JP5485030B2 - 液体供給システム - Google Patents

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Description

本発明は、建物の壁面に液体を供給するための液体供給システムに関する。
従来より、建物の建築時に、建物の外壁として軽量気泡コンクリートパネル(ALCパネル)やサイディングを設置し、当該外壁の壁面に吹付け剤を吹き付けて塗装したり、建物のリフォーム時に、外壁の壁面に洗浄液を供給して洗浄することが一般的に行われている。この種の吹付け作業や洗浄作業は、現場にて建物の壁面に足場を作り、人手によって行うことが一般的であった。しかしながら、建物が密集して作業空間が狭小の場合には、足場を作ることができないため、人手による吹付け作業(塗装作業)や洗浄作業が困難であった。
そこで、吹付け作業を狭小地でも行うことができるように、特許文献1には、壁面に対し横方向に設置されたガイドレールと、ガイドレールに沿って横行する門型フレームの横行台車と、該横行台車に沿って昇降する昇降台車とを備え、該昇降台車には、塗装ノズルと、壁面に接触して当該昇降台車の上下方向の移動を案内する案内部材とが設けられた塗装装置が開示されている。この塗装装置では、塗装ノズル等を有する昇降台車が上下、左右方向に移動できるので、作業空間が狭くても足場を作ることなく人手によらず吹付け作業を行うことができる。
特開2004―108044号公報
しかしながら、上記塗装装置では、建物の壁面にその壁面の横方向の全体に亘ってガイドレールが配置され、そのガイドレールに、建物の外壁の縦方向の全体に亘って延びる横行台車が支持される。この横行台車には、さらに昇降台車が設置される。この結果、装置全体が大掛かりになっていた。
また、上述の横行台車が有するフレームは、縦方向に長くなるため、撓む虞がある。横行台車のフレームが撓むと、それに設けられた昇降台車の塗装ノズルと壁面との間の距離が場所によって変わり、壁面への塗装にムラを生じてしまう虞がある。このため、横行台車のフレームの撓みを防止すべく、当該フレームを太くし強度を上げる必要がある。加えて、ガイドレールには、横行台車や昇降台車の荷重がかかるため、特に太くし強度を上げる必要がある。この結果、塗装装置全体の重量が増し、塗装装置の設置や、吹付け時の横行台車の移動等に多大な労力が必要になり、吹付け作業が困難になる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、壁面への吹付けなどの液体供給をムラができないようにしつつ軽量化を図ることができ、吹付け作業などの液体供給作業を簡単に行うことが可能な液体供給システムを提供することをその目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、壁面に液体を供給するための液体供給システムであって、前記壁面に沿って上下方向に設置可能な左右一対のレールと、前記レールの下端に取り付けられ、前記レールを前記壁面に沿った左右方向に移動自在にする移動手段と、前記レールに取り付けられ当該レールに沿って昇降可能で、前記壁面に対して液体を供給する液体供給ユニットと、前記壁面に沿って設置された際の前記レールの撓みを防止する撓み防止機構と、を有する。
本発明によれば、撓み防止機構によって壁面への設置時のレールの撓みが防止され、液体供給をムラなく行うことができるので、その分レールを細くして軽量化することができる。また、レールが、その下端に取り付けられた移動手段によって移動するので、従来のような壁面に設置されるガイドレールが必要なく、これによってもシステムを単純化し軽量化することができる。よって、システムの設置や液体供給時のレールの移動などの液体供給作業を簡単に行うことができる。
前記撓み防止機構は、前記レールに沿って張設されたワイヤと、前記レールの下部に設けられ、前記ワイヤの下端側を固定するワイヤ固定部と、前記レールの上部に設けられ、前記ワイヤの上端側を巻き取るワイヤ巻取り部と、前記レールの上部と下部の間に設けられ、前記ワイヤを前記レールに沿ってガイドするワイヤガイド部と、を有していてもよい。かかる場合、ワイヤを巻取ることによりレールの撓みを矯正できるので、レールの撓みの防止を簡単な機構で実現できる。
前記ワイヤは、前記レールの長手方向に延びる中心軸よりも前記壁面から離れた位置で当該レールに沿って張設されていてもよい。かかる場合、ワイヤを巻き取ることにより、レールに壁面側に凸に反る力を付与することができる。これにより、レールに壁面側への付勢力を付与した状態で、レールを壁面に押し付けて設置することができるので、壁面への設置時のレールの姿勢を安定させることができる。また、例えば液体供給ユニットから壁面に液体が供給された反動でレールが前記壁面から離れる方向に撓むことも防止できる。
前記レールには、前記壁面に近づく方向への撓みを許容する撓み許容部が設けられていてもよい。かかる場合、レールを壁面に設置する前にレールを壁面側に凸に反らせることができ、その状態でレールを壁面に押し付けることができる。これにより、レールの壁面側への付勢力を適切に付与した状態でレールを壁面に設置でき、その時のレールの姿勢を確実に安定させることができる。
前記レールは、複数のレール部材を連結して形成されており、前記撓み許容部は、前記レール部材の連結部により構成されていてもよい。かかる場合、特別な機構を設けることなく、撓み許容部を実現できる。
前記レールには、前記壁面に向かって突出し当該壁面に当接するスペーサが設けられていてもよい。かかる場合、レールと壁面との距離を一定にし、液体の供給をムラなく行うことができる。
前記スペーサの先端には、前記レールの長手方向に垂直な左右方向の回転軸周りに回転自在な車輪が設けられていてもよい。かかる場合、レールを壁面に沿って容易に上下に移動させることができる。これにより、例えば壁面の上方からのレールの搬入、搬出を好適に行うことができる。
前記スペーサは、前記レール側に退避可能であってもよい。かかる場合、例えばレールを左右方向にずらずときにスペーサをレール側に退避できるので、既に液体が供給された壁面にスペーサが接触することを防止できる。
前記撓み防止機構は、前記レールから前記壁面側に向けて突出する複数の突出部と、前記壁面に設けられ、前記突出部が係止される係止部と、を有していてもよい。かかる場合、レールの突出部を壁面の係止部に係止することにより、壁面に設置時のレールの撓みを簡単に防止できる。
前記係止部は、先端が上方に向いたフックであり、前記突出部は、下面に凹部を有し、前記係止部のフックに前記突出部の凹部が係止されるものであってもよい。
上記液体供給システムは、地面に設置され、前記移動手段の前記壁面の左右方向に沿った移動を案内するガイドレールをさらに有していてもよい。
前記移動手段は車輪であり、前記ガイドレールには、前記壁面に近接離間する方向への前記車輪のずれを防止する車輪ずれ防止機能が設けられていてもよい。
本発明によれば、壁面への液体供給をムラができないようにしつつ液体供給システムの軽量化を図ることができるので、液体供給システムによる液体供給作業を簡単に行うことができる。
壁面に設置された吹付け塗装システムの正面図である。 壁面に設置された吹付け塗装システムの側面図である。 レールの連結部の拡大図である。 レールが屈曲した状態を示す拡大図である。 ガイドレールの断面図である。 ピンの付いたガイドレールの断面図である。 吹付けユニットの内部構造を示す断面図である。 (a)は、歯止め部材が下側に位置するときのワイヤ巻取り部のラチェット機構を 示す説明図であり、(b)は、歯止め部材が上側に位置するときのワイヤ巻取り部のラ チェット機構を示す説明図である。 (a)は、歯止め部材が下側に位置するときの他の構造のラチェット機構を示す説 明図であり、(b)は、歯止め部材が上側に位置するときの他の構造のラチェット機構 を示す説明図である。 (a)は、レールが曲がった状態を示し、(b)は、レールを壁面側に凸に反らせた状態を示し、(c)は、レールを壁面に沿って設置した状態を示す。 車輪付きのスペーサを有するレールの側面図である。 車輪付きのスペーサを回動させた状態を示す説明図である。 レールを壁面のフック状の係止部に係止した状態を示す説明図である。 突出部と係止部の構成を示すレールの拡大図である。 レールを壁面の係止部に係止するときの動作を示す説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1及び図2は、本実施の形態に係る液体供給システムとしての吹付け塗装システム1の構成の概略を示す説明図である。図1は、建物2の壁面3に設置された吹付け塗装システム1の正面図であり、図2は、建物2の壁面3に設置された吹付け塗装システム1の側面図である。
吹付け塗装システム1は、建物2の壁面3に沿って上下方向に設置可能な左右一対のレール10と、レール10の下端に取り付けられた移動手段としての車輪11と、壁面3に対して吹付け剤を吹き付ける液体供給ユニットとしての吹付けユニット12と、壁面3に沿って設置された際のレール10の撓みを防止する撓み防止機構13を有している。
レール10は、複数、例えば3つのレール部材20、21、22が上下方向に連結されて構成されている。以下、必要に応じて最上部のレール部材を上部レール部材20、最下部のレール部材を下部レール部材21、その間のレール部材を中間レール部材22という。
図3に示すようにレール部材20〜22の隣り合うレール部材同士(レール部材20とレール部材22、レール部材22とレール部材21)は、板状で細長の連結部材30をレール部材間に渡し、当該連結部材30と各レール部材とをボルト及びナットなどの締結部材31により締結することにより連結されている。隣り合うレール部材20〜22同士の間には、隙間Dが設けられており、図4に示すように隣り合うレール部材20〜22同士がその連結部において僅かに屈曲できるようになっている。このレール部材20〜22の連結部が、レール10全体の壁面3に近づく方向への撓みを許容する撓み許容部Aとなっている。また、図3に示すように連結部材30は、レール部材20〜22の長手方向に沿った中心軸C(図3に示す壁面3に対して接近・離間する方向(以下「前後方向X」とする。)の中心を通る線C)よりも壁面3側にずれた位置に設けられており、レール部材20〜22は、壁面3側に凸に屈曲し易くなっている。
各レール部材20〜22の上部と下部には、レール10と壁面3との距離を一定にするためのスペーサ40が設けられている。スペーサ40は、各レール部材20〜22から壁面3側に一定距離突出している。また、図1に示すように各レール部材20〜22には、左右一対のレール片の間を接続する横フレーム41が設けられている。
車輪11は、レール10の下端に設けられた横フレーム41の下に取り付けられている。車輪11は、壁面3に沿った左右方向Yの2箇所に設けられている。地面Bには、壁面3の左右方向Yに沿ったガイドレール50が設けられている。車輪11は、このガイドレール50上に載置され、ガイドレール50上を回転して左右方向Yに移動できる。ガイドレール50は、図5に示すように中央に突条部50aが形成されている。この突条部50aは、左右方向Yに沿って形成されている。一方、車輪11は、前後方向Xに並べられた2つのタイヤ11a、11bからなり、この2つのタイヤ11a、11bの間には隙間Fが形成されている。この車輪11の隙間Fにガイドレール50の突条部50aが嵌め込まれている。また、ガイドレール50は、比較的重量のある鋼板等により形成されている。このガイドレール50の構成により、壁面3に対する前後方向Xへの車輪11のずれを防止している。なお、図6に示すようにガイドレール50の下面に下に尖って突出するピン50bが設けられていてもよく、かかる場合、ガイドレール50の前後方向Xの動きが規制されるので、車輪11が前後方向Xにずれることをより確実に防止され、壁面3と吹付けユニット12との間隔を一定に保つことができるものとなる。
吹付けユニット12は、レール10の左右のレール片の間に配置されている。吹付けユニット12は、例えば図7に示すように背面と上下左右の面が閉鎖され壁面3側が開口した筺体60を有している。筺体60内には、例えば壁面3に向けて吹付け剤を噴出する吹付けノズル61と、吹付け剤が貯留される貯留室62が設けられている。貯留室62と吹付けノズル61は、管路63により接続されている。貯留室62は、外部に設けられた図示しない吹付け剤の供給源に接続されている。また、吹付けノズル61には、吹付けスイッチ(図示省略)が有線又は無線で接続されている。作業員が当該吹付けスイッチを操作することにより、吹付けノズル61から壁面3に向けて塗料が吹き付けられる。
例えば筺体60の上面には、リング64が取り付けられている。リング64には、ワイヤ65が接続され、このワイヤ65は、図1に示すように上部レール部材20の最上部の横フレーム41に設けられた昇降駆動部66に接続されている。昇降駆動部66によりワイヤ65を上下に移動させることにより、吹付けユニット12をレール10に沿って昇降することができる。
撓み防止機構13は、例えばレール10に沿って張設されたワイヤ70と、レール10の下部に設けられ、ワイヤ70の下端側を固定するワイヤ固定部71と、レール10の上部に設けられ、ワイヤ70の上端側を巻き取るワイヤ巻取り部72と、レール10の上部と下部の間に設けられ、ワイヤ70をレール10に沿ってガイドするワイヤガイド部73を有している。
ワイヤ70は、レール10の上部から下部に亘り、レール10の左右の両側面に設けられている。ワイヤ固定部71は、下部レール部材21の下部であって、左右の両側面に設けられている。
ワイヤ巻取り部72は、上部レール部材20の上部であって、左右の両側面に設けられている。ワイヤ巻取り部72は、ワイヤ70の上端側を固定しワイヤ70が巻き付けられる巻取り軸80を有している。巻取り軸80は、円柱状に形成され、レール10の側面から外側方向に突出している。巻取り軸80の外側先端は、径が大きくなっており、その大径部分を人が持って巻取り軸80を回すことができる。また、巻取り軸80は、レール10の左右のレール片にそれぞれ設けられているが、左右の巻取り軸80をポールにより連結する構成も採用可能である。かかる構成によれば、左右の巻き取り軸80を同期して回転させることができる。
巻取り軸80には、ラチェット機構81が設けられている。ラチェット機構81は、例えば図8に示すように巻取り軸80に取り付けられた歯車82と、歯止め部材83と、歯止め部材83を歯車82側に付勢するばね84を有している。歯止め部材83は、歯車82側の面の上部に、図8における歯車82の左回りを許容し右回りを規制する歯止め83aを有し、下部に歯車82の右回りを許容し左回りを規制する歯止め83bを有している。ばね84の先端には、歯止め部材83のばね84側の面に上下に並べて形成された凹部83cに嵌合する球体85が設けられている。図8(a)に示すように歯止め部材83を下に移動させ、球体85を上側の凹部83cに嵌合させることにより、歯車82が上部の歯止め83aに噛み合い、巻取り軸80の左回りのみを許容する。また、図8(b)に示すように歯止め部材83を上に移動させ、球体85を下側の凹部83cに嵌合させることにより、歯車82が下部の歯止め83bに噛み合い、巻取り軸80の右回りのみを許容する。これにより、ワイヤ70を巻き取るときやワイヤ70を伸ばすときに巻取り軸80が逆回転することを防止できる。
なお、ラチェット機構81は、図9に示すように歯止め部材83は、下部の歯止め83bを有さないものであってもよい。かかる場合、図9(a)に示すように歯止め部材83を下に移動させ、球体85を上側の凹部83cに嵌合させることにより、歯車82が上部の歯止め83aに噛み合い、巻取り軸80の左回りのみを許容し、図9(b)に示すように歯止め部材83を上に移動させ、球体85を下側の凹部83cに嵌合させることにより、歯車82が歯止め部材83から外れ、巻取り軸80が自由に回転できる。これにより、例えばワイヤ70を巻き取るときの逆回転を防止しつつ、ワイヤ70を伸ばすときに巻取り軸80を自由に回転させることができる。
図1に示すようにワイヤガイド部73は、レール10の両側面の上下方向の複数個所に設けられている。ワイヤガイド部73は、ワイヤ70が貫通するリング状に形成されている。例えばワイヤガイド部73は、各レール部材20〜22の上部付近と下部付近に設けられている。図3に示すようにワイヤガイド部73の一部は、レール部材20〜22同士の連結部付近(撓み許容部A付近)に設けられている。
次に、以上のように構成された吹付け塗装システム1を用いた壁面3の吹付け作業について説明する。
先ず、吹付け塗装システム1が建物2の壁面3に設置される。初めに建物2の壁面3に沿った地面Bにガイドレール50が設置される。次に、例えば建物2の屋上において各レール部材20〜22を下から順に連結しながら、レール10が屋上から壁面3に沿って下される。車輪11がガイドレール50上に下され、各車輪11の隙間Fがガイドレール50の突条部50aに嵌め込まれる。
次に、例えば図10(a)に示すようにワイヤ70が弛められレール10が撓んだ状態から、ワイヤ巻取り部72によりワイヤ70が巻き取られる。この巻き取りは、作業員が巻取り軸80を一方向に回転させることにより行われる。ワイヤ70は、図10(b)に示すようにレール10が若干壁面3側に凸に反る程度に巻き取られる。このとき、図4に示したように主にレール部材20〜22の連結部の撓み許容部Aが屈曲してレール10の全体の反りが実現され、レール10の全体に壁面3側への付勢力が生じる。その後、図10(c)に示すようにレール10が壁面3に押し付けられ、直線状になり、レール10の各スペーサ40が壁面3に当接される。こうして、吹付け塗装システム1が建物2の壁面3に設置される。
次に、壁面3への吹付け剤の吹付けが行われる。このとき、吹付けユニット12が上下動しながら、吹付けノズル61から壁面3に吹付け剤が吹き付けられる。この吹付けは、左右方向Yに幅のある上下方向の帯状に行われる。この上下方向の帯状の吹付けが終了すると、作業員によりレール10がガイドレール50に沿って左右方向Yにずらされる。その後、再び吹付けユニット12が上下動して吹付け剤が壁面3に吹き付けられ、所定幅の帯状の吹き付けが行われる。この吹付けが繰り返され、壁面3の所望の範囲に吹付けが行われる。
吹付けの終了後、吹付け塗装システム1が建物2から取り外される際には、図10(b)に示すようにレール10が壁面3から離される。その後、巻取り軸80が巻取り時とは反対に回転され、図10(a)に示すようにワイヤ70が弛められた状態となる。その後、レール10が上方に引き上げられ、順次レール部材20〜22が切り離されて、レール10全体が屋上に回収される。
以上の実施の形態によれば、撓み防止機構13によって壁面3への設置時のレール10の撓みが防止され、吹付けをムラなく行うことができるので、その分レール10を細くして軽量化することができる。また、レール10が、その下端に取り付けられた車輪11によって移動するので、従来のような壁面に設置されるガイドレールが必要なく、これによっても吹付け塗装システム1を単純化し軽量化することができる。よって、吹付け塗装システム1の設置や吹付け時のレール10の移動などの吹付け作業を簡単に行うことができる。
撓み防止機構13は、ワイヤ70、ワイヤ固定部71、ワイヤ巻取り部72及びワイヤガイド部73を有するものであるため、ワイヤ70を巻取ることによりレール10の撓みを矯正することができる。この結果、レール10の撓み防止を簡単な機構で実現できる。
ワイヤ70は、レール10の前後方向Xの中心軸Cよりも壁面3から離れた位置でレール10に沿って張設されるので、ワイヤ70を巻き取ることにより、レール10に対し壁面3側に凸に反る力を付与することができる。これにより、レール10に壁面3側への付勢力を付与した状態で、レール10を壁面3に押し付けて設置することができるので、壁面3への設置時のレール10の姿勢を安定させることができる。また、吹付けユニット12から壁面3に吹付け剤が供給された反動でレール10が壁面3から離れる方向に撓むことを防止できる。
レール10には、壁面3に近づく方向への撓みを許容する撓み許容部Aが設けられているので、レール10を壁面3に設置する前にレール10を壁面3側に凸に反らせることができ、その状態でレール10を壁面3に押し付けることができる。これにより、レール10の壁面3側への付勢力を適切に付与した状態でレール10を壁面3に設置でき、この時のレール10の姿勢を確実に安定させることができる。
撓み許容部Aは、レール部材20〜22の連結部により構成されているので、特別な機構を設けることなく撓み許容部Aを実現できる。
レール10には、スペーサ40が設けられているので、レール10と壁面3との距離を一定にし、吹付けをムラなく行うことができる。
吹付け塗装システム1は、車輪11のガイドレール50を有しているので、レール10を壁面3の左右方向Yに好適に移動させることができる。また、ガイドレール50には、壁面3に近接離間する方向への車輪11のずれを防止する、突条部50aのような車輪ずれ防止機能が設けられているので、自重等によりレール10の下側が壁面3から離れることを防止できる。
以上の実施の形態で記載したスペーサ40は、図11に示すようにレール10の長手方向に垂直な左右方向Yの回転軸周りに回転自在な車輪90を有するものであってもよい。また、スペーサ40の車輪90は、レール10側に退避可能なものであってもよい。かかる場合、例えばスペーサ40は、レール10に対し回動可能な腕部91を有している。この腕部91の先端に車輪90が取り付けられている。また、車輪90には、レール10の最上部まで延びるワイヤ92が接続されている。車輪90は、ばね93によって、レール10の車輪90より下側の部分に連結されている。ばね93が自然長の状態で、スペーサ40はレール10及び壁面3に対し垂直方向の姿勢となる。ワイヤ92で車輪90を上方に引っ張ると、図12に示すように車輪90が腕部91の回動軸を中心に回動しレール10に近づき、スペーサ40が壁面3からレール10側に退避する。ワイヤ92を上方に引っ張っている力を除くと、ばね93により車輪90が下方に引っ張られ、スペーサ40が壁面3に対して垂直方向の元の位置に戻される。
かかる場合、車輪90によりレール10を壁面3に沿って簡単に上下に移動させることができるので、例えば壁面3の上方からのレール10の搬入、搬出を好適に行うことができる。また、スペーサ40がレール10側に退避可能であるので、例えばレール10を左右方向Yにずらずときにスペーサ40をレール10側に退避させ、既に吹付けが行われている壁面3にスペーサ40が接触することを防止できる。
以上の実施の形態において、撓み防止機構13は、ワイヤ70を用いたものであったが、図13に示すようにレール10から壁面3側に向けて突出する複数の突出部100と、壁面3に設けられ、突出部100が係止される係止部101を有するものであってもよい。かかる場合、図14に示すように突出部100は、下面が開口した直方体の箱状に形成され、下面に凹部100aを有している。係止部101は、壁面3から垂直方向に突出し、先端が上方に屈曲するフック状に形成されている。
突出部100は、例えば各レール部材20〜21毎に設けられ、係止部101は、その突出部100に対応する位置に設けられている。
そして、吹付け塗装システム1を壁面3に設置する際には、図15に示すようにレール10の各突出部100が壁面3の係止部101にかけられる。これにより、壁面3に設置した際のレール10の撓みを簡単に防止できる。また、レール10の意図しない左右方向Yの移動も防止できる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば以上の実施の形態では、レールの移動手段が車輪11であったが、ラックとピニオンからなる歯車機構により形成する構成も採用することが可能である。あるいは、車輪に換えてキャタピラを採用することも可能である。また、以上の実施の形態は、吹付け塗装システム1に適用した例であったが、本発明は、壁面に洗浄液を吹付ける洗浄システムなどの他の液体供給システムにも適用できる。
本発明は、壁面への液体供給をムラができないようにしつつ液体供給システムの軽量化を図り、液体供給システムによる液体供給作業を簡単に行う際に有用である。
1 吹付け塗装システム
2 建物
3 壁面
10 レール
11 車輪
12 吹付けユニット
13 撓み防止機構
20〜22 レール部材
40 スペーサ
70 ワイヤ
71 ワイヤ固定部
72 ワイヤ巻取り部
73 ワイヤガイド部
A 撓み許容部
X 前後方向
Y 左右方向

Claims (12)

  1. 壁面に液体を供給するための液体供給システムであって、
    前記壁面に沿って上下方向に設置可能な左右一対のレールと、
    前記レールの下端に取り付けられ、前記レールを前記壁面に沿った左右方向に移動自在にする移動手段と、
    前記レールに取り付けられ当該レールに沿って昇降可能で、前記壁面に対して液体を供給する液体供給ユニットと、
    前記壁面に沿って設置された際の前記レールの撓みを防止する撓み防止機構と、を有する、液体供給システム。
  2. 前記撓み防止機構は、
    前記レールに沿って張設されたワイヤと、
    前記レールの下部に設けられ、前記ワイヤの下端側を固定するワイヤ固定部と、
    前記レールの上部に設けられ、前記ワイヤの上端側を巻き取るワイヤ巻取り部と、
    前記レールの上部と下部の間に設けられ、前記ワイヤを前記レールに沿ってガイドするワイヤガイド部と、を有する、請求項1に記載の液体供給システム。
  3. 前記ワイヤは、前記レールの長手方向に延びる中心軸よりも前記壁面から離れた位置で当該レールに沿って張設されている、請求項2に記載の液体供給システム。
  4. 前記レールには、前記壁面に近づく方向への撓みを許容する撓み許容部が設けられている、請求項3に記載の液体供給システム。
  5. 前記レールは、複数のレール部材を連結して形成されており、
    前記撓み許容部は、前記レール部材の連結部により構成されている、請求項4に記載の液体供給システム。
  6. 前記レールには、前記壁面に向かって突出し当該壁面に当接するスペーサが設けられている、請求項1〜5のいずれかに記載の液体供給システム。
  7. 前記スペーサの先端には、前記レールの長手方向に垂直な左右方向の回転軸周りに回転自在な車輪が設けられている、請求項6に記載の液体供給システム。
  8. 前記スペーサは、前記レール側に退避可能である、請求項6又は7に記載の液体供給システム。
  9. 前記撓み防止機構は、
    前記レールから前記壁面側に向けて突出する複数の突出部と、
    前記壁面に設けられ、前記突出部が係止される係止部と、を有する、請求項1に記載の液体供給システム。
  10. 前記係止部は、先端が上方に向いたフックであり、
    前記突出部は、下面に凹部を有し、
    前記係止部のフックに前記突出部の凹部が係止される、請求項9に記載の液体供給システム。
  11. 地面に設置され、前記移動手段の前記壁面の左右方向に沿った移動を案内するガイドレールをさらに有している、請求項1〜10のいずれかに記載の液体供給システム。
  12. 前記移動手段は車輪であり、
    前記ガイドレールには、前記壁面に近接離間する方向への前記車輪のずれを防止する車輪ずれ防止機能が設けられている、請求項11に記載の液体供給システム。
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