JP2015153368A - 状態検出装置、状態検出方法、状態検出プログラム、データ処理システム、及びデータ出力装置 - Google Patents

状態検出装置、状態検出方法、状態検出プログラム、データ処理システム、及びデータ出力装置 Download PDF

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Abstract

【課題】短期間で精度よく状態を検出することができる状態検出装置、状態検出方法、状態検出プログラム、データ処理システム、及びデータ出力装置を提供する。【解決手段】取得部111Aは発電単位の発電量と日射量とを取得し、発電量推定部113Aは取得部が取得した日射量と発電単位の設置条件に基づいて発電単位の推定発電量を算出し、状態判定部114は発電量推定部が算出した推定発電量と発電単位の発電量とに基づいて発電単位の状態を判定する。【選択図】図18

Description

本発明は、状態検出装置、状態検出方法、状態検出プログラム、データ処理システム、及びデータ出力装置に関する。
従来から、太陽光発電装置(ソーラ発電装置、とも呼ばれる)の発電量を監視し、その異常を検出するシステムが開発されてきた。これらの技術によれば、太陽光発電装置の異常を早期発見し、早期に作業員を派遣することができるので、保守管理が促進される。異常検出は、長期間(例えば、1か月)分の積算実測発電量に基づいて行われていた。そのため、発生した異常が積算実測発電量の異常として即座に現れないので、異常が検出されるまでの期間が長くなる。一方、実測発電量を積算する期間が短いと、気象、影、などの外的要因による影響が積算実測発電量に現れる。その影響が異常として誤検出されることがある。
そこで、特許文献1に記載の発電装置監視システムは、ディーゼルエンジンにより駆動される発電機の運転に影響を及ぼす条件を表す入力情報と当該条件で運転された結果得られた出力結果を表す出力情報とを含む運転情報を取得する。また、当該システムは、運転情報を回帰分析することにより入力情報と出力情報との関係を表す回帰式に基づくベースラインを生成し、リアルタイムの運転情報における入力情報を用いてベースラインに基づく出力情報の予測値を生成する。また、当該システムは、リアルタイムの運転情報における出力情報と出力情報の予測値との差分が、ベースラインの範囲を超えた場合に出力情報が異常であると判定する。
特開2005−284982号公報
しかしながら、太陽光発電では、発電量に影響を及ぼす外的要因の発生まで予測することが困難なことが多いので、過去の実測発電量のみに基づいて発電量を予測することは困難である。そのため、特許文献1に記載の発電装置監視システムを太陽光発電装置に転用したのでは異常検出の精度が低下することがある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、短期間で精度よく状態を検出することができる状態検出装置、状態検出方法、状態検出プログラム、及びデータ処理システムを提供する。
(1)本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、発電単位の発電量と日射量とを取得する取得部と、前記取得部が取得した日射量と前記発電単位の設置条件に基づいて前記発電単位の推定発電量を算出する発電量推定部と、前記発電量推定部が算出した推定発電量と前記発電単位の発電量とに基づいて前記発電単位の状態を判定する状態判定部と、を備える状態検出装置である。
(2)本発明の他の態様は、上述の状態検出装置において、前記設置条件は、前記発電単位の位置を含む。
(3)本発明の他の態様は、上述の状態検出装置において、前記設置条件は、前記発電単位の設置方向を含む。
(4)本発明の他の態様は、上述の状態検出装置において、前記設置条件は、前記発電単位の機種を含む。
(5)本発明の他の態様は、上述の状態検出装置であって、前記発電量推定部は、前記発電単位の発電量との差の絶対値が少なくなるように前記推定発電量を算出する。
(6)本発明の他の態様は、上述の状態検出装置であって、前記発電量推定部は、前記発電単位の発電量にそれぞれの所定の周期内の時刻毎の重み係数で重みづけて前記発電単位の推定発電量を算出し、前記差の絶対値が少なくなるように前記重み係数を前記所定の周期で更新する。
(7)本発明の他の態様は、上述の状態検出装置であって、前記発電単位は、太陽光発電装置である。
(8)本発明の他の態様は、上述の状態検出装置であって、前記発電単位は、複数の太陽光発電装置からなる組である。
(9)本発明の他の態様は、上述の状態検出装置であって、前記発電単位は、太陽光モジュールを直列に接続して形成されたストリングである。
(10)本発明の他の態様は、上述の状態検出装置であって、前記発電単位が発電した電力を交流電力に変換する変換器を備える。
(11)本発明の他の態様は、上述の状態検出装置であって、前記発電単位に係る太陽光発電装置を備える。
(12)本発明の他の態様は、状態検出装置における状態検出方法であって発電単位の発電量と日射量とを取得する取得過程と、前記取得過程で取得した日射量と前記発電単位の設置条件に基づいて前記発電単位の推定発電量を算出する発電量推定過程と、前記発電量推定過程で算出した推定発電量と前記発電単位の発電量とに基づいて前記発電単位の状態を判定する状態判定過程と、を有する状態検出方法。
(13)本発明の他の態様は、状態検出装置のコンピュータに発電単位の発電量と日射量とを取得する取得手順、前記取得手順で取得した日射量と前記発電単位の設置条件に基づいて前記発電単位の推定発電量を算出する発電量推定手順、前記発電量推定手順で算出した推定発電量と前記発電単位の発電量とに基づいて前記発電単位の状態を判定する状態判定手順、を実行させるための状態検出プログラムである。
(14)本発明の他の態様は、端末装置と状態検出装置とを備えるデータ処理システムであって、前記端末装置は、発電単位の発電量を前記状態検出装置に送信し、前記状態検出装置は、前記発電単位の発電量と日射量とを取得する取得部と、前記取得部が取得した日射量と前記発電単位の設置条件に基づいて前記発電単位の推定発電量を算出する発電量推定部と、前記発電量推定部が算出した推定発電量と前記発電単位の発電量とに基づいて前記発電単位の状態を判定する状態判定部と、を備えるデータ処理システムである。
(15)本発明の他の態様は、発電単位の発電量と日射量とを取得する取得部と、前記取得部が取得した日射量と前記発電単位の設置条件に基づいて前記発電単位の推定発電量を算出する発電量推定部と、前記発電量推定部が算出した推定発電量を出力する出力部と、を備えるデータ出力装置である。
本発明によれば、短期間で精度よく状態を検出することができる。
本発明の第1の実施形態に係るデータ処理システムの概要を示す概念図である。 本発明の第1の実施形態に係るデータ処理システムの構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る状態検出装置の構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る端末装置の構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る状態検出処理を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る発電単位属性データの一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る実測発電量データの一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るグループデータの一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る重み係数データの一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るグルーピング処理の例(1)を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係るグルーピング処理の例(2)を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係るグルーピング処理の例(3)を示すフローチャートである。 発電量の一例を示す図である。 発電量の他の例を示す図である。 本発明の第1の実施形態の変形例に記憶された重み係数データの一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態の変形例に係る状態検出処理を示すフローチャートである。 実測発電量に対する影響の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る状態検出装置の構成を示す概略ブロック図である。 発電単位属性データの一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る状態検出処理を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態の変形例に係る状態検出処理を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態に係る状態検出装置の構成を示す概略ブロック図である。 データ記憶部に記憶された第1最大実測発電量の一例を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る状態検出処理を示すフローチャートである。 発電装置の構成を示す概略ブロック図である。 本発明の実施形態の変形例に係る端末装置の構成を示す概略図である。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るデータ処理システム1の概要を示す概念図である。
データ処理システム1において、端末装置20は、発電装置40の発電量をネットワーク60経由で状態検出装置10に通知し、状態検出装置10は、通知された発電量に基づいて発電装置40の状態を検出し、検出した状態に基づく表示を行う。状態検出装置10の表示を認識したユーザ(例えば、管理業者)は、発電装置40の状態を知得し、その状態に応じた措置を講ずることができる。例えば、状態検出装置10のユーザは、発電装置40の所在地に赴き点検、修理等を行うことが促される。そのため、発電装置40の保守管理が効率化される。
また、状態検出装置10は、検出した状態を端末装置20に通知し、端末装置20は通知された状態に基づく表示を行うようにしてもよい。端末装置20の表示を認識したユーザ(例えば、発電装置40の所有者、設置者)は、発電装置40の状態に応じた措置を講ずることができる。例えば、端末装置20のユーザは、発電装置40の管理者に連絡をとり、点検、修理等を求めることができる。そのため、発電装置40の保守管理が促される。
発電装置40は、照射された光(主に、太陽光)を電力に変換することによって発電する太陽光発電装置(ソーラ発電装置、ソーラパネル、とも呼ばれる)である。発電装置40は、照射された光を電力に変換するモジュール(太陽光モジュール)412を複数個含んで構成され、モジュール412を直列に接続して形成されたストリング411毎に発電した電力をパワーコンディショナ43に供給する。パワーコンディショナ43は、各ストリング411が発電した直流の電力を集約し、集約した直流の電力を所定の周波数で電圧が変動する交流の電力に変換する変換器である。パワーコンディショナ43は、変換した電力を接続された分電盤50を介して電力系に供給する。また、パワーコンディショナ43は、変換した電力の発電量を測定する電力量計(図示せず)を備える。パワーコンディショナ43は、測定した実測発電量を示す発電量データを端末装置20に出力する。
なお、発電装置40の所有者、設置者は、電力事業者に発電装置40が発電した電力を提供することがある。発電量に異常が一時的に生じても保守管理が促されることにより、早期に電力の提供が正常化される。
(データ処理システム1の構成)
次に、本実施形態に係るデータ処理システム1の構成について説明する。
図2は、本実施形態に係るデータ処理システム1の構成を示す概略ブロック図である。
データ処理システム1は、状態検出装置10及び端末装置20を含んで構成される。
状態検出装置10及び端末装置20は、ネットワーク60で接続され、相互間でデータを送信又は受信することができる。状態検出装置10は、1個又は複数個の端末装置20と接続することができる。
ネットワーク60は、有線であってもよいし、無線であってもよい。また、ネットワーク60は、インターネット、公衆通信網などの広域通信網(WAN:Wide Area Network)、構内通信網(LAN:Local Area Network)、専用線、のいずれか、又はそれらの組み合わせでもよい。
状態検出装置10は、それぞれの端末装置20から受信した発電量データに基づき発電装置40の状態、例えば、発電の異常(以下、「異常」と呼ぶ)を検出する。発電量データは、発電装置40が供給する電力の発電量を示すデータである。状態検出装置10は、検出した状態を表示する。表示には、所定の光源(ランプ)を点滅させること、文字、図形、記号、画像で表示すること、所定の合成音声を再生すること、等が含まれる。また、状態検出装置10は、検出した状態を示す状態データを端末装置20に送信してもよい。状態検出装置10は、例えば、サーバ装置である。
端末装置20は、発電装置40が供給する電力の電力量を発電量として測定し、測定した発電量を示す発電量データを状態検出装置10に送信する。
端末装置20は、状態検出装置10から状態データを受信した場合、受信した状態データが示す状態を表示してもよい。端末装置20は、例えば、遠隔制御装置(リモコン)、パーソナルコンピュータ、多機能携帯電話機(いわゆるスマートフォンを含む)等である。
(状態検出装置の構成)
次に、本実施形態に係る状態検出装置10の構成について説明する。
図3は、本実施形態に係る状態検出装置10の構成を示す概略ブロック図である。
状態検出装置10は、通信部101、データ取得部111、グルーピング部112、発電量推定部113、状態判定部114、データ記憶部121、状態出力部132、及び表示部133を含んで構成される。通信部101、データ取得部111、グルーピング部112、発電量推定部113、状態判定部114、データ記憶部121、状態出力部132、及び表示部133は、バス151で接続され、相互にデータを入力又は出力することができる。
通信部101は、端末装置20との間でデータを送信又は受信する。通信部101は、それぞれの端末装置20から発電単位毎の実測発電量データを逐次に受信し、受信した実測発電量データをデータ記憶部121に記憶する。発電単位とは、発電量に基づく動作状態の検出対象物の単位である。発電単位は、例えば、端末装置20による発電量の測定対象の発電装置40である。実測発電量データは、発電単位毎の実測された発電量(実測発電量)を示すデータである。
また、通信部101は、状態判定部114から入力された状態データを端末装置20に送信する。送信先である端末装置20は、その状態の判定対象物である発電単位の発電量を測定した端末装置20である。
通信部101は、例えば、通信インタフェースである。
データ取得部111は、データ記憶部121に記憶されたグループデータ(後述)を参照して自単位のグループに属する他単位を特定する。グループデータは、自単位と1個又は複数の他単位とからなる組(グループ)を示すデータである。自単位は、発電量推定(後述)の対象となる発電単位である。他単位は、自単位以外の発電単位である。グループデータで特定される他単位は、発電量推定において自単位の推定発電量を算出する際、発電量の参照対象となる発電単位である。この他単位を、「対象他単位」と呼ぶことがある。
データ取得部111は、自単位に係る実測発電量データと、特定した対象他単位のそれぞれに係る実測発電量データをデータ記憶部121から読み出す。データ取得部111は、取得した発電単位毎の実測発電量データを発電量推定部113に出力する。
グルーピング部112は、自単位と、他単位(対象他単位に限らない)との関係を示す指標を算出し、算出した指標に基づいて予め定めた数の他単位を選択して、選択した他単位を対象他単位と定める。そして、グルーピング部112は、自単位と対象他単位とからなるグループを定める(グルーピング)。その指標は、自単位と他単位との間の発電量の特性との近似の度合い、又はその発電量の特性に影響する要因の近似の度合いを示す指標である。以下の説明では、その指標を「近隣度」と呼ぶ。
グルーピング部112は、定めたグループを示すグループデータを生成し、生成したグループデータをデータ記憶部121に記憶する。近隣度の例、グループを定める処理(以下、「グルーピング処理」と呼ぶ)については後述する。
発電量推定部113には、データ取得部111から発電単位毎の実測発電量データが入力される。発電量推定部113は、データ記憶部121から自単位の重み係数データを読み出す。重み係数データは、対象他単位毎の重み係数を示すデータである。
発電量推定部113は、対象他単位毎の実測発電量データと読み出した重み係数データとに基づいて自単位の発電量を推定する。以下の説明では、推定された発電量を推定発電量と呼んで、実測発電量と区別する。
具体的には、発電量推定部113は、対象他単位の実測発電量に、当該対象他単位の重み係数を乗じて乗算値を算出し、算出した乗算値をグループ内の他単位間で総和をとって自単位の推定発電量を算出する。発電量推定部113は、算出した自単位の推定発電量を示す推定発電量データと、実測発電量を示す実測発電量データとを状態判定部114に出力する。
発電量推定部113は、自単位の実測発電量から、算出した自単位の推定発電量を差し引いて推定誤差を算出する。発電量推定部113は、算出した推定誤差の絶対値が減少するように対象他単位の重み係数を調整する。対象他単位の重み係数を調整する際、発電量推定部113は、例えば、最小二乗法を用いる。発電量推定部113は、調整した対象他単位毎の重み係数を示す重み係数データを生成し、データ記憶部121に記憶された重み係数データを、生成した重み係数データに置き換える。
状態判定部114は、発電量推定部113から入力された自単位の推定発電量データと実測発電量データとに基づいて自単位の動作状態を判定する。ここで、状態判定部114は、自単位の推定発電量データが示す推定発電量よりも実測発電量データが示す実測発電量が有意に小さいとき、自単位の動作状態を「異常」と判定する。具体的には、状態判定部114は、自単位の推定発電量を実測発電量で除することにより正規化して得られる正規化値が予め定めた正規化値の閾値を超える場合、「異常」と判定する。状態判定部114は、その正規化値が予め定めた正規化値以下の場合、「正常」と判定する。状態判定部114は、判定した自単位の状態を示す状態データを状態出力部132及び通信部101に出力する。
状態出力部132は、状態判定部114から入力した状態データを、表示部133による情報の表示形態に応じた形式に変換し、変換した状態データを表示部133に出力する。例えば、表示部133が画像を表示するディスプレイである場合には、状態出力部132は、状態データが示す自単位の状態(例えば、異常)を示すテキストを含む画像信号を生成し、生成した画像信号を表示部133に出力する。これにより、状態出力部132は、自単位の動作状態を表示部133に表示させる。
表示部133は、状態出力部132から入力された状態データが示す自単位の動作状態を表示する。表示部133は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)である。
なお、状態出力部132は、データ記憶部121に記憶された発電単位属性情報(後述)を参照して、自単位の属性情報を表示部133に出力してもよい。その場合、表示部133は、状態出力部132は、状態出力部132から入力された自単位の属性情報を動作状態に重畳して表示する。これにより、ユーザは、動作状態が表示されている発電単位を把握することで、その発電単位に対する保守管理が効率化される。
(端末装置の構成)
次に、本実施形態に係る端末装置20の構成について説明する。
図4は、本実施形態に係る端末装置20の構成を示す概略ブロック図である。
端末装置20は、データ入力部201、通信部202、データ処理部211、データ記憶部221、操作入力部231、状態出力部232、及び表示部233を含んで構成される。データ入力部201、通信部202、データ処理部211、データ記憶部221、操作入力部231、状態出力部232、及び表示部233は、バス251で接続され、相互にデータを入力又は出力することができる。
データ入力部201は、パワーコンディショナ43から発電量データが入力され、入力された発電量データをデータ記憶部221に記憶する。
データ入力部201は、例えば、データ入出力インタフェースである。
通信部202は、データ処理部211から入力された実測発電量データを状態検出装置10に送信する。また、通信部202は、状態検出装置10から受信した状態データを状態出力部232に出力する。通信部202は、例えば、通信インタフェースである。
データ処理部211は、所定の時間(例えば、1時間)毎にデータ記憶部221から発電量データを読み出し、その時刻(測定時刻)毎の発電量データが示す発電量(実測発電量)を特定する。データ処理部211は、所定の送信間隔(例えば、6時間)毎に、発電装置40を示す発電単位識別情報(発電単位ID)と、所定の個数(例えば、6個)の測定時刻と実測発電量との組を含む実測発電量データを生成する。データ処理部211は、生成した実測発電量データを通信部202に出力する。
データ記憶部221は、端末装置20を構成する各部が生成したデータを一時的に記憶し、各部の動作に要するデータを記憶する。例えば、データ記憶部221は、発電装置40を示す発電単位識別情報を記憶し、発電量データ、実測発電量のサンプリング間隔、実測発電量データの送信間隔が記憶されている。
操作入力部231は、ユーザの操作を受け付け、受け付けた操作に応じた操作データを生成する。生成した操作データにより端末装置20の機能が指示されることで、端末装置20は指示された機能を実行する。例えば、操作データにより表示部233が表示する情報の種別(例えば、状態、発電量)が指示される。操作入力部231は、例えば、キーボード、ボタン、等である。
状態出力部232は、通信部202から入力した状態データを、表示部233による情報の表示形態に応じた形式に変換し、変換した状態データを表示部233に出力する。状態出力部232は、状態データが示す発電装置40の動作状態(例えば、異常)を示すテキストを含む画像信号を生成し、生成した画像信号を表示部233に出力する。
なお、状態出力部232は、操作入力部231から操作データが入力された場合、データ記憶部221から発電量データを読み出し、読み出した発電量を表示部233にテキスト又はグラフとして表示させてもよい。
表示部233は、状態出力部232から入力された状態データが示す動作状態を表示する。表示部233は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)である。これにより、ユーザは、動作状態が表示されている発電単位を把握することができ、発電装置40に対する注意が促される。
(状態検出処理)
次に、本実施形態に係る状態検出処理について説明する。
図5は、本実施形態に係る状態検出処理を示すフローチャートである。
状態検出装置10は、各測定時刻について図5に示す状態検出処理を実行する。
(ステップS101)データ取得部111は、データ記憶部121に記憶されたグループデータを参照して自単位のグループに属する対象他単位を特定する。データ取得部111は、自単位と、特定した対象他単位について、発電単位毎の実測発電量データをデータ記憶部121から取得する。その後、ステップS102に進む。
(ステップS102)発電量推定部113は、データ記憶部121に記憶された重み係数データを参照して他単位毎の重み係数を特定する。発電量推定部113は、特定した対象他単位の実測発電量データが示す実測発電量と、当該対象他単位の重み係数に基づいて自単位の推定発電量を算出する。その後、ステップS103に進む。
(ステップS103)状態判定部114は、自単位の推定発電量を自単位の実測発電量で除することにより正規化して得られる正規化値が、所定の正規化値の閾値を超える場合(ステップS103 YES)、ステップS104に進む。状態判定部114は、正規化値が、所定の正規化値以下の場合(ステップS103 NO)、ステップS105に進む。
(ステップS104)状態判定部114は、自単位の動作状態を「異常」(発電異常)と判定する。その後、ステップS105に進む。
(ステップS105)発電量推定部113は、自単位の実測発電量と推定発電量との推定誤差を算出する。その後、ステップS106に進む。
(ステップS106)発電量推定部113は、算出した推定誤差に基づいて対象他単位毎の重み係数を調整する。発電量推定部113は、重み係数データが示す重み係数を、調整した重み係数に更新する。その後、図5に示す処理を終了する。
ステップS103における、所定の正規化値の閾値は、1.0よりも有意に大きい実数である。当該閾値は、好ましくは、1.3以上の実数である。当該閾値は、発電装置40を形成するストリング411(図1)の定格発電量の平均値を、その定格発電量の最小値の0.9倍で除して得られる値と1.3とのうち、大きい方の値であってもよい。これにより、ストリング411間の発電量の分散よりも大きな発電量の変動が、動作状態の異常として検出される。
データ記憶部121には、上述の発電単位属性データ、実測発電量データ、グループデータ、及び重み係数データが記憶される。以下、これらのデータの例について説明する。
(発電単位属性データ)
まず、本実施形態に係る発電単位属性データの一例について説明する。
図6は、本実施形態に係る発電単位属性データの一例を示す図である。
発電単位属性データは、発電単位毎の属性を示すデータである。発電単位属性データは、発電単位識別情報(発電単位ID)、名称情報(名称)、住所情報(住所)、緯度情報(緯度)、経度情報(経度)、及び機種情報(機種)を含み、これらが対応付けられて形成される。例えば、第2行の発電単位識別情報「01」には、名称情報「名称1」、住所情報「住所1」、緯度情報「緯度1」、経度情報「経度1」、及び機種情報「機種1」が対応付けられている。
発電単位識別情報は、個々の発電単位を識別する情報である。名称情報は、発電単位の所有者又は管理者の名称もしくは氏名を示す情報である。住所情報は、発電単位が設置されている住所を示す情報である。緯度情報及び経度情報は、それぞれ発電単位が設置されている場所の緯度及び経度を示す情報である。機種情報は、発電単位の機種を示す情報、例えば、製造者及び型番である。また、機種情報には、その機種の定格発電量が含まれてもよい。住所情報、及び緯度情報ならびに経度情報は、それぞれ発電単位の位置を示す位置情報である。発電単位識別情報は、住所情報と、緯度情報ならびに経度情報のうち、いずれか一方は省略されてもよい。
(実測発電量データ)
次に、本実施形態に係る実測発電量データの一例について説明する。
図7は、本実施形態に係る実測発電量データの一例を示す図である。
実測発電量データは、発電単位毎の実測発電量とその測定時刻を示すデータである。実測発電量データは、発電単位識別情報(発電単位ID)と1個又は複数個(図7に示す例では6個)の測定時刻(時刻1、等)と実測発電量(発電量1、等)との組を含んで形成される。
(グループデータ)
次に、本実施形態に係るグループデータの一例について説明する。
図8は、本実施形態に係るグループデータの一例を示す図である。
グループデータは、自単位と対象他単位とからなるグループを示すデータである。グループデータは、自単位を示す発電単位識別情報(自単位ID)と予め定めた数(図8に示す例では、5個)の対象他単位を示す発電単位識別情報(他単位ID1〜5)とを含み、これらが対応付けられて形成される。例えば、第2行の自単位の発電単位識別情報「01」には、5つの対象他単位の発電単位識別情報「03」、「05」、「08」、「09」、「12」が対応付けられている。
(重み係数データ)
次に、本実施形態に係る重み係数データの一例について説明する。
図9は、本実施形態に係る重み係数データの一例を示す図である。
重み係数データは、対象他単位毎の重み係数を示すデータである。重み係数データは、自単位を示す発電単位識別情報(自単位ID)と、そのグループに属す対象他単位の重み係数(重み係数1〜5)、及び自己相関行列とを含み、これらが対応付けられて形成される。例えば、第2行の自単位の発電単位識別情報「01」には、重み係数1「0.23」、重み係数2「0.18」、重み係数3「0.27」、重み係数4「0.22」、重み係数5「0.10」、及び「自己相関行列1」が対応付けられている。重み係数1「0.23」、重み係数2「0.18」、重み係数3「0.27」、重み係数4「0.22」、及び重み係数5「0.10」は、それぞれ他単位ID1「03」、他単位ID2「05」、他単位ID3「08」、対象他単位ID4「09」、及び他単位ID5「12」(図8)の実測発電量にそれぞれ乗算される重み係数である。
なお、自己相関行列は、重み係数の調整(図5、ステップS106)において後述する手法を実行する際に用いられる。重み係数の調整に用いられる手法によっては、重み係数データにおいて自己相関行列が省略されることがある。
(重み係数の調整)
次に、発電量推定部113による重み係数の調整(図5、ステップS106)について説明する。
発電量推定部113は、その時点の測定時刻(現測定時刻)tにおける自単位の実測発電量yと推定発電量y’との推定誤差の絶対値が減るように、最小二乗法を用いて現測定時刻tにおける対象他単位毎の重み係数At,1,At,2,…,At,n(nは、自単位のグループに属する対象他単位の数)を算出する。具体的には、発電量推定部113は、式(1)を用いて現測定時刻の相互相関行列Pを算出し、式(2)を用いて現測定時刻の重み係数ベクトルAを算出する。
Figure 2015153368
Figure 2015153368
式(1)において、xは、測定時刻tにおける他単位毎の実測発電量xt,1,xt,2,…,xt,nを要素とする実測発電量ベクトルを示す。相互相関行列Pは、1つの対象他単位の実測発電量xt,n1とその他の対象他単位の実測発電量xt,n2の相互相関を要素とする行列である。Pt−1 の右上の記号Tは、行列又はベクトルの転置を示す。λは、現測定時刻tの実測発電量ベクトルxの相互相関行列Pを対する寄与の度合いを示す重み係数である。重み係数λは、0よりも1に近似した予め定めた実数(例えば、0.995)である。従って、式(1)は、前測定時刻t−1の相互相関行列Pt−1の各要素に、それぞれ対応する要素に係る現測定時刻tの他単位間の実測発電量の積を重み係数λに基づいて重みづけた値を加算することによって現測定時刻tの相互相関行列Pを算出することを示す。この重みづけにより、現測定時刻tの実測発電量ベクトルxが過去の実測発電量ベクトルよりも重視される。
式(2)において、右辺の第2項の(−xt−1’+y)は、推定誤差を示す。つまり、式(2)は、推定誤差に現測定時刻tの実測発電量ベクトルxの転置ベクトル相互相関行列Pを乗じて得られるベクトルを乗じて、推定誤差の最小値を与える更新量ベクトルを定めることを示す。また、式(2)は、定めた更新量ベクトルを前測定時刻t−1の重み係数ベクトルAt−1に加算して現測定時刻tの重み係数ベクトルAを算出することを示す。
ステップS102(図5)では、発電量推定部113は、式(3)に示すように現測定時刻tの実測発電量ベクトルxに算出した現測定時刻tの重み係数ベクトルAに乗じることによって、自単位の実測発電量yと推定発電量y’を算出する。
Figure 2015153368
なお、図5に示す状態検出処理では、相互相関行列の初期値PはI(単位行列)であり、重み係数ベクトルの初期値Aは、0である。
(グルーピング処理の例)
次に、本実施形態に係るグルーピング処理の例について説明する。グルーピング部112は、次に示す処理のいずれかを予め実行しておいてもよいし、上述した状態検出処理(図5)と並列に実行してもよい。
図10は、本実施形態に係るグルーピング処理の例(1)を示すフローチャートである。
図10に示すグルーピング処理は、測定時刻毎に実測発電効率比で他単位を分類したグループ毎にその実測発電効率比の分散を算出し、測定時刻毎に分類されたグループの分散の時間平均値がより小さい対象他単位を優先して選択する処理である。実測発電効率比とは、自単位の実測発電効率に対する対象他単位の実測発電効率である。実測発電効率は、実測発電量を定格発電量で正規化した値である。定格発電量は、発電単位属性データ(図6)を参照して発電装置40(図1)の機種情報に基づいて特定される。この処理により、グルーピング部112は、発電装置40の機種によらず、実測発電量の時間変化特性が自単位の時間変化特性に近似する他単位を、自単位のグループに属する対象他単位として選択することができる。具体的には、グルーピング部112は、次の処理を実行する。
(ステップS201)グルーピング部112は、所定の期間(例えば、1日)内の同一の時刻(日時)の自単位の実測発電効率と他単位の実測発電効率との実測発電効率比をそれぞれ算出する。その後、ステップS202に進む。
(ステップS202)グルーピング部112は、時刻毎に実測発電効率比に基づいてグルーピングし、他単位を複数のグループに分類(生成)する。この時点で生成されたグループを「時刻グループ」と呼んで、最終的に決定される自単位毎の「グループ」と区別する。
グルーピング部112は、本ステップにおけるグルーピングにおいて、既知のクラスタリング法、例えば、群平均法を用いることができる。その後、ステップS203に進む。
(ステップS203)グルーピング部112は、時刻グループ毎に実測発電効率比の分散をグループ評価値として算出する。その後、ステップS204に進む。
(ステップS204)グルーピング部112は、他単位毎に当該他単位が属する時刻グループに係るグループ評価値を特定し、特定したグループ評価値の時刻グループ間にわたる平均値を近隣度として算出する。その後、ステップS205に進む。
(ステップS205)グルーピング部112は、算出した近隣度が最も小さい他単位から近隣度の昇順に所定の個数の他単位を選択し、選択した他単位を対象他単位と定める。グルーピング部112は、自単位と対象他単位からなるグループを示すグループデータをデータ記憶部121に記憶する。その後、図10に示す処理を終了する。
なお、グルーピング部112は、ステップS201〜S204の処理に代え、時刻グループ間にわたる平均値を算出することに代え、自単位の実測発電量と他単位の実測発電量との相互相関を近隣度として算出してもよい。これにより、実測発電量の時間変化特性が自単位の時間変化特性に近似する他単位を、自単位のグループに属する対象他単位として選択することができる。
図11は、本実施形態に係るグルーピング処理の例(2)を示すフローチャートである。
図11に示すグルーピング処理は、自単位の位置と他単位の位置との距離が小さい他単位を優先して選択する処理である。グルーピング部112は、発電単位属性データ(図6)を参照して各発電単位の緯度、経度を、特定することができる。従って、グルーピング部112は、自単位と地理的に近接した他単位を、自単位のグループとして選択することができる。これにより、気候や日射量等、発電量の特性に与える影響が近似した他単位が選択される。具体的には、グルーピング部112は、次の処理を実行する。
(ステップS214)グルーピング部112は、発電単位属性データ(図6)を参照して、自単位の位置と他単位の位置をそれぞれ特定し、自単位の位置と他単位の位置との距離を近隣度として算出する。その後、グルーピング部112は、ステップS205の処理を実行し、図11に示す処理を終了する。
図12は、本実施形態に係るグルーピング処理の例(3)を示すフローチャートである。
図12に示すグルーピング処理は、自単位が属する局所領域内の他単位を所定個数選択する処理である。局所領域とは、所定の大きさを有する区域、例えば、市区町村内の1区域である町、丁目、番地、1つの郵便番号で特定される領域、等である。従って、グルーピング部112は、自単位と地理的に近接した他単位を、自単位のグループとして選択することができる。これにより、気候や日射量等、発電量の特性に与える影響が近似した他単位が選択される。具体的には、グルーピング部112は、次の処理を実行する。
(ステップS224)グルーピング部112は、発電単位属性データ(図6)を参照して、自単位の位置を特定し、さらに位置と局所区域とが対応付けられて形成された地図データを参照し、自単位が属する局所領域を特定する。ここで、データ記憶部121には、地図データを予め記憶させておいてもよいし、グルーピング部112は、ネットワーク60に接続された機器から地図データを取得してもよい。その後、ステップS225に進む。
(ステップS225)グルーピング部112は、特定した局所領域内の他単位を所定の個数分選択し、選択した他単位を対象他単位と定める。グルーピング部112は、自単位と対象他単位からなるグループを示すグループデータをデータ記憶部121に記憶する。その後、図12に示す処理を終了する。
なお、特定した局所領域に属する他単位の個数が、所定の個数よりも多い場合には、グルーピング部112は、さらに細分化された局所領域内の他単位の選択を試行してもよい。また、その場合には、その局所領域内の他単位について上述したグルーピング処理の例(1)又は(2)の処理を行ってもよい。なお、特定した局所領域に属する他単位の個数が、所定の個数よりも少ない場合には、グルーピング部112は、特定した局所領域よりも包括的な局所領域内の他単位の選択を試行してもよい。但し、自単位から対象他単位として選択される他単位までの距離は、数百メートルであることが好ましく、百メートル以内であれば、さらに好ましい。
(発電量の例)
次に、発電量の例を示す。
図13は、発電量の一例を示す図である。横軸、縦軸は、それぞれ時刻(h(時))、発電量(W(ワット))を示す。a11は、自単位(発電装置40(図1))の正常時における実測発電量、a12は、本実施形態により対象他単位の実測発電量から推定された推定発電量を示す。推定発電量a12は、実測発電量a11に近似し、両者間で有意差が認められない。このことは、本実施形態により対象他単位の実測発電量から自単位の実測発電量を精度よく推定できることを示す。具体的には、推定発電量a12は、実測発電量a11の1日周期の変動、日によって異なる最大発電量ともに再現している。
図14は、発電量の他の例を示す図である。横軸、縦軸は、それぞれ時刻(h(時))、発電量(W(ワット))を示す。a21は、自単位(発電装置40(図1))の異常時における実測発電量、a22は、本実施形態により対象他単位の実測発電量から推定された推定発電量を示す。図13に示す例とは異なり、実測発電量a21は、推定発電量a22よりも有意に少なくなる。例えば、実測発電量a21のピーク値は、約3000Wであり、推定発電量a22のピーク値の約5000Wの60%に過ぎない。推定発電量a22は、正常時における実測発電量を精度よく近似することを鑑みれば、状態判定部114は、実測発電量a21との差異に基づいて自単位の異常を短期間で的確に検出することができることを示す。また、従来技術のように異常検出に実測発電量を長期間累積する必要がなくなる。
(変形例)
次に、本実施形態に係る変形例について説明する。
本変形例では、図15に示すように1日内の測定時刻毎に重み係数データがデータ記憶部121に記憶されてもよい。以下の説明では、1日内の測定時刻を日内測定時刻と呼んで、任意の測定時刻と区別する。
図15は、本変形例に記憶された重み係数データの一例を示す図である。
この例では、日内測定時刻(測定時刻)と日内測定時刻毎の重み係数データとが対応付けられている。日内測定時刻は、0時(0:00)から23時(0:00)まで、1時間間隔に設定された24個の時刻(毎正時)である。重み係数データ1〜24のそれぞれは、0時〜23時のそれぞれに対応付けられた重み係数データである。例えば、第2行目は、日内測定時刻「0:00」と「重み係数データ1」が対応付けられていることを示す。それぞれの重み係数データは、図9に示す構成を有する。
また、本変形例では、発電量推定部113は、現測定時刻に応当する日内測定時刻(応当日内測定時刻)に対応付けられた重み係数データをデータ記憶部121から取得し、取得した重み係数データに基づいて現測定時刻における自単位の推定発電量を算出する。現測定時刻に応当する日内測定時刻とは、現測定時刻から年月日を除いた時刻である。例えば、現測定時刻が2014年2月19日1時である場合には、応当する日内測定時刻は1時である。
そして、発電量推定部113は、現測定時刻において調整した重み係数を示す重み係数データを生成し、生成した重み係数データを現測定時刻に応当する日内測定時刻と対応付けてデータ記憶部121に記憶する。これにより、1日周期で日内測定時刻毎の重み係数データが更新される。
本変形例では、状態検出装置10は次の状態検出処理を行う。
図16は、本変形例に係る状態検出処理を示すフローチャートである。
本変形例に係る状態検出処理は、ステップS101〜S106、S111、及びS112を有する。本処理では、ステップS101が終了した後、発電量推定部113は、ステップS111を実行する。
(ステップS111)発電量推定部113は、現測定時刻に応当する日内測定時刻を特定し、特定した日内測定時刻に対応付けられた重み係数データをデータ記憶部121から取得する。その後、ステップS102に進む。ステップS102〜106が終了した後、ステップS112に進む。但し、発電量推定部113は、ステップS106では、データ記憶部121に記憶された重み係数データの更新を行わない。
(ステップS112)発電量推定部113は、調整した重み係数を示す重み係数データを生成する。発電量推定部113は、特定した日内測定時刻と生成した重み係数データと対応付けてデータ記憶部121に記憶する。その後、図16に示す処理を終了する。
このように、本変形例では、発電量推定部113は、日内測定時刻毎に重み係数データを調整し、調整した重み係数データと対象他単位の実測発電量に基づいて自単位の推定発電量を算出する。また、発電量推定部113は、自単位の推定発電量と実測発電量との推定誤差が少なくなるように日内測定時刻毎の重み係数データを1日周期で調整する。そのため、実測発電量の日内変動によらず推定誤差が低減する。例えば、周囲の設置物によって日射が遮られること(影)によって、一部の対象他単位における実測発電量の低下の影響を緩和することができる。
図17は、実測発電量に対する影響の一例を示す図である。
図17において、縦軸、横軸は、それぞれ実測発電量(発電量)、時刻を示す。b11は、ある対象他単位01の実測発電量を示し、b12は、他の対象他単位02の実測発電量を示す。実測発電量b11は、9時から10時40分までの間、実測発電量b12よりも少ない。例えば、10時において実測発電量b11は、実測発電量b12の約40%である。一方、その他の時刻、例えば、14時では、実測発電量b11は、実測発電量b12とほぼ同等である。このことは、対象他単位01には9時から10時40分までの間、設置物(例えば、電柱、建造物)により日射が遮られるのに対し、対象他単位02は1日を通じて日射が遮られないためである。このように、一部の対象他単位において日射が遮られ、その他の対象他単位において日射が遮られないことにより、実測発電量の日内変動特性が異なる場合でも、その影響が緩和される。このような場合でも、本変形例では、自単位の推定発電量が精度よく算出されるので、的確に自単位の動作状態が判定される。
以上に説明したように、状態検出装置10は、一の発電単位の発電量(自単位の実測発電量)と他の発電単位の発電量(対象他単位の実測発電量)とを取得する取得部(データ取得部111)を備える。また、状態検出装置10は、他の発電単位の発電量に基づいて一の発電単位の推定発電量(自単位の発電単位)を算出する発電量推定部113を備える。また、本実施形態に係る状態検出装置10は、発電量推定部113が算出した推定発電量と一の発電単位の発電量とに基づいて一の発電単位(自単位)の状態を判定する状態判定部114を備える。
この構成によれば、その時点における他の発電単位の発電量に基づいて推定された推定発電量と、取得された一の発電単位の発電量とに基づいて、一の発電単位の状態を判定することができる。そのため、各発電単位の発電量を長期間蓄積せずに、早期に発電単位の状態を検出することができる。
また、状態検出装置10は、一の発電単位から所定の範囲内の発電単位を他の発電単位として選択する選択部(グルーピング部112)を備える。
この構成によれば、一の発電単位に近接する他の発電単位が選択される。選択された他の発電単位での日射量は、一の発電単位での日射量に近似するので、他の発電単位の発電量は、一の発電量に近似する。そのため、選択された他の発電単位の発電量に基づいて一の発電単位の発電量を精度よく推定することができるので、一の発電単位の状態を的確に判定することができる。
また、状態検出装置10は、一の発電単位の時間変化特性と一の発電単位以外の発電単位(他単位)の時間変化特性とに基づいて、他の発電単位(対象他単位)を選択する選択部(グルーピング部112)を備える。
この構成によれば、一の発電単位の時間変化特性が近似する他の発電単位が選択することができる。そのため、選択された他の発電単位の発電量に基づいて一の発電単位の発電量を精度よく推定することができるので、一の発電単位の状態を的確に判定することができる。
また、状態検出装置10において、発電量推定部113は、一の発電単位の発電量との差(推定誤差)の絶対値が少なくなるように推定発電量を算出する。
この構成によれば、取得された一の発電単位の発電量に近似するように一の発電単位の推定発電量が逐次に推定されるため、早期に一の発電単位の状態を検出することができる。
また、状態検出装置10において、発電量推定部113は、他の発電単位の発電量にそれぞれの所定の周期内の時刻(例えば、日内測定時刻)毎の重み係数で重みづけ加算して一の発電単位の推定発電量を算出し、差(推定誤差)の絶対値が少なくなるように重み係数を所定の周期(例えば、1日)で更新する。
この構成によれば、所定の周期内の時刻毎に重み係数が算出されるので、各発電単位の発電量の所定周期内における変動によらず取得された発電量と推定発電量との差の絶対値が少なくなる。そのため、所定の周期内の発電単位の個々の事情に応じて精度よく推定発電量を算出することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。上述した実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して説明を援用する。
本実施形態に係るデータ処理システム1A(図示せず)は、状態検出装置10A(図18)及び端末装置20(図2)を含んで構成される。
次に、本実施形態に係る状態検出装置10Aの構成について説明する。
図18は、本実施形態に係る状態検出装置10Aの構成を示す概略ブロック図である。
状態検出装置10Aは、通信部101、データ取得部111A、発電量推定部113A、状態判定部114、データ記憶部121A、状態出力部132、及び表示部133を含んで構成される。
データ取得部111Aは、状態検出装置10Aの外部に設置された機器から受信した日射量データを通信部101から入力する。日射量データは、時刻毎の日射量を示すデータである。データ取得部111Aは、例えば、気象庁のサーバ装置に送信可能な状態で記憶されている日射量データを取得する。日射量は、具体的には水平面全天日射量である。水平面全天日射量は、太陽から受ける放射エネルギーの量である。水平面全天日射量は、太陽から直接到達した放射量(直達成分)と大気で散乱されて到達する放射量(散乱成分)の合計である。以下の説明では、特に断らない限り、日射量とは水平面全天日射量を意味する。データ取得部111Aは、入力された日射量データを発電量推定部113Aに出力する。また、データ取得部111Aは、自単位に係る実測発電量データをデータ記憶部121Aから読み出し、読み出した自単位の実測発電量データを発電量推定部113Aに出力する。
発電量推定部113Aには、データ取得部111Aから日射量データが入力される。発電量推定部113Aは、データ記憶部121Aから自単位の設置条件情報(後述)を読み出す。発電量推定部113Aは、測定時刻、日射量データ、及び設置条件情報に基づいて自単位の理論発電量を算出する。理論発電量は、時刻と設置条件に基づいて定められる発電量である。但し、理論発電量には、その他の影響、例えば、設置物により日射が遮られるなどの影響は考慮されていない。理論発電量の算出手法については後述する。
発電量推定部113Aは、発電量推定部113(図3)において対象他単位の実測発電量に代えて、算出した理論発電量に基づいて自単位の推定発電量を算出し、重み係数データの更新を行う。
即ち、発電量推定部113Aは、データ記憶部121Aから自単位の重み係数データを読み出す。本実施形態では、重み係数データは、自単位の理論発電量に係る重み係数を示すデータである。そして、発電量推定部113Aは、算出した理論発電量と重み係数を乗算して自単位の推定発電量を算出する。発電量推定部113Aは、算出した自単位の推定発電量を示す推定発電量データと、実測発電量を示す実測発電量データとを状態判定部114に出力する。従って、状態判定部114は、発電量推定部113Aから入力された推定発電量データと実測発電量データに基づいて、自単位の動作状態を判定する。
また、発電量推定部113Aは、自単位の実測発電量から算出した自単位の推定発電量を差し引いて推定誤差を算出し、式(1)、(2)を用いて重み係数を調整する。本実施形態では、発電量推定部113Aは、式(1)、(2)のxに現測定時刻の理論発電量を代入する。発電量推定部113Aは、調整した自単位の重み係数を示す重み係数データを生成し、データ記憶部121に記憶された重み係数データを、生成した重み係数データに置き換える。
データ記憶部121Aには、端末装置20から受信した実測発電量データ、重み係数データ、及び発電単位属性データが記憶される。但し、データ記憶部121Aには、グループデータ(図8)が記憶されなくてもよい。
(発電単位属性データの一例)
次に、発電単位属性データの一例について説明する。
図19は、発電単位属性データの一例を示す図である。
本実施形態では、発電単位属性データは、発電単位識別情報に、さらに設置条件情報が対応付けられている。つまり、発電単位属性データは、発電単位識別情報(発電単位ID)、名称情報(名称)、住所情報(住所)、緯度情報(緯度)、経度情報(経度)、機種情報(機種)、及び設置条件情報(設置条件)を含み、これらが対応付けられて形成される。例えば、第2行の発電単位識別情報「01」には、名称情報「名称1」、住所情報「住所1」、緯度情報「緯度1」、経度情報「経度1」、機種情報「機種1」、及び「設置条件1」が対応付けられている。
図19に示す設置条件情報は、発電単位が設置された方向(設置方向)、つまり水平面からの傾斜角、及び水平面内の方位(例えば、東西南北)を示す方位角を含む。但し、発電量推定部113Aは、発電単位属性データから自単位の設置条件情報を読み出す他、緯度情報、経度情報、及び機種情報を設置条件情報として読み出す。緯度情報、経度情報は、緯度、経度による太陽高度角、太陽方位角を算出するために用いられる。機種情報は、発電単位の定格発電量を特定するために用いられる。傾斜角、方位角、太陽高度角、太陽方位角、定格発電量は、いずれも発電量に依存する係数である。
(理論発電量の算出)
次に、発電量推定部113Aによる理論発電量の算出について説明する。
発電量推定部113Aは、次の過程(a)〜(j)を実行することにより、理論発電量Q(単位:KWh)を算出する。
(a)発電量推定部113Aは、現在時刻について、その年の元日からの通算日数J(単位:日)に基づいて、太陽赤緯δ(単位:度)を算出する(式(4))。
Figure 2015153368
式(4)において、ωは、360/365(単位:度/日)である。
(b)発電量推定部113Aは、通算日数Jに基づいて、均時差e(単位:時)を算出する(式(5))。
Figure 2015153368
(c)発電量推定部113Aは、経度θ(単位:度)、均時差e、及び中央標準時刻T(単位:時)に基づいて、時角t(単位:度)を算出する(式(6))。
Figure 2015153368
(d)発電量推定部113Aは、緯度φ(単位:度)、太陽赤緯δ、及び時角tに基づいて、太陽高度角α(単位:度)を算出する(式(7))。
Figure 2015153368
α=0度、90度は、それぞれ水平方向、垂直方向を示す。
(e)発電量推定部113Aは、緯度φ、太陽高度角α、太陽赤緯度δ、及び時角tに基づいて、太陽方位角γ(単位:度)を算出する(式(8))。
Figure 2015153368
γ=0、90、180、270度は、それぞれ、北、東、南、西を示す。
(f)発電量推定部113Aは、通算日数J、係数ω、及び太陽高度角αに基づいて大気外水平面日射量H(単位:KW/m)を算出する(式(9))。
Figure 2015153368
(g)発電量推定部113Aは、水平面全天日射量H(単位:KW/m)と大気外水平面日射量Hとに基づいて、水平面散乱日射量H(単位:KW/m)を算出する。水平面散乱日射量Hは、上述の散乱成分に相当する。
発電量推定部113Aは、水平面散乱日射量Hを算出する際、式(10)又は式(11)のいずれかを用いることができる。式(10)は、Erbsモデル及びHayモデルに基づく計算式、式(11)は、METPV−3モデル及びHayモデルに基づく計算式である。
Figure 2015153368
Figure 2015153368
Figure 2015153368
式(11)において、係数a,a,a,a,a,aは、それぞれ日照率Sに応じて表1に示す関係を用いて定められる値である。日照率Sは、1日分の日照時間の積算値を、日の入りから日の出までの時間で除した値である。
係数Δは、それぞれ日照率Sに応じて次の関係により定められる値である。日照率Sが0.0〜0.1の場合、係数Δは0である。日照率Sが0.2〜0.5の場合、係数Δは、式(12)により与えられる。
Figure 2015153368
式(12)において、mは、月を示す。
日照率Sが0.6〜1.0の場合、係数Δは、式(13)により与えられる。
Figure 2015153368
(h)発電量推定部113Aは、水平面全天日射量Hから水平面散乱日射量Hを差し引いて水平面直達日射量H(単位:KW/m)を算出する(式(14))。水平面直達日射量Hは、上述した直達成分に相当する。
Figure 2015153368
(i)発電量推定部113Aは、斜面直達日射量h(単位:KW/m)、斜面反射日射量h(単位:KW/m)、及び斜面散乱日射量h(単位:KW/m)の総和を斜面日射量h(単位:KW/m)と定める(式(15))。
Figure 2015153368
斜面直達日射量hは、太陽高度角α、水平面直達日射量Hb、発電単位の傾斜角β、発電単位の方位角P、太陽方位角γ、及び天長角θに基づいて算出される(式(16))。
Figure 2015153368
天長角θは、90−αである。
斜面反射日射量hは、アルべド(albedo、反射能)ρ、水平面全天日射量H、及び傾斜角βに基づいて算出される(式(17))。
Figure 2015153368
アルべドρとは、入射光強度に対する反射光強度の比である。例えば、周囲に積雪がある場合には、ρ=0.7、積雪がない場合には、ρ=0.2である。
斜面散乱日射量hは、傾斜角β及び水平面散乱日射量Hに基づいて算出される(式(18))。
Figure 2015153368
(j)発電量推定部113Aは、斜面日射量hに、定格発電量Pmax(単位:KWh)及びロス(損失係数)Lを乗じて理論発電量Qを算出する(式(19))。
Figure 2015153368
発電量推定部113Aは、上述した変数のうち設置条件に係る変数、つまり緯度φ、経度θ、傾斜角β、及び方位角P、定格発電量Pmaxを発電単位属性データ(図19)から取得する。また、発電量推定部113Aは、時刻情報から通算日数J及び標準時刻Tを特定する。また、発電量推定部113Aには、アルべドρ及びロスLを予め設定しておいてもよい。
(状態検出処理)
次に、本実施形態に係る状態検出処理について説明する。
図20は、本実施形態に係る状態検出処理を示すフローチャートである。
本実施形態に係る状態検出処理は、ステップS121〜S124、及びS103〜S106を有する。
(ステップS121)データ取得部111Aは、データ記憶部121Aから自単位の実測発電量データを取得する。その後、ステップS122に進む。
(ステップS122)データ取得部111Aは、状態検出装置10Aの外部から日射量データを取得する。その後、ステップS123に進む。
(ステップS123)発電量推定部113Aは、データ記憶部121Aから自単位の設置条件情報を取得し、自単位の実測発電量の測定時刻、日射量、及び取得した設置条件情報が示す設置条件に基づいて自単位の理論発電量を算出する。その後、ステップS124に進む。
(ステップS124)発電量推定部113Aは、データ記憶部121Aから自単位の重み係数データを読み出し、算出した理論発電量と読み出した重み係数データに基づいて自単位の推定発電量を算出する。その後、ステップS103に進む。状態判定部114がステップS103、S104を実行し、発電量推定部114AがステップS105、S106を実行した後、図20に示す処理を終了する。
以上に説明したように、本実施形態では、日射量と設置条件により得られる自単位の理論発電量を算出し、算出した理論発電量に逐次に調整した重み係数データに基づいて推定発電量を算出する。この推定発電量は、正常時における実測発電量を精度よく近似する。そのため、従来技術のように異常検出に実測発電量を長期間累積する必要がない。また、第1実施形態のように、対象他単位の実測発電量を参照する必要がないので、ハードウェアの処理量を低減し、システム規模を小さくすることができる。
(変形例)
次に、本実施形態に係る変形例について説明する。
本変形例でも、図15に示すように日内測定時刻毎の重み係数データが、データ記憶部121Aに記憶されてもよい。
また、発電量推定部113Aは、現測定時刻に応当する日内測定時刻に対応付けられた重み係数データをデータ記憶部121Aから取得し、取得した重み係数データに基づいて現測定時刻における自単位の推定発電量を算出する。現測定時刻に応当する日内測定時刻とは、現測定時刻から年月日を除いた時刻である。
発電量推定部113Aは、現測定時刻において調整した重み係数を示す重み係数データを生成し、生成した重み係数データを現測定時刻に応当する日内測定時刻と対応付けてデータ記憶部121に記憶する。これにより、1日周期で日内測定時刻毎の重み係数データが更新される。
本変形例では、状態検出装置10Aは次の状態検出処理を行う。
図21は、本変形例に係る状態検出処理を示すフローチャートである。
本変形例に係る状態検出処理は、ステップS121〜S123、S111A、S124、S103〜S106、及びS112Aを有する。本処理では、ステップS123が終了した後、発電量推定部113Aは、ステップS111Aを実行する。
(ステップS111A)発電量推定部113Aは、現測定時刻に応当する日内測定時刻を特定し、特定した日内測定時刻に対応付けられた重み係数データをデータ記憶部121Aから取得する。その後、ステップS124に進む。ステップS124、S103〜106が終了した後、ステップS112Aに進む。発電量推定部113Aは、ステップS106では、データ記憶部121に記憶された重み係数データの更新を行わない。
(ステップS112A)発電量推定部113Aは、調整した重み係数を示す重み係数データを生成する。発電量推定部113Aは、特定した日内測定時刻と生成した重み係数データと対応付けてデータ記憶部121Aに記憶する。その後、図21に示す処理を終了する。
このように、本変形例では、発電量推定部113Aは、日内測定時刻毎に重み係数データを調整し、調整した重み係数データと対象他単位の実測発電量に基づいて自単位の推定発電量を算出する。また、発電量推定部113Aは、推定発電量と実測発電量との推定誤差が少なくなるように重み係数データを調整する。そのため、実測発電量の日内変動によらず推定誤差が低減する。例えば、周囲の設置物により日射が遮られることを原因とする実測発電量の低下の影響を緩和することができる。そのため、自単位の推定発電量が精度よく算出されるので、的確に自単位の動作状態が判定される。
以上に説明したように、状態検出装置10Aは、発電単位(自単位)の発電量と日射量とを取得する取得部(データ取得部111A)を備える。また、状態検出装置10Aは、取得部が取得した日射量と発電単位の設置条件に基づいて発電単位の推定発電量を算出する発電量推定部113Aを備える。また、状態検出装置10Aは、発電量推定部が算出した推定発電量と発電単位の発電量とに基づいて発電単位の状態を判定する状態判定部114を備える。
この構成によれば、その時点における日射量ならびに設置条件に基づいて推定された推定発電量と、取得された発電単位の発電量とに基づいて、発電単位の状態を判定することができるため、早期に発電単位の状態を検出することができる。また、その検出において他の発電単位の推定発電量を参照する必要がないため、処理量やハードウェア規模を低減することができる。
また、状態検出装置10Aにおいて、設置条件は、発電単位の位置を含む。
この構成によれば、発電単位の位置に応じて算出された推定発電量と、取得された発電単位の発電量とに基づいて、発電単位の状態が判定される。そのため、発電単位の位置によらず的確に発電単位の状態を検出することができる。
また、状態検出装置10Aにおいて、設置条件は、発電単位の設置方向を含む。
この構成によれば、発電単位の設置方向に応じて算出された推定発電量と、取得された発電単位の発電量とに基づいて、発電単位の状態を判定する。そのため、発電単位の設置方向によらず的確に発電単位の状態を検出することができる。
また、状態検出装置10Aにおいて、設置条件は、発電単位の機種を含む。
この構成によれば、発電単位の機種に応じて算出された推定発電量と、取得された発電単位の発電量とに基づいて、発電単位の状態を判定する。そのため、発電単位の機種によらず的確に発電単位の状態を検出することができる。
また、状態検出装置10Aにおいて、発電量推定部113は、発電単位(自単位)の発電量との差(推定誤差)の絶対値が少なくなるように推定発電量を算出する。
この構成によれば、取得された発電単位の発電量に近似するように発電単位の推定発電量が逐次に推定されるため、早期に発電単位の状態を検出することができる。
また、状態検出装置10Aにおいて、発電量推定部113は、発電単位の発電量にそれぞれの所定の周期内の時刻(例えば、日内測定時刻)毎の重み係数で重みづけて発電単位の推定発電量を算出し、差(推定誤差)の絶対値が少なくなるように重み係数を所定の周期(例えば、1日)で更新する。
この構成によれば、所定の周期内の時刻毎に重み係数が算出されるので、発電単位の発電量の所定の周期内の変動によらず取得された発電量と推定発電量との差の絶対値が少なくなる。そのため、所定の周期内の発電単位の個々の事情に応じて精度よく推定発電量を算出することができる。
また、状態検出装置10Aは、発電単位の発電量と日射量とを取得する取得部と、取得部が取得した日射量と発電単位の設置条件に基づいて発電単位の推定発電量を算出する発電量推定部と、発電量推定部が算出した推定発電量を出力する出力部(状態出力部132)とを備える。
この構成によれば、その時点における日射量ならびに設置条件に基づいて推定された推定発電量を出力することができる。ユーザは、設置条件に応じた推定発電量を参照することができるので、発電単位の保守管理を効率化することができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。上述した実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して説明を援用する。
本実施形態に係るデータ処理システム1B(図示せず)は、状態検出装置10B(図22)及び端末装置20(図2)を含んで構成される。
次に、本実施形態に係る状態検出装置10Bの構成について説明する。
図22は、本実施形態に係る状態検出装置10Bの構成を示す概略ブロック図である。
状態検出装置10Bは、通信部101、データ取得部111B、状態判定部114B、データ制御部115B、データ記憶部121B、状態出力部132、及び表示部133を含んで構成される。
データ記憶部121Bは、FIFO(First−In First−Out)メモリを含んで構成される。FIFOメモリは、先入れ先出し方式の読み書き可能な記憶媒体である。
また、データ記憶部121Bには、端末装置20から受信した実測発電量データと発電単位属性データが記憶される。但し、データ記憶部121Bには、グループデータ(図8)は記憶されなくてもよい。
データ取得部111Bは、データ記憶部121Bに記憶された実測発電量データから自単位に係る所定の第1周期(例えば、1日)分の実測発電量と測定時刻との組(発電量リスト)を読み出す。データ取得部111Bは、読み出した発電量リストを発電量選択部113Bに出力する。
データ制御部115Bは、データ取得部111Bから入力された発電量リストから実測発電量の最大値(第1最大実測発電量)を選択する。データ制御部115Bは、選択した第1最大実測発電量をデータ記憶部121BのFIFOメモリに記憶する。
データ制御部115Bは、FIFOメモリに蓄積されている自単位の第1最大実測発電量のうち最大値(第2最大実測発電量)を選択する。FIFOメモリには、1より大きい所定数(例えば、7個)の第1最大実測発電量が記憶される。つまり、FIFOメモリには、その所定数に第1周期を乗じて得られる周期(第2周期、例えば、7日)分の第1最大実測発電量が記憶される。従って、選択された第2最大実測発電量は、その時点までの第2周期内の最大実測発電量に相当する。
データ制御部115Bは、FIFOメモリに最初に記憶された第1最大実測発電量が消去し、その他の第1最大実測発電量を第1周期分遅延させる。FIFOメモリには、新たな第1最大実測発電量が記憶可能になる。データ制御部115Bは、選択した第1最大実測発電量と第2最大実測発電量とを状態判定部114Bに出力する。
状態判定部114Bには、 データ制御部115Bから入力された第1最大実測発電量と第2最大実測発電量とに基づいて自単位の動作状態を判定する。ここで、状態判定部114Bは、第2最大実測発電量よりも第1最大実測発電量が有意に小さいとき、自単位の動作状態を「異常」と判定する。具体的には、状態判定部114Bは、第2最大実測発電量を第1最大実測発電量で除することにより正規化して得られる正規化値が予め定めた正規化値の閾値を超える場合、「異常」と判定する。状態判定部114Bは、その正規化値が予め定めた正規化値以下の場合、「正常」と判定する。状態判定部114Bは、判定した自単位の状態を示す状態データを状態出力部132及び通信部101に出力する。
(データ制御部115Bによるデータ制御)
次に、データ制御部115Bによるデータ制御について説明する。次の説明では、第1周期が1日である場合を例にする。
図23は、データ記憶部121BのFIFOメモリに記憶された第1最大実測発電量の一例を示す図である。
この例では、第1最大実測発電量が1日毎に7個(7日分)記憶されている。図23において、右方ほど新しい日付を示す。最大実測発電量1〜7は、それぞれ日1〜日7の第1最大実測発電量である。
ここで、データ制御部115Bは、直近の1日分の発電量リストから第1最大実測発電量を選択し、FIFOメモリに最大実測発電量7として記憶する((1)蓄積)。
次に、データ制御部115Bは、FIFOメモリに記憶されている第1最大実測発電量(最大実測発電量1〜7)のうち最大値を第2最大実測発電量として選択する((2)選択)。
そして、データ制御部115Bは、FIFOメモリに記憶されている第1最大実測発電量のうち最先の第1最大実測発電量(最大実測発電量1)を消去する((3)消去)。
データ制御部115Bは、FIFOメモリに記憶されている第1最大実測発電量(最大実測発電量2〜7)を1日(第1周期)分遅延させる際、最大実測発電量1〜6の領域にシフトする((4)遅延)。
データ制御部115Bは、上述した(1)〜(4)の処理を1日(第1周期)毎に行う。
(状態検出処理)
次に、本実施形態に係る状態検出処理について説明する。
図24は、本実施形態に係る状態検出処理を示すフローチャートである。
状態検出装置10Bは、1日毎に図24に示す処理を実行する。
(ステップS131)データ取得部111Bは、データ記憶部121Bに記憶された実測発電量データから自単位に係る1日分の発電量リストを取得する。その後、ステップS132に進む。
(ステップS132)データ制御部115Bは、データ取得部111Bが選択した1日分の発電量リストから第1最大実測発電量(日最大実測発電量)を選択する。その後、ステップS133に進む。
(ステップS133)データ制御部115Bは、選択した第1最大実測発電量(日最大実測発電量)をFIFOメモリに蓄積する。その後、ステップS134に進む。
(ステップS134)データ制御部115Bは、FIFOメモリに蓄積された自単位の第1最大実測発電量(日最大実測発電量)から第2最大実測発電量(総最大実測発電量)を取得する。その後、ステップS135に進む。
(ステップS135)データ制御部115Bは、FIFOメモリに蓄積された第1最大実測発電量を1周期遅延させる。その後、ステップS136に進む。
(ステップS136)状態判定部114Bは、第2最大実測発電量(総最大実測発電量)を今回の第1最大実測発電量(日最大実測発電量)で除することにより正規化して得られる正規化値が、所定の正規化値の閾値を超えるか否かを判定する。正規化値が、所定の正規化値の閾値を超える場合(ステップS136 YES)、ステップS137に進む。状態判定部114Bは、正規化値が、所定の正規化値以下の場合(ステップS136 NO)、図24に示す処理を終了する。
(ステップS137)状態判定部114は、自単位の動作状態を「異常」(発電異常)と判定する。その後、図24に示す処理を終了する。
以上に説明したように、本実施形態に係る状態検出装置10Bは、発電単位(自単位)の発電量を取得する取得部(データ取得部111B)を備える。また、状態検出装置10Bは、取得部が取得した発電量から、現時刻までの第1周期内の発電量の最大値である第1最大値(第1最大実測発電量)と、第1周期より長い第2周期であって、現時刻までの第2周期内の発電量の最大値である第2最大値(第2最大実測発電量)を選択する制御部(データ制御部115B)を備える。また、状態検出装置10Bは、制御部が選択した第1最大値と第2最大値とに基づいて発電単位の状態を判定する状態判定部(状態判定部114B)を備える。
この構成によれば、選択された第1周期内の最大値と第2周期内の最大値とに基づいて発電単位の状態が判定される。そのため、第1周期内の発電量の変動の影響を受けずに、第1周期よりも長い第2周期内での発電量の変動に基づいて発電単位の状態が的確に判定される。また、当該判定のために少なくとも第2周期内で発電量を蓄積すれば足りるため、早期にかつ簡素な処理により発電単位の状態を判定することができる。そのため、処理量やハードウェア規模を低減することができる。
また、状態検出装置10Bは、現時刻までの第2周期内の第1最大値を記憶する記憶部(FIFOメモリ)を備え、制御部は、記憶部に記憶された第1最大値の最大値を選択する。
この構成によれば、記憶部は第2周期分の第1最大値を記憶できれば足りるため、記憶部の容量を低減することができる。
また、状態検出装置10Bにおいて、第1周期は1日である。
この構成によれば、1日内の発電量の変動の影響を受けずに、1日よりも長い第2周期内での発電量の変動に基づいて発電単位の状態が的確に判定される。
(各実施形態の変形例)
なお、本発明の技術範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
上述した実施形態では、発電単位が、端末装置20に接続された発電装置40(図1)である場合を例にしたが、よりも細分化された単位であってもよいし、より包括的な単位であってもよい。
例えば、データ処理システム1、1A、1Bでは、1つの発電装置40を形成する各1個のストリング411が各1つの発電単位と扱われてもよい。その場合、状態検出装置10、10A、10Bは、発電装置40において所定の状態(例えば、異常)を検出したストリングが特定されるので、ユーザにとり保守管理を効率化することができる。
発電装置40は、図25に示すように複数のモジュール412から形成されたストリング411毎にストリングコンバータ421を備える。ストリングコンバータ421は、ストリング411間の起電圧が等しくなるように、対応するストリング411が発電した電力を調整する。ストリングコンバータ421は、例えば、昇圧器である。ストリングコンバータ421は調整した電力をパワーコンディショナ43に供給し、パワーコンディショナ43は各ストリングコンバータ421から供給される電力を集約する。個々のストリング411が各1つの発電単位と扱われる場合には、データ入力部201(図4)には、各ストリングコンバータ421が調整した電力による発電量を、各発電単位の実測発電量として入力されればよい。
また、端末装置20には、複数の発電装置40が接続されることがあるが、データ処理システム1、1A、1Bでは、複数の発電装置40の全体が1つの発電単位と扱われてもよいし、個々の発電装置40が各1つの発電単位と扱われてもよい。発電単位が1個の発電装置40である場合には、状態検出装置10、10A、10Bは、個々の発電装置について、その状態を検出する。発電単位が複数の発電装置40の組である場合には、状態検出装置10、10A、10Bは、その発電装置40の組毎に、その状態を検出する。複数の発電装置40について一度に保守管理が促されるので、ユーザにおいて、その保守管理を効率化することができる。
例えば、データ処理システム1、1A、1Bでは、1つの建造物(集合住宅、ビルディング、等)、施設(店舗、事業所、役所、等)内に設置された複数の発電装置40の全体が1つの発電単位と扱われてもよい。また、これらの建造物や施設内の一部(例えば、階、部屋)内に設置された複数の発電装置40の全体が1つの発電単位と扱われてもよい。また、自単位のグループ(図8)に属する複数の発電装置40の全体が1つの発電単位と扱われてもよい。
また、端末装置20は、状態検出装置10(図3)、10A(図18)、10B(図22)と同様に、実測発電量に基づいて自単位の動作状態を判定するための構成を備えてもよい。これにより、端末装置20が状態検出装置又はデータ処理システムとして構成される。例えば、端末装置20は、状態検出装置10(図3)に基づいて、図26に示すように構成されてもよい。
端末装置20は、データ入力部201、通信部202、データ処理部211、データ記憶部221、操作入力部231、状態出力部232、及び表示部233の他、状態検出装置10のグルーピング部112、発電量推定部113、状態判定部114(図3)を備えてもよい。この構成において、データ処理部211は、実測発電量データをグルーピング部112、発電量推定部113に出力する。通信部202は、実測発電量データを送信しなくてもよい。
また、端末装置20は、データ入力部201、通信部202、データ処理部211、データ記憶部221、操作入力部231、状態出力部232、及び表示部233の他、状態検出装置10Aと同様に発電量推定部113A、状態判定部114(図18)を備えてもよい(図示せず)。この構成において、データ処理部211は、日射量データが入力され、日射量データと実測発電量データを発電量推定部113Aに出力する。通信部202は、実測発電量データを送信しなくてもよい。
また、端末装置20は、データ入力部201、通信部202、データ処理部211、データ記憶部221、操作入力部231、状態出力部232、及び表示部233の他、状態検出装置10Bと同様に状態判定部114B、データ制御部115B(図22)を備え、さらにデータ記憶部221にFIFOメモリを備えてもよい(図示せず)。この構成において、データ処理部211は、実測発電量データをデータ制御部115Bに出力する。通信部202は、実測発電量データを送信しなくてもよい。
また、端末装置20は、実測発電量に基づいて自単位の動作状態を判定するための構成の他、さらにパワーコンディショナ43と一体化して構成されてもよい。この構成によれば、自単位の状態を検出する状態検出装置(端末装置20)に、自単位が発電した電力を変換するパワーコンディショナが一体に構成されているため、自単位とパワーコンディショナ43の保守管理を一元化して効率化することができる。
端末装置20は、またさらに発電装置40と一体化して構成されてもよい。その場合、端末装置20は、一体化された発電装置40を1つの発電単位である自単位として扱ってもよいし、一体化された発電装置40を構成する各ストリング411を1つの発電単位として扱ってもよい。端末装置20が発電量推定部113を備える場合には、1つのストリング411を自単位として扱い、その他のストリング411を他単位として扱うことがある。この構成によれば、発電装置40が、その発電した電力に基づいてその状態を検出する状態検出装置(端末装置20)と一体であるため、ユーザは直ちにその状態を把握することができる。そのため、発電装置40の保守管理を効率化することができる。
また、端末装置20の状態出力部232は、発電量推定部113(図3)、113A(図18)が算出した自単位の推定発電量を表示部233に表示させてもよい。その場合、状態出力部232は、図13、図14に示すように、測定時刻毎の推定発電量をグラフとして表示させてもよいし、実測発電量をさらに重ね合わせて表示させてもよい。
また、状態出力部232は、発電装置40の動作状態を示す状態データ、実測発電量を示す実測発電量データ、及び推定発電量を示す推定発電量データを、端末装置20の外部に出力可能であってもよい。
すなわち、端末装置20は、取得部(データ処理部211)と、発電量推定部113Aと出力部(状態出力部232)とを備えるデータ出力装置として構成されてもよい。この構成により、その時点における日射量ならびに設置条件に基づいて推定された推定発電量を出力することができる。ユーザは、出力された設置条件に応じた推定発電量を参照することができるので、発電単位の保守管理を効率化することができる。
また、端末装置20は、位置取得部234(図26)を含んで構成されてもよい。位置取得部234は、自部の位置を示す位置情報を取得する。位置取得部234は、例えば、GPS(Global Positioning System)衛星が送信する電波に基づいて自部の位置を検出してもよい。また、端末装置20が無線基地局装置(図示せず)を介して公衆無線通信網に接続されている場合には、位置取得部234は、無線基地局装置から受信したシステム情報から位置情報を抽出してもよい。また、位置取得部234は、複数の無線基地局装置から受信した電波の到達時刻に基づいて自部の位置を検出してもよい。また、位置取得部234は、位置と住所とが対応付けられた地図データを参照し、操作入力部231から入力された住所に対応する位置を特定してもよい。ここで、データ記憶部221には、地図データを予め記憶させておいてもよいし、位置取得部234は、ネットワーク60に接続された機器から地図データを取得してもよい。
なお、状態検出装置10(図3)、10A(図18)は、端末装置20(図26)と同様に位置取得部234を含んで構成されてもよい。
そして、状態検出装置10又は端末装置20のグルーピング部112(図3、26)は、位置取得部234が取得した位置情報が示す位置に基づいて上述したグルーピング処理(図10〜12)のいずれかを実行してもよい。また、状態検出装置10A又は端末装置の発電量推定部113A(図18)は、位置取得部234が取得した位置情報が示す位置を設置条件の要素として用いることにより自単位の理論発電量、ひいては推定発電量を算出してもよい。
上述では、状態判定部114(図3、18、26)は、自単位の推定発電量を実測発電量で除することにより得られる正規化値に基づいて自単位の状態を判定する場合を例にしたが、これには限られない。状態判定部114は、自単位の推定発電量と実測発電量との推定誤差に基づいて自単位の状態を判定してもよい。
また、状態判定部114B(図22)は、第2最大実測発電量を第1最大実測発電量で除することにより得られる正規化値に基づいて自単位の状態を判定する場合を例にしたが、これには限られない。状態判定部114Bは、第2最大実測発電量と第1最大実測発電量との差に基づいて自単位の状態を判定してもよい。
また、上述では、状態判定部114(図3、18、26)、状態判定部114B(図22)が、自単位の状態として2段階(「異常」、「正常」)のいずれかを判定する場合を例にしたが、これには限られない。状態判定部114(図3、18、26)、状態判定部114B(図22)は、2個以上の互いに異なる閾値を予め設定しておくことによって、状態判定部114(図3、18、26)、状態判定部114B(図22)は、自単位の状態として3段階以上のいずれかを判定してもよい。
上述では表示部133(図3、18、22)、233(図4、26)は、視覚情報を提示する構成(例えば、ディスプレイ)を備える場合を例にしたが、これには限られない。表示部133、233は視覚情報を提示する構成に代え、又はその構成とともに聴覚情報を提示する構成(例えば、スピーカ)を備えてもよい。
また、状態検出装置10、10A、10Bの状態出力部132(図3、18、22)、端末装置20の状態出力部132(図26)は、それぞれ通信部101(図3、18、22)、202(図26)を介して予め設定された送信先の機器(例えば、多機能携帯電話機)に上述した状態データを送信してもよい。これにより、ユーザ所望の機器に自単位の動作状態が通知される。
上述した状態検出装置10、10A、10Bの一部、例えば、データ取得部111、グルーピング部112、発電量推定部113、113A、状態判定部114、114B、及びデータ制御部115B、端末装置20の一部、例えば、データ処理部211及び状態出力部232は、それぞれコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、状態検出装置10、10A、10B、又は端末装置20の一部、に内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
また、本実施形態は、上述した実施形態における状態検出装置10、10A、10B、又は端末装置20の一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。状態検出装置10、10A、10B、又は端末装置20の各機能ブロックは個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
1、1A、1B…データ処理システム
10、10A、10B…状態検出装置、101…通信部、
111、111A、111B…データ取得部、112…グルーピング部、
113、113A…発電量推定部、
114、114B…状態判定部、115B…データ制御部、
121、121A、121B…データ記憶部、132…状態出力部、
133…表示部、151…バス
20…端末装置、201…データ入力部、202…通信部、211…データ処理部、
221…データ記憶部、231…操作入力部、232…状態出力部、233…表示部、
234…位置取得部、251…バス、
40…発電装置、41…発電部、411…ストリング、412…モジュール、
421…ストリングコンバータ、43…パワーコンディショナ
50…分電盤、60…ネットワーク

Claims (15)

  1. 発電単位の発電量と日射量とを取得する取得部と、
    前記取得部が取得した日射量と前記発電単位の設置条件に基づいて前記発電単位の推定発電量を算出する発電量推定部と、
    前記発電量推定部が算出した推定発電量と前記発電単位の発電量とに基づいて前記発電単位の状態を判定する状態判定部と、
    を備える状態検出装置。
  2. 前記設置条件は、前記発電単位の位置を含む請求項1に記載の状態検出装置。
  3. 前記設置条件は、前記発電単位の設置方向を含む請求項1又は2に記載の状態検出装置。
  4. 前記設置条件は、前記発電単位の機種を含む請求項1から3のいずれか1項に記載の状態検出装置。
  5. 前記発電量推定部は、前記発電単位の発電量との差の絶対値が少なくなるように前記推定発電量を算出する請求項1から4のいずれか1項に記載の状態検出装置。
  6. 前記発電量推定部は、前記発電単位の発電量にそれぞれの所定の周期内の時刻毎の重み係数で重みづけて前記発電単位の推定発電量を算出し、前記差の絶対値が少なくなるように前記重み係数を前記所定の周期で更新する請求項5に記載の状態検出装置。
  7. 前記発電単位は、太陽光発電装置である請求項1から6のいずれか1項に記載の状態検出装置。
  8. 前記発電単位は、複数の太陽光発電装置からなる組である請求項1から6のいずれか1項に記載の状態検出装置。
  9. 前記発電単位は、太陽光モジュールを直列に接続して形成されたストリングである請求項1から6のいずれか1項に記載の状態検出装置。
  10. 前記発電単位が発電した電力を交流電力に変換する変換器を、
    備える請求項1から9のいずれか1項に記載の状態検出装置。
  11. 前記発電単位に係る太陽光発電装置を備える請求項10に記載の状態検出装置。
  12. 状態検出装置における状態検出方法であって
    発電単位の発電量と日射量とを取得する取得過程と、
    前記取得過程で取得した日射量と前記発電単位の設置条件に基づいて前記発電単位の推定発電量を算出する発電量推定過程と、
    前記発電量推定過程で算出した推定発電量と前記発電単位の発電量とに基づいて前記発電単位の状態を判定する状態判定過程と、
    を有する状態検出方法。
  13. 状態検出装置のコンピュータに
    発電単位の発電量と日射量とを取得する取得手順、
    前記取得手順で取得した日射量と前記発電単位の設置条件に基づいて前記発電単位の推定発電量を算出する発電量推定手順、
    前記発電量推定手順で算出した推定発電量と前記発電単位の発電量とに基づいて前記発電単位の状態を判定する状態判定手順、
    を実行させるための状態検出プログラム。
  14. 端末装置と状態検出装置とを備えるデータ処理システムであって、
    前記端末装置は、
    発電単位の発電量を前記状態検出装置に送信し、
    前記状態検出装置は、
    前記発電単位の発電量と日射量とを取得する取得部と、
    前記取得部が取得した日射量と前記発電単位の設置条件に基づいて前記発電単位の推定発電量を算出する発電量推定部と、
    前記発電量推定部が算出した推定発電量と前記発電単位の発電量とに基づいて前記発電単位の状態を判定する状態判定部と、
    を備えるデータ処理システム。
  15. 発電単位の発電量と日射量とを取得する取得部と、
    前記取得部が取得した日射量と前記発電単位の設置条件に基づいて前記発電単位の推定発電量を算出する発電量推定部と、
    前記発電量推定部が算出した推定発電量を出力する出力部と、
    を備えるデータ出力装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020198740A (ja) * 2019-06-04 2020-12-10 中国電力株式会社 消費電力推定システム
JP2022058403A (ja) * 2020-09-29 2022-04-12 株式会社ユピテル 検出装置およびシステム

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