JP5487747B2 - ロック装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば車両用シートを車体側にロックするなど、互いに係止される二部材の一方に設けられたストライカと、二部材の他方に設けられたロック機構とからなるロック装置に関する。
この種のロック装置として、下記特許文献1がある。特許文献1では、車体側へロックされた使用姿勢と、ロック解除して車体側から脱離させた格納姿勢との間で変位操作可能な格納シートを備える車両において、車体側にストライカが設けられ、シート側にロック機構が設けられている。ロック機構は、ストライカを下方から受け入れ可能な凹部を有するベースプレートと、該ベースプレートに回動自在に軸支され、ベースプレートの凹部との間でストライカを挟持したロック状態を形成するフック(爪)と、フックの対向位置においてベースプレートに回動自在に軸支され、フックと係合することで該フックをロック状態に保持するポール(インターセプト部材)とを備える。フックは、凹部内へ進入してきたストライカと当接することで、当該フックをロック方向へ回動させる当接部(フィンガ)と、ストライカを凹部との間で挟持する挟持部とを有する。さらに、ロック機構は、ポールを軸支するポール支持軸によってベースプレートに回動自在に軸支され、ロック状態にあるフックをロック方向へさらに押圧する追込プレート(クランプ偏心部材)も備える。当該追込プレートにより、フックとベースプレートの凹部とによってストライカがより強固に挟持され、ロック状態におけるストライカとフックとの間の遊びが吸収されてガタ詰めが行われる。
特開2005−271903号公報
特許文献1では、ポールとフックとを係合可能とするため、当該ポールとフックとを同一平面にて回動させている。この場合、ポール及びフックの回動を確保しながら、確実にロック状態を形成し且つロック保持するためには、ポールとフックの当接部とが干渉しない構成とすることが必須となる。そこで特許文献1では、ポールを軸支するポール支持軸を、フックを軸支するフック支持軸より上方に配設し、ポールをフックの当接部に対して上方へ退避した位置にて回動させている。すなわち、ポール支持軸は、凹部の開口方向においてフック支持軸より凹部から離れた位置に配設されている。これでは、ロック機構延いてはロック装置における凹部開口方向寸法(高さ寸法)を大きく取る必要があり、装置が大型化してしまう。
この問題を解決するには、図10に示すように、例えばポール支持軸103をフック支持軸104より下方、すなわちベースプレート105の凹部106の開口方向においてフック支持軸104より凹部106側に配設することが考えられる。しかしこの場合でも、ポール100とフック101の当接部101aとが同一平面にて回動するため、当該ポール100と当接部101aとの干渉を避けるには、ポール100をフック101からある程度離れた位置で軸支する必要がある。そうすると、ポール100との係合を確保するために、フック101の係合部101bをポール100側へ大きく延出させる必要がある。これでは、フック101の回動ストロークが大きくなり、結局ロック装置が大型化してしまう。なお、図10において符号102はストライカである。
そこで、本発明は上記課題を解決するものであって、ポールと当接部との干渉を確実に避けながら、装置の大型化を避けられるロック装置を提供することを目的とする。
本発明のロック装置は、例えば車両用シートと車体など、互いに係止される二部材の一方に設けられたストライカと、二部材の他方に設けられたロック機構とからなる。前記ロック機構は、前記ストライカを受け入れ可能な凹部を有するベースプレートと、該ベースプレートに回動自在に軸支され、前記ベースプレートの凹部との間で前記ストライカを挟持したロック状態を形成するフックと、前記フックの対向位置において前記ベースプレートに回動自在に軸支され、前記フックと係合することで該フックをロック状態に保持するポールとを備える。前記フックは、前記凹部内へ進入してきた前記ストライカと当接することで、前記フックをロック方向へ回動させる当接部と、前記ストライカを前記凹部との間で挟持する挟持部とを有する。前記ポールを軸支するポール支持軸は、前記凹部の開口方向において前記フックを軸支するフック支持軸より前記凹部側に配設されている。例えば、前記凹部が上下方向に開口しており、前記ストライカを下方から凹部内へ受け入れる場合は、前記ポール支持軸は前記フック支持軸より下方に配設されることになる。一方、前記凹部が左右方向に開口しており、前記ストライカを例えば右方から凹部内へ受け入れる場合は、前記ポール支持軸は前記フック支持軸より右方に配設されることになる。そのうえで、前記挟持部は前記ポールと同一平面において回動するが、前記当接部は前記ポールと同一平面に無く、前記ロック状態において前記当接部とポールとが厚み方向に重なることを特徴とする。
前記フックを構成する当接部と挟持部とは一体成形することもできるが、別部材によって構成することが好ましい。前記ポール支持軸には、前記ロック状態にあるフックをロック方向へさらに押圧するよう前記ポールを移動させる追込プレートが回動自在に軸支されている。
本発明では、ポール支持軸を凹部の開口方向においてフック支持軸より凹部側に配設しているので、ロック機構延いてはロック装置の凹部開口方向への大型化が避けられる。そのうえで、当接部とポールが異なる平面において回動し、ロック状態において当接部とポールとが厚み方向に重なる構成となっているので、当接部とポールとの干渉を確実に避けながら、ロック装置の大型化も避けられる。具体的には、当接部とポールとの干渉が確実に避けられるので、ポールをフックから比較的近い位置に配設することができ、フックの係合部をポール側へ大きく延出させる必要がない。
当接部と挟持部も異なる平面において回動することになるが、当接部と挟持部とを別部材によって構成すれば、複雑な形状のフックでも容易に製造することができる。すなわち、ロック装置に追込機能も設ける場合など、フックの形状を複雑にする必要がある場合に、当接部と挟持部とを別部材によって構成すれば、当接部及び挟持部の成形性が良く、一体成形する場合に比べて生産性が向上する。
また、フック支持軸からポールとフックとの係合点までの長さ(X)が、フック支持軸からストライカとフックとの係合点までの長さ(Y)よりも小さくなるため、ロック機構が追込プレートも有する場合に、追込プレートによる押圧量が従来技術と同等でも、フックの追込量をより大きくできる。また、従来技術と同等の追込プレートによるフックの追込量を確保する場合には、従来技術よりも小さい追込プレートによる押圧量で足りるので、装置の小型化が可能となる。
車両用の格納式リヤシートの側面図である。 ロック装置がロック状態にある状態を示す構成図である。 ロック機構の分解斜視図である。 図2のA−A線断面図である。 図2のB−B線断面図である。 図2のC−C線断面図である。 ロック装置をロック解除操作した状態を示す構成図である。 ロック装置がロック解除状態にある状態を示す構成図である。 ロック装置がロック初期状態にある状態を示す構成図である。 従来技術を変形した模式図である。
以下に、適宜図面を参照しながら本発明に係るロック装置の代表的な実施例について説明するが、これに限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。特に、以下にはストライカが凹部内へ下方から受け入れられる構成の実施例を挙げ、これを基準とした上下左右方向で説明するが、各構成部材の相対位置関係を保ちながら、ロック装置の設置方向(凹部の開口方向)を下記実施例と異なる方向とすることもできる。その場合、以下で説明する上下左右方向も、ロック装置の設置方向に合わせた方向で読み替えることができる。
本発明に係るロック装置の適用対象は、ストライカとロック機構とによってロック保持する必要のある部材であれば特に限定されないが、代表的には、車体に対して着脱自在な車両用の格納シートを備える車両へ適用できる。格納シートは、車体側へロックされた使用姿勢と、ロック解除して車体側から脱離させた格納姿勢との間で変位操作可能なリヤシートである。格納シートは、フロア側にロックされた使用姿勢においてリクライニング装置を操作し、シートクッション側へシートバックを倒し込む。これと併行して、シートクッションの下部とフロア側とを結合しているロック機構のロックを解除することで、格納姿勢へ変位操作可能となる。格納姿勢としては、フロントシートの背面に立てかけた姿勢や、フロアに凹設された格納凹部内へ格納した姿勢などがある。以下には、本発明に係るロック装置を、このような格納シートを備える車両へ適用した場合を例に挙げて説明する。
(実施例)
例えば、格納シートをこれのフロント側端部を支点として回動させ、フロントシートの背面に立てかける場合、図1に示すように、格納シート1のシートクッション10におけるクッションフレーム11のフロント側端部は、フロア13に固定されたヒンジブラケット14に対し、回動軸15によって連結されている。符号12は、シートバックである。ロック装置2は、クッションフレーム11のリヤ側下部とフロア13側との間において、格納シート1をロックおよびロック解除可能に構成されている。当該ロック装置2は、クッションフレーム11のリヤ側下部(シート側)に設けられたロック機構20と、フロア13(車体側)に固定されたストライカ3とに大別される。なお、回動軸15による連結部およびロック装置2は、格納シート1の両サイドに配置される。
ロック機構20は、図2及び図3に示すように、ストライカ3を受け入れ可能な凹部21をそれぞれ有するベースプレート22及びカバープレート23と、凹部21との間でストライカ3を挟持したロック状態を形成するフックと、フックをロック状態に保持するポール30と、ロック状態にあるフックをさらにロック方向へ押圧するようポール30を移動させる追込プレート40と、ポール30及び追込プレート40を軸支するポール支持軸24と、フックを軸支するフック支持軸25とを備える。フックは、凹部21内へ進入してきたストライカ3と当接することで、当該フックをロック方向へ回動させる当接部50aと、ストライカ3を凹部21との間で挟持する挟持部60aとを有する。そのうえで本実施例では、フックを構成する当接部50a及び挟持部60aが、それぞれ当接プレート50と挟持プレート60とのニ部材によって構成されている。なお、図2では、ロック機構20の内部機構をよく理解できるよう、カバープレート23を想像線(二点鎖線)で図示している。ロック装置2の各状態を示す後述の図7〜図9でも、同様である。
ベースプレート22は、これの左右両側方部に穿設された固定孔22a・22aにおいて、クッションフレーム11のリヤ側下部に、ビス16によって固定されている。両固定孔22a・22aは、ビス16の軸直径より左右方向へ横長の長孔となっており、ビス16を挿通したままロック機構20の左右位置を調整可能となっている。ベースプレート22の下縁には、上方に向けて開放した凹部21が切欠形成されている。この凹部21は、その開放側(下側)からストライカ3を受け入れることが可能であり、その受け入れを容易にするために下方に向かって拡開している。また、ベースプレート22には、後述のポール支持軸24が挿通されるポール支持軸挿通孔26と、後述のフック支持軸25が挿通されるフック支持軸挿通孔27とが穿設されている。ポール支持軸挿通孔26とフック支持軸挿通孔27とは、凹部21を挟んで対向位置にあり、ポール支持軸挿通孔26は、フック支持軸挿通孔27よりも下方にある。また、フック支持軸挿通孔27の上方には、後述の当接プレート50の係合片50bを受け入れ案内するフック案内孔28が穿設されている。フック案内孔28は、上側へ湾曲する凸円弧状を呈し、当接プレート50の係合片50bの回動軌跡に合致する。
カバープレート23は、ロック機構20の外側を覆い、図4〜6に示すように、ベースプレート22と共にフック、ポール30、及び追込プレート40等を挟持する。図2及び図3に戻って、カバープレート23にも、ベースプレート22におけるポール支持軸挿通孔26及びフック支持軸挿通孔27との対向位置に、それぞれポール支持軸挿通孔26及びフック支持軸挿通孔27が穿設されている。当該ベースプレート22及びカバープレート23のポール支持軸挿通孔26とフック支持軸挿通孔27とに、それぞれポール支持軸24とフック支持軸25とが挿通される。ポール支持軸挿通孔26の上方には、後述のポール30の案内突起30aを受け入れ案内するポール案内孔29が穿設されている。ポール案内孔29は、上側へ湾曲する凸円弧状を呈し、ポール30の案内突起30aの回動軌跡に合致する。また、ポール案内孔29のフック支持軸25側端上縁には、その他の部位よりも上方へ膨出した膨出部29aを有する。なお、ポール案内孔29の周辺部は、ポール30の案内突起30aを確実に受け入れるよう、ベースプレート22側へ凹んでいる。
ポール支持軸24には、ポール30と追込プレート40とがこれの順で挿通される。すなわち、ポール30及び追込プレート40は、同じポール支持軸24によってベースプレート22及びカバープレート23に回動自在に軸支されている。ポール支持軸24には、径方向外方へ延在するフランジ24aが設けられている。そして、図4に示すように、ロック機構20においては、カバープレート23側から、フランジ24a、ポール30、追込プレート40の順で並んでいる。
ポール30は、これの下端部に軸孔31が穿設されており、当該軸孔31にポール支持軸24が挿通される。軸孔31は、ポール支持軸24の軸直径より大きい長孔であり、ポール支持軸24を支点として僅かに摺動可能となっている。ポール30の長手方向中間部には、ベースプレート22側(追込プレート40側)へ突出する係合突起30bが一体形成されている。また、ポール30の上端部(回動先端部)には、ベースプレート22側(追込プレート40側)へ突出する追込突起30cが一体形成されている。また、追込突起30cの側方には、カバープレート23側へ突出する案内突起30aが一体形成されている。なお、案内突起30a、係合突起30b、追込突起30cは、図5,6に示すように、いずれもポール30をプレスすることで一体的に突出している。図2,3に戻って、ポール30の上面とフック側側面とのコーナー部は、後述の挟持プレート60の係合面60dと同形状の係合面30dとして形成されている。
追込プレート40は、これの下端部に軸孔41が穿設されており、当該軸孔41にポール支持軸24が挿通される。追込プレート40の上部には、ベースプレート22側へ折り曲げられたバネ掛け部40aを一体的に有する。また、追込プレート40の中央部には、ポール30の係合突起30bを受け入れる係合孔42が穿設されている。追込プレート40の上面は、上側へ湾曲する凸円弧形の追込面40bとして形成されている。当該追込面40bは、ポール30の追込突起30cと摺接することでポール30を上方へ押圧する面であり、追込プレート40の回動中心(ポール支持軸24の軸心)から追込面40bまでの距離が、回動先端側から回動後端側に向けて徐々に大きくなる曲面形状となっている。
フック支持軸25には、ロック機構20のフックを構成する挟持プレート60と当接プレート50とがこれの順で挿通される。すなわち、当接プレート50及び挟持プレート60は、同じフック支持軸25によってベースプレート22及びカバープレート23に回動自在に軸支されている。フック支持軸25には、径方向外方へ延在するフランジ25aが設けられている。そして、図4に示すように、ロック機構20においては、カバープレート23側から、当接プレート50、挟持プレート60、フランジ25aの順で並んでいる。
図2,3に戻って当接プレート50は、これの上部に軸孔51が穿設されており、当該軸孔51にフック支持軸25が挿通される。当接プレート50の下部には、ポール30側へ延出する当接部50aを有する。また、当接プレート50の上縁には、ベースプレート22側へ折り曲げられた係合片50bを一体的に有する。
挟持プレート60は、当接プレート50よりも長寸の部材である。挟持プレート60の上部には軸孔61が穿設されており、当該軸孔61にフック支持軸25が挿通される。挟持プレート60の下部には、ポール30側へ延出する挟持部60aを有する。挟持部60aは当接部50aより下方に位置し、当該当接部50aと挟持部60aとの間にストライカ3を受け入れ可能となっている。挟持プレート60の上縁左右中間部には、上方に向けて開口する係合凹部60bが切欠形成されている。当該係合凹部60bよりポール30側は、ポール30と係合する係合部60cとなっており、当該係合部60cのポール30側側面は、ポール30の係合面30dと同形状の係合面60dとして形成されている。
このような構成のベースプレート22、カバープレート23、ポール30、追込プレート40、当接プレート50、及び挟持プレート60等によってロック機構20を組み立てると、図5に示すように、ポール30の案内突起30aがカバープレート23のポール案内孔29内へスライド可能に受け入れられる。一方、ポール30の係合突起30bは、図6に示すように、追込プレート40の係合孔42内へ受け入れられる。追込プレート40のバネ掛け部40aは、ベースプレート22の反対側まで突出している。一方、当接プレート50の係合片50bは、図2に示すように、挟持プレート60の係合凹部60bに嵌合した状態で、ベースプレート22のフック案内孔28を介してベースプレート22の反対側まで突き抜けている。そして、追込プレート40のバネ掛け分40aと当接プレート50の係合片50bの間に、追込プレート40とフックとを互いに近接する方向に常時付勢する引張バネ45が掛け留められている。詳しくは、追込プレート40は、引張バネ45によって、ポール支持軸24を中心としてフック(当接プレート50及び挟持プレート60)に近接する方向(図面基準で反時計回り)へ常時付勢されている。一方、当接プレート50が、引張バネ45によってフック支持軸25を中心としてポール30及び追込プレート40に近接する方向に常時付勢されていることで、挟持プレート60、すなわちフックがポール30及び追込プレート40に近接する方向(図面基準で時計回り)に常時付勢されている。また、追込プレート40には、ロック装置2をロック解除操作する操作レバー(図示せず)に連結されたケーブル(図示せず)が連結されている。
なお、図4に示すように、ポール支持軸24のフランジ24aと当接プレート50とは同じ厚みであり、ポール30と挟持プレート60とは同じ厚みであり、フック支持軸25のフランジ25aと追込プレート40とは同じ厚みである。これにより、ポール30と挟持プレート60とが同一平面において回動するが、ポール30当接プレート50とは同一平面に無く、互いの回動平面は厚み方向にズレている。また、追込プレート40と挟持プレート60とも同一平面に無く、互いの回動平面は厚み方向にズレている。そして、図7〜9等に示されるように、ポール支持軸24がフック支持軸25より下方、すなわちポール支持軸24が凹部21の開口方向(上下方向)においてフック支持軸25より凹部21側に配設されている。これにより、ポール30はフックの対向位置において左右方向に進退回動することになる。この場合でも、当接部50aとポール30とが異なる平面において回動し、図2に示すようにロック状態において当接部50aとポール30とが厚み方向に重なる構成となっているので、当接部50aとポール30との干渉が確実に避けられる。また、フックの回動中心(フック支持軸25の軸心)からフックの係合点までの長さXが、フックの回動中心からストライカ3とフックとの係合点までの長さYよりも小さくなっている。
次に、ロック装置2の作用、すなわちロック機構20によるストライカ3のロック・解除機構について説明する。ストライカ3が凹部21内で挟持された図2に示すロック状態からロック解除する場合、先ず、格納シート1の所定箇所に設けられた操作レバーを操作して、図1に示すように、使用姿勢にある格納シート1のシートバック12を、シートクッション10側へ倒し込む。これに伴い、追込プレート40がケーブルによって牽引され、図7に示すように、追込プレート40が引張バネ45の付勢力に抗して時計回り(ロック解除方向)へ、ポール支持軸24を中心として回動する。すると、追込プレート40の係合孔42がポール30の係合突起30bと係合することで、ポール30が追込プレート40と共に同方向へ回動する。なお、ロック機構20がロック状態にあるとき、図2に示すようにポール30はポール支持軸24を支点として上方にあるが、ポール30の軸孔31が長孔形状となっていることで、解除操作の際には、図7のようにポール30はポール支持軸24を支点として下方へ移動しながら回動する。また、ポール30の回動の際、ポール30の案内突起30aがカバープレート23のポール案内孔29内をスライド移動する。案内突起30aがポール案内孔29に係合することで、ポール30及び追込プレート40の回動限界が規制される。
ポール30がロック解除方向へ回動することで、ポール30とフックを構成する挟持プレート60との係合が解除され、ロック解除状態となる。この状態においてストライカ3を凹部21から退出させると、図8に示すように、当接プレート50と挟持プレート60とがフック支持軸25を中心として一体的に時計回り(ロック解除方向)へ回動する。詳しくは、当接プレート50が引張バネ45の付勢力によってポール30側へ回動する。このとき、当接プレート50の係合片50bが挟持プレート60の係合部60cを押圧することで、挟持プレート60も当接プレート50と一体的に回動することになる。このとき、当接プレート50の係合片50bは、ベースプレート22のフック案内孔28内をスライド移動する。係合片50bがフック案内孔28に係合することで、当接プレート50及び挟持プレート60の回動限界が規制される。ストライカ3を凹部21から退出させ、操作レバーの操作力が除去されると、ポール30がロック方向(フック側)へ回動する。具体的には、追込プレート40が引張バネ45の付勢力によって再度フックに近接する方向へ回動する。これに伴い、ポール30が追込突起30cにおいて追込プレート40に押圧されながら挟持プレート60側へ回動することになる。これにより、挟持プレート60の係合部60cとポール30の側面とが係合し、ロック解除状態が保持される。
再度ストライカ3をロック機構20と係合し、図1に示すように格納シート1をフロア13へロックする場合は、ストライカ3が凹部21に受け入れられることで、まず、図9に示すロック初期状態になる。詳しくは、ストライカ3が凹部21に受け入れられると、当接部50aがストライカ3によって押し上げられ、当接プレート50が引張バネ45の付勢力に抗してロック方向(反時計回り)へ回動する。これに伴い、挟持プレート60が係合凹部60bにおいて当接プレート50の係合片50bによって押圧され、当該挟持プレート60も当接プレート50と共に回動する。これに伴い、挟持プレート60の係合部60cの上面とポール30の側面との係合が解除され、ポール30の回動規制が解除される。すると、引張バネ45の付勢力によってポール30の係合突起30bが追込プレート40に押圧されながら、ポール30がポール支持軸24を中心としてロック保持方向へ反時計回りに回動する。これにより、ポール30の係合面30dが挟持プレート60の係合面60dと係合することで、ロック状態が保持される。このとき、ポール30と当接部50aとが異なる平面において回動することで、ポール30と当接部50aとが干渉することなく、且つロック状態においてポール30と当接部50aとが厚み方向に重なることで、ロック機構20の大型化が避けられている。
この図9に示すロック初期状態から、追込プレート40が引張バネ45の付勢力によってさらにロック方向へ回動し、図2に示すように、挟持部60aがさらにロック方向へ押圧される。詳しくは、追込プレート40がさらにロック方向へ回動すると、ポール30の追込突起30cが追込プレート40の追込面40b上を摺動しながら、当該追込プレート40の追込面40bによってポール30の追込突起30cが斜め上方へ押圧される。これに伴い、ポール30がポール支持軸24を支点として斜め上方へ押し上げられ、当該ポール30と係合している挟持プレート60の係合部60cが、ロック方向へ押圧される。これにより、挟持部60aもさらにロック方向へ押圧され、ストライカ3と挟持部60a及び凹部21とのガタ詰めが行われる。なお、ポール30の上方移動に伴い、ポール30の案内突起30aもカバープレート23のポール案内孔29内において上方へ移動するが、当該ポール案内孔29の先端部には、上方へ膨出した膨出部29aが形成されていることで、ポール30の上方移動を許容できる。
(変形例)
上記実施例では、フックを構成する当接部50aと挟持部60aとを別部材によって構成したが、当接部と挟持部と有するフックを一部材として一体形成することも可能である。例えば、フック基部をポールよりも肉厚に形成し、ポールの厚みよりはみ出したフックの厚み部分において、ポールと干渉しないように薄肉の当接部を延在させることができる。
また、上記実施例では、凹部21の開口方向を上下方向として、ストライカ3を下方から凹部21内へ受け入れているが、ロック装置2を上下反転して、ストライカ3を上方から凹部21内に受け入れるように設置することもできる。また、凹部21の開口方向を左右方向として、ストライカ3を左方又は右方から凹部21内へ受け入れるように設置することもできる。
1 格納シート
2 ロック装置
3 ストライカ
13 フロア
20 ロック機構
21 凹部
22 ベースプレート
23 カバープレート
24 ポール支持軸
25 フック支持軸
28 フック案内孔
29 ポール案内孔
30 ポール
30a 案内突起
30b 係合突起
30c 追込突起
40 追込プレート
40b 追込面
42 係合孔
45 引張バネ
50 当接プレート
50a 当接部
50b 係合片
60 挟持プレート
60a 挟持部
60c 係合部
60d 係合面
60 当該挟持プレート
60c 当該係合凹部
100 ポール
101 フック
103 ポール支持軸
104 フック支持軸

Claims (2)

  1. 互いに係止される二部材の一方に設けられたストライカと、二部材の他方に設けられたロック機構とからなり、
    前記ロック機構は、前記ストライカを受け入れ可能な凹部を有するベースプレートと、該ベースプレートに回動自在に軸支され、前記ベースプレートの凹部との間で前記ストライカを挟持したロック状態を形成するフックと、前記フックの対向位置において前記ベースプレートに回動自在に軸支され、前記フックと係合することで該フックをロック状態に保持するポールとを備え、
    前記フックは、前記凹部内へ進入してきた前記ストライカと当接することで、前記フックをロック方向へ回動させる当接部と、前記ストライカを前記凹部との間で挟持する挟持部とを有するロック装置であって、
    前記ポールを軸支するポール支持軸は、前記凹部の開口方向において前記フックを軸支するフック支持軸より前記凹部側に配設されており、
    前記ポール支持軸に、前記ロック状態にあるフックをロック方向へさらに押圧するよう前記ポールを移動させる追込プレートが回動自在に軸支されており、
    前記挟持部は前記ポールと同一平面において回動するが、前記当接部、前記追込プレート、及び前記ポールはそれぞれ同一平面に無く、前記ロック状態において前記当接部、前記追込プレート、及び前記ポールがそれぞれ厚み方向に重なることを特徴とする、ロック装置。
  2. 前記フックを構成する当接部と挟持部とが、別部材によって構成されていることを特徴とする、請求項1に記載のロック装置。

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