JP5476304B2 - グルカゴン様ペプチド−1誘導体及びそれらの医薬用途 - Google Patents

グルカゴン様ペプチド−1誘導体及びそれらの医薬用途 Download PDF

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Description

この発明は、治療用ペプチドの分野、すなわち、グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)の新規な遅延性(protracted)ペプチド誘導体に関する。
インビボにおける作用の持続時間を長くするために、GLP-1化合物の構造を修飾する様々な種類の異なるアプローチが使用されている。
国際公開第2006/097535号には、セクレチン様活性を有するグルカゴンファミリーの種々のペプチドアゴニストとそれらの治療用途が開示されている。修飾されたGLP-1(7-37)配列を含むGLP-1(7-37)誘導体は、その実施例3及び5に開示されている。しかしながら、これらの誘導体は、22位にGlu酸基、26位にArg残基を有していない。
国際公開第01/04156号には、血糖値を低下させるペプチドが開示されている。化合物4、5、6、7、10、11、12、13はGLP-1誘導体であるが、これらの化合物のいずれも、22位にGlu残基及び26位にArg残基を有していない。
欧州特許出願公開第1364967号には、グルカゴン様インスリン分泌性ペプチド、組成物及び方法が開示されている。その実施例1の5つのGLP-1組成物のいずれも、22位にGlu及び26位にArgを有する修飾されたGLP-1配列を含んでいない。
国際公開第98/08871号には、Novo Nordisk A/Sにより開発され、1日に1回投与されるGLP-1誘導体である、リラグルチドを含む遅延性GLP-1誘導体が開示されている。リラグルチドは、2009年以降、2型糖尿病の治療用として市販されることが期待されている。リラグルチドは、22位にGlu及び26位にArgを有していない。この文献の実施例30に開示されている誘導体はそうであるが、18、20、23、30、31、34、36、37、又は39位で誘導体化されてはいない。
国際公開第2005/027978号には、22位にGlu及び26位にArgを有する、修飾されたGLP-1(7-37)配列を含む新規GLP-1誘導体が開示されている。しかしながら、これらの誘導体は、18、20、23、30、31、34、36、37、又は39位で誘導体化されてはいない。
本発明の優先日後に公開されたRungeら(Journal of Biological Chemistry, vol. 283, no. 17, pp. 11340-11347)には、リガンド結合GLP-1レセプターの細胞外ドメインの結晶構造が開示されている。
特に2型糖尿病区分に入る多くの糖尿病患者は、いわゆる「針恐怖症」、すなわち自分自身で注射することへかなりの恐怖心を抱きやすい。2型糖尿病区分では、ほとんどの患者は経口の血糖降下剤を用いて治療されており、GLP-1化合物は、これらの患者に投与されるであろう注射可能な薬学的製品であることが期待されるので、注射に対する恐怖心が、臨床的に非常に有望な化合物の幅広い使用に対して重大な障害になるおそれがある。よって、許容可能な臨床的プロファイル、又は場合によっては非侵襲的投与、例えば肺、鼻、舌下、頬、又は経口投与を介して保持されつつ、1日に1回未満、例えば2〜3日毎に1回、好ましくは1週間に1回の投与が可能な、新規化合物を開発する必要がある。
本発明の目的の一つは、好ましくは高含有量のアルファ-ヘリカルを有する、化学的、物理的、及び酵素的に安定したGLP-1誘導体を提供することである。
本発明のさらなる目的は、長時間作用する、すなわち上述した投与計画を有するGLP-1誘導体を提供することである。
この発明の他の目的は、例えば1週間に1回、皮下投与、又は代替として非侵襲的送達に使用される、治療的用量を低減するために、高い作用強度(レセプター親和性)を有するGLP-1誘導体を提供することである。
この発明の他の目的は、GLP-1レセプター(GLP-1R)の細胞外ドメインに対して、高い結合親和性を有するGLP-1誘導体を提供することである。
この発明の他の目的は、タンパク質分解からペプチドを保護し、ペプチドの腎クリアランスを低下させる高いアルブミン結合親和性を有するGLP-1誘導体を提供することである。
作用強度、安定性、半減期、アルブミンに対する結合親和性、及びGLP-1レセプターの細胞外ドメインに対する高い結合親和性は、長時間作用し、安定しており、もちろん治療的に活性な、1週間1回の投与が可能なGLP-1誘導体を得るという全体目的に対して潜在的に関連する特性である。
本発明の一態様では、i)a)GLP-1(7-37)の22位と同等の位置にGlu残基、及びb)GLP-1(7-37)の26位と同等の位置にArg残基を含む、GLP-1(7-37)(配列番号:1)に対して全体で2−12のアミノ酸修飾を有し;ii)GLP-1(7-37)の18、20、23、30、31、34、36、37、又は39位と同等の位置から選択される位置でペグ化され、又はアルブミン結合残基で誘導体化された、修飾されたGLP-1(7-37)配列を含むGLP-1誘導体が提供される。
さらなる態様では、本発明に係る誘導体の薬学的組成物及び方法及び用途が提供される。
発明の説明
定義及び好ましい実施態様
本明細書中、以下の用語は、以下に示した意味を有する:
ここで使用される「ポリペプチド」及び「ペプチド」なる用語は、ペプチド結合により結合した少なくとも5つの構成アミノ酸からなる化合物を意味する。構成アミノ酸は遺伝暗号によりコードされるアミノ酸の群からのものであり得、また遺伝暗号によりコードされない天然アミノ酸、並びに合成アミノ酸でありうる。遺伝暗号によりコードされない天然アミノ酸は、例えばγ-カルボキシグルタメート、オルニチン、ホスホセリン、D-アラニン及びD-グルタミンである。合成アミノ酸は、化学合成により製造されたアミノ酸、すなわち遺伝暗号によりコードされるアミノ酸のD-異性体、例えばD-アラニン及びD-ロイシン、Aib(α-アミノイソ酪酸)、Abu(α-アミノ酪酸)、Tle(tert-ブチルグリシン)、β-アラニン、3-アミノメチル安息香酸、アントラニル酸を含む。
22のタンパク新生アミノ酸は、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、シスチン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、ヒドロキシプロリン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、バリンである。
よって、非タンパク新生アミノ酸(非天然アミノ酸とも称される)は、ペプチド結合を介してペプチドに導入可能であるが、タンパク新生アミノ酸ではない部分である。具体例は、γ-カルボキシグルタメート、オルニチン、ホスホセリン、D-アミノ酸、例えばD-アラニン及びD-グルタミン、化学合成により製造されたアミノ酸を含む非タンパク新生合成アミノ酸、すなわち遺伝暗号によりコードされるアミノ酸のD-異性体、例えばD-アラニン及びD-ロイシン、Aib(α-アミノイソ酪酸)、Abu(α-アミノ酪酸)、Tle(tert-ブチルグリシン)、3-アミノメチル安息香酸、アントラニル酸、デス-アミノ(des-amino)-ヒスチジン(デスアミノHisと省略、又はイミダゾプロピオン酸と命名、Imprと省略)、アミノ酸のベータアナログ、例えばβ-アラニン等、D-ヒスチジン、2-アミノ-ヒスチジン、β-ヒドロキシ-ヒスチジン、ホモヒスチジン、Nα-アセチル-ヒスチジン、α-フルオロメチル-ヒスチジン、α-メチル-ヒスチジン、α,α-ジメチル-グルタミン酸、m-CF-フェニルアラニン(m-CF-Pheと省略)、α,β-ジアミノプロピオン酸(Dapと省略)、3-ピリジルアラニン、2-ピリジルアラニン又は4-ピリジルアラニン、(1-アミノシクロプロピル)カルボン酸、(1-アミノシクロブチル)カルボン酸、(1-アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1-アミノシクロヘキシル)カルボン酸、(1-アミノシクロへプチル)カルボン酸、又は(1-アミノシクロオクチル)カルボン酸である。
ポリペプチドを指すここで使用される場合「アナログ」なる用語は、ペプチドの一又は複数のアミノ酸残基が、他のアミノ酸残基で置換されており、及び/又はあるアミノ酸残基がペプチドからペプチドのC末端で欠失しており、又はあるアミノ酸残基がペプチドのC末端に付加されている修飾されたペプチドを意味する。
ここで使用される「修飾されたペプチド」なる用語は、上に定義された修飾されたペプチドを意味する。本目的では、この用語は「修飾されたペプチド配列」なる用語と交換可能に使用される。ここで一貫して、ペプチド配列に関連して使用される場合「修飾」なる用語は、アミノ酸の置換、付加及び/又は欠失を意味する。
本発明の目的では、任意のアミノ酸の置換、欠失及び/又は付加は、配列番号:1としてここに含まれるヒトGLP-1(7-37)の配列に対するものを言う。しかしながら、列挙された配列のアミノ酸残基の番号付けは、常に1番から出発するが、本発明の目的において我々は、当該分野で確立されている実務に従い、アミノ酸残基7番から出発し、それに番号7を割り当てることを望む。よって一般的には、GLP-1(7-37)の位置番号に対するここでの任意の言及は、7位にあるHisから出発し、37位のGlyで終結する配列に対するものである。
アナログを記述するために簡単なシステムがしばしば使用される:例えば[Arg34]GLP-1(7-37)Lysは、34位の自然に生じたリジンがアルギニンで置換され、リジンがC末端アミノ酸残基、すなわちGly37に付加されているGLP-1(7-37)アナログを意味する。従って、このGLP-1アナログは、GLP-1(7-37)と比較して2つのアミノ酸修飾、すなわち一つの置換と一つの付加を有している。
修飾されたGLP-1(7-37)配列を特徴付けるためにここで使用される場合、「同等の位置」なる表現は、(配列番号:1の配列を有する)天然のGLP-1(7-37)配列における対応位置を意味する。対応位置は、例えば簡単な筆記及び目視(eyeballing)により、容易に推測される。代替法として、標準的なタンパク質又はペプチドアラインメントプログラム、例えばNeedleman-Wunschアラインメントである「アライン(align)」を使用してもよい。このアルゴリズムは、Needleman, S.B. 及びWunsch, C.D.,(1970), Journal of Molecular Biology, 48: 443-453に記載されており、またMyers 及び W. Miller、「Optimal Alignments in Linear Space」 CABIOS(computer applications in the biosciences)(1988) 4:11-17によるアラインプログラムである。アラインメントについて、デフォルトスコアリングマトリックスBLOSUM50及びデフォルトアイデンティティマトリックスが使用されてもよく、ギャップにおける最初の残基についてのペナルティは−12、ギャップにおける付加残基のペナルティは−2にセットしうる。
他の例として、ここでの実施例1のGLP-1誘導体は、次の修飾されたGLP-1(7-37)配列:[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37)アミドを含み、これは、GLP-1(7-37)の22位と同等の位置にGluを、GLP-1(7-37)の26位と同等の位置にArgを含む、全体で5つのアミノ酸置換(この場合は全ての置換)を有する。立体異性体が述べられていない全てのアミノ酸はL-異性体を意味するものと理解される。
ペプチドに関してここで使用される「誘導体」なる用語は、少なくとも一の置換基がその未修飾のペプチド又はアナログに存在していない化学的に修飾されたペプチド又はそのアナログ、すなわち共有結合的に修飾されたペプチドを意味する。典型的な修飾は、アミド、炭水化物、アルキル基、アシル基、エステル等である。
本発明のGLP-1誘導体は、18、20、23、30、31、34、36、37、又は39位から選択される位置でペグ化されるか、又はアルブミン結合残基で誘導体化されている。誘導体化とは、上で説明したような共有結合を意味する。
例えば、リジン残基又はシステイン残基は、化学結合を介してアルブミン結合残基に結合されうる。このような化学結合は、例として、長鎖脂肪酸等、アルブミン結合残基の活性化エステルでアシル化することにより、リジンのイプシロンアミノ基を誘導体化することで得ることができる。
本発明のGLP-1誘導体(GLP-1(7-37)のアナログの誘導体)の例は、N-イプシロン37{2-[2-(2-{2-[2-((R)-3-カルボキシ-3-{[1-(19-カルボキシノナデカノイル)ピペリジン-4-カルボニル]アミノ}プロピオニルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37)アミド(ここでの実施例1の化合物)である。この化合物において、37位に自然に生じたGlyは、次のアルブミン結合残基:
{2-[2-(2-{2-[2-((R)-3-カルボキシ-3-{[1-(19-カルボキシノナデカノイル)ピペリジン-4-カルボニル]アミノ}プロピオニルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル(構造1)
Figure 0005476304
で、N-イプシロン37が誘導体化されたリジンで置換されており、ここで7位の自然に生じたヒスチジンはデスアミノHisで置換されており、22位の自然に生じたグリシンはグルタメートで置換されており、26及び34位のリジンはアルギニンで置換されている。この誘導体において、[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37)アミドのGLP-1(7-37)アナログは、GLP-1(7-37)の37位と同等の位置のアルブミン結合残基、すなわち37位のLysのイプシロンアミノ基で誘導体化されている(アミド結合で共有的に修飾されている)。従って、GLP-1誘導体は2つの成分:互いに共有的に結合しているGLP-1ペプチド部分と誘導体部分を有する化合物である。
誘導体化されているアミノ酸残基は、アミノ基を有していてもよい。アミノ基を有するアミノ酸残基の例は、リジン、オルニチン、イプシロン-N-アルキル化リジン、例えばイプシロン-N-メチルリジン、O-アミノエチルセリン、O-アミノプロピルセリン、又は長鎖のOアルキル化セリンで、側鎖に第1級又は第2級アミノ基を有するものである。本発明のさらなる態様では、誘導体化されたアミノ酸残基は、側鎖に第1級アミノ基を有する。第1級アミノ基を有するアミノ酸残基の例は、リジン、オルニチン、O-アミノエチルセリン、O-アミノプロピルセリン、又は長鎖のOアルキル化セリンで、側鎖に第1級アミノ基を有するものである。本発明のさらなる態様では、誘導体化アミノ酸残基はリジンである。本発明のさらなる態様では、本発明の誘導体は、一つの位置のみで誘導体化されている、すなわち唯一のアミノ酸残基が誘導体化されている。
本発明で使用される場合、2つの化学部分を接続させる他の例には、限定されるものではないが、アルキル化、エステル形成、アミド形成、又はマレイミドカップリングが含まれる。
ここで使用される「GLP-1ペプチド」なる用語は、GLP-1(7-37)(配列番号:1)又はGLP-1(7-37)アナログを意味する。
「GLP-1(7-37)」なる用語は、GLP-1(7-37)(すなわちペプチド)、並びに対応するアミド(類)を含むことを意図しており、同じことが、GLP-1(7-37)アナログにも適用される。
特定の実施態様では、本発明のGLP-1誘導体はアミドである。他の特定の実施態様では、それはペプチドであり、すなわち誘導体のGLP-1ペプチド部分が、C末端に遊離のカルボキシル基を有する。
「GLP-1(7-34)」、「GLP-1(7-35)」、「GLP-1(7-36)」、「GLP-1(7-38)」、「GLP-1(7-39)」、「GLP-1(7-40)」、「GLP-1(7-41)」又はその誘導体は、本発明の誘導体のGLP-1ペプチド部分の正確な長さを特定するために、ここで時折使用される。例えば、「GLP-1(7-34)誘導体」は、最後の3つのC末端アミノ酸残基が欠失しているGLP-1(7-37)誘導体を意味する。他の例として、「GLP-1(7-39)誘導体」は、2つのアミノ酸残基がC末端に付加されているGLP-1(7-37)誘導体を意味する。
好ましい実施態様では、本発明のGLP-1誘導体は、式(I):
Xaa-Xaa-Xaa-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Xaa16-Ser-Xaa18-Tyr-Xaa20-Glu-Glu-Xaa23-Xaa24-Xaa25-Arg-Xaa27-Xaa28-Ile-Xaa30-Xaa31-Leu-Xaa33-Xaa34-Xaa35-Xaa36-Xaa37-Xaa38-Xaa39-Xaa40-Xaa41-R 式(I)(配列番号:2)
[上式中、
(Xaa-Xaa)は、(L-ヒスチジン-Aib)、(デスアミノ-ヒスチジン-アラニン)、又は(デスアミノ-ヒスチジン-Aib)であり;
Xaaは、Glu、又はGlu誘導体であり;
Xaa16は、Val、又はLeuであり;
Xaa18は、Ser、Lys、Cys、又はArgであり;
Xaa20は、Leu、又はLysであり;
Xaa23は、Gln、Glu、Lys、Cys、又はArgであり;
Xaa24は、Ala、又はAsnであり;
Xaa25は、Ala、又はValであり;
Xaa27は、Glu、Ala、又はLeuであり;
Xaa28は、Phe、又はPhe誘導体であり;
Xaa30は、Ala、Glu、Lys、又はArgであり;
Xaa31は、Trp、Cys、又はLysであり;
Xaa33は、Val、Cys、又はLysであり;
Xaa34は、Lys、Cys、Glu、Asn、Dap、又はArgであり;
Xaa35は、Gly、Arg、Lys、Aibであるか、又は存在せず;
Xaa36は、Arg、Lysであるか、又は存在せず;
Xaa37は、Gly、Aib、Cys、Lys、イプシロン-アミノ-Lys、Pro、Argであるか、又は存在せず;
Xaa38は、Lys、Glu、Argであるか、又は存在せず;
Xaa39は、Lys、Argであるか、又は存在せず;
Xaa40は、Argであるか、又は存在せず;
Xaa41は、Argであるか、又は存在せず;また
Rはアミドであるか、又は存在せず;
但し、Xaa37、Xaa38、Xaa39、又はXaa40が存在しないならば、下流の各アミノ酸残基も存在せず;
GLP-1(7-37)(配列番号:1)の18、20、23、30、31、34、36、37、又は39位と同等の位置から選択される位置でペグ化され、又はアルブミン結合残基で誘導体化されている]の配列を有する。
「Glu誘導体」の非限定例は、アルファ,アルファジメチル-Gluである。
「Phe誘導体」の非限定例は、CF-Phe、例えばm-CF-Pheである(例えば、実施例3の化合物を参照)。
イプシロン-アミノ-Lys(又はイプシロン-Lys)なる用語は、38番のアミノ酸残基リジンが、(通常のケースの場合)そのアルファアミノ基ではなく、そのイプシロンアミノ基を介して、GLP-1(7-37)ペプチドに結合していることを示すことを意図している(例えば、実施例28の化合物を参照)。
他の好ましい実施態様では、本発明のGLP-1誘導体は、式(II):
Xaa-Xaa-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Xaa18-Tyr-Leu-Glu-Glu-Gln-Ala-Ala-Arg-Glu-Phe-Ile-Xaa30-Xaa31-Leu-Xaa33-Xaa34-Xaa35-Xaa36-Xaa37-Xaa38-Xaa39-Xaa40-Xaa41-R 式(II)(配列番号:3)
[上式中:
Xaaは、L-ヒスチジン、D-ヒスチジン、デスアミノ-ヒスチジン、2-アミノ-ヒスチジン、β-ヒドロキシ-ヒスチジン、ホモヒスチジン、Nα-アセチル-ヒスチジン、α-フルオロメチル-ヒスチジン、α-メチル-ヒスチジン、3-ピリジルアラニン、2-ピリジルアラニン、又は4-ピリジルアラニンであり;
Xaaは、Ala、Gly、Val、Leu、Ile、Lys、Aib、(1-アミノシクロプロピル)カルボン酸、(1-アミノシクロブチル)カルボン酸、(1-アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1-アミノシクロヘキシル)カルボン酸、(1-アミノシクロヘプチル)カルボン酸、又は(1-アミノシクロオクチル)カルボン酸であり;
Xaa18は、Ser、Lys、又はArgであり;
Xaa30は、Ala、Glu、Lys、又はArgであり;
Xaa31は、Lys、又はTrpであり;
Xaa33は、Val、又はLysであり;
Xaa34は、Lys、Glu、Dap、又はArgであり;
Xaa35は、Gly、Arg、Lys、Aibであるか、又は存在せず;
Xaa36は、Arg、Lysであるか、又は存在せず;
Xaa37は、Gly、Aib、Lys、イプシロン-アミノ-Lys、Pro、Argであるか、又は存在せず;
Xaa38は、Lys、Glu、Argであるか、又は存在せず;
Xaa39は、Lys、Argであるか、又は存在せず;
Xaa40は、Argであるか、又は存在せず;
Xaa41は、Argであるか、又は存在せず;また
Rはアミドであるか、又は存在せず;
但し、Xaa37、Xaa38、Xaa39、又はXaa40が存在しないならば、下流の各アミノ酸残基も存在せず;
GLP-1(7-37)(配列番号:1)の18、20、23、30、31、34、36、37、又は39位と同等の位置から選択される位置でペグ化され、又はアルブミン結合残基で誘導体化されている]の配列を有する。
ここで使用される「リンカー」なる用語は、ペプチドとアルブミン結合残基又はポリエチレングリコールポリマーとを離間させるスペーサーを意味する(スペーサーとリンカーの2つの用語は本明細書においては交換可能に使用される)。
ここで使用される「薬学的に許容可能な」なる用語は、通常の医薬用途に適していること、すなわち患者等に重大な有害事象を引き起こさないことを意味している。
ここで使用される「賦形剤」なる用語は、薬学的組成物に通常添加される化学的化合物、例えばバッファー、等張剤、保存料等を意味する。
ここで使用される「有効量」なる用語は、処置しない場合と比較して、患者を処置するのに十分有効な投与量を意味する。
ここで使用される「薬学的組成物」なる用語は、薬学的賦形剤、例えばバッファー、保存料、場合によっては浸透圧調節剤及び/又は安定剤と共に、本発明の活性な誘導体、又はその薬学的に許容可能な塩、アミド、アルキル、エステル等を含有する生成物を意味する。よって、薬学的組成物は、薬学的製剤としても当該分野で知られている。
ここで使用される場合「病気の治療(処置)」なる用語は、病気、病状又は疾患を発症した患者の管理及びケアを意味する。治療の目的は、病気、病状又は疾患に抗することである。治療には、病気、病状又は疾患の除去又は制御、並びに病気、病状又は疾患に関連する症候群又は合併症を緩和するために、活性な誘導体を投与することを含む。
本発明の一態様では、リンカーは、一又は複数のアルキレングリコール単位、例えば1〜5のアルキレングリコール単位を含む。さらなる態様では、アルキレングリコール単位は、エチレングリコール、プロピレングリコール、又はブチレングリコールであるが、高級アルキレングリコールであってもよい。
本発明のさらなる態様では、リンカーは、
-(CH)D[(CH)E](CH)-Q-
[上式中、
l、m及びnは独立して、1−20であり、pは0−10であり、
Qは、-Z-(CH)D[(CH)G](CH)-であり、
qは0〜5の範囲の整数であり、
D、E、及びGは独立して、-O-、-NR-、-N(COR)-、-PR(O)-、及び-P(OR)(O)-から選択され、ここでR、R、R、及びRは独立して、水素又はC1-6-アルキルを表し、
Zは、-C(O)NH-、-C(O)NHCH-、-OC(O)NH-、-C(O)NHCHCH-、-C(O)CH-、-C(O)CH=CH-、-(CH)-、-C(O)-、-C(O)O-又は-NHC(O)-から選択され、ここでsは0又は1である]から選択される親水性リンカーである。
本発明の他の態様では、リンカーは、lが1又は2であり、n及びmが独立して1−10であり、pが0−10である、上述した親水性リンカーである。
本発明の他の態様では、リンカーは、Dが-O-である、上述した親水性リンカーである。
本発明の他の態様では、リンカーは、Eが-O-である、上述した親水性リンカーである。
本発明のさらなる他の態様では、親水性リンカーは、
-CHO[(CH)O](CH)-
[上式中、mは1−10であり、pは1−3であり、Qは-Z-CHO[(CH)O](CH)-であり、Zが上述したものである]のものである。
本発明の他の態様では、リンカーは、qが1である、上述した親水性リンカーである。
本発明の他の態様では、リンカーは、Gが-O-である、上述した親水性リンカーである。
本発明の他の態様では、リンカーは、Zが-C(O)NH-、-C(O)NHCH-、及び-OC(O)NH-からなる群から選択される、上述した親水性リンカーである。
本発明の他の態様では、リンカーは、qが0である、上述した親水性リンカーである。
本発明の他の態様では、リンカーは、lが2である、上述した親水性リンカーである。
本発明の他の態様では、リンカーは、nが2である、上述した親水性リンカーである。
この発明の一態様では、「親水性リンカー」は、化学部分を有するアルブミン結合残基とペプチドとを離間させるものとして使用される。
この発明の一態様では、親水性リンカーは
-C(O)-(CH)-O-[(CHCH-O]-(CH)-[NHC(O)-(CH)-O-[(CH)-O]-(CH)]-NH-
[上式中、l、m、n、及びpは独立して、1−5であり、qは0−5である]のものである。
この発明のさらなる他の態様では、親水性リンカーは
-C(O)-CH-O-CHCH-O-CHCH[NHC(O)-CH-O-CHCHO-CHCH]-NH-
[上式中、qは0−5である]のものである。
本発明のさらなる他の態様では、親水性リンカーは、
-C(O)-CH-O-CHCH-O-CHCH-NHC(O)-CH-O-CHCHO-CHCH-NH-
のものである。
本発明のさらなる他の態様では、親水性リンカーは、
-[CHCHO]m+1(CH)-
[上式中、m及びpは独立して0−10であり、
Qは-Z-(CH)D[(CH)G](CH)-で、上述したものである]のものである。
本発明のさらなる他の態様では、親水性リンカーは、
-(CH)-O-[(CH)-O]-(CH)-[C(O)NH-(CH)-O-[(CH)-O]-(CH)]-
[上式中、l、m、n、及びpは独立して、1−5であり、qは0−5である]のものである。
本発明のさらなる態様では、リンカーは、ジペプチド、例えばGly-Lys、又はCysを除くアミノ酸残基を含有する。本文中において、「ジペプチド、例えばGly-Lys」なる表現は、C末端アミノ酸残基がLys、His又はTrp、好ましくはLysであり、N末端アミノ酸残基が、Ala、Arg、Asp、Asn、Gly、Glu、Gln、Ile、Leu、Val、Phe及びProを含む群から選択されるジペプチドを意味するために使用される。適切なPEGポリマーは、典型的には商業的に入手可能であり、又は当業者によく知られている技術により作製されうる。
本発明の一態様では、GLP-1誘導体はペグ化されている。
特定の実施態様では、PEGポリマーは700D以上の分子量、さらなる実施態様においては5kD以上、10kD以上、20kD以上の分子量を有している。PEGポリマーは直鎖状又は分枝状であってよい。PEGポリマーが20KDa以上である場合は、PEGポリマーは、分枝状構造、例えば43kDの分枝状PEGペプチド(Shearwater 2001 カタログ番号2D3XOT01、mPEG2-MAL)を有していることが好ましい。
無傷ペプチドへのPEGの結合は、レセプターと相互作用するペプチド表面の反対側に、PEGを結合させることにより達成することができる。
ペプチドにPEGをカップリングさせるためのいくつかの方法(例えばVeronese, Biomaterials 22:405-417, 2001を参照)があり、それらの全体が、出典明示によりここに援用される。
よって、当業者であれば、ここに記載したGLP-1ペプチドへPEGポリマーを結合させるために、よく知られた技術を利用することができるであろう。
簡単に述べると、システインのペグ化は、部位特異性PEG化のための一つの方法であり、ヒトアミリン又はアミリンアナログの特定の位置の一つに、独特のシステイン変異を導入し、ついでシステイン特異的ペグ化試薬、例えばPEG-マレイミドと得られたペプチドを反応させることにより、達成可能である。部位特異性ペグ化を可能とするために、ペプチドを変異させることが必要な場合がある。例えば、ペプチドがシステイン残基を含んでいる場合、部位特異性ペグ化を確実にするために、これらを保存的アミノ酸で置換する必要があるであろう。さらに、限定されるものではないが、「GGS」、「GGSGGS」、及び「PPPS」を含む剛性(rigid)リンカーをC末端に、しかしPEG結合(すなわち、唯一のシステイン残基)の前に付加されうる。
他の態様では、本発明に係るGLP-1誘導体は、アルブミン結合残基で誘導体化されている。
一実施態様では、アルブミン結合残基は親油性残基である。さらなる実施態様では、親油性残基は、場合によっては例えばアルキル化、アシル化、エステル形成、又はアミド形成等のコンジュゲート化学によりリンカーを介してリジン残基に、又はマレイミドカップリングによりシステイン残基に結合される。
本発明のさらなる実施態様では、アルブミン結合残基は、生理学的pHで負に帯電している。本発明の他の態様では、アルブミン結合残基は、負に帯電可能な基を有する。負に帯電可能な好ましい基の一つはカルボン酸基である。
本発明のさらなる他の実施態様では、アルブミン結合残基は、直鎖状アルキル基、分枝状アルキル基、ω-カルボン酸基、及び部分的又は完全に水素化されたシクロペンタノフェナントレン骨格を有する基からなる群から選択される。
本発明のさらなる実施態様では、アルブミン結合残基はシバクロニル(cibacronyl)残基である。
本発明のさらなる実施態様では、アルブミン結合残基は、6〜40の炭素原子、8〜26の炭素原子、又は8〜20の炭素原子を有する。
本発明のさらなる実施態様では、アルブミン結合残基は、rが4〜38の整数、好ましくは4〜24の整数であるCH(CH)CO-を含む群から選択され、より好ましくは、CH(CH)CO-、CH(CH)CO-、CH(CH)10CO-、CH(CH)12CO-、CH(CH)14CO-、CH(CH)16CO-、CH(CH)18CO-、CH(CH)20CO-、及びCH(CH)22CO-を含む群から選択されるアシル基である。
本発明の他の実施態様では、アルブミン結合残基は、直鎖状又は分枝状のアルカンα,ω-ジカルボン酸のアシル基である。
他の特定の実施態様では、本発明のGLP-1誘導体は、修飾されたGLP-1配列と、一又は複数のアルブミン結合残基(類)との間に、親水性スペーサーを有する。
親水性スペーサーは、修飾されたGLP-1配列のアミノ基とアルブミン結合残基の官能基との間に架橋を形成する適切な官能基を両末端に有する非分枝状のオリゴエチレングリコール部分を担持しうる。
本発明のGLP-1誘導体、それらを含有する組成物、及びそれらを使用する方法の好ましい実施態様は、本発明の実施例の冒頭近傍にある「発明の実施態様」、「発明のさらなる実施態様」、及び「本発明のさらなる特定の実施態様」と題されたセクションに列挙される。
機能的特性
本発明の多くのGLP-1誘導体を実験部に記載したように合成し、試験した。
本発明のGLP-1誘導体は、実施例を参照して、以下に説明されるように、いくつかの有利で有益な特性を有する。
第1の態様では、本発明のGLP-1誘導体は、潜在的に1日1回未満の投与頻度に適したものにし、好ましくは潜在的に1週間に1回、又はそれ未満の投与頻度に適したものにする遅延化された作用プロファイルを有している。作用プロファイルは、実験動物、例えばマウス又はブタを用いて、薬物動態実験で評価されうる。適切な実験は、本出願の実施例39(ミニブタ)及び実施例43(マウス)に見出される。
ミニブタの実施例39に記載されているように、(i)GLP-1誘導体は、皮下又は静脈内、好ましくは皮下的に投与され得;(ii)ブタは、好ましくは約5ヶ月で体重8−10kgのゲッティンゲン(Goettingen)ミニブタであり;(iii)動物は、好ましくは記載されているように投与前に絶食させ;(iv)注射は好ましくは示したようになされ;(v)試験される動物の数は、好ましくは示したようなものであり;(vi)用量は、好ましくは示したようなものであり;及び/又は(vii)血液サンプルは、好ましくはこの実施例に示したように取り出され、収集され、アッセイされる。
実施例39のものと同様の薬物動態実験は、時間に対する当該化合物の血漿濃度プロファイルを生じ、それに基づいて、半減期T1/2が、好ましくは実施例39に記載されたように決定され得る。
第1の特定の実施態様では、本発明のGLP-1誘導体の半減期は、ミニブタに皮下投与した後、18時間以上、好ましくは24時間以上、より好ましくは28時間以上、さらに好ましくは30時間以上、最も好ましくは32時間以上である。
第2の特定の実施態様では、本発明のGLP-1誘導体の半減期は、ミニブタに皮下投与した後、32時間以上、好ましくは34時間以上、より好ましくは36時間以上、さらに好ましくは38時間以上、最も好ましくは40時間以上である。
第3の特定の実施態様では、本発明のGLP-1誘導体の半減期は、ミニブタに皮下投与した後、45時間以上、好ましくは50時間以上、より好ましくは55時間以上、さらに好ましくは60時間以上、最も好ましくは65時間以上である。
第4の特定の実施態様では、本発明のGLP-1誘導体の半減期は、ミニブタに皮下投与した後、45時間以上、好ましくは50時間以上、より好ましくは55時間以上、さらに好ましくは60時間以上、最も好ましくは65時間以上である。
第5の特定の実施態様では、本発明のGLP-1誘導体の半減期は、ミニブタに皮下投与した後、70時間以上、好ましくは75時間以上、より好ましくは80時間以上、さらに好ましくは85時間以上、最も好ましくは90時間以上である。
第6の特定の実施態様では、本発明のGLP-1誘導体の半減期は、ミニブタに皮下投与した後、92時間以上、好ましくは94時間以上、より好ましくは96時間以上、さらに好ましくは98時間以上、最も好ましくは100時間以上である。
第7の特定の実施態様では、本発明のGLP-1誘導体は、ミニブタに皮下投与した後、少なくとも50時間のインビボ半減期、好ましくはミニブタに皮下投与した後、少なくとも80時間のインビボ半減期を有する。
従って、本発明のGLP-1誘導体の例示的半減期間隔(hour、hで示す時間)は、ミニブタへの皮下投与で測定して、20−100、30−100、40−100、50−100、60−100、70−100、80−100、又は90−100(時間)である。
本発明のGLP-1誘導体の半減期は、例えば実施例43に記載されているように、db/dbマウスにおいて用量応答研究においてまた決定されうる。この実施例に記載されているように、(i)マウスは、好ましくはタコニック(Taconic)からのものであり;(ii)10−12週齢であり;(iii)アルトロミン(Altromin)1324等の標準的な餌及び水道水に自由に近づくことができるようにしてあり;(iv)24dgCに維持されており;(v)1週間、環境に慣れさせ;(vi)マッチングする平均血糖値に基づき、7グループ(好ましくはn=6)に配分され;(vii)実施例に記載されているようにして処理を受け;(viii)記載されているようにして投与され;(ix)記載されているようなスキーム、好ましくは記載されているようなアッセイに従い、血糖を評価し;及び/又は(x)好ましくは実施例に記載されているようにして、血糖対時間の決定値に基づき、半減期が決定される。
第1の特定の実施態様では、本発明のGLP-1誘導体の半減期は、db/dbマウスに皮下投与した後、10時間以上、好ましくは11時間以上、より好ましくは12時間以上、さらに好ましくは13時間以上、最も好ましくは14時間以上である。
第2の特定の実施態様では、本発明のGLP-1誘導体の半減期は、db/dbマウスに皮下投与した後、15時間以上、好ましくは16時間以上、より好ましくは17時間以上、さらに好ましくは18時間以上、最も好ましくは19時間以上である。
第3の特定の実施態様では、本発明のGLP-1誘導体の半減期は、db/dbマウスに皮下投与した後、20時間以上、好ましくは21時間以上、より好ましくは22時間以上、さらに好ましくは23時間以上、最も好ましくは24時間以上である。
第4の特定の実施態様では、本発明のGLP-1誘導体の半減期は、db/dbマウスに皮下投与した後、25時間以上、好ましくは26時間以上、より好ましくは27時間以上、さらに好ましくは28時間以上、最も好ましくは29時間以上である。
従って、本発明のGLP-1誘導体の例示的半減期間隔(hour、hで示す時間)は、db/dbマウスへの皮下投与でアッセイして、5−30、10−30、15−30、20−30、又は25−30(時間)である。
第5の特定の実施態様では、本発明は、リラグルチドに対し、齧歯動物及び非齧歯動物モデルにおいて、実質的に改善された末端半減期を有するGLP-1ペプチドの誘導体に関する。齧歯動物及び非齧歯動物モデルにおける末端半減期は、好ましくは、リラグルチドの少なくとも3倍改善されている。また非齧歯動物モデルにおける末端半減期は、リラグルチドの少なくとも6倍改善されており、又は本発明のGLP-1誘導体は、ラットへの静脈内投与の後、少なくとも10時間のインビボ半減期を有する。
第2の態様では、本発明のGLP-1誘導体は、改善された安定性を有する。特に、有意のアルファ-ヘリカル伸展部を伴う2次構造を有する。有意なアルファ-ヘリカル伸展部を伴う2次構造は、当該分子に対して、化学的、物理的及び/又は酵素的安定性を付与することが予期される。
アルファ-ヘリックス含有量は、例えば、実施例44に記載されているようにして、円偏光二色性(CD)分光法を使用して測定されうる。特定の実施態様では、(i)遠紫外線CDスペクトルを、好ましくは10mMのトリス/ClOに、当該化合物が入った5uM溶液において記録し;(ii)バッファーバックグラウンドを引き;(iii)ペプチド結合の濃度に基づき、モル楕円率M-1cm-1に対してデータを正規化し;(iv)222nmでの強度値(デルタイプシロン)を抽出し;(v)(iv)の強度値に基づき、アルファ-ヘリックス含有量を算出し、比例を仮定し、強度値の−1M-1cm-1が10%アルファ-ヘリカル構造に相当するという事実を換算に使用する。
第1の特定の実施態様では、本発明のGLP-1誘導体は、20%以上、好ましくは25%以上、より好ましくは30%以上、さらに好ましくは35%以上、最も好ましくは36%以上のアルファ-ヘリックス含有量を有する。
第2の特定の実施態様では、本発明のGLP-1誘導体は、40%以上、好ましくは45%以上、より好ましくは50%以上、さらに好ましくは55%以上、最も好ましくは58%以上のアルファ-ヘリックス含有量を有する。
従って、本発明のGLP-1誘導体のアルファ-ヘリックス含有量の例示的範囲は、20−60、30−60、40−60、及び50−60(%)である。
第3の特定の実施態様では、本発明のGLP-1誘導体は、エキセンディン-4で通常見られる化学的分解−特に酸化及び脱アミド化に対して安定している。
第4の特定の実施態様では、本発明のGLP-1誘導体は、中性pH、最も好ましくは6−8の範囲で、化学的かつ物理的に安定している。
第5の特定の実施態様では、本発明のGLP-1誘導体は、ほとんど又は全く、凝集傾向を有していない。チオフラビンアッセイで試験される場合、凝集傾向は、リラグルチドの凝集傾向に対して、好ましくはかなり改善されている。
第3の態様では、本発明のGLP-1誘導体は、(レセプターで)許容可能な、好ましくは高い作用強度を有している。インスリン分泌性剤、例えば本発明のGLP-1誘導体の作用強度は、実施態様40に記載されているように、用量応答曲線からEC50値を算出することにより決定されてよい。
ここで使用される「インスリン分泌性剤」なる用語は、ヒトGLP-1レセプターのアゴニストである誘導体、すなわち、ヒトGLP-1レセプターを含む適切な媒体(このような媒体の一つは以下に開示される)中でcAMPの形成を刺激する誘導体を意味する。
特定の実施態様では、(i)クローン化されたヒトGLP-1レセプターを発現するベビーハムスター腎臓(BHK)細胞、好ましくはBHK-467-12A、より好ましくはBHK-467-12A(tk-ts13)を使用し;(ii)好ましくは5%のCOにおいて、100IU/mLのペニシリン、100μL/mLのストレプトマイシン(1%のPen/Strep)、5%のウシ胎仔血清(FCS)及び0.5mg/mLのジェネテシンG-418(Life Technologies)が添加されたDMEM培地中で細胞を増殖させ;(iii)好ましくは約80%のコンフルエンスの細胞を、リン酸緩衝食塩水(PBS)で2回洗浄し;(vi)例えばヴェルセン等、エチレンジアミン四酢酸の四ナトリウム塩の水溶液を用いて細胞を収集し;(v)好ましくはバッファー1中でホモジナイズすることにより、細胞から細胞膜を調製し;(vi)ホモジネートを、例えば4℃で15分、48000×gで遠心分離にかけ;及び/又は(vii)バッファー2中においてホモジナイズすることにより、ペレットを懸濁させ;工程(vi)と(viii)を、例えば1又は2回以上、好ましくは繰り返す。
機能的レセプターアッセイを、インスリン分泌性剤による刺激に対する応答として、サイクリックAMP(cAMP)を測定することにより、実施例40に記載されるようにして実施することができる。好ましくは、形成したcAMPを、アルファスクリーン(AlphaScreen)TMcAMPキット(Perkin Elmer Life Sciences)により定量する。次の添加物:1mMのATP、1μMのGTP、0.5mMの3-イソブチル-1-メチルキサンチン(IBMX)、0.01%のトゥイーン(Tween)-20、0.1%のBSA、6μgの膜調製物、15μg/mLのアセプタービーズ、20μg/mLのドナービーズで、6nMのビオチニル-cAMPでプレインキュベートされたものと共に、全用量50μLのバッファー3(50mMのトリス-HCI、5mMのHEPES、10mMのMgCl、pH7.4)内の、96ウェルマイクロタイタープレートの半領域でインキュベートを実施することができる。アゴニスト活性について試験される誘導体を好ましくはバッファー3に溶解し、希釈させる。各実験に対してGTPを新たに調製する。室温で3時間、ゆっくりと攪拌しつつ、暗所でプレートをインキュベートし、続いてフュージョン(Fusion)機器(Perkin Elmer Life Sciences)で計測する。個々の誘導体について、濃度-応答曲線をプロットし、プリズム(Prism)の、好ましくはバージョン4.0又は5.0(GraphPad, Carlsbad, CA)を用いた、4つのパラメーターのロジスティックモデルを使用し、EC50値を算出する。
第1の特定の実施態様では、本発明のGLP-1誘導体は、cAMPアッセイを使用して測定した場合に、4.00以下、好ましくは3.50以下、より好ましくは3.00以下、さらに好ましくは2.50以下、最も好ましくは2.00(nM)以下の効力(nMでのEC50)を有する。
第2の特定の実施態様では、本発明のGLP-1誘導体は、cAMPアッセイを使用して測定した場合に、1.80以下、好ましくは1.60以下、より好ましくは1.40以下、さらに好ましくは1.20以下、最も好ましくは1.00(nM)以下の効力(nMでのEC50)を有する。
第3の特定の実施態様では、本発明のGLP-1誘導体は、cAMPアッセイを使用して測定した場合に、0.80以下、好ましくは0.60以下、より好ましくは0.40以下、さらに好ましくは0.20以下、最も好ましくは0.10(nM)以下の効力(nMでのEC50)を有する。
第4の特定の実施態様では、本発明のGLP-1誘導体は、cAMPアッセイを使用して測定した場合に、0.090以下、好ましくは0.080以下、より好ましくは0.070以下、さらに好ましくは0.060以下、最も好ましくは0.050(nM)以下の効力(nMでのEC50)を有する。
第5の特定の実施態様では、本発明のGLP-1誘導体は、cAMPアッセイを使用して測定した場合に、0.040以下、好ましくは0.030以下、より好ましくは0.020以下、最も好ましくは0.010(nM)以下の効力(nMでのEC50)を有する。
従って、本発明のGLP-1誘導体の効力(cAMPアッセイを使用して測定した場合、nMでのEC50)の例示的範囲は、0.010−2.00、0.010−1.80、0.010−1.60、0.010−1.40、0.010−1.20、0.010−1.00、0.010−0.80、0.010−0.60、0.010−0.40、0.010−0.30、0.010−0.20、0.010−0.10、及び0.010−0.90(nM)、好ましくは0.010−0.40、0.010−0.30、0.010−0.20、0.010−0.10、及び0.010−0.90(nM)である。
第6の特定の実施態様では、100nM以下のアルブミン結合親和性を有する、非常に強いアルブミン結合アナログについて、cAMPアッセイでのGLP-1の作用強度は3マイクロモルより良好、好ましくは、作用強度は1マイクロモルより良好である。500nM以下のアルブミン結合親和性を有する、強いアルブミン結合誘導体について、cAMPアッセイでのGLP-1作用強度は1マイクロモルより良好、好ましくは、作用強度は0.2マイクロモルより良好である。
第7の特定の実施態様では、本発明のGLP-1誘導体は、アルブミン及びGLP-1レセプターに、同時に結合可能である。例えば、本発明のGLP-1誘導体は、2%のアルブミンの存在下、100nM以下、好ましくは30nM以下の親和性で、GLP-1レセプターに結合し得る。
本発明のGLP-1誘導体は、2%のヒトアルブミンの存在下における親和性に対し、非常に低濃度(例えば0.005%〜0.2%)のヒトアルブミンの存在下における親和性を比較した場合、幾分減少しただけであるGLP-1レセプターに対する親和性を有しうる。これらの条件下での結合親和性におけるシフトは、好ましくは50倍以下、より好ましくは30倍以下、最も好ましくは10倍以下である。
第4の態様では、本発明のGLP-1誘導体は、高いアルブミン結合親和性を有している。アルブミンとは、ヒト血清アルブミン(HSA)を意味し、親和性は、実施例41に記載されたようにして決定されうる。
ヒト血清アルブミン(HSA)に対するGLP-1誘導体の親和性は、競合シンチレーション近接アッセイ(SPA)により、好ましくは(i)例えば5時間、ビオチン化HSAと共に、ストレプトアビジン-SPAビーズ(例えば、GE Healthcare RPNQ0009)をインキュベートし;(ii)バッファーを用いてビーズを洗浄し;(iii)125I-標識されたアシル化GLP-1アナログ、例えばN-イプシロン26-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシ-ヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,125I-Tyr19,Arg34]GLP-1(7-37)又はN-イプシロン37-[2-(2-[2-((S)-4-((S)-4-(12-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ドデカノイルアミノ)-4-カルボキシブチリルアミノ)-4-カルボキシブチリルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][Aib8,125I-Tyr19,Glu22,Arg26,34,Lys37]GLP-1(7-37)-NHとビーズを、好ましくは100mMのHepes、100mMのNaCl、10mMのMgSO、0.025%のトゥイーン-20、pH7.4を含むバッファー中において混合し;(iv)好ましくは、同じバッファー中で、測定されるGLP-1誘導体の適切な希釈シリーズを適切な容量、例えば100μlを使用し、シンチレーションカウンター、例えばパーキン・エルマー・オプチプレート(Perkin Elmer Optiplate)-96 6005290のウェルに混合物を移し(ウェル当たり100μl);(v)好ましくはゆっくりと揺らしつつ、さらに好ましくは室温での適切なインキュベート時間、例えば20時間後、プレートを遠心分離し;(vi)例えば、トップカウンター(TopCounter)でプレートを計数し;及び/又は(vii)GLP-1誘導体の濃度の関数として、結合したcpmをプロットすることにより、測定されうる。競合曲線のEC50値は、好ましくはHSAに対する誘導体の親和性の測定値として使用される。また、HSA結合親和性は、見かけK(解離平衡定数に対してK)として表されうる。
第1の特定の実施態様では、アルブミン結合親和性(すなわち、実施例41のアッセイを使用して測定した場合の、競合曲線のEC50値(nM))は、2000以下、好ましくは1500以下、より好ましくは1000以下、さらに好ましくは800以下、最も好ましくは600(nM)以下である。
第2の特定の実施態様では、アルブミン結合親和性(すなわち、実施例41のアッセイを使用して測定した場合の、競合曲線のEC50値(nM))は、500以下、好ましくは400以下、より好ましくは300以下、さらに好ましくは200以下、最も好ましくは100(nM)以下である。
第3の特定の実施態様では、本発明のGLP-1誘導体のアルブミン結合親和性は、1マイクロモル以下、好ましくは500nM以下、さらに好ましくは200nM以下、又は100nM以下である。
従って、本発明のGLP-1誘導体のアルブミン結合親和性(nMでのEC50)の例示的範囲は:1-2000、100-2000、200-2000、400-1500、600-1500、及び800-1500(nM)である。
第5の態様では、本発明のGLP-1誘導体は、GLP-1レセプターの単離されたN末端細胞外ドメイン(nGLP-1R)に対して、高い結合親和性を有する。親和性は、例えば実施例42に記載されるようにして、nGLP-1Rへの結合から、125I-エキセンディン-4(9-39)を置き換える能力として測定されてよい。
タンパク質nGLP-1Rは、Rungeら,2007(Biochemistry, vol. 46, pp. 5830-5840)に記載されているようにして調製されうる。ついで、タンパク質はビオチン化され、好ましくはストレプトアビジンコーティングされたSPAビーズに固定される。適切なバッファー、例えば0.1MのNaHCO中のnGLP1Rは、1mgのタンパク質に対して75μgのBNHS(Sigma H1759)を使用して、ビオチン化されてもよい。ビオチン化されたnGLP1Rは、続いて、好ましくはPBSに対して透析される。全ての試薬と誘導体は、好ましくはPBS、特に0.05%v/vのトゥイーン20が入ったものを用いて希釈される。結合アッセイは、例えば、最終容量200μlの96ウェルオプチプレート(PerkinElmer 6005290)において実施されうる。各ウェルには、2mgのストレプトアビジンコーティングされたSPAビーズ(例えば、PerkinElmer RPNQ007)、0.1pmolのビオチン化nGLP1R、50pCiの125I-エキセンディン(9-39)、及び適切な最終濃度、例えば1000nM〜0.064nMの範囲の試験用ペプチドが含められうる。プレートは、好ましくはRT(室温)、又は20℃で、適切な期間、例えば3時間、シェーカーにおいてインキュベートされうる。またSPA粒子は、例えば10分、1500rpmの遠心分離により沈降され、プレートは、例えばトップカウント-NXT(PerkinElmer)で計数される。
親和性は、nGLP-1Rへの結合から、125I-エキセンディン-4(9-39)の50%が置き換えられる、GLP-1誘導体の濃度として、曲線から読み取られるIC50値で表されうる。
第1の特定の実施態様では、本発明のGLP-1誘導体は、実施例42のアッセイにおいてIC50/nMとして測定されて、1500以下、好ましくは1000以下、さらに好ましくは500以下、最も好ましくは400(nM)以下の、GLP-1レセプター(nGLP-1R)の細胞外ドメインに対する親和性を有する。
第2の特定の実施態様では、本発明のGLP-1誘導体は、実施例42のアッセイにおいてIC50/nMとして測定されて、300以下、好ましくは200以下、さらに好ましくは150以下、最も好ましくは100(nM)以下の、GLP-1レセプター(nGLP-1R)の細胞外ドメインに対する親和性を有する。
第3の特定の実施態様では、本発明のGLP-1誘導体は、実施例42のアッセイにおいてIC50/nMとして測定されて、80以下、好ましくは60以下、さらに好ましくは40以下、最も好ましくは20(nM)以下の、GLP-1レセプター(nGLP-1R)の細胞外ドメインに対する親和性を有する。
第4の特定の実施態様では、本発明のGLP-1誘導体は、実施例42のアッセイにおいてIC50/nMとして測定されて、15以下、好ましくは10以下、さらに好ましくは8以下、最も好ましくは6(nM)以下の、GLP-1レセプター(nGLP-1R)の細胞外ドメインに対する親和性を有する。
第5の特定の実施態様では、本発明のGLP-1誘導体は、実施例42のアッセイにおいてIC50/nMとして測定されて、5.0以下、好ましくは4.0以下、さらに好ましくは3.0以下、最も好ましくは2.0(nM)以下の、GLP-1レセプター(nGLP-1R)の細胞外ドメインに対する親和性を有する。
従って、本発明のGLP-1誘導体のnGLP-1R(nMでのIC50)に対する親和性の例示的範囲は:2−1500、2−1000、2−500、2−300、5−500、10−500、及び2−10(nM)である。
このアッセイにおいて、エキセンディン-4は5nMのIC50値でnGLP-1Rに結合しており、GLP-1(7-37)は1120nMのIC50値でnGLP-1Rに結合しており、リラグルチドは1500nMのIC50値でnGLP-1Rに結合している。
第6の特定の実施態様では、本発明のGLP-1誘導体は、リラグルチドより低いIC50値、好ましくは100nM以下、より好ましくは10nM、又は5nMのIC50値でnGLP-1Rに結合している。
第6の態様では、ポリペプチドに言及してここで使用される「DPP-IV保護された」なる用語は、血漿ペプチダーゼジペプチジルアミノペプチダーゼ−4(DPP-IV)に対して上記誘導体を耐性あるものにするために、化学的に修飾されたポリペプチドを意味する。血漿中におけるDPP-IV酵素は、GLP-1、GLP-2、エキセンディン-4等、いくつかのペプチドホルモンの分解に関与していることが知られている。よって、DPP-IVによる分解速度を低減するために、DPP-IV媒介性の加水分解に対して敏感なポリペプチドの誘導体及びアナログを開発するための多くの努力がなされている。
一実施態様では、本発明の誘導体は、リラグルチドよりもDPP-IVに対して耐性のあるDPP-IV保護された誘導体である。
ジペプチジルアミノペプチダーゼIVによる分解に対するペプチドの耐性は、以下の分解アッセイにより測定される:ペプチドのアリコート(5nmol)を、5mUの酵素活性に相当する1μLの精製されたジペプチジルアミノペプチダーゼIVと共に、10−180分、100μLの0.1Mトリエチルアミン-HClバッファー、pH7.4において、37℃でインキュベートする。10%のトリフルオロ酢酸を5μL添加することにより、酵素反応を終了させ、ペプチド分解産物を分離し、HPLC分析を使用して定量する。この分析を実施するための一方法は次の通りである:混合物をVydac C18ワイドポア(widepore)(30nmの孔、5μmの粒子)250×4.6mmのカラムに適用し、Siegelら, Regul. Pept. 1999;79;93-102及びMentleinら, Eur. J. Biochem. 1993;214:829-35に従い、0.1%のトリフルオロ酢酸に直線段階的勾配をつけてアセトニトリルが入ったもの(3分間は0%のアセトニトリル、17分間は0−24%のアセトニトリル、1分間は24−48%のアセトニトリル)を、1ml/分の流量で溶出させる。ペプチドとその分解産物は、220nm(ペプチド結合)又は280nm(芳香族アミノ酸)の吸光度をモニターし、標準物質に対するそれらのピーク面積を積分することにより定量される。ジペプチジルアミノペプチダーゼIVによるペプチドの加水分解速度は、10%未満のペプチドが加水分解されるインキュベート時間で推定される。
あるいは、ジペプチジルアミノペプチダーゼIVよる分解に対するペプチドの耐性は、以下の分解アッセイにより測定される:ペプチドのアリコート(4nmol)を、1.6%のヒト血清アルブミンの存在下又は不在下、40μLの0.085Mトリス-HClバッファー、pH8.0において22時間、10.9mUの精製されたジペプチジルアミノペプチダーゼIVと共に、37℃でインキュベートする。0、4及び22時間後、10μlのサンプルを取り出し、1%のトリフルオロ酢酸を100μL混合することにより、酵素反応を終了させる。ペプチド分解産物を分離し、HPLC分析を使用して定量する。この分析を実施するための一方法は次の通りである:混合物をアジレント・ゾーバックス(Agilent Zorbax)300SB-C18(5μmの粒子)150×2.1mmのカラムに適用し、0.07%のTFAと共に、0.1%のトリフルオロ酢酸から100%のアセトニトリルまでの線形勾配をつけて、0.5ml/分の流量で30分溶出させる。ペプチドとその分解産物は、214nmの吸光度をモニターし、それらのピーク面積を積分することにより定量される。ジペプチジルアミノペプチダーゼIVに対するペプチドの安定性は、無傷ペプチドと、切断後に2つのアミノ末端アミノ酸を欠く分解産物のピーク面積の合計に対する、無傷ペプチドのピーク面積として決定される。
第7の態様では、本発明は、肺投与(送達)に適した粒子に製剤化可能なGLP-1ペプチドの誘導体に関する。このことは、肺用製剤に有用な物理的又は化学的態様に関してでありうる。あるいは、誘導体は、気道及び肺における酵素による分解に対して安定している。
本発明の実施態様では、一又は複数の上述した特徴の組合せが達成される。
アルブミン結合
ここで使用される「アルブミン結合部分」なる用語は、ヒト血清アルブミンに非共有結合する残基を意味する。治療用ポリペプチドに結合するアルブミン結合残基は、典型的には1マイクロモル以下、好ましくは500nM以下、さらに好ましくは200nM以下、又は100nM以下のアルブミン結合親和性を有する。
ある範囲のアルブミン結合残基は、遠位酸性基を有する4−40の炭素原子を含む直鎖状又は分枝状の親油性部分として知られている。
ここで使用される「親水性リンカー」なる用語は、少なくとも5の非水素原子を有し、これらの30−50%がN又はOである化学的部分を有するアルブミン結合残基とペプチドを離間させるスペーサーを意味する。
以下の式において、結合基からの末端結合は、記載がない限りは、付着結合とみなされ、メチレン基で終結しない。
本発明の他の目的は、0.1mg/ml〜25mg/mlの濃度で存在する本発明の誘導体を含有する薬学的製剤を提供することであり、ここで該製剤は、3.0〜9.0のpHを有する。製剤は、バッファー系、保存料(類)、等張剤(類)、キレート剤(類)、安定剤、及び界面活性剤をさらに含有する。
製剤
本発明の一実施態様では、薬学的製剤は、水性製剤、すなわち水分を含有する製剤である。このような製剤は、典型的には溶液又は懸濁液である。
本発明のさらなる実施態様では、薬学的製剤は水溶液である。
「水性製剤」なる用語は、少なくとも50%w/wの水分を含有する製剤と定義される。同様に「水溶液」なる用語も、少なくとも50%w/wの水分を含有する溶液と定義され、「水性懸濁液」なる用語は、少なくとも50%w/wの水分を含有する懸濁液と定義される。
他の実施態様では、薬学的製剤は凍結乾燥された製剤であり、医師又は患者は、使用前に溶媒及び/又は希釈液を添加する。
他の実施態様では、薬学的製剤は、何ら事前に溶解することなく使用準備が整った乾燥した製剤(例えば凍結乾燥又は噴霧乾燥)である。
さらなる態様では、本発明は、本発明に係る誘導体の水溶液とバッファーを含有する薬学的製剤で、該誘導体が0.1mg/ml又はそれ以上の濃度で存在し、該製剤が約3.0〜約9.0のpHを有する製剤に関する。
本発明の他の実施態様では、製剤のpHは約7.0〜約9.5である。本発明の他の実施態様では、製剤のpHは約3.0〜約7.0である。本発明の他の実施態様では、製剤のpHは約5.0〜約7.5である。本発明の他の実施態様では、製剤のpHは約7.5〜約9.0である。本発明の他の実施態様では、製剤のpHは約7.5〜約8.5である。本発明の他の実施態様では、製剤のpHは約6.0〜約7.5である。本発明の他の実施態様では、製剤のpHは約6.0〜約7.0である。他の実施態様では、薬学的製剤は8.0〜8.5である。
本発明の一実施態様では、各投与量は、0.01mg−10mgの活性誘導体を含有する。一実施態様では、投与量は、0.05mg以上の活性誘導体を含有する。一実施態様では、投与量は、0.1mg以上の活性誘導体を含有する。一実施態様では、投与量は、10mgまでの活性誘導体を含む。一実施態様では、投与量は、9mgまでの活性誘導体を含む。一実施態様では、投与量は、8mgまでの活性誘導体を含む。一実施態様では、投与量は、7mgまでの活性誘導体を含む。一実施態様では、投与量は、6mgまでの活性誘導体を含む。一実施態様では、投与量は、5mgまでの活性誘導体を含む。一実施態様では、投与量は、0.2mg〜5mgの活性誘導体を含む。
本発明のさらなる実施態様では、バッファーは、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、シタラート、グリシルグリシン、ヒスチジン、グリシン、リジン、アルギニン、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸ナトリウム、及びトリス(ヒドロキシメチル)-アミノメタン、ビシン、トリシン、リンゴ酸、スクシナート、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、アスパラギン酸又はそれらの混合物からなる群から選択される。これらの特定のバッファーの各一が本発明の別の実施態様を構成する。
本発明のさらなる実施態様では、製剤は、薬学的に許容可能な保存料をさらに含有する。本発明のさらなる実施態様では、保存料は、フェノール、o-クレゾール、m-クレゾール、p-クレゾール、p-ヒドロキシ安息香酸メチル、p-ヒドロキシ安息香酸プロピル、2-フェノキシエタノール、p-ヒドロキシ安息香酸ブチル、2-フェニルエタノール、ベンジルアルコール、クロロブタノール、及びチオメロサール(thiomerosal)、ブロノポール、安息香酸、イミド尿素、クロロヘキシジン、デヒドロ酢酸ナトリウム、クロロクレゾール、p-ヒドロキシ安息香酸エチル、塩化ベンゼトニウム、クロルフェネシン(chlorphenesine)(3p-クロルフェノキシプロパン-1,2-ジオール)又はそれらの混合物からなる群から選択される。一実施態様では、保存料はフェノール又はm-クレゾールである。本発明のさらなる実施態様では、保存料は、0.1mg/ml〜20mg/mlの濃度で存在している。本発明のさらなる実施態様では、保存料は、0.1mg/ml〜5mg/mlの濃度で存在している。本発明のさらなる実施態様では、保存料は、5mg/ml〜10mg/mlの濃度で存在している。本発明のさらなる実施態様では、保存料は、10mg/ml〜20mg/mlの濃度で存在している。これらの特定の保存料の各一が、本発明の別の実施態様を構成する。薬学的組成物に保存料を使用することは、当業者によく知られている。簡便には、Remington:The Science and Practice of Pharmacy, 第19版, 1995が参照される。
本発明のさらなる実施態様では、製剤は、等張剤をさらに含有する。本発明のさらなる実施態様では、等張剤は、塩(例えば塩化ナトリウム)、糖又は糖アルコール、アミノ酸(例えば、L-グリシン、L-ヒスチジン、アルギニン、リジン、イソロイシン、アスパラギン酸、トリプトファン、スレオニン)、アルジトール(例えばグリセロール(グリセリン)、1,2-プロパンジオール(プロピレングリコール)、1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール)ポリエチレングリコール(例えばPEG400)、又はそれらの混合物からなる群から選択される。一実施態様では、等張剤はプロピレングリコールである。任意の糖、例えば単糖類、二糖類又は多糖類、又は水溶性グルカン類、例えばフルクトース、グルコース、マンノース、ソルボース、キシロース、マルトース、ラクトース、スクロース、トレハロース、デキストラン、プルラン、デキストリン、シクロデキストリン、アルファ及びベータHPCD、可溶性デンプン、ヒドロキシエチルデンプン、及びカルボキシメチルセルロース-Naを使用してもよい。一実施態様では、糖添加剤はスクロースである。糖アルコールは、少なくとも一の-OH基を有するC4−C8炭化水素と定義され、例えばマンニトール、ソルビトール、イノシトール、ガラシチトール、ズルシトール、キシリトール、及びアラビトールを含む。一実施態様では、糖アルコール添加剤はマンニトールである。上述した糖又は糖アルコールは、個々に又は組合せて使用されうる。使用される量は、糖又は糖アルコールが液状調製物に溶解し、本発明の方法を使用して得られた安定化効果に悪影響を与えない限りは、限定されて固定されるものではない。一実施態様では、糖又は糖アルコールの濃度は、約1mg/ml〜約150mg/mlである。本発明のさらなる実施態様では、等張剤は1mg/ml〜50mg/mlの濃度で存在する。本発明のさらなる実施態様では、等張剤は1mg/ml〜7mg/mlの濃度で存在する。本発明の一実施態様では、等張剤は5mg/ml〜7mg/mlの濃度で存在する。本発明のさらなる実施態様では、等張剤は8mg/ml〜24mg/mlの濃度で存在する。本発明のさらなる実施態様では、等張剤は25mg/ml〜50mg/mlの濃度で存在する。これらの特定の等張剤の各一が、本発明の別の実施態様を構成する。薬学的組成物に等張剤を使用することは、当業者によく知られている。簡便には、Remington:The Science and Practice of Pharmacy, 第19版, 1995が参照される。
本発明のさらなる実施態様では、製剤は、キレート剤をさらに含有する。本発明のさらなる実施態様では、キレート剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、クエン酸、及びアスパラギン酸の塩、及びそれらの混合物から選択される。本発明のさらなる実施態様では、キレート剤は0.1mg/ml〜5mg/mlの濃度で存在する。本発明のさらなる実施態様では、キレート剤は0.1mg/ml〜2mg/mlの濃度で存在する。本発明のさらなる実施態様では、キレート剤は2mg/ml〜5mg/mlの濃度で存在する。これらの特定のキレート剤の各一が、本発明の別の実施態様を構成する。薬学的組成物にキレート剤を使用することは、当業者によく知られている。簡便には、Remington:The Science and Practice of Pharmacy, 第19版, 1995が参照される。
本発明のさらなる実施態様では、製剤は安定剤をさらに含有する。薬学的組成物に安定剤を使用することは、当業者によく知られている。簡便には、Remington:The Science and Practice of Pharmacy, 第19版, 1995が参照される。
より詳細には、本発明の組成物は、その治療的活性成分が、液状薬学的組成物の保存中に凝集体形成を示す可能性のあるポリペプチドを含む安定化された液状薬学的組成物である。
「凝集体形成」とは、オリゴマーを形成するポリペプチド分子間の物理的相互作用を意図しており、それは溶解したままか、溶液に沈殿し、大きくて可視できる程に会合する可能性がある。「保存中」とは、調製されて直ぐの液状薬学的組成物又は製剤が、被験者に直ぐ投与されるものではないことを意図している。むしろ次の準備のために、液状の形態、凍結状態、液体の形態に後ほど再構成される乾燥した形態、又は被験者への投与に適した他の形態で保存用に包装されている。「乾燥した形態」とは、液状薬学的組成物又は製剤が、凍結乾燥(すなわち氷結乾燥;例えばWilliams及びPolli(1984)J. Parenteral Sci. Technol. 38:48-59を参照)、噴霧乾燥(Masters(1991) Spray-Drying Handbook(第5版;Longman Scientific and Technical, Essez, U.K.), pp.491-676;Broadheadら, (1992) Drug Devel. Ind. Pharm. 18:1169-1206;及びMumenthalerら, (1994) Pharm. Res. 11:12-20)、又は空気乾燥(Carpenter及びCrowe (1988) Cryobiology 25:459-470;及びRoser (1991) Biopharm. 4:47-53)により乾燥されることを意図している。液状薬学的組成物の保存中のポリペプチドによる凝集体形成は、ポリペプチドの生物活性に悪影響を及ぼし、薬学的組成物の治療効果が損なわれるおそれがある。さらに凝集体形成は、そのポリペプチド含有薬学的組成物を、注入系を使用して投与する場合、チューブ、膜、又はポンプの詰まりのような他の問題を生じうる。
本発明の薬学的組成物は、組成物の保存中、ポリペプチドによる凝集体形成を低減させるのに十分な量のアミノ酸ベースをさらに含有してよい。「アミノ酸塩基」とは、アミノ酸又はアミノ酸の組合せで、任意の付与されたアミノ酸が、遊離塩基の形態又は塩の形態で存在しているものを意図している。アミノ酸の組合せを使用する場合、全てのアミノ酸は遊離塩基の形態で存在していてよく、全ては塩の形態で存在していてよく、又はあるものは遊離塩基の形態で存在していてよく、他は塩の形態で存在していてよい。一実施態様では、本発明の組成物の調製に使用されるアミノ酸は、帯電側鎖を担持しているもの、例えばアルギニン、リジン、アスパラギン酸、及びグルタミン酸である。特定のアミノ酸(例えば、メチオニン、ヒスチジン、イミダゾール、アルギニン、リジン、イソロイシン、アスパラギン酸、トリプトファン、スレオニン及びそれらの混合物)の任意の立体異性体(すなわち、L、D、又はその混合物)、又はこれらの立体異性体の組合せは、特定のアミノ酸が遊離塩基の形態又は塩の形態で存在している限り、本発明の薬学的組成物に存在していてよい。一実施態様においては、L-立体異性体が使用される。また本発明の組成物は、これらのアミノ酸のアナログと共に処方されてもよい。「アミノ酸アナログ」とは、本発明の液状薬学的組成物の保存中、ポリペプチドによる凝集体形成を低減させるといった、所望する効果を引き起こす、天然に生じるアミノ酸の誘導体を意図している。適切なアルギニンアナログは、例えばアミノグアニジン、オルニチン及びN-モノエチル-L-アルギニンを含み、適切なメチオニンアナログはエチオニン及びブチオニンを含み、適切なシステインアナログはS-メチル-L-システインを含む。他のアミノ酸と同様、アミノ酸アナログは、遊離塩基の形態又は塩の形態で組成物に導入される。本発明のさらなる実施態様では、アミノ酸又はアミノ酸アナログは、タンパク質の凝集を防止又は遅延化させるのに十分な濃度で使用される。
本発明のさらなる実施態様では、メチオニン(又は他の含硫アミノ酸又はアミノ酸アナログ)は、治療剤として作用するポリペプチドが、このような酸化に敏感な少なくとも一のメチオニン残基を有するポリペプチドである場合、メチオニン残基の酸化を阻害するために、メチオニンスルホキシドに添加されてもよい。「阻害」とは、経時的なメチオニン酸化種の蓄積を最小にすることを意図している。メチオニンの酸化を阻害すると、適切な分子形態でポリペプチドがさらに保持される結果となる。メチオニン(L又はD)の任意の立体異性体又はそれらの組合せを使用することができる。添加される量は、メチオニンスルホキシドの量が調節剤に対して許容可能であるように、メチオニン残基の酸化を阻害するのに十分な量とするべきである。典型的には、これは、組成物が約10%以下から約30%以下のメチオニンスルホキシドしか含まないことを意味する。一般的に、メチオニン残基に対して添加されるメチオニンの比率が、約1:1〜約1000:1、例えば10:1〜約100:1の範囲になるようにメチオニンを添加することで達成することができる。
本発明のさらなる実施態様では、製剤は高分子量のポリマー又は低分子量の化合物の群から選択される安定剤をさらに含有する。
本発明のさらなる実施態様では、安定剤は、ポリエチレングリコール(例えばPEG3350)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン、カルボキシ-/ヒドロキシセルロース又はそれらの誘導体(例えばHPC、HPC-SL、HPC-L及びHPMC)、シクロデキストリン類、硫黄含有物質、例えばモノチオグリセロール、チオグリコール酸及び2-メチルチオエタノール、及び種々の塩(例えば塩化ナトリウム)から選択される。これらの特定の安定剤の各一が、本発明の別の実施態様を構成する。
また薬学的組成物は、治療的に活性なポリペプチドの安定性をさらに高める、付加的な安定剤をさらに含有してよい。
本発明で特に関心を持たれた安定剤は、限定されるものではないが、メチオニンの酸化に対してポリペプチドを保護するEDTA及びメチオニン、及び凍結-解凍又は機械的剪断に関連する凝集からポリペプチドを保護する非イオン性界面活性剤を含む。
本発明のさらなる実施態様では、製剤はさらに界面活性剤を含有する。本発明の他の実施態様では、薬学的組成物は2つの異なる界面活性剤を含有する。ここで使用される場合「界面活性剤」なる用語は、水溶性(親水性)部分、頭部、脂溶性(親油性)セグメントからなる任意の分子又はイオンを意味する。界面活性剤は、好ましくは界面に蓄積され、親水性部分は水(親水性相)に向いており、親油性部分は油又は疎水性相(すなわち、ガラス、空気、油等)に向いている。界面活性剤がミセルを形成し始める濃度は、臨界ミセル濃度、すなわちCMCとして公知である。さらに、界面活性剤は液体の表面張力を低下させる。界面活性剤は両親媒性化合物として公知である。「洗浄剤」なる用語は、一般的に界面活性剤と同義語として使用される。
アニオン性界面活性剤は、ケノデオキシコール酸、ケノデオキシコール酸ナトリウム塩、コール酸、デヒドロコール酸、デオキシコール酸、デオキシコール酸メチルエステル、ジギトニン、ジギトキシゲニン、N,N-ジメチルドデシルアミン-N-オキシド、ドキュセートナトリウム、グリコケノデオキシコール酸ナトリウム、グリココール酸水和物、グリコデオキシコール酸一水和物、グリコデオキシコール酸ナトリウム塩、グリコデオキシコール酸ナトリウム塩、グリコリトコール酸-3-硫酸二ナトリウム塩、グリコリトコール酸エチルエステル、N-ラウロイルサルコシンナトリウム塩、N-ラウロイルサルコシンナトリウム塩、N-ラウロイルサルコシン、N-ラウロイルサルコシン、ドデシル硫酸リチウム、ルゴール、1-オクタンスルホン酸ナトリウム塩、1-オクタンスルホン酸ナトリウム塩、1-ブタンスルホン酸ナトリウム、1-デカンスルホン酸ナトリウム、1-ドデカンスルホン酸ナトリウム、1-ヘプタンスルホン酸ナトリウム、1-ヘプタンスルホン酸ナトリウム、1-ノナンスルホン酸ナトリウム、1-プロパンスルホン酸一水和物、2-ブロモエタンスルホン酸ナトリウム、コール酸ナトリウム水和物、雄牛又はヒツジの胆汁、コール酸ナトリウム水和物、コール酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ヘキサンスルホン酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、ペンタンスルホン酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム、タウロケノデオキシコール酸ナトリウム塩、タウロデオキシコール酸ナトリウム塩一水和物、タウロリトコール酸-3-硫酸二ナトリウム塩、タウロウルソデオキシコール酸ナトリウム塩、トリズマ(Trizma)(登録商標)ドデシルスルファート、DSS(ドキュセートナトリウム、CAS登録番号[577-11-7])、ドキュセートカルシウム、CAS登録番号[128-49-4])、ドキュセートカリウム、CAS登録番号[7491-09-0])、SDS(ドデシル硫酸ナトリウム又はラウリル硫酸ナトリウム)、ドデシルホスホコリン(FOS-コリン-12)、デシルホスホコリン(FOS-コリン-10)、ノニルホスホコリン(FOS-コリン-9)、ホスファチジル酸ジパルミトイル、カプリル酸ナトリウム、及び/又はウルソデオキシコール酸からなる群から選択されうる。
カチオン性界面活性剤は、アルキルトリメチルアンモニウムブロミド、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンザルコニウム、ベンジルジメチルヘキサデシルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルテトラデシルアンモニウムクロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムテトラクロロヨージド、ジメチルジオクタデシルアンモニウムブロミド、ドデシルエチルジメチルアンモニウムブロミド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド、エチルヘキサデシルジメチルアンモニウムブロミド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド、ポリオキシエチレン(10)-N-獣脂-1,3-ジアミノプロパン、臭化トンゾニウム(thonzonium)、及び/又はトリメチル(テトラデシル)アンモニウムブロミドからなる群から選択されうる。
非イオン性界面活性剤は、BigCHAP、ビス(ポリエチレングリコールビス[イミダゾリルカルボニル])、ポリエチレンオキシド/ポリプロピレンオキシドブロックコポリマー等のブロックコポリマー、例えばポロキサマー類、ポロキサマー188及びポロキサマー407、ビリジ(Brij)(登録商標)35、ビリジ(登録商標)56、ビリジ(登録商標)72、ビリジ(登録商標)76、ビリジ(登録商標)92V、ビリジ(登録商標)97、ビリジ(登録商標)58P、クレモポア(Cremophor)(登録商標)EL、デカエチレングリコールモノドデシルエーテル、N-デカノイル-N-メチルグルカミン、N-ドデカノイル-N-メチルグルカミド、アルキル-ポリグルコシド、エトキシル化ヒマシ油、ヘプタエチレングリコールモノデシルエーテル、ヘプタエチレングリコールモノドデシルエーテル、ヘプタエチレングリコールモノテトラデシルエーテル、ヘキサエチレングリコールモノドデシルエーテル、ヘキサエチレングリコールモノヘキサデシルエーテル、ヘキサエチレングリコールモノオクタデシルエーテル、ヘキサエチレングリコールモノテトラデシルエーテル、イゲパル(Igepal)CA-630、イゲパルCA-630、メチル-6-O-(N-ヘプチルカルバモイル)-ベータ-D-グルコピラノシド、ノナエチレングリコールモノドデシルエーテル、N-ノナノイル-N-メチルグルカミン、N-ノナノイル-N-メチルグルカミン、オクタエチレングリコールモノデシルエーテル、オクタエチレングリコールモノドデシルエーテル、オクタエチレングリコールモノヘキサデシルエーテル、オクタエチレングリコールモノオクタデシルエーテル、オクタエチレングリコールモノテトラデシルエーテル、オクチル-β-D-グルコピラノシド、ペンタエチレングリコールモノデシルエーテル、ペンタエチレングリコールモノドデシルエーテル、ペンタエチレングリコールモノヘキサデシルエーテル、ペンタエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ペンタエチレングリコールモノオクタデシルエーテル、ペンタエチレングリコールモノオクチルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールエーテルW-1、ポリオキシエチレン10トリデシルエーテル、ポリオキシエチレン100ステアラート、ポリオキシエチレン20イソヘキサデシルエーテル、ポリオキシエチレン20オレイルエーテル、ポリオキシエチレン40ステアラート、ポリオキシエチレン50ステアラート、ポリオキシエチレン8ステアラート、ポリオキシエチレンビス(イミダゾリルカルボニル)、ポリオキシエチレン25プロピレングリコールステアラート、Quillaja barkからのサポニン、スパン(Span)(登録商標)20、スパン(登録商標)40、スパン(登録商標)60、スパン(登録商標)65、スパン(登録商標)80、スパン(登録商標)85、テルギトール(Tergitol),タイプ15-S-12、テルギトール,タイプ15-S-30、テルギトール,タイプ15-S-5、テルギトール,タイプ15-S-7、テルギトール,タイプ15-S-9、テルギトール,タイプNP-10、テルギトール,タイプNP-4、テルギトール,タイプNP-40、テルギトール,タイプNP-7、テルギトール,タイプNP-9、テトラデシル-β-D-マルトシド、テトラエチレングリコールモノデシルエーテル、テトラエチレングリコールモノドデシルエーテル、テトラエチレングリコールモノテトラデシルエーテル、トリエチレングリコールモノデシルエーテル、トリエチレングリコールモノドデシルエーテル、トリエチレングリコールモノヘキサデシルエーテル、トリエチレングリコールモノオクチルエーテル、トリエチレングリコールモノテトラデシルエーテル、トリトン(Triton)CF-21、トリトンCF-32、トリトンDF-12、トリトンDF-16、トリトンGR-5M、トリトンQS-15、トリトンQS-44、トリトンX-100、トリトンX-102、トリトンX-15、トリトンX-151、トリトンX-200、トリトンX-207、トリトン(登録商標)X-100、トリトン(登録商標)X-114、トリトン(登録商標)X-165溶液、トリトン(登録商標)X-305溶液、トリトン(登録商標)X-405、トリトン(登録商標)X-45、トリトン(登録商標)X-705-70、トゥイーン(登録商標)20、トゥイーン(登録商標)40、トゥイーン(登録商標)60、トゥイーン(登録商標)6、トゥイーン(登録商標)65、トゥイーン(登録商標)80、トゥイーン(登録商標)81、トゥイーン(登録商標)85、チロキサポール、スフィンゴリン脂質(スフィンゴミエリン)、及びスフィンゴ糖脂質(セラミド、ガングリオシド)、リン脂質、及び/又はN-ウンデシル-β-D-グルコピラノシドからなる群から選択されてよい。
双性イオン性界面活性剤は、CHAPS、CHAPSO、3-(デシルジメチルアンモニオ)プロパンスルホン酸内塩、3-(ドデシルジメチルアンモニオ)プロパンスルホン酸内塩、3-(ドデシルジメチルアンモニオ)プロパンスルホン酸内塩、3-(N,N-ジメチルミリストイルアンモニオ)プロパンスルホナート、3-(N,N-ジメチルオクタデシルアンモニオ)プロパンスルホナート、3-(N,N-ジメチルオクチルアンモニオ)プロパンスルホン酸内塩、3-(N,N-ジメチルパルミチルアンモニオ)プロパンスルホナート、N-アルキル-N,N-ジメチルアンモニオ-1-プロパンスルホナート、3-コールアミド-1-プロピルジメチルアンモニオ-1-プロパンスルホナート、ドデシルホスホコリン、ミリストイルリゾホスファチジルコリン、両性洗浄剤3-12(N-ドデシル-N,N-ジメチル-3-アンモニオ-1-プロパンスルホナート)、両性洗浄剤3-10(3-(デシルジメチルアンモニオ)プロパンスルホン酸内塩)、両性洗浄剤3-08(3-(オクチルジメチルアンモニオ)プロ-パンスルホナート)、グリセロリン脂質(レシチン、ケファリン、ホスファチジルセリン)、グリセロ糖脂質(ガラクトピラノシド)、リゾホスファチジル及びホスファチジルコリンのアルキル、アルコキシル(アルキルエステル)、アルコキシ(アルキルエーテル)-誘導体、例えばリゾホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジルコリンのラウロイル及びミリストイル誘導体、コリン、エタノールアミン、ホスファチジン酸、セリン、スレオニン、グリセロール、イノシトール、リゾホスファチジルセリン、及びリゾホスファチジルスレオニン、アシルカルニチン及び誘導体で、極性頭部基が修飾されたもの、リジン、アルギニン又はヒスチジンのNベータ-アシル化誘導体、又はリジン又はアルギニンの側鎖アシル化誘導体、リジン、アルギニン又はヒスチジン、及び中性又は酸性アミノ酸の任意の組合せを含むジペプチドのNベータ-アシル化誘導体、中性アミノ酸と2つの帯電アミノ酸の任意の組合せを含むトリペプチドのNベータ-アシル化誘導体からなる群から選択されてよく、又は界面活性剤は、イミダゾリン誘導体、長鎖の脂肪酸及びそのC-C12塩(例えば、オレイン酸及びカプリル酸)、N-ヘキサデシル-N,N-ジメチル-3-アンモニオ-1-プロパンスルホナート、アニオン性(アルキル-アリール-スルホナート)の一価の界面活性剤、パルミトイルリゾホスファチジル-L-セリン、リゾリン脂質(例えば、エタノールアミン、コリン、セリン又はスレオニンの1-アシル-sn-グリセロ-3-ホスファートエステル)、又はそれらの混合物からなる群から選択されてもよい。
ここで使用される「アルキル-ポリグルコシド」なる用語は、一又は複数のグルコシド部分、例えばマルトシド、サッカリドで置換された、直鎖状又は分枝状のC5−20-アルキル、-アルケニル又は-アルキニル鎖に関する。これらのアルキル-ポリグルコシドの実施態様には、C6-18-アルキル-ポリグルコシド類が含まれる。これらのアルキル-ポリグルコシド類の特定の実施態様には、偶数炭素鎖のもの、例えばC、C、C10、C12、C14、C16、C18及びC20アルキル鎖が含まれる。グルコシド部分の特定の実施態様には、ピラノシド、グルコピラノシド、マルトシド、マルトトリオシド、及びスクロースが含まれる。本発明の実施態様では、6未満のグルコシド部分がアルキル基に結合している。本発明の実施態様では、5未満のグルコシド部分がアルキル基に結合している。本発明の実施態様では、4未満のグルコシド部分がアルキル基に結合している。本発明の実施態様では、3未満のグルコシド部分がアルキル基に結合している。本発明の実施態様では、2未満のグルコシド部分がアルキル基に結合している。アルキル-ポリグルコシドの特定の実施態様は、アルキルグルコシド、例えばn-デシル-β-D-グルコピラノシド、デシル-β-D-マルトピラノシド、ドデシル-β-D-グルコピラノシド、n-ドデシル-β-D-マルトシド、n-ドデシル-β-D-マルトシド、n-ドデシル-β-D-マルトシド、テトラデシル-β-D-グルコピラノシド、デシル-β-D-マルトシド、ヘキサデシル-β-D-マルトシド、デシル-β-D-マルトトリオシド、ドデシル-β-D-マルトトリオシド、テトラデシル-β-D-マルトトリオシド、ヘキサデシル-β-D-マルトトリオシド、n-ドデシル-スクロース、n-デシル-スクロース、スクロースモノカプラート、スクロースモノラウラート、スクロースモノミリスタート、及びスクロースモノパルミタートである。
薬学的組成物における界面活性剤の使用は、当業者によく知られている。簡便には、Remington:The Science and Practice of Pharmacy, 第19版, 1995が参照される。
本発明のさらなる実施態様では、製剤は、プロテアーゼインヒビター、例えばEDTA(エチレンジアミン四酢酸)及びベンズアミジンHClをさらに含有してよく、他の商業的に入手可能なプロテアーゼインヒビターを使用してもよい。プロテアーゼインヒビターを使用することは、自己触媒を阻害するため、プロテアーゼのチモーゲンを含有する薬学的組成物に特に有用である。
他の成分が本発明のペプチド薬学的製剤に存在することも可能である。このような付加的な成分には、湿潤剤、乳化剤、酸化防止剤、増量剤、張力修正剤、キレート剤、金属イオン、油性ビヒクル、タンパク質(例えば、ヒト血清アルブミン、ゼラチン又はタンパク質)及び双性イオン(例えばアミノ酸、特にベタイン、タウリン、アルギニン、グリシン、リジン及びヒスチジン)を含んでよい。もちろん、このような付加的な成分は、本発明の薬学的製剤の全体的な安定性に悪影響が及ばないようにすべきである。
本発明の誘導体を含有する薬学的組成物は、いくつかの部位、例えば局所的部位、特に皮膚及び粘膜部位、動脈、静脈、心臓への投与等、バイパス吸収がなされる部位、例えば皮膚、皮下、粘膜又は腹部への投与等、吸収に関する部位において、このような処置が必要とされる患者に投与してよい。
本発明の薬学的組成物は、いくつかの投与経路、例えば舌、舌下、頬、口、経口、胃、及び腸、鼻、肺を介して、例えば細気管支及び肺胞及び/又はそれらを組合せたもの、表皮、真皮、経皮、膣、直腸、眼球を介して、例えば結膜、尿管、及び非経口を介して、このような処置を必要としている患者に投与されうる。
本発明の組成物は、いくつかの投与形態、例えば溶液、懸濁液、エマルション、マイクロエマルション、多相エマルション、フォーム、膏薬、ペースト、プラスター、軟膏、錠剤、被覆錠剤、チューイングガム、リンス、カプセル、例えば硬質ゼラチンカプセル及び軟質ゼラチンカプセル、坐薬、直腸用カプセル、ドロップ、ゲル、スプレー、パウダー、エアゾール、吸入剤、点眼剤、眼球用軟膏、眼球用リンス、膣用ペッサリー、膣用リング、膣用軟膏、注入溶液、インサイツ形質転換溶液、インサイツゲル化、インサイツ硬化、インサイツ沈殿、インサイツ結晶化のもの、輸液、及び移植片として投与されうる。
本発明の組成物は、本発明の誘導体の安定性を高め、生物学的利用能を増加させ、溶解度を高め、悪影響を低減させ、当業者によく知られている時間治療を達成し、患者のコンプライアンスを高める、又はそれらの任意の組合せのために、例えば共有的、疎水的及び静電気的相互作用を介して、薬剤担体、薬剤送達系、及び先端の薬剤送達系を、さらに組合せ又はこれらに附随させてもよい。担体、薬剤送達系及び先端の薬剤送達系の例は、限定されるものではないが、ポリマー、例えばセルロース及び誘導体、多糖類、例えばデキストラン及び誘導体、デンプン及び誘導体、ポリ(ビニルアルコール)、アクリラート及びメタクリラートポリマー、ポリ乳酸及びポリグリコール酸、及びそれらのブロックコ-ポリマー、ポリエチレングリコール、担体タンパク質、例えばアルブミン、ゲル、例えば熱ゲル化系、例えば当業者によく知られているブロックコ-ポリマー系、ミセル、リポソーム、マイクロスフェア、ナノ粒子、液晶、及びそれらの分散液、L2相、及び脂質-水系における相挙動が当業者によく知られているそこでの分散液、ポリマー性ミセル、多相エマルション、自己乳化剤、自己-マイクロ乳化剤、シクロデキストリン及びそれらの誘導体、及びデンドリマーを含む。
本発明の組成物は、全ての装置が当業者によく知られたものである例えば定量吸入器、乾燥パウダー吸入器及びネブライザーを使用し、本発明の誘導体を肺に投与するための、固体状、半固体状、パウダー状及び液状の製剤に有用である。
本発明の組成物は、制御、徐放性、持続性、遅延性及び低速放出性の薬剤送達系の製剤に特に有用である。特に限定されるものではないが、組成物は、当業者によく知られている非経口用の制御放出性及び徐放性系(双方の系では、投与の数が数倍低下する)製剤に有用である。さらに好ましいのは、皮下投与される制御放出性及び徐放性系のものである。本発明の範囲を制限することなく、有用な制御放出性及び組成物の例は、ヒドロゲル、油性ゲル、液晶、ポリマー性ミセル、ミクロスフィア、ナノ粒子である。
本発明の組成物に有用な制御放出性系の作製方法は、限定されるものではないが、結晶化、縮合、共結晶化、沈殿、共沈殿、乳化、分散、高圧ホモジナイズ、カプセル化、噴霧乾燥、マイクロカプセル化、コアセルベーション、相分離、ミクロスフィアを製造するための溶媒蒸発、押出及び超臨界流体プロセスを含む。一般的には、Handbook of Pharmaceutical Controlled Release(Wise, D.L.編. Marcel Dekker, New York, 2000)及びDrug and the Pharmaceutical Sciences vol.99:Protein Formulation and Delivery(MacNally, E.J.編. Marcel Dekker, New York, 2000)が参照される。
非経口投与は、シリンジ、場合によってはペン様シリンジにより、皮下、筋肉内、腹膜内又は静脈内注射で実施されてよい。また非経口投与は、注入ポンプにより実施することもできる。さらなる選択肢は、鼻用又は肺用の液状又はパウダー状スプレーの形態で、本発明の誘導体を投与するための溶液又は懸濁液又はパウダーであってよい組成物にある。さらなる選択肢としては、本発明の誘導体を含有する薬学的組成物を、例えば針のない注射、又はイオン導入パッチであってよいパッチによる経皮投与用、又は頬等の経粘膜投与用に適合させることもできる。
本発明の誘導体は、肺薬剤送達系に適した任意の公知の種類の装置を使用し、ビヒクル、例えば溶液、懸濁液又は乾燥パウダーとして、肺経路を介して投与することができる。これらの例には、限定されるものではないが、肺薬剤送達用に作製された一般的には3種類のエアゾールが含まれ、ジェット又は超音波噴霧器、定量吸入器、又は乾燥パウダー吸入器も含まれ得る(Yu J, Chien YW. Pulmonary drug delivery:Physiologic and mechanistic aspects. Crit Rev Ther Drug Carr Sys 14(4)(1997)395-453を参照)。
標準化された試験方法に基づき、粒子の空気動力学的直径(d)を、単位密度(1g/cm)の参照基準球形粒子の幾何学的相当直径として定義する。球形粒子における最も単純な場合、dは、記載されるような密度比の平方根の関数として、参照直径(d)に関連している。
この関係は非球形粒子で修正される(Edwards DA, Ben-Jebria A, Langer R. Recent advances in pulmonary drug delivery using large, porous inhaled particles. J Appl Physiol 84(2)(1998)379-385を参照)。「MMAD」及び「MMEAD」なる用語は、詳しく記載されており、当該技術で公知である(Edwards DA, Ben-Jebria A, Langer R、及び空気動力学的粒子径分布の中央値の測定を表す。Recent advances in pulmonary drug delivery using large, porous inhaled particles. J Appl Physiol 84(2) (1998) 379-385を参照)。空気動力学的中央粒子径(MMAD)及び有効空気動力学的中央粒子径(MMEAD)(mass median effective aerodynamic diameter)は、交換可能に使用され、統計パラメータであり、実際の形状、サイズ又は密度に無関係に、肺に沈着するそれらの可能性に関連して、エアゾール粒子のサイズが経験的に記載されている(Edwards DA, Ben-Jebria A, Langer R. Recent advances in pulmonary drug delivery using large, porous inhaled particles. J Appl Physiol 84(2)(1998)379-385を参照)。通常、MMADは、空気中における粒子の慣性運動を測定する装置、衝突体を用いて作製される測定値から算出される。
さらなる実施態様では、製剤は、10μm未満、好ましくは1-5μm、最も好ましくは1-3μmのエアゾール粒子のMMADを達成するために、任意の公知のエアゾール化技術、例えば噴霧化によりエアゾール化することができる。好ましい粒子径は、肺の奥深くに薬剤を送達せしめるのに最も効果的なサイズに基づき、タンパク質が最適に吸収されるようになされる(例えば、Edwards DA, Ben-Jebria A, Langer A, Recent advances in pulmonary drug delivery using large, porous inhaled particles. J Appl Physiol 84(2)(1998)379-385を参照)。
本発明の誘導体を含有する肺用製剤を肺の奥深くに蓄積させることは、吸入技術、例えば限定されるものではないが:低吸入速度(例えば30L/分)、呼吸停止、及び作動のタイミングを修正して最適化されてよい。
「安定化された製剤」なる用語は、物理的安定性が増した、化学的安定性が増した、又は物理的及び化学的安定性が増した製剤を意味する。
ここで使用される場合、タンパク質製剤の「物理的安定性」なる用語は、タンパク質が熱-機械的ストレスに暴露される、及び/又は不安定な表面及び界面、例えば疎水性の表面及び界面と相互作用する結果として、タンパク質が生物学的に不活性になり及び/又は不溶性の凝集体が形成されるといったタンパク質の傾向を意味する。水性タンパク質製剤の物理的安定性は、適切な容器(例えばカートリッジ又はバイアル)に充填された製剤を、種々の時間、異なる温度で機械的/物理的ストレス(例えば攪拌)に暴露した後に、視覚検査及び/又は濁度測定することで評価される。製剤の視覚検査は、暗色背景で、鋭く集光されたライトにおいて実施する。製剤の濁度は、例えば0〜3のスケールで、濁りの程度をランク付けする視覚スコア(濁りのない製剤は視覚スコア0に相当し、日光下で視覚的に濁りのある製剤は視覚スコア3に相当する)により特徴付けられる。製剤は、日光下で視覚的濁りを示す場合に、タンパク質凝集に関して物理的に不安定であると分類される。また製剤の濁度は、当業者によく知られている簡単な濁度測定法により評価することもできる。また水性タンパク質製剤の物理的安定性は、タンパク質の立体構造状態のプローブ又は分光剤を使用して評価することもできる。プローブは、好ましくはタンパク質の非天然配座異性体に結合する小分子である。タンパク質構造の小分子分光プローブの一例はチオフラビンTである。チオフラビンTは、アミロイド原繊維の検出に広範囲に使用されている蛍光染料である。原繊維に、おそらく他のタンパク質立体配置が存在すると、チオフラビンTが約450nmで新たな励起極大を引き起こし、原繊維タンパク質形態に結合した時に、約482nmで増強発光する。未結合のチオフラビンTは本質的には、その波長で非蛍光性である。
天然から非天然状態まで、タンパク質構造における変化のプローブとして、他の小分子を使用することができる。例えば、タンパク質の暴露された疎水性パッチに好ましくは結合する「疎水性パッチ」プローブ。疎水性パッチは、天然状態にあるタンパク質の3次構造内に、一般的に埋められているが、タンパク質の展開及び変性が始まると、暴露されるようになる。これらの小分子の例、分光プローブは、芳香族の疎水性染料、例えばアントラセン(antrhacene)、アクリジン、フェナントロリン等である。他の分光プローブは金属-アミノ酸錯体、例えば疎水性アミノ酸、例えばフェニルアラニン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、及びバリン等のコバルト金属錯体である。
ここで使用される場合、タンパク質製剤の「化学的安定性」なる用語は、天然のタンパク質構造と比較して、免疫原性の潜在的増加及び/又は生物学的作用強度の潜在的低下を伴う、化学的に分解された生成物の形成に至る、タンパク質構造における化学的共有変化を意味する。種々の化学的に分解された生成物は、天然タンパク質の性質及び種類、及びタンパク質が暴露される環境に応じて形成させることができる。化学的分解の排除は、多くの場合、完全に回避することはできず、当業者によく知られているように、タンパク質製剤の保存及び使用中に、化学的に分解された生成物の量の増加が見られる。ほとんどのタンパク質は、グルタミニル又はアスパラギニル残基の側鎖アミド基が加水分解され、遊離のカルボン酸を形成するプロセスである、脱アミド化する傾向にある。他の分解経路は高分子量の形質転換生成物の形成に関与しており、2又はそれ以上のタンパク質分子は、アミド転移及び/又はジスルフィド相互作用を介して互いに共有結合し、共有結合したダイマー、オリゴマー及びポリマーの分解された生成物の形成に至る(Stability of Protein Phramaceuticals, Ahern. T. J. & Manning M.C., Plenum Press, New York 1992)。(例えばメチオニン残基の)酸化も、化学的分解の他の変形例として挙げることができる。タンパク質製剤の化学的安定性は、異なる環境条件に暴露させた後、種々の時点での化学的に分解された生成物の量を測定することにより評価することができる(分解された生成物の形成は、多くの場合、例えば温度上昇により促進される)。分解された個々の生成物の量は、多くの場合、種々のクロマトグラフィー技術(例えばSEC-HPLC及び/又はRP-HPLC)を使用し、分子サイズ及び/又は帯電性に応じて、分解された生成物を分離することにより測定される。
よって、概要を述べると、「安定化された製剤」とは、物理的安定性が増加、化学的安定性が増加、又は物理的及び化学的安定性が増加した製剤を意味する。一般的に、製剤は、有効期限になるまで、使用及び保存中に(推奨される使用及び保存条件で)安定していなければならない。
本発明の一実施態様では、本発明の誘導体を含有する薬学的製剤は、使用で6週間以上、保存で3年以上安定している。
本発明の他の実施態様では、本発明の誘導体を含有する薬学的製剤は、使用で4週間以上、保存で3年以上安定している。
本発明のさらなる実施態様では、本発明の誘導体を含有する薬学的製剤は、使用で4週間以上、保存で2年以上安定している。
本発明のさらなる実施態様では、本発明の誘導体を含有する製剤組成物は、使用で2週間以上、保存で2年以上安定している。
他の態様では、本発明は、薬剤を調製するための、本発明の誘導体の使用に関する。
一実施態様では、本発明の誘導体は、高血糖症、2型糖尿病、耐糖能障害、1型糖尿病、肥満症、高血圧症、X症候群、脂質代謝異常、認知障害、アテローム性動脈硬化、心筋梗塞、脳卒中、冠動脈心疾患、及び他の心血管障害、炎症性腸症候群、胃腸障害、及び胃潰瘍を治療又は予防する薬剤を調製するために使用される。
他の実施態様では、本発明の誘導体は、2型糖尿病の病気の進行を遅延化又は防止する医薬を調製するために使用される。
他の実施態様では、本発明の誘導体は、食物の取込を低減させ、β-細胞アポトーシスを低減させ、β-細胞機能及びβ-細胞質量を増大させ、及び/又はβ-細胞に対するグルコース感度を回復させる薬剤を調製するために使用される。
本発明の誘導体を用いた処置は、例えば抗糖尿病剤、抗肥満剤、食欲調節剤、血圧降下剤、糖尿病に起因する又は関連する合併症を処置及び/又は予防する薬剤、及び肥満に起因する又は関連する合併症及び疾患を処置及び/又は予防する薬剤から選択される、第2の又はそれ以上の薬理学的活性物質と併用してもよい。これら薬理学的活性物質の例は:インスリン、スルホニル尿素、ビグアニド類、メグリチニド類(meglitinides)、グルコシダーゼインヒビター、グルカゴンアンタゴニスト、DPP-IV(ジペプチジルペプチダーゼ-IV)インヒビター、グルコース新生及び/又はグリコーゲン分解の刺激に係る肝酵素のインヒビター、グルコース取込調節剤、脂質代謝を調節する化合物、例えば抗高脂血剤(antihyperlipidemic agents)、例えばHMG CoAインヒビター(スタチン類)、胃抑制ポリペプチド(GIPアナログ)、食糧摂取量を低下させる化合物、RXRアゴニスト、及びβ-細胞のATP-依存性カリウムチャンネルに作用する薬剤;コレスチラミン、コレスチポール、クロフィブラート、ゲンフィブロジル(gemfibrozil)、ロバスタチン、プラバスタチン、シムバスタチン、プロブコール、デキストロサイロキシン、ネテグリニド(neteglinide)、レパグリニド類;β-ブロッカー、例えばアルプレノロール、アテノロール、チモロール、ピンドロール、プロプラノロール及びメトプロロール、ACE(アンジオテンシン変換酵素)インヒビター、例えばベナゼプリル(benazepril)、カプトプリル、エナラプリル、フォシノプリル(fosinopril)、リシノプリル、アラトリオプリル(alatriopril)、キナプリル及びラミプリル、カルシウムチャンネルブロッカー、例えばニフェジピン、フェロジピン、ニカルジピン、イスラジピン、ニモジピン、ジルチアゼム及びベパラミル、及びα-ブロッカー、例えばドキサゾシン、ウラピジル、プラゾシン及びテラゾシン;CART(コカインアンフェタミン調節転写)アゴニスト、NPY(神経ペプチドY)アンタゴニスト、PYYアゴニスト、Y2レセプターアゴニスト、Y4レセプターアゴニスト、混合Y2/Y4レセプターアゴニスト、MC4(メラノコルチン4)アゴニスト、オレキシン(orexin)アンタゴニスト、TNF(腫瘍壊死因子)アゴニスト、CRF(コルチコトロピン放出因子)アゴニスト、CRF BP(コルチコトロピン放出因子結合タンパク質)アンタゴニスト、ウロコルチンアゴニスト、β3アゴニスト、オキシントモジュリン及びアナログ、MSH(メラノサイト刺激ホルモン)アゴニスト、MCH(メラノサイト集中ホルモン)アンタゴニスト、CCK(コレシストキニン)アゴニスト、セロトニン再摂取インヒビター、セロトニン及びノルアドレナリン再摂取インヒビター、混合セロトニン及びノルアドレナリン性化合物、5HT(セロトニン)アゴニスト、ボンベシンアゴニスト、ガラニンアンタゴニスト、成長ホルモン、成長ホルモン放出化合物、TRH(チレオトロピン(thyreotropin)放出ホルモン)アゴニスト、UCP2又は3(脱共役タンパク質2又は3)モジュレーター、レプチンアゴニスト、DAアゴニスト(ブロモクリプチン、ドプレキシン(doprexin))、リパーゼ/アミラーゼインヒビター、RXR(レチノイドXレセプター)モジュレーター、TRβアゴニスト;ヒスタミンH3アンタゴニスト、胃抑制ポリペプチドアゴニスト又はアンタゴニスト(GIPアナログ)、ガストリン及びガストリンアナログである。
この発明の誘導体を用いた処置は、手術−胃緊縛術又は胃バイパス術等の、グルコースレベル及び/又は脂質ホメオスタシスに影響を及ぼす手術と併用されてよい。
本発明の誘導体と、一又は複数の上述した化合物、及び場合によっては一又は複数のさらなる薬理学的活性物質との任意の適切な組合せは、本発明の範囲に入ると考えられると、理解すべきである。
製造方法
配列に応じて、この本発明のアナログは、ポリペプチドをコードし、ポリペプチドを発現可能なDNA配列を含む宿主細胞を、ペプチドの発現が可能な条件下、適切な栄養培地において培養し、その後、得られたペプチドを培地から回収することを含む方法によっても作製できる。
細胞培養に使用される培地は、宿主細胞の増殖に適した任意の従来からの培地、例えば適切なサプリメントを含有する最小又は複合培地であってよい。適切な培地は商業的供給者から入手可能であり、又は公開されているレシピ(例えば、American Type Culture Collectionのカタログ)に従い調製されてもよい。ついで、細胞により生成されるペプチドは、硫酸アンモニウム等の塩により、上清又は濾液のタンパク質様成分を遠心分離又は濾過、沈殿にて培地から宿主細胞を分離させ、当該分野のペプチドの種類に応じて、例えばイオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー等の多様なクロマトグラフィー手順により精製することを含む従来からの手順により、培養培地から回収されてよい。
治療用ポリペプチドをコードするDNA配列は、ゲノム又はcDNA由来のものが適しており、例えばゲノム又はcDNAライブラリを調製し、標準的な技術(例えば、Sambrook, J, Fritsch, EF及びManiatis, T, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, New York、1989)に従い、合成オリゴヌクレオチドプローブを使用するハイブリッド形成により、ポリペプチドの全体又は一部をコードするDNA配列をスクリーニングすることで得られる。またポリペプチドをコードするDNA配列は、確立された標準的な方法、例えばBeaucage及びCaruthers, Tetrahedron Letters 22 (1981), 1859-1869に記載されたホスホアミジト(phosphoamidite)法、又はMatthesら, EMBO Journal 3 (1984), 801-805により記載された方法により合成的に調製することもできる。さらに、DNA配列は、例えば米国特許第4,683,202号、又はSaikiら, Science 239 (1988), 487-491に記載されたようにして、特定のプライマーを使用するポリメラーゼ連鎖反応により調製されてもよい。
DNA配列は、便宜的に組換えDNA手順にかけられうる任意のベクターに挿入されてよく、多くの場合、ベクターの選択は、それが導入される宿主細胞に依存する。例えば、ベクターは自己複製可能なベクターであってよく、すなわちベクターは染色体外実体として存在しており、その複製は染色体複製、例えばプラスミドとは独立している。また、ベクターは、宿主細胞に導入される場合、宿主細胞ゲノムに組み込まれ、それが組み込まれる染色体(群)と共に複製される。
ベクターは好ましくは発現ベクターであり、そこでペプチドをコードするDNA配列は、プロモーター等、DNAの転写に必要な付加的なセグメントに作用可能に結合する。プロモーターは宿主細胞の選択において転写活性を示す任意のDNA配列であってよく、宿主細胞と相同又は異種であるタンパク質をコードする遺伝子から誘導されてよい。様々な宿主細胞において本発明のペプチドをコードするDNAの転写を指向する適切なプロモーターの具体例は、当該技術でよく知られており、例えばSambrookら, 上掲が参照される。
ペプチドをコードするDNA配列は、もし必要ならば、適切なターミネーター、ポリアデニル化シグナル、転写エンハンサー配列、及び翻訳エンハンサー配列に作用可能に結合していてもよい。さらに本発明の組換えベクターは、当該問題においては、ベクターが宿主細胞内で複製可能なDNA配列をさらに含んでよい。
またベクターは、選択可能なマーカー、例えば遺伝子、宿主細胞における欠失を補完する生成物、又は例えばアンピシリン、カナマイシン、テトラサイクリン、クロラムフェニコール、ネオマイシン、ハイグロマイシン、又はメトトレキサート等の薬剤に対する耐性を付与するものをさらに含んでもよい。
宿主細胞の分泌経路において、本発明の親ペプチドを方向付けるために、分泌シグナル配列(リーダー配列、プレプロ配列、又はプレ配列としても公知)は、組換えベクター内に提供されてもよい。分泌シグナル配列は正確なリーディングフレームにおいて、ペプチドをコードするDNA配列に結合している。分泌シグナル配列は、通常、ペプチドをコードするDNA配列に対し、5'に位置している。分泌シグナル配列は通常ペプチドに関連していてもよく、又は他の分泌タンパク質をコードする遺伝子からのものであってもよい。
親ペプチドをコードするDNA配列、プロモーター及び場合によってはターミネーター及び/又は分泌シグナル配列をそれぞれライゲーションし、複製に必要な情報を含む適切なベクターにそれらを挿入するのに使用される手順は、当業者によく知られている(例えば、Sambrookら, 上掲)。
DNA配列又は組換えベクターが導入されている宿主細胞は、本ペプチドを生成可能な任意の細胞であってよく、細菌、酵母、真菌及び高等真核細胞を含む。よく知られており、当該技術で使用されている適切な宿主細胞の例は、限定されるものではないが、大腸菌、出芽酵母、又は哺乳類BHK又はCHO細胞系である。
本発明の実施態様
1.i)a)配列番号:1の22位と同等の位置にGlu残基、及び
b)配列番号:1の26位と同等の位置にArg残基、
を含む、配列番号:1の配列7-37に対して、全体で2、3、4、5又は6のアミノ酸置換;
ii)場合によっては、1のアミノ酸残基のC末端伸長、
iii)場合によっては、配列番号:1の37位と同等の位置にあるアミノ酸が存在しない可能性、及び
iv)場合によっては、C末端アミド基、
を有し、配列番号:1の18、20、23、30、31、34、36又は37位、好ましくは配列番号:1の18、23、31、34、36又は37位と同等の位置から選択される位置でペグ化され、又はアルブミン結合残基で誘導体化された、修飾されたGLP-1配列(7-37)(配列番号:1)を含有する、GLP-1誘導体。
2.i)a)配列番号:1の22位と同等の位置にGlu残基、及び
b)配列番号:1の26位と同等の位置にArg残基、
を含む、配列番号:1の配列7-37に対して、全体で2、3、4、5又は6のアミノ酸置換、
を有し、配列番号:1の18、20、23、30、31、34、36又は37位、好ましくは配列番号:1の18、23、31、34、36又は37位と同等の位置から選択される位置でペグ化され、又はアルブミン結合残基で誘導体化された、修飾されたGLP-1配列(7-37)(配列番号:1)を含有する、実施態様1のGLP-1誘導体。
3.配列番号:1の37位と同等の位置のアミノ酸が存在せず、配列番号:1の18、23、31、34又は36位と同等の位置から選択される位置でペグ化され、又はアルブミン結合残基で誘導体化され、GLP-1アナログの全長が30アミノ酸である、実施態様1のGLP-1誘導体。
4.1のアミノ酸残基のC末端伸長を有し、GLP-1アナログの全長が32アミノ酸である、実施態様1のGLP-1誘導体。
5.C末端アミド基を有する、実施態様1-4のいずれか一つのGLP-1誘導体。
6.次の式(I):
Xaa-Xaa-Xaa-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Xaa16-Ser-Xaa18-Tyr-Xaa20-Glu-Glu-Xaa23-Xaa24-Xaa25-Arg-Xaa27-Phe-Ile-Xaa30-Xaa31-Leu-Xaa33-Xaa34-Xaa35-Xaa36-Xaa37-Xaa38-R 式(I)(配列番号:2)
[上式中:
Xaa-Xaaは、L-ヒスチジン-Aib、デスアミノ-ヒスチジン-アラニン、又はデスアミノ-ヒスチジン-Aibであり;
Xaaは、Glu、又はGlu誘導体、例えばアルファ,アルファ-ジメチル-Gluであり;
Xaa16は、Val、又はLeuであり;
Xaa18は、Ser、Lys、Cys、又はArgであり;
Xaa20は、Leu、又はLysであり;
Xaa23は、Gln、Glu、Lys、Cys、又はArgであり;
Xaa24は、Ala、又はAsnであり;
Xaa25は、Ala、又はValであり;
Xaa27は、Glu、Ala、又はLeuであり;
Xaa30は、Ala、Glu、Lys、又はArg、好ましくはAla、Glu、又はArgであり;
Xaa31は、Trp、Cys、又はLysであり;
Xaa33は、Val、Cys、又はLysであり;
Xaa34は、Lys、Cys、Glu、Asn、又はArgであり;
Xaa35は、Gly、又はAibであり;
Xaa36は、Arg、又はLysであり;
Xaa37は、Gly、Aib、Cys、Lysであるか、又は存在せず;
Xaa38は、Lys、Gluであるか、又は存在せず;
Rはアミドであるか、又は存在せず;
但し、Xaa37が存在しないならば、Xaa38も存在せず、
配列番号:1の18、20、23、30、31、34、36又は37位、好ましくは配列番号:1の18、23、31、34、36又は37位と同等の位置から選択される位置でペグ化され、又はアルブミン結合残基で誘導体化されている]
の配列を有する、好ましくは、20位にLeuを有することを除けば、式(I)と同一の式(I')の配列を有する、実施態様1-5のいずれか一つのGLP-1誘導体。
7.次の式(II):
Xaa-Xaa-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Xaa18-Tyr-Leu-Glu-Glu-Gln-Ala-Ala-Arg-Glu-Phe-Ile-Xaa30-Trp-Leu-Xaa33-Xaa34-Xaa35-Xaa36-Xaa37-Xaa38-R 式(II)(配列番号:3)
[上式中:
Xaaは、L-ヒスチジン、D-ヒスチジン、デスアミノ-ヒスチジン、2-アミノ-ヒスチジン、β-ヒドロキシ-ヒスチジン、ホモヒスチジン、Nα-アセチル-ヒスチジン、α-フルオロメチル-ヒスチジン、α-メチル-ヒスチジン、3-ピリジルアラニン、2-ピリジルアラニン、又は4-ピリジルアラニンであり;
Xaaは、Ala、Gly、Val、Leu、Ile、Lys、Aib、(1-アミノシクロプロピル)カルボン酸、(1-アミノシクロブチル)カルボン酸、(1-アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1-アミノシクロヘキシル)カルボン酸、(1-アミノシクロヘプチル)カルボン酸、又は(1-アミノシクロオクチル)カルボン酸であり;
Xaa18は、Ser、Lys、又はArgであり;
Xaa30は、Ala、Glu、又はArgであり;
Xaa33は、Val、又はLysであり;
Xaa34は、Lys、Glu、又はArgであり;
Xaa35は、Gly、又はAibであり;
Xaa36は、Arg、又はLysであり;
Xaa37は、Gly、Aib、Lysであるか、又は存在せず;
Xaa38は、Lys、Gluであるか、又は存在せず;
Rはアミドであるか、又は存在せず;
配列番号:1の18、20、23、30、31、34、36又は37位、好ましくは配列番号:1の18、23、31、34、36又は37位と同等の位置から選択される位置でペグ化され、又はアルブミン結合残基で誘導体化されている]
の配列を有する、実施態様1-5のいずれか一つのGLP-1誘導体。
8.少なくとも一のアミノ酸残基がA-B-C-D-で誘導体化されており、ここで
A-は:
Figure 0005476304
[上式中、nは14、15、16、17、18及び19からなる群から選択され、pは10、11、12、13及び14からなる群から選択され、dは0、1、2、3、4及び5からなる群から選択される]
からなる群から選択され、
-B-は:
Figure 0005476304
[上式中、xは0、1、2、3及び4からなる群から選択され、yは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11及び12からなる群から選択される]
からなる群から選択され、
-C-は:
Figure 0005476304
[上式中、b及びeはそれぞれ独立して、0、1及び2からなる群から選択され、c及びfはそれぞれ独立して、0、1及び2からなる群から選択され、但し、cが0の場合、bは1又は2であり、又はcが1又は2である場合、bは0であり、fが0である場合、eは1又は2であり、fが1又は2である場合、eは0である]
からなる群から選択され、
-D-は前記アミノ酸残基に結合しており、リンカーである、実施態様1-7のいずれか一つのGLP-1誘導体。
9.誘導体化されたアミノ酸残基がリジンである、実施態様52-55のいずれか一つのGLP-1誘導体。
10.実施態様1-9のいずれか一つの誘導体、及び薬学的に許容可能な賦形剤を含有する薬学的組成物。
11.高血糖症、2型糖尿病、耐糖能障害、1型糖尿病、肥満症、高血圧症、X症候群、脂質代謝異常、認知障害、アテローム性動脈硬化、心筋梗塞、冠動脈心疾患及び他の心血管障害、脳卒中、炎症性腸症候群、胃腸障害、及び胃潰瘍の治療又は予防に使用される、実施態様1-9のいずれか一つの誘導体。
配列番号:1、及び配列番号:2及び3は、本発明の誘導体であるため、ヒトGLP-1(7-37)のアミノ酸配列は、配列リストに含まれる。配列リストにおいて、番号付けはアミノ酸残基1番から出発する。従って、例えば配列番号:1の1位は、GLP-1(7-37)(His)の7位と同等であり、配列番号:1の16位は、GLP-1(7-37)(Gly)の22位と同等であり、配列番号:1の20位は、GLP-1(7-37)(Lys)の26位と同等であり−他の位置及び他の配列について、逆も同様である。
従って、本発明は、基礎出願の請求項1において:
i)a)GLP-1(7-37)の22位と同等の位置(配列番号:1の16位)にGlu残基、及び
b)GLP-1(7-37)の26位と同等の位置(配列番号:1の20位)にArg残基、
を含む、配列番号:1の配列に対して、全体で2、3、4、5又は6のアミノ酸置換;
ii)場合によっては、1のアミノ酸残基のC末端伸長、
iii)場合によっては、GLP-1(7-37)の37位と同等の位置(配列番号:1の31位)にあるアミノ酸が存在しない可能性があり、及び
iv)場合によっては、C末端アミド基、
を有し、GLP-1(7-37)の18、20、23、30、31、34、36又は37位と同等の位置(それぞれ、配列番号:1の12、14、17、24、25、28、30又は31位)から選択される位置でペグ化され、又はアルブミン結合残基で誘導体化された、修飾されたGLP-1(7-37)配列を含むGLP-1誘導体を提供する。
本発明は、GLP-1誘導体、その方法及び使用、本発明の請求項及び特定の実施態様のいずれかに相当する、それらの内容を有する薬学的組成物を提供し、ここで対応する位置の番号付けの修正は、上で説明したようになされ、基礎出願の請求項1のGLP-1誘導体について上述したように示している。
本発明のさらなる実施態様
1.i)a)配列番号:1の22位と同等の位置にGlu残基、及び
b)配列番号:1の26位と同等の位置にArg残基、
を含む、配列番号:1の配列7-37に対して、全体で2、3、4、5又は6のアミノ酸置換;
ii)場合によっては、1のアミノ酸残基のC末端伸長、
iii)場合によっては、配列番号:1の37位と同等の位置にあるアミノ酸が存在しない可能性、及び
iv)場合によっては、C末端アミド基、
を有し、配列番号:1の18、20、23、30、31、34、36又は37位、好ましくは配列番号:1の18、23、31、34、36又は37と同等の位置から選択される位置でペグ化され、又はアルブミン結合残基で誘導体化された、修飾されたGLP-1配列(7-37)(配列番号:1)を含有する、GLP-1誘導体。
本発明の一実施態様では、最大6のアミノ酸が修飾されている。本発明の一実施態様では、最大5のアミノ酸が修飾されている。本発明の一実施態様では、最大4のアミノ酸が修飾されている。本発明の一実施態様では、最大3のアミノ酸が修飾されている。本発明の一実施態様では、最大2のアミノ酸が修飾されている。本発明の一実施態様では、1のアミノ酸が修飾されている。本発明の一実施態様では、一つのアミノ酸がC末端に付加されている。本発明の一実施態様では、一つのアミノ酸がC末端で欠失している。本発明の実施態様では、C末端アミド基が存在している。
2.i)a)配列番号:1の22位と同等の位置にGlu残基、及び
b)配列番号:1の26位と同等の位置にArg残基、
を含む、配列番号:1の配列7-37に対して、全体で2、3、4、5又は6のアミノ酸置換、
を有し、配列番号:1の18、20、23、30、31、34、36又は37位、好ましくは配列番号:1の18、23、31、34、36又は37と同等の位置から選択される位置でペグ化され、又はアルブミン結合残基で誘導体化された、修飾されたGLP-1配列(7-37)(配列番号:1)を含有する、実施態様1のGLP-1誘導体。
3.配列番号:1の37位と同等の位置のアミノ酸が存在せず、配列番号:1の18、23、31、34又は36位と同等の位置から選択される位置でペグ化され、又はアルブミン結合残基で誘導体化され、GLP-1アナログの全長が30アミノ酸である、実施態様1のGLP-1誘導体。
4.1のアミノ酸残基のC末端伸長を有し、GLP-1アナログの全長が32アミノ酸である、実施態様1のGLP-1誘導体。
5.C末端アミド基を有する、実施態様1-4のいずれか一つのGLP-1誘導体。
6.22及び26位での置換を含む、配列番号:1の配列7-37に対して、3のアミノ酸置換を有する、実施態様1-5のいずれか一つのGLP-1誘導体。
7.配列番号:1の配列7-37に対して、7、8、18、20、23、24、25、27、30、31、33、34及び37位の群からの位置で選択される置換を有する、実施態様1-6のいずれか一つのGLP-1誘導体。
8.デスアミノHis7、Aib8、Lys18、Cys18、Lys20、Cys20、Lys23、Cys23、Asn24、Val25、Ala27、Leu27、Glu30、Lys31、Cys31、Lys33、Cys33、Lys34、Cys34、Asn34、Cys37及びLys37からなる群から選択される置換を有する、実施態様7のGLP-1誘導体。
9.デスアミノHis7、Aib8、Lys18、Lys20、Lys23、Glu30、Lys31、Lys33、Lys34、及びLys37からなる群から選択される置換を有する、実施態様7-8のいずれか一つのGLP-1誘導体。
10.デスアミノHis7及びAib8からなる群から選択される置換を有する、実施態様7-9のいずれか一つのGLP-1誘導体。
11.22及び26位での置換を含む、配列番号:1の配列7-37に対して、4のアミノ酸置換を有する、実施態様1-5のいずれか一つのGLP-1誘導体。
12.配列番号:1の配列7-37に対して、7、8、18、20、23、24、25、27、30、31、33、34及び37位の群から選択される位置で、2の置換を有する、実施態様1-5及び11のいずれか一つのGLP-1誘導体。
13.デスアミノHis7、Aib8、Lys18、Cys18、Lys20、Cys20、Lys23、Cys23、Asn24、Val25、Ala27、Leu27、Glu30、Lys31、Cys31、Lys33、Cys33、Lys34、Cys34、Asn34、Cys37及びLys37からなる群から選択される、2の置換を有する、実施態様11-12のいずれか一つのGLP-1誘導体。
14.デスアミノHis7及びAib8からなる群から選択される1のアミノ酸置換と、Lys18、Lys20、Lys23、Glu30、Lys31、Lys33、Lys34、及びLys37からなる群から選択される1のアミノ酸置換を有する、実施態様11-13のいずれか一つのGLP-1誘導体。
15.デスアミノHis7及びAib8からなる群から選択される1のアミノ酸置換と、Lys18、Lys20、Lys23、Glu30、Lys31、Lys33、Lys34、及びLys37からなる群から選択される1のアミノ酸置換を有する、実施態様11-14のいずれか一つのGLP-1誘導体。
16.22及び26位での置換を含む、配列番号:1の配列7-37に対して、5のアミノ酸置換を有する、実施態様1-5のいずれか一つのGLP-1誘導体。
17.配列番号:1の配列7-37に対して、7、8、18、20、23、24、25、27、30、31、33、34及び37位の群から選択される位置で、3のアミノ酸置換を有する、実施態様1-5及び16のいずれか一つのGLP-1誘導体。
18.デスアミノHis7、Aib8、Lys18、Cys18、Lys20、Cys20、Lys23、Cys23、Asn24、Val25、Ala27、Leu27、Glu30、Lys31、Cys31、Lys33、Cys33、Lys34、Cys34、Asn34、Cys37及びLys37の群から選択される、3のアミノ酸置換を有する、実施態様16-17のいずれか一つのGLP-1誘導体。
19.デスアミノHis7及びAib8からなる群から選択される1のアミノ酸置換と、Lys18、Lys20、Lys23、Glu30、Lys31、Lys33、Lys34、及びLys37からなる群から選択される2のアミノ酸置換を有する、実施態様16-18のいずれか一つのGLP-1誘導体。
20.デスアミノHis7及びAib8からなる群から選択される1のアミノ酸置換と、Lys18、Lys20、Lys23、Glu30、Lys31、Lys33、Lys34、及びLys37からなる群から選択される2のアミノ酸置換を有する、実施態様16-19のいずれか一つのGLP-1誘導体。
21.22及び26位での置換を含む、配列番号:1の配列7-37に対して、6のアミノ酸置換を有する、実施態様1-5のいずれか一つのGLP-1誘導体。
22.7、8、18、20、23、24、25、27、30、31、33、34及び37位の群から選択される位置で、4のアミノ酸置換を有する、実施態様1-5及び21のいずれか一つのGLP-1誘導体。
23.デスアミノHis7、Aib8、Lys18、Cys18、Lys20、Cys20、Lys23、Cys23、Asn24、Val25、Ala27、Leu27、Glu30、Lys31、Cys31、Lys33、Cys33、Lys34、Cys34、Asn34、Cys37及びLys37からなる群から選択される、4のアミノ酸置換を有する、実施態様21-22のいずれか一つのGLP-1誘導体。
24.デスアミノHis7及びAib8からなる群から選択される1のアミノ酸置換と、Lys18、Lys20、Lys23、Glu30、Lys31、Lys33、Lys34、及びLys37からなる群から選択される3のアミノ酸置換を有する、実施態様21-23のいずれか一つのGLP-1誘導体。
25.デスアミノHis7及びAib8からなる群から選択される1のアミノ酸置換と、Lys18、Lys20、Lys23、Glu30、Lys31、Lys33、Lys34、及びLys37からなる群から選択される3のアミノ酸置換を有する、実施態様21-24のいずれか一つのGLP-1誘導体。
26.18位のアルブミン結合残基で誘導体化又はペグ化されている、実施態様1-25のいずれか一つのGLP-1誘導体。
27.23位のアルブミン結合残基で誘導体化又はペグ化されている、実施態様1-26のいずれか一つのGLP-1誘導体。
28.31位のアルブミン結合残基で誘導体化又はペグ化されている、実施態様1-26のいずれか一つのGLP-1誘導体。
29.34位のアルブミン結合残基で誘導体化又はペグ化されている、実施態様1-26のいずれか一つのGLP-1誘導体。
30.36位のアルブミン結合残基で誘導体化又はペグ化されている、実施態様1-26のいずれか一つのGLP-1誘導体。
31.37位のアルブミン結合残基で誘導体化又はペグ化されている、実施態様1-26のいずれか一つのGLP-1誘導体。
32.ペグ化されている、実施態様1-31のいずれか一つのGLP-1誘導体。
33.配列番号:1の37位と同等の位置のアミノ酸がLysで置換されており、Lys残基がアルブミン結合残基で誘導体化又はペグ化されている、実施態様1-32のいずれか一つのGLP-1誘導体。
34.アルブミン結合残基で誘導体化されている、実施態様1-33のいずれか一つのGLP-1誘導体。
35.次の式(I):
Xaa-Xaa-Xaa-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Xaa16-Ser-Xaa18-Tyr-Xaa20-Glu-Glu-Xaa23-Xaa24-Xaa25-Arg-Xaa27-Phe-Ile-Xaa30-Xaa31-Leu-Xaa33-Xaa34-Xaa35-Xaa36-Xaa37-Xaa38-R 式(I)(配列番号:2)
[上式中:
Xaa-Xaaは、L-ヒスチジン-Aib、デスアミノ-ヒスチジン-アラニン、又はデスアミノ-ヒスチジン-Aibであり;
Xaaは、Glu、又はGlu誘導体、例えばアルファ,アルファ-ジメチル-Gluであり;
Xaa16は、Val、又はLeuであり;
Xaa18は、Ser、Lys、Cys、又はArgであり;
Xaa20は、Leu、又はLysであり;
Xaa23は、Gln、Glu、Lys、Cys、又はArgであり;
Xaa24は、Ala、又はAsnであり;
Xaa25は、Ala、又はValであり;
Xaa27は、Glu、Ala、又はLeuであり;
Xaa30は、Ala、Glu、Lys、又はArg、好ましくはAla、Glu、又はArgであり;
Xaa31は、Trp、Cys、又はLysであり;
Xaa33は、Val、Cys、又はLysであり;
Xaa34は、Lys、Cys、Glu、Asn、又はArgであり;
Xaa35は、Gly、又はAibであり;
Xaa36は、Arg、又はLysであり;
Xaa37は、Gly、Aib、Cys、Lysであるか、又は存在せず;
Xaa38は、Lys、Gluであるか、又は存在せず;
Rはアミドであるか、又は存在せず;
但し、Xaa37が存在しないならば、Xaa38も存在せず、
配列番号:1の18、20、23、30、31、34、36又は37位、好ましくは配列番号:1の18、23、31、34、36又は37と同等の位置から選択される位置でペグ化され、又はアルブミン結合残基で誘導体化されている]
の配列を有する、好ましくは、20位にLeuを有することを除けば、式(I)と同一の式(I')の配列を有する、実施態様1-34のいずれか一つのGLP-1誘導体。
36.次の式(II):
Xaa-Xaa-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Xaa18-Tyr-Leu-Glu-Glu-Gln-Ala-Ala-Arg-Glu-Phe-Ile-Xaa30-Trp-Leu-Xaa33-Xaa34-Xaa35-Xaa36-Xaa37-Xaa38-R 式(II)(配列番号:3)
[上式中:
Xaaは、L-ヒスチジン、D-ヒスチジン、デスアミノ-ヒスチジン、2-アミノ-ヒスチジン、β-ヒドロキシ-ヒスチジン、ホモヒスチジン、Nα-アセチル-ヒスチジン、α-フルオロメチル-ヒスチジン、α-メチル-ヒスチジン、3-ピリジルアラニン、2-ピリジルアラニン、又は4-ピリジルアラニンであり;
Xaaは、Ala、Gly、Val、Leu、Ile、Lys、Aib、(1-アミノシクロプロピル)カルボン酸、(1-アミノシクロブチル)カルボン酸、(1-アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1-アミノシクロヘキシル)カルボン酸、(1-アミノシクロヘプチル)カルボン酸、又は(1-アミノシクロオクチル)カルボン酸であり;
Xaa18は、Ser、Lys、又はArgであり;
Xaa30は、Ala、Glu、又はArgであり;
Xaa33は、Val、又はLysであり;
Xaa34は、Lys、Glu、又はArgであり;
Xaa35は、Gly、又はAibであり;
Xaa36は、Arg、又はLysであり;
Xaa37は、Gly、Aib、Lysであるか、又は存在せず;
Xaa38は、Lys、Gluであるか、又は存在せず;
Rはアミドであるか、又は存在せず;
配列番号:1の18、20、23、30、31、34、36又は37位、好ましくは配列番号:1の18、23、31、34、36又は37位と同等の位置から選択される位置でペグ化され、又はアルブミン結合残基で誘導体化されている]
の配列を有する、実施態様1-35のいずれか一つのGLP-1誘導体。
37.Xaa38が存在しない、実施態様35-36のいずれか一つのGLP-1誘導体。
38.Xaa37及びXaa38が双方とも存在しない、実施態様35-37のいずれか一つのGLP-1誘導体。
39.Xaa37及びXaa38が双方とも存在せず、Xaa36がXaa36-アミドである、実施態様35-38のいずれか一つのGLP-1誘導体。
40.3のアミノ酸が、配列番号:1の配列7-37に対して置換されており、Xaaがデスアミノ-ヒスチジンである、実施態様35-39のいずれか一つのGLP-1誘導体。
41.4のアミノ酸が、配列番号:1の配列7-37に対して置換されており、Xaaがデスアミノ-ヒスチジンである、実施態様35-39のいずれか一つのGLP-1誘導体。
42.5のアミノ酸が、配列番号:1の配列7-37に対して置換されており、Xaaがデスアミノ-ヒスチジンである、実施態様35-39のいずれか一つのGLP-1誘導体。
43.6のアミノ酸が、配列番号:1の配列7-37に対して置換されており、Xaaがデスアミノ-ヒスチジンである、実施態様35-39のいずれか一つのGLP-1誘導体。
44.3のアミノ酸が、配列番号:1の配列7-37に対して置換されており、XaaがAibである、実施態様35-39のいずれか一つのGLP-1誘導体。
45.4のアミノ酸が、配列番号:1の配列7-37に対して置換されており、XaaがAibである、実施態様35-39のいずれか一つのGLP-1誘導体。
46.5のアミノ酸が、配列番号:1の配列7-37に対して置換されており、XaaがAibである、実施態様35-39のいずれか一つのGLP-1誘導体。
47.6のアミノ酸が、配列番号:1の配列7-37に対して置換されており、XaaがAibである、実施態様35-39のいずれか一つのGLP-1誘導体。
48.Xaaがデスアミノ-ヒスチジンである、実施態様35-47のいずれか一つのGLP-1誘導体。
49.修飾されたGLP-1配列と、一又は複数のアルブミン結合残基(類)との間に、親水性スペーサーを有する、実施態様1-48のいずれか一つのGLP-1誘導体。
50.親水性スペーサーが、修飾されたGLP-1配列のアミノ基とアルブミン結合残基の官能基との間に架橋が形成されるよう、双方の末端に適切な官能基を有する非分枝状のオリゴエチレングリコール部分である、実施態様49のGLP-1誘導体。
51.アルブミン結合残基で誘導体化されている、実施態様1-59のいずれか一つのGLP-1誘導体。
52.少なくとも一のアミノ酸残基がA-B-C-D-で誘導体化されており、ここで
A-は:
Figure 0005476304
及びスルホンアミドを有していないテトラゾール
[上式中、nは14、15、16、17、18及び19からなる群から選択され、pは10、11、12、13及び14からなる群から選択され、dは0、1、2、3、4及び5からなる群から選択される]
からなる群から選択され、
-B-は:
Figure 0005476304
[上式中、xは0、1、2、3及び4からなる群から選択され、yは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11及び12からなる群から選択される]
からなる群から選択され、
-C-は:
Figure 0005476304
[上式中、b及びeはそれぞれ独立して、0、1及び2からなる群から選択され、c及びfはそれぞれ独立して、0、1及び2からなる群から選択され、但し、cが0の場合、bは1又は2であり、又はcが1又は2である場合、bは0であり、fが0である場合、eは1又は2であり、fが1又は2である場合、eは0である]
からなる群から選択され、
-D-は前記アミノ酸残基に結合しており、リンカーである、実施態様1-51のいずれか一つの GLP-1誘導体。
53.一つのアミノ酸残基がA-B-C-D-で誘導体化されている、実施態様52のGLP-1誘導体。
54.誘導体化されたアミノ酸残基がアミノ基を含む、実施態様52-53のいずれか一つのGLP-1誘導体。
55.誘導体化されたアミノ酸残基が、側鎖に第1級アミノ基を含む、実施態様52-54のいずれか一つのGLP-1誘導体。
56.誘導体化されたアミノ酸残基がリジンである、実施態様52-55のいずれか一つのGLP-1誘導体。
57.唯一のアミノ酸残基が誘導体化されている、実施態様52-56のいずれか一つのGLP-1誘導体。
58.A-が
Figure 0005476304
である、実施態様52-57のいずれか一つのGLP-1誘導体。
59.nが15及び17からなる群から選択される、好ましくは17である、実施態様52-58のいずれかのGLP-1誘導体。
60.A-が
Figure 0005476304
である、実施態様52-57のいずれか一つのGLP-1誘導体。
61.pが12、13及び14からなる群から選択される、好ましくは13である、実施態様52-57及び60のいずれかのGLP-1誘導体。
62.dが0、1、2、3及び4、好ましくは0、1及び2からなる群から選択され、最も好ましくは1である、実施態様52-57及び60-61のいずれかのGLP-1誘導体。
63.dが0、1及び2からなる群から選択され、pが12、13又は14からなる群から選択され、好ましくはdが1及び2からなる群から選択され、pが13及び14からなる群から選択され、最も好ましくはdが1であり、pが13である、実施態様52-57及び52-62のいずれかのGLP-1誘導体。
64.-B-が
Figure 0005476304
である、実施態様52-63のいずれかのGLP-1誘導体。
65.-B-が
Figure 0005476304
である、実施態様52-63のいずれかのGLP-1誘導体。
66.-B-が
Figure 0005476304
である、実施態様52-63のいずれかのGLP-1誘導体。
67.-B-が
Figure 0005476304
である、実施態様52-63のいずれかのGLP-1誘導体。
68.xが0、1及び2からなる群から選択され、好ましくはxが0及び1からなる群から選択され、最も好ましくはxが0又は1、好ましくは0である、実施態様67のGLP-1誘導体。
69.-B-が
Figure 0005476304
である、実施態様52-63のいずれかのGLP-1誘導体。
70.yが2、3、4、5、6、7、8、9及び10からなる群から選択され、好ましくはyが2、3、4、5、6、7及び8からなる群から選択される、実施態様69のGLP-1誘導体。
71.-C-が
Figure 0005476304
である、実施態様52-70のいずれかのGLP-1誘導体。
72.cが0及び1からなる群から選択され、bが1及び2からなる群から選択され、好ましくはbが1又は2、好ましくは2であり;cが0である、実施態様71のGLP-1誘導体。
73.-C-が
Figure 0005476304
である、実施態様52-70のいずれかのGLP-1誘導体。
74.fが0及び1からなる群から選択され、eが1及び2からなる群から選択され、好ましくははeが1であり、fが0である、実施態様73のGLP-1誘導体。
75.-C-が
Figure 0005476304
である、実施態様52-70のいずれかのGLP-1誘導体。
76.Dが
Figure 0005476304
Figure 0005476304
[上式中、kは0、1、2、3、4、5、11及び27からなる群から選択され、mが0、1、2、3、4、5及び6からなる群から選択される]
からなる群から選択される、実施態様52-70のいずれか一つのGLP-1誘導体。
77.-D-が
Figure 0005476304
である、実施態様52-76のいずれかのGLP-1誘導体。
78.kが1、2、3、11及び27からなる群から選択され、好ましくはkが1である、実施態様77のGLP-1誘導体。
79.mが0、1、2、3及び4からなる群から選択され、好ましくはmが0、1及び2からなる群から選択される、実施態様77-78のいずれかのGLP-1誘導体。
80.-D-が
Figure 0005476304
である、実施態様52-76のいずれか一つのGLP-1誘導体。
81.mが0、1、2、3及び4からなる群から選択され、好ましくはmが0、1及び2からなる群から選択される、実施態様80のGLP-1誘導体。
82.-D-が
Figure 0005476304
である、実施態様52-76のいずれかのGLP-1誘導体。
83.mが0、1、2、3及び4からなる群から選択され、好ましくはmが0、1及び2からなる群から選択される、実施態様82のGLP-1誘導体。
84.-D-が
Figure 0005476304
である、実施態様52-76のいずれかのGLP-1誘導体。
85.mが0、1、2、3及び4からなる群から選択され、好ましくはmが0、1及び2からなる群から選択される、実施態様84のGLP-1誘導体。
86.-D-が
Figure 0005476304
である、実施態様52-76のいずれかのGLP-1誘導体。
87.mが0、1、2、3及び4からなる群から選択され、好ましくはmが0、1及び2からなる群から選択される、実施態様86のGLP-1誘導体。
88.-D-が
Figure 0005476304
である、実施態様52-76のいずれかのGLP-1誘導体。
89.mが0、1、2、3及び4からなる群から選択され、好ましくはmが0、1及び2からなる群から選択される、実施態様88のGLP-1誘導体。
90.A-B-C-D-が
Figure 0005476304
Figure 0005476304
から選択され、組合せられる、実施態様52-76のいずれかのGLP-1誘導体。
91.A-B-C-D-が
Figure 0005476304
Figure 0005476304
から選択され、組合せられる、実施態様52-76のいずれかのGLP-1誘導体。
92.A-B-C-D-が
Figure 0005476304
Figure 0005476304
Figure 0005476304
からなる群から選択される、実施態様52-76のいずれかのGLP-1誘導体。
93.N-イプシロン37{2-[2-(2-{2-[2-((R)-3-カルボキシ-3-{[1-(19-カルボキシノナデカノイル)ピペリジン-4-カルボニル]アミノ}プロピオニルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37)アミド、
N-イプシロン37{2-[2-(2-{2-[2-((S)-3-カルボキシ-3-{[1-(19-カルボキシノナデカノイル)ピペリジン-4-カルボニル]アミノ}プロピオニルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル[Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド、
N-イプシロン37-[2-(2-[2-(2-[2-(2-((R)-3-[1-(17-カルボキシヘプタデカノイル)ピペリジン-4-イルカルボニルアミノ]3-カルボキシプロピオニルアミノ)エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][,デスアミノHis7,Glu22 Arg26,Arg34,Phe(m-CF3)28]GLP-1-(7-37)アミド、
N-イプシロン30{2-[2-(2-{2-[2-((S)-3-カルボキシ-3-{[1-(19-カルボキシノナデカノイル)ピペリジン-4-カルボニル]アミノ}プロピオニルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル[Aib8,Glu22,Arg26,Lys30]GLP-1-(7-37)、
N-イプシロン31{2-[2-(2-{2-[2-((S)-3-カルボキシ-3-{[1-(19-カルボキシノナデカノイル)ピペリジン-4-カルボニル]アミノ}プロピオニルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル[Aib8,Glu22,Arg26,Lys31]GLP-1-(7-37)、
N-イプシロン31-(2-{2-[2-(2-{2-[2-((S)-3-カルボキシ-3-{[1-(19-カルボキシ-ノナデカノイル)ピペリジン-4-カルボニル]アミノ}プロピオニルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル)[Aib8,Glu22,Arg26,Lys31,Arg34]GLP-1-(7-37)、
N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({トランス-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド、
N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({トランス-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド、
N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({トランス-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)、
N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({トランス-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Glu30,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)、
N-イプシロン20-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{12-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ドデカノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Lys20,Glu22,Arg26,Glu30,Pro37]GLP-1-(7-37)アミド、
N-イプシロン37-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{12-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ドデカノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド、
N-イプシロン37-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{12-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ドデカノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド、
[Aib8,Glu22,Arg26,Glu30,Pro37]GLP-1-(7-37)Lys[2-(2-{2-[4-カルボキシ-4-(4-カルボキシ-4-{4-[4-(16-1H-テトラゾール-5-イル-ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ブチリルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]、
N-イプシロン37(ポリエチレングリコール2000)[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37)アミド、
N-イプシロン37(3-((2-(2-(2-(2-(2-ヘキサデシルオキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ))プロピオニル)[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37)-アミド、
N-イプシロン37-{2-(2-(2-(2-[2-(2-(4-(ヘキサデカノイルアミノ)-4-カルボキシブチリルアミノ)エトキシ)エトキシ]アセチル)エトキシ)エトキシ)アセチル)}-[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Glu30,Arg34,Lys37](GLP-1-(7-37)アミド、
N-イプシロン37-{2-(2-(2-(2-[2-(2-(4-(ヘキサデカノイルアミノ)-4-カルボキシブチリルアミノ)エトキシ)エトキシ]アセチル)エトキシ)エトキシ)アセチル)}-[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37](GLP-1-(7-37)アミド、
N-イプシロン37-(2-(2-(2-(2-(2-(2-(2-(2-(2-(オクタデカノイルアミノ)エトキシ)エトキシ)アセチルアミノ)エトキシ)エトキシ)アセチルアミノ)エトキシ)エトキシ)アセチル)[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37)アミド、
N-イプシロン36-(2-(2-(2-((2-[2-(2-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ)エトキシ)アセチル)[Aib8,Glu22,Arg26,Glu30,Lys36]GLP-1-(7-37)Glu-アミド、
N-イプシロン37-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド、
N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)、及び
N-イプシロン31-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[4-カルボキシ-4-(17-カルボキシ-ヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Glu22,Arg26,Lys31]GLP-1-(7-37)、
からなる群から選択される、上述した実施態様のいずれかの誘導体。
94.修飾されたGLP-1配列7-37(配列番号:1)を、上述した実施態様のいずれかに開示したように、誘導体化又はペグ化することを特徴とする、患者におけるGLP-1アナログの作用時間を増加させる方法。
95.修飾されたGLP-1配列7-37(配列番号:1)を、上述した実施態様のいずれかに開示したように、誘導体化又はペグ化することを特徴とする、患者におけるGLP-1アナログの作用時間を、約40時間以上に増加させる方法。
96.実施態様1-93のいずれか一つの誘導体と、薬学的に許容可能な賦形剤を含有する薬学的組成物。
97.非経口投与に適している、実施態様96の薬学的組成物。
98.薬剤を調製するための、実施態様1-93のいずれか一つの誘導体の使用。
99.高血糖症、2型糖尿病、耐糖能障害、1型糖尿病、肥満症、高血圧症、X症候群、脂質代謝異常、認知障害、アテローム性動脈硬化、心筋梗塞、冠動脈心疾患及び他の心血管障害、脳卒中、炎症性腸症候群、胃腸障害、及び胃潰瘍を治療又は予防する薬剤を調製するための、実施態様1-93のいずれか一つの誘導体の使用。
100.2型糖尿病の病気の進行を遅延化又は防止する薬剤を調製するための、実施態様1-93のいずれか一つの誘導体の使用。
101.食物の取込を低減させ、β-細胞アポトーシスを低減させ、β-細胞機能及びβ-細胞質量を増大させ、及び/又はβ-細胞に対するグルコース感度を回復させる薬剤を調製するための、実施態様1-93のいずれか一つの誘導体の使用。
102.高血糖症、2型糖尿病、耐糖能障害、1型糖尿病、肥満症、高血圧症、X症候群、脂質代謝異常、認知障害、アテローム性動脈硬化、心筋梗塞、冠動脈心疾患及び他の心血管障害、脳卒中、炎症性腸症候群、胃腸障害、及び胃潰瘍の治療又は予防に使用される、実施態様1-93のいずれか一つの誘導体。
本発明のさらに特定の実施態様
1.i)a)GLP-1(7-37)の22位と同等の位置にGlu残基、及び
b)GLP-1(7-37)の26位と同等の位置にArg残基、
を含む、GLP-1(7-37)(配列番号:1)に対して、全体で2−12のアミノ酸置換、
を有し、
ii)GLP-1(7-37)の18、20、23、30、31、34、36、37、又は39位と同等の位置から選択される位置でペグ化され、又はアルブミン結合残基で誘導体化された、修飾されたGLP-1(7-37)配列を含むGLP-1誘導体。
2.2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12のアミノ酸修飾;好ましくは4-12、例えば4、5、6、7、8、9、10、11、又は12のアミノ酸修飾;又は例えば4、5、6、7、8、9、又は12のアミノ酸修飾;より好ましくは5-11のアミノ酸修飾;さらに好ましくは6-10のアミノ酸修飾;最も好ましくは7-9のアミノ酸修飾を有する、実施態様1のGLP-1誘導体。
3.GLP-1(7-37)(配列番号:1)に対して、2-8、好ましくは2、3、4、5、6、7、又は8のアミノ酸置換を有する、実施態様1-2のいずれか一つのGLP-1誘導体。
4.3-8、好ましくは4-8、より好ましくは5-8、さらに好ましくは6-8、最も好ましくは7-8のアミノ酸置換を有する、実施態様3のGLP-1誘導体。
5.i)4、ii)5、iii)6、iv)7、又はv)8のアミノ酸置換を有する、実施態様3のGLP-1誘導体。
6.一又は複数の7、8、20、25、28、30、31、34、35、36、又は37位、好ましくは7及び/又は8位で置換されてる、実施態様3-5のいずれか一つのGLP-1誘導体。
7.7又は8位に非天然アミノ酸を含む、実施態様1-6のいずれか一つのGLP-1誘導体。
8.7-デスアミノ-ヒスチジン又は8-Aibを含む、実施態様7のGLP-1誘導体。
9.一又は複数の7-デスアミノ-ヒスチジン、8-Aib、20K、25V、28F(m-CF)、30E、30K、31K、34-Dap、34R、35-Aib、35K、35R、36K、37K、37K-イプシロン、37P、及び/又は37Rを含む、実施態様1-7のいずれか一つのGLP-1誘導体。
10.GLP-1(7-37)(配列番号:1)に対して、1-3、好ましくは1、2又は3のアミノ酸欠失を有する、実施態様1-9のいずれか一つのGLP-1誘導体。
11.C末端が欠失している、実施態様10のGLP-1誘導体。
12.GLP-1(7-36)、GLP-1(7-35)、又はGLP-1(7-34)誘導体である、実施態様11のGLP-1誘導体。
13.GLP-1(7-37)(配列番号:1)に対して、1-4、好ましくは1、2、3、又は4のアミノ酸付加を有する、実施態様1-9のいずれか一つのGLP-1誘導体。
14.C末端に付加されている、実施態様13のGLP-1誘導体。
15.GLP-1(7-38)、GLP-1(7-39)、GLP-1(7-40)、又はGLP-1(7-41)誘導体である、実施態様14のGLP-1誘導体。
16.(i)C末端アミド基;又は(ii)C末端カルボン酸基、好ましくは遊離のカルボン酸基(-COOH)、又はその塩を有する、実施態様1-15のいずれか一つのGLP-1誘導体。
17.次の式(I):
Xaa-Xaa-Xaa-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Xaa16-Ser-Xaa18-Tyr-Xaa20-Glu-Glu-Xaa23-Xaa24-Xaa25-Arg-Xaa27-Xaa28-Ile-Xaa30-Xaa31-Leu-Xaa33-Xaa34-Xaa35-Xaa36-Xaa37-Xaa38-Xaa39-Xaa40-Xaa41-R 式(I)(配列番号:2)
[上式中:
(Xaa-Xaa)は、(L-ヒスチジン-Aib)、(デスアミノ-ヒスチジン-アラニン)、又は(デスアミノ-ヒスチジン-Aib)であり;
Xaaは、Glu、又はGlu誘導体、例えばアルファ,アルファ-ジメチル-Gluであり;
Xaa16は、Val、又はLeuであり;
Xaa18は、Ser、Lys、Cys、又はArgであり;
Xaa20は、Leu、又はLysであり;
Xaa23は、Gln、Glu、Lys、Cys、又はArgであり;
Xaa24は、Ala、又はAsnであり;
Xaa25は、Ala、又はValであり;
Xaa27は、Glu、Ala、又はLeuであり;
Xaa28は、Phe、又はPhe誘導体、例えばm-CF-Pheであり;
Xaa30は、Ala、Glu、Lys、又はArgであり;
Xaa31は、Trp、Cys、又はLysであり;
Xaa33は、Val、Cys、又はLysであり;
Xaa34は、Lys、Cys、Glu、Asn、Dap、又はArgであり;
Xaa35は、Gly、Arg、Lys、Aibであるか、又は存在せず;
Xaa36は、Arg、Lysであるか、又は存在せず;
Xaa37は、Gly、Aib、Cys、Lys、イプシロン-アミノ-Lys、Pro、Argであるか、又は存在せず;
Xaa38は、Lys、Glu、Argであるか、又は存在せず;
Xaa39は、Lys、Argであるか、又は存在せず;
Xaa40は、Argであるか、又は存在せず;
Xaa41は、Argであるか、又は存在せず;また
Rはアミドであるか、又は存在せず;
但し、Xaa37、Xaa38、Xaa39、又はXaa40が存在しないならば、下流の各アミノ酸残基も存在せず;
GLP-1(7-37)(配列番号:1)の18、20、23、30、31、34、36、37、38又は39位と同等の位置から選択される位置でペグ化され、又はアルブミン結合残基で誘導体化されている]
の配列を有する、好ましくは実施態様1-16のいずれか一つのGLP-1誘導体。
18.(Xaa-Xaa)が、(L-ヒスチジン-Aib)、又は(デスアミノ-ヒスチジン-アラニン)であり;
Xaaが、Gluであり;
Xaa16が、Valであり;
Xaa18が、Serであり;
Xaa20が、Leu又はLysであり;
Xaa23が、Glnであり;
Xaa24が、Alaであり;
Xaa25が、Ala又はValであり;
Xaa27が、Gluであり;
Xaa28が、Phe、又はPhe誘導体、例えばm-CF-Pheであり;
Xaa30が、Ala、Glu、又はLysであり;
Xaa31が、Trp、又はLysであり;
Xaa33が、Valであり;
Xaa34が、Lys、Dap、又はArgであり;
Xaa35が、Gly、Arg、Lys、Aibであるか、又は存在せず;
Xaa36が、Arg、Lysであるか、又は存在せず;
Xaa37が、Gly、Lys、イプシロン-アミノ-Lys、Pro、Argであるか、又は存在せず;
Xaa38が、Lys、Glu、Argであるか、又は存在せず;
Xaa39が、Lys、Argであるか、又は存在せず;
Xaa40が、Argであるか、又は存在せず;
Xaa41が、Argであるか、又は存在せず;また
Rがアミドであるか、又は存在せず;
但し、Xaa37、Xaa38、Xaa39、又はXaa40が存在しないならば、下流の各アミノ酸残基も存在せず;
GLP-1(7-37)(配列番号:1)の18、20、23、30、31、34、36、37、38又は39位と同等の位置から選択される位置でペグ化され、又はアルブミン結合残基で誘導体化されている、実施態様17のGLP-1誘導体。
19.次の式(II):
Xaa-Xaa-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Xaa18-Tyr-Leu-Glu-Glu-Gln-Ala-Ala-Arg-Glu-Phe-Ile-Xaa30-Xaa31-Leu-Xaa33-Xaa34-Xaa35-Xaa36-Xaa37-Xaa38-Xaa39-Xaa40-Xaa41-R 式(II)(配列番号:3)
[上式中:
Xaaは、L-ヒスチジン、D-ヒスチジン、デスアミノ-ヒスチジン、2-アミノ-ヒスチジン、β-ヒドロキシ-ヒスチジン、ホモヒスチジン、Nα-アセチル-ヒスチジン、α-フルオロメチル-ヒスチジン、α-メチル-ヒスチジン、3-ピリジルアラニン、2-ピリジルアラニン、又は4-ピリジルアラニンであり;
Xaaは、Ala、Gly、Val、Leu、Ile、Lys、Aib、(1-アミノシクロプロピル)カルボン酸、(1-アミノシクロブチル)カルボン酸、(1-アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1-アミノシクロヘキシル)カルボン酸、(1-アミノシクロヘプチル)カルボン酸、又は(1-アミノシクロオクチル)カルボン酸であり;
Xaa18は、Ser、Lys、又はArgであり;
Xaa30は、Ala、Glu、Lys、又はArgであり;
Xaa31は、Lys、又はTrpであり;
Xaa33は、Val、又はLysであり;
Xaa34は、Lys、Glu、Dap、又はArgであり;
Xaa35は、Gly、Arg、Lys、Aibであるか、又は存在せず;
Xaa36は、Arg、Lysであるか、又は存在せず;
Xaa37は、Gly、Aib、Lys、イプシロン-アミノ-Lys、Pro、Argであるか、又は存在せず;
Xaa38は、Lys、Glu、Argであるか、又は存在せず;
Xaa39は、Lys、Argであるか、又は存在せず;
Xaa40は、Argであるか、又は存在せず;
Xaa41は、Argであるか、又は存在せず;また
Rはアミドであるか、又は存在せず;
但し、Xaa37、Xaa38、Xaa39、又はXaa40が存在しないならば、下流の各アミノ酸残基も存在せず;
GLP-1(7-37)(配列番号:1)の18、20、23、30、31、34、36、37、38又は39位と同等の位置から選択される位置でペグ化され、又はアルブミン結合残基で誘導体化されている]
の配列を有する、好ましくは実施態様1-18のいずれか一つのGLP-1誘導体。
20.Xaaが、L-ヒスチジン、又はデスアミノ-ヒスチジンであり;
Xaaが、Ala、又はAibであり;
Xaa18が、Serであり;
Xaa30が、Ala、Glu、又はLysであり;
Xaa31が、Lys、又はTrpであり;
Xaa33が、Valであり;
Xaa34が、Lys、Dap、又はArgであり;
Xaa35が、Gly、Arg、Lys、Aibであるか、又は存在せず;
Xaa36が、Arg、Lysであるか、又は存在せず;
Xaa37が、Gly、Lys、イプシロン-アミノ-Lys、Pro、Argであるか、又は存在せず;
Xaa38が、Lys、Glu、Argであるか、又は存在せず;
Xaa39が、Lys、Argであるか、又は存在せず;
Xaa40が、Argであるか、又は存在せず;
Xaa41が、Argであるか、又は存在せず;また
Rがアミドであるか、又は存在せず;
但し、Xaa37、Xaa38、Xaa39、又はXaa40が存在しないならば、下流の各アミノ酸残基も存在せず;
GLP-1(7-37)(配列番号:1)の18、20、23、30、31、34、36、37、38又は39位と同等の位置から選択される位置でペグ化され、又はアルブミン結合残基で誘導体化されている、実施態様19のGLP-1誘導体。
21.一つの位置で誘導体化されている、実施態様1-20のいずれか一つのGLP-1誘導体。
22.一又は複数の位置、好ましくは2つの位置、3つの位置、又は4つの位置で誘導体化されている、実施態様1-20のいずれか一つのGLP-1誘導体。
23.i)18位、ii)20位、iii)23位、iv)30位、v)31位、vi)34位、vii)36位、viii)37位、ix)38位、及び/又はx)39位で誘導体化されている、実施態様1-22のいずれか一つのGLP-1誘導体。
24.i)20位、ii)30位、iii)31位、iv)36位、v)37位、vi)38位、又はvii)39位で誘導体化されている、実施態様1-23のいずれか一つのGLP-1誘導体。
25.ペグ化されている、実施態様1-24のいずれか一つのGLP-1誘導体。
26.アルブミン結合残基が、i)直鎖状アルキル、好ましくはC15アルキル;ii) 好ましくはrが14又は16である、式CH(CH)CO-のアシルから選択される、実施態様1-24のいずれか一つのGLP-1誘導体。
27.アルブミン結合残基とGLP-1部分との間にリンカーを有し、ここで該リンカーが、好ましくは
i)一又は複数、例えば1-10、好ましくは5-8、より好ましくは6のアルキレングリコール単位;
ii)cが0であり、bが2である、式Xの化合物C;
iii)qが1又は2である、式XVIの化合物;又は
iv)i)-iii)の任意の組合せ、例えばii)とiii)の組合せ;
を含む、好ましくはそうである、実施態様1-24及び26のいずれか一つのGLP-1誘導体。
28.少なくとも一のアミノ酸残基がA-B-C-D-で誘導体化されており、ここで
A-は:
Figure 0005476304
[上式中、テトラゾール環はN置換されていてもよく、
nは14、15、16、17、18及び19からなる群から選択され、pは10、11、12、13及び14からなる群から選択され、dは0、1、2、3、4及び5からなる群から選択される]
からなる群から選択され、
-B-は:
Figure 0005476304
Figure 0005476304
[上式中、xは0、1、2、3及び4からなる群から選択され、yは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11及び12からなる群から選択される]
からなる群から選択され、
-C-は:
Figure 0005476304
[上式中、b及びeはそれぞれ独立して、0、1及び2からなる群から選択され、c及びfはそれぞれ独立して、0、1及び2からなる群から選択され、但し、cが0の場合、bは1又は2であり、又はcが1又は2である場合、bは0であり、fが0である場合、eは1又は2であり、fが1又は2である場合、eは0である]
からなる群から選択され、
-D-は前記アミノ酸残基に結合しており、リンカーである、好ましくは実施態様1-27のいずれか一つのGLP-1誘導体。
29.誘導体化されたアミノ酸残基がリジンであり、好ましくはイプシロンアミノ基を介して誘導体化されている、実施態様1-28のいずれか一つのGLP-1誘導体。
30.N-イプシロン37{2-[2-(2-{2-[2-((R)-3-カルボキシ-3-{[1-(19-カルボキシノナデカノイル)ピペリジン-4-カルボニル]アミノ}プロピオニルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37)アミド;
N-イプシロン37{2-[2-(2-{2-[2-((S)-3-カルボキシ-3-{[1-(19-カルボキシノナデカノイル)ピペリジン-4-カルボニル]アミノ}プロピオニルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル[Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;
N-イプシロン37-[2-(2-[2-(2-[2-(2-((R)-3-[1-(17-カルボキシヘプタデカノイル)ピペリジン-4-イルカルボニルアミノ]3-カルボキシプロピオニルアミノ)エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Phe(m-CF3)28]GLP-1-(7-37)アミド;
N-イプシロン30{2-[2-(2-{2-[2-((S)-3-カルボキシ-3-{[1-(19-カルボキシノナデカノイル)ピペリジン-4-カルボニル]アミノ}プロピオニルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル[Aib8,Glu22,Arg26,Lys30]GLP-1-(7-37);
N-イプシロン31{2-[2-(2-{2-[2-((S)-3-カルボキシ-3-{[1-(19-カルボキシノナデカノイル)ピペリジン-4-カルボニル]アミノ}プロピオニルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル[Aib8,Glu22,Arg26,Lys31]GLP-1-(7-37);
N-イプシロン31-(2-{2-[2-(2-{2-[2-((S)-3-カルボキシ-3-{[1-(19-カルボキシ-ノナデカノイル)ピペリジン-4-カルボニル]アミノ}プロピオニルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル)[Aib8,Glu22,Arg26,Lys31,Arg34]GLP-1-(7-37);
N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({トランス-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;
N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({トランス-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;
N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({トランス-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37);
N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({トランス-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Glu30,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37);
N-イプシロン20-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{12-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ドデカノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Lys20,Glu22,Arg26,Glu30,Pro37]GLP-1-(7-37)アミド;
N-イプシロン37-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{12-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ドデカノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;
N-イプシロン37-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{12-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ドデカノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;
[Aib8,Glu22,Arg26,Glu30,Pro37]GLP-1-(7-37)Lys[2-(2-{2-[4-カルボキシ-4-(4-カルボキシ-4-{4-[4-(16-1H-テトラゾール-5-イル-ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ブチリルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル];
N-イプシロン37(ポリエチレングリコール2000)[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37)アミド;
N-イプシロン37(3-((2-(2-(2-(2-(2-ヘキサデシルオキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ))プロピオニル)[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37)-アミド;
N-イプシロン37-{2-(2-(2-(2-[2-(2-(4-(ヘキサデカノイルアミノ)-4-カルボキシブチリルアミノ)エトキシ)エトキシ]アセチル)エトキシ)エトキシ)アセチル)}-[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Glu30,Arg34,Lys37](GLP-1-(7-37)アミド
N-イプシロン37-{2-(2-(2-(2-[2-(2-(4-(ヘキサデカノイルアミノ)-4-カルボキシブチリルアミノ)エトキシ)エトキシ]アセチル)エトキシ)エトキシ)アセチル)}-[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37](GLP-1-(7-37)アミド;
N-イプシロン37-(2-(2-(2-(2-(2-(2-(2-(2-(2-(オクタデカノイルアミノ)エトキシ)エトキシ)アセチルアミノ)エトキシ)エトキシ)アセチルアミノ)エトキシ)エトキシ)アセチル)[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37)アミド
N-イプシロン36-(2-(2-(2-((2-[2-(2-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ)エトキシ)アセチル)[Aib8,Glu22,Arg26,Glu30,Lys36]GLP-1-(7-37)Glu−アミド;
N-イプシロン37-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;
N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37);
N-イプシロン31-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[4-カルボキシ-4-(17-カルボキシ-ヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Glu22,Arg26,Lys31]GLP-1-(7-37);
N-イプシロン20-(2-{2-[2-(2-{2-[2-((S)-4-カルボキシ-4-ヘキサデカノイルアミノ-ブチリルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}-アセチル)[Aib8,Lys20,Glu22,Arg26,Glu30,Pro37]GLP-1-(7-37)アミド;
N-イプシロン37-(2-{2-[2-((S)-4-カルボキシ-4-{(S)-4-カルボキシ-4-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]ブチリルアミノ}ブチリルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル)[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37);
N-イプシロン37-{2-[2-(2-{(S)-4-[(S)-4-(12-{4-[16-(2-tert-ブチル-2H-テトラゾール-5-イル)-ヘキサデカノイルスルファモイル]ブチリルアミノ}ドデカノイルアミノ)-4-カルボキシブチリルアミノ]-4-カルボキシブチリルアミノ}エトキシ)エトキシ]アセチル}[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37);
N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシ-ヘプタデカノイルアミノ)-ブチリルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチル][Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37);
N-アルファ37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシ-ヘプタデカノイルアミノ)-ブチリルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチル][Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,イプシロン-Lys37]GLP-1-(7-37)ペプチド;
N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシ-ヘプタデカノイルアミノ)-ブチリルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37);
N-イプシロン36-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(15-カルボキシ-ペンタデカノイルアミノ)-ブチリルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Glu30,Arg34,Lys36]GLP-1-(7-37)-Glu-Lysペプチド;
[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Glu30,Arg34]GLP-1-(7-37)-Glu-Lys(2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシ-ヘプタデカノイルアミノ)-ブチリルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチル)ペプチド;
N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({トランス-4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37);
N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシ-ヘプタデカノイルアミノ)-ブチリルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチル]-[Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Aib35,Lys37]GLP-1-(7-37);
N-イプシロン31-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Glu22,Val25,Arg26,Lys31,Arg34,Arg35,Arg37]GLP-1-(7-37);
N-イプシロン31{2-(2-{2-[2-(2-{2-[4-カルボキシ-4-(17-カルボキシ-ヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル}-[Aib8,Glu22,Val25,Arg26,Lys31,Arg34,Arg35,Arg37)]GLP-1(7-37)イル[Arg39,Arg40,Arg41];
N-イプシロン31-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Glu22,Val25,Arg26,Lys31,Lys35,Lys36]GLP-1-(7-36)アミド;
N-イプシロン31-{2-(2-{2-[2-(2-{2-[4-カルボキシ-4-(17-カルボキシ-ヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル}-N-ベータ34-(2-(ビス-カルボキシメチルアミノ)アセチル)[Aib8,Glu22,Val25,Arg26,Lys31,Dap34]GLP-1(7-34)アミド;及び
N-イプシロン-37-[(S)-4-カルボキシ-4-(2-{2-[2-(2-{2-[2-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)ブチリル][Aib8,Glu22,Arg26,34,Lys37]GLP-1(7-37)
から選択される、好ましくは実施態様1-29のいずれか一つのGLP-1誘導体。
31.実施態様1-30のいずれか一つの誘導体、薬学的に許容可能な塩、アミド、アルキル、又はそのエステル等、及び薬学的に許容可能な賦形剤を含有する薬学的組成物。
32.医薬としての使用のための、実施態様1-30のいずれか一つの誘導体、又は実施態様31の薬学的組成物。
33.高血糖症、2型糖尿病、耐糖能障害、1型糖尿病、肥満症、高血圧症、X症候群、脂質代謝異常、認知障害、アテローム性動脈硬化、心筋梗塞、冠動脈心疾患及び他の心血管障害、脳卒中、炎症性腸症候群、胃腸障害、及び胃潰瘍の治療又は予防に使用される、実施態様1-30のいずれか一つの誘導体、又は実施態様31の薬学的組成物。
34.2型糖尿病の治療又は予防に使用される、実施態様33の誘導体又は薬学的組成物。
35.高血糖症、2型糖尿病、耐糖能障害、1型糖尿病、肥満症、高血圧症、X症候群、脂質代謝異常、認知障害、アテローム性動脈硬化、心筋梗塞、冠動脈心疾患及び他の心血管障害、脳卒中、炎症性腸症候群、胃腸障害、及び胃潰瘍の治療又は予防に使用される医薬の製造における、実施態様1-30のいずれか一つの誘導体、又は実施態様31の薬学的組成物の使用。
36.2型糖尿病を治療又は予防するための、実施態様35の使用。
37.薬学的に活性な量の、実施態様1-30のいずれか一つの誘導体、又は実施態様31の薬学的組成物を投与することによる、高血糖症、2型糖尿病、耐糖能障害、1型糖尿病、肥満症、高血圧症、X症候群、脂質代謝異常、認知障害、アテローム性動脈硬化、心筋梗塞、冠動脈心疾患及び他の心血管障害、脳卒中、炎症性腸症候群、胃腸障害、及び胃潰瘍を治療又は予防する方法。
38.2型糖尿病を治療又は予防するための、実施態様37の方法。
ここに引用された刊行物、特許出願及び特許を含む全ての文献は、各文献が、出典明示により個々にかつ特に援用され、その全内容がここに記載されているかの如く、出典明示によりここに援用される(法律により許容される最大範囲)。
全ての表題及び副題は、ここでは便宜的にのみ使用されており、いかなる方法であっても、本発明を限定するものとは解釈すべきでない。
その全ての可能性のある変形例における、上述した要素の任意の組合せは、他に示されず、又は文脈においてはっきりと矛盾していない限りは、本発明に含まれる。
本発明で記載されて使用されている「a」及び「an」及び「the」及び類似指示対象なる用語は、ここで他に示されず、又は文脈においてはっきりと矛盾していない限りは、単数形及び複数形の双方をカバーすると解釈される。
ここで他に示されない限りは、ここでの値の範囲の記述は、単に、範囲内に入るそれぞれ別個の値を個々に称する省略方法として提供することを意図しているものであって、ここで個々に列挙されているかのように、それぞれの別個の値が明細書に導入される。特に示さない限り、ここで提供される全ての正確な値は、対応する近似値の代表例である(例えば、特定の要因又は測定値に関して提供される全ての正確な例示的値は、適切な場合は、「約」により修飾される、対応する近似測定値を提供するとみなすことができる)。
ここに記載されている全ての方法は、ここで他に示されず、又は文脈においてはっきりと矛盾していない限りは、任意の適切な順番で実施することができる。
ここに提供される任意かつ全ての実施例、又は例示的言語(例えば、「等」)の使用は、単に本発明をより例証することを意図しており、他に示されない限り、本発明の範囲に限定をもたらすものではない。明確に記載していない限りは、明細書中の如何なる語句も、任意の要素が本発明の実施に必須であることを示しているものと解すべきではない。
ここでの特許文献の引用及び援用は単に便宜上なされているもので、そのような特許文献の作用強度、特許性、及び/又は権利行使性についての見解を反映させるものではない。
特に明記せず、文脈においてはっきりと矛盾していない限りは、成分又は成分類に関して、「含有する」、「有する」、「含む」又は「含める」等の用語を使用する、本発明の任意の側面又は実施態様のここでの記載は、特定の成分又は成分類「からなる」、「本質的になる」、又は「実質的に含有する」といった本発明の類似した側面又は実施態様を支持することを意図したものである(例えば、特定の成分を含有するここに記載の処方は、特に明記しない又は文脈においてはっきりと矛盾していない限りは、その成分からなる製剤を記載すると理解されるべきである)。
この発明は、適用される法律に容認される最大範囲まで、ここに提供される実施態様、側面又は請求項に列挙された主題事項の全ての修正点及び等価物を含む。
本発明を以下の代表的方法及び実施例によりさらに例証するが、何らの方法によっても、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。
上述の記載及び以下の実施例に開示されている特徴は、双方とも別個に、またその任意の組合せにおいて、様々な形態で本発明を実践するための構成要素でありうる。
使用した略語:
r.t: 室温
DIPEA:ジイソプロピルエチルアミン
O: 水
CHCN: アセトニトリル
DMF: NNジメチルホルムアミド
HBTU: 2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル-)-1,1,3,3-テトラメチルウロ ニウムヘキサフルオロホスファート
Fmoc: 9H-フルオレン-9-イルメトキシカルボニル
Boc: tert-ブチルオキシカルボニル
OtBu: tert-ブチルエステル
tBu: tert-ブチル
Trt: トリフェニルメチル
Pmc: 2,2,5,7,8-ペンタメチル-クロマン-6-スルホニル
Dde: 1-(4,4-ジメチル-2,6-ジオキソシクロヘキシリデン)エチル
ivDde:1-(4,4-ジメチル-2,6-ジオキソシクロヘキシリデン)-3-メチルブチル
Mtt: 4-メチルトリトル
Mmt: 4-メトキシトリチル
DCM: ジクロロメタン
TIS: トリイソプロピルシラン)
TFA: トリフルオロ酢酸
EtO: ジエチルエーテル
NMP: 1-メチル-ピロリジン-2-オン
DIPEA:ジイソプロピルエチルアミン
HOAt: 1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール
HOBt: 1-ヒドロキシベンゾトリアゾール
DIC: ジイソプロピルカルボジイミド
MW: 分子量
A:樹脂に結合したペプチドの合成
SPPS法A
保護されたペプチジル樹脂を、Fmoc保護基を検出するUVモニタリング、及びNMP(N-メチルピロリドン)におけるカップリングを媒介するHATU(O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート)、又はHBTU(2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル-)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート)を使用する、製造者から供給されるファストモック(FastMoc)UVプロトコルを用い、0.25mmol又は1.0mmolスケールにて、アプリド・バイオシステムズ(Applied Biosystems)433Aペプチド合成器でFmoc法により合成した。ペプチドアミド合成に使用した出発樹脂はリンク(Rink)-アミド樹脂であり、ワン(Wang)又はクロロトリチル樹脂は、カルボキシC末端を有するペプチド用に使用した。使用される保護されたアミノ酸誘導体は、ABI433A合成器に適切な、事前計量されたカートリッジに供給され、Fmoc-Aib-OH(Fmoc-アミノイソ酪酸)等、非天然アミノ酸を除く、標準Fmoc-アミノ酸(例えばAnaspec、又はNovabiochemから供給)であった。N末端アミノ酸は、アルファアミノ基で保護されたBocであった(例えば、Boc-His(Boc)OHは、N末端にHisを有するペプチド用に使用した)。26位にあるリジンのイプシロンアミノ基を、アルブミン結合部分及びスペーサーの結合経路に応じて、Mtt、Mmt、Dde、ivDde、又はBocで保護した。いくつかのケースにおいては、2-Fmoc-オキシ-4-メトキシベンジル又は2,4,6-トリメトキシベンジルに限定されないが、酸性条件下で切断可能な基で、ジペプチドアミド結合で保護されたジペプチドを使用することにより、ペプチド合成が改善される。セリン又はスレオニンがペプチドに存在するケースにおいては、疑似プロリンジペプチドが使用されてもよい(例えば、Novobiochem 2002/2003又は新刊のカタログ、又はW.R. Sampson(1999), J. Pep. Sci. 5, 403を参照)。
SPPS法B
ペプチド合成の代替法(方法B)は、マイクロ波ベースのリバティ(Liberty)ペプチド合成器(CEM Corp., North Carolina)におけるFmoc化学によるものであった。樹脂は、0.24mmol/g充填されたテンタゲル(Tentagel)S RAMであった。カップリング化学は、NMP、及び8-10倍過度のモルにて0.3Mのアミノ酸溶液を使用する、NMPにおけるDIC/HOAtであった。カップリング条件を70℃までで5分とした。70℃までで、NMPにおいて5%のピペリジンを使用し、検出を実施した。リジン側鎖の化学的修飾が所望されている場合、リジンをLys(Mtt)として導入した。20分、ストレートのヘキサフルオロイソプロパノールに樹脂を懸濁させ、続いてDCM及びNMPで洗浄することにより、Mtt基を除去した。手動合成、又はリバティにおける一又は複数の自動工程、続く手動カップリングにより、リジンの化学的修飾を実施した。HBTUカップリングを用いる、ABI433におけるFmoc化学により、ペプチド合成の他の方法がなされた。合成後、樹脂をDCMで洗浄し、乾燥させ、TFA/TIS/水(92.5/5/2.5)で2時間処理し、ジエチルエーテルで沈殿させることにより、ペプチドを樹脂から切断した。ペプチドを30%の酢酸、又は類似の溶媒に再溶解させ、アセトニトリル/TFAを使用するC18カラムにおける標準的RP-HPLCにより精製した。ペプチドの同一性をMALDI-MSにより確認した。
SPPS法C
保護されたペプチジル樹脂を、NMP(N-メチルピロリドン)におけるカップリングを媒介するHOBt(1-ヒドロキシベンゾゾトリアゾール)及びDIC(ジシクロヘキシルカルボジイミド)を使用する、製造者から供給されるプロトコルを用い、0.25mmolスケールにて、アドバンスド・ケムテック(Advanced ChemTech)合成器(APEX 348)でFmoc法により合成した。ペプチドアミド合成に使用した出発樹脂はリンク-アミド樹脂であり、ワン又はクロロトリチル樹脂を、カルボキシC末端を有するペプチド用に使用した。使用される保護されたアミノ酸誘導体を、標準Fmoc-アミノ酸(例えばAnaspec、又はNovabiochemから供給)とした。N末端アミノ酸は、アルファアミノ基で保護されたBocであった(例えば、Boc-His(Boc)OHは、N末端にHisを有するペプチド用に使用した)。26位にあるリジンのイプシロンアミノ基を、アルブミン結合部分及びスペーサーの結合経路に応じて、Mtt、Mmt、Dde、ivDde、又はBocで保護した。いくつかのケースにおいては、ペプチド、例えばNovabiochemからの疑似プロリン、Fmoc-Ser(tbu)-ΨSer(Me,Me)-OHを使用することにより、ペプチド合成が改善される。例えば、Novobiochem 2002/2003又は新刊のカタログ、又はW.R. Sampson(1999), J. Pep. Sci. 5, 403を参照。
ivDde又はDde-保護を除去する手順
樹脂(0.25mmol)を手動の振揺/濾過装置に配し、N-メチルピロリドンに2%のヒドラジンが入ったものを用いて処理し(20ml、2×12分)で処理し、Dde又はivDde基を除去し、N-メチルピロリドン(4×20ml)で洗浄した。
Mtt又Mmt-保護を除去する手順
樹脂(0.25mmol)を手動の振揺/濾過装置に配し、DCMに2%のTFA及び2-3%のTISが入ったもので処理し(20ml、6-12回繰り替えしで5-10分)、Mtt又はMmt基を除去し、DCM(2×20ml)、DCMに10%のMeOH及び5%のDIPEAが入ったもの(2×20ml)、及びN-メチルピロリドン(4×20ml)で洗浄した。
Mtt-保護を除去する他の手段:
樹脂をシリンジに配し、2×10分、ヘキサフルロ(fluro)イソプロパノールで処理し、Mtt基を除去した。ついで上述したようにして、樹脂をDCM及びNMPで洗浄した。
リジン残基に側鎖を付与する手順
アルブミン結合残基(式(I)のB-U-側鎖)は、DIC、HOBt/DIC、HOAt/DIC、又はHBTUに限定されるものではないが、標準的なアシル化試薬を使用し、保護されていないペプチドを溶液中でアシル化する、又は樹脂に結合したペプチドをアシル化することにより、ペプチドに結合させることができる。
樹脂に結合したペプチドへの結合:
経路I
活性化した(活性エステル又は対称無水物)アルブミン結合残基(A-B)-式(I)の側鎖、例えばオクタデカン二酸モノ-(2,5-ジオキソ-ピロリジン-1-イル)エステル(Ebashiら,欧州特許第511600号、樹脂に結合したペプチドに対して4モル当量)をNMP(25ml)に溶解させ、樹脂に添加し、室温で一晩振揺した。反応混合物を濾過し、NMP、ジクロロメタン、2-プロパノール、メタノール及びジエチルエーテルを用い、樹脂を広範囲に洗浄した。
経路II
アルブミン結合残基(A-(B)-式(I)の側鎖)を、N-メチルピロリドン/塩化メチレン(1:1、10ml)に溶解させた。活性化試薬、例えばヒドロキシベンゾゾトリアゾール(HOBt)(樹脂に対して4モル当量)、及びジイソプロピルカルボジイミド(樹脂に対して4モル当量)を添加し、溶液を15分攪拌した。溶液を樹脂に添加し、ジイソプロピ(propy)エチルアミン(樹脂に対して4モル当量)を添加した。樹脂を、室温で2〜24時間振揺した。樹脂をN-メチルピロリドン(2×20ml)、N-メチルピロリドン/塩化メチレン(1:1)(2×20ml)、及び塩化メチレン(2×20ml)で洗浄した。
経路III
活性化した(活性エステル又は対称無水物)アルブミン結合残基(A-B-式(I)の側鎖、例えばオクタデカン二酸モノ-(2,5-ジオキソ-ピロリジン-1-イル)エステル(Ebashiら,欧州特許第511600号、ペプチドに対して1-1.5モル当量)を、有機溶媒、例えばアセトニトリル、THF、DMF、DMSO、又は水/有機溶媒(1-2ml)の混合物に溶解させ、10モル当量のDIPEAと共に、水(10-20ml)にペプチドが入った溶液に添加した。アルブミン結合残基、例えばtert-ブチルにおいて基が保護されているケースでは、反応混合物を凍結乾燥O/Nさせ、後に、単離された粗ペプチドを脱保護し−tert-ブチル基のケースでは、ペプチドを、トリフルオロ酢酸、水及びトリイソプロピルシラン(90:5:5)の混合物に溶解させた。30分後、混合物を真空下で蒸発させ、最終ペプチドを調製用HPLCにより精製した。
Fmoc-保護を除去する手順:
樹脂(0.25mmol)を手動の振揺装置の濾過フラスコに配し、N-メチルピロリドン/塩化メチレン(1:1)(2×20ml)、及びN-メチルピロリドン(1×20ml)、N-メチルピロリドンに20%のピペリジンが入った溶液(3×20ml、各10分)で処理した。樹脂を、N-メチルピロリドン(2×20ml)、N-メチルピロリドン/塩化メチレン(1:1)(2×20ml)及び塩化メチレン(2×20ml)で洗浄した。
樹脂からペプチドを切断する手段
室温で180分、トリフルオロ酢酸、水及びトリイソプロピルシラン(95:2.5:2.5〜92:4:4)の混合物と共に攪拌することにより、樹脂からペプチドを切断した。切断混合物を濾過し、窒素流により、濾液が油になるまで濃縮した。45mlのジエチルエーテルを用い、この油からペプチドを沈殿させ、45mlのジエチルエーテルで、1〜3回洗浄した。
精製:
粗ペプチドを、5μ又は7μのC-18シリカが包装された、20mm × 250mmのカラムにおける、半調製用HPLCにより精製した。ペプチドに応じて、1又は2の精製システムを使用した。
TFA:
乾燥後、粗ペプチドを5mlの50%酢酸HOに溶解させ、HOを用いて20mlに希釈し、カラムに注入し、0.1%のTFAにおける40-60%のCHCN勾配を用いて、40℃で50分、10ml/分で溶出させた。ペプチドを含有するフラクションを収集した。溶出液を水で希釈した後、精製されたペプチドを凍結乾燥させた。
硫酸アンモニウム:
濃HSOでpH2.5に調節された、0.05Mの(NH)SOに40%のCHCNが入ったものを用いて、カラムを平衡にした。乾燥後、粗ペプチドを5mlの50%酢酸HOに溶解させ、HOを用いて20mlに希釈し、カラムに注入し、ついで、0.05Mの(NH)SOにおける40-60%のCHCN勾配、pH2.5を用いて、40℃で50分、10ml/分で溶出させた。ペプチドを含有するフラクションを収集し、3容量のHOで希釈し、0.1%のTFAで平衡にされたセップ-パック(Sep-Pak)(登録商標)C18カートリッジ(ウォーターズ(Waters)パーツ、#:51910)を通した。ついで、0.1%のTFAを含有する70%のCHCNで溶出させ、溶出液を水で希釈した後、凍結乾燥により、精製されたペプチドを単離した。
得られた最終生成物を分析用RP-HPLC(保持時間)及びLCMSにより特徴付けした。
RP-HPLC分析を、214nmでのUV検出、及び例えばバイダック(Vydac)218TP54、4.6mm × 250mm、5μのC-18シリカカラム(The Separations Group, Hesperia, USA)を使用して実施し、例えば42℃で1ml/分で溶出させた。多くの場合、次の特定の条件が使用される:
方法03_A1_1
HPLC(方法03_A1_1):RP-分析を、ウォーターズ996ダイオードアレイ検出器が取り付けられたウォーターズ2690システムを使用して実施した。42℃で1ml/分溶出させる、218TP54、4.6mm × 250mm、5μのC-18シリカカラム(The Separations Group, Hesperia)において、214、254、276、及び301nmでのUV検出を収集した。4Mの硫酸でpH2.5に調節された、10%の0.5M硫酸アンモニウムを用いて、カラムを平衡にした。注入後、50分、同様の水性バッファーにおける0%〜60%のアセトニトリル勾配により、サンプルを溶出させた。
方法03_B1_2
HPLC(方法03_B1_2):RP-分析を、ウォーターズ996ダイオードアレイ検出器が取り付けられたウォーターズ2690システムを使用して実施した。42℃で0.5ml/分溶出させる、ゾーバックス300SB-C18(4.5×150mm、5μ)において、214、254、276、及び301nmでのUV検出を収集した。水にTFA(0.1%)が入った水溶液を用いて、カラムを平衡にした。注入後、50分、水にTFA(0.1%)が入った水溶液における0%〜60%のアセトニトリル勾配(+0.1%のTFA)により、サンプルを溶出させた。
方法02_B1_1
HPLC(方法02_B1_1):RP-分析を、ウォーターズ2487二重バンド(dualband)検出器が取り付けられたアリアンス(Alliance)・ウォーターズ2695システムを使用して実施した。42℃で、バイダック218TP53、C18、300Å、5μm、3.2mm × 250mmカラムを使用し、214nmと254nmでのUV検出を収集した。0.5ml/分の流速で、50分以上かけ、0-60%のアセトニトリル、95-35%の水、及び5%のトリフルオロ酢酸(1.0%)の直線状勾配を用いて溶出させた。
方法01_B4_2
HPLC(方法01_B4_2):RP-分析を、ウォーターズ996ダイオードアレイ検出器が取り付けられたウォーターズ600Sシステムを使用して実施した。42℃で、シンメトリー(Symmetry)300 C18、5μm、3.9mm × 150mmカラムを使用し、214nmと254nmでのUV検出を収集した。1.0ml/分の流速で、15分以上かけ、5-95%のアセトニトリル、90-0%の水、及び5%のトリフルオロ酢酸(1.0%)の直線状勾配を用いて溶出させた。
方法02_B4_4
HPLC(方法02_B4_4):RP-分析を、ウォーターズ2487二重バンド検出器が取り付けられたアリアンス・ウォーターズ2695システムを使用して実施した。42℃で、シンメトリー300 C18、5μm、3.9mm × 150mmカラムを使用し、214nmと254nmでのUV検出を収集した。1.0ml/分の流速で、15分以上かけ、5-95%のアセトニトリル、90-0%の水、及び5%のトリフルオロ酢酸(1.0%)の直線状勾配を用いて溶出させた。
方法02_B6_1
HPLC(方法02_B6_1):RP-分析を、ウォーターズ2487二重バンド検出器が取り付けられたアリアンス・ウォーターズ2695システムを使用して実施した。42℃で、バイダック218TP53、C18、300Å、5μm、3.2mm × 250mmカラムを使用し、214nmと254nmでのUV検出を収集した。0.50ml/分の流速で、50分以上かけ、0-90%のアセトニトリル、95-5%の水、及び5%のトリフルオロ酢酸(1.0%)の直線状勾配を用いて溶出させた。
方法03_B6_1
HPLC(方法03_B1_1):RP-分析を、ウォーターズ996ダイオードアレイ検出器が取り付けられたウォーターズ2690システムを使用して実施した。42℃で1ml/分溶出させる、218TP54、4.6mm × 250mm、5μのC-18シリカカラム(The Separations Group, Hesperia)において、214、254、276、及び301nmでのUV検出を収集した。水にTFA(0.1%)が入った水溶液に5%のアセトニトリル(+0.1%のTFA)が入ったものを用いて、カラムを平衡にした。注入後、50分、水にTFA(0.1%)が入った水溶液における0%〜90%のアセトニトリル勾配(+0.1%のTFA)により、サンプルを溶出させた。
また、調製用勾配溶出は上述したように実施することができ、化合物が溶出されるアセトニトリルのパーセンテージが示される。同一性はMALDIにより確認される。
以下の器具を使用した:
LCMSを、サイエックス(Sciex)API 100シングル四極子(quadropole)質量分析計、パーキン・エルマー・シリーズ200クアード(Quard)ポンプ、パーキン・エルマー・シリーズ200オートサンプラー、アプリド・バイオシステムズ785A UV検出器、セデックス(Sedex)75蒸発性光散乱検出器からなるセットアップにおいて実施した。
機器のコントロールとデータ収集は、ウインドウズ2000コンピューターで起動するサイエックス・サンプルコントロールソフトウェアにより実施した。
A:水に0.05%のトリフルオロ酢酸が入ったもの
B:アセトニトリルに0.05%のトリフルオロ酢酸が入ったもの
を収容する2つの溶出用容器に、HPLCポンプを連結した。
アセトニトリル勾配で溶出させるカラムに、適切な容量(好ましくは20μl)のサンプルを注入することにより、室温で分析を実施する。
使用するHPLC条件、検出器の設定及び質量分析計の設定を、以下に付与する。
カラム:ウォーターズ・エクステラ(Xretta)MS C-18 X 3mm 内径5μm
勾配: 1.5ml/分で、7.5分間直線状の5%-90%アセトニトリル
検出: 210nm(DADからのアナログ出力)
ELS(ELSからのアナログ出力)
MSイオン化モード API-ES
代替LCMSを、ヒューレット・パッカード(Hewlett Packard)シリーズ1100 G1312A Binポンプ、ヒューレット・パッカードシリーズ1100カラムコンパートメント、ヒューレット・パッカードシリーズ1100 G1315A DADダイオードアレイ検出器、ヒューレット・パッカードシリーズ1100MSD、及びHPケムステイション(Chemstation)ソフトウェアで検出器制御されている、セデレ(Sedere)75蒸発性光散乱検出器からなるセットアップにおいて実施した。
A:水に10mMのNHOHが入ったもの
B:90%のアセトニトリルに10mMのNHOHが入ったもの
を収容する2つの溶出用容器に、HPLCポンプを連結した。
A及びBの勾配で溶出させるカラムに、適切な容量(好ましくは20μl)のサンプルを注入することにより、23℃で分析を実施した。使用するHPLC条件、検出器の設定及び質量分析計の設定を、以下に付与する。
カラム:ウォーターズ・エクステラMS C-18 X 3mm 内径5μm
勾配: 1.5ml/分で、6.5分間直線状の5%-100%アセトニトリル
検出: 210nm(DADからのアナログ出力)
ELS(ELSからのアナログ出力)
MSイオン化モード API-ES
スキャン100-1000amuステップ0.1amu
MALDI-MS:
ペプチドの分子量を、マトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分(MALDI-MS)を使用して測定し、マイクロフレックス(Microflex)(Bruker)に記録した。α-シアノ-4-ヒドロキシケイ皮酸のマトリックスを使用した。
分析用HPLC条件(方法I)
0.1%のTFA/HOでカラム(Xterra TM MS C18、5μm、4.6 × 150mmのカラム、P7N 186 000490)を平衡にし、25分間は0%のCHCN/0.1%のTFA/HO〜60%のCHCN/0.1%のTFA/HOの勾配、続いて5分以上、60%〜100%の勾配により溶出させる。
この発明の実施例において、命名法及び構造的図解は、以下のことを意味する:
天然アミノ酸については1文字記号を使用し、例えばHはL-ヒスチジンであり、AはL-アラニンである。アミノ酸については3文字略語を使用してもよく、例えば、HisはL-ヒスチジンであり、AlaはL-アラニンである。非天然アミノ酸については、3文字略語が使用され、例えばAibはアミノイソ酪酸である。アミノ酸の位置は、アミノ酸記号、例えばLys37の後の上付文字、又はLys37の数字で示されてよい。N末端アミノ基はNH又はHとして記号化されていてもよい。C末端カルボン酸は、-OH又は-COOHとして記号化されていてもよい。C末端アミド基は-NHとして記号化されている。
サブ構造
Figure 0005476304
双方とも、His-Aib-Glu-Gly-Thr-Pheを意味する。
リジンのイプシロンアミノ基は、ギリシャ記号、又は「イプシロン」とスペルで記載されていてよい。
以下の実施例における構造は、いくつかのケースでは、天然のアミノ酸についての1文字記号と、アミノイソ酪酸ついての3文字略語とが組合せられている。いくつかのケースでは、拡大されて全構造が示されているアミノ酸もある。よって、誘導体化されているリジンは、実施例1の拡大された全構造として示されていてよく、ここでは37位のリジンが拡大されている。36位のアルギニンと37位の拡大リジンとの間の窒素(Hで示す)は、実施例1の2つのアミノ酸を連結するペプチド結合の窒素である。
上述した手順に従い、以下の誘導体を、本発明の非限定的実施例として調製した:
実施例1
N-イプシロン37{2-[2-(2-{2-[2-((R)-3-カルボキシ-3-{[1-(19-カルボキシノナデカノイル)ピペリジン-4-カルボニル]アミノ}プロピオニルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37)アミド
Figure 0005476304
調製法:A
HPLC法 B6:
RT=35.49分
LCMS:m/z=1096.2(M+3H)3+
算出されたMW=4380.0
実施例2
N-イプシロン37{2-[2-(2-{2-[2-((S)-3-カルボキシ-3-{[1-(19-カルボキシノナデカノイル)ピペリジン-4-カルボニル]アミノ}プロピオニルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル[Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド
Figure 0005476304
調製法:B
ペプチドを66%のアセトニトリルで溶出させた。
MALDI-MSにより構造を確認
算出されたMW=4409.1
実施例3
N-イプシロン37-[2-(2-[2-(2-[2-(2-((R)-3-[1-(17-カルボキシヘプタデカノイル)ピペリジン-4-イルカルボニルアミノ]3-カルボキシプロピオニルアミノ)エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Phe(m-CF3)28]GLP-1-(7-37)アミド
Figure 0005476304
調製法:A
HPLC(方法B):
RT=11.92分
LCMS:m/z=1474.8(M+3H)3+
算出されたMW=4420.0
実施例4
N-イプシロン30{2-[2-(2-{2-[2-((S)-3-カルボキシ-3-{[1-(19-カルボキシノナデカノイル)ピペリジン-4-カルボニル]アミノ}プロピオニルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル[Aib8,Glu22,Arg26,Lys30]GLP-1-(7-37)
Figure 0005476304
調製法:8-10倍過度のモルのアミノ酸、DIC及びHOAt/HOBt(1:1)を使用するアドバンスド・ケムテックからのアペックス(Apex)396において、ペプチドを調製し、Mtt基をヘキサフルオロイソプロパノールで脱保護することを除けば、方法A。最終生成物を、分析用HPLC及びMALDI-MSで特徴付けした。
HPLC法 I:
RT=27.6分
MALDI-MS:4367.9
実施例5
N-イプシロン31{2-[2-(2-{2-[2-((S)-3-カルボキシ-3-{[1-(19-カルボキシノナデカノイル)ピペリジン-4-カルボニル]アミノ}プロピオニルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル[Aib8,Glu22,Arg26,Lys31]GLP-1-(7-37)
Figure 0005476304
調製法:8-10倍過度のモルのアミノ酸、DIC及びHOAt/HOBt(1:1)を使用するアドバンスド・ケムテックからのアペックス396において、ペプチドを調製し、Mtt基をヘキサフルオロイソプロパノールで脱保護することを除けば、方法A。最終生成物を、分析用HPLC及びMALDI-MSで特徴付けした。
HPLC法 I:
RT=28.4分
MALDI-MS:4252.5
実施例6
N-イプシロン31-(2-{2-[2-(2-{2-[2-((S)-3-カルボキシ-3-{[1-(19-カルボキシ-ノナデカノイル)ピペリジン-4-カルボニル]アミノ}プロピオニルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル)[Aib8,Glu22,Arg26,Lys31,Arg34]GLP-1-(7-37)
Figure 0005476304
調製法:B
ペプチドを66%のアセトニトリルで溶出させた。
MALDI-MSにより構造を確認
算出されたMW=4280.9
実施例7
N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({トランス-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド
Figure 0005476304
調製法:B
ペプチドを67%のアセトニトリルで溶出させた。
MALDI-MSにより構造を確認
算出されたMW=4451.1
実施例8
N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({トランス-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド
Figure 0005476304
調製法:B
ペプチドを68%のアセトニトリルで溶出させた。
MALDI-MSにより構造を確認
算出されたMW=4422.1
実施例9
N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({トランス-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)
Figure 0005476304
調製法:B
ペプチドを69%のアセトニトリルで溶出させた。
MALDI-MSにより構造を確認
算出されたMW=4423.1
実施例10
N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({トランス-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Glu30,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)
Figure 0005476304
調製法:B
ペプチドを68%のアセトニトリルで溶出させた。
MALDI-MSにより構造を確認
算出されたMW=4481.1
実施例11
N-イプシロン20-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{12-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ドデカノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Lys20,Glu22,Arg26,Glu30,Pro37]GLP-1-(7-37)アミド
Figure 0005476304
調製法:B
ペプチドを62%のアセトニトリルで溶出させた。
MALDI-MSにより構造を確認
算出されたMW=4638.3
実施例12
N-イプシロン37-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{12-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ドデカノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド
Figure 0005476304
調製法:B
ペプチドを69%のアセトニトリルで溶出させた。
MALDI-MSにより構造を確認
算出されたMW=4624.3
実施例13
N-イプシロン37-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{12-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ドデカノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド
Figure 0005476304
調製法:B
ペプチドを65%のアセトニトリルで溶出させた。
MALDI-MSにより構造を確認
算出されたMW=4595.3
実施例14
[Aib8,Glu22,Arg26,Glu30,Pro37]GLP-1-(7-37)Lys[2-(2-{2-[4-カルボキシ-4-(4-カルボキシ-4-{4-[4-(16-1H-テトラゾール-5-イル-ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ブチリルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル]
Figure 0005476304
調製法:アドバンスド・ケムテックからのアペックス396においてペプチドを調製し、チオアミドリンカーの結合を2つの工程で達成させた。まず、DIC及びHOAt/HOBt(1:1)を使用し、4-スルファモイル酪酸を樹脂にカップリングさせた。ついで、NMPにおいて、カルボニルジイミダゾールと混合された16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカン酸を樹脂に添加し、続いて、DBUを添加した。その他は、実施例の最初に記載したプロトコルと同様である。
算出されたMW=4640.2
実施例15
N-イプシロン37(ポリエチレングリコール2000)[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37)アミド
Figure 0005476304
調製法:経路III
HPLC(方法 A1)
RT=40.88分
LCMS:m/z=不均一ではあるが、出発物質+2000の平均に相当
算出された(M+H)=5519
実施例16
N-イプシロン37(3-((2-(2-(2-(2-(2-ヘキサデシルオキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ))プロピオニル)[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37)-アミド
Figure 0005476304
調製法:経路III
HPLC(方法 B6):
RT=42.3分
LCMS:m/z=1353.3(M+3H)3+
算出された(M+H)=4055.7
実施例17
N-イプシロン37-{2-(2-(2-(2-[2-(2-(4-(ヘキサデカノイルアミノ)-4-カルボキシブチリルアミノ)エトキシ)エトキシ]アセチル)エトキシ)エトキシ)アセチル)}-[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Glu30,Arg34,Lys37](GLP-1-(7-37)アミド
Figure 0005476304
調製法:A
HPLC(方法 B6):
RT=36.1分
LCMS:m/z=1419.0(M+3H)3+
算出された(M+H)=4254.8
実施例18
N-イプシロン37-{2-(2-(2-(2-[2-(2-(4-(ヘキサデカノイルアミノ)-4-カルボキシブチリルアミノ)エトキシ)エトキシ]アセチル)エトキシ)エトキシ)アセチル)}-[デスアミノHis7,Glu22, Arg26,Arg34,Lys37](GLP-1-(7-37)アミド
Figure 0005476304
調製法:A
HPLC(方法 B6):
RT=36.06分
LCMS:m/z=1399(M+3H)3+
算出された(M+H)=4196.8
実施例19
N-イプシロン37-(2-(2-(2-(2-(2-(2-(2-(2-(2-(オクタデカノイルアミノ)エトキシ)エトキシ)アセチルアミノ)エトキシ)エトキシ)アセチルアミノ)エトキシ)エトキシ)アセチル)[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37)アミド
Figure 0005476304
調製法:A
HPLC(方法B6):
RT=40.1分
LCMS:m/z=1414.6(M+3H)3+
算出された(M+H)=4240.9
実施例20
N-イプシロン36-(2-(2-(2-((2-[2-(2-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)エトキシ)エトキシ]アセチルアミノ)エトキシ)エトキシ)アセチル)[Aib8,Glu22, Arg26,Glu30,Lys36]GLP-1-(7-37)Glu-アミド
Figure 0005476304
調製法:B
ペプチドを68%のアセトニトリル溶出させた。
MALDI-MSにより構造を確認
算出されたMW=4069.6
実施例21
N-イプシロン37-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド
Figure 0005476304
調製法:B
ペプチドを64%のアセトニトリル溶出させた。
MALDI-MSにより構造を確認
算出されたMW=3994.6
実施例22
N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)
Figure 0005476304
調製法:B
ペプチドを67%のアセトニトリル溶出させた。
MALDI-MSにより構造を確認
算出されたMW=4283.9
実施例23
N-イプシロン31-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[4-カルボキシ-4-(17-カルボキシ-ヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Glu22,Arg26,Lys31]GLP-1-(7-37)
Figure 0005476304
調製法:8-10倍過度のモルのアミノ酸、DIC及びHOAt/HOBt(1:1)を使用するアドバンスド・ケムテックからのアペックス396において、ペプチドを調製し、Mtt基をヘキサフルオロイソプロパノールで脱保護することを除けば、方法A。最終生成物を、分析用HPLC及びMALDI-MSで特徴付けした。
HPLC法 I:
RT=27.2分
MALDI-MS:4127.9
実施例24
N-イプシロン20-(2-{2-[2-(2-{2-[2-((S)-4-カルボキシ-4-ヘキサデカノイルアミノ-ブチリルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}-アセチル)[Aib8,Lys20,Glu22,Arg26,Glu30,Pro37]GLP-1-(7-37)アミド
Figure 0005476304
調製法:B
ペプチドを66%のアセトニトリルで溶出させた。
MALDI-MSにより構造を確認
算出されたMW=4239.8
実施例25
N-イプシロン37-(2-{2-[2-((S)-4-カルボキシ-4-{(S)-4-カルボキシ-4[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]ブチリルアミノ}ブチリルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル)[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)
Figure 0005476304
調製法:B
ペプチドを65%のアセトニトリルで溶出させた。
MALDI-MSにより構造を確認
算出されたMW=4397.0
実施例26
N-イプシロン37-{2-[2-(2-{(S)-4-[(S)-4-(12-{4-[16-(2-tert-ブチル-2H-テトラゾール-5-イル)-ヘキサデカノイルスルファモイル]ブチリルアミノ}ドデカノイルアミノ)-4-カルボキシブチリルアミノ]-4-カルボキシブチリルアミノ}エトキシ)エトキシ]アセチル}[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37)
Figure 0005476304
調製法B
ペプチドを74%のアセトニトリルで溶出させた。
MALDI-MSにより構造を確認
算出されたMW=4652.4
実施例27
N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシ-ヘプタデカノイルアミノ)-ブチリルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチル][Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)
Figure 0005476304
SPPS法Bに類似した調製法
HPLC法 02_B6_1:
RT=34.27分
LCMS:m/z=1072(M+4H)4+
算出された(M)=4284.9
実施例28
N-アルファ37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシ-ヘプタデカノイルアミノ)-ブチリルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチル][Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,イプシロン-Lys37]GLP-1-(7-37)ペプチド
Figure 0005476304
SPPS法Bに類似した調製法
HPLC法 I_BDSB2:
RT=10.19分
LCMS:m/z=1072(M+4H)4+
算出された(M)=4284.9
実施例29
N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシ-ヘプタデカノイルアミノ)-ブチリルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)
Figure 0005476304
SPPS法Bに類似した調製法
HPLC法 I_BDSB2:
RT=9.96分
LCMS:m/z=1064(M+4H)4+
算出された(M)=4255.8
実施例30
N-イプシロン36-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(15-カルボキシ-ペンタデカノイルアミノ)-ブチリルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチル][デスアミノHis7, Glu22, Arg26,Glu30,Arg34, Lys36]GLP-1-(7-37)-Glu-Lysペプチド
Figure 0005476304
SPPS法Bに類似した調製法
HPLC法 I_BDSB2:
RT=6.40分
LCMS:m/z=1111(M+4H)4+
算出された(M)=4444.0
実施例31
[デスアミノHis7, Glu22, Arg26,Glu30, Arg34]GLP-1-(7-37)-Glu-Lys(2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシ-ヘプタデカノイルアミノ)-ブチリルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチル)ペプチド
Figure 0005476304
SPPS法Bに類似した調製法
HPLC法 I_BDSB2:
RT=6.52分
LCMS:m/z=1119(M+4H)4+
算出された(M)=4472
実施例32
N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({トランス-4-[(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)
Figure 0005476304
SPPS法Bに類似した調製法
HPLC法 02_B6_1:
RT=33.58分
LCMS:m/z=1114(M+4H)4+
算出された(M)=4451.1
実施例33
N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシ-ヘプタデカノイルアミノ)-ブチリルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチルアミノ]-エトキシ}-エトキシ)-アセチル]-[Aib8,Glu22, Arg26,Arg34, Aib35, Lys37]GLP-1-(7-37)
Figure 0005476304
SPPS法Bに類似した調製法
UPLC 方法04_A3_1:
RT=9.81分
LCMS:m/z=1079(M+4H)4+
算出された(M)=4312.9
実施例34
N-イプシロン31-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Glu22, Val25, Arg26,Lys31,Arg34, Arg35, Arg37]GLP-1-(7-37)
Figure 0005476304
調製法:SPPS法Cによりペプチドを調製し、最終生成物を分析用HPLC及びMALDI-MSで特徴付けした。
HPLC(02-B4-4):RT=7.9分
HPLC(中性、30-60%、16分以上):RT=5,6分
MALDI-MS:4395
算出されたMW=4397
実施例35
N-イプシロン31{2-(2-{2-[2-(2-{2-[4-カルボキシ-4-(17-カルボキシ-ヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル}-[Aib8,Glu22,Val25, Arg26,Lys31, Arg34, Arg35, Arg37)]GLP-1(7-37)yl[Arg39,Arg40,Arg41]
Figure 0005476304
調製法:SPPS法Cによりペプチドを調製し、最終生成物を分析用HPLC及びLC-MSで特徴付けした。
HPLC(02-B4-4):RT=7.36分
HPLC(中性):RT=17.5分
MALDI-MS:5022
算出されたMW=5021.8
実施例36
N-イプシロン31-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Glu22, Val25, Arg26,Lys31,Lys35, Lys36]GLP-1-(7-36)アミド
Figure 0005476304
調製法:SPPS法Cによりペプチドを調製し、最終生成物を分析用HPLC及びMALDI-MSで特徴付けした。
HPLC(02-B4-2):RT=8.4分
HPLC(04-A3-1):RT=7.8分
MALDI-MS:4141
算出されたMW=4140.8
実施例37
N-イプシロン31-{2-(2-{2-[2-(2-{2-[4-カルボキシ-4-(17-カルボキシ-ヘプタデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル}-N-ベータ34-(2-(ビス-カルボキシメチルアミノ)アセチル)[Aib8,Glu22, Val25, Arg26,Lys31, Dap34]GLP-1(7-34)アミド
Figure 0005476304
調製法:SPPS法Cによりペプチドを調製し、最終生成物を分析用HPLC及びMALDI-MSで特徴付けした。
HPLC(02-B6-1):RT=36.7分
HPLC(A4-A3-1):RT=8.9分
MALDI-MS:4015.9
算出されたMW=4015.5
実施例38
N-イプシロン-37-[(S)-4-カルボキシ-4-(2-{2-[2-(2-{2-[2-(17-カルボキシヘプタデカノイルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)ブチリル][Aib8, Glu22, Arg26,34, Lys37]GLP-1(7-37)
Figure 0005476304
SPPS法Bに類似した調製法
UPLC 方法04_A3_1:
RT=10.26分
LCMS:m/z=1071.7(M+4H)4+
算出された(M)=4284.9
生物学的発見
静脈内又は皮下投与後のGLP-1の遅延性
本発明のGLP-1誘導体の遅延性を、以下の方法を使用し、健康なブタに皮下投与した後、血漿におけるその濃度をモニターすることにより測定してよい。続いて、皮下投与後のGLP-1(7-37)の血漿中の濃度と比較してよい。本発明の他のGLP-1誘導体の遅延性は、同様の方式で測定することができる。
実施例39:ミニブタにおける薬物動態試験
本発明の多くのGLP-1誘導体(実施例1、4、5、7、8、9、13及び22の化合物)を、ミニブタにおける薬物動態試験にかけた。リラグルチドを、比較目的のための試験に含めた。第2の比較化合物を、国際公開第2005/027978号の実施例63に記載されているような、すなわち置換(22E+26R)を有するGLP-1誘導体に含めた。
一般的に、試験物質は、皮下又は静脈内投与に適したビヒクルに溶解されている。濃度は、投与量が約1mlになるように調節される。本研究において、試験物質は皮下に投与された。
本研究を、エレガード・ゲッティンゲン(Ellegaard Gottingen)ミニブタApSからの、12匹のオスのゲッティンゲンミニブタにおいて実施した。研究に入る前、約10日間の順応期間に動物を配した。順応期間の開始時、ミニブタは約5ヶ月で、8−10kgの範囲の重量であった。
本研究を、相対湿度≧50%、室温が21-23℃に設定された、適切な動物用の部屋において実施した。12時間は明るく、12時間は暗いというサイクルで、部屋に光をあてた。6.00〜18.00時までを明るいとした。動物を、寝具としてわら作りの囲いにおいて、各囲い毎に6匹を飼った。研究中、動物は、家庭用の質の飲用水に自由に近づくことができるが、投与の前日の午後4時から、投与の約12時間後まで、絶食させた。動物を、到着時、及び投与した日に計量した。
動物に皮下注射を1回施した。耳から約5-7cm、頸部の中央から約7-9cmの頸部右側に、皮下注射をした。注射は、0.5cmの針が挿入されるよう、針にストッパーが具備されたものを用いてなされた。各試験物質を3匹の動物に与えた。各動物には、2nmol/kg体重の用量で投与した。1週間毎に6匹の動物に投与し、残った6匹は休ませた。
全血漿濃度-時間のプロファイルを各動物から得た。以下のスケジュールに従い、血液サンプルを収集した。
静脈内投与後(本研究には適用せず)
プレ投与(0)、注入後0.17(10分)、0.5、1、2、4、6、8、12、24、48、72,96及び120時間。
皮下投与後:
プレ投与(0)、注入後0.5、1、2、4、6、8、12、24、48、72,96及び120時間。
各サンプリング時間に、2mlの血液を各動物から取り出した。血液サンプルを頸静脈から取り出した。
GLP-1誘導体の酵素的分解を防止するために、安定化用のバッファーを含有する試験用チューブに、血液サンプルを収集した。
血漿を、直ちにマイクロニック(Micronic)-チューブに移した。約200μlの血漿を、各マイクロニック-チューブに移した。アッセイまで、血漿を−20℃で保存した。イムノアッセイを使用し、GLP-1誘導体の化合物について、血漿サンプルをアッセイした。
血漿濃度−時間のプロファイルを、非コンパートメント薬物動態解析により分析した。次の薬物動態パラメーターを各場合:AUC、AUC/用量、AUC%Extrap、Cmax、tmax、λ、t1/2、CL、CL/f、V、V/f及びMRTで算出した。
本発明の全ての試験されたGLP-1誘導体は、ミニブタへの皮下投与後、40-100時間の範囲内の半減期を有している。比較化合物リラグルチド及び化合物135の半減期は、それぞれ18時間及び28時間であった。
本発明の選択された誘導体を、デンマーク・ランドレースブタで試験する。
ブタにおけるGLP-1誘導体の薬物動態試験
ブタ(50%デュロック、25%ヨークシャー、25%デンマーク・ランドレース、約40kg)を、実験の開始から絶食させる。50μMの等張液(5mMのホスファート、H 7.4、0.02%のトゥイーン(登録商標)-20(Merck)、45mg/mlのマンニトール(ピロゲンフリー、Novo Nordisk)にて、kg体重当たり0.5nmolの試験物質を、各ブタに投与する。頸静脈のカテーテルから、血液サンプルを取り出す。5mlの血液サンプルを、175μlの次の溶液:0.18MのEDTA、15000KIE/mlのアプロチニン(Novo Nordisk)、及び0.30mMのバリン-ピロリジド(Novo Nordisk)、pH7.4を収容したチルド冷却されたグラスに注ぐ。30分以内に、サンプルを10分、5-6000gの遠心分離にかける。温度を4℃で保持する。異なるグラスに上清をピペット取りし、使用するまで、−20℃で保持する。
血漿のポリペプチド濃度を、種々のモノ-又はポリクローナル抗体を使用する、サンドイッチELISA又はRIAにおいて測定する。抗体の選択はGLP-1誘導体に依存する。血漿におけるピーク濃度に達した時間は、選択された特定のGLP-1誘導体に応じて、広範囲で変化する。
96-ウェルマイクロタイタープレートにおける、サンドウィッチELISAの一般的なアッセイプロトコル
コーティング用バッファー(PBS):リン酸緩衝食塩水、pH7.2
洗浄用バッファー(PBS-洗浄):リン酸緩衝食塩水、0.05%v/vのトゥイーン2 0、pH7.2
アッセイ用バッファー(BSA−バッファー):リン酸緩衝食塩水、10g/lのウシ血清
アルブミン
(Fluka 05477)
0.05%v/vのトゥイーン20、
pH7.2
ストレプトアビジン-バッファー:リン酸緩衝食塩水、0.5MのNaCl、0.05% v/vのトゥイーン20、pH7.2
標準体:血漿マトリックスにおける個々の誘導体
A-TNP:ナンセンス抗体
AMDEX:ストレプトアビン(Streptavin)-西洋ワサビ-ペルオキシダーゼ(Amersham RP N4401V)
TMB-基質:3,3',5,5'テトラメチルベンジジン(<0.02 %)、過酸化水素
アッセイを以下のようにして実施した(容量/ウェル):
1)PBS-バッファーに5μg/mlで捕捉抗体(catching antibody)が入ったもの100μlでのコーティング
・4℃でインキュベートo/n
・PBS-洗浄5回
・最小で30分、最後の洗浄でブロック
・ついでプレートを空にする
2)10μg/mlのA-TNPと共に、BSA-バッファーに1μg/mlでビオチン化検出抗体が入ったもの100μl+サンプル20μl
・振揺器において、室温で2時間インキュベート。PBS-洗浄5回。ついでプレートを空にする。
3)ストレプトアビジン-バッファーにおいて、AMDEX100μlを1:8000
・振揺器において、室温で45-60分インキュベート
・PBS-洗浄5回、ついでプレートを空にする
4)TMB-基質100μl
・振揺器において、室温でx分インキュベート
・4MのHPO100μlで反応を停止させる
参照として、450nmと620nmでの吸光度を読み取る。
サンプル中の濃度を、標準曲線から算出した。
RIAについての一般的なアッセイプロトコル
DB-バッファー:80mMのリン酸バッファー、0.1%のヒト血清アルブミン、10 mMのEDTA、0.6mMのチオマーサル、pH7.5
FAM-バッファー:40mMのリン酸バッファー、0.1%のヒト血清アルブミン、0. 6mMのチオマーサル、pH7.5
木炭:40mMのリン酸バッファー、0.6mMのチオマーサル、16.7%のウシ血漿、 15g/lの活性炭、pH7.5(4℃での使用前、最小1時間、懸濁液を混合)
標準体:血漿マトリックスにおける個々の誘導体
アッセイを、以下のようにして、ミニソープチューブ(minisorp)チューブ、12×75mm(容量/チューブ)において実施した:
Figure 0005476304
混合−4℃で30分、インキュベート−3000rpmで30分、遠心分離−直後に新たなチューブに上清を移動−ストッパーで閉じ−1分間、ガンマ計測器で計測。
サンプル中の濃度を、個々の標準曲線から算出した。
GLP-1のラジオレセプターアッセイ(RRA):
本方法は、リードシーカー(LEADseeker)画像粒子を使用する、放射測定-リガンド結合アッセイである。アッセイは、GLP-1レセプター、未標識のGLP-1アナログ、125Iで標識されたヒトGLP-1、及び小麦胚芽凝集素(WGA)でコーティングされたPS リードシーカー粒子を含有する膜フラグメントからなる。冷却され、125I-標識されたGLP-1は、レセプターに対する結合について、競合するであろう。リードシーカー粒子が付加される場合、それらは、WGA-残基を介して、膜フラグメントの炭水化物残基に結合するであろう。125I-分子とリードシーカー粒子との間が近接していることで、粒子から光の放射が引き起こされる。リードシーカーは発光した光をイメージし、サンプルに存在するGLP-1アナログの量と可逆的に相関するであろう。
試薬及び材料
動物血漿の予備処理:動物血漿を56℃で4時間加熱処理し、10000rpmで10分遠心分離した。その後、Val-Pyr(10μM)及びアプロテニン(aprotenin)(500KIE/mL)を添加し、使用するまで<−18℃で保存した。
GLP-1アナログ標準物質:GLP-1アナログを、加熱処理された血漿に混ぜ、約1μM〜1pMの範囲の希釈線を作製した。
GLP-1 RRAアッセイ用バッファー:25mMのNa-HEPES(pH=7.5)、2.5mMのCaCl、1mMのMgCl、50mMのNaCl、0.1%の卵白アルブミン、0.003%のトゥイーン20、0.005%のバシトラシン、0.05%のNaN
GLP-1レセプター懸濁液:GLP-1レセプター膜を、ヒト膵臓GLP-1レセプターを安定して発現するベビーハムスター腎臓(BHK)細胞から精製した。使用まで<−80℃で保存。
WGAがカップリングしたポリスチレンリードシーカー画像粒子(RPNQ0260, Amersham):ビーズを、GLP-1 RRAアッセイ用バッファーを用いて、13.3mg/mLの濃度に再構成させた。ついで、GLP-1レセプター膜懸濁液を添加し、使用前に少なくとも1時間、回転させつつ、冷状態(2-8℃)でインキュベートした。
[125I]-GLP-1(7-36)アミド(Novo Nordisk A/S)。使用まで<-18℃で保存。
エタノール99.9%容量(De Dansk Spritfabrikker A/S):使用まで<-18℃で保存。
マルチスクリーン(MultiScreen)(登録商標)ソルビナート(Solvinert)0.45μmの疎水性PTFEプレート(MSRPN0450, Millipore Corp.)
ポリプロピレンプレート(カタログ番号650201, Greiner BiO-One)
ホワイト・ポリスチレン384-ウェルプレート(カタログ番号781075, Greiner BiO-One)
装置:
水平プレートミキサー
標準的なスイングバケット式マイクロタイタープレート回転アセンブリを具備する遠心分離器
ウルトラバップ(UltraVap)−ドライダウン・サンプル濃縮器(Porvair)
リードシーカーTM多様式画像システム(Amersham)
アッセイ手順:
サンプル調製:
濾液を収集するために、化学-比較用受皿(すなわち、ポリプロピレンプレート)に、マルチスクリーン(MultiScreen)(登録商標)ソルビナートフィルタープレートを搭載。
マルチスクリーン(MultiScreen)(登録商標)ソルビナートフィルタープレートの空のウェルに150μLの氷冷されたエタノール99.9%、ついで50μLの標準物質又は血漿サンプルを添加。
「フィルタープレート上に保存用蓋を配置」
水平プレートミキサーにおいて、18-22℃で15分、インキュベート。
標準的なスイングバケット式マイクロタイタープレート回転アセンブリに、蓋を有する受皿とフィルターのアセンブリを配置。ついで、1500rpmで2分、受皿の空のウェルに濾液を収集。
15分の持続時間、加熱された(40℃)Nを用いるウルトラバップを使用し、濾液をドライダウン。各ウェルに100μLのGLP-1 RRAアッセイ用バッファーを添加することにより、乾燥物質を再構成。水平ミキサーで5分、インキュベート。
GLP-1のラジオレセプターアッセイ:
次のピペット用スキーム及びホワイト・ポリスチレン384-ウェルプレートを使用
・35μLのGLP-1 RRAアッセイ用バッファー
・5μLの再構成された濾液
・10μLの[125I]-GLP-1(7-36)アミド。保存溶液をGLP-1 RRAアッセイ用バッファーで、使用前に20000cpm/ウェルに希釈した。
・15μLのGLP-1レセプター膜フラグメント(〜0.5μg/ウェル)で、WGA-ポリスチレンリードシーカー画像ビーズ(0.2mg/ウェル)をプレコーティング。
プレートを密封し、18-22℃で一晩インキュベート。
各ウェルからの発光を、10分の持続時間、リードシーカーTM多様式画像システムを使用して検出する。
実施例40:クローン化されたヒトGLP-1レセプターを発現する細胞系におけるcAMP形成の刺激
本発明の多数のGLP-1誘導体の作用強度を、以下に記載するようにして、すなわちヒトGLP-1レセプターを含有する媒体における、環状AMP(cAMP)形成の刺激性について測定した。比較のために、2つの公知のGLP-1誘導体の作用強度、すなわちリラグルチドの作用強度、及び化合物135、置換(22E+26R)を有するGLP-1誘導体の作用強度も、国際公開第2005/027978号の実施例63に記載されているようにして測定した。
ヒトGLP-1レセプターを発現する、安定した形質移入細胞系、BHK467-12A(tk-ts13)からの精製された細胞膜を、当該問題のGLP-1誘導体で刺激させ、cAMP生成の作用強度を、パーキン・エルマー・ライフ・サイエンスからのアルファスクリーンTMcAMPアッセイキットを使用して測定した。
安定した形質移入細胞系を、NN A/S、デンマークで調製し、高発現クローンをスクリーニング用に選択した。DMEM、5%のFCS、1%のPen/Strep(ペニシリン/ストレプトマイシン)、及び0.5mg/mlの選択マーカーG418において、5%のCOにて、細胞を増殖させた。
約80%のコンフルエンスの細胞を、リン酸緩衝食塩水(PBS)で2回洗浄し;ヴェルセン(エチレンジアミン四酢酸の四ナトリウム塩の水溶液)を用いて細胞を収集し、1000rpmで5分遠心分離し、上清を除去した。付加的な工程を、全て氷上で実施した。細胞ペレットをウルトラトゥラックス(Ultrathurax)により、10mlのバッファー1(20mMのNa-HEPES、10mMのEDTA、pH=7.4)において、20-30秒、ホモジナイズし、20000rpmで15分遠心分離し、ペレットを10mLのバッファー2(20mMのNa-HEPES、0.1mMのEDTA、pH=7.4)に再懸濁させた。懸濁液を20-30秒ホモジナイズし、20000rpmで15分遠心分離した。バッファー2における懸濁、ホモジナイズ、及び遠心分離を、一度繰り返し、膜をバッファー2に再懸濁させ、さらなる分析用に準備し、−80℃で保存した。
機能的レセプターアッセイを、アルファスクリーン技術により、ペプチド誘発性cAMP生成を測定することにより実施した。アルファスクリーン技術の基本原理は、内因性cAMPと、外因的に付加されたビオチン-cAMPとの競合である。cAMPの捕捉は、アセプタービーズにコンジュゲートした特定の抗体を使用することで達成される。形成したcAMPを計測し、アルファフュージョン(AlphaFusion)マイクロプレート分析器で測定した。グラフ-パッド・プリスム(Graph-Pad Prisme)ソフトウェア(第5版)を使用し、EC50値を算出した。
表1:GLP-1誘導体の作用強度
Figure 0005476304
表1から明らかなように、非常に多くのGLP-1誘導体が、従来技術のリラグルチドのGLP-1誘導体よりも有効であった(EC50値の値が低ければ低い程、良好)。本発明の全てのGLP-1誘導体は、化合物135よりも有効であった。
実施例41:アルブミン結合親和性
ヒト血清アルブミン(HSA)に対する本発明の多数のGLP-1誘導体の親和性を、以下に記載するようにして、競合シンチレーション近接アッセイ(SPA)により測定した。
ストレプトアビジン-SPAビーズ(GE Healthcare RPNQ0009)を5時間、ビオチン化HSAと共にインキュベートした。バッファーを用いてビーズを洗浄し、未結合のHSAを除去した。ビーズを、125I-標識されたアシル化GLP-1アナログ(N-イプシロン37-[2-(2-[2-((S)-4-((S)-4-(12-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ドデカノイルアミノ)-4-カルボキシブチリルアミノ)-4-カルボキシブチリルアミノ)エトキシ]エトキシ)アセチル][Aib8,125I-Tyr19,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37)-NH)と、100mMのHepes、100mMのNaCl、10mMのMgSO、0.025%のトゥイーン-20、pH7.4において混合した。パーキン・エルマー・オプチプレート-96 6005290のウェルに、混合物をピペットで移し(ウェル当たり100μl)、測定されるGLP-1誘導体の希釈シリーズを100μl、同様のバッファーに添加した。室温でゆっくりと揺らして20時間後、プレートを遠心分離し、トップカウンターにおいて計測した。GLP-1誘導体の濃度の関数として、結合cpmをプロットし、競合曲線のEC50値を、HSAに対する誘導体の親和性の測定値として使用した。
本発明の種々のGLP-1誘導体のアルブミン結合親和性(EC50、nM)を、表2に示す。
表2:アルブミン結合親和性
Figure 0005476304
表2から明らかなように、本発明のいくつかのGLP-1誘導体は、2000M以下のEC50に相応する、高いアルブミン結合親和性を有する(EC50が低ければ低い程、アルブミン結合親和性は高くなる)。
実施例42:GLP-1レセプターに細胞外ドメインに対する結合性
本発明の多くのGLP-1誘導体(実施例1、3、4、5、6、14、15、16、17、18、19、21、22、23、及び24の化合物)について、GLP-1Rレセプター(nGLP-1R)の単離されたN末端細胞外ドメインに対する結合親和性を、以下に記載するようにして測定した。比較のために、リラグルチドを含めた。
親和性とは、nGLP-1Rへの結合から、125I-エキセンディン-4(9-39)を置き換える、当該問題のGLP-1誘導体の能力度合いのことであり、nGLP-1Rへの結合を次のアッセイにより測定した:タンパク質nGLP-1Rを、Rungeら 2007(Biochemistry, vol. 46, pp. 5830-5840)に記載されたようにして調製し、ビオチン化、及びストレプトアビジンコーティングされたSPAビーズに固定化した。0.1MのNaHCOにnGLP1Rが入ったものを、1mgのタンパク質に対して75μgのBNHS(Sigma H1759)を使用してビオチン化した。全ての試薬と誘導体を、0.05%v/vのトゥイーン20が入ったPBSに希釈した。結合アッセイを、例えば、最終容量200μlの96ウェルオプチプレート(PerkinElmer 6005290)において実施した。各ウェルには、2mgのストレプトアビジンコーティングされたSPAビーズ(PerkinElmer RPNQ007)、0.1pmolのビオチン化nGLP1R、50pCiの125I-エキセンディン(9-39)、及び1000nM〜0.064nMの範囲の最終濃度の試験用ペプチドが含有せしめられている。プレートを、RTで3時間、シェーカーにおいてインキュベートした。SPA粒子を、10分、1500rpmの遠心分離により沈降させ、トップカウント-NXT(PerkinElmer)において計測した。
IC50値を、nGLP-1Rに結合する125I-エキセンディン-4(9-39)の50%を置き換える、当該問題のGLP-1誘導体の濃度として、それぞれの曲線から読み取った。
nGLP-1R(IC50)に対するリラグルチドの親和性は、1500nMと測定された。本発明の試験されたGLP-1誘導体は、2.0-276(nM)の範囲の親和性を有しており、6つの化合物は2.0-10.0nMの範囲であった。従って、本発明の全ての試験されたGLP-1誘導体は、リラグルチドと比較して、N末端GLP-1レセプターに対して改善された結合親和性性を示す(EC50が低ければ低い程、結合性は高くなる)。
実施例43:db/dbマウスにおいて用量反応研究
本発明の多数のGLP-1誘導体(実施例1、7、8、9、11、12、13、20、22、及び27の化合物)を、以下に記載するようにして、肥満症、糖尿病のマウスモデル(db/dbマウス)における用量反応研究を試験した。
10-12の週齢の50匹のdb/dbマウス(Taconic, Denmark)を、Novo Nordiskの標準的な動物保護規則に従って飼い、標準的な食べ物(例えば、Altromin 1324, Brogaarden, Gentofte, Denmark)、及び水道水に自由に近づくことができ、24℃で保持した。順応して1週間後、基礎血糖を2回算定した。
平均血糖値に基づき、42匹のマウスをさらなる実験用に選択し、血糖値に合わせて7つのグループ(n=6)に配分した。マウスを、3-6日の期間で4回までの実験に使用し、その後安楽死させた。
処理を受けた7つのグループは以下の通りである:
1:ビヒクル、皮下
2:GLP-1誘導体、0.3nmol/kg、皮下
3:GLP-1誘導体、1nmol/kg、皮下
4:GLP-1誘導体、3nmol/kg、皮下
5:GLP-1誘導体、10nmol/kg、皮下
6:GLP-1誘導体、30nmol/kg、皮下
7:GLP-1誘導体、100nmol/kg、皮下
ビヒクル:50mMのホスファート、0.05%のトゥイーン80、pH8。GLP-1誘導体をビヒクルに、例えば0.05、0.17、0.5、1.7、5及び17nmol/mlの濃度で溶解させ、300マイクロリットルを、マウス50g毎に、皮下投与した(6ml/kg)。
投与日、当該問題の化合物を、約午前9時(時間0)に投与した。時間−1/2h(午前8時30分)、血糖を算定し、ついで、マウスを計量した。投与日、いくつかの時点、通常は時間1、3及び6h(午前10時、午後12時及び午後3時)に血糖を算定した。
次の日、血糖を、投与の24、48,72及び96時間後(すなわち2、3、4、5日目の午前9時)に算定し、続いて計量した。いくつかの研究においては、血糖と体重を、投与後120時間(6日目)にさらに算定した。
マウスは個々にデジタル計量で計量した。
血糖の測定用サンプルは、意識のあるマウスの尾端キャピラリーから得た。10μlの血液を、ヘパリン化キャピラリーに収集し、500μlのグルコースバッファー(EBIOバッファー溶液、Eppendorf, Germany)に移した。グルコース酸化法(gluse analyser Biosen 5040, EKF Diagnostic, GmbH, Barleben, Germany)を使用し、グルコース濃度を測定した。分析までの1時間、サンプルを室温で保持した。分析を延期しなければならない場合、最大24時間、サンプルを4℃で保持した。
半減期(T1/2)を以下の数学的モデルに従って算出した:
仮定
(1)血漿からの化合物の消失は単一指数である;
(2)血糖における影響(デルタBG)は、標準的なS字型用量反応曲線で記載可能である;
(3)吸収及び分配の最初の6時間は無視し、底部から基線(最小0)へのグルコースの回復のみが適合される;
ついで、グルコース反応(Y)(例えばデルタBG)は次の等式
Y=底部+(頂部-底部)/(1+用量*exp(−In2*t/T1/2)/ED50)
により記載可能であり、ここで変数ED50及びT1/2は、以下の通りに定義される:
EDは、BGにおいて最大効果の半分まで上昇させる用量(nmol/kg)である。
T1/2は、半減期(時間)であり;以下は包括的定数である:
頂部(基線グルコースへの回復後の反応)、底部(最大グルコース低下での反応);また次は、各データ設定への定数(各用量)での定数である:
用量(投与量(nmol/kg))。
全てのデータ設定を同時に適合させる。
試験される全ての化合物は、10-30時間の範囲の半減期(T1/2)を有する。
実施例44:アルファ-ヘリックス含有量
本発明の多数のGLP-1誘導体(実施例3、4、5、7、8、9、11、12、13、14、21、22、及び24の化合物)のα-ヘリカル構造の含有量を、以下に記載するように、円偏光二色性(CD)分光法を使用して推定した。比較目的のために、試験にはリラグルチドも含めた。
遠紫外線円二色性スペクトルを、10mMのトリス/ClOに、5μM(μM、マイクロモル)のペプチドが入ったもの、pH8.0において、ジャスコ(Jasco)J-715分光偏光計で記録した。生データからバッファーバックグラウンドを引き、ペプチド結合の濃度に基づき、M-1cm-1単位のモル楕円率に対して正規化し、222nmでの強度値を抽出した。
222nmでの強度をアルファ-ヘリカル含有量の測定値として使用し、すなわち、シグナルは、値の-1M-1cm-1が10%アルファ-ヘリカル構造に相当するように、アルファ-ヘリカル含有量に比例している(Venyaminov 及び Yang 1996:「Determination of protein secondary structure」,Circular Dichroism and conformational analysis of biomolecules(Ed. Fasman GD, Plenum Press NY), pp. 69-108)。
スペクトルから、モル楕円率の値(Δε、又はデルタイプシロン)を導き出し、対応するアルファ-ヘリカル含有量を推定した。200-250nmの範囲にあるGLP-1誘導体の全体的なスペクトルの特徴は、それぞれ206nm及び222nmで最小値を有する2つのバンドにより記載される。このことは、有意のアルファ-ヘリカル伸展部を伴う2次構造に一致する。
5μM濃度におけるリラグルチドについての222nmでのデルタイプシロン値は−3.6以下であり、リラグルチドのアルファ-ヘリカル含有量が、36%以下であることに相当する。
5μM濃度における実施例4、5、11及び14の化合物についての222nmでのデルタイプシロン値は−2.0〜−3.6の範囲にあり、アルファ-ヘリカル含有量が、20-36%の範囲にあることに相当する。
5μM濃度における実施例3、7、8、9、12、13、21、22、及び24の化合物についての222nmでのデルタイプシロン値は−3.7〜−6.0の範囲にあり、アルファ-ヘリカル含有量が、37-60%の範囲にあることに相当する。

Claims (5)

  1. N-イプシロン37{2-[2-(2-{2-[2-((R)-3-カルボキシ-3-{[1-(19-カルボキシノナデカノイル)ピペリジン-4-カルボニル]アミノ}プロピオニルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル[デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37)アミド
    Figure 0005476304
    N-イプシロン30{2-[2-(2-{2-[2-((S)-3-カルボキシ-3-{[1-(19-カルボキシノナデカノイル)ピペリジン-4-カルボニル]アミノ}プロピオニルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル[Aib8,Glu22,Arg26,Lys30]GLP-1-(7-37);
    Figure 0005476304
    N-イプシロン31{2-[2-(2-{2-[2-((S)-3-カルボキシ-3-{[1-(19-カルボキシノナデカノイル)ピペリジン-4-カルボニル]アミノ}プロピオニルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチルアミノ)エトキシ]エトキシ}アセチル[Aib8,Glu22,Arg26,Lys31]GLP-1-(7-37)
    Figure 0005476304
    N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({トランス-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][Aib8,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;
    Figure 0005476304
    N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({トランス-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド;
    Figure 0005476304
    N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-({トランス-4-[(19-カルボキシ-ノナデカノイルアミノ)メチル]シクロヘキサンカルボニル}アミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)
    Figure 0005476304
    N-イプシロン37-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-((S)-4-カルボキシ-4-{12-[4-(16-(1H-テトラゾール-5-イル)ヘキサデカノイルスルファモイル)ブチリルアミノ]ドデカノイルアミノ}ブチリルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37)アミド
    Figure 0005476304
    N-イプシロン37-[2-(2-{2-[2-(2-{2-[(S)-4-カルボキシ-4-(19-カルボキシノナデカノイルアミノ)ブチリルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチルアミノ]エトキシ}エトキシ)アセチル][デスアミノHis7,Glu22,Arg26,Arg34,Lys37]GLP-1-(7-37);
    Figure 0005476304
    から選択される、GLP-1誘導体。
  2. 請求項に記載の誘導体又はその薬学的に許容可能な塩、アミド、アルキル、又はエステルと、薬学的に許容可能な賦形剤を含有する薬学的組成物。
  3. 医薬としての使用のための、請求項に記載の誘導体、又は請求項に記載の薬学的組成物。
  4. 高血糖症、2型糖尿病、耐糖能障害、1型糖尿病、肥満症、高血圧症、X症候群、脂質代謝異常、認知障害、アテローム性動脈硬化、心筋梗塞、冠動脈心疾患及び他の心血管障害、脳卒中、炎症性腸症候群、胃腸障害、及び胃潰瘍の治療又は予防に使用される、請求項に記載の誘導体、又は請求項に記載の薬学的組成物。
  5. 高血糖症、2型糖尿病、耐糖能障害、1型糖尿病、肥満症、高血圧症、X症候群、脂質代謝異常、認知障害、アテローム性動脈硬化、心筋梗塞、冠動脈心疾患及び他の心血管障害、脳卒中、炎症性腸症候群、胃腸障害、及び胃潰瘍の治療又は予防に使用される医薬の製造における、請求項に記載の誘導体、又は請求項に記載の薬学的組成物の使用。
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