JP2004047875A - 発電量予測装置、発電量送信装置、日射量測定装置および発電量予測方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】精度の高い太陽光発電量を予測すること。
【解決手段】発電量予測システム1は、太陽光発電システム100の設計情報と太陽光発電システム100の発電量とに基づき、太陽光発電システム100の日射量を算出する日射量算出装置205と、太陽光発電システム200の設計情報と太陽光発電システム100の日射量とに基づき、太陽光発電システム200の発電量を算出する発電量算出装置204とを備え、発電量算出結果を予測発電量表示装置206に出力する。
【選択図】 図1
【解決手段】発電量予測システム1は、太陽光発電システム100の設計情報と太陽光発電システム100の発電量とに基づき、太陽光発電システム100の日射量を算出する日射量算出装置205と、太陽光発電システム200の設計情報と太陽光発電システム100の日射量とに基づき、太陽光発電システム200の発電量を算出する発電量算出装置204とを備え、発電量算出結果を予測発電量表示装置206に出力する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電量予測装置、発電量送信装置、日射量測定装置および発電量予測方法に関し、特に、太陽光発電システムの発電量を予測する発電量予測装置および発電量予測方法、または、太陽光発電システムの発電量を予測するために用いられる発電量送信装置、日射量測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
太陽光発電システムの発電する発電量は、太陽光発電システムを設置する場所の日射量や気温によって大きく変化する。太陽光発電シススムの能力として製造者が示す発電量は、標準的な日射量、気温等の条件の下での発電量である。このため、設置場所の日射量および気温の条件によっては、実際に発電される発電量は、太陽光発電システムの能力として製造者が示す発電量を大きく下回ることがある。このような場合、太陽光発電システムが出力する電力の価値が、太陽光発電システムの設置費用および維持費用などの投資費用を上回ることができず、採算の合わない太陽光発電システムとになってしまう。
【0003】
太陽光発電システムを実際に設置した後で、採算の合わないことに気が付いても、設置に投資した金額を回収することはできない。したがって、採算の合わない発電システムが設置されるのを防止するためには、太陽光発電システムを設置する前の段階で発電量を正確に予測する必要がある。
【0004】
上述したように太陽光発電システムの発電量は、設置する場所の日射量と気温によって大きく変化する。日射量や気温は、設置する場所の緯度、天候、周囲の地形、建物等の違いにより異なるので、太陽光発電システムの発電量の予測はこれらの条件を考慮して行われる。
【0005】
これらの条件を考慮した日射量のデータを得るためには、実際に太陽光発電システムを設置する場所に日射量計測機を設置し、数年にわたって継続して日射量を計測しなければならず、時間およびコストの両面において現実的でない。
【0006】
そこで、精度はやや落ちるものの、代表的な地点における日射量を計測した計測データを用いる方法が一般的に行われている。より具体的には、NEDOで公開されているデータを用いる方法である。この日射量データは、日本国内801地点において、真南から15°きざみで90°までの方位角ごとに、水平から15°きざみで90°までの設置角度ごとに計測された日射量であり、月平均のデータである。太陽光発電システムの発電量を予測する際には、この801地点の中で、太陽光発電システムを設置する場所に最も近い計測地における日射量データが用いられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の801地点の日射量を用いて発電量を予測する方法では、計測地点が801地点に限られていること、かつ、地形の影響が極力小さくなるよう日射量データが補正されていることなどから、計測地から遠い場所や山間部などの計測地とは地形が大きく異なり日射量に大きな影響を与える場所においては、発電量の予測の精度が低くなってしまうといった問題があった。
【0008】
また、太陽光発電システムでは、気温、雨風、砂、埃などの設置する場所に依存する日射量以外の条件の影響を受けて、発電量が変化する。これらの条件と発電量との相関を示すデータがほとんど無いため、実際に太陽光発電システムを設置しないと正確に日射量を求めるのは困難であった。
【0009】
このように、現在では太陽光発電システムの発電量を精度良く予測するために十分な測定データが存在しない。また、測定地点を増やせば、予測するための十分なデータを取得することができるが、多くの計測時間と投資金額を要するため現実的ではない。
【0010】
この発明は上述の問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の1つは、精度の高い太陽光発電量を予測することが可能な発電量予測装置を提供することである。
【0011】
この発明の他の目的は、地形、気温、雨風や、砂、埃などの設置する場所に依存する条件の影響を考慮して太陽光発電量を予測することが可能な発電量予測装置を提供することである。
【0012】
この発明のさらに他の目的は、発電量を収集するための発電量送信装置を提供することである。
【0013】
この発明のさらに他の目的は、日射量を容易に測定することが可能な日射量測定装置を提供することである。
【0014】
この発明のさらに他の目的は、精度の高い太陽光発電量を予測することが可能な発電量予測方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するためのこの発明のある局面によれば、発電量予測装置は、第1の太陽光発電システムの設置条件と第1の太陽光発電システムの発電量とに基づき、第1の太陽光発電システムの日射量を算出する日射量算出手段と、第2の太陽光発電システムの設置条件と第1の太陽光発電システムの日射量とに基づき、第2の太陽光発電システムの発電量を算出する発電量算出装置とを備える。
【0016】
この発明に従えば、第1の太陽光発電システムの設置条件と第1の太陽光発電システムの発電量とに基づき、第1の太陽光発電システムの日射量が算出され、第2の太陽光発電システムの設置条件と第1の太陽光発電システムの日射量とに基づき、第2の太陽光発電システムの発電量が算出される。第1の太陽光発電システムの発電量は、日射量、地形、気温、雨風、砂、埃等の条件の影響を受けた発電量である。このため、第2の太陽光発電システムの発電量を、第1の太陽光発電システムが影響を受けた日射量、地形、気温、雨風、砂、埃等の条件と同じ条件で予測することができる。その結果、精度の高い太陽光発電量を予測することが可能な発電量予測装置を提供することができる。
【0017】
好ましくは、第1の太陽光発電システムは複数有り、複数の第1の太陽光発電システムそれぞれの設置条件と発電量とを対応付けて記憶する記憶手段と、第2の太陽光発電システムの設置条件に基づき、記憶手段に記憶された複数の第1の太陽光発電システムのうちから少なくとも1つの第1の太陽光発電システムを抽出する抽出手段とをさらに備える。
【0018】
この発明に従えば、複数の第1の太陽光発電システムそれぞれの設置条件と発電量とが対応付けられて記憶される。このため、記憶された発電量に基づき日射量が算出される。また、第2の太陽光発電システムの設置条件に基づき、記憶された複数の第1の太陽光発電システムのうちから少なくとも1つの第1の太陽光発電システムが抽出される。このため、第2の太陽光発電システムの設置条件と一致または近似する設置条件の第1の太陽光発電システムが影響を受けた日射量、地形、気温、雨風、砂、埃等の条件と同じ条件で影響を受けた発電量を予測することができる。その結果、地形、気温、雨風、砂、埃などの設置する場所に依存する条件を考慮した太陽光発電量を予測することが可能な発電量予測装置を提供することができる。
【0019】
好ましくは、第1の太陽光発電システムは複数あり、複数の第1の太陽光発電システムそれぞれの設置条件と日射量を関連付けて記憶する記憶手段と、第2の太陽光発電システムの設置条件に基づき、記憶手段に記憶された複数の第1の太陽光発電システムのうちから少なくとも1つの第1の太陽光発電システムを抽出する抽出手段とをさらに備える。
【0020】
この発明に従えば、複数の第1の太陽光発電システムそれぞれの設置条件と日射量とが関連付けて記憶される。このため、第1の太陽光発電システムの日射量を予め記憶しておくことができる。また、第2の太陽光発電システムの設置条件に基づき、記憶された複数の第1の太陽光発電システムのうちから少なくとも1つの第1の太陽光発電システムが抽出される。このため、第2の太陽光発電システムの設置条件と一致または近似する設置条件の第1の太陽光発電システムが影響を受けた日射量、地形、気温、雨風、砂、埃等の条件と同じ条件で影響を受けた発電量を予測することができる。その結果、地形、気温、雨風、砂、埃などの設置する場所に依存する条件を考慮した太陽光発電量を予測することが可能な発電量予測装置を提供することができる。
【0021】
好ましくは、設置条件は位置情報を含み、抽出手段は、第2の太陽光発電システムの設置条件の位置情報に近い位置情報の第1の太陽光発電システムを抽出する。
【0022】
この発明に従えば、第2の太陽光発電システムの設置条件の位置情報に近い位置情報の第1の太陽光発電システムが抽出されるので、第2の太陽光発電システムが設置される地形、気温、雨風、砂、埃などの条件がほぼ等しい条件の第1の太陽光発電システムが抽出される。その結果、地形、気温、雨風、砂、埃などの設置する場所に依存する条件がより近い第1の太陽光発電システムを抽出することができる。
【0023】
好ましくは、設置条件は、太陽電池モジュールの温度特性を含み、抽出手段は、第2の太陽光発電システムの設置条件の温度特性に類似する温度特性の第1の太陽光発電システムを抽出する。
【0024】
この発明に従えば、第2の太陽光発電システムの設置条件の温度特性に類似する温度特性の第1の太陽光発電システムが抽出される。太陽電池モジュールは、温度特性の違いにより発電量が異なるので、太陽電池モジュールの温度特性が類似する太陽光システムの発電量を用いることにより、温度の条件の影響をより正確に加味して発電量を予測することができる。
【0025】
好ましくは、第2の太陽光発電システムの設置条件を入力する入力手段をさらに備える。
【0026】
この発明に従えば、第2の太陽光発電システムの設置条件を入力すれば、第2の太陽光発電システムの発電量を予測することができる。
【0027】
好ましくは、設置条件は、太陽電池モジュールの設置方位角および設置角度を含み、第1の太陽電池モジュールの設置方位角および設置角度に基づいて、第1の太陽光発電システムの発電量を標準設置方位角度に設置した場合の発電量に補正する補正手段をさらに備える。
【0028】
この発明に従えば、第1の太陽電池モジュールの設置方位角および設置角度に基づいて、第1の太陽光発電システムの発電量が標準設置方位角度に設置した場合の発電量に補正される。
【0029】
好ましくは、設置条件は、太陽電池モジュールの設置方位角および設置角度を含み、日射量算出装置は、太陽電池モジュールの設置方位角、設置角度および第1の太陽光発電システムの発電量に基づいて、標準設置方位角度に設置した場合の日射量を算出する。
【0030】
この発明にしたがえば、太陽電池モジュールの設置方位角、設置角度および第1の太陽光発電システムの発電量に基づいて、標準設置方位角度に設置した場合の日射量が算出される。
【0031】
好ましくは、第1の太陽光発電システムの発電量を受信する発電量受信手段をさらに備える。
【0032】
この発明にしたがえば、第1の太陽光発電システムの発電量が受信される。このため、第1の発電システムの発電量を最新のデータに更新することができる。
【0033】
この発明に他の局面によれば、発電量送信装置は、太陽光発電システムの発電量を検知する手段と、検知された発電量を示す情報を送信する手段とを備える。
【0034】
この発明に従えば、太陽光発電システムの発電量が検知され、検知された発電量を示す情報が送信される。このため、発電量を収集するための発電量送信装置を提供することができる。
【0035】
好ましくは、発電量を標準設置方位角度に設置した場合の発電量に補正する手段を備える。
【0036】
この発明に従えば、発電量が標準設置方位角度に設置した場合の発電量に補正されるので、標準的な条件に統一した発電量を収集することができる。
【0037】
この発明のさらに他の局面によれば、日射量測定装置は、太陽光発電システムの発電量を取得する発電量取得手段と、取得された発電量に基づいて日射量を算出する日射量算出手段とを備える。
【0038】
この発明にしたがえば、太陽光発電システムの発電量が取得され、取得された発電量に基づいて日射量が算出される。このため、日射量を容易に測定することが可能な日射量測定装置を提供することができる。
【0039】
好ましくは、日射量算出手段は、標準設置方位角度における日射量を算出する。
【0040】
この発明にしたがえば、標準設置方位角度における日射量が算出されるので、標準的な条件に統一した日射量を算出することができる。
【0041】
好ましくは、算出された日射量を示す情報を出力する出力手段をさらに備える。
【0042】
この発明に従えば、算出された日射量を示す情報が出力される。
好ましくは、発電量取得手段は、太陽光発電システムの発電量を検知する検知手段を含む。
【0043】
好ましくは、発電量取得手段は、太陽光発電システムの発電量を受信する受信手段を含む。
【0044】
この発明のさらに他の局面によれば、発電量予測方法は、第1の太陽光発電システムの設置条件と第1の太陽光発電システムの発電量とに基づき、第1の太陽光発電システムの日射量を算出するステップと、第2の太陽光発電システムの設置条件と第1の太陽光発電システムの日射量とに基づき、第2の太陽光発電システムの発電量を算出するステップとを含む。
【0045】
この発明にしたがえば、第1の太陽光発電システムの設置条件と第1の太陽光発電システムの発電量とに基づき、第1の太陽光発電システムの日射量が算出され、第2の太陽光発電システムの設置条件と第1の太陽光発電システムの日射量とに基づき、第2の太陽光発電システムの発電量が算出される。第1の太陽光発電システムの発電量は、日射量、地形、気温、雨風、砂、埃等の条件の影響を受けた発電量である。このため、第2の太陽光発電システムの発電量を、第1の太陽光発電システムが影響を受けた日射量、地形、気温、雨風、砂、埃等の条件と同じ条件で予測することができる。その結果、精度の高い太陽光発電量を予測することが可能な発電量予測方法を提供することができる。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0047】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態における発電量予測システムの概略的な構成を示す図である。図1を参照して、発電量予測システム1は、第1設計情報入力装置103と、第2設計情報入力装置201と、発電量送信装置101と、発電量管理サーバ104と、抽出装置203と、日射量算出装置205と、発電量算出装置204と、予測発電量表示装置206とを含む。
【0048】
発電量予測システム1を構成する各装置は、コンピュータなどで構成することができる。そしてこれらの装置は、それぞれがインターネットなどのネットワークに接続されており、相互に情報を送受信することが可能となっている。各装置を構成するコンピュータ自体の構成は一般的なものである。また、コンピュータをネットワークに接続しての情報の送受信は周知である。したがって、ここではその詳細な説明は繰返さない。
【0049】
なお、発電量予測システム1を構成する各装置は、それらの複数を組合わせた1つの装置とすることもできる。たとえば、抽出装置203、日射量算出装置205、発電量算出装置204とを1のコンピュータで実現してもよいし、第1設計情報入力装置103と、第2設計情報入力装置201を一体にして1つの入力装置としてもよい。
【0050】
<第1設計情報入力装置103>
第1設計情報入力装置103は、既設の太陽光発電システム100の設計情報入力するための装置である。設計情報は、太陽光発電システム100に含まれる太陽電池モジュールの発電能力と設置位置とを含む。太陽電池モジュールの発電能力は、設置枚数、設置角度、設置方位を含む。
【0051】
太陽光発電システムが設置方位の異なる太陽電池モジュールを複数備える場合には、設計情報は、設置方位別の太陽電池モジュールの発電能力を含む。太陽電池モジュールの発電能力は、たとえば、単位日射量あたりの発電量で表される。さらに、太陽電池モジュールの発電能力に、太陽電池モジュールの温度特性を含めてもよい。太陽電池モジュールの温度特性とは、温度による太陽電池モジュールまたはセルの発電量の変化を示す情報である。
【0052】
太陽光発電システム100の設置位置は、設置される場所の郵便番号を含む。郵便番号に代えて、または、郵便番号に加えて緯度および経度を含めるようにしてもよい。
【0053】
<第2設計情報入力装置201>
第2設計情報入力装置201は、これから設置しようとする太陽光発電システム200の設計情報を入力するための装置である。第2設計情報入力装置201で入力される設計情報は、上述した第1設計情報入力装置103に入力される設計情報と同じ情報である。
【0054】
<発電量送信装置101>
発電量送信装置101は、太陽光発電システム100の近傍に設置され、太陽光発電システム100の発電量を検出するセンサーと、検出した発電量を発電量管理サーバ104に送信する送信部とを含む。発電量は、少なくとも太陽光発電システム100で測定した1日の間の発電量を含む情報である。
【0055】
また、発電量送信装置101は、発電量を計測した日付を取得する日付検知部を備え、検知した日付を発電量と開連付けて送信するようにしてもよい。これは、発電量を計測した期間を示す情報を発電量とともに送信するためである。
【0056】
太陽光発電システム100および発電量送信装置101は、複数設置されるのが望ましい。
【0057】
<発電量管理サーバ104>
発電量管理サーバ104は、第1設計情報入力装置103により入力された太陽光発電システム100に関する設計情報と、発電量送信装置101より送信された太陽光発電システム100の発電量とを開連付けて記憶する。
【0058】
設計情報と関連付けられて記憶される発電量は、数ヶ月または数年間の長期間にわたる発電量が記憶されるのが望ましい。季節により日射量が変動するためと、各年による日射量のばらつきを吸収するため、数年間の発電量を日または月毎に平均した値で表すことで、より正確な発電量を予測することができるからである。
【0059】
発電量管理サーバ104には、太陽光発電システム100が複数ある場合には、複数の太陽光発電システム100それぞれの発電量が設計情報に関連付けられて記憶される。
【0060】
<抽出装置203>
抽出装置203は、これから設置しようとする太陽光発電システム200の近隣に設置されている太陽光発電システム100を抽出し、抽出された太陽光発電システム100の設計情報と発電量とを発電量管理サーバ104から読出す。読み出された設計情報と発電量は、日射量算出装置205に送信される。
【0061】
太陽光発電システム200の近隣に設置されている太陽光発電システム100の抽出は、太陽光発電システム200の設計情報と太陽光発電システム100の設計情報とを比較することで行われる。すなわち、設計情報の設置位置が比較され、太陽光発電システム200の設置位置に近い設置位置の太陽光発電システム100が抽出される。設置位置が郵便番号である場合は、太陽光発電システム100の郵便番号が、太陽光発電システム200の郵便番号と同じ場合、または、各郵便番号が予め定めた郵便番号の組に含まれる場合に、太陽光発電システム100を抽出する。
【0062】
なお、これから設置しようとする太陽光発電システム200が1つに対して、複数の太陽光発電システム100を抽出してもよい。この場合は、抽出された複数の太陽光発電システム100の各発電量を平均した発電量が日射量算出装置205に送信される。
【0063】
また、設計情報に太陽電池モジュールの温度特性を含む場合には、抽出条件を設置位置とするのに代えて、温度特性が類似することを条件に抽出する。すなわち、太陽光発電システム200の太陽電池モジュールの温度特性と類似する温度特性の太陽電池モジュールを有する太陽光発電システム200が抽出される。また、抽出条件を設置位置とするのに加えて、温度特性が類似することを条件に抽出する。すなわち、太陽光発電システム100と設置位置が近いことを条件に抽出された太陽光発電システム200のうちから、太陽光発電システム200の太陽電池モジュールの温度特性と類似する温度特性の太陽電池モジュールを有する太陽光発電システム200が抽出される。
【0064】
<日射量算出装置205>
日射量算出装置205は、太陽光発電システム100の設計情報と発電量とから太陽光発電システム100の日射量を算出する装置である。
【0065】
<発電量算出装置204>
発電量算出装置204は、日射量算出装置205で算出された日射量と太陽光発電システム200の設計情報とから太陽光発電システム200の発電量を算出する。
【0066】
次に第1の実施の形態における発電量予測システム1で実行される処理の詳細を説明する。図2は、第1の実施の形態における発電量予測システムで実行される処理の流れを示すフローチャートである。図2を参照して、第1の実施の形態における発電量予測システムでは、第1設計情報入力工程(ステップS01)、発電量送信工程(ステップS02)、第2設計情報入力工程(ステップS03)、抽出工程(ステップS04)、日射量算出工程(ステップS05)、発電量算出工程(ステップS06)、予測発電量表示工程(ステップS07)が実行される。
【0067】
図2に示す各工程の実施順は一例であり、抽出工程(ステップS04)は、第1設計情報入力工程(ステップS01)および第2設計情報入力工程(ステップS03)との後に実施し、日射量算出工程(ステップS05)は、発電量送信工程(ステップS02)と抽出工程(ステップS04)との後に実施し、発電量算出工程(ステップS06)は、日射量算出工程(ステップS06)の後に実施し、予測発電量表示工程(ステップS07)は発電量算出工程(ステップS06)の後に実施されればよい。
【0068】
<第1設計情報入力工程(ステップS01)>
第1設計情報入力工程(ステップS01)は、第1設計情報入力装置103で実行される処理である。第1設計情報入力装置103に、ユーザより、太陽光発電システム100の設計情報が入力されると、第1設計情報入力装置103が備えるメモリに入力された設計情報が記憶される。
【0069】
このとき、太陽光発電システム100を特定するための特定情報、たとえば、顧客IDなどと入力された設計情報とが関連付けられて記憶される。これにより、太陽光発電システム100が複数ある場合であっても、特定情報を指定すれば任意の1つの太陽光発電システム100の設計情報を特定することができる。
【0070】
第1設計情報入力装置103に入力された設計情報は、特定情報とともに発電量管理サーバに送信される。発電量管理サーバ104は、送信された特定情報と設計情報を受信し、記憶する。このとき、設計情報が太陽電池モジュールの温度特性を含んでいる場合、発電量管理サーバは、太陽光発電システム100の設計情報を温度特性毎に分類して記憶するようにしてもよい。これにより、後述する近隣抽出工程における処理速度を早くすることができる。
【0071】
太陽光発電システム100の設計情報は、太陽光発電システム100が設置される時点または設置された後に、第1設計情報入力装置103から入力される。また、太陽光発電システム100の設計情報は、ネットワークを介して自動的に発電量管理サーバ104に登録するようにしてもよい。
【0072】
<発電量送信工程(ステップS02)>
発電量送信工程(ステップS02)は、発電量送信装置で太陽光発電システム100の発電量と発電量計測日を検出し、太陽光発電システム100を特定する特定情報と関連付けて、発電量管理サーバ104に送信する。発電量管理サーバ104は、送信された特定情報と発電量とを受信し、記憶する。
【0073】
発電量送信装置101は、既に設置してある太陽光発電システム100のパワーコントローラーもしくは配電盤に装備された検出センサ−と時計とを含む。この検出センサで発電量を検出するとともに、内蔵された時計から日付を検出する。このとき検出される発電量は、1日当りの発電量である。
【0074】
発電量送信装置101は、検出された発電量と日付を、電線もしくはネットワークを経由して発電量管理サーバ104へ送信する。発電量管理サーバ104は、送信された発電量と日付とを受信し、記憶する。
【0075】
なお、発電量送信装置101が発電量を計測する日付と送信する日付が同じである場合は、発電量管理サーバ104が発電量送信装置101から発電量を受信した日付を計測した日付としてもよい。この場合、発電量送信装置101から発電量管理サーバに日付を送信する必要はない。
【0076】
<第2設計情報入力工程(ステップS03)>
第2設計情報入力工程(ステップS03)は、第2設計情報入力装置201で実行される処理である。第2設計情報入力装置201は、これから設置しようとする、または、発電量を予測しようとする太陽光発電システム200の設計情報の入力を受付ける。そして、入力された設計情報を抽出装置203に送信する。
【0077】
また、第2設計情報入力装置201に入力された第2設計情報は、発電量算出装置204にも送信される。
【0078】
<抽出工程(ステップS04)>
抽出工程(ステップS04)は、抽出装置203で実行される処理である。抽出装置203は、これから設置しようとする太陽光発電システム200の設計情報と同一または類似する設計情報の太陽光発電システム100を、発電量管理サーバ104に記憶されている設計情報に基づき抽出し、抽出された太陽光発電システム100の設計情報と発電量とを発電量管理サーバ104から読出す。
【0079】
設計情報が同一または類似するとは、設計情報の設置位置が近い場合、または、設計情報の太陽電池モジュールの温度特性が一致または類似する場合が含まれる。
【0080】
抽出装置203は、太陽光発電システム200の設計情報を第2設計情報入力装置201より受信する。そして、抽出装置203は、受信した設計情報を発電量管理サーバ104に送信する。発電量管理サーバ104は、受信した設計情報に類似する設計情報と、その設計情報と関連付けられた発電量を抽出して、抽出装置203に送信する。
【0081】
ここで、設計情報が同一または類似する場合の一例として、設計情報の設置位置が近いかどうかを判定する方法について具体的に説明する。設計情報は、設置位置を含み、その設置位置は、太陽光発電システム100,200が設置された位置を示すための情報として、住所、郵便番号、緯度、経度などが含まれている。このため、太陽光発電システム100の設計情報に含まれる設置位置と太陽光発電システム200の設計情報に含まれる設置位置とを用いて、太陽光発電システム100と太陽光発電システム200との間の距離を算出することができる。算出された距離の短い太陽光発電システム100を、太陽光発電システム200の設計情報が同一または類似する設計情報を有する太陽光発電システムと判定する。
【0082】
図3は、設計情報の設置位置が近いかどうかを判定する方法に用いられる郵便番号テーブルの一例を示す図である。図3を参照して、郵便番号テーブルは、太陽光発電システム200の設置位置の郵便番号(設置予定の郵便番号)と、その郵便番号で特定される地域と日射量の類似性の高い地域または距離の近い地域の郵便番号を関連付ける。郵便番号テーブルは、太陽光発電システム200の設置位置の郵便番号(設置予定の郵便番号)に複数の郵便番号を関連付けることができ、この場合、複数の郵便番号に優先順位を付ける。これにより、設置位置が近隣である太陽光発電システム100を抽出する際に、抽出される太陽光発電システム100の数が所定の数になるまで、順に優先順位を下げて抽出することができる。
【0083】
なお、1つの太陽光発電システム200に対して、複数の太陽光発電システム100を複数抽出してもよい。この場合、抽出される複数の太陽光発電システム100それぞれの設計情報と発電量を合成し、1つの設計情報と1つの発電量とする。合成とは、たとええば、標準的な設計情報に発電量を変換して、変換された発電量の平均値を求めることである。あるいは、後述する日射量算出工程において、複数の設計情報と複数の発電量から算出した複数の日射量を合成して、1つの日射量とすればよい。
【0084】
設計情報の同一または類似の判定を、太陽電池モジュールの温度特性が一致または類似するかの判定とした場合は、太陽光発電システム200の設計情報に含まれる温度特性と同一または類似する温度特性の太陽光発電システム100が抽出される。
【0085】
なお、設計情報が同一または類似する判定を、設計情報の設置位置が近いことを条件とする場合、または、設計情報の太陽電池モジュールの温度特性が一致または類似することを条件とする場合それぞれを単独の条件として判定するようにしてもよいが、2つの条件を組合わせて判定するようにしてもよい。2つの条件を組合わせた場合には、太陽光発電システム200と設置位置が近く、かつ、温度特性が一致または類似する太陽光発電システム100が抽出されることになる。
【0086】
<日射量算出工程(ステップS05)>
日射量算出工程(ステップS05)は、日射量算出装置205で実行される処理である。日射量算出装置205は、抽出装置203で抽出された既設の太陽光発電システム100の設計情報と発電量とを受信する。そして、受信した既設の太陽光発電システム100の設計情報と発電量とに基づいて、日射量を算出する。日射量算出装置205が算出する日射量は、あらかじめ定められた方位および設置角度(以下「標準設置方位角度」という)における日射量である。標準設置方位角度としては、たとえば南面の設置角度30度とすることができる。
【0087】
日射量算出装置205は、抽出装置203から受信した抽出された設計情報と発電量に基づき、設計情報太陽電池モジュールが設置された方位および設置角度が標準設置方位角度でない場合、または、太陽電池モジュールが複数あって、複数の太陽電池モジュールの設置方位および設置角度が異なる場合は、受信した発電量を標準設置方位角度に設置した場合における発電量に補正する。
【0088】
ここでは、発電量を補正する方法として、方位角度別日射量テーブルの中の該当する条件の係数を用いて算出する方法を説明する。図4は、方位角度別日射量テーブルの一例を示す図である。図4では、札幌における南面、設置角度30度を標準設置方位角度とする方位角度別日射量テーブルの例を示す。図3に示される各係数は、標準設置方位角度における日射量を「1」とし、各方位、各設置角度における日射量と標準設置方位角度における日射量との比で表される。
【0089】
ここで、太陽光発電システム100が、設置位置が札幌に近く、かつ、設置角度が20度で設置方位が南面で能力3.0KWの太陽電池モジュールと、設置角度が20度で設置方位が南東面で能力2.0KWの太陽電池モジュールとが配置されており、1月の発電量が400KWh/月であった場合を例にする。
【0090】
南面に20度で設置された能力3.0KWの太陽電池モジュールの1月の発電量をxとし、南東面に20度で設置された能力2.0KWの太陽電池モジュールの1月の発電量をyとすると、次の連立方程式が成立する。
【0091】
x+y=400 … (1)
x/(0.9×3)=y/(0.75×2) … (2)
この連立方程式(1)(2)を解いて、南面に20度で設置された能力3.0KWの太陽電池モジュールの1月の発電量xと、南東面に20度で設置された能力2.0KWの太陽電池モジュールの1月の発電量をyを求める。
【0092】
x=400×0.9×3/(0.9×3+0.75×2)=257KWh/月y=400−x=143KWh/月
そして、求めた発電量x,yを標準方位角度における発電量に換算する。
【0093】
このようにして、1月の標準方位角度における発電量が算出される。そして、求められた1月の標準方位角度における発電量から、図3の方位角度別日射量テーブルを用いて、各月の標準方位角度における発電量を算出する。ただし、12カ月分の測定データがない場合、方位角度別日射量テーブルを用いて1カ月分の測定値から換算してもよい。数カ月分の測定値がある場合、各月の測定値の平均値を用いて換算してもよい。
【0094】
次式(3)を用いて、月間日射量が求められる。
標準設置方位角度における月間日射量(KWh/m2・月)=(標準設置方位角度換算の月間発電量(KWh/月))÷{発電能力(KW)÷(標準設置方位角度における日射強度(KW/m2))} … (3)
なお、標準設置方位角度における日射強度は予め定められた定数であり、単位を合わせるための定数である。本実施の形態では「1」としている。このようにして求めた日射量は、太陽光発電システム100の発電量より算出されているので、太陽光発電システム100が設置されている地域の特有の条件、たとえば地形、気温、雨風などによる誤差や損失を自ずと含んだ値となる。
【0095】
<発電量算出工程(ステップS06)>
発電量算出工程(ステップS06)は、発電量算出装置204で実行される処理である。発電量算出装置204は、日射量算出装置205で算出された日射量と第2設計情報入力装置201に入力された設計情報とに基づいて、これから設置しようとする太陽光発電システム200の発電量を算出する。
【0096】
発電量算出装置204は、日射量算出装置205から日射量を受信し、第2設計情報入力装置から設計情報を受信する。日射量算出装置205で算出された日射量は、標準設置方位角度における日射量である。発電量算出装置204は、日射量算出装置205より受信した日射量を、第2設計情報入力装置より受信した設計情報の太陽電池モジュールの設置方位および設置角度における日射量に換算する。
【0097】
換算には、図4に示した方位角度別日射量テーブルが用いられる。具体的には、第2設計情報入力装置201より受信した設計情報に含まれる太陽電池モジュールの設置方位および設置角度に該当する係数を、方位角度別日射量テーブルから選択し、選択した係数を日射量算出装置205より受信した日射量に乗じることにより日射量が換算される。
【0098】
たとえば、設置方位が南面で設置角度が30度の標準設置方位角度における月間日射量が120KWh/m2・月の場合であって、設置方位が南面で設置角度が20度で太陽光発電システム200が設置される場合の月間日射量(KWh/m2・月)は、120(KWh/m2・月)×0.90=108(KWh/m2・月)となる。また、設置方位が南南東面で設置角度が20度で太陽光発電システム200が設置される場合の月間日射量(KWh/m2・月)は、120(KWh/m2・月)×0.89=107(KWh/m2・月)となる。
【0099】
次に、太陽光発電システム200の設計情報の発電能力を標準設置方位角度における日射強度で除し、各設置面の日射量を乗じて、発電量を算出する。たとえば、第2設計情報入力装置より受信した設計情報に含まれる太陽電池モジュールのシステム発電量が、南面の太陽電池モジュールで2KW、南南東面の太陽電池モジュールで1KWの場合、南面の月間予測発電量(KWh/月)は、2/1×108=216(KWh/月)となり、南南東面の月間予測発電量(KWh/月)は、1/1×107=107(KWh/月)となり、太陽光発電システム200全体で得られる発電量は、216+107=323(KWh/月)となる。
【0100】
図4に示した方位角度別日射量テーブルを用いれば、各月における発電量を算出することができる。
【0101】
発電量算出装置204は、このようにして算出した月別の発電量を、予測発電量表示装置206へ送信する。
【0102】
<予測発電量表示工程(ステップS07)>
予測発電量表示工程(ステップS07)は、予測発電量表示装置206で実行される処理である。予測発電量表示装置206は、発電量算出装置204で算出された発電量を受信し、表示する。
【0103】
第1の実施の形態における発電量予測システム1は、既に設置された太陽光発電システム100それ自体を日射量の計測器として用いるので、新たに日射量を測定するための計測器を設置する必要がない。このため、計測器を設置する費用を別途必要とすることは無い。
【0104】
また、太陽光発電システムの設置台数が増えるにしたがって、測定地点が増加するので、より多くの地点で発電量が計測される。このため、太陽光発電システムが設置される台数が増えるほど、予測するためのデータが増えるので、予測精度向上させることができる。
【0105】
また、太陽地発電システムの発電量に基づいて算出した日射量は、地形、気温、雨風や、砂、埃などの設置する場所に依存する条件の影響を最初から含んでいる。このため、既存の太陽地発電システムの発電量に基づいて算出した日射量を用いることにより、地形、気温、雨風や、砂、埃などの設置する場所に依存する条件の影響を計算することなく、そのような条件の影響を考慮した発電量を予測することができる。
【0106】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態における発電量予測システム1Aについて説明する。第1の実施の形態における発電量予測システム1における発電量管理サーバ104が、太陽光発電システム100の設計情報と発電量とを開連付けて記憶したのに対して、第2の実施の形態における発電量予測システム1Aは、太陽光発電システム100の設計情報と発電量とから日射量をあらかじめ求めて、日射量管理サーバ104Aに記憶する点で異なる。
【0107】
以下、本発明の第2の実施の形態における発電量予測システム1Aについて詳細に説明するが、第1の実施の形態における発電量予測システム1の説明と重複する点は説明を省略する。
【0108】
図5は、本発明の第2の実施の形態における発電量予測システムの概略的な構成を示す図である。図5を参照して、第2の実施の形態における発電量予測システム1Aは、第1設計情報入力装置103と、第2設計情報入力装置201と、発電量送信装置101と、日射量算出装置205Aと、日射量管理サーバ104Aと、抽出装置203Aと、発電量算出装置204と、予測発電量表示装置206とを含む。
【0109】
発電量予測システム1Aを構成する各装置は、コンピュータなどであり、それぞれがインターネットなどのネットワークに接続されており、相互に情報を送受信することが可能となっている。各装置を構成するコンピュータ自体の構成は一般的なものである。また、コンピュータをネットワークに接続しての情報の送受信は周知である。したがって、ここではその詳細な説明は繰返さない。
【0110】
なお、第1設計情報入力装置103と、第2設計情報入力装置201を一体にして1つの入力装置としてもよい。
【0111】
<日射量算出装置205A>
日射量算出装置205Aは、発電量送信装置101より太陽光発電システム100の発電量を受信し、第1設計情報入力装置103より設計情報を受信する。そして、受信した発電量と設計情報とから太陽光発電システム100の日射量を算出する。算出した日射量は、設計情報とともに日射量管理サーバ104Aに送信される。この際に、太陽光発電システム100を特定するための特定情報も併せて送信される。
【0112】
<日射量管理サーバ104A>
日射量算出装置205Aより、太陽光発電システム100の特定情報と、設計情報と、日射量とを受信する。日射量管理サーバ104Aは、受信した太陽光発電システム100の特定情報と、設計情報と、日射量とを開連付けて記憶する。設計情報には、太陽光発電システムが備える太陽電池モジュールの温度特性が含まれる。
【0113】
日射量管理サーバ104Aは、日射量と設計情報との組からなるデータを、設計情報の設置位置または温度特性ごとに分類して記憶してもよい。
【0114】
<抽出装置203A>
抽出装置203Aは、これから設置しようとする太陽光発電システム200の設計情報と同一または類似する設計情報の太陽光発電システム100を、日射量管理サーバ104Aに記憶されている設計情報に基づき抽出し、抽出された太陽光発電システム100の設計情報と日射量とを日射量管理サーバ104Aから読出す。
【0115】
設計情報が同一または類似するとは、設計情報の設置位置が近い場合、または、設計情報の太陽電池モジュールの温度特性が一致または類似する場合が含まれる。
【0116】
抽出装置203Aは、太陽光発電システム200の設計情報を第2設計情報入力装置201より受信する。そして、抽出装置203Aは、受信した設計情報を日射量管理サーバ104Aに送信する。日射量管理サーバ104Aは、受信した設計情報に類似する設計情報と、その設計情報と関連付けられた発電量を抽出して、抽出装置203Aに送信する。
【0117】
なお、これから設置しようとする1つの太陽光発電システム200に対して、複数の太陽光発電システム100を抽出してもよい。この場合は、抽出された複数の太陽光発電システム100それぞれの日射量を平均した日射量を用いるようにすればよい。
【0118】
また、設計情報に太陽電池モジュールの温度特性を含む場合には、抽出条件を設置位置とするのに代えて、温度特性が類似することを条件に抽出する。すなわち、太陽光発電システム200の太陽電池モジュールの温度特性と類似する温度特性の太陽電池モジュールを有する太陽光発電システム200が抽出される。また、抽出条件を設置位置とするのに加えて、温度特性が類似することを条件に抽出する。すなわち、太陽光発電システム100と設置位置が近いことを条件に抽出された太陽光発電システム200のうちから、太陽光発電システム200の太陽電池モジュールの温度特性と類似する温度特性の太陽電池モジュールを有する太陽光発電システム200が抽出される。
【0119】
次に第2の実施の形態における発電量予測システムで実行される処理の流れを説明する。図6は、第2の実施の形態における発電量予測システムで実行される処理の流れを示すフローチャートである。図6を参照して、第2の実施の形態における発電量予測システム1Aで実行される処理は、第1設計情報入力工程(ステップS11)、発電量送信工程(ステップS12)、第2設計情報入力工程(ステップS13)、日射量算出工程(ステップS14)、抽出工程(ステップS15)、発電量算出工程(ステップS16)、予測発電量表示工程(ステップS17)がある。
【0120】
図6では、第2の実施の形態における発電量予測システム1Aの各工程の実施順が示されるが、実施順はこれに限定されるわけではなく、日射量算出工程(ステップS14)は、第1設計情報入力工程(ステップS11)と発電量送信工程(ステップS12)との後に実施され、抽出工程(ステップS15)が、日射量算出工程(ステップS14)と第2設計情報入力工程(ステップS13)との後に実施され、発電量算出工程(ステップS16)が、抽出工程(ステップS15)の後に実施され、予測発電量表示工程(ステップS17)が発電量算出工程の後に実施されればよい。
【0121】
<第1設計情報入力工程(ステップS11)>
第1設計情報入力工程(ステップS11)は、第1設計情報入力装置103で実行される処理である。第1設計情報入力装置103に、太陽光発電システム100の設計情報が入力され、第1設計情報入力装置103が備えるメモリに記憶される。このとき、太陽光発電システム100を特定するための特定情報、たとえば、顧客IDなどと入力された設計情報とが関連付けられて記憶される。
【0122】
第1設計情報入力装置103に入力された設計情報は、特定情報とともに日射量算出装置205Aに送信される。
【0123】
<発電量送信工程(ステップS12)>
発電量送信工程(ステップS12)は、発電量送信装置101で実行される処理であり、太陽光発電システム100の発電量と発電量計測日とを検出し、太陽光発電システム100を特定する特定情報と関連付けて、日射量算出装置205Aに送信する。
【0124】
発電量送信装置101は、検出された発電量と日付を、電線、もしくはネットワークを経由して日射量算出装置205Aへ送信する。
【0125】
なお、発電量送信装置101が発電量を計測する日付と送信する日付が同じである場合は、日射量算出装置205Aが発電量送信装置101から発電量を受信した日付を計測した日付としてもよい。この場合、発電量送信装置101から日射量算出装置205Aに日付を送信する必要はない。
【0126】
<第2設計情報入力工程(ステップS13)>
第2設計情報入力工程(ステップS13)は、第2設計情報入力装置201で実行される処理である。第2設計情報入力装置201は、これから設置しようとする、または、発電量を予測しようとする太陽光発電システム200の設計情報の入力を受付ける。そして、入力された設計情報を抽出装置203Aに送信する。
【0127】
また、第2設計情報入力装置201に入力された設計情報は、発電量算出装置204にも送信される。
【0128】
<日射量算出工程(ステップS14)>
日射量算出工程(ステップS14)は、日射量算出装置205Aで実行される処理である。日射量算出装置205Aは、発電量送信装置101より受信する太陽光発電システム100の発電量を受信し、第1設計情報入力装置103から太陽光発電システム100の設計情報を受信する。そして、受信した既設の太陽光発電システム100の設計情報と発電量とに基づいて、日射量を算出する。日射量算出装置205Aが算出する日射量は、標準設置方位角度における日射量である。
【0129】
日射量算出装置205Aは、設計情報太陽電池モジュールが設置された方位および設置角度が標準設置方位角度でない場合、または、太陽電池モジュールが複数あって、複数の太陽電池モジュールの設置方位および設置角度が異なる場合は、標準設置方位角度に設置した場合における日射量を算出する。発電量を補正する方法は、方位角度別日射量テーブルの中の該当する条件の係数を用いて算出する方法が用いられる。
【0130】
補正された発電量から上述の(3)式を用いて日射量が算出される。算出された日射量は、日射量管理サーバ104Aに、太陽光発電システム100を特定するための特定情報と設計情報とともに送信される。
【0131】
日射量管理サーバ104Aは、太陽光発電システム100の特定情報、設計情報および日射量とを受信し、記憶する。このとき、設計情報が太陽電池モジュールの温度特性を含んでいる場合、日射量管理サーバ104Aは、太陽光発電システム100の設計情報を温度特性毎に分類して記憶するようにしてもよい。これにより、後述する抽出工程(ステップS15)における処理速度を早くすることができる。
【0132】
<抽出工程(ステップS15)>
抽出工程(ステップS15)は、抽出装置203Aで実行される処理である。抽出装置203Aは、これから設置しようとする太陽光発電システム200の設計情報と同一または類似する設計情報の太陽光発電システム100を、日射量管理サーバ104Aに記憶されている設計情報に基づき抽出し、抽出された太陽光発電システム100の設計情報と日射量とを日射量管理サーバ104Aから読出す。
【0133】
抽出装置203Aは、太陽光発電システム200の設計情報を第2設計情報入力装置201より受信する。そして、抽出装置203Aは、受信した設計情報を日射量管理サーバ104Aに送信する。日射量管理サーバ104Aは、受信した設計情報に類似する設計情報と、その設計情報と関連付けられた日射量を抽出して、発電量算出装置204に送信する。
【0134】
<発電量算出工程(ステップS16)>
発電量算出工程(ステップS16)は、発電量算出装置204で実行される処理である。発電量算出装置204は、抽出装置203Aで抽出された日射量と第2設計情報入力装置201に入力された設計情報とに基づいて、これから設置しようとする太陽光発電システム200の発電量を算出する。
【0135】
発電量算出装置204は、抽出装置203Aで抽出された日射量と、第2設計情報入力装置に入力された設計情報とを受信する。抽出装置203Aで抽出された日射量は、標準設置方位角度における日射量である。発電量算出装置204は、抽出装置203Aより受信した日射量を、第2設計情報入力装置201より受信した設計情報の太陽電池モジュールの設置方位および設置角度における日射量に換算する。
【0136】
<予測発電量表示工程(ステップS17)>
予測発電量表示工程(ステップS17)は、予測発電量表示装置206で実行される処理である。予測発電量表示装置206は、発電量算出装置204で算出された発電量を受信し、表示する。
【0137】
以上説明したように本実施の形態における発電量予測システム1,1Aは、既設の太陽光発電システム100の発電量に基づいて発電量を予測するので、日射量データが計測される代表的な801地点から遠い場所、山間部など地形から大きな影響を受ける場所においても精度の高い太陽光発電量の予測を実施することができる。
【0138】
また、既設の太陽光発電システム100の発電量には、地形、気温、雨風や、砂、埃などの設置する場所に依存する条件の影響を受けているので、地形、気温、雨風や、砂、埃などの設置する場所に依存する条件を計算することなく、それらの条件を加味した精度の高い太陽光発電量を予測することができる。
【0139】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における発電量予測システムの概略的な構成を示す図である。
【図2】第1の実施の形態における発電量予測システムで実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】設計情報の設置位置が近いかどうかを判定する方法に用いられる郵便番号テーブルの一例を示す図である。
【図4】方位角度別日射量テーブルの一例を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態における発電量予測システムの概略的な構成を示す図である。
【図6】第2の実施の形態における発電量予測システムで実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1,1A 発電量予測システム、100 太陽光発電システム、101 発電量送信装置、103 第1設計情報入力装置、104A 日射量管理サーバ、104 発電量管理サーバ、200 太陽光発電システム、201 第2設計情報入力装置、203,203A 抽出装置、204 発電量算出装置、205,205A 日射量算出装置、206 予測発電量表示装置、100,200 太陽光発電システム。
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電量予測装置、発電量送信装置、日射量測定装置および発電量予測方法に関し、特に、太陽光発電システムの発電量を予測する発電量予測装置および発電量予測方法、または、太陽光発電システムの発電量を予測するために用いられる発電量送信装置、日射量測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
太陽光発電システムの発電する発電量は、太陽光発電システムを設置する場所の日射量や気温によって大きく変化する。太陽光発電シススムの能力として製造者が示す発電量は、標準的な日射量、気温等の条件の下での発電量である。このため、設置場所の日射量および気温の条件によっては、実際に発電される発電量は、太陽光発電システムの能力として製造者が示す発電量を大きく下回ることがある。このような場合、太陽光発電システムが出力する電力の価値が、太陽光発電システムの設置費用および維持費用などの投資費用を上回ることができず、採算の合わない太陽光発電システムとになってしまう。
【0003】
太陽光発電システムを実際に設置した後で、採算の合わないことに気が付いても、設置に投資した金額を回収することはできない。したがって、採算の合わない発電システムが設置されるのを防止するためには、太陽光発電システムを設置する前の段階で発電量を正確に予測する必要がある。
【0004】
上述したように太陽光発電システムの発電量は、設置する場所の日射量と気温によって大きく変化する。日射量や気温は、設置する場所の緯度、天候、周囲の地形、建物等の違いにより異なるので、太陽光発電システムの発電量の予測はこれらの条件を考慮して行われる。
【0005】
これらの条件を考慮した日射量のデータを得るためには、実際に太陽光発電システムを設置する場所に日射量計測機を設置し、数年にわたって継続して日射量を計測しなければならず、時間およびコストの両面において現実的でない。
【0006】
そこで、精度はやや落ちるものの、代表的な地点における日射量を計測した計測データを用いる方法が一般的に行われている。より具体的には、NEDOで公開されているデータを用いる方法である。この日射量データは、日本国内801地点において、真南から15°きざみで90°までの方位角ごとに、水平から15°きざみで90°までの設置角度ごとに計測された日射量であり、月平均のデータである。太陽光発電システムの発電量を予測する際には、この801地点の中で、太陽光発電システムを設置する場所に最も近い計測地における日射量データが用いられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の801地点の日射量を用いて発電量を予測する方法では、計測地点が801地点に限られていること、かつ、地形の影響が極力小さくなるよう日射量データが補正されていることなどから、計測地から遠い場所や山間部などの計測地とは地形が大きく異なり日射量に大きな影響を与える場所においては、発電量の予測の精度が低くなってしまうといった問題があった。
【0008】
また、太陽光発電システムでは、気温、雨風、砂、埃などの設置する場所に依存する日射量以外の条件の影響を受けて、発電量が変化する。これらの条件と発電量との相関を示すデータがほとんど無いため、実際に太陽光発電システムを設置しないと正確に日射量を求めるのは困難であった。
【0009】
このように、現在では太陽光発電システムの発電量を精度良く予測するために十分な測定データが存在しない。また、測定地点を増やせば、予測するための十分なデータを取得することができるが、多くの計測時間と投資金額を要するため現実的ではない。
【0010】
この発明は上述の問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の1つは、精度の高い太陽光発電量を予測することが可能な発電量予測装置を提供することである。
【0011】
この発明の他の目的は、地形、気温、雨風や、砂、埃などの設置する場所に依存する条件の影響を考慮して太陽光発電量を予測することが可能な発電量予測装置を提供することである。
【0012】
この発明のさらに他の目的は、発電量を収集するための発電量送信装置を提供することである。
【0013】
この発明のさらに他の目的は、日射量を容易に測定することが可能な日射量測定装置を提供することである。
【0014】
この発明のさらに他の目的は、精度の高い太陽光発電量を予測することが可能な発電量予測方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するためのこの発明のある局面によれば、発電量予測装置は、第1の太陽光発電システムの設置条件と第1の太陽光発電システムの発電量とに基づき、第1の太陽光発電システムの日射量を算出する日射量算出手段と、第2の太陽光発電システムの設置条件と第1の太陽光発電システムの日射量とに基づき、第2の太陽光発電システムの発電量を算出する発電量算出装置とを備える。
【0016】
この発明に従えば、第1の太陽光発電システムの設置条件と第1の太陽光発電システムの発電量とに基づき、第1の太陽光発電システムの日射量が算出され、第2の太陽光発電システムの設置条件と第1の太陽光発電システムの日射量とに基づき、第2の太陽光発電システムの発電量が算出される。第1の太陽光発電システムの発電量は、日射量、地形、気温、雨風、砂、埃等の条件の影響を受けた発電量である。このため、第2の太陽光発電システムの発電量を、第1の太陽光発電システムが影響を受けた日射量、地形、気温、雨風、砂、埃等の条件と同じ条件で予測することができる。その結果、精度の高い太陽光発電量を予測することが可能な発電量予測装置を提供することができる。
【0017】
好ましくは、第1の太陽光発電システムは複数有り、複数の第1の太陽光発電システムそれぞれの設置条件と発電量とを対応付けて記憶する記憶手段と、第2の太陽光発電システムの設置条件に基づき、記憶手段に記憶された複数の第1の太陽光発電システムのうちから少なくとも1つの第1の太陽光発電システムを抽出する抽出手段とをさらに備える。
【0018】
この発明に従えば、複数の第1の太陽光発電システムそれぞれの設置条件と発電量とが対応付けられて記憶される。このため、記憶された発電量に基づき日射量が算出される。また、第2の太陽光発電システムの設置条件に基づき、記憶された複数の第1の太陽光発電システムのうちから少なくとも1つの第1の太陽光発電システムが抽出される。このため、第2の太陽光発電システムの設置条件と一致または近似する設置条件の第1の太陽光発電システムが影響を受けた日射量、地形、気温、雨風、砂、埃等の条件と同じ条件で影響を受けた発電量を予測することができる。その結果、地形、気温、雨風、砂、埃などの設置する場所に依存する条件を考慮した太陽光発電量を予測することが可能な発電量予測装置を提供することができる。
【0019】
好ましくは、第1の太陽光発電システムは複数あり、複数の第1の太陽光発電システムそれぞれの設置条件と日射量を関連付けて記憶する記憶手段と、第2の太陽光発電システムの設置条件に基づき、記憶手段に記憶された複数の第1の太陽光発電システムのうちから少なくとも1つの第1の太陽光発電システムを抽出する抽出手段とをさらに備える。
【0020】
この発明に従えば、複数の第1の太陽光発電システムそれぞれの設置条件と日射量とが関連付けて記憶される。このため、第1の太陽光発電システムの日射量を予め記憶しておくことができる。また、第2の太陽光発電システムの設置条件に基づき、記憶された複数の第1の太陽光発電システムのうちから少なくとも1つの第1の太陽光発電システムが抽出される。このため、第2の太陽光発電システムの設置条件と一致または近似する設置条件の第1の太陽光発電システムが影響を受けた日射量、地形、気温、雨風、砂、埃等の条件と同じ条件で影響を受けた発電量を予測することができる。その結果、地形、気温、雨風、砂、埃などの設置する場所に依存する条件を考慮した太陽光発電量を予測することが可能な発電量予測装置を提供することができる。
【0021】
好ましくは、設置条件は位置情報を含み、抽出手段は、第2の太陽光発電システムの設置条件の位置情報に近い位置情報の第1の太陽光発電システムを抽出する。
【0022】
この発明に従えば、第2の太陽光発電システムの設置条件の位置情報に近い位置情報の第1の太陽光発電システムが抽出されるので、第2の太陽光発電システムが設置される地形、気温、雨風、砂、埃などの条件がほぼ等しい条件の第1の太陽光発電システムが抽出される。その結果、地形、気温、雨風、砂、埃などの設置する場所に依存する条件がより近い第1の太陽光発電システムを抽出することができる。
【0023】
好ましくは、設置条件は、太陽電池モジュールの温度特性を含み、抽出手段は、第2の太陽光発電システムの設置条件の温度特性に類似する温度特性の第1の太陽光発電システムを抽出する。
【0024】
この発明に従えば、第2の太陽光発電システムの設置条件の温度特性に類似する温度特性の第1の太陽光発電システムが抽出される。太陽電池モジュールは、温度特性の違いにより発電量が異なるので、太陽電池モジュールの温度特性が類似する太陽光システムの発電量を用いることにより、温度の条件の影響をより正確に加味して発電量を予測することができる。
【0025】
好ましくは、第2の太陽光発電システムの設置条件を入力する入力手段をさらに備える。
【0026】
この発明に従えば、第2の太陽光発電システムの設置条件を入力すれば、第2の太陽光発電システムの発電量を予測することができる。
【0027】
好ましくは、設置条件は、太陽電池モジュールの設置方位角および設置角度を含み、第1の太陽電池モジュールの設置方位角および設置角度に基づいて、第1の太陽光発電システムの発電量を標準設置方位角度に設置した場合の発電量に補正する補正手段をさらに備える。
【0028】
この発明に従えば、第1の太陽電池モジュールの設置方位角および設置角度に基づいて、第1の太陽光発電システムの発電量が標準設置方位角度に設置した場合の発電量に補正される。
【0029】
好ましくは、設置条件は、太陽電池モジュールの設置方位角および設置角度を含み、日射量算出装置は、太陽電池モジュールの設置方位角、設置角度および第1の太陽光発電システムの発電量に基づいて、標準設置方位角度に設置した場合の日射量を算出する。
【0030】
この発明にしたがえば、太陽電池モジュールの設置方位角、設置角度および第1の太陽光発電システムの発電量に基づいて、標準設置方位角度に設置した場合の日射量が算出される。
【0031】
好ましくは、第1の太陽光発電システムの発電量を受信する発電量受信手段をさらに備える。
【0032】
この発明にしたがえば、第1の太陽光発電システムの発電量が受信される。このため、第1の発電システムの発電量を最新のデータに更新することができる。
【0033】
この発明に他の局面によれば、発電量送信装置は、太陽光発電システムの発電量を検知する手段と、検知された発電量を示す情報を送信する手段とを備える。
【0034】
この発明に従えば、太陽光発電システムの発電量が検知され、検知された発電量を示す情報が送信される。このため、発電量を収集するための発電量送信装置を提供することができる。
【0035】
好ましくは、発電量を標準設置方位角度に設置した場合の発電量に補正する手段を備える。
【0036】
この発明に従えば、発電量が標準設置方位角度に設置した場合の発電量に補正されるので、標準的な条件に統一した発電量を収集することができる。
【0037】
この発明のさらに他の局面によれば、日射量測定装置は、太陽光発電システムの発電量を取得する発電量取得手段と、取得された発電量に基づいて日射量を算出する日射量算出手段とを備える。
【0038】
この発明にしたがえば、太陽光発電システムの発電量が取得され、取得された発電量に基づいて日射量が算出される。このため、日射量を容易に測定することが可能な日射量測定装置を提供することができる。
【0039】
好ましくは、日射量算出手段は、標準設置方位角度における日射量を算出する。
【0040】
この発明にしたがえば、標準設置方位角度における日射量が算出されるので、標準的な条件に統一した日射量を算出することができる。
【0041】
好ましくは、算出された日射量を示す情報を出力する出力手段をさらに備える。
【0042】
この発明に従えば、算出された日射量を示す情報が出力される。
好ましくは、発電量取得手段は、太陽光発電システムの発電量を検知する検知手段を含む。
【0043】
好ましくは、発電量取得手段は、太陽光発電システムの発電量を受信する受信手段を含む。
【0044】
この発明のさらに他の局面によれば、発電量予測方法は、第1の太陽光発電システムの設置条件と第1の太陽光発電システムの発電量とに基づき、第1の太陽光発電システムの日射量を算出するステップと、第2の太陽光発電システムの設置条件と第1の太陽光発電システムの日射量とに基づき、第2の太陽光発電システムの発電量を算出するステップとを含む。
【0045】
この発明にしたがえば、第1の太陽光発電システムの設置条件と第1の太陽光発電システムの発電量とに基づき、第1の太陽光発電システムの日射量が算出され、第2の太陽光発電システムの設置条件と第1の太陽光発電システムの日射量とに基づき、第2の太陽光発電システムの発電量が算出される。第1の太陽光発電システムの発電量は、日射量、地形、気温、雨風、砂、埃等の条件の影響を受けた発電量である。このため、第2の太陽光発電システムの発電量を、第1の太陽光発電システムが影響を受けた日射量、地形、気温、雨風、砂、埃等の条件と同じ条件で予測することができる。その結果、精度の高い太陽光発電量を予測することが可能な発電量予測方法を提供することができる。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0047】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態における発電量予測システムの概略的な構成を示す図である。図1を参照して、発電量予測システム1は、第1設計情報入力装置103と、第2設計情報入力装置201と、発電量送信装置101と、発電量管理サーバ104と、抽出装置203と、日射量算出装置205と、発電量算出装置204と、予測発電量表示装置206とを含む。
【0048】
発電量予測システム1を構成する各装置は、コンピュータなどで構成することができる。そしてこれらの装置は、それぞれがインターネットなどのネットワークに接続されており、相互に情報を送受信することが可能となっている。各装置を構成するコンピュータ自体の構成は一般的なものである。また、コンピュータをネットワークに接続しての情報の送受信は周知である。したがって、ここではその詳細な説明は繰返さない。
【0049】
なお、発電量予測システム1を構成する各装置は、それらの複数を組合わせた1つの装置とすることもできる。たとえば、抽出装置203、日射量算出装置205、発電量算出装置204とを1のコンピュータで実現してもよいし、第1設計情報入力装置103と、第2設計情報入力装置201を一体にして1つの入力装置としてもよい。
【0050】
<第1設計情報入力装置103>
第1設計情報入力装置103は、既設の太陽光発電システム100の設計情報入力するための装置である。設計情報は、太陽光発電システム100に含まれる太陽電池モジュールの発電能力と設置位置とを含む。太陽電池モジュールの発電能力は、設置枚数、設置角度、設置方位を含む。
【0051】
太陽光発電システムが設置方位の異なる太陽電池モジュールを複数備える場合には、設計情報は、設置方位別の太陽電池モジュールの発電能力を含む。太陽電池モジュールの発電能力は、たとえば、単位日射量あたりの発電量で表される。さらに、太陽電池モジュールの発電能力に、太陽電池モジュールの温度特性を含めてもよい。太陽電池モジュールの温度特性とは、温度による太陽電池モジュールまたはセルの発電量の変化を示す情報である。
【0052】
太陽光発電システム100の設置位置は、設置される場所の郵便番号を含む。郵便番号に代えて、または、郵便番号に加えて緯度および経度を含めるようにしてもよい。
【0053】
<第2設計情報入力装置201>
第2設計情報入力装置201は、これから設置しようとする太陽光発電システム200の設計情報を入力するための装置である。第2設計情報入力装置201で入力される設計情報は、上述した第1設計情報入力装置103に入力される設計情報と同じ情報である。
【0054】
<発電量送信装置101>
発電量送信装置101は、太陽光発電システム100の近傍に設置され、太陽光発電システム100の発電量を検出するセンサーと、検出した発電量を発電量管理サーバ104に送信する送信部とを含む。発電量は、少なくとも太陽光発電システム100で測定した1日の間の発電量を含む情報である。
【0055】
また、発電量送信装置101は、発電量を計測した日付を取得する日付検知部を備え、検知した日付を発電量と開連付けて送信するようにしてもよい。これは、発電量を計測した期間を示す情報を発電量とともに送信するためである。
【0056】
太陽光発電システム100および発電量送信装置101は、複数設置されるのが望ましい。
【0057】
<発電量管理サーバ104>
発電量管理サーバ104は、第1設計情報入力装置103により入力された太陽光発電システム100に関する設計情報と、発電量送信装置101より送信された太陽光発電システム100の発電量とを開連付けて記憶する。
【0058】
設計情報と関連付けられて記憶される発電量は、数ヶ月または数年間の長期間にわたる発電量が記憶されるのが望ましい。季節により日射量が変動するためと、各年による日射量のばらつきを吸収するため、数年間の発電量を日または月毎に平均した値で表すことで、より正確な発電量を予測することができるからである。
【0059】
発電量管理サーバ104には、太陽光発電システム100が複数ある場合には、複数の太陽光発電システム100それぞれの発電量が設計情報に関連付けられて記憶される。
【0060】
<抽出装置203>
抽出装置203は、これから設置しようとする太陽光発電システム200の近隣に設置されている太陽光発電システム100を抽出し、抽出された太陽光発電システム100の設計情報と発電量とを発電量管理サーバ104から読出す。読み出された設計情報と発電量は、日射量算出装置205に送信される。
【0061】
太陽光発電システム200の近隣に設置されている太陽光発電システム100の抽出は、太陽光発電システム200の設計情報と太陽光発電システム100の設計情報とを比較することで行われる。すなわち、設計情報の設置位置が比較され、太陽光発電システム200の設置位置に近い設置位置の太陽光発電システム100が抽出される。設置位置が郵便番号である場合は、太陽光発電システム100の郵便番号が、太陽光発電システム200の郵便番号と同じ場合、または、各郵便番号が予め定めた郵便番号の組に含まれる場合に、太陽光発電システム100を抽出する。
【0062】
なお、これから設置しようとする太陽光発電システム200が1つに対して、複数の太陽光発電システム100を抽出してもよい。この場合は、抽出された複数の太陽光発電システム100の各発電量を平均した発電量が日射量算出装置205に送信される。
【0063】
また、設計情報に太陽電池モジュールの温度特性を含む場合には、抽出条件を設置位置とするのに代えて、温度特性が類似することを条件に抽出する。すなわち、太陽光発電システム200の太陽電池モジュールの温度特性と類似する温度特性の太陽電池モジュールを有する太陽光発電システム200が抽出される。また、抽出条件を設置位置とするのに加えて、温度特性が類似することを条件に抽出する。すなわち、太陽光発電システム100と設置位置が近いことを条件に抽出された太陽光発電システム200のうちから、太陽光発電システム200の太陽電池モジュールの温度特性と類似する温度特性の太陽電池モジュールを有する太陽光発電システム200が抽出される。
【0064】
<日射量算出装置205>
日射量算出装置205は、太陽光発電システム100の設計情報と発電量とから太陽光発電システム100の日射量を算出する装置である。
【0065】
<発電量算出装置204>
発電量算出装置204は、日射量算出装置205で算出された日射量と太陽光発電システム200の設計情報とから太陽光発電システム200の発電量を算出する。
【0066】
次に第1の実施の形態における発電量予測システム1で実行される処理の詳細を説明する。図2は、第1の実施の形態における発電量予測システムで実行される処理の流れを示すフローチャートである。図2を参照して、第1の実施の形態における発電量予測システムでは、第1設計情報入力工程(ステップS01)、発電量送信工程(ステップS02)、第2設計情報入力工程(ステップS03)、抽出工程(ステップS04)、日射量算出工程(ステップS05)、発電量算出工程(ステップS06)、予測発電量表示工程(ステップS07)が実行される。
【0067】
図2に示す各工程の実施順は一例であり、抽出工程(ステップS04)は、第1設計情報入力工程(ステップS01)および第2設計情報入力工程(ステップS03)との後に実施し、日射量算出工程(ステップS05)は、発電量送信工程(ステップS02)と抽出工程(ステップS04)との後に実施し、発電量算出工程(ステップS06)は、日射量算出工程(ステップS06)の後に実施し、予測発電量表示工程(ステップS07)は発電量算出工程(ステップS06)の後に実施されればよい。
【0068】
<第1設計情報入力工程(ステップS01)>
第1設計情報入力工程(ステップS01)は、第1設計情報入力装置103で実行される処理である。第1設計情報入力装置103に、ユーザより、太陽光発電システム100の設計情報が入力されると、第1設計情報入力装置103が備えるメモリに入力された設計情報が記憶される。
【0069】
このとき、太陽光発電システム100を特定するための特定情報、たとえば、顧客IDなどと入力された設計情報とが関連付けられて記憶される。これにより、太陽光発電システム100が複数ある場合であっても、特定情報を指定すれば任意の1つの太陽光発電システム100の設計情報を特定することができる。
【0070】
第1設計情報入力装置103に入力された設計情報は、特定情報とともに発電量管理サーバに送信される。発電量管理サーバ104は、送信された特定情報と設計情報を受信し、記憶する。このとき、設計情報が太陽電池モジュールの温度特性を含んでいる場合、発電量管理サーバは、太陽光発電システム100の設計情報を温度特性毎に分類して記憶するようにしてもよい。これにより、後述する近隣抽出工程における処理速度を早くすることができる。
【0071】
太陽光発電システム100の設計情報は、太陽光発電システム100が設置される時点または設置された後に、第1設計情報入力装置103から入力される。また、太陽光発電システム100の設計情報は、ネットワークを介して自動的に発電量管理サーバ104に登録するようにしてもよい。
【0072】
<発電量送信工程(ステップS02)>
発電量送信工程(ステップS02)は、発電量送信装置で太陽光発電システム100の発電量と発電量計測日を検出し、太陽光発電システム100を特定する特定情報と関連付けて、発電量管理サーバ104に送信する。発電量管理サーバ104は、送信された特定情報と発電量とを受信し、記憶する。
【0073】
発電量送信装置101は、既に設置してある太陽光発電システム100のパワーコントローラーもしくは配電盤に装備された検出センサ−と時計とを含む。この検出センサで発電量を検出するとともに、内蔵された時計から日付を検出する。このとき検出される発電量は、1日当りの発電量である。
【0074】
発電量送信装置101は、検出された発電量と日付を、電線もしくはネットワークを経由して発電量管理サーバ104へ送信する。発電量管理サーバ104は、送信された発電量と日付とを受信し、記憶する。
【0075】
なお、発電量送信装置101が発電量を計測する日付と送信する日付が同じである場合は、発電量管理サーバ104が発電量送信装置101から発電量を受信した日付を計測した日付としてもよい。この場合、発電量送信装置101から発電量管理サーバに日付を送信する必要はない。
【0076】
<第2設計情報入力工程(ステップS03)>
第2設計情報入力工程(ステップS03)は、第2設計情報入力装置201で実行される処理である。第2設計情報入力装置201は、これから設置しようとする、または、発電量を予測しようとする太陽光発電システム200の設計情報の入力を受付ける。そして、入力された設計情報を抽出装置203に送信する。
【0077】
また、第2設計情報入力装置201に入力された第2設計情報は、発電量算出装置204にも送信される。
【0078】
<抽出工程(ステップS04)>
抽出工程(ステップS04)は、抽出装置203で実行される処理である。抽出装置203は、これから設置しようとする太陽光発電システム200の設計情報と同一または類似する設計情報の太陽光発電システム100を、発電量管理サーバ104に記憶されている設計情報に基づき抽出し、抽出された太陽光発電システム100の設計情報と発電量とを発電量管理サーバ104から読出す。
【0079】
設計情報が同一または類似するとは、設計情報の設置位置が近い場合、または、設計情報の太陽電池モジュールの温度特性が一致または類似する場合が含まれる。
【0080】
抽出装置203は、太陽光発電システム200の設計情報を第2設計情報入力装置201より受信する。そして、抽出装置203は、受信した設計情報を発電量管理サーバ104に送信する。発電量管理サーバ104は、受信した設計情報に類似する設計情報と、その設計情報と関連付けられた発電量を抽出して、抽出装置203に送信する。
【0081】
ここで、設計情報が同一または類似する場合の一例として、設計情報の設置位置が近いかどうかを判定する方法について具体的に説明する。設計情報は、設置位置を含み、その設置位置は、太陽光発電システム100,200が設置された位置を示すための情報として、住所、郵便番号、緯度、経度などが含まれている。このため、太陽光発電システム100の設計情報に含まれる設置位置と太陽光発電システム200の設計情報に含まれる設置位置とを用いて、太陽光発電システム100と太陽光発電システム200との間の距離を算出することができる。算出された距離の短い太陽光発電システム100を、太陽光発電システム200の設計情報が同一または類似する設計情報を有する太陽光発電システムと判定する。
【0082】
図3は、設計情報の設置位置が近いかどうかを判定する方法に用いられる郵便番号テーブルの一例を示す図である。図3を参照して、郵便番号テーブルは、太陽光発電システム200の設置位置の郵便番号(設置予定の郵便番号)と、その郵便番号で特定される地域と日射量の類似性の高い地域または距離の近い地域の郵便番号を関連付ける。郵便番号テーブルは、太陽光発電システム200の設置位置の郵便番号(設置予定の郵便番号)に複数の郵便番号を関連付けることができ、この場合、複数の郵便番号に優先順位を付ける。これにより、設置位置が近隣である太陽光発電システム100を抽出する際に、抽出される太陽光発電システム100の数が所定の数になるまで、順に優先順位を下げて抽出することができる。
【0083】
なお、1つの太陽光発電システム200に対して、複数の太陽光発電システム100を複数抽出してもよい。この場合、抽出される複数の太陽光発電システム100それぞれの設計情報と発電量を合成し、1つの設計情報と1つの発電量とする。合成とは、たとええば、標準的な設計情報に発電量を変換して、変換された発電量の平均値を求めることである。あるいは、後述する日射量算出工程において、複数の設計情報と複数の発電量から算出した複数の日射量を合成して、1つの日射量とすればよい。
【0084】
設計情報の同一または類似の判定を、太陽電池モジュールの温度特性が一致または類似するかの判定とした場合は、太陽光発電システム200の設計情報に含まれる温度特性と同一または類似する温度特性の太陽光発電システム100が抽出される。
【0085】
なお、設計情報が同一または類似する判定を、設計情報の設置位置が近いことを条件とする場合、または、設計情報の太陽電池モジュールの温度特性が一致または類似することを条件とする場合それぞれを単独の条件として判定するようにしてもよいが、2つの条件を組合わせて判定するようにしてもよい。2つの条件を組合わせた場合には、太陽光発電システム200と設置位置が近く、かつ、温度特性が一致または類似する太陽光発電システム100が抽出されることになる。
【0086】
<日射量算出工程(ステップS05)>
日射量算出工程(ステップS05)は、日射量算出装置205で実行される処理である。日射量算出装置205は、抽出装置203で抽出された既設の太陽光発電システム100の設計情報と発電量とを受信する。そして、受信した既設の太陽光発電システム100の設計情報と発電量とに基づいて、日射量を算出する。日射量算出装置205が算出する日射量は、あらかじめ定められた方位および設置角度(以下「標準設置方位角度」という)における日射量である。標準設置方位角度としては、たとえば南面の設置角度30度とすることができる。
【0087】
日射量算出装置205は、抽出装置203から受信した抽出された設計情報と発電量に基づき、設計情報太陽電池モジュールが設置された方位および設置角度が標準設置方位角度でない場合、または、太陽電池モジュールが複数あって、複数の太陽電池モジュールの設置方位および設置角度が異なる場合は、受信した発電量を標準設置方位角度に設置した場合における発電量に補正する。
【0088】
ここでは、発電量を補正する方法として、方位角度別日射量テーブルの中の該当する条件の係数を用いて算出する方法を説明する。図4は、方位角度別日射量テーブルの一例を示す図である。図4では、札幌における南面、設置角度30度を標準設置方位角度とする方位角度別日射量テーブルの例を示す。図3に示される各係数は、標準設置方位角度における日射量を「1」とし、各方位、各設置角度における日射量と標準設置方位角度における日射量との比で表される。
【0089】
ここで、太陽光発電システム100が、設置位置が札幌に近く、かつ、設置角度が20度で設置方位が南面で能力3.0KWの太陽電池モジュールと、設置角度が20度で設置方位が南東面で能力2.0KWの太陽電池モジュールとが配置されており、1月の発電量が400KWh/月であった場合を例にする。
【0090】
南面に20度で設置された能力3.0KWの太陽電池モジュールの1月の発電量をxとし、南東面に20度で設置された能力2.0KWの太陽電池モジュールの1月の発電量をyとすると、次の連立方程式が成立する。
【0091】
x+y=400 … (1)
x/(0.9×3)=y/(0.75×2) … (2)
この連立方程式(1)(2)を解いて、南面に20度で設置された能力3.0KWの太陽電池モジュールの1月の発電量xと、南東面に20度で設置された能力2.0KWの太陽電池モジュールの1月の発電量をyを求める。
【0092】
x=400×0.9×3/(0.9×3+0.75×2)=257KWh/月y=400−x=143KWh/月
そして、求めた発電量x,yを標準方位角度における発電量に換算する。
【0093】
このようにして、1月の標準方位角度における発電量が算出される。そして、求められた1月の標準方位角度における発電量から、図3の方位角度別日射量テーブルを用いて、各月の標準方位角度における発電量を算出する。ただし、12カ月分の測定データがない場合、方位角度別日射量テーブルを用いて1カ月分の測定値から換算してもよい。数カ月分の測定値がある場合、各月の測定値の平均値を用いて換算してもよい。
【0094】
次式(3)を用いて、月間日射量が求められる。
標準設置方位角度における月間日射量(KWh/m2・月)=(標準設置方位角度換算の月間発電量(KWh/月))÷{発電能力(KW)÷(標準設置方位角度における日射強度(KW/m2))} … (3)
なお、標準設置方位角度における日射強度は予め定められた定数であり、単位を合わせるための定数である。本実施の形態では「1」としている。このようにして求めた日射量は、太陽光発電システム100の発電量より算出されているので、太陽光発電システム100が設置されている地域の特有の条件、たとえば地形、気温、雨風などによる誤差や損失を自ずと含んだ値となる。
【0095】
<発電量算出工程(ステップS06)>
発電量算出工程(ステップS06)は、発電量算出装置204で実行される処理である。発電量算出装置204は、日射量算出装置205で算出された日射量と第2設計情報入力装置201に入力された設計情報とに基づいて、これから設置しようとする太陽光発電システム200の発電量を算出する。
【0096】
発電量算出装置204は、日射量算出装置205から日射量を受信し、第2設計情報入力装置から設計情報を受信する。日射量算出装置205で算出された日射量は、標準設置方位角度における日射量である。発電量算出装置204は、日射量算出装置205より受信した日射量を、第2設計情報入力装置より受信した設計情報の太陽電池モジュールの設置方位および設置角度における日射量に換算する。
【0097】
換算には、図4に示した方位角度別日射量テーブルが用いられる。具体的には、第2設計情報入力装置201より受信した設計情報に含まれる太陽電池モジュールの設置方位および設置角度に該当する係数を、方位角度別日射量テーブルから選択し、選択した係数を日射量算出装置205より受信した日射量に乗じることにより日射量が換算される。
【0098】
たとえば、設置方位が南面で設置角度が30度の標準設置方位角度における月間日射量が120KWh/m2・月の場合であって、設置方位が南面で設置角度が20度で太陽光発電システム200が設置される場合の月間日射量(KWh/m2・月)は、120(KWh/m2・月)×0.90=108(KWh/m2・月)となる。また、設置方位が南南東面で設置角度が20度で太陽光発電システム200が設置される場合の月間日射量(KWh/m2・月)は、120(KWh/m2・月)×0.89=107(KWh/m2・月)となる。
【0099】
次に、太陽光発電システム200の設計情報の発電能力を標準設置方位角度における日射強度で除し、各設置面の日射量を乗じて、発電量を算出する。たとえば、第2設計情報入力装置より受信した設計情報に含まれる太陽電池モジュールのシステム発電量が、南面の太陽電池モジュールで2KW、南南東面の太陽電池モジュールで1KWの場合、南面の月間予測発電量(KWh/月)は、2/1×108=216(KWh/月)となり、南南東面の月間予測発電量(KWh/月)は、1/1×107=107(KWh/月)となり、太陽光発電システム200全体で得られる発電量は、216+107=323(KWh/月)となる。
【0100】
図4に示した方位角度別日射量テーブルを用いれば、各月における発電量を算出することができる。
【0101】
発電量算出装置204は、このようにして算出した月別の発電量を、予測発電量表示装置206へ送信する。
【0102】
<予測発電量表示工程(ステップS07)>
予測発電量表示工程(ステップS07)は、予測発電量表示装置206で実行される処理である。予測発電量表示装置206は、発電量算出装置204で算出された発電量を受信し、表示する。
【0103】
第1の実施の形態における発電量予測システム1は、既に設置された太陽光発電システム100それ自体を日射量の計測器として用いるので、新たに日射量を測定するための計測器を設置する必要がない。このため、計測器を設置する費用を別途必要とすることは無い。
【0104】
また、太陽光発電システムの設置台数が増えるにしたがって、測定地点が増加するので、より多くの地点で発電量が計測される。このため、太陽光発電システムが設置される台数が増えるほど、予測するためのデータが増えるので、予測精度向上させることができる。
【0105】
また、太陽地発電システムの発電量に基づいて算出した日射量は、地形、気温、雨風や、砂、埃などの設置する場所に依存する条件の影響を最初から含んでいる。このため、既存の太陽地発電システムの発電量に基づいて算出した日射量を用いることにより、地形、気温、雨風や、砂、埃などの設置する場所に依存する条件の影響を計算することなく、そのような条件の影響を考慮した発電量を予測することができる。
【0106】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態における発電量予測システム1Aについて説明する。第1の実施の形態における発電量予測システム1における発電量管理サーバ104が、太陽光発電システム100の設計情報と発電量とを開連付けて記憶したのに対して、第2の実施の形態における発電量予測システム1Aは、太陽光発電システム100の設計情報と発電量とから日射量をあらかじめ求めて、日射量管理サーバ104Aに記憶する点で異なる。
【0107】
以下、本発明の第2の実施の形態における発電量予測システム1Aについて詳細に説明するが、第1の実施の形態における発電量予測システム1の説明と重複する点は説明を省略する。
【0108】
図5は、本発明の第2の実施の形態における発電量予測システムの概略的な構成を示す図である。図5を参照して、第2の実施の形態における発電量予測システム1Aは、第1設計情報入力装置103と、第2設計情報入力装置201と、発電量送信装置101と、日射量算出装置205Aと、日射量管理サーバ104Aと、抽出装置203Aと、発電量算出装置204と、予測発電量表示装置206とを含む。
【0109】
発電量予測システム1Aを構成する各装置は、コンピュータなどであり、それぞれがインターネットなどのネットワークに接続されており、相互に情報を送受信することが可能となっている。各装置を構成するコンピュータ自体の構成は一般的なものである。また、コンピュータをネットワークに接続しての情報の送受信は周知である。したがって、ここではその詳細な説明は繰返さない。
【0110】
なお、第1設計情報入力装置103と、第2設計情報入力装置201を一体にして1つの入力装置としてもよい。
【0111】
<日射量算出装置205A>
日射量算出装置205Aは、発電量送信装置101より太陽光発電システム100の発電量を受信し、第1設計情報入力装置103より設計情報を受信する。そして、受信した発電量と設計情報とから太陽光発電システム100の日射量を算出する。算出した日射量は、設計情報とともに日射量管理サーバ104Aに送信される。この際に、太陽光発電システム100を特定するための特定情報も併せて送信される。
【0112】
<日射量管理サーバ104A>
日射量算出装置205Aより、太陽光発電システム100の特定情報と、設計情報と、日射量とを受信する。日射量管理サーバ104Aは、受信した太陽光発電システム100の特定情報と、設計情報と、日射量とを開連付けて記憶する。設計情報には、太陽光発電システムが備える太陽電池モジュールの温度特性が含まれる。
【0113】
日射量管理サーバ104Aは、日射量と設計情報との組からなるデータを、設計情報の設置位置または温度特性ごとに分類して記憶してもよい。
【0114】
<抽出装置203A>
抽出装置203Aは、これから設置しようとする太陽光発電システム200の設計情報と同一または類似する設計情報の太陽光発電システム100を、日射量管理サーバ104Aに記憶されている設計情報に基づき抽出し、抽出された太陽光発電システム100の設計情報と日射量とを日射量管理サーバ104Aから読出す。
【0115】
設計情報が同一または類似するとは、設計情報の設置位置が近い場合、または、設計情報の太陽電池モジュールの温度特性が一致または類似する場合が含まれる。
【0116】
抽出装置203Aは、太陽光発電システム200の設計情報を第2設計情報入力装置201より受信する。そして、抽出装置203Aは、受信した設計情報を日射量管理サーバ104Aに送信する。日射量管理サーバ104Aは、受信した設計情報に類似する設計情報と、その設計情報と関連付けられた発電量を抽出して、抽出装置203Aに送信する。
【0117】
なお、これから設置しようとする1つの太陽光発電システム200に対して、複数の太陽光発電システム100を抽出してもよい。この場合は、抽出された複数の太陽光発電システム100それぞれの日射量を平均した日射量を用いるようにすればよい。
【0118】
また、設計情報に太陽電池モジュールの温度特性を含む場合には、抽出条件を設置位置とするのに代えて、温度特性が類似することを条件に抽出する。すなわち、太陽光発電システム200の太陽電池モジュールの温度特性と類似する温度特性の太陽電池モジュールを有する太陽光発電システム200が抽出される。また、抽出条件を設置位置とするのに加えて、温度特性が類似することを条件に抽出する。すなわち、太陽光発電システム100と設置位置が近いことを条件に抽出された太陽光発電システム200のうちから、太陽光発電システム200の太陽電池モジュールの温度特性と類似する温度特性の太陽電池モジュールを有する太陽光発電システム200が抽出される。
【0119】
次に第2の実施の形態における発電量予測システムで実行される処理の流れを説明する。図6は、第2の実施の形態における発電量予測システムで実行される処理の流れを示すフローチャートである。図6を参照して、第2の実施の形態における発電量予測システム1Aで実行される処理は、第1設計情報入力工程(ステップS11)、発電量送信工程(ステップS12)、第2設計情報入力工程(ステップS13)、日射量算出工程(ステップS14)、抽出工程(ステップS15)、発電量算出工程(ステップS16)、予測発電量表示工程(ステップS17)がある。
【0120】
図6では、第2の実施の形態における発電量予測システム1Aの各工程の実施順が示されるが、実施順はこれに限定されるわけではなく、日射量算出工程(ステップS14)は、第1設計情報入力工程(ステップS11)と発電量送信工程(ステップS12)との後に実施され、抽出工程(ステップS15)が、日射量算出工程(ステップS14)と第2設計情報入力工程(ステップS13)との後に実施され、発電量算出工程(ステップS16)が、抽出工程(ステップS15)の後に実施され、予測発電量表示工程(ステップS17)が発電量算出工程の後に実施されればよい。
【0121】
<第1設計情報入力工程(ステップS11)>
第1設計情報入力工程(ステップS11)は、第1設計情報入力装置103で実行される処理である。第1設計情報入力装置103に、太陽光発電システム100の設計情報が入力され、第1設計情報入力装置103が備えるメモリに記憶される。このとき、太陽光発電システム100を特定するための特定情報、たとえば、顧客IDなどと入力された設計情報とが関連付けられて記憶される。
【0122】
第1設計情報入力装置103に入力された設計情報は、特定情報とともに日射量算出装置205Aに送信される。
【0123】
<発電量送信工程(ステップS12)>
発電量送信工程(ステップS12)は、発電量送信装置101で実行される処理であり、太陽光発電システム100の発電量と発電量計測日とを検出し、太陽光発電システム100を特定する特定情報と関連付けて、日射量算出装置205Aに送信する。
【0124】
発電量送信装置101は、検出された発電量と日付を、電線、もしくはネットワークを経由して日射量算出装置205Aへ送信する。
【0125】
なお、発電量送信装置101が発電量を計測する日付と送信する日付が同じである場合は、日射量算出装置205Aが発電量送信装置101から発電量を受信した日付を計測した日付としてもよい。この場合、発電量送信装置101から日射量算出装置205Aに日付を送信する必要はない。
【0126】
<第2設計情報入力工程(ステップS13)>
第2設計情報入力工程(ステップS13)は、第2設計情報入力装置201で実行される処理である。第2設計情報入力装置201は、これから設置しようとする、または、発電量を予測しようとする太陽光発電システム200の設計情報の入力を受付ける。そして、入力された設計情報を抽出装置203Aに送信する。
【0127】
また、第2設計情報入力装置201に入力された設計情報は、発電量算出装置204にも送信される。
【0128】
<日射量算出工程(ステップS14)>
日射量算出工程(ステップS14)は、日射量算出装置205Aで実行される処理である。日射量算出装置205Aは、発電量送信装置101より受信する太陽光発電システム100の発電量を受信し、第1設計情報入力装置103から太陽光発電システム100の設計情報を受信する。そして、受信した既設の太陽光発電システム100の設計情報と発電量とに基づいて、日射量を算出する。日射量算出装置205Aが算出する日射量は、標準設置方位角度における日射量である。
【0129】
日射量算出装置205Aは、設計情報太陽電池モジュールが設置された方位および設置角度が標準設置方位角度でない場合、または、太陽電池モジュールが複数あって、複数の太陽電池モジュールの設置方位および設置角度が異なる場合は、標準設置方位角度に設置した場合における日射量を算出する。発電量を補正する方法は、方位角度別日射量テーブルの中の該当する条件の係数を用いて算出する方法が用いられる。
【0130】
補正された発電量から上述の(3)式を用いて日射量が算出される。算出された日射量は、日射量管理サーバ104Aに、太陽光発電システム100を特定するための特定情報と設計情報とともに送信される。
【0131】
日射量管理サーバ104Aは、太陽光発電システム100の特定情報、設計情報および日射量とを受信し、記憶する。このとき、設計情報が太陽電池モジュールの温度特性を含んでいる場合、日射量管理サーバ104Aは、太陽光発電システム100の設計情報を温度特性毎に分類して記憶するようにしてもよい。これにより、後述する抽出工程(ステップS15)における処理速度を早くすることができる。
【0132】
<抽出工程(ステップS15)>
抽出工程(ステップS15)は、抽出装置203Aで実行される処理である。抽出装置203Aは、これから設置しようとする太陽光発電システム200の設計情報と同一または類似する設計情報の太陽光発電システム100を、日射量管理サーバ104Aに記憶されている設計情報に基づき抽出し、抽出された太陽光発電システム100の設計情報と日射量とを日射量管理サーバ104Aから読出す。
【0133】
抽出装置203Aは、太陽光発電システム200の設計情報を第2設計情報入力装置201より受信する。そして、抽出装置203Aは、受信した設計情報を日射量管理サーバ104Aに送信する。日射量管理サーバ104Aは、受信した設計情報に類似する設計情報と、その設計情報と関連付けられた日射量を抽出して、発電量算出装置204に送信する。
【0134】
<発電量算出工程(ステップS16)>
発電量算出工程(ステップS16)は、発電量算出装置204で実行される処理である。発電量算出装置204は、抽出装置203Aで抽出された日射量と第2設計情報入力装置201に入力された設計情報とに基づいて、これから設置しようとする太陽光発電システム200の発電量を算出する。
【0135】
発電量算出装置204は、抽出装置203Aで抽出された日射量と、第2設計情報入力装置に入力された設計情報とを受信する。抽出装置203Aで抽出された日射量は、標準設置方位角度における日射量である。発電量算出装置204は、抽出装置203Aより受信した日射量を、第2設計情報入力装置201より受信した設計情報の太陽電池モジュールの設置方位および設置角度における日射量に換算する。
【0136】
<予測発電量表示工程(ステップS17)>
予測発電量表示工程(ステップS17)は、予測発電量表示装置206で実行される処理である。予測発電量表示装置206は、発電量算出装置204で算出された発電量を受信し、表示する。
【0137】
以上説明したように本実施の形態における発電量予測システム1,1Aは、既設の太陽光発電システム100の発電量に基づいて発電量を予測するので、日射量データが計測される代表的な801地点から遠い場所、山間部など地形から大きな影響を受ける場所においても精度の高い太陽光発電量の予測を実施することができる。
【0138】
また、既設の太陽光発電システム100の発電量には、地形、気温、雨風や、砂、埃などの設置する場所に依存する条件の影響を受けているので、地形、気温、雨風や、砂、埃などの設置する場所に依存する条件を計算することなく、それらの条件を加味した精度の高い太陽光発電量を予測することができる。
【0139】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における発電量予測システムの概略的な構成を示す図である。
【図2】第1の実施の形態における発電量予測システムで実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】設計情報の設置位置が近いかどうかを判定する方法に用いられる郵便番号テーブルの一例を示す図である。
【図4】方位角度別日射量テーブルの一例を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態における発電量予測システムの概略的な構成を示す図である。
【図6】第2の実施の形態における発電量予測システムで実行される処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1,1A 発電量予測システム、100 太陽光発電システム、101 発電量送信装置、103 第1設計情報入力装置、104A 日射量管理サーバ、104 発電量管理サーバ、200 太陽光発電システム、201 第2設計情報入力装置、203,203A 抽出装置、204 発電量算出装置、205,205A 日射量算出装置、206 予測発電量表示装置、100,200 太陽光発電システム。
Claims (17)
- 第1の太陽光発電システムの設置条件と前記第1の太陽光発電システムの発電量とに基づき、前記第1の太陽光発電システムの日射量を算出する日射量算出手段と、
第2の太陽光発電システムの設置条件と前記第1の太陽光発電システムの日射量とに基づき、前記第2の太陽光発電システムの発電量を算出する発電量算出装置とを備えた、発電量予測装置。 - 前記第1の太陽光発電システムは複数有り、複数の前記第1の太陽光発電システムそれぞれの設置条件と発電量とを対応付けて記憶する記憶手段と、
前記第2の太陽光発電システムの設置条件に基づき、前記記憶手段に記憶された前記複数の第1の太陽光発電システムのうちから少なくとも1つの第1の太陽光発電システムを抽出する抽出手段とをさらに備えた、請求項1に記載の発電量予測装置。 - 前記第1の太陽光発電システムは複数あり、前記複数の第1の太陽光発電システムそれぞれの設置条件と前記日射量を関連付けて記憶する記憶手段と、
前記第2の太陽光発電システムの設置条件に基づき、前記記憶手段に記憶された前記複数の第1の太陽光発電システムのうちから少なくとも1つの第1の太陽光発電システムを抽出する抽出手段とをさらに備えた、請求項1に記載の発電量予測装置。 - 前記設置条件は位置情報を含み、
前記抽出手段は、前記第2の太陽光発電システムの設置条件の位置情報に近い位置情報の第1の太陽光発電システムを抽出する、請求項2または3に記載の発電量予測装置。 - 前記設置条件は、太陽電池モジュールの温度特性を含み、
前記抽出手段は、前記第2の太陽光発電システムの設置条件の温度特性に類似する温度特性の第1の太陽光発電システムを抽出する、請求項2または3に記載の発電量予測装置。 - 前記第2の太陽光発電システムの設置条件を入力する入力手段をさらに備えた、請求項1〜5のいずれかに記載の発電量予測装置。
- 前記設置条件は、太陽電池モジュールの設置方位角および設置角度を含み、
前記第1の太陽電池モジュールの設置方位角および設置角度に基づいて、前記第1の太陽光発電システムの発電量を標準設置方位角度に設置した場合の発電量に補正する補正手段をさらに備えた、請求項2に記載の発電量予測装置。 - 前記設置条件は、太陽電池モジュールの設置方位角および設置角度を含み、
前記日射量算出装置は、太陽電池モジュールの設置方位角、設置角度および前記第1の太陽光発電システムの発電量に基づいて、標準設置方位角度に設置した場合の日射量を算出する、請求項3に記載の発電量予測装置。 - 前記第1の太陽光発電システムの発電量を受信する発電量受信手段をさらに備えた、請求項1〜8のいずれかに記載の発電量予測装置。
- 太陽光発電システムの発電量を検知する手段と、
前記検知された発電量を示す情報を送信する手段とを備えた、発電量送信装置。 - 前記発電量を標準設置方位角度に設置した場合の発電量に補正する手段を備えた、請求項10に記載の発電量送信装置。
- 太陽光発電システムの発電量を取得する発電量取得手段と、
前記取得された発電量に基づいて日射量を算出する日射量算出手段とを備えた、日射量測定装置。 - 前記日射量算出手段は、標準設置方位角度における日射量を算出する、請求項12に記載の日射量測定装置。
- 前記算出された日射量を示す情報を出力する出力手段をさらに備えた、請求項12または13に記載の日射量測定装置。
- 前記発電量取得手段は、太陽光発電システムの発電量を検知する検知手段を含む、請求項12に記載の日射量測定装置。
- 前記発電量取得手段は、太陽光発電システムの発電量を受信する受信手段を含む、請求項12に記載の日射量測定装置。
- 第1の太陽光発電システムの設置条件と前記第1の太陽光発電システムの発電量とに基づき、前記第1の太陽光発電システムの日射量を算出するステップと、
第2の太陽光発電システムの設置条件と前記第1の太陽光発電システムの日射量とに基づき、前記第2の太陽光発電システムの発電量を算出するステップとを含む、発電量予測方法。
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