JP5477693B2 - 光学シート、透過型スクリーンおよび背面投射型表示装置 - Google Patents

光学シート、透過型スクリーンおよび背面投射型表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、光学シート、この光学シートを備えた透過型スクリーンおよび背面投射型表示装置に関する。
近年、指や専用のペン等で画面に触れることにより、コンピュータの操作を行うことができるタッチスクリーンが使用されるようになっている。また、ボード上に描いた文字や図形を、そのままパーソナルコンピュータに入力したり、逆にパーソナルコンピュータの画像情報をボード上に投影することができるインタラクティブボードと呼ばれる電子黒板が使用されるようになってきている。
このようなタッチスクリーンやインタラクティブボードにおいては、赤外光等を利用することによって、位置の検出を行うことができる。
一方、光源部から投射された映像光を観測者側へ出射させて表示する透過型スクリーンが知られている。透過型スクリーンは様々な構造のものが提案されており、例えば、レンチキュラーレンズおよび光吸収層を有する光学シートを備えた透過型スクリーンが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このような透過型スクリーンを、赤外光を検出することにより位置検出を行う赤外光検出型タッチスクリーンやインタラクティブボードに適用した場合には、光学シートにおける外光を吸収するための光吸収部で、赤外光も吸収されてしまう。このため、赤外光による位置検出を行うことができないおそれがある。
なお、光吸収部が光吸収粒子を含んでいる場合、光吸収粒子の濃度を低下させて、赤外光透過率を向上させることも考えられるが、光吸収粒子の濃度を低下させた場合には、外光の吸収機能は著しく損なわれてしまう。
特開昭58−55921号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものである。すなわち、外光吸収機能を損なわずに赤外光透過率を向上させて、赤外光の検出精度を向上させることができる光学シート、および透過型スクリーンを提供することを目的とする。
本発明の一の態様によれば、映像光源から投射された映像光を制御して観察者側に出射させる透過型スクリーンに用いられる光学シートであって、前記光学シートの映像光出射面の一部を構成し、シート面に沿って配置された複数の単位光透過部を備え、映像光および赤外光を透過させる光透過部と、前記光学シートの映像光出射面の一部を構成し、可視光吸収赤外光透過材を含む光吸収部とを備え、前記光学シートの赤外光透過率が70%以上であることを特徴とする、光学シートが提供される。
本発明の他の態様によれば、上記の光学シートと、前記光学シートの映像光入射側に配置されたフレネルレンズ部とを備えることを特徴とする、透過型スクリーンが提供される。
本発明の他の態様によれば、上記透過型スクリーンと、前記透過型スクリーンに映像光を投射する映像光源と、前記透過型スクリーンに赤外光を投射する赤外光源と、前記赤外光を検出可能な赤外光検出器とを備えることを特徴とする、背面投射型表示装置が提供される。
本発明の一の態様の光学シート、他の態様の透過型スクリーンおよび背面型表示装置によれば、外光吸収機能を損なわずに赤外光透過率を向上させて、赤外光の検出精度を向上させることができる。
第1の実施の形態に係る光学シートの模式的な断面図である。 第1の実施の形態に係る他の光学シートの模式的な構造図である。 第1の実施の形態に係る可視光吸収赤外光透過材の他の態様を示す図である。 第1の実施の形態に係る光学シートの模式的な製造プロセス図である。 第1の実施の形態に係る背面型表示装置の模式的な構造図である。 第1の実施の形態に係る透過型スクリーンの模式的な構造図である。 第2の実施の形態に係る光学シートの模式的な断面図である。 第3の実施の形態に係る光学シートの模式的な断面図である。 実施例および比較例に係る光学シートの波長に対する透過率を示したグラフである。 実施例および比較例に係る光学シートの視野角に対するゲインを示したグラフである。
(第1の実施の形態)
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施の形態を説明する。図1は本実施の形態に係る光学シートの模式的な断面図であり、図2は本実施の形態に係る他の光学シートの模式的な断面図であり、図3は本実施の形態に係る可視光吸収赤外光透過材の他の態様を示す図である。
図1に示される光学シート1は、映像光源(図示せず)から投射された映像光を制御して観察者側に出射させる透過型スクリーンに用いられるものである。図1に示されるように、光学シート1は、映像光を入射させる映像光入射面1aと、映像光を出射させる映像光出射面1bとを有しており、主に、入射した映像光を拡散させる光透過部2、および主に観察者側から入射する可視光である外光を吸収する光吸収部3等から構成されている。なお、図2に示されるように光透過部2の映像光入射側にプリズム部4を備えていてもよい。
光透過部2は、映像光出射面1bの一部を構成し、シート面に沿って配置された複数の単位光透過部2aを備えるものである。本実施の形態においては、単位光透過部2aは、その断面形状が略台形となっている。この台形は、映像光入射側が下底、映像光出射側が上底とするものである。
光透過部2は、屈折率N1を有する、映像光および赤外光を透過する光透過性樹脂で構成されている。これは、通常、電離放射線、紫外線等により硬化する特徴を有する例えばエポキシアクリレート等により形成されている。
光吸収部3は、映像光出射面1bの一部を構成するように形成されている。本実施の形態では、光吸収部3が隣り合う単位光透過部2aにより形成される断面形状が略三角形の空間に形成されている。すなわち、光吸収部3の断面形状は光学シート1の厚さ方向において映像光出射側を底辺とする略三角形となっている。
光吸収部3は、透明樹脂3aおよび透明樹脂3aに含有された可視光吸収赤外光透過材3b等から構成することが可能である。透明樹脂3aは、屈折率N1より小さい屈折率N2を有する材料により構成されていることが好ましい。また、透明樹脂3aとして用いられるものも特に限定されることはないが、例えば、電離放射、紫外線等により硬化する特徴を有するウレタンアクリレート等が挙げられる。
可視光吸収赤外光透過材3bは、赤外光を透過させるととともに可視光である外光を吸収する機能を有する。可視光吸収赤外光透過材3bとしては、顔料または染料を混ぜたインキからなるものが挙げられる。このような顔料としては、ペリレンブラック顔料、アニリンブラック顔料、フォーマット墨(イエロー、マゼンダ、シアン顔料の混合顔料)、フタロシアニンブルー、ブリリアントカーミン6B等が挙げられる。
なお、可視光吸収赤外光透過材3bは、図3に示されるようにコア粒子3cの表面を被覆した形態で、透明樹脂3aに含有されていてもよい。コア粒子3cとしては、メラミンビーズ、アクリルビーズ、アクリル−スチレンビーズ、ポリカーボネートビーズ、ポリエチレンビーズ、ポリスチレンビーズ等のプラスチックビーズが挙げられるが、これらの中でもアクリルビーズが好ましい。
光学シート1は、赤外光検出を行う観点から、赤外光透過率が70%以上であることが必要である。より具体的には、光学シート1は波長830〜900nmの光において70%以上の赤外光透過率を示すものが好ましい。ここで、「透過率」とは、分光透過率測定器に光学シートを置かない状態で測定した値を基準値とし、映像光入射面側から光が入射するように光学シートを置いて測定した値の基準値に対する割合(%)を意味する。透過率の測定には、島津製作所製MPC-2200を使用することができる。
このような光学シート1は、例えば以下のような方法により製造することができる。図4(a)および図4(b)は、本実施の形態に係る光学シートの製造工程を模式的に示した製造プロセス図である。
図4(a)に示されるように、例えばポリエチレンテレフタレート等の基材11を流しながら、樹脂供給装置12により基材11上に光透過部2となる樹脂を供給する。次いで、基材11とロール状のレンズ成型用金型13との間に、光透過部2となる樹脂を挟んだ状態で、紫外光照射装置14により紫外光を樹脂に照射して、硬化させる。これにより、光透過部2が形成される。
光透過部2を形成した後、図4(b)に示されるように光透過部2が形成された基材11を流しながら樹脂供給装置15により光透過部2上に可視光吸収赤外光透過材3bを含む透明樹脂3aを供給する。そして、ドクター刃16で光透過部2の成型面を掻き、光透過部2の溝のみに透明樹脂3aを充填させる。最後に、紫外光照射装置17により紫外光を透明樹脂3aに照射して、硬化させる。これにより、単位光透過部2a間に光吸収部3が形成され、図1に示される光学シート1が得られる。
次に、この光学シートを用いた透過型スクリーンおよび背面型表示装置について説明する。図5(a)は透過型スクリーンを略水平の状態で配置した背面型表示装置を表わしたものであり、図5(b)は透過型スクリーンを斜めの状態で配置した背面型表示装置を表わしたものであり、図5(c)は透過型スクリーンを略垂直の状態で配置した背面型表示装置を表わしたものである。図6は、本実施の形態に係る透過型スクリーンの模式的な構造図である。
図5(a)〜図5(c)に示されるように例えばタッチスクリーンまたはインタラクティブボード等の背面型表示装置20は、例えば、透過型スクリーン30、透過型スクリーン30を支持するスクリーン支持体40、透過型スクリーン30に映像光を投射する映像光源50と、透過型スクリーン30に赤外光を投射する赤外光源60と、赤外光を検出可能なCCDカメラ等の赤外光検出器70、映像光源50等を収容する筺体80等から構成されている。映像光源50、赤外光源60および赤外光検出器70は透過型スクリーン30の背面側に配置されている。
スクリーン30は、図6に示されるように、透明基材31、フレネルレンズ部32、光学シート1、光拡散板33等を備えており、透過型スクリーン30の背面側から映像光を照射し、スクリーン30の前面から映像光を出射させるものである。このスクリーン30をタッチスクリーンやインタラクティブボードに適用した場合には、映像光をスクリーン等の背面側から入射させることができるため、スクリーン等への書込みの際に表示画像が遮られることがなくなる。
透明基材31は、スクリーン30の強度を保持するためものであり、透明基材31の厚さにより剛性が決定される。すなわち、透明基材31の厚さを厚くするほど外力に対するスクリーン30の強度を高めることができる。透明基材31は、例えばアクリル板等から構成されている。
フレネルレンズ部32は、映像光源50からの照射された映像光を平行光に変換するものである。タッチスクリーン等のスクリーン30として、フレネルレンズ部32を適用することにより、よりスクリーン30等に接近した位置に映像光源を設置してもスクリーン30等上に良好な映像光を提供できるようになる。その結果、従来の前面に映像光源を設置するタッチスクリーン等と比べて、設置スペースを低減することができる。
本実施の形態では、フレネルレンズ部32はレンズ面が映像光出射側となるように配置されているが、フレネルレンズ部32をレンズ面が映像光入射側となるように配置してもよい。また、フレネルレンズ部32は屈折型のフレネルレンズ部であるが、全反射型のフレネルレンズ部やハイブリッド型のフレネルレンズ部であってもよい。ハイブリッド型のフレネルレンズを適用した場合には、スクリーンから映像光源までの距離を短くすることができるため、インタラクティブボード等をコンパクトなものにすることができる。
光拡散板33は、光学シート1により拡散させた映像光をさらに拡散させるためのものである。光拡散板33としては、スクリーン分野において従来公知のものを使用することができる。例えば、光拡散板33として、基材中に微粒子を添加したものが挙げられる。
基材としては、透明樹脂フィルム、透明樹脂板、透明樹脂シートや透明ガラスが挙げられる。透明樹脂フィルムとしては、トリアセテートセルロース(TAC)フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ジアセチルセルロースフィルム、アセテートブチレートセルロースフィルム、ポリエーテルサルホンフィルム、ポリアクリル系樹脂フィルム、ポリウレタン系樹脂フィルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスルホンフィルム、ポリエーテルフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、(メタ)アクリルロニトリルフィルム等を好適に使用できる。
微粒子としては、プラスチックビーズ等の有機フィラーが好適であり、特に透明度が高いものが好ましい。プラスチックビーズとしては、メラミンビーズ、アクリルビーズ、アクリル−スチレンビーズ、ポリカーボネートビーズ、ポリエチレンビーズ、ポリスチレンビーズ、塩ビビーズ等が挙げられるが、これらの中でもアクリルビーズが好ましい。
映像光源50から発せられた映像光は、透明基材31を介してフレネルレンズ部32に入射する。フレネルレンズ部32で平行光に変換された映像光は、光学シート1の映像光入射面1aから入射し、映像光出射面1bの光透過部2から出射する。なお、透明樹脂3aの屈折率を光透過部2の構成材料の屈折率より小さくした場合には、光透過部2と光吸収部3との境界面で全反射することにより拡散されて、光透過部2から映像光が出射する。出射した映像光は、光拡散板33でさらに拡散されて、スクリーン30の前面から映像光が出射する。また、外光および迷光は、光吸収部3で吸収される。これにより、透過型スクリーン30への外光の映り込みが無く視認性に優れ、コントラストが良好でシャープ感のある画像を実現することができる。
一方、赤外光源60から発せられた赤外光は、透明基材31、フレネルレンズ部32、光学シート1、および光拡散板33を透過する。これにより、スクリーン30の前面に例えば指を接触させた場合には、赤外光は指により反射されるので、赤外光検出器70で指の位置情報を検出することができる。
本実施の形態によれば、光吸収部3に可視光吸収赤外光透過材3bを含ませているので、外光や迷光を吸収する機能を低下させずに、赤外光の透過率を向上させることができる。これにより、赤外光検出型タッチスクリーンやインタラクティブボード等の背面型表示装置の一部として用いることができる光学シート1を提供することができる。
(第2の実施の形態)
以下、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態においては、第1の実施の形態の光学シートとは異なる構造の光学シートについて説明する。図7は、本実施の形態に係る光学シートの模式的な断面図である。
図7に示されるように光学シート91は、光学シート1と同様に、映像光入射面91aと、映像光出射面91bとを有しており、主に、光透過部92および光吸収部93等から構成されている。また、光吸収部93は、光吸収部3と同様に、透明樹脂93aと可視光吸収赤外光透過材93bから構成されている。なお、各部材の構成や材料等は、以下で説明する以外は、第1の実施の形態のものと同様であるので、説明を省略するものとする。
光透過部92の単位光透過部92aは、球状レンズとなっており、シート面に沿ってこの球状レンズが1層分だけ配置されている。光透過部92は、映像光入射面91aから入射する光を屈折させて、各球状レンズの映像光出射側の頂点付近の領域92bから映像光を出射させるように構成されている。
光吸収部93は、各球状レンズの映像光出射側の頂点付近の領域92bを除いた領域を覆うように形成されている。本実施の形態においても、光吸収部93に可視光吸収赤外光透過材93bを含ませているので、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(第3の実施の形態)
以下、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態においては、第1の実施の形態の光学シートとは異なる構造の光学シートについて説明する。図8は、本実施の形態に係る光学シートの模式的な断面図である。
図8に示されるように光学シート101は、光学シート1と同様に、映像光入射面101aと、映像光出射面101bとを有しており、主に、光透過部102および光吸収部103等から構成されている。また、光吸収部103は、光吸収部3と同様に、透明樹脂103aと可視光吸収赤外光透過材103bから構成されている。なお、各部材の構成や材料等は、以下で説明する以外は、第1の実施の形態のものと同様であるので、説明を省略するものとする。
光透過部102の単位光透過部102aは映像光入射側に形成された凸状のシリンドリカルレンズとなっている。光透過部102は、映像光入射面101aから入射する光を屈折させて、映像光出射側に位置する平坦部102bから映像光を出射させるように構成されている。単位光透過部102a間には、平坦部102bよりも映像光出射側に突出した突出部102cが形成されている。平坦部102bと突出部102cは交互に配置されている。
光吸収部103は、突出部102c上に形成されている。本実施の形態においても、光吸収部103に可視光吸収赤外光透過材103bを含ませているので、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
以下、実施例について説明する。本実施例においては、上記実施の形態で説明した光学シートを作製して、光学シートの分光透過率を測定するとともに、光学シートの視野角に対するゲインを測定した。なお、本実施例と比較するために、可視光吸収赤外光透過材を含まない光学シートを作製し、実施例の光学シートと同様に分光透過率および視野角に対するゲインを測定した。
試料
(実施例)
まず、基材を流しながら、基材上に光透過部となる紫外線硬化樹脂を供給した。次いで、基材とロール状のレンズ成型用金型との間に、紫外線硬化樹脂を挟んだ状態で、紫外光照射装置により紫外光を樹脂に照射して、硬化させて、光透過部を形成した。
光透過部を形成した後、光透過部が形成された基材を流しながら光透過部上に、可視光吸収赤外光透過材としての可視光吸収赤外光透過インキを含む、透明樹脂としての紫外線硬化樹脂を供給した。
次いで、ドクター刃で光透過部の成型面を掻き、光透過部の溝のみに可視光吸収赤外光透過インキを含む紫外線硬化樹脂を充填させた。最後に、紫外光照射装置により紫外光を紫外線硬化樹脂に照射して、硬化させて、光吸収部を形成した。このようにして、実施例に係る光学シートを得た。
(比較例)
可視光吸収赤外光透過インキの代わりに光吸収粒子としての着色されたアクリルビーズを用いた以外は、実施例と同様の手法により、光学シートを作製した。
分光透過率測定
このようにして得られた実施例および比較例の光学シートに映像光入射面側から光を照射して、光学シートの分光透過率を測定した。分光透過率の測定には、島津製作所製MPC-2200を使用した。
図9は、実施例および比較例に係る光学シートの波長に対する透過率を示したグラフである。実施例の光学シートと比較例の光学シートの分光透過率を比較してみると、図9に示されるように可視光領域では比較例の光学シートよりも実施例の光学シートの方が透過率が低かった。また、赤外光領域では波長780nm以上においては比較例の光学シートよりも実施例の光学シートの方が透過率が高かった。
これらの結果から、実施例に係る光学シートを赤外光検出型インタラクティブボードやタッチスクリーンに使用した場合には、検出精度を向上させることができると考えられる。
ゲイン測定
光学シートに可視光を照射し、視野角を変えながら実施例および比較例の光学シートのゲインを測定した。ゲインとは、光学シートの映像光入射側の明るさ(照度)と映像光出射側の明るさ(輝度)との比率であり、比例定数をp、輝度(ある方向へ出射する光の単位立体角あたりの光束の量)をK,照度(単位面積あたりに入射する光の光束の量)をIとし、ゲインをGとしたときに、G=p×(K/I)で表わされる値である。視野角に対するゲインの測定には、偏角輝度測定器である村上色彩技術研究所製スクリーン光学特性評価装置GP-500型を使用した。
図10は、実施例および比較例に係る光学シートの視野角に対するゲインを示したグラフである。図10に示されるように比較例の光学シートにおいては視野角0°のときのゲインが約0.325であり、このゲインの値が1/2となるときの視野角は12°付近であった。一方、実施例の光学シートにおいては視野角0°のときのゲインが約0.27であり、このゲインの値が1/2となるときの視野角は12°付近であった。
これらの結果から、視野角が同等であったので、実施例の光学シートは可視光領域では比較例のものと同様の性能を発揮することが確認された。
1、91、101…光学シート、1a、91a、101a…映像光入射面、1b、91b、101b…映像光出射面、2、92、102…光透過部、2a、92a、102a…単位光透過部、3、93、103…光吸収部、3b、93b、103b…可視光吸収赤外光透過材、20…背面型表示装置、30…透過型スクリーン、32…フレネルレンズ部、50…映像光源、60…赤外光源、70…赤外光検出器。

Claims (8)

  1. 映像光源から投射された映像光を制御して観察者側に出射させる透過型スクリーンに用いられる光学シートであって、
    前記光学シートの映像光出射面の一部を構成し、シート面に沿って配置された複数の単位光透過部を備え、映像光および赤外光を透過させる光透過部と、
    前記光学シートの映像光出射面の一部を構成し、可視光吸収赤外光透過材を含む光吸収部と
    を備え、前記光透過部の単位光透過部の断面形状が、映像光出射側を上底、映像光入射側を下底とする略台形であり、前記光吸収部が前記単位光透過部間に形成されており、かつ前記光学シートの赤外光透過率が70%以上であることを特徴とする、光学シート。
  2. 前記光透過部の映像光入射面側に形成されたプリズム部をさらに有する、請求項1に記載の光学シート。
  3. 映像光源から投射された映像光を制御して観察者側に出射させる透過型スクリーンに用いられる光学シートであって、
    前記光学シートの映像光出射面の一部を構成し、シート面に沿って配置された複数の単位光透過部を備え、映像光および赤外光を透過させる光透過部と、
    前記光学シートの映像光出射面の一部を構成し、可視光吸収赤外光透過材を含む光吸収部と
    を備え、前記光透過部の単位光透過部が球状レンズであり、前記光吸収部が前記各球状レンズの映像光出射側の頂点付近の領域を除く領域上に形成されており、かつ前記光学シートの赤外光透過率が70%以上であることを特徴とする、光学シート。
  4. 映像光源から投射された映像光を制御して観察者側に出射させる透過型スクリーンに用いられる光学シートであって、
    前記光学シートの映像光出射面の一部を構成し、シート面に沿って配置された複数の単位光透過部を備え、映像光および赤外光を透過させる光透過部と、
    前記光学シートの映像光出射面の一部を構成し、可視光吸収赤外光透過材を含む光吸収部と
    を備え、前記光透過部の単位光透過部が映像光入射側に形成されたシリンドリカルレンズであり、前記光吸収部が前記単位光透過部間に形成されており、かつ前記光学シートの赤外光透過率が70%以上であることを特徴とする、光学シート。
  5. 前記光学シートが波長830〜900nmの光において70%以上の透過率を有する、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の光学シート。
  6. 前記光吸収部が透明樹脂をさらに含み、前記可視光吸収赤外光透過材が顔料または染料を含むインキからなり、かつ前記透明樹脂中に含有されている、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の光学シート。
  7. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の光学シートと、
    前記光学シートの映像光入射側に配置されたフレネルレンズ部と
    を備えることを特徴とする、透過型スクリーン。
  8. 請求項に記載の透過型スクリーンと、
    前記透過型スクリーンに映像光を投射する映像光源と、
    前記透過型スクリーンに赤外光を投射する赤外光源と、
    前記赤外光を検出可能な赤外光検出器と、
    を備えることを特徴とする、背面投射型表示装置。
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