JP5496233B2 - 変速機のコントロールワイヤ支持構造 - Google Patents

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本発明は、変速機ケースの外面に変速用のコントロールワイヤを支持するための支持部材を備える変速機のコントロールワイヤ支持構造に関する。
従来、車両に搭載されるマニュアルトランスミッションなど各種の変速機には、変速機ケース内に回動可能に設置された変速用のコントロールシャフトと、変速機ケースの外部に設置されてコントロールシャフトを操作するコントロールワイヤとを備えた変速操作機構(シフトチェンジ機構)が設けられている。この変速操作機構では、運転席に設置したシフトレバーの操作がコントロールワイヤを介してコントロールシャフトに伝達されることで、コントロールシャフトの回動による変速操作が行われる。上記のコントロールワイヤは、板材を折り曲げて構成した支持部材(ワイヤブラケット)で変速機ケースの外面に対して長手方向に沿って進退移動可能に支持されている。
ところで、上記のようなコントロールワイヤは、車両におけるエンジンルーム内の変速機と車室(キャビン)内のシフトレバーとの間に配設される部材であるため、コントロールワイヤを介してエンジンや変速機の振動及びそれに伴う騒音などが伝達されることを抑制できるように取り付ける必要がある。また、コントロールワイヤは、シフトレバーの操作をコントロールシャフトに対して精細に(操作性良く)伝達できるように取り付ける必要がある。これらの理由から、コントロールワイヤを変速機ケースに支持する支持構造には、コントロールワイヤにブレや位置ずれが生じないような確実な支持が求められる。そのため従来から、支持部材の取付箇所又はその周辺に変速機ケースのリブを別途に設けて取付剛性を高めたり、支持部材にフランジなどの補強構造を設けることで支持部材自体の剛性を高めたりする対策が講じられている。しかしながら、それらの対策では、コントロールワイヤの支持構造を含む変速機の重量の増加、構造の複雑化、製造コストの増加などにつながる懸念がある。
特開2006−105165号公報
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、構造の複雑化や重量増やコスト増を招かない簡単な構成でありながら、支持部材の取付剛性を向上させることで、コントロールワイヤの確実な支持が可能となる変速機のコントロールワイヤ支持構造を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明にかかる変速機のコントロールワイヤ支持構造は、第1ケース(11)と第2ケース(15)の少なくとも2つのケースからなる変速機ケース(10)と、第1ケース(11)の合わせ面(11a)と第2ケース(15)の合わせ面(15a)とを接合する接合用ボルト(21)と、第1ケース(11)内に回動可能に設置された変速用のコントロールシャフト(31)と、第1ケース(11)の外部に設置され、シフトレバーによる操作をコントロールシャフト(31)に伝達して該コントロールシャフト(31)を回動させるコントロールワイヤ(35)と、を備えた変速機(1)において、第1ケース(11)の外面にコントロールワイヤ(35)をその長手方向に沿って進退移動可能に支持するための支持部材(40)を備えるコントロールワイヤ支持構造であって、支持部材(40)は、複数の固定用ボルト(23,23)で第1ケース(11)の外面における合わせ面(11a)の近傍に固定されており、複数の固定用ボルト(23,23)の配列方向は、第1ケース(11)の合わせ面(11a)に対して略平行且つ接合用ボルト(21)の軸方向に対して略直交する方向であることを特徴とする。
本発明にかかる変速機のコントロールワイヤ支持構造によれば、コントロールワイヤ用の支持部材を複数の固定用ボルトで第1ケースの外面における合わせ面の近傍に固定し、かつ、複数の固定用ボルトの配列方向を第1ケースの合わせ面に対して略平行且つ接合用ボルトの軸方向に対して略直交する方向とした。これにより、簡単な構成でありながら、変速機ケースへのコントロールワイヤ及び支持部材の取付箇所の剛性を向上させることができ、コントロールワイヤ及び支持部材の取付強度を高めることができる。したがって、コントロールワイヤを介して伝達される振動やそれに伴う騒音の抑制効果を高めることが可能になると共に、コントロールシャフトの操作性を向上させることが可能となる。
すなわち、変速機ケースに必要な強度などの観点から、変速機ケースの合わせ面及びその近傍部分は、合わせ面から離れた膜面部分よりも大きな肉厚寸法に設定されている。そのため、上記のようにコントロールワイヤの取付箇所を第1ケースの合わせ面の近傍に設定すれば、当該取付箇所をケースの合わせ面から離れた位置(ケースの膜面部分)に設けた場合と比較して、新たな補強構造などを必要とせずにコントロールワイヤの支持構造の剛性を高めることが可能となる。また、コントロールワイヤの取付箇所を第1ケースの合わせ面の近傍に設定することで、第1ケースの内側(内面側)に突出する部分(裏肉の突出部分)を少なく抑えることができ、変速機ケースの内容量を大きく確保できる。これにより、変速機の構成部品のレイアウト自由度を高めることもできる。
また、変速機のコントロールワイヤは、エンジンルーム内の変速機から車室(キャビン)内のシフトレバーに向けて配設される部材であるため、変速機を設置したエンジンルーム内などのレイアウトの都合上、一般的には、変速機ケースの合わせ面に対して平行又はそれに近い角度で配索する場合が多い。そのため、上記のようにコントロールシャフト用の支持部材を第1ケースの合わせ面の近傍に配置し、複数の固定用ボルトの配列方向を第1ケースの合わせ面に対して略平行、且つ接合用ボルトの軸方向に対して略直交する方向とすれば、コントロールワイヤを変速機ケースの合わせ面に沿って延伸させることが容易に可能となる。したがって、コントロールワイヤの取付箇所の剛性を高めつつ、コントロールワイヤを所望のレイアウトで配索できるようになる。
また、上記のコントロールワイヤ支持構造では、第1ケース(11)の合わせ面(11a)は、該合わせ面(11a)に沿うリブ(12)の端面に設けた環状の縁部として形成されており、支持部材(40)は、当該リブ(12)上に固定されているとよい。
第1ケースの合わせ面に沿うリブは、第1ケースの他の箇所と比較して強度が高い部分である。したがって、上記構成によれば、このリブの強度を利用してコントロールワイヤの取付箇所の剛性を効果的に高めることができる。また、変速機ケースに別途の補強構造を設けることなく、第1ケースの合わせ面に沿う既存のリブを利用してコントロールワイヤの取付箇所の剛性を高めることができる。したがって、変速機ケースに形成する補強構造を最小限に抑えることができる。これにより、変速機の重量の低減及び製造コストの削減が可能となる。
また、第1ケースの上記リブにコントロールワイヤ用の支持部材を取り付けることで、支持部材自体の剛性を高めるためのフランジなどの補強構造を最小限に抑えることができる。したがって、支持部材の小型化及び軽量化を図ることも可能となる。
また、上記のコントロールワイヤ支持構造では、支持部材(40)は、コントロールワイヤ(35)をその長手方向に沿って進退可能に挿通させるワイヤ支持片(41)と、複数の固定用ボルト(23,23)で第1ケース(11)に固定される固定片(45)とが一体形成された形状であり、ワイヤ支持片(41)は、その面がコントロールワイヤ(35)の長手方向に対して略垂直になるように設置されるとよい。
この構成によれば、支持部材のワイヤ支持片がコントロールワイヤに接触(摺接)する部分を最小限に抑えることができるので、コントロールワイヤの摺動に伴うノイズを低減することができる。また、コントロールワイヤの進退移動をスムーズに行わせることができ、シフトチェンジ操作の操作感覚(節度感)を向上させることができる。さらに、コントロールワイヤの繰り返しの進退移動で支持部材に位置ずれなどが生じることも防止できる。
また、上記のコントロールワイヤ支持構造では、支持部材(40)をリブ(12)に固定している複数の固定用ボルト(23,23)の間には、リブ(12)を環状の中心に向かって窪ませてなる窪み部(13)が形成されており、支持部材(40)は、窪み部(13)の両側の複数の固定用ボルト(23,23)の間に架け渡されているとよい。
この構成によれば、コントロールワイヤ用の支持部材を変速機ケース(第1ケース)の合わせ面及びその近傍を補強するための補強部材として機能させることが可能となる。したがって、支持部材によって変速機ケースの剛性が高められるので、変速機ケースの膜面振動などを抑制することができる。
また、上記のコントロールワイヤ支持構造では、第1ケース(11)は、変速機(1)が備える変速機構を収容するケースであり、第2ケース(15)は、変速機(1)が備える車両発進用の機構を収容するケースであってよい。
なお、上記の括弧内の符号は、後述する実施形態における構成要素の符号を本発明の一例として示したものである。
本発明にかかる変速機のコントロールワイヤ支持構造によれば、構造の複雑化や重量増やコスト増を招かない簡単な構成でありながら、支持部材の取付剛性を向上させることで、変速機ケースに対するコントロールワイヤの確実な支持が可能となる。
本発明の一実施形態にかかるコントロールワイヤ支持構造を備えた変速機の外観構成を示す概略の平面図である。 コントロールワイヤ支持構造の詳細構成を示す図で、図1のZ矢視に対応する部分を示す側面図(一部断面図)である。 トランスミッションケース(TMケース)の合わせ面(図1のX−X矢視)を示す図である。 トランスミッションケース(TMケース)のリブに設けた窪み部及びその近傍を示す部分拡大図である。 図1のA部分を側方から見た部分拡大図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかるコントロールワイヤ支持構造を備えた変速機の外観構成を示す概略の平面図である。同図に示す変速機1は、車両に搭載される変速機であって、駆動源であるエンジン2からの駆動力を変速して駆動輪(図示せず)に伝達するように構成されている。この変速機1は、トランスミッションケース(第1ケース)11とトルクコンバータケース(第2ケース)15とからなる変速機ケース10を備えている。トランスミッションケース(以下、「TMケース」と記す。)11は、複数の回転軸に取り付けられたギヤ及び変速用の部品からなる変速機構(図示せず)を収容してなるケースであり、トルクコンバータケース(以下、「TCケース」と記す。)15は、変速機1が備える車両発進用の機構であるトルクコンバータ(図示せず)を収容してなるケースである。
TMケース11とTCケース15は、回転軸の軸方向(図1の矢印で示す方向)の端面に設けたそれらの合わせ面11a,15a同士が複数の接合用ボルト21の締結で接合されている。接合用ボルト21は、その軸方向が合わせ面11a,15aに対して直交する方向(回転軸の軸方向と同方向)を向いて締結されている。また、TMケース11におけるTCケース15と反対側の端面(図1の下側の端面)11bには、サイドカバー18が接合されており、TCケース15におけるTMケース11と反対側の端面(図1の上側の端面)15bには、エンジン2のカバー(エンジンカバー19)が接合されている。
次に、TMケース11の外部に設けたコントロールワイヤ支持構造について説明する。図2は、コントロールワイヤ支持構造の詳細構成を示す図で、図1のX矢視に対応する部分を示す側面図(一部断面図)である。本実施形態の変速機1は、TMケース11内に回動可能に設置された変速用のコントロールシャフト31と、TMケース11の外部に配設されたコントロールワイヤ(コントロールケーブル)35とからなる変速操作機構を備える。そして、TMケース11の外面に対してコントロールワイヤ35をその長手方向に沿って進退移動可能に支持するためのブラケット(支持部材)40を備えたコントロールワイヤ支持構造が設けられている。コントロールワイヤ35は、車両の車室内(運転席)に設置されたシフトレバー(図示せず)の操作をコントロールシャフト31に伝達して該コントロールシャフト31を回動させるための部材である。
図2に示すように、コントロールシャフト31は、その上端側の一部がTMケース11の外側に突出しており、コントロールシャフト31の上端には、レバー部材32が固定されている。一方、図1に示すように、コントロールワイヤ35は、TMケース11の外側において、その先端がレバー部材32の先端に設けた連結部32aに回動自在に取り付けられている。そして、コントロールワイヤ35の外周に被せたワイヤカバー36がブラケット40に固定されている。ブラケット40は、TMケース11の外面に固定されている。これにより、コントロールワイヤ35の長手方向への進退移動がレバー部材32を介してコントロールシャフト31の回動に変換されるようになっている。また、レバー部材32の下側には、コントロールシャフト31の回転方向の位置を検出するためのポジションセンサ33が設置されている。
図1及び図2に示すように、ブラケット40は、コントロールワイヤ35をその長手方向に沿って進退可能に挿通させる挿通穴42(図1参照)を有するワイヤ支持片41と、二個の固定用ボルト23,23でTMケース11に固定される固定片45とが一体形成された断面が略L字型の部材である。固定片45は、略三角形状の平板状であり、ワイヤ支持片41は、略四角形状の平板状である。そして、固定片45とワイヤ支持片41は、互いの面が略直角を成すように一体に連結されている。これにより、ブラケット40は、全体が略L字型の断面を有する板状に形成されている。固定片45は、固定用ボルト23,23でTMケース11の合わせ面11aに沿う位置(合わせ面11aの近傍の位置)に固定されている。また、ワイヤ支持片41には、ワイヤカバー36の端部が取付用ボルト25,25の締結で取り付けられている。
ブラケット40の固定片45は、TMケース11の合わせ面11aに沿って延伸するリブ12に固定されている。図3は、TMケース11の合わせ面11aを示す図で、図1のZ−Z矢視図である。同図に示すように、TMケース11の合わせ面11aは、環状の突起からなるリブ12(図1及び図2参照)の端面(軸方向の端面)に設けた環帯状の縁部として形成されている。また、リブ12におけるブラケット40の取付部Yには、該リブ12を環状の中心に向かって窪ませてなる窪み部13が形成されている。図4は、TMケース11のリブ12に設けた窪み部13及びその近傍を示す部分拡大図である。なお、図4では、TMケース11からブラケット40を取り外した状態を示している。
同図に示すように、TMケース11のリブ12における窪み部13の両側(周方向の両側)には、外側(図の上側)に向かって突出する突起状の一対の取付部14,14が設けられている。この取付部14,14の上端には、固定用ボルト23,23を締結するためのボルト穴14a,14aが形成されている。したがって、図1及び図2に示すように、一対の取付部14,14に固定用ボルト23,23の締結でブラケット40の固定片45が固定される。これにより、ブラケット40の固定片45は、二個の固定用ボルト23,23の間で窪み部13の上方に架け渡される。なお、TMケース11の合わせ面11aに接合されるTCケース15の合わせ面15aもリブ16の端面に設けた環帯状の縁部である。また、TCケース15のリブ16におけるTMケース11の窪み部13に対応する部分には、窪み部13と同形状の窪み部17が形成されている。
また、エンジンカバー19は、TCケース15に対して接合用ボルト26の締結で接合されている。この接合用ボルト26は、接合用ボルト21と同様、その軸方向が変速機ケース10内の回転軸の軸方向を向いて締結されている。そして、図1及び図2に示すように、接合用ボルト26の頭部26aは、TMケース11の窪み部13及びTCケース15の窪み部17に面して(対向して)配置されている。
また、図1に示すように、ブラケット40の固定片45の端辺(合わせ面11a側の端辺)45aは、TMケース11の合わせ面11aに沿って(平面視で合わせ面11aと一致するように)配置されている。また、ブラケット40の固定片45を固定するための二個の固定用ボルト23,23は、それらの配列方向がTMケース11の合わせ面11aに対して略平行であり、且つ、TMケース11の合わせ面11aを接合する接合用ボルト21の軸方向に対して略直交する方向となっている。また、ブラケット40のワイヤ支持片41は、その面がコントロールワイヤ35の長手方向に対して略垂直となるように設置される。
上記のブラケット40でTMケース11のリブ12に取り付けられたコントロールワイヤ35は、図1に示すように、レバー部材32の連結部32aからTMケース11の合わせ面11aに沿う方向(合わせ面11aに対して略平行な方向)に延伸している。そして、コントロールワイヤ35は、ブラケット40のワイヤ支持片41及びワイヤカバー36に対して長手方向に沿って相対的に進退移動が可能となっている。したがって、シフトレバーの操作でコントロールワイヤ35が進退移動することで、その進退移動がレバー部材32及びコントロールシャフト31の回動に変換されるようになっている。
本実施形態のコントロールワイヤ支持構造では、コントロールワイヤ35用のブラケット40をTMケース11の合わせ面11aの近傍に固定し、さらに、ブラケット40を固定している二個の固定用ボルト23,23の配列方向をTMケース11の合わせ面11aに対して略平行、且つ接合用ボルト21の軸方向に対して略直交する方向としている。これにより、簡単な構成でありながら、TMケース11(変速機ケース10)に対するブラケット40の取付箇所の剛性を向上させることができ、コントロールワイヤ35及びブラケット40の取付強度を高めることができる。したがって、コントロールワイヤ35を介して伝達される振動やそれに伴う騒音の抑制効果を高めることが可能となると共に、コントロールワイヤ35を介して行うコントロールシャフト31の操作性を向上させることが可能となる。
すなわち、変速機ケース10に必要な強度などの観点から、変速機ケース10(TMケース11)の合わせ面11a及びその近傍部分は、合わせ面11aから離れた膜面部分よりも大きな肉厚寸法に設定されている。そのため、本実施形態のようにコントロールワイヤ35の取付箇所をTMケース11の合わせ面11aの近傍に設定すれば、当該取付箇所をTMケース11の合わせ面11aから離れた位置(TMケース11の膜面部分)に設ける場合と比較して、新たな補強構造などを必要とせずにコントロールワイヤ35の支持構造の剛性を高めることが可能となる。また、コントロールワイヤ35の取付箇所をTMケース11の合わせ面11aの近傍に設定することで、TMケース11の内側(内面側)に突出する部分(裏肉部分)を少なく抑えることができ、TMケース11の内容量を大きく確保できる。これにより、変速機1の構成部品のレイアウト自由度を高めることもできる。
また、変速機1のコントロールワイヤ35は、変速機1から車室(キャビン)内のシフトレバーに向けて配設される部材であるため、変速機1を設置したエンジンルーム内などのレイアウトの都合上、変速機ケース10の合わせ面11aに対して平行又はそれに近い角度で配索する場合が多い。この点、上記のようにコントロールシャフト31用のブラケット40をTMケース11の合わせ面11aの近傍に配置し、固定用ボルト23,23の配列方向をTMケース11の合わせ面11aに対して略平行、且つ接合用ボルト21の軸方向に対して略直交する方向とすれば、コントロールワイヤ35を変速機ケース10の合わせ面11aに沿って延伸させることが容易に可能となる。したがって、コントロールワイヤ35の取付箇所の剛性を高めつつ、コントロールワイヤ35を所望のレイアウトで配索できるようになる。
また、TMケース11の合わせ面11aに沿う環状のリブ12は、TMケース11の他の箇所と比較して強度が高い部分である。したがって、本実施形態のようにコントロールワイヤ35用のブラケット40をリブ12に固定すれば、リブ12の強度を利用してコントロールワイヤ35の取付箇所の剛性を効果的に高めることができる。また、変速機ケース10に別途の補強構造を設けることなく、既存のリブ12を利用してコントロールワイヤ35の取付箇所の剛性を高めることができる。したがって、変速機ケース10に形成する補強構造を最小限に抑えることができる。これにより、変速機1の重量の低減及び製造コストの削減が可能となる。
また、TMケース11のリブ12にコントロールワイヤ35用のブラケット40を取り付けることで、ブラケット40自体の剛性を高めるためのフランジなど補強構造を最小限に抑えることができる。したがって、ブラケット40の小型化及び軽量化を図ることも可能となる。
また、本実施形態のコントロールワイヤ支持構造では、ブラケット40は、コントロールワイヤ35をその長手方向に沿って進退可能に挿通させるワイヤ支持片41と、二個の固定用ボルト23,23でTMケース11に固定される固定片45とが一体形成された形状であり、ワイヤ支持片41は、その面がコントロールワイヤ35の長手方向に対して略垂直方向になるように設置されている。
この構成によれば、ブラケット40のワイヤ支持片41の面がコントロールワイヤ35の摺動方向(進退移動方向)に対して垂直な方向となることで、ワイヤ支持片41のコントロールワイヤ35との接触(摺動)部分を最小限に抑えることができる。これにより、コントロールワイヤ35の摺動に伴うノイズを低減することができる。また、コントロールワイヤ35の進退移動をスムーズに行わせることができるので、シフトチェンジ操作の操作感覚(節度感)を向上させることができる。さらに、コントロールワイヤ35の繰り返しの進退移動でブラケット40に位置ずれなどが生じることも防止できる。
また、本実施形態では、コントロールワイヤ35用のブラケット40をリブ12に固定している二個の固定用ボルト23,23の間には、リブ12を環状の中心に向かって窪ませてなる窪み部13が形成されており、ブラケット40は、二個の固定用ボルト23,23の間で窪み部13の上方に架け渡されている。
この構成によれば、コントロールワイヤ35用のブラケット40をTMケース11の合わせ面11a及びその近傍を補強するための補強部材として機能させることが可能となる。したがって、ブラケット40によってTMケース11(変速機ケース10)の剛性が高められるので、変速機ケース10の膜面振動などを抑制することができる。
また、本実施形態の変速機1は、TCケース15に対してTMケース11とは反対側に接合されるエンジンカバー19と、TCケース15にこのエンジンカバー19を締結して固定するための接合用ボルト26とを備えている。そして、接合用ボルト26の頭部26aは、TMケース11のリブ12に設けた窪み部13及びTCケース15のリブ16に設けた窪み部17に面して(対向して)配置されている。これにより、窪み部13,17を利用して、接合用ボルト26を締結するための工具を接合用ボルト26の頭部26aに係合させることができる。すなわち、接合用ボルト26の頭部26aをリブ12,16の窪み部13,17に面して配置させたことで、変速機1の組立においてリブ12,16が工具と干渉することを回避でき、組立工程の効率化を図ることができる。
また、本実施形態では、変速機1をエンジンルーム内などの設置スペースに固定するための固定構造として、図1のA部分に示すように、サイドカバー18に固定用ボルト(図示せず)を締結するための固定用台座(ボルト締結部)28を設けている。図5は、図1のA部分を側方から見た部分拡大図である。図1及び図5に示すように、固定用台座28は、サイドカバー18におけるTMケース11との合わせ面18aに沿って設けたリブ27上に形成されている。この固定用台座28は、リブ27の外周面から若干外側(図の上方)に突出する略台形状の突起として形成されており、サイドカバー18をTMケース11に接合する接合用ボルト29,29の間に配置されている。また、固定用台座28の上端面には、固定用ボルトを締結するための締結穴28aが形成されている。固定用台座28の側面には、細帯状の突起からなる補強部(補強用リブ)18d,18dが形成されている。この補強部18d,18dは、固定用台座28の側面からサイドカバー18の側面18cまで延びており、サイドカバー18の側面18cにおいて固定用台座28の突出方向に沿って延伸している。このような補強部18d,18dを形成したことで、サイドカバー18の加工を少なく抑えながらも、固定用台座28に必要な剛性を確保している。
上記の固定用台座28は、サイドカバー18の合わせ面18aの近傍に形成し、かつ合わせ面18aに沿うリブ27上に形成したことで、TMケース11の合わせ面11a,11bから離れた膜面部分などに形成する場合と比較して、固定用台座28のための新たな形状加工(新規の補強リブの形成など)を最小限に抑えながらも、固定用台座28に必要な剛性を確保できるようにしている。これにより、サイドカバー18やTMケース11などの加工の容易化、及び変速機1の製造工程の簡素化を図ることができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、本発明に係る第1ケースは、変速機1が備える変速機構を収容するTMケース11であり、第2ケースは、変速機1が備える車両発進用の機構であるトルクコンバータを収容するTCケース15である場合を示したが、本発明にかかる第1、第2ケースは上記以外の種類のケースであってもよく、例えば、本発明にかかる第2ケースとして、上記のTCケース15に代えて、他の発進用の機構である発進クラッチを収容したケースを適用することも可能である。
また、上記実施形態では、コントロールワイヤ35用のブラケット40を取り付ける取付部Yをリブ12の窪み部13に対応する位置に設けた場合を示したが、ブラケット40の取付部Yは、リブ12上の窪み部13以外の部分に設けても良い。また、ブラケット(支持部材)40の具体的な形状は上記実施形態に示すものには限定されず、他の形状であってもよい。
1 変速機
2 エンジン
10 変速機ケース
11 TMケース(トランスミッションケース:第1ケース)
11a 合わせ面
12 リブ
13 窪み部
14,14 取付部
15 TCケース(トルクコンバータケース:第2ケース)
15a 合わせ面
16 リブ
17 窪み部
18 サイドカバー
18a 合わせ面
18c 側面
18d 補強部
19 エンジンカバー
21 接合用ボルト
23 固定用ボルト
25 取付用ボルト
26 接合用ボルト
26a 頭部
27 リブ
28 固定用台座
28a 締結穴
29 接合用ボルト
31 コントロールシャフト
32 レバー部材
32a 連結部
33 ポジションセンサ
35 コントロールワイヤ
36 ワイヤカバー
40 ブラケット(支持部材)
41 ワイヤ支持片
42 挿通穴
45 固定片
Y 取付部

Claims (3)

  1. 第1ケースと第2ケースの少なくとも2つのケースからなる変速機ケースと、
    前記第1ケースの合わせ面と前記第2ケースの合わせ面とを接合する第1接合用ボルトと、
    カバー部材を前記第2ケースに接合するための第2接合用ボルトと、
    前記第1ケース内に回動可能に設置された変速用のコントロールシャフトと、
    前記第1ケースの外部に設置され、シフトレバーによる操作を前記コントロールシャフトに伝達して該コントロールシャフトを回動させるコントロールワイヤと、を備えた変速機において、
    前記第1ケースの外面に前記コントロールワイヤをその長手方向に沿って進退移動可能に支持するための支持部材を備えるコントロールワイヤ支持構造であって、
    前記第1ケースの前記合わせ面は、該合わせ面に沿うリブの端面に設けた環状の縁部として形成されており、
    前記支持部材は、複数の固定用ボルトで前記リブ上に固定されており、
    前記複数の固定用ボルトの配列方向は、前記第1ケースの前記合わせ面に対して略平行且つ前記第1接合用ボルト及び前記第2接合用ボルトの軸方向に対して略直交する方向であり、
    前記支持部材を前記リブに固定している前記複数の固定用ボルトの間には、前記リブを前記環状の中心に向かって窪ませてなる窪み部が形成されており、
    前記支持部材は、前記窪み部の両側それぞれに締結した前記固定用ボルトの間に架け渡されており、
    前記第2接合用ボルトの頭部は、前記窪み部に面して配置されている
    ことを特徴とする変速機のコントロールワイヤ支持構造。
  2. 前記支持部材は、前記コントロールワイヤをその長手方向に沿って進退可能に挿通させる挿通部を有するワイヤ支持片と、前記複数の固定用ボルトで前記第1ケースに固定される固定片とが一体形成された形状であり、
    前記ワイヤ支持片は、その面が前記コントロールワイヤの長手方向に対して略垂直になるように設置される
    ことを特徴とする請求項に記載の変速機のコントロールワイヤ支持構造。
  3. 前記第1ケースは、前記変速機が備える変速機構を収容するケースであり、
    前記第2ケースは、前記変速機が備える車両発進用の機構を収容するケースである
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の変速機のコントロールワイヤ支持構造。
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