JP4281046B2 - 発泡体付き成形部材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、発泡体付き成形部材に関し、更に詳細には、所要形状の開口部を開設した第1部材と、前記第1部材の表面側に配設されて前記開口部を完全に覆蓋する第2部材と、前記第1部材および第2部材の表面側で発泡成形されて、両部材に密着状態で設けられる発泡体とからなる発泡体付き成形部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
所要形状に成形した部材と、この部材の表面側で発泡成形されて該部材に密着状態で設けられる発泡体とを有した所謂「発泡体付き成形部材」として、例えば図8よび図9に例示する車両内装部材としてのインストルメントパネル等が挙げられる。但し、図示したインストルメントパネル10は、部材としての基材12に密着状態で設けられる発泡体14の外面に、該発泡体14を被覆するように表皮16が配設された3層構造となっており、前記発泡体14はこれら基材12と表皮16との間で所要厚に発泡成形される。
【0003】
前記インストルメントパネル10は、助手席乗員用の安全装備として乗員室前方に搭載されたエアバッグ装置50を、その裏側に内装(被覆)した状態で乗員室前方に組付けられる。このため、前記基材12の所要部位(エアバッグ装置50に対応する部位)には、該エアバッグ装置50の作動時に開放してエアバッグの展開を許容するエアバッグドア30が設けられている。このエアバッグドア30は、前記発泡体14および表皮16とで被覆され、インストルメントパネル10の外側から視認されない「インビジブルタイプ」となっている。このようなインビジブルタイプのエアバッグドア30は、基材12に対する配設態様から分類すると、▲1▼基材12に一体的に形成され、常には該基材12の一部をなす基材一体タイプ、▲2▼基材12とは別体に形成され、該基材12に設けたエアバッグ挿通口としての開口部に組付けられる基材別体タイプ、に大別され、図8および図9に例示のものは前記▲2▼のタイプとなっている。なお図8では、裏面に両Y字形の破断予定部32が延設されており、この破断予定部32が破断して分割した4枚のドアパネル34が左右方向および前後方向へ開放する四方開きタイプのエアバッグドアを例示している。
【0004】
ここで前記基材12は、インストルメントパネル10に要求される剛性および強度を確保するために、PPやASG等の合成樹脂素材に適宜の補強材料を混入させた材料から成形され、比較的硬質であるものの靭性が低くなっている。このため前記▲1▼のタイプのエアバッグドアでは、エアバッグの強大な押圧力が加わった際に破損する虞があり、金属製または樹脂製のインサート部材(ドア補強部材)をその裏側に取付けて補強する必要がある。そこで近年に至っては、TPO(オレフィン系の熱可塑性エラストマ)等の柔軟性や靭性に優れた合成樹脂材料から形成可能な前記▲2▼のタイプのエアバッグドアが好適に採用されている。
【0005】
前記エアバッグドア30は、図10および図11に示したように、前記開口部18より一回り大きな外形サイズに設定され、該開口部18の周囲に形成したドア設置部20に対して該基材12の表面側から組付けると該開口部18を完全に覆蓋するようになる。具体的には、外周輪郭部分に設けたドア取付部36と、裏側に形成した支持枠部38の側面に突設した係止爪40とを、前記ドア設置部20に対して表裏両側から挟持した状態に係止させることで、開口部18を完全に覆蓋した状態で基材12に配設固定される。すなわち、前記支持枠部38を開口部18に挿通させて押込むことでエアバッグドア30が基材12に固定され、この時に該エアバッグドア30のドア取付部36とドア設置部20とが、所要幅(例えば1cm程度)で重なり合っている。このようなエアバッグドアの組付けに関する技術は、例えば特許文献1に開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−88646号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記基材12(第1部材)およびエアバッグドア30(第2部材)は、何れも合成樹脂製の成形部材であるから成形歪みや熱変形等が発生し易く、よってエアバッグドア30を基材12に組付けた際には、両者12,30の当接面間に隙間が生ずる場合がある。このため、これら基材12およびエアバッグドア30の表面側で前記発泡体14の発泡成形を行なった場合には、発泡反応が進行中の該発泡体14の一部が、両者12,30の当接面間に生じた隙間へ入り込み、更には開口部18を介して基材12の裏面側へ漏出するようになる。このような発泡体14の漏出が発生すると、図10に2点鎖線で例示したように、外部に露出した表皮16の対応部位が陥凹状に変形した状態で該発泡体14が硬化してしまい、インストルメントパネル10の質感低下を招来する不都合が発生する。
【0008】
そこで、前述した不都合を回避するため、図12に示すように、基材12におけるドア設置部20の外表面、またはエアバッグドア30におけるドア取付部36の裏面の何れかに、ウレタン等の弾力性を有する素材から形成されたテープ状のシール材22を貼着し、その後に基材12にエアバッグドア30を組付ける方法が採用されている。このようなシール材22を使用すれば、エアバッグドア30のドア取付部36と基材12のドア設置部20との当接面間に該シール材22が介在して適切なシール状態が形成されるため、基材12およびエアバッグドア30の表面側で発泡成形される前記発泡体14が裏面側へ漏出することを防止できる。しかしながら、(a)シール材22の材料費、(b)シール材22の配設作業に係る作業工数および作業時間の増加、等により製造コストが嵩む問題が新たに発生することとなっていた。
【0009】
一方、前記エアバッグドア30は、図13に示すように、第1成形型62および第2成形型64からなるインジェクション成形型60を利用して成形されるが、両成形型62,64を型閉めした際の当接面(パーティングライン)は、該エアバッグドア30のドア取付部36における外部輪郭端縁42の下縁に沿って位置するようになっている。このため、前記成形型62,64に摩耗や型閉め不良等が発生すると、型閉めした両成形型62,64の当接面間に薄い隙間が生じてしまい、この隙間に樹脂材料が入り込んで固化すると前記外部輪郭端縁42の下端に沿って薄いバリが部分的または全体的に形成されるようになる。従って、インジェクション成形の完了後には、前記バリを切除するための後作業工程(発泡体14の成形前作業)が更に必要とされ、これによっても製造コストが嵩む問題が発生していた。
【0010】
【発明の目的】
本発明は、前述した課題を好適に解決するべく提案されたもので、第1部材および該第1部材に組付けられる第2部材とのシール状態が適切に形成されることで、これら第1部材および第2部材の表面側で発泡成形する発泡体の漏出を防止し得るようにした発泡体付き成形部材を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し、所期の目的を達成するため本発明は、所要形状の開口部を開設した第1部材と、前記第1部材の表面側に配設されて前記開口部を完全に覆蓋する第2部材と、前記第1部材および第2部材の表面側で発泡成形されて、両部材に密着状態で設けられる発泡体とからなる発泡体付き成形部材において、
前記第2部材の外部輪郭端縁に、その全周に亘って庇状に外方へ延出すると共に、該第2部材の当接面方向の延長線に対して所要の傾斜角度で傾斜する所要幅のシール片を設け、
前記第2部材を前記第1部材に配設する際に、該第1部材における前記開口部を囲繞する外表面に前記シール片が撓曲的または折曲的な変形状態で密着するよう構成したことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る発泡体付き成形部材につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。
【0013】
本願が定義する「発泡体付き成形部材」とは、前述したように、所要形状に成形した部材と、この部材の表面側で発泡成形されて該部材に密着状態で設けられる発泡体とを有したもので、更には該部材が、所要形状の開口部を開設した第1部材と、この第1部材の表面側に配設されて前記開口部を完全に覆蓋する第2部材とから構成されるものが前提とされる。このような発泡体付き成形部材としては、図8および図9等に例示したインストルメントパネル10が挙げられるため、本実施例では該インストルメントパネル10を引用して説明する。従って、従来技術の説明に際して既出の部材・部位と同一の部材・部位は、同一の符号で指示する。
【0014】
図1は、好適実施例に係る発泡体付き成形部材としてのインストルメントパネルを、エアバッグ装置の配設位置に対応した部位で破断して示した部分側断面図である。実施例のインストルメントパネル10は、基本的構成は図10に示したものと同一であって、略長方形状に形成されてエアバッグ挿通口として機能する開口部18を開設した第1部材としての基材12と、この基材12の表面側に配設されて前記開口部18を完全に覆蓋する第2部材としてのエアバッグドア30と、これら基材12およびエアバッグドア30の表面側で発泡成形されて、両部材12,30に密着状態で設けられる発泡体14とを有する。なお、前記発泡体14の外面には、該発泡体14を被覆するように表皮16が配設されており、エアバッグドア30を組付けた基材12、発泡体14および表皮16からなる3層構造となっている。
【0015】
前記基材12は、例えばPP(ポリプロピレン)やASG等の合成樹脂素材を材質としたインジェクション成形製で比較的硬質の成形部材であり、これに設けた略矩形状の前記開口部18を囲繞する周辺部分が、別部材として形成された前記エアバッグドア30を組付けるためのドア設置部20とされている(図2)。このドア設置部20は、基材12の外表面から一段下がった段差状に凹設されており、前記エアバッグドア30をこのドア設置部20に組付けた際には、該エアバッグドア30の外表面と基材12の外表面とが略同一平面となるよう考慮されている。なおドア設置部20は、前記エアバッグドア30の外形サイズよりも一回り大きな略長方形状に形成されている。
【0016】
前記エアバッグドア30は、エアバッグ装置50のエアバッグによる強大な衝撃力を受けても破損し難いようにするため、例えばTPO(オレフィン系の熱可塑性エラストマー)等の柔軟性および靭性に優れた合成樹脂材料を材質としたインジェクション成形製の成形部材とされている。そして、前記開口部18の開口サイズよりも大きく、前記ドア設置部20の内周端縁よりも一回り小さい略長方形状の外部輪郭形状とされており、該ドア設置部20に重なって当接する外周輪郭部分がドア取付部36とされている。なお実施例では、裏側に両Y字形に延設した破断予定部32が破断することで、4枚に分割されたドアパネル34が前後方向および左右方向へ開放する四方開きタイプのエアバックドアを例示しているが、前記破断予定部32の延設形状を変更(H字形やコ字形)することにより、両開きタイプや片開きタイプとして実施することも可能となっている。
【0017】
またエアバッグドア30の裏側には、前記ドアパネル34とドア取付部36との境界部分に対応し、前記開口部18に挿通し得る形状とされた角筒状の支持枠部38が一体的に形成されている。この支持枠部38は、基材12に組付けたエアバッグドア30をエアバッグ装置50のケース体52に連結して、該エアバッグドア30を該エアバッグ装置50に支持させるためのものである。従って、エアバッグに押圧された前記各ドアパネル34は、前記支持枠部38との境界部分44をヒンジポイントとして、前記エアバッグ装置50に支持された状態でインストルメントパネル10の外方へ開放変位する。なお、前記支持枠部38の外壁部には、前記ドア設置部20の裏面に係止される複数個の係止爪40が、直列状に一体的に形成されている。
【0018】
そして実施例のエアバッグドア30では、図1〜図3に例示したように、該エアバッグドア30を構成するドア取付部36の外部輪郭端縁42に、その全周に亘って庇状に外方へ延出する所要幅のシール片46を設けてある。このシール片46は、基材12に設けた前記ドア設置部20へエアバッグドア30を組付けた際に、前記開口部18を囲繞する外表面、すなわち前記ドア設置部20の外表面に密着するようになる。これにより発泡成形時の前記発泡体14が、これら基材12のドア設置部20およびエアバッグドア30のドア取付部36の当接面間に生じ得る隙間から裏面側へ漏出するのを防止することが可能となる
【0019】
前記シール片46は、図4に拡大して示すように、基端部からの延出長(幅)L=10mm程度、基端部の厚みS=0.5mm程度とされ、かつ該基端部から先端部に向けて徐々に薄くなるように形成されており、全体的には薄肉の所謂へら状を呈している。しかも、前述したTPO製とされるエアバッグドア30に一体的に形成されるため、シール片46は柔軟性に富んで部分的な撓曲変形または折曲変形が許容されている。なお、シール片46の厚みSおよび延出長L等は、前述した寸法に限定されるものではない。
【0020】
更に前記シール片46は、前記エアバッグドア30の当接面方向の延長線Mに対し、傾斜角度R=15〜20°で下向の傾斜状に延出形成されている。このためシール片46は、図5(a),(b)に示すように、前記ドア設置部20にエアバッグドア30を配設するに際して該ドア設置部20の外表面に接触するようになると共に、このドア設置部20に接触した当該シール片46は、延長線Mに近接する方向へ押圧されて撓曲的または折曲的に変形する。すなわち、ドア取付部36および各係止爪40の係止作用下にドア設置部20に対してエアバッグドア30が完全に組付けられた状態では、前記シール片46が適度の撓曲的な変形状態で該ドア設置部20の外表面に密着し、該シール片46とドア設置部20とのシール状態が好適に高まるようになっている。
【0021】
また、インストルメントパネル10の意匠形状や、成形歪みまたは熱変形等により、前記ドア設置部20の外表面に湾曲部分や凹凸部分が存在したとしても、柔軟性を具有する前記シール片46は、該外表面の外面形状に追従するよう変形する。従って、ドア設置部20の外表面に多少の形状変化があったとしても、ドア設置部20に対するシール片46の密着状態が確保され、常には適切なシール状態が形成される。
【0022】
前述したシール片46は、エアバッグドア30を成形するための従来のインジェクション成形型60(図13)に若干の改良を施すことで、該エアバッグドア30へ一体的に成形可能である。すなわち図7に示すように、インジェクション成形型60の第1成形型62における当接面に、キャビティ66に沿って所要幅の凹部68を延設しておくことで、該第1成形型62と第2成形型64とを型閉めした際に、両成形型62,64の当接面間に前記キャビティ66に連通して樹脂材料の侵入を許容する間隙70が画成される。従って、インジェクション成形型60でエアバッグドア30を成形すると、キャビティ66内へ射出された樹脂材料の一部が前記間隙70へ侵入して固化するようになり、エアバッグドア30の外部輪郭端縁42に前記シール片46が一体的に形成される。換言すると前記シール片46は、従来では形成されることを極力防止するようにしていた前記バリを、発想の転換により積極的に成形するようにしたものといえる。
【0023】
このように実施例のインストルメントパネル10では、エアバッグドア30を基材12に配設する際に、該基材12に設けた前記開口部18を囲繞するドア設置部20の外表面に、該エアバッグドア30に設けた前記シール片46を密着させ、これら基材12とエアバッグドア30との間のシール状態を好適に形成したもとで、これら基材12およびエアバッグドア30の表面側で前記発泡体14の成形を行なうようになる。従って図6に示すように、発泡成形型72を利用した前記発泡体14の成形時には、発泡中の該発泡体14が基材12(ドア設置部20の外表面)およびエアバッグドア30(ドア取付部36の裏面)の当接面間に生じ得る隙間へ侵入することが阻止され、該発泡体14が前記開口部18を介して基材12の裏面側へ漏出するという不都合の発生を防止し得る。このため、表皮16の対応部位が陥凹状に変形するという図10に例示の不都合が発生することはなく、インストルメントパネル10の質感低下を回避し得る。
【0024】
そして前記シール片46は、エアバッグドア30を成形するに際して該ドア30を成形する樹脂材料の一部から同時に成形されるため、これを成形するに際して成形コストが嵩むことはない。また、シール片46は薄肉の庇状に成形されるため、これを成形するための必要とされる樹脂材料の消費量も少なくて済み、樹脂材料の増加に伴う成形コストの上昇も最小限に抑え得る。そして、図12に示したシール材22が不要となるから、該シール材22の配設作業に係る作業工数および作業時間等に相当するコストの低減化も図られる。
【0025】
更に前記シール片46は、前述したように、インジェクション成形時に形成され得るバリを積極的に形成するようにしたものであるから、従来に必要とされていた成形後にバリ切除作業(発泡体14の成形に対する前処理作業)が全く不要となり、このバリ切除作業に相当するコストの低減化を図り得る。そして、シール片46の厚みS、延出長Lおよび形状等は、前記インジェクション成形型60に形成する凹部68の形状を変更することで自由に設定され得るため、前記ドア設置部20の外表面の形状を考慮したもとで、シール状態が確実に形成され得る所望の形状およびサイズに簡易に設定し得る。従って、シール片46は、厚みSや延出長Lを部分的に変更し得る一方、エアバッグドア30の全周に亘って連続的に形成し得ることは勿論、全周に亘って断続的に形成することも可能である。
【0026】
前記実施例では、前記エアバッグドア30の外部輪郭端縁42の全周に亘って庇状に外方へ延出するシール片46に関し、該エアバッグドア30の当接面方向の延長線Mに対して傾斜角度R=15〜20°で下向の傾斜状に延出形成した場合を例示したが、この延出方向はこれに限定されるものではなく、例えば延長線Mと略同一方向(傾斜角度R=0°)としてもよい。シール片46の延出方向をこのように設定した場合、前記ドア設置部20にエアバッグドア30を配設するに際して該シール片46は殆ど変形することはないが、発泡体14の成形時には発泡圧によりドア設置部20の外表面に押付けられるため、これらシール片46とドア設置部20との間にシール状態が好適に形成される。
【0027】
また前記実施例では、TPO等の柔軟性を有する樹脂素材から成形するエアバッグドア30に、シール片46を一体的に形成する場合を例示したが、該エアバッグドア30の材質はこれに限定されるものではなく、多少硬質の材質であってもシール片46を好適に設けることができる。すなわち前記シール片46は、多少硬質の樹脂素材から形成されたとしても、それ自体が薄肉に形成されるので、ドア設置部20に対してエアバッグドア30が完全に組付けられた状態では、前記シール片46が基端部を折曲中心とした適度の折曲的な変形状態で該ドア設置部20の外表面に密着し、該シール片46とドア設置部20とのシール状態が好適に高まる。
【0028】
更に前記実施例では、発泡体付き成形部材としてインストルメントパネルを例示したが、本願が対象とする発泡体付き成形部材はこれに限定されるものではなく、第1部材およびこれに配設される第2部材の表面側で発泡体を成形することで形成される発泡体付き成形部材は全て含まれる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明に係る発泡体付き成形部材によれば、第2部材を第1部材に配設する際に、該第1部材に設けた開口部を囲繞する外表面に該第2部材に設けたシール片を密着させ、これら第1部材と第2部材との間のシール状態を形成したもとで、両部材の表面側で発泡体の成形を行なうことができる。従って、発泡中の発泡体が第1部材および第2部材の当接面間に生じ得る隙間へ侵入することが阻止され、該発泡体が基材の裏面側へ漏出する不都合の発生を好適に防止し得る利点がある。
【0030】
そして前記シール片は、適度の撓曲的な変形状態で第1部材の外表面に密着するので、シール片と外表面とのシール状態が好適に高まるようになっている。しかも、第2部材を成形するに際して該第2部材を成形する樹脂材料の一部から同時に成形されるため、これを成形するに際して成形コストが嵩むことは殆どない。また、シール片は薄肉の庇状に成形されるため、これを成形するための必要とされる樹脂材料の消費量も少なくて済み、樹脂材料の増加に伴う成形コストの上昇も最小限に抑え得る。更には、発泡体の成形に先立って第2部材の前処理作業が不要となり、これによるコストの低減化をも図り得る等の有益な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適実施例に係る発泡体付き成形部材としてのインストルメントパネルを、エアバッグ装置の配設位置に対応した部位で破断して示した部分側断面図である。
【図2】基材に開設した開口部を囲繞するよう形成したドア設置部に、外部輪郭端縁にシール片を設けたエアバッグドアを組付ける状態を示した概略斜視図である。
【図3】エアバッグドアの側断面図である。
【図4】図3の部分拡大図である。
【図5】 (a)は、基材に開設した開口部を囲繞するよう形成したドア設置部に、外部輪郭端縁にシール片を設けたエアバッグドアを組付ける状態を示した説明断面図であり、(b)は、ドア設置部にエアバッグドアを組付けた状態を示した説明断面図である。
【図6】基材および該基材に組付けたエアバッグドアの表面側で発泡体を発泡成形している状態を示した説明断面図であって、該エアバッグドアの外部輪郭端縁に設けたシール片により、発泡中の発泡体がこれら基材およびエアバッグドアの当接面間へ侵入しないことを示している。
【図7】外部輪郭端縁にシール片を一体的に設けたエアバッグドアを成形するインジェクション成形型の部分断面図である。
【図8】発泡体付き成形部材として例示したインストルメントパネルの部分斜視図である。
【図9】図8のIX−IX線断面図である。
【図10】図9の部分拡大図である。
【図11】基材に開設した開口部を囲繞するよう形成したドア設置部に、従来のエアバッグドアを組付ける状態を示した概略斜視図である。
【図12】基材とエアバッグドアとの当接面間にシール部材を介在させることで、発泡体が基材の裏側へ漏出することを防止する技術を例示した説明断面図である。
【図13】図11に例示した従来のエアバッグドアを成形している状態で示したインジェクション成形型の部分断面図である。
【符号の説明】
10 インストルメントパネル
12 基材(第1部材)
14 発泡体
18 開口部
30 エアバッグドア(第2部材)
42 外部輪郭端縁
46 シール片
M 延長線
R 傾斜角度

Claims (3)

  1. 所要形状の開口部(18)を開設した第1部材(12)と、前記第1部材(12)の表面側に配設されて前記開口部(18)を完全に覆蓋する第2部材(30)と、前記第1部材(12)および第2部材(30)の表面側で発泡成形されて、両部材(12,30)に密着状態で設けられる発泡体(14)とからなる発泡体付き成形部材において、
    前記第2部材(30)の外部輪郭端縁(42)に、その全周に亘って庇状に外方へ延出すると共に、該第2部材(30)の当接面方向の延長線(M)に対して所要の傾斜角度(R)で傾斜する所要幅のシール片(46)を設け、
    前記第2部材(30)を前記第1部材(12)に配設する際に、該第1部材(12)における前記開口部(18)を囲繞する外表面に前記シール片(46)が撓曲的または折曲的な変形状態で密着するよう構成した
    ことを特徴とする発泡体付き成形部材。
  2. 前記シール片(46)は、薄肉に形成されて部分的な変形が許容され、前記開口部(18)を囲繞する前記第1部材(12)の外表面形状に追従的に変形する請求項1記載の発泡体付き成形部材。
  3. 前記発泡体付き成形部材はインストルメントパネル(10)であり、前記第1部材(12)は該インストルメントパネル(10)を構成する基材であり、前記第2部材(30)は該基材(12)に開設した前記開口部(18)に組付けられるエアバッグドアである請求項1または2記載の発泡体付き成形部材。
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