JP5142962B2 - フロントフォーク - Google Patents

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この発明は、フロントフォークに関し、特に、二輪車の前輪側に架装されて二輪車の前輪を懸架しながらその前輪に入力される路面振動を吸収する油圧緩衝器たるフロントフォークの改良に関する。
二輪車の前輪側に架装されて二輪車の前輪を懸架しながらその前輪に入力される路面振動を吸収する油圧緩衝器たるフロントフォークとしては、従来から種々の提案がある。
このとき、フロントフォークは、アウターチューブ内にインナーチューブを出没可能に挿通させるが、たとえば、特許文献1に開示されているように、多くのフロントフォークにあって、アウターチューブにおける開口端部たるシールケース部に外側のダストシールに直列する内側のオイルシールを有してなる。
そして、このオイルシールの配設でアウターチューブとインナーチューブとの間に出現する潤滑隙間に流入する潤滑用の作動油が外部に漏出することを阻止している。
それゆえ、シールケース部にオイルシールを有してなるフロントフォークにあっては、オイルシールによる所定のシール機能の発揮されてアウターチューブとインナーチューブとの間の潤滑隙間への作動油の流入が保障され、アウターチューブに対するインナーチューブの円滑な出没が可能になる。
特開2008‐64180公報(要約,明細書中の段落0004から同0006,同0008,同0021から同0024,図1参照)
しかしながら、上記した特許文献1に開示の提案にあっては、オイルシールによるシール機能の発揮でアウターチューブとインナーチューブとの間の潤滑隙間への作動油の流入を保障してアウターチューブとインナーチューブとの間の摺動性を保障し得る点で、基本的に問題がある訳ではないが、フロントフォークの現況を鑑みると、些か不具合があると指摘される可能性がある。
すなわち、上記した特許文献1に開示のものを含めて、凡そこれまでに提案されているフロントフォークにあっては、アウターチューブとインナーチューブとの間に出現する潤滑隙間への作動油の流入は、インナーチューブ内の作動油をインナーチューブに開穿の連通孔を介して流入させることで実現される。
そして、この連通孔は、たとえば、フロントフォークがアウターチューブを車体側チューブにすると共にインナーチューブを車輪側チューブにする倒立型に設定される場合に、インナーチューブの開口端たる上端部に近いところに開穿される。
ちなみに、インナーチューブの上端部の外周に外周がアウターチューブの内周に摺接する軸受(あるいはピストン)を有する場合には、上記の連通孔は、この軸受(あるいはピストン)の下方に位置決められる。
一方、たとえば、特開2005‐30534公報に開示されているように、近年では、フロントフォークが内蔵するダンパにおいて、ダンパ内にフリーピストンを有するなどでダンパ内を高圧傾向に維持して、最伸長状態にあるフロントフォークが収縮作動を開始する当初から安定的な減衰作用の発現を可能にする提案がなされるに至っている。
このダンパ内を高圧傾向に維持するフロントフォークにあっては、フロントフォーク内である限りには、ダンパの外も高圧傾向に維持され、したがって、この高圧化の影響が上記したインナーチューブ内からアウターチューブとインナーチューブとの間の潤滑隙間にも及ぶことになる。
その結果、アウターチューブにおけるシールケース部内の構成がこれまでのままのフロントフォーク内が高圧傾向に維持される場合には、アウターチューブとインナーチューブとの間の潤滑隙間からの作動油の漏れを阻止するオイルシールに所定のシール機能の発揮を期待し得ないことになる。
この発明は、上記した現状を鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、フロントフォーク内が高圧傾向に維持されても、アウターチューブとインナーチューブとの間の潤滑隙間からの作動油の漏れを阻止するオイルシールに所定のシール機能の発揮を期待し得るフロントフォークを提供することである。
上記した目的を達成するために、この発明によるフロントフォークの構成を、基本的には、アウターチューブ内にインナーチューブを出没可能に挿通させるフォーク本体にあって、上記インナーチューブを出没可能に挿通させる上記アウターチューブにおける開口端部の内側に上記インナーチューブの外周に摺接するオイルシールを有してなるフロントフォークにおいて、上記オイルシールにおける耐久性を保障する保障手段を有し、この保障手段が上記インナーチューブの外周に保持されて上記アウターチューブの内周に摺接しながらこのアウターチューブと上記インナーチューブとの間の潤滑隙間を画成するシール部材を有し、このシール部材が上記潤滑隙間における油圧を抑制するとする。
そして、より具体的には、保障手段がアウターチューブ内にインナーチューブが最没入する最収縮作動時にアウターチューブとインナーチューブとの間の潤滑隙間における油圧を抑制するとする。
それゆえ、この発明にあっては、アウターチューブにおける開口端部の内側に配設のオイルシールにおける耐久性が保障手段で保障されるから、内圧がこれまで通りとされる場合はもちろんのこと、内圧が高圧傾向に維持される場合にも、オイルシールの耐久性が保障されて、アウターチューブとインナーチューブとの間の潤滑隙間からの油漏れが阻止される。
そして、保障手段がフォーク本体の最収縮作動時におけるアウターチューブとインナーチューブとの間の潤滑隙間における油圧を抑制する場合には、最収縮作動時以外の言わば平時の伸縮作動時におけるフォーク本体にあっては、保障手段による油圧の抑制の影響を受けないから、オイルシール自体の構造を変更するなどを要せず、また、オイルシールの構造変更に伴うフリクションの増大などを危惧しなくて済む。
以下、図示した実施形態に基づいて、この発明を説明するが、この発明によるフロントフォークは、二輪車の前輪側に架装されて二輪車の前輪を懸架しながらその前輪に入力される路面振動を吸収する油圧緩衝器として機能する。
そして、このフロントフォークは、図示するところでは、フォーク本体が大径のアウターチューブ1を車体側チューブにすると共に小径のインナーチューブ2を車輪側チューブにする倒立型に設定されている。
ちなみに、フォーク本体は、この発明が意図するところからすれば、図示しないが、アウターチューブ1が車輪側チューブとされると共にインナーチューブ2が車体側チューブとされる正立型に設定されても良い。
また、図示しないが、このフロントフォークにあって、アウターチューブ1の上端側部は、ハンドルが連結される二輪車における車体側たるフォークブラケット(あるいはブリッジ)に結合され、インナーチューブ2の下端部は、二輪車における前輪を懸架する。
そして、このフロントフォークにあっては、アウターチューブ1の下端側内にインナーチューブ2の上端側が出没可能に挿通され、インナーチューブ2を出没可能に導入させるアウターチューブ1における図中で下端部となる開口端部たるシールケース部1aにオイルシール3を有してなる。
そしてまた、このフロントフォークにあっては、アウターチューブ1とインナーチューブ2とで形成される内部が適宜の手段で高圧傾向に維持されると共に、上記のオイルシール3における耐久性を保障する保障手段を有してなる。
なお、フロントフォークの内部を高圧傾向に維持する手段としては、任意の手段を選択できるが、たとえば、内蔵されるダンパにおいて、このダンパを構成するシリンダ体内にフリーピストンを有し、このフリーピストンが加圧バネなどで附勢されることで、ダンパ内を高圧傾向に維持する他、フロントフォーク内に油面を境にして画成される気室におけるエア圧をあらかじめ高くするなどがある。
また、保障手段については、後に詳述するが、基本的には、アウターチューブ1内にインナーチューブ2が最没入する最収縮作動時に、アウターチューブ1とインナーチューブ2との間に出現する潤滑隙間Aにおける油圧を抑制する。
ちなみに、図示するフロントフォークにあっては、アウターチューブ1とインナーチューブ2とからなるフォーク本体の軸芯部にダンパを有し、このダンパを構成するシリンダ体Cがインナーチューブ1の軸芯部に起立し、このシリンダ体Cに出没可能に挿通されるロッド体Rがアウターチューブ1の軸芯部に垂設されている。
そして、このフロントフォークにあっては、ダンパにおけるシリンダ体Cとロッド体Rとの間に懸架バネSを有し、この懸架バネSの附勢力でダンパが伸長方向に附勢される、すなわち、フロントフォークが伸長方向に附勢されている。
なお、ダンパは、ロッド体Rがシリンダ体Cに対して出没する際に、すなわち、フロントフォークに同期して伸縮する際にシリンダ体C内に配設の減衰部で所定の減衰作用をするように設定されている。
ところで、上記のシールケース部1aは、オイルシール3を有し、このオイルシール3は、アウターチューブ1とインナーチューブ2との間に出現する潤滑隙間Aからの潤滑油の外部、すなわち、シールケース部1a外への漏れを阻止する。
そして、シールケース部1aは、図示するところでは、ダストシール4を有し、このダストシール4は、外部からのダストの内部への侵入を阻止し、また、このシールケース部1aは、上記のオイルシール3に直列しながらインナーチューブ2の外周に摺接して上記の潤滑隙間Aを画成するアウター側摺接部材、すなわち、図示するところでは、スライドメタル5を有し、このスライドメタル5は、アウターチューブ1に対するインナーチューブ2の摺動性を保障している。
このとき、このフロントフォークにあっては、インナーチューブ2の図中で上端部となる開口端部2aの外周に保持されてアウターチューブ1の内周に摺接しながら上記の潤滑隙間Aを画成するインナー側摺接部材、すなわち、図示するとことでは、軸受6を有し、この軸受6は、インナーチューブ2に対するアウターチューブ1の摺動性を保障している。
なお、図示するシールケース部1aにあっては、上記のオイルシール3のいわゆる抜けを阻止するストップリング31が直列するダストシール4との間に介装され、オイルシール3を所定位置に定着させるホルダ部材32が上記のスライドメタル5との間に介装されている。
上記した構成のシールケース部1aをアウターチューブ1に有するフロントフォークにあって、オイルシール3の耐久性を保障手段で保障するが、この保障手段は、基本的には、前記したように、アウターチューブ1内にインナーチューブ2が最没入する最収縮作動時に、アウターチューブ1とインナーチューブ2との間に出現する潤滑隙間Aにおける油圧を抑制する。
それゆえ、この保障手段は、潤滑隙間Aにおける油圧を抑制する限りにおいて、任意に構成されて良いが、図1、すなわち、図2および図3,図4に示すところでは、前記したアウター側摺接部材たるスライドメタル5と同じく前記したインナー側摺接部材たる軸受6との間となる領域に設けられる。
そして、図1、すなわち、図2に示すところにあっては、保障手段は、インナーチューブ2の外周に保持されてアウターチューブ1の内周に摺接しながら潤滑隙間Aをスライドメタル側部分(符示せず)と軸受側部分(符示せず)とに画成するシール部材7を有してなる。
それゆえ、このシール部材7の配設で、潤滑隙間Aの軸受側部分は、フロントフォーク内に連通する隙間になるのに対して、潤滑隙間Aのスライドメタル側部分は、フロントフォーク内と遮断された隙間になる。
したがって、フロントフォークが最収縮作動して、フロントフォークの内圧が高圧傾向になっても、潤滑隙間Aのスライドメタル側部分がフロントフォークの高圧傾向となる内圧の影響を受けず、その限りにおいて、オイルシール3の機能が損なわれず、この潤滑隙間Aのスライドメタル側部分にある潤滑油が外部に漏れ出なくなると共に、オイルシール3における耐久性が向上される。
そして、この潤滑隙間Aのスライドメタル側部分がフロントフォーク内と遮断されてフロントフォークの内圧の影響を受けないことからすると、フロントフォークが旧来の仕様とされて収縮作動時に内圧を高圧化する場合はもちろんのこと、フロントフォークが最伸長状態にあるときから内圧をあらかじめ大気圧以上、すなわち、高圧化している場合に最収縮作動してさらに高圧化される場合であっても、同様に作用し、同様の効果を得られることになる。
図3に示すところは、保障手段がインナーチューブ2に開穿されて潤滑隙間Aとインナーチューブ2の内側とに連通する絞り孔8を有してなるもので、インナーチューブ2に開穿されて内外の連通を許容する孔が単なる連通孔でなく、絞り孔8とされるところに特徴がある。
すなわち、上記の絞り孔8が単なる連通孔とされる場合には、前記した従来のフロントフォークにおける潤滑隙間にインナーチューブの内側の作動油を流入させるためだけの孔となり、その結果、最伸長状態にあるフロントフォークの内圧があらかじめ高圧化される場合に、オイルシールにおけるシール機能が完全でなくなる点については前述した通りである。
れに対して、この実施形態による場合には、フロントフォーク内が高圧化される場合、潤滑隙間Aが絞り孔8を介してインナーチューブ2の内側、すなわち、フロントフォーク内に連通するから、フロントフォーク内の油圧がそのまま潤滑隙間Aの油圧とならず、その限りにおいて、オイルシール3の機能が損なわれず、この潤滑隙間Aにある潤滑油が外部に漏れ出なくなると共に、オイルシール3における耐久性が向上される。
図4に示すところは、保障手段がインナーチューブ2の外周に保持されてアウターチューブ1内にインナーチューブ2が最没入するときに外周をアウターチューブ1の内周に摺接させるシール部材9を有すると共にインナーチューブ2に開穿されてアウターチューブ1とインナーチューブ2との間に出現する潤滑隙間Aとインナーチューブ2の内側とに連通する絞り孔10を有してなる。
そして、この絞り孔10は、シール部材9と軸受6との間に位置決められており、潤滑隙間Aは、アウターチューブ1の内周に形成のテーパ部分(符示せず)を挟んで軸受側となる隙間部分(符示せず)とスライドメタル側となる隙間部分(符示せず)とを有してなる。
そしてまた、軸受側の隙間部分における径方向の幅に対してスライドメタル側の隙間部分における径方向の幅の方を大きくし、したがって、アウターチューブ1内にインナーチューブ2が最没入するフロントフォークの最収縮作動時には、シール部材9が軸受側の隙間部分に位置決められてアウターチューブ1の内周に摺接し、スライドメタル側の隙間部分をフロントフォーク内と遮断された隙間にする。
その結果、この実施形態にあっても、フロントフォークが最収縮状態になるときには、フロントフォーク内の油圧がそのまま潤滑隙間Aの油圧とならず、その限りにおいて、オイルシール3の機能が損なわれず、この潤滑隙間Aにある潤滑油が外部に漏れ出なくなると共に、オイルシール3における耐久性が向上される。
のみならず、この実施形態の場合にあっては、アウターチューブ1内からインナーチューブ2が最突出する最伸長状態になるときには、潤滑隙間Aが絞り孔10を介して連通するから、この潤滑隙間Aがいたずらに低圧化されず、したがって、潤滑隙間Aにエアレーションを発現させる不具合を招来しない。
図5に示すところは、保障手段がアウターチューブ1におけるキャップ部材C1で閉塞された閉塞端部とインナーチューブ2における開口端部2aとに連結されてその内外の連通を遮断する遮蔽部材11を有してなる。
そして、この実施形態にあって、遮蔽部材11は、折り畳み構造に形成されて伸縮可能とされるベローズからなり、上下端部が適宜の連結具12の利用でキャップ部材C1あるいはインナーチューブ2の開口端部2aに密封構造下に固着されている。
その結果、この実施形態にあっても、潤滑隙間Aがフロントフォークにおける内圧の影響を受けず、その限りにおいて、オイルシール3の機能が損なわれず、この潤滑隙間Aにある潤滑油が外部に漏れ出なくなると共に、オイルシール3における耐久性が向上される。
そして、この実施形態にあっては、前記した図2乃至図4に示す実施形態の場合に比較して、インナーチューブ2にシール部材7(図2参照)やシール部材9(図4参照)を保持させたり、インナーチューブ2に絞り孔8(図3参照)や絞り孔10(図4参照)を開穿したり、さらには、アウターチューブ1の内周を凹ましたり(図4参照)する必要がない点で有利となる。
なお、この図5に示す実施形態にあっては、遮蔽部材11の配設で潤滑隙間Aがフロントフォーク内と遮断された隙間になるから、インナーチューブ2に潤滑隙間Aに連通しながらインナーチューブ2内の作動油を潤滑隙間Aに流入させる連通孔を形成することを要しないことになるが、アウターチューブ1とインナーチューブ2との間におけるいわゆる潤滑保障の観点からすれば、たとえば、前記した絞り孔8(図3参照)がインナーチューブ2に開穿されてなるとしても良いと言い得る。
以上のように、この発明にあっては、アウターチューブ1における開口端部たるシールケース部1aの内側に配設のオイルシール3における耐久性が保障手段で保障されるから、フロントフォークの内圧がこれまで通りとされる場合はもちろんのこと、フロントフォークの内圧が高圧傾向に維持される場合にも、オイルシール3の耐久性が保障されて、アウターチューブ1とインナーチューブ2との間に出現する潤滑隙間Aからの油漏れが阻止される。
そして、保障手段がフロントフォークの最収縮作動時において、潤滑隙間Aにおける油圧を抑制する場合には、オイルシール3自体の構造を変更するなどを要せず、したがって、たとえば、オイルシール3の構造変更に伴うフリクションの増大などを危惧せずしてフロントフォークにおける伸縮作動性を保障し得ることになる。
前記したところでは、インナーチューブ2の開口端部2aの外周に保持されてアウターチューブ1の内周に摺接しながら潤滑隙間Aを画成するインナー側摺接部材が軸受6とされているが、これは、フロントフォークがダンパを内蔵することに起因するもので、したがって、フロントフォークがダンパを内蔵しない場合には、このインナー側摺接部材がピストンとされる。
そして、このインナー側摺接部材がピストンとされる場合でも、アウター側摺接部材たるスライドメタル5と共にアウターチューブ1とインナーチューブ2との間に出現する潤滑隙間Aを画成するのはもちろんである。
また、前記したところでは、アウターチューブ1とインナーチューブ2との間に出現する潤滑隙間Aがフロントフォークの伸縮作動時にその長さを長短する構成、すなわち、スライドメタル5と共に潤滑隙間Aを画成する軸受6がインナーチューブ2に保持されてアウターチューブ1に対して摺動し、したがって、潤滑隙間Aにおける長さを長短する構成とされているが、この発明が意図する潤滑隙間Aにおける油圧の抑制の観点からすれば、軸受6がアウターチューブ1に保持され、したがって、潤滑隙間Aにおける長さが長短されない場合であっても、保障手段が図2に示すシール部材9を有する場合、図3に示す絞り孔10を有する場合、および、図5に示す遮蔽部材を有する場合には、その実施化が可能になる。
そして、前記したところでは、アウター側摺接部材がスライドメタル5とされているが、このアウター側摺接部材がアウターチューブ1に対するインナーチューブ2の摺動性を保障するところを勘案すると、スライドメタル5に代えて、ブッシュとされてなるとしても良い。
さらに、前記したところでは、アウターチューブ1とインナーチューブ2とからなるフォーク本体における内圧が高圧傾向に維持されるとして説明したが、この発明が意図するところからすれば、フォーク本体における内圧が積極的に高圧傾向に維持されていなくても、この発明の具現化が可能になるのはもちろんで、その場合の作用効果も異なることはない。
この発明の一実施形態によるフロントフォークを破断して部分的に示す半截縦断面図である。 図1のフロントフォークにおける要部を拡大して示す部分縦断面図である。 他の実施形態のフロントフォークにおける要部を図2と同様に示す図である。 さらに他の実施形態のフロントフォークにおける要部を図2と同様に示す図である。 さらに他の実施形態のフロントフォークにおける要部を図2と同様に示す図である。
符号の説明
1 アウターチューブ
2 インナーチューブ
1a 開口端部たるシールケース部
2a 開口端部
3 オイルシール
4 ダストシール
5 アウター側摺接部材たるスライドメタル
6 インナー側摺接部材たる軸受
7,9 シール部材
8,10 絞り孔
11 遮蔽部材
12 連結具
31 ストップリング
32 ホルダ部材
A 潤滑隙間
C シリンダ体
C1 キャップ部材
R ロッド体
S 懸架バネ

Claims (6)

  1. アウターチューブ内にインナーチューブを出没可能に挿通させるフォーク本体にあって、上記インナーチューブを出没可能に挿通させる上記アウターチューブにおける開口端部の内側に上記インナーチューブの外周に摺接するオイルシールを有してなるフロントフォークにおいて、上記オイルシールにおける耐久性を保障する保障手段を有し、この保障手段が上記インナーチューブの外周に保持されて上記アウターチューブの内周に摺接しながらこのアウターチューブと上記インナーチューブとの間の潤滑隙間を画成するシール部材を有し、このシール部材が上記潤滑隙間における油圧を抑制することを特徴とするフロントフォーク。
  2. 上記保障手段が上記アウターチューブ内に上記インナーチューブを最没入させる最収縮作動時に上記アウターチューブと上記インナーチューブとの間の潤滑隙間における油圧を抑制する請求項1に記載のフロントフォーク。
  3. 上記アウターチューブにおける開口端部の内側に配設されて上記オイルシールに直列しながら上記インナーチューブの外周に摺接して上記アウターチューブと上記インナーチューブとの間の潤滑隙間を画成するアウター側摺接部材を有すると共に、上記インナーチューブの開口端部の外周に保持されて上記アウターチューブの内周に摺接しながら上記潤滑隙間を画成するインナー側摺接部材を有し、上記保障手段が上記アウター側摺接部材と上記インナー側摺接部材との間となる領域に設けられる請求項1または請求項2に記載のフロントフォーク。
  4. 上記保障手段が上記インナーチューブに開穿されて上記アウターチューブと上記インナーチューブとの間の潤滑隙間と上記インナーチューブの内側とに連通する絞り孔を有する請求項1,請求項2または請求項3に記載のフロントフォーク。
  5. 上記保障手段が上記インナーチューブの外周に保持されて上記アウターチューブ内に上記インナーチューブが最没入するときに外周を上記アウターチューブの内周に摺接させる上記シール部材を有すると共に、上記インナーチューブに開穿されて上記アウターチューブと上記インナーチューブとの間の潤滑隙間とこのインナーチューブの内側とに連通する絞り孔を有する請求項1,請求項2,請求項3または請求項4に記載のフロントフォーク。
  6. 上記フォーク本体における内圧が適宜の手段で高圧傾向に維持される請求項1,請求項2,請求項3,請求項4または請求項5に記載のフロントフォーク。
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