JP6119178B2 - 剥離装置およびビルドアップ基板の剥離方法 - Google Patents
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Description
ビルドアップ基板を剥離する剥離ユニットを備えてなり、前記剥離ユニットは、
前記剥離ユニットに搬入された前記ビルドアップ基板を下面から吸着保持するための複数の吸着パッドと、
それらの吸着パッドに連接され、上下方向に移動可能なシリンダを備えた下吸着ユニットと、
前記ビルドアップ基板を上面から吸着保持するための複数の吸着パッドと、
それらの吸着パッドに連接され、上下方向に移動可能な上吸着ユニットと、
前記ビルドアップ基板から前記全層ビルドアップ基板を前記剥離可能金属箔に形成された隙間を、圧縮ガスを噴出させることで成長させ、剥離を進行させる剥離具と、
前記ビルドアップ基板の角隅部に備えられ、前記下吸着ユニットに隣設され独立して上下方向に移動可能なキッカケ部(剥離可能金属箔の隙間が形成されたビルドアップ基板の角隅部のうち、剥離具が剥離を開始する部位)の下吸着パッドと、
前記ビルドアップ基板の角隅部に備えられ、前記上吸着ユニットに隣接され独立して上下方向に移動可能な前記キッカケ部の上吸着パッドと、
剥離を進行させる方向とは直交する方向にある前記ビルドアップ基板の2つの端面の近傍を把持し固定する手段である複数の保持クランプと、を備えていることを特徴とする剥離装置である。
予めビルドアップ基板のキッカケ部に形成された剥離可能金属箔の隙間を前記キッカケ部の下吸着パッドと前記キッカケ部の上吸着パッドが互いに引っ張り合うことで前記隙間を広げる隙間拡大工程と、
前記ビルドアップ基板のキッカケ部で拡大した隙間に、予め決めた距離だけキッカケ部の上吸着パッドとキッカケ部の下吸着パッドを引っ張り合う方向に移動してから、前記剥離具を前記ビルドアップ基板の辺に対して斜めに傾けて挿入させ、前記剥離具に備えられたスリットまたは孔から圧縮ガスを噴出させることにより剥離を進行させ、剥離が進行するに伴い、前記上吸着ユニットの1列目吸着パッドと前記下吸着ユニットの吸着パッドを予め決めた距離だけ引っ張り合う方向に移動させてから、前記剥離具を前記ビルドアップ基板の、剥離具が配置された側の辺に対して平行にする初期剥離工程と、
前記剥離具から圧縮ガスを噴出させることにより剥離を進行させ、前記剥離具に最も近い保持クランプを解除してから、1列目(前記剥離具に最も近い列)の上吸着ユニットと
下吸着ユニットの吸着パッドを、表裏の全層ビルドアップ基板をそれぞれ吸着保持したまま、予め決めた位置までお互いに引っ張り合う方向に移動させることで露出した補強基板の部分を一度解除した前記保持クランプで把持し、予め決めた位置まで前記剥離具を進行させ、
次に前記保持クランプの剥離する方向に隣接する保持クランプを解除させてから、2列目(剥離する方向の2番目の列)の上吸着ユニットと下吸着ユニットの吸着パッドを、表裏の全層ビルドアップ基板をそれぞれ吸着保持したまま、予め決めた位置までお互いに引っ張り合う方向に移動させることで露出した補強基板の部分を一度解除した前記保持クランプで把持し、予め決めた位置まで前記剥離具を進行させるという工程を順次繰返すことにより、前記剥離具を、前記ビルドアップ基板の剥離を開始した辺と対向する辺まで到達させ剥離を完了する剥離工程と、を供えていることを特徴とするビルドアップ基板の剥離方法である。
まず、本発明の剥離装置について説明する。
図5に本発明の剥離装置の構成例を示す。ビルドアップ基板を投入する基板の投入部20、ビルドアップ基板からその表裏面に形成された全層ビルドアップ基板を剥離する剥離ユニット21、ビルドアップ基板を表裏反転させる反転ユニット22、剥離前のビルドアップ基板を載置しておくための投入パレット23、剥離された全層ビルドアップ基板を回収するための回収パレット24から構成された例を示している。
図2および図3は、本発明の剥離装置の中心的構成要素である剥離ユニット21を示す概
略断面図である。図2は、周辺部が断裁され、剥離可能金属箔の断面が露出した状態のビルドアップ基板1を保持クランプ10が保持した状態を示している。ビルドアップ基板1の表面側は、複数の吸着パッドを備えた上吸着ユニット11の吸着パッド15およびキッカケ部吸着パッド15aがキッカケ部を吸着し保持する吸着パッドを備えている。ここで、キッカケ部とは、剥離可能金属箔の隙間が形成されたビルドアップ基板の角隅部のうち、剥離を開始する部位を指す。
ビルドアップ基板1の裏面側にも同様に、複数の吸着パッドを備えた下吸着ユニット12の吸着パッド15´およびキッカケ部吸着パッド15a´が備えられている。
図3を用いてより詳細に説明する。図3(1)は、剥離ユニット21を上方から見た概略平面図である。図3(2)は、剥離ユニット21を保持クランプ10が設置されている側から見た概略断面図である。
補強基板3の表裏面に、ビルドアップ工法を用いて表面側の全層ビルドアップ基板2と裏面側の全層ビルドアップ基板2´を形成し、ビルドアップ基板1を作製する(図1(1)参照)。
次に、補強基板3の形成されている剥離可能金属箔の断面が露出するように、且つ配線積層部の導体配線パターンに欠陥が生じない位置でビルドアップ基板1の周辺部を断裁する。
次に、ビルドアップ基板1の角隅部の1ヶ所に圧力を加えた後、圧力を開放することにより剥離可能金属箔を剥離させ、全層ビルドアップ基板2と補強基板3との間に隙間を設けることにより、補強基板3から全層ビルドアップ基板2を剥離する際のキッカケ部を作製する(図1(2)参照)。
画像センサは、表面側の全層ビルドアップ基板2、補強基板3、裏面側の全層ビルドアップ基板2´の各基板に対し、キッカケ部を開いた時の位置に上限と下限をそれぞれ設定し
、予め範囲を設ける。
この時、表裏面の全層ビルドアップ基板2、2´は上下の吸着ユニット11、12に設けられた吸着パット15、15´により保持され、補強基板3は保持クランプ10により保持された状態となる。また、剥離具4はビルドアップ基板1を通り過ぎ、予め設定した位置まで移動し停止する(図4参照)。以上で剥離工程を終了する。
00mm×1.6mmt、銅箔厚さ18μm)を使用し、その表裏両面に、まず電解クロムめっき(厚さ0.5μm)および電解銅めっき(厚さ18μm)をこの順に行った。その表裏両面に、通常のビルドアップ工法を用いて絶縁樹脂層および導体配線層を各1層形成した。
補強基板3の表裏面に形成された全層ビルドアップ基板2、2´を剥離するため、ビルドアップ基板1を剥離ユニット21の所定位置まで移動し、図3(2)に示すように、上吸着ユニット11がコンベア13の上方から下降し、コンベア13上でビルドアップ基板1の表面を吸着し剥離高さまで上昇する。その後、下吸着ユニット12がコンベア13の下方から剥離高さまで上昇し、ビルドアップ基板1の裏面側を吸着する。さらに、図3(1)に示すように保持クランプ10が出てきてビルドアップ基板1をクランプする。これで上吸着ユニット11と下吸着ユニット12と保持クランプ10によってビルドアップ基板1が固定された状態になる。
図3の(1)(2)に示すように、各吸着ユニットの1列目以降、2列目、3列目、と順次、隙間を広げる方向に吸着パッドを移動させ、剥離を進行させる。
この時、剥離具4の隙間又は穴から吐出される圧縮空気の圧力は0.3MPa程度で剥離をスムーズに進行させることができる。
剥離具4はアブソリュート機能がついた1軸ロボットを使用して動作しており、自身の現在位置を常に把握しながら動作するようになっている。アブソリュート機能の代わりにモーションコントロールユニットがついた1軸ロボットでも良い。
以上の動作を繰返しながら、剥離具4がビルドアップ基板1のもう一方の辺まで移動し剥離を完了する。
裏面側の全層ビルドアップ基板2´のソルダーレジスト面を上側にした状態で剥離装置からアンロードする為に、反転ユニット22を設けている。
裏面側の全層ビルドアップ基板2´を反転ユニット22へ搬送し、その基板を180度回転させることでソルダーレジスト面を上向きにする。
この状態でLD部へ裏面側の全層ビルドアップ基板2´を搬送し、LD部の画像センサで搬送されて来た物体を判断する。裏面側の全層ビルドアップ基板2´の場合は回収用パレット24へ基板を収納する。
補強基板3を保持している保持クランプ10を解除し、裏面側の全層ビルドアップ基板2´と同様に下吸着ユニット12を下降させ、コンベア13の直上で補強基板3の吸着を解除し、下吸着ユニット12を下端まで下降させることで補強基板3をコンベア13へ下ろす。LD部へ補強基板3を搬送し、LD部の画像センサで搬送されて来た物体が全層ビルドアップ基板2、2´か、補強基板3かを判断する。補強基板3の場合は廃棄箱へアンロードする。
LD部へ表面側の全層ビルドアップ基板2を搬送し、LD部の画像センサで搬送されて来た物体が表面側の全層ビルドアップ基板2か補強基板3かを判断する。表面側の全層ビルドアップ基板2の場合は回収用パレット24へ収納する。
また、全層ビルドアップ基板の表面を保護する為に、ソルダーレジスト面上に保護フィルム等を形成している場合も、上記と同様の方法を用いる事で、補強基板3から全層ビルドアップ基板を剥離する事ができる。
2…表面側の全層ビルドアップ基板
2´…裏面側の全層ビルドアップ基板
3…補強基板
4…剥離具
10…保持クランプ
11…上吸着ユニット
12…下吸着ユニット
13…コンベア
14…シリンダ
15…上吸着ユニットの吸着パッド
15´…下吸着ユニットの吸着パッド
15a…キッカケ部の上吸着パッド
15a´…キッカケ部の下吸着パッド
20…投入部
21…剥離ユニット
22…反転ユニット
23…投入パレット
24…回収パレット
25…剥離装置
Claims (8)
- 2層の金属箔を互いに剥離可能に密着した剥離可能金属箔を補強基板に積層して剥離可能金属箔付き補強基板とし、前記剥離可能金属箔付き補強基板にビルドアップ工法を用いて形成した全層がビルドアップ層からなる全層ビルドアップ基板を形成したビルドアップ基板から前記全層ビルドアップ基板を剥離する剥離装置であって、前記ビルドアップ基板から前記全層ビルドアップ基板を剥離する剥離ユニットを備えてなり、前記剥離ユニットは、
前記剥離ユニットに搬入された前記ビルドアップ基板を下面から吸着保持するための複数の吸着パッドと、
それらの吸着パッドに連接され、上下方向に移動可能なシリンダを備えた下吸着ユニットと、
前記ビルドアップ基板を上面から吸着保持するための複数の吸着パッドと、
それらの吸着パッドに連接され、上下方向に移動可能な上吸着ユニットと、
前記剥離可能金属箔に形成された隙間を、圧縮ガスを噴出させることで成長させ、前記ビルドアップ基板から前記全層ビルドアップ基板の剥離を進行させる剥離具と、
前記ビルドアップ基板の角隅部に備えられ、前記下吸着ユニットに隣設され独立して上下方向に移動可能なキッカケ部(剥離可能金属箔の隙間が形成されたビルドアップ基板の角隅部のうち、剥離具が剥離を開始する部位)の下吸着パッドと、
前記ビルドアップ基板の角隅部に備えられ、前記上吸着ユニットに隣接され独立して上下方向に移動可能な前記キッカケ部の上吸着パッドと、
剥離を進行させる方向とは直交する方向にある前記ビルドアップ基板の2つの端面の近傍を把持し固定する手段である複数の保持クランプと、を備えていることを特徴とする剥離装置。 - 前記ビルドアップ基板の前記角隅部に形成された剥離可能金属箔の隙間を、前記キッカケ部の下吸着パッドと前記キッカケ部の上吸着パッドが互いに引っ張り合うことで前記隙間を広げる状況を観察する画像センサと前記画像センサから得られる情報に基づいた、隙間を広げる状況を判定する機能を備えていることを特徴とする請求項1に記載の剥離装置。
- 前記剥離具が前記ビルドアップ基板と平行な平面内において、前記ビルドアップ基板となす角度が可変であることを特徴とする請求項1または2に記載の剥離装置。
- 前記ビルドアップ基板を収納するための収納具であるパレットの自動投入または手動投入および前記パレットの自動回収または手動回収の切換えが可能な機構を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の剥離装置。
- 前記ビルドアップ基板を収納するための収納具であるパレットの投入または回収時に、合紙の有無を選択する機能を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の剥離装置。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の剥離装置を用いたビルドアップ基板の剥離方法であって、
予めビルドアップ基板のキッカケ部に形成された剥離可能金属箔の隙間を前記キッカケ部の下吸着パッドと前記キッカケ部の上吸着パッドが互いに引っ張り合うことで前記隙間を広げる隙間拡大工程と、
前記ビルドアップ基板のキッカケ部で拡大した隙間に、予め決めた距離だけキッカケ部の上吸着パッドとキッカケ部の下吸着パッドを引っ張り合う方向に移動してから、前記剥離具を前記ビルドアップ基板の辺に対して斜めに傾けて挿入させ、前記剥離具に備えられ
たスリットまたは孔から圧縮ガスを噴出させることにより剥離を進行させ、剥離が進行するに伴い、前記上吸着ユニットの1列目吸着パッドと前記下吸着ユニットの吸着パッドを予め決めた距離だけ引っ張り合う方向に移動させてから、前記剥離具を前記ビルドアップ基板の、剥離具が配置された側の辺に対して平行にする初期剥離工程と、
前記剥離具から圧縮ガスを噴出させることにより剥離を進行させ、前記剥離具に最も近い保持クランプを解除してから、1列目(前記剥離具に最も近い列)の上吸着ユニットと下吸着ユニットの吸着パッドを、全層ビルドアップ基板をそれぞれ吸着保持したまま、予め決めた位置までお互いに引っ張り合う方向に移動させることで露出した補強基板の部分を一度解除した前記保持クランプで把持し、予め決めた位置まで前記剥離具を進行させ、次に前記保持クランプの剥離する方向に隣接する保持クランプを解除させてから、2列目(剥離する方向の2番目の列)の上吸着ユニットと下吸着ユニットの吸着パッドを、全層ビルドアップ基板をそれぞれ吸着保持したまま、予め決めた位置までお互いに引っ張り合う方向に移動させることで露出した補強基板の部分を一度解除した前記保持クランプで把持し、予め決めた位置まで前記剥離具を進行させるという工程を順次繰返すことにより、前記剥離具を、前記ビルドアップ基板の剥離を開始した辺と対向する辺まで到達させ剥離を完了する剥離工程と、を備えていることを特徴とするビルドアップ基板の剥離方法。 - 前記ビルドアップ基板の角隅部に形成された隙間を、画像センサを用いて観察し、前記隙間の拡がり状態を確認することを特徴とする請求項6に記載のビルドアップ基板の剥離方法。
- 前記画像センサが1回の撮像で前記補強基板と前記補強基板に形成された全層ビルドアップ基板の剥離状況を確認し、予め設定した剥離状況であるかどうかを判定することができる請求項7に記載のビルドアップ基板の剥離方法。
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