JP5476873B2 - 信号変換器及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、マイクロ波、ミリ波等の周波数帯域の導波管接続部を有する高周波モジュールの信号変換に関し、例えば、回路基板等の基板部から導波管への信号変換、又は導波管から基板部への信号変換に使用する信号変換器及びその製造方法に関する。
高周波信号、特にミリ波のような波長の短い周波数帯域の信号は、送信回路及び受信回路を用いてアンテナから放射し又は受信する際、送信回路及び受信回路とアンテナとの間で送信回路の信号形態を空洞導波管の信号伝搬モードに変換し、又は空洞導波管の信号伝搬モードから受信回路の信号形態に変換する。この信号変換には信号変換器が用いられる。
送信回路及び受信回路を構成する回路チップ等と導波管との間を結合する構造として、空洞導波管と接続する第1の共振器と、この第1の共振器に結合する第2の共振器とを備えたものが知られている(例えば、特許文献1)。斯かる構造では、第1の共振器にポスト型導波管の一端を貫通導体列で塞ぎ、空洞導波管と接続するための結合窓を備えている。第1及び第2の共振器は、所定の間隔でポスト型導波管のH面を狭めることによって形成している。
誘電体基板の一面に短絡金属層、その他面に導波管の開口断面と同形状の接地金属層を備え、この接地金属層、前記短絡金属層及び導波管を誘電体基板に埋め込まれた金属により同電位に設定するものが知られている(例えば、特許文献2)。この場合、誘電体基板には、接地金属層で包囲される面部に整合素子が設置されている。
誘電体基板の一面に第1のグランド層、その他面に第2のグランド層を備え、第1のグランド層側に導波管を備え、第1のグランド層の切欠き部内にパッチを備えるものが知られている(例えば、特許文献3)。
また、第1及び第2の誘電体基板を備え、第1の誘電体基板にはコプレーナストリップ伝送線路用電磁結合体が設けられ、第2の誘電体基板には接地導体が設けられたものが知られている(例えば、特許文献4)。
特開2003−289201号公報 特開2000−244212号公報 特開2008−131513号公報 特開2006−295891号公報
ところで、ショート壁を構成する複数の導通部や導波管との結合窓を備える構造(例えば、特許文献1)では、導通部は、レーザ又はドリル等によりスルーホールを形成し、そのスルーホール内に導電材を充填して形成される。結合窓は、該結合窓に相当する部分の導体層をエッチング等により取り除くことにより形成される。
導通部列と結合窓との間で確保すべき距離は製造上のばらつきにより、所望の値にすることが困難であり、これが信号変換特性に影響を及ぼす。即ち、結合窓と導通部列との距離に変化を来すと、高周波信号の周波数に対する反射特性に大きなばらつきが生じる。使用周波数によっては、導波管への伝搬特性が大きく変化する。斯かる特性改善には、反射特性に対する周波数依存性の低減が望まれる。
また、導波路を構成する基板側と導波管との間の結合関係によっては高次モードの発生や共振を生じさせ、高次モードが基本共振モードに影響し、基本共振モードの信号変換効率を低下させる原因になる。
そこで、本開示の信号変換器又はその製造方法の目的は、製造上のばらつきの影響を抑制し、信号変換特性を改善することにある。
また、本開示の信号変換器又はその製造方法の他の目的は、高次モードの発生や共振を抑制し、信号変換効率を高めることにある。
上記目的を達成するため、本開示の信号変換器又はその製造方法は、基板部と導波管との間で信号変換する信号変換器であって、導波路が形成された基板部に変換部を備え、該変換部に基板部の導体層との間に分離領域を設け、導波管の開口面内の前記基板部に配置された導体パッチを備えている。斯かる構成を備えて上記目的を達成している。
そこで、上記目的を達成するため、本開示の信号変換器は、基板部と導波管との間で信号変換する信号変換器であって、基板部と、複数の第1の導通部と、導波路と、変換部とを備えている。基板部は、誘電体板の一面に第1の導体層、前記誘電体板の他面に第2の導体層が形成されている。第1の導通部は、誘電体板を貫通して第1の導体層と第2の導体層とを導通させる。導波路は、誘電体板と、第1の導体層及び第2の導体層と、導通部とで形成される。変換部は、導波路と導波管との間で信号を変換し、第1の導体層との間に分離領域を設け、導波管の開口面内の前記基板部に配置された導体パッチを備え、分離領域の結合長を誘電体板の厚みよりも狭く設定している。
また、上記目的を達成するため、本開示の信号変換器は、基板部と導波管との間で信号変換する信号変換器であって、基板部と、複数の第1の導通部と、導波路と、変換部とを備えている。基板部は、誘電体板の一面に第1の導体層、誘電体板の他面に第2の導体層が形成されている。第1の導通部は、誘電体板を貫通して第1の導体層と第2の導体層とを導通させる。導波路は、誘電体板と、第1の導体層及び第2の導体層と、導通部とで形成される。変換部は、導波路と導波管との間で信号を変換し、第1の導体層との間に分離領域を設け、導波管の開口面内の基板部に配置された導体パッチと、該導体パッチと第2の導体層との間に誘電体基板を貫通して設置された単一又は複数の第2の導通部を備え、該第2の導通部で導体パッチが第2の導体層に接続されている。
また、上記目的を達成するため、本開示の信号変換器は、基板部と導波管との間で信号変換する信号変換器であって、基板部と、複数の第1の導通部と、導波路と、変換部とを備えている。基板部は、誘電体板の一面に第1の導体層、誘電体板の他面に第2の導体層が形成されている。第1の導通部は、誘電体板を貫通して第1の導体層と第2の導体層とを導通させる。導波路は、誘電体板と、第1の導体層及び第2の導体層と、導通部とで形成される。変換部は、導波路と導波管との間で信号を変換し、第1の導体層との間に分離領域を設け、導波管の開口面内の基板部に配置された導体パッチと、該導体パッチと第1の導体層との間を接続する接続部を、導体パッチの信号方向と同一方向の中心部又はその近傍に備え、該接続部で導体パッチが第1の導体層に接続されている。
また、上記目的を達成するため、本開示の信号変換器は、基板部と導波管との間で信号変換する信号変換器であって、基板部と、複数の第1の導通部と、導波路と、変換部とを備えている。基板部は、誘電体板の一面に第1の導体層、誘電体板の他面に第2の導体層が形成されている。第1の導通部は、誘電体板を貫通して第1の導体層と第2の導体層とを導通させる。導波路は、誘電体板と、第1の導体層及び第2の導体層と、導通部とで形成される。変換部は、導波路と導波管との間で信号を変換し、第1の導体層との間に分離領域を設け、導波管の開口面内の基板部に配置された導体パッチと、該導体パッチと第1の導体層との間を接続する接続部を、導体パッチの信号方向と交差方向の中心部又はその近傍に備え、該接続部で導体パッチが第1の導体層に接続されている。
また、上記目的を達成するため、本開示の信号変換器の製造方法は、基板部の形成工程と、基板部及び導波管の結合工程とを含んでいる。基板部の形成工程では、誘電体板の一面に第1の導体層、前記誘電体板の他面に第2の導体層を備え、前記誘電体板を貫通して前記第1の導体層と前記第2の導体層とを導通させる複数の第1の導通部を備える基板部を形成する。この基板には、前記第1の導体層及び前記第2の導体層と前記第1の導通部とで囲まれ、前記誘電体板の誘電体部に形成される導波路を備え、この導波路に形成された変換部に導体パッチを備え、この導体パッチと前記第1の導体層との間に、結合長を前記誘電体板の厚みよりも狭く設定した分離領域を形成する。そして、基板部及び導波管の結合工程では、基板部と導波管とを結合する。
本開示の信号変換器によれば、次のような効果が得られる。
(1) 基板部と導波管との結合部に導体パッチを設置して信号変換を行うので、信号変換特性の周波数依存性を低減でき、製造上の配置誤差の影響を軽減でき、信号変換特性を改善できる。
(2) 導波管に信号を導く箇所の製造誤差に起因する信号変換特性を改善できる。
(3) 高次モードの発生や共振を抑制でき、基本共振モードに対する高次モードの影響を回避でき、基本共振モードの信号変換効率を高めることができる。
また、本開示の信号変換器の製造方法によれば、次のような効果が得られる。
(1) 信号変換特性が改善された信号変換器を製造することができる。
(2) 製造誤差による信号変換器の信号変換特性の劣化を防止できる。
そして、本発明の他の目的、特徴及び利点は、添付図面及び各実施の形態を参照することにより、一層明確になるであろう。
第1の実施の形態に係る信号変換器を示す図である。 信号変換器を示す斜視図である。 導波路と導波路基板とを分離した信号変換器を示す分解斜視図である。 導波管側から見た信号変換器を示す図である。 図4のV −V 線断面図である。 図4のVI−VI線断面図である。 図4のVII −VII 線断面図である。 図4のVIII−VIII線断面図である。 導波路及び変換部を示す図である。 導波管、導波路、導通スルーホール部及び変換部の詳細を示す図である。 導波路基板の導通スルーホール部(遮断導通スルーホール部)を示す図である。 信号変換器の製造方法の一例を示すフローチャートである。 第1の実施の形態に係る信号変換器の変形例を示す図である。 第1の実施の形態に係る信号変換器の変形例を示す図である。 第2の実施の形態に係る導波路と導波路基板とを分離した信号変換器を示す分解斜視図である。 導波管側から見た信号変換器を示す図である。 図16のXVII−XVII線断面図である。 第3の実施の形態に係る導波路と導波路基板とを分離した信号変換器を示す分解斜視図である。 導波管側から見た信号変換器を示す図である。 図19のXX−XX線断面図である。 第4の実施の形態に係る導波路と導波路基板とを分離した信号変換器を示す分解斜視図である。 導波管側から見た信号変換器を示す図である。 第5の実施の形態に係る導波路と導波路基板とを分離した信号変換器を示す分解斜視図である。 導波管側から見た信号変換器を示す図である。 第6の実施の形態に係る導波路と導波路基板とを分離した信号変換器を示す分解斜視図である。 導波管側から見た信号変換器を示す図である。 第7の実施の形態に係る信号変換器を示す図である。 第8の実施の形態に係る導通スルーホール部分で切り欠いた導波路基板を示す図である。 第9の実施の形態に係る導波路と導波路基板とを分離した信号変換器を示す分解斜視図である。 他の実施の形態に係る信号変換器の変形例を示す図である。 他の実施の形態に係る信号変換器の変形例を示す図である。 信号変換器の比較例を示す図である。 図32のXXXIII−XXXIII線断面図である。 比較例の特性を示す図である。
〔第1の実施の形態〕
第1の実施の形態は、基板部と導波管との間の信号変換部に導体パッチパターンを備え、この導体パッチパターンが導体層の開口領域に導体層と分離された構成である。
この第1の実施の形態について、図1を参照する。図1は、第1の実施の形態に係る信号変換器を示す図である。図1に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
この信号変換器2は、図1に示すように、導波管4と、導波路基板6とを備える。導波管4は、高周波信号(導波管モード)を伝送する伝送路であって、例えば、空洞導波管で構成される。導波路基板6は、基板部の一例であって、導波路8を構成する。この導波路8は、導波路基板6内を導波路モードで伝送するための伝送路である。
この導波路8は、導波管4との間に変換部10を備える。この変換部10は、導波路基板6の導波路8から導波管4への信号変換(矢印S1 )、又は、導波管4から導波路基板6の導波路8への信号変換(矢印S2 )をする信号変換手段である。
次に、この信号変換器2について、図2、図3、図4、図5、図6、図7、図8及び図9を参照する。図2は、信号変換器を示す斜視図、図3は、導波管と導波路基板とを分離した信号変換器を示す分解斜視図、図4は、導波管側から見た信号変換器を示す図(平面図)、図5は、図4のV−V線断面図、図6は、図4のVI−VI線断面図、図7は図4のVII −VII 線断面図、図8は、図4のVIII−VIII線断面図、図9は、導波路基板の導波路及び変換部を示す図である。図2、図3、図4、図5、図6、図7、図8及び図9に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。図2、図3、図4、図5、図6、図7、図8及び図9において、図1と同一部分には同一符号を付してある。
導波管4は、図2及び図3に示すように、導体で形成された角筒状の本体部12と、角筒状の空洞部14とを備えた空洞導波管であり、上面及び下面側には開口面部16、18を備えている。導波管4の形態は角筒状に限定されるものではなく、他の形態であってもよい。
導波路基板6は、既述の導波路8を構成する基板部の一例である。この導波路基板6には誘電体基板20が用いられ、この誘電体基板20の第1面(例えば、表面)に第1の導体層22、その第2面(例えば、裏面)に第2の導体層24が形成されている。誘電体基板20は誘電体板の一例であって、誘電体は例えば、樹脂等の誘電体であればよいが、誘電体はセラミック等でもよく、樹脂に限定されない。
この導波路基板6の長手方向の縁部側には第1及び第2の導通スルーホール列26、28が設置されている。各導通スルーホール列26、28は、導体層22、24を導通させる複数の導通部列の一例であって、導体層22、24間を接続する接続手段である。従って、この導波路基板6には、誘電体基板20、導体層22、24及び導通スルーホール列26、28で包囲された筒状の導波路8が構成され、この導波路8は、導波管4の空洞部14と交差方向(例えば、直交方向)に形成されている。この導波路8は、誘電体基板20内を導波管モードで伝送させる伝送路であって、基板内導波路又は導波管路を構成する。各導通スルーホール列26、28は、複数の導通スルーホール部30を所定間隔で配列させて構成されている。
この導波路基板6の導体層22の上面には導波管4が設置され、導波管4の開口面部18が導体層22に接し、導波管4と導波路基板6とが結合している。そこで、この導波路基板6には、この導波管4との結合部分に既述の変換部10が備えられる。
この変換部10は、導体パッチ32と、遮断導通スルーホール列34とを備える。導体パッチ32は、導波路8に伝送する高周波信号を導波管4の空洞部14側に放射し、又は、導波管4の空洞部14側に伝送する高周波信号を導波路8側に放射する手段であり、導波管4と導波路8とを結合する結合手段である。導体パッチ32は例えば、長方形状の導体パターンであって、導体層22と同様の導体パターンで構成される。この導体パッチ32と導体層22との間には分離領域36が形成されている。この分離領域36は、導体パッチ32と導体層22とを分離する分離手段である。この分離領域36は、導体層22を例えば、切除し、導体が存在しない部分で構成され、結合間隙(結合ギャップ)を構成し、導体層22と導体パッチ32とを電磁的に結合させる手段である。
また、遮断導通スルーホール列34は、導波路基板6の導波路8を遮断する手段であって、導波路8の終端部を形成し、導波路8内を伝送する基板内導波路モードの信号を遮断する。この遮断導通スルーホール列34は、導通スルーホール列26、28と同様に複数の遮断導通スルーホール部38を所定間隔で配列させて構成されている。
従って、導波路基板6には、図5、図6、図7、図8及び図9に示すように、誘電体基板20内に導波路8が形成され、この導波路8の遮断側即ち、導波管4との結合部に変換部10が構成されている。斯かる変換部10では、導波路基板6の導波路8を伝送する信号は遮断導通スルーホール列34で遮断され、分離領域36で形成された結合間隙(結合ギャップ)を介して電磁的に導体パッチ32に結合される。この導体パッチ32から導波管4の空洞部14に信号が放射される。また、導波管4の空洞部14側を伝送する信号は導体パッチ32に誘導され、導体パッチ32から分離領域36で形成された結合間隙を介して電磁的に導波路8に結合され、伝送される。
導体パッチ32の長さ及び幅、分離領域36の間隔、導体パッチ32と遮断導通スルーホール列34との距離について、図10を参照する。図10は、信号変換器を示す図である。
図10に示すように、導体パッチ32の長さをL1 とすると、この長さL1 は導波路8の進行方向の長さであって、導体パッチ32に伝送する高周波信号の波長λの2分の1(=λ/2)又はその近傍長さに設定すれば、導体パッチ32が共振器となる。導体パッチ32が共振器を構成すれば、所望の周波数fでの信号変換が行える。即ち、基板内導波路モード信号を結合間隙(分離領域36)を介し、共振器である導体パッチ32に電磁的に結合させることができる。この導体パッチ32から信号電波を導波管4内に放射させ、導波管4の伝送モードへの信号変換が行われる。この場合、導通パッチ32の幅w(長さL1 と交差方向の幅)は、w=2L1 又はその近傍の値に設定されている。
分離領域36で構成される結合間隙の導波路8の進行方向の結合長をL2 とすると、この結合長L2 を誘電体基板20の厚みL3 (図11)より狭く設定する。結合長L2 が誘電体基板20の厚みL3 より大きい場合(L2 >L3 )には、基板内導波路信号が共振器である導体パッチ32に到達前に広い結合間隙より異なったモードにて漏洩する。また、この場合、結合間隙の手前の縁で信号反射を生じて戻り、所望の周波数fでの共振が起こり難くなる。このような現象は、信号変換効率を低下させることになる。結合長L2 を誘電体基板20の厚みL3 より狭く設定すれば、斯かる現象を抑制でき、信号変換効率の低下を抑制できる。
この場合、信号の進行方向に向かって、導体パッチ32の縁から距離L4 を設定する。導体パッチ32との間に距離L4 の間隔を挟んで遮断導通スルーホール列34が設置されている。この距離L4 は導波路基板6を伝播する信号の波長λの4分の1(=λ/4)の奇数倍又はその近傍の値に実質的に相当する値とすればよい。
また、導波路8の幅をL5 とすると、この幅L5 は、高次モードを発生させないように、
Figure 0005476873
設定すればよく、好ましくは、
Figure 0005476873
とすればよい。ここで、εr は誘電体基板22の比誘電率、λ0 はλ0 =c/f、cは光速、fは周波数である。ここで、管内波長λgは、
Figure 0005476873
で表される。
導波路8の幅L5 を広くすると、管内波長λgは短くなり、幅L5 を狭くすると管内波長λgは長くなる。式(3) において、aは導波路8の幅であり、a=L5 である。
また、導波管4に変換する周波数信号はシステム上、ある周波数幅が必要になる。従って、例えば、変換器を作成する場合、比帯域を必要な幅より大きく取るように設計すればよい。誘電体基板20の厚さL3 (図11)を厚くして導体パッチ32の共振の先鋭度Qを下げることで、周波数を広くする手法が存在する。
ここで、与えられた誘電体基板20の厚さL3 を検討する。導波管4の空洞部14内には空気が存在する。この空気の比誘電率εr はεr =1、誘電体基板20の比誘電率εr はεr >1であり、通常、誘電体基板20の誘電体に用いる樹脂の比誘電率εr はεr =3〜4程度である。よって、導波管4の開口幅L6 (長辺幅)より導波路8の幅L5 を狭く(L6 >L5 )に設定する必要がある。
導通スルーホール列26、28の隣接する各導通スルーホール部30の間隔L7 は、導波路8の信号が漏れないように間隔を狭める必要がある。この間隔L7 は、好ましくは、波長λの4分の1(=λ/4)より十分狭い間隔、波長λの8分の1(=λ/8)以下が望ましい。
次に、スルーホール部30について、図11を参照する。図11は、導通スルーホール部(又は遮断導通スルーホール部)の部分を切り欠いた導波路基板を示す図である。図11において、図2、図3と同一部分には同一符号を付してある。
導通スルーホール列26、28は、図11に示すように、誘電体基板20を貫通して導体層22、24間を接続する導通スルーホール部30で構成すればよい。この場合、導通スルーホール部30は、誘電体基板20にスルーホール40を貫通して形成し、内壁面に導体層42を形成したものである。従って、導通スルーホール部30には、導体層42の内側にスルーホール44が形成されている。
遮断導通スルーホール列34も同様に、誘電体基板20を貫通して導体層22、24間を接続する遮断導通スルーホール部38で構成すればよい。この場合、遮断導通スルーホール部38も誘電体基板20にスルーホール40を貫通して形成し、内壁面に導体層42を形成すればよい。従って、遮断導通スルーホール部38にも、導体層42の内側にスルーホール44が形成されている。
次に、この信号変換器の製造方法について、図12を参照する。図12は、信号変換器の製造方法の一例を示すフローチャートである。
この製造工程は、本開示の製造方法の一例であって、図12に示すように、導波管4の形成工程(ステップS11)、導波路基板6の形成工程(ステップS12)、導波管4と導波路基板6との結合工程(ステップS13)を含んでいる。
導波管4の形成工程(ステップS11)では、既述の導波管4を形成する。この導波管4は、図2に示すように、角筒体の導波管4を形成する。
また、導波路基板6の形成工程(ステップS12)では、既述の導波路基板6を形成する。この導波路基板6には、誘電体基板20の表面に導体層22、その背面に導体層24が形成され、各導体層22、24は金属導体からなる導体層をメッキ、蒸着等の皮膜生成方法、又は、金属膜(銅箔等)プレス加工によって形成すればよい。誘電体基板20、導体層22及び導体層24には穿孔によりスルーホール部30、38を形成し、スルーホール部30、38の内部に導体層42を設置することにより、導通スルーホール列26、28及び遮断導通スルーホール列34を形成する。導波管4が設置される導波路基板6の導体層22には、分離領域36を形成するとともに、導体パッチ34を形成し、変換部10を構成する。
そして、導波管4と導波路基板6との結合工程(ステップS13)では、既述の導波路基板6の上面にある導体パッチ32を導波管4の開口面部即ち、空洞部14の内部に配置し、導波管4を設置すれば、既述の導波管変換器2が得られる。
上記第1の実施の形態に係る信号変換器2について、変形例や特徴事項を列挙すれば次の通りである。
(1) 信号変換器2では、誘電体基板20と、該誘電体基板20の両面に形成された導体層22、24、導通スルーホール列26、28を備えている。2列の導通スルーホール列(導通ポスト列)26、28及び導体層22、24で囲まれた誘電体部分が導波路8として構成されている。
(2) 導波路8には信号を変換する変換部10が備えられ、該変換部10が導波路8の一端を遮断する位置に備えられている。変換部10には導体層22が形成されていない開口領域即ち、分離領域36で包囲された同一平面内で導体パッチ32が備えられ、この導体パッチ32は分離領域36によって導体層22と絶縁されているとともに、分離領域36を介して電磁的に結合される。
(3) 分離領域36が導体パッチ32と導体層22とを電気的に接しないようにギャップを構成している。導波路伝送モード信号はこのギャップを介し、共振器である導体パッチ32に結合させている。共振器である導体パッチ32の大きさにより周波数特性がほぼ決定される。このため、導体層22と導波管4のショート面までの距離依存性が鈍感になる。この結果、導通スルーホール部30のためのスルーホール40と導体パッチ32との位置合わせのばらつきの影響を受けない構造となっている。
(4) 導体パッチ32を設けたので、導波管4に信号を導く箇所の製造誤差に起因するポスト壁導波管を構成する導波路8の導波管4への信号変換特性、特に、導波管4への信号変換特性について、周波数依存を改善することができる。
(5) 導波管4の開口周辺部と同一平面内にある導体層22に接しない導体パッチ32の信号伝搬方向の長さを伝搬する高周波信号の波長λの2分の1(λ/2)に相当する長さに設定してもよい。これにより、信号変換特性が改善される。
(6) 導体パッチ32の信号の進行方向に対し横方向の幅を広くするため、変換部10の導波路8を構成する2列の導通スルーホール列26、28の間隔は、変換部10における導波路箇所以外の箇所よりも広くなるように設定してもよい。これにより、信号変換特性が改善される。
ところで、周波数幅を広くするために、導波管4の長辺幅L6 に近づけるように、導体パッチ32の幅を広げるのがよい場合がある。その場合、既述のλ0 /εr 1/2 の半分より導通スルーホール幅L7 、即ち、導波路8の幅L5 を広くしないと、導体パッチ32が入らない場合がある。その場合、導波路8を構成する導通スルーホール部30の対向側の間隔を異ならせ、即ち、導波路8の幅L5 にステップ部(段差部)33(図13)又はテーパー部(傾斜部)35(図14)を設け、変換部10に至る部分の間隔幅を狭くし、変換部10を含む間隔幅を広く設定すればよい。即ち、図13及び図14に示すように、導通スルーホール列26、28の変換部10側の部分の対向間隔をLA 、変換部10以外の部分の対向間隔をLB とすると、LA >LB とすればよく、また、LA =L5 に設定すればよい。理想的には、導通スルーホール部30の位置と変換部10の導体パッチ32がずれない場合はよいが、例えば、少しでも、導波路8の進行方向に対して、横方向に導通スルーホール部30の位置と変換部10の導体パッチ32の位置がずれると、対称性が崩れ、高次モードを発生させる原因になる。高次モードを発生すると、エネルギーが高次モードに奪われ、信号変換効率が劣化する原因になる。
〔第2の実施の形態〕
第2の実施の形態は、第1の実施の形態の導体パッチ32と導体層24との間に複数の導通スルーホール部を設け、導通スルーホール部で導体パッチ32と導体層24とを接続した構成である。
この第2の実施の形態について、図15、図16及び図17を参照する。図15は、導波管と導波路基板とを分離した信号変換器を示す分解斜視図、図16は、導波管側から見た信号変換器を示す図(平面図)、図17は、図16のXVII−XVII線断面図である。図15、図16及び図17に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。図15、図16及び図17において、図2、図3と同一部分には同一符号を付してある。
この実施の形態の信号変換器2では、第1の実施の形態と同様に、導体パッチ32の導波路モード進行方向の長さL8 (図16)を信号波長λの2分の1(λ/2)に設定している。その方向の半分の距離の線上(中心線上)に、定在波の節が強制的に生成されるように設定する。この場合、導体パッチ32の中心Oで交差する中心線m、nを設定し、中心線n上に導通する導通スルーホール部46、48が設定され、各導通スルーホール部46、48の間隔は、中心線m又は中心Oから同一又はその近傍の距離に設定されている。即ち、導体パッチ32には、中心線上の位置に高周波信号の進行方向について、左右対称になるように導通スルーホール部46、48が設置されている。これら導通スルーホール部46、48の導体によって、導体層24と導体パッチ32とが接続されている。
斯かる構成とすれば、節となる位置に導通スルーホール部46、48が設置されているので、高周波信号の伝送への影響は少なく、高次モードを抑圧でき、基本共振モードが得られる。即ち、導通スルーホール部46、48で導体パッチ32の中心線上をショートするので、導波路8と導体パッチ32の高次伝送(高次共振)モードを抑圧できる。これにより、信号変換特性を改善することができる。
また、導体パッチ32の2つの導通スルーホール部46、48の間隔は、接近させず横方向に離間させた方がよい。2つの導通スルーホール部46、48は導波路8の幅を等価的に狭くした効果もあり、高次モード抑圧効果は高くできる。
なお、導体パッチ32に接続させた導通スルーホール部46、48は左右対称に1つずつではなく、導波路幅を狭くしすぎない程度に複数個設置してもよい。
これら導通スルーホール部46、48は、図11に示すように、導通スルーホール部30と同様に構成すればよい。
〔第3の実施の形態〕
第3の実施の形態は、第1の実施の形態の導体パッチ32と導体層24との間に単一の導通スルーホール部を設け、導通スルーホール部で導体パッチ32と導体層24とを接続した構成である。
この第3の実施の形態について、図18、図19及び図20を参照する。図18は、導波管と導波路基板とを分離した信号変換器を示す分解斜視図、図19は、導波管側から見た信号変換器を示す図(平面図)、図20は、図19のXX−XX線断面図である。図18、図19及び図20に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。図18、図19及び図20において、図15と同一部分には同一符号を付してある。
この実施の形態では、導体パッチ32に接続する単一の導通スルーホール部50とし、導体パッチ32の中心が定在波の節となるように、導通スルーホール部50を導体パッチ32の中心又はその近傍に配置し、高次モードを抑圧させている。即ち、導体パッチ32の中心Oで交差する中心線m、nを設定し、これら中心線m、nの交差する点(中心O)又はその近傍の位置に導通スルーホール部50が設定されている。この導通スルーホール部50の長さ(深さ)L9 (図20)は、導波路基板6の板厚で決定され、導体パッチ32の大きさに比べ、導通スルーホール部50の長さL9 が短い。この結果、導体パッチ32の接続位置を節にすることができる。
そして、このように導体パッチ32の中心に導通スルーホール部50を設置したことで、既述の基本効果が得られるとともに、導通スルーホール部50により導体パッチ32の中心を導体層24にショートさせたことで、導波路8と導体パッチ32の高次伝送(高次共振)モードを抑圧できる。
なお、導通スルーホール部50は、図11に示す導通スルーホール部30と同様に構成すればよい。
〔第4の実施の形態〕
第4の実施の形態は、導体パッチ32と導体層22との間に接続部を設けて接続した構成である。
この第4の実施の形態について、図21及び図22を参照する。図21は、導波管と導波路基板とを分離した信号変換器を示す分解斜視図、図22は、導波管側から見た信号変換器を示す図(平面図)である。図21及び図22に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。図21及び図22において、図15と同一部分には同一符号を付してある。
この実施の形態では、図21及び図22に示すように、導体パッチ32の中心Oで交差する中心線m、nを設定し、中心線mを中心にした第1の接続部52及び接続部52を挟んで分離領域36が形成されている。この接続部52は、導体パッチ32と導体層22とを接続する接続手段又は接続領域の一例であって、この実施の形態では、信号の進行方向の中心に形成されている。この場合、接続部52の幅は分離領域36の幅より広く設定され、その長さは分離領域36の導体層22側の縁部と中心線nとの距離と同一又はその近傍に設定されている。接続部52は、中心線nを跨がって長く設定してもよいし、中心線nを跨がらない程度に短く設定してもよい。第1ないし第3の実施の形態では分離領域36が導体パッチ32を周回する連続体であったのに対し、接続部52の形成により、分離領域36が分断されている。
このように、接続部52は、導体パッチ32と導体層22とを接続する手段であって、導波路8から導波管4に向かう信号の進行方向に向かって、導体パッチ32の手前側の縁部側導体により形成されている。その形成位置は、導体パッチ32の中心部又はその近傍に設定されている。この実施の形態では、導波路8の進行方向手前の結合間隙即ち、分離領域36を分断して導体パッチ32に結合させているが、導体パッチ32の横方向の中心線n上に導体接続させている。このため、接続部52の接続導体に沿う形で信号の注入成分を生じ、導体パッチ32の横方向の対称性を保った形の基本共振を得ることができる。即ち、本来の定在波の腹の位置である、進行方向の接続位置を導体パッチ32の手前の縁位置ではなく、本来の節に近づく位置に接続させることにより、基本共振モードを維持している。
また、導体パッチ32の外側の表面導体より有限な接続長及び接続幅であるため、位相及びインピーダンスを考慮し、導体パッチ32の進行方向の真の中心位置より、多少ずらして接続させてある。仮に、手前の腹の位置に接続させている場合、接続長の短さも影響して、接続点節に変わり、所望していない高次モードの励起となるが、この実施の形態では、係る不都合を回避している。この結果、高次モードを抑圧でき、また、高次モード抑圧のための導体接続した導通スルーホールも用いず、導通スルーホール部30の位置と導体パッチ32の位置ズレに対して強い構造を構成している。
斯かる構成では、第1の実施の形態に係る基本構造に加え、基板内導波路モード進行方向の手前側縁の中心と同一面内の周辺の接続部52で接続された導体パッチ32を配置させている。特徴とする信号変換構造である。このため、第1の実施の形態の基本効果に加え、基板内導波路と導体パッチ32の高次伝送(高次共振)モードを抑圧できる。
加えて、導体パッチ32と周りの導体層22とが、導体パッチ32の一部を削除して、周辺からの接続点をもとの導体パッチ32の外周より内側に設けた構造である。斯かる構造では、高次共振を抑制するスルーホールなしで、高次モードを抑圧できる。導体パッチ32の中心部にスルーホール部がないので、その部分の位置合わせが不要であり、低コスト化が図られる。
〔第5の実施の形態〕
第5の実施の形態は、導体パッチ32と導体層22との間に導波路8と交差方向例えば、直交方向に2つの接続部を設けて接続した構成である。
この第5の実施の形態について、図23及び図24を参照する。図23は、導波管と導波路基板とを分離した信号変換器を示す分解斜視図、図24は、導波管側から見た信号変換器を示す図(平面図)である。図23及び図24に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。図23及び図24において、図15と同一部分には同一符号を付してある。
この実施の形態では、図23及び図24に示すように、導体パッチ32の中心Oに交差する中心線m、nの内、横方向の中心線n上又はその近傍の位置、即ち、導体パッチ32の進行方向の半分又はその近傍の位置に、横方向に導体パッチ32から導体層22に対して導体層22と同様の導体を以て、分離領域36を分断する第2の接続部54、56が形成されている。接続部54、56は、導体パッチ32と導体層22とを導体パッチ32の側部で接続する接続手段又は接続領域の一例である。各接続部54、56の接続長は導体パッチ32の長さより短く設定され、電位の振れを防止し、加えて、接続幅は導体パッチ32の進行方向の幅に比べ、小さく設定されている。
斯かる構成では、導体パッチ32の進行方向半分の位置にて定在波の節を維持でき、即ち、基本共振モードを維持でき、高次モードを抑圧できる。また、高次モード抑圧のための導体パッチ32に接続させる接続導体が導体層22と同様の導体で形成されている。斯かる構成では、導通スルーホール部30の位置に対して導体パッチ32が位置ズレしても高次モード抑圧が可能であり、導体パッチ32の位置ズレに対してより強い構造となっている。
導波路8の最大電界振幅が起きる位置は、導波路8の進行方向の横方向の幅の中心線上にある。製造時、導通スルーホール部30の位置と導体パッチ32がずれた場合、最大電界振幅が起きる位置が、導体パッチ32の横方向の中心位置よりずれた箇所となる。この場合、結合間隙(ギャップ)を介して、共振器である導体パッチ32の横方向の中心位置よりずれた箇所を励振させることになる。導体パッチ32の横方向の長さが、高次モード発生可能な大きさである場合、高次モードが発生する。この実施の形態では、斯かる不都合を回避することができる。
〔第6の実施の形態〕
第6の実施の形態は、第4及び第5の実施の形態を組み合わせた構成である。
この第6の実施の形態について、図25及び図26を参照する。図25は、導波管と導波路基板とを分離した信号変換器を示す分解斜視図、図26は、導波管側から見た信号変換器を示す図(平面図)である。図25及び図26に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。図25及び図26において、図21又は図23と同一部分には同一符号を付してある。
この実施の形態では、導体パッチ32と導体層22との間に第4の実施の形態(図21)の第1の接続部52を中心線m上又はその近傍の位置、第5の実施の形態(図23)の第2の接続部54、56を中心線n上又はその近傍の位置に形成している。これら接続部52、54、56の3箇所で接続した導体パッチ32と導体層22とを備える信号変換器2では、先に述べた実施の形態の構成を合わせ持つ構造であるから、高次モード抑圧効果は第4及び第5の実施の形態で得られる効果の両方が得られる。
この実施の形態においても、第1の実施の形態(図2以下)で記述した事項と同様に、主共振が導体パッチ32である。遮断導通スルーホール列34で構成されるショート壁と、導体パッチ32のショート壁側の縁部との距離(間隙)で生じる定在波の効果の割合が低くなる。即ち、導波路基板6の導波路8の進行方向側における導体パッチ32と遮断導通スルーホール列34との間の距離での定在波の効果の割合が低くなる。このため、ショート壁までの距離が特性に影響する従来例に比べ、その影響を低く抑えられる。よって、導通スルーホール列26、28、導体層22、24、導体パッチ32の位置合わせのばらつきの影響を軽減できる構造である。従って、導波路基板6や信号変換器2は、位置合わせに対する許容誤差が大きくなり、変換特性に優れ、製造コストを低減できる。
また、この実施の形態では、導体パッチ32の基板内導波路モード進行方向の2つの側面に、導体層22に接続する接続部52、54、56を備えているので、導体層22と導体パッチ32の辺部の中点領域とが接続されている。このように接続部52に加え、側面側の接続部54、56によってショート点を設けることで、導体パッチ32を大きくしても、導波路8と導体パッチ32の高次伝送(高次共振)モードを抑圧することができる。
〔第7の実施の形態〕
第7の実施の形態では、導通スルーホール列及び遮断導通スルーホール列を複数例で構成している。
この第7の実施の形態について、図27を参照する。図27は、導波管側から見た信号変換器を示す図(平面図)である。図27に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。図27において、図10と同一部分には同一符号を付してある。
この実施の形態では、図27に示すように、既述の導通スルーホール列26、28及び遮断導通スルーホール列34を2列化した導通スルーホール列58、60、及び遮断導通スルーホール列62で構成している。この2列化は一例であり、3列以上の構成としてもよい。このように複数列化すれば、漏れ量を減少させることができる。
この場合、各導通スルーホール部30又は遮断導通スルーホール部38の間隔を各列毎に同一に設定し、各列の間隔部分に他の列の導通スルーホール部30又は遮断導通スルーホール部38が交互に設置される構成とすればよい。このようにすれば、各導通スルーホール部30又は各遮断導通スルーホール部38の間隔を狭くしたことと同等の効果が得られる。
〔第8の実施の形態〕
第8の実施の形態は、導通スルーホール部30、遮断導通スルーホール部38のスルーホールに導体層を埋め込み、貫通導体(導通ポスト)として構成している。
この第8の実施の形態について、図28を参照する。図28は、導通スルーホール部(又は遮断導通スルーホール部)の部分を切り欠いた導波路基板を示す図である。図28において、図11と同一部分には同一符号を付してある。
この場合、導通スルーホール部30は、誘電体基板20にスルーホール40を貫通して形成し、このスルーホール40に導体層42を埋め込み、導体層42で円柱状の貫通導体として導通ポストを構成したものである。このような導通スルーホール部30を既述の導通スルーホール列26、28に用いてもよい。マイクロ波やミリ波は表皮効果が顕著となるので、このような導通スルーホール部30を用いても上記実施の形態と同等の効果が得られる。
また、遮断導通スルーホール部38も同様に誘電体基板20にスルーホール40を貫通して形成し、このスルーホール40に導体層42を埋め込み、導体層42で円柱状の貫通導体を構成したものである。導体層42は円柱状の他、角柱体であってもよい。このような遮断導通スルーホール部38を既述の遮断導通スルーホール列34に用いてもよい。同様にマイクロ波やミリ波は表皮効果が顕著となるので、このような遮断導通スルーホール部38を用いても上記実施の形態と同等の効果が得られる。
〔第9の実施の形態〕
第9の実施の形態は、導通スルーホール列26、28及び遮断導通スルーホール列34を導体壁で構成している。
この第9の実施の形態について、図29を参照する。図29は、導波路基板の一部を切り欠いて示した信号変換器の分解斜視図である。図29において、図3と同一部分には同一符号を付してある。
導通スルーホール列26、28又は遮断導通スルーホール列34は、導通壁を構成する手段であるから、導通スルーホール部30や遮断導通スルーホール部38に限定されないし、スルーホール列である必要はない。図29に示すように、既述の導通スルーホール列26、28又は遮断導通スルーホール列34を一体化した導体壁64で構成してもよく、導体壁64で導体層22、24間を接続した構成でもよい。この実施の形態では、導体壁64及び導体層22、24によって誘電体基板20の内部に導波管を構成し、その導波管内に誘電体を内包させた構成である。かかる構成によっても、上記実施の形態と同等の効果が得られるが、導通スルーホール列26、28及び遮断導通スルーホール列34のように間隔部がない点で導波路8側の漏れをより抑制できる。
〔他の実施の形態〕
第1の実施の形態について、導波路8の幅L5 にステップ部33(図13)又はテーパー部35(図14)を付けることを明示したが、第2の実施の形態についても、図30に示すようにステップ部33又は図31に示すようにテーパー部35を設けてもよく、第3の実施の形態ないし第9の実施の形態においても同様である。
〔比較例〕
次に、比較例について、図32、図33及び図34を参照する。図32は、信号変換器の比較例を示す図、図33は、図32のXXXIII−XXXIII線断面図、図34は、その特性を示す図である。この比較例において、上記実施の形態と同一部分には同一符号を付してある。
この比較例では、図32及び図33に示すように、この信号変換器102では導波管104に対向する導波路基板106の面部に結合窓166が形成されている。この結合窓166には誘電体基板120を露出させ、既述の導体パッチ32は設置されていない構成である。
斯かる構成では、遮断導通スルーホール列134によるショート壁と、結合窓166との距離L10を例えば、4分の1波長(λ/4)に配置させ、この配置によって定在波を生じさせ、導波路108から共振させて信号を導波管104に導いている。ショート壁にて反射される前に、結合窓166の長さが、導波路モード進行方向に対し比較的長いため、導波管104に漏れ出し、結合窓166の長さL11による共振は比較的小さく、所望の周波数を決める主の長さは、ショート壁から結合窓166までの距離となる。この長さの変化が変換特性の変化として現れる。遮断導通スルーホール列134の位置決めの穴あけ工程と、結合窓166の形成工程は別工程であるから、この位置合わせに位置ズレを生じると、特性劣化を生じることになる。
斯かる構成の形成工程について、遮断導通スルーホール列134及び結合窓166は別々の製造工程で形成されることが予想される。通常は、レーザ又はドリル等により孔を開けてから導電部材を充填する工程により形成される。また、結合窓166は、エッチング等の処理により、導電性膜を形成する工程で結合窓166の相当部分を取り除くことによって形成される。
このため、遮断導通スルーホール列134と結合窓166との間に確保すべき距離は、工程毎の製造ばらつきによって、正確に所望の値とすることが困難である。この結合窓166と遮断導通スルーホール列134との距離Lについて、3つの異なる値の距離La、Lb、Lc(La≠Lb≠Lc)に変化させて製造した場合、図34に示すように、導波管104への信号変換特性が変化する。図34は、横軸に高周波信号の周波数、縦軸に高周波信号の反射量〔dB〕を取っている。この反射量〔dB〕が多くなると、遮断導通スルーホール列134に導かれる高周波信号成分の量が低下することを意味する。
この信号変換特性(図34)から明らかなように、結合窓166と遮断導通スルーホール列134との距離(L=La、Lb又はLc)が変化すると、高周波信号の周波数に対する反射特性にばらつきを生じる。使用する高周波信号の周波数によっては、導波管104への伝搬特性が大きく変化する。即ち、導波路108の特性改善のため、反射特性に対する周波数依存性の低減が要請されるのである。
この比較例に対し、上記実施の形態では斯かる不都合はない。遮断導通スルーホール列34であるショート壁と、導体パッチ32の距離を、導波路基板6を伝播する信号波長λの4分の1(λ/4)の奇数倍に設定し、定在波を生じさせている。ショート壁に達する前に、導体パッチ32が存在しているとともに、分離領域36による結合間隙(ギャップ)が比較的狭いため、直接の漏れが少なく、2分の1波長(λ/2)の導体パッチ32で大きく共振させ、伝送すべき信号を導波管4に導くことができる。導体パッチ32の導波路8の進行方向の半分の位置が、定在波の節に当たり、導体パッチ32は、その進行方向の手前と奥の縁が定在波の腹となるように共振を起こす。従って、主共振長が導体パッチ32の伝送方向長となり、遮断導通スルーホール列34からなるショート壁から導体パッチ32の導波路8の進行方向奥の間隙の縁までの距離での定在波の効果の割合が低くなる。この結果、ショート壁までの距離の特性への影響が低く抑えられる。よって、各実施の形態について、既述の比較例で述べた2つの工程の位置あわせ精度を緩和でき、導体層22や導体パッチ32のパターン形成工程の1つの製造工程の誤差による変換特性への影響を小さくでき、変換特性を改善することができる。
次に、以上述べた実施の形態から抽出される技術的思想に関し、更に以下の付記を列挙する。なお、以下の付記に本発明が限定されるものではない。
(付記1) 基板部と導波管との間で信号変換する信号変換器であって、
誘電体板の一面に第1の導体層、前記誘電体板の他面に第2の導体層が形成された基板部と、
前記誘電体板を貫通して前記第1の導体層と前記第2の導体層とを導通させる複数の導通部と、
前記誘電体板と前記第1の導体層及び前記第2の導体層と前記導通部とで形成された導波路と、
前記導波路と前記導波管との間で信号を変換する変換部とを備え、
前記変換部は、前記第1の導体層との間に分離領域を設け、前記導波管の開口面内の前記基板部に配置された導体パッチを備えることを特徴とする、信号変換器。
(付記2) 前記導波路は、前記導通部によって形成された導通部列を備えることを特徴とする、付記1に記載の信号変換器。
(付記3) 前記変換部は、前記第1の導体層と前記第2の導体層との間に設置されて前記導波路を遮断する遮断導通部を備えることを特徴とする、付記1に記載の信号変換器。
(付記4) 前記導体パッチは、伝送させる高周波信号の波長の2分の1に相当する長さを備えることを特徴とする、付記1に記載の信号変換器。
(付記5) 前記変換部側の前記導通部列の対向間隔は、前記変換部以外に設置された導通部列の対向間隔と同一又は広く設定されたことを特徴とする、付記2に記載の信号変換器。
(付記6) 前記導体パッチと前記第2の導体層とを接続する単一又は複数の導通部を備えることを特徴とする、付記1に記載の信号変換器。
(付記7) 前記導体パッチと前記第2の導体層との間に前記誘電体基板を貫通して設置された単一又は複数の導通部を備え、該導通部で前記導体パッチが前記第2の導体層に接続されていることを特徴とする、付記1に記載の信号変換器。
(付記8) 前記導通部は、信号方向と交差方向の中心部又はその近傍に備えたことを特徴とする、付記1に記載の信号変換器。
(付記9) 前記導通部は、信号方向の中心部又はその近傍に備えたことを特徴とする、付記1に記載の信号変換器。
(付記10) 前記第1の導体層と前記導体パッチとを接続する単一又は複数の接続部を備え、該接続部は、前記導体パッチの幅より狭い幅であることを特徴とする、付記1に記載の信号変換器。
(付記11) 前記導体パッチと前記第1の導体層との間を接続する接続部を信号方向と同一方向の中心部又はその近傍に備え、該接続部で前記導体パッチが前記第1の導体層に接続されていることを特徴とする、付記1に記載の信号変換器。
(付記12) 前記導体パッチと前記第1の導体層との間を接続する接続部を信号方向と交差方向の中心部又はその近傍に備え、該接続部で前記導体パッチが前記第1の導体層に接続されていることを特徴とする、付記1に記載の信号変換器。
(付記13) 前記導体パッチと前記第1の導体層とを接続する第1及び第2の接続部を備え、前記第1の接続部が信号方向と同一方向の中心部又はその近傍に設置され、前記第2の接続部が信号方向と交差方向の中心部又はその近傍に設置され、これら第1及び第2の接続部で前記導体パッチが前記第1の導体層と接続されていることを特徴とする、付記1に記載の信号変換器。
(付記14) 誘電体板の一面に第1の導体層、前記誘電体板の他面に第2の導体層を備え、前記誘電体板を貫通して前記第1の導体層と前記第2の導体層とを導通させる複数の導通部を備え、前記第1の導体層及び前記第2の導体層と前記導通部とで囲まれ、前記誘電体板の誘電体部に形成される導波路を備え、この導波路に形成された変換部に導体パッチを備え、この導体パッチと前記第1の導体層との間に分離領域を設けた基板部を形成する工程と、
前記基板部と導波管とを結合する工程と、
を含むことを特徴とする、信号変換器の製造方法。
以上説明したように、信号変換器及びその製造方法に関し、最も好ましい実施の形態等について説明したが、本発明は、上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、又は発明を実施するための形態に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能であることは勿論であり、斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
本開示の信号変換器又はその製造方法は、マイクロ波、ミリ波等の周波数帯域の導波管接続部を有する高周波モジュールに使用でき、例えば、ミリ波通信システム、自動車用レーダの送受信部等に幅広く利用することができる。
2 信号変換器
4 導波管
6 導波路基板
8 導波路
10 変換部
12 本体部
14 空洞部
16、18 開口面部
20 誘電体基板
22 第1の導体層
24 第2の導体層
26、28 導通スルーホール列
30 導通スルーホール部
34 遮断導通スルーホール列
36 分離領域
38 遮断導通スルーホール部

Claims (9)

  1. 基板部と導波管との間で信号変換する信号変換器であって、
    誘電体板の一面に第1の導体層、前記誘電体板の他面に第2の導体層が形成された基板部と、
    前記誘電体板を貫通して前記第1の導体層と前記第2の導体層とを導通させる複数の第1の導通部と、
    前記誘電体板と前記第1の導体層及び前記第2の導体層と前記第1の導通部とで形成された導波路と、
    前記導波路と前記導波管との間で信号を変換する変換部とを備え、
    前記変換部は、前記第1の導体層との間に分離領域を設け、前記導波管の開口面内の前記基板部に配置された導体パッチを備え、前記分離領域の結合長を前記誘電体板の厚みよりも狭く設定したことを特徴とする、信号変換器。
  2. 前記導波路は、前記第1の導通部によって形成された導通部列を備えることを特徴とする、請求項1に記載の信号変換器。
  3. 前記変換部は、前記第1の導体層と前記第2の導体層との間に設置されて前記導波路を遮断する遮断導通部を備えることを特徴とする、請求項1に記載の信号変換器。
  4. 前記導体パッチは、伝送させる高周波信号の波長の2分の1に相当する長さを備えることを特徴とする、請求項1に記載の信号変換器。
  5. 基板部と導波管との間で信号変換する信号変換器であって、
    誘電体板の一面に第1の導体層、前記誘電体板の他面に第2の導体層が形成された基板部と、
    前記誘電体板を貫通して前記第1の導体層と前記第2の導体層とを導通させる複数の第1の導通部と、
    前記誘電体板と前記第1の導体層及び前記第2の導体層と前記第1の導通部とで形成された導波路と、
    前記導波路と前記導波管との間で信号を変換する変換部とを備え、
    前記変換部は、前記第1の導体層との間に分離領域を設け、前記導波管の開口面内の前記基板部に配置された導体パッチと、該導体パッチと前記第2の導体層との間に前記誘電体基板を貫通して設置された単一又は複数の第2の導通部を備え、該第2の導通部で前記導体パッチが前記第2の導体層に接続されていることを特徴とする、信号変換器。
  6. 前記第2の導通部は、前記導体パッチの中心部又は、前記導体パッチの信号方向と交差方向の中心部又はその近傍に備えたことを特徴とする、請求項に記載の信号変換器。
  7. 基板部と導波管との間で信号変換する信号変換器であって、
    誘電体板の一面に第1の導体層、前記誘電体板の他面に第2の導体層が形成された基板部と、
    前記誘電体板を貫通して前記第1の導体層と前記第2の導体層とを導通させる複数の第1の導通部と、
    前記誘電体板と前記第1の導体層及び前記第2の導体層と前記第1の導通部とで形成された導波路と、
    前記導波路と前記導波管との間で信号を変換する変換部とを備え、
    前記変換部は、前記第1の導体層との間に分離領域を設け、前記導波管の開口面内の前記基板部に配置された導体パッチと、該導体パッチと前記第1の導体層との間を接続する接続部を、前記導体パッチの信号方向と同一方向の中心部又はその近傍に備え、該接続部で前記導体パッチが前記第1の導体層に接続されていることを特徴とする、信号変換器。
  8. 基板部と導波管との間で信号変換する信号変換器であって、
    誘電体板の一面に第1の導体層、前記誘電体板の他面に第2の導体層が形成された基板部と、
    前記誘電体板を貫通して前記第1の導体層と前記第2の導体層とを導通させる複数の第1の導通部と、
    前記誘電体板と前記第1の導体層及び前記第2の導体層と前記第1の導通部とで形成された導波路と、
    前記導波路と前記導波管との間で信号を変換する変換部とを備え、
    前記変換部は、前記第1の導体層との間に分離領域を設け、前記導波管の開口面内の前記基板部に配置された導体パッチと、該導体パッチと前記第1の導体層との間を接続する接続部を、前記導体パッチの信号方向と交差方向の中心部又はその近傍に備え、該接続部で前記導体パッチが前記第1の導体層に接続されていることを特徴とする、信号変換器。
  9. 誘電体板の一面に第1の導体層、前記誘電体板の他面に第2の導体層を備え、前記誘電体板を貫通して前記第1の導体層と前記第2の導体層とを導通させる複数の第1の導通部を備え、前記第1の導体層及び前記第2の導体層と前記第1の導通部とで囲まれ、前記誘電体板の誘電体部に形成される導波路を備え、この導波路に形成された変換部に導体パッチを備え、この導体パッチと前記第1の導体層との間に、結合長を前記誘電体板の厚みよりも狭く設定した分離領域を設けた基板部を形成する工程と、
    前記基板部と導波管とを結合する工程と、
    を含むことを特徴とする、信号変換器の製造方法。
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