JP5497506B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
例えば、遊技盤に設けられた始動入賞口に遊技球が入賞すると、遊技盤中の可変表示装置に表示される図柄が変動を開始し、所定時間経過後に停止した図柄が予め定めた大当たり図柄となった場合に大当たり状態となり、遊技者が大量の出球を獲得できるようになっている。このような遊技機では、遊技の興趣を高めるために様々な表示演出が行われる。
例えば、本出願人の提案に係る特許文献1には、遊技盤面上に設けた液晶表示装置の表示面を開閉する障子や扉の開閉部材を盤面と略平行な方向へ開閉、出没動作させることによって遊技進行上特徴的な演出効果を発揮させるようにした可動盤面部品が提案されている。
駆動機構110としては、ラックアンドピニオン機構が使用されることが多く、紙面と直交する方向へ開閉動作する各開閉部材100、105の下部に夫々水平方向に延びるように固定した樹脂製ラックギヤ111、115に対して樹脂製ピニオンギヤ120を噛合させておき、図示しないモータからの駆動力によってピニオンギヤ120を回転させることにより開閉部材100、105を水平方向へ進退させる。このタイプの駆動機構においては、各111、115ラックギヤは遊技機本体側に水平に支持された丸棒状の金属シャフト112、116により水平方向へガイドされている。即ち、各ラックギヤ111、115の内部には軸方向へ貫通する円筒状の丸穴(凹所)111a、115aが形成されており、各丸穴111a、115a内に丸棒状の金属シャフト112、116を挿通した構成となっている。
また、開閉部材の下部とラックギヤとの固定方法は、図13中に示すように螺子125による単純な螺子止め構造となっているに過ぎないため、耐久性が十分でなく、経年的に螺子止め部が弛みを起こして開閉部材とラックギヤとががたつきを起こしやすくなり、最悪の場合には破損することとなる。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、遊技盤面と並行に水平移動して液晶表示装置等を開閉する開閉部材の下部にラックギヤを螺子止め固定し、このラックギヤを固定側のピニオンギヤによって進退させるように構成した場合に、ラックギヤがそのガイドシャフトを中心として前後揺動したり、螺子止め部が経時的に緩むことを効果的に防止することができる可動盤面部品を備えた遊技機を提供することを目的としている。
従来、一つ、又は2以上の開閉部材を閉止位置と開放位置との間で水平方向へ進退させる場合に、開閉部材の下部を丸棒状のガイドレールで支持していたため、開閉部材が前後方向へ揺動し、開閉動作、開閉軌道が安定しないという不具合があった。
本発明では、断面形状が非円形のガイドレールによって開閉部材下部を前後方向へ揺動不能に支持したので、従来の不具合を解消できる。
ガイド突起の頂部との接触部が線接触となり、接触抵抗を大幅に低減できるので、移動がスムーズになる。
従来はラックギヤ部材と開閉部材下部とを単なる螺子留めにより固定していたため、当該固定部の強度が十分でなかったが、本発明ではそのような不具合を解消できる。
図1は本発明に係る可動盤面部品を搭載したパチンコ遊技機の正面図である。
遊技盤1の前面側には、ガラス板を支持したガラス枠2が開閉可能に取り付けられている。また遊技盤1の下部には遊技球を貯留する受け皿部3と、受け皿部内の遊技球を発射する発射レバー4が設けられている。また、受け皿部3の上面には遊技機用ボタンスイッチや、遊技球の購入ボタン、購入取り消しボタン(何れも図示せず)が設けられている。
遊技盤1の裏面には、液晶画面、主制御基板とサブ制御基板等、遊技の進行、演出に関わる裏部品を組み付けた合成樹脂製の機構板(何れも図示せず)が開閉自在に装着されている。遊技盤1における遊技領域1aの周囲には、発射レバー4を操作することにより発射装置から発射された遊技球を遊技領域1aの上部に案内したり、アウト口10に案内する外レールR1、及び内レールR2が設けられている。
遊技盤1のほぼ中央部には、中央が開口したセンター部材5が配置される。センター部材5の内部には図柄表示装置6が配置されている。図柄表示装置6は、例えば、液晶表示装置等の液晶表示パネルによって構成され、通常動作状態の時は、図示しない特別図柄画像が表示される。また、いわゆる特別遊技状態の時は、特別遊技状態であることを示す演出画像等が表示される。本例では、図柄表示装置6の前方に仮面を象った2枚の開閉部材50、60が横方向へ開閉自在に配置されている。開閉部材は本発明の特徴をなす可動盤面部品30を構成している。
可変入賞装置11は、図柄表示装置6を可変表示させるための左右一対の開閉爪(可動片)を有する電動式チューリップを備えて構成される。
また遊技盤1には普通入賞口14やアウト口10等が設けられていると共に、風車15や図示しない多数の遊技釘が突設されている。遊技釘は、遊技球の落下速度を遅くすると共に、落下方向を複雑に変化させて遊技進行上の興趣を高めている。
ゲート12を遊技球が通過したことを条件に乱数制御により普通図柄が所定態様となった場合に、可変入賞装置に設けられた電動式チューリップから成る可動片を所定時間、開成動作するように構成されている。
また図柄表示装置6に表示される特別図柄は、停止図柄が予め定められた図柄の組合せ、例えば同一図柄の組合せとなった場合に大当たり状態となるように構成されている。また特別図柄は可変入賞装置の電動式チューリップの開成動作により遊技球が誘導される下始動口(図示していない)において遊技球を検出することを条件に乱数制御等により表示がスクロールする等、所定の変動パターンで所定時間変動(可変)して図柄で停止するようになっている。その際、有効ライン上に2個の停止図柄が同一となった場合に、リーチ状態が発生し、このリーチ状態において、有効ライン上の最後の停止図柄が既に停止している2個の図柄と同一となった場合に大当たり状態が発生する。なお、特別図柄としては、数字図柄、アルファベット図柄、キャラクター図柄等が使用可能である。
可動盤面部品30は、遊技盤1に固定されるベース部材31と、ベース部材31に設けた上部ガイド部32、及び下部ガイド部40によって夫々上部と下部をガイドされつつ水平方向へ移動する仮面を象った左右一対の開閉部材50、60と、各開閉部材50、60の下部に夫々水平に固定されたラックギヤ部材51、61と、各ラックギヤ部材51、61と噛合して回転することにより各ラックギヤ部材を水平方向へ進退させるピニオンギヤ70と、ピニオンギヤを駆動するモータ71と、を備える。本例では、開閉部材50側のラックギヤ部材51はその下部にラックギヤ51aを有し、開閉部材60側のラックギヤ部材61はその上部にラックギヤ61aを有する。
開閉部材50、60を開閉動作させるための駆動機構は、ピニオンギヤ70と、これを駆動するモータ71と、モータからの駆動力をピニオンギヤ70に伝達する中間ギヤ群72と、モータを制御する図示しない制御手段と、を備えている。
各開閉部材50、60の下部には夫々張出し片52、62が下方へ向けて張り出しており、各張出し片52、62の下部には夫々ラックギヤ部材51、61が固定されている。各張出し片52、62と各ラックギヤ部材51、61との固定は単なる螺子による締結ではなく、張出し片52、62に形成した水平方向へ延びる長穴52a、62a内に、各ラックギヤ部材51、61から前方へ突設した横長(薄肉板状)の突片54、64を嵌合させた状態で、螺子75により各張出し片52、62と各ラックギヤ部材51、61とを締結する構造である。
ガイドレール41の前面の上下端縁からは夫々前方へ向けて小突条41aを突設している。換言すれば、ガイドレール41の前面に設けた凹所内にガイド突起53cを嵌合させている。ガイドレール41の背面41bは下方へ突出しており、この突出した背面41bはラックギヤ部材51の一部51bによってガイドされるため、被ガイド凹所53からのガイドレール41の離脱が防止される。また、ガイドレール41の縦断面形状は非円形であり、その外面は非円形の内面形状を有した被ガイド凹所53により近接状態で支持されているため、ガイドレール41を回転軸としてラックギヤ部材51を前後方向へ回動させることは不可能となる。このため、ラックギヤ部材51を下部に支持した開閉部材50がガイドレール41を中心として前後へ回動する不具合を防止できる。図12(a)は開閉部材が前後動することが阻止される状態を示しており、同図(b)のようにガイドレールGが断面円形の棒材である場合に比して開閉部材の前後動を大幅に阻止できることが分かる。
なお、ガイドレール41とラックギヤ部材51との係合部の構造は、ガイドレール42とラックギヤ部材61との係合部の構造と同様である。
各ガイドレール41、42の断面形状は、図示のように略四角形であってもよいし、三角形、五角形等々の多角形、不定形であってもよい。要するに、被ガイド凹所53、63と係合した際に前後方向への回動を阻止しえる形状であればどのような形状であってもよい。
また、各張出し片52、62と各ラックギヤ部材51、61との固定は単なる螺子による締結ではなく、張出し片52、62に形成した水平方向へ延びる長穴52a、62a内に、各ラックギヤ部材51、61から前方へ突設した横長(薄肉板状)の突片54、64を嵌合させた状態で、螺子75により各張出し片52、62と各ラックギヤ部材51、61とを締結する構造である。このため、開閉部材とラックギヤ部材とが螺子止め固定されているに過ぎない従来構造に比して、経年的に螺子止め部が弛みを起こして開閉部材とラックギヤとががたつきを起こしたり、破損し易くなるという不具合を解消できる。
本発明の可動盤面部品を遊技盤に組み込むことにより構築される遊技盤ユニットは、パチンコ遊技機、その他の遊技機に適用することができる。
Claims (2)
- ベース部材に設けた上部ガイド部と下部ガイド部によって夫々上部と下部をガイドされつつ水平方向へ移動する少なくとも一つの開閉部材と、該開閉部材の下部に水平に固定されたラックギヤ部材と、該ラックギヤ部材と噛合して回転することにより該ラックギヤ部材を水平方向へ進退させるピニオンギヤと、該ピニオンギヤを駆動するモータと、を備えた可動盤面部品を有した遊技機であって、
前記下部ガイド部は、水平方向へ延びるガイドレールを備え、該ガイドレールを中心として前記ラックギヤ部材が前後方向へ回動し得る構成を備え、
前記ガイドレールの断面形状を非円形とし、且つ前記ラックギヤ部材に、前記ガイドレールの外面と整合して前後方向への相対的回動を阻止されつつ水平方向へ滑動する内面形状を有した被ガイド凹所を備えることにより、前記ガイドレールを中心として前記ラックギヤ部材が前後方向へ回動することを阻止し、
前記ガイドレール、或いは前記被ガイド凹所内壁の何れか一方に、断面形状が湾曲したガイド突起を設け、該ガイド突起の頂部を前記被ガイド凹所内壁、或いは前記ガイドレールと摺接させたことを特徴とする遊技機。 - 前記開閉部材の下部に形成した水平に延びる長穴内に前記ラックギヤ部材に突設した横長の突片を嵌合させた状態で、前記開閉部材と前記ラックギヤ部材とを螺子止め固定したことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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