JP5957073B2 - 電力監視装置及び電力監視方法 - Google Patents

電力監視装置及び電力監視方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5957073B2
JP5957073B2 JP2014511057A JP2014511057A JP5957073B2 JP 5957073 B2 JP5957073 B2 JP 5957073B2 JP 2014511057 A JP2014511057 A JP 2014511057A JP 2014511057 A JP2014511057 A JP 2014511057A JP 5957073 B2 JP5957073 B2 JP 5957073B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solar radiation
power generation
load
signal
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014511057A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2013157135A1 (ja
Inventor
犬塚 達基
達基 犬塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Publication of JPWO2013157135A1 publication Critical patent/JPWO2013157135A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5957073B2 publication Critical patent/JP5957073B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R21/00Arrangements for measuring electric power or power factor
    • G01R21/006Measuring power factor
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02SGENERATION OF ELECTRIC POWER BY CONVERSION OF INFRARED RADIATION, VISIBLE LIGHT OR ULTRAVIOLET LIGHT, e.g. USING PHOTOVOLTAIC [PV] MODULES
    • H02S50/00Monitoring or testing of PV systems, e.g. load balancing or fault identification
    • H02S50/10Testing of PV devices, e.g. of PV modules or single PV cells
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R21/00Arrangements for measuring electric power or power factor
    • G01R21/133Arrangements for measuring electric power or power factor by using digital technique
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J2300/00Systems for supplying or distributing electric power characterised by decentralized, dispersed, or local generation
    • H02J2300/20The dispersed energy generation being of renewable origin
    • H02J2300/22The renewable source being solar energy
    • H02J2300/24The renewable source being solar energy of photovoltaic origin
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
    • H02J3/00Circuit arrangements for ac mains or ac distribution networks
    • H02J3/38Arrangements for parallely feeding a single network by two or more generators, converters or transformers
    • H02J3/381Dispersed generators
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/56Power conversion systems, e.g. maximum power point trackers

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)
  • Control Of Eletrric Generators (AREA)
  • Remote Monitoring And Control Of Power-Distribution Networks (AREA)
  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)

Description

本発明は、電力系統に連系する太陽光発電機器及び負荷機器の電力を監視する技術に関する。
電力の生成と消費を行う機器、および機器の特性を変化させる機器などが、電力系統に接続されることにより、電力系統の動作状態が変化する。例えば太陽光発電機器と負荷機器が電力系統内の配電系統に連系する場合、それらの機器によるPV発電量と負荷量が合成される。以下、太陽光発電機器をPV(Photovoltaic)機器と呼ぶ。今後、PV機器の導入比率が向上していくことが予想されているが、電力系統への影響を評価するには、PV機器の発電量を把握できることが望ましい。また、何らかの要因で系統分離が行われたとき、分離された系統の電力需給を評価するためには、分離系統におけるPV発電量が推定できることが望ましい。また、PV発電の全量買い取り制度が実施されるときは、当然ながら、個々の需要家設備のPV機器の発電量を把握できることが望ましい。
需要家設備と配電系統の接続点における電力に関わる物理量を計測する為に、各需要家設備にAMI(Automatic Metering Infrastructure)と呼ばれる計測器が導入されつつある。この計測器はスマートメータと呼ばれる場合がある。以下の説明においては、計測器、AMI、スマートメータ、あるいは電力計等の用語を同じものとして使う。また、PV機器により発電された電力量をPV発電量と呼び、負荷機器により消費された電力量を実負荷と呼ぶ。このような計測器の計測対象が、PV発電量と実負荷が合成された見掛けの負荷である場合には、PV発電量と実負荷の夫々を把握することは出来ない。即ち、需要家設備がPV発電量と実負荷の夫々を計測するセンサを有していない場合、PV発電量と実負荷の夫々を把握するためには、これらの値を推定する必要がある。
例えば、ICA(Independent component analysis:独立成分分析)を用いて、配電系統におけるPV発電量と負荷量を分離する分離手法が知られている。これは配電系統のフィーダの一区間を対象とし、この区間を流れるPV発電量と負荷量の比較的短い周期の変動は無相関であるとする。また、この分離手法は、次の手順ST1〜ST5により、PV発電量と負荷量を分離する。
(ST1)短期間の信号を抽出
(ST2)ICAを適用
(ST3)分離信号の順序づけ
(ST4)スケーリング
(ST5)推定値の算出
また、同じくICAを利用して配電系統における負荷量を推定する手法が知られている。この方式において、配電系統のモデル及びICAの利用は、前述の分離手法と同じであるが、さらに日射量として大気外日射量を利用している。
また、PV発電量に関わる日射量の理論的(実験的)な算出式が知られている。
また、配電系統に連系した太陽光発電機器の発電に起因する三相交流の不平衡率の変動に基づいて、太陽光発電量を予測する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2011−41384号公報
配電系統内の合成された負荷量とPV発電量を分離するための手法としてICAを利用するとき、次の問題点PR1〜PR3がある。
(PR1)ICAが原理的に持つ特性により、信号源の信号がガウス分布に近いか否かで、計算結果の精度が影響を受ける。
(PR2)ICAは、分離した信号の順序が一意に決まらないという問題(Permutation問題とも呼ばれる)がある。
(PR3)ICAの適用において、配電系統のモデルとして有効電力Pと無効電力Qを扱うが、Qの根拠となる力率の計測が困難である場合が多い。
また、配電系統を対象にした解析手法は、個々の需要家設備のPV発電量と負荷量を分離することができない。
上記課題を解決するために、本発明の一態様である電力監視装置は、取得部と算出部とを備える。取得部は、第1太陽光発電機器と第1負荷機器とを有する第1電気設備について、第1太陽光発電機器への日射量の時間変化を示す第1日射量信号と、第1太陽光発電機器と第1負荷機器を合わせた負荷の時間変化を示す第1負荷信号とを、記憶デバイスから取得する。算出部は、第1日射量信号及び第1負荷信号に基づいて、第1日射量信号に対する第1太陽光発電機器の発電量の特性を示す第1発電特性を算出する。
本発明によれば、需要家設備内の太陽光発電機器の特性を算出することができる。
図1は、実施例1に係る電力監視システムの構成を示す。 図2は、配線方法Bを示す。 図3は、配線方法Cを示す。 図4は、実施例1に係る電力監視装置の入出力を示す。 図5は、電力監視装置の構成を示す。 図6は、監視処理を示す。 図7は、選択処理を示す。 図8は、選択処理により用いられる信号を示す。 図9は、更新処理を示す。 図10は、推定処理を示す。 図11は、日射量を示す。 図12は、PV発電量を示す。 図13は、実施例2に係る電力監視システムの構成を示す。 図14は、実施例2に係る電力監視部の入出力を示す。 図15は、地域推定処理を示す。
以下、図面等を用いて、本発明の実施形態について説明する。以下の実施例は本願発明の内容の具体例を示すものであり、本願発明がこれらの実施例に限定されるものではなく、本明細書に開示される技術的思想の範囲内において当業者による様々な変更および修正が可能である。
本実施例では、需要家設備内のPV発電量及び実負荷を推定する電力監視システムについて説明する。
<<電力監視システムの構成>>
図1は、実施例1に係る電力監視システムの構成を示す。この電力監視システムは、電力系統400と、需要家設備500と、管理サーバ410とを有する。電力系統400は、需要家設備500へ送電する、或いは需要家設備500により発電された電力を受電する。管理サーバ410は、需要家設備500
において計測された電力量を管理する。管理サーバ410は例えば、MDMS(Meter
Data Management System)である。需要家設備500は、PV機器510と、実負荷機器520と、電力計530a、530bと、電力監視装置101と、接続点300とを有する。
電力監視装置101は、HEMS(Home Energy Management System)等のエネルギー管理システムであっても良いし、エネルギー管理システム内に設けられていても良い。電力監視装置101は、電力計530a、530bから電力量の計測値を取得する。また、電力監視装置101は、通信ネットワーク420を介して、管理サーバ410に接続され、管理サーバ410との通信を行う。
なお、電力監視装置101、電力計530a、530bは、AMIに含まれていても良い。ところで電力に関わる物理量としては、電圧、電流、有効電力、無効電力、位相、力率などが一般に使われる。計測するにあたり、どの物理量、どのような計測間隔、どのような信号分解能(AD変換時のビット数)で採取するかは様々な条件で決まってくる。以下の説明は、これらのなかの有効電力に着目している。しかし他の物理量の計測にも適用できる。
PV機器510は日射を受けて発電を行う。PV機器510は、PVパネル511とPCS(Power Conditioning System)512とを有する。PCS512はPVパネル511からの直流電流を交流電流へ変換する。PV機器510による発電量であるPV発電量は、PVパネル511へ入力される日射量にほぼ比例する。比例でない要因としては、PVパネル511の温度特性、PCS512の非線形特性などがある。以下の説明ではこれらを含むPV機器510の特性をPV機器特性と呼び、PV機器特性が日射量に比例した出力特性であるとする。
実負荷機器520は、需要家設備500内の電力を消費する各種の機器の集合である。これらの機器の集合による負荷を合計して実負荷と呼ぶ。
需要家設備500と電力系統400の接続点300に接続されている電力計530a、530bは、課金のために接続点300の電力量を計測する。電力計530a、530bは、電力の流れの方向に依存して、電力計530aにより売電の電力量を計測し、電力計530bにより買電の電力量を計測する。以下の説明において、需要家設備500から電力系統400への向きの売電の電力量を売電量と呼び、電力系統400から需要家設備500への向きの買電の電力量を買電量と呼ぶ。この場合の買電量は、実負荷からPV発電量を減算した結果(見掛けの負荷)を計測しているので、PV発電量と実負荷の夫々の計測値は得られない。以下の説明において、電力計530a、530bによる電力の計測のための配線方法を配線方法Aと呼ぶ。
ここで、その他の配線方法について説明する。
図2は、配線方法Bを示す。配線方法Bは、PV発電量と実負荷を分離して計測する配線方法である。電力計530cは、PV機器510の発電量を計測する。電力計530dは、電力系統400から実負荷機器520の消費電力量を計測する。PV発電量の全量買い取り制度のために、PV発電量と実負荷を計測するためにはこの配線方法が望ましいが、しかし、現状の多くのAMIは配線方法Aで配線されており、買電量及び売電量を管理サーバ410へ送信する。
図3は、配線方法Cを示す。配線方法Cは、従来の電力計530eの配線方法である。電力計530eは、PV発電量と実負荷を計測できない。この場合、電力監視装置101は、電力計530eから計測値を取得しても良い。
<<電力監視装置101の入出力>>
以下、電力監視装置101の入出力について説明する。
図4は、実施例1に係る電力監視装置101の入出力を示す。以下の説明では、実負荷をP(t)、見掛けの負荷をPs(t)、日射量をI(t)、PV発電量をV(t)、PV機器特性をK(t)で夫々表す。これらの変数は、時刻tの経過に伴って変化する離散的な時系列信号である。K(t)は、PVパネル511面に入射する日射量をPV発電量に変換する関数である。K(t)は、PV機器510の容量及び効率、PVパネル511の仰角、方位角、温度係数などを組み合わせた特性を持つ。これらの特性が計測できるならばK(t)を算出できる。しかし多くの場合、これらの特性の計測は困難である。以下の説明では短期的な特性変化は無いとし、Kを未知の定数として扱う。必要があれば時間に伴って変化するK(t)を用いても良い。
電力監視装置101への入力は、需要家設備500の見掛けの負荷Ps(t)と、需要家設備500のPV機器510へ入射する日射量I(t)とである。出力は、PV発電量V(t)と実負荷P(t)とする。ここでPV発電量V(t)は、次式のように、日射量I(t)とPV機器特性Kを乗算した結果であるとする。
V(t) = I(t)・K …(E1)
即ち、PV発電量V(t)は日射量I(t)に比例し、Kはその比例定数である。見掛けの負荷Ps(t)は、次式のように、実負荷P(t)からPV発電量V(t)を減算した結果である。
Ps(t) = P(t)−V(t)
= P(t)−I(t)・K …(E2)
需要家設備500における電力の入出力関係の表現は、上記のモデルに限定するものではなくて、以下のような観点V1〜V5を組み込むことができる。
(V1)需要家設備500内のAMIによる電力量の計測値が、電力計530aによる売電量、電力計530bによる買電量の2種である場合、見掛けの負荷Ps(t)は、(買電量−売電量)で表わされる。
(V2)電力量を有効電力と無効電力に分離して表現する方法がある。これは力率を考慮すれば簡単に電力量を有効電力と無効電力に換算できる。したがって以下の説明では有効電力と無効電力の関係は省く。
(V3)本実施例において、PV機器特性はリニア特性であるとしている。しかし例えばPV発電量V(t)は、PVパネル511の半導体特性、PCS512の動作特性などの影響を受ける。ここでPCS512は、内部に記憶されている制御アルゴリズムに基づいて動作するので、必ずしもリニアリティが確保されない場合がある。以下の実施例では、PCS512をリニア特性として説明するが、必要があればリニア特性にノンリニア特性を付加しても良い。例えば、テーブル変換による非線形特性の実現、高次元の関数を利用する非線形特性の実現、あるいはしきい値を用いるスイッチ特性の実現などがある。
(V4)本実施例は、時間に伴い変化する信号を時系列信号として扱う。時系列信号の計測間隔は任意である。電力監視装置101は、AMI等の計測器により計測された電力量を時系列信号として取得する。また、電力監視装置101は、複数日における同一時間帯に計測された電力量を、時系列信号として取得しても良い。また時系列信号の種類によって、サンプルの時間間隔が異なっても良い。
(V5)日射量には幾つかの種類がある。例えば、大気外日射量(地球の大気の影響を受けない日射量)、水平面日射量(気象庁などが計測している水平面に入射する日射量)、PV入射日射量(仰角及び方位角を持つPVパネル511に入射する日射量)などがある。また、これらの日射量を互いに換算するための換算式が知られている。以下の説明では日射量としてPV入射日射量を用いるが、PV機器特性Kに上記の複数の種類の日射量の換算式を含めることにより、例えば水平日射量に置き換えて扱っても良い。管理サーバ410は、日射量の計測値を保存していても良い。電力監視装置101又は管理サーバ410は、気象情報を管理するサーバ等、他のサーバから日射量の計測値を取得しても良い。
<<1軒の需要家設備500のPV発電量と実負荷の推定方法>>
以下、1軒の需要家設備500のPV発電量と実負荷の推定方法について説明する。
実負荷P(t)は、需要家設備500に設置されて電力を消費する機器の稼動状態に大きく依存する。この稼動状態は、需要家設備500に居住する人員の活動、需要家設備500内に設置された機器、天候、日種(土曜、日曜などの区別)、などに依存する。このように実負荷P(t)には多くの変動要因が含まれている。
日射量I(t)の主要な変動要因は、太陽と地球の天文学的な位置関係である。また、日射量I(t)を算出する計算式が、過去の計測値に基づいて作成されている。さらに地表面における日射量I(t)は、例えば直達と散乱の日射量比率、雲の流れ等の変動要因が加わっている。雲の流れは、太陽からの日射を遮断して大きな変化を生みだす。このように日射量I(t)には多くの変動要因が含まれている。
従って、実負荷P(t)と日射量I(t)は、それぞれ独立して生成される信号であると考えることが妥当である。ただし、人間には一日を周期とする活動があり、それに伴い機器の電力消費にも1日を周期とする特性が現れる場合がある。このような特性を考慮し、それらの信号を一日に比べて短い時間帯に限定することで、それらの信号が互いに独立であると考えることが出来る。実負荷P(t)と日射量I(t)が互いに独立した信号であるということは、統計的には相関性が無いと言い換えることができる。電力監視装置101へ入力される時系列信号の相関性をなくすために、時系列信号の時間帯の長さを設定する。例えば、時間帯の長さの最小は、少なくとも2つ以上の計測間隔が含まれる時間以上とする。一方の時間帯の長さの最大は1日のなかの日照時間であるが、季節によって変化する日照時間、あるいは、実際の日射量の観察結果を参照することで時間帯を可変設定して良い。また計測間隔が短ければ相関を計算するに必要なデータ個数が短い時間で得られる場合があるので、計測間隔を参考にしながら可変設定とすることができる。いずれも実測データを用いた実験結果に基づいて決めて良い。
本実施例におけるPV発電量と実負荷の推定方法は、実負荷P(t)と日射量I(t)の二つの時系列信号が無相関であることを用い、二つの時系列信号の相関係数の算出式において、相関が十分に小さい(無相関)とおく。これにより、この算出式に含まれる未知数を求める。この未知数は、日射量I(t)をPV発電量V(t)に換算するためのPV機器特性Kである。PV機器特性Kを求めることで、既知の日射量I(t)からPV発電量V(t)を求めることができ、さらに実負荷P(t)を求めることができる。
ここで、相関係数を求める関数をR(・)、これにより算出される相関係数の値をrとする。また、相関係数rの計算に用いられる時系列信号の時間帯を、対象時間帯と呼ぶ。そして二つの変数XとYの相関係数rを求めるときR(X、Y)と表記する。具体的には、離散信号をX(t)とY(t)とし、対象時間帯に亘る累積をΣで表す時、rは次式により表される。
r = R(X、Y)
= Σ((X(t)−μx)・(Y(t)−μy)) …(E3)
対象時間帯における離散的な時刻tがt1、t2、・・・である場合、上式を展開すれば、次式が得られる。
r = R(X、Y)
= (X(t1)−μx)・(Y(t1)−μy)+
(X(t2)−μx)・(Y(t2)−μy)+
・・・・
…(E4)
ここでμxは対象時間帯におけるX(t)の平均、μyは対象時間帯におけるY(t)の平均を示す。
本実施例の推定方法は、以下で説明するように、R(・)を使って時系列信号から相関係数rを算出するのではなく、事前に相関係数rの値を与えてR(・)に含まれる変数について解く。以下の説明では、この変数を示すために、R(・)に含まれる変数がZである場合、R(・)をR(Z)と表記する。
以下、1軒の需要家設備500を対象とする場合について説明する。
本実施例の推定方法は、対象時間帯において実負荷P(t)と日射量I(t)が無相関であるという特性を利用し、両者を分離する。相関係数rの算出式をR(・)とし、実負荷P(t)と日射量I(t)を変数とすれば、rは次式で表される。
r = R(・)
= R(P(t),I(t)) …(E5)
ここで実負荷P(t)は、前述の式E2により次式で表される。
P(t) = Ps(t)+V(t)
= Ps(t)+I(t)・K …(E6)
これを式E5に代入すると、次式が得られる。
r = R(Ps(t)+I(t)・K,I(t)) …(E7)
具体的には、式E3を用いて、次式が得られる。
r = Σ((Ps(t)+I(t)・K−μx)・(I(t)−μy))
…(E8)
ここでμxは対象時間帯に亘る(Ps(t)+I(t)・K)の平均、μyは対象時間帯に亘るI(t)の平均、Σは対象時間帯に亘る累積を示す。見掛けの負荷Ps(t)、日射量I(t)および平均値μxとμyを計測値として取得したデータで置き換えれば、R(・)はKを変数とする関数R(K)になる。
r = R(K) …(E9)
ここで本発明はrが十分に小さい、具体的には例えばr=0とすることにより、PV機器特性Kを算出する。式E8から分かるようにR(・)はKの一次関数になるから、式E9によりKの解は一意に決まる。このPV機器特性Kの算出方法は、解析的な手法、あるいは探索的な手法を利用できて、その手法を限定するものではない。解析的な手法を利用する場合はr=0として解けば良い。あるいは探索的手法を利用する場合は、r=0になることを解の条件とすること無く、十分に小さなしきい値を用意して比較することでrの大きさが十分小さいことを判定すれば良い。こうしてPV機器特性Kが求まれば、PV発電量V(t)は、次式により求めることができる。
V(t) = I(t)・K …(E10)
また、実負荷P(t)は、次式により求めることができる。
P(t) = Ps(t)−V(t) …(E11)
以上に説明した推定方法は、1軒の需要家設備500における見かけの負荷から、実負荷とPV発電量を分離することが出来る。
<<電力監視装置101の構成>>
以下、電力監視装置101の構成について説明する。
図5は、電力監視装置101の構成を示す。この電力監視装置101は、1軒の需要家設備500を対象とし、見掛けの負荷Ps(t)と日射量I(t)を入力とし、実負荷P(t)とPV発電量V(t)とを出力する。電力監視装置101は、受信部211と、送信部212と、選択部213と、算出部221と、記憶部222とを有する。記憶部222は、メモリ等の記憶デバイスであり、バッファメモリ201と、バッファメモリ202とを有する。算出部221は、PV機器特性算出部203と、PV発電量算出部204と、実負荷算出部205とを有する。
受信部211は例えば、電力計530a、530bとの通信のためのインターフェイスである。また、受信部211は、電力計530a、530bから売電量の計測値及び買電量の計測値を夫々受信する。また、受信部211は、(買電量−売電量)を見掛けの負荷Ps(t)として算出し、バッファメモリ201へ書き込む。また、受信部211は、管理サーバ410等、日射量I(t)を格納するデータベースから、日射量I(t)の計測値を受信し、バッファメモリ202へ書き込む。また、受信部211は、需要家設備500に設けられているコンピュータやHEMS(Home Energy Management System)等のエネルギー管理システムから、見掛けの負荷Ps(t)及び日射量I(t)を受信しても良い。即ち、バッファメモリ201は、見掛けの負荷Ps(t)の時系列信号を格納し、バッファメモリ202は、日射量I(t)の時系列信号を格納する。
なお、受信部211は、日射量の時間変化を計測する日射量センサから日射量I(t)の時系列信号を受信しても良い。この日射量センサは、所定の時間間隔で日射量を計測する。
バッファメモリ201は、入力された日射量I(t)を格納する。バッファメモリ202は、入力された掛けの負荷Ps(t)を格納する。
選択部213は、見掛けの負荷Ps(t)及び日射量I(t)の時系列信号のサンプルの中から計算に用いるサンプルを選択して保存する。
PV機器特性算出部203は、選択部213から見掛けの負荷Ps(t)を取得し、選択部213から日射量I(t)を取得し、見掛けの負荷Ps(t)と日射量I(t)に基づいてPV機器特性Kを算出する。
PV発電量算出部204は、バッファメモリ201から日射量I(t)を読み出し、算出されたPV機器特性Kと、PV発電量V(t)を算出する。実負荷算出部205は、バッファメモリ202から見掛けの負荷Ps(t)を読み出し、PV発電量V(t)と日射量I(t)に基づいて実負荷P(t)を算出する。
送信部212は例えば、通信ネットワーク420に接続された通信インターフェイスである。また、送信部212は、算出されたPV発電量V(t)及び実負荷P(t)を、エネルギー管理システムや管理サーバ410等の管理装置へ送信する。
<<監視処理>>
以下、電力監視装置101が長期間に亘ってPV発電量V(t)と実負荷P(t)の推定を繰り返す監視処理について説明する。
図6は、監視処理を示す。
まずS310において、受信部211は、電力計530a、530bからの見掛けの負荷Ps(t)を受信してバッファメモリ201へ保存し、管理サーバ410から日射量I(t)を受信してバッファメモリ202へ保存する。
次にS320において、PV機器特性算出部203は、予め設定された条件が成立したか否かを判定する。例えば、電力監視装置101が初期化される場合、所定の保持時間(1週間程度)が経過した場合、時刻が予め設定された季節の変わり目に達した場合、日射量の大きな変動があった場合、外部からPV機器特性Kの更新の指示を受けた場合等に、PV機器特性算出部203は、この条件が成立したと判定する。これらの条件は、PV機器特性Kを算出するトリガとなる。
PV機器特性Kが変化する要因は、温度変化、経年劣化、PVパネル511表面の汚れ等であるため、PV機器特性Kの変化は僅かであり、電力量及び日射量の計測値の計測間隔に比べて遥かに長い期間がかかる。また必要に応じて機器特性を校正しても良い。
S320の結果がYesである場合、PV機器特性算出部203は、処理をS330へ移行させる。
S330において、選択部213は、見掛けの負荷Ps(t)と日射量I(t)の時系列信号を選択する選択処理を行う。
次にS340において、PV機器特性算出部203は、PV機器特性Kを計算して更新する更新処理を行い、処理をS310へ移行させる。
S320の結果がNoである場合、PV機器特性算出部203は、処理をS350へ移行させる。
S350において、PV機器特性算出部203、PV発電量算出部204、及び実負荷算出部205は、PV機器特性Kを用いてPV発電量V(t)と実負荷P(t)を推定する推定処理を行い、処理をS310へ移行させる。
以上が監視処理である。
この監視処理により、PV発電量V(t)と実負荷P(t)が繰り返し推定される。
<<選択処理>>
以下、前述の選択処理の詳細について説明する。
PV機器特性算出部203は、見掛けの負荷Ps(t)と日射量I(t)を時系列信号として扱い、相関係数(無相関)の性質を利用した演算を行う。ここで算出する相関係数の精度を高めるために、一般的には、相関係数の計算に用いる時系列信号の長さは長いほど望ましい。また、時系列信号の時間帯は、時系列信号の変化が大きい時間帯であることが望ましい。また、時系列信号のサンプル間隔は短いほど望ましい。時系列信号の長さが短くても時系列信号の変化が十分大きければ、良好な結果が得られる場合がある。このように、選択される時間帯には任意性がある。また、時系列信号のサンプル間の時間的な連続性は必須な条件では無く、時間的に不連続であっても良い。言い換えると、相関係数(無相関)を計算するために、都合の良いように(精度がより高くなるように)時系列信号を繋ぎ合せても良い。相関係数の計算に用いる時系列信号を取得するためには、雲の流れによる日射量の変動が大きな時間帯を選ぶことが好適である。この場合、PV機器特性算出部203は、日射量の変動が大きい時間帯を選択する。これにより、見掛けの負荷Ps(t)と日射量I(t)の時系列信号の中から、日射量の変動が大きい時間帯のサンプルを抽出することができる。ここで日射量の変動を計測する期間は、複数日に亘っていても良い。そして、PV機器特性算出部203は、抽出されたサンプルを繋ぎ合せることにより、見掛けの負荷Ps(t)と日射量I(t)の時系列信号を作成して良い。この手順は、測定データが欠落している場合のデータ補完する手法としても利用できる。
なお、受信部211が日射量センサから日射量の時間変化を受信する場合、日射量センサは、相対的な日射量の時間変化を計測すればよい。即ち日射量センサは、必ずしもPV入射日射量を計測しなくても良い。
以下、選択処理の具体例について説明する。
図7は、選択処理を示し、図8は、選択処理により用いられる信号を示す。まずS220において、選択部213は、日射量の時間変化を示す観察信号ROを取得する。この具体例は、日射量の観察信号ROと、拡大波形RDと、変動幅信号VWとを示す。
観察信号RWにおいて、横軸は時刻を示し、縦軸は日射量の計測値を示す。観察信号RWの時刻は、最新の観察結果の時刻を0として表されている。観察信号RWの長さである観察期間LOは、予め設定され、例えば1週間である。日によっては、雲の流れにより日射量が低下し、短期的な日射量の変化が見られる。
次にS230において、選択部213は、変動幅算出処理により観察信号RWの変動幅信号VWを生成する。変動幅算出処理は、時間窓内の観察信号RWを入力とし、入力の変化の大きさを出力とする。拡大波形RDは、観察信号ROの1日分の時間軸を拡大した波形である。変動幅算出処理の時間窓の長さLFは、拡大波形RDの上に示されている。時間窓の長さLFは、一日に亘る日射量の変化を含まない期間である。時間窓が観察信号RWの複数の計測時刻を含むように時間窓の長さLFが決定される。例えば、観察信号RWの計測間隔を30分とし、時間窓の長さLFを3時間とし、両端の計測時刻を時間窓に含める。
ここで、変動幅算出処理の3つの具体例について説明する。
第1の変動幅算出処理は、時系列信号に含まれる周波数成分から、信号の特性を判断する。例えば、日射量において、日の出の周期及び日の入りの周期は、1日である。一方、実負荷において、人間の活動は、1日周期の成分を含みつつ、さらに短い様々な周期成分を含む。家電機器などの負荷パタンは人間の活動に依存するものが多いと考えられる。このように、周波数成分により時系列信号を特有の成分に分離できる場合がある。時系列信号から周波数成分への変換はして、例えばフーリエ変換などの手法を利用することが出来る。第1の変動幅算出処理において、選択部213は例えば、時間窓内の日射量の計測値において特定の周波数の周波数成分の大きさを算出して、変動幅とする。
第2の変動幅算出処理は、時系列信号の大きさのヒストグラムである頻度分布を利用する。ここでヒストグラムの特性として、時系列信号の変化が少なければ特定の計測値の頻度が高くなる。時系列信号の変化がランダムであれば、計測値が均一に分布するようになる。時間幅の中において日射量の計測値の頻度分布の幅が広いとき、日射量の変化は大きい。逆に、頻度分布の幅が狭いときは日射量の変化が小さいことになる。第2の変動幅算出処理において、選択部213は例えば、時間窓内の日射量の計測値から、予め設定された頻度の閾値以上になる頻度分布の幅を算出して、変動幅とする。頻度分布の幅は、半値幅であっても良い。
第3の変動幅算出処理は、時系列信号の分散あるいは標準偏差を利用して、変化の大きさを判断する。分散は、時間窓の中で、平均値からの差を二乗して足し合わせて測定点の個数で割ることにより得られる。時系列信号のばらつきが大きいほど、算出した分散の値は大きくなる。第2の変動幅算出処理において、選択部213は例えば、時間窓内の日射量の計測値の分散を算出して、変動幅とする。
なお、選択部213は、予め設定された変動幅の閾値を用いて変動幅の大きさの判定を行うことにより、変動幅を2値化しても良い。変動幅の閾値は、判定の目的、利用する信号処理の手法、対象とする信号の性質などに依存するものであり、実験的に決定されても良い。
ここで、選択部213は、計測間隔30分毎に時間窓をずらしながら、長さLFの時間帯を設定し、各時間帯の変動幅を算出する変動幅算出処理を繰り返すことにより、変動幅の時間変化である変動幅信号VWを生成する。変動幅信号VWにおいて、横軸は各時間帯の時刻を示し、縦軸は変動幅を示す。なお、日射量の変動の大きさを定量化する方法は、本実施例に限定されない。
次にS240において、選択部213は、観察期間LO内の全ての時間帯の中から、変動幅が最も大きくなる時間帯を選択して選択時間帯とし、このフローを終了する。即ち、選択部213は、観察期間LO内の全ての時間帯の中から、それらの時間帯の日射量信号の変動の大きさに基づいて選択時間帯を選択する。
PV機器特性算出部203は、選択時間帯における見掛けの負荷Ps(t)及び日射量I(t)の計測値を用いて、PV機器特性Kを算出する。但し、観察期間の間、雨が続いているような場合、変動幅が最大になる時間帯は求まるものの、その変動幅は小さくなるので、選択部213は、選択時間帯を出力しない。この場合、PV機器特性算出部203は、それ以前のPV機器特性Kを使い続けるほうが好ましい。また、選択部213は、以前の変動幅算出処理により算出された変動幅に基づいて変動幅の基準を算出して記憶し、最新の変動幅算出処理により算出された変動幅がこの基準よりも小さい場合、選択時間帯を出力しなくても良い。この場合、PV機器特性算出部203は、PV機器特性Kを更新しない。
また、選択部213は、全ての時間帯の中から変動幅の上位の所定の数の時間帯を選択して、選択時間帯としても良い。この場合、選択部213は、選択された所定の数の時間帯の時系列信号を繋ぎ合せることにより、相関係数の計算に適した所定の長さの時系列信号を作る。
以上が選択処理である。
このような選択処理によれば、日射量変動の大きい時間帯の時系列信号を用いることにより、PV機器特性Kの精度を高めることができる。
また、選択処理において、選択部213は、観察信号RWのフィルタ処理を行っても良い。対象とする時系列信号のサンプリング周期を短くすることで高い周波数成分を含んだ時系列信号を得ることが出来る。高い周波数成分を含むということは、細かな時間変化を分解できることであるから、多くの場合は好ましい信号特性が得られる。例えば、雲の流れによって生じる日射量の変動は数秒単位になる場合があるので、その変化を採取するには、その変化の周期の2分の1以下の周期でサンプリングすることが望ましい。一般に、このようなデータ採取の周期に関わる理論は、サンプリング定理として知られている。しかしながら、計測値の時系列信号には時間ずれが含まれる場合がある。例えば、日射計の測定原理によっては、日射量を熱変換してから温度測定する場合があり、このような日射計の計測値は、実際の日射量変動に比べて応答遅れを持つ。また、機種、機器ごとの個体差などにより応答時間に遅れが生じる。このように応答時間に遅れが生じることは、高い周波数成分が欠落することに相当する。このような計測値を利用して相関係数を算出するならば、計算結果の高周波成分には誤差が含まれることになる。
誤差を軽減するには、計測値に何らかの周波数特性を備えるフィルタ処理を行うことが望ましい。特に上記の応答時間の遅れの問題を解決するには、高周波成分を低減させる特性、言い換えると低周波成分を通過させる特性が好適である。例えば、フィルタ処理は、時間窓の中で、重み係数を用いてたたみこみ積分を行う。あるいは、時間窓の中で計測値を累積、あるいは平均化することでも良い。これは、前述のAMIが、30分間隔の電力を累積した信号を出力することに相当する。このように、相関関数を算出する為に複数の時系列信号を演算するとき、事前にそれぞれの時系列信号の周波数特性を近づけておくことが望ましい。そのために選択部213は、フィルタ処理により、各計測値の周波数特性を調整しても良い。
<<更新処理>>
以下、前述の更新処理の詳細について説明する。
図9は、更新処理を示す。この更新処理は、収束判定を伴う繰り返し演算によってPV機器特性Kを求める。更新処理は、この例に限定されず、何らかの高速化および精度向上の手法を組み合わせることができるのは当然である。
PV機器特性算出部203は、選択処理により選択された時系列信号を用いてPV機器特性Kを算出する。S130〜S160は処理ループである。
まずS130において、PV機器特性算出部203は、PV機器特性Kを設定する。ここでPV機器特性算出部203は例えば、処理ループの1回目のS130において、PV機器特性Kを予め記憶された初期値に設定し、処理ループの2回目以降のS130において、PV機器特性Kに予め記憶されたステップを加算する。
次にS140において、PV機器特性算出部203は、見掛けの負荷Ps(t)と日射量I(t)とPV機器特性Kとに基づいて、式E6により実負荷P(t)を算出する。
次にS150において、PV機器特性算出部203は、実負荷P(t)と日射量I(t)に基づいて、式E5により相関係数rを算出する。
次にS160において、PV機器特性算出部203は、相関係数rが収束したか否かを判定する。ここでPV機器特性算出部203は例えば、相関係数rの大きさが予め記憶された閾値以下である場合に、相関係数rが収束したと判定する。即ち、実負荷P(t)と日射量I(t)が無相関であると判定する。相関係数rの大きさは例えば、相関係数rの絶対値である。
S160の結果がNoである場合、即ち相関係数rが収束していないと判定された場合、PV機器特性算出部203は、処理をS130へ移行させる。
S160の結果がYesである場合、即ち相関係数rが収束したと判定された場合、PV機器特性算出部203は、このフローを終了する。
以上が更新処理である。
また、PV機器特性算出部203は、算出されたPV機器特性Kを、観察期間の間、メモリへ保存する。PV発電量算出部204及び実負荷算出部205は、保存されたPV機器特性Kを用いて、観察期間中のPV発電量V(t)と実負荷P(t)を夫々算出する。
この更新処理によれば、実負荷P(t)と日射量I(t)が無相関であるという条件により、PV機器特性Kを算出することができる。
また、例えば、PV機器特性算出部203が季節の変化を検出し、PV機器特性Kを再計算することにより、季節による変動がPV機器特性Kへ反映され、高い精度でPV発電量V(t)と実負荷P(t)を算出することができる。
<<推定処理>>
以下、前述の推定処理の詳細について説明する。
図10は、推定処理を示す。まずS410において、PV発電量算出部204は、PV機器特性Kとバッファメモリ201内の日射量I(t)とに基づいて、式E10によりPV発電量V(t)を算出する。
次にS420において、実負荷算出部205は、PV機器特性Kとバッファメモリ202内の見掛けの負荷Ps(t)とに基づいて、式E11により実負荷P(t)を算出する。
次にS430において、送信部212は、算出結果であるPV発電量V(t)及び実負荷P(t)を、管理サーバ410へ送信する。ここでPV発電量算出部204及び実負荷算出部205が、算出されたPV発電量V(t)及び実負荷P(t)を夫々メモリへ書き込み、送信部212が、定期的にPV発電量V(t)及び実負荷P(t)を管理サーバ410へ送信しても良い。
以上が推定処理である。
この推定処理によれば、見掛けの負荷Ps(t)を、PV発電量V(t)及び実負荷P(t)に分離することができる。
図11は、日射量I(t)を示す。この図の横軸は、時刻tを示し、縦軸は日射量I(t)を示す。また、この図は、1日分の日射量I(t)を示す。電力監視装置101は、管理サーバ410又は日射量センサから日射量I(t)を取得する。
図12は、PV発電量を示す。この図は、PV発電量の実測値GMと、前述の推定処理により推定されたPV発電量の推定値GEとを示す。推定値GEは、実測値GMとほぼ同じプロットであるが、ピーク附近で若干の誤差を有する。これは、PVパネル511の温度上昇による効率低下や、PCS512による出力抑圧などのPV機器510の非線形特性等に起因する。
需要家設備500の見掛けの負荷Ps(t)を計測する手段は、本実施例に限定されない。ここで、算出されるPV機器特性Kの精度向上のためには、電力量及び日射量の計測値の時間間隔を短くすることが有効である。言い換えれば、計測値に含まれる周波数成分を高くすることが有効である。このために、PV機器特性Kの算出に用いる時間帯については、電力計のサンプル間隔を適宜に短く設定できるような可変サンプル間隔の電力計を利用することで、精度の高い演算を行うことができる。
また、PV機器特性Kは、日射量I(t)をPV発電量V(t)に変換する係数である。ここで言う日射量は、PV機器510へ入射するPV入射日射量であり、気象庁が計測しているような水平面日射量とは異なる値になる。PVパネル511の仰角と方位角に基づく角度換算を行うことで、水平面日射量をPV入射日射量に変換できることが知られている。本実施例は、PV機器特性Kの算出に、上記の角度換算に相当する効果を含めることが出来る。さらにPV機器特性Kには、発電容量、効率、などのPV機器510の特性を含めることが出来る。これは、PV機器特性Kを事前に知る必要がないということであり、つまり日射量I(t)の単位が任意であって良いということであり、実用上のメリットは大きい。
日射量の計測単位は、J(ジュール)あるいはW(ワット)を使って、例えば、kWh・m−2 (1平方メートルあたりの1時間当たりのkW)で表記する。また1秒(1sec)間隔であればkWs・m−2 になる。現実に日射量を計測するには、計測器である日射計の種類、精度、時間応答などの事前検討が必要であるとともに、購入、設置、およびメンテナンスの費用が掛かる。一方、本実施例は、日射量の単位が任意でよいことから、適宜な代わりの信号値を利用できる。日射量センサは、何らかの明るさに関わるセンサの出力信号を利用することができる。この日射量センサとしては、需要家設備500に設けられた照度センサ(単位はルックス、あるいは任意)、あるいは監視カメラ等のカメラ(単位は任意)、などがある。即ち、PV入射日射量そのものを計測する必要はない。この日射量相当の信号を計測する時間間隔は、AMIの計測間隔(例えば30分あるいは15分)で良い。また、電力監視装置101は、気象庁が発表している気象データから日照時間を取り込み、公知の方法により晴天の日射量を算出し、両者を組み合わせることで日射量相当の信号を生成しても良い。また、電力監視装置101は、近隣のPV機器510の発電量が入手できるならば、そのPV発電量を日射量の代替として利用することができる。
例えば、上記の手順ST2において、隣接する複数のフィーダ区間についてICAを適用しようとしても、単独のフィーダ区間の情報のみから解を求めることは出来ない。
一方、本実施例によれば、1軒の需要家設備500の日照量と見かけの負荷から、PV発電量と実負荷を分離することができる。
なお、電力監視装置101は、管理サーバ410内等、需要家設備500の外に設けられていても良い。この場合、電力監視装置101は、通信ネットワーク420を介して、各需要家設備500内の電力計530a、530bに接続され、電力計530a、530bから電力量の計測値を取得する。
なお、電力監視装置101は、コンピュータにより実現されても良い。このコンピュータは、CPU(Central Processing Unit)等のマイクロプロセッサと、プログラムを格納するメモリとを有する。このプログラムは、マイクロプロセッサをPV機器特性算出部203とPV発電量算出部204と実負荷算出部205として機能させる。
本実施例は、複数の需要家設備500のPV発電量及び実負荷を推定する電力監視システムについて説明する。
<<電力監視システムの構成>>
図13は、実施例2に係る電力監視システムの構成を示す。実施例1と比較すると、本実施例の電力監視システムは、電力監視装置101及び管理サーバ410の代わりに、管理サーバ410bを有する。管理サーバ410は、電力監視部102と管理部103を有する。電力監視部102は、本発明の電力監視装置の適用例である。管理部103は、実施例1の管理サーバ410と同様、需要家設備500において計測された電力量を管理する。電力監視部102は、通信ネットワーク420を介して、電力計530a、530bから夫々売電量及び買電量を取得する。
<<2軒の需要家設備のPV発電量と実負荷の推定方法>>
以下、2軒の需要家設備500の実負荷とPV発電量の推定方法について説明する。
図14は、実施例2に係る電力監視部102の入出力を示す。以下の説明においては、推定の対象である2軒の需要家設備500を、第1需要家の需要家設備500及び第2需要家の需要家設備500とし、これらを添え字「1」及び「2」で区別する。電力監視部102の入力である見かけの負荷をPs1(t)、Ps2(t)、日射量をI1(t)、I2(t)とし、電力監視部102の出力である実負荷をP1(t)、P2(t)、PV発電量をV1(t)、V2(t)とする。
時系列信号の間の無相関の性質を、2軒の需要家設備500に適用することにより、2軒の需要家設備500のPV発電量と実負荷を推定することができる。2軒の需要家設備500の電力の入出力の関係は、次式で表される。
P1(t) = Ps1(t)+V1(t)
= Ps1(t)+I1(t)・K1 …(E21)
P2(t) = Ps2(t)+V2(t)
= Ps2(t)+I2(t)・K2 …(E22)
実施例1における1軒の需要家設備500の場合と同様に、それぞれの需要家設備500の実負荷及び日射量の時系列信号の相関係数rは、R(・)を利用して次式により表される。相関係数rを計算する具体的な式は、1軒の需要家設備500の場合と同じ形式の次式で表される。
r = R(P1(t)、I1(t))
= R(Ps1(t)+I1(t)・K1、I1(t))
…(E23)
r = R(P2(t)、I2(t))
= R(Ps2(t)+I2(t)・K2、I2(t))
…(E24)
ここで見掛けの負荷Ps1(t)、Ps2(t)は計測値として得られる。従って、R(・)は、日射量I1(t)及びI2(t)と、PV機器特性K1,K2を変数として含む関数になる。実負荷P1(t)及び日射量I1(t)が無相関(r=0)であり、実負荷P2(t)及び日射量I2(t)が無相関(r=0)であることを利用することで、PV機器特性K1、K2は夫々、日射量I1(t)、I2(t)を含む関数となる。これらの関数は、次式で表される。
K1 = F1(I1(t)) …(E25)
K2 = F2(I2(t)) …(E26)
ここで対象の2軒が近接していて、日射量I1(t)とI2(t)が同じであるとする。これにより、式E25及び式E26を連立させ、日射量I1(t)とI2(t)を消去することで、K1とK2は次式のように定数k12、k21で関係づけられる。
K1/K2 = k12 …(E27)
K2/K1 = k21 …(E28)
この定数k12、k21を使ってP1(t)とP2(t)を書きなおせば、次式が得られる。
P1(t)=Ps1(t)+(P2(t)−Ps2(t))・k12
…(E29)
P2(t)=Ps2(t)+(P1(t)−Ps1(t))・k21
…(E30)
これら2軒が独立した電力消費を行っているとすれば、実負荷P1(t)とP2(t)は無相関になる。相関係数を計算する式R(・)を利用して次式が得られる。
r = R(P1(t)、P2(t))
= R(P1(t)、Ps2(t)+(P1(t)−Ps1(t))・k21) …(E31)
この式においてP1(t)を除くすべてが既知であるから、R(・)は次式のようにP1(t)の関数となる。
r = R(P1(t)) = 0 …(E32)
この式を満たすP1(t)を解として得ることができる。同様にしてP2(t)についても解を得ることが出来る。この推定方法において、P1(t)、P2(t)と定数k12、k21を解析的に求めるのが困難であるならば、公知の数値解析による解法を利用することができる。数値解析の手法は、適宜に選択して利用すれば良く、その具体的な手法を限定するものではない。
以上に説明したPV発電量と実負荷の分離手法は、2軒の日射量が同一とみなせること、2軒のそれぞれにおいて実負荷と日射量が独立していること、日射量(PV発電量)がある程度の大きさで変動すること、2軒の実負荷が独立していることを条件とする。この条件下で、2軒に共通の日射量を用いて、2軒のPV機器特性、PV発電量、実負荷を算出することができる。
<<地域内の複数の需要家設備のPV発電量及び実負荷の推定方法>>
以下、地域内の複数の需要家設備500のPV発電量及び実負荷の推定方法について説明する。
対象の需要家設備500と近隣の需要家設備500における日射量が近い場合、且つ近隣の需要家設備500のPV発電量が得られた場合、近隣の需要家設備500のPV発電量を対象の需要家設備500の日射量の代わりに利用することもできる。即ち、PV発電量と実負荷の算出においては、日射量そのものを用いなくても、代替する信号を用いることができる。これにより、或る需要家設備500について算出されたPV発電量を、他の需要家設備500の日射量の代わりに利用することで、地域内の残りの需要家設備500のPV発電量と実負荷を算出することができる。これにより、複数の需要家設備500の実負荷とPV発電量を算出することができる。
以下、地域内の複数の需要家設備500のPV発電量と実負荷を推定する地域推定処理について説明する。
図15は、地域推定処理を示す。
S610において、電力監視部102は、地域内の複数の需要家設備500の中から、実負荷の相関が低い2軒の需要家設備500を選択する。
次にS620において、電力監視部102は、2軒の場合のPV発電量と実負荷の推定方法により、選択された2軒のPV機器特性とPV発電量と実負荷を推定する。
次にS630において、電力監視部102は、1軒の場合のPV発電量と実負荷の推定方法における日射量の代替として、S620の算出結果のうち1軒のPV発電量を用いることにより、残りの需要家設備500のそれぞれのPV発電量と実負荷を推定する。
以上が地域推定処理である。
この地域推定処理によれば、算出された需要家設備500のPV発電量を日射量の代替として用いることにより、他の需要家設備500の日射量を用いることなく、その需要家設備500のPV機器特性K、PV発電量、実負荷を算出することができる。
実施例1と同様、見掛けの負荷Ps(t)と日射量I(t)の時系列信号は、時間的に連続していなくても良く、信号の変化が大きな時間帯の信号が繋ぎ合せられた信号を用いても良い。例えば、適宜な2軒の需要家設備500の日射量が共通であるならば、見掛けの負荷の違いは実負荷の違いに大きく依存することになる。そこで、適宜な時間単位ごとの2軒の見掛けの負荷の相関を算出して、相関性が低い時間帯を抽出して組み合わせることで変化の大きな時系列信号を作ることが出来る。その時間帯の時系列信号を利用して、上記の地域推定処理を実行することで、精度の良い演算結果が得られる。
以上の説明において、電力監視装置101はAMIに組み込まれても良い。通常のAMIがMDMS等の管理サーバ410へ伝送している売電と買電の電力量の計測値の代わりに、PV発電量と実負荷の推定値を伝送するならば、伝送データ量は増加しない。この場合、管理サーバ410は、PV発電量の全量買い取り制度の実施に必要な推定値を各需要家設備500から採取できる。さらにAMIが伝送間隔を適宜に変更する手段を有し、推定値の採取が行われるとき、推定値の伝送間隔を長くして伝送データ量を抑え、電力系統400の安定化制御が行われるとき、推定値の伝送間隔を短くして安定化制御の精度を向上させても良い。この場合、AMIは、内部で伝送間隔の制御信号を生成しても良いし、管理サーバ410等の上位装置からの指令に基づいて伝送間隔を制御しても良い。
電力監視装置101がAMIに組み込まれている構成では、推定値を伝送する時間間隔と、PV発電量と実負荷の推定処理の時間間隔は同期していなくても良い。電力計530a,530bに用いられる多くのAD(Analog/Digital)変換器は、AMIの計測値の伝送間隔(例えば15分あるいは30分)に比べて、遥かに高速に動作可能である。この場合、AMIは、推定値の伝送の時間間隔より高速なサンプリングにより得られた計測値を用いて、無相関の信号処理を行っても良い。サンプリングが高速であるほど単位時間当たりのサンプル数が増えることから、時系列信号の変化が大きい時間帯の候補が増え、選択の自由度が高まる。結果として、無相関の精度が向上することにより、得られるPV機器特性Kの精度の向上が期待できる。或いは、より短い時間帯の時系列信号を用いて、PV機器特性Kを得ることができる。
また、電力監視部102がAMIの計測値を集計する管理サーバ410bに組み込まれる場合、管理サーバ410bは、集中型の信号処理を行うことができる。このとき、入力の時系列信号である見掛けの負荷Ps(t)と日射量I(t)、出力の時系列信号である実負荷P(t)とPV発電量V(t)は、それぞれの信号線の形態を持つことは無く、管理サーバ410bの記憶装置におけるデータの読み書きにより、これらの時系列信号の入出力が行われる。
また、需要家設備500の地域に近い個所に分散して配置されるCEMS(Community
Energy Management System)等の制御装置が、電力監視部102を有していても良い。例えば、電力系統400の電圧制御などを行う制御装置は、その計算能力の一部を利用して前述の監視処理等の信号処理を行うことができる。この制御装置は、地域内で共通に扱える日射量をその地域内だけで閉じて利用し、PV発電量と実負荷の推定値だけをMDMS等の管理サーバ410へ送れば良い。
また、複数の需要家設備500、あるいはメガソーラ等の大規模なPV機器510が連系している配電系統においても、同様に電力監視部102が実負荷とPV発電量を推定することができる。この推定は、配電系統の連系する複数の需要家設備500の実負荷とPV発電量が合成された電力量を用いる。この電力量は、例えば配電系統におけるセンサ付き開閉器などの電力量センサにより計測される。
配電系統に連系する複数の需要家設備500が同一の地域に存在し、互いに位置が近い場合、それらの需要家設備500における日射量は同じであると見なせる。従って、個々のPV機器特性が不明であっても、複数の需要家設備500は、日射量に比例したPV発電量を有する。一方、複数の需要家設備500の実負荷は、各需要家設備500内の電力を消費する機器の動作が合計されているので、ランダムな変動と見なすことができる。これにより、実負荷とPV発電量は無相関であると見なせるため、前述の実負荷とPV発電量の推定方法を適用できる。
本実施例によれば、地域内の日射量と、その地域内の複数の需要家設備500の見かけの負荷から、各需要家設備500のPV発電量及び実負荷を分離することができる。
また、管理サーバ410は、電力監視装置により算出されたPV発電量から、各需要家設備500のPV機器510により発電された電力の買い取り料金を算出してもよい。また、管理サーバ410は、電力監視装置により算出された実負荷から、各需要家設備500による消費電力の料金を算出してもよい。
また、本発明の構成の少なくとも一部は、コンピュータプログラムまたはハードウェア回路により実現できる。コンピュータプログラムは、例えば、ハードディスクまたはフラッシュメモリデバイスのような記録媒体を介して、配布されることができる。
また、以上の実施例で説明された技術は、次のように表現することができる。
(表現1)
第1太陽光発電機器と第1負荷機器とを有する第1電気設備について、前記第1太陽光発電機器への日射量の時間変化を示す第1日射量信号と、前記第1太陽光発電機器と前記第1負荷機器を合わせた負荷の時間変化を示す第1負荷信号とを、記憶デバイスから取得する取得部と、
前記第1日射量信号及び前記第1負荷信号に基づいて、前記第1日射量信号に対する前記第1太陽光発電機器の発電量の特性を示す第1発電特性を算出する算出部と、
を備える電力監視装置。
また、以上の実施例で説明された技術は、次のように表現することができる。
(表現2)
第1太陽光発電機器と第1負荷機器とを有する第1電気設備について、前記第1太陽光発電機器への日射量の時間変化を示す第1日射量信号と、前記第1太陽光発電機器と前記第1負荷機器を合わせた負荷の時間変化を示す第1負荷信号とを、記憶デバイスから取得し、
前記第1日射量信号及び前記第1負荷信号に基づいて、前記第1日射量信号に対する前記第1太陽光発電機器の発電量の特性を示す第1発電特性を算出する、
ことを備える電力監視方法。
また、以上の実施例で説明された技術は、次のように表現することができる。
(表現3)
第1太陽光発電機器と第1負荷機器とを有する第1電気設備について、前記第1太陽光発電機器への日射量の時間変化を示す第1日射量信号と、前記第1太陽光発電機器と前記第1負荷機器を合わせた負荷の時間変化を示す第1負荷信号とを、記憶デバイスから取得し、
前記第1日射量信号及び前記第1負荷信号に基づいて、前記第1日射量信号に対する前記第1太陽光発電機器の発電量の特性を示す第1発電特性を算出する、
ことをコンピュータに実行させるプログラムを格納するコンピュータ読み取り可能な媒体。
これらの表現における用語について説明する。第1電気設備は例えば、需要家設備500、第1需要家の需要家設備500、近隣の需要家設備500に対応する。取得部は例えば、選択部213に対応する。記憶デバイスは例えば、記憶部222に対応する。第1日射量信号は例えば、日射量I(t)、I1(t)に対応する。第1負荷信号は例えば、見かけの負荷Ps(t)、Ps1(t)に対応する。第1発電特性は例えば、PV機器特性K、K1に対応する。第1発電量信号は例えば、PV発電量V(t)、V1(t)に対応する。第1実負荷信号は例えば、実負荷P(t)、P1(t)に対応する。
第2電気設備は例えば、第2需要家の需要家設備500に対応する。第2日射量信号は例えば、日射量I2(t)に対応する。第2負荷信号は例えば、見かけの負荷Ps2(t)に対応する。第2発電特性は例えば、PV機器特性K2に対応する。第2発電量信号は例えば、PV発電量V2(t)に対応する。第2実負荷信号は例えば、実負荷P2(t)に対応する。第3電気設備は例えば、残りの需要家設備500に対応する。
101:電力監視装置
102:電力監視部
103:管理部
201、202:バッファメモリ
203:PV機器特性算出部
204:PV発電量算出部
205:実負荷算出部
211:受信部
212:送信部
213:選択部
221:算出部
222:記憶部
300:接続点
400:電力系統
410、410b:管理サーバ
420:通信ネットワーク
500:需要家設備
510:PV機器
511:PVパネル
520:実負荷機器
530a、530b、530c、530d、530e:電力計

Claims (11)

  1. 第1太陽光発電機器と第1負荷機器とを有する第1電気設備について、前記第1太陽光発電機器への日射量の時間変化を示す日射量信号のうち一部のサンプル群である第1日射量信号と、前記第1太陽光発電機器と前記第1負荷機器を合わせた負荷の時間変化を示す負荷信号のうち前記第1日射量信号に対応するサンプル群である第1負荷信号とを、記憶デバイスから取得する取得部と、
    前記第1日射量信号と前記第1負荷機器の負荷の時間変化を示す第1実負荷信号との間の相関係数に対して予め設定された条件の下、前記第1日射量信号及び前記第1負荷信号に基づいて、前記第1日射量信号に対する前記第1太陽光発電機器の発電量の特性を示す第1発電特性を算出する算出部と、
    を備える電力監視装置。
  2. 前記取得部は、前記日射量信号の変動の大きさに基づいて、前記日射量信号の中から前記第1日射量信号を選択する、
    請求項1に記載の電力監視装置。
  3. 前記算出部は、前記第1日射量信号及び前記第1発電特性に基づいて、前記第1太陽光発電機器の発電量の時間変化を示す第1発電量信号を算出する、
    請求項2に記載の電力監視装置。
  4. 前記算出部は、前記相関係数の大きさが所定の閾値以下であることを前記条件として、前記第1発電特性を算出する、
    請求項3に記載の電力監視装置。
  5. 前記第1発電量信号は、前記第1日射量信号に比例し、
    前記第1発電特性は、前記比例の比例定数である、
    請求項3に記載の電力監視装置。
  6. 前記算出部は、前記第1負荷信号及び前記第1発電量信号に基づいて、前記第1実負荷信号を算出する、
    請求項3に記載の電力監視装置。
  7. 複数の時間帯において、前記第1太陽光発電機器への日射量の時間変化を示す複数の日射量信号が夫々計測されて前記記憶デバイスに格納され、
    前記複数の時間帯において、前記第1太陽光発電機器と前記第1負荷機器を合わせた負荷の時間変化を示す複数の負荷信号が夫々計測されて前記記憶デバイスに格納され、
    前記取得部は、前記複数の日射量信号の変動の大きさに基づいて、前記複数の時間帯の中から時間帯を選択して選択時間帯とし、前記複数の日射量信号の中から前記選択時間帯に計測された信号を選択して前記第1日射量信号とし、前記複数の負荷信号の中から前記選択時間帯に計測された信号を選択して前記第1負荷信号とする、
    請求項2に記載の電力監視装置。
  8. 前記取得部は、前記複数の日射量信号の中から、最も変動が大きい日射量信号を選択し、前記複数の時間帯の中から、前記選択された日射量信号に対応する時間帯を前記選択時間帯として選択する、
    請求項7に記載の電力監視装置。
  9. 前記第1電気設備は、所定の地域内に設けられており、
    前記取得部は、前記地域内に設けられている電気設備であって第2太陽光発電機器と第2負荷機器とを有する第2電気設備について、前記第2太陽光発電機器と前記第2負荷機器を合わせた負荷の時間変化を示す第2負荷信号を前記記憶デバイスから取得し、
    前記算出部は、前記第1日射量信号及び前記第2負荷信号に基づいて、前記第1日射量信号に対する前記第2太陽光発電機器の発電量の特性を示す第2発電特性を算出する、
    請求項3に記載の電力監視装置。
  10. 前記第1電気設備は、所定の地域内に設けられており、
    前記取得部は、前記地域内に設けられている電気設備であって第3太陽光発電機器と第3負荷機器とを有する第3電気設備について、前記第3太陽光発電機器と前記第3負荷機器を合わせた負荷の時間変化を示す第3負荷信号を前記記憶デバイスから取得し、
    前記算出部は、前記第1発電量信号及び前記第3負荷信号に基づいて、前記第1発電量信号に対する前記第3太陽光発電機器の発電量の特性を示す第3発電特性を算出する、
    請求項3に記載の電力監視装置。
  11. 第1太陽光発電機器と第1負荷機器とを有する第1電気設備について、前記第1太陽光発電機器への日射量の時間変化を示す日射量信号のうち一部のサンプル群である第1日射量信号と、前記第1太陽光発電機器と前記第1負荷機器を合わせた負荷の時間変化を示す負荷信号のうち前記第1日射量信号に対応するサンプル群である第1負荷信号とを、記憶デバイスから取得し、
    前記第1日射量信号と前記第1負荷機器の負荷の時間変化を示す第1実負荷信号との間の相関係数に対して予め設定された条件の下、前記第1日射量信号及び前記第1負荷信号に基づいて、前記第1日射量信号に対する前記第1太陽光発電機器の発電量の特性を示す第1発電特性を算出する、
    ことを備える電力監視方法。
JP2014511057A 2012-04-20 2012-04-20 電力監視装置及び電力監視方法 Expired - Fee Related JP5957073B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2012/060714 WO2013157135A1 (ja) 2012-04-20 2012-04-20 電力監視装置及び電力監視方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2013157135A1 JPWO2013157135A1 (ja) 2015-12-21
JP5957073B2 true JP5957073B2 (ja) 2016-07-27

Family

ID=49383116

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014511057A Expired - Fee Related JP5957073B2 (ja) 2012-04-20 2012-04-20 電力監視装置及び電力監視方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20150073737A1 (ja)
JP (1) JP5957073B2 (ja)
WO (1) WO2013157135A1 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5615385B2 (ja) * 2011-02-02 2014-10-29 三菱電機株式会社 電力開閉装置の動作時間予測装置
JP5957372B2 (ja) * 2012-11-14 2016-07-27 株式会社日立製作所 日射量計算方法及び供給電力決定方法
JP6115764B2 (ja) * 2013-03-14 2017-04-19 オムロン株式会社 太陽光発電システム、異常判断処理装置、異常判断処理方法、およびプログラム
JP2016036221A (ja) * 2014-08-04 2016-03-17 富士電機株式会社 電力推定装置および電力推定方法
JP2016039652A (ja) * 2014-08-05 2016-03-22 三菱電機株式会社 配電系統管理装置、配電系統システムおよび配電系統管理方法
US20180278091A1 (en) * 2014-11-07 2018-09-27 Kazunori Fukasawa Communication system, communication apparatus, method of controlling the communication apparatus, and program
JP6600516B2 (ja) * 2015-09-14 2019-10-30 株式会社東芝 アグリゲーション管理装置及び方法
US11217995B2 (en) 2015-11-26 2022-01-04 Mitsubishi Electric Corporation Power-distribution-system management apparatus, power-distribution-system management system, and power-generation-amount estimating method
US11651311B2 (en) 2018-09-20 2023-05-16 Itron Inc. Techniques for forecasting solar power generation
US11264948B2 (en) 2018-09-20 2022-03-01 Itron, Inc. Techniques for forecasting solar power generation
JP7300893B2 (ja) * 2019-05-24 2023-06-30 三菱電機株式会社 太陽光発電出力推定装置、太陽光発電出力推定方法、および太陽光発電出力推定プログラム
JP7390951B2 (ja) * 2020-03-25 2023-12-04 三菱電機株式会社 太陽光発電出力推定装置、太陽光発電出力推定方法、および太陽光発電出力推定プログラム

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CH360233A (de) * 1957-05-08 1962-02-15 Siemens Ag Rechengerät, das die Aufteilung der Gesamtlast auf im Verbundbetrieb zusammenarbeitende Kraftwerkseinheiten im Sinne geringster Erzeugungskosten der Gesamtlast bestimmt, mit direkter Erfassung der Netzverluste
FR2330180A1 (fr) * 1975-10-31 1977-05-27 Labo Electronique Physique Dispositif pour la transformation de l'energie solaire en energie motrice
JPS5962927A (ja) * 1982-10-01 1984-04-10 Nippon Denso Co Ltd 移動体用太陽電池パッケージ装置
US4614879A (en) * 1984-08-30 1986-09-30 Pulstar Corporation Pulsed motor starter for use with a photovoltaic panel
US4876854A (en) * 1988-05-27 1989-10-31 Sundstrand Corp. Solar energy thermally powered electrical generating system
JPH10283002A (ja) * 1997-04-01 1998-10-23 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 最適負荷配分装置
US6889122B2 (en) * 1998-05-21 2005-05-03 The Research Foundation Of State University Of New York Load controller and method to enhance effective capacity of a photovoltaic power supply using a dynamically determined expected peak loading
JP2004047875A (ja) * 2002-07-15 2004-02-12 Sharp Corp 発電量予測装置、発電量送信装置、日射量測定装置および発電量予測方法
WO2007086472A1 (ja) * 2006-01-27 2007-08-02 Sharp Kabushiki Kaisha 電力供給システム
US20120215372A1 (en) * 2008-12-15 2012-08-23 Array Converter Inc. Detection and Prevention of Hot Spots in a Solar Panel
JP2010193594A (ja) * 2009-02-17 2010-09-02 Tokyo Electric Power Co Inc:The 太陽光発電システムの最大発電量推定方法、配電系統の制御方法、及び配電系統制御装置
JP5493886B2 (ja) * 2010-01-08 2014-05-14 富士電機株式会社 太陽光発電量予測システムおよび太陽光発電量予測方法
JP4999947B2 (ja) * 2010-03-17 2012-08-15 中国電力株式会社 太陽光発電出力推定方法及び太陽光発電出力推定装置
JP5576476B2 (ja) * 2010-03-29 2014-08-20 株式会社日立製作所 エネルギーマネジメントシステム、エネルギーマネジメント装置及びエネルギーマネジメント方法
JP5505191B2 (ja) * 2010-08-16 2014-05-28 東京電力株式会社 太陽光発電量予測方法および配電系統制御システム
US8644049B2 (en) * 2010-08-20 2014-02-04 Shine C. Chung Circuit and system of using polysilicon diode as program selector for one-time programmable devices
JP5895178B2 (ja) * 2010-09-08 2016-03-30 パナソニックIpマネジメント株式会社 電力視覚化方法及び電力視覚化装置
WO2012172616A1 (ja) * 2011-06-17 2012-12-20 株式会社日立製作所 マイクログリッド制御システム
KR101141027B1 (ko) * 2011-12-29 2012-05-03 충남대학교산학협력단 냉난방부하 추정을 위한 시간별 기상데이터 예측방법
JP6145670B2 (ja) * 2012-08-31 2017-06-14 パナソニックIpマネジメント株式会社 電力潮流制御システム、管理装置、プログラム
KR101515003B1 (ko) * 2014-12-31 2015-04-24 (주)가교테크 일사량 예측방법

Also Published As

Publication number Publication date
WO2013157135A1 (ja) 2013-10-24
JPWO2013157135A1 (ja) 2015-12-21
US20150073737A1 (en) 2015-03-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5957073B2 (ja) 電力監視装置及び電力監視方法
Akçay et al. Short-term wind speed forecasting by spectral analysis from long-term observations with missing values
Cristaldi et al. Simplified method for evaluating the effects of dust and aging on photovoltaic panels
JP6782573B2 (ja) 太陽光発電出力推定装置及び太陽光発電出力推定方法
US20210313928A1 (en) Method and apparatus for determining key performance photovoltaic characteristics using sensors from module-level power electronics
AU2017302235A1 (en) Electrical energy storage system with battery resistance estimation
Shams et al. Time series analysis of Bahrain's first hybrid renewable energy system
JP6045769B1 (ja) 発電量推定装置、配電系統システムおよび発電量推定方法
US8027795B2 (en) Load model generation for estimating a load value from a base load value in a system
EP3422516A1 (en) Power supply and demand prediction system, power supply and demand prediction method and power supply and demand prediction program
JP6209951B2 (ja) トランス接続相判定装置、方法、及びプログラム
Herteleer et al. Normalised efficiency of photovoltaic systems: Going beyond the performance ratio
JP2010124605A (ja) 消費電力予測装置、消費電力予測方法およびプログラム
JPWO2017090152A1 (ja) 配電系統管理装置、計測装置、配電系統管理システムおよび発電量推定方法
JP6489846B2 (ja) 太陽光発電出力推定装置、太陽光発電出力推定システム及び太陽光発電出力推定方法
WO2016158027A1 (ja) 管理装置、管理システム、管理装置の制御方法および制御プログラム
CN105762843A (zh) 非储能型可调度光伏电站的功率输出分配方法
Shaw et al. Electric vehicle charging load filtering by power signature analysis
JP2016039652A (ja) 配電系統管理装置、配電系統システムおよび配電系統管理方法
JP7300893B2 (ja) 太陽光発電出力推定装置、太陽光発電出力推定方法、および太陽光発電出力推定プログラム
JP2021157209A (ja) 太陽光発電出力推定装置、太陽光発電出力推定方法、および太陽光発電出力推定プログラム
JP2011199955A (ja) 太陽光発電出力推定方法及び太陽光発電出力推定装置
JP6547374B2 (ja) 電力推定装置および電力推定方法
WO2016166992A1 (ja) 異常監視システムおよびプログラム
JP5654074B2 (ja) 電力使用量予測装置、電力使用量予測方法およびプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151208

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160607

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160617

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5957073

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees