JP5493886B2 - 太陽光発電量予測システムおよび太陽光発電量予測方法 - Google Patents

太陽光発電量予測システムおよび太陽光発電量予測方法 Download PDF

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Description

本発明は、太陽光発電装置の発電量を予測する技術に係り、特に電力系統における需給計画および系統安定化制御に用いられる太陽光発電量予測システムおよび太陽光発電量予測方法に関する。
電力系統では、周波数や電圧の変動を一定の範囲に抑えるために様々な制御が行われている。例えば、電力会社の管轄する系統全体において、発電量に対して需要が増減すると周波数の変化として現れるため、系統安定化用の発電機の出力を制御している。また一部の地域で発電量と需要のバランスが崩れると電圧の変化として現れるため、変圧器のタップの変更・無効電力の増減などにより電圧調整を行っている。
一般に電力制御機器を停止状態から制御可能な状態にするには時間を要する。たとえば発電機はその種類によっては停止状態から待機状態にするまで1日かかる場合がある。そのために、電力会社は、気象や暦の情報から電力需要量を予測し、電力需要量に対して過不足が無いように発電機を待機させて制御が必要なときには待機状態から稼動状態へ移行させて制御をしている。
一方、近年、太陽光発電に代表される自然エネルギーの導入量が増加している。太陽光は、日射量により発電量が変化するので、他の発電機のように発電量を制御することができない。太陽光発電による電力が系統へ供給されると、これまでは需要の変化に追従して制御していたものを、太陽光などの制御不能な発電量まで考慮して、需要と発電量のバランスを取るように制御しなければならなくなった。このため、太陽光発電による電力の増加に伴い、太陽光発電による発電量の予測精度を向上させ、太陽光発電量の変動を十分に制御できるだけの制御機器(2次電池(NAS),分散電源(燃料電池,ガスタービン),SVC,SVRなど)を待機させることが重要になってくる。
この太陽光発電量を予測する基本式として、非特許文献1には下記(1)式が示されている。
太陽光発電量=設備容量×日射量×係数 ・・・(1)
ここで、係数とは、太陽光パネルの汚れ、パネル温度の変化、インバータのロスなど様々な要因による発電量の低下要因からなる係数である。
しかしながら、(1)式を用いて、ある地域・地区の発電量を予測する場合、「日射量」は気象予報から得ることができるものの、「設備容量」と「係数」については分からない場合が多いので簡単に予測することができない。太陽光発電装置は各家庭に備えられていることが一般的だからである。各家庭の契約内容を調査することで、設備容量をある程度推計することも可能であるが、係数まで把握することは困難である。係数はパネルの設置向き、ビルなどの障害物の有無など様々なものに影響されるからである。
このため、特許文献1,2では、(1)式を用いずに設備容量や係数が分からなくても太陽光発電量を予測する技術として、晴れ、曇、雨など典型的な気象条件と、過去の発電量の実績値から、該当日の発電量を予測する技術が開示されている。具体的には、過去の単位時間あたりの発電量と気象状態を制御装置単位で蓄積して、そのデータをもとに予測するというものである。
しかしながら、現状、電力会社が把握できる情報は、変電所などの送り出し側(送電端)における、分単位の電力量(すなわち、本来の電力需要量から各家庭の太陽光発電量を減算した値)などに限られているため、電力会社が特許文献1の発明を実現するには、各家庭の発電量等の情報を分単位で収集しなければならず、多大な設備コストがかかる。
また、実際に予測値と実績値では少なからず誤差が生ずるので、特許文献2の技術では、太陽光発電装置が普及し、その発電量が多くなると誤差を吸収するために蓄電装置の数や発電機の待機量を多くする必要がある。
特開2009−60704号公報 特開2006−33908号公報
日本工業規格JIS C 8907:2005(太陽光発電システムの発電電力量推定方法)
本発明は、上述のかかる事情に鑑みてなされたものであり、太陽光発電装置による発電量を効率的に予測し精度の高い需給計画を可能にすると共に、各家庭の太陽光発電装置が増加した場合でも、蓄電装置の数や発電機の待機量の増加を抑制して電力系統の安定化を実現することのできる太陽光発電量予測システムおよび太陽光発電量予測方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る太陽光発電量予測システムは、電力系統に分散設置された太陽光発電装置の太陽光発電量を予測する太陽光発電量予測システムであって、地域ごとの気温、日射量の予報値と実績値および電力系統の電力量の各データを収集するデータ入力手段と、前記収集した各データのうち、異なる複数の日について略同一時刻の気温と日射量実績値と電力量とを用いて、気温と日射量実績値を説明変数とし、電力量を目的変数としたときの回帰係数(後述する係数a)を一または複数の地域ごとに算出するパラメータ推定手段と、パラメータ推定手段で算出した地域ごとの回帰係数、および日射量予報値から太陽光発電量の予測値を地域ごとに算出する太陽光発電量予測手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明では、略同一時刻の気温と日射量実績値と電力量の各データを蓄積し、これら過去のデータを用いて、回帰係数(係数a)を演算する。そして、この回帰係数と日射量予報値から太陽光発電量を予測する。
好ましくは、電力需要が日射量変化の影響を受けにくい正午付近のデータを用いるようにするのが良い。
また、本発明に係る太陽光発電量予測システムは、電力系統に分散設置された太陽光発電装置の太陽光発電量を予測する太陽光発電量予測システムであって、地域ごとの日射量の予報値と実績値および電力系統の電力量の各データを収集するデータ入力手段と、前記収集した各データを用いて、日射量実績値の単位時間の変化量を説明変数とし、電力量の単位時間の変化量を目的変数としたときの回帰係数を一または複数の地域ごとに算出するパラメータ推定手段と、パラメータ推定手段で算出した地域ごとの回帰係数、および日射量予報値から太陽光発電量の予測値を地域ごとに算出する太陽光発電量予測手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明では、日射量と電力量の変化分から回帰係数(係数a)を演算して、この回帰係数を用いて太陽光発電量を予測する。なお、単位時間は、例えば1分単位など任意の時間で良いが、系統安定化用の制御装置の応答時間に合わせるようにするのが好ましい。
さらに、本発明に係る太陽光発電量予測システムの太陽光発電量予測手段は、回帰係数の信頼区間を演算すると共にデータ入力手段によって収集した日射量の予報値と実績値から日射量予報値誤差の信頼区間を演算し、当該回帰係数の信頼区間および当該日射量予報値誤差の信頼区間をもとに太陽光発電量の上限値と下限値とを含む予測値を算出することを特徴とする。
本発明では、予測値を信頼区間の上下限値として算出することにより、電力の需給計画や制御装置の出力制御の精度を向上させることができる。
また、本発明に係る太陽光発電量予測方法は、電力系統に分散設置された太陽光発電装置の発電量の実績値を計測せずに太陽光発電量を予測する太陽光発電量予測方法であって、地域ごとの日射量の予報値と実績値および電力系統の送電端の電力量の各データを収集するデータ入力段階と、前記収集した各データを用いて、日射量と電力量の単位時間の変化量の実績値から日射量を説明変数とし、電力量を目的変数としたときの回帰係数を地域ごとに算出するパラメータ推定段階と、任意の確率の前記回帰係数の信頼区間および日射量予報値の信頼区間を算出すると共に、当該算出した信頼区間の値、パラメータ推定段階で算出した地域ごとの回帰係数、および日射量予報値から太陽光発電量の上限値と下限値とを含む予測値を地域ごとに演算する太陽光発電量予測段階と、地域ごとに当該地域の予測値を当該地域を管轄する系統安定化用の制御装置へ送信する予測値送信段階と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る太陽光発電量予測方法は、太陽光発電量予測段階で演算した太陽光発電量の予測値に基づいて、制御装置の起動または停止の判定、並びに、制御装置の出力を決定することを特徴とする。
本発明では、予測した上下限値によって制御装置をの起動・停止の判定や出力を決定するので、制御装置の効率的な運転が可能になる。
本発明では、太陽光発電量予測の基本式のうち、設備容量と係数を一体として扱って地域ごとに太陽光発電量を予測することができるので、電力会社は各家庭に備えられた太陽光発電装置の発電量や係数、設備容量を取得する必要がなく、作業効率の向上、設備コストの削減を図ることができる。また、地域ごとに太陽光発電量を上下限の幅を持って予測することにより、制御装置を効率的に運転することができる。
本発明の一実施の形態による電力系統を含む太陽光発電量予測システムの構成図である。 図1の太陽光発電量予測システムの処理概要を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態による太陽光発電量の推定の考え方の説明図である。 図1のパラメータ推定手段の係数aの算出に用いるデータの選別方法の概念図である。 本発明の実施の形態による方法1のパラメータ推定処理に用いられる入力データファイル31の一例である。 気温、天候、電力量の関係を示す説明図である。 本発明の実施の形態による方法2のパラメータ推定処理に用いられる入力データファイル31の一例である。 日射量の誤差分布(図8(a))と係数aの誤差分布(図8(b))の説明図である。 日射量誤差の信頼区間の説明図であり、図9(a)は天気と日射量誤差との関係の説明図、図9(b)は日ごとの日射量誤差から信頼区間の上下限値を求める方法の説明図である。 太陽光発電量予測処理の係数aの信頼区間の説明図であり、図10(a)は、パラメータ推定処理の結果求めた係数aを含むデータ例であり、図10(b)は太陽光発電量予測処理の係数aの信頼区間の上下限値の求め方の説明図である。 図1のパラメータファイル32に保存される係数aの信頼区間のデータの一例である。 図1のパラメータファイル32に保存される日射量予測値の信頼区間のデータの一例である。 太陽光発電量の上下限値の予測値から需給計画および制御装置に対する制御量の求め方の一例の説明図である。 図1の出力データファイル33の一例である。 図1の太陽光発電量予測手段23の日ごとの太陽光発電量予測値(上下限値)算出ルーチンの処理手順を示すフローチャートである。 図1の太陽光発電量予測手段23の毎時の太陽光発電量予測値算出ルーチンの処理手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の実施の形態による太陽光発電量予測システムの構成と同システムが適用される電力系統の概要を表した図である。
この図において、発電所5で発電された電力を電力系統(変電設備を含む。)を通して電力需要家である各家庭3へ供給している。また、各家庭3には、太陽光発電装置4が設置されており、普段は自宅の消費電力の一部または全部を賄う一方、余剰電力は電力系統へ供給する。このように、各家庭は、電力需要家であると共に電力供給者でもある。なお、本実施の形態では、一般の家庭に太陽光発電装置4が設けられた場合を例に説明するが、工場などの事業者であっても良い。
また、電力系統は、地域ごとに区分され、各地域には、電力安定化のための制御装置2、温度計7、日射量計8が設けられている。制御装置2は、周波数・電圧安定化用の発電機あるいは2次電池(NAS)や燃料電池であり、電力系統と接続されている。
さらに、温度計7、日射量計8も地域ごとに設置され、それぞれ気温、日射量を測定している。なお、 制御装置2が設置される地域区分と温度計7、日射量計8が設置される地域区分は同じでも良いし、異なっていても良い。
太陽光発電量予測システム1には、電力系統の変電所の送電端に設けられた電力量計6から電力量データを収集し、また、各地域の温度計7、日射量計8から気温データ、日射量データを収集している。なお、電力量計6は電力量を直接収集する機器に限らず、電力量を演算可能な電気データを収集する機器も含む。例えば、電力系統に備えられたPT,CTを介して収集された電気データによって電力量を演算することができるので、PT,CTも電力量計に含まれる。
また、気象業者のサーバ9からは、気象予報や気温、日射量の予報値を逐次入力している。これらのデータの収集は、電力量計6、温度計7、日射量計8に通信機能を設け、データ通信によって収集しても良いし、専用のデータ収集装置(図示せず)を介して収集するようにしても良い。
太陽光発電量予測システム1は、電力量計6、温度計7、日射量計8、気象業者のサーバ9とデータ通信を行う通信装置11、データの演算処理を実行する演算処理部12、データを記憶する記憶部13から構成されている。記憶部13と演算処理部12は、それぞれサーバ構成にすることも可能である。
また、演算処理部12は、通信装置11から渡された受信データを記憶部13に保存するデータ入力手段21、受信した各種データをもとに太陽光発電量予測のためのパラメータを演算するパラメータ推定手段22、演算したパラメータを用いて太陽光発電量の予測値を演算する太陽光発電量予測手段23、予測値を制御装置2へ送信する予測値送信手段24を備えている。各手段21〜24は、プログラムとしてCPUによって実行可能な機能である。
なお、気温データ、日射量データは、各地域の温度計7、日射量計8から直接通信回線を介して入力しても良いし、気象業者から入力するようにしても良い。
次に、上記の構成を有する太陽光発電量予測システム1の動作を説明する。
太陽光発電量予測システム1は、電力系統に送り出されている電力を電力量計6を介して分・秒単位で計測している。電力量計6から送られてくる電力量データは、通信装置11で受信され、演算処理部12のデータ入力手段21によって記憶部13の入力データファイル31に保存される。
ここで、データ入力手段21を介して収集される電力量は、下記(2)式のように、各家庭で消費されている電力需要量から、各家庭の太陽光発電装置による発電量(以下、「太陽光発電量」という。)を差し引いたものである。
電力量=電力需要量−太陽光発電量 ・・・(2)
一方、各地域の温度計7、日射量計8からも同様に分・秒単位で気温、日射量を計測し、計測したデータは通信装置11で受信され、データ入力手段21によって記憶部13の入力データファイル31に保存される。
なお、日射量データについては、日射量計8から入力することに代えて、ある一家庭における太陽光発電装置4の係数と設備容量を太陽光発電量予測システム1の記憶部13に保存しておき、その家庭の太陽光発電量を分や秒単位に計測して、(1)式から日射量を計算するようにしても良い。
太陽光発電量予測システム1は、記憶部13の入力データファイル31に蓄積されているデータを用いて、太陽光発電量の予測を行う。その処理手順は、図2に示すように、パラメータ推定手段22によって実行される太陽光発電量予測を行うためのパラメータを推定する処理(以下、「パラメータ推定処理」という。)と、太陽光発電量予測手段23によって実行される太陽光発電量を予測する処理(以下、「太陽光発電量予測処理」という。)からなる。
なお、気象予報値は、気象業者のサーバ9から配信されるが、ここでは気象予報値として日射量の予報値が配信されるものとする。
<ステップS1:パラメータ推定処理>
次に、太陽光発電量予測システム1のパラメータ推定手段22の処理内容について説明する。
パラメータ推定手段22は、オペレータの起動要求や事前に設定した任意のタイミングによって起動され、まず、一定期間蓄積された日射量データを用いて日射量データが瞬間的に変化している時間帯を切り出す(ステップS1a)。
切り出す条件は、単位時間当たりの日射量が一定値以上変化した場合、ある一定比率変化した場合、あるいは、ある一定周波数成分以上などがある。この切り出し条件でデータを抽出する。
パラメータ推定手段22は、次に、ステップS1aで切り出された時間帯における日射量の変化と太陽光発電量の変化の関係を演算する(ステップS1b)。このとき、太陽光発電の特性式(1)を利用しようとすると、設備容量と係数を求めなければならない。しかし、電力会社が家庭ごとの太陽光発電量データを収集するには多大なコストがかかるため現実的ではない。このため、本実施の形態では、太陽光発電量は日射量の変化に対して極めて速く追従する一方、電力需要量は日射量が急変してもすぐには変化しないという物理的特性を利用する。すなわち、図3(c)のグラフで示されるトータルの電力需要量は、図3(b)で示される日中時々刻々変化する太陽光発電量と図3(a)で示される電力会社で発電される電力量(すなわち電力量計6で計測した電力量)の和であると捉え、図3(a)の計測値をもとに図3(b)の太陽光発電量を推測するというものである。なお、日射量が小さくなると暗くなるため、電灯が点けられ電力需要量が変化する場合があるが、多くの場合電灯の点滅は人間が操作するため瞬時に変化するものではなく、その操作による電力変化もある時間範囲の中で平均化される。
パラメータの推定方法としては、後述するように日射量と電力量の変化分を測定することによって推定する方法(方法1)と所定の時刻(たとえば正午)の電力量と気温、日射量とを測定することによって推定する方法(方法2)がある。方法2は、方法1に対して比較的大規模な電力系統に対して効果がある。
(方法1.日射量と電力量の変化分の測定による推定)
具体的には、ステップS1aで切り出された時間のデータから最小二乗法で、次の(3)式の係数aを求める。
△太陽光発電量=係数a×△日射量 ・・・・(3)
ここで、係数a=「設備容量」×「係数」。また、△太陽光発電量は、太陽光発電量について前回収集したデータに対する変化量(以下、「変化分」という。)、△日射量も同様に前回サンプリング値に対する変化分を意味する。
上記(3)式の係数aは、(1)式の「設備容量」と「係数」の積に相当するものである。従来のように「設備容量」と「係数」とを別々に把握する必要はない。
図4は、係数aの算出に用いるデータの選別方法の概念図である。この図において、図4(a1)は、電力会社による発電量(即ち、電力量計6で計測された電力量)の一日の時間変化のグラフ、図4(a2)は、図4(a1)と同じ日の日射量の時間変化のグラフである。通常1分ごとにサンプリングするがサンプリング間隔はこれに限らない。複数日についてデータを採取する。
次に、これらのデータから、図4(b1)、図4(b2)のように、それぞれ電力量、日射量について、変化分を計算する。ここで、Δ電力量=−Δ太陽光発電量の関係にある。そして、日射量の変化分が予め定めた一定値以上になったときの太陽光発電量の変化分を抽出する。図4(b2)の例では、日射量変化分が閾値C1以上になった時点の太陽光発電量変化分と、日射量変化が閾値C2以下になったときの太陽光発電量変化分を図4(b1)のデータから抽出する。
この抽出処理により、図4(c)に示すように、日射量変化分を横軸、発電量変化分を縦軸にとったときに、抽出されたデータは、第一象限と第三象限にある程度密集して出現するので、最小二乗法等の手法により、直線近似式の係数aを算出する。これにより、日射量変化と相関のある太陽光発電の変化量を処理負荷を抑えて簡便に求めることができる。
なお、系統範囲が比較的大きい場合は、日射量計を複数設置する必要があり、日射量計を設置した予め定めた一定の領域ごとに、次式のように右辺を複数項にして多変量解析等の手法により、地域ごとの係数a1,a2,・・・を算出する。
△太陽光発電量=係数a1×△日射量1+係数a2×△日射量2+・・
・・・(3a)
ここで、係数ai、△日射量iは、それぞれ地域区分i(iは自然数)の係数a、日射量変化分を意味する。また、△太陽光発電量は、太陽光発電量の変化分を意味する。
パラメータ推定手段22は、算出した係数aiを記憶部13のパラメータファイル32に保存する。以下の説明において、特に指定の無い限り、係数aは、任意の地域区分iの係数aiを意味するものとする。
次に、簡単な数値例で上記のパラメータ推定処理を説明する。図5は、1分ごとに入力したデータを蓄積した入力データファイル31の例を示す。この図において、電力量は、電力会社で計測した電力系統への送り出し側の電力量である。日射量は、該当地域に設置されている日射量である。ここで、Δ電力量は1分前の電力量からの変化分を意味する。なお、Δ太陽光発電量(すなわち、1分前の太陽光発電量からの変化分)は、上述したように概ね次式であるとして捉えることができる。
Δ太陽光発電量 = −Δ電力量
したがって、電力変化分のデータを収集することによって、太陽光発電量の変化量を把握することができる。
本実施の形態では、Δ日射量が10W/m以上のものだけを抽出するとすれば、図5の例では、12:02、および12:03の行のデータが抽出されることになる。もちろん、Δ日射量が10以上変化した他の時間のデータがあれば、それも同時に抽出する。
そして、抽出したデータから最小二乗法により係数aを求める。図5のデータでは、係数aは、約1になる。
なお、(1)式の「係数」や(3)式の「係数a」は、太陽光パネルの表面温度にも依存し、その温度は気温から推測することが可能であるが、このためには、個々の家庭に設置されている太陽光発電装置の特性を調査する必要がある。しかしながら、次の方法2で説明する手法によれば、この調査をすることなく気温の要素を考慮した係数aを算出することができる。
(方法2.所定時刻の太陽光発電の発電量による推定)
太陽光発電装置による時間帯ごとの発電量は、電力需要量が気温と天候に依存する性質を利用して推定する。図6は、天気をパラメータにしたときの、気温と電力量(電力量計6で計測される電力量)との関係を表した図である。気温ごとに比較したときに、晴れのときは、太陽光発電量が多いため、電力会社から見た電力量は小さくなる。一方、雨のときは太陽光発電量がほとんどないため、電力量が多く計測される。天気は日射量に影響するため、電力量、気温、日射量は下記の(4)式の関係になる。そして、同じ時間帯(例えば12時)のデータを用いて、次式から係数aを求めることができる。
電力量=f(気温)−係数a×日射量・・・(4)
ここで、f(気温)は、通常は2次式であるが、気温が高い領域、低い領域など範囲を区切って1次式にしても良い。また、気温だけでなく湿度、暦情報など他の因子を含んでもよい。用いるデータは、分・秒単位のデータでなく、1時間値の方がばらつきの影響が少なく望ましい。
ちなみに、(4)式をより正確に記述すると、以下の式になる。
電力量=f(気温)−係数a×温度補正係数b(温度)×日射量
温度補正係数b=1−(気温ー基準温度)×係数c/100
ここで、基準温度,係数cは、太陽光パネルの種類により変化する係数であり、気温が基準温度以下の場合は補正しないものであるが、温度補正係数bの変化は,計測誤差と比較し小さいので、(4)式を用いれば実用上問題はない。
次に、(4)式を適用した具体例を簡単な数値例で説明する。図7は、正午から1分間の電力量その他の入力データである。日射量、気温を説明変数とし、電力量を目的変数とした重回帰式を構築する。図7のデータを用いると、上記(4)式は次のようになる。
電力量=(2×気温+100)−1×日射量 ・・・(5)
すなわち、係数aは1となる。
この数値例は、簡単のため、一次式で構築したが、気温の項を2次式にしても良いし、湿度等他の気象データを用いてもよい。
なお、日射量の変化は太陽光発電量だけでなく、照明のための電力需要(照明需要)の変化から前述の電力需要量にも影響を与える。つまり係数aは、厳密には太陽光発電量だけでなく、照明需要の変化を合算した係数になっている。しかし、一般的に12時前後は太陽光発電量が多いこと、照明需要は、12時前後は少ないことから、上記(5)式の日射量の係数1は、ほぼ太陽光発電量とみなすことができる。したがって、上記(5)式は、係数aを近似しているとみなすことができる。
なお、実用的には、上記の(3a)式に対応させて、次の(4a)式によって地域ごとに係数aを求めるのが良い。
電力量=f(気温1,気温2, ・・)−係数a1×日射量1−係数a2×日射量2−・・
・・・(4a)
ここで、気温i,係数ai,日射量iは、それぞれ地域区分i(iは自然数)の気温、係数a、日射量を示す。
<太陽光発電量予測処理>
次に、太陽光発電量予測手段23の処理内容について説明する。
太陽光発電量予測手段23は、次の(6)式をもとに地域ごとの太陽光発電量を演算する。
太陽光発電量i=係数ai×日射量i ・・・(6)
ここで、iは、地域区分の識別番号に対応している。
なお、日射量は、気象業者から配信される値を用いる。この係数aiは、逐次予測結果と実績値のずれから係数を修正するようにすると良い。これにより、地域区分iの領域内で、家庭の太陽光発電装置が導入された場合でも、逐次係数aiを補正して精度の高い太陽光発電量の予測をすることができる。
次に、予測値の上下限値の求め方について説明する。
太陽光発電量予測の誤差要因は、「気象予報の誤差」と「予測モデルの誤差」(即ち、係数aの誤差)の2つに分類できる。そこで、この2つの誤差要因から、太陽光発電量予測の上下限値を求める。
最初に気象予報誤差について説明する。過去において蓄積された気象予報(日射量)と気象実績値から、その誤差(予報値−実績値)の分布を求める。日射量の誤差の分布は、図8(a)のような形状のグラフになり正規分布にならない。その理由は、晴れと予報した場合は、日射量がそれ以上になることはなく、かならず雨方向にしか誤差が発生しないためである(データ例は図9(a)参照)。
図9(a)において、複数の日の一定時刻における日射量の実績値をu、日射量の予報値をvとしたとき、日射量誤差(v−u)を算出し、この日射量誤差データを蓄積していく。
次に、この蓄積した日射量誤差データから、例えば±95%の信頼区間に入る誤差範囲を天候(晴れ、曇、雨)ごとに求める。95%信頼区間とは、誤差が下側に外れる2.5%、上側に外れる2.5%を除いた範囲のことである。もちろん、99%など他の信頼区間を求めても良い。
もし、200日分の晴れデータがある場合、図9(b)に示すように日射量誤差を大きさの順番に並べて、上側5日分、下側5日分を除いた190日分が日射量誤差の95%信頼区間内のデータとなる。図9(b)の例では、日射量誤差の95%信頼区間の上側のデータは13であり、日射量誤差の95%信頼区間の下側のデータは1である。
次に、予測モデルの誤差を求める。予測モデルの誤差とは、係数aの信頼区間を意味する。上記のパラメータ推定処理の方法1または方法2で求めた係数aは、多量のサンプルデータから求めた平均的な値である。各サンプルデータごとに求めた係数aを同様に分布を求めると図8(b)に示す形状になる。信頼区間は、前述と同様に求めることができる(数値例は図10(a)参照)。
図10(a)において、Δ太陽光発電量は電力量の前回値から今回値を差し引いた値、Δ日射量は日射量の今回値から前回値を差し引いた値である。そして、サンプリング時刻ごとにΔ太陽光発電量/Δ日射量、すなわち係数aが算出されている。
係数aの簡易的な演算方法として、もし、係数aを200個のデータから求めるとした場合、図10(b)に示すように、係数aを大きさの順番に並べて、上側5個分、下側5個分を除いた190個分が係数aの95%信頼区間内のデータとなる。図10(b)の例では、係数aの95%信頼区間の上側のデータは1.15、下側のデータは0.84である。図10(a)(b)は上記方法1によって求める係数aについて示したものであるが、方法2によって求める係数aについても同様の処理で信頼区間を求めることができる。
なお、係数aが正規分布である場合は、次の演算式によって算出することができる。
係数aの95%信頼区間の上側の信頼区間=係数aの平均値+係数aの標準偏差×2
係数aの95%信頼区間の下側の信頼区間=係数aの平均値-係数aの標準偏差×2
演算した係数aの信頼区間、日射量予報値の信頼区間は、記憶部13のパラメータファイル32に保存される。図11に係数aの信頼区間のデータ例、図12に日射量予報値の信頼区間のデータ例を示す。
上記より、太陽光発電量の予測値の上下限値とは次式より求められる。
太陽光発電量上限値
=(設備容量×係数)の上側の信頼区間×日射量予報値の上側の信頼区間
=係数aiの上側の信頼区間×(地域区分iの日射量予報値−日射量誤差の上側の信頼区間)
太陽光発電量下限値
=(設備容量×係数)の下側の信頼区間×日射量予報値の下側の信頼区間
=係数aiの下側の信頼区間×(地域区分iの日射量予報値−日射量誤差の下側の信頼区間)
演算した太陽光発電量の上下限値は、記憶部13の出力データファイル33に保存される。
この太陽光発電量の予測値の上限値と下限値をもとに、少なくともこの上下限値の幅に予め定めた所定のマージンを含む発電量の変動を吸収できるように、運用する制御装置2を待機状態にする。たとえば、運用日の前日に、翌日(運用日)の太陽光発電量の上下限の予測値を算出して、この上下限値の幅の電力量を供給できるように停止状態にある制御装置2を待機状態にする。
また、太陽光発電量下限値に基づいて、効率は高いが出力変動が遅い火力発電機(ベースロード運転用の発電機)の発電量を決定する。具体的には、図13(a)において、太陽光発電量予測値の下限値よりも低い領域(B)の発電量を、太陽光発電を考慮しないベースロード運転用の発電機の需給計画値から差し引いく。また、太陽光発電量下限値から上限値の範囲(A)は、制御装置2、すなわち効率は高くはないが、出力変動が早い小型の発電機(分散電源)、燃料電池や2次電池(NAS)、水力発電機などの制御装置2の待機量として決定する。このように、太陽光発電量の上限値、下限値を求めることにより、全体としてエネルギー効率が高い発電計画が可能となる。
また、当日の運用状態では、図13(b)に示すように時刻tの太陽光発電量予測値の上限値y(t)からその時刻の日射量をもとに(6)式によって算定した実績値z(t)を差し引いた値を記憶部13の出力データファイル33に保存し、制御装置2の目標値として設定する。このとき(6)式で用いられる係数aiに上限と下限が存在する場合は、その中央値あるいは平均値を用いるようにする。この目標出力の演算は、制御装置が管轄する地域単位で行う。演算結果は、図14に示す出力データファイル33に保存される。この出力データファイル33は、地域区分ごとに作成され、データ入力手段21によって、当日の天気予報データ(晴れ、曇り、雨等)と時刻ごとの日射量予報値が予め入力されている。
以下、上述した太陽光発電量予測手段23の処理手順を図15、図16を用いて詳述する。
太陽光発電量予測手段23の日ごとの太陽光発電量予測値(上下限値)算出ルーチンは、当日の日の出前または前日の一定時刻に起動されると、まず、パラメータファイル32にアクセスして、当日の天気に該当する日射量誤差の信頼区間データ(下限値、上限値)を抽出する(S103)。そして、出力データファイル33に保存されている各時刻の日射量予報値から日射量誤差信頼区間の上限値を減算し、減算結果を出力データファイル33の日射量予測値の下限値として保存する(S104)。同様に各時刻の日射量予報値から日射量誤差信頼区間の下限値を差し引いた値を出力データファイル33の日射量予測値の上限値として保存する(S105)。なお、天気予報データが一日のうち途中で変わる場合があるが、もし、天気予報データが変わる場合は、その切り替わり時刻から新たな天気予報データに対応する日射量誤差信頼区間データをパラメータファイル32から抽出して、このデータを用いて日射量予測値の上下限値を計算する。
次に、太陽光発電量予測手段23は、日射量予測値の下限値にパラメータファイル32に保存されているその地域の係数aの信頼区間の下限値を掛け合わせて、太陽光発電量予測値の下限値を算出して、出力データファイル33に保存する(S106)。太陽光発電量予測手段23は、同様に、日射量予測値の上限値にパラメータファイル32に保存されているその地域の係数aの信頼区間の上限値を掛け合わせて、太陽光発電量予測値の上限値を算出して、出力データファイル33に保存する(S107)。以上の処理を全ての時刻、地域について実行する。
太陽光発電量予測手段23は、上記の処理を終了すると、太陽光発電量予測値の地域ごと時刻ごとの下限値を予測値送信手段24を介して図示しない中央給電指令所へ送信する(S108)。中央給電指令所では、各地域を管轄するベースロード運転用の発電機の需給計画値(太陽光発電量を考慮しない需給計画値)から受信した太陽光発電量予測値の時刻ごとの下限値を減算して、太陽光発電量を考慮した需給計画値を算出する。この需給計画値にしたがってベースロード運転用の発電機が運転される。
その後、当日の日中、日射量実績値がデータ入力手段21を介して時々刻々入力され、入力されたデータは、出力データファイル33の日射量実績値として保存されていく。
太陽光発電量予測手段23の毎時の太陽光発電量予測値算出ルーチンは、各サンプリング時刻の日射量実績値の入力完了ごとに起動され、入力された日射量実績値にパラメータファイル32の係数aの信頼区間の中央値を掛け合わせて、当日の日射量実績値に基づく太陽光発電量(z)を算出して出力データファイル33に格納する(S202)。そして、太陽光発電量予測手段23は、太陽光発電量予測値の上限値(y)と上記太陽光発電量(z)の差分(y−z)を計算して、この差分値を出力データファイル33に格納する(S203)。
この差分(y−z)は、予測値送信手段24を介して、その地域を管轄する制御装置2側へ送信される(S205)。制御装置2では、受信した差分値に基づいて待機容量を確保する。
また、太陽光発電量予測手段23は、次の時刻の太陽光発電量の予測値と現在の太陽光発電量の実績値との差分を計算し(S204)、この計算結果を出力指令値として予測値送信手段24を介してその地域を管轄する制御装置2へ送信する(S205)。制御装置2では、この出力指令値に基づいて出力を変化させる。
本実施の形態によれば、地域ごとに太陽光発電量を上下限の幅を持って予測することができるので、制御装置を効率的に運転することができる。また、各家庭に備えられた太陽光発電装置による電力供給量や係数、設備容量を取得する必要がないので作業効率の向上、設備コストの削減を図ることができる。
本発明は、上述の実施の形態に限定されること無く、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実現することができる。たとえば、太陽光発電量予測システムは、太陽光発電のみでなく風力発電等の他の電力調整値と合わせて需給計画や制御装置への目標出力を演算するようにしてもよい。また、太陽光発電量予測システムは太陽光発電量予測処理を実行する専用の装置として実現することもできるが、たとえば中央給電指令所の需給計画演算機能の一部として実現するなど、電力系統制御の他の機能と一体として実現することも可能である。
1 太陽光発電量予測システム
2 制御装置
3 家庭(電力需要家)
4 太陽光発電装置
5 発電所
6 電力量計
7 温度計
8 日射量計
9 気象業者のサーバ
11 通信装置
12 演算処理部
13 記憶部
21 データ入力手段
22 パラメータ推定手段
23 太陽光発電量予測手段
24 予測値送信手段
31 入力データファイル
32 パラメータファイル
33 出力データファイル

Claims (6)

  1. 電力系統に分散設置された太陽光発電装置の太陽光発電量を予測する太陽光発電量予測システムであって、
    地域ごとの気温、日射量の予報値と実績値および電力系統の電力量の各データを収集するデータ入力手段と、
    前記収集した各データのうち、異なる複数の日について略同一時刻の気温と日射量実績値と電力量とを用いて、気温と日射量実績値を説明変数とし、電力量を目的変数としたときの回帰係数を一または複数の地域ごとに算出するパラメータ推定手段と、
    前記パラメータ推定手段で算出した地域ごとの回帰係数、および日射量予報値から太陽光発電量の予測値を地域ごとに算出する太陽光発電量予測手段と、
    を備えたことを特徴とする太陽光発電量予測システム。
  2. 電力系統に分散設置された太陽光発電装置の太陽光発電量を予測する太陽光発電量予測システムであって、
    地域ごとの日射量の予報値と実績値および電力系統の電力量の各データを収集するデータ入力手段と、
    前記収集した各データを用いて、日射量実績値の単位時間の変化量を説明変数とし、電力量の単位時間の変化量を目的変数としたときの回帰係数を一または複数の地域ごとに算出するパラメータ推定手段と、
    前記パラメータ推定手段で算出した地域ごとの回帰係数、および日射量予報値から太陽光発電量の予測値を地域ごとに算出する太陽光発電量予測手段と、
    を備えたことを特徴とする太陽光発電量予測システム。
  3. 前記太陽光発電量予測手段は、前記回帰係数の信頼区間を演算すると共に前記データ入力手段によって収集した日射量の予報値と実績値から日射量予報値誤差の信頼区間を演算し、当該回帰係数の信頼区間および当該日射量予報値誤差の信頼区間をもとに太陽光発電量の上限値と下限値を含む予測値を算出することを特徴とする請求項1または2に記載の太陽光発電量予測システム。
  4. 地域ごとに前記太陽光発電量予測手段によって算出された太陽光発電量の予測値を、該地域を管轄する系統安定化用の制御装置へ送信する予測値送信手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の太陽光発電量予測システム。
  5. 前記太陽光発電量予測手段によって演算された太陽光発電量の予測値に基づいて、前記制御装置の出力の目標値が算出されることを特徴とする請求項4に記載の太陽光発電量予測システム。
  6. 電力系統に分散設置された太陽光発電装置の発電量の実績値を計測せずに太陽光発電量を予測する太陽光発電量予測方法であって、
    地域ごとの日射量の予報値と実績値および電力系統の送電端の電力量の各データを収集するデータ入力段階と、
    前記収集した各データのうち電力量の単位時間の変化量の実績値から太陽光発電量の単位時間の変化量を求め、日射量の単位時間の変化量の実績値を説明変数とし、太陽光発電量の単位時間の変化量を目的変数としたときの回帰係数を地域ごとに算出するパラメータ推定段階と、
    任意の確率の前記回帰係数の信頼区間および日射量予報値の信頼区間を算出すると共に、当該算出した信頼区間の値、前記パラメータ推定段階で算出した地域ごとの回帰係数、および日射量予報値から太陽光発電量の上限値と下限値とを含む予測値を地域ごとに算出する太陽光発電量予測段階と、
    地域ごとに当該地域の予測値を当該地域を管轄する系統安定化用の制御装置へ送信する予測値送信段階と、を含み、
    前記太陽光発電量予測段階で算出した前記予測値に基づいて、制御装置の起動または停止の判定、並びに、制御装置の出力を決定することを特徴とする太陽光発電量予測方法。


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