JP2023545684A - ポリペプチドコンジュゲートおよび使用の方法 - Google Patents

ポリペプチドコンジュゲートおよび使用の方法 Download PDF

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Abstract

GLP-1受容体アゴニストおよびペプチドリンカーを含むポリペプチドコンジュゲート、ならびにそれを含む医薬組成物が提供される。疾患を処置するためにそのようなものを使用する方法も提供される。【選択図】なし

Description

本発明は、疾患を阻止しかつ/または処置するための、ポリペプチドコンジュゲート、その医薬組成物、およびそのようなものを使用する方法に関する。
グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)の主要な生物活性フラグメントは、プログルカゴンペプチドの翻訳後プロセシングにより生じる30または31アミノ酸ペプチドフラグメント(GLP-1のアミノ酸7~36または7~37)である。初期GLP-1産物GLP-1は、インスリン合成および分泌を刺激し、糖尿病、とりわけ2型糖尿病における高血糖症を阻止することが示されている。しかしながら、内因性GLP-1は、おおよそ2分間の半減期を有するのみであり、それは、ほんの0~15pmol/LというGLP-1の空腹時血漿レベルをもたらす。
代謝性障害は、一般に、インスリン抵抗性、内臓脂肪症、アテローム性脂質異常症等と関連しており、それは、世界的に大きくかつ高まる公衆衛生および臨床課題を提起している。しかしながら、代謝性疾患に対する既存の処置は、短い半減期および/または低い効力等の問題に直面している。
さらに、既存のGLP-1化合物は主に注射によって投与され、投薬頻度があまりにも頻繁である場合、患者は注射自体への恐怖を有し得る。
したがって、代謝性疾患を処置するための、およびまた投薬頻度を低下させるための、治療的解決策の向上の必要性がある。
代謝性障害を処置する/阻止するための、ポリペプチドコンジュゲート、およびそれを含む医薬組成物、および使用の方法が本明細書において提供される。
第1の態様において、本開示は、ペプチドリンカーのN末端に付着した単一の生物活性ペプチド、およびペプチドリンカーにおける第1のクリアランス低下部分(CRM)残基にコンジュゲートした第1のCRM、を含むポリペプチドコンジュゲートであって、生物活性ペプチドはGLP-1受容体アゴニストを含み、第1のCRM残基は、GLP-1受容体アゴニストのC末端アミノ酸残基から少なくとも5個のアミノ酸残基(CRM残基を除外して)離れている、ポリペプチドコンジュゲートを提供する。
一部の実施形態において、第1のCRM残基は、生物活性ペプチドのC末端アミノ酸から少なくとも10、15、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、35、38、40、45、46、50、55、58、60、65、70、75、78個のアミノ酸残基(CRM残基を除外して)離れている。
ある特定の実施形態において、ポリペプチドコンジュゲートにおけるGLP-1受容体アゴニストは、多くとも70、60、または50個のアミノ酸残基の長さを有する。ある特定の実施形態において、ポリペプチドコンジュゲートにおけるGLP-1受容体アゴニストは、多くとも49、48、47、46、45、44、43、42、41、40、39、38、37、36、35、34、33、32、31、または30個のアミノ酸残基の長さを有する。
一部の実施形態において、GLP-1受容体アゴニストはGLP-1を含む。
一部の実施形態において、生物活性ペプチドは、コンジュゲートしたCRMを有しない。
ある特定の実施形態において、本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートはモノコンジュゲートしており、生物活性ペプチド(例えば、GLP-1)にではなく、ペプチドリンカーにコンジュゲートしたCRMを有する。これらの実施形態の一部において、本明細書において提供されるそのようなモノコンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートは、ペプチドリンカーを有せずかつGLP-1上でコンジュゲートしたCRMを有する比較ポリペプチドコンジュゲートと比較して、ヒト血清アルブミン(HSA)の存在下でGLP-1受容体アゴニスト活性の増加を有する。ある特定の実施形態において、本明細書において提供されるモノコンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートは、同じまたは同等のアッセイにおいて決定される、HSAの存在下におけるセマグルチドのものの50%以下(または40%、30%、20%、10%、5%、もしくは3%以下)のEC50で、HSAの存在下でGLP-1受容体を活性化する。ある特定の実施形態において、本明細書において提供されるモノコンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートは、同じまたは同等のアッセイにおいて決定される、HSAの非存在下におけるセマグルチドのものに匹敵する(例えば、その約20%~約300%の)EC50で、HSAの非存在下でGLP-1受容体を活性化する。
ある特定の実施形態において、HSAは、GLP-1受容体活性化に対するHSA結合の影響についての査定を可能にする適切な量で、GLP-1受容体活性化に対するインビトロアッセイに存在する。
ある特定の実施形態において、本明細書において提供されるモノコンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートは、同じまたは同等のアッセイにおいて決定される、セマグルチドのものに匹敵する(例えば、その約70%~約500%の)結合アフィニティー(KD)で、HSAに結合する。
ある特定の実施形態において、本明細書において提供されるモノコンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートは、同等のインビボ調査条件下でおよび同じタイプの実験動物において決定される、セマグルチド等、ペプチドリンカーを有せずかつGLP-1上でコンジュゲートしたCRMを有する比較ポリペプチドコンジュゲートと比較して、少なくとも同等の終末相半減期〔terminal half life〕を有する。
一部の実施形態において、ポリペプチドコンジュゲートは、二重コンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートであり、第2のCRM残基にコンジュゲートした第2のCRMをさらに含む。
一部の実施形態において、第2のCRM残基は、生物活性ペプチド内またはペプチドリンカー内にある。ある特定の実施形態において、第2のCRM残基は、GLP-1ペプチドのK26にある。
これらの実施形態の一部において、本明細書において提供される二重コンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートは、ペプチドリンカーを有せずかつGLP-1上でコンジュゲートしたCRMを有する比較ポリペプチドコンジュゲートと比較して、HSAの存在下で同等のまたは許容されるGLP-1受容体アゴニスト活性を有する。ある特定の実施形態において、本明細書において提供される二重コンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートは、同じまたは同等のアッセイにおいて決定される、HSAの存在下における、セマグルチド等、ペプチドリンカーを有せずかつGLP-1上でコンジュゲートしたCRMを有する比較ポリペプチドコンジュゲートのものの2000%以下(または1500%、1000%、900%、800%、700%、600%、もしくは500%以下)のEC50で、HSAの存在下でGLP-1受容体を活性化する。ある特定の実施形態において、本明細書において提供される二重コンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートは、同じまたは同等のアッセイにおいて決定される、HSAの存在下における、セマグルチド等、ペプチドリンカーを有せずかつGLP-1上でコンジュゲートしたCRMを有する比較ポリペプチドコンジュゲートのものに匹敵する(例えば、その500%、400%、300%、もしくは200%以下の、またはさらにそれ未満の)EC50で、HSAの非存在下でGLP-1受容体を活性化する。ある特定の実施形態において、本明細書において提供される二重コンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートは、HSAの存在下において第1のEC50で、およびHSAの非存在下において第2のEC50でGLP-1受容体を活性化し、第1のEC50は第2のEC50よりも高いが、第2のEC50のものの1000倍以下であり、例えば第1のEC50(HSAの存在下における)は、第2のEC50(HSAの非存在下における)の900倍、800倍、700倍、600倍、または500倍以下である。ある特定の実施形態において、HSAは、GLP-1受容体活性化に対するHSA結合の影響についての査定を可能にする適切な量で、GLP-1受容体活性化に対するインビトロアッセイに存在する。
ある特定の実施形態において、本明細書において提供される二重コンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートは、同じまたは同等のアッセイにおいて決定される、セマグルチド等、ペプチドリンカーを有せずかつGLP-1上でコンジュゲートしたCRMを有する比較ポリペプチドコンジュゲートのものよりも有意に低い(例えば、その50%、40%、30%、または20%以下の)KD値によって表される、より高い結合アフィニティーでHSAに結合する。
ある特定の実施形態において、本明細書において提供される二重コンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートは、同等のインビボ調査条件下でおよび同じタイプの実験動物において決定される、セマグルチド等、ペプチドリンカーを有せずかつGLP-1上でコンジュゲートしたCRMを有する比較ポリペプチドコンジュゲートのものよりも少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、100%、120%、150%、180%、200%、300%、400%の終末相半減期の増加を有する。
ある特定の実施形態において、本明細書において提供される二重コンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートは、同等のインビボ調査条件下でおよび同じタイプの実験動物において決定される、セマグルチド等、ペプチドリンカーを有せずかつGLP-1上でコンジュゲートしたCRMを有する比較ポリペプチドコンジュゲートのものよりも少なくとも約50%長い(60%、70%、80%、90%、100%、120%、150%、180%、200%、300%、または400%長い)期間、ポリペプチドコンジュゲートに対する治療ウィンドウ内にとどまる血中または血漿または血清濃度を有する。
ある特定の実施形態において、本明細書において提供される二重コンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートは、同等のインビボ調査条件下でおよび同じタイプの実験動物において決定される、セマグルチド等、ペプチドリンカーを有せずかつGLP-1上でコンジュゲートしたCRMを有する比較ポリペプチドコンジュゲートと比較して、治療効力の延長した継続期間を提供する。ある特定の実施形態において、治療効力の延長した継続期間は、時間応答曲線に対する曲線下面積(AUC)によっておよび/または治療応答の継続期間によって特徴付けされ得る。
ある特定の実施形態において、治療応答は、体重の低下、食物摂取量の低下、またはグルコースレベルの低下(空腹時グルコースレベルまたは非空腹時グルコースレベル)を含む。ある特定の実施形態において、本明細書において提供される二重コンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートは、同等のインビボ調査条件下でおよび同じタイプの実験動物において決定される、セマグルチド等、ペプチドリンカーを有せずかつGLP-1上でコンジュゲートしたCRMを有する比較ポリペプチドコンジュゲートのものよりも少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、100%、120%、150%、180%、200%の、時間応答曲線に対するAUCの増加を有する。ある特定の実施形態において、本明細書において提供される二重コンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートは、同等のインビボ調査条件下でおよび同じタイプの実験動物において決定される、セマグルチド等、ペプチドリンカーを有せずかつGLP-1上でコンジュゲートしたCRMを有する比較ポリペプチドコンジュゲートのものよりも少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、100%、120%、150%、180%、200%、300%、または400%の、治療応答の継続期間の増加を有する。
一部の実施形態において、GLP-1は、配列番号1と少なくとも70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、一方で配列番号1の実質的な生物学的活性を保持する。
一部の実施形態において、GLP-1は、配列番号1と比べて多くとも9、8、7、6、5、または4個の変異を含み、一方で配列番号1の実質的な生物学的活性を保持する。
一部の実施形態において、GLP-1は、配列番号1と比べて、A8、G22、Q23、E27、K26、A30、K34、R36、およびH7、またはその任意の組み合わせからなる群から選択される位置における1つまたは複数の変異を含むまたはそれからなる。
一部の実施形態において、GLP-1は、A8Aib、G22E、K26R、K34R、およびR36G、またはその任意の組み合わせからなる群から選択される1つまたは複数の置換を含むまたはそれからなる。
一部の実施形態において、第1のCRM残基はリジン残基であり、ポリペプチドコンジュゲートは1つのみのリジン残基を含む。
一部の実施形態において、第1および第2のCRM残基は両方ともリジン残基であり、ポリペプチドコンジュゲートは2つのみのリジン残基を含む。
一部の実施形態において、第2のリジン残基はGLP-1内にあり、K23、K26、K27、K30、およびK34からなる群から任意で選択される。
一部の実施形態において、GLP-1におけるCRM残基以外のすべてのリジン残基は、アルギニン(R)、グルタミン(Q)、アラニン(A)、グリシン(G)、ヒスチジン(H)、セリン(S)、およびトレオニン(T)からなる群から任意で選択される非リジン残基に置換されている。
一部の実施形態において、第1のCRM残基はシステイン残基であり、ポリペプチドコンジュゲートは1つのみのシステイン残基を含む。
一部の実施形態において、第1および第2のCRM残基は両方ともシステイン残基であり、ポリペプチドコンジュゲートは2つのみのシステイン残基を含む。
一部の実施形態において、第2のシステイン残基はGLP-1内にあり、C23、C26、C27、C30、およびC34からなる群から任意で選択される。
一部の実施形態において、第1のCRM残基は非天然アミノ酸残基であり、ポリペプチドコンジュゲートは、CRM残基としての1つのみの非天然アミノ酸残基を含む。
一部の実施形態において、第1および第2のアミノ酸残基は非天然アミノ酸残基であり、ポリペプチドコンジュゲートは、CRM残基としての2つのみの非天然アミノ酸残基を含む。
一部の実施形態において、GLP-1は、XEGTFTSDVSSYLEX2223AAX2627FIX30WLVX34GX36G(配列番号2)のアミノ酸配列を含み、式中:XはH、イミダゾール-4-アセテート(IA)、またはイミダゾールプロピオン酸(IPA)であり;XはA、G、S、V、Aib、T、I、またはLであり;X22はGまたはEであり;X23はQ、C、またはKであり、X26はK、R、またはCであり;X27はE、K、またはCであり;X30はA、C、またはKであり、X34はR、K、またはCであり、X36はRまたはGである。
一部の実施形態において、XはHであり、XはGまたはAibであり、X22はGまたはEであり;X23はQ、C、またはKであり、X26はK、R、またはCであり;X27はE、K、またはCであり;X30はA、C、またはKであり、X34はK、R、またはCであり、X36はRまたはGである。
一部の実施形態において、GLP-1は、配列番号1、3、5、7、8、10、12、13、15、17、18、20、22、23、25、27、28、30、32、33、35、36、38、および40~44からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。
一部の実施形態において、GLP-1は、配列番号3~6、8~11、13~16、18~21、23~26、28~31、33、34、36~39、および184からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。
一部の実施形態において、ポリペプチドリンカーは、少なくとも10個のアミノ酸残基(例えば、少なくとも12、24、32、40、48、60、または80個のアミノ酸残基)の長さを有する。
一部の実施形態において、ポリペプチドリンカーは12~80個のアミノ酸残基の長さを有する。
一部の実施形態において、ペプチドリンカーは、CRM残基を除いて、G、Q、A、E、P、S、およびTからなる群から選択されるアミノ酸残基からなる。
一部の実施形態において、ポリペプチドリンカーは、CRM残基を除いて、リピート配列の1つまたは複数のリピートを含むまたはそれからなる。
一部の実施形態において、リピート配列は、配列番号45(GQEPGAQP)、配列番号46(GAQPGAQP)、配列番号47(GQEP)、配列番号48(GAQP)、配列番号49(GAQPGQEPGAQP)、配列番号50(GAQPGQEP)、配列番号51(GEQP)、配列番号52(GPQE)、配列番号53(GPEQ)、配列番号54(GSEP)、配列番号55(GESP)、配列番号56(GPSE)、配列番号57(GPES)、配列番号58(GQAP)、配列番号59(GPAQ)、配列番号60(GPQA)、配列番号61(GSQP)、配列番号62(GASP)、配列番号63(GPAS)、配列番号64(GPSA)、配列番号65(GGGS)、配列番号66(GSGS)、配列番号67(GGGGS)、配列番号68(GQEPGQAP)、配列番号69(GQAPGQEP)、配列番号70(SEPATSGSETPGTSESATPESGPGTSTEPSEG)、配列番号71(SEPATS)、配列番号72(GSETPG)、配列番号73(TSESAT)、配列番号74(PESGPG)、配列番号75(TSTEPS)、およびGSからなる群から選択される配列からなる。
一部の実施形態において、ポリペプチドリンカーは、(リピート1)r(リピート2)s(リピート3)x(リピート4)yを含み、式中、リピート1、リピート2、リピート3、およびリピート4は、ペプチド結合を介してまたは1つもしくは複数のアミノ酸残基を介して連結され、リピート1、リピート2、リピート3、およびリピート4は、独立して、配列番号45(GQEPGAQP)、配列番号46(GAQPGAQP)、配列番号47(GQEP)、配列番号48(GAQP)、配列番号49(GAQPGQEPGAQP)、配列番号50(GAQPGQEP)、配列番号51(GEQP)、配列番号52(GPQE)、配列番号53(GPEQ)、配列番号54(GSEP)、配列番号55(GESP)、配列番号56(GPSE)、配列番号57(GPES)、配列番号58(GQAP)、配列番号59(GPAQ)、配列番号60(GPQA)、配列番号61(GSQP)、配列番号62(GASP)、配列番号63(GPAS)、配列番号64(GPSA)、配列番号65(GGGS)、配列番号66(GSGS)、配列番号67(GGGGS)、配列番号68(GQEPGQAP)、配列番号69(GQAPGQEP)、配列番号70(SEPATSGSETPGTSESATPESGPGTSTEPSEG)、配列番号71(SEPATS)、配列番号72(GSETPG)、配列番号73(TSESAT)、配列番号74(PESGPG)、配列番号75(TSTEPS)、およびGSからなる群から選択される配列を含みまたはそれからなり、r、s、x、およびyは同時に0ではないという条件で、r、s、x、およびyは、独立して0~30または0~20から選択される整数である。
一部の実施形態において、xおよびyは0であり、rおよびsは、独立して1~30から選択される整数であり、リピート1およびリピート2は、
a)リピート1は配列番号45の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる;
b)リピート1は配列番号47の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる;
c)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号47の配列を含むまたはそれからなる;
d)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号45の配列を含むまたはそれからなる;
e)リピート1は配列番号49の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる;
f)リピート1は配列番号70の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる;
g)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号68の配列を含むまたはそれからなる;および
h)リピート1は配列番号70の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号47の配列を含むまたはそれからなる
からなる群から選択される組み合わせである。
一部の実施形態において、r、x、およびyは0であり、sは、1~30または0~20から選択される整数であり、リピート1は配列番号45の配列を含むまたはそれからなる。
一部の実施形態において、yは0であり、r、s、およびxは、独立して1~30から選択される整数であり、リピート1、リピート2、およびリピート3は、
a)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号49の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる;
b)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号47の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる;
c)リピート1は配列番号70の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号47の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる;
d)リピート1は配列番号70の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号47の配列を含むまたはそれからなる、
e)リピート1は配列番号45の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号58の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる、
f)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号68の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号45の配列を含むまたはそれからなる、
g)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号45の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる、および
h)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号45の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号68の配列を含むまたはそれからなる
からなる群から選択される組み合わせである。
一部の実施形態において、r、s、x、およびyは、独立して1~30または0~20から選択される整数であり、リピート1、リピート2、リピート3、およびリピート4は、
a)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号50の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号47の配列を含みまたはそれからなり、リピート4は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる、
b)リピート1は配列番号45の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号68の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号45の配列を含みまたはそれからなり、リピート4は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる、
c)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号68の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号45の配列を含みまたはそれからなり、リピート4は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる、
d)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号58の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート4は配列番号45の配列を含むまたはそれからなる、および
e)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号45の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号69の配列を含みまたはそれからなり、リピート4は配列番号68の配列を含むまたはそれからなる
からなる群から選択される組み合わせである。
一部の実施形態において、ペプチドリンカーは、1つの残基がCRM残基によって置換されているという点を除いて、配列番号76~89からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。
一部の実施形態において、ペプチドリンカーは、配列番号90~117、175、および176からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。
一部の実施形態において、ポリペプチドコンジュゲートは、配列番号118~174および177~183からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むまたはそれからなる。
一部の実施形態において、CRMは、血漿タンパク質結合部分、ポリマー、Fc、HSA(アルブミン)、Xten配列、またはPAS配列を含む。
一部の実施形態において、CRMはアルブミン結合部分を含む。
一部の実施形態において、アルブミン結合部分は、*-A-B-C-D-Eの構造、またはその薬学的に許容される塩を含み、式中、A、B、C、D、およびEは、アミド結合を介して相互接続され、Aの*末端は、ポリペプチド複合体におけるCRM残基の反応基に接続され、式中:
Aは、結合、
から選択され、a、b、c、およびdは独立して0~4の整数であり、Rは水素または-COOHであり;
Bは、結合、
から選択され、式中、α位はα’位に連結され、eは1~4の整数であり、
Cは、結合または
であり、Rは-CHSOHまたは-COOHであり、fは1~4の整数であり、nは1~25の整数であり、Bが結合ではない場合には、β’位はβ位に連結され、またはBが結合である場合には、β’位はα’位に連結され;
Dは、結合、
から選択され、gおよびhは独立して0または1であり、RはHまたは-CHCOOHであり、
Bが結合ではなくかつCが結合である場合には、γ’位はβ位に連結され;
Cが結合ではない場合には、γ’位はγ位に連結され;
Bが結合でありかつCが結合である場合には、γ’位はα位に連結され;
Eは、式:
を有する酸性基であり、
式中、Wは-(CR-を表し、
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシアルキル、アミノ、アミノアルキル、カルボキシル、カルボキシルアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、およびカルボキサミドからなる群から選択され、
はヒドロキシルまたはNRから選択され;
およびRは、独立して、水素、アルキル、ヒドロキシル、および
からなる群から選択され、
lは10~20、10~18、10~16の整数、例えば12、14、16、または18であり、
Dが結合ではない場合には、δ位はδ’位に連結され、
Cが結合ではなくかつDが結合である場合には、δ位はγ位に連結され、
Bが結合ではなく、Cが結合であり、かつDが結合である場合には、δ位はβ位に連結され、
Aが結合ではなくかつB、C、およびDのすべてが結合である場合には、δ位はα’位に連結されている。
一部の実施形態において、CRMはリジン残基にコンジュゲートされる。
一部の実施形態において、Aは結合である。
一部の実施形態において、Aは結合であり、Bは結合または
であり、式中、eは1、2、または3である。
一部の実施形態において、Aは結合であり、Bは
であり、Cは、
であり、式中、β’位はβ位に連結され、式中、eは1、2、または3であり、fは1、2、または3であり、nは1または2である。ある特定の実施形態において、Dは結合であり、Eは、式:
を有する酸性基である。ある特定の実施形態において、Rは-COOHであり、Rはヒドロキシルである。ある特定の実施形態において、Wは-(CR-を表し、RおよびRは独立して水素であり、lは10~20、10~18、10~16の整数、例えば12、14、16、または18である。
一部の実施形態において、Aは結合であり、Bは結合であり、Cは結合である。
一部の実施形態において、Aは結合であり、Bは結合であり、Cは
であり、式中、fは1、2、または3であり、nは1または2である。
一部の実施形態において、Aは
であり、式中、aは1、2、または3であり、bは1、2、または3であり、cは1または2である。
一部の実施形態において、Aは
であり、Bは
であり、式中、α位はα’位に連結され、式中、aは1、2、または3であり、bは1、2、または3であり、cは1または2であり、eは1、2、または3である。
一部の実施形態において、Aは
であり、Bは
であり、Cは
であり、式中、α位はα’位に連結され、β’位はβ位に連結され、式中、aは1、2、または3であり、bは1、2、または3であり、cは1または2であり、eは1、2、または3であり、fは1、2、または3であり、nは1または2である。
一部の実施形態において、Aは
であり、Bは
であり、Cは結合であり、式中、α位はα’位に連結され、式中、aは1、2、または3であり、bは1、2、または3であり、cは1または2であり、eは1、2、または3である。
一部の実施形態において、Aは
であり、Bは結合であり、式中、aは1、2、または3であり、bは1、2、または3であり、cは1または2である。
一部の実施形態において、Aは
であり、Bは結合であり、Cは
であり、式中、β’位はα’位に連結され、式中、aは1、2、または3であり、bは1、2、または3であり、cは1または2であり、fは1、2、または3であり、nは1または2である。
一部の実施形態において、Aは
であり、Bは結合であり、Cは結合であり、式中、aは1、2、または3であり、bは1、2、または3であり、cは1または2である。
一部の実施形態において、Dは結合である。
一部の実施形態において、Aは
であり、Bは
であり、Cは
であり、Dは結合であり、式中、α位はα’位に連結され、β’位はβ位に連結され、式中、aは1、2、または3であり、bは1、2、または3であり、cは1または2であり、eは1、2、または3であり、fは1、2、または3であり、nは1または2である。
一部の実施形態において、Dは
であり、式中、gは0または1であり、hは0または1である。
一部の実施形態において、Aは
であり、Bは
または結合であり、Cは結合であり、Dは
であり、式中、aは1、2、または3であり、bは1、2、または3であり、cは1または2であり、eは1、2、または3であり、gは0または1であり、hは0または1であり、Bが結合ではない場合には、α位はα’位に連結され、γ’位はβ位に連結され、Bが結合である場合には、γ’位はα’位に連結されている。
一部の実施形態において、Dは
である。
一部の実施形態において、Aは
であり、Bは
であり、Cは結合または
であり、Dは
であり、Cが結合である場合には、α位はα’位に連結され、γ’位はβ位に連結され、またはCが結合ではない場合には、α位はα’位に連結され、β’位はβ位に連結され、γ’位はγ位に連結され、式中、aは1、2、または3であり、bは1、2、または3であり、cは1または2であり、eは1、2、または3であり、fは1、2、または3であり、nは1または2である。
一部の実施形態において、CRMは、下の式:
の構造を含む。
一部の実施形態において、CRMはシステイン残基にコンジュゲートされる。
一部の実施形態において、Aは
であり、Bは
であり、式中、α位はα’位に連結されている。
一部の実施形態において、Aは
であり、Bは
であり、Cは
であり、式中、α位はα’位に連結され、β’位はβ位に連結され、式中、aは1、2、または3であり、bは1、2、または3であり、cは1または2であり、dは1、2、または3であり、fは1、2、または3であり、nは1または2である。ある特定の実施形態において、Dは結合であり、Eは、式:
を有する酸性基である。ある特定の実施形態において、Rは-COOHであり、Rはヒドロキシルである。ある特定の実施形態において、Wは-(CR-を表し、RおよびRは独立して水素であり、lは10~20、10~18、10~16の整数、例えば12、14、16、または18である。
一部の実施形態において、Aは
であり、Bは
であり、Cは
であり、Dは結合であり、式中、α位はα’位に連結され、β’位はβ位に連結され、式中、aは1、2、または3であり、bは1、2、または3であり、cは1または2であり、dは1、2、または3であり、fは1、2、または3であり、nは1または2である。
一部の実施形態において、Aは
であり、Bは
であり、式中、α位はα’位に連結され、式中、dは1、2、または3であり、eは1、2、または3である。
一部の実施形態において、Aは
であり、Bは
であり、Cは結合であり、式中、α位はα’位に連結され、式中、dは1、2、または3であり、eは1、2、または3である。
一部の実施形態において、Aは
であり、Bは
であり、Cは結合であり、Dは
であり、式中、α位はα’位に連結され、γ’位はβ位に連結され、式中、dは1、2、または3であり、eは1、2、または3であり、gは0または1であり、hは0または1である。
一部の実施形態において、CRMは、下の式:
の構造を含む。
第2の態様において、本開示は、第1の態様のポリペプチドコンジュゲートのポリペプチド部(またはそのフラグメント)をコードするポリヌクレオチドを提供する。
第3の態様において、本開示は、第2の態様のポリヌクレオチドを含むベクターを提供する。
第4の態様において、本開示は、第3の態様のベクターを含む宿主細胞を提供する。
一部の実施形態において、宿主細胞は、原核細胞または真核細胞である。
第5の態様において、本開示は、第2の態様のポリヌクレオチドの発現を可能にする条件下で第4の態様の宿主細胞を培養して、ポリペプチドコンジュゲートのポリペプチド部を獲得することを含む、第1の態様のポリペプチドコンジュゲートを産生する方法を提供する。
一部の実施形態において、宿主細胞は、原核細胞または真核細胞である。
一部の実施形態において、ポリペプチド部は可溶性タンパク質として発現される。
一部の実施形態において、方法は、ポリペプチド部にCRMをコンジュゲートすることをさらに含む。
第6の態様において、本開示は、第1の態様に従ったポリペプチドコンジュゲート、および薬学的に許容される塩を含む医薬組成物を提供する。
第7の態様において、本開示は、第1の態様のポリペプチドコンジュゲートの治療有効量を投与することを含む、それを必要とする対象における代謝性障害を阻止するまたは処置する方法を提供する。
第8の態様において、本開示は、本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートの治療有効量を投与し、それによって対象の体重を管理することを含む、それを必要とする対象における体重を管理する方法を提供する。
第9の態様において、本開示は、本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートの治療有効量を投与し、それによって対象の食物摂取量を低下させることを含む、それを必要とする対象における食物摂取量を低下させる方法を提供する。
第10の態様において、本開示は、本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートの治療有効量を投与し、それによって対象の体重を低下させることを含む、それを必要とする対象における体重を低下させる方法を提供する。
ある特定の実施形態において、代謝性障害は、糖尿病、肥満、重量超過、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、心血管様脂質異常症〔cardiovascular like dyslipidemia〕、アテローム性動脈硬化症〔artherosclerosis〕、アルコール性脂肪性肝炎(ASH)、糖尿病性腎症〔diabeticnephropathy〕、妊娠性糖尿病、メタボリックシンドロームX等のメタボリックシンドローム、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、末期肝疾患、肝臓脂肪症(脂肪肝)、肝硬変、または原発性胆汁性肝硬変(PBC)である。
ある特定の実施形態において、糖尿病は、限定されることなく、高血糖症、2型糖尿病、耐糖能異常、1型糖尿病、インスリン非依存性糖尿病、MODY(若年発症成人型糖尿病)、妊娠性糖尿病、およびHbA1Cのレベルの上昇を含めた、任意の形態の糖尿病であり得る。
ある特定の実施形態において、対象はヒトである。
ある特定の実施形態において、対象は、125mg/dLまたはそれを上回る空腹時血中グルコースレベルを有する。
ある特定の実施形態において、対象は、少なくとも25または25よりも高いボディマス指数(BMI)を有する。
ある特定の実施形態において、ポリペプチドコンジュゲートは、1日に1回、3日ごとに1回、または週に1回、2週間ごとに1回、3週間ごとに1回、または月に1回よりも低頻度の投薬レジメンで投与される。
ある特定の実施形態において、ポリペプチドコンジュゲートは、週に2回、週に1回、2週間に1回、3週間ごとに1回、月に1回、または2カ月ごとに1回投与される。
ある特定の実施形態において、投薬レジメンは、およそ3日ごとに1回~およそ1月あたり1回、またはおよそ週に1回~およそ1月あたり1回に及ぶ投薬間隔を有する。
ある特定の実施形態において、ポリペプチドコンジュゲートは、皮下にまたは静脈内にまたは経口的に投与される。
本開示を通して、「a」、「an」、および「the」という冠詞は、1つまたは1つを上回る(すなわち、少なくとも1つの)、冠詞の文法的対象を指すために本明細書において使用される。例として、「融合ポリペプチド(a fusion polypeptide)」は、1種の融合ポリペプチドまたは1種を上回る融合ポリペプチドを意味する。
一連の列挙される数値がある本出願におけるすべての発生において、列挙される数値のいずれかは、数の範囲の上限または下限であり得ることが理解されるべきである。本発明は、すべてのそのような数の範囲、すなわち数値上限および数値下限の組み合わせを有する域を包含し、上限および下限のそれぞれに対する数値は、本明細書において列挙される任意の数値であり得ることがさらに理解されるべきである。本明細書において提供される域は、域内のすべての値を含むと理解される。例えば、1~10は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10という値のすべて、ならびに必要に応じて小数値を含むと理解される。同様に、「少なくとも」によって区切られた域は、提供される低値およびすべてのより高い数を含むと理解される。
本明細書において使用するとき、「約」は、平均の3標準偏差内または具体的技術分野における認容の標準域内を含むと理解される。ある特定の実施形態において、約は、多くとも0.5の変動と理解される。
「a」および「an」という冠詞は、1つまたは1つを上回る(すなわち、少なくとも1つの)、冠詞の文法的対象を指すために本明細書において使用される。例として、「要素(an element)」は、1種の要素または1種を上回る要素を意味する。
「含む(including)」という用語は、「含むが、それらに限定されるわけではない」という語句を意味するために本明細書において使用され、それと互換可能に使用される。同様に、「等」は、「等であるが、それらに限定されるわけではない」という語句を意味するために本明細書において使用され、それと互換可能に使用される。
「または」という用語は、文脈上別様にはっきりと示されない限り、「および/または」という用語を意味するために本明細書において包括的に使用され、それと互換可能に使用される。
図1(図1A~1D)は、C57BL/6マウスにおける分子001、002、および012のインビボ活性を示す。体重を評価するために、10週齢の雄C57BL/6マウスに、試験薬物物質を1回皮下に投薬した。図1Aは、1日目から8日目までの、分子001処理後の体重喪失を示している。図1Bは、1日目から8日目までの、分子002処理後の体重喪失を示している。図1Cは、1日目から8日目までの、分子012または分子001処理後の体重喪失を示している。図1Dは、1日目から8日目までの、分子007、008、012、および016処理後の体重喪失を示している。データは、平均値および標準誤差(SEM)として示される。セマグルチドを、比較対照として並行して試験した。 図2(図2A、2Bおよび2C)は、db/dbマウスにおける分子001、002、および012のインビボ活性を示す。図2Aは、分子001単回投薬処理後の空腹時グルコースを示している。図2Bは、分子002単回投薬処理後の空腹時グルコースを示している。データは、平均値および標準誤差(SEM)として示される。図2Cは、分子012単回投薬処理後の非空腹時グルコースを示している。グルコースを評価するために、10週齢の雄db/dbマウスに、表示される投薬量で指定されたGLP-1ポリペプチドコンジュゲートを皮下投与した。空腹時グルコース(図2Aおよび2B)または非空腹時グルコース(図2C)を種々の時点で測定し、5匹の動物を各群に使用した。デルタ血中グルコースは、ベースラインレベルを差し引かれたグルコースである。データは、平均値および標準誤差(SEM)として示される。 図3(図3Aおよび3B)は、食餌誘導性肥満(DIO)マウスにおけるインビボ効力を示す。体重、食物摂取量、およびグルコースレベルに対するそれぞれのGLP-1ポリペプチドコンジュゲートの効果を評価するために、22週齢のDIOマウス(13週間高脂肪食餌中のC57BL/6マウス)に、種々の濃度の指定されたGLP-1ポリペプチドコンジュゲートを25日間、隔日に皮下投与した。図3Aは、10、30、および100nmol/kgの分子012の用量漸増〔dose titration〕を用いた体重変化を示している。図3Bは、処理があり次第の空腹時グルコース変化を示している。データは、平均値および標準誤差(SEM)として表現される。 図4(図4A~4L)は、本開示に開示されるすべての配列を示す。
詳細な説明
本発明の以下の説明は、本発明の様々な実施形態を例示することが意図されるにすぎない。そのため、論じられる具体的な改変は、本発明の範囲に対する限定として解釈されるべきではない。本発明の範囲から逸脱することなく、様々な均等物、変形形態、および改変形態が実現され得ることは当業者に明白であると考えられ、そのような均等の実施形態は本明細書に含まれるべきであることが理解される。刊行物、特許、および特許出願を含めた、本明細書において引用されるすべての参考文献は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み入れられる。
定義
本明細書において使用される「アミノ酸」という用語は、各アミノ酸に特異的な側鎖とともに、アミン(-NH)およびカルボキシル(-COOH)官能基を含有する有機化合物を指す。
本明細書において使用される「天然に存在する」アミノ酸残基という用語は、それらの構造がそのような立体異性体形態を可能にする場合にはそれらのDおよびL立体異性体すべて込みで、天然タンパク質またはペプチドに見出されるアミノ酸残基を指す。天然に存在するアミノ酸残基の例は、グリシン(GlyまたはG)、アラニン(AlaまたはA)、バリン(ValまたはV)、ロイシン(LeuまたはL)、イソロイシン(IleまたはI)、セリン(SerまたはS)、システイン(CysまたはC)、トレオニン(ThrまたはT)、メチオニン(MetまたはM)、プロリン(ProまたはP)、フェニルアラニン(PheまたはF)、チロシン(TyrまたはY)、トリプトファン(TrpまたはW)、ヒスチジン(HisまたはH)、リジン(LysまたはK)、アルギニン(ArgまたはR)、アスパラギン酸(AspまたはD)、グルタミン酸(GluまたはE)、アスパラギン(AsnまたはN)、およびグルタミン(GlnまたはQ)を含めた20種の標準アミノ酸、ならびにカナバニン、ピロリジン(PYL)、セレノシステイン、ピロリン-カルボキシ-リジン(PCL)、サルコシン、ベータ-アラニン、ホスホセリン、γ-カルボキシグルタミン酸、およびオルニチン等、それらの天然類似体を含むが、それらに限定されるわけではない。それらのD立体異性体にある天然に存在するアミノ酸残基の例は、例えばD-アスパラギン酸、D-セリン、D-システイン、D-アラニン、D-グルタミン酸等を含む。
「アミノ酸類似体」とは、天然に存在するアミノ酸と同じ基本的化学構造、すなわち水素に結合している炭素、カルボキシル基、アミノ基、およびR基を有する化合物、例えばホモセリン、ノルロイシン、メチオニンスルホキシド、メチオニンメチルスルホニウムである。そのような類似体は、改変されたR基(例えば、ノルロイシン)または改変されたペプチド骨格を有し得るが、天然に存在するアミノ酸と同じ基本的化学構造を保持するであろう。
本明細書において使用される「非天然」アミノ酸残基とは、限定されることなく、公知の天然に存在するアミノ酸の1種ではないが、天然に存在するアミノ酸と同様の様式で機能する改変アミノ酸残基および/またはアミノ酸模倣体を含めた、天然に見出されない任意のアミノ酸残基を指す。改変アミノ酸または模倣体は、炭水化物基、リン酸基、ファルネシル基、イソファルネシル基、脂肪酸基、コンジュゲーションのためのリンカー、官能基化、または他の改変等の化学的実体の付加によって作出され得る。非天然アミノ酸は、化学合成によって製造されたアミノ酸も指し得る。例示的な非天然アミノ酸は、2-アミノイソ酪酸(Aib)、イミダゾール-4-アセテート(IA)、イミダゾールプロピオン酸(IPA)、a-アミノ酪酸(Abu)、tert-ブチルグリシン(Tle)、b-アラニン、3-アミノメチル安息香酸、アントラニル酸、デス-アミノ-ヒスチジン(DesaminoHisと略される、代替名イミダゾプロピオン酸、lmprと略される)、β-アラニン等のアミノ酸のベータ類似体、2-アミノ-ヒスチジン、β-ヒドロキシ-ヒスチジン、ホモヒスチジン、Nα-アセチル-ヒスチジン、α-フルオロ-メチル-ヒスチジン、α-メチル-ヒスチジン、α,α-ジメチル-グルタミン酸、m-CF3-フェニルアラニン、α,β-ジアミノプロピオン酸(Dapと略される)、3-ピリジルアラニン、2-ピリジルアラニンまたは4-ピリジルアラニン、(1-アミノシクロプロピル)カルボン酸、(1-アミノシクロブチル)-カルボン酸、(1-アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1-アミノシクロヘキシル)カルボン酸、(1-アミノシクロヘプチル)カルボン酸、および(1-アミノシクロオクチル)カルボン酸を含むが、それらに限定されるわけではない。
ポリペプチド内への非天然アミノ酸の導入は、Wang et al.,Science 292:498-500,2001;Deiters et al.,J Am Chem Soc 125:11782-11783,2003;Wang and Schultz,Science 301:964-967,2003;Zhang et al.,Science 303:371-373,2004、または米国特許第7,083,970号に記載される技術によって実現され得る。簡潔には、これらの発現システムの一部は、本開示の融合ポリペプチドをコードするオープンリーディングフレームに、アンバー(UAG)、オーカー(UAA)、およびオパール(UGA)コドン等の終止コドンを導入する部位指向性変異導入を伴う。4塩基コドン(例えば、AGGA、AGGU、CGGU、CGCU、CGAU、CCCU、CUCU、CUAU、およびGGGU)、5塩基コドン、6塩基コドン等の他のコドンも、非天然アミノ酸に対する発現システムに導入され得る。次いで、そのような発現ベクターは、導入された終止コドンまたは他のコドンに特異的でかつ選定対象の非天然アミノ酸を担持したtRNAを利用し得る宿主に導入される。別の例として、非天然アミノ酸は、化学合成され得、アシル化等の化学反応によってポリペプチドに挿入され得るまたは付着され得る。
「配列同一性パーセント(%)」とは、配列をアラインし、必要な場合にはギャップを導入して、最大数の同一アミノ酸(または核酸)を達成した後の、参照配列におけるアミノ酸(または核酸)残基と同一である、候補配列におけるアミノ酸(または核酸)残基のパーセンテージとして定義される。言い換えれば、アミノ酸配列(または核酸配列)の配列同一性パーセント(%)は、それが比較されている参照配列と比べて同一であるアミノ酸残基(または塩基)の数を、いずれか短いほうの、候補配列におけるまたは参照配列におけるアミノ酸残基(または塩基)の総数で割ることによって算出され得る。アミノ酸残基の保存的置換は、同一の残基と見なされない。アミノ酸(または核酸)配列同一性パーセントを決定する目的のためのアライメントは、例えば、BLASTN、BLASTp(米国国立生物工学情報センター(NCBI)のウェブサイトで利用可能、Altschul S.F.et al,J.Mol.Biol.,215:403-410(1990);Stephen F.et al,Nucleic Acids Res.,25:3389-3402(1997)も参照されたい)、ClustalW2(欧州バイオインフォマティクス研究所のウェブサイトで利用可能、Higgins D.G.et al,Methods in Enzymology,266:383-402(1996);Larkin M.A.et al,Bioinformatics(Oxford,England),23(21):2947-8(2007)も参照されたい)、およびALIGNまたはMegalign(DNASTAR)ソフトウェア等の公的に利用可能なツールを使用して達成され得る。当業者であれば、ツールによって提供される初期設定パラメーターを使用し得る、または例えば適切なアルゴリズムを選択する等によって、アライメントに対して必要に応じてパラメーターをカスタマイズし得る。
アミノ酸配列に関連した「保存的置換」とは、アミノ酸残基を、同様の生理化学的特性を有する側鎖を有する異なるアミノ酸残基で置き換えることを指す。例えば、保存的置換は、疎水性側鎖を有するアミノ酸残基(例えば、Met、Ala、Val、Leu、およびIle)の間で、中性親水性側鎖を有する残基(例えば、Cys、Ser、Thr、Asn、およびGln)の間で、酸性側鎖を有する残基(例えば、Asp、Glu)の間で、塩基性側鎖を有するアミノ酸(例えば、His、Lys、およびArg)の間で、または芳香族側鎖を有する残基(例えば、Trp、Tyr、およびPhe)の間で行われ得る。当技術分野において公知のように、保存的置換は、通常、タンパク質立体構造の重大な変化を引き起こさず、したがって、タンパク質の生物学的活性を保持し得る。
本明細書において使用される「機能的形態」という用語は、アミノ酸配列のまたは化学構造の違いを有するにもかかわらず、親分子の実質的な生物学的活性を依然として保持する、親分子の種々の形態(変種、フラグメント、融合体、誘導体、および模倣体等)を指す。本明細書において使用される「実質的な生物学的活性を保持する」という表現は、親分子の生物学的活性の少なくとも一部(例えば、少なくとも約20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、または90%)またはすべてを呈することを意味する。親ポリペプチドの機能的形態は、天然に存在する変種形態、および組み換え法または化学合成によって獲得されたもの等の天然に存在しない形態の両方を含み得る。機能的形態は、非天然アミノ酸残基を含有し得る。
本明細書において使用される「変種」という用語は、親ポリペプチドと少なくとも70%の配列同一性を有するポリペプチドを指す。変種は、親ペプチドと1つまたは複数のアミノ酸残基異なり得る。例えば、変種は、親ポリペプチドの1つまたは複数のアミノ酸残基の置換、付加、欠失、挿入、または切り取りを有し得る。
本明細書において使用される「フラグメント」という用語は、任意の長さの親ポリペプチドの部分配列を指す。フラグメントは、親ポリペプチドの少なくとも部分的機能を依然として保持し得る。
本明細書において使用される「誘導体」という用語は、1つまたは複数の明確に規定された数の置換基が、ポリペプチドまたは融合ポリペプチドの1つまたは複数の特異的アミノ酸残基に共有結合で付着している、化学修飾されたポリペプチドまたは融合ポリペプチドを指す。例示的な化学修飾は、例えばアルキル化、アシル化、エステル化、アミド化、リン酸化、グリコシル化、標識化、1つもしくは複数のアミノ酸のメチル化、または1つもしくは複数の部分とのコンジュゲーションであり得る。
本明細書において使用される「模倣体」という用語は、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド、または融合ポリペプチドの代わりになるものとして働く分子構造を指す。例えば、本明細書において使用されるアミノ酸模倣体は、アミノ酸であってもなくてもよいが、親アミノ酸の機能的特質を保持し、一方でアミノ酸模倣体の構造は親アミノ酸の構造とは異なる、合成構造(公知のまたは未知の)であり得る。例は、アミド、β-、γ-、δ-イミノ酸(ピペリジン-4-カルボン酸等)のメタクリロイルまたはアクリロイル誘導体等を含む。
本明細書において使用される病態の「処置すること」または「処置」は、病態を阻止することもしくは緩和すること、病態の発生もしくは進行の速度を遅らせること、病態を発症するリスクを低下させること、病態と関連した症状の発症を阻止することもしくは遅延させること、病態と関連した症状を低下させることもしくは終わらせること、病態の完全もしくは部分退縮を生じさせること、病態を治すこと、またはその一部の組み合わせを含む。
本明細書において使用される「ベクター」という用語は、タンパク質をコードするポリヌクレオチドが、そのタンパク質の発現をもたらすように作動可能に挿入され得るビヒクルを指す。ベクターを使用して、それが宿主細胞内に運ぶ遺伝要素の発現をもたらすように宿主細胞を形質転換し得る、形質導入し得る、またはトランスフェクトし得る。ベクターの例は、プラスミド、ファージミド、コスミド、酵母人工染色体(YAC)、細菌人工染色体(BAC)、またはP1由来人工染色体(PAC)等の人工染色体、ラムダファージまたはM13ファージ等のバクテリオファージ、および動物ウイルスを含む。ベクターとして使用される動物ウイルスのカテゴリーは、レトロウイルス(レンチウイルスを含む)、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、ヘルペスウイルス(例えば、単純ヘルペスウイルス)、ポックスウイルス、バキュロウイルス、パピローマウイルス、およびパポバウイルス(例えば、SV40)を含む。ベクターは、プロモーター配列、転写開始配列、エンハンサー配列、選択可能なエレメント、およびレポーター遺伝子を含めた、発現を制御するための多様なエレメントを含有し得る。加えて、ベクターは複製の起点を含有し得る。ベクターは、ウイルス粒子、リポソーム、またはタンパク質コーティングを含むがそれらに限定されない、細胞内へのその進入を支援する材料も含み得る。ベクターは、発現ベクターまたはクローニングベクターであり得る。本開示は、融合ポリペプチドをコードする本明細書において提供される核酸配列、核酸配列に作動可能に連結された少なくとも1種のプロモーター(例えば、SV40、CMV、EF-1α)、および少なくとも1種の選択マーカーを含有するベクター(例えば、発現ベクター)を提供する。ベクターの例は、レトロウイルス(レンチウイルスを含む)、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、ヘルペスウイルス(例えば、単純ヘルペスウイルス)、ポックスウイルス、バキュロウイルス、パピローマウイルス、パポバウイルス(例えば、SV40)、ラムダファージ、およびM13ファージ、プラスミドpcDNA3.3、pMD18-T、pOptivec、pCMV、pEGFP、pIRES、pQD-Hyg-GSeu、pALTER、pBAD、pcDNA、pCal、pL、pET、pGEMEX、pGEX、pCI、pEGFT、pSV2、pFUSE、pVITRO、pVIVO、pMAL、pMONO、pSELECT、pUNO、pDUO、Psg5L、pBABE、pWPXL、pBI、p15TV-L、pPro18、pTD、pRS10、pLexA、pACT2.2、pCMV-SCRIPT.RTM.、pCDM8、pCDNA1.1/amp、pcDNA3.1、pRc/RSV、PCR2.1、pEF-1、pFB、pSG5、pXT1、pCDEF3、pSVSPORT、pEF-Bos等を含むが、それらに限定されるわけではない。
本明細書において使用される「宿主細胞」という語句は、外因性ポリヌクレオチドおよび/またはベクターが導入されている細胞を指す。
「薬学的に許容される」という用語は、指定された担体、ビヒクル、希釈剤、賦形剤、および/または塩が、製剤を含む他の成分と概ね化学的かつ/または物理的に適合し、かつそのレシピエントと生理学的に適合することを示す。
本明細書において使用される「対象」または「個体」または「動物」または「患者」という用語は、疾患または障害の診断、予後、改善、阻止、および/または処置を必要とする、哺乳類または霊長類を含めたヒトまたは非ヒト動物を指す。哺乳類対象は、ヒト、飼い慣らされた動物、農業用動物、および動物園用、運動用、またはペット用動物、例えばイヌ、ネコ、モルモット、ウサギ、ラット、マウス、ウマ、ブタ、ウシ、クマ等を含む。
ポリペプチドコンジュゲート
1つの態様において、本開示は、ペプチドリンカーのN末端に付着した単一の生物活性ペプチド、およびペプチドリンカーにおける第1のクリアランス低下部分(CRM)残基にコンジュゲートした第1のCRM、を含むポリペプチドコンジュゲートであって、生物活性ペプチドはGLP-1受容体アゴニストを含み、第1のCRM残基は、GLP-1受容体アゴニストのC末端アミノ酸残基から少なくとも5個のアミノ酸残基(CRM残基を除外して)離れている、ポリペプチドコンジュゲートを提供する。
「ペプチド」および「ポリペプチド」という用語は、本明細書において互換可能に使用され、ペプチド結合等の共有結合によって連結されたアミノ酸残基のポリマーを指す。本明細書において提供されるペプチドまたはポリペプチドは、天然に存在するもしくは非天然のアミノ酸残基、またはその両方を含み得る。本明細書において提供されるポリペプチドおよびペプチドは、任意の適切な長さのアミノ酸残基、例えば長さが少なくとも5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000個、またはそれを上回るアミノ酸残基を含み得る。
ポリペプチドコンジュゲートは、単一の、すなわち1種のみの生物活性ペプチドを含む。生物活性ペプチドに関連した「単一の」とは、ポリペプチドコンジュゲートが、ペプチドリンカーにそれぞれ付着している2種以上の異なる生物活性ペプチドを含有しないことを意味することが意図される。しかしながら、単一の生物活性ペプチドは、一緒に融合した異なる生物活性ペプチド由来のフラグメントまたは一部分を、これらの部分が1つのペプチドとして一体化されかつリンカーにそれぞれ付着していない限りにおいて、例えばハイブリッドまたはキメラとして含み得る。しかしながら、2種の異なる生物活性ペプチドが、リンカーのN末端およびC末端にそれぞれ付着している場合には、それは、本開示において使用される単一の生物活性ペプチドではない。
本明細書において使用される「生物活性ペプチド」という用語は、生物学的機能または活性、例えば生理学的機能または治療的機能を有するペプチドを意味する。ある特定の実施形態において、生物活性ペプチドは治療活性がある。単独にある場合に生物学的機能を有しないペプチドは、生物活性ペプチドではない。例えば、ペプチドリンカーは、例えば単独で使用される場合、それがそれ自身の生物学的機能または活性を有しない限り、生物活性ペプチドではない。
生物活性ペプチドは、グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)受容体アゴニストを含む。
「グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)受容体」(GLP1Rとも称される)という用語は、1つの細胞外ドメインおよび1つの膜貫通ドメインを含む、膵臓におけるベータ細胞上および脳のニューロン上に見出される受容体タンパク質である。細胞外ドメインは、GLP-1のC末端ヘリックスに結合し得、膜貫通ドメインは、GLP-1のN末端領域に結合し得る。GLP-1受容体は、インスリン分泌を増強することによって血糖レベルの制御に関わる。脳において発現される場合、GLP-1受容体は、食欲の制御にも関わり得る。
本明細書において使用される「グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)受容体アゴニスト」または「GLP-1受容体アゴニスト」という用語は、GLP-1受容体に結合し得かつ活性化し得る分子を指す。GLP-1受容体アゴニストは、天然リガンドと同程度であるまたはその部分的である大きさのGLP-1受容体応答を引き出し得る。
本明細書において使用される「クリアランス改変部分」または「CRM」という用語は、1種または複数の薬物動態(PK)特性(例えば、インビボにおける半減期を増加させること)を変更し得る部分を指す。CRMの例は、限定されることなく、スクシンイミジル環の加水分解の速度を増加させ得、逆マイケル反応の速度を低下させ得または最小限に抑え得、したがって、薬物の喪失の速度、ならびに生物活性ペプチドから他のチオール含有タンパク質および小分子へのリンカー基の喪失の速度を低下させ得るまたは最小限に抑え得る、脂肪酸、ポリエチレングリコール(PEG)、グルクロン酸または他の糖類ベースのリンカー、極性のある、正に帯電したまたは負に帯電した基を含み得る。
本明細書において使用される「CRM残基」とは、CRMにコンジュゲートされるアミノ酸残基を指す。
本明細書において使用される「コンジュゲート」という用語は、1つの物理的実体を形成するために一緒に接合された2種以上の分子の結果としての化合物を指す。例えば、本開示のコンジュゲートは、一緒に接合されたポリペプチドおよび1種または複数のクリアランス改変部分の結果としての化合物を意味する。分子は、共有結合、非共有結合、リンカー、化学修飾、もしくはタンパク質融合によって、または当業者に公知の任意の手段によって一緒に付着し得る。好ましくは、分子は、共有結合によって一緒に付着し得る。接合は、永続的または可逆的であり得る。一部の実施形態において、ある特定の切断可能なまたは切断不能な連結が含まれ得る。
GLP-1受容体アゴニストへのCRMのコンジュゲーションは、GLP-1受容体アゴニストの半減期を延長し得るものの、それは、GLP-1受容体アゴニストの生物学的活性に悪影響も及ぼし得、コンジュゲートされていない対応物よりもそれを活性が低い状態にする。例えば、コンジュゲートしたGLP-1誘導体であるセマグルチドは、有意に延長した半減期を有するが、そのコンジュゲートしていない対応物と比べて、ヒト血清アルブミン(HSA)の存在下でGLP-1受容体結合の、939分の1への減少を被る(J.Med.Chem.2015,58,7370-7380)。
しかしながら、GLP-1受容体アゴニストを含むある特定のCRMコンジュゲートポリペプチドは、CRMが、そのC末端に付着したペプチドリンカー上にてGLP-1受容体アゴニストの外側でコンジュゲートされた場合、延長した半減期および保持された生物学的活性の両方を有し得ることが本発明者らによって予想外に見出されている。興味深いことに、GLP-1受容体アゴニストのC末端とコンジュゲーション部位との間の距離は特に重要であることが本発明者らによって見出されている。ペプチドリンカー上でのCRMコンジュゲーションが、GLP-1受容体アゴニストのC末端に近い位置にある場合、それは生物学的活性を有意に低下させると考えられ、それはGLP-1受容体アゴニスト自体上でのコンジュゲーションよりもさらにはるかに低いことがある。しかしながら、コンジュゲーションが、GLP-1受容体アゴニストのC末端から十分に離れた位置にある場合には、CRMコンジュゲートGLP-1受容体アゴニストは、延長した半減期および保持された生物学的活性の両方を有し得る。そのような予想外の効果は、ある特定のGLP-1受容体アゴニストおよびある特定のCRMを用いて見出される。
ある特定の実施形態において、第1のCRM残基は、GLP-1受容体アゴニストのC末端アミノ酸残基から少なくとも10、15、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、35、38、40、45、46、50、55、58、60、65、70、75、または78個の残基(CRM残基を除外して)離れている。ある特定の実施形態において、第1のCRM残基とGLP-1受容体アゴニストのC末端アミノ酸との間の距離は、10~120、15~120、20~120、25~120、30~120、31~120、32~120、33~120、34~120、35~120、36~120、37~120、38~120、39~120、40~120、30~80、31~80、32~80、33~80、34~80、35~80、36~80、37~80、38~80、39~80、または40~80である。
ある特定の実施形態において、ポリペプチドコンジュゲートにおけるGLP-1受容体アゴニストは、多くとも70、60、または50個のアミノ酸残基の長さを有する。ある特定の実施形態において、ポリペプチドコンジュゲートにおけるGLP-1受容体アゴニストは、多くとも49、48、47、46、45、44、43、42、41、40、39、38、37、36、35、34、33、32、31、または30個のアミノ酸残基の長さを有する。
ある特定の実施形態において、ポリペプチドコンジュゲートにおけるGLP-1受容体アゴニストは、本開示において提供されるGLP-1を含む、または本開示において提供されるGLP-1である。一部の実施形態において、本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートにおけるGLP-1は、配列番号1、3、5、7、8、10、12、13、15、17、18、20、22、23、25、27、28、30、32、33、35、36、38、40~44、および184からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。ある特定の実施形態において、ポリペプチドコンジュゲートにおけるGLP-1は、配列番号3(8Aib、34R、36G)または配列番号8(8Aib、22E、34R、36G)のアミノ酸配列を含むまたはそれからなる。
いかなる理論によっても拘束されることを望むことなく、GLP-1へのCRM(または脂肪酸)コンジュゲーションは、HSAの存在下でその活性を低下させ得ると思われる。例えば、GLP-1活性の低下はセマグルチドに関して報告されており、それは、GLP-1(8Aib、36R)のK26にコンジュゲートした脂肪酸を有し、HSAの存在下で、そのコンジュゲートされていない対応物と比較して活性の有意な低下を示した。HSAはヒト血中に存在し、生理学的条件下で不可避であることから、HSAの存在下におけるGLP-1受容体アゴニスト活性の低下は、タンパク質コンジュゲートの治療活性を損なわせると思われる。しかしながら、本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートの一部は、CRMコンジュゲーションにもかかわらず、HSAの存在下でGLP-1活性のほとんどを保持し得る。そのような実施形態において、本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートはモノコンジュゲートしており、生物活性ペプチド(例えば、GLP-1)にではなく、ペプチドリンカーにコンジュゲートしたCRMを有する。
これらの実施形態の一部において、本明細書において提供されるそのようなモノコンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートは、ペプチドリンカーを有せずかつGLP-1上でコンジュゲートしたCRMを有する比較ポリペプチドコンジュゲートと比較して、HSAの存在下でGLP-1受容体アゴニスト活性の増加を有する。ある特定の実施形態において、HSAの存在下におけるGLP-1受容体アゴニスト活性は、当技術分野において公知の、cAMPアッセイ等の無細胞アッセイまたはレポーター細胞アッセイ等の細胞ベースのアッセイいずれかにおける、GLP-1受容体活性化に対するインビトロアッセイにおいて決定され得る。ある特定の実施形態において、比較ポリペプチドコンジュゲートはセマグルチドである。ある特定の実施形態において、本明細書において提供されるモノコンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートは、同じまたは同等のアッセイにおいて決定される、ヒト血清アルブミン(HSA)の存在下におけるセマグルチドのものの50%以下(または40%、30%、20%、10%、5%、もしくは3%以下)のEC50で、HSAの存在下でGLP-1受容体を活性化する。ある特定の実施形態において、本明細書において提供されるモノコンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートは、同じまたは同等のアッセイにおいて決定される、HSAの非存在下におけるセマグルチドのものに匹敵する(例えば、その20%~300%の)EC50で、HSAの非存在下でGLP-1受容体を活性化する。ある特定の実施形態において、ヒト血清アルブミン(HSA)の量は、GLP-1受容体活性化に対するHSA結合の影響についての査定を可能にする。ある特定の実施形態において、GLP-1受容体活性化に対するインビトロアッセイは、少なくとも0.5%、1%、1.2%、1.5%、1.8%、または2%HSAの存在下で行われる。
ある特定の実施形態において、本明細書において提供されるモノコンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートは、同じまたは同等のアッセイにおいて決定される、セマグルチドのものに匹敵する(例えば、その約70%~約500%の)結合アフィニティー(KD)で、HSAに結合する。
ある特定の実施形態において、本明細書において提供されるモノコンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートは、同等のインビボ調査条件下でおよび同じタイプの実験動物において決定される、セマグルチド等、ペプチドリンカーを有せずかつGLP-1上でコンジュゲートしたCRMを有する比較ポリペプチドコンジュゲートと比較して、少なくとも同等の終末相半減期を有する。終末相半減期決定のための適切な動物は、例えばマウス、ラット、ミニブタ、またはサルを含む。ある特定の実施形態において、終末相半減期は、治療効力を提供するのに適切な用量での、単回投薬の静脈内投与または皮下投与または経口投与の後に、適切な動物において決定される。
ある特定の実施形態において、ポリペプチドコンジュゲートは、第2のCRM残基にコンジュゲートした第2のCRMをさらに含む。言い換えれば、本開示は、二重コンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートも提供する。第2のCRMコンジュゲーションは、ポリペプチドコンジュゲートの半減期をさらに延長し得ることが本発明者らによって予想外に見出されている。ある特定の実施形態において、第1および第2のCRMコンジュゲーションの両方を有する二重コンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートは、1つのみのCRMコンジュゲーションを有する対応するポリペプチドコンジュゲート(例えば、セマグルチド)よりも少なくとも1倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍である、またはさらに長い延長した半減期を有し得る。
第2のCRM残基は、任意の適切な位置にあり得る。ある特定の実施形態において、第2のCRM残基は、GLP-1受容体アゴニスト内またはペプチドリンカー内にある。
ある特定の実施形態において、第2のCRM残基は、GLP-1ペプチドのK26にある。GLP-1ペプチド上での2つの脂肪酸部分とのコンジュゲーションは、活性を有意に低下させ得るまたはコンジュゲートしたGLP-1ペプチドを無効の状態にさらにし得ることが報告されている。したがって、GLP-1(例えば、K26)上、およびGLP-1ペプチドのC末端から十分に離れた位置におけるペプチドリンカー上の両方でのコンジュゲーションは、HSAの存在下におけるGLP-1ポリペプチドの生物学的活性に対する脂肪酸コンジュゲーションの負の影響を最小限に抑え得ることが本発明者らによって予想外に見出されている。
これらの実施形態の一部において、本明細書において提供されるそのような二重コンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートは、ペプチドリンカーを有せずかつGLP-1上でコンジュゲートしたCRMを有する比較ポリペプチドコンジュゲートと比較して、HSAの存在下で同等のまたは許容されるGLP-1受容体アゴニスト活性を有する。ある特定の実施形態において、本明細書において提供される二重コンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートは、同じまたは同等のアッセイにおいて決定される、HSAの存在下における、セマグルチド等、ペプチドリンカーを有せずかつGLP-1上でコンジュゲートしたCRMを有する比較ポリペプチドコンジュゲートのものの2000%以下(または1500%、1000%、900%、800%、700%、600%、もしくは500%以下)のEC50で、HSAの存在下でGLP-1受容体を活性化する。ある特定の実施形態において、本明細書において提供される二重コンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートは、同じまたは同等のアッセイにおいて決定される、セマグルチド等、ペプチドリンカーを有せずかつGLP-1上でコンジュゲートしたCRMを有する比較ポリペプチドコンジュゲートのものに匹敵する(例えば、その500%、400%、300%、もしくは200%以下の、またはさらにそれ未満の)EC50で、HSAの非存在下でGLP-1受容体を活性化する。ある特定の実施形態において、本明細書において提供される二重コンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートは、HSAの存在下において第1のEC50で、およびHSAの非存在下において第2のEC50でGLP-1受容体を活性化し、第1のEC50は第2のEC50よりも高いが、第2のEC50のものの1000倍以下であり、例えば第1のEC50(HSAの存在下における)は、第2のEC50(HSAの非存在下における)の900倍、800倍、700倍、600倍、または500倍以下である。ある特定の実施形態において、HSAは、GLP-1受容体活性化に対するHSA結合の影響についての査定を可能にする適切な量で、GLP-1受容体活性化に対するインビトロアッセイに存在する。ある特定の実施形態において、GLP-1受容体活性化に対するインビトロアッセイは、GLP-1受容体活性化に対するHSA結合の影響についての査定を可能にする適切な量のヒト血清アルブミン(HSA)の存在下で行われる。ある特定の実施形態において、GLP-1受容体活性化に対するインビトロアッセイは、少なくとも0.5%、1%、1.2%、1.5%、1.8%、または2%HSAの存在下で行われる。
ある特定の実施形態において、本明細書において提供される二重コンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートは、同じまたは同等のアッセイにおいて決定される、セマグルチド等、ペプチドリンカーを有せずかつGLP-1上でコンジュゲートしたCRMを有する比較ポリペプチドコンジュゲートのものよりも有意に低い(例えば、その50%、40%、30%、または20%以下の)KD値によって表される、より高い結合アフィニティーでHSAに結合する。
ある特定の実施形態において、本明細書において提供される二重コンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートは、ペプチドリンカーを有せずかつ生物活性ペプチド(例えば、GLP-1)上でコンジュゲートしたCRMを有する比較ポリペプチドコンジュゲートと比較して増強した薬物動態特性を有し、薬物動態特性は、対象への治療有効用量の投与の後にポリペプチドコンジュゲートの血中濃度を測定することによって決定される。
ある特定の実施形態において、本明細書において提供される二重コンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートは、同等のインビボ調査条件下でおよび同じタイプの実験動物において決定される、セマグルチド等、ペプチドリンカーを有せずかつGLP-1上でコンジュゲートしたCRMを有する比較ポリペプチドコンジュゲートのものよりも少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、100%、120%、150%、180%、200%、300%、または400%の終末相半減期の増加を有する。終末相半減期決定のための適切な動物は、例えばマウス、ラット、ミニブタ、またはサルを含む。ある特定の実施形態において、終末相半減期は、治療効力を提供するのに適切な用量での、単回投薬の静脈内投与または皮下投与の後に、適切な動物において決定される。
ある特定の実施形態において、本明細書において提供される二重コンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートは、同等のインビボ調査条件下でおよび同じタイプの実験動物において決定される、セマグルチド等、ペプチドリンカーを有せずかつGLP-1上でコンジュゲートしたCRMを有する比較ポリペプチドコンジュゲートのものよりも少なくとも約50%長い(60%、70%、80%、90%、100%、120%、150%、180%、200%、300%、または400%長い)期間、ポリペプチドコンジュゲートに対する治療ウィンドウ内にとどまる血中または血漿または血清濃度を有する。本明細書において使用される「治療ウィンドウ」という用語は、許容されない毒性を有することなく、処置される対象となる病態に対して治療的有益性または効力を提供する、血中または血漿または血清におけるポリペプチドコンジュゲートの濃度レベルの域を意味する。濃度レベルの域は、治療応答をもたらす最小濃度から、治療応答を提供するが許容されない毒性を誘導することのない最大濃度であり得る。
ある特定の実施形態において、本明細書において提供される二重コンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートは、同等のインビボ調査条件下でおよび同じタイプの実験動物において決定される、セマグルチド等、ペプチドリンカーを有せずかつGLP-1上でコンジュゲートしたCRMを有する比較ポリペプチドコンジュゲートと比較して、治療効力の延長した継続期間を提供する。そのような延長した治療効力は、時間応答曲線に対する曲線下面積(AUC)によって特徴付けされ得、それは、代謝性病態を有する対象(例えば、疾患モデル動物)において意図される治療効果を提供するのに適切である単回投薬の後または反復投薬の後にプロットされ得る。延長した治療効力継続期間は、治療応答の継続期間によっても特徴付けされ得る。
ある特定の実施形態において、治療応答は、体重の低下、食物摂取量の低下、またはグルコースレベルの低下(空腹時グルコースレベルまたは非空腹時グルコースレベル)を含む。ある特定の実施形態において、本明細書において提供される二重コンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートは、同等のインビボ調査条件下でおよび同じタイプの実験動物において決定される、セマグルチド等、ペプチドリンカーを有せずかつGLP-1上でコンジュゲートしたCRMを有する比較ポリペプチドコンジュゲートのものよりも少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、100%、120%、150%、180%、200%の、時間応答曲線に対するAUCの増加を有する。ある特定の実施形態において、本明細書において提供される二重コンジュゲートしたポリペプチドコンジュゲートは、同等のインビボ調査条件下でおよび同じタイプの実験動物において決定される、セマグルチド等、ペプチドリンカーを有せずかつGLP-1上でコンジュゲートしたCRMを有する比較ポリペプチドコンジュゲートのものよりも少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、100%、120%、150%、180%、200%、300%、または400%の、治療応答の継続期間の増加を有する。ある特定の実施形態において、治療応答に対する実験動物は、db/dbマウスまたは食餌誘導性肥満(DIO)動物等の疾患モデル動物である。
GLP-1受容体アゴニスト
GLP-1受容体アゴニストは、受容体の天然リガンド、および天然リガンドのものに匹敵するまたはその少なくとも30%、40%、もしくは50%のアゴニスト活性を呈する人工的に設計されたまたは改変された分子の両方を含み得る。ある特定の実施形態において、GLP-1受容体アゴニストは、天然GLP-1のアミノ酸配列、オキシントモジュリン、エキセンディン-4、エキセナチド、ベイナグルチド、エフペグレナチド、ラングレナチド〔langlenatide〕、セマグルチド、タスポグルチド、ペガパモズチド、リラグルチド、アルビグルチド、デュラグルチド、またはリキシセナチドを含む。
ある特定の実施形態において、GLP-1受容体アゴニストはGLP-1を含む。
本明細書において使用される「グルカゴン様ペプチド-1」または「GLP-1」という用語は、天然GLP-1ペプチド、ならびにその機能的変種、フラグメント、融合体、誘導体、および模倣体等のすべてのその機能的形態を広く包含することが意図される。
本明細書において使用される「天然GLP-1ペプチド」という用語は、その配列が配列番号1に明記される天然ヒトグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1(7~37))を指す。本明細書において使用するとき、配列番号1(すなわち、GLP-1(7~37))における特定のアミノ酸残基に言及する場合、GLP-1(1~37)の番号付けに従う。言い換えれば、配列番号1はGLP-1(7~37)に対応し、したがって、配列番号1における1番目の残基(ヒスチジン(H)である)は、それがGLP(1~37)における7番目の残基に対応することを意味する7Hと称され;配列番号1における31番目の残基(グリシン(G)である)は、GLP(1~37)における37番目の残基に対応することを意味する37Gと称される。
天然GLP-1ペプチドの機能的形態は、天然GLP-1ペプチドのものに匹敵するまたはその少なくとも20%(または少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%)のレベルで、GLP-1受容体を活性化し得る。GLP-1受容体の活性化は、典型的に、当技術分野において公知であるように、インスリン分泌刺激作用または他の生理学的効果をもたらすシグナル変換経路を開始する。天然GLP-1ペプチドの機能的形態は、配列番号1と比べて、1つまたは複数の置換、付加、または欠失を含有し得る。天然GLP-1ペプチドの多くの機能的形態、例えば、限定されることなく、リラグルチド、セマグルチド、デュラグルチド、アルビグルチド、およびその開示全体が本明細書に組み入れられるWO2000055203A1、WO98/08871、WO2006/097537に開示されるものが当技術分野において公知である。
ある特定の実施形態において、本明細書において提供されるGLP-1は、配列番号1と少なくとも70%(例えば、少なくとも71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、100%)の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、一方で配列番号1の実質的な生物学的活性を保持する。
ある特定の実施形態において、GLP-1は、配列番号1と比べて多くとも9、8、7、6、5、4、3、または2個の変異(例えば、付加、欠失、置換)を含み、一方で配列番号1の実質的な生物学的活性を保持する。ある特定の実施形態において、GLP-1は、配列番号1と比べて少なくとも2、3、4、5、6、7、8、または9個の変異(例えば、付加、欠失、置換)を含み、一方で配列番号1の実質的な生物学的活性を保持する。
当業者であれば、様々なアミノ酸置換、例えば保存的アミノ酸置換は、必ずしもその活性を減少させることなく、本明細書に記載されるポリペプチドフラグメントのいずれかの配列において行われ得ることを解するであろう。アミノ酸置換の例は、その対応するD-アミノ酸の代わりにL-アミノ酸を置換すること、チオール含有側鎖を有するホモシステインもしくは他の非天然アミノ酸の代わりにシステインを置換すること、アミノ含有側鎖を有するホモリジン、ジアミノ酪酸、ジアミノプロピオン酸、オルニチン、もしくは他の非天然アミノ酸の代わりにリジンを置換すること、またはノルバリンもしくは同様のものの代わりにアラニンを置換することを含む。
様々な置換が天然GLP-1ペプチドに導入されており、その生物学的活性を保持し得るまたはさらに向上させ得ることが示されている。ある特定の実施形態において、GLP-1は、A8、G22、Q23、E27、K26、A30、K34、R36、およびH7、ならびに/またはその任意の組み合わせからなる群から選択される位置における1つまたは複数の変異を含むまたはそれからなる。例えば、A8における置換は、該残基におけるDPP4酵素的切断を阻止するのに有用であり、G22における置換は、活性および溶解度を向上させるのに望ましく、ならびにR36における置換は、免疫原性を低下させるのに有用であると思われる。これらの位置における置換の例は、限定されることなく、H7IA、H7IPA、A8G、A8S、A8V、A8Aib、A8T、A8I、A8L、G22E、K34R、R36G、ならびにその全体によって本明細書に組み入れられる米国特許第8,273,854号に記載される置換を含む。ある特定の実施形態において、1つまたは複数の置換は保存的置換を含む。本明細書において使用するとき、GLP-1における残基の番号付けは、残基7がヒスチジン(H7、すなわち配列番号1における最初の残基)であり、残基37がグリシン(G37、すなわち配列番号1における最後の残基)であるGLP-1(7~37)としても知られる、配列番号1に明記される31アミノ酸配列を参照して言及される。
ある特定の実施形態において、GLP-1は、A8G、A8S、A8V、A8Aib、A8T、A8I、およびA8Lからなる群から選択されるA8の置換を含む。ある特定の実施形態において、GLP-1はG22Eの置換を含む。ある特定の実施形態において、GLP-1はR36Gの置換を含む。ある特定の実施形態において、GLP-1は、H7IAまたはH7IPAであるH7の置換を含む。ある特定の実施形態において、GLP-1は、K34RであるK34の置換を含む。
ある特定の実施形態において、GLP-1は、H7、A8、G22、K34、およびR36、またはその任意の組み合わせからなる群から選択される位置における1つまたは複数の置換を含むまたはそれからなる。ある特定の実施形態において、GLP-1は、H7IA、H7IPA、A8G、A8Aib、K34R、G22E、およびR36G、またはその任意の組み合わせからなる群から選択される位置における1つまたは複数の置換を含むまたはそれからなる。
ある特定の実施形態において、GLP-1は、A8Aib、K26R、G22E、K34R、およびR36G、またはその任意の組み合わせからなる群から選択される1つまたは複数の置換を含むまたはそれからなる。
ある特定の実施形態において、GLP-1は、XEGTFTSDVSSYLEX2223AAX2627FIX30WLVX34GX36G(配列番号2)のアミノ酸配列を含み、式中:XはH、イミダゾール-4-アセテート(IA)、またはイミダゾールプロピオン酸(IPA)であり;XはA、G、S、V、Aib、T、I、またはLであり;X22はGまたはEであり;X23はQ、C、またはKであり;X26はK、R、またはCであり;X27はE、K、またはCであり;X30はA、C、またはKであり;X34はR、K、またはCであり、X36はRまたはGである。
ある特定の実施形態において、XはHであり、XはGまたはAibであり、X22はGまたはEであり;X23はQ、C、またはKであり;X26はK、R、またはCであり;X27はE、K、またはCであり;X30はA、C、またはKであり;X34はK、R、またはCであり、X36はRまたはGである。
ある特定の実施形態において、GLP-1は、配列番号1、3~44、および184からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。
ある特定の実施形態において、GLP-1は、多くとも1つのリジン残基を含む。ある特定の実施形態において、GLP-1は、多くとも1つのシステイン残基を含む。
ある特定の実施形態において、GLP-1は、
配列番号1(WT GLP-1)
配列番号3(8Aib、34R、36G)、
配列番号5(8Aib、26R、27K、34R、36G)、
配列番号7(8Aib、26R 34R、36G)、
配列番号8(8Aib、22E、34R、36G)、
配列番号10(8Aib、22E、26R、27K、34R、36G)、
配列番号12(8Aib、22E、26R、34R、36G)、
配列番号13(8Aib、34R)、
配列番号15(8Aib、26R、27K、34R)、
配列番号17(8Aib、26R、34R)、
配列番号18(8Aib、22E、34R)、
配列番号20(8Aib、22E、26R、27K、34R)、
配列番号22(8Aib、22E、26R、34R)、
配列番号23(8G、34R、36G)、
配列番号25(8G、26R、27K、34R、36G)、
配列番号27(8G、26R、34R、36G)、
配列番号28(8G、22E、34R、36G)、
配列番号30(8G、22E、26R、27K、34R、36G)、
配列番号32(8G、22E、26R、34R、36G)、
配列番号33(8G、34R)、
配列番号35(8G、26R、34R)、
配列番号36(8G、22E、34R)、
配列番号38(8G、22E、26R、27K、34R)、
配列番号40(8G、22E、26R、34R)、
配列番号41(8G、22E、36G)、
配列番号42(8G、36G)
配列番号43(8G、22E)、および
配列番号44(8G)
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。
ある特定の実施形態において、GLP-1は、
配列番号3(8Aib、34R、36G)、
配列番号4(8Aib、26C、34R、36G)、
配列番号5(8Aib、26R、27K、34R、36G)、
配列番号6(8Aib、27C、34R、36G)、
配列番号8(8Aib、22E、34R、36G)
配列番号9(8Aib、22E、26C、34R、36G)、
配列番号10(8Aib、22E、26R、27K、34R、36G)、
配列番号11(8Aib、22E、27C、34R、36G)、
配列番号13(8Aib、34R)、
配列番号14(8Aib、26C、34R)、
配列番号15(8Aib、26R、27K、34R)、
配列番号16(8Aib、27C、34R)、
配列番号18(8Aib、22E、34R)、
配列番号19(8Aib、22E、26C、34R)、
配列番号20(8Aib、22E、26R、27K、34R)、
配列番号21(8Aib、22E、27C、34R)、
配列番号23(8G、34R、36G)、
配列番号24(8G、26C、34R、36G)、
配列番号25(8G、26R、27K、34R、36G)、
配列番号26(8G、27C、34R、36G)、
配列番号28(8G、22E、34R、36G)、
配列番号29(8G、22E、26C、34R、36G)、
配列番号30(8G、22E、26R、27K、34R、36G)、
配列番号31(8G、22E、27C、34R、36G)、
配列番号33(8G、34R)
配列番号34(8G、26C、34R)、
配列番号36(8G、22E、34R)、
配列番号37(8G、22E、26C、34R)、
配列番号38(8G、22E、26R、27K、34R)、
配列番号39(8G、22E、27C、34R)、および
配列番号184(8Aib、22E、26C、34R、36G)
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。
ある特定の実施形態において、GLP-1は、配列番号7、8、12、32、および184からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。
ある特定の実施形態において、GLP-1は、配列番号3、4、8、28、29、および184からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。
ある特定の実施形態において、GLP-1は、配列番号3、8、および28からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。
ある特定の実施形態において、GLP-1は、配列番号7、12、および32からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。
ある特定の実施形態において、GLP-1は、配列番号4、29、および184からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。
ある特定の実施形態において、GLP-1は、配列番号7および32からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。
ペプチドリンカー
ポリペプチドコンジュゲートにおいて、GLP-1受容体アゴニストは、ペプチドリンカーのN末端に付着される。GLP-1受容体アゴニストは、例えばペプチド結合等の共有結合等、直接連結を介してペプチドリンカーに付着され得る。
ペプチドリンカーは、ペプチド結合によって一緒に連結されたアミノ酸残基から構成され得る。ペプチドリンカーは、1つまたは複数の非天然アミノ酸をさらに含み得る。
ある特定の実施形態において、ペプチドリンカーは、少なくとも10個のアミノ酸残基(例えば、少なくとも15、20、24、40、50、60、70、または80個のアミノ酸残基)の長さを有する。ある特定の実施形態において、ポリペプチドリンカーは、10~120、15~120、20~120、25~120、30~120、31~120、32~120、33~120、34~120、35~120、36~120、37~120、38~120、39~120、40~120、20~80、30~80、31~80、32~80、33~80、34~80、35~80、36~80、37~80、38~80、39~80、または40~80個のアミノ酸残基の長さを有する。ある特定の実施形態において、ポリペプチドリンカーは、12~80、20~60、30~60、30~50、30~40、40~50、30~45、または35~45個のアミノ酸残基の長さを有する。
ある特定の実施形態において、ペプチドリンカーは12~80個のアミノ酸残基の長さを有する。
任意の適切なポリペプチドリンカーが使用され得る。例えば、ポリペプチドリンカーは、アミノ酸グリシン(G)、セリン(S)、アラニン(A)、メチオニン(M)、アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、システイン(C)、およびリジン(K)から選択されるアミノ酸残基を含み得るまたはそれからなり得る。一部の実施形態において、ポリペプチドリンカーは、グリシンおよびアラニン等、立体障害のないアミノ酸の大多数から構成され得る。一部の実施形態において、リンカーは、ポリグリシン、ポリアラニン、グリシンとアラニンとの組み合わせ(ポリ(Gly-Ala)等)、またはグリシンとセリンとの組み合わせ(ポリ(Gly-Ser)等)である。
ある特定の実施形態において、ペプチドリンカーは、CRM残基を除いて、G、Q、A、E、P、S、およびTからなる群から選択されるアミノ酸残基からなる。
ある特定の実施形態において、ペプチドリンカーは、CRM残基を除いて、リピート配列の1つまたは複数のリピートを含むまたはそれからなる。ある特定の実施形態において、ペプチドリンカーは、リピート配列の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、もしくは30リピートの、または上で挙げられる任意の2つの数によって規定される任意の数の範囲内のリピートを含むまたはそれからなる。
ある特定の実施形態において、リピート配列は、G、Q、A、E、P、T、およびSからなる群から選択される多くとも4、5、または6種のタイプのアミノ酸残基を含むまたはそれからなる。ある特定の実施形態において、リピート配列は、G、Q、A、E、P、およびSからなる群から選択される多くとも4、5、または6種のタイプのアミノ酸残基を含むまたはそれからなる。ある特定の実施形態において、リピート配列はQを含む。ある特定の実施形態において、リピート配列は、Qと、G、A、E、P、およびSからなる群から選択される多くとも3、4、または5種のタイプのアミノ酸残基とからなる。
ある特定の実施形態において、リピート配列は、G、Q、A、E、およびPからなる。ある特定の実施形態において、リピート配列は、G、Q、A、およびPからなる。
ある特定の実施形態において、リピート配列は、配列番号45~75およびGSからなる群から選択される配列を含むまたはそれからなる。
ある特定の実施形態において、ポリペプチドリンカーは、1種を上回るリピート配列を含むまたはそれからなる。例えば、ポリペプチドリンカーは、2、3、または4種の異なるリピート配列を含むまたはそれからなる。ある特定の実施形態において、ポリペプチドリンカーは、異なるリピート配列の逐次または縦列リピートを含むまたはそれからなる。
ある特定の実施形態において、ポリペプチドリンカーは、(リピート1)r(リピート2)s(リピート3)x(リピート4)yを含みまたはそれからなり、式中:
リピート1、リピート2、リピート3、およびリピート4は、ペプチド結合を介してまたは1つもしくは複数のアミノ酸残基を介して連結され;
リピート1、リピート2、リピート3、およびリピート4は、独立して、配列番号45~75およびGSからなる群から選択される配列を含みまたはそれからなり、
r、s、x、およびyは同時に0ではないという条件で、r、s、x、およびyは、独立して0~30(例えば、0~29、0~28、0~27、0~26、0~25、0~24、0~23、0~22、0~21、0~20、0~19、0~18、0~17、0~16、0~15、0~14、0~13、0~12、0~11、0~10、0~9、0~8、0~7、0~6、0~5、0~4、0~3、0~2、または0~1)から選択される整数である。
ある特定の実施形態において、xおよびyは0であり、rおよびsは、独立して1~30(例えば、1~29、1~28、1~27、1~26、1~25、1~24、1~23、1~22、1~21、1~20、1~19、1~18、1~17、1~16、1~15、1~14、1~13、1~12、1~11、1~10、1~9、1~8、1~7、1~6、1~5、1~4、1~3、または1~2)から選択される整数であり、リピート1およびリピート2は、
a)リピート1は配列番号45の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる;
b)リピート1は配列番号47の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる;
c)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号47の配列を含むまたはそれからなる;
d)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号45の配列を含むまたはそれからなる;
e)リピート1は配列番号49の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる;
f)リピート1は配列番号70の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる;
g)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号68の配列を含むまたはそれからなる;および
h)リピート1は配列番号70の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号47の配列を含むまたはそれからなる
からなる群から選択される組み合わせである。
ある特定の実施形態において、r、x、およびyは0であり、sは、1~30(例えば、1~29、1~28、1~27、1~26、1~25、1~24、1~23、1~22、1~21、1~20、1~19、1~18、1~17、1~16、1~15、1~14、1~13、1~12、1~11、1~10、1~9、1~8、1~7、1~6、1~5、1~4、1~3、または1~2)から選択される整数であり、リピート1は配列番号45の配列を含むまたはそれからなる。
ある特定の実施形態において、yは0であり、r、s、およびxは、独立して1~30(例えば、1~29、1~28、1~27、1~26、1~25、1~24、1~23、1~22、1~21、1~20、1~19、1~18、1~17、1~16、1~15、1~14、1~13、1~12、1~11、1~10、1~9、1~8、1~7、1~6、1~5、1~4、1~3、または1~2)から選択される整数であり、リピート1、リピート2、およびリピート3は、
a)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号49の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる;
b)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号47の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる;
c)リピート1は配列番号70の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号47の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる;
d)リピート1は配列番号70の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号47の配列を含むまたはそれからなる、
e)リピート1は配列番号45の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号58の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる、
f)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号68の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号45の配列を含むまたはそれからなる、
g)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号45の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる、および
h)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号45の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号68の配列を含むまたはそれからなる
からなる群から選択される組み合わせである。
ある特定の実施形態において、r、s、x、およびyは、独立して1~30(例えば、1~29、1~28、1~27、1~26、1~25、1~24、1~23、1~22、1~21、1~20、1~19、1~18、1~17、1~16、1~15、1~14、1~13、1~12、1~11、1~10、1~9、1~8、1~7、1~6、1~5、1~4、1~3、または1~2)から選択される整数であり、リピート1、リピート2、リピート3、およびリピート4は、
a)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号50の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号47の配列を含みまたはそれからなり、リピート4は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる、
b)リピート1は配列番号45の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号68の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号45の配列を含みまたはそれからなり、リピート4は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる、
c)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号68の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号45の配列を含みまたはそれからなり、リピート4は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる、
d)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号58の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート4は配列番号45の配列を含むまたはそれからなる、および
e)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号45の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号69の配列を含みまたはそれからなり、リピート4は配列番号68の配列を含むまたはそれからなる
からなる群から選択される組み合わせである。
ある特定の実施形態において、ペプチドリンカーは、1つの残基がCRM残基によって置換されているという点を除いて、配列番号76~89からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。
ある特定の実施形態において、ペプチドリンカーは、配列番号90~117、175、および176からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。
CRM残基
ある特定の実施形態において、ポリペプチドコンジュゲートは、CRMとモノコンジュゲートされ得る。ある特定の実施形態において、第1のCRM残基はリジン残基であり、ポリペプチドコンジュゲートは1つのみのリジン残基を含む。そのような実施形態において、ペプチドリンカーは1つのみのリジン残基を含み、GLP-1受容体アゴニストはリジン残基を含まない。
ある特定の実施形態において、ポリペプチドコンジュゲートにおける単一の生物活性ペプチドはGLP-1を含み、天然GLP-1配列に見出される天然に存在する残基、すなわちK26およびK34は、非リジン残基に置換され得る。ある特定の実施形態において、GLP-1は、K26R、K26Q、K26A、K26G、K26H、K26S、およびK26Tからなる群から選択されるK26の置換を含む。ある特定の実施形態において、GLP-1は、K34R、K34Q、K34A、K34G、K34H、K34S、およびK34Tからなる群から選択されるK34の置換を含むまたはさらに含む。ある特定の実施形態において、K26の置換はK26RおよびK26Qから選択され、かつ/またはK34における置換はK34RおよびK34Qから選択される。本明細書を通して、K残基はGLP-1に存在するとき、Kの位置は、GLP-1(1~37)のアミノ酸配列を参照して識別される。例えば、K26は、GLP-1(1~37)のアミノ酸配列を参照した26番目の位置(GLP-1(7~37)のアミノ酸配列、すなわち配列番号1を参照した20番目の位置に対応する)がKであることを示す。同様に、K34は、GLP-1(1~37)のアミノ酸配列を参照した34番目の位置(GLP-1(7~37)のアミノ酸配列、すなわち配列番号1を参照した28番目の位置に対応する)がKであることを示す。
ある特定の実施形態において、GLP-1は、A8、G22、E27、R36、およびH7、ならびに/またはその任意の組み合わせからなる群から選択される位置における1つまたは複数の付加的な変異をさらに含み得る。ある特定の実施形態において、GLP-1は、K26RおよびK34Rを含む。ある特定の実施形態において、GLP-1は、
配列番号7(8Aib、26R、34R、36G)、
配列番号12(8Aib、22E、26R、34R、36G)、
配列番号17(8Aib、26R、34R)、
配列番号22(8Aib、22E、26R、34R)、
配列番号27(8G、26R、34R、36G)、
配列番号32(8G、22E、26R、34R、36G)、
配列番号35(8G、26R、34R)、および
配列番号40(8G、22E、26R、34R)
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む。
ある特定の実施形態において、第1のCRM残基はシステイン残基であり、ポリペプチドコンジュゲートは1つのみのシステイン残基を含む。そのような実施形態において、ペプチドリンカーは1つのみのシステイン残基を含み、GLP-1受容体アゴニストはシステイン残基を含まない。ある特定の実施形態において、ポリペプチドコンジュゲートにおける単一の生物活性ペプチドポリペプチドはGLP-1を含む。天然GLP-1はいかなるシステイン残基も含有せず、したがって、任意のGLP-1誘導体(本明細書において提供されるものを含む)が、それがシステイン残基を含有しない限りにおいて使用され得る。
ある特定の実施形態において、第1のCRM残基は非天然アミノ酸残基であり、ポリペプチドコンジュゲートは、CRM残基としての1つのみの非天然アミノ酸残基を含む。非天然アミノ酸は、付加的な機能および/または反応性を提供し得る多様な官能基または反応基を含有し得る。本開示の融合ポリペプチドに部分をコンジュゲートする目的に有益である特定の非天然アミノ酸は、アジド、アルキン、アルケン、シクロアルキン、またはハロゲン化物を有する側鎖を有するものを含む。
第1のCRM残基がシステインまたは非天然アミノ酸残基である場合、GLP-1は、配列番号1、3、5、7、8、10、12、13、15、17、18、20、22、23、25、27、28、30、32、33、35、36、38、および40~44からなる群から選択されるアミノ酸配列を含み得る。
ある特定の実施形態において、ポリペプチドコンジュゲートは第2のCRM残基をさらに含む。ある特定の実施形態において、第2のCRM残基はペプチドリンカー内にある。そのような実施形態において、第2のCRM残基は、両CRM残基が適正にコンジュゲートされ得るという限りにおいて、第1のCRM残基から任意の適切な距離にあり得る。ある特定の実施形態において、第2のCRM残基は、GLP-1受容体アゴニスト、例えばGLP-1内にある。ある特定の実施形態において、第2のCRM残基は、天然GLP-1配列に見出される天然に存在する残基、または例えば天然に存在する残基の置換によるもしくは新たな残基の挿入による導入された残基である。
ある特定の実施形態において、第1および第2のCRM残基は両方ともリジン残基であり、ポリペプチドコンジュゲートは2つのみのリジン残基を含む。ある特定の実施形態において、第2のリジン残基はGLP-1内にあり、K23、K26、K27、K30、およびK34からなる群から選択される。ある特定の実施形態において、第2のCRM残基は、天然GLP-1配列に見出される天然に存在する残基、例えばK26またはK34である。ある特定の実施形態において、第2のCRM残基は、導入された残基である。CRM残基は、例えば置換によって、そのような置換がGLP-1のGLP-1Rアゴニスト活性を実質的に減退させない限りにおいて、任意の適切な位置でGLP-1配列に導入され得る。第2のCRM残基は、例えばQ23K、E27K、またはA30Kの置換によって導入され得る。ある特定の実施形態において、GLP-1におけるCRM残基以外のすべてのリジン残基は非リジン残基に置換され、それによりポリペプチドコンジュゲートは、CRM残基を除いて付加的なリジン残基を含まない。例えば、K26が第2のCRM残基である場合には、K34が非リジン残基に置換される、または逆もまた同様である。非リジン残基は当業者によって選択され得、例は、アルギニン(R)、グルタミン(Q)、アラニン(A)、グリシン(G)、ヒスチジン(H)、セリン(S)、またはトレオニン(T)を含む。
第1および第2のCRM残基の両方がリジン残基である場合、GLP-1は、配列番号3、5、8、10、13、15、18、20、23、25、28、30、33、36、および38からなる群から選択されるアミノ酸配列を含み得る。
ある特定の実施形態において、第1および第2のCRM残基は両方ともシステイン残基であり、ポリペプチドコンジュゲートは2つのみのシステイン残基を含む。ある特定の実施形態において、第2のシステイン残基はGLP-1内にある。ある特定の実施形態において、第2のシステイン残基はペプチドリンカー内にある。
ある特定の実施形態において、第1および第2のCRM残基は両方とも非天然アミノ酸残基であり、ポリペプチドコンジュゲートは、CRM残基としての2つのみの非天然アミノ酸残基を含む。
ある特定の実施形態において、GLP-1におけるシステイン残基または非天然アミノ酸残基は、配列番号1と比べて、Q23、K26、E27、A30、およびK34からなる群から選択される位置における置換によって導入される。ある特定の実施形態において、GLP-1におけるシステイン残基またはNNAAは、配列番号1と比べて、K26またはE27の位置における置換によって導入される。ある特定の実施形態において、GLP-1における第2のCRM残基はシステインであり、Q23C、K26C、E27C、A30C、およびK34Cからなる群から選択される位置における置換によって導入される。
第1および第2のCRM残基の両方がシステイン残基である場合、GLP-1は、配列番号4、6、9、11、14、16、19、21、24、26、29、31、34、37、39、および184からなる群から選択されるアミノ酸配列を含み得る。
CRM
ある特定の実施形態において、CRMは、血漿タンパク質結合部分、ポリマー、Fc、ヒト血清アルブミン(HSA)およびその機能的フラグメント、Xten配列、またはPAS配列を含む。ある特定の実施形態において、Xten配列は、その開示がそれらの全体によって組み入れられているWO2007103515、WO2009023270、WO2010091122、WO2011123813、WO2013130683、WO2017146979、WO2011084808、WO2013040093、WO2013122617、WO2014011819、WO2013184216、WO2014164568、WO2015023891、WO2016077505、およびWO2017040344に記載されるアミノ酸配列を有する延長した組み換えポリペプチド配列である。ある特定の実施形態において、「APS」という用語とも互換可能に使用され得る「PAS」という用語は、その開示がその全体によって組み入れられているUS8563521B2に記載される、Ala、Ser、およびPro残基からなるアミノ酸リピートを指す。
ある特定の実施形態において、CRMはアルブミン結合部分を含む。「アルブミン結合部分」という用語は、十分な特異性を有して、好ましくは非共有結合的に、アルブミン(例えば、ヒト血清アルブミン)またはその任意の機能的フラグメントに結合し得る任意の機能的部分を指す。治療用融合ポリペプチド、ポリペプチド、またはポリペプチド複合体に付着したアルブミン結合部分は、典型的に、ヒト血清アルブミンに対する10μMを下回る、好ましくは1pMを下回るアフィニティーを有する。アルブミン結合部分は、限定されることなく、アルブミン結合ドメイン、合成ペプチド由来のアルブミン結合配列、およびアルブミン結合化学部分を含み得る。例えば、アルブミン結合部分は、streptococcalプロテインG由来のアルブミン結合ドメイン、Peptostreptococcus magnusタンパク質PAB由来のアルブミン結合ドメイン、コア配列DICLPRWGCLW(配列番号173)を有するアルブミン結合ペプチドから選択される。アルブミン結合部分であるいくつかの小ペプチドは、J.Biol Chem.277,38(2002)35035-35043に記載されている。別の例として、アルブミン結合部分は、4~40個の炭素原子を含有する線状および分岐状の親油性〔lipohophillic〕部分、シクロペンタノフェナントレン骨格を有する化合物等から選択される。例えば、アルブミン結合部分は、式CH(CHCO-NHCH(COOH)(CHCO-の基であり、式中、vは10~24の整数である。
ある特定の実施形態において、アルブミン結合部分は、*-A-B-C-D-Eの構造、またはその薬学的に許容される塩を含み、式中、A、B、C、D、およびEは、アミド結合を介して相互接続され、Aの*末端は、ポリペプチド複合体上のコンジュゲート可能な残基の反応基に接続され、式中:
Aは、結合、
から選択され、a、b、c、およびdは独立して0~4の整数であり、Rは水素または-COOHであり;
Bは、結合、
から選択され、eは1~4の整数であり、式中、α位はα’位に連結され、
Cは、結合または
であり、Rは-CHSOHまたは-COOHであり、fは1~4の整数であり、nは1~25の整数であり、Bが結合ではない場合には、β’位はβ位に連結され、またはBが結合である場合には、β’位はα’位に連結され;
Dは、結合、
から選択され、gおよびhは独立して0または1であり、RはHまたは-CHCOOHであり、
Bが結合ではなくかつCが結合である場合には、γ’位はβ位に連結され;
Cが結合ではない場合には、γ’位はγ位に連結され;
Bが結合でありかつCが結合である場合には、γ’位はα’位に連結され;
Eは、式:
を有する酸性基であり、
式中、Wは-(CR-を表し、
およびRは、独立して、水素、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシアルキル、アミノ、アミノアルキル、カルボキシル、カルボキシルアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、およびカルボキサミドからなる群から選択され、
はヒドロキシルまたはNRから選択され;
およびRは、独立して、水素、アルキル、ヒドロキシル、および
からなる群から選択され、
lは10~20の整数であり、
Dが結合ではない場合には、δ位はδ’位に連結され、
Cが結合ではなくかつDが結合である場合には、δ位はγ位に連結され、
Bが結合ではなく、Cが結合であり、かつDが結合である場合には、δ位はβ位に連結され、
Aが結合ではなくかつB、C、およびDのすべてが結合である場合には、δ位はα’位に連結されている。
ある特定の実施形態において、CRMはリジン残基にコンジュゲートされ、任意で、リジン残基は、ペプチドリンカー内またはGLP-1内にある。
ある特定の実施形態において、Aは結合である。
ある特定の実施形態において、Aは結合であり、Bは結合または
であり、式中、eは1、2、または3である。ある特定の実施形態において、Aは結合であり、Bは
であり、Cは、
であり、式中、β’位はβ位に連結され、式中、eは1、2、または3であり、fは1、2、または3であり、nは1または2である。ある特定の実施形態において、Dは結合であり、Eは、式:
を有する酸性基である。ある特定の実施形態において、Rは-COOHであり、Rはヒドロキシルである。ある特定の実施形態において、Wは-(CR-を表し、RおよびRは独立して水素であり、lは10~20の整数である。
ある特定の実施形態において、Aは結合であり、Bは結合であり、Cは結合である。
ある特定の実施形態において、Aは結合であり、Bは結合であり、Cは
であり、式中、fは1、2、または3であり、nは1または2である。
ある特定の実施形態において、Aは
であり、式中、aは1、2、または3であり、bは1、2、または3であり、cは1または2である。
ある特定の実施形態において、Aは
であり、Bは
であり、式中、aは1、2、または3であり、bは1、2、または3であり、cは1または2であり、eは1、2、または3であり、式中、α位はα位に連結されている。
ある特定の実施形態において、Aは
であり、Bは
であり、Cは
であり、式中、α位はα’位に連結され、β’位はβ位に連結され、式中、aは1、2、または3であり、bは1、2、または3であり、cは1または2であり、eは1、2、または3であり、fは1、2、または3であり、nは1または2である。
ある特定の実施形態において、Aは
であり、Bは
であり、Cは結合であり、式中、α位はα’位に連結され、式中、aは1、2、または3であり、bは1、2、または3であり、cは1または2であり、eは1、2、または3である。
ある特定の実施形態において、Aは
であり、Bは結合であり、式中、aは1、2、または3であり、bは1、2、または3であり、cは1または2である。
ある特定の実施形態において、Aは
であり、Bは結合であり、Cは
であり、式中、β’位はα’位に連結され、式中、aは1、2、または3であり、bは1、2、または3であり、cは1または2であり、fは1、2、または3であり、nは1または2である。
ある特定の実施形態において、Aは
であり、Bは結合であり、Cは結合であり、式中、aは1、2、または3であり、bは1、2、または3であり、cは1または2である。
ある特定の実施形態において、Dは結合である。
ある特定の実施形態において、Aは
であり、Bは
であり、Cは
であり、Dは結合であり、式中、α位はα’位に連結され、β’位はβ位に連結され、式中、aは1、2、または3であり、bは1、2、または3であり、cは1または2であり、eは1、2、または3であり、fは1、2、または3であり、nは1または2である。
ある特定の実施形態において、Dは
であり、式中、gは0または1であり、hは0または1である。
ある特定の実施形態において、Aは
であり、Bは
または結合であり、Cは結合であり、Dは
であり、Bが結合ではない場合には、α位はα’位に連結され、γ’位はβ位に連結され、またはBが結合である場合には、γ’位はα’位に連結され、式中、aは1、2、または3であり、bは1、2、または3であり、cは1または2であり、eは1、2、または3であり、gは0または1であり、hは0または1である。
ある特定の実施形態において、Dは
である。
ある特定の実施形態において、Aは
であり、Bは
であり、Cは結合または
であり、Dは
であり、式中、α位はα’位に連結され、Cが結合である場合には、γ’位はβ位に連結され、またはCが結合ではない場合、β’位はβ位に連結され、γ’位はγ位に連結され、式中、aは1、2、または3であり、bは1、2、または3であり、cは1または2であり、eは1、2、または3であり、fは1、2、または3であり、nは1または2である。
そのような実施形態において、CRMは、下の式:
の構造(-HOOC-(CH2)16-CO-gGlu-2XADOとも称される、式中、2XADOとは2つの連続したADO部分を意味し、ADOとは8-アミノ-3,6-ジオキサオクタン酸の略である)を含む。
ある特定の実施形態において、CRMはシステイン残基にコンジュゲートされ、任意で、システイン残基は、ペプチドリンカー内またはGLP-1内にある。
ある特定の実施形態において、Aは
であり、Bは
であり、式中、α位はα’位に連結されている。
ある特定の実施形態において、Aは
であり、Bは
であり、Cは
であり、式中、α位はα’位に連結され、β’位はβ位に連結され、式中、aは1、2、または3であり、bは1、2、または3であり、cは1または2であり、dは1、2、または3であり、fは1、2、または3であり、nは1または2である。ある特定の実施形態において、Dは結合であり、Eは、式:
を有する酸性基であり、式中、δ位はγ位に連結されている。ある特定の実施形態において、R2は-COOHであり、R6はヒドロキシルである。ある特定の実施形態において、Wは-(CR4R5)l-を表し、R4およびR5は独立して水素であり、lは10~20の整数である。
ある特定の実施形態において、Aは
であり、Bは
であり、Cは
であり、Dは結合であり、式中、α位はα’位に連結され、β’位はβ位に連結され、式中、aは1、2、または3であり、bは1、2、または3であり、cは1または2であり、dは1、2、または3であり、fは1、2、または3であり、nは1または2である。
ある特定の実施形態において、Aは
であり、Bは
であり、式中、α位はα’位に連結され、式中、dは1、2、または3であり、eは1、2、または3である。
ある特定の実施形態において、Aは
であり、Bは
であり、Cは結合であり、式中、α位はα’位に連結され、式中、dは1、2、または3であり、eは1、2、または3である。
ある特定の実施形態において、Aは
であり、Bは
であり、Cは結合であり、Dは
であり、式中、α位はα’位に連結され、γ’位はβ位に連結され、式中、dは1、2、または3であり、eは1、2、または3であり、gは0または1であり、hは0または1である。
そのような実施形態において、CRMは、下の式:
の構造(HOOC-(CH2)16-CO-gGlu-2XADO-EDA-CO-CH2またはHOOC-(CH2)20-CO-gGlu-2XADO-EDA-CO-CH2とも称される)を含む。
コンジュゲート
ある特定の実施形態において、ポリペプチドコンジュゲートは、配列番号118~174および177~183からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むまたはそれからなる。
ある特定の実施形態において、本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートは、配列番号119、126~128、136~139、147~150、158~161、169~174、および177~183からなる群から選択されるアミノ酸配列、ならびにリジンまたはシステイン残基に付着したCRMを含む。ある特定の実施形態において、CRMは、-HOOC-(CH2)16-CO-gGlu-2XADO(リジンコンジュゲーションに関して)またはHOOC-(CH2)16-CO-gGlu-2XADO-EDA-CO-CH2(システインコンジュゲーションに関して)の構造を含む。
ある特定の実施形態において、本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートは、配列番号118、120~125、129~135、140~146、151~157、162~168、173、174、および177~183からなる群から選択されるアミノ酸配列、ならびに2つのリジン残基にまたは2つのシステイン残基にそれぞれ付着した2つのCRMを含む。ある特定の実施形態において、CRMは、-HOOC-(CH2)16-CO-gGlu-2XADO(リジンコンジュゲーションに関して)またはHOOC-(CH2)16-CO-gGlu-2XADO-EDA-CO-CH2(システインコンジュゲーションに関して)の構造を含む。
ある特定の実施形態において、本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートは、配列番号118、120、121、122、123、124、125、129、130、131、132、133、134、135、140、141、142、143、144、145、146、173、174、および177~183からなる群から選択されるアミノ酸配列、ならびに2つのリジン残基にそれぞれ付着した2つのCRMを含む。ある特定の実施形態において、CRMは、-HOOC-(CH2)16-CO-gGlu-2XADOの構造を含む。
ある特定の実施形態において、本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートは、配列番号119、126、127、128、136、137、138、139、147、148、149、および150からなる群から選択されるアミノ酸配列、ならびにリジン残基に付着したCRMを含む。ある特定の実施形態において、CRMは、-HOOC-(CH2)16-CO-gGlu-2XADOの構造を含む。
ある特定の実施形態において、本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートは、配列番号151、152、153、154、155、156、157、162、163、164、165、166、167、168、および177~183からなる群から選択されるアミノ酸配列、ならびに2つのシステイン残基にそれぞれ付着した2つのCRMを含む。ある特定の実施形態において、CRMは、HOOC-(CH2)16-CO-gGlu-2XADO-EDA-CO-CH2の構造を含む。
ある特定の実施形態において、本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートは、配列番号158、159、160、161、169、170、171、および172からなる群から選択されるアミノ酸配列、ならびにシステイン残基に付着したCRMを含む。ある特定の実施形態において、CRMは、HOOC-(CH2)16-CO-gGlu-2XADO-EDA-CO-CH2の構造を含む。
ある特定の実施形態において、CRMは、融合ポリペプチドにおける非天然アミノ酸残基にコンジュゲートされる。ある特定の実施形態において、CRMは、ポリペプチドにおける非天然アミノ酸残基にコンジュゲートされる。
下の表1は、ポリペプチド部、GLP-1、およびペプチドリンカーの配列番号、ならびにCRM残基を含めた、例示的なポリペプチドコンジュゲートのそれぞれについての詳細な情報を示している。GLP-1における変異、ならびにペプチドリンカー配列におけるリピート配列およびリピートの数も示されている。
ある特定の実施形態において、ポリペプチドコンジュゲートは、アミノ酸残基が灰色の丸の中に1文字略語として表されている、下に示される構造を含む。
分子001:
分子002:
分子012:
調製の方法
本開示は、本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートのポリペプチド部(またはそのフラグメント)をコードする単離された核酸またはポリヌクレオチドを提供する。
本明細書において使用される「核酸」または「ポリヌクレオチド」という用語は、一本鎖または二本鎖形態のいずれかにあるデオキシリボ核酸(DNA)またはリボ核酸(RNA)およびそのポリマーを指す。具体的に限定されない限り、該用語は、参照核酸と同様の結合特性を有し、天然に存在するヌクレオチドと同様の様式で代謝される、天然ヌクレオチドの公知の類似体を含有するポリヌクレオチドを包含する。別様に示されない限り、特定のポリヌクレオチド配列は、その保存的に改変された変種(例えば、縮重コドン置換)、アレル、オルソログ、SNP、および相補的配列、ならびに明示的に示された配列も黙示的に包含する。具体的には、縮重コドン置換は、1つまたは複数の選択された(またはすべての)コドンの3番目の位置が、混合塩基および/またはデオキシイノシン残基で置換されている配列を作出することによって達成され得る(Batzer et al.,Nucleic Acid Res.19:5081(1991);Ohtsuka et al.,J.Biol.Chem.260:2605-2608(1985);およびRossolini et al.,Mol.Cell.Probes 8:91-98(1994)を参照されたい)。
本明細書において提供されるポリペプチド(またはそのフラグメント)をコードする核酸またはポリヌクレオチドは、組み換え技法を使用して構築され得る。この目的のために、GLP-1受容体アゴニスト(GLP-1等)をコードするDNAおよびペプチドリンカーをコードするDNAが獲得され得、宿主細胞における転写および発現を可能にするように作動可能に連結されて、融合ポリペプチドが産生され得る。必要な場合、1種または複数のリンカーをコードするポリヌクレオチド配列も、所望の産物の発現を可能にするように作動可能に連結される。
コードポリヌクレオチド配列は、融合ポリペプチドまたはポリペプチド複合体の発現または産生が実現可能でありかつ適正な制御下にあるように、任意で発現ベクターにおける、1種または複数の調節配列にさらに作動可能に連結され得る。
コードポリヌクレオチド配列は、当技術分野において公知の組み換え技法を使用して、さらなるクローニング(DNAの増幅)のためのまたは発現のためのベクターに挿入され得る。多くのベクターが使用可能である。ベクター構成要素は、一般的に、以下のもの:シグナル配列、複製の起点、1種または複数のマーカー遺伝子、エンハンサーエレメント、プロモーター(例えば、T7、T7lac、Sp6、araBAD、trp、lac、tac、pLm、A3、lac、lpp、npr、pac、syn、trc、およびT3等の原核生物プロモーター、またはSV40、CMV、およびEF-1α等の真核生物プロモーター)、および転写終結配列、のうちの1種または複数を含むが、それらに限定されるわけではない。
ベクターおよび宿主細胞
別の態様において、本開示は、本明細書において提供されるポリヌクレオチドを含むベクターを提供する。
本明細書において提供されるポリヌクレオチド配列を含むベクターは、クローニングまたは遺伝子発現のための宿主細胞に導入され得る。本明細書において使用される「宿主細胞」という語句は、外因性ポリヌクレオチドおよび/またはベクターが導入されている細胞を指す。他の実施形態において、ベクターは染色体外性である。所望の場合、宿主細胞は単離され得る。ある特定の実施形態において、宿主細胞は、原核細胞または真核細胞である。
本明細書におけるベクターにおけるDNAをクローニングするまたは発現させるための適切な宿主細胞は、主に原核生物である。この目的のための適切な原核生物は、グラム陰性またはグラム陽性生物等の真正細菌、例えば、Escherichia、例えばE.coli等のEnterobacteriaceae、Enterobacter、Erwinia、Klebsiella、Proteus、Salmonella、例えばSalmonella typhimurium、Serratia、例えばSerratia marcescans、およびShigella、ならびにB.subtilisおよびB.licheniformis等のBacilli、P.aeruginosa等のPseudomonas、ならびにStreptomycesを含む。一部の実施形態において、宿主細胞は、酵母および哺乳類細胞(例えば、不死化哺乳類細胞)等の真核生物である。
本明細書において提供されるポリヌクレオチド配列を含むベクターは、当業者に公知の任意の適切な方法、例えば形質転換、トランスフェクション、または形質導入を使用して、宿主細胞に導入され得る。1つの例において、GLP-1ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列は発現ベクター内にサブクローニングされ得、それは宿主細胞において封入体として発現される。ベクターはウイルスベクターであり得、任意の適切なウイルスベクターがこの能力において使用され得る。
別の態様において、本開示は、本明細書において提供されるベクターを含む宿主細胞を提供する。宿主細胞は、原核細胞または真核細胞である。上で記載される発現またはクローニングベクターで形質転換された宿主細胞は、プロモーターを誘導する、形質転換体を選択する、またはクローニングベクターを増幅するための、必要に応じて改変された従来の栄養培地中で培養され得る。
別の態様において、本開示は、本明細書において提供されるポリヌクレオチドの発現を可能にする条件下で本明細書において提供される宿主細胞を培養して、ポリペプチドコンジュゲートのポリペプチド部を獲得することを含む、本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートを産生する方法を提供する。
本明細書において提供されるポリペプチド部の産生のために、発現ベクターで形質転換された宿主細胞は、多様な培地中で培養され得る。テリフィックブロス、LBブロス、LB寒天、M9最小培地、MagiaMedia培地、およびImMedia培地(ThermoFisher)等の市販の細菌成長培地は、細菌宿主細胞を培養するのに適切である。Ham’s F10(Sigma)、最小必須培地(MEM)(Sigma)、RPMI-1640(Sigma)、およびダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)(Sigma)等の市販の培地は、真核宿主細胞を培養するのに適切である。これらの培地のいずれも、必要に応じて、ホルモンおよび/または他の成長因子(インスリン、トランスフェリン、または上皮成長因子等)、塩(塩化ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、およびリン酸塩等)、緩衝剤(HEPES等)、ヌクレオチド(アデノシンおよびチミジン等)、抗生物質(GENTAMYCIN(商標)薬物等)、微量元素(マイクロモル域内の最終濃度で通常存在する無機化合物として定義される)、ならびにグルコースまたは等価のエネルギー源を補給され得る。任意の他の必要な補給剤も、当業者に公知であろう適当な濃度で含まれ得る。温度、pH等の培養条件は、発現のために選択された宿主細胞とともに以前に使用されたものであり、当業者に明白であろう。
1つの態様において、本開示は、ポリペプチド部が発現される条件下で本明細書において提供される宿主細胞を培養することを含む、本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートのポリペプチド部を発現させる方法を提供する。ある特定の実施形態において、ポリペプチド部は可溶性ポリペプチドとして発現される。
組み換え技法を使用する場合、本明細書において提供されるポリペプチドは、細胞内に、ペリプラズム空間において産生され得る、または培地に直接分泌され得る。産物が細胞内に産生される場合、第1の工程として、宿主細胞でも溶解されたフラグメントでも、微粒子残屑が、例えば遠心分離または限外濾過によって除去される。Carter et al.,Bio/Technology 10:163-167(1992)は、E.coliのペリプラズム空間に分泌されるタンパク質を単離するための手順を記載する。簡潔には、細胞ペーストを、酢酸ナトリウム(pH3.5)、EDTA、およびフッ化フェニルメチルスルホニル(PMSF)の存在下で約30分間にわたって融解する。細胞残屑は遠心分離によって除去され得る。産物が培地に分泌される場合、そのような発現システムからの上清は、一般的にまず市販のタンパク質濃縮フィルター、例えばAmiconまたはMillipore Pellicon限外濾過ユニットを使用して濃縮される。タンパク質分解を阻害するために、PMSF等のプロテアーゼ阻害剤が前述の工程のいずれかに含まれ得、偶発的な夾雑物の成長を阻止するために抗生物質が含まれ得る。
ある特定の実施形態において、方法は、ポリペプチドを単離することをさらに含む。
細胞から調製された本明細書において提供されるポリペプチドは、例えばヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー、ゲル電気泳動、透析、DEAE-セルロースイオン交換クロマトグラフィー、硫酸アンモニウム沈殿、塩析、およびアフィニティークロマトグラフィーを使用して精製され得る。
イオン交換カラムでの分画、エタノール沈殿、逆相HPLC、シリカでのクロマトグラフィー、アニオンまたはカチオン交換樹脂(ポリアスパラギン酸カラム等)でのヘパリンSEPHAROSE(商標)クロマトグラフィーでのクロマトグラフィー、クロマトフォーカシング、SDS-PAGE、およびリン酸アンモニウム沈殿等のタンパク質精製のための他の技法も、回収される対象となるタンパク質に応じて使用可能である。
ある特定の実施形態において、方法は、ポリペプチドにCRMをコンジュゲートすることをさらに含む。ポリペプチドは、適切なコンジュゲーション反応によって、例えばリジン残基、システイン残基、または非天然アミノ酸においてコンジュゲートされ得る。
例えば、リジン等の1つまたは複数のCRM残基を有するポリペプチドは、アミノ反応性作用物質と反応し得る。ある特定の実施形態において、CRMは、アシル化反応においてアシル基を介してリジン残基にコンジュゲートされる。アシル化反応の例示的な方法は、例えば、その内容全体が本明細書に組み入れられるWO2009083549およびWO2010029159に記載される。アシル化反応においてコンジュゲートされる対象となるCRMは、数ある中でも、カルボン酸基、α,ω-脂肪二酸〔fatty diacid〕残基、活性化エステル、または活性化N-ヒドロキシイミドエステルを含有し得る。活性化エステルの例は、N-ヒドロキシスクシンイミジル(NHS)またはスルホ-NHSエステルのようなO-スクシンイミド試薬、およびトラウト試薬〔Traut’s reagent〕のようなイミドエステル化合物を含み、それは、コンジュゲート可能なリジン残基のε-アミノ基と反応してアミドまたはアミジン結合を形成し得る。適切なアミノ反応性作用物質の付加的な例は、O-アシルイソ尿素、N-ヒドロキシトリアゾールエステル、無水物、フェニル活性エステル、P-ヒドロキサム酸活性エステル、アシルイミダゾール、アシルベンゾトリアゾール、アシルアジド、酸ハロゲン化物〔acid hylide〕、ホスホニウム〔phophonium〕塩、アミニウム/ウロニウム塩を含む。
別の例として、システイン等の1つまたは複数のCRM残基を有するポリペプチドは、チオール反応性作用物質に連結され得る。ある特定の実施形態において、CRMは、アルキル化反応においてシステイン残基にコンジュゲートされる。ある特定の実施形態において、CRMは、マレイミドまたはヨードアセトアミドを介して、コンジュゲート可能なシステイン残基にコンジュゲートされて炭素-硫黄結合を形成する。ある特定の実施形態において、CRMは、ジスルフィドを介して、コンジュゲート可能なシステイン残基にコンジュゲートされてジスルフィド結合を形成する。適切なチオール反応基の付加的な例は、ジエニルスルホン、α-ハロアシル、または他のチオール反応性コンジュゲーションパートナーを含む。詳細に関しては、Haugland,2003,Molecular Probes Handbook of Fluorescent Probes and Research Chemicals,Molecular Probes,Inc.;Brinkley,1992,Bioconjugate Chem.3:2;Garman,1997,Non-Radioactive Labelling:A Practical Approach,Academic Press,London;Means(1990)Bioconjugate Chem.1:2;Hermanson,G.in Bioconjugate Techniques(1996)Academic Press,San Diego,pp.40-55,643-671を参照されたい。
例えば、非天然アミノ酸残基(NNAA)等の1つまたは複数のCRM残基を有するポリペプチドはCRMにコンジュゲートされ得、それにより、融合ポリペプチドのNNAAとCRMとの間に安定な連結が形成され得る。例えば、ケト基またはアルデヒドまたはβ-ジケト部分を含有するNNAAは、ヒドラジド-またはO-アルキルヒドロキシルアミン-、ヒドロキシルアミン-含有作用物質と反応して、ヒドラゾンまたはO-アルキル化オキシム連結を形成し得る。別の例として、アジド基を含有するNNAAはアルキン誘導体と反応して、銅(I)触媒による[3+2]付加環化によって安定なトリアゾールリンカーを形成し得る(逆もまた同様)。別の例として、アジド基を含有するNNAAは、適当な水溶性ホスフィン含有作用物質とライゲートして、シュタウディンガーライゲーションによってアミド連結を形成し得る。さらに、NNAAにおけるチオエステル部分はアミン含有作用物質と反応して、アミド連結を形成し得る。NNAAを有して組み入れられた本明細書において提供される融合ポリペプチドは、ジエンとジエノフィルとの間の(4+2)付加環化(ディールス・アルダー反応)、1,3-双極子ヒュスゲン付加環化による(3+2)付加環化、およびニトロン-オレフィン付加環化による(3+2)付加環化等、付加環化反応により作用物質とコンジュゲートされ得る。抗体コンジュゲーションに適切な付加環化法は、例えばWO05003294、US20120004183、WO06009901、WO07130453、および米国特許第6,737,236号に記載されている。
別の例として、ポリペプチドはビオチンにコンジュゲートされ得、次いで、アビジンにコンジュゲートされているCRMに間接的にコンジュゲートされる。なお別の例として、融合ポリペプチドまたはポリペプチド複合体はカップリング剤に連結され得、それはCRMにさらに連結する。カップリング剤の例は、N-スクシンイミジル-3-(2-ピリジルジチオ)プロピオネート(SPDP)、スクシンイミジル-4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1-カルボキシレート(SMCC)、イミノチオラン(IT)等の二官能性部分、イミドエステルの二官能性誘導体(アジプイミド酸ジメチルHCl等)、活性エステル(スベリン酸ジスクシンイミジル〔disuccinimidyl suherate〕等)、アルデヒド(グルタルアルデヒド等)、ビス-アジド化合物(ビス(p-アジドベンゾイル)ヘキサンジアミン等)、ビス-ジアゾニウム誘導体(ビス-(p-ジアゾニウムベンゾイル)-エチレンジアミン等)、ジイソシアネート(トルエン2,6-ジイソシアネート等)、およびhis活性フッ素化合物(1,5-ジフルオロ-2,4-ジニトロベンゼン等)を含む。特に好ましいカップリング剤は、ジスルフィド連結を提供するN-スクシンイミジル-3-(2-ピリジルジチオ)プロピオネート(SPDP)(Carlsson et al.,Biochem.J.173:723-737(1978))およびN-スクシンイミジル-4-(2-ピリジルチオ)ペンタノエート(SPP)を含む。
ポリペプチドへのCRMのコンジュゲーションのための付加的な方法は、例えば、全体を参照することにより本明細書に組み入れられる米国特許第5,208,020号;米国特許第6,4411,163号;WO2005037992;WO2005081711;およびWO2006/034488に見出される。本開示のコンジュゲートを調製する方法の具体的な例は、本開示の実験部分にも含まれる。
医薬組成物
別の態様において、本開示は、本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲート、および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物も提供する。
「薬学的に許容される」という用語は、指定された担体、ビヒクル、希釈剤、賦形剤、および/または塩が、製剤を含む他の成分と概ね化学的かつ/または物理的に適合し、かつそのレシピエントと生理学的に適合することを示す。
「薬学的に許容される担体」とは、対象に許容されかつ非毒性な生物活性である、活性成分以外の医薬製剤中の成分を指す。本明細書に開示される医薬組成物における使用のための薬学的な許容される担体は、例えば薬学的に許容される液体、ゲル、もしくは固体担体、水性ビヒクル、非水性ビヒクル、抗微生物剤、等張剤、緩衝剤、抗酸化物質、麻酔薬、懸濁化剤/分散剤、封鎖剤もしくはキレート剤、希釈剤、アジュバント、賦形剤、または非毒性の補助物質、当技術分野において公知の他の構成要素、あるいはその様々な組み合わせを含み得る。
適切な構成要素は、例えば抗酸化物質、充填剤、結合剤、崩壊剤、緩衝剤、防腐剤、潤滑剤、香味料、増粘剤、着色剤、乳化剤、または糖類およびシクロデキストリン等の安定剤を含み得る。適切な抗酸化物質は、例えばメチオニン、アスコルビン酸、EDTA、チオ硫酸ナトリウム、白金、カタラーゼ、クエン酸、システイン、チオグリセロール、チオグリコール酸、チオソルビトール、ブチル化ヒドロキシアニソール〔hydroxanisol〕、ブチル化ヒドロキシトルエン、および/または没食子酸プロピルを含み得る。本明細書に開示されるように、本明細書において提供される医薬組成物における、メチオニン等の1種または複数の抗酸化物質の内包は、ポリペプチド複合体または二重特異性ポリペプチド複合体の酸化を減少させる。この酸化の低下は、結合アフィニティーの減少を阻止しまたは低下させ、それによってタンパク質安定性を向上させかつ貯蔵寿命を最大限に高める。したがって、ある特定の実施形態において、本明細書に開示される融合ポリペプチド、ポリペプチド複合体、またはコンジュゲート、およびメチオニン等の1種または複数の抗酸化物質を含む組成物が提供される。
さらに例示するために、薬学的な許容される担体は、例えば塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、等張デキストロース注射液、滅菌水注射液、またはデキストロース、および乳酸リンゲル注射液等の水性ビヒクル、植物起源の固定油、綿実油、トウモロコシ油、ゴマ油、または落花生油等の非水性ビヒクル、静菌または静真菌濃度の抗微生物剤、塩化ナトリウムまたはデキストロース等の等張剤、リン酸またはクエン酸緩衝剤等の緩衝剤、重硫酸ナトリウム等の抗酸化物質、塩酸プロカイン等の局所麻酔薬、カルボキシメチルセルロースナトリウム〔sodium carboxymethylcelluose〕、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、またはポリビニルピロリドン等の懸濁化剤および分散剤、ポリソルベート80(TWEEN-80)等の乳化剤、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)またはEGTA(エチレングリコール四酢酸)、エチルアルコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、水酸化ナトリウム、塩酸、クエン酸、または乳酸等の封鎖剤またはキレート剤を含み得る。フェノールまたはクレゾール、水銀剤、ベンジルアルコール、クロロブタノール、メチルおよびプロピルp-ヒドロキシ安息香酸エステル、チメロサール、塩化ベンザルコニウム、ならびに塩化ベンゼトニウムを含む、担体として利用される抗微生物剤は、複数回投薬用容器中の医薬組成物に添加され得る。適切な賦形剤は、例えば水、生理食塩水、デキストロース、グリセロール、またはエタノールを含み得る。適切な非毒性の補助物質は、例えば湿潤剤または乳化剤、pH緩衝化剤、安定剤、溶解度増強剤、または酢酸ナトリウム、ソルビタンモノラウレート、オレイン酸トリエタノールアミン、もしくはシクロデキストリン等の作用物質を含み得る。
医薬組成物は、液体溶液、懸濁液、乳濁液、丸薬、カプセル、錠剤、持続放出製剤、または粉末であり得る。経口製剤は、医薬品グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン〔polyvinyl pyrollidone〕、サッカリンナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウム等の標準的担体を含み得る。
実施形態において、医薬組成物は、注射可能な組成物に製剤化される。注射可能な医薬組成物は、例えば液体溶液、懸濁液、乳濁液、または液体溶液、懸濁液、もしくは乳濁液を作出するのに適切な固体形態等、任意の従来の形態で調製され得る。注射用の調製物は、注射の準備ができている無菌でかつ/または非発熱性の溶液、皮下注射用錠剤を含めた、使用の直前に溶媒と組み合わされる準備ができている凍結乾燥粉末等の無菌の乾燥した可溶性産物、注射の準備ができている無菌懸濁液、使用の直前にビヒクルと組み合わされる準備ができている無菌の乾燥した不溶性産物、および無菌でかつ/または非発熱性の乳濁液を含み得る。溶液は、水性または非水性のいずれかであり得る。
ある特定の実施形態において、単位用量の非経口調製物は、アンプル、バイアル、または針を有する注射器にパッケージされる。非経口投与のためのすべての調製物は、当技術分野において公知でありかつ実践されるように、無菌でかつ非発熱性でなければならない。
ある特定の実施形態において、無菌の凍結乾燥粉末は、適切な溶媒に本明細書に開示されるポリペプチドコンジュゲートを溶かすことによって調製される。溶媒は、粉末または粉末から調製された復元溶液の安定性または他の薬理学的構成要素を向上させる賦形剤を含有し得る。使用され得る賦形剤は、水、デキストロース、ソルビトール、フルクトース、コーンシロップ、キシリトール、グリセリン、グルコース、スクロース、または他の適切な作用物質を含むが、それらに限定されるわけではない。溶媒は、1つの実施形態ではおよそ中性のpHにおける、クエン酸塩、リン酸ナトリウムもしくはカリウム等の緩衝剤、または当業者に公知の他のそのような緩衝剤を含有し得る。溶液の後続の滅菌濾過、それに続く当業者に公知の標準的条件下での凍結乾燥は、望ましい製剤を提供する。1つの実施形態において、結果として生じる溶液は、凍結乾燥用のバイアルに分配されるであろう。各バイアルは、本明細書において提供される融合ポリペプチド、ポリペプチド複合体、もしくはコンジュゲート、またはその組成物の単回投薬量または複数回投薬量を含有し得る。1回の投薬または一連の投薬に必要とされるものを上回るわずかな量(例えば、約10%)をバイアルに過剰充填することは、精確なサンプル引き出しおよび精確な投薬を容易にするために許容される。凍結乾燥粉末は、約4℃~室温等、適当な条件下で保管され得る。
注射用水を用いた凍結乾燥粉末の復元は、非経口投与における使用のための製剤を提供する。1つの実施形態において、復元のために、無菌でかつ/または非発熱性の水または他の液体の適切な担体が凍結乾燥粉末に添加される。正確な量は、与えられている選択された療法に依存し、経験的に決定され得る。
本明細書に記載される医薬組成物の投与は、通常の技能を有する医師によって有効であることが既知の任意の経路を介したものであり得る。1つの例は、無菌の注射器、または注入ポンプ等の何らかの他の機械的装置による、末梢静脈〔peripheral parenteral〕投与である。ある特定の実施形態において、末梢静脈経路は、静脈内、筋肉内、皮下、または腹腔内の投与の経路である。
ある特定の実施形態において、本明細書に記載されるポリペプチドコンジュゲートは、経口、直腸、経鼻、または下気道経路投与等、非経口経路投与に適切な形態に製剤化される。
ある特定の実施形態において、本明細書に記載されるポリペプチドコンジュゲートは、凍結乾燥または噴霧乾燥等、固体製剤に製剤化され、それは次いで、投与前に適切な希釈溶液中で復元される。Remington:The Science and Practice of Pharmacy(D.B.Troy,Editor,21st Edition,Lippincott,Williams&Wilkins,2006)に記載されるもの等、標準的な医薬製剤技法が採用され得る。代替的に、本明細書に記載されるポリペプチドコンジュゲートは、舌、舌下、頬側を通じた、口内の、経口の、胃および腸における、経鼻、肺内、例えば細気管支および肺胞もしくはその組み合わせを通じた、表皮、皮膚、経皮、膣内、直腸、眼球、例えば結膜、尿管、経皮、または肺内経路を通じた投与のために製剤化され得る。なおさらなる選択肢として、本明細書に記載されるポリペプチドコンジュゲートは、例えば無針注射によるもしくはパッチ、任意でイオン導入的パッチからの経皮投与、または経粘膜的、例えば頬側投与を通じた投与のために製剤化され得る。
処置の方法
別の態様において、本開示は、本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートの治療有効量を投与することを含む、それを必要とする対象における代謝性障害を阻止するまたは処置する方法を提供する。
それを必要とする対象に、本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートの治療有効量を投与し、それによって病態または障害を処置するまたは阻止することを含む、治療法も提供される。ある特定の実施形態において、対象は、本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートに応答する可能性がある障害または病態を有すると同定されている。
ある特定の実施形態において、代謝性障害は、糖尿病、肥満、重量超過、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、心血管様脂質異常症、アテローム性動脈硬化症、アルコール性脂肪性肝炎(ASH)、糖尿病性腎症、妊娠性糖尿病、メタボリックシンドロームX等のメタボリックシンドローム、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、末期肝疾患、肝臓脂肪症(脂肪肝)、肝硬変、または原発性胆汁性肝硬変(PBC)である。
ある特定の実施形態において、糖尿病という病態は、高血糖症、2型糖尿病、耐糖能異常、1型糖尿病、インスリン非依存性糖尿病、MODY(若年発症成人型糖尿病)、妊娠性糖尿病、および/またはHbA1Cのレベルの上昇等、すべての形態の糖尿病を含む。
ある特定の実施形態において、糖尿病という病態は、血管障害等の糖尿病性合併症を含む。
別の態様において、本開示は、本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートの治療有効量を投与することを含む、それを必要とする対象における体重を管理する方法を提供する。
別の態様において、本開示は、本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートの治療有効量を投与することを含む、それを必要とする対象における食物摂取量を低下させる方法を提供する。
別の態様において、本開示は、本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートの治療有効量を投与することを含む、それを必要とする対象における体重を低下させる方法を提供する。
ある特定の実施形態において、本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートを使用して処置され得るまたは改善され得る病態または代謝性障害は、ヒト対象が、125mg/dLまたはそれを上回る、例えば130、135、140、145、150、155、160、165、170、175、180、185、190、195、200、または200mg/dLを上回る空腹時血中グルコースレベルを有する病態を含む。血中グルコースレベルは、食事摂取もしくは絶食状態で、または無作為に決定され得る。代謝性病態または障害は、対象が、代謝性病態を発症する増加したリスクがある病態も含み得る。ヒト対象に関して、そのような病態は、100mg/dLの空腹時血中グルコースレベルを含む。
ある特定の実施形態において、本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートを使用して処置され得るまたは改善され得る病態または代謝性障害は、ヒト対象が、少なくとも25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、もしくは40、または25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、もしくは40よりも高いボディマス指数(BMI)を有する病態を含む。ある特定の実施形態において、ヒト対象は、25~30、26~30、27~30、28~30、25~29、または25~28に及ぶBMIを有する。
本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートの治療有効量は、例えば対象の体重、年齢、既往歴、現在の医薬、健康の状態、ならびに交差反応、アレルギー、感受性、および有害な副作用の潜在性、ならびに投与経路および疾患進行の程度等、当技術分野において公知の様々な因子に依存するであろう。投薬量は、これらのおよび他の状況または要件によって示されるように、当業者(例えば、医師または獣医)によって比例的に低下し得るまたは増加し得る。治療有効量は、処置されている疾患または障害の症状の緩和または改善を含む、研究者、医師、または他の臨床医によって探求されている、組織系、動物、またはヒトにおいて生物学的または医薬的応答を引き出す、本明細書において提供される融合ポリペプチド、ポリペプチド複合体、およびコンジュゲートの量、すなわち観察可能なレベルの、1種または複数の所望の生物学的または医薬的応答、例えば血中グルコース、インスリン、トリグリセリド、もしくはコレステロールレベルの低下;体重の低下;または耐糖能、エネルギー消費、もしくはインスリン感受性の向上を支持する量であり得る。
ある特定の実施形態において、本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートは、約0.01mg/kg~約100mg/kg(例えば、約0.01mg/kg、約0.5mg/kg、約1mg/kg、約2mg/kg、約5mg/kg、約10mg/kg、約15mg/kg、約20mg/kg、約25mg/kg、約30mg/kg、約35mg/kg、約40mg/kg、約45mg/kg、約50mg/kg、約55mg/kg、約60mg/kg、約65mg/kg、約70mg/kg、約75mg/kg、約80mg/kg、約85mg/kg、約90mg/kg、約95mg/kg、または約100mg/kg)の治療有効投薬量で投与され得る。ある特定のこれらの実施形態において、本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートは、約50mg/kgまたはそれ未満の投薬量で投与され、ある特定のこれらの実施形態において、投薬量は、10mg/kgもしくはそれ未満、5mg/kgもしくはそれ未満、1mg/kgもしくはそれ未満、0.5mg/kgもしくはそれ未満、または0.1mg/kgもしくはそれ未満である。ある特定の実施形態において、投与投薬量は、処置の経過にわたって変化し得る。例えば、ある特定の実施形態において、初回の投与投薬量は、後続の投与投薬量よりも高くてもよい。ある特定の実施形態において、投与投薬量は、対象の反応に応じて処置の経過にわたって変動し得る。
ある特定の実施形態において、本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートは、1日に1回、3日ごとに1回、週に1回、2週間ごとに1回、3週間ごとに1回、または月に1回よりも低頻度の投薬レジメンで対象(例えば、ヒト)に投与され得る。ある特定の実施形態において、本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートは、週に1回、2週間ごとに1回、3週間ごとに1回、または月に1回の投薬間隔で対象(例えば、ヒト)に投与され得る。低い投薬頻度を有する治療効力は、患者の順守および長期にわたる処置成功を向上させる潜在性を有する。現在使用可能な処置であるセマグルチドは、週に1回投薬される。いかなる理論によっても拘束されることを望むことなく、本明細書において提供されるある特定のポリペプチドコンジュゲートは、有意に延長した半減期を有し、代謝性病態を処置することに対して、セマグルチドよりも低い頻度の投薬、例えば週に1回よりも低い頻度の投薬(例えば、8日ごとに1回、9日ごとに1回、10日ごとに1回、11日ごとに1回、12日ごとに1回、13日ごとに1回、14日ごとに1回、18日ごとに1回、3週間ごとに1回、24日ごとに1回、4週間ごとに1回、または毎月1回)に適切であると思われる。ある特定の実施形態において、投薬レジメンは、週に2回の投薬、週に1回の投薬、2週間に1回の投薬、3週間ごとに1回の投薬、月に1回の投薬、または2カ月ごとに1回の投薬から選択される継続的投薬レジメンである。ある特定の実施形態において、投薬レジメンは、およそ3日ごとに1回~およそ1月あたり1回、またはおよそ週に1回~およそ1月あたり1回に及ぶ投薬間隔を有する。
投薬レジメンは、最適な所望の応答(例えば、治療応答)を提供するように調整され得る。例えば、単回投薬が投与され得る、または数回の分割された投薬が経時的に投与され得る。
本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートは、例えば非経口(例えば、皮下、腹腔内、静脈内注入を含めた静脈内、筋肉内、または皮内注射)または非経口以外(例えば、経口、鼻腔内、眼内、舌下、直腸、または局部)経路等、当技術分野において公知の任意の経路によって投与され得る。ある特定の実施形態において、本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートは、皮下に、静脈内に、筋肉内に、または皮内に投与される。
ポリペプチドコンジュゲートは、単独で、または1種もしくは複数の付加的な治療手段もしくは治療剤との組み合わせで投与され得る。
ある特定の実施形態において、代謝性疾患を処置するために使用される場合、本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートは、代謝性疾患または関連する任意の医学的障害の処置における使用のための任意の他の治療剤との組み合わせで投与され得る。本明細書において使用される「組み合わせで投与される」は、同じ医薬組成物の一部として同時での、別個の組成物として同時での、または別個の組成物として異なるタイミングでの投与を含む。別の作用物質の前または後に投与される組成物は、たとえ組成物および第2の作用物質が異なる経路を介して投与されるとしても、該語句が本明細書において使用されるように、その作用物質との「組み合わせで」投与されると見なされる。可能な場合、本明細書において提供される融合ポリペプチド、ポリペプチド複合体、またはコンジュゲートとの組み合わせで投与される付加的な治療剤は、付加的な治療剤の製品情報シートに挙げられたスケジュールに従って、またはPhysicians’ Desk Reference(Physicians’ Desk Reference,70th Ed(2016))もしくは当技術分野において周知のプロトコールに従って投与される。本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートを含む医薬組成物との組み合わせで投与され得る化合物の例の非限定的なリストは、ロシグリタゾン〔rosiglitizone〕、ピオグリタゾン〔pioglitizone〕、レパグリニド、ナテグリニド〔nateglitinide〕、メトホルミン、エキセナチド、シタグリプチン〔stiagliptin〕、プラムリンタイド、グリピジド、グリメピリド〔glimepriride〕、アカルボース、およびミグリトールを含む。
キット
開示される方法を実践するためのキットも提供される。そのようなキットは、無菌容器中に提供され得る、本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートをコードする核酸、そのような核酸を含むベクターおよび細胞、ならびにそのような核酸含有化合物を含む医薬組成物を含めた、本明細書に記載されるもの等の医薬組成物を含み得る。任意で、代謝性障害の処置において、提供される医薬組成物をどのように採用するかについての使用説明書も含まれ得る、または患者もしくは医療提供者に使用可能にされ得る。
1つの態様において、キットは、(a)本明細書において提供されるポリペプチドコンジュゲートまたはその変異体形態の治療有効量を含む医薬組成物;および(b)医薬組成物用の1つまたは複数の容器、を含む。そのようなキットは、その使用のための使用説明書も含み得;使用説明書は、処置されている正確な代謝性障害に合わせられ得る。使用説明書は、キットにおいて提供される材料の使用および性質を記載し得る。ある特定の実施形態において、キットは、グルコースレベルの上昇、インスリンレベルの上昇、糖尿病、肥満、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、心血管様脂質異常症、アテローム性動脈硬化症、アルコール性脂肪性肝炎(ASH)、糖尿病性腎症、メタボリックシンドロームX等のメタボリックシンドローム、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、末期肝疾患、肝臓脂肪症(脂肪肝)、肝硬変、または原発性胆汁性肝硬変(PBC)等の代謝性障害を処置する投与を行うための、患者に対する使用説明書を含む。
使用説明書は、紙またはプラスチック等の基板に印刷され得、添付文書としてキット内に、キットの容器またはその構成要素(例えば、パッケージングと関連した)のラベル等に存在し得る。他の実施形態において、使用説明書は、適切なコンピューター可読の記憶媒体、例えばCD-ROM、ディスケット等に存在する電子記憶データファイルとして存在する。さらに他の実施形態において、実際の使用説明書はキットに存在しないが、インターネットを通じて等、遠隔の供給元から使用説明書を獲得するための手段が提供される。この実施形態の例は、使用説明書を見ることができかつ/またはそこから使用説明書をダウンロードし得るウェブアドレスを含むキットである。しばしば、キットの一部またはすべての構成要素は、無菌性を維持する適切なパッケージングにパッケージされることが望ましいであろう。キットの構成要素は、単一の容易に扱われる単位を作るキット格納要素にパッケージされ得、キット格納要素、例えば箱または類似構造は、例えばキットの構成要素の一部またはすべてについての無菌性をさらに保つために、密閉容器であってもなくてもよい。
[実施例1]
GLP-1タンパク質の組み換え発現および精製
表1に挙げられるGLP-1タンパク質を、BL21(DE3)誘導体系統を使用した細菌E.coli発現システムから産生した。GLP-1前駆体をコードするDNAを、E.coli発現に対してコドン最適化し、デノボ合成し、PET誘導体発現ベクター(Novagen)にサブクローニングした。対応する遺伝子コードの改変によってアミノ酸置換を遂行した。細胞密度がテリフィックブロス(TB)培地において2.0のOD600に到達した時点で、GLP-1前駆体の過剰発現を0.5mMイソプロピルb-d-チオガラクトシド(IPTG)で誘導した。20~22時間の37℃でのタンパク質誘導の後、細胞を収集した。細胞を収集し、細胞粉砕器(900バール、2回)によって20mM Tris pH8.0、0.15M NaCl緩衝液に溶解した。GLP-1タンパク質を含有する可溶性画分を遠心分離(8,000×g、30分間)によって回収した。プロテアーゼによってタグを除去した後、タンパク質を逆相クロマトグラフィーによって精製した。各工程におけるサンプルをLC/MSによって特徴付けして、正しい分子量を確認した。
[実施例2]
組み換えタンパク質における非タンパク質新生アミノ酸の組み入れ
N末端His-Aib-Glu-GlyテトラペプチドまたはHis-Aibジペプチドを有機溶媒に溶かし、有機溶媒中GLP-1タンパク質の溶液に添加した。反応液を室温で3時間撹拌した。次いで、ピペリジンを反応溶液に添加して、Fmoc保護基を除去した。
[実施例3]
CRMを用いたGLP-1化合物の調製
NaOH中GLP-1タンパク質の溶液に、有機溶媒中CRM試薬(すなわち、HOOC-(CH2)16-CO-gGlu-2XADO)を液滴で添加した。反応液を室温で1時間撹拌した。次いで、産物を逆相クロマトグラフィーに適用した。これは、上で示される表1に挙げられる化合物を提供した。
コンジュゲートしたGLP-1タンパク質を、供給元のマニュアルに従って、種々のコンジュゲートに対して最適化された条件を使用して、Waters BioAccord LC-MSシステムを用いたLC-MS法によって、またはWaters Acquity UPLCシステムを用いたUPLCによって検出しかつ特徴付けした。
[実施例4]
インビトロ活性
方法:インビトロGLP-1活性を、1%ヒト血清アルブミン(HSA)の有無で、ヒトGLP-1受容体およびCREルシフェラーゼレポーターを過剰発現するBHK細胞株を使用して測定した。試験融合タンパク質を、3倍連続希釈を用いて、1%HSAの非存在または存在下の場合において、最上位濃度としての1nMまたは100nMで測定した。細胞を分子で4時間処理した後、ルシフェラーゼ活性をSteadylite plusキット(Perkin Elmer、6066751)によって測定した。
各タンパク質の活性を、非線形回帰分析から導き出されるEC50によって表した。
結論:ほとんどすべての分子は、HSA補給なしのアッセイにおいて、セマグルチドに匹敵するまたはそれよりもさらに優れた効能を示す。しかしながら、種々の分子は、1%HSAの存在下でGLP-1活性の種々の程度の低下(すなわち、EC50の増加)を呈した。表2におけるデータは、リンカー長、脂肪酸位置、およびコンジュゲートした脂肪酸部分の数がGLP-1活性に関係し得ることを示唆した。表2に示されるように、短いリンカー長(すなわち、12個のアミノ酸残基)を有する分子(モノアシル化または二重アシル化にかかわらず)は、より長いリンカー長を有するそうした分子と比較して、有意に低下したGLP-1活性を有した。GLP-1のC末端残基とCRM残基(すなわち、リンカーにおけるリジン)との間の距離が増加するにつれて、HSAの存在下における分子のGLP-1活性は着実に向上するように見えた。
表2に示されるように、モノアシル化分子002、010、および011は、1%HSAの存在下でセマグルチドよりもはるかに高い活性を示した。二重アシル化分子012、016、004、006、007、005、001、および061に関しては、すべてが、セマグルチドよりも、1%HSAの存在下で相対的に低いGLP-1活性を示したが、依然として許容される域内にあった。
[実施例5]
C57痩せマウスにおけるインビボ活性
方法:10週齢の雄C57BL/6マウスに、1日目に1回タンパク質を皮下注射した。体重を毎日測定し、5匹の動物を各処理群に使用した。それぞれ個々の動物に関して体重をモニターした。BW喪失%=100*(n日目のBW-1日目のBW)/(1日目のBW)。データは、平均値および標準誤差(SEM)として示される。0から8日目までの体重喪失(%)に対する曲線下面積(AUC ΔBW 0~8d)を算出した。
結論:分子001、002、および012は、体重制御に対する用量依存的効力を示した(図1A、1B、1C、および表3)。図1Dおよび表3に示されるように、分子007および008は、分子012および016よりも低い効力を有し、それはインビトロ活性データと一致している。二重脂肪酸を有する分子001、016、および012は、セマグルチドよりも持続可能な効力を呈し、分子001、016、および012がより長い半減期を有し得ることを示唆した(図1A、1C、および1D)。
[実施例6]
db/dbマウスにおけるインビボ活性
方法:10週齢の雄db/dbマウスに、タンパク質を1回皮下注射した。空腹時グルコースを種々の時点で測定し、3匹の動物を各群に使用した。デルタ血中グルコースは、ベースラインレベルを差し引かれたグルコースである。データは、平均値および標準誤差(SEM)として示される。
結論:分子001および002の両方とも、グルコース制御に対する用量依存的効力を示した(図2Aおよび2B)。二重脂肪酸を有する分子001は、セマグルチドよりも持続可能な効力を呈し、分子002がより長い半減期を有し得ることを示唆した。
方法:10週齢の雄db/dbマウスに、タンパク質を1回皮下注射した。非空腹時グルコースを種々の時点で測定し、5匹の動物を各群に使用した。デルタ血中グルコースは、ベースラインレベルを差し引かれたグルコースである。データは、平均値および標準誤差(SEM)として示される。0から192時間までのデルタ血中グルコースに対する曲線下面積(AUC ΔBG 0~192h)を算出した。
結論:分子012は、グルコース制御に対する用量依存的効力を示した(図2C、表4)。二重脂肪酸を有する分子012は、セマグルチドよりも持続可能な効力を呈した。
[実施例7]
薬物動態学的測定
方法:6~8週齢の雄C57BL/6マウスに、30nmol/kgタンパク質の単回皮下投薬で投与した(n=3/群)。血漿サンプルを、投薬前(-5分)、注射の0.5時間、1時間、2時間、4時間、6時間、8時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、120時間、144時間、168時間、および192時間後に回収した。血漿におけるタンパク質の濃度をELISAアッセイによって測定した。皮下注射後の各タンパク質の血漿濃度対時間を示したグラフに基づき、薬物動態学的パラメーターをWinNonlinによって算出した。
結論:分子001および012は、マウスにおいてセマグルチドおよび分子002よりも長い半減期を示し(表5)、インビボ効力と一致した。
方法:6~8週齢の雄SDラットに、それぞれ15nmol/kgタンパク質の単回皮下投薬(n=3/群)および15nmol/kgタンパク質の単回静脈内投薬(n=3/群)で投与した。血漿サンプルを、投薬前(-5分)、皮下投与の0.5時間、1時間、2時間、4時間、6時間、8時間、24時間、32時間、48時間、72時間、96時間、120時間、144時間、168時間、192時間、216時間、および240時間後に回収した。血漿サンプルを、投薬前(-5分)、静脈内投与の0.083時間、0.25時間、0.5時間、1時間、2時間、4時間、6時間、8時間、24時間、32時間、48時間、72時間、96時間、および120時間後に回収した。血漿におけるポリペプチドコンジュゲートの濃度をLC-MS/MS法によって測定した。皮下注射後の各ポリペプチドコンジュゲートの血漿濃度対時間を示したグラフに基づき、薬物動態学的パラメーターをWinNonlinによって算出した。
結論:表6に示されるように、分子001および012は、セマグルチドよりも長い半減期を示し、それは、ラットにおいて12時間のT1/2を有することが報告された(s.c.投与、FDAからの非臨床審査において報告される)。
方法:10カ月齢の雄Bamaミニブタに、それぞれ5nmol/kg GLP-1ポリペプチドコンジュゲートの単回皮下投薬(n=2/群)および5nmol/kgタンパク質の単回静脈内投薬(n=2/群)を投与した。分子012およびセマグルチド群に対する血漿サンプルを、投薬前(-5分)、皮下投与の0.5時間、1時間、3時間、8時間、24時間、48時間、72時間、96時間、168時間、336時間、504時間、および672時間後に回収した。分子012およびセマグルチド群に対する血漿サンプルを、投薬前(-5分)、静脈内投与の0.083時間、0.5時間、1時間、3時間、8時間、24時間、48時間、72時間、96時間、168時間、336時間、および504時間後に回収した。セマグルチド群に関しては、血漿におけるタンパク質の濃度をELISAアッセイによって測定した。分子012群に関しては、血漿におけるタンパク質の濃度をLC-MS/MS法によって測定した。投与後の各GLP-1ポリペプチドコンジュゲートの血漿濃度対時間を示したグラフに基づき、薬物動態学的パラメーターをWinNonlinによって算出した。
結論:分子012は、ミニブタにおいてセマグルチドよりも長い半減期を示した(表7)。
[実施例8]
疾患モデルにおける効力調査
選択された分子を疾患動物モデル(db/dbマウス等)において査定して、慢性調査における用量応答に関して体重、食物摂取量、グルコース効力を決定する。空腹時インスリン、血漿トリグリセリド、コレステロール、肝臓トリグリセリド、および炎症バイオマーカー(ALT、AST、およびCRP)を含めた、いくつかのバイオマーカーも測定する。
方法:
22週齢のDIO雄C57BL/6マウス(約50g)に、指定されたGLP-1ポリペプチドコンジュゲート(すなわち、分子012)を25日間皮下に1日おきに(Q2D)注射した。食物摂取量および体重を1週間に2回測定し、空腹時血中グルコースを1週間に1回測定した。5匹の動物を各処理群に使用した。体重および空腹時血中グルコースは、それぞれ個々の動物に関してモニターされたが、各群動物に関する食物摂取量は一緒に測定された。1日目および25日目が、分子投薬の初日および最終日である。データは、平均値および標準誤差(SEM)またはプールされた値として示される。統計分析を一元配置ANOVAによって実施した。25日目の体重低下を、-1*(BW喪失%-ビヒクル群のBW喪失%)によって算出し;累積的食物摂取量低下を、-100*(累積的食物摂取量-ビヒクルの累積的食物摂取量)/ビヒクルの累積的食物摂取量によって算出する。
結論:DIO調査において、図3A、3B、および表8に示されるように、分子012は、体重低下、食物摂取量低下、および血中グルコース制御に対する用量依存的効力を示した。
[実施例9]
非ヒト霊長類におけるPK調査
選択された分子の薬物動態をサルにおいて査定する。皮下および静脈内注射の両方を実施する。
方法:3~5年齢の雄カニクイザルに、5nmol/kgタンパク質の単回皮下投薬で投与した(n=2/群)。セマグルチド群に対する血漿サンプルを、投薬前(-5分)、注射の2時間、4時間、6時間、8時間、24時間、48時間、72時間、96時間、120時間、144時間、216時間、288時間、360時間、432時間、および504時間後に回収した。012群に対する血漿サンプルを、投薬前(-5分)、注射の0.5時間、1時間、2時間、4時間、6時間、8時間、24時間、48時間、96時間、120時間、144時間、168時間、192時間、216時間、288時間、432時間、および504時間後に回収した。セマグルチド群に関しては、血漿におけるタンパク質の濃度をELISAアッセイによって測定した。012群に関しては、血漿におけるタンパク質の濃度をLC-MS/MS法によって測定した。皮下注射後の各タンパク質の血漿濃度対時間を示したグラフに基づき、薬物動態学的パラメーターをWinNonlinによって算出した。
結論:分子012は、サルにおいてセマグルチドおよび分子002よりも長い半減期を示した(表9)。
[実施例10]
免疫原性査定
選択されたGLP-1ポリペプチドコンジュゲートを、インシリコ(iTopeおよびTCED法)およびエクスビボ(EpiScreen)法によって免疫原性についても査定する。
[実施例11]
ヒト血清アルブミン結合
方法:血清アルブミンへの分子の結合を、Biacore 8K機器において表面プラズモン共鳴によって特徴付けした。異なる種由来の血清アルブミンを、4000RUに到達するまで、CM5センサーチップ表面に共有結合させた。チップを、10μL/分の流速で420秒間1Mエタノールアミンによってブロッキングした。各分子サンプルを希釈し、30μL/分の流速でインジェクトして、チップに結合しているアルブミンへの結合を120秒間、および解離を300秒間可能にした。分子を有しない結合緩衝液を20秒間の流速でチップ上に送って、結合している分子の自発的解離を30秒間可能にした。
結論:分子004、001、006、および012は、セマグルチドおよび分子002よりもヒト血清アルブミンについての高い結合アフィニティーを示し(表10を参照されたい)、それはPKデータと一致している。

Claims (70)

  1. a)ペプチドリンカーのN末端に付着した単一の生物活性ペプチド、および
    b)ペプチドリンカーにおける第1のクリアランス低下部分(CRM)残基にコンジュゲートした第1のCRM
    を含むポリペプチドコンジュゲートであって、
    生物活性ペプチドはGLP-1受容体アゴニストを含み、
    第1のCRM残基は、GLP-1受容体アゴニストのC末端アミノ酸から少なくとも5個のアミノ酸残基離れている、ポリペプチドコンジュゲート。
  2. 第1のCRM残基は、生物活性ペプチドのC末端アミノ酸から少なくとも10、15、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、35、38、40、45、46、50、55、58、60、65、70、75、78個のアミノ酸残基離れている、請求項1に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  3. 第2のCRM残基にコンジュゲートした第2のCRMをさらに含む、請求項1または2に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  4. 第2のCRM残基は、生物活性ペプチド内またはペプチドリンカー内にある、請求項3に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  5. GLP-1受容体アゴニストは、多くとも70、60、または50個のアミノ酸残基の長さを有する、請求項1から4のいずれか一項に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  6. GLP-1受容体アゴニストはGLP-1を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  7. GLP-1は、配列番号1と少なくとも70%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含みまたはそれからなり、一方で配列番号1の実質的な生物学的活性を保持する、請求項6に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  8. GLP-1は、配列番号1と比べて多くとも9、8、7、6、5、または4個の変異を含み、一方で配列番号1の実質的な生物学的活性を保持する、請求項6または7に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  9. GLP-1は、配列番号1と比べて、A8、G22、Q23、E27、K26、A30、K34、R36、およびH7、またはその任意の組み合わせからなる群から選択される位置における1つまたは複数の変異を含む、請求項6から8のいずれか一項に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  10. GLP-1は、A8Aib、G22E、K26R、K34R、およびR36G、またはその任意の組み合わせからなる群から選択される1つまたは複数の置換を含むまたはそれからなる、請求項9に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  11. 第1のCRM残基はリジン残基であり、ポリペプチドコンジュゲートは1つのみのリジン残基を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  12. 第1および第2のCRM残基は両方ともリジン残基であり、ポリペプチドコンジュゲートは2つのみのリジン残基を含む、請求項2から10のいずれか一項に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  13. 第2のリジン残基はGLP-1内にあり、K23、K26、K27、K30、およびK34からなる群から任意で選択される、請求項12に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  14. GLP-1におけるCRM残基以外のすべてのリジン残基は、アルギニン(R)、グルタミン(Q)、アラニン(A)、グリシン(G)、ヒスチジン(H)、セリン(S)、およびトレオニン(T)からなる群から任意で選択される非リジン残基に置換されている、請求項11から13のいずれか一項に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  15. 第1のCRM残基はシステイン残基であり、ポリペプチドコンジュゲートは1つのみのシステイン残基を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  16. 第1および第2のCRM残基は両方ともシステイン残基であり、ポリペプチドコンジュゲートは2つのみのシステイン残基を含む、請求項2から10のいずれか一項に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  17. 第2のシステイン残基はGLP-1内にあり、C23、C26、C27、C30、およびC34からなる群から任意で選択される、請求項16に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  18. 第1のCRM残基は非天然アミノ酸残基であり、ポリペプチドコンジュゲートは、CRM残基としての1つのみの非天然アミノ酸残基を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  19. 第1および第2のアミノ酸残基は非天然アミノ酸残基であり、ポリペプチドコンジュゲートは、CRM残基としての2つのみの非天然アミノ酸残基を含む、請求項2から10のいずれか一項に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  20. GLP-1は、XEGTFTSDVSSYLEX2223AAX2627FIX30WLVX34GX36G(配列番号2)のアミノ酸配列を含み、式中:XはH、イミダゾール-4-アセテート(IA)、またはイミダゾールプロピオン酸(IPA)であり;XはA、G、S、V、Aib、T、I、またはLであり;X22はGまたはEであり;X23はQ、C、またはKであり、X26はK、R、またはCであり;X27はE、K、またはCであり;X30はA、C、またはKであり、X34はR、K、またはCであり、X36はRまたはGである、請求項2から19のいずれか一項に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  21. はHであり、XはGまたはAibであり、X22はGまたはEであり;X23はQ、C、またはKであり、X26はK、R、またはCであり;X27はE、K、またはCであり;X30はA、C、またはKであり、X34はK、R、またはCであり、X36はRまたはGである、請求項20に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  22. GLP-1は、配列番号1、3、5、7、8、10、12、13、15、17、18、20、22、23、25、27、28、30、32、33、35、36、38、および40~44からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項21に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  23. GLP-1は、配列番号3~6、8~11、13~16、18~21、23~26、28~31、33、34、36~39、および184からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項21に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  24. ポリペプチドリンカーは、少なくとも10個のアミノ酸残基(例えば、少なくとも12、24、32、40、48、60、または80個のアミノ酸残基)の長さを有する、請求項1から23のいずれか一項に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  25. ポリペプチドリンカーは12~80個のアミノ酸残基の長さを有する、請求項24に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  26. ペプチドリンカーは、CRM残基を除いて、G、Q、A、E、P、S、およびTからなる群から選択されるアミノ酸残基からなる、請求項1から25のいずれか一項に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  27. ポリペプチドリンカーは、CRM残基を除いて、リピート配列の1つまたは複数のリピートを含むまたはそれからなる、請求項24から26のいずれか一項に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  28. リピート配列は、配列番号45(GQEPGAQP)、配列番号46(GAQPGAQP)、配列番号47(GQEP)、配列番号48(GAQP)、配列番号49(GAQPGQEPGAQP)、配列番号50(GAQPGQEP)、配列番号51(GEQP)、配列番号52(GPQE)、配列番号53(GPEQ)、配列番号54(GSEP)、配列番号55(GESP)、配列番号56(GPSE)、配列番号57(GPES)、配列番号58(GQAP)、配列番号59(GPAQ)、配列番号60(GPQA)、配列番号61(GSQP)、配列番号62(GASP)、配列番号63(GPAS)、配列番号64(GPSA)、配列番号65(GGGS)、配列番号66(GSGS)、配列番号67(GGGGS)、配列番号68(GQEPGQAP)、配列番号69(GQAPGQEP)、配列番号70(SEPATSGSETPGTSESATPESGPGTSTEPSEG)、配列番号71(SEPATS)、配列番号72(GSETPG)、配列番号73(TSESAT)、配列番号74(PESGPG)、配列番号75(TSTEPS)、およびGSからなる群から選択される配列からなる、請求項27に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  29. ポリペプチドリンカーは、(リピート1)r(リピート2)s(リピート3)x(リピート4)yを含み、式中:
    リピート1、リピート2、リピート3、およびリピート4は、ペプチド結合を介してまたは1つもしくは複数のアミノ酸残基を介して連結され、
    リピート1、リピート2、リピート3、およびリピート4は、独立して、配列番号45(GQEPGAQP)、配列番号46(GAQPGAQP)、配列番号47(GQEP)、配列番号48(GAQP)、配列番号49(GAQPGQEPGAQP)、配列番号50(GAQPGQEP)、配列番号51(GEQP)、配列番号52(GPQE)配列番号53(GPEQ)、配列番号54(GSEP)、配列番号55(GESP)、配列番号56(GPSE)、配列番号57(GPES)、配列番号58(GQAP)、配列番号59(GPAQ)、配列番号60(GPQA)、配列番号61(GSQP)、配列番号62(GASP)、配列番号63(GPAS)、配列番号64(GPSA)、配列番号65(GGGS)、配列番号66(GSGS)、配列番号67(GGGGS)、配列番号68(GQEPGQAP)、配列番号69(GQAPGQEP)、配列番号70(SEPATSGSETPGTSESATPESGPGTSTEPSEG)、配列番号71(SEPATS)、配列番号72(GSETPG)、配列番号73(TSESAT)、配列番号74(PESGPG)、配列番号75(TSTEPS)、およびGSからなる群から選択される配列を含みまたはそれからなり、
    r、s、x、およびyは同時に0ではないという条件で、r、s、x、およびyは、独立して0~30または0~20から選択される整数である、
    請求項28に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  30. xおよびyは0であり、rおよびsは、独立して1~30から選択される整数であり、リピート1およびリピート2は、
    a)リピート1は配列番号45の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる;
    b)リピート1は配列番号47の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる;
    c)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号47の配列を含むまたはそれからなる;
    d)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号45の配列を含むまたはそれからなる;
    e)リピート1は配列番号49の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる;
    f)リピート1は配列番号70の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる;
    g)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号68の配列を含むまたはそれからなる;および
    h)リピート1は配列番号70の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号47の配列を含むまたはそれからなる
    からなる群から選択される組み合わせである、
    請求項29に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  31. r、x、およびyは0であり、sは、1~30または1~20から選択される整数であり、リピート1は配列番号45の配列を含むまたはそれからなる、請求項29に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  32. yは0であり、r、s、およびxは、独立して1~30から選択される整数であり、リピート1、リピート2、およびリピート3は、
    a)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号49の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる;
    b)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号47の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる;
    c)リピート1は配列番号70の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号47の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる;
    d)リピート1は配列番号70の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号47の配列を含むまたはそれからなる、
    e)リピート1は配列番号45の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号58の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる、
    f)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号68の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号45の配列を含むまたはそれからなる、
    g)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号45の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる、および
    h)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号45の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号68の配列を含むまたはそれからなる
    からなる群から選択される組み合わせである、
    請求項29に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  33. r、s、x、およびyは、独立して1~30または1~20から選択される整数であり、リピート1、リピート2、リピート3、およびリピート4は、
    a)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号50の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号47の配列を含みまたはそれからなり、リピート4は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる、
    b)リピート1は配列番号45の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号68の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号45の配列を含みまたはそれからなり、リピート4は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる、
    c)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号68の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号45の配列を含みまたはそれからなり、リピート4は配列番号48の配列を含むまたはそれからなる、
    d)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号58の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート4は配列番号45の配列を含むまたはそれからなる、および
    e)リピート1は配列番号48の配列を含みまたはそれからなり、リピート2は配列番号45の配列を含みまたはそれからなり;リピート3は配列番号69の配列を含みまたはそれからなり、リピート4は配列番号68の配列を含むまたはそれからなる
    からなる群から選択される組み合わせである、
    請求項29に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  34. ペプチドリンカーは、1つの残基がCRM残基によって置換されているという点を除いて、配列番号76~89からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項1から29のいずれか一項に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  35. ペプチドリンカーは、配列番号90~117、175、および176からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項34に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  36. 配列番号118~174および177~183からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むまたはそれからなる、請求項1から35のいずれか一項に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  37. CRMは、血漿タンパク質結合部分、ポリマー、Fc、HSA(アルブミン)、Xten配列、またはPAS配列を含む、請求項1から36のいずれか一項に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  38. CRMはアルブミン結合部分を含む、請求項37に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  39. アルブミン結合部分は、*-A-B-C-D-Eの構造、またはその薬学的に許容される塩を含み、式中、A、B、C、D、およびEは、アミド結合を介して相互接続され、Aの*末端は、ポリペプチド複合体上のコンジュゲート可能な残基の反応基に接続され、式中:
    Aは、結合、
    から選択され、a、b、c、およびdは独立して0~4の整数であり、Rは水素または-COOHであり;
    Bは、結合、
    から選択され、eは1~4の整数であり、式中、α位はα’位に連結され、
    Cは、結合または
    であり、Rは-CHSOHまたは-COOHであり、fは1~4の整数であり、nは1~25の整数であり、Bが結合ではない場合には、β’位はβ位に連結され、またはBが結合である場合には、β’位はα’位に連結され;
    Dは、結合、
    から選択され、gおよびhは独立して0または1であり、RはHまたは-CHCOOHであり、
    Bが結合ではなくかつCが結合である場合には、γ’位はβ位に連結され;
    Cが結合ではない場合には、γ’位はγ位に連結され;
    Bが結合でありかつCが結合である場合には、γ’位はα’位に連結され;
    Eは、式:
    を有する酸性基であり、
    式中、Wは-(CR-を表し、
    およびRは、独立して、水素、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシアルキル、アミノ、アミノアルキル、カルボキシル、カルボキシルアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、およびカルボキサミドからなる群から選択され、
    はヒドロキシルまたはNRから選択され;
    およびRは、独立して、水素、アルキル、ヒドロキシル、および
    からなる群から選択され、lは10~20の整数であり、
    Dが結合ではない場合には、δ位はδ’位に連結され、
    Cが結合ではなくかつDが結合である場合には、δ位はγ位に連結され、
    Bが結合ではなく、Cが結合であり、かつDが結合である場合には、δ位はβ位に連結され、
    Aが結合ではなくかつB、C、およびDのすべてが結合である場合には、δ位はα’位に連結されている、
    請求項38に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  40. CRMはリジン残基にコンジュゲートされている、請求項39に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  41. Aは結合であり、Bは結合である、請求項40に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  42. Aは
    であり、Bは
    であり、式中、α位はα’位に連結されている、請求項40に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  43. Aは
    であり、Bは結合である、請求項40に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  44. Aは結合であり、Bは
    である、請求項40に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  45. CRMは、下の式:
    の構造を含む、請求項40に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  46. CRMはシステイン残基にコンジュゲートされている、請求項39に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  47. Aは
    であり、Bは
    であり、式中、α位はα’位に連結されている、請求項46に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  48. CRMは、下の式:
    の構造を含む、請求項46に記載のポリペプチドコンジュゲート。
  49. 請求項1から48のいずれか一項に記載のポリペプチドコンジュゲートのポリペプチド部をコードするポリヌクレオチド。
  50. 請求項49に記載のポリヌクレオチドを含むベクター。
  51. 請求項50に記載のベクターを含む宿主細胞。
  52. 宿主細胞は原核細胞または真核細胞である、請求項51に記載の宿主細胞。
  53. 請求項49に記載のポリヌクレオチドの発現を可能にする条件下で請求項51に記載の宿主細胞を培養して、ポリペプチドコンジュゲートのポリペプチド部を獲得することを含む、請求項1から48のいずれか一項に記載のポリペプチドコンジュゲートを産生する方法。
  54. 宿主細胞は原核細胞または真核細胞である、請求項53に記載の方法。
  55. ポリペプチド部は可溶性タンパク質として発現される、請求項54に記載の方法。
  56. ポリペプチド部にCRMをコンジュゲートすることをさらに含む、請求項55に記載の方法。
  57. 請求項1から48のいずれか一項に記載のポリペプチドコンジュゲート、および薬学的に許容される塩を含む医薬組成物。
  58. 請求項1から48のいずれか一項に記載のポリペプチドコンジュゲートの治療有効量を投与することを含む、それを必要とする対象における代謝性障害を阻止するまたは処置する方法。
  59. 代謝性障害は、糖尿病、肥満、重量超過、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、心血管様脂質異常症、アテローム性動脈硬化症、アルコール性脂肪性肝炎(ASH)、糖尿病性腎症、妊娠性糖尿病、メタボリックシンドロームX等のメタボリックシンドローム、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、末期肝疾患、肝臓脂肪症(脂肪肝)、肝硬変、または原発性胆汁性肝硬変(PBC)である、請求項58に記載の方法。
  60. 糖尿病は、高血糖症、2型糖尿病、耐糖能異常、1型糖尿病、インスリン非依存性糖尿病、MODY(若年発症成人型糖尿病)、妊娠性糖尿病、およびHbA1Cのレベルの上昇からなる群から選択される1種または複数の病態を含む、請求項58に記載の方法。
  61. 請求項1から48のいずれか一項に記載のポリペプチドコンジュゲートの治療有効量を投与することを含む、それを必要とする対象における体重を管理する方法。
  62. 請求項1から48のいずれか一項に記載のポリペプチドコンジュゲートの治療有効量を投与することを含む、それを必要とする対象における食物摂取量を低下させる方法。
  63. 請求項1から48のいずれか一項に記載のポリペプチドコンジュゲートの治療有効量を投与することを含む、それを必要とする対象における体重を低下させる方法。
  64. 対象はヒトである、請求項58から63のいずれか一項に記載の方法。
  65. 対象は、125mg/dLまたはそれを上回る空腹時血中グルコースレベルを有する、請求項63に記載の方法。
  66. 対象は、少なくとも25または25よりも高いボディマス指数(BMI)を有する、請求項63または64に記載の方法。
  67. ポリペプチドコンジュゲートは、1日に1回、3日ごとに1回、または週に1回、2週間ごとに1回、3週間ごとに1回、または月に1回よりも低頻度の投薬レジメンで投与される、請求項58から60のいずれか一項に記載の方法。
  68. ポリペプチドコンジュゲートは、週に2回、週に1回、2週間に1回、3週間ごとに1回、月に1回、または2カ月ごとに1回投与される、請求項63から66のいずれか一項に記載の方法。
  69. 投薬レジメンは、およそ3日ごとに1回~およそ1月あたり1回、またはおよそ週に1回~およそ1月あたり1回に及ぶ投薬間隔を有する、請求項63から67のいずれか一項に記載の方法。
  70. ポリペプチドコンジュゲートは、皮下にまたは静脈内にまたは経口的に投与される、請求項63から68のいずれか一項に記載の方法。
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