JP5471012B2 - 表皮付発泡成形部材、および表皮付発泡成形部材の成形方法 - Google Patents

表皮付発泡成形部材、および表皮付発泡成形部材の成形方法 Download PDF

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Description

本発明は、表皮付発泡成形部材、および表皮付発泡成形部材の成形方法に関する。
自動車の内装部品等には、表皮層、芯材層、および発泡体層から構成される表皮付発泡成形部材が利用されている。この種の表皮付発泡成形部材の成形には、例えば、表皮と芯材との間に形成されたキャビティ内に発泡体を充填し、それらを一体化させて成形を行う射出成形方法を利用することが可能である。特許文献1に記載された発明にあっては、表皮と芯材とを押し付けて配置することによって両者の間にシール部を形成し、キャビティ内に充填した発泡体が意匠外観を構成する製品面へ漏洩することを防止している(特許文献1を参照)。シール部は、成形時には発泡体の漏洩を防止し、成形後には表皮および芯材とともに成形品の一部として意匠外観を構成している。
特開2005−1311
上記の成形方法に用いられる表皮と芯材には、シール部を形成させる位置を定めるための位置決め構造が設けられておらず、成形品ごとにシール部の位置のばらつきが生じる虞がある。成形後、シール部は、成形品の一部として意匠外観を構成するが、シール部の位置のばらつきが成形品の外観品質を低下させることになる。更に、シール部の位置のばらつきが大きければ、シール性能に影響を与え、キャビティ内に充填した発泡体が意匠外観を構成する製品面へ漏洩することが懸念される。
そこで本発明の目的は、表皮と芯材との間から発泡体が漏洩することを好適に防止する
シール部を備えた表皮付発泡成形部材に関し、シール部の形成に伴って生じる外観品質の低下を防止し得る表皮付発泡成形部材、および表皮付発泡成形部材の成形方法を提供することにある。
本発明は、表皮と、芯材と、表皮と芯材との間に充填された発泡体とからなる表皮付発泡成形部材である。表皮付発泡成形部材は、芯材に設けられ、表皮に向かって突出する突起部と、表皮に設けられ、発泡体が充填される側において突起部に向かい合わせて配置される第1のリブ部と、を有している。さらに、表皮に第1のリブ部に連なって設けられ、第1のリブ部との間において突起部を挟み込むことによって、第1のリブ部と共に発泡体が漏洩することを防止するシール部を形成する第2のリブ部を有している。また、第1と第2のリブ部との間に設けられ、突起部の平面部が当接される平面形状の挿入部を有している。突起部は、湾曲形状の先端部を有しており、挿入部は、突起部の先端部よりも小さな曲率に形成され先端部が当接する凹部底を有している。
また、本発明は、表皮と、芯材と、表皮と芯材との間に充填された発泡体とからなる表皮付発泡成形部材の成形方法である。発泡体を充填する工程を行う前に、芯材から表皮に向かって突出する突起部を表皮に形成された第1と第2のリブ部との間に設けられた平面形状の挿入部へ挿入して挟み込むことによって、発泡体が漏洩することを防止するシール部を形成する工程を行う。そして、シール部を形成する工程において、突起部の平面部を挿入部に当接させて、突起部の湾曲形状の先端部を当該先端部よりも小さな曲率に形成された挿入部の凹部底に当接させる。
本発明によれば、芯材に形成された突起部を表皮に形成された第1と第2のリブ部との間に挟み込むことによってシール部を形成し、発泡体が漏洩することを好適に防止する。芯材に形成された突起部を基準にして高精度に位置決めしてシール部を形成し、シール部の位置のばらつきによって生じる外観品質の低下を防止し、確実なシール性を維持する。
図1(A)は、成形型を開いた状態を示す要部断面図、図1(B)は、図1(A)の破線部を拡大して示す断面図である。 図2(A)は、成形型を型締めした状態を示す要部断面図、図2(B)は、図2(A)の破線部を拡大して示す断面図である。 図3(A)は、成形型を型締めして発泡体を充填させた状態を示す要部断面図、図3(B)は、図3(A)の破線部を拡大して示す断面図である。 図4(A)は、適用例に係る表皮付発泡成形部材の要部断面図、図4(B)は、図4(A)の破線部を拡大して示す断面図である。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
図1〜3を参照して、実施形態に係る表皮付発泡成形部材(以下、成形品とも記す)を概説すれば、表皮60と、芯材90と、表皮60と芯材90との間に充填された発泡体55とからなる表皮付発泡成形部材50であって、芯材90に設けられ、表皮60に向かって突出する突起部93と、表皮60に設けられ、発泡体55が充填される側において突起部93に向かい合わせて配置される第1のリブ部71と、表皮60に第1のリブ部71に連なって設けられ、第1のリブ部71との間において突起部93を挟み込むことによって、第1のリブ部71と共に発泡体55が漏洩することを防止するシール領域100(シール部に相当する)を形成する第2のリブ部82と、を有している。
さらに、表皮付発泡成形部材50は、第1のリブ部71と第2のリブ部82との間に設けられ、突起部93の第1の縦壁部94および第2の縦壁部95(平面部に相当する)が当接される平面形状の挿入部64を有している(図3を参照)。突起部93は、湾曲形状の先端部96を有し、挿入部64は、突起部93の先端部96よりも小さな曲率に形成され先端部96が当接する凹部底66を有している。第1のリブ部71と第2のリブ部82は、挿入部64への突起部93の挿入をガイドする傾斜面67を有している(図2(B)を参照)。第1のリブ部71は、発泡体55の発泡圧によって突起部93に押圧されて自己シール部115を形成する舌部72を有している(図3(B)を参照)。第2のリブ部82は、突起部93に連なる芯材90の表面92に対して圧接して配置される端面83を有している(図3(B)を参照)。
実施形態に係る表皮付発泡成形部材50は、第1の型10と、第2の型20とを有した成形型5によって成形している。第1と第2の型10、20を型締めし、表皮60と芯材90との間に発泡体55を射出充填して成形を行う(図3を参照)。成形品50としては、例えば、自動車の内装部品である室内トリムが挙げられる。以下、実施形態について詳述する。
図1〜3を参照して、成形型5は、相対的に開閉自在な第1の型10および第2の型20を有している。第1の型10が有する成形面11には、表皮60をセットし、第2の型20が有する成形面21には芯材90をセットする。発泡体55を充填する作業を行う前に、表皮60および芯材90がセットされた状態で成形型5を型締めし、芯材90と表皮60との間に発泡体55を充填するキャビティ40を形成させる。発泡体55には、射出成形に用いられる公知の樹脂材料を適宜選択することができる。発泡体としての樹脂材料を溶融させた状態とし、射出成形に一般的に用いられるミキシングヘッド(図示せず)を利用してキャビティ40内に充填させている(図3(A)において、発泡体の充填を矢印bで示す)。
芯材90は、成形型5にセットする前に芯材用の成形型(図示せず)によって予め成形している。芯材90を構成する材料には、公知の材料を適宜選択することができる。例えば、ポリエチレン(PE)や、ポリプロピレン(PP)などを主とする樹脂材料を選択することが可能である。
芯材90に設けられた突起部93は、平面形状の第1と第2の縦壁部94、95と、第1と第2の縦壁部94、95の間に形成された湾曲形状の先端部96と、を有している。成形型5を型締めする際、表皮60の第1と第2のリブ部71、82が突起部93を挟み込む。突起部93の周辺には、表皮60と芯材90とが密着して形成されたシール部位110と、表皮60と芯材90との間に形成されたシール空間120とからなるシール領域100を形成させる(図3(B)を参照)。
シール領域100は、突起部93を基準にし、突起部93と第1と第2のリブ部71、82との相対的な位置関係を定めて形成させている。このため、突起部93の周辺に高精度に位置決めしてシール領域100を形成させることができる。
表皮60と芯材90とによって形成されたシール領域100は、発泡体55がキャビティ40内から製品面の側sへ漏洩することを防止する。製品面の側sとは、図3(A)において、第2のリブ部82の端面83と芯材90とが圧接して配置された部位より外方側(図中左方向)の部位であり、成形品の意匠外観を構成する部位である。なお、シール領域100に対してはトリミング加工を施さず、表皮60および芯材90とともに成形品の一部を構成させる。
図1(A)、(B)を参照して、表皮60は、成形型5にセットする前に表皮用の成形型(図示せず)によって予め成形している。表皮60を構成する材料には、公知の材料を適宜選択することができる。例えば、塩化ビニール樹脂(PVC)などを主とする樹脂材料を選択することが可能である。
表皮60は、表皮60全体の外形形状を構成する本体部63と、本体部63の端部から二股状に分割して形成された第1と第2部のリブ部71、82と、第1と第2のリブ部71、82との間に設けられた挿入部64と、を有している。第1のリブ部71と第2のリブ部82との間の寸法は、突起部93の形状に合わせて適宜変更させることが可能である。この寸法を調整することによって、型締めとともに行われる突起部93の挟み込みを円滑に行うことが可能になる。成形後、第2のリブ部82の外表面を含む表皮60の外表面62全体は、成形品50の意匠外観を構成する。
舌部72は、表皮60の本体部63よりも薄肉にし、芯材90へ向けて立ち上がらせて形成している。成形型5を型締めし、舌部72を芯材90に対して圧接させると、舌部72の先端部73が芯材90の内表面91に沿って折れ曲がる。芯材90の内表面91とは、表皮60の内表面61との間にキャビティ40を形成させる部位である(図3(A)を参照)。
型締めした状態でキャビティ40内に発泡体55を充填させると、発泡体55が発泡し、発泡圧を舌部72に対して付与する。発泡圧は、舌部72に対して芯材90の内表面91へ向かう押し付け力pを生じさせる。この押し付け力pが舌部72の先端部73を押圧するため、舌部72の先端部73と芯材90の内表面91との密着性が向上し、両者の間から発泡体55が漏洩することを防止できる。このように、舌部72は、発泡体55から付与された発泡圧によって、芯材90と舌部72自身との密着性を高めて自己シール部115を形成させる(図3(B)を参照)。
第2のリブ部82の端面83は、成形型5の型締めによって、キャビティ40外部において芯材90の表面92に対して圧接させて配置する。芯材の表面92とは、突起部93の第2の縦壁部95よりも外方側(図中左方向)に位置する部位である。第2のリブ部82の端面83と芯材90の表面92とが圧接する部位は、発泡体55が漏洩することを防止するシール部位111として機能する(図3(B)を参照)。
第2のリブ部82の端面83は、芯材90の表面92に圧接させた際に、第2のリブ部82全体が折れたり、よれたりすることがないように芯材90の表面92の面方向に広げて形成している。型締めの際、第1のリブ部71は芯材90の内表面91に沿って折れ曲がるが、これとともに第2のリブ部82が折れたり、よれたりすると、当初設計された位置からずれてシール領域100を形成させてしまう虞がある。また、第2のリブ部82は製品面の側sに位置しており、成形後には成形品50の一部として意匠外観を構成するが、第2のリブ部82に折れや、よれが生じると、成形品50の外観品質が低下する。このため、第2のリブ部82の端面83を芯材90の表面92の面方向に広げた形状に形成し、第2のリブ部82の折れや、よれによって生じるシール領域100の位置ずれ、および外観品質の低下を防止している。さらに、芯材90の表面92に対して圧接させる面積を増加させることができ、第2のリブ部82の端面83と芯材90の表面92とが圧接する部位におけるシール性を向上させることができる。
第1と第2のリブ部71、82との間に設けられた挿入部64には、芯材90の突起部93を挿入して配置している。挿入部64は、平面形状の内壁面65を有している。突起部93の第1と第2の縦壁部94、95は、挿入部64の内壁面65に当接させて配置する。芯材90の突起部93を挿入部64に対して挿入して配置する構成とし、シール領域100の位置決め精度を向上させている(図2(B)を参照)。挿入させた後は、突起部93と挿入部64との引っ掛かりによって、表皮60と芯材90とが位置ずれすることを防止し、成形品質が低下することを防止する。型締め後、突起部93の第1と第2の縦壁部94、95と挿入部64の内壁面65とが当接する部位は、発泡体55が漏洩することを防止するシール部位112、113としてそれぞれ機能する(図3(B)を参照)。
突起部93の先端部96は、挿入部64の凹部底66に当接させて配置している。挿入部64の凹部底66は、突起部93の先端部よりも小さな曲率で形成している。突起部93の先端部96と挿入部64の凹部底66とが当接する部位は、発泡体55が漏洩することを防止するシール部位114として機能する(図3(B)を参照)。湾曲形状に形成された突起部93の先端部96は、挿入部64への挿入性を高め、挿入作業を円滑に行うことを可能にしている(図2(A)を参照)。突起部93の先端部96と挿入部64との間に形成させた隙間空間は、発泡体55を予備的に保持するシール空間123、124としてそれぞれ機能し、キャビティ40から漏れ出た発泡体55が製品面の側sにまで漏洩することを防止する(図3(B)を参照)。
第1と第2のリブ部71、82には、挿入部64に連なる傾斜面67を設けている。傾斜面67は、挿入部64への突起部93の挿入をガイドし、挿入作業をより円滑に行うことを可能にする。傾斜面67と芯材90との間に形成させた隙間空間は、発泡体55を予備的に保持するシール空間121、122としてそれぞれ機能し、キャビティ40から漏れ出た発泡体55が製品面の側sにまで漏洩することを防止する。
次に、表皮付発泡成形部材50の成形方法について説明する。
図1(A)、(B)を参照して、表皮60がセットされた第1の型10と、芯材90がセットされた第2の型20とを型締めする。
表皮60に設けられた挿入部64と、芯材90に設けられた突起部93とを向かい合わせて配置し、第2の型20を第1の型10に対して接近移動(図中矢印aで示す)させて型締めする。
図2(A)、(B)を参照して、型締めの際、芯材90の突起部93を第1のリブ部71と第2のリブ部82との間に挟み込みながら挿入部64内へ挿入する。
突起部93の先端部96を曲面形状に形成しているため、挿入部64への挿入作業を円滑に行うことができる。
第1と第2のリブ部71、82に設けられた傾斜面67は、突起部93の挿入をガイドする。これによって、挿入部64内への挿入作業をより円滑に行うことができる。
舌部72の先端部73は、芯材90の内表面91に対して押し付けられて折れ曲がる。
図3(A)、(B)を参照して、突起部93の先端部96が挿入部64の凹部底66に当接するまで第2の型20を接近移動させる。
突起部93の先端部96が挿入部64の凹部底66に当接したら、型締めを終了する。型締めによって、芯材90の内表面91と表皮60の内表面61との間にキャビティ40を形成させる。
突起部93の周辺に表皮60と芯材90とが密着、または圧接して形成されたシール部位110と、表皮60と芯材90との間に形成されたシール空間120とからなるシール領域100を形成させる。型締めとともにシール領域100を形成することができるため、シール領域100の形成に伴って生じ得る成形作業の作業効率の低下を防止することができる。
表皮と芯材との押し付けによって両者の間にシール部を形成させて行われる表皮付発泡成形部材の成形方法にあっては、成形品ごとにシール部が異なる位置にばらついて形成されることを防止する必要がある。シール部の位置のばらつきが生じると、当初設計された意匠外観通りに成形品を成形することが困難になり、外観品質の低下を招くことになるためである。
本実施形態にあっては、芯材90に形成された突起部93を表皮60に形成された第1と第2のリブ部71、82との間に挟み込むことによってシール領域100を形成させている。突起部93を基準にし、突起部93と第1と第2のリブ部71、82との相対的な位置関係を定めることによって、突起部93の周辺に高精度に位置決めしてシール領域100を形成させることができる。このため、シール領域100の位置のばらつきが成形品50ごとに生じることを防止できる。したがって、シール領域100の位置のばらつきによって生じ得る外観品質の低下を防止することができ、さらに確実なシール性を維持することができる。
芯材90の突起部93を表皮60に設けられた挿入部64に対して挿入して配置する構成としているため、シール領域100の位置決め精度を向上させることができる。挿入させた後は、突起部93と挿入部64との引っ掛かりによって、表皮60と芯材90とが位置ずれすることを防止する。
突起部93を第1と第2のリブ部71、82との間に挟み込む際、突起部93が第1のリブ部71側、または第2のリブ部82側に位置ずれして挟みこまれることが生じ得る。このような場合であっても、シール性を低下させることなく、シール領域100を形成させることができる。例えば、突起部93が第1のリブ部71側に位置ずれして挟み込まれた場合には、突起部93と第2のリブ部82との密着性は低下するが、突起部93と第1のリブ部71との密着性が向上する。このため、シール領域100全体で見れば、シール性の低下が生じないことになる。同様に、突起部93が第2のリブ部82側に位置ずれして挟み込まれた場合には、突起部93と第2のリブ部82との密着性が向上し、シール領域100全体でのシール性の低下が生じないことになる。このように、突起部93を第1と第2のリブ部71、82との間に挟み込むことによってシール領域100を形成させているため、第1と第2のリブ部71、82との間において突起部93の位置ずれが生じるような場合であっても、位置ずれに伴うシール性の低下を生じさせることなくシール領域100を形成させることができる。
型締めが終了すると、第1のリブ部71は、舌部72の先端部73を芯材90の内表面91に沿わせて折り曲げた状態を維持する。第2のリブ部82は、キャビティ40外部において芯材90の表面92に対して端面83を圧接させた状態を維持する。
第2のリブ部82の端面83と、芯材90の表面92とが圧接する部位は、発泡体55の漏洩を防止するシール部位111として機能する。第2のリブ部82の端面83は、芯材90の表面92の面方向に広げて形成している。このため、第2のリブ部82全体が折れたり、よれたりすることを防止でき、折れやよれによって生じるシール領域100の位置ずれや、成形品50の外観品質の低下を防止できる。芯材90の表面92に対して圧接する面積が増加するため、シール性を向上させることができる。
突起部93の第1と第2の縦壁部94、95と、挿入部64の内壁面65とが当接する部位は、発泡体55の漏洩を防止するシール部位112、113としてそれぞれ機能する。突起部93の先端部96と、挿入部64の凹部底66とが当接する部位は、発泡体55の漏洩を防止するシール部位114として機能する。
傾斜面67と芯材90との間に形成された隙間空間は、発泡体55を予備的に保持するシール空間121、122としてそれぞれ機能する。同様に、突起部93の先端部96と挿入部64との間に形成された隙間空間も、キャビティ40から漏れ出た発泡体55を予備的に保持するシール空間123、124としてそれぞれ機能する。
次に、キャビティ40内に発泡体55を充填させる。
キャビティ40内に充填した発泡体55は、発泡し、表皮60および芯材90に対して発泡圧を付与する。発泡圧は、舌部72の先端部73に対して芯材90の内表面91へ向かう押し付け力pを生じさせる。舌部72の先端部73は、この押し付け力pによって押圧されて芯材90の内表面91との密着性を高め、芯材90の内表面91との間から発泡体55が漏洩することを防止する自己シール部115として機能し、シール性を向上させる。
シール部位110は、芯材90と表皮60との密着、または圧接によって両者の間を通過して発泡体55が漏洩することを防止する。シール空間120は、シール部位110を通過した発泡体55が存在する場合に、その発泡体55を予備的に保持し、発泡体55の漏洩をより確実に防止する。このように、突起部93の周辺に形成させたシール領域100は、シール部位110とシール空間120とによって、発泡体55が製品面の側sにまで漏洩することを好適に防止する。
芯材90の表面92と第2のリブ部82との間に形成されたシール空間122にまで発泡体55が漏れ出さないような場合には、シール空間122が空洞状態のまま成形されることになる。例えば、シール空間121を形成する第2のリブ部82を薄肉状に形成している場合には、第2のリブ部82の外表面に凹凸面が生じ、成形品50の意匠外観が低下する虞がある。
表皮付発泡成形部材50にあっては、第2のリブ部82の端面83は、芯材90の表面92の面方向に広げて形成している。このため、芯材90の表面92と第2のリブ部82との間に形成させたシール空間122が空洞状態のまま成形された場合であっても、第2のリブ部82と芯材90とが圧接した状態を安定的に維持することができる。したがって、第2のリブ部82の外表面に凹凸面が生じることを防止でき、成形品50の外観品質が低下することを防止できる。
発泡体55は発泡した後、冷却されて硬化する。これによって、表皮60、芯材90、および発泡体55が一体化された表皮付発泡成形部材50を形成させる。
成形後、シール領域100は、成形品50の一部を構成する。シール領域100にトリミング加工を施すことなく、シール領域100の位置のばらつきによって生じ得る意匠外観の低下を防止した表皮付発泡成形部材50を取得することが可能になる。
上述したように、本実施形態によれば、芯材90に形成された突起部93を表皮60に形成された第1と第2のリブ部71、82との間に挟み込むことによってシール領域100を形成させている。突起部93を基準にし、突起部93と第1と第2のリブ部71、82との相対的な位置関係を定めることによって、突起部93の周辺に高精度に位置決めしてシール領域100を形成させることができる。このため、シール領域100の位置のばらつきが成形品50ごとに生じることを防止できる。したがって、シール領域100の位置のばらつきによって生じ得る成形品50の外観品質の低下を防止することができ、さらに確実なシール性を維持することができる。突起部93の周辺に形成させたシール領域100によって、発泡体55が製品面の側sにまで漏洩することを好適に防止することができる。
芯材90の突起部93を表皮60に設けられた挿入部64に対して挿入して配置する構成としているため、シール領域100の位置決め精度を向上させることができる。挿入させた後は、突起部93と挿入部64との引っ掛かりによって、表皮60と芯材90とが位置ずれすることを防止することができる。突起部93の第1と第2の縦壁部94、95と、挿入部64の内壁面65とが当接する部位を発泡体55の漏洩を防止するシール部位112、113としてそれぞれ機能させることができる。
突起部93の先端部96と挿入部64の凹部底66とが当接する部位を発泡体55の漏洩を防止するシール部位114として機能させることができる。湾曲形状に形成された突起部93の先端部96は、挿入部64への挿入性を高め、挿入作業を円滑に行うことを可能にする。
傾斜面67は、挿入部64への突起部93の挿入をガイドし、挿入作業をより円滑に行うことを可能にする。傾斜面67と芯材90との間に形成させた隙間空間が、発泡体55を予備的に保持するシール空間121、122としてそれぞれ機能するため、発泡体55の漏洩をより確実に防止することができる。
舌部72は、発泡体55の発泡圧によって押圧されて、舌部72の先端部73と、芯材90の内表面91との密着性を高め、発泡体55が漏洩することを防止する自己シール部115として機能し、シール性を向上させる。
第2のリブ部82の端面83と、突起部93に連なる芯材90の表面92とが圧接する部位を発泡体55の漏洩を防止するシール部位111として機能させることができる。
(適用例)
図4を参照して、本適用例に係る表皮付発泡成形部材50は、芯材90の一の端面97に形成された突起部93を表皮60の第1と第2のリブ部71、82との間に挟み込むことによってシール領域100を形成させている。成形品50は、自動車のフロントパネルに適用している。図中において、フロントパネル50とともに、ウィンドガラス130、およびウィンドガラス用のシール部材131を示す。前述した実施形態と同一の部材については、同一の符号を付しその説明を一部省略する。
自動車の乗員は、一般的に、ウィンドガラス130、およびフロントパネル50の先端方向に目線eを向ける。芯材60と表皮90との継ぎ目や、芯材90の突起部93等による出っ張りが乗員の目線e上に存在すると、自動車の内装の見栄えが低下する。図示されるように、芯材90の端面97と表皮60の端面とを向かい合わせて配置することによって、乗員の目線e上に両者の継ぎ目が形成されることを防止できる。さらに、芯材90の突起部93等による出っ張りが乗員の目線e上に形成されることも防止できる。
このように、本適用例にあっては、成形品50を自動車の内装品であるフロントパネルに適用した場合に、内装品の見栄えが低下することを好適に防止することができる。
図示された形状の芯材90、および表皮60を用いた表皮付発泡成形部材50にあっても、突起部93を基準にして突起部93と第1と第2のリブ部71、82との相対的な位置関係を定めることによって、高精度に位置決めしてシール領域100を形成させることができる。このため、シール領域100の位置のばらつきが成形品50ごとに生じることを防止できる。したがって、シール領域100の位置のばらつきによって生じ得る成形品50の外観品質の低下を防止することができ、さらに確実なシール性を維持することができる。
突起部93の周辺に形成させたシール領域100によって、発泡体55が製品面の側sにまで漏洩することを好適に防止することができる。
本発明に係る表皮付発泡成形部材は、少なくとも、芯材に形成された突起部と、表皮に形成された第1と第2のリブ部とを有し、突起部が第1と第2のリブ部との間に挟み込まれることによって、発泡体の漏洩を防止するシール部が突起部の周辺に形成された構成を備えていればよく、この範囲内において適宜変更することが可能である。例えば、実施形態において図示された挿入部の凹部底の形状を変更させたり、挿入部の形成を省略した表皮を用いたりすることも可能である。また、適用される成形品についても、自動車の内装部品に限られず、その他の表皮層−芯材層−発泡体層からなる三層構造の成形品に適用すせることが可能である。
5 成形型、
10 第1の型、
11 第1の型の成形面、
20 第2の型、
21 第2の型の成形面、
40 キャビティ、
50 表皮付発泡成形部材、成形品、
55 発泡体、
60 表皮、
61 表皮の内表面、
62 表皮の外表面、
63 本体部、
64 挿入部、
65 挿入部の内壁面、
66 凹部底、
67 傾斜面、
71 第1のリブ部、
72 舌部、
73 舌部の先端部、
82 第2のリブ部、
83 第2のリブ部の端面、
90 芯材、
91 芯材の内表面、
92 芯材の表面、
93 突起部、
94 第1の縦壁部(平面部)、
95 第2の縦壁部(平面部)、
96 突起部の先端部、
97 芯材の一の端面、
100 シール領域(シール部)、
110 シール部位、
115 自己シール部、
120 シール空間、
p 押し付け力、
s 製品面の側、
e 乗員の目線。

Claims (5)

  1. 表皮と、芯材と、前記表皮と前記芯材との間に充填された発泡体とからなる表皮付発泡成形部材であって、
    前記芯材に設けられ、前記表皮に向かって突出する突起部と、
    前記表皮に設けられ、前記発泡体が充填される側において前記突起部に向かい合わせて配置される第1のリブ部と、
    前記表皮に前記第1のリブ部に連なって設けられ、前記第1のリブ部との間において前記突起部を挟み込むことによって、前記第1のリブ部と共に前記発泡体が漏洩することを防止するシール部を形成する第2のリブ部と、
    前記第1と第2のリブ部との間に設けられ、前記突起部の平面部が当接される平面形状の挿入部と、を有し、
    前記突起部は、湾曲形状の先端部を有し、
    前記挿入部は、前記突起部の前記先端部よりも小さな曲率に形成され前記先端部が当接する凹部底を有する表皮付発泡成形部材。
  2. 前記第1と第2のリブ部の少なくとも一方は、前記挿入部への前記突起部の挿入をガイドする傾斜面を有する請求項1に記載の表皮付発泡成形部材。
  3. 前記第1のリブ部は、前記発泡体の発泡圧によって前記突起部に押圧されて自己シール部を形成する舌部を有する請求項1または請求項2に記載の表皮付発泡成形部材。
  4. 前記第2のリブ部は、前記突起部に連なる前記芯材の表面に対して圧接して配置される端面を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の表皮付発泡成形部材。
  5. 表皮と、芯材と、前記表皮と前記芯材との間に充填された発泡体とからなる表皮付発泡成形部材の成形方法であって、
    前記発泡体を充填する工程を行う前に、前記芯材から前記表皮に向かって突出する突起部を前記表皮に形成された第1と第2のリブ部との間に設けられた平面形状の挿入部へ挿入して挟み込むことによって、前記発泡体が漏洩することを防止するシール部を形成する工程を有しており、
    前記シール部を形成する工程において、前記突起部の平面部を前記挿入部に当接させて、前記突起部の湾曲形状の先端部を当該先端部よりも小さな曲率に形成された前記挿入部の凹部底に当接させる、表皮付発泡成形部材の成形方法。
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