JP5490283B2 - ケトール脂肪酸の包接化合物 - Google Patents

ケトール脂肪酸の包接化合物 Download PDF

Info

Publication number
JP5490283B2
JP5490283B2 JP2013087577A JP2013087577A JP5490283B2 JP 5490283 B2 JP5490283 B2 JP 5490283B2 JP 2013087577 A JP2013087577 A JP 2013087577A JP 2013087577 A JP2013087577 A JP 2013087577A JP 5490283 B2 JP5490283 B2 JP 5490283B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
koda
cyclodextrin
fatty acid
ketol fatty
inclusion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013087577A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013237668A (ja
Inventor
一輝 ▲高▼木
峰幸 横山
令二 宮原
治男 島田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shiseido Co Ltd filed Critical Shiseido Co Ltd
Priority to JP2013087577A priority Critical patent/JP5490283B2/ja
Publication of JP2013237668A publication Critical patent/JP2013237668A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5490283B2 publication Critical patent/JP5490283B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/42Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C51/50Use of additives, e.g. for stabilisation
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01NPRESERVATION OF BODIES OF HUMANS OR ANIMALS OR PLANTS OR PARTS THEREOF; BIOCIDES, e.g. AS DISINFECTANTS, AS PESTICIDES OR AS HERBICIDES; PEST REPELLANTS OR ATTRACTANTS; PLANT GROWTH REGULATORS
    • A01N37/00Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing organic compounds containing a carbon atom having three bonds to hetero atoms with at the most two bonds to halogen, e.g. carboxylic acids
    • A01N37/42Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing organic compounds containing a carbon atom having three bonds to hetero atoms with at the most two bonds to halogen, e.g. carboxylic acids containing within the same carbon skeleton a carboxylic group or a thio analogue, or a derivative thereof, and a carbon atom having only two bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. keto-carboxylic acids

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Pest Control & Pesticides (AREA)
  • Dentistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Plant Pathology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Environmental Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Agronomy & Crop Science (AREA)
  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)

Description

本発明は、シクロデキストリンを用いたケトール脂肪酸の安定化又は保存方法、シクロデキストリンで包接されたケトール脂肪酸の包接化合物、及び当該包接化合物の製造方法に関する。
炭素原子数が4〜24のケトール脂肪酸のカルボニル基を構成する炭素原子と水酸基が結合した炭素原子が、α位またはγ位の位置にあり、炭素間の二重結合が1〜6か所(ただし、この二重結合数は、ケトール脂肪酸の炭素結合数を超えることはない)存在するケトール脂肪酸(以下、特定のケトール脂肪酸という)は、植物花芽形成促進作用、植物賦活作用、及びそれらを包含する植物成長調整作用を有する植物ホルモンとして知られている。その中で、特に、9-ヒドロキシ-10-オキソ-cis-12(Z),15(Z)-オクタデカジエン酸(以下、KODAという)はさまざまな植物種において存在することが知られており、特に優れた植物成長調整作用を有する(特許文献1〜4)。
特定のケトール脂肪酸は、上記のように優れた作用を有する植物ホルモンであるが、ケトールと二重結合を含んでいることから、水溶液、特級や1級エタノールなどの溶媒系での安定性は良好とはいえず、輸送や保管は、-20℃〜-80℃といった低温で、しかもエタノール溶液状態でなければ貯蔵できず、常温での流通が難しかった。植物ホルモンである特定のケトール脂肪酸の利用を図るために、特定のケトール脂肪酸を常温での流通を可能にする技術が望まれており、これまで使用する溶媒系や、安定化剤について種々検討されてきた。それにより、不揮発性不純物が0.0005%以下である純化された有機溶媒中で保存する方法(特許文献5)や、ケトール脂肪酸を溶媒中でヒドロキサム酸類と共存させる方法(特許文献6)が開発されていた。
特開平9-295908号公報 特開平11-29410号公報 特開2001-131006号公報 特開2009-17829号公報 特開2001-64229号公報 特開2003−113139号公報
従来の研究により、溶液状態で一定の安定性をもって貯蔵することが可能になってはいたものの、固体状態で高い安定性を与える方法については未だ得られておらず、特定のケトール脂肪酸を常温、固体状態で安定化する方法が望まれていた。常温、固体状態での安定化は、流通の面で特に利点がある。
本発明者らが、特定のケトール脂肪酸を安定化させる方法について数多くの安定化剤を配合したり、保存条件を検討するなど鋭意研究を行った結果、数多ある安定化剤の中で、驚くべきことにシクロデキストリンを用いて、特定のケトール脂肪酸のうちの一つであるKODAを包接した場合に、KODAの安定性が増加するばかりでなく、粉末化した場合にも安定性を保つことができることを見出した。したがって、本発明者らは、上記発見に基づき、下記の発明を完成させた。
[1] 炭素原子数が4〜24のケトール脂肪酸のカルボニル基を構成する炭素原子と水酸基が結合した炭素原子が、α位またはγ位の位置にあり、炭素間の二重結合が1〜6か所(ただし、この二重結合数は、ケトール脂肪酸の炭素結合数を超えることはない)存在する、ケトール脂肪酸又はその塩と、シクロデキストリンからなる、包接化合物。
[2] 前記ケトール脂肪酸の炭素原子数が18であり、かつ、炭素間の二重結合が2か所存在する、項目[1]に記載の包接化合物。
[3] 前記ケトール脂肪酸が、以下の式(I):
Figure 0005490283
で表される9−ヒドロキシ−10−オキソ−12(Z),15(Z)−オクタデカジエン酸である、項目[1]又は[2]に記載の包接化合物。
[4] 前記シクロデキストリンが、β-デキストリン及び/又はγ-デキストリンである、項目[1]〜[3]のいずれか一つに記載の包接化合物。
[5] 前記包接化合物が、固体状態の包接化合物である、項目[1]〜[4]に記載の包接化合物。
[6] 項目[1]〜[5]のいずれか一つに記載の包接化合物の製造方法であって、前記ケトール脂肪酸と、シクロデキストリンとを溶液中で混合する工程を含む、前記製造方法。
[7] 炭素原子数が4〜24のケトール脂肪酸のカルボニル基を構成する炭素原子と水酸基が結合した炭素原子が、α位またはγ位の位置にあり、炭素間の二重結合が1〜6か所(ただし、この二重結合数は、ケトール脂肪酸の炭素結合数を超えることはない)存在する、ケトール脂肪酸又はその塩の保存方法であって、シクロデキストリンと、上記ケトール脂肪酸とを溶液中で混合し、乾燥する工程を含む、前記保存方法。
[8] 前記乾燥工程が、凍結乾燥である、項目[7]に記載の保存方法。
[9] 溶媒で前記ケトール脂肪酸を抽出する工程を含む、項目[7]又は[8]に記載の保存方法。
[10] 前記ケトール脂肪酸の炭素原子数が18であり、かつ、炭素間の二重結合が2か所存在する、項目[7]〜[9]のいずれか一項に記載の前記保存方法。
[11] 前記ケトール脂肪酸が、以下の式(I):
Figure 0005490283
で表される9−ヒドロキシ−10−オキソ−12(Z),15(Z)−オクタデカジエン酸である、項目[10]に記載の前記保存方法。
本発明により、シクロデキストリンにより特定のケトール脂肪酸を包接させることにより、特定のケトール脂肪酸の安定化が可能になり、長期間の常温での保存が可能となった。
図1は、各種シクロデキストリンによりKODAを包接したことを示す図である。 図2は、各種シクロデキストリンにより包接されたKODAの保存安定性を示す図である。 図3は、γ−シクロデキストリンに包接されたKODAを、温度を変えて貯蔵した際における保存安定性を示す図である。 図4は、各種シクロデキストリンにより包接されたKODAの貯蔵後において、生成したD−KODAの濃度を示す図である。 図5は、γ−シクロデキストリンに包接されたKODAを、温度を変えて貯蔵した際における生成したD−KODAの濃度を示す図である。 図6は、各種シクロデキストリンにより包接されたKODAの貯蔵後において、活性成分(KODA及び貯蔵中に生成したD−KODA)の残存率を示す図である。 図7は、γ−シクロデキストリンに包接させたKODAを、温度を変えて貯蔵した際における活性成分(KODA及び貯蔵中に生成したD−KODA)の残存率を示す図である。
本発明は、炭素原子数が4〜24のケトール脂肪酸のカルボニル基を構成する炭素原子と水酸基が結合した炭素原子が、α位またはγ位の位置にあり、炭素間の二重結合が1〜6か所(ただし、この二重結合数は、ケトール脂肪酸の炭素結合数を超えることはない)存在する、ケトール脂肪酸(特定のケトール脂肪酸)又はその塩が、シクロデキストリンにより包接されている、上記ケトール脂肪酸又はその塩の包接化合物に関する。
本発明において、好ましい特定のケトール脂肪酸は、炭素原子数が18であり、また好ましい特定のケトール脂肪酸では、炭素間の二重結合が2か所存在する。所望の植物賦活効果を発揮するうえでは、カルボニル基を構成する炭素原子と、水酸基が結合した炭素原子とは、α位の位置にあることが好ましい。より好ましくは、特定のケトール脂肪酸は、以下の式(I):
Figure 0005490283
で表される化合物(KODA)である。
本発明における特定のケトール脂肪酸は、様々な植物成長調整作用を有する。成長調整作用とは、植物の成長に関わる現象を調整する作用であり、具体的には、例えば植物の成長促進、成長抑制、ストレス抑制、花芽形成誘導、花芽形成抑制、結実促進、休眠防止、ストレス耐性などの作用を意味するものである。植物の成長促進・抑制には、植物の各部位ごとの作用が含まれており、例えば根、茎、葉、又は花の成長促進・抑制が含まれる。
本発明における特定のケトール脂肪酸の製造方法は、例えば特許文献3に記載されており、天然物から抽出精製する抽出法、不飽和脂肪酸にリポキシゲナーゼ等の酵素を、植物体内における脂肪酸代謝経路に準じて作用させる酵素法、並びに所望する特定ケトール脂肪酸の具体的構造に応じて,通常公知の化学合成法を駆使する化学合成法のいずれかにより、特定ケトール脂肪酸を得ることができる。
本発明における特定のケトール脂肪酸は、包接の間において部分的変換を受けて生じる生成物であっても、当該一部分解生成物が、上記特定のケトール脂肪酸の定義に合致する限り(すなわち、炭素原子数が4〜24のケトール脂肪酸のカルボニル基を構成する炭素原子と水酸基が結合した炭素原子が、α位またはγ位の位置にあり、炭素間の二重結合が1〜6か所(ただし、この二重結合数は、ケトール脂肪酸の炭素結合数を超えることはない)存在する、ケトール脂肪酸である限り)は、元の特定のケトール脂肪酸と同様に植物成長調整作用を有する。より具体的に、以下の式(I):
Figure 0005490283
で表されるKODAは、包接の間において部分的な変換を受けて、以下の式(II):
Figure 0005490283
で表されるD−KODAへと変換されるが、D−KODAも特定のケトール脂肪酸の一種であり、KODAと同様に植物成長調整作用を有する。
したがって、本発明において、「保存」は、特定のケトール脂肪酸の貯蔵後において、貯蔵前の特定のケトール脂肪酸と同一の特定のケトール脂肪酸が変換・分解を受けずに存在することをいうが、特定のケトール脂肪酸の活性の有無の観点から、貯蔵後において同様の活性を有する別の特定のケトール脂肪酸へと変換・分解された場合も「保存」に含まれるものとする。
保存の際の貯蔵温度は、任意の温度が選択されてもよく、例えば、−200℃〜100℃のあいだで選択することができる。貯蔵温度は、所望の保存期間及び残存率に応じて当業者であれば適宜選択することができる。温度の上限として、例えば60℃、50℃、40℃、35℃及び30℃からなる群から選択されてもよく、温度の下限として、例えば−200℃、−80℃、−20℃、0℃、4℃、10℃、15℃、20℃、及び25℃からなる群から選択されてもよい。室温、例えば約25℃においても、本願の包接化合物は長期間にわたる優れた貯蔵安定性を示すことができるが、低温であるほどより貯蔵安定性が高まる。一方で、生理活性成分を保存する観点では、室温や室温より高い温度、例えば25℃や40℃であっても長期の貯蔵安定性が示されていることから(図7)、室温(通常25℃)で保存されてもよい。流通の観点から、4℃又は室温の温度で貯蔵することが好ましい。
本発明における特定のケトール脂肪酸の塩は、特定のケトール脂肪酸の植物成長調整作用を損なわないものであることが好ましいが、貯蔵後に特定のケトール脂肪酸の塩を特定のケトール脂肪酸よりも強い酸で処理すれば遊離酸を容易に取得できることから、特定のケトール脂肪酸の植物成長調整作用が失われている塩であってもよい。特定のケトール脂肪酸の塩として、無機塩基又は有機塩基のいずれかとの塩であってもよく、上記ケトール脂肪酸の製造方法の過程で得られるケトール脂肪酸の塩であってもよいし、ケトール脂肪酸を無機塩基又は有機塩基と反応させることにより得られる塩であってもよい。具体的にナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩などの無機塩や、アンモニア塩などの有機塩が挙げられる。
本発明の包接化合物は、特定のケトール脂肪酸又はその塩と、シクロデキストリンとを溶液中で混合することにより製造される。より具体的に、シクロデキストリン溶液、例えばシクロデキストリン水溶液と、特定のケトール脂肪酸又はその塩の溶液とを混合攪拌することにより包接が生じる。特定のケトール脂肪酸は、低温で貯蔵されていたものを使用することから、貯蔵時に使用される溶媒、例えばエタノール、メタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、ジエチルエーテル、クロロホルム、ジクロロメタン、アセトンなどの有機溶媒に溶解した溶液が使用される。貯蔵時に使用される溶媒の点から、ケトール脂肪酸のエタノール溶液や、ヒドロキサム酸類が溶解した水溶液を用いることが好ましい。攪拌が行われる温度は、シクロデキストリン及び特定のケトール脂肪酸が分解せずに包接が生じる範囲であれば任意の温度であってよく、好ましくは0℃、5℃、10℃、及び15℃から選ばれる下限値、及び15℃、20℃、25℃、30℃及び40℃から選ばれる上限値により規定される任意の範囲(ただし下限値が上限値より大きいことはない)で行われ、さらに好ましくは室温(25℃)で行われる。攪拌時間は、包接が実質的に生じなくなるまで行われればよく、例えば3時間行われる。操作時間を短縮する観点からは、実質的な包接が生じない範囲内で短い攪拌時間が好ましく、例えば攪拌時間が2時間以内、1.5時間以内、1時間以内、30分間以内、15分間以内、10分間以内、及び5分間以内のいずれかから選ばれる時間の間行われるのが好ましい。好ましくは、攪拌は5分〜3時間、より好ましくは15分〜2時間、さらに好ましくは30分〜1時間行われる。包接が済んだ化合物は、その溶解度が低下し、沈殿を形成する。沈殿を、遠心分離(5000〜15000rpm)により遠心分離を行い、乾燥、好ましくは凍結乾燥を行い、固体状態の包接化合物が得られる。
本発明は、シクロデキストリンにより包接された特定のケトール脂肪酸の包接化合物のみならず、未包接のシクロデキストリンを含む貯蔵用の組成物であってもよい。好ましくは当該組成物は、粉末組成物であり、さらに好ましくは安定剤であるヒドロキサム酸類などを更に含んでいてもよい。
特定のケトール脂肪酸を包接する場合のシクロデキストリンの量については、特定のケトール脂肪酸に対して過剰量であればよく、包接する特定のケトール脂肪酸のモル当量の範囲として、下限が、1倍、2倍、3倍及び5倍モル当量からなる群から選ばれ、上限が10倍、20倍、40倍、50倍及び100倍モル当量からなる群から選ばれる範囲が選択される。好ましくは、1倍〜40倍モル当量であり、十分な包接が行われる観点では、3〜20倍当量であることが好ましい。より好ましくは5〜10倍当量で包接が行われる。
本発明において、「シクロデキストリン」とは、5以上のグルコースが1−4グルコシド結合により環を形成した環状オリゴ糖のことを指す。ここでグルコースの数は、化合物を包接する観点から、5〜10が好ましく、より好ましくは6〜8である。特にグルコースの数が6個のシクロデキストリンはα-シクロデキストリン、7個のデキストリンはβ-シクロデキストリン、及び8個のシクロデキストリンはγ-シクロデキストリンと呼ばれており、それらの環状構造の内部に種々の小分子を包接することができることが知られている。シクロデキストリンの内径は、α体で約0.45-0.6nm、β体で約0.6-0.8nm、γ体で約0.8-0.95nmであることが知られている。シクロデキストリンにより、特定のケトール脂肪酸を包接し、その後回収する観点からは、β-シクロデキストリン及びγ-シクロデキストリンが好ましい。
本発明において「包接」とは、ある分子の3次元構造中にできた空間に、適当な大きさの別の分子が入ることをいう。より具体的に、本発明では、環構造を形成するシクロデキストリンの中央部に該当する部位に、特定のケトール脂肪酸の鎖が入り込むことにより包接が行われると考えられる。シクロデキストリンの中央部は、疎水性であり、特定のケトール脂肪酸の分解を抑制する観点から、シクロデキストリンが、特定のケトール脂肪酸の二重結合部位を包接していると考えられるが、包接される部位は限定されるものではない。通常1の特定のケトール脂肪酸に対し、1のシクロデキストリンが包接すると考えられるが、安定性を増加させる観点では、2以上のシクロデキストリンが包接していてもよい。
本発明において、「固体状態」とは、本発明の包接化合物が固体の状態にあることを指す。すなわち、固体状態とは、包接化合物の融点以下の温度にて、かつ溶媒に溶解していない状態をいう。たとえば、沈殿している状態も固体状態に含まれるが、本発明において好ましくは、固体状態は、本発明の包接化合物が凍結乾燥処理により乾固されて生じた粉末の状態である。
本発明において保存期間の終了後に、シクロデキストリン包接ケトール脂肪酸から、ケトール脂肪酸を抽出して、又は抽出せずにそのまま使用することができる。抽出を行う場合、ケトール脂肪酸が溶解し、シクロデキストリンが溶解しない溶媒を用いて、シクロデキストリン包接ケトール脂肪酸からケトール脂肪酸を抽出することができる。抽出溶媒としては、ケトール脂肪酸の溶解度が高い一方で、シクロデキストリンの溶解度が低い溶媒であれば任意の溶媒を使用することができ、例えばアルコール類や、アセトン、酢酸エチル、ジエチルエーテル、ジクロロメタン、クロロホルムなどの有機溶媒を用いることができるが、特にエタノールが好ましい。
実施例1:シクロデキストリンによるKODAの包接
(1)α-シクロデキストリン
α‐シクロデキストリン(1.56g,16mmol)(塩水港精糖株式会社、デキシーパールα−100)に純水を加え95mLとした後に、マグネティックスターラーを用いて溶解させた。このα-シクロデキストリン溶液に、特許文献3に記載の酵素法により得られた32mMのKODAのエタノール溶液5mL(1.6mmol)を加えマグネティックスターラーにて3時間攪拌した。攪拌後、白色の沈殿を含む混合液を得た。
(2)β‐シクロデキストリン
β‐シクロデキストリン(1.81g,16mmol)(塩水港精糖株式会社、デキシーパールβ−100)に純水を加え95mLとした後に、マグネティックスターラーを用いて溶解させた。このα-シクロデキストリン溶液に、特許文献3に記載の酵素法により得られた32mMのKODAのエタノール溶液5mL(1.6mmol)を加えマグネティックスターラーにて3時間攪拌した。攪拌後、白色の沈殿を含む混合液を得た。
(3)γ-シクロデキストリン
γ‐シクロデキストリン(2.07g,16mmol)(塩水港精糖株式会社、デキシーパールγ−100)に純水を加え95mLとした後に、マグネティックスターラーを用いて溶解させた。このα-シクロデキストリン溶液に、特許文献3に記載の酵素法により得られた32mMのKODAエタノール溶液5mL(1.6mmol)を加えマグネティックスターラーにて3時間攪拌した。攪拌後、白色の沈殿を含む混合液を得た。
包接の確認
シクロデキストリンによるKODAの包接時に、30分おきに2.5時間までサンプル採取を行った。包接時に生成する包接物と考えられる白色の沈殿を遠心分離にて沈殿させた後に、上澄み液を採取し、HPLC(Agilent Technologies、1100 Series、移動相溶媒:50%アセトニトリル(0.02%トリフルオロ酢酸を含む)、送液量:1mL/min、カラム:CAPCELL PAK C18(SHISEIDO)、カラム温度:40℃、サンプル導入量:10μL、検出波長:210nm)にて上澄み液中のKODA濃度を確認した。この結果を図1に示す。この結果より、α‐シクロデキストリン溶液にKODAエタノール溶液を添加後、上澄み液中のKODA濃度が低下していたため、KODAがシクロデキストリンに包接されていると考えられた。また、βおよびγ‐シクロデキストリンにKODAエタノール溶液を添加後、上澄み液中のKODA濃度は30分で速やかに低下していたため、KODAがシクロデキストリンに包接されていると考えられる。特にβ‐シクロデキストリンの包接速度は極めて早くKODAエタノール溶液添加直後に白沈の生成が認められ、上澄み中のKODA濃度が即座に低下していた(図1)。
実施例2:シクロデキストリンに包接させたKODAの粉末化
α−、β−、又はγ−シクロデキストリンに包接させたKODAを含む混合液を、マグネティックスターラーを用いて攪拌しながら、500μLづつチューブに分注し、遠心濃縮(25℃、1,120rpm)によりエタノールを除去した。この後に凍結乾燥を行いシクロデキストリンに包接させたKODAを粉末化した。コントロール実験として、KODAエタノール溶液(1.6mM)を500μLチューブに取り、濃縮乾固したものを調製した。
実施例3:シクロデキストリンに包接させたKODAの保存安定性試験
実施例2で粉末化しされたシクロデキストリン包接KODAを40℃にて120日間貯蔵し、残存しているKODAの保存安定性を試験した。貯蔵開始後0日、5日、10日、15日、20日、30日、45日、60日、75日、90日、105日および120日後にサンプリングを行った。回収したサンプル(チューブに入った状態の粉末化したシクロデキストリン包接KODA)に500μLのエタノールを加え、KODAを抽出した。3時間抽出を行い、適宜攪拌しながら抽出を行った。抽出後、遠心分離(15,000rpm)にてシクロデキストリンを沈殿させた後に、上澄みのエタノールを200μL取り出し、HPLC(Agilent Technologies、1100 Series、移動相溶媒:50%アセトニトリル(0.02%トリフルオロ酢酸を含む)、送液量:1mL/min、カラム:CAPCELL PAK C18(SHISEIDO)、カラム温度:40℃、サンプル導入量:10μL、検出波長:210nm)にて上澄みエタノール中のKODA濃度を確認した。コントロール実験として、KODAエタノール溶液を濃縮乾固したものも、40℃にて保存安定性の確認を行った。
保存安定性試験の結果
KODAの保存安定性
この結果、KODAの保存安定性は図2に示す通りとなった。β‐シクロデキストリンにてKODAを包接したものに関しては、貯蔵開始後20日で82%のKODAが残存していた。また貯蔵開始後60日でも56%と半分以上のKODAが残存していた。γ‐シクロデキストリンにてKODAを包接したものに関しては、貯蔵開始後20日で55%、60日後で28%のKODAが残存していた。これに対し、コントロールであるKODAのみを濃縮乾固させたものでは、貯蔵開始後1日でその残存率は4.5%にまで低下していた。また、貯蔵開始後7日後にはその残存率は0.7%にまで低下していた。この結果から、β−又はγ−シクロデキストリンで包接することによりKODAの安定性が飛躍的に上昇することが認められた。
実施例4:γ−シクロデキストリンに包接させたKODAの温度依存的保存安定性
実施例2において得られた粉末状のγ−シクロデキストリン包接KODAを、それぞれ以下に記す40℃以外の温度にて温度依存的保存安定性を試験した。温度依存性を試験するに当たり、試験温度を25℃、4℃、-20℃とし、それぞれの温度水準にて92日間貯蔵し、貯蔵後のKODAの保存安定性を試験した。貯蔵開始後0日、2日、5日、10日、17日、35日、50日、63日、73日、及び92日後にサンプリングを行った。回収したサンプル(チューブに入った状態の粉末化したγ−シクロデキストリン包接KODA)に500μLのエタノールを加え、KODAを抽出した。3時間抽出を行い、適宜攪拌しながら抽出を行った。抽出後、遠心分離(15,000rpm)にてγ−シクロデキストリンを沈殿させた後に、上澄みのエタノールを200μL取り出し、HPLC(Agilent Technologies、1100 Series、移動相溶媒:50%アセトニトリル(0.02%トリフルオロ酢酸を含む)、送液量:1mL/min、カラム:CAPCELL PAK C18(SHISEIDO)、カラム温度:40℃、サンプル導入量:10μL、検出波長:210nm)にて上澄みエタノール中のKODA濃度を確認し、結果を、実施例3のγ−シクロデキストリンで包接させて、40℃で貯蔵した場合の結果とともに、図3に示した。コントロール実験は、KODAエタノール溶液を濃縮乾固したもの(図中Cont.)、並びにシクロデキストリンの代わりに、デキストリンと混合して濃縮乾固したKODAもの(図中Dex)について、40℃にて保存安定性の確認を行った時の結果である。
実施例5:D‐KODAの生成
貯蔵されたサンプルをHPLCにて分析した結果、シクロデキストリンで包接したKODA以外にも類縁体が生成していることを確認した。類縁体の構造決定は、DART−MS(500℃、negative ion mode)を用いて行われ、類縁体は、m/z 309.2080[M‐H]-(calcd for C18294)を示し、分子式 C18294 を得た。以下の表1に示した1H‐NMR、13C‐NMRの測定結果より、類縁体はKODAのC12−13の二重結合がC11−12に転移した構造を有するD−KODAであった。またC11−12の幾何異性体は、JH11,12=16Hzを基にEであると決定した。
Figure 0005490283
上記のデータおよび分子式に基づきD−KODAの平面構造を、以下の式(II):
Figure 0005490283
の通り決定した。
D‐KODAはKODAの類縁体であり、KODAと同等の生理活性を有している。β又はγ−シクロデキストリンで包接されたKODAを40℃にて貯蔵した後に、実施例3と同様の方法によりKODA及びD−KODAを抽出し、HPLCにてD−KODAの生成量を定量した結果を図4に示す。β‐シクロデキストリンでKODAを包接した場合、貯蔵中にD‐KODAの生成が認められ、貯蔵後60日以降でD‐KODAの生成量が約140μMほどであった。一方、γ‐シクロデキストリンでKODAを包接した場合も同様にD‐KODAの生成が認められ、貯蔵後60日以降で約1,000μMほどであった。これに対しコントロールであるKODAのみを濃縮乾固させたものでは、D‐KODAの生成は認められるもののその濃度は最大でも14μMと非常に低かった。この結果をまとめると、KODAをシクロデキストリンで包接して貯蔵すると生理活性成分であるD‐KODAが生成し、このD‐KODAの生成はγ‐シクロデキストリンで包接した場合に顕著に高いことが示された。
実施例6:温度依存的D−KODAの生成
実施例2において得られた粉末状のγ−シクロデキストリン包接KODAを、それぞれ以下に記す40℃以外の温度にて温度依存的D−KODAの生成量を試験した。温度依存性を試験するに当たり、試験温度を25℃、4℃、-20℃とし、それぞれの温度水準にて92日間貯蔵し、生成したD−KODAを測定した。貯蔵開始後0日、2日、5日、10日、17日、35日、50日、63日、73日、及び92日後にサンプリングを行った。回収したサンプル(チューブに入った状態の粉末化したγ−シクロデキストリン包接KODA)に500μLのエタノールを加え、KODA及び類縁体を抽出した。3時間抽出を行い、適宜攪拌しながら抽出を行った。抽出後、遠心分離(15,000rpm)にてγ−シクロデキストリンを沈殿させた後に、上澄みのエタノールを200μL取り出し、HPLC(Agilent Technologies、1100 Series、移動相溶媒:50%アセトニトリル(0.02%トリフルオロ酢酸を含む)、送液量:1mL/min、カラム:CAPCELL PAK C18(SHISEIDO)、カラム温度:40℃、サンプル導入量:10μL、検出波長:210nm)にて上澄みエタノール中のD−KODA濃度を確認し、結果を、実施例5のγ−シクロデキストリンで包接させて、40℃で貯蔵した場合の結果とともに図5に示した。コントロール実験は、KODAエタノール溶液を濃縮乾固したもの(図中Cont.)、並びにシクロデキストリンの代わりに、デキストリンと混合して濃縮乾固したKODAもの(図中Dex)について、40℃にて保存安定性の確認を行った時の結果である。温度が高いほど、D−KODAの生成が促進され、4℃では、ほとんど生成しないことが示された。
実施例7:活性成分としてのKODAおよびD‐KODAの残存量
実施例3の試験において、貯蔵後のサンプルについて、HPLCによるKODAおよびD‐KODAの定量を行い、生理活性成分としてのKODAおよびD‐KODAの合算値から活性成分の残存率を算出した。この結果を図6に示す。β‐シクロデキストリンにてKODAを包接した場合、貯蔵開始後30日で81%、60日後で63%のKODAおよびD‐KODAが残存していることが認められた。γ‐シクロデキストリンにてKODAを包接した場合、貯蔵開始後30日で95%、60日後で91%のKODAおよびD‐KODAが残存していることが認められた。これに対しコントロールであるKODAのみを濃縮乾固させたものでは、貯蔵開始後15日の時点で0.6%のKODAおよびD‐KODAしか残存していないことが認められた。D−KODAもKODAと同様の生理活性を示すことから、KODAのみの残存率ではなく、KODA及びD−KODAの両成分の残存率を調べることが、活性成分の保存の点で重要である。したがって、活性成分の保存の観点では、β−シクロデキストリンよりもγ−シクロデキストリンにより保存することが好ましいことが示された。これまでKODAは、保存安定性が非常に悪かったことから、β−シクロデキストリンを使用した場合であっても十分に保存安定性が高まったといえる。
実施例8:γ−シクロデキストリン包接KODAにおける活性成分(KODA及びD−KODA)の温度依存的残存量
実施例4及び6の試験において、貯蔵後サンプルについて、HPLCによるKODA及びD−KODAの合算値を測定し、貯蔵温度に応じた生理活性成分の残存率を算出した。この結果を図7に示す。40℃の温度では、保存日数を経るにしたがい、活性成分の残存率が減少する(90日で90%弱)一方で、−20℃、4℃、及び25℃の温度では活性成分はほとんど減少しないことが示された。これにより、γ−シクロデキストリンを用いてKODAの包接を行うことにより、生理活性成分の室温での長期貯蔵が可能になることが示された。

Claims (6)

  1. 以下の式(I)
    Figure 0005490283
    で表される9−ヒドロキシ−10−オキソ−12(Z),15(Z)−オクタデカジエン酸又はその塩の保存方法であって、当該化合物と、γ-シクロデキストリンとを配合し、乾燥する工程を含む、前記保存方法。
  2. 以下の式(I):
    Figure 0005490283
    で表される9−ヒドロキシ−10−オキソ−12(Z),15(Z)−オクタデカジエン酸又はその塩と、γ-シクロデキストリンからなる包接化合物。
  3. 前記包接化合物が、固体状態の包接化合物である、請求項2に記載の包接化合物。
  4. 請求項2又は3に記載の包接化合物の製造方法であって、9−ヒドロキシ−10−オキソ−12(Z),15(Z)−オクタデカジエン酸又はその塩と、γ-シクロデキストリンとを溶液中で混合する工程を含む、前記製造方法。
  5. さらに乾燥工程を含む、請求項4に記載の製造方法。
  6. 以下の式(I):
    Figure 0005490283
    で表される9−ヒドロキシ−10−オキソ−12(Z),15(Z)−オクタデカジエン酸又はその塩とγ-シクロデキストリンからなる包接化合物、及び以下の式(II):
    Figure 0005490283
    で表される化合物又はその塩とγ-シクロデキストリンからなる包接化合物を含む、貯蔵用組成物。
JP2013087577A 2012-04-20 2013-04-18 ケトール脂肪酸の包接化合物 Expired - Fee Related JP5490283B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013087577A JP5490283B2 (ja) 2012-04-20 2013-04-18 ケトール脂肪酸の包接化合物

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012096995 2012-04-20
JP2012096995 2012-04-20
JP2013087577A JP5490283B2 (ja) 2012-04-20 2013-04-18 ケトール脂肪酸の包接化合物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013237668A JP2013237668A (ja) 2013-11-28
JP5490283B2 true JP5490283B2 (ja) 2014-05-14

Family

ID=49383566

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013087577A Expired - Fee Related JP5490283B2 (ja) 2012-04-20 2013-04-18 ケトール脂肪酸の包接化合物

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5490283B2 (ja)
WO (1) WO2013157614A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6917046B2 (ja) * 2016-01-18 2021-08-11 国立研究開発法人理化学研究所 植物の耐塩性向上剤
JP7453816B2 (ja) * 2019-12-25 2024-03-21 イビデン株式会社 植物賦活剤
JP2022007761A (ja) * 2020-06-26 2022-01-13 イビデン株式会社 植物賦活剤

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB8314355D0 (en) * 1983-05-24 1983-06-29 May & Baker Ltd Prostaglandin analogues
JPS6383003A (ja) * 1986-09-26 1988-04-13 Kao Corp カビ防止剤
JP3283713B2 (ja) * 1993-12-06 2002-05-20 武田薬品工業株式会社 水溶性の改善された水不溶性ないし難溶性化合物含有組成物
JP3569100B2 (ja) * 1996-03-04 2004-09-22 株式会社資生堂 花芽形成誘導剤及び花芽形成誘導用キット
JPH10273404A (ja) * 1997-03-28 1998-10-13 Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd 開花促進剤及び開花促進方法
JP3571626B2 (ja) * 1999-08-23 2004-09-29 株式会社資生堂 植物賦活剤
JP2009209053A (ja) * 2008-02-29 2009-09-17 National Univ Corp Shizuoka Univ α−ケトール配糖体、花芽着生促進剤及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2013157614A1 (ja) 2013-10-24
JP2013237668A (ja) 2013-11-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4202273B2 (ja) フマギロール誘導体又はその塩の包接化合物、及び該包接化合物を含む医薬組成物
JP5107087B2 (ja) 複合体の製造方法
CA2745980C (en) Rifaximin complexes
WO2017120111A1 (en) Method of preparing cyclodextrin complexes
JP5490283B2 (ja) ケトール脂肪酸の包接化合物
JP2008546386A (ja) シクロデキストリン包接複合体及びその製造方法
RU2016106124A (ru) Соли дасатиниба в аморфной форме
EA201370175A1 (ru) Клатратный комплекс циклодекстрина или арабиногалактана с 9-фенил-симм-октагидроселеноксантеном, способ его получения (варианты), фармацевтическая композиция и лекарственное средство
KR102320130B1 (ko) 안토시아니딘 복합체
WO1992002497A1 (fr) Clathrates de peroxyacides, leur preparation et leurs utilisations
CN105001289A (zh) 一种乙酰氨基阿维菌素的精制方法
FR2714067A1 (fr) Nouveaux dérivés de cyclodextrines, utilisables en particulier pour solubiliser des composés chimiques hydrophobes tels que des médicaments, et leur procédé de préparation.
Muñoz-Shugulí et al. Development of inclusion complexes with relative humidity responsive capacity as novel antifungal agents for active food packaging
BE1001929A4 (fr) Methode pour stabiliser les isothiazolinones.
FR2898817A1 (fr) Association de substance oleagineuse avec un melange d'au moins deux cyclodextrines
KR100726720B1 (ko) 수난용성 활성물질을 하이드록시알킬화 사이클로덱스트린과리포좀으로 이중 안정화 시킨 나노캡슐 리포좀 조성물
WO2020193743A1 (fr) Composition topique pour le traitement des mauvaises odeurs corporelles, notamment l'halitose
JP4902989B2 (ja) アルファリポ酸/シクロデキストリン複合体の製造方法及び製造された生成物
JP2006206480A (ja) 水性組成物
EP0735879B1 (fr) Utilisation de cyclodextrines aminees pour la solubilisation aqueuse des dibenzazepines utilisables comme agent anti-epileptique
EP0886654A1 (fr) Thioureido-cyclodextrines, utilisables en particulier pour solubiliser des agents antitumoraux et antiparasitaires et leurs procedes de preparation
EP2416769B1 (fr) Procede de preparation de complexes moleculaires entre adapalene et des cyclodextrines
Efmorfopoulou et al. Complexation of oleuropein and trans-cinnamic acid with cyclodextrins
FR2714066A1 (fr) Utilisation de mono-3,6-anhydrocyclodextrines pour solubiliser un composé hydrophobe et pour contrôler la pureté d'un énantiomère, et procédé de préparation de ces cyclodextrines.
JP2014214089A (ja) 低溶出性ピロロキノリンキノン組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130917

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131210

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140108

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140128

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140225

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5490283

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees