離装置100は、基板支持部110と、基板角分離部120と、基板分離部130と、を含む。
基板支持部110は、キャリア部材153上に積層基板151が形成された積層体150が配置される構成であって、本実施例において基板支持部110は、積層体150が配置固定される基板固定手段と、基板固定手段を前進又は後進させるための基板移動手段(不図示)と、を含むことが好ましい。
本実施例においては、基板固定手段として、真空を形成し、その上に配置された積層体150を吸着固定する真空テーブルを使用しているが、特にこれに限定されるものではなく、例えば、クランプ(clamp)又は治具などを用いることができる。
一般的に、前記真空テーブルは、配置される基板を、真空を用いて吸着及び固定するテーブルであって、前記真空テーブル上には基板に対する損傷が防止するために多孔性吸着シート(不図示)をさらに備えることが好ましく、前記多孔性吸着シート(不図示)の下部には、多孔質吸着部材(不図示)を備えることが好ましい。
前記多孔質吸着部材(不図示)には、多数の孔が形成されており、多孔性吸着シート(不図示)と接する面の反対面には、空気を吸引する吸入管(不図示)を備えることが好ましい。
即ち、前記吸入管(不図示)を介して空気が吸い込まれると、空気は、前記多孔性吸着シート(不図示)の上面からほぼ均一に吸い込まれ、このように吸い込まれた空気は、前記多孔質吸着部材(不図示)内の多数の孔を介して前記吸入管に吸い込まれる。
そのため、図1に示すように、真空テーブル上に積層体150を配置した後、吸い込み始めると、積層体150は、上部から加えられるほぼ均一な圧力により、前記多孔性吸着シート(不図示)に吸着されて真空テーブルに固定することができる。
基板角分離部120は、図1に示すように、基板支持部110の上部に位置し、基板切断手段121と、基板折り曲げ手段123と、これらの駆動を制御するための制御部127と、を含むことが好ましい。
本実施例において基板角分離部120は、図1に示すように、基板支持部110の上部に位置すると図示したが、特にこれに限定されるものではなく、基板支持部110の下部に位置することもまた可能であると言える。
基板切断手段121は、基板支持部110に配置された積層体150における積層基板151の角部を切断するための手段であって、本実施例においては、基板切断手段121として、カッター(cutter)又はレーザー(laser)を使用することが好ましいが、特にこれに限定されるものではない。
ここで、カッター(cutter)とは、機械加工に用いられる切断機、フライス盤用切削工具などを含む全ての刃物を意味する。
本実施例において積層基板151の角部を切断する理由は、図5に示すように、キャリア部材153と積層基板151の端部(edge)と角部を含む縁部に、工程進行中に外部からの異物がキャリア部材153と積層基板151の間に流入されることを防止するための樹脂接合部155が形成されており、この樹脂接合部155を切断して除去しないと、縁部の接合力が高くて積層基板151とキャリア部材153の分離が容易でないためである。
即ち、積層基板151とキャリア部材153の端部(edge)と角部を含む縁部には、接合力の強い樹脂接合部155が形成されており、内側には、接合力が弱いポリマー(polymer)接合部(不図示)が形成されているが、基板切断手段121により、角部の樹脂接合部155を切断して除去すると、接合力の弱いポリマー(polymer)接合部(不図示)を露出させて、積層基板151とキャリア部材153を容易に分離することができる。
基板折り曲げ手段123は、基板切断手段121により、角部が切断された積層基板151とキャリア部材153との間に隙間を形成するための手段であって、例えば、図6に示すように、前記隙間157は、基板折り曲げ手段123をキャリア部材153上に位置させた後、基板折り曲げ手段123を下降させてキャリア部材153を下方に折り曲げることにより形成することが好ましい。
このように、角部が切断された積層基板151とキャリア部材153との間に、隙間157を形成することにより、以降、積層基板151とキャリア部材153を分離するブレード131を、積層基板151とキャリア部材153との間に容易に挿入することができる。
また、本実施例においては、図1に示すように、基板折り曲げ手段123の内部に、空気を噴射するための空気噴射通路123aを備えることが好ましい。
空気噴射通路123aは、基板折り曲げ手段123を用いて、図6に示すように、キャリア部材153を折り曲げて隙間157を形成した後、積層基板151とキャリア部材153との間の隙間157に、空気を噴射して隙間157の面積を拡大する機能を行う。
即ち、上述したように、空気を噴射して積層基板151とキャリア部材153との間に形成された隙間157の面積、即ち、隙間が開いた面積を拡大することにより、積層基板151とキャリア部材153を容易に分離することができる。
また、基板角分離部120は、空気噴射通路123aに空気を供給するための空気供給管124をさらに含むことが好ましいが、この際、図1に示すように、空気供給管124の一端は、基板折り曲げ手段123の空気噴射通路123aに連結され、空気供給管124の他端は、供給される空気が貯蔵された空気貯蔵手段125に連結されることが好ましい。
制御部127は、基板切断手段121、基板折り曲げ手段123の駆動及び空気噴射の機能を制御するための手段であって、本実施例における制御部127は、基板切断手段121及び基板折り曲げ手段123それぞれを前進又は後進及び上昇又は下降させる第1駆動手段127aと、第2駆動手段127bと、空気噴射を行うための第3駆動手段127cと、を含むことが好ましい。
例えば、基板切断手段121及び基板折り曲げ手段123が、それぞれ初期設定の位置に固定されている状態で、基板支持部110に積層体150が配置されると、制御部127は、図5に示すように、第1駆動手段127aにより、基板切断手段121を前進及び下降させて積層体150の積層基板151の角部を切断させた後、基板切断手段121を上昇及び後進させて、元の位置に配置するようにする。
この際、制御部127は、事前に設定された積層基板151の厚さに対する情報を用いて、基板切断手段121が積層基板151を切断できるほどの距離だけを移動するように、第1駆動手段127aを制御することが好ましい。
また、制御部127は、図6に示すように、第2駆動手段127bにより、基板折り曲げ手段123を前進及び下降させてキャリア部材153上に配置させた後、また基板折り曲げ手段123を下降させて、キャリア部材153が下方に折り曲げられるようにする。
また、制御部127は、図6に示すように、基板折り曲げ手段123をキャリア部材153上に配置した状態で、第3駆動手段127cにより、空気貯蔵手段125に貯蔵されている空気を、空気供給管124を介して空気噴射通路123aに供給して、積層基板151とキャリア部材153の間に形成された隙間157に空気を噴射するようにする。
次に、制御部127は、第2駆動手段127bにより、基板折り曲げ手段123を上昇及び後進させて元の位置に配置するようにする。
これは、前進による基板角分離部120が、基板支持部110の上部に位置している際の動作を一例を挙げて説明しただけであって、本実施例による基板角分離部120の多様な動作実施例及び基板角分離部120が基板支持部110の下部に位置している際の多様な動作実施例が存在するということは、自明であろう。
また、本実施例による図面上で、制御部127に、空気噴射を行うための第3駆動手段127cが含まれたことを図示しているが、別途の駆動手段を備えることもまた可能であると言える。
基板分離部130は、積層基板151とキャリア部材153全てを分離するための構成であって、本実施例においては、ブレード131と、ブレード移動手段135と、ガイド部材133と、を含むことが好ましい。
ブレード131は、積層基板151とキャリア部材153との間に形成された隙間157に挿入する構成であって、本実施例においてブレード131は、これに接する積層基板151の表面の損傷を最小化するために、図1に示すように、くさび状に備えることが好ましいが、特にこの形象に限定されるものではなく、積層基板151の表面損傷が最小化できる形象であれば、どのようなものでも適用可能である。
ブレード移動手段135は、ブレード131に連結されてブレード131を、前進又は後進させるための構成を有しており、本実施例においては、図1及び図2に示すように、ブレード131の長さ方向の両側面に、それぞれ連結部材137を用いて連結されることが好ましい。
また、ブレード移動手段135は、図1及び図2に示すように、ガイド部材133に締結されて移動するが、ここでガイド部材133は、ブレード移動手段135の移動経路をガイドする機能を行い、本実施例においてガイド部材133とブレード移動手段135は、移動が容易であるように、摩擦力が低い方法で締結されることが好ましい。
即ち、図1及び図2に示すように、積層基板151とキャリア部材153との間に形成された隙間157に、ブレード131を挿入し、挿入されたブレード131に連結されたブレード移動手段135が、ガイド部材133に沿って挿入方向、即ち、挿入された入口の反対方向(矢印方向)に移動することにより、ブレード131が、積層基板151とキャリア部材153との間を移動して、積層基板151とキャリア部材153を分離することができる。
(基板分離方法)
図3は、本発明の一実施例による基板分離方法の流れを示すフローチャートであり、図4〜図7は、本発明の一実施例による基板分離方法の流れを順に沿って示した説明図である。
まず、図4を参照すると、基板支持部110上に積層体150を配置させる(S301)。
積層体150は、キャリア部材153上に積層基板151が形成された構造を有しており、本実施例においては、キャリア部材153の上下面に全て積層基板151が形成されていると図示したが、キャリア部材153の上面又は下面にのみ積層基板151が形成された積層体にもまた適用することができる。
また、積層体150を基板支持部110上に配置させる場合、積層基板151が上部を向かうように配置させることが好ましいが、特にこれに限定されるものではない。
この際、キャリア部材153の上下面に積層基板151が形成された場合、片面に形成された積層基板151をキャリア部材153から分離すると、片面の積層基板151が分離された積層体150を、また積層基板151が上部を向かうように逆転させて基板支持部110上に配置させた後、積層基板151を分離しなければならない。
次に、図5を参照すると、基板支持部110に配置された積層体150の積層基板151の角部を切断する(S303)。
この際、積層基板151の角部の切断は、図5に示す基板切断手段121により行うことが好ましい。
また、基板切断手段121は、制御部127により、前進又は後進及び上昇又は下降させることが好ましいが、例えば、図4に示すように、初期設定の位置に配置された基板切断手段121を、制御部127により、前進及び下降させて積層基板151の角部を切断し、また制御部127により、基板切断手段121を上昇及び後進させて元の位置に配置させることが好ましい。
ここで、基板切断手段121として、カッター(cutter)又はレーザー(laser)を使用することが好ましいが、特にこれに限定されるものではない。
ここで、カッター(cutter)とは、機械加工に使用される切断機、フライス盤用切削工具などを含む全ての刃物を意味する。
また、積層基板151の角部を切断すると、図5に示すように、露出されたキャリア部材153の表面上に樹脂接合部155が形成されるが、これは、基板製造工程中にキャリア部材153と積層基板151との間に、異物が浸透することを防止するためのものであって、積層体150の端部(edge)と角部を含む縁部に形成されている。
このように形成された樹脂接合部155は、接合力が強いため、積層基板151とキャリア部材153を分離することが難しいだけでなく、分離する際に、物理的な力が加えられるため、基板に反り現象が発生する問題があった。また、積層基板151とキャリア部材153との間の内側部には、接合力の弱いポリマー(polymer)接合部(不図示)が形成されている。
従って、本実施例においては、上述したように、接合力の強い樹脂接合部155が形成された角部を切断して除去することにより、相対的に接合力の弱い内側のポリマー接合部(不図示)が露出され、この部分を介して分離することで、積層基板151とキャリア部材153を容易に分離することができる。
この際、積層基板151の角部を切断した後、切断工程により、積層基板151上に発生されるスクラップ(scrap)などを除去する段階をさらに含むことが好ましい。
ここで、前記スクラップ除去は、空気噴射により、行うことが好ましく、前記空気噴射は、その後の工程において、積層基板151とキャリア部材153との間に隙間を形成する前に、基板折り曲げ手段123に備えた空気噴射通路123aを介して行うようにすることも可能であり、あるいは、別途の空気噴射手段(不図示)を用いて行うようにすることも可能であると言える。
次に、図6を参照すると、切断された積層基板151とキャリア部材153との間に、隙間157を形成する(S305)。
この際、隙間157の形成は、基板角分離部120の基板折り曲げ手段123により、行うことが好ましい。
また、基板折り曲げ手段123は、制御部127により、前進又は後進及び上昇又は下降させることが好ましいが、例えば、基板角分離部120が基板支持部110の上部に位置している場合には、図4に示すように、初期設定の位置に配置された基板折り曲げ手段123を、制御部127が前進及び下降させて、図6に示すように、キャリア部材153上に配置させた後、下降させる。
このような動作により、図6に示すキャリア部材153及び下面に形成された積層基板151の角部が下方に折り曲げられ、上面の切断された積層基板151とキャリア部材153との間に、隙間157を形成することができる。
隙間157が形成された後には、また制御部127が、基板折り曲げ手段123を上昇及び後進させて、元の位置に配置させる。
このように、積層基板151とキャリア部材153との間に、隙間157を形成することは、以降に積層基板151とキャリア部材153の分離工程を行うための手段であるブレード131を容易に挿入することができるようにするためである。
この際、制御部127は、基板折り曲げ手段123を元の位置で配置させる前に、空気貯蔵手段125に貯蔵された空気を、空気供給管124を介して、基板折り曲げ手段123に備えられた空気噴射通路123aに供給して、隙間157に噴射するようにする。
これは、隙間157の開いた面積を拡大するためであって、このように、隙間157の面積を拡大することにより、ブレード131の挿入及び分離を容易にする。
次に、図7を参照すると、隙間157が形成された積層基板151とキャリア部材153全てを分離する(S307)。
この際、前記積層基板151とキャリア部材153全てを分離することは、図7に示すように、前記形成された隙間157に基板分離部130のブレード131を挿入する段階と、ブレード131を挿入方向、即ち、図2に示すように挿入された入口の反対方向(矢印方向)に移動させて積層基板151とキャリア部材153全てを分離する段階と、を含むことが好ましい。
以上、本発明を具体的な実施例に基づいて詳細に説明したが、これは、本発明を具体的に説明するためのものであり、本発明による基板分離装置及び基板分離方法は、これに限定されず、該当分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想内にての変形や改良が可能であることは明白であろう。
本発明の単純な変形乃至変更は、いずれも本発明の領域に属するものであり、本発明の具体的な保護範囲は、添付の特許請求の範囲により明確になるであろう。
本発明は、キャリア部材と積層基板を容易に分離できる基板分離装置及び基板分離方法に適用可能である。
100 基板分離装置
110 基板支持部
120 基板角分離部
121 基板切断手段
123 基板折り曲げ手段
123a 空気噴射通路
124 空気供給管
125 空気貯蔵手段
127 制御部
127a 第1駆動手段
127b 第2駆動手段
127c 第3駆動手段
130 基板分離部
131 ブレード
133 ガイド部材
135 ブレード移動手段
137 連結部材
150 積層体
151 積層基板
153 キャリア部材
155 樹脂接合部
157 隙間

Claims (6)

  1. 基板支持部と、基板の角を切断及び分離する基板角分離部と、キャリア部材と基板を分離する基板分離部と、を含む基板分離装置を使用しており、
    キャリア部材上に積層基板が形成された積層体を基板支持部に配置させる段階と、
    前記基板角分離部により前記基板支持部に配置された積層体の積層基板角部を切断する段階と、
    前記基板角分離部により前記角部が切断された積層基板とキャリア部材との間に隙間を形成する段階と、
    前記基板分離部により前記隙間が形成された積層基板とキャリア部材を分離する段階と、を含み、
    前記角部を切断する段階以降に、
    前記基板角分離部の空気噴射通路を介して前記積層基板に空気を噴射し、切断工程により発生されるスクラップ(scrap)を除去する段階を含む基板分離方法。
  2. 前記積層基板の角部を切断する段階は、前記基板角分離部の基板切断手段により行われる請求項に記載の基板分離方法。
  3. 前記基板切断手段は、カッター(cutter)又はレーザー(laser)を含む請求項に記載の基板分離方法。
  4. 前記隙間を形成する段階は、
    前記角部が切断された積層基板とキャリア部材との間に隙間が生じるように、前記基板角分離部の基板折り曲げ手段により前記キャリア部材を前記角部が切断された積層基板が位置した方向と反対の方向に折り曲げることにより行われる請求項に記載の基板分離方法。
  5. 前記隙間を形成する段階以降に、
    前記基板角分離部の空気噴射通路を介して前記形成された隙間に空気を噴射して前記隙間の開いた面積を拡大する段階をさらに含む請求項に記載の基板分離方法。
  6. 前記積層基板とキャリア部材を分離する段階は、
    前記形成された隙間に前記基板分離部のブレードを挿入する段階と、
    前記挿入されたブレードを挿入方向に移動させて前記積層基板とキャリア部材を分離する段階と、を含む請求項に記載の基板分離方法。
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