JP2015152024A - サスペンション - Google Patents

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JP2015152024A JP2014023611A JP2014023611A JP2015152024A JP 2015152024 A JP2015152024 A JP 2015152024A JP 2014023611 A JP2014023611 A JP 2014023611A JP 2014023611 A JP2014023611 A JP 2014023611A JP 2015152024 A JP2015152024 A JP 2015152024A
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公昭 牧野
和人 新藤
Kazuto Shindo
和人 新藤
崇彬 中野
Takaaki Nakano
崇彬 中野
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Abstract

【課題】 メインシールの直上部に気体が入り込むことを抑制し、気体がチューブ部材外に漏れることを防ぐことが可能なサスペンションを提供する。
【解決手段】 サスペンションFが車体側のアウターチューブ10と車輪側のインナーチューブ11とからなるテレスコピック型のチューブ部材1と、インナーチューブ11内に貯留される液体の液面L0を介して上側に封入される気体と、アウターチューブ10とインナーチューブ11の重複部の間に形成される筒状隙間Tと、インナーチューブ11の内側と筒状隙間Tとを連通する通孔11aと、通孔11aの上下に配置され筒状隙間Tの開口を塞ぐサブシール3及びメインシール2とを備え、インナーチューブ11内に貯留される液体の液面L0は、通孔11aよりも上側に位置するように設定される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、サスペンションに関するものである。
車両において車体と車輪との間に介装されるサスペンションの中には、車体を弾性支持して路面凹凸による衝撃を吸収するための懸架ばねとして、エアばねを利用するものがある。
例えば、特許文献1に開示のサスペンションは、二輪車や三輪車等の鞍乗型車両において、前輪を懸架するフロントフォークであり、アウターチューブとインナーチューブとからなるテレスコピック型のチューブ部材を備え、このチューブ部材内に気体を圧縮しながら封入して、エアばねからなる懸架ばねとして機能させている。
特開2010−185571号公報
上記サスペンションにおいては、図3に示すように、チューブ部材1の上下の開口を封止部材13,12で塞ぐとともに、アウターチューブ10とインナーチューブ11の重複部の間に形成される筒状隙間Tに作動油を収容し、この筒状隙間Tの下側開口をメインシール2で塞いで筒状隙間Tの作動油の流出を防いでおり、上記構成により、チューブ部材1内の作動油の液面L0を介して上側に形成される気室Gに収容される気体の流出を防いでいる。しかしながら、上記メインシール2が疵付く等の理由により、メインシール2のシール性が低下すると、気体がメインシール2から漏れて所望の反力を得られなくなる問題がある。
具体的には、インナーチューブ11は、上下一対の環状の軸受5,6で軸支されながらアウターチューブ10に出入りしている。そして、上下の軸受5,6が離間して筒状隙間Tが拡大されるサスペンションの圧縮作動時に、気室Gの気体が筒状隙間Tにおけるメインシール2の直上部に入り込む動的な現象が確認されている。そして、サスペンションが伸長作動に転じて両軸受5,6が接近し、筒状隙間Tが縮小されるとき、メインシール2のシール性が低下していると、メインシール2の直上部に入りこんでいた気体がチューブ部材1外に押し出されるという不具合がある。
そこで、本発明の目的は、メインシールの直上部に気体が入り込むことを抑制し、気体がチューブ部材外に漏れることを防ぐことが可能なサスペンションを提供することである。
上記課題を解決するための手段は、車体側のアウターチューブと車輪側のインナーチューブとからなるテレスコピック型のチューブ部材と、上記インナーチューブ内に貯留される液体と、この液体の液面を介して上側に封入される気体と、上記アウターチューブと上記インナーチューブの重複部の間に形成される筒状隙間と、上記インナーチューブに形成されて上記インナーチューブの内側と上記筒状隙間とを連通する通孔と、この通孔よりも下側に配置され上記アウターチューブの内周に保持されて上記インナーチューブの外周面に摺接する環状のメインシールと、上記通孔よりも上側に配置され上記インナーチューブの外周に保持されて上記アウターチューブの内周面に摺接する環状のサブシールとを備え、上記インナーチューブ内に貯留される液体の液面は、上記通孔よりも上側に位置するように設定されることである。
本発明によれば、サブシールとメインシールとの間を液体で満たした状態に維持できるので、メインシールの直上部に気体が入り込むことを抑制し、気体がチューブ部材外に漏れることを防ぐことが可能となる。
本発明の一実施の形態に係るサスペンションの主要部を簡略化して示した縦断面図である。 本発明の一実施の形態に係るサスペンションのサブシール部分を拡大し、具体的に示した縦断面図である。 従来のサスペンションの主要部を簡略化して示した縦断面図である。
以下に本発明の一実施の形態に係るサスペンションについて、図面を参照しながら説明する。いくつかの図面を通して付された同じ符号は、同じ部品か対応する部品を示す。
図1に示すように、本実施の形態に係るサスペンションFは、車体側のアウターチューブ10と車輪側のインナーチューブ11とからなるテレスコピック型のチューブ部材1と、上記インナーチューブ11内に貯留される液体と、この液体の液面L0を介して上側に封入される気体と、上記アウターチューブ10と上記インナーチューブ11の重複部の間に形成される筒状隙間Tと、上記インナーチューブ11に形成されて上記インナーチューブ11の内側と上記筒状隙間Tとを連通する通孔11aと、この通孔11aよりも下側に配置され上記アウターチューブ10の内周に保持されて上記インナーチューブ11の外周面に摺接する環状のメインシール2と、上記通孔11aよりも上側に配置され上記インナーチューブ11の外周に保持されて上記アウターチューブ10の内周面に摺接する環状のサブシール3とを備えている。そして、上記インナーチューブ11内に貯留される液体の液面L0は、上記通孔11aよりも上側に位置するように設定されている。
上記サスペンションFは、本実施の形態において、二輪車や三輪車等の鞍乗型車両の前輪を懸架するフロントフォークであり、前輪を両側から支える一対の緩衝器(一方の緩衝器Aのみを図示し、他方の緩衝器を省略する)と、これら緩衝器Aを連結するとともに車体の骨格となる車体フレームに連結される車体側ブラケット(図示せず)と、各緩衝器Aと前輪の車軸とを連結する車輪側ブラケット12とを備えている。本実施の形態において、対となる緩衝器Aが、共に共通の構成を備えており、各緩衝器Aに本発明が具現化されているが、一方の緩衝器Aにのみ本発明が具現化されるとしてもよい。また、対となる緩衝器Aが異なる構成を備えるとしてもよく、一方の緩衝器Aのみを備えてサスペンションFが構成されるとしてもよい。
上記したように、対となる緩衝器Aは共通の構成を備えているので、以下、一方の緩衝器Aについてのみ詳細に説明する。緩衝器Aは、当該緩衝器Aの外殻となるテレスコピック型のチューブ部材1と、このチューブ部材1内に収容されるダンパ4とを備えており、チューブ部材1とダンパ4との間には、液体を貯留するリザーバRが形成されている。
図1中、液体の液面L0は、インナーチューブ11内に位置しており、チューブ部材1におけるインナーチューブ11内に液体が貯留された状態を示しているが、液体の液面L0がアウターチューブ10内に位置し、インナーチューブ11からアウターチューブ10にかけて液体が貯留されるようになってもよい。本実施の形態において、液体は、作動油からなるが、他の液体からなるとしてもよい。また、本実施の形態において、リザーバRとは、アウターチューブ10の内側で、かつ、インナーチューブ11の内側の空間のことである。
リザーバR内に貯留される液体の液面L0を介して上側には、気体が圧縮されながら封入されて気室Gが形成されている。当該気室Gの圧縮された気体は、チューブ部材1の圧縮量に応じた反力を発揮するエアばねとして機能し、このエアばねは、チューブ部材1を常に伸長方向に附勢して車体を弾性支持する懸架ばねとして機能する。
チューブ部材1は、図示しない車体側ブラケットに連結されるアウターチューブ10と、車輪側ブラケット12に連結されてアウターチューブ10に出入りするインナーチューブ11とを備えてテレスコピック型となっており、路面凹凸による衝撃が車輪に入力されると、インナーチューブ11がアウターチューブ10に出入りしてサスペンションFが伸縮作動するようになっている。
チューブ部材1の上端開口は、封止部材であるキャップ部材13で塞がれており、チューブ部材1の下端開口は、同じく封止部材である車輪側ブラケット12で塞がれている。さらに、アウターチューブ10とインナーチューブ11の重複部の間に形成される筒状隙間Tの下側開口は、アウターチューブ10の下端部内周に保持されてインナーチューブ11の外周面に摺接する環状のメインシール2で塞がれている。このため、チューブ部材1内に収容される液体や気体がチューブ部材1外に漏れ出ないようになっている。
また、図示しないが、キャップ部材13には、エアバルブが設けられており、このエアバルブを介して気室Gに気体を給排できるようになっている。気室Gは、チューブ部材1の伸縮に伴い膨縮し、当該気室Gの圧縮比をリザーバRに貯留される液体の量により調節することができる。そして、気室Gが所定容積にあるときの圧力を気体の給排で調節することにより、エアばね(懸架ばね)によるばね特性を所望の特性にすることができる。
チューブ部材1に収容されるダンパ4は、本実施の形態において、正立型に設定されており、インナーチューブ11の軸心部に起立するシリンダ40と、キャップ部材13に吊り下げた状態に保持されてシリンダ40内に軸方向に移動可能に挿入されるロッド41と、シリンダ40の図1中上端部に固定されてロッド41を軸方向に移動自在に軸支する環状のロッドガイド42と、ロッド41の図1中下端部に保持されてシリンダ40の内周面に摺接するピストン43と、シリンダ40の反ロッド側に固定されるベース部材44とを備えている。
そして、シリンダ40内には、ピストン43で区画されて液体が充填される図1中上側の伸側室L1及び図1中下側の圧側室L2と、ベース部材44で圧側室L2と区画される液溜室L3とが形成されている。シリンダ40の図1中下部には、ベース部材44よりも下側に、シリンダ40内外を連通する孔40aが形成されており、液溜室L3は、孔40aを介してリザーバRと連通している。また、リザーバR内に貯留される液体の液面L0は、ロッドガイド42よりも常に上側になるように設定されているので、ロッドガイド42とロッド41との間を塞ぐシールを設けなくても、気室Gの気体がシリンダ40内に侵入しないようになっている。
ピストン43には、伸側室L1と圧側室L2とを連通する伸側減衰通路43aと圧側吸込み通路43bとが設けられている。伸側減衰通路43aの途中には、絞りV1が設けられており、伸側減衰通路43aを通過する液体の流れに抵抗を与えるようになっている。また、圧側吸込み通路43bの途中には、チェック弁V2が設けられており、圧側吸込み通路43bを圧側室L2から伸側室L1に向かう液体の流れのみを許容する。
ベース部材44には、圧側室L2と液溜室L3とを連通する伸側吸込み通路44aと圧側減衰通路44bとが設けられている。伸側吸込み通路44aの途中には、チェック弁V3が設けられており、伸側吸込み通路44aを液溜室L3から圧側室L2に向かう液体の流れのみを許容する。また、圧側減衰通路44bの途中には、絞りV4が設けられており、圧側減衰通路44bを通過する液体の流れに抵抗を与えるようになっている。
上記構成によれば、インナーチューブ11がアウターチューブ10から退出し、ロッド41がシリンダ40から退出するサスペンションFの伸長作動時において、縮小される伸側室L1の液体が伸側減衰通路43aを通って拡大する圧側室L2に移動するとともに、シリンダ40から退出したロッド体積分の液体が伸側吸込み通路44aを通って液溜室L3から圧側室L2に移動する。このため、伸長作動時において緩衝器Aは、主に、液体が伸側減衰通路43aを通過する際の抵抗に起因する伸側減衰力を発揮する。また、液溜室L3から液体が流出すると、液溜室L3にリザーバRの液体が孔40aを通って流入し、ロッド退出体積分のシリンダ内容積変化をリザーバRで補償できる。
反対に、インナーチューブ11がアウターチューブ10に進入し、ロッド41がシリンダ40に進入するサスペンションFの圧縮作動時において、縮小される圧側室L2の液体が圧側吸込み通路43bを通って拡大する伸側室L1に移動するとともに、シリンダ40に進入したロッド体積分の液体が圧側減衰通路44bを通って圧側室L2から液溜室L3に移動する。このため、圧縮作動時において緩衝器Aは、主に、液体が圧側減衰通路44bを通過する際の抵抗に起因する圧側減衰力を発揮する。また、液溜室L3に液体が流入すると、この液溜室L3の液体が孔40aを通ってリザーバRに流出し、ロッド進入体積分のシリンダ内容積変化をリザーバRで補償できる。
このように、本実施の形態においては、伸側減衰通路43aと圧側減衰通路44bを備えることにより、緩衝器Aがピストン速度に依存する減衰力を発生し、サスペンションFの伸縮運動を抑制できるが、緩衝器Aに減衰力を発生させるための構成は、図示する限りではない。例えば、図中、伸側減衰通路43aと圧側減衰通路44bは、双方向の移動が許容されているが、一方通行であってもよい。また、絞りV1,V4に替えて、伸側減衰通路43aや圧側減衰通路44bの途中に、これらの通路43a,44bを遮断する方向に附勢される弁体を設け、この弁体が伸側減衰通路43aや圧側減衰通路44bを通過する液体の抵抗となるとしてもよく、圧側吸込み通路43bや伸側吸込み通路44aを通過する液体の流れに絞りや弁体で抵抗を与えるようにしてもよい。
また、チューブ部材1に収容されるダンパ4の構成は、上記の限りではなく、シリンダ40が車体側に配置されるとともにロッド41が車輪側に配置されて、正立型に設定されるとしてもよく、シリンダ40内に膨縮可能な気室を形成して、この気室でロッド出没体積分のシリンダ内容積変化を補償するようにしてもよい。
アウターチューブ10とインナーチューブ11の重複部の間に形成される筒状隙間Tは、インナーチューブ11に形成される通孔11aを介してリザーバRと連通されており、リザーバRの液面L0は、通孔11aよりも高い位置に設定されているので、液体がインナーチューブ11の内側と筒状隙間Tとを通孔11aを介して行き来できるようになっている。通孔11aは、絞りではなく、インナーチューブ11内外を移動する液体がなるべく抵抗なく通孔11aを介して行き来できるように配慮されている。
筒状隙間Tには、通孔11aの上下に配置される一対の環状の軸受5,6が設けられており、インナーチューブ11は、これら軸受5,6に軸支されてアウターチューブ10に出入りする。筒状隙間Tに収容される液体は、各軸受5,6の摺動隙間を潤滑してインナーチューブ11の円滑な摺動を助けている。通孔11aの上側に配置される軸受5は、インナーチューブ11の上部外周に保持されてアウターチューブ10の内周面に摺接しており、通孔11aの下側に配置される軸受6は、アウターチューブ10の下部内周に保持されてインナーチューブ11の外周面に摺接している。
上記下側の軸受6の下側には、当該軸受6と直列にアウターチューブ10の内周に保持されてインナーチューブ11の外周面に摺接する上記したメインシール2が設けられている。当該メインシール2は、周知であるので詳細に図示しないが、筒状隙間Tの液体の流出を防ぐオイルシールと、インナーチューブ11の外周面に付着した異物を掻き落とすダストシールとを備えている。このため、メインシール2でチューブ部材1内に異物が混入し、オイルリップや軸受5,6の摺動部を疵付けることを防ぐとともに、筒状隙間Tの下側開口を液密に塞ぐことができる。なお、メインシール2の構成は、上記の限りではなく、筒状隙間Tの下側開口を塞ぐことが可能な限りにおいて、適宜変更することが可能である。
また、上側の軸受5の上側には、当該軸受5と直列にインナーチューブ11の外周に保持されてアウターチューブ10の内周面に摺接するサブシール3が設けられている。このサブシール3は、図2に示すように、環状のUパッキンからなり、軸方向の一端部に周方向に沿う環状の溝部3aを備え、この溝部3aが上側を向くように配置されている。つまり、サブシール3は、当該サブシール3の上側(図2中矢印y1)からの流体の侵入を防ぐように設定されているので、気室Gの気体が筒状隙間Tにおけるサブシール3よりも下側に侵入することを防ぐことができる。なお、サブシール3の構成は、上記の限りではなく、筒状隙間Tの上側開口を塞ぐことができる限りにおいて、適宜変更することが可能であり、例えば、サブシール3がOリングからなるとしてもよい。
以下、本実施の形態に係るサスペンションFの作動について説明する。
筒状隙間Tが縮小されるサスペンションFの伸長作動時には、上下の軸受5,6が接近するとともに、サブシール3とメインシール2が接近して筒状隙間Tの液体が通孔11aを通ってリザーバRに排出される。
反対に、筒状隙間Tが拡大するサスペンションFの圧縮作動時には、上下の軸受5,6が離間するとともに、サブシール3とメインシール2が離間してリザーバRの液体が通孔11aを通って筒状隙間Tに吸い上げられる。このとき、チューブ部材1内の気体は、サブシール3によって筒状隙間T内への侵入が阻止されているので、サスペンションFの圧縮作動時においても、筒状隙間Tにおけるサブシール3とメインシール2との間は、液体が充満された状態に維持される。
つまり、サブシール3を設けることにより、メインシール2の直上部に気体が入り込むことを防ぐことができるので、サスペンションFが圧縮作動から伸長作動に転じて両軸受5,6の間の圧力が高まったとき、メインシール2のシール性が低下していても、気体の漏れを防ぐことが可能となる。このため、気体の漏れによる反力の低下を抑制することができる。
以下、本実施の形態に係るサスペンションFの作用効果について説明する。
本実施の形態において、サスペンションFは、シリンダ40と、このシリンダ40内に軸方向に移動可能に挿入されるロッド41とを備えるダンパ4を備えており、当該ダンパ4をチューブ部材1に収容する。
上記構成によれば、チューブ部材1内に収容される液体を減衰力発生用にも利用することができるが、チューブ部材1内にダンパ4を必ずしも収容しなくてもよい。また、チューブ部材1内に収容するダンパ4の構成も上記の限りではなく、適宜変更することが可能である。
また、本実施の形態において、サブシール3は、軸方向の一端部に周方向に沿う環状の溝部3aを備える環状のUパッキンからなり、上記溝部3aを上に向けて配置される。
上記構成によれば、サブシール3を介して上側から下側に向かう(図2中矢印y1)流体の流れを防ぐことができるので、チューブ部材1内の気体が筒状隙間Tにおけるサブシール3よりも下側に侵入することを確実に防ぐことができる。なお、筒状隙間Tの上側開口を塞ぐことができれば、サブシール3は、Uパッキン以外であるとしてもよく、例えば、Oリングからなるとしてもよい。
また、本実施の形態において、インナーチューブ11は、通孔11aの上下に配置される一対の環状の軸受5,6で軸支されながらアウターチューブ10に出没し、上側の軸受5は、インナーチューブ11の外周に保持されてアウターチューブ10の内周面に摺接し、下側の軸受6は、アウターチューブ10の内周に保持されてインナーチューブ11の外周面に摺接する。
上記構成によれば、サブシール3を備えていない場合、上下の軸受5,6が離間するサスペンションFの圧縮作動時に、チューブ部材1内の気体がメインシール2の直上部に入り込む動的な現象が確認されており、メインシール2のシール性が低下していると、サスペンションFが伸長作動に転じて軸受5,6が接近したとき、メインシール2の直上部の気体がチューブ部材1外に押し出される不具合がある。このため、上記したようなサスペンションFの伸縮作動に伴い遠近する軸受5,6を備える場合、サブシール3を設けて気体がメインシール2の直上部に入り込むことを防ぐことが特に有効である。
なお、本実施の形態において、上下の軸受5,6が液体で満たされるサブシール3とメインシール2との間に配置されるので、両軸受5,6の摺動隙間を液体で常に潤滑することができ、アウターチューブ10内でインナーチューブ11を円滑に摺動させることができるが、上側の軸受5がサブシール3よりも上側に配置されるとしてもよい。
また、本実施の形態において、サスペンションFは、車体側のアウターチューブ10と車輪側のインナーチューブ11とからなるテレスコピック型のチューブ部材1と、上記インナーチューブ11内に貯留される液体と、この液体の液面L0を介して上側に封入される気体と、上記アウターチューブ10と上記インナーチューブ11の重複部の間に形成される筒状隙間Tと、上記インナーチューブ11に形成されて上記インナーチューブ11の内側と上記筒状隙間Tとを連通する通孔11aと、この通孔11aよりも下側に配置され上記アウターチューブ10の内周に保持されて上記インナーチューブ11の外周面に摺接する環状のメインシール2と、上記通孔11aよりも上側に配置され上記インナーチューブ11の外周に保持されて上記アウターチューブ10の内周面に摺接する環状のサブシール3とを備えている。そして、上記インナーチューブ11内に貯留される液体の液面L0は、上記通孔11aよりも上側に位置するように設定されている。
上記構成によれば、サブシール3で、筒状隙間Tにおけるサブシール3よりも下側に気体が流入することを抑制し、サブシール3とメインシール2との間を液体で満たした状態に維持できるので、メインシール2の直上部に気体が入り込むことを抑制し、気体がチューブ部材1外に漏れることを防ぐことが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施の形態を詳細に説明したが、特許請求の範囲から逸脱することなく改造、変形及び変更を行うことができることは理解すべきである。
F サスペンション
L0 液面
T 筒状隙間
1 チューブ部材
2 メインシール
3 サブシール
3a 溝部
4 ダンパ
5,6 軸受
10 アウターチューブ
11 インナーチューブ
11a 通孔
40 シリンダ
41 ロッド

Claims (4)

  1. 車体側のアウターチューブと車輪側のインナーチューブとからなるテレスコピック型のチューブ部材と、上記インナーチューブ内に貯留される液体と、この液体の液面を介して上側に封入される気体と、上記アウターチューブと上記インナーチューブの重複部の間に形成される筒状隙間と、上記インナーチューブに形成されて上記インナーチューブの内側と上記筒状隙間とを連通する通孔と、この通孔よりも下側に配置され上記アウターチューブの内周に保持されて上記インナーチューブの外周面に摺接する環状のメインシールと、上記通孔よりも上側に配置され上記インナーチューブの外周に保持されて上記アウターチューブの内周面に摺接する環状のサブシールとを備え、
    上記インナーチューブ内に貯留される液体の液面は、上記通孔よりも上側に位置するように設定されることを特徴とするサスペンション。
  2. 上記インナーチューブは、上記通孔の上下に配置される一対の環状の軸受で軸支されながら上記アウターチューブに出没し、上側の上記軸受は、上記インナーチューブの外周に保持されて上記アウターチューブの内周面に摺接し、下側の上記軸受は、上記アウターチューブの内周に保持されて上記インナーチューブの外周面に摺接することを特徴とする請求項1に記載のサスペンション。
  3. 上記サブシールは、軸方向の一端部に周方向に沿う環状の溝部を備える環状のUパッキンからなり、上記溝部を上に向けて配置されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のサスペンション。
  4. シリンダと、このシリンダ内に軸方向に移動可能に挿入されるロッドとを備えるダンパを備えており、当該ダンパを上記チューブ部材に収容することを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載のサスペンション。
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CN117248647A (zh) * 2023-11-07 2023-12-19 道尔道科技股份有限公司 一种区间可调的调谐质量阻尼器
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