JP5497010B2 - 温度センサの異常診断装置及び燃料噴射制御装置並びに蓄圧式燃料噴射装置 - Google Patents

温度センサの異常診断装置及び燃料噴射制御装置並びに蓄圧式燃料噴射装置 Download PDF

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Description

本発明は、蓄圧式燃料噴射装置に設けられた燃料の温度を測定するための温度センサの異常診断装置、及び内燃機関の気筒内への燃料噴射制御を行うための燃料噴射制御装置、並びに蓄圧式燃料噴射装置に関するものである。
従来、ディーゼルエンジンをはじめとする内燃機関の気筒内に燃料を噴射する装置として、複数の燃料噴射弁が接続されるとともに高圧燃料が蓄積されるコモンレールを備え、高圧燃料が各燃料噴射弁に供給された状態で燃料噴射弁の通電制御を行うことによって、燃料の緻密な噴射が可能にされた蓄圧式燃料噴射装置が用いられている。
このような蓄圧式燃料噴射装置は、低圧ポンプと、高圧ポンプと、コモンレールと、燃料噴射弁とを主たる要素として備えており、燃料タンク内の燃料が低圧ポンプによって高圧ポンプに圧送されるとともに高圧ポンプによって加圧されてコモンレールに圧送され、各燃料噴射弁に高圧燃料が供給される。この状態で燃料噴射弁への通電のオンオフによって燃料噴射弁の開弁時期及び開弁時間が制御されることで、内燃機関への様々な燃料噴射パターンが実現可能となっている。
このような蓄圧式燃料噴射装置では、高圧ポンプの加圧室に供給する低圧燃料の流量を調節することでコモンレールへの高圧燃料の圧送量を調節したり、あるいは、コモンレールに圧送された高圧燃料の一部を燃料低圧系に戻したり、さらには、これらの制御を併用したりすることによって、コモンレール内の圧力(以下「レール圧」と称する。)が制御される。
これらのレール圧を制御する手段にはそれぞれ利点がある。例えば、内燃機関の始動直後等の蓄圧式燃料噴射装置の温度が低い状態においては、コモンレールへの高圧燃料の圧送量を調節せずに大量の高圧燃料をコモンレールに圧送しつつ、レール圧の目標値に応じてコモンレールに接続された圧力制御弁を開閉して高圧燃料の一部を燃料タンクに戻す制御が行われる(以下、この制御を「排出量制御モード」と称する。)。このような圧力制御弁によるレール圧制御では、大量の高圧燃料が圧送されるとともにコモンレールから排出された高圧燃料が燃料タンクに戻され循環することによって燃料温度が上昇するために、燃料温度を速やかに適温まで上昇させることができる。
一方、蓄圧式燃料噴射装置の温度が上昇した状態においては、圧力制御弁を閉じ、加圧室に送る低圧燃料の流量を制御する流量制御弁の開度をレール圧の目標値に応じて調節して、必要な量の高圧燃料をコモンレールに圧送する制御が行われる(以下、この制御を「供給量制御モード」と称する。)。このような流量制御弁によるレール圧制御では、必要な量の高圧燃料のみがコモンレールに圧送されるため燃料の利用効率が向上する。
これらのレール圧の制御モードを使い分けるにあたり、蓄圧式燃料噴射装置のいずれかの位置に燃料温度を検出するための温度センサを設け、検出される燃料温度によって制御モードの切換えを行うように構成された蓄圧式燃料噴射装置がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−339830号公報 (段落[0036]〜[0037] 図11)
しかしながら、レール圧の制御モードの選択に用いられる温度センサが何らかの原因で故障すると、レール圧の制御モードの切換えが適切に行われなくなるおそれがある。例えば、温度センサが故障すると、燃料温度が制御モードが切換えられる所定温度以上になっていても排出量制御モードが継続されたり、あるいは、燃料温度が所定温度未満であるにもかかわらず供給量制御モードが継続されたりするおそれがある。
排出量制御モードは、高圧ポンプから大量の高圧燃料が圧送され、高圧ポンプの駆動トルクが大きくなる状態であるために、排出量制御モードが継続されると燃費が悪化するとともに、燃料温度が上昇し続け燃料高圧系の損傷や燃料低圧系からの燃料漏れが引き起こされるおそれがある。一方、供給量制御モードは、燃料温度が上昇しにくい状態であるために、例えば、内燃機関の始動直後等の燃料温度が低い状態において供給量制御モードでレール圧の制御が行われると、燃料の粘度が高い状態となって燃料噴射量制御の精度が低下するおそれがある。
蓄圧式燃料噴射装置に設けられる温度センサは、レール圧の制御モードの選択に用いられるだけでなく、燃料噴射量の演算や燃料噴射弁の開弁時間の補正等、さまざまな制御に用いられる場合があり、温度センサが故障すると、レール圧の制御モードの選択に限らず燃料温度が関与するさまざまな制御が適切に行われなくなるおそれがある。
温度センサの異常診断は、例えば、始動時において、内燃機関の冷却水の水温センサと比較することで行われる場合があるが、この診断方法では、内燃機関の始動後に温度センサが故障した場合には異常を把握することができない。また、温度センサには、検出される電圧がゼロであったり、あるいは、最大値となったりしたときに故障が生じたことを判断する機能を有するものもあるが、このような故障検知機能では、温度センサの検出信号を送受信する回路の断線やバッテリーショート等の確認はできるものの、温度センサによってある一定の温度が継続的に検出されるような故障について検知することができない。
そこで、本発明の発明者は鋭意努力し、燃料を昇温可能な燃料昇温手段を駆動又は停止することによって燃料温度を変化させつつ燃料温度の検出に用いられる温度センサの出力を見ることにより、当該温度センサの異常の有無が診断可能になり、上述した問題を解決できることを見出し、本発明を完成させたものである。すなわち、本発明は、蓄圧式燃料噴射装置に設けられた燃料温度を検出するための温度センサの異常の有無を容易に診断することができる温度センサの異常診断装置及び燃料噴射制御装置並びに蓄圧式燃料噴射装置を提供することを目的とする。
本発明によれば、低圧ポンプによって送られる燃料を高圧ポンプで加圧して複数の燃料噴射弁が接続されたコモンレールに圧送するとともに、燃料噴射弁を開閉制御することで内燃機関の気筒内に燃料を噴射する蓄圧式燃料噴射装置に設けられ、燃料の温度を測定するための温度センサの異常の有無を診断するための温度センサの異常診断装置において、高圧ポンプに送られる燃料を昇温させるための燃料昇温手段の動作制御を行う燃料昇温手段制御部と、燃料昇温手段の動作制御を実行したときの温度センサの出力を見ることで、温度センサの異常の有無を診断するセンサ異常診断部と、を備え、燃料の温度が上昇すべき状況において上昇しない場合に、温度センサの異常の有無診断を実行し、燃料の温度が上昇すべき状況において上昇した場合に、温度センサの異常の有無の診断を禁止することを特徴とする温度センサの異常診断装置が提供され、上述した問題を解決することができる。
また、本発明の温度センサの異常診断装置を構成するにあたり、センサ異常診断部は、燃料昇温手段の動作制御による燃料の温度の変動に伴って温度センサの出力が変動するか否かを判別することが好ましい。
また、本発明の温度センサの異常診断装置を構成するにあたり、燃料昇温手段制御部は、燃料昇温手段としての燃料ヒータの出力を変化させることで燃料の温度を変動させることが好ましい。
また、本発明の温度センサの異常診断装置を構成するにあたり、燃料昇温手段制御部は、燃料昇温手段としての、高圧ポンプで加圧された燃料の一部を高圧ポンプの上流側に戻すための弁を開くことで燃料の温度を変動させることが好ましい。
また、本発明の温度センサの異常診断装置を構成するにあたり、燃料昇温手段制御部は、燃料昇温手段としての燃料ヒータを作動させ、センサ異常診断部は、燃料ヒータを作動させたにもかかわらず温度センサの出力が所定値未満の状態で変動しないときに温度センサに異常が生じていると判別することが好ましい。
また、本発明の別の態様は、低圧ポンプによって送られる燃料を高圧ポンプで加圧して複数の燃料噴射弁が接続されたコモンレールに圧送するとともに、燃料噴射弁を開閉制御することで内燃機関の気筒内に燃料を噴射する蓄圧式燃料噴射装置の制御を行うための内燃機関の燃料噴射制御装置において、高圧ポンプの加圧室に供給される燃料の流量を調節することでコモンレールの圧力制御を行う供給量制御部と、コモンレールからの燃料排出量を調節することでコモンレールの圧力制御を行う排出量制御部と、燃料の温度を検出する温度センサの出力に基づいて供給量制御部又は排出量制御部あるいは両方の圧力制御部によるコモンレールの圧力制御を実行させる圧力制御部選択部と、高圧ポンプに送られる燃料を昇温させるための燃料昇温手段の動作制御を行う燃料昇温手段制御部と、燃料昇温手段の動作制御を実行したときの温度センサの出力を見ることで、温度センサの異常の有無を診断するセンサ異常診断部と、を備え、燃料の温度が上昇すべき状況において上昇しない場合に、温度センサの異常の有無診断を実行し、燃料の温度が上昇すべき状況において上昇した場合に、温度センサの異常の有無の診断を禁止することを特徴とする燃料噴射制御装置である。
また、本発明のさらに別の態様は、低圧ポンプによって送られる燃料を高圧ポンプで加圧して複数の燃料噴射弁が接続されたコモンレールに圧送するとともに、燃料噴射弁を開閉制御することで内燃機関の気筒内に燃料を噴射する蓄圧式燃料噴射装置において、燃料の温度を検出するための温度センサと、高圧ポンプに送られる燃料を昇温するための燃料昇温手段と、コモンレール内の圧力制御に用いられ高圧ポンプの加圧室に供給される燃料の流量を調節する流量制御弁と、コモンレール内の圧力制御に用いられコモンレールからの燃料排出量を調節する圧力制御弁と、温度センサの出力に基づいて流量制御弁又は圧力制御弁あるいは両方を用いたコモンレールの圧力制御を実行させる制御装置と、を備えるとともに、
制御装置は、燃料の温度が上昇すべき状況において上昇しない場合に、燃料昇温手段の動作制御を実行したときの温度センサの出力を見ることによる、温度センサの異常の有無診断を実行し、燃料の温度が上昇すべき状況において上昇した場合に、温度センサの異常の有無の診断を禁止することを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置である。
本発明の温度センサの異常診断装置によれば、燃料昇温手段制御部によって燃料昇温手段を制御し燃料温度を変化させるとともに、センサ異常診断部がそのときの温度センサの出力に基づいて温度センサの異常の有無を診断することで、温度センサの異常を容易に把握することができる。したがって、温度センサによって検出されるさまざまな制御が適切に行われる。
また、本発明の燃料噴射制御装置及び蓄圧式燃料噴射装置によれば、燃料昇温手段制御部によって燃料昇温手段を制御し燃料温度を変化させるとともに、センサ異常診断部がそのときの温度センサの出力に基づいて温度センサの異常の有無を診断することで、レール圧の制御モードの切換えに用いられる温度センサの異常が容易に把握される。したがって、レール圧の制御モードが適切に切換えられないで蓄圧式燃料噴射装置が使用され続けるおそれがなくなり、燃料高圧系の損傷や燃料低圧系からの燃料漏れの低減が図られ、さらには、燃料噴射制御の精度の低下が防止される。
本発明の第1の実施の形態にかかる蓄圧式燃料噴射装置の構成例を示す図である。 第1の実施の形態にかかる燃料噴射制御装置の構成例を説明するためのブロック図である。 第1の実施の形態にかかる温度センサの異常診断方法を説明するためのフロー図である。 第1の実施の形態にかかる温度センサの異常診断方法を具体的に説明するためのフロー図である。 第1の実施の形態にかかる温度センサの異常診断方法を具体的に説明するためのフロー図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる蓄圧式燃料噴射装置の構成例を示す図である。 第2の実施の形態にかかる燃料噴射制御装置の構成例を説明するためのブロック図である。 第2の実施の形態にかかる温度センサの異常診断方法を具体的に説明するためのフロー図である。 第2の実施の形態にかかる温度センサの異常診断方法を具体的に説明するためのフロー図である。 第2の実施の形態にかかる温度センサの異常診断方法を具体的に説明するためのフロー図である。
以下、図面を参照して、本発明の温度センサの異常診断装置及び燃料噴射制御装置並びに蓄圧式燃料噴射装置に関する実施の形態について具体的に説明する。ただし、かかる実施の形態は本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で任意に変更することが可能である。なお、それぞれの図中、同じ符号を付してあるものは同一の部材を示しており、適宜説明が省略されている。
[第1の実施の形態]
1.蓄圧式燃料噴射装置
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる蓄圧式燃料噴射装置50の全体構成を示している。この図1に示す蓄圧式燃料噴射装置50は、車両のディーゼルエンジンの気筒内に燃料を噴射する蓄圧式燃料噴射装置であって、燃料タンク1と、低圧ポンプ2と、燃料フィルタ4と、高圧ポンプ5と、コモンレール10と、燃料噴射弁13等を主たる要素として備えている。
低圧ポンプ2と燃料フィルタ4、及び燃料フィルタ4と高圧ポンプ5は低圧燃料通路18a、18bで接続され、高圧ポンプ5とコモンレール10、及びコモンレール10と燃料噴射弁13は高圧燃料通路37、39で接続されている。また、高圧ポンプ5やコモンレール10、燃料噴射弁13等には、排出される燃料を燃料タンク1に戻すための燃料リーク通路30a〜30cが接続されている。図1では、高圧燃料通路37、39が太線で示され、低圧燃料通路18a、18b及び高圧ポンプ5内の低圧燃料通路18cが細線で示され、燃料リーク通路30a〜30cが破線で示されている。
低圧ポンプ2は、燃料タンク1内の低圧燃料を吸い上げ、低圧燃料通路18a〜18cを介して高圧ポンプ5の加圧室5aに向けて低圧燃料を圧送する。図1に示される低圧ポンプ2は、低圧燃料が貯蔵された燃料タンク1内に備えられたインタンクの電動低圧ポンプであって、バッテリー又はオルタネータから供給される電圧によって駆動される。この低圧ポンプ2の燃料吸い込み口にはプレフィルタ3が備えられ、燃料タンク1内の燃料に異物が混入している場合に、それらの異物が低圧ポンプ2に吸い込まれないようにプレフィルタ3によって捕集される。
ただし、低圧ポンプ2はインタンクの電動低圧ポンプに限られるものではなく、燃料タンク1の外部に設けられる電動低圧ポンプであってもよいし、内燃機関の動力によって駆動されるギアポンプであってもよい。
燃料フィルタ4は、低圧ポンプ2と高圧ポンプ5とを接続する低圧燃料通路18a、18bの間に備えられている。この燃料フィルタ4によって低圧燃料中の異物が捕集され、高圧ポンプ5に異物が流入しないようになっている。
また、本実施形態の蓄圧式燃料噴射装置50では、燃料フィルタ4に、燃料昇温手段としての燃料ヒータ23が備えられている。この燃料ヒータ23は、例えば、内燃機関の始動時等の燃料温度が低い状況において、燃料温度を速やかに上昇させるために備えられる。
高圧ポンプ5は、低圧ポンプ2によって圧送され、燃料吸入弁6を介して加圧室5aに導入される低圧燃料をプランジャ7によって加圧し、高圧燃料を燃料吐出弁9及び高圧燃料通路37を介してコモンレール10に圧送する。図1に示す蓄圧式燃料噴射装置50では、低圧燃料通路18a、18bを介して高圧ポンプ5内に送られる低圧燃料は、一旦、カム15が収容されたカム室16内に流れ込み、そこからさらに低圧燃料通路18cを介して加圧室5aに送られる。
カム室16と加圧室5aとを接続する低圧燃料通路18cの途中には流量制御弁8が備えられている。流量制御弁8は、例えば、供給されるパルス電圧の大きさによって弁体のストローク量が可変である電磁比例式の流量制御弁が用いられる。この流量制御弁8は、燃料温度が所定温度以上になっている場合において、要求されるコモンレール圧及び要求噴射量に応じて燃料噴射制御装置70によって制御され、加圧室5aに供給される低圧燃料の流量が調節される。
また、流量制御弁8よりも上流側の低圧燃料通路18cから分岐した燃料通路が設けられ、この燃料通路には流量制御弁8と並列的に配置された圧力調整弁14が備えられている。圧力調整弁14はさらに燃料タンク1に通じる燃料リーク通路30aに接続されている。この圧力調整弁14は、前後の差圧、すなわち、低圧燃料通路18c内の圧力と、燃料リーク通路30a内の圧力との差が所定値を越えたときに開弁されるオーバーフローバルブが用いられている。したがって、電動低圧ポンプ2によって低圧燃料が圧送されている状態においては、低圧燃料通路18a〜18c及びカム室16内の圧力が、燃料リーク通路30a内の圧力に対して所定の差圧分大きくなるように維持される。
また、本実施形態の蓄圧式燃料噴射装置50では、高圧ポンプ5の低圧燃料通路18c内を流通する低圧燃料の温度を検出するための温度センサ25が備えられている。ただし、燃料温度を検出するための温度センサ25は、蓄圧式燃料噴射装置50内の燃料通路のいずれの場所に備えられていても構わない。
高圧ポンプ5を駆動するカム15は、内燃機関のドライブシャフトにギアを介して連結されたカムシャフトに固定されている。本実施形態の蓄圧式燃料噴射装置50の高圧ポンプ5は、二本のプランジャ7がカム15によって押し上げられ、二つの加圧室5a内で低圧燃料が加圧されて、各加圧室5aからコモンレール10に対して高圧燃料が圧送される。
コモンレール10は、高圧ポンプ5から圧送される高圧燃料を蓄積し、高圧燃料通路39を介して接続された複数の燃料噴射弁13に対して高圧燃料を供給する。このコモンレール10にはレール圧センサ21及び圧力制御弁12が取り付けられている。レール圧センサ21で検出されるレール圧の信号は燃料噴射制御装置70に送られる。
圧力制御弁12は、例えば、供給されるパルス電圧の大きさによって弁体のストローク量が可変である電磁比例式の制御弁が用いられる。この圧力制御弁12は、燃料温度が所定温度に達していない場合において、要求されるコモンレール圧及び要求噴射量に応じて燃料噴射制御装置70によって制御され、コモンレール10から燃料リーク通路30bに排出する燃料のリーク量が調節される。
コモンレール10に接続された燃料噴射弁13は、噴射孔が設けられたノズルボディと噴射孔を閉塞するノズルニードルとを備え、ノズルニードルの後端側に作用する背圧が逃されることによって噴射孔が開かれることで、コモンレール10から供給される高圧燃料を内燃機関の気筒内に噴射する。燃料噴射弁13は、例えば、背圧制御部として電磁ソレノイドが備えられた電磁式の燃料噴射弁や、背圧制御部としてピエゾ素子が備えられた電歪式の燃料噴射弁が用いられる。
2.燃料噴射制御装置(温度センサの異常診断装置)
図2は、本実施形態の蓄圧式燃料噴射装置50に備えられた燃料噴射制御装置70の構成のうち、レール圧の制御モードの切換えを行う部分及び温度センサの異常診断を行う部分を機能的なブロックで表した構成例を示している。
この燃料噴射制御装置70は、公知の構成からなるマイクロコンピュータを中心に構成されており、レール圧検出部71と、目標レール圧演算部72と、燃料温度検出部73と、圧力制御部選択部74と、供給量制御部75と、排出量制御部76と、燃料昇温手段制御部77と、センサ異常診断部78とを備えている。これらの各部は、具体的にはマイクロコンピュータによるプログラムの実行によって実現される。
このうち、レール圧検出部71は、コモンレール10に備えられたレール圧センサ21のセンサ値S1に基づき継続的にレール圧Prailを検出する。また、目標レール圧演算部72は、内燃機関の気筒内への目標燃料噴射量Qtgtやアクセル操作量Acc等に基づき、目標レール圧Ptgtを算出する。検出されたレール圧Prail及び算出された目標レール圧Ptgtは、それぞれ供給量制御部73及び排出量制御部75に送られる。
燃料温度検出部73は、高圧ポンプ5に備えられた温度センサ25のセンサ値S2に基づき継続的に燃料温度Tfを検出する。検出された燃料温度Tfは圧力制御部選択部74、燃料昇温手段制御部77及びセンサ異常診断部78に送られる。
圧力制御部選択部74は、検出された燃料温度Tfに基づいて、供給量制御部75及び排出量制御部76のいずれの圧力制御部によってレール圧を制御するかを選択する。本実施形態の圧力制御部選択部74では、燃料の粘度が所定値以下となるような燃料温度の閾値Tf0が設定されており、燃料温度Tfが閾値Tf0未満のときには排出量制御部76が選択され、燃料温度Tfが閾値Tf0以上のときに供給量制御部75が選択される。閾値Tf0は一例として15℃に設定される。
また、本実施形態では、燃料温度Tfの閾値Tf0を基準として供給量制御部75又は排出量制御部77のいずれか一方が選択されるように構成されているが、圧力制御部を切換える閾値が複数設けられていてもよく、また、燃料温度Tfとそれ以外の要素とを併せて圧力制御部の切換えを選択するようにしてもよい。さらには、供給量制御部75又は排出量制御部77のいずれか一方が選択されるのみでなく、両方の圧力制御部をともに制御することでレール圧制御が行われるようにしてもよい。
供給量制御部75は、高圧ポンプ5に備えられた流量制御弁8の制御を行うことでレール圧の制御を行う。具体的には、レール圧検出部71で検出されるレール圧Prailが目標レール圧Ptgtとなるように、流量制御弁8のフィードバック制御を行う。
排出量制御部76は、コモンレール10に備えられた圧力制御弁12の制御を行うことでレール圧の制御を行う。具体的には、レール圧検出部71で検出されるレール圧Prailが目標レール圧Ptgtとなるように、圧力制御弁12のフィードバック制御を行う。
燃料昇温手段制御部77は、燃料フィルタ4に備えられた燃料ヒータ23の駆動制御を行う。燃料昇温手段制御部77は、基本的に、内燃機関の始動時や、燃料温度検出部73で検出される燃料温度Tfがあらかじめ設定された基準温度Tfhよりも低くなった場合に、燃料ヒータ23への通電信号を出力する。
また、本実施形態の燃料噴射制御装置70の燃料昇温手段制御部77は、内燃機関の始動時等、燃料温度検出部73で検出される燃料温度Tfが上昇すべき状況において燃料温度Tfが上昇しない場合に、温度センサ25の異常診断を行うために燃料ヒータ23への通電又は通電停止の信号S3を出力する。温度センサ25の異常診断を行うために燃料ヒータ23への通電又は通電停止の信号S3を出力する際には、センサ異常診断部78に対しても診断実行信号S4を送信する。
具体的に、温度センサ25の異常診断を行うタイミングとしては、内燃機関の始動後、あらかじめ設定された所定時間を経過したにもかかわらず温度センサ25で検出される燃料温度Tfの変化が基準変化量ΔTf0に満たない場合であってもよいし、さらに、燃料タンク1内の燃料の残量を考慮して所定時間が変更されるようにしてもよい。
さらには、内燃機関の始動後に限らず、燃料温度Tfが上昇しやすい、排出量制御部76によってレール圧制御が行われている状況下において、温度センサ25によって検出される燃料温度Tfの所定時間での変化量ΔTfが基準変化量ΔTf0に満たない場合に温度センサ25の異常診断を行うようにしてもよい。
この基準変化量ΔTf0は、燃料ヒータ23に通電されている状態か否かによって、さらには、燃料温度Tfの変化量ΔTfを算出する所定時間によって可変とされる値であってもよい。
また、燃料ヒータ23に通電が行われている状態で温度センサ25の出力に基づき検出される燃料温度Tfの変化量ΔTfが基準変化量ΔTf0に満たない時には、燃料昇温手段制御部77は、燃料ヒータ23への通電を停止させる。一方、燃料ヒータ23に通電が行われていない状態で温度センサ25の出力に基づき検出される燃料温度Tfの変化量ΔTfが基準変化量ΔTf0に満たない時には、燃料昇温手段制御部77は、燃料ヒータ23に対して通電を行う。このように燃料ヒータ23への通電又は通電の停止を行うことで、燃料温度Tfが変化させられる。
センサ異常診断部78は、燃料昇温手段制御部77から診断実行信号S4を受信すると、燃料温度検出部73で検出される燃料温度Tfを継続的に読み込み、燃料ヒータ23による燃料温度の変化に対して温度センサ25が応答しているか否かを見ることで、温度センサ25の異常の有無を診断する。
具体的に、センサ異常診断部78は、診断実行信号S4を受信した時に温度センサ25で検出される燃料温度Tfdig1を読み込んで開始値として設定するとともに、タイマカウントを開始する。そして、タイマ値が所定の診断期間tdigを経過した時に再び温度センサ25で検出される燃料温度Tfdig2を読み込んで燃料温度の変化量ΔTfdigを算出し、この変化量ΔTfdigが燃料ヒータ23による燃料温度Tfの変化に見合う最低限の基準変化量ΔTfdig0よりも大きく変化したか否かを判別する。
このときの比較対象とされる基準変化量ΔTfdig0は、温度センサ25の異常診断の実行にあたって、燃料ヒータ23に対して通電が開始されているか、又は通電が停止されたかによって、正の値又は負の値に設定される。ただし、変化量ΔTfの絶対値|ΔTf|を基準変化量ΔTfdigと比較するようにしてもよい。
本実施形態の燃料噴射制御装置70のセンサ異常診断部78では、基準変化量ΔTfdig0の値は、燃料ヒータ23への通電時間(診断期間tdig)と燃料タンク1内の燃料の残量Lに基づいて設定される。燃料温度の変化量ΔTfdigが基準変化量ΔTfdig0よりも大きく変化している場合には温度センサ25の異常は見られないと判断し、温度センサ25の異常無しを示す信号Sokを出力する。一方、燃料温度の変化量ΔTfdigが基準変化量ΔTfdig0に満たない場合には温度センサ25の異常が見られると判断し、温度センサ25の異常を示す信号Serrorを出力する。
ただし、診断実行信号S4を受信した時に温度センサ25で検出される燃料温度Tfdig1を読み込んで開始値として設定した後、継続的に燃料温度Tfを読み込み、タイマ値が所定の診断期間tdigを経過する前に燃料温度の変化量ΔTfdigが基準変化量ΔTfdigを上回ったところで温度センサ25の異常無しを示す信号Sokを出力して診断を終了するようにしてもよい。
また、燃料昇温手段制御部77によって燃料ヒータ23に通電を行う際に、燃料タンク1内の燃料の残量等を考慮して、あらかじめ所定期間tdig経過後に燃料温度の変化量ΔTfdigが所定の変化量ΔTfdig0となるように燃料ヒータ23への通電量又は通電時間を調節するのであれば、基準変化量ΔTfdig0は固定値とすることができる。
3.温度センサの異常診断方法
次に、図2に示す本実施形態の燃料噴射制御装置70によって行われる温度センサ25の異常診断のフローについて、図3〜図5のフローチャートに基づいて説明する。図3のフローチャートは、本実施形態の温度センサ25の異常診断方法の概略を表しており、図4及び図5のフローチャートが、本実施形態の温度センサ25の異常診断方法の具体例を表している。
図3に示すように、本実施形態の温度センサ25の異常診断方法は、燃料噴射制御装置70の電源がONにされるとともに内燃機関が始動されるステップS1と、温度センサ25の応答性を確認して異常診断を行うか否かを確認するステップS2と、温度センサ25の異常診断を行うにあたり、燃料昇温手段をON又はOFFにするステップS3と、温度センサ25の出力に基づき検出される燃料温度の変化量を算出するステップS4と、燃料温度の変化量をもとにして温度センサ25の異常判定を行うステップS5とからなる。
具体的には、図4及び図5に示すように、まず、スタート後のステップS11において、燃料噴射制御装置70の電源がONになり、内燃機関が始動すると、ステップS12で、レール圧の制御手段として排出量制御部を選択する。次いで、ステップS13で、温度センサ25の出力に基づき燃料温度Tfstartが検出された後、ステップS14で、燃料温度Tfstartが燃料ヒータ23を作動させる基準温度Tfh以下になっているか否かが判別される。
燃料温度Tfstartが基準温度Tfh以下の場合には、ステップS15に進み、燃料ヒータ23に通電を開始するとともに、ステップS16でタイマカウントが開始される。このとき、燃料温度Tfが急激に上昇し始める。その後、ステップS17でタイマ値t1が経過したことを認識すると、ステップS18で再度燃料温度Tfendが検出された後、ステップS19で燃料温度の変化量ΔTf(=Tfend−Tfstart)が算出される。
次いで、ステップS20で、基準変化量ΔTf0として燃料ヒータ23への通電時の基準変化量ΔTf01を選択した後、ステップS21で、算出された燃料温度の変化量ΔTfが基準変化量ΔTf01未満であるか否かが判別される。燃料温度の変化量ΔTfが基準変化量ΔTf01以上になっていれば、温度センサ25は、想定される燃料温度の上昇に応答していると判断されるため、ステップS44で温度センサ25の異常無しを示す信号Sokを出力して、本ルーチンを終了する。一方、ステップS21で燃料温度の変化量ΔTfが基準変化量ΔTf01未満である場合には、温度センサ25の異常診断を実行すべく、次のステップS28に進む。
一方、上述のステップS14で、燃料温度Tfstartが基準温度Tfhを超えている場合には、ステップS22に進み、燃料ヒータ23に通電を行うことなくタイマカウントが開始される。このとき、燃料ヒータ23に通電を行った場合に比べて上昇速度は小さいものの、燃料温度Tfは徐々に上昇する。
その後、ステップS23でタイマ値t2が経過したことを認識すると、ステップS24で再度燃料温度Tfendが検出された後、ステップS25で燃料温度の変化量ΔTf(=Tfend−Tfstart)が算出される。燃料温度Tfの上昇速度が小さいことを考慮して、タイマ値t2は、燃料ヒータ23に通電を行った場合のタイマ値t1よりも大きいことが好ましい。
次いで、ステップS26で、基準変化量ΔTf0として燃料ヒータ23への通電を行わないときの基準変化量ΔTf02を選択した後、ステップS27で、算出された燃料温度の変化量ΔTfが基準変化量ΔTf02未満であるか否かが判別される。燃料温度の変化量ΔTfが基準変化量ΔTf02以上になっていれば、温度センサ25は、想定される燃料温度の上昇に応答していると判断されるため、ステップS44で温度センサ25の異常無しを示す信号Sokを出力して、本ルーチンを終了する。一方、ステップS27で燃料温度の変化量ΔTfが基準変化量ΔTf02未満である場合には、温度センサ25の異常診断を実行すべく、次のステップS28に進む。
ステップS28では、燃料ヒータ23に通電が行われているか否かが判別される。燃料ヒータ23に通電が行われている状態では、ステップS29に進み、燃料ヒータ23への通電を停止する信号が出力される。そして、ステップS30で温度センサ25の出力に基づき燃料温度Tfdig1が検出されるとともに、ステップS31でタイマカウントが開始される。
次いで、ステップS32でタイマ値tdigが経過したことを認識すると、ステップS33で再び温度センサ25の出力に基づき燃料温度Tfdig2を検出し、ステップS34で燃料温度の変化量ΔTfdig(=Tfdig1−Tfdig2)が算出され、ステップS41に進む。
一方、上述のステップS28で、燃料ヒータ23に通電が行われていないと判別されると、ステップS35に進み燃料ヒータ23への通電信号を出力し、ステップS36で温度センサ25の出力に基づき燃料温度Tfdig1が検出されるとともに、ステップS37でタイマカウントが開始される。
次いで、ステップS38でタイマ値tdigが経過したことを認識すると、ステップS39で再び温度センサ25の出力に基づき燃料温度Tfdig2を検出し、ステップS40で燃料温度の変化量ΔTfdig(=Tfdig2−Tfdig1)が算出され、ステップS41に進む。
ステップS41では、そのときの燃料タンク1内の燃料の残量Lを検出するとともに、ステップS42で燃料の残量Lに基づき基準変化量ΔTfdig0(>0)を設定する。本実施形態の基準変化量ΔTfdig0は、燃料温度の変化量ΔTfdigの絶対値を見るために正の値となっている。その後、ステップS43で燃料温度の変化量ΔTfdigが基準変化量ΔTfdig0以上であるか否かが判別される。燃料温度の変化量ΔTfdigが基準変化量ΔTfdig0以上になっていれば、温度センサ25は、燃料ヒータ23への通電又は通電停止による燃料温度Tfの変化に応答していると判断されるため、ステップS44で温度センサ25の異常無しを示す信号Sokを出力して、本ルーチンを終了する。一方、燃料温度の変化量ΔTfdigが基準変化量ΔTfdig0未満であれば、温度センサ25は、燃料ヒータ23への通電又は通電停止による燃料温度Tfの変化に応答していないと判断され、ステップS45で温度センサ25の異常を知らせる信号Serrorを出力して、本ルーチンを終了する。
以上のように温度センサ25の異常診断を行うことにより、燃料温度Tfが変化すべき状況下において温度センサ25の出力に基づいて検出される燃料温度Tfが変化していない場合に温度センサ25の異常診断が行われ、温度センサ25の異常の有無が容易に把握される。したがって、燃料噴射制御装置70において燃料温度Tfに基づくレール圧の制御手段の切換えが正確に行われるため、燃料高圧系の損傷や燃料低圧系からの燃料漏れの低減が図られ、さらには、燃料噴射制御の精度の低下が防止される。
なお、本実施形態では、内燃機関の始動直後に温度センサの異常診断が行われる例を説明したが、温度センサの異常診断は内燃機関の始動直後でなくても実施することができる。
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態にかかる蓄圧式燃料噴射装置150は、燃料フィルタ4に燃料ヒータを備えておらず、コモンレール10から圧力制御弁12を介して排出される燃料を高圧ポンプ5の上流側に戻すことで、温度センサ25の配置位置を通過する燃料温度を昇温させるように構成されたものである。
1.蓄圧式燃料噴射装置
図6は、本実施形態の蓄圧式燃料噴射装置150の全体構成を示している。この図6に示す蓄圧式燃料噴射装置150は、第1の実施の形態の蓄圧式燃料噴射装置50と同様に、燃料タンク1と、低圧ポンプ2と、燃料フィルタ4と、高圧ポンプ5と、コモンレール10と、燃料噴射弁13等を主たる要素として備えている。
これらの各要素は基本的に第1の実施の形態で説明したものと同様の構成を有している。ただし、本実施形態の蓄圧式燃料噴射装置150の燃料フィルタ4には、燃料ヒータが備えられていない。その代わりに、本実施形態の蓄圧式燃料噴射装置150では、コモンレール10から排出される燃料が通過する燃料リーク通路30dは三方弁29に接続されており、この三方弁29には、リーク燃料を燃料タンク1に導く燃料リーク通路30eと、リーク燃料を低圧燃料通路18aに導くバイパス通路31とが接続されている。
本実施形態の蓄圧式燃料噴射装置150においては、この燃料リーク通路30d、バイパス通路31、及び三方弁29によって燃料昇温手段が構成されている。三方弁29は制御装置170によって切換動作が行われ、コモンレール10から排出された燃料を、燃料タンク1又は低圧燃料通路18aのいずれかに導くように流路が切り換えられる。そして、高圧で温度の高いコモンレール10内の高圧燃料が、圧力制御弁12を介して燃料リーク通路30dに排出され、さらに、三方弁29によって流路が切り換えられ、バイパス通路31を介して低圧燃料通路18aに燃料が戻されることで、高圧ポンプ5に送られる燃料温度が速やかに昇温させられる。
2.燃料噴射制御装置
図7は、本実施形態の蓄圧式燃料噴射装置150に備えられた燃料噴射制御装置170の構成のうち、レール圧の制御モードの切換えを行う部分及び温度センサの異常診断を行う部分を機能的なブロックで表した構成例を示している。
この燃料噴射制御装置170は、レール圧検出部71と、目標レール圧演算部72と、燃料温度検出部73と、圧力制御部選択部174と、供給量制御部75と、排出量制御部76と、燃料昇温手段制御部177と、センサ異常診断部78とを備えている。これらの各部は、具体的にはマイクロコンピュータによるプログラムの実行によって実現される。
これらの各部のうち、レール圧検出部71、目標レール圧演算部72、燃料温度検出部73、供給量制御部75、排出量制御部76、センサ異常診断部78の構成は、基本的に第1の実施の形態の燃料噴射制御装置70の各部と同様の機能を有している。
また、本実施形態の燃料噴射制御装置170の圧力制御部選択部174は、通常のレール圧制御を行う際には、第1の実施の形態の燃料噴射制御装置70と同様に、温度センサ25で検出される燃料温度Tfの閾値Tf0を基準として、供給量制御部75及び排出量制御部76のいずれの圧力制御部によってレール圧を制御するかを選択する。
一方、本実施形態の圧力制御部選択部174は、後述する燃料昇温手段制御部177から温度センサ25の異常診断の実行信号S4を受け取ると、そのときの燃料温度Tfにかかわらず、一時的に圧力制御弁12からの高圧燃料の排出量の調節によってレール圧制御が行われるように、排出量制御部76を選択する。具体的には、異常診断の実行信号S4を受け取った時に供給量制御部75によってレール圧制御が行われていたとしても、少なくとも、温度センサ25の異常診断が行われるあらかじめ設定された診断期間tdigの間、コモンレール10内の高圧かつ比較的高温の燃料が三方弁29を介して低圧燃料通路18aに戻されるように、排出量制御部76が選択される。
燃料昇温手段制御部177は、三方弁29の切換制御を行う。温度センサ25の異常診断を行わない期間中、燃料昇温手段制御部177は、コモンレール10に接続された燃料リーク通路30dと、燃料タンク1に通じる燃料リーク通路30eとを接続する。このとき、圧力制御弁12を介してコモンレール10から排出される燃料は、燃料タンク1に戻される。
一方、燃料昇温手段制御部177は、内燃機関の始動後等、燃料温度検出部73で検出される燃料温度Tfが上昇すべき状況において燃料温度Tfが上昇しない場合に、温度センサ25の異常診断を行うために三方弁29に切換信号S5を出力し、コモンレール10に接続された燃料リーク通路30dと、低圧燃料通路18aに通じるバイパス通路31とを接続する。
燃料昇温手段制御部177は、温度センサ25の異常診断を行うために三方弁29への切換信号S5を出力する際に、圧力制御部選択部174及びセンサ異常診断部178に対しても診断実行信号S4を送信する。温度センサ25の異常診断を行うタイミングとしては、第1の実施の形態の燃料噴射制御装置170と同様に種々設定することができる。
燃料昇温手段制御部177によって三方弁29が切換えられ、燃料リーク通路30dとバイパス通路31とが接続されるときには、レール圧の制御手段として、圧力制御部選択部174によって排出量制御部76が選択されるために、コモンレール10内の高圧かつ比較的高温の燃料が燃料リーク通路30dに排出され、さらに、バイパス通路31を流れて低圧燃料通路18aに戻される。その結果、温度センサ25が設けられた低圧燃料通路18cを流れる低圧燃料の温度が速やかに昇温され、この燃料の昇温に対して温度センサ25が応答しているか否かを見ることで温度センサ25の異常の有無を診断するセンサ異常診断部78での異常診断が可能になる。
3.温度センサの異常診断方法
次に、図7に示す本実施形態の燃料噴射制御装置170によって行われる温度センサ25の異常診断のフローの具体例について、図8〜図10のフローチャートに基づいて説明する。本実施形態の温度センサ25の異常診断方法も、基本的な概略は図3に示すフローチャートで表される。
まず、スタート後のステップS51において、燃料噴射制御装置70の電源がONになり、内燃機関が始動すると、ステップS52で、レール圧の制御手段として排出量制御部が選択される。次いで、ステップS53で、温度センサ25の出力に基づき燃料温度Tfstartが検出された後、ステップS54で、燃料温度Tfstartが、三方弁29によって流路を切換え、燃料リーク通路30dとバイパス通路31とを接続することで、コモンレール10から排出される比較的高温の燃料を低圧燃料通路18aに戻す基準温度Tfh以下になっているか否かが判別される。
燃料温度Tfstartが基準温度Tfh以下の場合には、ステップS55に進み、三方弁29を切換え、燃料リーク通路30dとバイパス通路31とを接続して、コモンレール10から排出される比較的高温の燃料を低圧燃料通路18aに戻し始めるとともに、ステップS56でタイマカウントが開始される。このとき、燃料温度Tfが次第に上昇し始める。その後、ステップS57でタイマ値t1が経過したことを認識すると、ステップS58で再度燃料温度Tfendが検出された後、ステップS59で燃料温度の変化量ΔTf(=Tfend−Tfstart)が算出される。
次いで、ステップS60で、基準変化量ΔTf0として、コモンレール10から排出される燃料が低圧燃料通路18aに戻される時の基準変化量ΔTf01を選択した後、ステップS61で、算出された燃料温度の変化量ΔTfが基準変化量ΔTf01未満であるか否かが判別される。燃料温度の変化量ΔTfが基準変化量ΔTf01以上になっていれば、温度センサ25は、想定される燃料温度の上昇に応答していると判断されるため、ステップS79で温度センサ25の異常無しを示す信号Sokを出力して、本ルーチンを終了する。一方、ステップS61で燃料温度の変化量ΔTfが基準変化量ΔTf01未満である場合には、温度センサ25の異常診断を実行すべく、次のステップS69に進む。
一方、上述のステップS54で、燃料温度Tfstartが基準温度Tfhを超えている場合には、ステップS62に進み、三方弁29によって流路を切換え、燃料リーク通路30dを燃料タンク1に通じる燃料リーク通路30eに接続した上で、ステップS63でタイマカウントが開始される。このとき、燃料リーク通路30dをバイパス通路31に接続した場合に比べて上昇速度は小さいものの、内燃機関の始動直後は排出量制御部77での制御が行われるため、燃料温度Tfは徐々に上昇する。
その後、ステップS64でタイマ値t2が経過したことを認識すると、ステップS65で再度燃料温度Tfendが検出された後、ステップS66で燃料温度の変化量ΔTf(=Tfend−Tfstart)が算出される。燃料温度Tfの上昇速度が小さいことを考慮して、タイマ値t2は、燃料リーク通路30dをバイパス通路31に接続した場合のタイマ値t1よりも大きいことが好ましい。
次いで、ステップS67で、基準変化量ΔTf0として、コモンレール10から排出される燃料が燃料タンク1に戻される時の基準変化量ΔTf02を選択した後、ステップS68で、算出された燃料温度の変化量ΔTfが基準変化量ΔTf02未満であるか否かが判別される。燃料温度の変化量ΔTfが基準変化量ΔTf02以上になっていれば、温度センサ25は、想定される燃料温度の上昇に応答していると判断されるため、ステップS79で温度センサ25の異常無しを示す信号Sokを出力して、本ルーチンを終了する。一方、ステップS68で燃料温度の変化量ΔTfが基準変化量ΔTf02未満である場合には、温度センサ25の異常診断を実行すべく、次のステップS69に進む。
ステップS69では、燃料リーク通路30dがバイパス通路31に接続されているか否かが判別される。燃料リーク通路30dがバイパス通路31に接続されている状態では、ステップS70に進み、三方弁29によって流路を切換え、燃料リーク通路30dを燃料タンク1に通じる燃料リーク通路30eに接続する信号が出力される。そして、ステップS71で温度センサ25の出力に基づき燃料温度Tfdig1が検出されるとともに、ステップS72でタイマカウントが開始される。
次いで、ステップS73でタイマ値tdigが経過したことを認識すると、ステップS74で再び温度センサ25の出力に基づき燃料温度Tfdig2を検出し、ステップS75で燃料温度の変化量ΔTfdig(=Tfdig1−Tfdig2)が算出され、ステップS76に進む。
ステップS76では、そのときの燃料タンク1内の燃料の残量Lを検出するとともに、ステップS77で燃料の残量Lに基づき基準変化量ΔTfdig0(>0)を設定する。その後、ステップS78で燃料温度の変化量ΔTfdigが基準変化量ΔTfdig0以上であるか否かが判別される。燃料温度の変化量ΔTfdigが基準変化量ΔTfdig0以上になっていれば、温度センサ25は、コモンレール10から排出される燃料が、低圧燃料通路18aに直接戻されなくなったことによる燃料温度Tfの低下に応答していると判断されるため、ステップS79で温度センサ25の異常無しを示す信号Sokを出力して、本ルーチンを終了する。一方、燃料温度の変化量ΔTfdigが基準変化量ΔTfdig0未満であれば、温度センサ25は、コモンレール10から排出される燃料が、低圧燃料通路18aに直接戻されなくなったことによる燃料温度Tfの低下に応答していないと判断され、ステップS80で温度センサ25の異常を知らせる信号Serrorを出力して、本ルーチンを終了する。
一方、上述のステップS69で、燃料リーク通路30dがバイパス通路31に接続されているのではなく、燃料タンク1に通じる燃料リーク通路30eに接続されていると判別されると、ステップS81に進み、現在のレール圧の制御手段が排出量制御部が選択されているか否かが判別される。排出量制御部が選択されている場合にはそのままステップS83に進む一方、供給量制御部が選択されている場合には、ステップS82でレール圧の制御手段として排出量制御部を選択した上でステップS83に進む。
ステップS83では、三方弁29によって流路を切換え、燃料リーク通路30dをバイパス通路31に接続するように通電信号を出力し、ステップS84で温度センサ25の出力に基づき燃料温度Tfdig1が検出されるとともに、ステップS85でタイマカウントが開始される。
次いで、ステップS86でタイマ値tdigが経過したことを認識すると、ステップS87で再び温度センサ25の出力に基づき燃料温度Tfdig2を検出し、ステップS88で燃料温度の変化量ΔTfdig(=Tfdig2−Tfdig1)が算出され、ステップS89に進む。
ステップS89では、燃料リーク通路30dをバイパス通路31に接続した場合での基準変化量ΔTfdig0(>0)を設定する。その後、ステップS90で燃料温度の変化量ΔTfdigが基準変化量ΔTfdig0以上であるか否かが判別される。燃料温度の変化量ΔTfdigが基準変化量ΔTfdig0以上になっていれば、温度センサ25は、コモンレール10から排出される燃料が、低圧燃料通路18aに直接戻されることによる燃料温度Tfの上昇に応答していると判断されるため、ステップS91で温度センサ25の異常無しを示す信号Sokを出力して、本ルーチンを終了する。一方、燃料温度の変化量ΔTfdigが基準変化量ΔTfdig0未満であれば、温度センサ25は、コモンレール10から排出される燃料が、低圧燃料通路18aに直接戻されることによる燃料温度Tfの上昇に応答していないと判断され、ステップS92で温度センサ25の異常を知らせる信号Serrorを出力して、本ルーチンを終了する。
以上のように温度センサ25の異常診断を行うことにより、燃料温度Tfが変化すべき状況下において温度センサ25の出力に基づいて検出される燃料温度Tfが変化していない場合に温度センサ25の異常診断が行われ、温度センサ25の異常の有無が容易に把握される。したがって、燃料噴射制御装置70において燃料温度Tfに基づくレール圧の制御手段の切換えが正確に行われるため、燃料高圧系の損傷や燃料低圧系からの燃料漏れの低減が図られ、さらには、燃料噴射制御の精度の低下が防止される。
ただし、本実施形態の蓄圧式燃料噴射装置150で温度センサ25の異常診断を行うには、少なくとも温度センサ25の異常診断を行う診断期間tdig中、コモンレール10内の高圧燃料が低圧燃料通路18aに戻されればよいため、上述したように、燃料温度Tfにかかわらず一時的に圧力制御弁12からの高圧燃料の排出量の調節によってレール圧制御が行われるように排出量制御部76を選択するという方法にも、種々変更が可能である。
なお、本実施形態においても、内燃機関の始動直後に温度センサの異常診断が行われる例を説明したが、温度センサの異常診断は内燃機関の始動直後でなくても実施することができる。
[第3の実施の形態]
本発明の第3の実施の形態にかかる蓄圧式燃料噴射装置は、第1又は第2の実施の形態で説明した、コモンレールに備えられた圧力制御弁を制御することによる排出量制御、又は高圧ポンプに備えられた流量制御弁を制御することによる供給量制御のうちのいずれかの方法でのみレール圧の制御が可能に構成された蓄圧式燃料噴射装置である。本実施形態の蓄圧式燃料噴射装置において、低圧燃料の温度を検出するための温度センサは、レール圧の制御手段を選択することには用いられないが、燃料噴射量の補正制御や燃料噴射弁の開弁時間の補正制御等、種々の制御に用いられる。温度センサによって検出される燃料温度が利用される制御は例示したものに限られない。
本実施形態の蓄圧式燃料噴射装置においても、第1及び第2の実施の形態で例示したような燃料昇温手段が備えられている。また、本実施形態の制御装置は、第1及び第2の実施の形態で例示したような燃料温度検出部、燃料昇温手段制御部及びセンサ異常診断部が備えられている。本実施形態においても、内燃機関の始動時等、燃料温度検出部で検出される燃料温度が上昇すべき状況において燃料温度が上昇しない場合に、燃料昇温手段制御部が燃料昇温手段を作動させて燃料温度を変化させ、センサ異常診断部が温度センサの異常診断を行う。異常診断の具体的な実施方法は第1及び第2の実施の形態で説明した方法と同様である。
ただし、本実施形態の蓄圧式燃料噴射装置は、排出量制御又は供給量制御のいずれかの方法でのみレール圧の制御が行われるものであるため、図4のステップS12及び図8のステップS52は省略される。
また、高圧ポンプに備えられた流量制御弁の制御による供給量制御によってのみレール圧を制御する蓄圧式燃料噴射装置の場合、コモンレールと低圧燃料通路とをバイパス通路で接続するとともにこのバイパス通路に開閉弁を設け、低圧燃料を昇温したいときにのみ開閉弁を開くように構成してもよい。
本実施形態においても、第1及び第2の実施の形態と同様に温度センサの異常診断を行うことにより、燃料温度が変化すべき状況下において温度センサの出力に基づいて検出される燃料温度が変化していない場合に温度センサの異常診断が行われ、温度センサの異常の有無が容易に把握される。したがって、燃料温度が関与する種々の制御が正確に行われるようになる。なお、本実施形態においても、温度センサの異常診断は内燃機関の始動直後でなくても実施することができる。
1:燃料タンク、2:電動低圧ポンプ、3:プレフィルタ、4:燃料フィルタ、5:高圧ポンプ、6:燃料吸入弁、7:プランジャ、8:流量制御弁、9:燃料吐出弁、10:コモンレール、12:圧力制御弁、13:燃料噴射弁、14:圧力調整弁、15:カム、16:カム室、18a・18b・18c:低圧燃料通路、21:レール圧センサ、23:燃料ヒータ、25:温度センサ、29:三方弁、30a・30b・30c・30d・30e:燃料リーク通路、31:バイパス通路、37・39:高圧燃料通路、50:蓄圧式燃料噴射装置、70:燃料噴射制御装置、71:レール圧検出部、72:目標レール圧演算部、73:燃料温度検出部、74:圧力制御部選択部、75:供給量制御部、76:排出量制御部、77:燃料昇温手段制御部、78:センサ異常診断部、150:蓄圧式燃料噴射装置、170:燃料噴射制御装置、174:圧力制御部選択部、177:燃料昇温手段制御部

Claims (7)

  1. 低圧ポンプによって送られる燃料を高圧ポンプで加圧して複数の燃料噴射弁が接続されたコモンレールに圧送するとともに、前記燃料噴射弁を開閉制御することで内燃機関の気筒内に前記燃料を噴射する蓄圧式燃料噴射装置に設けられ、前記燃料の温度を測定するための温度センサの異常の有無を診断するための温度センサの異常診断装置において、
    前記高圧ポンプに送られる前記燃料を昇温させるための燃料昇温手段の動作制御を行う燃料昇温手段制御部と、
    前記燃料昇温手段の動作制御を実行したときの前記温度センサの出力を見ることで、前記温度センサの異常の有無を診断するセンサ異常診断部と、を備え、
    前記燃料の温度が上昇すべき状況において上昇しない場合に、前記温度センサの異常の有無診断を実行し、前記燃料の温度が上昇すべき状況において上昇した場合に、前記温度センサの異常の有無の診断を禁止することを特徴とする温度センサの異常診断装置。
  2. 前記センサ異常診断部は、前記燃料昇温手段の動作制御による前記燃料の温度の変動に伴って前記温度センサの出力が変動するか否かを判別することを特徴とする請求項1に記載の温度センサの異常診断装置。
  3. 前記燃料昇温手段制御部は、前記燃料昇温手段としての燃料ヒータの出力を変化させることで前記燃料の温度を変動させることを特徴とする請求項2に記載の温度センサの異常診断装置。
  4. 前記燃料昇温手段制御部は、前記燃料昇温手段としての、前記高圧ポンプで加圧された燃料の一部を前記高圧ポンプの上流側に戻すための弁を開くことで前記燃料の温度を変動させることを特徴とする請求項2に記載の温度センサの異常診断装置。
  5. 前記燃料昇温手段制御部は、前記燃料昇温手段としての燃料ヒータを作動させ、
    前記センサ異常診断部は、前記燃料ヒータを作動させたにもかかわらず前記温度センサの出力が所定値未満の状態で変動しないときに前記温度センサに異常が生じていると判別することを特徴とする請求項1に記載の温度センサの異常診断装置。
  6. 低圧ポンプによって送られる燃料を高圧ポンプで加圧して複数の燃料噴射弁が接続されたコモンレールに圧送するとともに、前記燃料噴射弁を開閉制御することで内燃機関の気筒内に前記燃料を噴射する蓄圧式燃料噴射装置の制御を行うための内燃機関の燃料噴射制御装置において、
    前記高圧ポンプの加圧室に供給される前記燃料の流量を調節することで前記コモンレールの圧力制御を行う供給量制御部と、
    前記コモンレールからの燃料排出量を調節することで前記コモンレールの圧力制御を行う排出量制御部と、
    前記燃料の温度を検出する温度センサの出力に基づいて前記供給量制御部又は前記排出量制御部あるいは両方の制御部による前記コモンレールの圧力制御を実行させる圧力制御部選択部と、
    前記高圧ポンプに送られる前記燃料を昇温させるための燃料昇温手段の動作制御を行う燃料昇温手段制御部と、
    前記燃料昇温手段の動作制御を実行したときの前記温度センサの出力を見ることで、前記温度センサの異常の有無を診断するセンサ異常診断部と、を備え、
    前記燃料の温度が上昇すべき状況において上昇しない場合に、前記温度センサの異常の有無診断を実行し、前記燃料の温度が上昇すべき状況において上昇した場合に、前記温度センサの異常の有無の診断を禁止することを特徴とする燃料噴射制御装置。
  7. 低圧ポンプによって送られる燃料を高圧ポンプで加圧して複数の燃料噴射弁が接続されたコモンレールに圧送するとともに、前記燃料噴射弁を開閉制御することで内燃機関の気筒内に前記燃料を噴射する蓄圧式燃料噴射装置において、
    前記燃料の温度を検出するための温度センサと、
    前記高圧ポンプに送られる前記燃料を昇温するための燃料昇温手段と、
    前記コモンレール内の圧力制御に用いられ前記高圧ポンプの加圧室に供給される前記燃料の流量を調節する流量制御弁と、
    前記コモンレール内の圧力制御に用いられ前記コモンレールからの燃料排出量を調節する圧力制御弁と、
    前記温度センサの出力に基づいて前記流量制御弁又は前記圧力制御弁あるいは両方を用いた前記コモンレールの圧力制御を実行させる制御装置と、を備えるとともに、
    前記制御装置は、前記燃料の温度が上昇すべき状況において上昇しない場合に、前記燃料昇温手段の動作制御を実行したときの前記温度センサの出力を見ることによる、前記温度センサの異常の有無診断を実行し、前記燃料の温度が上昇すべき状況において上昇した場合に、前記温度センサの異常の有無の診断を禁止することを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
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