JP5486393B2 - 空圧緩衝器 - Google Patents

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この発明は、空圧緩衝器に関し、特に、たとえば、車両におけるサスペンション装置に利用される空圧緩衝器の改良に関する。
車両におけるサスペンション装置に利用される空圧緩衝器としては、従来から種々の提案があるが、その中で、たとえば、特許文献1に開示の提案にあっては、封入気体の漏出を回避しながら伸縮作動性を保障する。
すなわち、この特許文献1に開示の空圧緩衝器にあっては、凡そこの種の空圧緩衝器がそうであるように、たとえば、下端側部材とされて不活性ガスなどの適宜の気体が適宜の気圧下に封入されて車両における車軸側に連結されるシリンダ体内に上端側部材とされて車両における車体側に連結されるロッド体が出没可能に挿通されてなる。
そして、この空圧緩衝器にあって、シリンダ体の上端開口は、基本的には、軸芯部にロッド体を貫通させるロッドガイドで封止され、このロッドガイドを有する部分、すなわち、ロッドガイド部分は、ロッド体の外周に摺接する第一のチェックシールを有すると共に、この第一のチェックシールの下方に、すなわち、シリンダ体内寄りに軸芯部をロッド体が貫通する油溜り凹部を有する。
そしてまた、この空圧緩衝器にあって、ロッドガイド部分は、特許文献1に開示されるところを具体化する図5に示すように、油溜り凹部Rとシリンダ体1内との連通を許容するドレン通路Lを有すると共に、このドレン通路Lに配設されて油溜り凹部Rからの流体のシリンダ体1内への流出を許容するが、その逆となるシリンダ体1内からの流体の油溜り凹部Rへの流入を阻止するチェック弁Cを有する。
それゆえ、この空圧緩衝器にあっては、油溜り凹部Rにおける油面Oの上方の気室(符示せず)部分がシリンダ体1内に連通し得ることになり、このとき、図5中に示すように、油溜り凹部Rにおける油面Oの位置が下がっている場合であれ、図示しないが、油溜り凹部Rにおける油面Oの位置が最も上昇している場合であれ、油溜り凹部Rが異常高圧になると、この異常高圧をシリンダ体1内に解放し得る。
その結果、この空圧緩衝器にあっては、この油溜り凹部Rにおける異常高圧をシリンダ体1内に解放し得るから、少なくとも、この油溜り凹部Rの上方に配置されるチェックシール、すなわち、ロッドガイド3部分に配設されて内周をロッド体2の外周に摺接させる第一のチェックシールS1における破損などの故障に起因する封入気体の外部への漏出を回避し得ることになる。
一方、この空圧緩衝器にあっては、油溜り凹部Rに収容される潤滑油がロッド体2の外周に付着してロッド体2の外周に潤滑油膜を形成し、ロッド体2のシリンダ体1に対する出没、すなわち、空圧緩衝器における伸縮作動の際の摺動性を保障する。
そして、この空圧緩衝器にあっては、上記のドレン通路Lが油溜り凹部Rからの流体のシリンダ体1内への流出を許容するが、その逆となるシリンダ体1内からの流体の油溜り凹部Rへの流入を阻止するチェック弁Cを有するから、シリンダ体1内の流体たる気体が金属粉などの異物を混入する場合でも、この異物を混入する気体が油溜り凹部Rに流入することがなく、この油溜り凹部Rに収容される潤滑油における異物の混入による劣化が阻止される。
上記した目的を達成するため、本発明に係る空圧緩衝器は、気体を封入する有底筒状のシリンダ体と、シリンダ体内に摺動自在に収装され、シリンダ体内にロッド側室及びピストン側室を画成するピストン部と、ピストン部に連結し、シリンダ体内に出没可能に挿通するロッド体と、ロッド体に付着させる潤滑油を収容する油溜り凹部を有し、ロッド体を貫通させてロッド側室の上方に設けられる油溜りケースと、油溜り凹部の下方に設けられ、ロッド体に摺接するチェックシールと、ロッド体に貫通されて油溜りケースの下方に分離可能に設けられ、チェックシールに当接する当接部材と、当接部材とロッド体との間に設けられ、内周がロッド体の外周に摺接する動圧制御用シールと、を備える。
特開2009‐41766号公報(要約,明細書中の段落0030,図1参照)
しかしながら、上記した特許文献1に開示の空圧緩衝器にあっては、封入気体の漏出阻止および伸縮作動性が保障される点で、基本的に問題がある訳ではないが、利用の実際を勘案すると、些かの不具合があると指摘される可能性がある。
すなわち、上記した空圧緩衝器にあっては、ロッドガイド3部分に油溜り凹部Rの下方に位置決められて内周がロッド体2の外周に摺接する第二のチェックシールS2を有する。
それゆえ、この空圧緩衝器にあっては、油溜り凹部Rの下方に第二のチェックシールS2を有するから、油溜り凹部Rからの潤滑油がロッド体2との間の隙間を介してシリンダ体1内に流出されなくなり、油溜り凹部Rに収容される潤滑油における必要量を保障し得る。
しかし、たとえば、シリンダ体1内をピストン部Pが上昇する速度が高速になるなどで、シリンダ体1の圧力が第一のチェックシールS1に及ぶことが危惧される。
そして、このことが繰り返されると、第一のチェックシールS1における耐久性が低下されて、この第一のチェックシールS1が所定のシール機能を発揮し得なくなり、封入気体の外部への漏出する危惧がある。
この発明は、上記した事情を鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、封入気体の漏出を阻止するのはもちろんのこと、油溜り凹部における潤滑油の収容量を保障し得て伸縮作動性を恒久的に保障し、その汎用性の向上を期待するのに最適となる空圧緩衝器を提供することである。
上記した目的を達成するために、この発明による空圧緩衝器の構成を、基本的には、適宜の気体を封入して車両における車軸側部材とされるシリンダ体と、このシリンダ体内に出没可能に挿通されて車両における車体側部材とされるロッド体と、このロッド体の先端部に保持されながらシリンダ体内に摺動可能に収装されてシリンダ体内に画成するロッド側室とピストン側室との連通を許容するピストン部とを有し、シリンダ体内でピストン部が摺動する伸縮作動時に所定の減衰作用をする一方で、軸芯部にロッド体を貫通させながらシリンダ体の上端開口を閉塞するロッドガイドを有すると共に、このロッドガイドを有するロッドガイド部分がロッド体の外周に摺接してシリンダ体内の封入気体の外部への漏出を阻止する第一のチェックシールと、軸芯部を貫通するロッド体の外周に附着する潤滑油を収容させる油溜り凹部と、この油溜り凹部の下方に位置決められながらロッド体の外周に摺接して油溜り凹部の潤滑油のシリンダ体内への漏出を阻止する第二のチェックシールと、油溜り凹部とシリンダ体内との連通を許容するドレン通路と、このドレン通路中に配設されて油溜り凹部から流体のシリンダ体内への流出を許容するがシリンダ体内からの流体の油溜り凹部への流入を阻止するチェック弁とを有してなるとする。
本発明に係る空圧緩衝器によれば、動圧制御用シールが当接部材とロッド体との間に設けられ、当該動圧制御用シールの内周がロッド体の外周に摺接する。これにより、空圧緩衝器が高速で伸長作動してロッド側室が急激に高圧状態になったとしても、その高圧がチェックシールに作用されることを阻止する。この結果、チェックシールにおけるシール機能を恒久的に保障できる。
また、当接部材が油溜りケースと分離可能に設けられるので、チェックシールを油溜り凹部の下方に設けることが容易になる。
この発明による空圧緩衝器を破断して示す部分縦断面正面図である。 図1の空圧緩衝器におけるシリンダ体の上方部となるヘッド端部を拡大して示す部分半截縦断面図である。 チェック弁たるリーフバルブに撓み荷重を付加する構成を示す部分拡大縦断面図で、(A)は、バルブシート面が段差を有する状態を示し、(B)は、リーフバルブが厚み部材を連設する状態を示す。 チェック弁たるリーフバルブに撓み荷重を付加する他の構成を示す部分拡大縦断面図である。 従来例とされる空圧緩衝器を図1と同様に示す図である。
以下に、図示した実施形態に基づいて、この発明を説明するが、この発明による空圧緩衝器は、図1に示すように、基本的には、前記した従来例とされる図5に示す空圧緩衝器と同様の構成を有してなる。
それゆえ、この図1に示すところにおいて、その構成が図5に示すところと同様となるところについては、図中に同一の符号を付し、要する場合を除き、その詳しい説明を省略する。
すなわち、先ず、この発明による空圧緩衝器は、この実施形態にあって、詳しくは図示しないが、車両におけるサスペンション装置に利用されるとし、また、伸縮作動性が保障されると共に、封入気体の漏出が回避される。
そのため、この空圧緩衝器は、適宜の気体を適宜の圧力下に封入して車両における車軸側部材とされるシリンダ体1と、このシリンダ体1内に出没可能に挿通されて車両における車体側部材とされるロッド体2と、このロッド体2の図中で下端部となる先端部に保持されながらシリンダ体1内に摺動可能に収装されてシリンダ体1内にロッド側室R1とピストン側室R2とを画成するピストン部Pとを有してなる。
そして、この空圧緩衝器にあって、ピストン部Pは、シリンダ体1内を摺動する昇降時に上記のロッド側室R1とピストン側室R2との連通を許容すると共に、この連通時に所定の減衰作用の具現化を可能にする伸側減衰手段および圧側減衰手段を有し、この各側の減衰手段は、伸側減衰バルブV1と圧側減衰バルブV2とからなる。
ちなみに、この空圧緩衝器にあっては、シリンダ体1内には、適宜の気体、たとえば、不活性ガスなどが適宜の気圧下に封入されるから、ロッド側室R1とピストン側室R2とにおける受圧面積差から、ピストン部Pがシリンダ体1内を上昇する方向、すなわち、伸長方向に附勢されることになり、封入される気圧に基づくロッド反力を具有する。
つぎに、この空圧緩衝器にあって、シリンダ体1の上端開口は、基本的には、摺動性を保障するブッシュBの配設下に軸芯部にロッド体2を貫通させるロッドガイド3で閉塞されるが、図示するところでは、後述する油溜り凹部Rを形成する油溜りケース4がシリンダ体1の上端開口を閉塞している。
このとき、油溜りケース4は、図示するところにあって、軸芯部にロッド体2を貫通させる有底筒状に形成され、内側の凹部(符示せず)に潤滑油を収容し、この潤滑油がロッド体2の外周に附着して、ロッド体2の外周に潤滑油膜を形成させる。
ところで、この油溜りケース4は、図示するところにあって、下端側の外周がシリンダ体1の上端部の内周に螺着されるが、このとき、上端外フランジ部4aとシリンダ体1の上端との間にシリンダ体1の上方部とされるほぼ筒状に形成の延設部5の下端内フランジ部5aを挟持する。
そして、この延設部5の内側には、ロッドガイド3が油溜りケース4上に載置される態勢に収容されると共に、このロッドガイド3上に軸芯部にロッド体2を貫通させるシールケース6が載置される態勢に収容される。
ちなみに、この延設部5は、シリンダ体1の上端部への延設に先立って、内側に油溜りケース4,ロッドガイド3およびシールケース6を順次収装させると共に爾後に上端部5bを内側に折り曲げるようにしてアッセンブリ化され、この態勢で軸芯部にロッド体2を貫通させるように形成される。
そして、上記の延設部5には有頭筒状に形成されて軸芯部にロッド体2を挿通させるキャップ7が螺着され、このキャップ7の内周側部は、シールケース6の内周側上端部に形成の環状溝部6aに収装の外側シールSを覆うようにして、外側シールSのその収容位置からの抜け出しを阻止する。
ちなみに、この外側シールSは、ロッド体2の外周に附着するダストをロッド体2がシリンダ体1内に没入するときに掻き落し、また、シールケース6は、内周側下端部に形成の環状溝部6bに第一のチェックシールS1を収容し、この第一のチェックシールS1は、シリンダ体1内に封入された気体が外部に漏出するのを阻止する一方で、前記したブッシュBを交して上昇してくるロッド体2の外周に附着の潤滑油膜を掻き落して残し、潤滑油がロッド体2の外周に附着したまま外部に突出して潤滑油を漏出させるのを阻止する。
そしてまた、シールケース6の外周には、シール6cが介装されて、シリンダ体1内からの流体が延設部5と油溜りケース4およびロッドガイド3の外周を交して外部に漏出するのを阻止する。
以上のように形成された空圧緩衝器にあって、油溜りケース4は、油溜り凹部Rとシリンダ体1内との連通を許容するドレン通路Lを有し、このドレン通路Lは、油溜り凹部R内からの流体のシリンダ体1内への流出を許容するが、その逆となる流れ、すなわち、シリンダ体1内からの流体の油溜り凹部Rへの流入を阻止するチェック弁Cを配設させてなる。
先ず、油溜りケース4は、図2に示すように、有底筒状に形成されて軸芯部に第二のチェックシールS2の配設下にロッド体2を貫通させ、内側を油溜り部にして潤滑油を収容させている。
このとき、第二のチェックシールS2は、ロッド体2がシリンダ体1内に侵入するとき、ロッド体2の外周に附着した潤滑油膜を掻き落して油溜り凹部Rに残し、油溜り凹部Rの潤滑油がロッド体2の外周に附着したままシリンダ体1内のロッド側室R1に浸出する、すなわち、流出するのを阻止する。
そして、ドレン通路L(図1参照)は、図2に示すところでは、油溜りケース4の筒部(符示せず)の上端部に、つまり、前記した上端外フランジ部4aに径方向に形成されて内側端が油溜り凹部Rに連通する切欠溝4bと、油溜りケース4の筒部に図中で上下方向となる軸線方向に開穿されて上端が上記の切欠溝4bに連通する縦孔4cとからなる。
そしてまた、上記の切欠溝4bの内側端は、油溜り凹部Rにおける油面Oの上に、すなわち、符示しない気室部分に開口する。
それゆえ、このドレン通路Lにあっては、たとえば、油溜り凹部Rに収容される潤滑油がいわゆるオーバーフローする状況になるときには、このオーバーフローする分の潤滑油をシリンダ体1内に流出させることになり、その結果、ドレン通路Lを有することで、油溜り凹部Rに適量となる潤滑油を収容する状態を現出し得る。
一方、チェック弁C(図1参照)は、この発明にあって、リーフバルブ10からなり、このリーフバルブ10は、言わば適宜の方策で上記のドレン通路Lの下流側端、すなわち、上記の縦孔4cの下端開口をシリンダ体1内のロッド側室R1側から開放可能に閉塞する。
このように、チェック弁Cがリーフバルブ10からなることで、チェック弁10の構成を簡単にすることが可能になり、その結果、部品コストを安価にして、最終製品たる空圧緩衝器における製品コストの低廉化に寄与する。
ちなみに、上記のドレン通路Lにチェック弁Cを配設することで、シリンダ体1内の気体が油溜り凹部Rに流入する事態の発現を阻止でき、その結果、シリンダ体1内の気体が極めて細かい金属粉を混入する場合でも、この金属粉を混入する気体の油溜り凹部Rへの流入を阻止でき、したがって、金属粉の混入による潤滑油の劣化を阻止することが可能になる。
ところで、この発明にあっては、上記したように油溜り凹部Rに収容の潤滑油中に異物が混入することがあり、したがって、これに対処しようとするが、その必要性は、以下にある。
すなわち、凡そ空圧緩衝器と称されるものには種々の態様のものがあるが、たとえば、ガススプリングと称される空圧緩衝器にあっては、油溜り凹部Rなどに収容の潤滑油中に異物が混入することを危惧しなくても済む。
つまり、上記のガススプリングが利用される実態を見ると、たとえば、排煙ダンパとされる場合、このダンパが伸縮作動することは稀で、のみならず、いわゆる伸縮作動が連続して長時間続行されることもない。
また、ガススプリングがシートダンパとされたり、背凭れダンパとされたりする場合であっても、そのダンパたる空圧緩衝器が頻繁にしかも長時間に亘って伸縮作動されることはない。
それゆえ、上記の排煙ダンパやシートダンパ、あるいは、背凭れダンパとされる空圧緩衝器にあっては、頻繁に長時間連続して伸縮作動しないから、潤滑油が変性する以外に汚れる機会も余りなく、したがって、潤滑油の汚れに対する対策を考慮する必要がないと言い得る。
それに対して、この空圧緩衝器が長時間に亘って伸縮作動することがあるのは、この空圧緩衝器が車両におけるサスペンション装置を構成する場合であり、この場合には、シリンダ体1内をピストン部Pが頻繁に往復作動し、また、ときとして空圧緩衝器に横力が作用することもあって、シリンダ体1内におけるピストン部Pの摺動も常に抵抗が少ないとは言い難くなり、極めて細かい金属粉からなるダスト、つまり、異物が発生し漂うことが容易に想定できる。
このことからすると、この発明が目的とするように、空圧緩衝器が車両におけるサスペンション装置を構成するものであるとき、上記の異物が油溜り凹部Rに収容の潤滑油中に混入することを阻止する必要がある。
以上のことからして、この発明にあっては、前記したように、油溜り凹部Rに異物を混入させないようにするためにドレン通路Lにチェック弁Cを有するとする。
上記のような前提の下に、この発明にあって、チェック弁Cを構成するリーフバルブ10は、適宜の方策であらかじめ撓み荷重が付加され、撓み荷重があらかじめ付加されることで、いわゆるバルブシート部に対するリーフバルブ10の密着性が向上され、結果として、チェック弁Cがチェック弁として充分に機能することを保障する。
そこで、この発明にあって、チェック弁Cを構成するリーフバルブ10は、あらかじめ撓み荷重が付加されてなるとするもので、その具体的な方策としては、図2および図4に示すところでは、当接部材8が利用されるが、この当接部材8は、この発明にあって、後述するように、動圧制御用シールS3を配設させる部材にもなる。
すなわち、先ず、当接部材8は、図示するところにあって、前記した第二のチェックシールS2を所定位置に定着させるための部材とされ、軸芯部にロッド体2を貫通させる環状に形成されながら油溜りケース4の底部に隣接される。
つまり、油溜りケース4とこの当接部材8とは、言わば分割形成されており、したがって、この当接部材8が油溜りケース4の底部から分離されているとき、油溜りケース4における内周側下端部に形成の環状溝部4dに第二のチェックシールS2を収容するのが容易になる。
一方、この当接部材8は、図示するところにあって、厚肉に形成されて、内周側端部の肉厚部に動圧制御用シールS3を有し、この動圧制御用シールS3の内周をロッド体2の外周に摺接させている。
その結果、たとえば、この空圧緩衝器が高速で伸長作動するなどし、したがって、ロッド側室R1が言わば急激な高圧状態になるときに、この高圧作用が第一のチェックシールS1に作用することを阻止し得て、第一のチェックシールS1をいたずらに劣化させないことが可能になる。
ちなみに、第二のチェックシールS2は、ロッド側室R1からの高圧を言わば抵抗なく油溜り凹部Rに及ばせるから、この第二のチェックシールS2がロッド側室R1からの高圧で劣化されることはない。
つまり、前述したことであるが、たとえば、シリンダ体1内をピストン部Pが上昇する速度が高速になるなどで、シリンダ体1の圧力が第一のチェックシールS1に及ぶことが危惧される。
そして、このことが繰り返されると、第一のチェックシールS1における耐久性が低下されて、封入されている気体の外部への漏出を阻止し得なくなる。
そこで、この発明にあっては、上記の動圧制御用シールS3をその上方にある第二のチェックシールS2に直列させるように配設して、シリンダ体1内の高圧が第一のチェックシールS1に作用することを阻止する。
ところで、上記の当接部材8を油溜りケース4の底部に連結させるには、図2に示すところでは、締付ボルト12が利用されるとし、この締付ボルト12は、当接部材8を挿通しながら油溜りケース4の底部に螺入される。
このとき、当接部材8は、図2中での左側部となる外周側部でリーフバルブ10の基端部、すなわち、リーフバルブ10が円弧状もしくは扇形に形成される場合に、図2中で右側端部となる基端部を、また、リーフバルブ10が環状に形成される場合に、図2中で右側端部となる内周側端部を油溜りケース4の底部との間に挟持する。
そしてこのとき、図示するところにあっては、油溜りケース4における底面がバルブシート面に設定されて、このバルブシート面にリーフバルブ10の外周側部、つまり、撓み側部が密着される。
しかも、このバルブシート面に対する密着時にリーフバルブ10に撓み荷重が付加され、これによって、撓み荷重が付加されない場合に比較して、バルブシート面に対する密着性が向上されるから、シリンダ体1内のロッド側室R1からの気体が前記したドレン通路Lを通過して油溜り凹部Rに簡単には流入し得ないことになる。
リーフバルブ10に撓み加重を付加するには、結果的に、リーフバルブ10にあって、固定側となる基端部に対して撓み端部がバルブシート面位置として高くなっていれば足りる。
たとえば、図3(A)に示すところは、図2に示すところを拡大したものであるが、この図3(A)に示すように、油溜りケース4における底面に段差4eを設けるとしても良く、また、図3(B)に示すように、リーフバルブ10の撓み端部にいわゆる下駄を履かせるように厚み部材13を連設しても良い。
そして、部品製作の観点からすれば、油溜りケース4の底部に段差4eを設ける場合に比較して、リーフバルブ10の外周側部に厚み部材13を連設する方が簡単にして、製造コストを安価にすると言い得るであろう。
ところで、当接部材8を利用しながらリーフバルブ10に撓み荷重を付加するとしても、前記した図2に示す実施形態に代えて、図4に示すように、締付ボルト12の利用を省略しても良い
すなわち、この実施形態にあっては、当接部材8が油溜りケース4の底部に螺着されるもので、油溜りケース4の底部に雌ネジ4fが形成され、当接部材8に雄ネジ8aが形成される手間を要する反面、締付ボルト12を不要にするから、部品点数の削減の上からは有利になると言い得る。
なお、この図4に示すところにあっては、油溜りケース4の底部に段差4eを設けてなるが、これに代えて、図示しないが、前記した図3(B)に示すように、リーフバルブ10が外周側部に厚み部材13を連設させても良いことはもちろんである。
また、この実施形態にあっては、当接部材8の内周側部に動圧制御用シールS3が収装されてなると共に、当接部材8の内周側上端部に形成の環状溝部8bに前記した第二のチェックシールS2が収容されてなるので、前記した図2に示す実施形態の場合に比較して、第二のチェックシールS2の配設、つまり、所定位置への組み込み作業が容易になる利点がある。
以上ように、この発明の空圧緩衝器にあっては、ドレン通路Lに配設されるチェック弁Cがリーフバルブ10からなると共に、このリーフバルブ10にあらかじめ撓み荷重が付加されてなるから、リーフバルブ10のバルブシート面たる油溜りケース4の底面に対する密着性が向上されて、リーフバルブ10にあらかじめ撓み荷重が付加されていない場合に比較して、シリンダ体1内の異物である金属粉を混入する気体が油溜り凹部Rに流入する機会が大幅に減り、油溜り凹部Rに収容されている潤滑油が異物の混入で劣化され難くなり、ロッド体2のシリンダ体1に対する潤滑性が保障されて、空圧緩衝器における伸縮作動性が恒久的に保障される。
そして、この発明の空圧緩衝器にあっては、内側に油溜り凹部Rを形成する油溜りケース4における底部に第二のチェックシールS2を配設するから、この第二のチェックシールS2で溜り凹部Rに収容の潤滑油がロッド体2との間の隙間を介してシリンダ体1内に流出することを阻止でき、油溜り凹部Rに収容される潤滑油の量を最適に維持して、ロッド体2のシリンダ体1に対する摺動性、つまり、この空圧緩衝器における伸縮作動性を恒久的に保障し得ることになる。
そしてまた、この発明の空圧緩衝器にあっては、上記の第二のチェックシールS2の下方に動圧制御用シールS3を直列させるから、シリンダ体1内の高圧が第一のチェックシールS1に作用することを阻止でき、この第一のチェックシールS1におけるシール機能の低下を回避し、封入気体の外部への漏出を恒久的に回避できる。
前記したところでは、この発明の空圧緩衝器が単筒型に形成されてなるとしたが、この発明が意図するところからすれば、図示しないが、シリンダ体1の外に外筒を有すると共に、この外筒とシリンダ体1との間をリザーバに設定する複筒型に形成されてなるとしても良く、この場合に、ロッドガイド3は、シリンダ体1および外筒の上端を閉塞し、このロッドガイド3に形成されて内周側端が油溜り凹部Rに開口するドレン通路Lの下流側端は、上記のリザーバに開口する。
また、前記したところでは、この発明が空圧緩衝器であるとしたが、この発明が意図するところを勘案すると、作動流体として気体を利用するのを主たる構成とする限りには、シリンダ体1中に潤滑保障のための潤滑油を有する空圧緩衝器にこの発明が具現化されても良く、その場合の作用効果に異なるところがないのももちろんである。
そして、前記したところでは、図示するところを含めて、空圧緩衝器が正立型に設定されてなる場合を例にして説明したが、この発明が意図するところ、すなわち、油溜り凹部Rに連通のドレン通路Lに設けるチェック弁Cにおける機能向上の点からすれば、空圧緩衝器が倒立型に設定されてなるとしても良いことはもちろんである。
車両におけるサスペンション装置に利用されるのに向き、特に、作動流体としてシリンダ体内に収容される気体中に細かい金属粉が混入することが懸念される空圧緩衝器への具現化に向く。
1 シリンダ体
2 ロッド体
3 ロッドガイド
4 油溜りケース
4a 上端外フランジ部
4b 切欠溝
4c 縦孔
4e 段差
4f 雌ネジ
5 延設部
5a 下端内フランジ部
5b 上端部
6 シールケース
6a,6b,8b 環状溝部
6c シール
7 キャップ
8 当接部材
8a 雄ネジ
10 リーフバルブ
12 締付ボルト
13 厚み部材
B ブッシュ
C チェック弁
L ドレン通路
O 油面
P ピストン部
R 油溜り凹部
R1 ロッド側室
R2 ピストン側室
S 外側シール
S1 第一のチェックシール
S2 第二のチェックシール
S3 動圧制御用シール
V1 伸側減衰バルブ
V2 圧側減衰バルブ

Claims (2)

  1. 気体を封入する有底筒状のシリンダ体と、
    前記シリンダ体内に摺動自在に収装され、前記シリンダ体内にロッド側室及びピストン側室を画成するピストン部と、
    前記ピストン部に連結し、前記シリンダ体内に出没可能に挿通するロッド体と、
    前記ロッド体に付着させる潤滑油を収容する油溜り凹部を有し、前記ロッド体を貫通させて前記ロッド側室の上方に設けられる油溜りケースと、
    前記油溜り凹部の下方に設けられ、前記ロッド体に摺接するチェックシールと、
    前記ロッド体に貫通されて前記油溜りケースの下方に分離可能に設けられ、前記チェックシールに当接する当接部材と、
    前記当接部材と前記ロッド体との間に設けられ、内周が前記ロッド体の外周に摺接する動圧制御用シールと、を備えることを特徴とする空圧緩衝器。
  2. 当接部材が油溜りケースの底部に螺着され、あるいは、ボルトの利用下に油溜りケースの底部に当接されてなる請求項に記載の空圧緩衝器。
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